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特許7540955表示駆動装置、その制御方法及び表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】表示駆動装置、その制御方法及び表示装置
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20240820BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20240820BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20240820BHJP
【FI】
G09G5/00 550T
G09G5/00 550P
G09G5/00 550R
G09G5/00 520V
G06F3/14 400
H04N5/66 B
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2020573176
(86)(22)【出願日】2020-01-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-03-14
(86)【国際出願番号】 CN2020073025
(87)【国際公開番号】W WO2020156284
(87)【国際公開日】2020-08-06
【審査請求日】2023-01-16
(31)【優先権主張番号】201910080264.5
(32)【優先日】2019-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】マ シートン
(72)【発明者】
【氏名】ゲン リーファ
(72)【発明者】
【氏名】リ ヤンフ
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108806626(CN,A)
【文献】特開2012-037665(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第104240635(CN,A)
【文献】特開2012-015772(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0302214(US,A1)
【文献】特開平06-214534(JP,A)
【文献】特開2001-166761(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2012/0002009(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2010-0130086(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09G 5/00 - 5/42
G06F 3/14
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示駆動装置の制御方法であって、
前記表示駆動装置が、少なくとも2つの処理チップと、前記少なくとも2つの処理チップに信号接続される少なくとも一つのメモリとを含み、
前記少なくとも一つのメモリが、順次に設置された複数のフレームアドレスを含み、
各表示対象フレーム画面が、少なくとも2つの画像領域を含み、
前記少なくとも2つの画像領域が、前記少なくとも2つの処理チップに一対一に対応し、
前記少なくとも2つの処理チップのうちの1つの処理チップがメイン処理チップであり、他の処理チップがサブ処理チップであり、
前記制御方法は、
前記メイン処理チップが、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信し、各前記サブ処理チップが、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信することと、
前記メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、各前記サブ処理チップが前記読み書き同期信号を受信することと、
前記メイン処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、前記メイン処理チップに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送することと、
各前記サブ処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、各前記サブ処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた前記直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送することとを含み、
前記少なくとも一つのメモリは、前記少なくとも2つの処理チップに一対一に信号接続される複数のメモリを含み、
前記制御方法は、さらに、
前記メイン処理チップが、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、フレーム開始信号をさらに受信し、前記サブ処理チップが、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、前記フレーム開始信号をさらに受信することとを含み、
前記制御方法は、前記メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、各前記サブ処理チップが前記読み書き同期信号を受信する前、さらに、
前記メイン処理チップが、前記フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号を生成し、前記サブ処理チップが、前記フレーム開始同期信号を受信することと、
前記メイン処理チップが、前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、各前記サブ処理チップが、前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、前記サブ処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成することとを含む
制御方法。
【請求項2】
前記制御方法は、前記メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、各前記サブ処理チップが前記読み書き同期信号を受信した後、さらに、
前記メイン処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する前記駆動タイミングを、前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送することと、
各前記サブ処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する前記駆動タイミングを、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送することとを含む
請求項に記載の制御方法。
【請求項3】
各前記表示対象フレーム画面における画像領域は、前記表示パネルの画素ユニットの列方向に沿って延び、前記表示パネルの画素ユニットの行方向に沿って配列される
請求項又はに記載の制御方法。
【請求項4】
前記フレーム開始信号がフィールド同期信号である
請求項のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項5】
前記複数のメモリのそれぞれにおいて、前記直前表示対象フレーム画面の表示データがキャッシュされるフレームアドレスの順序は、前記現在表示対象フレーム画面の表示データがキャッシュされるフレームアドレスの前である
請求項のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項6】
前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと同じである
請求項のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項7】
前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと異なる
請求項のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項8】
各前記画像領域のサイズが同じである
請求項のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項9】
前記複数のメモリのうち、前記処理チップに信号接続される前記メモリの前記複数のフレームアドレスは、各表示フレーム画面の表示データを記憶するために順次に循環で使用される
請求項のいずれか1項に記載の制御方法。
【請求項10】
少なくとも2つの処理チップと、前記少なくとも2つの処理チップに信号接続される少なくとも一つのメモリと、を含む表示駆動装置であって、
前記少なくとも一つのメモリが、順次に設置された複数のフレームアドレスを含み、
各表示対象フレーム画面が、少なくとも2つの画像領域を含み、
前記少なくとも2つの画像領域が、前記少なくとも2つの処理チップに一対一に対応し、
前記少なくとも2つの処理チップのうちの1つの処理チップがメイン処理チップであり、他の処理チップがサブ処理チップであり、
前記メイン処理チップは、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信し、キャッシュする時に読み書き同期信号を生成し、前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、前記メイン処理チップに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように構成され、
各前記サブ処理チップは、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データ及び前記読み書き同期信号を受信し、前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、各前記サブ処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた前記直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送するように構成され
前記少なくとも一つのメモリは、前記少なくとも2つの処理チップに一対一に信号接続される複数のメモリを含み、
前記メイン処理チップは、さらに、
前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、フレーム開始信号を受信し、前記フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号を生成し、
前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、
前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップにに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送するように構成され、
前記サブ処理チップは、さらに、
前記フレーム開始同期信号を受信し、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、前記フレーム開始信号を受信し、
前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、前記サブ処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、
前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送するように構成される
ことを特徴とする、表示駆動装置。
【請求項11】
各前記処理チップは、さらに、
少なくとも2つの表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信し、
前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリの前記複数のフレームアドレスを順次に循環で使用し、受信された前記少なくとも2つの表示対象フレーム画面の表示データを、前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュし、前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリの前記複数のフレームアドレスに対して、前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続される前記メモリにキャッシュされた表示対象フレーム画面の表示データを順次に循環で読み取って変換した後、前記表示パネルに伝送するように構成される
請求項1に記載の表示駆動装置。
【請求項12】
前記フレーム開始信号が、フィールド同期信号である
ことを特徴とする、請求項1又は1に記載の表示駆動装置。
【請求項13】
前記複数のメモリのそれぞれにおいて前記直前表示対象フレーム画面の表示データがキャッシュされるフレームアドレスの順序は、前記現在表示対象フレーム画面の表示データがキャッシュされるフレームアドレスの前である
請求項1~1のいずれか1項に記載の表示駆動装置。
【請求項14】
前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと同じである
請求項1~1のいずれか1項に記載の表示駆動装置。
【請求項15】
前記複数のメモリのうち、前記メイン処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、前記複数のメモリのうち、各前記サブ処理チップに信号接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと異なる
請求項1~1のいずれか1項に記載の表示駆動装置。
【請求項16】
前記処理チップが、フィールドプログラマブルゲートアレイチップを含む
請求項1~1のいずれか1項に記載の表示駆動装置。
【請求項17】
前記複数のメモリにおける一つのメモリが、DDR SDRAMを含む
請求項1~1のいずれか1項に記載の表示駆動装置。
【請求項18】
表示パネルと、請求項117のいずれか1項に記載の表示駆動装置と、を含み、
前記表示パネルが、前記表示駆動装置により伝送される前記表示データを受信するように構成される
表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2019年1月28日に出願された中国特許出願第201910080264.5号の優先権を主張し、その内容は、本願の一部として、上記の中国特許出願の開示をここに引用される。
【0002】
本開示の実施例は、表示駆動装置、その制御方法及び表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
現在、処理チップで表示対象フレーム画面の表示データを処理した後、表示パネルに出力し、画面を表示するように表示パネルを駆動する。高解像度の表示パネルが登場されることに従い、メモリ帯域幅及び伝送インターフェースに対する要求はますます高くなっている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の少なくとも1つの実施例は、表示駆動装置の制御方法を提供し、前記表示駆動装置が、少なくとも2つの処理チップと、前記少なくとも2つの処理チップに一対一に信号接続されるメモリとを含み、各前記メモリが、順次に設置された複数のフレームアドレスを含み、各表示対象フレーム画面が、少なくとも2つの画像領域を含み、前記少なくとも2つの画像領域が、前記少なくとも2つの処理チップに一対一に対応し、前記少なくとも2つの処理チップのうちの1つの処理チップがメイン処理チップであり、他の処理チップがサブ処理チップであり、
ここで、前記制御方法は、
前記メイン処理チップが、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信するし、各前記サブ処理チップが前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信することと、
前記メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、各前記サブ処理チップが、前記読み書き同期信号を受信することと、
前記メイン処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送することと、
各前記サブ処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、接続される前記メモリにキャッシュされた前記直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送することと、を含む。
【0005】
例えば、本開示の実施例において、前記メイン処理チップが、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、フレーム開始信号をさらに受信し、前記サブ処理チップが、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、前記フレーム開始信号をさらに受信することを含み、
前記制御方法は、前記メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、各前記サブ処理チップが、前記読み書き同期信号を受信する前、さらに、
前記メイン処理チップが前記フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号を生成し、前記サブ処理チップが前記フレーム開始同期信号を受信することと、
前記メイン処理チップが、前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、各前記サブ処理チップが、前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、前記サブ処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成することと、を含む。
【0006】
例えば、本開示の実施例において、前記制御方法は、前記メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、各前記サブ処理チップが、前記読み書き同期信号を受信した後、さらに、
前記メイン処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する前記駆動タイミングを、対応する電気的に接続される前記メモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送することと、
各前記サブ処理チップが、前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する前記駆動タイミングを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスのキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、電気的に接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送することと、を含む。
【0007】
例えば、本開示の実施例において、各前記表示対象フレーム画面における画像領域は、前記表示パネルの画素ユニットの列方向に沿って延び、前記表示パネルの画素ユニットの行方向に沿って配列される。
【0008】
例えば、本開示の実施例において、前記フレーム開始信号がフィールド同期信号である。
【0009】
例えば、本開示の実施例において、前記メモリにおいて前記直前表示対象フレーム画面の表示データがキャッシュされるフレームアドレスの順序は、前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュされるフレームアドレスの順序の前である。
【0010】
例えば、本開示の実施例において、前記メイン処理チップ電気的に接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、各前記サブ処理チップ電気的に接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと同じである。
【0011】
例えば、本開示の実施例において、前記メイン処理チップ電気的に接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、各前記サブ処理チップ電気的に接続されるメモリが前記現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと異なる。
【0012】
例えば、本開示の実施例において、各前記画像領域のサイズが同じである。
【0013】
例えば、本開示の実施例において、前記処理チップに対応する電気的に接続される前記メモリの前記複数のフレームアドレスは、各表示フレーム画面の表示データを記憶するために順次に循環で使用される。
【0014】
したがって、本開示の実施例は、さらに、少なくとも2つの処理チップと、前記少なくとも2つの処理チップに一対一に信号接続されるメモリとを含む表示駆動装置を提供し、各前記メモリが順次に設置された複数のフレームアドレスを含み、各表示対象フレーム画面が少なくとも2つの画像領域を含み、前記少なくとも2つの画像領域が前記少なくとも2つの処理チップに一対一に対応し、前記少なくとも2つの処理チップのうちの1つの処理チップがメイン処理チップであり、他の処理チップがサブ処理チップであり、
前記メイン処理チップは、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信し、キャッシュする時に読み書き同期信号を生成し、前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように構成され、
各前記サブ処理チップは、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データ及び前記読み書き同期信号を受信し、前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、接続される前記メモリにキャッシュされた前記直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送するように構成される。
【0015】
例えば、本開示の実施例において、前記メイン処理チップは、さらに、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、フレーム開始信号を受信し、前記フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号を生成し、前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、前記読み書き同期信号に応答し、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送するように構成され、
前記サブ処理チップは、さらに、前記フレーム開始同期信号を受信し、前記現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に前記フレーム開始信号を受信し、前記フレーム開始同期信号及び前記フレーム開始信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、前記サブ処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、前記読み書き同期信号に応答し、前記メイン処理チップと同期して、受信された前記現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、前記メイン処理チップと同期して、電気的に接続される前記メモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、前記表示パネルに伝送するように構成される。
【0016】
例えば、本開示の実施例において、各前記処理チップは、さらに、少なくとも2つの表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信し、前記メモリの前記複数のフレームアドレスを順次に循環で使用し、受信された前記少なくとも2つの表示対象フレーム画面の表示データを電気的に接続されるメモリにキャッシュし、前記メモリの前記複数のフレームアドレスに対して、対応する電気的に接続されるメモリにキャッシュされた表示対象フレーム画面の表示データを順次に循環で読み取って変換した後、前記表示パネルに伝送するように構成される。
【0017】
例えば、本開示の実施例において、前記処理チップは、フィールドプログラマブルゲートアレイチップを含む。
【0018】
例えば、本開示の実施例において、前記メモリは、ダブルレート同期ダイナミックランダムメモリを含む。
【0019】
本開示の少なくとも1つの実施例は、さらに、表示パネルと、以上のいずれの表示駆動装置と、を含む表示装置を提供する。
【0020】
ここで、前記表示パネルは、前記表示駆動装置により伝送される前記表示データを受信するように構成される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示の実施例の技術案をより明確に説明するために、以下の実施例の図面が簡単に説明され、以下の説明における図面は、本開示のいくつかの実施例にのみ関し、本開示を限定するものではないことが明らかであろう。
図1】本開示の少なくとも1つの実施例における表示駆動装置の構成の模式図である。
図2】本開示の少なくとも1つの実施例における制御方法のフローチャートである。
図3】本開示の少なくとも1つの実施例におけるVS信号の模式図である。
図4】本開示の少なくとも1つの実施例における表示駆動装置の具体的な構成の模式図である。
図5】本開示の少なくとも1つの実施例における表示装置の構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示の実施例の目的、技術案、および利点をより明確にするために、以下、本開示の実施例の技術案が、本開示の実施例の図面と併せて、明確かつ完全に説明される。明らかに、記載された実施例は、本開示の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本開示の記載された実施例に基づいて、発明的な労力を必要とすることなく当業者によって得られる他のすべての実施例は、本開示の保護範囲に属する。
【0023】
実際の設計では、1つの処理チップにおけるメモリ帯域幅及び伝送インターフェースの数は限られており、1つの処理チップだけで高解像度の表示パネルの要求を満たさないため、2つ以上の処理チップを設ける必要がある。この設計は、高解像度の表示パネルの設計に対応することができるが、複数の処理チップの各々が出力する表示データが同一のフレーム画面に属することを保証することができなく、画面の表示異常を引き起こす。
【0024】
通常の処理チップは、フィールドプログラマブルゲートアレイ( Field Programmable Gate Array、FPGA)チップとして提供されてもよい。このように、表示対象フレーム画面の表示データは、FPGAチップで関連する画像処理を行った後に表示パネルに出力して、表示パネルを駆動して画面表示を実現することができる。いくつかの表示対象フレーム画面の表示データをFPGAチップでこのFPGAチップに電気的に接続されたメモリにキャッシュし、その後、FPGAチップが、メモリにキャッシュされた表示データを読み取って処理してから、表示パネルに出力することが、一般的に行われている。
【0025】
高解像度の表示パネルが登場したことに従い、メモリ帯域幅や高速伝送インターフェースに対する要求が高まっている。実際の設計では、1つのFPGAチップのメモリ帯域幅及び伝送インターフェースの数が限られており、1つのFPGAチップだけで高解像度の表示パネルの要求を満たすことができず、2つ以上のFPGAチップを配置する必要がある。複数のFPGAチップが設けられることにより、通常、1つの表示対象フレーム画面は、複数の領域に分割され、ここで、1つの領域が1つのFPGAチップに対応し、1つのFPGAチップごとに1つのメモリが配置する。各FPGAチップは、複数のフレームの表示対象フレーム画面に対応する表示データを、対応するメモリに順次記憶し、対応するメモリの表示データを読み出して処理した後、表示パネルに出力する。このような設計は、高解像度表示パネルの要求に対応することができる。
【0026】
複数のFPGAチップがそれぞれ出力する表示データが、同一のフレーム画面に属することを保証するために、一般的に、メモリのフレームアドレスを各FPGAチップ間で共用させる。すなわち、FPGAチップが、あるフレームの表示対象フレーム画面の表示データを、対応するメモリのフレームアドレスに記憶する時、他のFPGAチップの対応するメモリのフレームアドレスも同期的に変更されて、この表示対象フレーム画面の表示データを、対応するメモリのフレームアドレスと同期的に記憶する。しかしながら、メモリの初期化が失敗するか、伝送インターフェースがロックしなかった等の問題が発生すると、あるFPGAチップのメモリのフレームアドレスが急変してしまい、例えばリセットされる可能性がある。各FPGAチップ間でメモリのフレームアドレスが共用されているため、あるFPGAチップのメモリのフレームアドレスが急変すると、他のFPGAチップのメモリのフレームアドレスも急変することになる。これにより、各FPGAチップがメモリに記憶、メモリから読み出した表示データが同一のフレーム画面に属することができなくなり、画面の表示異常が発生してしまう。
【0027】
これにより、図1に示すように、本開示の実施例は、少なくとも2つの処理チップ100_m (mが1以上かつM以下の整数であり、Mが処理チップの総数であり、Mが1より大きい整数であり、図1では、M=2の場合を例とする)と、各処理チップ100_mに1対1に対応する電気的に接続されるメモリ200_mと、を含む表示駆動装置を提供する。各メモリ200_mは、順次に構成された複数のフレームアドレスを含み、例えば、メモリ200_mは、順次に構成されたK個のフレームアドレス、すなわち、フレームアドレス0、1、2……K-1を含み、ただし、Kは1より大きい整数である。
【0028】
さらに、各表示対象フレーム画面は、少なくとも2つの画像領域AA_mを含んでもよく、同一の表示対象フレーム画面において、各画像領域AA_mは、1つの処理チップ100_mに対応する。例えば、画像領域AA_1が処理チップ100_1に対応し、画像領域AA_2が処理チップ100_2に対応し、その他の処理は同様であるため、ここでは説明を省略する。これらのM個の処理チップのうち、1つの処理チップをメイン処理チップに、他の処理チップをサブ処理チップに定義し、例えば、処理チップ100_1をメイン処理チップに、処理チップ100_2~100_Mをサブ処理チップとに定義する。
【0029】
図2に示すように、本開示の実施例における表示駆動装置の制御方法は、以下のステップを含む。
【0030】
S201において、メイン処理チップが現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信し、各サブ処理チップが現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する。
【0031】
S202において、メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に読み書き同期信号を生成し、各サブ処理チップが読み書き同期信号を受信する。
【0032】
S203において、メイン処理チップは、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送する。各サブ処理チップは、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスと同期的にキャッシュし、接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを同期的に読み取って処理した後、表示パネルに伝送する。一つの実施例において、読み書き同期信号に応答し、メイン処理チップと各サブ処理チップが、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスと同期にキャッシュし、接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを同期的に読み取って処理した後、表示パネルに伝送する。
【0033】
本開示の実施例に係る表示駆動装置の制御方法は、1つのメイン処理チップと複数のサブ処理チップを配置することによって、高解像度の表示パネルの設計を実現するのに有利である。さらに、メイン処理チップは、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、生成した読み書き同期信号を各サブ処理チップに送信することができる。読み書き同期信号により、メイン処理チップと各サブ処理チップが受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように制御して、表示パネルで画面表示を行うように駆動する。さらに、読み書き同期信号により、メイン処理チップと各サブ処理チップがメモリの記憶及び読み取り操作を制御するように制御するため、各処理チップ間でメモリのフレームアドレスの共用を回避でき、そうすると、ある処理チップに対応するメモリのフレームアドレスが急変した場合に、他の処理チップに対応するメモリのフレームアドレスに影響を与えることなく、各処理チップから出力される表示データが同一のフレーム画面に属することを保証でき、複数の処理チップの同期されないことによる画面表示の異常の問題を解消することができる。
【0034】
具体的な実施において、図1に示すように、M=2とすると、2つの処理チップ100_1~100_2、2つのメモリ200_1~200_2を配置することができる。または、M=3とすると、3つの処理チップ100_1~100_3、3つのメモリ200_1~200_3を配置することができる。または、M=4とすると、4つの処理チップ100_1~100_4、4つのメモリ200_1~200_4を配置することができる。もちろん、応用環境によってMの値に対する要求が異なるため、Mの値が実際の応用環境に応じて設計して決定すればよく、ここでは限定していない。
【0035】
具体的な実施において、図1に示すように、各処理チップ100_mは、同一の信号受信インターフェース400に共に接続され、信号受信インターフェース400を介して表示対象フレーム画面の表示データを受信する。本開示の実施例において、メイン処理チップに電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、各サブ処理チップに電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと同じであってもよい。このように、メモリから読み取り記憶する表示データのフレームアドレスも同一となるようにしている。例えば、あるビデオが300つの連続した画面を有し、メモリ200_mがフレームアドレス0、フレームアドレス1およびフレームアドレス2の3つのフレームアドレスを記憶することができる場合を例に挙げる。メイン処理チップ100_1は、対応するメモリ200_1のフレームアドレス0に、1番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを記憶し、サブ処理チップ100_2~100_Mも、対応するメモリ200_2~100_Mのフレームアドレス0に、1番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを記憶する。メイン処理チップ100_1は、対応するメモリ200_1のフレームアドレス1に、2番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを記憶し、サブ処理チップ100_2~100_Mも、対応するメモリ200_2~100_Mのフレームアドレス1に、2番の表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを記憶する。その他が同様であり、ここでは説明を省略する。もちろん、実際の応用において、メイン処理チップに電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、各サブ処理チップに電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと異なってもよく、これに限定されるものではない。
【0036】
さらに、具体的な実施において、メモリにおいて、直前表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスの順序は、現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスの順序よりも前にすることができる。このように、読み取るフレームアドレスが記憶するフレームアドレスよりも前に位置することを保証することができ、表示異常の問題を回避することができる。例えば、処理チップ100_mが、対応するメモリ200_mのフレームアドレス0に、1番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを記憶している場合、処理チップ100_mが、読み書き同期信号に応答し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス1に、2番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを記憶し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス0に記憶された1番目の表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送する。その後、読み書き同期信号に応答し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス2に、3番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_m対応する表示データを記憶し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス1に記憶された2番目の表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送する。その他が同様であり、ここでは説明を省略する。
【0037】
具体的な実施において、各処理チップ100_mは、少なくとも2つの表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを受信し、読み書き同期信号に応答し、受信された少なくとも2つ表示対象フレーム画面の表示データを、電気的に接続されたメモリ200_mのフレームアドレスに順次に循環でキャッシュし、対応するメモリ200_mにキャッシュされた表示対象フレーム画面の表示データを、順次に循環で読み取って変換した後、表示パネルに伝送するように構成されてもよい。一実施例において、各処理チップ100_mは、少なくとも2つの表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを受信し、読み書き同期信号に応答し、電気的に接続されたメモリ200_mの複数のフレームアドレスを順次に循環で利用し、受信された少なくとも2つの表示対象フレーム画面の表示データを電気的に接続されるメモリ200_mにキャッシュし(例えば、前述したフレームアドレス1、フレームアドレス2、フレームアドレス0、フレームアドレス1、フレームアドレス2……の順に循環でキャッシュする)、また、メモリ200_mの複数のフレームアドレスに対して、対応するメモリ200_mにキャッシュされた表示対象フレーム画面の表示データを、順次に循環で読み取って変換した後、表示パネルに伝送する(例えば、前述したフレームアドレス0、フレームアドレス1、フレームアドレス2、フレームアドレス0、フレームアドレス1……の順に循環で読み取る)ように構成され得る。このように、同一メモリ内のフレームアドレスの記憶と読み取りを回避することができ、表示異常の問題を回避することができる。
【0038】
具体的には、メモリ200_mが記憶するフレームアドレスはN個であってもよい。例えば、N=3の場合、メモリ200_mは、フレームアドレス0、フレームアドレス1およびフレームアドレス2の3つのフレームアドレスを記憶することができる。例えば、ある新しいビデオが300つの連続した画面を有する場合、処理チップ100_mは、3つの表示対象フレーム画面における画像領域AA_mに対応する表示データを循環で受信する。処理チップ100_mは、受信された3つの表示対象フレーム画面の表示データ(即ち、連続した3つの表示対象フレーム画面の表示データ)を、順次に、電気的に接続されるメモリ200_mのフレームアドレスに循環でキャッシュし、対応するメモリ200_mにキャッシュされた3つの表示対象フレーム画面の表示データを、順次に読み取って変換した後、表示パネルに伝送し、即ち、読み書き同期信号に応答し、まず、対応するメモリ200_mのフレームアドレス0にこの新しいビデオの1番目の表示対象フレーム画面の表示データを記憶し、フレームアドレス0に記憶された直前のビデオの表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送する。次に、読み書き同期信号に応答し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス1に2番目の表示対象フレーム画面の表示データを記憶し、フレームアドレス0に記憶された1番目の表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送して、表示パネルで1番目の表示対象フレーム画面を表示する。その後、読み書き同期信号に応答し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス2に3番目の表示対象フレーム画面の表示データを記憶し、フレームアドレス1に記憶された2番目の表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送して、表示パネルで2番目の表示対象フレーム画面を表示する。その後、読み書き同期信号に応答し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス0に4番目の表示対象フレーム画面の表示データを記憶し、フレームアドレス2に記憶された3番目の表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送して、表示パネルで3番目の表示対象フレーム画面を表示する。その後、読み書き同期信号に応答し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス1に5番目の表示対象フレーム画面の表示データを記憶し、フレームアドレス0に記憶された4番目の表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送して、表示パネルで4番目の表示対象フレーム画面を表示する。その後、読み書き同期信号に応答し、対応するメモリ200_mのフレームアドレス2に6番目の表示対象フレーム画面の表示データを記憶し、フレームアドレス1に記憶された5番目の表示対象フレーム画面の表示データを読み取って変換した後、表示パネルに伝送して、表示パネルで5番目の表示対象フレーム画面を表示する。その後、フレームアドレス0、フレームアドレス1、フレームアドレス2の順に循環で記憶し、また、フレームアドレス2、フレームアドレス0、フレームアドレス1の順に循環で読み取ることで、表示パネルで表示するように駆動し、ここで説明を省略する。
【0039】
さらに、各処理チップが受信する表示データの駆動タイミングを同期させるために、具体的な実施において、本開示の実施例において、メイン処理チップが現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時にフレーム開始信号を受信し、さらに、サブ処理チップが現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時にフレーム開始信号を受信する。即ち、各処理チップは、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、フレーム開始信号を受信する。
【0040】
例えば、メイン処理チップが受信された表示データをキャッシュする時に読み書き同期信号を生成し、各サブ処理チップが読み書き同期信号を受信する前に、本開示の少なくとも1つの実施例に係る制御方法は、さらに、
メイン処理チップがフレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号を生成し、サブ処理チップがフレーム開始同期信号を受信し、
メイン処理チップがフレーム開始同期信号及びフレーム開始信号に応答し、メイン処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、各サブ処理チップがフレーム開始同期信号及びフレーム開始信号に応答し、サブ処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを同期して生成することを含む。
【0041】
例えば、メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に読み書き同期信号を生成し、各サブ処理チップが読み書き同期信号を受信した後、本開示の少なくとも1つの実施例に係る制御方法は、さらに、
メイン処理チップが読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理したあと、表示パネルに伝送し、各サブ処理チップが読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスと同期してキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを同期的に読み取って処理した後、表示パネルに伝送する。一実施例において、読み書き同期信号に応答し、メイン処理チップと各サブ処理チップとが、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスと同期的にキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを同期的に読み取って処理した後、表示パネルに伝送することを含む。
【0042】
このように、メイン処理チップが現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時にフレーム開始信号を受信し、フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号を生成し、その後、フレーム開始同期信号及びフレーム開始信号に応答し、メイン処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成する。その後、メイン処理チップが、受信された表示データをキャッシュする時に読み書き同期信号を生成し、このように、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、表示パネルに伝送する。さらに、サブ処理チップが、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時にフレーム開始信号を受信し、さらに、サブ処理チップが、メイン処理チップにより送信されたフレーム開始同期信号を受信し、フレーム開始同期信号及びフレーム開始信号に応答し、サブ処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングをメイン処理チップと同期的に生成する。その後、各サブ処理チップが読み書き同期信号を受信して、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングをメイン処理チップと同期して、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングをメイン処理チップと同期して、読み取って処理した後、表示パネルに伝送する。このように、メイン処理チップがフレーム開始信号に基づいて一フレーム画面の開始を決定して、フレーム開始同期信号を生成し、フレーム開始同期信号により、メイン処理チップとサブ処理チップとがそれぞれ別に受信する表示データの駆動タイミングに対応するように同時に制御し、表示データの表示を駆動するタイミングを合わせて、画面を同期リフレッシュすることができる。
【0043】
具体的な実施において、本開示の実施例において、各表示対象フレーム画面における画像領域は、表示パネルの画素ユニットの列方向に延び、表示パネルの画素ユニットの行方向に配列されてもよい。すなわち、各表示対象フレーム画面が、表示パネルの画素ユニットの行方向に沿って順次配列されたM個の画像領域を含むようにしてもよい。M =2を例にすると、図1に示すように、各表示対象フレーム画面は、表示パネル300の画素ユニットの行方向F1に沿って順次に配列された2つの画像領域AA_1及びAA_2を含む。
【0044】
一般に、表示パネルにはフィールド同期信号( VS )が設けられており、図3に示すように、VS信号は表示パネルにおける有効フィールド信号区間を選択するように動作し、例えば、VS信号における立ち下がりエッジの場合、表示パネルにおける最初行から最後行までの画素ユニットに従って、新たな表示対象フレーム画面の表示データが順次伝送され始めることを意味する。具体的な実施において、本開示の実施例に、フレーム開始信号は、フィールド同期信号とすることができる。これにより、メモリは、最初行から最後行までの画素ユニットの順番に従って、画像領域に対応する表示データをフレームアドレスに記憶することを保証することができる。
【0045】
さらに、表示パネルには、行同期信号( HS )、有効表示データストローブ信号( DE )などの信号がさらに設置され、具体的な実施において、本開示の実施例に、各処理チップは、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時に、HS信号及びDE信号の少なくとも1つをさらに受信してもよく、これに限定されない。もちろん、HS信号とDE信号の機能は、従来の機能と基本的に同じであり、当業者であれば、有するべきであることを理解すべきであり、ここで、ここで説明を省略する共に、本開示を制限するものとすべきではない。
【0046】
具体的な実施において、本開示の実施例に、各画像領域AA_mのサイズは、同一にすることができる。これにより、各処理チップで記憶、読み取り、および処理されるデータを均一にすることができ、各処理チップの消費電力を均一にし、各処理チップの寿命を均一にすることができる。
【0047】
同じな発明の思想に基づいて、本開示の少なくとも1つの実施例は、さらに、表示駆動装置を提供し、該表示駆動装置は、上記の本開示の少なくとも1つの実施例における制御方法を実行する。図1に示すように、メイン処理チップ100_1は、現在表示対象フレーム画面における画像領域AA_1に対応する表示データを受信し読み書き同期信号を生成し、メイン処理チップ100_1は、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリ200_1のフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリ200_1にキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネル300に伝送するように構成される。
【0048】
各サブ処理チップ100_2~100_M(Mが1よりも大きい整数である)は、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データAA_2~AA_M及び読み書き同期信号を受信し、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリ200_2~200_Mのフレームアドレスと同期的にキャッシュし、接続されるメモリ200_2~200_Mにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを同期的に読み取って処理した後、表示パネル300に伝送するように構成される。
【0049】
一実施例において、読み書き同期信号に応答し、メイン処理チップ100_1と各サブ処理チップ100_2~100_Mは、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリ200_1~200_Mのフレームアドレスと同期的にキャッシュし、接続されるメモリ200_1~200_Mにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを同期的に読み取って処理した後、表示パネル300に伝送するように構成される。
【0050】
本開示の実施例に係る表示駆動装置は、1つのメイン処理チップ及び少なくとも1つのサブ処理チップを配置することで、高解像度の表示パネルの設計を実現するのに有利である。さらに、メイン処理チップは、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、生成された読み書き同期信号を各サブ処理チップに送信することができる。読み書き同期信号により、メイン処理チップと各サブ処理チップが受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように制御して、表示パネルが画面表示を行うように駆動する。さらに、読み書き同期信号により、メイン処理チップと各サブ処理チップがメモリの記憶及び読み取り操作を制御するように制御して、処理チップの間でメモリのフレームアドレスの共用を回避することができ、このように、ある処理チップに対応するメモリのフレームアドレスが急変した場合に、他の処理チップに対応するメモリのフレームアドレスに影響を与えることなく、各処理チップから出力される表示データが同一のフレーム画面に属することを保証でき、複数の処理チップが同期されないことによる画面表示の異常の問題を解消することができる。
【0051】
例えば、本開示の実施例に係る表示駆動装置は、4K (3840 * 2160)表示パネル、8K (7680 * 4320)表示パネルなどに適用されるが、本開示の実施例がこれに限定されない。
【0052】
具体的な実施において、本開示の実施例に、各処理チップは、少なくとも2つの表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信し、電気的に接続されるメモリの複数のフレームアドレスを順次に循環で利用し、受信された少なくとも2つの表示対象フレーム画面の表示データを電気的に接続されるメモリにキャッシュし、また、電気的に接続されるメモリの複数のフレームアドレスに対して、対応する電気的に接続されるメモリにキャッシュされた表示対象フレーム画面の表示データを順次に循環で読み取って変換した後、表示パネルに伝送し、ここで、各表示対象フレーム画面に対して、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、また、読み書き同期信号に応答し、接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを同期的に読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように構成される。
【0053】
具体的な実施において、本開示の実施例に、メイン処理チップは、さらに、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時にフレーム開始信号を受信し、フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号を生成し、フレーム開始同期信号及びフレーム開始信号に応答し、メイン処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成し、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように構成され、
サブ処理チップは、さらに、フレーム開始同期信号を受信し、現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データを受信する時にフレーム開始信号を受信し、フレーム開始同期信号及びフレーム開始信号に応答し、サブ処理チップが受信した表示データに対応する駆動タイミングを同期的に生成し、読み書き同期信号に応答し、受信された現在表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングをメイン処理チップと同期して、対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングをメイン処理チップと同期して、読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように構成される。
【0054】
具体的な実施において、本開示の実施例に、メモリは、ダブルレート同期ダイナミックランダムメモリ(Double Data Rate Synchronous Dynamic Random Access Memory、DDR SDRAM)を含んでも良い。勿論、実際の応用において、メモリは、他のタイプのメモリであってもよく、ここで限定されない。
【0055】
具体的な実施において、本開示の実施例に、処理チップ100_mは、フィールドプログラマブルゲートアレイチップ(FPGAチップ)を含むことができる。ここで、図4に示すように、処理チップ100_mにおけるFPGAチップは、入力インターフェースRX1_m及びRX2_mと、ファーストインファーストアウト( First Input FiRst Output )記憶モジュール110_mと、タイミング生成モジュール120_mと、書き込みメモリコントローラ130_mと、読みメモリコントローラ140_mと、出力ポート170_mと、を含んでもよい。もちろん、実際の応用において、処理チップは他のチップでもよく、ここでは限定されない。例えば、上述のFIFO記憶モジュール110、タイミング生成モジュール120_m、書き込みメモリコントローラ130_m、読みメモリコントローラ140_mは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの組合せによって実装され得る。
【0056】
具体的な実施において、入力インターフェースRX1_mおよびRX2_mは、信号受信インターフェース400に電気的に接続される。ここで、入力インターフェースRX1_mおよびRX2_mは、高精細度マルチメディアインターフェース(High Definition Multimedia Interface、HDMI(登録商標))を含むことができる。例えば、HDMI(登録商標)2.0インターフェースである。もちろん、入力インターフェースRX1_m及びRX2_mは、本開示の効果を実現できる他のインターフェースであってもよく、ここでは限定されない。
【0057】
具体的な実施において、FIFO記憶モジュールは、FIFOメモリであってよく、それが入力インターフェースRX1_m及びRX2_mにより受信された表示信号を記憶するためのFPGAチップ内のランダムアクセスメモリ( RAM )であり得る。さらに、メイン処理チップ内のFIFOメモリは、フレーム開始信号からフレーム開始同期信号を生成し、各サブ処理チップ内のタイミング生成モジュール120_1に供給するためにも用いられる。さらに、FIFOメモリの構成は、従来の構成及びその変形と基本的に同じでよいので、ここでその説明を省略する。
【0058】
具体的な実施において、タイミング生成モジュール120_mは、フレーム開始同期信号及び対応するフレーム開始信号に応答し、各処理チップ100_mが受信した表示データに対応する駆動タイミングを同期的に生成するタイミング生成部を含む。
【0059】
具体的な実施において、書き込みメモリコントローラ130_mは、書き込み式直接メモリアクセス(WDMA)エンジンを含んでもよい。さらに、WDMAエンジンの構成は、従来の構成及びその変形と基本的に同じであってもよく、ここでその説明を省略する。
【0060】
具体的な実施において、読みメモリコントローラ140_mは、読み式直接メモリアクセス( RDMA )エンジンを含み得る。さらに、RDMAエンジンの構成は、従来の構成及びその変形と基本的に同じであってもよく、ここでその説明を省略する。
【0061】
具体的な実施において、出力ポート170_mは、V-By-Oneインターフェースを含み得る。さらに、V-By-Oneインターフェースの構成は、従来の構成及びその変形と基本的に同じであってもよく、ここでその説明を省略する。
【0062】
さらに、図4に示すように、処理チップ100_m内のFPGAチップは、一般に、AXI (Advanced Xtensible Interface )バスモジュール150_mおよびデータインターラクションモジュール160_mをさらに含んでもよく、ここで、書き込みメモリコントローラ130_mは、AXIバスモジュール150_mおよびデータインターラクションモジュール160_mを介して、メモリ200_mとデータインターラクションを行ってもよい。さらに、データインターラクションモジュール160_mはさらに、メモリ200_m内の基礎ストレージを初期化するために使用され得る。ここで、AXIバスモジュール150_mとデータインターラクションモジュール160_mの構成は、従来の構成及びその変形例と基本的に同じであってもよく、ここでは詳しい説明を省略する。
【0063】
具体的には、図4に示す駆動装置の構成を例に挙げて、本開示の実施例に係る駆動装置の動作過程を説明する。ここでは、メモリ200_mが記憶するフレームアドレスが、フレームアドレス0、フレームアドレス1およびフレームアドレス3である例について説明する。
【0064】
メイン処理チップ100_1は、入力インターフェースRX1_1及びRX2_1を介して1番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_1に対応する表示データ及びフレーム開始信号を受信し、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域AA_1に対応する表示データ及びフレーム開始信号をFIFO記憶モジュール110_1に記憶する。サブ処理チップ100_2は、入力インターフェースRX1_2及びRX2_2を介して1番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_2に対応する表示データ及びフレーム開始信号を受信し、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域AA_2に対応する表示データ及びフレーム開始信号をFIFO記憶モジュール110_2に記憶する。
【0065】
FIFO記憶モジュール110_1は、フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号FS_1を生成し、メイン処理チップ100_1のタイミング生成モジュール120_1及びサブ処理チップ100_2のタイミング生成モジュール120_2に送信する。
【0066】
メイン処理チップ100_1におけるタイミング生成モジュール120_1は、フレーム開始同期信号FS_1及び対応するフレーム開始信号に応答し、メイン処理チップ100_1が受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成する。さらに、サブ処理チップ100_2におけるタイミング生成モジュール120_2は、フレーム開始同期信号FS_1及び対応するフレーム開始信号に応答し、サブ処理チップ100_2が受信した表示データに対応する駆動タイミングを同期的に生成する。そして、メイン処理チップ100_1とサブ処理チップ100_2が受信した表示データに対して同期処理を行って、この2つのチップにおける表示データを合わせる。
【0067】
メイン処理チップ100_1における書き込みメモリコントローラ130_1は、FIFO記憶モジュール110_1に記憶された表示データを受信し、該表示データ対応する駆動タイミングを受信し、読み書き同期信号DX_1を生成し、読み書き同期信号DX_1をメイン処理チップ100_1における読みメモリコントローラ140_1、サブ処理チップ100_2における書き込みメモリコントローラ130_2及び読みメモリコントローラ140_2に送信する。
【0068】
メイン処理チップ100_1における書き込みメモリコントローラ130_1は、読み書き同期信号DX_1に応答し、受信された1番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを電気的に接続されるメモリ200_1のフレームアドレス0にキャッシュし、該読み書き同期信号DX_1に応答し、メモリ200_1にキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、ポート170_1で表示パネル200に伝送する。さらに、サブ処理チップ100_2における書き込みメモリコントローラ130_2は、読み書き同期信号DX_1に応答し、受信された1番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを電気的に接続されるメモリ200_2のフレームアドレス0にキャッシュし、該読み書き同期信号DX_1に応答し、メモリ200_2にキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、ポート170_2で表示パネル200に伝送する。このように、表示パネル200で直前のフレーム画面を表示する。
【0069】
その後、メイン処理チップ100_1は、入力インターフェースRX1_1及びRX2_1を介して2番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_1に対応する表示データ及びフレーム開始信号を受信し、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域AA_1に対応する表示データ及びフレーム開始信号をFIFO記憶モジュール110_1に記憶する。サブ処理チップ100_2は、入力インターフェースRX1_2及びRX2_2を介して2番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_2に対応する表示データ及びフレーム開始信号を受信し、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域AA_2に対応する表示データ及びフレーム開始信号をFIFO記憶モジュール110_2に記憶する。
【0070】
FIFO記憶モジュール110_1は、フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号FS_2を生成し、メイン処理チップ100_1のタイミング生成モジュール120_1及びサブ処理チップ100_2のタイミング生成モジュール120_2に送信する。
【0071】
メイン処理チップ100_1におけるタイミング生成モジュール120_1は、フレーム開始同期信号FS_2及び対応するフレーム開始信号に応答し、メイン処理チップ100_1が受信した表示データに対応する駆動タイミングを受信する。さらに、サブ処理チップ100_2におけるタイミング生成モジュール120_2は、フレーム開始同期信号FS_2及び対応するフレーム開始信号に応答し、サブ処理チップ100_2が受信した表示データに対応する駆動タイミングを同期的に生成する。そして、メイン処理チップ100_1及びサブ処理チップ100_2が受信した表示データに対して同期処理を行って、この2つのチップにおける表示データを合わせる。
【0072】
メイン処理チップ100_1における書き込みメモリコントローラ130_1は、FIFO記憶モジュール110_1に記憶された表示データを受信し、該表示データ対応する駆動タイミングを受信し、読み書き同期信号DX_2を生成し、読み書き同期信号DX_2をメイン処理チップ100_1における読みメモリコントローラ140_1、サブ処理チップ100_2における書き込みメモリコントローラ130_2及び読みメモリコントローラ140_2に送信する。
【0073】
メイン処理チップ100_1における書き込みメモリコントローラ130_1は、読み書き同期信号DX_2に応答し、受信された2番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを電気的に接続されるメモリ200_1のフレームアドレス1にキャッシュし、該読み書き同期信号DX_2に応答し、メモリ200_1にキャッシュされた1番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、ポート170_1で表示パネル200に伝送する。さらに、サブ処理チップ100_2における書き込みメモリコントローラ130_2は、読み書き同期信号DX_2に応答し、受信された2番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを電気的に接続されるメモリ200_2のフレームアドレス1にキャッシュし、該読み書き同期信号DX_2に応答し、メモリ200_2にキャッシュされた1番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、ポート170_2で表示パネル200に伝送する。このように、表示パネル200で1番目の表示対象フレーム画面を表示する。
【0074】
その後、メイン処理チップ100_1は、入力インターフェースRX1_1及びRX2_1を介して3番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_1に対応する表示データ及びフレーム開始信号を受信し、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域AA_1に対応する表示データ及びフレーム開始信号をFIFO記憶モジュール110_1に記憶する。サブ処理チップ100_2は、入力インターフェースRX1_2及びRX2_2を介して3番目の表示対象フレーム画面における画像領域AA_2に対応する表示データ及びフレーム開始信号を受信し、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域AA_2に対応する表示データ及びフレーム開始信号をFIFO記憶モジュール110_2に記憶する。
【0075】
FIFO記憶モジュール110_1は、フレーム開始信号に基づいてフレーム開始同期信号FS_3を生成し、メイン処理チップ100_1のタイミング生成モジュール120_1及びサブ処理チップ100_2のタイミング生成モジュール120_2に送信する。
【0076】
メイン処理チップ100_1におけるタイミング生成モジュール120_1は、フレーム開始同期信号FS_3及び対応するフレーム開始信号に応答し、メイン処理チップ100_1が受信した表示データに対応する駆動タイミングを生成する。さらに、サブ処理チップ100_2におけるタイミング生成モジュール120_2は、フレーム開始同期信号FS_3及び対応するフレーム開始信号に応答し、サブ処理チップ100_2が受信した表示データに対応する駆動タイミングを同期的に生成する。メイン処理チップ100_1及びサブ処理チップ100_2受信がした表示データに対して同期処理を行って、この2つのチップにおける表示データを合わせる。
【0077】
メイン処理チップ100_1における書き込みメモリコントローラ130_1は、FIFO記憶モジュール110_1に記憶された表示データを受信し、該表示データ対応する駆動タイミングを受信し、読み書き同期信号DX_3を生成し、読み書き同期信号DX_3をメイン処理チップ100_1における読みメモリコントローラ140_1、サブ処理チップ100_2における書き込みメモリコントローラ130_2及び読みメモリコントローラ140_2に送信する。
【0078】
メイン処理チップ100_1における書き込みメモリコントローラ130_1は、読み書き同期信号DX_3に応答し、受信された3番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを電気的に接続されるメモリ200_1のフレームアドレス2にキャッシュし、該読み書き同期信号DX_2に応答し、メモリ200_1にキャッシュされた2番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、ポート170_1で表示パネル200に伝送する。さらに、サブ処理チップ100_2における書き込みメモリコントローラ130_2は、読み書き同期信号DX_3に応答し、受信された3番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを電気的に接続されるメモリ200_2のフレームアドレス2にキャッシュし、該読み書き同期信号DX_3に応答し、メモリ200_2にキャッシュされた2番目の表示対象フレーム画面の表示データ及び対応する駆動タイミングを読み取って処理した後、ポート170_1で表示パネル200に伝送する。このように、表示パネル200で2番目の表示対象フレーム画面を表示する。その後が同様であるため、ここで説明を省略する。
【0079】
本開示のいくつかの実施例において、メイン処理チップに電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、各サブ処理チップに電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと同じであってもよい。このように、メモリから読み取って記憶する表示データのフレームアドレスも同じである。勿論、他の実施例において、メイン処理チップに電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスは、各サブ処理チップ電気的に接続されるメモリが現在表示対象フレーム画面の表示データをキャッシュするフレームアドレスと異なってもよく、本開示の実施例がこれに限定されない。
【0080】
同じな発明の思想に基づいて、本開示の実施例は、また、表示装置を提供し、図5に示すように、表示装置500は、表示パネル510及び本開示の実施例に係る表示駆動装置520を含む。表示パネル510は、該表示駆動装置520により伝送される表示データを受信するように構成される。表示パネル510は、例えば、4K(3840 * 2160)表示パネル、8K(7680 * 4320)表示パネルなどを含むが、これらに限定されない。該表示装置の実施は、上記の表示駆動装置の実施例を参照し、ここで説明を省略する。
【0081】
具体的な実施において、本開示の実施例に、表示パネルは、例えば、液晶表示パネルやエレクトロルミネッセンス表示パネルであってもよく、これらに限定されるものではない。
【0082】
具体的な実施において、本開示の実施例に、表示装置は、携帯電話、タブレット、テレビ、表示パネル、ノート型パーソナルコンピュータ、デジタルフォトフレーム、ナビゲーション等の表示機能を有する任意の製品または部品であってよい。当該表示装置の他の必要不可欠な構成要素は、当業者にとって、理解すべきであり、ここで説明しないことは、本開示を制限するものとみなされるべきではない。
【0083】
本開示の実施例に係る表示駆動装置、その制御方法及び表示装置によって、1つのメイン処理チップ及び少なくとも1つのサブ処理チップを配置することで、高解像度の表示パネルの設計を実現するのに有利である。さらに、メイン処理チップは、受信された現在表示対象フレーム画面における画像領域に対応する表示データをキャッシュする時に、読み書き同期信号を生成し、生成された読み書き同期信号を各サブ処理チップに送信する。読み書き同期信号により、メイン処理チップと各サブ処理チップとが受信された現在表示対象フレーム画面の表示データを対応する電気的に接続されるメモリのフレームアドレスにキャッシュし、電気的に接続されるメモリにキャッシュされた直前表示対象フレーム画面の表示データを読み取って処理した後、表示パネルに伝送するように制御し、表示パネルで画面表示を行うように駆動する。さらに、読み書き同期信号により、メイン処理チップと各サブ処理チップがメモリの記憶及び読み取り操作を制御するように制御するため、各処理チップの間でのメモリのフレームアドレスを共用を回避し、このように、ある処理チップに対応するメモリのフレームアドレスが急変した場合に、他の処理チップに対応するメモリのフレームアドレスに影響を与えることなく、各処理チップから出力される表示データが同一のフレーム画面に属することを保証でき、複数の処理チップの同期されないことによる画面表示の異常の問題を解消することができる。
【0084】
上記の説明は、本開示の例示的な実施形態にすぎず、添付の特許請求の範囲によって決定される本開示の保護範囲を制限することを意図するものではない。
図1
図2
図3
図4
図5