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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-19
(45)【発行日】2024-08-27
(54)【発明の名称】二次電池
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/317 20210101AFI20240820BHJP
   H01M 50/184 20210101ALI20240820BHJP
   H01M 50/325 20210101ALI20240820BHJP
   H01M 50/105 20210101ALI20240820BHJP
   H01M 50/35 20210101ALI20240820BHJP
   H01M 50/193 20210101ALI20240820BHJP
   H01M 50/392 20210101ALI20240820BHJP
【FI】
H01M50/317 101
H01M50/184 C
H01M50/325
H01M50/105
H01M50/35 101
H01M50/193
H01M50/392
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2022579098
(86)(22)【出願日】2021-07-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-26
(86)【国際出願番号】 KR2021008602
(87)【国際公開番号】W WO2022010237
(87)【国際公開日】2022-01-13
【審査請求日】2022-12-21
(31)【優先権主張番号】10-2020-0085661
(32)【優先日】2020-07-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】フン・ヒ・リム
(72)【発明者】
【氏名】サン・フン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ミン・ヒョン・カン
(72)【発明者】
【氏名】ヒョン・キョン・ユ
【審査官】吉川 潤
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2013/146803(WO,A1)
【文献】米国特許第05515994(US,A)
【文献】特開2002-313303(JP,A)
【文献】特開2012-156498(JP,A)
【文献】特開2020-053179(JP,A)
【文献】特開2012-009287(JP,A)
【文献】特開2000-067846(JP,A)
【文献】特開2003-037028(JP,A)
【文献】特開平07-065811(JP,A)
【文献】特開昭61-143937(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/00 - 50/198
H01M 50/30 - 50/392
H01G 2/14 - 2/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極及び分離膜が交互に積層された電極組立体;
前記電極組立体が収容される収容部が形成され、外周面に沿ってシーリング部が形成された電池ケース;
一側部が前記電池ケースの収容部と連結され、他側部は前記電池ケースの外部と連結され、前記電池ケースのシーリング部を貫通する連結管;及び
前記連結管の他側部と連結され、前記電池ケースの外側に位置され、前記電池ケースの内部圧力が一定圧力以上であるときに開放されて内部ガスが排出される、アロマバルブを含み、
前記アロマバルブは、
排気ホールが形成された本体;
前記排気ホールを覆うように前記本体の外側面に備えられた蓋;及び
前記蓋を取り囲み、端部は前記本体に固定されて弾性力により前記蓋を前記本体に固定させる弾性部材を含み、
前記弾性部材は、
前記蓋の外面に接着されるが、一部が接着されず内部ガスが排出される通路を形成している、二次電池。
【請求項2】
前記連結管は、外面にPP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記電池ケースは、上部ケース及び下部ケースを含み、
前記上部ケース及び前記下部ケースの外周面において相互対向する面は、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含み、
前記連結管は、前記上部ケース及び前記下部ケースの外周面の間を貫通し、
前記連結管の外面は、前記上部ケース及び前記下部ケースの外周面とともにシーリングされている、請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記電池ケースの内部圧力が前記弾性部材の弾性力より大きくなるとき、前記蓋と前記本体の間が離隔され、前記排気ホールが開放されて内部ガスが排出され、
前記内部ガスの排出後、前記電池ケースの内部圧力が低くなると、前記弾性部材の復元力により前記蓋と前記本体との間が密着されて前記排気ホールが密閉される、請求項1から3のいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項5】
前記弾性部材は、
天然ゴム、ポリイソプレン(poly-isoprene)系物質、PVDF(ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride))、ポリプロピレン(polypropylene)、PVF(ポリフッ化ビニル(polyvinyl fluoride))、PHB(ポリヒドロキシ酪酸(poly-3-hydroxybutrate))、PVA(ポリ酢酸ビニル(poly vinyl acetate))、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン(polychlorotrifluoroethylene))、ポリアミド(polyamide)、ポリ乳酸(polyactic acid)、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate)、ポリ塩化ビニル(polyvinylchloride)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリスチレン(polystyrene)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル(poly methyl methacrylate))、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethlene))、ポリカーボネート(poly carbonate)、ポリスルホン(polysulfone)、及びポリノルボーン(polynorbone)のうち少なくとも何れか1つ以上を含む材質からなる、請求項1から4のいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項6】
前記アロマバルブは、
前記蓋と前記本体との間に備えられるオーリング(O-ring)をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項7】
前記アロマバルブは、
前記本体と前記蓋との間に備えられ、前記蓋と前記本体とを互いに粘着させる粘着剤をさらに含む、請求項からのいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項8】
前記粘着剤は、シリコーンオイルを含む、請求項に記載の二次電池。
【請求項9】
前記アロマバルブは、前記連結管に対して垂直に備えられている、請求項からのいずれか一項に記載の二次電池。
【請求項10】
前記アロマバルブの排気ホールは、前記連結管の長さ方向に形成される前記連結管の内部排出通路に対して垂直に延長される、請求項に記載の二次電池。
【請求項11】
前記アロマバルブの排気ホール上に、気体は透過させ、液体の透過は遮断するメンブレインをさらに含む、請求項または10に記載の二次電池。
【請求項12】
請求項1から11の何れか一項に記載の二次電池を含む、電池パック。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年7月10日付け韓国特許出願第10-2020-0085661号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示された全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、一次電池とは異なり、再充電が可能であり、また、小型及び大容量化の可能性により近年多く研究開発されている。モバイル機器に関する技術の開発と需要の増加に伴い、エネルギー源としての二次電池の需要が急激に増加している。
【0004】
二次電池は、電池ケースの形状に応じて、コイン型電池、円筒型電池、角型電池、及びパウチ型電池に分類される。二次電池において、電池ケースの内部に装着される電極組立体は、電極及び分離膜の積層構造からなる充放電が可能な発電素子である。
【0005】
電極組立体は、活物質が塗布されたシート状の正極と負極との間に分離膜を介在して巻き取ったゼリーロール(Jelly-roll)型、多数の正極と負極を分離膜が介在された状態で順に積層したスタック型、及びスタック型の単位セルを長い長さの分離フィルムで巻き取ったスタック/フォールディング型におおよそ分類することができる。
【0006】
現在、二次電池は、エネルギー密度が増加するのに伴い、二次電池の内部から発生するガス量が増加している。そして、ガス発生により二次電池がベンティング(Benting)されて不良が発生するため解決策が必要である。
【0007】
また、ガス発生による不良率は、二次電池のエネルギー密度が増加するのに伴い加速化するものと予想されている。
【0008】
発生するガスを外部に抽出しながら外部から拡散する水分量を最小化しなければならないという問題がある。二次電池の内部に水分が浸透する場合、副反応が発生することにより、二次電池の性能低下とガス発生をもたらすという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【文献】韓国公開特許第10-2014-0015647号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の1つの観点は、外部から浸透する水分は最小化させながら内部ガスを排出させることができる二次電池を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の実施形態に係る二次電池は、電極及び分離膜が交互に積層された電極組立体、前記電極組立体が収容される収容部が形成され、外周面に沿ってシーリング部が形成された電池ケース、一側部が前記電池ケースの収容部と連結され、他側部は前記電池ケースの外部と連結され、前記電池ケースのシーリング部を貫通する連結管、及び前記連結管の他側部と連結され、前記電池ケースの外側に位置され、前記電池ケースの内部圧力が一定圧力以上であるときに開放されて内部ガスが排出されるアロマバルブを含むことができる。
【0012】
一方、本発明の実施形態に係る電池パックは、前記本発明の実施形態に係る二次電池を含むことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によると、電池ケースのシーリング部を貫通する連結管を介してアロマバルブを連結し、外部から浸透する水分は最小化させながら内部ガスを排出させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した平面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した側面図である。
図3図1においてB-B’ラインに沿って切開した断面図である。
図4】本発明の第1実施形態に係る二次電池において連結管及びアロマバルブを示した斜視図である。
図5】本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した断面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る二次電池においてアロマバルブを示した断面図である。
図7】本発明の第2実施形態に係る二次電池を示した平面図である。
図8】本発明の第2実施形態に係る二次電池においてアロマバルブを示した断面図である。
図9図8においてA領域を拡大して示した断面図である。
図10】本発明の第2実施形態に係る二次電池においてアロマバルブを示した平面図である。
図11図10においてA-A’ラインに沿って切開した断面図である。
図12】本発明の第3実施形態に係る二次電池を示した平面図である。
図13】本発明の第3実施形態に係る二次電池においてアロマバルブを示した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の目的、特定の利点および新規の特徴は、添付の図面に関連付けられる以下の詳細な説明と好ましい実施形態からより明白になる。本明細書において各図面の構成要素に参照番号を付けるに際し、同じ構成要素に限ってはたとえ他の図面上に表示されるとしても、できるだけ同じ番号を有するようにしていることを留意すべきである。また、本発明は、様々な相違する形態に具現されてよく、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不要に不明瞭にし得る関連の公知の技術については詳細な説明を省略する。
【0016】
第1実施形態に係る二次電池
図1は、本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した平面図であり、図2は、本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した側面図であり、図3は、図1においてB-B’ラインに沿って切開した断面図であり、図4は、本発明の第1実施形態に係る二次電池において連結管及びアロマバルブを示した斜視図である。
【0017】
図1から図4を参考すると、本発明の第1実施形態に係る二次電池100は、電極及び分離膜が交互に積層されて巻き取られる電極組立体120、電極組立体120が収容される収容部114が形成された電池ケース110、一側部が電池ケース110の収容部114と連結される連結管140、及び連結管140の他側部と連結されるアロマバルブ150を含む。
【0018】
以下で、本発明の第1実施形態である二次電池に対しより詳細に説明する。
【0019】
図5は、本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した断面図である。
【0020】
図5を参考すると、電極組立体120は、充放電が可能な発電素子であって、電極と分離膜が結集されて交互に積層された構造を形成する。
【0021】
電極は、正極と負極を含むことができる。そして、分離膜は、正極と負極を分離して電気的に絶縁させる。
【0022】
正極は、正極集電体と、正極集電体上に正極活物質が積層されて形成される領域である正極活物質部、及び正極活物質が積層されていない領域である正極無地部を含むことができる。このとき、正極活物質部は正極有地部を形成することができる。
【0023】
正極集電体は、例えば、アルミニウム材質のホイル(Foil)からなってよい。
【0024】
正極活物質は、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リン酸鉄リチウム、またはこれらのうち1種以上が含まれた化合物及び混合物などからなってよい。
【0025】
負極は、負極集電体と、負極集電体上に負極活物質が積層されて形成される領域である負極活物質部、及び負極活物質が積層されていない領域である負極無地部を含むことができる。このとき、負極活物質部は負極有地部を形成することができる。
【0026】
負極集電体は、例えば、銅(Cu)またはニッケル(Ni)材質からなるホイル(foil)からなってよい。
【0027】
負極活物質は、例えば、人造黒鉛、リチウム金属、リチウム合金、カーボン、石油コークス、活性化カーボン、グラファイト、シリコン化合物、スズ化合物、チタン化合物またはこれらの合金からなってよい。このとき、負極活物質は、例えば、非黒鉛系のSiO(silica、シリカ)またはSiC(silicon carbide、シリコンカーバイド)などがさらに含まれてなされてよい。
【0028】
分離膜は、絶縁材質からなり、正極及び負極の間を絶縁することができる。
【0029】
また、分離膜は、例えば、微多孔性を有するポリエチレン、ポリプロピレンまたはこれらの組み合わせによって製造される多層フィルムや、ポリビニリデンフルオライド、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルまたはポリビニリデンフルオライドヘキサフルオロプロピレン共重合体のような固体高分子電解質用またはゲル型高分子電解質用高分子フィルムであってよい。
【0030】
一方、図1を参考すると、第1実施形態に係る二次電池100は、電極組立体120を外部と電気的に連結させる電極リード130をさらに含むことができる。電極リード130は、一側部が電極と連結され、他側部が電池ケース110の外部に延長され得る。このとき、電極リード130は、正極と連結された正極リード及び負極と連結された負極リードを含むことができる。
【0031】
図1及び図5を参考すると、電池ケース110は、電極組立体120が収容される収容部114が形成され、外周面113に沿ってシーリング部115が形成される。ここで、シーリング部115の厚さ(a)は、例えば、10mm以下であってよい。このとき、シーリング部115の厚さ(a)は、具体的に、例えば、1mm以下であってよい。
【0032】
また、電池ケース110は、上部ケース111及び下部ケース112を含むことができる。
【0033】
上部ケース111及び下部ケース112の外周面111a、112aで相互対向する面は、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含むことができる。ここで、シーリング部115は、上部ケース111及び下部ケース112の外周面111a、112aに熱を加えながら加圧することで互いに熱融着させることができる。
【0034】
図3から図5を参考すると、連結管140は、一側部が電池ケース110の収容部114と連結され、他側部は、電池ケース110の外部と連結され、電池ケース110のシーリング部115を貫通することができる。
【0035】
また、連結管140は、電池ケース110において、上部ケース111及び下部ケース112の外周面111a、112aの間を貫通し、連結管140の外面は、上部ケース111及び下部ケース112の外周面111a、112aとともにシーリングされてよい。このとき、連結管140は、内側に電池ケース110の収容部114とアロマバルブ150を連結する排出通路141が形成され、電池ケース110の収容部114で位置した内部ガスがアロマバルブ150の方向に移動され得る。
【0036】
併せて、連結管140は、外面にPP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含むことができる。ここで、連結管140の外側面は、PP材質からなってよい。
【0037】
これにより、連結管140の外面はPP材質からなるので、上部ケース111及び下部ケース112の外周面111a、112aにシーリングする際に円滑なシーリングがなされ、密閉性が向上され得る。すなわち、連結管140と電池ケース110の外周面113の間の互いに対向する面は、同一または類似の材質からなるので一体にシーリングが可能であり、シーリングが容易で、遥かに堅固なシーリングができる。
【0038】
図6は、本発明の第1実施形態に係る二次電池において、アロマバルブを示した断面図である。図6では、図3及び図5で省略していたキャップ155を追加で示した。
【0039】
図3から図6を参考すると、アロマバルブ150は、連結管140の他側部と連結され、電池ケース110の外側に位置され、電池ケース110の内部圧力が一定圧力以上であるときに開放されて内部ガスが排出され得る。ここで、一定圧力は、例えば、一般的なパウチ電池の内圧よりは大きく、ベンティング圧力よりは小さい圧力であってよい。このとき、一定圧力は、具体的に、例えば0.01気圧(atm)以上であってよい。また、一定圧力は、より具体的に、例えば0.05気圧(atm)以上であってよい。
【0040】
また、アロマバルブ150は、一例として、排気ホール151aが形成された本体151、排気ホール151aを覆うように本体151の外側面に備えられた蓋152、及び本体151と蓋152との間に備えられ、蓋152を本体151と粘着させる粘着剤154を含むことができる。さらに、アロマバルブ150は、他の例として、蓋152の外側に蓋152の離脱を防止するキャップ155をさらに含むことができる。このとき、キャップ155には、ガス排出が容易であるようにキャップホール155aが形成されてよい。
【0041】
したがって、電池ケース110の内部圧力が増加して本体151と蓋152との間を粘着する粘着剤154の粘着力を超えると、本体151と蓋152との間が開放されて内部ガスが外部に排出され得る。
【0042】
併せて、アロマバルブ150は、連結管140に対して垂直に備えられてよい。ここで、アロマバルブ150の排気ホール151aは、連結管140の長さ方向に形成される連結管140の内部排出通路141に対して垂直に延長されてよい。これにより、アロマバルブ150を連結管140に対して垂直に位置させてアロマバルブ150の空気の透過面積を最大限に確保することができる。すなわち、狭い幅と長い長さを有するシーリング部115と平行な方向にアロマバルブ150を装着するときにガス透過特性が低くなる限界を克服することができる。
【0043】
このとき、例えば、アロマバルブ150の排気ホール151aの幅(d)は、連結管140の排出通路141の幅(c)より大きくてよい。
【0044】
一方、アロマバルブ150の幅(b)は、10mm以上に形成されてよい。
【0045】
粘着剤154は、シリコーンオイルを含むことができる。
【0046】
前記のような構成を有する本発明の第1実施形態に係る二次電池100は、電池ケース110のシーリング部115を貫通する連結管140を介して一方向のみに流体が流れるアロマバルブ150を連結し、外部から浸透する水分は最小化させつつ内部ガスを外部に排出させることができる。
【0047】
また、熱が加えられシーリングされる電池ケース110の外周面113に位置したシーリング部115に連結管140をともにシーリングし、連結管140にアロマバルブ150を連結することにより、アロマバルブ150を収容部114と直接貫通するように設置する際、熱により収容部114を取り囲む電池ケース110の部分が損傷されることを防止することができる。
【0048】
第2実施形態に係る二次電池
以下では、第2実施形態に係る二次電池を説明する。
【0049】
図7は、本発明の第2実施形態に係る二次電池を示した平面図であり、図8は、本発明の第2実施形態に係る二次電池においてアロマバルブを示した断面図であり、図9は、図8においてA領域を拡大して示した断面図である。
【0050】
図7から図8を参考すると、本発明の第2実施形態に係る二次電池200は、電極及び分離膜が交互に積層されて巻き取られる電極組立体、電極組立体が収容される収容部が形成された電池ケース110、一側部が電池ケース110の収容部と連結される連結管140、及び連結管140の他側部と連結されるアロマバルブ250を含む。
【0051】
本発明の第2実施形態に係る二次電池200は、前述した第1実施形態に係る電極組立体と比較すると、アロマバルブ250の実施形態に差がある。よって、本実施形態は、第1実施形態と重複する内容は省略するか簡略に記述し、相違点を中心に記述する。
【0052】
具体的に、連結管140は、一側部が電池ケース110の収容部と連結され、他側部は、電池ケース110の外部と連結され、電池ケース110のシーリング部115を貫通することができる。
【0053】
連結管140は、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含むことができる。ここで、連結管140の外面は、PP材質からなってよい。このとき、電池ケース110の外周面113で連結管140と対向する面は、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含むことができる。
【0054】
図10は、本発明の第2実施形態に係る二次電池においてアロマバルブを示した平面図であり、図11は、図10においてA-A’ラインに沿って切開した断面図である。ここで、図11は、アロマバルブが開放された状態を例示的に示す。そして、図10は、平面図であって、図11を上から眺めた姿であり、便宜上、接着部253a部分は、弾性部材253を除去してみられる姿を示した。
【0055】
より詳細には、図7から図11を参考すると、アロマバルブ250は、連結管140の他側部と連結され、電池ケース110の外側に位置され、電池ケース110の内部圧力が一定圧力以上であるときに開放されて内部ガスが排出され得る。
【0056】
また、アロマバルブ250は、排気ホール251aが形成された本体251、排気ホール251aを覆うように本体251の外側面に備えられた蓋252、及び蓋252を取り囲み、ただし、端部は本体251に固定されて、弾性力により蓋252を本体251に固定させる弾性部材253を含むことができる。
【0057】
電池ケース110の内部圧力が弾性部材253の弾性力より大きくなるとき、蓋252と本体251の間が離隔されるに伴い排気ホール251aが開放されて内部ガスが排出され、内部ガスの排出後に電池ケース110の内部圧力が低くなると、弾性部材253の復元力により蓋252と本体251の間が密着して排気ホール251aが密閉され得る。
【0058】
弾性部材253は、天然ゴム、ポリイソプレン(poly-isoprene)系物質、PVDF(ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride))、ポリプロピレン(polypropylene)、PVF(ポリフッ化ビニル(polyvinyl fluoride))、PHB(ポリヒドロキシ酪酸(poly-3-hydroxybutrate))、PVA(ポリ酢酸ビニル(poly vinyl acetate))、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン(polychlorotrifluoroethylene))、ポリアミド(polyamide)、ポリ乳酸(polyactic acid)、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate)、ポリ塩化ビニル(polyvinylchloride)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリスチレン(polystyrene)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル(poly methyl methacrylate))、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethlene))、ポリカーボネート(poly carbonate)、及びポリスルホン(polysulfone)、ポリノルボーン(polynorbone)のうち少なくとも何れか1つ以上を含む材質からなってよい。
【0059】
弾性部材253は、蓋252の外面に接着され、この際、一部が接着されずに内部ガスが排出される通路を形成することができる。ここで、弾性部材253は、蓋252の外面に接着された接着部253a、及び蓋252の外面と接着されていない非接着部253bを含むことができる。このとき、非接着部253bは、蓋252の側面及び上面に沿って形成され、ガスが排出される通路を形成することができる。
【0060】
そして、弾性部材253において、接着部253aの端部は本体251に固定され、非接着部253bの端部は本体251に固定されていなくてよい。すなわち、例えば、接着部253aの端部は本体251に接着され、非接着部253bの端部は、本体251に接着されていなくてよい。
【0061】
したがって、内部圧力が弾性部材253の弾性力より大きくなると、蓋252が上部に移動されながら本体251と蓋252の間が離隔され、排気ホール251aから非接着部253bに沿って内部ガスが外部に排出されてよい。
【0062】
アロマバルブ250は、蓋252と本体251との間に備えられるオーリング(O-ring)255をさらに含むことができる。これにより、オーリング255を介して蓋252と本体251との間の密封性を著しく増加させることができる。
【0063】
アロマバルブ250は、連結管140に対して垂直に備えられてよい。ここで、アロマバルブ250の排気ホール251aは、連結管140の長さ方向に形成される連結管140の内部排出通路141に対して垂直に延長されてよい。
【0064】
第3実施形態に係る二次電池
以下では、第3実施形態に係る二次電池を説明する。
【0065】
図12は、本発明の第3実施形態に係る二次電池を示した平面図であり、図13は、本発明の第3実施形態に係る二次電池においてアロマバルブを示した断面図である。
【0066】
図12及び図13を参考すると、本発明の第3実施形態に係る電極組立体は、電極及び分離膜が交互に積層されて巻き取られる電極組立体、電極組立体が収容される収容部が形成された電池ケース110、一側部が電池ケース110の収容部と連結される連結管140、及び連結管140の他側部と連結されるアロマバルブ350を含む。
【0067】
本発明の第3実施形態に係る二次電池300は、前述した第1実施形態及び第2実施形態に係る二次電池と比較すると、アロマバルブ350の実施形態に差異がある。よって、本実施形態は、前述した実施形態と重複する内容は省略するか簡略に記述し、相違点を中心に記述する。
【0068】
より詳細には、連結管140は、一側部が電池ケース110の収容部と連結され、他側部は電池ケース110の外部と連結され、電池ケース110のシーリング部115を貫通することができる。
【0069】
連結管140は、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含むことができる。ここで、連結管140の外面はPP材質からなってよい。このとき、電池ケース110の外周面113で連結管140と対向する面は、PP(Polypropylene、ポリプロピレン)材質を含むことができる。
【0070】
アロマバルブ350は、連結管140の他側部と連結され、電池ケース110の外側に位置され、電池ケース110の内部圧力が一定圧力以上であるとき開放されて内部ガスが排出され得る。
【0071】
アロマバルブ350は、排気ホール351aが形成された本体351、排気ホール351aを覆うように本体351の外側面に備えられた蓋352、蓋352を取り囲み、ただし、端部が本体351に固定されて蓋352を本体351に固定させる弾性部材353、及び本体351と蓋352との間に備えられ、蓋352を本体351と粘着させる粘着剤354を含むことができる。
【0072】
電池ケース110の内部圧力が弾性部材353の弾性力より大きくなるとき、蓋352と本体351との間が開放されて内部ガスが排出され、ガス排出後に電池ケース110の内部圧力が低くなると、弾性部材353の復元力により蓋352と本体351との間が密閉され得る。
【0073】
弾性部材353は、天然ゴム、ポリイソプレン(poly-isoprene)系物質、PVDF(ポリフッ化ビニリデン(polyvinylidene fluoride))、 ポリプロピレン(polypropylene)、PVF(ポリフッ化ビニル(polyvinyl fluoride))、PHB(ポリヒドロキシ酪酸(poly-3-hydroxybutrate))、PVA(ポリ酢酸ビニル(poly vinyl acetate))、PCTFE(ポリクロロトリフルオロエチレン(polychlorotrifluoroethylene))、ポリアミド(polyamide)、ポリ乳酸(polyactic acid)、ポリエチレンテレフタラート(polyethylene terephthalate)、ポリ塩化ビニル(polyvinylchloride)、ポリビニルアルコール(polyvinyl alcohol)、ポリスチレン(polystyrene)、PMMA(ポリメタクリル酸メチル(poly methyl methacrylate))、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethlene))、ポリカーボネート(poly carbonate)、及びポリスルホン(polysulfone)、ポリノルボーン(polynorbone)のうち少なくとも何れか1つ以上を含む材質からなってよい。
【0074】
弾性部材353は、蓋352の外面に接着され、この際、一部が接着されずに内部ガスが排出される通路を形成することができる。
【0075】
粘着剤354は、シリコーンオイルを含むことができる。これにより、蓋352と本体351との間の密封性をより向上させることができる。すなわち、蓋352と本体351との間に弾性部材353及び粘着剤354を介して二重に密封され、密封性が著しく向上され得る。
【0076】
アロマバルブ350は、連結管140に対して垂直に備えられてよい。ここで、アロマバルブ350の排気ホール351aは、連結管140の長さ方向に形成される連結管140の内部排出通路141に対して垂直に延長されてよい。
【0077】
弾性部材353は、蓋352の外面に接着され、この際、一部が接着されずに内部ガスが排出される通路を形成することができる。
【0078】
アロマバルブ350の排気ホール351a上に気体は透過させ、液体の透過は遮断するメンブレイン(Membrane)360をさらに含むことができる。これにより、外部の水分と空気が二次電池300の内部に流入されることをより効果的に防止することができる。
【0079】
このとき、メンブレイン360は、疎水性(hydrophobic)材質からなってよい。このように、メンブレイン360は、微細気孔の大きさを有して疎水性材質からなるので、液体が微細気孔(pore)を通過しないようにさらに良好に遮断することができる。
【0080】
一方、前記本発明の第1実施形態から第3実施形態に係る二次電池のうち何れか1つ以上を含む電池パックをなすことができる。電池パックは、多数個の二次電池を電気的に連結しケースに収容させて形成ことができる。
【0081】
以上、本発明を具体的な実施形態を介して詳細に説明したが、これは、本発明を具体的に説明するためのものであって、本発明は、これに限定されない。本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有する者によって様々な実施が可能であると言える。
【0082】
また、発明の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって明確になる。
【符号の説明】
【0083】
100、200、300 二次電池
110 電池ケース
111 上部ケース
111a 外周面
112 下部ケース
112a 外周面
113 外周面
114 収容部
115 シーリング部
120 電極組立体
130 電極リード
140 連結管
141 排出通路
150、250、350 アロマバルブ
151、251、351 本体
151a、251a、351a 排気ホール
152、252、352 蓋
154、354 粘着剤
155 キャップ
155a キャップホール
253 弾性部材
253a 接着部
253b 非接着部
255 オーリング
360 メンブレイン
図1
図2
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