(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】開閉蓋及び衛生用シート包装体
(51)【国際特許分類】
B65D 51/24 20060101AFI20240820BHJP
【FI】
B65D51/24
(21)【出願番号】P 2024540638
(86)(22)【出願日】2023-04-25
(86)【国際出願番号】 JP2023016294
【審査請求日】2024-07-03
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】391027424
【氏名又は名称】株式会社フクヨー
(74)【代理人】
【識別番号】100067736
【氏名又は名称】小池 晃
(74)【代理人】
【識別番号】100192212
【氏名又は名称】河野 貴明
(74)【代理人】
【識別番号】100200001
【氏名又は名称】北原 明彦
(72)【発明者】
【氏名】福田 昭人
(72)【発明者】
【氏名】山路 誠記
【審査官】二ッ谷 裕子
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2019-0091660(KR,A)
【文献】国際公開第2020/222468(WO,A1)
【文献】国際公開第02/085735(WO,A1)
【文献】韓国登録特許第10-2158972(KR,B1)
【文献】特開2019-108148(JP,A)
【文献】特開平9-2547(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0135643(KR,A)
【文献】中国実用新案第213974840(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 51/24
B65D 83/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
衛生用シートが複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する包装体に接着されて衛生用シートの取出口を開閉可能に覆う可撓性を有する樹脂にて成型された開閉蓋であって、
ヒンジ部を介して連結された外蓋と内蓋と、
上記内蓋の開口部に配され、架橋部を介して該内蓋と一体に樹脂成型されたピンセット
と、
上記外蓋の下面に設けられ、上記ピンセットが嵌合されるピンセット保持部を有し、
上記内蓋と上記架橋部と上記ピンセットとは、全て同一の樹脂素材からなる一体成型により形成されたものであり、
上記架橋部を除去
して上記内蓋から分離された上記ピンセットを上記ピンセット保持部により下面に着脱自在に保持した状態で上記外蓋により上記内蓋の開口部を開閉可能としたことを特徴とする開閉蓋。
【請求項2】
上記内蓋の上面には、上記開口部を囲繞するように設けられた少なくとも1つのインナーリングを有し、
上記ピンセットは上記架橋部を介して上記内蓋に設けられた上記インナーリングの内縁に接続され、
上記外蓋の下面には、上記インナーリングに嵌合される少なくとも1つのインナーリングを有し、
上記外蓋の外周部の上記ヒンジ部と逆側の位置に設けられた指掛部を有することを特徴とする請求項1に記載の開閉蓋。
【請求項3】
上記外蓋と上記内蓋が、肉薄の上記ヒンジ部を介して、可撓性を有する樹脂にて一体成型されていることを特徴とする請求項1に記載の開閉蓋。
【請求項4】
上記ヒンジ部は、内蓋側ヒンジ部ハーフと外蓋側ヒンジ部ハーフからなり、
上記内蓋側ヒンジ部ハーフが設けられた上記内蓋と上記外蓋側ヒンジ部ハーフが設けられた上記外蓋とが、可撓性を有する樹脂にて個別に成型されていることを特徴とする請求項1に記載の開閉蓋。
【請求項5】
衛生用シートが複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する封入袋の取出口に請求項1乃至請求項
4の何れか1項に記載の開閉蓋が接着されていることを特徴とする衛生用シート包装体。
【請求項6】
衛生用シートが複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する封入袋の外側を被覆する外装体の取出口に請求項1乃至請求項
4の何れか1項に記載の開閉蓋が接着されていることを特徴とする衛生用シート包装体。
【請求項7】
上記取出口は、5mm幅~20mm幅の開口であることを特徴とする請求項5に記載の衛生用シート包装体。
【請求項8】
上記取出口は、5mm幅~20mm幅の開口であることを特徴とする請求項6に記載の衛生用シート包装体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、衛生目的で使用される使い捨ての衛生用シートを収納する衛生用シート包装体の取出口を開閉可能に覆う開閉蓋及びこの開閉蓋を備える衛生用シート包装体に関する。
【背景技術】
【0002】
衛生目的で使用される使い捨ての衛生用シートとしては、例えば、ティッシュペーパー、ペーパータオル、トイレットペーパー、ちり紙等の使い捨て紙が広く使用されている。従来より、衛生用シートは、複数枚積層された衛生用シート積層体として包装容器に収納した衛生物品として提供されている。内容物である衛生用シート積層体は、1~4つ折りのものが一般的であり、必要によりエンボス加工や保湿剤等の薬剤の塗布、印刷加工等が施されている。
【0003】
例えば、ドライタイプのティシュペーパーや、ドライタイプのティシュペーパーに各種の保湿成分を含有させ、保水性やしっとり感を高めて皮膚に対する刺激性を低下させた保湿タイプのティシュペーパーが収納された状態で提供されている。
【0004】
また、アルコール、保湿剤、界面活性剤等を含む薬液を紙、織布又は不織布の繊維素材に含浸させた衛生用シートであるウエットティッシュは、乾燥しないように、気密性及び不透水性を有する包装容器に収納される。衛生用シートには、皮膚の汚れを拭き取ったり、化粧落とし、幼児のお尻拭き、掃除用のウェットシート等、様々なものがある。これらのウエットティッシュは、含ませた薬液が乾燥しないように、気密性及び不透水性を有する可撓性の樹脂フィルムからなる包装体に収納して製品とされる。なお、この種の容器入りウエットティッシュとしては、プラスチック製容器に収納する場合にはロール状に巻回したものもあるが、封入袋に収納する場合には予め矩形に切断したものを順次折畳んで多数枚(例えば20~100枚程度)積層させたものが使用される。ウエットティッシュを収納する容器として、フィルム状の封入袋を使用する場合には、比較的安価に製造できるものの、それ自体に保形性が乏しく、且つそのままで使用するには見映えが悪いという難点があった。そして、近年では、ウエットティッシュ積層体入りの封入袋をさらに外装体内に収納したものが知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0005】
また、ウエットティッシュなどを封入した封入袋を収納する気密性を有する紙製密閉容器において、ピンセットを格納する格納孔を備えることにより、手に付いた雑菌に触れることなく、ウエットティッシュを封入袋から清潔に取り出すことができるようすることが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特開平9-2547号公報
【文献】特許6412239号公報
【文献】特開2011-37448号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献3の開示技術は、ウエットティッシュなどを封入した封入袋を収納する気密性を有する紙製密閉容器に関するもので、蓋部に形成されている格納孔に格納することのできるピンセットを別部品として準備しておき、紙製密閉容器にセットした製品として出荷されることになるので、別部品として製造されるピンセットを蓋部にセットする作業を必要とし、製品の製造工数や管理工数の増加によりコストが増加するという問題点があった。
【0008】
上述の如き従来の実情に鑑み、本発明の目的は、ピンセットを蓋部にセットする作業を必要とすることなくコスト削減を図った衛生用シート包装体を出荷できるようにすることにある。
【0009】
本発明の他の目的、本発明によって得られる具体的な利点は、以下に説明される実施の形態の説明から一層明らかにされる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明では、開閉蓋の内蓋の開口部に架橋部を介して該内蓋と一体に樹脂成型されたピンセットを配しておくことにより、ユーザが上記架橋部を除去することにより上記ピンセットを上記内蓋から分離して使用することができるようにする。
【0011】
すなわち、本発明は、衛生用シートが複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する包装体に接着されて衛生用シートの取出口を開閉可能に覆う可撓性を有する樹脂にて成型された開閉蓋であって、ヒンジ部を介して連結された外蓋と内蓋と、上記内蓋の開口部に配され、架橋部を介して該内蓋と一体に樹脂成型されたピンセットとを有し、上記架橋部を除去することにより上記ピンセットを上記内蓋から分離して使用可能としたことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る開閉蓋は、上記内蓋の上面には、上記開口部を囲繞するように設けられた少なくとも1つのインナーリングを有し、上記外蓋の下面には、上記インナーリングに嵌合される少なくとも1つのインナーリングを有し、上記外蓋の外周部の上記ヒンジ部と逆側の位置に設けられた指掛部を有するものとすることができる。
【0013】
また、本発明に係る開閉蓋は、上記外蓋の下面に設けられ、上記ピンセットが嵌合されるピンセット保持部を有し、上記架橋部を除去することにより上記内蓋から分離された上記ピンセットを上記ピンセット保持部により下面に着脱自在に保持した状態で上記外蓋により上記内蓋の開口部を開閉可能としたものとすることができる。
【0014】
本発明は、衛生用シート包装体であって、衛生用シートが複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する封入袋の取出口に上記本発明に係る何れか一つの開閉蓋が接着されていることを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、衛生用シート包装体であって、衛生用シートが複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する封入袋の外側を被覆する外装体の取出口に上記本発明に係る何れか一つの開閉蓋が接着されているものとすることができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る開閉蓋では、内蓋の開口部に設けられた架橋部を除去することにより、上記内蓋の開口部に配されたピンセットを上記内蓋から分離して使用することができる。上記開閉蓋は、ヒンジ部を介して外蓋と連結された内蓋の開口部に架橋部を介して上記内蓋とピンセットが一体に樹脂成型されているので、ピンセットを蓋部にセットする作業を必要としない。
【0017】
したがって、本発明に係る開閉蓋を内部に衛生用シートの積層体を収納する衛生用シート包装体の衛生用シート取出口に接着することにより、上記衛生用シート取出口を開閉自在に塞ぐことができ、ピンセットを蓋部にセットする作業を必要とすることなく、コスト削減を図った衛生用シート包装体を出荷することができる。
【0018】
すなわち、本発明によれば、衛生目的で使用される使い捨ての衛生用シートを収納する衛生用シート包装体の取出口を開閉可能に覆うピンセットを蓋部に備える開閉蓋及びこの開閉蓋を備える衛生用シート包装体をピンセットを蓋部にセットする作業を必要とすることなく出荷することができ、別部品としてピンセットを製造してセットする作業を必要としないので、コスト削減を図った開閉蓋及びこの開閉蓋を備える衛生用シート包装体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態に係る開閉蓋の下面にピンセットが装着された外蓋を開いた状態を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、上記ピンセットを内蓋と一体化している架橋部の数を変更した開閉蓋の平面図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施形態に係る衛生用シート包装体を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、封入袋の取出口に接着された開閉蓋を開蓋した状態を示した未使用の上記衛生用シート包装体の斜視図である。
【
図7】
図7は、衛生用シートをピンセットで掴んで封入袋の取出口から取り出す状態を示した上記衛生用シート包装体の斜視図である。
【
図8】
図8は、外蓋に設けられたピンセット保持部にピンセットが嵌合保持された状態を示した上記衛生用シート包装体の斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明の他の一実施形態に係る外装体の取出口に開閉蓋が接着された衛生用シート包装体の開蓋状態を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明のさらに他の一実施形態に係る封入袋の取出口に開閉蓋が接着された衛生用シート包装体の開蓋状態を示す斜視図である。
【
図15】
図15は、上記衛生用シート包装体の開蓋状態における上記開閉蓋のヒンジ部の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、本発明は、以下の例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、任意に変更可能であることは言うまでもない。
【0021】
まず、本発明に係る開閉蓋の一実施形態の構成について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る開閉蓋50の下面20Aにピンセット40が装着された外蓋20を開いた状態を示す斜視図である。
図2A,
図2B,
図2Cは外蓋20を180°開いた状態の開閉蓋50を示す図であり、
図2Aは開閉蓋50の平面図、
図2Bは開閉蓋50のA線断面矢視図底面図、
図2Cは開閉蓋50の底面図である。
図3は、上記ピンセットを内蓋と一体化している架橋部の数を変更した開閉蓋の平面図である。
図4A,
図4B,
図4Cは外蓋20を閉じた状態の開閉蓋50を示す図であり、
図4Aは開閉蓋50の平面図、
図4Bは開閉蓋50の正面図、
図4Cは開閉蓋50の底面図である。
【0022】
この開閉蓋50は、ヒンジ部30を介して一体に形成されてなる内蓋10と外蓋20とを有し、可撓性を有する樹脂にて一体成型されている。
【0023】
内蓋10は、
図2A,
図2B,
図2Cに示すように、開口部11を有し、さらに、この開口部11に配置され架橋部12を介して該内蓋10と一体に形成されたピンセット40を有する。上記ピンセット40は、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋10から分離可能になっている。
【0024】
この開閉蓋50において、上記架橋部12は、4本の架橋部12a,12b,12c,12dからなり、上記ピンセット40の先端部40a,40bから架橋部12a,12bが延び、根元部40cから架橋部12c,12dが延びているが、必ずしも4本である必要はなく、上記ピンセット40が上記内蓋10から分離されるまで、上記ピンセット40を上記内蓋10と一体化しておければよく、上記ピンセット40を内蓋10と一体化している架橋部の数を変更し、4点保持、3点保持(その1~その4)、2点保持(その1~その6)、1点保持(その1~その4)とした開閉蓋50の平面図を
図3に例示するように、上記4本の架橋部12a,12b,12c,12dの内の少なくとも何れか1本あればよい。
【0025】
また、外蓋20は、
図2A,
図2Bに示すように、下面20Aにピンセット保持部21を有し、
図1に示すように、上記内蓋10から分離された上記ピンセット40を上記ピンセット保持部21にて保持することにより、上記ピンセット40を下面20Aに装着できるようになっている。
【0026】
この開閉蓋50において、上記ピンセット保持部21は、上記ピンセット40の先端部40a,40bを挟持するために略ハ字状の凸部として形成された2つのピンセット保持部21a,21bと根元部40cを嵌合支持するために略C字状の凸部として形成された1つのピンセット保持部21cの3つのピンセット保持部21a,21b,21cからなる。
【0027】
さらに、上記内蓋10の上面10Aには、上記開口部11を囲繞するように設けられたインナーリング13を有し、上記外蓋20の下面20Aには、上記インナーリング13に嵌合されるインナーリング22を有し、上記外蓋20の外周部の上記ヒンジ部30と逆側の位置に設けられた指掛部23を有している。
【0028】
この開閉蓋50において、上記内蓋10に設けられたインナーリング13は、上記開口部11に沿った内周側のインナーリング13Aと上記内蓋10の外周縁に沿った外周側の上記インナーリング13Bの2本のインナーリング13A,13Bからなる。
【0029】
また、上記外蓋20に設けられたインナーリング22は、上記インナーリング13Aが間隙に嵌合されるように形成された2本のインナーリング22A,22Bと、上記インナーリング13Bが嵌合されるように形成された1本のインナーリング22Cの3本のインナーリング22A,22B,22Cからなる。
【0030】
ここで、上記内蓋10に設けられた内周側のインナーリング13Aは、上記開口部11を囲繞する内周縁に沿って全周に亘って形成されており、また、外周側のインナーリング13Bは、上記内蓋10の外周縁に沿って全周に亘ることなく、上記ヒンジ部30と指掛部23に対応する各範囲を除いて形成されている。
【0031】
さらに、上記内周側のインナーリング13Aには、上記外蓋20に設けられたインナーリング22Bに係止される係止部14が上記指掛部23に対応する位置に設けられている。
【0032】
なお、上記インナーリング13,22は、それぞれ少なくとも1本ずつ閉ループ状に形成されていれば良く、数を増やすことによって、この開閉蓋50の密閉性を高めることができる。
【0033】
そして、上記内蓋10と外蓋20を一体化しているヒンジ部30は肉薄に形成されており、上記内蓋10と外蓋20を折り畳むことにより、
図4A,
図4B,
図4Cに示すように、上記内蓋10の開口部11を上記外蓋20で塞ぐことができるようになっている。
【0034】
上記内蓋10の開口部11が上記外蓋20で塞がれた状態の開閉蓋50は、上記ヒンジ部30とは逆側に位置する上記指掛部23を摘まんで上記外蓋20を開けることができる。
【0035】
この開閉蓋50は、上記内蓋10と外蓋20を折り畳んだ閉蓋状態において、上記内蓋10の開口部11に配置され4本の架橋部12a,12b,12c,12dを介して該内蓋10と一体に形成されたピンセット16が、
図4Cに示すように、上記外蓋20の下面20Aに設けられている3つのピンセット保持部21a,21b,21cからなる上記ピンセット保持部21により保持された状態となり、上記4本の架橋部12a,12b,12c,12dを取り除いた状態では、上記ピンセット保持部21に装着されたピンセット40に生じる拡開する方向の弾撥力を上記3つのピンセット保持部21a,21b,21cで受け止めることにより、上記ピンセット40を上記ピンセット保持部21で保持することができるようになっている。
【0036】
そして、この開閉蓋50は、上記内蓋10の開口部11に配され、架橋部12を介して該内蓋10と一体に形成されたピンセット40が、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋10から分離可能で、分離された上記ピンセット40を外蓋20の下面20Aにピンセット保持部21により着脱自在に保持することができ、可撓性を有する樹脂にて上記内蓋10と外蓋20とピンセット40が一体成型されているので、上記ピンセット40を外蓋20にセットする作業を必要としない。
【0037】
すなわち、この開閉蓋50は、可撓性を有する樹脂にて上記内蓋10と外蓋20とピンセット40が一体成型されているので、別部品としてピンセットを製造してセットする作業を必要とせず、製品の製造工数や管理工数の削減によりコスト削減を図ることができる。
【0038】
したがって、この開閉蓋50は、内部に衛生用シートの積層体を収納する衛生用シート包装体の衛生用シート取出口に接着することにより、上記衛生用シート取出口を開閉自在に塞ぐことができ、ピンセットを蓋部にセットする作業を必要とすることなく、コスト削減を図った衛生用シート包装体を出荷することができる。
【0039】
すなわち、この開閉蓋50は、内部に衛生用シートの積層体を収納する衛生用シート包装体の衛生用シート取出口に接着され、上記衛生用シート取出口を開閉自在に塞ぐものであり、例えば、
図5,
図6,
図7,
図8に示す衛生用シート包装体100のように、衛生目的で使用される使い捨ての衛生用シート111の積層体を内部に収納する封入袋110の取出口112に接着される。
【0040】
図5は、本発明の一実施形態に係る衛生用シート包装体100を示す斜視図であり、
図6は、封入袋110の取出口112に接着された開閉蓋50を開蓋した状態を示した未使用の上記衛生用シート包装体100の斜視図であり、
図7は、衛生用シート111をピンセット40で掴んで封入袋110の取出口112から取り出す状態を示した上記衛生用シート包装体100の斜視図であり、
図8は、外蓋20に設けられたピンセット保持部21にピンセット40が嵌合保持された状態を示した上記衛生用シート包装体100の斜視図である。
【0041】
この衛生用シート包装体100は、気密性及び不透水性を有する可撓性シートであるフィルム素材からなる封入袋110の内部に、多数枚が積層された枚葉式の積層体として収納されている。また、衛生用シート包装体100の封入袋110の一面の略中央部には、衛生用シート111を取り出すための取出口112が形成され、当該取出口112を覆うように上記開閉蓋50が接着されている。
【0042】
封入袋110は、柔軟で気密性及び不透水性を有する可撓性シート、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂の単材又は複合材で形成されている。なお、封入袋110は、上述に限らず、上述の合成樹脂とアルミホイル、紙等とを貼りあわせた複合材からなるものであってもよい。
【0043】
封入袋110は、フィルムの長辺の一端部及び短辺の両端部がシールされた、いわゆるピロータイプの包装体であり、その内部には、衛生用シート111が積層されて封入されている。なお、衛生用シート包装体100の封入袋110は、上述のような所謂ピロータイプに限らず、柔軟で気密性及び不透水性を有する可撓性シートからなり、その内部にウエットティッシュ等の衛生用シート111を収納できる包装体であれば、他の態様であってもよい。
【0044】
ここで、上記封入袋110に収納される衛生用シート111は、パルプ、綿、合成繊維などからなる不織布、天然パルプ、合成パルプなどからなる紙、又はガーゼ等の布など湿潤強度を有する繊維素材等に水、アルコール、香料、化粧水、薬剤、界面活性剤などの液体成分、又は溶液を含浸させたウエットタイプの衛生用シートであるが、ドライタイプのティシュペーパーや、ドライタイプのティシュペーパーに各種の保湿成分を含有させ、保水性やしっとり感を高めて皮膚に対する刺激性を低下させた保湿タイプのティシュペーパー等のドライタイプの衛生用シートであってもよい。
【0045】
衛生用シート111は、
図5に示すように、多数枚が積層された枚葉式の積層体として封入袋110に収納されている。枚葉式の積層体として封入袋110に収納された衛生用シート111は、封入袋110の取出口112から取り出せるようになっている。
【0046】
衛生用シート包装体100の封入袋110の一面の略中央部には、該衛生用シート包装体100の長手方向に平行で両端が円弧をなす形状の取出口112が形成されている。取出口112には、当該取出口112よりも内蓋10の開口部11が大きく形成され、外蓋20により取出口112を開閉可能に覆う開閉蓋50が接着されている。
【0047】
この開閉蓋50は、上述の如く、内蓋10の開口部11に配され、架橋部12を介して該内蓋10と一体に形成されたピンセット40が上記内蓋10と外蓋20とともに可撓性を有する樹脂にて一体成型されたもので、未使用の衛生用シート包装体100では、
図6に示すように、使用者が、上記ヒンジ部30を介して上記内蓋10と連結された上記外蓋20を開蓋すると、上記内蓋10の開口部11に架橋部12を介して該内蓋10と一体に形成されたピンセット40を視認することができ、これにより未使用の衛生用シート包装体100であることを確認することができる。上記ピンセット40は、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋10から分離可能であり、上記架橋部12が除去されていることを視認することにより、使用中の衛生用シート包装体100であることを確認することができる。
【0048】
この衛生用シート包装体100の封入袋110に収納されている衛生用シート111は、
図7に示すように、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋10から分離した上記ピンセット40で衛生用シート111を掴んで封入袋110の取出口112から1枚ずつ取り出すことができ、手に付いた雑菌に触れることなく、衛生用シート111を封入袋110から清潔に取り出すことができる。
【0049】
また、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋10から分離した上記ピンセット40は、
図8に示すように、上記外蓋20の下面20Aに設けられたピンセット保持部21により着脱自在に保持し、清潔な状態で保管することができる。
【0050】
そして、使用中の衛生用シート包装体100では、
図7に示すように、上記開閉蓋50の外蓋20を開くことにより、上記ピンセット保持部21から取り外したピンセット40で衛生用シート111を掴んで封入袋110の取出口112から1枚ずつ取り出すことができ、手に付いた雑菌に触れることなく、衛生用シート111を封入袋110から清潔に取り出すことができる。
【0051】
ここで、上記封入袋110は、衛生用シート111の枚葉式積層体が収納されているものとしたが、衛生用シート111の積層体は枚葉式である必要はなく、所謂ポップアップ式の衛生用シート積層体を収容した封入袋であっても、上記ピンセット保持部21から取り外したピンセット40で衛生用シート111を掴んで封入袋の取出口から1枚ずつ取り出すことができる。
【0052】
また、上記衛生用シート包装体100では、衛生用シート111の積層体を内部に収納する封入袋110の取出口112に開閉蓋50を接着したが、
図9に示す衛生用シート包装体150のように、内部に衛生用シート111の積層体を収納する封入袋110の外側を被覆する外装体151の取出口152に上記開閉蓋50が接着されているものとしてもよい。
【0053】
図9は、外装体151の取出口152に開閉蓋50が接着された衛生用シート包装体150の開蓋状態を示す斜視図である。
【0054】
この衛生用シート包装体150において、外装体151は、内部に衛生用シート111の積層体を収納した封入袋110を収容できる容量を有する主体部が紙箱で形成されており、上記封入袋110から衛生用シート111を取り出すための取出口152に接着された上記開閉蓋50により、上記取出口152が開閉自在に塞がれている。
【0055】
この衛生用シート包装体150においても、上記開閉蓋50は、
図1乃至
図4A,
図4B,
図4Cに示したように、内蓋10と外蓋20がヒンジ部30を介して一体化され、上記内蓋10の開口部11に配されたピンセット40が架橋部12を介して上記内蓋10と一体化され、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋から分離された上記ピンセット40を着脱自在に保持するピンセット保持部21が外蓋20の下面20Aに設けられ、上記内蓋10と外蓋20とピンセット40が可撓性を有する樹脂にて一体成型されており、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋10からピンセット40が分離可能で、
図9に示すように、上記内蓋10から分離された上記ピンセット40を外蓋20の下面20Aにピンセット保持部21により着脱自在に保持することができる。
【0056】
上記外装体151により外側が被覆された封入袋110の内部には、多数枚の衛生用シート111が積層された枚葉式の積層体として収納されている。
【0057】
この衛生用シート包装体150において、上記外装体151内の封入袋110に収納されている衛生用シート111は、上記開閉蓋50の外蓋20を開くことにより、上記ピンセット保持部21から取り外したピンセット40で衛生用シート111を掴んで上記外装体151の取出口152から1枚ずつ取り出すことができ、手に付いた雑菌に触れることなく、衛生用シート111を封入袋110から清潔に取り出すことができる。
【0058】
なお、上記外装体151は、主体部を安価な紙箱で形成されているものとしたが、衛生用シート111を収容できる容量を収容部と該収容部への詰め替え時に開閉される蓋部からなる衛生用シート容器であってもよく、上記蓋部の設けられる衛生用シートを1枚ずつ容器外部に取り出すための開口部が、上記開閉蓋50によって開閉自在に塞がれているものとしてもよい。また、上記外装体151に収容する封入袋110は、衛生用シート111の枚葉式積層体を収容したものであるが、ポップアップ式に対応するウエットティッシュ111A,111Bの積層体を収容した封入袋110A,111Bであっても、上記ピンセット保持部21から取り外したピンセット40でウエットティッシュ111A,111Bを掴んで上記外装体151の取出口152から1枚ずつ取り出すことができる。
【0059】
ここで、上記衛生用シート包装体100、150において、上記内蓋10から架橋部12を除去することにより分離された上記ピンセット40を着脱自在に保持するピンセット保持部21が上記外蓋20の下面20Aに設けられており、上記内蓋10から架橋部12を除去することにより分離された上記ピンセット40が上記ピンセット保持部21により着脱自在に保持されて、上記開閉蓋50の上記外蓋20を閉じた状態で上記内蓋10の開口部11の空間に収容されるが、記外蓋20の下面20Aに上記ピンセット保持部21が設けられていなくても、上記開閉蓋50の上記外蓋20を閉じた状態で上記内蓋10の開口部11の空間には上記内蓋10から分離された上記ピンセット40を収容することできる。したがって、次に説明する本発明の他の一実施形態に係る開閉蓋50'のように、上
記外蓋20の下面20Aにピンセット保持部が設けられていなくてもよい。
【0060】
また、上記衛生用シート包装体100、150において、上記開閉蓋50は、上記内蓋10と外蓋20とピンセット40が可撓性を有する樹脂にて一体成型され、肉薄のヒンジ部30を介して内蓋10と外蓋20が一体化されているが、次に説明する本発明の他の一実施形態に係る開閉蓋50'のように、内蓋10’と外蓋20’を可撓性を有する樹脂に
て個別に成型し、ヒンジ部30’により連結して一体化してもよい。
【0061】
つぎに、本発明の他の一実施形態に係る開閉蓋50'及び衛生用シート包装体100’
の構成について、図面を参照しながら説明する。
【0062】
【0063】
【0064】
この本発明の他の一実施形態に係る開閉蓋50'及び衛生用シート包装体100’にお
いて、上記開閉蓋50及び衛生用シート包装体100における構成要素と同一の構成要素には、同一符号又は「’」付きの同一符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0065】
この衛生用シート包装体100’は、
図9に示すように、衛生用シート111が複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する封入袋110の取出口112に開閉蓋50’が接着されており、上記開閉蓋50’の外蓋20’を開くことにより、上記内蓋10’から分離されたピンセット40で衛生用シート111を掴み上記封入袋110の取出口112から1枚ずつ取り出すことができるようになっている
【0066】
この開閉蓋50’は、内蓋10’と外蓋20’を可撓性を有する樹脂にて個別に成型し、ヒンジ部30’により連結して一体化されており、閉じた状態で矩形状の開閉蓋50’の後縁側にヒンジ部30’が二箇所設けられ、外蓋20’を開くための指掛部23’が前縁側に設けられている。この開閉蓋50’におけるヒンジ部30’は 内蓋側ヒンジ部ハ
ーフ30Aと外蓋側ヒンジ部ハーフ30Bからなり、指掛部23’は内蓋側ヒンジ部ハーフ23Aと外蓋側ヒンジ部ハーフ23Bからなる。
【0067】
この開閉蓋50’の内蓋10’は、
図11A,
図11B,
図11Cに示すように、開口部11を有する矩形平板状の枠体で、上記開口部11にピンセット40が配置され架橋部12を介して該内蓋10と一体に樹脂成型されている。上記ピンセット40は、上記架橋部12を除去することにより上記内蓋10から分離可能になっている。
【0068】
上記架橋部12は、4本の架橋部12a,12b,12c,12dからなり、上記ピンセット40の先端部40a,40bから架橋部12a,12bが延び、根元部40cから架橋部12c,12dが延びているが、必ずしも4本である必要はなく、上記ピンセット40が上記内蓋10から分離されるまで、上記ピンセット40を上記内蓋10’と一体化しておければよく、上記4本の架橋部12a,12b,12c,12dの内の少なくとも何れか1本あればよい。
【0069】
また、上記内蓋10の上面10Aには、上記開口部11を囲繞するように、上記開口部11に沿った内周側のインナーリング13Aと上記内蓋10の外周縁に沿った外周側のインナーリング13Bの2本のインナーリング13A,13Bが設けられている。
【0070】
そして、
図12AのA-A線断面矢視図に示す断面形状の内蓋側指掛部ハーフ23Aが上記外周側のインナーリング13Bの前縁側に設けられており、また、
図12BのA-A線断面矢視図に示す断面形状の内蓋側ヒンジ部ハーフ30Aが上記外周側のインナーリング13Bの後縁側に設けられている。
【0071】
また、この開閉蓋50’の外蓋20’は、
図13A,
図13B,
図13Cに示すように、上記内蓋10の外形形状に対応する矩形状に樹脂成形された平板で、上記内蓋10に設けられた2本のインナーリング13A,13Bに嵌合される2本のインナーリング22A,22Cを有する。
【0072】
そして、
図14AのA-A線断面矢視図に示す断面形状の外蓋側指掛部ハーフ23Bが上記外周側のインナーリング22Cの前縁側に設けられており、また、
図14BのA-A線断面矢視図に示す断面形状の外蓋側ヒンジ部ハーフ30Bが上記外周側のインナーリング22Cの後縁側に設けられている。
【0073】
この開閉蓋50’における指掛部23’は、上記外蓋20’を閉じた状態で突き合わされる上記内蓋側指掛部ハーフ23Aと外蓋側指掛部ハーフ23Bからなり、ヒンジ部30’は、上記内蓋側ヒンジ部ハーフ30Aに上記外蓋側ヒンジ部ハーフ30Bが枢動自在に嵌合支持されてなる。
【0074】
上記内蓋10’の開口部11が上記外蓋20’で塞がれた状態の開閉蓋50’は、上記ヒンジ部30’とは逆側に位置する上記指掛部23’の外蓋側指掛部ハーフ23Bを摘まんで上記外蓋20を開けることができる。
【0075】
この開閉蓋50’において、上記内蓋側ヒンジ部ハーフ30Aに上記外蓋側ヒンジ部ハーフ30Bが枢動自在に嵌合支持されてなるヒンジ部30’は、
図15の開蓋状態における縦断面図に示すように、上記外蓋側ヒンジ部ハーフ30Bの設けられている上記インナーリング22Cの後縁側が上記内蓋側指掛部ハーフ23Aの設けられている上記インナーリング22Cの後縁側に当接することにより、上記外蓋20を開けることのできる最大角度が規定されており、
図10の斜視図に示す衛生用シート包装体100’のように、上記外蓋20を最大角度まで開けた姿勢を保持することができる。
【0076】
この衛生用シート包装体100’は、衛生用シート111が複数枚積層された衛生用シート積層体を内部に収納する封入袋110の取出口112に、可撓性を有する樹脂にて個別に成型された内蓋10’と外蓋20’をヒンジ部30’により連結して一体化してなる開閉蓋50’が接着されており、上記開閉蓋50’の外蓋20’を開くことにより、上記内蓋10’から分離されたピンセット40で衛生用シート111を掴み上記封入袋110の取出口112から1枚ずつ取り出すことができ、手に付いた雑菌に触れることなく、衛生用シート111を封入袋110から清潔に取り出すことができる。
【0077】
なお、封入袋110は、衛生用シート111の枚葉式積層体を収容した封入袋に限定されることなく、ポップアップ式に対応するウエットティッシュ111A,111Bの積層体を収容した封入袋110A,111Bであってもよく、上記内蓋10’から分離されたピンセット40でウエットティッシュ111A,111Bを掴んで上記封入袋110,110A,110Bの取出口112,112A、112Bから1枚ずつ取り出すことができる。また、上記開閉蓋50衛生用シート包装体150における開閉蓋50を上記開閉蓋50’としても良いことは言うまでもない。
【0078】
上述の如き構造の開閉蓋50,50’では、可撓性を有する樹脂にて上記内蓋10,10’と外蓋20,20’とピンセット40が一体成型されているので、別部品としてピンセットを製造してセットする作業を必要とせず、製品の製造工数や管理工数の削減によりコスト削減を図ることができ、また、内部に衛生用シートの積層体を収納する衛生用シート包装体100,100’,150の衛生用シート取出口に接着することにより、上記衛生用シート取出口を開閉自在に塞ぐことができ、ピンセットを蓋部にセットする作業を必要とすることなく、コスト削減を図った衛生用シート包装体100,100’,150を出荷することができる。
【0079】
また、上記開閉蓋50,50’では、上記内蓋10,10’から分離されたピンセット40で衛生用シート111を掴み上記封入袋110の取出口112から1枚ずつ取り出すことができ、手に付いた雑菌に触れることなく、衛生用シート111を封入袋110から清潔に取り出すことができる。
【0080】
さらに、上記開閉蓋50では、上記内蓋10から架橋部12を除去することにより分離された上記ピンセット40を着脱自在に保持するピンセット保持部21が上記外蓋20の下面20Aに設けられているので、上記内蓋10から架橋部12を除去することにより分離された上記ピンセット40を上記ピンセット保持部21により着脱自在に保持することができ、使用済みのピンセット40を不用意に床面などに置いてしまうと衛生的でなくなるという問題があるが、使用済みのピンセット40の保管場所が確保されることで、このような問題点も解消される。
【0081】
ここで、ポップアップ式に対応するウエットティッシュ111A,111Bの積層体を収容した封入袋110A,110Bでは、ウエットティッシュ111A,111Bの一部が取出口112A,112Bがポップアップすなわち引き出されていることにより、衛生的な観点から見れば問題があるが、衛生用シート111の枚葉式積層体を収容した封入袋110であれば、このような問題点もなくなり、上記開閉蓋50が貼着される上記封入袋110の取出口112は、衛生用シート111の衛生性を確保するために、ピンセット40を挿入することができる5mm幅を有する略楕円形から開口全域までとすることができ、5mm幅~20mm幅程度の楕円形であることが好ましい。上記封入袋110の取出口112を小さくしておくことにより、上記封入袋110内の衛生用シート111が外気に触れにくく、また、使用者が上記封入袋110内の衛生用シート111に不用意に触れてしまうことを防止することができ、衛生用シート111の衛生性を確保することができる。さらに、上記封入袋110の取出口112は、中央に設けられている必要は無く、どの位置に設けられていてもピンセット40を挿入することで上記封入袋110内の衛生用シート111を取り出すことができる。
【符号の説明】
【0082】
10,10’ 内蓋、10A 上面、11 開口部、12,12a,12b,12c,12d 架橋部、13,13A,13B,22,22A,22B,22C インナーリング、14 係止部、20,20’ 外蓋、20A 下面、21,21a,21b,21c
ピンセット保持部、23,23’ 指掛部、23A 内蓋側指掛部ハーフ、23B 外蓋側指掛部ハーフ、30,30’ ヒンジ部、30A 内蓋側ヒンジ部ハーフ、30B 外蓋側ヒンジ部ハーフ、40 ピンセット、40a,40b 先端部、40c 根元部、50,50’ 開閉蓋、100,100’,150 衛生用シート包装体、111 ウエットティッシュ、110,110A,110B 封入袋、112,112A,112B,152 取出口、151 外装体
【要約】
ピンセットを蓋部にセットする作業を必要とすることなくコスト削減を図った衛生用シート包装体を出荷できるようにする。外蓋20とヒンジ部30を介して一体に形成されてなる内蓋10の開口部11に架橋部12を介して該内蓋10と一体に樹脂成型されたピンセット40を配しておき、上記架橋部12を除去することにより上記ピンセット40を上記内蓋10から分離して使用可能とする。