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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】プログラム、方法、及び無線通信端末
(51)【国際特許分類】
   H04W 8/24 20090101AFI20240820BHJP
   H04W 76/10 20180101ALI20240820BHJP
   H04W 8/18 20090101ALI20240820BHJP
【FI】
H04W8/24
H04W76/10
H04W8/18
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2021214954
(22)【出願日】2021-12-28
(65)【公開番号】P2023098286
(43)【公開日】2023-07-10
【審査請求日】2022-12-13
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】桝井 一史
【審査官】横田 有光
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-014183(JP,A)
【文献】特表2018-513581(JP,A)
【文献】特開2021-136589(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信端末に、
FOTA(Firmware Over the Air)を実施する場合に、コアネットワークに対して接続要求を送信する前に、前記コアネットワークから取得して記憶部に記憶されているGUTIを削除する削除手順
を実行させるためのプログラム。
【請求項2】
前記削除手順は、前記FOTAのユーザ操作が行われた後、前記無線通信端末が再起動する際に、前記記憶部に記憶されている前記GUTIを削除する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記無線通信端末に、
前記削除手順によって前記GUTIが削除された後、前記無線通信端末のIMSIを含む接続要求を前記コアネットワークに送信するよう制御する制御手順
を実行させるための、請求項1又は2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記無線通信端末に、
前記制御手順における制御によって前記接続要求が前記コアネットワークに送信された後、前記コアネットワークからSecurity Mode Commandメッセージを受信したことに応じて、Security Mode Completeメッセージによって、前記コアネットワークに前記無線通信端末のIMEISVを通知する通知手順
を実行させるための、請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記無線通信端末は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)に準拠した端末である、請求項1から4のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項6】
前記無線通信端末は、LTE(Long Term Evolution)通信方式に準拠した端末であり、
前記接続要求は、Attach Requestである、請求項5に記載のプログラム。
【請求項7】
前記無線通信端末は、5G(5th Generation)通信方式に準拠した端末であり、
前記接続要求は、Registration Requestであり、
前記削除手順は、前記記憶部に記憶されている5G GUTIを削除する、請求項5に記載のプログラム。
【請求項8】
無線通信端末によって実行される方法であって、
コアネットワークから取得したGUTIを記憶部に記憶する記憶段階と、
FOTA(Firmware Over the Air)を実施する場合に、前記コアネットワークに対して接続要求を送信する前に、前記記憶部に記憶されているGUTIを削除する削除段階と、
前記GUTIを削除した後に、前記無線通信端末のIMSIを含む接続要求を前記コアネットワークに送信する送信段階と
を備える方法。
【請求項9】
無線通信端末であって、
コアネットワークから取得したGUTIを記憶する記憶部と、
FOTA(Firmware Over the Air)を実施する場合に、前記コアネットワークに対して接続要求を送信する前に、前記記憶部に記憶されているGUTIを削除する削除部と、
前記削除部によって前記GUTIが削除された後に、前記無線通信端末のIMSIを含む接続要求を前記コアネットワークに送信する通信部と
を備える無線通信端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、方法、及び無線通信端末に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、SVN(Software Version Number)を含むIMEISV(International Mobile Equipment Identity Software Version)について記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]再公表2014-006815号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、プログラムが提供される。プログラムは、無線通信端末に、FOTA(Firmware Over the Air)を実施する場合に、コアネットワークに対して接続要求を送信する前に、前記コアネットワークから取得して記憶部に記憶されているGUTI(Globally Unique Temporary Identifier)を削除する削除手順を実行させるためのプログラムであってよい。
【0004】
上記削除手順は、上記FOTAの実施設定が行われた後、上記無線通信端末が再起動したことに応じて、上記記憶部に記憶されている上記GUTIを削除してよい。上記プログラムは、上記無線通信端末に、上記削除手順によって上記GUTIが削除された後、上記無線通信端末のIMSIを含む接続要求を上記コアネットワークに送信するよう制御する制御手順を実行させるためのプログラムであってよい。上記プログラムは、上記無線通信端末に、上記制御手順における制御によって上記接続要求が上記コアネットワークに送信された後、上記コアネットワークからSecurity Mode Commandメッセージを受信したことに応じて、Security Mode Completeメッセージによって、上記コアネットワークに上記無線通信端末のIMEISVを通知する通知手順を実行させるためのプログラムであってよい。
【0005】
上記無線通信端末は、3GPP(3rd Generation Partnership Project)に準拠した端末であってよい。上記無線通信端末は、LTE(Long Term Evolution)通信方式に準拠した端末であってよく、上記接続要求は、Attach Requestであってよい。上記無線通信端末は、5G(5th Generation)通信方式に準拠した端末であってよく、上記接続要求は、Registration Requestであってよく、上記削除手順は、上記記憶部に記憶されている5G GUTIを削除してよい。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、プログラムが提供される。プログラムは、無線通信端末に、FOTAを実施する場合に、コアネットワークからGUTIが割り当てられているか否かを判定する判定手順を実行させるためのプログラムであってよい。プログラムは、判定手順においてGUTIが割り当てられていると判定された場合に、GUTIに代えて、無線通信端末のIMSIを含む接続要求をコアネットワークに送信するよう制御する制御手順を実行させるためのプログラムであってよい。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、無線通信端末によって実行される方法が提供される。方法は、コアネットワークから取得したGUTIを記憶部に記憶する記憶段階を備えてよい。方法は、FOTAを実施する場合に、コアネットワークに対して接続要求を送信する前に、記憶部に記憶されているGUTIを削除する削除段階を備えてよい。方法は、無線通信端末のIMSIを含む接続要求をコアネットワークに送信する送信段階を備えてよい。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、無線通信端末によって実行される方法が提供される。方法は、FOTAを実施する場合に、コアネットワークからGUTIが割り当てられているか否かを判定する判定段階を備えてよい。方法は、判定ステップにおいてGUTIが割り当てられていると判定された場合に、GUTIに代えて、無線通信端末のIMSIを含む接続要求をコアネットワークに送信するよう制御する制御ステップを備えてよい。
【0009】
本発明の一実施態様によれば、無線通信端末が提供される。無線通信端末は、コアネットワークから取得したGUTIを記憶する記憶部を備えてよい。無線通信端末は、FOTAを実施する場合に、コアネットワークに対して接続要求を送信する前に、記憶部に記憶されているGUTIを削除する削除部を備えてよい。無線通信端末は、削除部によってGUTIが削除された後に、無線通信端末のIMSIを含む接続要求をコアネットワークに送信する通信部を備えてよい。
【0010】
本発明の一実施態様によれば、無線通信端末が提供される。無線通信端末は、FOTAを実施する場合に、コアネットワークからGUTIが割り当てられているか否かを判定する判定部を備えてよい。無線通信端末は、判定部によってGUTIが割り当てられていると判定された場合に、GUTIに代えて、無線通信端末のIMSIを含む接続要求をコアネットワークに送信する通信部を備えてよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】システム10の一例を概略的に示す。
図2】従来の無線通信端末300によるFOTA時の処理について説明する説明図である。
図3】無線通信端末100によるFOTA時の処理の一例について説明するための説明図である。
図4】無線通信端末100の機能構成の一例を概略的に示す。
図5】無線通信端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図6】無線通信端末100の機能構成の一例を概略的に示す。
図7】無線通信端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。
図8】無線通信端末100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
市場におけるFOTAの浸透率を見る目的で、IMEISVのSVN別の稼働状況を用いてデータ集計が行われているが、従来の仕組みでは、端末からコアネットワークへIMEISVを通知する契機が、特定のイベントが発生した場合に限られているため、DB(DataBase)側に最新のIMEISVの情報が反映されるまでに時間がかかっている。3GPP標準をベースとした実装では、FOTA時に即座に最新のSWNがコアネットワーク側に通知されない。それに対して、本実施形態に係るシステム10においては、例えば、FOTA時にIMEISVの情報が速やかにコアネットワーク側に通知されるように、端末が動作する。
【0014】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0015】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、無線通信端末100及びコアネットワーク20を備える。システム10は、無線基地局30を備えてよい。システム10は、DataLake/DWH(DataWareHouse)50を備えてよい。
【0016】
システム10は、3GPPに準拠している。システム10がLTE通信方式に準拠している場合、コアネットワーク20は、EPC(Evolved Packet Core)であってよく、無線基地局30は、eNB(eNodeB)であってよい。システム10が5G通信方式に準拠している場合、コアネットワーク20は、5GC(5G Core)であってよく、無線基地局30は、gNB(gNodeB)であってよい。
【0017】
無線通信端末100は、いわゆるユーザ端末であってよい。無線通信端末100は、いわゆる移動局であってよい。
【0018】
無線通信端末100は、FOTAを実施することによってソフトウェアをバージョンアップする。バージョンアップにともなって、無線通信端末100のSVNが更新される。
【0019】
移動体通信ネットワークにおいては、無線通信端末100が、コアネットワーク20からIMEISVを要求されたことに応じて、自身のIMEISVを通知する仕組みとなっているが、仕様上、無線通信端末100にGUTIが残るので、その処理がコアネットワーク20からトリガされない。このため、無線通信端末100からコアネットワーク20へIMEISVを通知する契機が、特定のイベントが発生した場合に限られる。具体的には、無線通信端末からコアネットワーク20へIMEISVを通知する契機は、無線通信端末が3GからLTEにIRAT(Inter RAT handover)したとき等に限定されてしまっている。
【0020】
図2は、従来の無線通信端末300によるFOTA時の処理について説明する説明図である。ここでは、システム10がLTEに準拠している場合を例に挙げて説明する。
【0021】
無線通信端末300は、FOTAを実施した後、コアネットワーク20に対してAttach Requestを送信する場合に、GUTIを含めて送信する。この場合、仕様上、コアネットワーク20から無線通信端末300に対してIMEISVを要求されることなく、コアネットワーク20から無線通信端末300に対してAttach Acceptが返される。
【0022】
図3は、無線通信端末100によるFOTA時の処理の一例について説明するための説明図である。本実施形態に係る無線通信端末100は、FOTAを実施した後、GUTIを削除する。これにより、無線通信端末100は、Attach RequestにIMSI(Globally Unique Temporary Identifier)を含めて送信することになる。
【0023】
コアネットワーク20は、IMSIを含むAttach Requestを受信した場合、仕様上、無線通信端末300に対してSecurity Mode Commandメッセージを送信する。そして、無線通信端末100は、Security Mode Commandメッセージに対するSecurity Mode Completeメッセージによって、コアネットワーク20に無線通信端末100のIMEISVを通知する。
【0024】
このように、無線通信端末100が、FOTAを実施した場合にGUTIを削除するようにすることによって、FOTAの実施によって更新されたSVNをすぐにコアネットワーク20側に通知するようにできる。
【0025】
コアネットワーク20に通知された無線通信端末100のIMEISVは、例えば、DataLake/DWH50によって取得され、記憶される。これにより、複数の無線通信端末100の最新のSVNの状態を、管理可能にできる。
【0026】
DataLake/DWH50に記憶された情報は、様々な用途で使用され得る。例えば、不具合に対する修正ソフトウェアを市場公開した後、当該ソフトウェアがどの程度浸透しているかを分析する目的で使用される。
【0027】
図4は、無線通信端末100の機能構成の一例を概略的に示す。無線通信端末100は、記憶部102、通信部104、設定部106、制御部108、及び削除部110を備える。
【0028】
記憶部102は、各種情報を記憶する。記憶部102は、例えば、無線通信端末100のIMSIを記憶する。記憶部102は、無線通信端末100のIMEIを記憶する。記憶部102は、無線通信端末100のIMEISVを記憶する。
【0029】
通信部104は、各種通信を実行する。通信部104は、無線基地局30を介してコアネットワーク20と通信する。通信部104は、コアネットワーク20に対する接続を実行する。
【0030】
通信部104は、接続処理において、コアネットワーク20によって割り当てられたGUTIを受信して、記憶部102に記憶させる。GUTIの割当は、コアネットワーク20がLTE通信方式に準拠している場合、MME(Mobility Management Entity)によって行われてよく、コアネットワーク20が5G通信方式に準拠している場合、AMF(Access and Mobility manage-ment Function)によって行われてよい。
【0031】
設定部106は、FOTAの実施を設定する。設定部106は、例えば、無線通信端末100のユーザインタフェースを介して、無線通信端末100のユーザによるFOTAの実施設定を受け付ける。
【0032】
制御部108は、各種制御を実行する。制御部108は、設定部106によって、FOTAの実施が設定された場合に、当該設定に従って、FOTAを実施する。制御部108は、配信された情報によって、無線通信端末100のソフトウェアを更新してよい。
【0033】
削除部110は、制御部108がFOTAを実施する場合に、記憶部102に記憶されているGUTIを削除する。削除部110は、制御部108がFOTAを実施する場合に、通信部104がFOTAを実施した後にコアネットワーク20に対して接続要求を送信する前に、記憶部102に記憶されているGUTIを削除する。
【0034】
削除部110は、例えば、制御部108がFOTAを実施したことに応じて、記憶部102に記憶されているGUTIを削除する。削除部110は、制御部108がFOTAを実施した後、すぐに、記憶部102に記憶されているGUTIを削除してよい。
【0035】
削除部110は、FOTAのユーザ操作が行われた後、無線通信端末100が再起動する際に、記憶部102に記憶されているGUTIを削除してよい。
【0036】
制御部108は、削除部110によって記憶部102に記憶されているGUTIが削除された後、無線通信端末100のIMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するよう制御する。通信部104は、制御部108の制御のもと、接続要求をコアネットワーク20に送信する。無線通信端末100がLTE通信方式に準拠した端末である場合、接続要求はAttach Requestであってよい。無線通信端末100が5G通信方式に準拠した端末である場合、接続要求はRegistration Requestであってよい。
【0037】
制御部108は、通信部104によって接続要求がコアネットワーク20に送信された後、コアネットワーク20からSecurity Mode Commandメッセージを受信したことに応じて、Security Mode Completeメッセージによって、コアネットワーク20に無線通信端末100のIMEISVを通知する。
【0038】
無線通信端末100は、例えば、本実施形態に係るプログラムがインストールされることによって、記憶部102、通信部104、設定部106、制御部108、及び削除部110を備える。例えば、記憶部102、通信部104、設定部106、及び制御部108を備える無線通信端末100に対して、プログラムがインストールされることによって、削除部110が実装される。当該プログラムは、無線通信端末100に削除部110を実装することによって、無線通信端末100に、FOTAを実施する場合に、コアネットワーク20に対して接続要求を送信する前に、コアネットワーク20から取得して記憶部102に記憶されているGUTIを削除する削除手順を実行させるためのものであってよい。
【0039】
また、当該プログラムがインストールされることによって、無線通信端末100に、上記機能を有する制御部108が更に実装されてもよい。当該プログラムは、無線通信端末100に、削除手順によってGUTIが削除された後、無線通信端末100のIMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するよう制御する制御手順を実行させるためのものであってよい。また、当該プログラムは、無線通信端末100に、制御手順における制御によって接続要求がコアネットワーク20に送信された後、コアネットワーク20からSecurity Mode Commandメッセージを受信したことに応じて、Security Mode Completeメッセージによって、コアネットワーク20に無線通信端末100のIMEISVを通知する通知手順を実行させるためのものであってよい。
【0040】
図5は、無線通信端末100による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、無線通信端末100において、FOTAの実施設定がされている状態を開始状態として説明する。
【0041】
ステップ(ステップをSと省略して記載する場合がある。)102では、制御部108が、FOTAを実施する。S104では、削除部110が、記憶部102にGUTIが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S106において、削除部110が、記憶部102に記憶されているGUTIを削除する。S102の後、又は、S104及びS106の後に、無線通信端末100は再起動されてよい。
【0042】
S108では、制御部108の制御のもと、通信部104が、記憶部102に記憶されている無線通信端末100のIMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信する。S110では、コアネットワーク20からのSecurity Mode Commandメッセージを待ち受ける。コアネットワーク20からSecurity Mode Commandメッセージを受信した場合(S110でYES)、S112に進む。
【0043】
S112では、制御部108の制御のもと、通信部104が、Security Mode Completeにより、記憶部102に記憶されているIMEISVをコアネットワーク20に通知する。S114では、コアネットワーク20からのAttach Acceptを待ち受ける。コアネットワーク20からAttach Acceptを受信した場合(S114でYES)、接続が完了し、処理を終了する。制御部108は、Attach Acceptの待ち受けがタイムアウトした場合や、接続要求が拒否された場合、処理を終了してよい。
【0044】
図6は、無線通信端末100の機能構成の他の一例を概略的に示す。無線通信端末100は、記憶部102、通信部104、設定部106、制御部108、及び判定部120を備える。ここでは、図4に示す無線通信端末100とは異なる点を主に説明する。
【0045】
判定部120は、制御部108がFOTAを実施する場合に、コアネットワーク20からGUTIが割り当てられているか否かを判定する。判定部120は、記憶部102にGUTIが記憶されている場合、コアネットワーク20からGUTIが割り当てられていると判定し、記憶部102にGUTIが記憶されていない場合、コアネットワーク20からGUTIが割り当てられていないと判定してよい。
【0046】
制御部108は、判定部120によってGUTIが割り当てられていると判定された場合、記憶部102に記憶されているGUTIに代えて、記憶部102に記憶されているIMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するよう制御する。制御部108は、GUTIに代えて、IMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するように通信部104を制御する。
【0047】
判定部120は、例えば、制御部108がFOTAを実施したことに応じて、GUTIが割り当てられているか否かを判定する。判定部120は、設定部106によってFOTAの実施設定が行われた後、無線通信端末100が再起動したことに応じて、GUTIが割り当てられているか否かを判定してよい。判定部120は、制御部108によってFOTAが実施された後、無線通信端末100が再起動したことに応じて、GUTIが割り当てられているか否かを判定してよい。
【0048】
制御部108は、判定部120によってGUTIが割り当てられていないと判定された場合、記憶部102に記憶されているIMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するよう制御してよい。
【0049】
無線通信端末100は、例えば、本実施形態に係るプログラムがインストールされることによって、記憶部102、通信部104、設定部106、制御部108、及び判定部120を備える。例えば、記憶部102、通信部104、設定部106、及び制御部108を備える無線通信端末100に対して、プログラムがインストールされることによって、判定部120が実装される。当該プログラムは、無線通信端末100に判定部120を実装することによって、無線通信端末100に、FOTAを実施する場合に、コアネットワーク20からGUTIが割り当てられているか否かを判定する判定手順を実行させるためのものであってよい。
【0050】
また、当該プログラムがインストールされることによって、無線通信端末100に、上記機能を有する制御部108が更に実装されてもよい。当該プログラムは、無線通信端末100に、判定手順においてGUTIが割り当てられていると判定された場合に、GUTIに代えて、無線通信端末100のIMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するよう制御する制御手順を実行させるためのものであってよい。
【0051】
図7は、無線通信端末100による処理の流れの他の一例を概略的に示す。無線通信端末100において、FOTAの実施設定がされている状態を開始状態として説明する。ここでは、図5と異なる点を主に説明する。
【0052】
S202では、制御部108が、FOTAを実施する。S204では、判定部120が、記憶部102にGUTIが有るか否かを判定する。有ると判定した場合、S206に進み、無いと判定した場合、S208に進む。
【0053】
S206では、制御部108が、GUTIに代えて、IMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するよう制御する。S208では、IMSIを含む接続要求をコアネットワーク20に送信するよう制御する。S202の後、又は、S204の後に、無線通信端末100は再起動されてよい。
【0054】
図8は、無線通信端末100として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0055】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0056】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0057】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0058】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0059】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0060】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0061】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0062】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0063】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0064】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0065】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0066】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0067】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0068】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0069】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0070】
10 システム、20 コアネットワーク、30 無線基地局、40 PMS、50 DataLake/DWH、100 無線通信端末、102 記憶部、104 通信部、106 設定部、108 制御部、110 削除部、120 判定部、300 無線通信端末、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
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