(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-20
(45)【発行日】2024-08-28
(54)【発明の名称】スクリューフィーダー
(51)【国際特許分類】
B65G 65/46 20060101AFI20240821BHJP
B65G 33/08 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
B65G65/46 C
B65G65/46 Z
B65G33/08
(21)【出願番号】P 2020015145
(22)【出願日】2020-01-31
【審査請求日】2023-01-19
(73)【特許権者】
【識別番号】592028031
【氏名又は名称】日本省力機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003465
【氏名又は名称】弁理士法人OHSHIMA&ASSOCIATES
(74)【代理人】
【識別番号】100154092
【氏名又は名称】大島 一宏
(72)【発明者】
【氏名】辰村 周平
(72)【発明者】
【氏名】辰村 創平
【審査官】大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-537958(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 65/46
B65G 33/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯留物を貯蔵するホッパーにおいて、ホッパーの下部にトラフを設け、前記トラフの内部に1軸又は複数軸のスクリューフィーダーを設置し、
前記スクリューフィーダーは、駆動軸側ベアリング及び従動軸側ベアリングによって支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、前記スクリューフィーダーを回転させる駆動軸及び回転を支持する従動軸とによって構成され、前記トラフの端部に設けた排出口から貯留物を排出できると共に、
前記スクリューフィーダーの上部であって、
前記スクリューフィーダーから間隔をあけ、前記ホッパーの上下方向の中間位置に1軸又は複数軸のスクリューコンベヤを設置し、
前記スクリューコンベヤは、駆動軸側ベアリング及び従動軸側ベアリングによって支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、前記スクリューコンベヤを回転させる駆動軸及び回転を支持する従動軸とによって構成され、前記スクリューコンベヤの一端をケーシングで囲い、前記ケーシングの端部に設けた排出口から貯留物を排出できることを特徴とするスクリューフィーダー。
【請求項2】
前記ケーシングの端部に設けた排出口から排出する貯留物を、前記トラフに合流させ、前記トラフの端部に設けた排出口から貯留物を排出することができる請求項1記載のスクリューフィーダー。
【請求項3】
前記ケーシングの端部に設けた排出口から排出する貯留物を、前記トラフの途中に合流させ、合流位置の前記スクリューフィーダーの羽根の間隔を大きくしたことを特徴とする請求項1に記載のスクリューフィーダー。
【請求項4】
貯留物を貯蔵するホッパーにおいて、ホッパーの下部にトラフを設け、前記トラフの内部に1軸又は複数軸のスクリューフィーダーを設置し、
前記スクリューフィーダーは、駆動軸側ベアリング及び従動軸側ベアリングによって支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、前記スクリューフィーダーを回転させる駆動軸及び回転を支持する従動軸とによって構成され、前記トラフの端部に設けた排出口から貯留物を排出できると共に、
前記スクリューフィーダーの上部に1軸又は複数軸のスクリューコンベヤを設置し、
前記スクリューコンベヤは、駆動軸側ベアリングによってのみ支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、前記スクリューコンベヤを回転させる駆動軸によって構成され、前記スクリューコンベヤの羽根を支えるプレートを設け、前記スクリューコンベヤの一端をケーシングで囲い、前記ケーシングの端部に設けた排出口から貯留物を排出できることを特徴とするスクリューフィーダー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スクリューフィーダーの利用効率を高めるものに関する。特に、ホッパー内における輸送効率を高め、スクリューフィーダーがホッパー内で輸送物の直圧を受け抵抗が増すことを避けつつ、定量供給を可能とするものである。
従来、直圧防止板等を取り付けることで起こるホッパー内での輸送物の詰まりを未然に防ぎ、効率の良い輸送を実現するものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、スクリューフィーダーでは、ホッパーに貯めた貯留物の直圧がスクリューフィーダーに掛かり、その直圧から輸送物を動かして切出すときに抵抗が生じる。
このため、直圧を分散させるために、直圧防止板をホッパー内に設置する場合があるが、粘り気のある輸送物(貯留物)では、ホッパー内でブリッジを起こし、詰まりが生じることが多く、慎重な配慮が必要であり、また、直圧防止板を用いても、直圧防止の効果が必ず出るか疑問が多かった。
【0003】
また、スクリューフィーダーでは、トラフ(ケース)の中で羽根を回転させて輸送物を移動させる。トラフと羽根の隙間が、10~30mmぐらいが多く、輸送物が、スクリューフィーダーの羽根とトラフの間に隙間なく貯まる場合がある。
このため、隙間に挟まった付着性のある搬送物は、トラフの摩擦と羽根との摩擦でかなりの抵抗になる場合があった。
【0004】
また、隙間に挟まった輸送物は、付着性のある輸送物がトラフにくっついて、動きにくい場合もあった。
さらに、スクリューフィーダーの羽根は回転しながら輸送物を送るため、輸送物と羽根との間にも摩擦抵抗が生じる。
【0005】
このため、設計段階では、輸送量、搬送物、水分率、見掛け比重に基づいて、経験からスクリュー径、スクリューピッチ、回転数、必要馬力(モーター)、トルクを決める場合が多かった。
また、そのトルクからベアリング軸径、ローラーチェーン、架台の強度などを決めるようにしていた。
【0006】
スクリューコンベヤ、スクリューフィーダー自体は、スクリュー軸と羽根があるだけで大変シンプルな構造で、もし、トラブル、例えば、トルク不足や輸送量の過不足などが起こると、羽根の直径の変更、回転数の変更をすることにより対応することしかできない。
また、トルクが不足している場合には、モーターの馬力の変更等しか対処の方法がなく、一番問題となるのは、トルクが不足しており、モーターの馬力を大きくしなければならない場合は、スクリューの軸径も大きくしなければならないことが多く、再設計、再製作をしなければならない。
【0007】
トルクが過分である場合には、羽根の直径を変更することで、トルクが小さくなるため、抵抗を減らすことができる。羽根の直径を変更する場合は、現場で羽根を切断し小さくすることが多い。
また、最初から輸送物の充填率の変動に対処するために、変速機を装備する場合も多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特開平5-24659 「スクリューフィーダー」 この文献には、主スクリュー16と、上方でこれと平行に延びる副スクリュー21とを備える構造が示されている。しかし、この構造では、副スクリューを回転させるエネルギーも必要であり、副スクリューが主スクリューの上流側のねじ溝16bの逆方向に向かって積極的に移送させる機能を有するのみで、滞留物の直圧を軽減させる機能を有さず、また、滞留物を直接搬送する機能も有していない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
直圧防止板の代わりにスクリューコンベヤを配置することで、回転制御、バランスをとり、スクリューコンベヤとスクリューフィーダーの両者で搬送物を搬送できることから、スクリューフィーダーを軽く動かすことができるようになる。
また、貯留物の直圧を防止し、直圧防止を兼ねたスクリューコンベヤを取り付けたスクリューフィーダーである。
【0010】
また、スクリューコンベヤのケーシングを外まで延長し、このスクリューコンベヤを駆動し、輸送物を搬送し、スクリューフィーダーの輸送量の助けになりながら、直圧を防止することができるものである。
【0011】
このスクリューコンベヤには、ホッパー内のケーシング(トラフ)がないことから、隙間の輸送物に、トラフの摩擦と羽根との摩擦が掛かることが少なく、直圧も少ないことから抵抗が減少し、直圧が少ないので摩擦抵抗も少ない。
直圧が少ないとは、水圧の大きいところを想像するとすべての方向から、同じ圧力がかかるのと同じ現象であり、ケーシングもないので、輸送物の逃げ場もある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の第1発明では、貯留物を貯蔵するホッパーにおいて、ホッパーの下部にトラフを設け、トラフの内部に1軸又は複数軸のスクリューフィーダーを設置し、スクリューフィーダーは、駆動軸側ベアリング及び従動軸側ベアリングによって支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、スクリューフィーダーを回転させる駆動軸及び回転を支持する従動軸とによって構成され、トラフの端部に設けた排出口から貯留物を排出できると共に、スクリューフィーダーから間隔をあけ、前記ホッパーの上下方向の中間位置に1軸又は複数軸のスクリューコンベヤを設置し、スクリューコンベヤは、駆動軸側ベアリング及び従動軸側ベアリングによって支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、スクリューコンベヤを回転させる駆動軸及び回転を支持する従動軸とによって構成され、スクリューコンベヤの一端をケーシングで囲い、ケーシングの端部に設けた排出口から貯留物を排出できるスクリューフィーダーとした。
【0013】
また、第2発明として、ケーシングの端部に設けた排出口から排出する貯留物を、トラフの途中に合流させ、トラフの端部に設けた排出口から貯留物を排出することができるスクリューフィーダーとした。
【0014】
また、第3発明として、ケーシングの端部に設けた排出口から排出する貯留物を、トラフに合流させ、合流位置のスクリューフィーダーの羽根の間隔を大きくしたスクリューフィーダーとした。
【0015】
また、第4発明として、貯留物を貯蔵するホッパーにおいて、ホッパーの下部にトラフを設け、トラフの内部に1軸又は複数軸のスクリューフィーダーを設置し、スクリューフィーダーは、駆動軸側ベアリング及び従動軸側ベアリングによって支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、スクリューフィーダーを回転させる駆動軸及び回転を支持する従動軸とによって構成され、トラフの端部に設けた排出口から貯留物を排出できると共に、スクリューフィーダーの上部に1軸又は複数軸のスクリューコンベヤを設置し、スクリューコンベヤは、駆動軸側ベアリングによってのみ支持され、駆動モーターによる動力を駆動チェンホイルに伝達し、スクリューコンベヤを回転させる駆動軸によって構成され、スクリューコンベヤの羽根を支えるプレートを設け、スクリューコンベヤの一端をケーシングで囲い、ケーシングの端部に設けた排出口から貯留物を排出できるスクリューフィーダーとした。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、直圧の防止をすることで、必要な総合電力の低減と輸送量の均一化を図ることができる。スクリューコンベヤのケーシングを外まで延長し、このスクリューコンベヤを駆動し、輸送物を搬送し、スクリューフィーダーの輸送量を助けながら、直圧を防止することができる。
【0017】
また、このスクリューコンベヤには、ホッパー内にケーシング(トラフ)がないため、抵抗がなく、直圧も少ないから、搬送物を容易に搬送することができる。
また、搬送物による直圧が少ないので、羽根は回転しながら輸送物を送るため、輸送物と羽根との間にも摩擦抵抗が少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
貯留物が上部のスクリューコンベヤの位置より上にある場合には、スクリューフィーダーと共にスクリューコンベヤも同時に稼働させる。
両者を稼働させて、合計が所定の量となるように調整する。両者ともにインバーターを使用して適切な回転に制御することができる。
【0020】
貯留物が、上部のスクリューコンベヤの中心レベル位にまで低下した時は、スクリューコンベヤの運転を停止し、下部のスクリューフィーダーのみの運転に切り替える。
【0021】
スクリューフィーダーのみで所定の量になるように、インバーターを使用して適切な回転数にする。
【0022】
上位のスクリューコンベヤの出口がスクリューフィーダーの出口の手前に位置している場合には、スクリューフィーダーの合流部に当たる位置のスクリューフィーダーの羽根の間隔を大きくして、スクリューフィーダーの搬送量を増やすよう設定する。
【0023】
図1において、1はホッパーで、貯留物を貯めることができるものである。貯留物には、粘り気のあるものや、汚泥なども含まれる。
【0024】
2はトラフであり、ホッパー1の下部に位置し、貯留物(輸送物)を運び出すことができるようになっている。3はスクリューフィーダーであり、トラフ2の内部に1軸又は複数軸設けることができる。スクリューフィーダー3には、スクリュー軸4及び羽根5が設けられている。このスクリューフィーダー3は、スクリュー軸のない羽根5だけで構成することもできる。
【0025】
6は駆動モーターであり、スクリューフィーダー3を回転させる駆動源である。7は駆動チェンホイルであり、駆動モーター6からの駆動を受け、駆動軸側ベアリング8に支持されている駆動軸9に動力を伝え、スクリューフィーダー3を回転させることができるようになっている。また、スクリューフィーダー3は、従動軸側ベアリング10に支持されている従動軸11に保持されている。
【0026】
12はスクリューコンベヤであり、スクリューフィーダー3の上部に位置し、1軸又は複数軸設けることができる。スクリューコンベヤ12は、スクリュー軸13及び羽根14が設けられている。このスクリューコンベヤ12は、スクリュー軸のない羽根14だけで構成することもできる。
【0027】
スクリューコンベヤ12とスクリューフィーダー3との間隔をaで示している。この間隔aは、貯留物の量、貯留物の性質、等の種々の条件によって決めることができるものであり、貯留物の直圧がスクリューフィーダー3に係らないように、スクリューコンベヤ12の位置を決める。
【0028】
15は駆動モーターであり、スクリューコンベヤ12を回転させる駆動源である。
駆動モーター6と駆動モーター15は、インバーター又は変速機で回転制御することができる。
16は駆動チェンホイルであり、駆動モーター15からの駆動を受け、駆動軸側ベアリング17に支持されている駆動軸18に動力を伝え、スクリューコンベヤ12を回転させることができるようになっている。また、スクリューコンベヤ12は、従動軸側ベアリング19に支持されている従動軸20に保持されている。
【0029】
21は排出口であり、トラフ2の端部に位置し、貯留物を排出することができるようになっている。22は、ケーシングで、スクリューコンベヤ12の一端を囲うように設けている。23は排出口であり、ケーシング22の端部に位置し、貯留物を排出することができるようになっている。24は貯留物である。図中に示す矢印は、貯留物の流れを示している。この実施例では、排出口21と排出口23とを合わせて貯留物を排出するようになっている。
【0030】
図2は、本発明のスクリューフィーダーの断面説明図である。ホッパー1、貯留物24、スクリューフィーダー3、スクリューコンベヤ12を示している。この場合、スクリューフィーダー3を2軸設け、スクリューコンベヤ12を1軸設けた場合を示している。
【0031】
本実施例では、スクリューフィーダー3を2軸設けているが、これらの2スクリューフィーダーは、例えば、インバーター又は変速機を用いた駆動モーターとすることで、同期させて動かすことや、一方のみを動かすこと、逆に一方のみを逆回転させること、等の適宜調整することができるようになっている。
【0032】
また、インバーター又は変速機を用いることにより、2軸のスクリューフィーダー、スクリューコンベヤのそれぞれに係る抵抗、負荷、回転のトルク、等を計測することで、搬送物が詰まった個所を判明させることができる。
【0033】
その判明に基づき、スクリューフィーダーの一部のみを回転させたり、また、一部を逆回転させたりすることで、スクリューフィーダーに搬送物が詰まった場合であっても、詰まりを解消することができ、メンテナンス、動作不良を解消することができる。
【0034】
図3は、ケーシング22の端部に設けた排出口から排出する貯留物を、トラフ2に合流させ、トラフ2の端部に設けた排出口から貯留物を排出することができる構成のスクリューフィーダーを示している。
スクリューフィーダーが長い場合には、スクリューコンベヤの排出口をトラフ2に合流させることが有効である。
【0035】
この場合、ケーシンング22の端部に設けた排出口25から貯留物をトラフ2に合流させ、トラフ2の端部に設けた排出口26から排出できるようになっている。この場合、排出口25からの貯留物が合わさって排出口26から排出されるため、排出口26からの排出量の調整、管理が容易になる。一定量の排出量を指定する際に便利である。
【0036】
また、スクリューコンベヤからの排出口から排出される貯留物を円滑にスクリューフィーダーに合流させるために、スクリューフィーダー3のbの間における羽根の間隔を大きくしている。
【0037】
図4は、本発明の他実施例を示す図である。
貯留物27を貯蔵するホッパー28において、ホッパー28の下部にトラフ29を設け、前記トラフ29の内部に1軸又は複数軸のスクリューフィーダー30を設置し、前記スクリューフィーダー30は、駆動軸側ベアリング31及び従動軸側ベアリング32によって支持され、駆動モーター33による動力を駆動チェンホイル34に伝達し、スクリューフィーダー30を回転させる駆動軸35及び回転を支持する従動軸36とによって構成され、トラフ29の端部に設けた排出口37から貯留物27を排出できると共に、スクリューフィーダー30の上部に1軸又は複数軸のスクリューコンベヤ38を設置し、スクリューコンベヤ38は、駆動軸側ベアリング39によって支持され、駆動モーター40による動力を駆動チェンホイル41に伝達し、スクリューコンベヤ38を回転させる駆動軸42によって構成され、スクリューコンベヤ38の羽根43を支えるプレート44を設け、スクリューコンベヤ38の一端をケーシング45で囲い、ケーシング45の端部に設けた排出口46から貯留物を排出できるスクリューフィーダーとした。
【0038】
この他実施例では、ホッパー28が小さく、スクリューコンベヤ38を短くすることができる場合に有効である。
44は、羽根を支えるプレートである。本実施例の場合、従動軸の支えがないため、駆動軸側ベアリング39を2個設置することが有効である。また、羽根43を支えるプレート44を設けることで、スクリューコンベヤ38を安定して回転させることができる。
【0039】
図5は、スクリューフィーダー3を4軸、スクリューコンベヤを2軸設けた場合を示している。スクリューフィーダー及びスクリューコンベヤは、これらの数に限定されるものではなく、貯留物の量、貯留物の性質、等の種々の条件によって決めることができるものである。
【0040】
また、これらのスクリューフィーダー及びスクリューコンベヤはそれぞれ独立して動かすこともでき、また、同期させて動かすこともできるようになっている。
また、場合によっては、これらのスクリューフィーダー及びスクリューコンベヤをそれぞれ別々に回転させる場合、一部のスクリューフィーダーのみを高速回転させる場合、また、輸送物が詰まった場合に、一部のスクリューフィーダーを逆回転させることで、詰まりを解消することができる場合もある。
【0041】
スクリューフィーダー及びスクリューコンベヤの構成は、スクリュー軸を有し、羽根を設けているものである。羽根を設ける間隔は設計段階で適宜調整することができるものである。また、スクリューフィーダーの場合、羽根の間隔を部分によって変えて設けることもできるようになっている。間隔を調整することで、貯留物の搬送をより円滑に行うこともできるものである。また、スクリューフィーダー部(ホッパー下)を過ぎれば、ピッチを大きくすることは可能である。
さらに、スクリュー軸の大きさ、羽根の大きさ、また、羽根を付ける間隔等については、適宜調整することができる。
【0042】
スクリューコンベヤの構成として、スクリュー軸を有さず、羽根のみから構成されているものもある。この場合、スクリュー軸がないことから、搬送量を増やすことができるものである。羽根の大きさ、また、羽根を付ける間隔、羽根を付ける向き等については、適宜調整することができる。
【0043】
図6は、スクリューコンベヤの断面を示している。スクリューコンベヤはホッパーの中間位置に設けているため、図に示すように、トラフやケースがないことから、全周から同じ圧力が掛かり、一部にかかる直圧を無視することができるため、回転が円滑である。
【0044】
図7は、従来例の直圧防止板を設けたスクリューフィーダーの説明図である。また、
図8は、従来例の直圧防止板を設けたスクリューフィーダーの断面説明図である。
【0045】
47はホッパー、48は貯留物、49はスクリューフィーダー、50は直圧防止板である。この直圧防止板50は、スクリューフィーダー49に貯留物48の直圧がかからないように設けているものであるが、特に、貯留物が粘りの多いものである場合、直圧防止板50とホッパー47の側面との間にブリッジができてしまい、下にあるスクリューフィーダー49に貯留物48が到達できなくなってしまう場合があった。
【産業上の利用可能性】
【0046】
本発明は、スクリューフィーダーにかかる直圧を防止するために、スクリューコンベヤを設けたものである。
【符号の説明】
【0047】
1 ホッパー
2 トラフ
3 スクリューフィーダー
4 スクリュー軸
5 羽根
6 駆動モーター
7 駆動チェンホイル
8 駆動軸側ベアリング
9 駆動軸
10 従動軸側ベアリング
11 従動軸
12 スクリューコンベヤ
13 スクリュー軸
14 羽根
15 駆動モーター
16 駆動チェンホイル
17 ベアリング
18 駆動軸
19 従動軸側ベアリング
20 従動軸
21 排出口
22 ケーシング
23 排出口
24 貯留物
25 排出口
26 排出口
27 貯留物
28 ホッパー
29 トラフ
30 スクリューフィーダー
31 駆動軸側ベアリング
32 従動軸側ベアリング
33 駆動モーター
34 駆動チェンホイル
35 駆動軸
36 従動軸
37 排出口
38 スクリューコンベヤ
39 駆動軸側ベアリング
40 駆動モーター
41 駆動チェンホイル
42 駆動軸
43 羽根
44 プレート
45 ケーシング
46 排出口
47 ホッパー
48 貯留物
49 スクリューフィーダー
50 直圧防止板