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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-20
(45)【発行日】2024-08-28
(54)【発明の名称】防犯カメラ装置
(51)【国際特許分類】
   G03B 17/56 20210101AFI20240821BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20240821BHJP
   H04N 23/50 20230101ALI20240821BHJP
   G03B 15/00 20210101ALN20240821BHJP
【FI】
G03B17/56 A
H04N7/18 D
H04N7/18 U
H04N23/50
G03B15/00 S
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020163408
(22)【出願日】2020-09-29
(65)【公開番号】P2021056511
(43)【公開日】2021-04-08
【審査請求日】2023-07-13
(31)【優先権主張番号】P 2019179490
(32)【優先日】2019-09-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】514000543
【氏名又は名称】松林 賢司
(74)【代理人】
【識別番号】100218062
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 悠樹
(74)【代理人】
【識別番号】100093230
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 利夫
(72)【発明者】
【氏名】松林 賢司
【審査官】▲うし▼田 真悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-067773(JP,A)
【文献】国際公開第2013/099259(WO,A1)
【文献】特開2004-180250(JP,A)
【文献】特開2004-236347(JP,A)
【文献】特開2009-111843(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0069207(KR,A)
【文献】特開2016-076202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/56
H04N 23/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
録画機能を有する、身体に装着可能な防犯カメラ装置であって、
該防犯カメラ装置は、身体に装着した状態において、
首に掛けられるリング状の紐状部材と、
該紐状部材に固定された、使用者の身体に装着した際に胸の位置にくる、身体前方を撮影可能な第1カメラユニットと、
前記紐状部材に固定された、使用者の身体に装着した際に、首の後ろ近傍の中央に位置する、身体後方を撮影可能な第2カメラユニットとを備え、
前記第2カメラユニットには、該第2カメラユニットの位置及び方向を安定させるためのベース部材が設けられていることを特徴とする防犯カメラ装置。
【請求項2】
前記第1カメラユニット及び前記第2カメラユニットは、各々の本体内部に記録装置を備えており、撮影した動画データを前記記録装置に保存可能とすることを特徴とする請求項1に記載の防犯カメラ装置。
【請求項3】
前記第1カメラユニット及び前記第2カメラユニットは、本体内部に通信機能を備え、撮影した動画データを外部通信装置に送信可能とすることを特徴とする請求項1又は2に記載の防犯カメラ装置。
【請求項4】
前記第1カメラユニット又は前記第2カメラユニットの動作の状態が外部から視認可能な表示手段が設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の防犯カメラ装置。
【請求項5】
前記第1カメラユニット及び前記第2カメラユニットの少なくともいずれかが、透明ケースに内設されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の防犯カメラ装置。
【請求項6】
前記ベース部材が、逆三角形、矩形、楕円形のいずれかの形状であるとともに、前記第2カメラユニットのカメラの上部及び側面部を突出させたカメラガード部が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の防犯カメラ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、防犯カメラ装置に関するものであり、詳しくは、録画機能を有し、身体に装着可能な防犯カメラ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、暴漢やストーカー等から子供や女性を守るために、防犯ブザー等の携帯用防犯装置が用いられている。このような携帯用防犯装置は、使用者が異変を感じたときに作動させて、音等により非常事態を周囲の人に知らせるものであるが、周囲に人がいないような状況では威力を発揮できないという問題があった。また、動作時に記録を残す機能を有していないため、後に非常時の状況が把握しづらいという問題があった。
【0003】
このような問題に対して、これまでに、異変を未然に察知するための携帯型監視カメラ装置が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。この監視カメラ装置は、携帯表示部と、該携帯表示部にコードで接続された監視カメラからなる監視カメラ装置であり、携帯表示部で、監視カメラにより撮像した使用者の後方の画像を表示する機能を有するものである。そして、これにより、監視カメラで得られる使用者後方の撮像を使用者自身が手元で見ることができ、前進しながら後方の不審者等を認識することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2004-236347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の監視カメラ装置では、手元の携帯表示部により後方を視認することはできるものの、使用者は常に携帯表示部を見ながら歩行する必要があり、却って危険を伴うものであった。また、上記監視カメラ装置は、後方のみの監視を目的とするものであり、前方を監視、記録する機能を有するものではなかった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、身体に装着した状態で、身体の前後方向を監視するとともに、安定して撮影可能な防犯カメラ装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、以下に示す防犯カメラ装置が提供される。
【0008】
第1に、録画機能を有する、身体に装着可能な防犯カメラ装置であって、
該防犯カメラ装置は、身体に装着した状態において、
首に掛けられるリング状の紐状部材と、
該紐状部材に固定された、身体前方を撮影可能な第1カメラユニットと、身体後方を撮影可能な第2カメラユニットとを備え、
前記第2カメラユニットには、該第2カメラユニットを安定させるためのベース部材が設けられていることを特徴とする。
【0009】
第2に、前記第1の発明の防犯カメラ装置において、前記第1カメラユニット及び前記第2カメラユニットは、各々の本体内部に記録装置を備えており、撮影した動画データを前記記録装置に保存可能とすることが好ましい。
【0010】
第3に、前記第1又は第2の発明の防犯カメラ装置において、前記第1カメラユニット及び前記第2カメラユニットは、本体内部に通信機能を備え、撮影した動画データを外部通信装置に送信可能とすることが好ましい。
【0011】
第4に、前記第1から第3の発明の防犯カメラ装置において、前記第1カメラユニット又は前記第2カメラユニットの動作の状態が外部から視認可能な表示手段が設けられていることが好ましい。
【0012】
第5に、前記第1から第4の発明の防犯カメラ装置において、前記第1カメラユニット及び前記第2カメラユニットの少なくともいずれかが、透明ケースに内設されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明の防犯カメラ装置によれば、身体に装着した状態で、身体の前後方向を監視するとともに、安定して撮影することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の防犯カメラ装置の全体構成を前方から見た概略斜視図である。
図2】本発明の防犯カメラ装置の全体構成を後方から見た概略斜視図である。
図3】ベース部材のバリエーションを示す概略図であり、(a)は逆三角形、(b)は矩形、(c)は楕円形の形状のベース部材を示している。
図4】使用者が本発明の防犯カメラ装置を装着した状態を示す前方概略図である。
図5】使用者が本発明の防犯カメラ装置を装着した状態を示す後方概略図である。
図6】カメラユニットを半球型の透明ドームに内設した実施形態を示す概略図であり、(A)は前方から見た概略図、(B)は側方から見た概略図、(C)は後方から見た概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明に係る防犯カメラ装置の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の防犯カメラ装置の一実施形態の全体構成を示した前方から見た概略斜視図であり、図2は後方から見た概略斜視図である。本発明の防犯カメラ装置は、録画機能を有する身体に装着可能な防犯カメラ装置1であり、身体に装着した状態において、首に掛けられるリング状の紐状部材2と、該紐状部材2に固定された、身体前方を撮影可能な第1カメラユニット3及び、身体後方を撮影可能な第2カメラユニット4とを備えている。
【0017】
本実施形態の防犯カメラ装置1で用いられる紐状部材2は、装着時に首から下げた状態で違和感なく装着できるリング状のものであれば特に限定されるものではなく、通常の布製紐や革製紐、鎖、また、針金やワイヤー等を内設した形状を固定できるリング状の紐状部材2を挙げることができる。
【0018】
紐状部材2の長さは、後述する第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の固定位置を考慮して適宜設定することができ、特に限定されるものではなく、例えば、長さが変更可能なベルト状の紐状部材2とすることもできる。
【0019】
第1カメラユニット3は、防犯カメラ装置1を使用者の身体に装着した際に、胸の位置にくるように上記紐状部材2に固定され、使用者の前方に向けて、動画、静止画の撮影を行う装置である。第1カメラユニット3は、一般的に小型カメラとして販売されているものを用いることができ、例えば、超小型のCMOSカメラやCCDカメラ等を挙げることができる。
【0020】
また、第1カメラユニット3は、可能な限り高精細の画質で撮影することができる性能のものが好ましく、例えば、1920×1080のハイディフィニション(HD:高解像度・高精細)画質の性能を有するものを用いることにより、昼夜を問わず細部の情報をより鮮明な映像として撮影することが可能である。
【0021】
また、撮影及び記録は、第1カメラユニット3単体で行えるものが好ましく、そのために本体内に記録装置を備えたものが好ましい。これにより、例えば、撮影した動画や静止画のデータを第1カメラユニット3本体内の記録装置に保存することが可能となる。上記記録装置としては、例えば、microSDカードをはじめとする各種メモリーカード等の記憶媒体に記録可能な記録装置を挙げることができる。
【0022】
さらに、本体内部に通信機能を備え、撮影した動画データを外部通信装置に送信可能とすることが好ましい。通信機能としては、例えば、WiFi(登録商標)等の無線LANや、Bluetooth(登録商標)、LE(Bluetooth Low Energy(登録商標))、Zigbee(登録商標)等のWPAN(Wireless Personal Area Network)、NFC(Near Field Communication)等の近接場型無線通信等を挙げることができる。
【0023】
これらの通信機能を用いて、例えば、使用者が第1カメラユニット3を手元のスマートフォンやタブレット端末、モバイルWiFiルーター等の外部通信装置に接続し、上記外部通信装置に動画データを保存したり、外部通信装置からインターネット等を介して所定のサーバーにアクセスし、第1カメラユニット3で撮影した動画データをサーバー内のデータベースに保存することもできる。これにより、撮影データの容量を気にすることなく、常時接続の状態で高精細の動画を連続撮影して、その動画データを保存することが可能となる。また、サーバーへのアクセス権を有する関係者が、外部からデータベース内の動画ファイルを呼び出して再生確認したり、ストリーミングにより使用者の状況をリアルタイムで確認することもできる。
【0024】
また、本発明の防犯カメラ装置1の通信機能として、第1カメラユニット3の本体内部に、独自に直接インターネットに通信可能とする機能を設けることができる。このような機能は、例えば、本体内部に、本体自体を通信可能とするためのデータをSIM(Subscriber Identity Module)やeSIM(embedded Subscriber Identity Module)等の端末認識モジュールに書き込んでおき、当該データに基づいてキャリアのネットワークを通じて直接インターネットにアクセスすることが可能となる。これにより、防犯カメラ装置1をウェアラブル端末として機能させ、第1カメラユニット3からの撮影画像データを直接インターネットを介して送信することができる。また、上記防犯カメラ装置1は、高速、大容量、大量、多接続が可能になる5G回線により、より利便性が向上したSocitey5.0実現のキーデバイスとすることができる。
【0025】
また、第1カメラユニット3においては、上記機能のほか、他の種々の機能を付加させることができる。付加させる他の機能としては、例えば、照明用ランプやマイク、動体検知機能、暗視機能等を挙げることができる。照明用ランプを付加させることにより、夜間等の暗い場所での鮮明な撮影が可能となる。また、マイクを付加させることにより音声データを保存することが可能となり、カメラによる撮影範囲外の状況を音声により把握することが可能となる。また、動体検知機能を搭載させることにより、動体検知してから録画を開始し、動きがある間連続録画させることもできる。さらに、暗視機能を搭載させることにより、赤外線を照射して、暗所でも白黒で高精細に撮影することができる。なお、上記第1カメラユニット3の電源は、本体に内蔵した一次電池や二次電池、また、本体に接続したモバイルバッテリー等の携帯外部電源を用いることができる。
【0026】
第2カメラユニット4は、使用者の身体に装着した際に、首の後ろ近傍の中央に位置するように上記紐状部材2に固定され、使用者の後方に向けて動画や静止画の撮影を行う装置である。なお、第2カメラユニット4は、上記第1カメラユニット3と同様の機能を有するものを用いることができる。
【0027】
また、本発明の防犯カメラ装置1には、上記第2カメラユニット4を安定させるためのベース部材5が設けられている。第2カメラユニット4にベース部材5を設けることにより、使用者が防犯カメラ装置1を装着した際に、第2カメラユニット4の位置及び方向を安定させることができ、撮像方向を後方に安定させることができる。
【0028】
ベース部材5の形状は特に限定されるものではなく、例えば、図3(a)~(c)に示すような、逆三角形や矩形、楕円形の形状等の装着時に首の後ろにフィットする形状とすることができる。また、ベース部材5のデザインとして、長い髪の女性が装着した際に、髪が第2カメラユニット4の前面を覆わないように、カメラの上部及び側面部を突出させたカメラガード部を形成することもできる。
【0029】
なお、ベース部材5は紐状部材2に固定された第2カメラユニット4に取り付けられていてもよいし、紐状部材2にベース部材5を固定し、ベース部材5に第2カメラユニット4が取り付けられていても構わない。
【0030】
さらに、第2カメラユニット4に取り付けられるベース部材5と同様のベース部材を第1カメラユニット3にも取り付けることができる。これにより、第1カメラユニット3も安定した状態で装着でき、ブレのない前方向の高精細な映像を撮影することができる。
【0031】
また、本発明の防犯カメラ装置1においては、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4、又はこれらのいずれかの各々が透明ケースに内設されていることが好ましい。透明ケースの形状は特に限定させるものではないが、例えば、図6に示すような半球型の透明ドーム6の形状が好ましい。なお、本発明における透明ケースとは、全体が透明である必要はなく、少なくともカメラユニットの撮影可能な範囲が透明なケースであればよい。第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の各々を透明ケースに内設することにより、カメラの方向を安定させることができるとともに、外部からの衝撃や風雨等からカメラユニットを保護することができる。また、清掃が容易となり、常に鮮明な画像を撮影することが可能となる。
【0032】
なお、図6に示すように、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4を内設した透明ケースを半球型の透明ドーム6とした場合には、半球型の透明ドーム6同士を嵌合させて球形とすることができる。また、この構成とする場合には、嵌合させた第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の透明ドーム6内に紐状部材2を収納可能とすることもできる。これにより、防犯カメラ装置1を使用しないときの携帯性を向上させることができる。
【0033】
第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の大きさは特に限定されるものではないが、身体装着時に邪魔にならない範囲で、できるだけ大きいサイズとすることが好ましい。第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4を比較的大きいサイズとすることにより、防犯カメラ装置1の視認性が良好となり、不審者の忌避を促すことが可能となる。上記観点から、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の大きさは、一辺が3~10cm程度が考慮される。
【0034】
また、本発明においては、第1カメラユニット又は第2カメラユニットの動作の状態が外部から視認可能な表示手段が設けられていることが好ましい。表示手段としては、例えば、前後から視認可能なLEDランプやLCD装置等の表示装置を挙げることができる。また、LCD装置を用いる場合には、夜間でも視認可能なバックライト方式の装置が好ましく、例えば「動画録画中」等の表示を行うことが望ましい。不審者が上記表示を視認することにより、より高い犯罪抑止効果を得ることができる。
【0035】
なお、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の電源スイッチや各種操作スイッチは、各々本体に設けられていてもよいが、各種スイッチ用ケーブルを紐状部材2に沿って、或いは内設させて、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の共通のスイッチとして外部に引き出し、手元で操作可能とするようにしてもよい。
【0036】
また、本発明の防犯カメラ装置1においては、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の映像を、予め通信可能なインターネット上の不審者データベースと連携し、顔認識AIを用いて登録済みの不審者に遭遇した場合に警告する機能を付与することができる。顔認識AIとしては、例えば、OpenCV(https://opencv.org/)等のオープンソースコンピュータビジョン向けライブラリ及びAI機械学習ソフトウェアライブラリを用いて顔を認識し、解析することにより、登録した不審者を自動的に認識することができる。また、上記構成により不審者を認識した場合には、アラームを点灯させたり、保護者データベースに予め登録してある安全者に状況を送信して支援を依頼することもできる。
【0037】
また、GPS機能等により防犯カメラ装置1の位置情報を取得し、地図情報提供サービスと連携して、予め危険個所データベースに登録された危険場所に接近、遭遇した場合に警告することもできる。さらに、行動分析データベースとAIとの連携で、使用者の行動から嗜好、性格等を推測してデータとして蓄積し、教育や躾に活用させることもできる。さらにまた、商業データベースと連携させて、使用者向けに最適な広告宣伝方法の探索に活用することもできる。
【0038】
以下に、本発明の防犯カメラ装置1の使用方法の実施形態について説明する。図4は、使用者が本発明の防犯カメラ装置1を装着した状態を示す前方から見た概略図であり、図5は、後方から見た概略図である。
【0039】
使用者は、第1カメラユニット3が自身の前方に向くように、また、第2カメラユニット4が後方に向くようにリング状の紐状部材2を首から掛けるように防犯カメラ装置1を装着する。この際、予め第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の電源をON状態とし、録画開始状態にしておく。
【0040】
また、防犯カメラ装置1の通信機能を用いる場合には、例えば、装着時に手元のスマートフォンの外部通信装置に接続しておき、直接動画データを直接保存するか、スマートフォンを中継装置として、専用アプリを介してテザリングによりインターネット上の所定のサーバー内のデータベースに保存する。
【0041】
撮影した動画の確認は、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4をPC等の外部再生装置に接続したり、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4内の記録装置のメモリーカードを取り出してPC等を用いて再生させることにより確認することができる。また、インターネット上のサーバーに動画データを保存した場合には、インターネットに接続可能な外部装置により動画データを呼び出して確認することができる。
【0042】
また、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4に、独自にインターネットに通信可能な機能を設けている場合には、撮影画像を直接インターネットを介して確認したり、インターネット上のサーバーに動画データを保存することができる。
【0043】
なお、第1カメラユニット3及び第2カメラユニット4の動画撮影時には、前後方向から視認可能な、録画中を表示するランプや文字表示を点灯させることが好ましい。録画中のランプや文字表示を点灯させることにより、前後方向からの不審者が録画中のカメラに気付き、さらなる不審行動を抑止させることが可能となる。
【0044】
本発明の防犯カメラ装置1によれば、上記のとおり身体に装着した状態で、身体の前後方向を監視するとともに、身体の前後を安定して撮影することが可能となる。なお、現状では、予め設置された防犯カメラにより撮影された映像により犯罪者を特定することがあるが、本発明の防犯カメラ装置1により必要に応じて反証することが可能となる。
【符号の説明】
【0045】
1 防犯カメラ装置
2 紐状部材
3 第1カメラユニット
4 第2カメラユニット
5 ベース部材
6 透明ドーム
図1
図2
図3
図4
図5
図6