(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-20
(45)【発行日】2024-08-28
(54)【発明の名称】ゲームシステム、それに用いるコンピュータプログラム、及び制御方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/44 20140101AFI20240821BHJP
A63F 13/47 20140101ALI20240821BHJP
A63F 13/52 20140101ALI20240821BHJP
A63F 13/5375 20140101ALI20240821BHJP
A63F 13/814 20140101ALI20240821BHJP
G06F 3/01 20060101ALI20240821BHJP
【FI】
A63F13/44
A63F13/47
A63F13/52
A63F13/5375
A63F13/814
G06F3/01 510
(21)【出願番号】P 2023113198
(22)【出願日】2023-07-10
(62)【分割の表示】P 2019205893の分割
【原出願日】2019-02-15
【審査請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(72)【発明者】
【氏名】藤松 信也
(72)【発明者】
【氏名】清野 秀行
(72)【発明者】
【氏名】栃木 隆道
(72)【発明者】
【氏名】千秋 真梨子
(72)【発明者】
【氏名】橋本 真一朗
(72)【発明者】
【氏名】越前 周平
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 哲史
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 佳那
(72)【発明者】
【氏名】荒川 恵莉
(72)【発明者】
【氏名】前田 健二
(72)【発明者】
【氏名】松山 めぐみ
(72)【発明者】
【氏名】眞浦 知早
(72)【発明者】
【氏名】杉山 由佳
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 絵里奈
(72)【発明者】
【氏名】新出 真
(72)【発明者】
【氏名】福田 哲司
(72)【発明者】
【氏名】岩隈 宣江
【審査官】宇佐田 健二
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-240452(JP,A)
【文献】特開2010-171923(JP,A)
【文献】特開2000-218046(JP,A)
【文献】特開2001-246167(JP,A)
【文献】特開2015-119944(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98,9/24
G06F 3/01
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置と、前記プレイ行為が実行されるべき実行時期に対応する指示標識と現在時刻に対応する基準標識とを含む案内画面を表示する表示装置と、に接続され、各実行時期が記述されたシーケンスデータに基づいて前記指示標識及び前記基準標識の位置が各実行時期において一致するように前記指示標識と前記基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより前記案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、前記入力装置を介して入力された前記ユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを提供するゲームシステムであって、
前記ゲームにおいて切替条件が満たされた場合に前記案内画面から当該案内画面よりも前記指示標識及び前記基準標識の表示が目立たない特別画面に前記表示装置の表示を切り替える表示切替手段と、
前記表示装置の表示が前記特別画面に切り替えられた場合に、前記案内画面を通じて案内されるべき各実行時期の評価を前記実際のプレイ行為に基づく評価の代わりに所定の規則に従って処理する時期処理手段と、を備え
、
前記切替条件は、前記特別画面への切替を指定する指定行為が前記入力装置を介して前記案内画面において入力されたときに満たされる、ゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置と、そのプレイ行為が実行されるべき実行時期に対応する指示標識と現在時刻に対応する基準標識とを含む案内画面を表示する表示装置と、に接続され、各実行時期が記述されたシーケンスデータに基づいて指示標識及び基準標識の位置が各実行時期において一致するように指示標識と基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、入力装置を介して入力されたユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを提供するゲームシステム等に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置と、そのプレイ行為が実行されるべき実行時期に対応する指示標識と現在時刻に対応する基準標識とを含む案内画面を表示する表示装置と、に接続され、各実行時期が記述されたシーケンスデータに基づいて指示標識及び基準標識の位置が各実行時期において一致するように指示標識と基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、入力装置を介して入力されたユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを提供するゲームシステムが存在する。例えば、このような指示標識、基準標識、案内画面、及びプレイ行為として、オブジェクト、判定標識、通常ゲーム画面、及び回転ボタンを押す操作をそれぞれ利用する音楽ゲームが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の音楽ゲームでは、各判定標識が各オブジェクトに向かって移動し、それらの位置の一致時期によって回転ボタンを押すべき時期が案内され、その時期が評価される。このため、ユーザの意識は主として各判定標識及び各オブジェクトに向き、通常ゲーム画面でも最も目立つ(目につく)ように表示されている。一方で、このような音楽ゲームには、指示標識や基準標識、換言すれば音楽ゲームのプレイ自体よりも優先的にユーザに認識させた方がよい要素が生じる可能性がある。例えば、このような音楽ゲームは、各種のゲームの一部として提供される場合もある。このような場合、仮に音楽ゲームのプレイ中であっても、全体のゲームの進行状況等に応じて指示標識や基準標識、すなわち音楽ゲームのプレイ自体よりも優先的にユーザに認識させた方がよい要素が生じ得る。
【0005】
そこで、本発明は、指示標識及び基準標識に基づく各実行時期の案内よりも他のゲーム要素を優先的にユーザに提供することができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のゲームシステムは、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置と、前記プレイ行為が実行されるべき実行時期に対応する指示標識と現在時刻に対応する基準標識とを含む案内画面を表示する表示装置と、に接続され、各実行時期が記述されたシーケンスデータに基づいて前記指示標識及び前記基準標識の位置が各実行時期において一致するように前記指示標識と前記基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより前記案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、前記入力装置を介して入力された前記ユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを提供するゲームシステムであって、前記ゲームにおいて切替条件が満たされた場合に前記案内画面から当該案内画面よりも前記指示標識及び前記基準標識の表示が目立たない特別画面に前記表示装置の表示を切り替える表示切替手段と、前記表示装置の表示が前記特別画面に切り替えられた場合に、前記案内画面を通じて案内されるべき各実行時期の評価を前記実際のプレイ行為に基づく評価の代わりに所定の規則に従って処理する時期処理手段と、を備えるものである。
【0007】
一方、本発明のコンピュータプログラムは、前記入力装置、及び前記表示装置に接続されるコンピュータを、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
【0008】
また、本発明の制御方法は、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置と、前記プレイ行為が実行されるべき実行時期に対応する指示標識と現在時刻に対応する基準標識とを含む案内画面を表示する表示装置と、に接続され、各実行時期が記述されたシーケンスデータに基づいて前記指示標識及び前記基準標識の位置が各実行時期において一致するように前記指示標識と前記基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより前記案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、前記入力装置を介して入力された各ユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを提供するゲームシステムに組み込まれるコンピュータに前記ゲームにおいて切替条件が満たされた場合に前記案内画面から当該案内画面よりも前記指示標識及び前記基準標識の表示が目立たない特別画面に前記表示装置の表示を切り替える表示切替手順と、前記表示装置の表示が前記特別画面に切り替えられた場合に、前記案内画面を通じて案内されるべき各実行時期の評価を前記実際のプレイ行為に基づく評価の代わりに所定の規則に従って処理する時期処理手順と、を実行させるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の一形態に係るゲームシステムの概略構成を示す図。
【
図2】ゲーム機の制御系の要部を示す機能ブロック図。
【
図6】選択機会を提供中のプレイ用案内画面の一例を模式的に示す図。
【
図9】切替予告を提供中のプレイ用案内画面の一例を模式的に示す図。
【
図10】対戦相手がダンス画面を提供中のプレイ用案内画面の一例を模式的に示す 図。
【
図13】スキル選択欄を表示中のキャラクタ画面の一例を模式的に示す図。
【
図15】ダンススキルに関してキャラクタに設定される性格の一例を説明するため の説明図。
【
図16】ユーザが先に切替条件を満たした場合に対戦相手に生じる開始期間及び終 了期間の一例を説明するための説明図。
【
図17】対戦相手がダンススキルの発動を要求した後であって実際にダンススキル が発動される前にユーザが切替条件を満たした場合に対戦相手に生じる開始期間及び 終了期間の一例を説明するための説明図。
【
図19】画面切替処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図20】難易度切替処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図21】案内省略処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図22】案内維持処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図23】動画提示処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図24】特別評価処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図25】画面戻し処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図26】難易度戻し処理の手順の一例を示すフローチャート。
【
図27】評価除外処理の手順の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一形態に係るゲームシステムの一例を説明する。まず、
図1を参照して、本発明の一形態に係るゲームシステムの全体構成を説明する。ゲームシステム1は、センターサーバ2と、センターサーバ2に所定のネットワークNTを介して接続可能なクライアント装置としての複数のゲーム機3とを含む。センターサーバ2は、複数のコンピュータ装置としてのサーバユニット2A、2B…が組み合わされることにより一台の論理的なサーバ装置として構成されている。ただし、単一のサーバユニットによりセンターサーバ2が構成されてもよい。あるいは、クラウドコンピューティングを利用して論理的にセンターサーバ2が構成されてもよい。
【0011】
ネットワークNTは、センターサーバ2に対してゲーム機3をそれぞれ接続させることができる限り、適宜に構成されてよい。一例として、ネットワークNTは、WANとしてのインターネットと、センターサーバ2及びゲーム機3のそれぞれをインターネットに接続するLAN、あるいはアクセスポイントAPといった各種の接続設備又は機器等を含んでよい。
【0012】
図1の例では、ゲーム機3としてゲーム機3A、3B、3Cが示されている。ゲーム機3はいずれもゲームを提供するゲーム装置の一例である。ゲーム機3Aはアミューズメント店舗等の施設に設置され、所定の対価の支払いと引き換えにそのプレイ料金に対応した範囲でユーザにゲームをプレイさせる業務用ゲーム機として構成されている。この種のゲーム機はアーケードゲーム機と呼ばれることもある。この種のゲーム機3A(以下、アーケードゲーム機3Aと呼ぶ場合がある)は、多数のユーザにゲームを繰り返しプレイさせて収益を上げることを主たる目的として店舗等の所定の施設に設置される場合が多い。一方、ゲーム機3B、3Cは、ユーザの個人的な使用に供される家庭用の据置型ゲーム機、或いは携帯型のゲーム機である。このようなゲーム機3B、3C(以下、据え置き型ゲーム機3B、或いは携帯型ゲーム機3Cとそれぞれ呼ぶ場合があり、これらを区別しない場合にはユーザ端末装置型のゲーム機3と呼ぶ場合がある)として、スマートフォン等の携帯電話機又は携帯情報端末(タブレット端末、及びパーソナルコンピュータを含む)が機能してよい。なお、
図1の例では、複数種類のゲーム機3がセンターサーバ2に接続されているが、センターサーバ2に接続されるゲーム機3は一種類であってもよい。
【0013】
ゲーム機3は、キャラクタ育成ゲームを提供する。キャラクタ育成ゲームは、ゲーム中のキャラクタを育成するタイプのゲームである。このようなキャラクタとして、モンスタ、スポーツ選手、或いは戦士等の各種のジョブを持つ人物、並びに車や動物等の各種の物が利用されてよい。また、育成対象のキャラクタは、一体でもよいし、複数体でもよい。以下では、一例として、ゲーム機3がダンスユニット(複数のキャラクタによるチーム)を育成するタイプのキャラクタ育成ゲームを提供する場合について説明する。
【0014】
このようなキャラクタ育成ゲームでは、ゲーム中の各種の要素を通じてダンスユニットを形成する各キャラクタが育成される。このような育成用の要素には、ミニゲームが含まれる。つまり、各キャラクタは、このようなミニゲームのプレイを通じて育成される。このようなミニゲームは、各種のゲームを含んでよいが、一例として音楽ゲームを含んでいる。音楽ゲームは、タイミングゲームの一種である。タイミングゲームは、適切なプレイ行為の実行時期を評価するタイプのゲームである。音楽ゲームの場合、その適切なプレイ行為を実行すべき実行時期が楽曲とともに提供される。また、音楽ゲームでは、楽曲のリズムと一致する時期が実行時期として利用される。つまり、音楽ゲームは、適切なプレイ行為を実行すべき時期を楽曲のリズムに合わせてユーザに案内し、実際にプレイ行為が実行された時期を評価するタイプのゲームである。また、例えば、音楽ゲームにはプレイ用に複数の楽曲が用意され、そこから選択された楽曲が実際のプレイに使用される。例えば、そのような音楽ゲームは、表示装置に表示されるゲーム画面を通じて提供される。具体的には、このようなゲーム画面は、各実行時期に対応する指示標識及び現在時刻の基準として機能する基準標識を含み、それらの指示標識及び基準標識を利用し、各実行時期において指示標識及び基準標識の位置が一致するように指示標識と基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより各実行時期を案内する。
【0015】
ゲームシステム1には、ネットワークNTを介してユーザ端末装置4が接続される場合もある。ユーザ端末装置4は、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供されるコンピュータ装置である。例えば、据置型又はブック型のパーソナルコンピュータ4A、あるいは携帯電話(スマートフォンを含む。)のようなモバイル端末装置4Bがユーザ端末装置4として利用される。その他にも、据置型の家庭用ゲーム機、携帯型ゲーム機、携帯型タブレット端末装置といった、ネットワーク接続が可能でかつユーザの個人用途に供される各種のコンピュータ装置がユーザ端末装置4として利用されてよい。ユーザ端末装置4は、各種のコンピュータソフトウエアを実装することにより、センターサーバ2が提供する種々のサービスをユーザに享受させることが可能である。なお、このようなユーザ端末装置4がコンピュータソフトウエアを通じてゲーム機3として機能してもよい。
【0016】
センターサーバ2は、ゲーム機3又はそのユーザに対して各種のゲーム機用サービスを提供する。ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介してゲーム機3のプログラム或いはデータを配信し、更新する配信サービスを含んでいる。センターサーバ2は、このような配信サービスを通じて各ゲーム機3にキャラクタ育成ゲームの提供に必要な各種のプログラム或いはデータを適宜に配信等する。また、ゲーム機用サービスは、ネットワーク5を介して複数のユーザが共通のゲームをプレイする際にユーザ同士をマッチングするマッチングサービスを含んでいる。ゲームシステム1は、このようなマッチングサービスを通じてキャラクタ育成ゲーム(音楽ゲーム等のキャラクタ育成ゲームの一部の場合を含む)を、複数のユーザ間において進行を共通させる複数プレイ型のゲームとして提供する場合がある。
【0017】
なお、ゲーム機用サービスは、その他にもゲーム機3からユーザの識別情報を受け取って、そのユーザを認証するサービスを含んでいてよい。また、認証したユーザのプレイデータをゲーム機3から受け取って保存し、或いは保存するプレイデータをゲーム機3に提供するサービスを含んでいてもよい。さらに、ユーザから料金を徴収する課金サービス等を含んでいてもよい。同様に、センターサーバ2は、ネットワーク5を介してユーザ端末装置4のユーザに各種のWebサービスを提供してよい。Webサービスは、ゲーム機3が提供するゲームに関する各種の情報を提供するゲーム用情報サービス、各ユーザ端末装置4に各種データ或いはソフトウエアを配信(データ等のアップデートを含む)する配信サービス、ユーザによる情報発信、交換、共有といった交流の場を提供するコミュニティサービス、及び各ユーザを識別するためのユーザIDを付与するサービス等のサービスを含んでよい。
【0018】
次に、
図2を参照してゲームシステム1の制御系の要部を説明する。まず、センターサーバ2には、制御ユニット21、及び記憶手段としての記憶部22が設けられる。制御ユニット21は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の演算処理及び動作制御を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。
【0019】
記憶部22は、ハードディスクアレイ等の不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部22は、一の記憶ユニット内に全てのデータを保持するように構成されてもよいし、複数の記憶ユニットにデータを分散して記憶するように構成されてもよい。記憶部22には、ユーザに各種のサービスを提供するために必要な各種の処理を制御ユニット21に実行させるコンピュータプログラムの一例として、プログラムPG1が記録される。また、記憶部22には、各種のサービスの提供に必要なサーバ用データが記憶される。そのようなサーバ用データはキャラクタ育成ゲーム用の各種のデータを含んでいるが、
図2の例ではそのような各種のデータの一種として、動画データMD及びシーケンスデータQDが示されている。
【0020】
動画データMD、及びシーケンスデータQDはいずれも音楽ゲーム用のデータである。具体的には、動画データMDは、音楽ゲーム中に動画を表示するためのデータである。このような動画は、ダンス動画(各キャラクタによるダンスアニメーションを含む)を含む。このようなダンス動画のキャラクタのダンス(動作)は、動画データMDに基づいてプログラムPG1によって随時実現されてもよいが、例えばモーションセンサを付けた人が動いた軌跡を収録し、その検出結果に基づく軌跡により実現されてもよい。このような場合、動画データは、このようなモーションセンサの検出結果に基づく動作を再現するデータとして構成されてもよい。また、各動画は、仮想三次元空間を撮影した撮影結果として構成されてよい。この場合、各動画は、固定的位置の仮想カメラ(撮影方向、画角は適宜に変化してもよい)の撮影結果に基づく動画(仮想カメラの周りを各キャラクタが回るように動作する動画を含む)として構成されてもよいし、例えば適宜のキャラクタ(複数でもよい)の周りを回るように位置が変化する可動的な仮想カメラの撮影結果に基づく動画として構成されてもよい。つまり、動画データMDは、周知技術に基づいて適宜に構成されてよい。
【0021】
シーケンスデータQDは、音楽ゲームにおいてユーザによってプレイ行為が実行されるべき各実行時期が記述されたデータである。シーケンスデータQDは、このような各実行時期をユーザに案内するために使用される。また、ユーザによって実際にプレイ行為が実行された場合には、シーケンスデータQDの実行時期に基づいてそのプレイ行為が評価される。つまり、シーケンスデータQDに基づいて各実行時期の案内及びその評価が実行される。このため、シーケンスデータQDには、各実行時期、及びその実行時期に実行されるべき適切なプレイ行為の情報が互いに関連付けられるように記述される。また、音楽ゲームにおいて、複数の楽曲或いは複数の難易度が用意される場合には、シーケンスデータQDは楽曲毎或いは難易度毎に用意される。シーケンスデータQDの詳細は更に後述する。
【0022】
なお、サーバ用データは、例えばその他にも各種のサービスを実現するための各種のデータを含んでよい。例えば、そのようなデータには、楽曲データ、プレイデータ、或いはID管理データ等が含まれてよい。楽曲データは、音楽ゲームで使用される楽曲を再生するためのデータである。プレイデータは、各ユーザの過去のプレイ実績に関する情報が記述されたデータである。プレイデータは、例えば、前回までのプレイ結果(過去の実績)を次回以降に引き継ぐため、或いは各ユーザに固有の設定内容を引き継ぐために使用される。ID管理データは、ユーザID等の各種IDを管理するためのデータである。しかし、それらの図示は省略した。
【0023】
制御ユニット21には、制御ユニット21のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG1との組合せによって実現される論理的装置として、ゲーム機サービス管理部24が設けられる。ゲーム機サービス管理部24は、ゲーム機3に対して上述のゲーム機用サービスを実現するための各種処理を実行する。なお、制御ユニット21には、キーボード等の入力装置、モニタ等の出力装置等が必要に応じて接続され得る。しかし、それらの図示は省略した。
【0024】
一方、ゲーム機3には、コンピュータとしての制御ユニット31と、記憶手段としての記憶部32とが設けられる。制御ユニット31は、所定のコンピュータプログラムに従って各種の処理を実行するプロセッサの一例としてのCPUと、その動作に必要な内部メモリその他の周辺装置とを組み合わせたコンピュータとして構成されている。制御ユニット31には、制御ユニット31のハードウエア資源とソフトウエア資源としてのプログラムPG2との組合せによって各種の論理的装置が構成される。そして、それらの論理的装置を通じてキャラクタ育成ゲームの提供に必要な各種の処理(センターサーバ2のゲーム機サービス管理部24が提供するゲーム機用サービスを享受するために必要な処理を含む)が実行されるが、
図2の例では、音楽ゲームに関連する論理的装置として、案内制御部33、動画制御部34、及び評価部35が示されている。
【0025】
案内制御部33は、指示標識及び基準標識を通じた各実行時期の案内を制御するための各種の処理を行う論理的装置である。例えば、案内制御部33は、指示標識及び基準標識の表示(相対的変位を含む)を制御するための各種の処理を実行する。このような処理には、画面切替処理、難易度切替処理、案内省略処理、案内維持処理、画面戻し処理、及び難易度戻し処理が含まれる。動画制御部34は、音楽ゲーム用のゲーム画面に動画を提示するための各種の処理を行う論理的装置である。このような処理には、動画提示処理が含まれる。評価部35は、音楽ゲームにおいてユーザの各プレイ行為を評価するための各種の処理を行う論理的装置である。このような処理には、特別評価処理、及び評価除外処理が含まれる。これらの画面切替処理、難易度切替処理、案内省略処理、案内維持処理、画面戻し処理、難易度戻し処理、動画提示処理、特別評価処理、及び評価除外処理の手順は、後述する。
【0026】
記憶部32は、ハードディスク、半導体記憶装置といった不揮発性記憶媒体(コンピュータ読み取り可能な記憶媒体)を含んだ記憶ユニットによって実現される外部記憶装置である。記憶部32には、上述したプログラムPG2とともに、キャラク育成ゲームの提供に必要なゲームデータが記録される。そして、そのようなゲームデータには音楽ゲーム用の各種のデータも含まれるが、
図2の例ではそのような音楽ゲーム用のデータの一部として動画データMD、及びシーケンスデータQDが示されている。動画データMD及びシーケンスデータQDは、いずれも配信サービスを通じてセンターサーバ2から提供される。なお、ゲームデータは、その他にもゲーム用の各種の画像を表示するための画像データ、及び各種のBGMを再生するためのBGMデータ等を含んでいる。しかし、これらの図示は省略した。
【0027】
また、ゲーム機3にはアーケードゲーム機3A、或いはユーザ端末装置型のゲーム機3等の種類に応じて適宜に各種の出力装置、及び入力装置が設けられてよいが、
図2の例では表示装置としてのモニタ37、及びスピーカSPがゲーム機3に設けられる出力装置として示されている。モニタ37、及びスピーカSPは、それぞれゲーム画面等を表示するための周知の表示装置、及び音声を再生するための周知の音声再生装置である。同様に、
図2の例では、ゲーム機3に設けられる入力装置として、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置36が示されている。入力装置36は、ゲーム機3の種類に応じて適宜に構成されてよい。例えば、アーケードゲーム機3Aの場合、入力装置36として足で踏むように押す押しボタン付きのステージが利用されてもよい。そして、このステージの上でユーザは音楽ゲームをプレイしてよい。あるいは、複数の押ボタンが設けられたコントロールパネルが用意されてもよい。このような場合、足或いは手で押しボタンを押す操作がプレイ行為として利用される。また、タッチパッドやタッチパネルディスプレイが入力装置36として利用されてもよい。この場合、これらを手や足、あるいはタッチ用のペン(いわゆるスタイラスペン)でタッチする行為がプレイ行為として利用される。
【0028】
一方、例えば、据え置き型ゲーム機3Bの場合、入力装置36として複数の押しボタンを含むキーボード、或いは専用のコントローラ(主として足で操作するために床等に敷いて用いるマットコントローラを含む)が使用されてよい。この場合、それらの押しボタンを押す操作がプレイ行為として利用される。同様に、例えば、携帯型ゲーム機3Cの場合、入力装置36として、例えば、ユーザのタッチ操作(指で触れる操作)に対応した信号を出力するタッチパネルが利用されてよい。この場合、タッチ操作及びその位置がプレイ行為として利用される。また、携帯型ゲーム機3Cに、有線または無線で専用のコントローラ(上述のマットコントローラを含む)が接続され、使用されてもよい。
【0029】
なお、その他にも、例えばアーケードゲーム機3Aには、現金、代替硬貨、メダル、電子通貨(ポイントを含む)、クレジットカード機能等を利用してユーザからゲームに必要な所定の対価を徴収するための対価徴収装置が入力装置として設けられてもよい。そして、そのような装置によって、例えば電子通貨の残量を記録するカードを介して電子通貨等の各種の対価が徴収されてよい。また、例えばユーザ端末装置型のゲーム機3の場合、ユーザ端末装置型のゲーム機3は音楽ゲームを有償(追加的範囲のプレイ等のためにゲームの一部が有償の場合を含む)で提供しても、無償(事前にソフトウエアを購入している場合を含む)で提供してもよい。音楽ゲームが有償で提供される場合、ユーザ端末装置型のゲーム機3においてその対価は各種の周知の決済処理を通じて徴収されてよい。
【0030】
次に、
図3~
図14を参照しつつ、キャラクタ育成ゲームを提供するためのゲーム画面について説明する。より具体的には、キャラクタ育成ゲーム用のゲーム画面のうち音楽ゲームに関連するゲーム画面について説明する。このようなゲーム画面には、ホーム画面、キャラクタ画面、音楽ゲーム画面、抽選結果画面が含まれる。以下では、入力装置36としてタッチパネルを利用する携帯型ゲーム機3Cを例に、このような携帯型ゲーム機3Cのモニタ37に表示されるゲーム画面の一例について説明する。
【0031】
図3は、ホーム画面の一例を模式的に示す図である。ホーム画面40は、主としてその他のゲーム画面への起点として機能するゲーム画面である。このため、ホーム画面40には、各画面に遷移するためのタッチ位置(タッチ操作がされるべき位置)として機能するアイコン(以下、遷移用アイコンと呼ぶ場合がある)が表示される。また、ホーム画面40には、その他にも管理用の機能や情報が設けられる場合がある。例えば、
図3に示すように、ホーム画面40は、“STORY”アイコン41、“DANCER”アイコン42、“TEAM”アイコン43、“抽選”アイコン44、“おつかい”アイコン45、“DANCE BATTLE”アイコン46、“MISSION”アイコン47、情報領域48、及びキャラクタ画像CAを含んでいる。
【0032】
“STORY”アイコン41は、ストーリ画面(不図示)に遷移するための遷移用アイコンである。ストーリ画面は、ゲーム中の各キャラクタが持つ個々のヒストリ、或いは複数人の会話シーンなど、各キャラクタに設定されている物語(ストーリ)アニメーション(動画)を選択、視聴するためのゲーム画面である。このようなストーリは、ゲームで獲得した報酬や各キャラクのレベル等、プレイ状況に応じて新しく解禁される(視聴可能になる)ものを含む場合がある。
【0033】
“TEAM”アイコン43は、チーム(ユニット)編成画面(不図示)に遷移するための遷移用アイコンである。チーム編成画面は、ダンスユニットを形成する各キャラクタを選択するためのゲーム画面である。一つのダンスユニットは、適宜に数のキャラクタによって形成されてよいが、以下では、一つのダンスユニットが3名のキャラクタによって形成される場合について説明する。
【0034】
“おつかい”アイコン45は、おつかい画面(不図示)に遷移するための遷移用アイコンである。おつかい画面は、おつかいイベントを提供するためのゲーム画面である。おつかいイベントは、各種のアイテムを獲得するためのイベントであり、ゲームに設定された所定の価値の消費に伴い提供される。例えば、このような所定の価値として、ユーザに設定されたパラメータのうち体力値が利用される。体力値は、時間経過とともに上限値(レベル等に応じて変化する場合がある)まで回復する値であり、各種イベントの利用等のために消費される価値である。体力値は時間経過に伴い上昇(上限値まで回復)する価値であるから、積極的に消費させた方がユーザにとって時間の有効活用につながる場合も多い。このため、このような体力値をおつかいイベントの提供に利用することにより、キャラクタ(例えばあまり使用されていないキャラクタ)のおつかいイベントへの利用を促進することができる。また、おつかいイベントに期間が設定される場合、その期間中においておつかいイベントに使用されているキャラクタの使用は制限されてよい。このような場合、体力値の消費なくおつかいを使用することができる場合でも、あまり使用されないキャラクタの活用を促進することができる。また、期間の長さに応じて長いほど高く(あるいは多く)なるように、イベントによって得られるアイテムの価値が変化してもよい。同様に、イベントによって得られるアイテムは、このような期間に加えて、或いはこのような期間にかかわらず、ランダムに決定されてもよいし、プレイ状況等に応じて決定されてもよい。
【0035】
“MISSION”アイコン47は、ミッション画面(不図示)に遷移するための遷移用アイコンである。ミッション画面は、ゲーム中に用意されたミッションのリスト、達成条件、達成に伴う報酬、或いは達成履歴等のミッションに関する情報を提供するためのゲーム画面である。ミッションは、達成条件を満たす(達成する)ことにより所定の報酬をユーザに付与するためのイベントの一種である。ゲーム中には、このようなミッションとして、プレイ毎に達成の可否の判別が可能なものから、今回(1回)のプレイだけでは達成できない比較的長期のプレイを対象にするものまで用意されていてよい。例えば、ゲーム中に時間に対応する概念がある場合には、そのような時間の概念がミッションの達成条件に考慮されてもよい。具体的には、例えば、長期のミッションの一種として、ゲーム中の時間概念における日毎、週単位等の適宜の期間に達成条件が関わるミッションが用意されていてもよい。あるいは、同様の長期のミッションは、現実世界の時間概念を利用して実現されてもよい。なお、“MISSION”アイコン47は、遷移用のアイコンではなく、タッチ操作に伴いホーム画面40にミッション情報欄(上述のミッション画面と同様の情報を提示するための領域)等の追加領域(いわゆるポップアップ)を新たに追加するためのアイコンとして機能してもよい。
【0036】
同様に、“DANCER”アイコン42はキャラクタ画面に、“抽選”アイコン44は抽選結果画面に、“DANCE BATTLE”アイコン46は音楽ゲーム画面に、それぞれ遷移するための遷移用アイコンである。音楽ゲーム画面、キャラクタ画面、及び抽選結果画面の詳細は後述する。
【0037】
一方、情報領域48は、ゲームに関連する各種の情報を提示するための領域である。情報領域48は、例えば、名称領域48A、ランク領域48B、体力値領域48C、及び通貨領域48Dを含んでいる。名称領域48Aは、ユーザのゲーム中における名称(“ゴゴ”)、及びゲーム中に用意されたユーザ用の各種の称号(プレイ状況が各種の付与条件を満たした場合にその満たされた条件に応じて与えられ、後述のランクのうちの一部のランクに対応するように設けられる場合が多く、ユーザのランクを示す情報の一種として機能する場合も多いが、ランクとは独立して付与されてもよい)のうちプレイ中のユーザに与えられた称号(“紅鶴学園ゴールド生”)を表示するため領域である。
【0038】
ランク領域48Bは、ゲーム中に用意されたランク(称号と同様にプレイ状況が各種の付与条件を満たした場合にその満たされた条件に応じて与えられ、所定間隔毎等の一部のランクには称号が設けられている場合も多い)のうちプレイ中のユーザが獲得したランク(“1”)を表示するため領域である。ランクは、ユーザのゲームにおける成長度を示す値であって、この値が大きいほど多くゲームをプレイしたことを示すことが多い。
【0039】
通貨領域48Dは、ゲーム内において通貨として機能する通貨価値(以下、ゲーム内通貨と呼ぶ場合がある)に関する情報を表示する領域である。ゲーム内通貨は、アイテムの購入、或いは各種の抽選機会の付与等の所定の機能を利用するために消費される価値である。ゲーム内通貨は、例えば、現実の通貨の消費(プレイ用の対価と同様に徴収されてよい)に伴い購入される。通貨領域48Dには、例えば、通貨残高領域48D1と、通貨購入用アイコン48D2とが設けられる。通貨残高領域48D1は、現在ユーザが所有するゲーム内通貨の残高(“0”)を提示するための領域である。通貨購入用アイコン48D2は、ゲーム内通貨を購入(残高を増やす)ためのタッチ位置として機能するアイコンである。具体的には、通貨購入用アイコン48D2は、ゲーム内通貨の購入を要求するためにタッチ操作される位置として機能する。通貨購入用アイコン48D2へのタッチ操作に伴い、例えば、購入額の選択、或いは購入実行の可否確認を行うための追加領域(いわゆるポップアップ)が更に提示されてもよい。
【0040】
体力値領域48Cは、ユーザの体力値に関する情報を表示する領域である。体力値領域48Cには、例えば、体力値提示領域48C1と、回復用アイコン48C2とが設けられる。体力値提示領域48C1は、各キャラクタの体力値の現在値及び上限値を提示するための領域である。
図3の例では、このキャラクタの現在の体力値(“30/30”の分子)、及び上限値(“30/30”の分母)として、いずれも“30”が提示されている。回復用アイコン48C2は、体力値を回復するためのタッチ位置として機能するアイコンである。より具体的には、回復用アイコン48C2は、体力値の回復を要求するためにタッチ操作される位置として機能する。回復用アイコン48C2へのタッチ操作に伴い、例えば、アイテムの選択、或いはアイテムの使用の可否を確認するための追加的領域(いわゆるポップアップ)がさらに提示されてもよい。体力値は、上述のとおり例えばおつかいイベントや音楽ゲームを行うことにより消費される。
【0041】
キャラクタ画像CAは、各キャラクタに対応する画像である。ホーム画面40には、育成対象のダンスユニットを構成する各キャラクタに対応するキャラクタ画像CAが適宜に表示される。
図3の例では、ホーム画面40には、ダンスユニットを構成する3名(全員)のキャラクタに対応する3つのキャラクタ画像CAがそれぞれ表示されている。
【0042】
なお、体力値提示領域48C1には、このようなユーザの体力値に限定されず、例えばカーソル等の所定の指定手段によって指定されたキャラクタ等、適宜の条件に該当するキャラクタに関する体力値の情報が提示されてよい。あるいは、体力値提示領域48C1には、全キャラクタの体力値が提示されてもよい。同様に、ホーム画面40における各キャラクタ画像CAの配置は適宜でよい。例えば、事前の指定、或いはプレイ状況等の条件に応じてユーザが最も推奨するキャラクタ(いわゆる推しメンバ)が決定され、そのようなキャラクタのキャラクタ画像CAがホーム画面40において最も手前に配置されてもよい。あるいは、各キャラクタ画像CAの配置は、ユーザの指定に基づいて決定されてもよい。
【0043】
図4~
図11は、いずれも音楽ゲーム画面の一例を模式的に示している。音楽ゲーム画面は、いずれも音楽ゲームのプレイに関連するゲーム画面である。具体的には、音楽ゲーム画面は、チーム選択画面、プレイ用案内画面、パートナ選択画面、ダンス画面、オート設定画面を含んでいる。これらのうち、
図4は、チーム選択画面の一例を模式的に示す図である。チーム選択画面50Aは、音楽ゲームのプレイに使用するダンスユニット(チーム)を選択するためのゲーム画面である。つまり、チーム選択画面50Aは、音楽ゲームのプレイを通じて育成する対象のダンスユニットを選択するために使用される。
図4に示すように、このようなチーム選択画面50Aは、チーム編成アイコン50A1、チーム提示領域50A2、切替指示アイコン50A3、オート指定領域50A4、及び決定指示アイコン50A5を含んでいる。
【0044】
チーム編成アイコン50A1は、遷移用アイコンの一つであり、“TEAM”アイコン43と同様の機能を有する。チーム提示領域50A2は、現在選択中のチームの詳細情報を提示するための領域である。チーム提示領域50A2は、例えば、キャラクタ情報領域50A6、及びチーム情報領域50A7を更に含んでいる。キャラクタ情報領域50A6は、選択中のチームを構成する各キャラクタの特徴をキャラクタ毎に提示する領域である。このため、キャラクタ情報領域50A6は、各キャラクタを示すキャラクタ画像CA(キャラクタ画像CAは、静止画及び動画のいずれでもよく、ゲーム画面や状況に応じて姿勢や複数等が相違していてもよい)、及び特徴の情報を含んでいる。また、各キャラクタには、各キャラクタの特性につながる各種の特徴が設定されてよいが、このような特徴の情報の一つとして
図4の例では、各キャラクタを定義するパラメータの一部の情報が示されている。一方、チーム情報領域50A7は、各チーム(ダンスユニット)の特徴を提示する領域である。このような特徴として、キャラクタ情報領域50A6に提示される各キャラクタのパラメータの合計値が利用される。つまり、チーム情報領域50A7には、キャラクタ情報領域50A6に提示されるパラメータの値の合計値がパラメータ毎に提示される。
【0045】
切替指示アイコン50A3は、現在選択中のチームを選択可能な他の候補のチームに切り替える要求を実行するためのタッチ位置として機能するアイコンである。選択可能なチームが存在する場合、切替指示アイコン50A3に対するタッチ操作に伴い、選択中のチームが他のチームに選択候補のチームに切り替えられる。つまり、切替指示アイコン50A3に対するタッチ操作に伴い、チーム提示領域50A2の表示内容が他のチームの内容に切り替えられる。一方、決定指示アイコン50A5は、選択中のチームにプレイ対象のチームを決定する要求を実行するためのタッチ位置として機能するアイコンである。決定指示アイコン50A5へのタッチ操作に伴い、現在選択中のチーム(チーム提示領域50A2を介して提示中のチーム)がプレイ対象のチームとして決定される。
【0046】
オート指定領域50A4は、オートプレイに関する情報を提示するための領域である。オートプレイは、音楽ゲームに用意されたプレイ形態(モード)の一つであり、各ユーザが実行すべきプレイ行為の評価が所定の評価結果として自動で処理されるモードである。つまり、音楽ゲームがオートプレイにてプレイされる場合、ユーザはプレイ行為を実行せずとも、所定の評価結果(評価結果が得点として与えられる場合、所定の得点)が与えられる。このようなオートプレイは、オートプレイ条件が満たされた場合に選択(プレイ)可能である。また、このようなオートプレイ条件として、例えば特定のアイテム(以下、チケットと呼ぶ場合がある)の使用が利用されてよい。この場合、チケットの使用(消費)に伴い、オートプレイの指定が可能になる。この場合、オート指定領域50A4は、例えば、可否情報領域50A8、及びチケット購入用アイコン50A9を含んでいる。可否情報領域50A8は、オートプレイの選択の可否に関する情報を提示する領域である。可否情報領域50A8には、例えば、チケットの所有数に関する情報が提示される。チケット購入用アイコン50A9は、オートプレイを可能にするチケットを購入(残数を増やす)ためのタッチ位置として機能するアイコンである。このため、チケット購入用アイコン50A9へのタッチ操作に伴い、例えば、購入数の選択、或いは購入実行の可否確認を行うための追加領域(いわゆるポップアップ)が更に提示されてもよい。
【0047】
図4の例では、可否情報領域50A8には、チケットの所持数(所有数)として“0”が表示されている。つまり、ユーザはチケットを一枚も持っていない。この場合、オート指定領域50A4には、チケット購入用アイコン50A9が表示されており、このチケット購入用アイコン50A9へのタッチ操作等を通じてチケットが購入される。一方、ユーザがチケットを所有している場合には、オート指定領域50A4には、チケット購入用アイコン50A9の代わりに、オートプレイを指示するオートプレイ指示アイコン(不図示)が表示されてよい。そして、このようなオートプレイ指示アイコンは、オート設定画面に遷移するための遷移用アイコンとして機能してよい。
【0048】
図5は、プレイ用案内画面の一例を模式的に示す図である。プレイ用案内画面50Bは、音楽ゲームを実際にユーザにプレイさせるためのゲーム画面の一種であり、各ユーザが実行すべきプレイ行為の実行時期を実際に案内するためのゲーム画面である。このため、
図5に示すように、プレイ用案内画面50Bは、オブジェクト51、判定ライン52、及びキャラクタ画像CAを含んでいる。キャラクタ画像CAは、上述のとおり各キャラクタに対応する画像である。プレイ用案内画面50Bには、チーム選択画面50Aにて決定されたダンスユニットに対応する各キャラクタのキャラクタ画像CAが表示される。また、各キャラクタ画像CAは、楽曲のリズムに合わせてダンスする動画(アニメーション)として機能する。つまり、プレイ用案内画面50Bには、ダンスを行うキャラクタ画像CA(動画)が表示される。オブジェクト51は、指示標識として機能する画像であり、適宜の時期にプレイ用案内画面50Bの奥側に出現し、手前側に向かって移動する。また、オブジェクト51は、奥側から手前側に移動するに従って徐々に大きくなるように大きさも変化する。
【0049】
一方、判定ライン52は、基準標識として機能する画像であり、プレイ用案内画面50Bの手前側の固定的な位置に配置される。判定ライン52には、複数の到達位置指標52Aが設けられる。各到達位置指標52Aは、各オブジェクト51の到達位置を示す指標として機能する画像であり、各オブジェクト51と同様の形態、つまりその位置における各オブジェクト51と同様の大きさ及び形状に形成される。換言すれば、各到達位置指標52Aはプレイ用案内画面50Bの奥側から手前側に向かって伸びる各オブジェクト51用の経路(不図示)の経由位置として機能し、各オブジェクト51はそのような経路に沿って各実行時期において各到達位置指標52Aの位置と一致するように移動する。そして、各ユーザには、各オブジェクト51と各到達位置指標52Aとの一致に合わせて各オブジェクト51と位置の一致した各到達位置指標52Aの位置に対するタッチ操作が要求される。また、このようなタッチ操作は、各オブジェクト51の各到達位置指標52Aへの到達時期(シーケンスデータQDの実行時期)と実際のタッチ操作の時期とのずれ時間が小さければ小さいほど高く評価される。つまり、ずれ時間が小さいほど高い得点がユーザに付与される。
【0050】
図5の例では、判定ライン52はプレイ用案内画面50Bの手前側に円弧状に形成され、4つの到達位置指標52Aを有している。また、これらの4つの到達位置指標52Aは、ダンスユニットの各キャラクタと関連付けられている。例えば、左から一つ目の到達位置指標52Aは左端のキャラクタ画像CAのキャラクタ、及びその隣の中央のキャラクタ画像CAのキャラクタに、それぞれ7割、及び3割の割合で関連付けられる。同様に、例えば、右端の到達位置指標52Aは右端のキャラクタ画像CAのキャラクタに7割、中央のキャラクタ画像CAのキャラクタに3割で関連付けられる。このように適宜の傾斜付きで各到達位置指標52Aは各キャラクタに関連付けられる。そして、そのような関連付けは、各キャラクタの成長に関連付けられる。具体的には、各到達位置指標52Aに対するタッチ操作の評価結果は、そのような関連付けに応じて各キャラクタの成長に割り当てられる。この例においてプレイ用案内画面50Bは本発明の案内画面として機能する。
【0051】
なお、各到達位置指標52Aと各キャラクタとの関連付けは適宜に設定されてよい。例えば、3つの到達位置指標52Aが3人のキャラクタとそれぞれ1対1で関連付けられてもよい。この場合、残りの一つの到達位置指標52Aは、ほぼ平均するように3名のキャラクタに等分に関連づけられてもよいし、適宜の傾斜付きで適宜のキャラクタに関連付けられてもよい。あるいは、適宜の数の到達位置指標52Aが判定ライン52に設けられていてよいため、例えば到達位置指標52Aの数はキャラクタの人数に対応するように3つであってもよい。また、各到達位置指標52Aと各キャラクタとの間の対応関係は、各キャラクタ画像CAの配置に限定されない。例えば、ユーザの指定等、適宜の条件で各到達位置指標52Aと各キャラクタとの間の対応関係が設定されてよい。あるいは、各キャラクタ画像CAの配置自体がユーザの指定等の適宜の条件で決定されてもよい。このような関連づけにより各キャラクタの配置位置、或いは到達位置指標毎へのタッチ操作の結果(換言すれば楽曲の特性)等を各キャラクタの成長等に関連付けることができる。つまり、各キャラクタの配置位置等をキャラクタの成長等に影響を与える要素として利用することができる。これにより、各キャラクタの成長等に各ユーザのプレイ状況等に応じた個性を与えることができる。また、このような配置等がユーザの指定に基づく場合、そのような成長にユーザの意思を反映することができる。そして、例えばチーム編成時におけるキャラクタ配置の工夫等、ユーザの成長への関与度合いを高めることができる。
【0052】
さらに、各キャラクタには、1つのオブジェクト51あたりの得点の大きさに関与するパラメータ(以下、得点系パラメータと呼ぶ場合がある)が用意され、そのような得点系パラメータによって音楽ゲームのプレイ結果(獲得得点)が影響を受けてもよい。このような場合、左端の到達位置指標52Aに到達するオブジェクト51の数が多い楽曲のときにはその到達位置指標52Aに得点系パラメータの高いキャラクタが関連付けられるような各キャラクタ画像CAの配置を促すことができる。これにより、楽曲毎(あるいは難易度毎)等の各到達位置指標52Aに到達するオブジェクト51の数の相違に応じてキャラクタの配置戦略をユーザに考慮させることができるので、このような考慮を新しいゲーム要素として付与することができる。
【0053】
また、音楽ゲームのプレイ中、換言すればプレイ用案内画面50Bを通じたプレイ中において所定の切替条件が満たされた場合には、音楽ゲーム画面はプレイ用案内画面50Bからダンス画面に切り替わる。ダンス画面は、各キャラクタのスキル(特性)に応じた特別なダンスをダンスユニット(全員ではなく一部の場合もある)が披露する特別動画を提供するためのゲーム画面である。ダンス動画の詳細はダンス画面とともに更に後述するが、ダンス画面への切替前にダンスユニットのいずれのキャラクタをメインとするダンス動画をダンス画面において表示するか選択するための選択機会が提供される。
【0054】
図6は、このような選択機会を提供中のプレイ用案内画面50Bの一例を模式的に示す図である。
図6に示すように、このような選択機会を提供中のプレイ用案内画面50Bには、
図5の例に比べて、プレイ用案内画面50Bにてダンス中のダンスユニットの各キャラクタに対応するキャラクタアイコン53の表示が追加されている。キャラクタアイコン53は、ダンス動画におけるメインキャラクタを選択するための選択肢として機能するアイコンである。具体的には、各キャラクタに対応するキャラクタアイコン53へのタッチ操作に伴い、そのキャラクタアイコン53に対応するキャラクタがダンス動画におけるメインキャラクタとして決定される。また、キャラクタアイコン53は、パートナ選択画面に遷移するための遷移用アイコンとしても機能する。つまり、キャラクタアイコン53へのタッチ操作に伴い、パートナ選択画面に遷移する。なお、キャラクタアイコン53へのタッチ操作の後に、その選択結果を確定するか否かを確認するためのポップアップ等が適宜提示されてもよい。
【0055】
図6の例では、各キャラクタアイコン53にはキャラクタ画像CAの頭部に該当する画像が表示されるとともに、ダンスパターン画像54が設けられている。ダンスパターン画像54は、各キャラクタアイコン53に対応するキャラクタがメインキャラクタとなった場合のダンス動画の特徴を記号として示す画像である。
図6の例の場合、ダンスパターン画像54は、ダンス動画の特徴としていずれも二人のキャラクタによるダンスを示している。各ユーザは、このようなダンスパターン画像54を参考にしつつ、メインキャラクタの選択を実行する。
【0056】
図7は、パートナ選択画面の一例を模式的に示す図である。パートナ選択画面50Cは、ダンス動画においてメインキャラクタのパートナ(協力者)となるキャラクタを選択するためのゲーム画面である。このため、パートナ選択画面50Cは、ダンス動画がダンスユニットのうちの一部のキャラクタによるダンスに該当する場合に提供される。
図7の例は、
図6の例において、真ん中に位置するキャラクタアイコン53が選択された場合を示している。このキャラクタアイコン53には、二人のキャラクタによるダンスを示すダンスパターン画像54が表示されている。この場合、
図7に示すように、パートナ選択画面50Cは、メインキャラクタ領域55、及びパートナ候補アイコン56を含んでいる。
【0057】
メインキャラクタ領域55は、ダンス動画におけるメインキャラクタを示す領域である。パートナ候補アイコン56は、メインキャラクタのパートナ候補の各キャラクタを示す領域である。パートナ候補アイコン56は、ダンス動作におけるパートナの決定を要求するためのタッチ位置としても機能する。つまり、パートナ候補アイコン56へのタッチ操作に伴い、そのタッチ操作されたパートナ候補アイコン56に対応するキャラクタがメインキャラクタのパートナとして決定される。
【0058】
図7の例では、メインキャラクタ領域55、及びパートナ候補アイコン56のいずれにも各キャラクタに対応するキャラクタ画像CA(主に頭部のみ)が表示されている。また、メインキャラクタの他の2人のキャラクタにそれぞれ対応する二つのパートナ候補アイコン56が表示されている。このため、これらのいずれか一方へのタッチ操作に伴い、そのタッチ操作されたパートナ候補アイコン56に対応するキャラクタがダンス動画におけるパートナとして決定される。パートナ選択画面50Cには、カウント情報領域57も設けられている。カウント情報領域57は、パートナ選択画面50Cを通じたパートナ選択のための残り時間を示す領域である。そして、カウント情報領域57の残り時間(“3”)がゼロになった場合には、二つのパートナ候補アイコン56のうち上に位置するパートナ候補アイコン56のキャラクタが自動的にパートナとして決定される。なお、パートナ選択画面50Cによるパートナの選択は、時間に限らず、ユーザの終了指示等の適宜の条件に応じて終了してよい。また、三人のキャラクタによるダンスが選択された場合にもパートナ選択画面50Cが表示され、メインキャラクタ以外の二人のキャラクタからメインパートナが選択されてもよい。一方、三人のキャラクタによるダンスが選択された場合はパートナ選択画面50Cの表示が省略されてもよい。この例において二つのパートナ候補アイコン56にそれぞれ対応する二人のキャラクタ(二つのキャラクタ画像CA)が本発明の二以上のキャラクタとして機能する。
【0059】
図8は、ダンス画面の一例を模式的に示す図である。ダンス画面50Dは、上述のとおり特別動画を表示するためのゲーム画面である。特別動画は、メインキャラクタ及びパートナキャラクタが披露するダンス動画である。このような特別動画(ダンス動画)では、メインキャラクタのスキルに応じたダンスが披露される。このため、通常のプレイ時には実行されない、換言すればプレイ用案内画面50Bでは披露されない動作(ダンス)を各キャラクタが実行する。また、ダンス画面50Dは、切替条件が満たされた場合にプレイ用案内画面50Bから切り替えられるゲーム画面である。切替条件は、例えば、ユーザの切替を指定すする指定操作(例えば、このような指定に対応する特定の操作、入力装置の種類によっては動作でよく、このような動作も含む本発明の指定行為の一例)に伴い満たされてよい(例えば1回のプレイ範囲或いは所定期間等の所定範囲においてキャラクタ毎に1回等の所定回数の制限が設けられていてもよい)。あるいは、ダンス画面50Dへの切替の可否を示す価値、及びその量を示すゲージが設けられ、その価値が所定量以上になった場合、若しくは獲得得点が所定値以上になった場合等のプレイ状況が所定の状況に該当する場合に切替条件が満たされてもよい。また、このようなプレイ状況に該当した後にユーザの指定が実行された場合に切替条件が満たされてもよい。
【0060】
図8に示すように、このようなダンス画面50Dでは、
図5の例のプレイ用案内画面50Bと比べて、ダンス動画がより目立つように、オブジェクト51及び判定ライン52(各到達位置指標52Aを含む)のいずれの表示も省略され、非表示となっている。つまり、ダンス画面50Dでは、ダンス動画の視聴にユーザの意識が向く(ダンス動画の視聴が優先される)ようにプレイ行為(タッチ操作)の実行時期の案内が省略される。
図8の例では、オブジェクト51及び判定ライン52だけでなく、その他の各種情報等の表示についても同様に非表示とされている。つまり、キャラクタ画像CAによりダンス動画が最も際立つように、プレイ用案内画面50Bのうちキャラクタ画像CA以外の他の画像(情報を含む)が全て省略されている。一方で、ダンス画面50Dには、ダンス動画情報欄DIが追加されている。ダンス動画情報欄DIは、ダンス動画の種類(換言すれば、ダンス動画を通じて表現されるダンスの種類)に関する情報(“オーバーヘッド”)が表示される。この例においてダンス画面50Dが本発明の特別画面として機能する。また、ダンス画面50Dに表示される二つのキャラクタ画像CA(あるいはそれらに対応する二人のキャラクタ)が本発明の更に一部のキャラクタとして機能する。
【0061】
なお、ダンス画面50Dは、プレイ用案内画面50Bに比べてダンス動画が目立つ限り適宜に構成されてよい。例えば、プレイ用案内画面50Bでは、オブジェクト51及び判定ライン52をそれぞれ含む案内用の画像レイア(画像領域と判断されてもよい)とキャラクタ画像CA(換言すれば、ダンス動画)を表示するダンス用の画像レイアとが分けられている。ダンス用の画像レイアは、例えば携帯型ゲーム機3Cにジャイロセンサや加速度センサ等が設けられ、ユーザの動作を検知可能な場合(例えば据え置き型ゲーム機3Bやアーケードゲーム機3Aにおいても同様のセンサを利用したヘッドマウント型ディスプレイ等が利用される場合等、ユーザの動作を検出可能な場合は同様でよい)、ユーザの動作に応じて仮想カメラの位置が変化する場合がある。このような場合、キャラクタ画像CAの大きさや向き等(ダンス用の画像レイアの表示)はユーザの動作に応じて適宜に変化させる必要がある一方で、このような変化にかかわらずオブジェクト51等の表示位置等(案内用の画像レイア)は固定的に表示される方が好ましい。このため、このように別々のレイアとして構成されている。そして、これはダンス画面50Dも同様であり、
図8の例では、オブジェクト51等に対応する案内用の画像レイアのみが非表示(透過型のレイア)とされている。つまり、プレイ用案内画面50Bの案内用の画像レイアのみを非表示にする画面がダンス画面50Dとして機能している。しかし、ダンス動画が目立つ構成は、このような構成に限定されない。例えば、プレイ用案内画面50Bのうえにオブジェクト51及び判定ライン52等を隠すように別の画像レイアが配置されることによりダンス画面50Dが構成されてもよい。あるいは、プレイ用案内画面50Bのダンス用の画像レイアも含む全画像レイアがダンス動画に対応する別の画像レイアに入れ替えられてもよい。さらに、ダンス画面50Dは、プレイ用案内画面50Bに比べてダンス動画が目立つ限り、オブジェクト51及び判定ライン52を非表示にする構成でなくてもよい。例えば、ダンス画面50Dは、オブジェクト51及び判定ライン52のいずれか一方だけを非表示としてもよいし、プレイ用案内画面50Bの全体等(例えばオブジェクト51及び判定ライン52等の一部でもよい)を縮小表示してもよい。つまり、ダンス画面50Dは、特別動画を表示する画像レイアの上、もしくはそれとは別の領域にプレイ用案内画面50Bの全体等を縮小して並列的に表示してもよい。
【0062】
また、ダンス画面50Dも音楽ゲーム画面の一部であるから、ダンス画面50Dの表示中においても音楽ゲームは継続しており、本来であれば各ユーザには適切なプレイ行為が要求される。一方で、ダンス画面50Dでは、ダンス動画がより目立つようにオブジェクト51及び判定ライン52のいずれも非表示となるため、プレイ行為の案内自体が省略され、ユーザは適切な実行時期の把握が難しい。このため、ダンス画面50Dの表示中は、本来であればユーザが実行すべきプレイ行為の評価、換言すれば本来であればプレイ用案内画面50Bを通じて案内されるべき各実行時期の評価が所定の規則に従って自動的に処理される。所定の規則は各種に設定されてよいが、例えば所定の規則として所定の評価結果が利用される。この場合、ダンス画面50Dでは、プレイ用案内画面50Bを通じてプレイ中のシーケンスデータQDに対応する各実行時期が、所定の評価結果として処理される。
【0063】
具体的には、例えば、評価結果がシーケンスデータQDの実行時期を中心にその前後の所定範囲を“PERFECT!!”として、その所定範囲の更に前後の所定範囲を“GREAT”として、“GREAT”の範囲を基準に更にその前後の所定範囲を“GOOD”として、“GOOD”の範囲を基準にその範囲外を“MISS”として、それぞれ評価の高い順に含む場合、所定の評価結果として“PERFECT!!”が利用される。つまり、ダンス画面50Dでは、非表示ながらも楽曲の進行とともに各到達位置指標52Aに向かう各オブジェクト51の評価結果が一律に“PERFECT!!”として処理される。なお、“PERFECT!!”に限定されず、所定の評価結果として“GREAT”等の適宜の評価結果が利用されてよい。あるいは、所定の規則として、非評価が採用されてもよい。つまり、ダンス画面50Dでは、各実行時期は評価対象から除外され、シーケンスデータQDに存在しないものとして扱われてもよい。一方で、例えばプレイ用案内画面50Bが縮小表示される場合等、オブジェクト51等の表示が確認できる場合には、このような処理は省略されてもよい。つまり、ユーザには、ダンス画面50の表示中においても通常どおり(あるいは負担を軽減するための適宜の処置が与えられてもよい。この場合、このような処置が所定の規則として機能してよい。)にプレイ行為(例えば適宜の処置の一種としてタッチ操作からボタン操作等に要求のプレイ行為が変化してもよい)が要求されてもよい。また、このようなダンス画面50の表示中におけるプレイ行為の要求は、ユーザからオブジェクト51等に適切なプレイ行為が実行された場合等のプレイ行為の実行を希望する意思表示がユーザからあった場合に限定されてもよい。
【0064】
音楽ゲームは、一人プレイとして(単に各キャラクタを育成するための要素として)一人のユーザに提供されてもよいが、複数プレイとして複数のユーザに提供されてもよい。複数プレイの場合、音楽ゲームは複数のユーザ(コンピュータを含んでよい)が互いに協力する協力プレイ型のゲームとして提供されてもよいし、互いに競い合う対戦型のゲームとして提供されてもよいが、いずれにしても複数のユーザ間で進行が共通するようにプレイされる場合が多い。少なくとも各キャラクタ画像CAの表示、及びそれらの動作(ダンス)はユーザ毎のダンスユニットに対応するように相違していても、シーケンスデータQDに基づく各実行時期の案内は共通する場合が多い。以下では、対戦型のゲームとして音楽ゲームが提供される場合のプレイ用案内画面50Bの一例を説明する。なお、このような音楽ゲームにおいてコンピュータ以外の複数のユーザ(人)が対戦相手等としてプレイする場合、各ユーザは、例えばマッチングサービスを通じてマッチングされてよい。マッチングサービスは、例えば一台のゲーム機3Aが周辺のユーザ、あるいは同一施設内の他のゲーム機3Aのユーザをマッチングするようにゲーム機3Aによって実現されてもよい。つまり、センターサーバ2としてゲーム機3Aが機能してもよい。
【0065】
対戦型のゲームでは、対戦相手のユーザが切替条件を満たす場合(対戦相手のユーザにダンス画面50Dが提供される場合)がある。また、音楽ゲームが対戦型のゲームとして提供される場合、ダンス画面50Dの表示中(換言すれば、メインキャラクタのスキルの発動中)には、対戦相手の音楽ゲームの難易度が変化する。具体的には、ダンス画面50Dの表示中は、スキル発動に伴う効果として、対戦相手の音楽ゲームの難易度が現在(スキル発動前)の難易度からそれよりも難易度が高い別の難易度に切り替わる。このような切り替えは適宜の方法で実現されてよいが、例えば対戦型のゲームではユーザによって選択された難易度のシーケンスデータQDに基づく案内と、非表示ながらそれよりも一つ上の難易度のシーケンスデータQDに基づく案内とが並行するように同時に実行される。そして、ダンス画面50Dへの切り替えに伴い、その非表示だった一つ上の難易度のシーケンスデータQDに基づく案内が表示に、ユーザによって選択された難易度のシーケンスデータQDに基づく案内が非表示に、それぞれ切り替わる。つまり、非表示状態の案内と表示状態の案内とがダンス画面50Dへの切り替えを契機に入れ替わる。このような難易度の切替に備えるためにも、切替条件の具備に伴い、同じゲームをプレイ中の対戦相手のユーザには、切替予告がプレイ用案内画面50Bを通じて提供される。切替予告は、対戦相手のゲーム画面がプレイ用案内画面50Bからダンス画面50Dに切り替わること、換言すれば現在プレイ中の音楽ゲームの難易度が上昇することを予め示す情報である。
【0066】
図9は、切替予告を提供中のプレイ用案内画面50Bの一例を模式的に示す図である。
図9に示すように、対戦相手のユーザがダンス画面50Dに切り替わる場合、そのような切替の前に、プレイ用案内画面50Bには、切替予告アイコン58が表示される。切替予告アイコン58は、上述の切替予告を示す情報として機能するアイコンである。また、切替予告アイコン58の表示後から実際に対戦相手のゲーム画面がダンス画面50Dに切り替わるまでの予告期間(以下、開始期間と呼ぶ場合がある)には、難易度の変化に備えるための開始準備が実行される場合がある。具体的には、例えば、シーケンスデータQDが所定期間に亘って到達位置指標52Aへのタッチ操作を維持(継続)する(タッチし続ける)プレイ行為、或いはタッチ操作を繰り返すプレイ行為、といった継続操作或いは繰り返し操作の要求に対応する実行期間の情報を含む場合、このような継続操作或いは繰り返し操作は難易度の変更を跨ぐ可能性がある。難易度の変化はシーケンスデータQDの変化に該当し、このような難易度の切替を跨ぐ実行期間は切替後に消失してしまう可能性もあるため、特別の対応が必要である。この場合、このような難易度の切替を跨ぐ実行期間に関する処理が開始準備として実行される。
【0067】
同様に、ダンス画面50Dからプレイ用案内画面50Bに戻る場合、つまり元の難易度に戻る場合にも準備期間が必要になる。このため、ダンス画面50Dからプレイ用案内画面50Bに戻る場合にも、プレイ用案内画面50Bに戻った後に終了期間が設定される。そして、終了期間では、終了準備が実行される場合がある。例えば、上述のような難易度の切替を跨ぐ実行期間は終了時(ダンス画面50Dの終了時)にも生じ得る。このため、例えば、このような難易度の切替を跨ぐ実行期間に関する処理が終了時にもやはり終了準備として実行される。開始準備、及び終了準備の詳細は後述する。
【0068】
なお、例えば難易度としてユーザの選択用に“EASY”、“NORMAL”、“HARD”の3種類が用意されている場合、ダンス画面50Dへの切り替え専用に“HARD”の上の“SUPER”が4種類目の難易度として用意されていてよい。つまり、ユーザの選択用とは別にダンス画面50Dへの切り替え専用の難易度(選択不可)が設けられていてもよい。また、難易度の切り替えは、上述のような並行的に案内される二つの難易度を非表示状態と表示状態との間で切り替える方法に限定されない。難易度の切り替えは、適宜の手法で実現されてよい。例えば、ダンス画面50Dへの切り替えを契機にそこから難易度の高いシーケンスデータQDに基づく案内が開始されてもよい。あるいは、現在のシーケンスデータQDに基づく案内に適宜に実行時期(換言すればオブジェクト51)を追加することにより実現されてもよい。つまり、現在のシーケンスデータQDを元に別の難易度のシーケンスデータQDが生成されてもよい。
【0069】
さらに、難易度の切り替えは、難易度の上昇に限定されない。例えば、難易度の切り替えは、難易度が低下する方向に実現されてもよい。この場合、難易度の低下に伴い、オブジェクト51の数も減少するため、対戦相手の総獲得得点の減少につなげることができる。あるいは、難易度の切り替えに伴うリズムの変化により単に対戦相手のペースを乱すために、このような切り替えが利用されてもよい。また、難易度の切替中(例えば高難易度では操作すべきオブジェクト51の数が増える場合が多く、低難易度ではその逆の場合が多い)は、そのような切替が実行されなかった場合と獲得可能得点(ゲームによって獲得可能な得点の分母)が同様になるように、各オブジェクト51への評価結果が適宜に調整されてもよい。具体的には、例えば、切替中はオブジェクト51の一つあたりの得点(一つのオブジェクト51に適切なプレイ行為が実行された場合にユーザに与えられるべき得点)が変更(オブジェクト51の数が増える場合は小さく、数が少なくなる場合は大きく)してもよい。高難易度の方が一般的にオブジェクト51の数が多いため、一律に同じ得点の場合、高難易度の方が獲得得点の面で有利になってしまう可能性があるが(低難易度の場合はその逆)、これによりそのような影響を抑制することができ、スキル発動に伴う効果の面から比較的公平性の担保を図ることができる。あるいは、反対に難易度の切替中においては各オブジェクト51の評価結果(一つあたりの獲得得点)が増加してもよい。この場合、適切なプレイ行為に伴い得られる得点も多くなるが、失敗に伴い失う得点も大きくなるため、ユーザの緊張感を増加させることができる。また、適切なプレイ行為の失敗に伴い所定のパラメータが減算される場合も各オブジェクト51あたりの評価結果(一つあたりの減算量)を増加させることにより同様の効果が得られる。一方で、このような難易度の切り替えは省略されてもよい。
【0070】
図10は、対戦相手がダンス画面50Dを提供中のプレイ用案内画面50Bの一例を模式的に示す図である。
図10に示すように、対戦相手がダンス画面50Dを提供中のプレイ用案内画面50Bには、
図5の例に比べて、状況提示領域59が追加される。状況提示領域59は、対戦相手がダンス画面50Dを提供中であることを示す領域である。換言すれば、状況提示領域59は、現在プレイ中の難易度が本来の難易度(自己が選択した難易度)よりも高い難易度であることを示す領域としても機能する。状況提示領域59は、メインキャラ通知領域59A、パートナキャラ通知領域59B、及びダンススキル通知領域59Cを含んでいる。メインキャラ通知領域59A、及びパートナキャラ通知領域59Bは、対戦相手のダンス画面50Dにてダンスを披露しているメインキャラクタ及びパートナキャラクタの情報をそれぞれ通知するための領域である。これらの領域には、例えば、メインキャラクタ及びパートナキャラクタの情報として、それらのキャラクタ画像CA(主に頭部のみ)が表示される。また、ダンススキル通知領域59Cは、それらのメインキャラクタ及びパートナキャラクタが実行中のダンス(スキル発動に伴うダンス)の種類(例えば“オーバーヘッド”)を通知するための領域である。そして、このような状況提示領域59の提示により難易度が上昇中であることが把握される。
【0071】
図11は、オート設定画面の一例を模式的に示す図である。オート設定画面50Eは、オートプレイに関する設定をするためのゲーム画面である。オート設定画面50Eには、上述のとおりチーム選択画面50Aにおいてオートプレイ指示アイコンがタッチ操作された場合に遷移する。
図11に示すように、オート設定画面50Eは、オートプレイに関する各種の設定を実行するためのオート設定領域60を含んでいる。また、オート設定領域60は、“UI表示”スイッチアイコン60A、“対戦相手表示”スイッチアイコン60B、及び“スキル発動”スイッチアイコン60Cを含んでいる。“UI表示”スイッチアイコン60Aは、オートプレイ中にプレイ用案内画面50Bに含まれるオブジェクト51及び判定ライン52を表示するか否かのスイッチとして機能するアイコンである。つまり、オートプレイの場合、“UI表示”スイッチアイコン60Aを通じてプレイ用案内画面50Bにおけるオブジェクト51等の表示、非表示がユーザによって設定される。また、“UI表示”スイッチアイコン60Aは、獲得得点の情報等の各種のUI(ユーザインタフェイス)を表示にするか否かのスイッチとしても機能してよい。
【0072】
“対戦相手表示”スイッチアイコン60Bは、オートプレイ中に対戦相手のダンスユニットに対応する各キャラクタ画像CAを表示するか否かのスイッチとして機能するアイコンである。プレイ用案内画面50Bでは、キャラクタ画像CAは、自己のダンスユニットから対戦相手のダンスユニットのキャラクタに対応するものに適宜のタイミングにおいて切り替えられてよい(自己のダンスユニットに対応するキャラクタ画像CAが多く表示される方が好ましい)。“対戦相手表示”スイッチアイコン60Bは、このような切り替えが実行される場合においてオートプレイでもそのような切り替えを実行するか否か選択するためのスイッチとして機能する。
【0073】
“スキル発動”スイッチアイコン60Cは、スキル発動に伴うダンス動画、つまりダンス画面50Dへの切り替えをオートプレイにおいても実行するか否か選択するためのスイッチとして機能するアイコンである。“スキル発動”スイッチアイコン60Cが“ON”に設定された場合、オートプレイにおいても発動条件に基づき適宜のタイミングでダンス画面50Dに切り替わる。つまり、適宜のタイミングで各キャラクタのスキルが発動する。一方、“スキル発動”スイッチアイコン60Cが“OFF”に設定された場合、オートプレイではダンス画面50Dへの切り替えが実行されない。つまり、スキル発動に伴う特別動画は提供されない。
【0074】
なお、“スキル発動”スイッチアイコン60Cの“ON”及び“OFF”は両チームの単位(両チーム一律)で設定されてもよいし、チーム毎に別々に設定されてもよい。また、オートプレイでは、シーケンスデータQDに基づいて音楽ゲームにおいて要求される全プレイ行為は所定の規則に従って処理されてよい。具体的には、上述のダンス画面50Dの提供中と同様に、全プレイ行為は、例えば“PERFECT!!”等の所定の評価結果として一律に処理されてよい。このため、オートプレイの場合、選択した楽曲(或いは難易度)単位で一律の得点がユーザに付与されてよい。さらに、このような獲得した得点に基づいてユーザに報酬が付与されてもよい。また、“スキル発動”スイッチアイコン60Cが“OFF”に設定される場合、スキルの発動はされるがこれに伴う動画(ダンス画面50D)を表示しないような処理が実行されてもよい。この場合、“スキル発動”スイッチアイコン60Cにより、通常のダンスのみを視聴したいユーザの希望を満たすことができる。
【0075】
図12は、キャラクタ画面の一例を模式的に示す図である。キャラクタ画面70は、各キャラクタの詳細を提示するためのゲーム画面である。音楽ゲームには多くのキャラクタが用意されており、キャラクタ画面70には各キャラクタの詳細が表示される。キャラクタ画面70には、上述のとおりホーム画面40において“DANCER”アイコン42がタッチ操作された場合に遷移する。
図12に示すように、キャラクタ画面70は、キャラクタ画像CA、及びキャラクタ詳細領域71を含んでいる。キャラクタ画像CAは上述のとおり各キャラクタに対応する画像である。キャラクタ詳細領域71は、各キャラクタの詳細情報を表示するための領域である。キャラクタ詳細領域71は、各キャラクタに対応するようにキャラクタ画像CA毎に設けられる。各キャラクタ詳細領域71は、キャラクタ名称領域72、パラメータ領域73、ダンススキル領域74、及び衣装領域75を含んでいる。
【0076】
キャラクタ名称領域72は、各キャラクタの名称を表示する領域である。パラメータ領域73は、各キャラクタのパラメータの情報を表示する領域である。ダンススキル領域74は、各キャラクタのダンスに関するスキルの情報を表示するための領域である。具体的には、音楽ゲームには多数のタンス関するスキル(ダンススキル)が用意され、各キャラクタに少なくとも一つずつ設定される。このようなダンススキルは、複数のキャラクタ間において重複(一部のキャラクタ間において相違する場合を含む)していても、ユニークに相違していてもよい。ダンススキル領域74には、このようなキャラクタ毎のダンススキルの情報が表示される。衣装領域75は、各キャラクタが着る衣装の情報を表示するための領域である。
【0077】
図12の例では、パラメータ領域73には、各キャラクタのパラメータの情報としてチーム選択画面50Aにおけるキャラクタ情報領域50A6と同様の情報が表示されている。また、いずれのキャラクタのダンススキル領域74にもダンスに関するスキルとして“オーバーヘッド”の情報が表示されている。この場合、いずれのキャラクタもメインキャラクタとしてダンス画面50Dにおいてダンス動画(特別動画)を提供するときに“オーバーヘッド”に対応するダンスを披露する。そして、各キャラクタに複数のダンススキルが設定されている場合には、ダンススキル領域74は、スキル選択欄をポップアップするためのアイコンとしても機能する。また、衣装領域75には、“専用ウェア(零士)”等の衣装の情報が表示されている。これらは、キャラクタ毎に相違する部分はあるとしてもいずれも同様の専用ウェアに対応する。このため、いずれのキャラクタも、着こなし方等に相違はあるものの、同じ衣装を着用している。着用候補の衣装が複数ある場合には、衣装領域75も衣装選択欄(不図示。別画面でもよい。)をポップアップするためのアイコンとして機能する。衣装選択欄では、複数の着用候補の衣装から各キャラクタ、換言すれば各キャラクタ画像CAが着用すべき衣装が選択される。そして、この衣装の変更により、キャラクタ画像CAが着用する衣装が変更される。なお、衣装選択欄は、衣装の着用なしを選択可能に構成されてもよく、このような着用なしの選択に伴い上半身裸のキャラクタ画像CAが表示されてもよい。
【0078】
図13は、スキル選択欄を表示中のキャラクタ画面70の一例を模式的に示す図である。
図13に示すように、スキル選択欄76は、スキル選択アイコン78、及びキャンセルアイコン79を含んでいる。スキル選択アイコン78は、選択候補のダンススキルを示すアイコンである。このため、スキル選択アイコン78は、選択候補のダンススキル毎に設けられる。また、スキル選択アイコン78は、各選択候補のダンススキルをスキル発動時のダンスに設定する(現在のスキルから変更する)ためのタッチ位置としても機能する。つまり、スキル選択アイコン78へのタッチ操作に伴い、そのタッチ操作されたスキル選択アイコン78に対応するダンススキルがダンス画面50Dにおいて披露するダンスとして決定される。一方、キャンセルアイコン79は、ダンススキルの変更(スキル選択欄76のポップアップ)をキャンセルするためのタッチ位置として機能する。つまり、キャンセルアイコン79へのタッチ操作に伴い、スキル選択欄76の表示が消え、
図12のキャラクタ画面70に戻る。
【0079】
図13の例では、スキル選択欄76には“オーバーヘッド”及び“スライド・シンデレラ”にそれぞれ対応する二つのスキル選択アイコン78が表示されている。この場合、各スキル選択アイコン78へのタッチ操作に伴い、“オーバーヘッド”及び“スライド・シンデレラ”がダンス画面50Dで披露されるダンスとして決定される。また、スキル選択アイコン78には、各選択機会状態のプレイ用案内画面50Bにおけるキャラクタアイコン53と同様にダンスパターン画像54が表示されている。より具体的には、二つのスキル選択アイコン78には、それぞれ“オーバーヘッド”を示すダンスパターン画像54、“スライド・シンデレラ”を示すダンスパターン画像54が表示されている。そして、“オーバーヘッド”のダンスパターン画像54は二人のキャラクタによるダンスを、“スライド・シンデレラ”のダンスパターン画像54は三人のキャラクタによるダンスを、それぞれ示している。
【0080】
図14は、抽選結果画面の一例を模式的に示す図である。抽選結果画面80は、キャラクタ育成ゲームに関連する各種の要素を抽選で付与するための抽選ゲームを提供するためのゲーム画面である。抽選結果画面80には、上述のとおりホーム画面40において“抽選”アイコン44がタッチ操作された場合に遷移する。具体的には、ホーム画面40において“抽選”アイコン44が選択されると、複数の選択肢が表示される抽選選択画面(不図示)に遷移し、ここに表示される抽選に関する複数の選択肢の中から任意の選択肢がユーザにより選択され、さらに必要に応じてゲーム内通貨が消費される。そして、適宜に抽選(抽選用の画面が別途設けられてよい)が実行された後に、抽選結果画面80に遷移する。
図14の例は、キャラクタ育成ゲームに関連する要素として各キャラクタに対応するカードを抽選するタイプの抽選ゲームが提供する場合を示している。この場合、
図14に示すように、抽選結果画面80は、例えば、カード画像81、及び抽選アイコン82を含んでいる。
【0081】
カード画像81は、今回の抽選により獲得したカードを示す画像である。カード画像81には、各キャラクタに対応するキャラクタ画像CAが表示される。また、抽選ゲームの結果として既に獲得済みのカードと同じカードを重複して取得した場合、その重複したカードは既に獲得済みのカードに自動的に合成され、そのカードに対応するカード画像81には合成回数を示す情報(例えば“2”等の数字)が表示される。合成に伴い、既に獲得済みのカードのパラメータまたはその上限値が所定量上昇する一方で、重複して獲得されたカードとユーザとの関連付けが解除される。なお、合成時において、パラメータ等の上昇は省略されてもよい。
【0082】
一方、抽選アイコン82は、抽選ゲームの実行、換言すればカードの抽選を要求するためのタッチ位置として機能するアイコンである。つまり、抽選アイコン82へのタッチ操作に伴い、抽選ゲームが提供され、実際にカードの抽選が実行される。抽選ゲームは適宜の価値の消費に伴い提供されてよいが、一例として1回の抽選あたり所定量のゲーム内通貨が抽選ゲームのために消費される。
【0083】
図14の例では、抽選結果画面80には10枚のカード画像81が表示されている。つまり、ユーザは今回の抽選で10枚のカードを獲得したことを示している。また、10枚のカード画像81の一つにはキャラクタ画像CAの代わりに、“アイテム変換”等の情報が表示されている。これは該当のカード(カード画像81)がアイテムに変換されたことを意味する。各カード画像81には、同じ種類のカード画像81が所定枚数集まった場合(同じ種類のカードが所定回数合成され、予め設定された合成の上限回数に達している場合)にアイテムに変換する権利が付与される。この権利が行使された場合に、そのカード画像81はアイテムに変換され、かつそのカード画像81にそのような変換を示す情報(“アイテム変換”等)が表示される。変換対象のアイテムは、変換に利用されるカードの種類や希少度(レア度)により変更(価値の変化を含む)されてもよいし、一律で同じアイテムであってもよい。また、アイテムに変換する権利が付与された後に、いずれかのタイミングで付与するアイテムが抽選され、その抽選結果に応じたアイテムが付与されてもよい。
【0084】
また、
図14の例では、各カード画像81は、各キャラクタの姿勢や複数等の相違により種類が異なるように構成されている。一方で、このようなカード画像81自体の音楽ゲーム等での使用は想定されていない。つまり、各カード画像81は、いわゆるブロマイド的にコレクションされ、主として観賞用に表示されるに過ぎない。ただし、各カード画像81の取得に伴い、各カード画像81のキャラクタが着用している衣装は、音楽ゲームのプレイ時に各キャラクタの衣装として選択可能になる。つまり、各カード画像81の所有に伴い、そのカード画像81の衣装は、例えばキャラクタ画面70の衣装領域75等に表示され、スキル発動時のダンス衣装等として使用される。このため、抽選ゲームは、観賞用のブロマイド獲得、及びそのコレクションに加えて、このような衣装の獲得のためにプレイされる。
【0085】
なお、各キャラクタにはダンススキル(特性の一種)にも各種の特性が設定されていてよい。そのような特性には、成長に関する特性が含まれていてよい。例えば、希少性(いわゆるレア度)の高いキャラクタには同じ経験を積んだ場合でも他のキャラクタよりも早く成長する特性が付与されてもよい。さらに、ダンススキルにはプレイ状況等の各種の条件が満たされた場合にのみ付与される(解禁される)スキルが含まれていてもよい。また、各カード画像81は、観賞用ではなくゲームにおいてプレイに使用されてもよい。例えば、各カード画像81は、チーム編成画面等での選択を通じてそのカード画像81に対応するキャラクタをゲームに登場させるように構成されてもよい。具体的には、上述のような各種のスキルやレア度等の相違するキャラクタ(同じキャラクタであってもスキル等が相違する場合を含む)に対応するカード画像81がプレイ状況、或いは抽選等の適宜の条件に応じて付与されてよい。そして、そのようなカード画像81に基づいてスキル等の相違するキャラクタがゲームに再現されてもよい。さらに、このようなカード画像81は適宜の手法により実際に物理的なカードとして生成(発行)されてもよい。
【0086】
次に、開始準備、及び終了準備の詳細について説明する。開始準備、及び終了準備は、上述のとおり音楽ゲームが対戦型のゲームとして提供される場合においてダンス画面50Dとプレイ用案内画面50Bとの間の切り替えに伴い生じる。このため、ダンス画面50Dとプレイ用案内画面50Bとの間の切り替えの前後には、開始準備が実行される開始期間、及び終了準備が実行される終了期間が設定される。まず開始期間においては、音楽ゲームおいて実行期間が案内される場合に開始準備として切替を跨ぐ実行期間の案内が省略され、そのような実行期間は評価対象からも除外される。換言すれば、このような省略及び除外が実行される期間が開始期間として機能する。このため、このような開始期間は、実行期間に基づいて設定される。具体的には、開始期間として実行期間と同じ長さの期間が設定される。開始期間は、固定的でも可変的でもよい。例えば、音楽ゲーム中の最も長い実行期間を基準に固定的にその長さが開始期間として設定されてもよい。あるいは、切替条件の具備に伴い、切替時期を跨ぐ実行期間の有無が判別され、その有無に応じてその実行期間に対応する開始期間が設定されてもよい。
【0087】
また、対戦相手の切替条件具備に伴う開始期間(対戦相手の開始期間)に該当する場合にもユーザ側では開始準備が実行される。対戦相手のダンススキルの発動に伴い、音楽ゲームの難易度が切り替わり、案内用のシーケンスデータQDも切り替わる。このため、切替後のシーケンスデータQDによって切替を跨ぐ実行期間が案内される場合に、ユーザ側には開始準備として、そのような実行期間を非表示にし、評価対象から除外する処理が実行される。なお、開始期間において非表示とされる実行期間は評価対象から除外されず、所定の評価結果として処理されてもよい。
【0088】
また、開始期間には、特別動画においてダンスを実行するパートナキャラクタの選択機会(パートナ選択画面50Cを介したパートナ選択機会も含む)も提供される。このため、このような選択機会は、開始期間に合わせた期間(開始期間が可変の場合でも、選択機会におけるユーザの選択時間を確保するために一定の期間は確保される)に制限される。同様に、開始期間には、対戦相手の予告も通知される。なお、開始期間では、実行時期及び実行期間等の各種の案内が適宜に省略されてもよい。具体的には、例えば、開始期間では、全実行時期、及び全実行期間の案内が省略されてもよい。例えば、開始期間の長さが実行期間の長さよりも短い場合には事前に切替を跨ぐ実行期間が存在するか否かの判断が難しい可能性がある。つまり、開始期間の長さによっては実行期間が非表示の方が好ましい可能性がある。また、対戦相手のダンススキル発動に伴い予告がされた場合、それに対抗するようにダンススキルを発動するか否か考える必要がユーザに生じる可能性もある。例えば、このような場合に実行時期、及び実行期間の案内が省略されてもよい。あるいは、開始期間では、未表示(これから表示される予定)の実行時期及び実行期間の案内が省略されてもよい。また、実行時期及び実行期間等のいずれか一方の案内だけが省略されてもよい。そして、これらの場合、非表示の実行時期等は所定の評価結果として処理されてもよいし、評価対象から除外されてもよい。つまり、それらは適宜に処理されてよい。また、このような場合、開始期間(後述の終了期間も同様)は、実行期間に限定されず、適宜に設定されてよい。
【0089】
一方、ダンス画面50Dではオブジェクト51等の表示(各実行時期の案内)が省略され、その間それらは所定の規則に従って所定の評価結果として自動処理される。このため、終了期間においては実行期間が案内される場合に終了準備として切替を跨ぐ実行期間の評価が自動処理される。つまり、ダンス画面50Dからプレイ用案内画面50B(オブジェクト51等の表示が戻り、本来自動処理も終了するゲーム画面)に戻った後においても、切替を跨ぐ実行期間の評価だけは一定期間に亘って自動処理が継続される。このような一定期間が終了期間として機能する。
【0090】
また、対戦相手の終了期間に該当する場合にもユーザ側では終了準備が実行される。ダンススキルの発動時とは反対に、対戦相手のダンススキルの終了に伴い、音楽ゲームの難易度が元の難易度に戻り、案内用のシーケンスデータQDも元に戻る。このため、戻り後のシーケンスデータQDによって切替を跨ぐ実行期間が案内される場合に、ユーザ側には終了準備として、そのような実行期間の案内が維持される。つまり、本来であればシーケンスデータQDの切替に伴いそのような実行期間の案内は存在しなくなってしまうかもしれないが、ユーザによってプレイ行為が継続されている可能性がある。このため、終了期間では、このような切替を跨ぐ実行期間の案内が継続されるように、そのような期間を案内するオブジェクト51の表示が維持される。
【0091】
一方で、戻り直後に実行時期が到来する場合、その実行時期の案内の難易度が上昇してしまうことから、終了期間においては、実行時期の案内が省略される。つまり、終了期間では、元に戻ったシーケンスデータQDの各実行時期に対応するオブジェクト51の表示が全て非表示とされる。さらに、元に戻ったシーケンスデータQDにおいて終了期間の終了時にその終了時を跨ぐ実行期間が存在する場合には、そのような実行期間の案内も省略される。以下では、
図15~
図17を参照して、対戦相手がコンピュータ(オートプレイの場合を含む)の場合に生じる開始期間、及び終了期間のパターンの一例について説明する。なお、開始期間の場合と同様に、終了期間において非表示とされる実行期間は評価対象から除外されず、所定の評価結果として処理されてもよい。
【0092】
なお、開始期間及び終了期間における開始準備及び終了準備は、上述の形態に限らず、ユーザの発動、或いは対戦相手の発動といったダンススキル発動の主体、及び実行時期、或いは実行期間等のユーザに要求されるプレイ行為の種類(換言すれば、オブジェクト51の種類)の組み合わせに応じて上述の開始準備及び終了準備における各種の処理が適宜に組み合わされて実現されてよい。例えば、特定のプレイ行為だけは開始期間等でもユーザに実行させたい場合等、プレイ行為の種類に応じて非表示、表示、或いは所定の評価、評価除外等が適宜に設定されてよい。一方で、このような開始準備及び終了準備、換言すれば開始期間及び終了期間は適宜に(いずれか一方だけの場合を含む)省略されてもよい。つまり、開始期間及び終了期間は設定されず、例えばダンス画面50の終了直後からユーザには元のシーケンスデータQDに基づく案内が通常どおり開始され、通常どおりのタッチ操作が同様に要求されてもよい。
【0093】
図15は、ダンススキルに関してキャラクタに設定される性格の一例を説明するための説明図である。
図15に示すように、各キャラクタには、“可否”、“時期”、及び“相手実行時”の3種類の分類に関係する傾向を含むようにダンススキルに関して性格が設定される。“可否”は、ダンススキルを発動する(可)か否かに関する傾向である。このため、“可否”の分類は“可”、及び“否”の区分を含んでいる。“時期”は、ダンススキルが発動される場合の時期に関する傾向である。“時期”の分類は、例えば、“序盤”、“中盤”、“終盤”、及び“有利な時期”の区分を含んでいる。“序盤”、“中盤”、及び“終盤”は、音楽ゲームにおける序盤、中盤、及び終盤にそれぞれ対応する。“有利な時期”は、ダンススキルの発動に有利な時期に対応する。例えば、キャラクタの特性に応じて楽曲中の一部に有利な時期が生じ得る場合に、そのような時期が有利な時期として利用される。
【0094】
“相手実行時”は、対戦相手がダンススキルを発動したときに対抗するようにダンススキルを発動するか否かに関する傾向である。このため、“相手実行時”の分類は、“対抗する”(対抗するようにスキルを発動する)、及び“対抗しない”の区分を含んでいる。これらの組合せ(ダンススキルを発動しない場合は以降の組合せが生じないため、4×2+1の9通り)に基づく傾向を含むように各キャラクタには性格が設定される。そして、このような各キャラクタの性格は、ダンスユニットのリーダとして設定された場合にそのダンスユニットに反映される。なお、ダンスユニットのリーダは適宜の条件で設定されてよい。例えば、チーム編成画面においてユーザの指定に基づいて設定されてもよいし、チーム編成時の並び順に応じて自動的に設定されてもよい。また、上述の“可否”等の性格は、傾向に過ぎず、例えば“時期”の分類において“序盤”の区分が性格として設定されていたとしても、音楽ゲームの序盤に100%の確率でダンススキルを発動させる必要はない。すなわち、設定された傾向がコンピュータにより選択されやすくなるような確率が各キャラクタに設定される。同じような傾向が設定されているキャラクタ間では、設定される確率が異なっていてもよい。また、ダンススキルを発動するか否かに関し、発動しない(“否”)の設定も、発動しない傾向が強いような確率設定(例えば発動確率5%)として機能してよい。この場合、発動しない(“否”)の設定にも“時期”や“相手発動時”についての傾向が設定されてよい。
【0095】
図16は、ユーザが先に切替条件を満たした場合に対戦相手に生じる開始期間及び終了期間の一例を説明するための説明図である。
図16の例は、例えば、対戦相手(コンピュータ)のダンスユニットにおいて“相手実行時”の分類に“対抗する”の区分の性格が設定されているキャラクタがリーダ(以下、リーダキャラクタと呼ぶ場合がある)の場合に生じ得る。この場合、
図16に示すように、音楽ゲームは、切替条件の具備に伴いダンス画面50Dに切り替わり(ダンススキルの発動)、終了条件の具備に伴いその切り替わり(ダンススキルの発動)が終了する(元のプレイ用案内画面50Bに戻る)。終了条件は、一例としてダンススキルに応じた所定期間が経過した場合に満たされる。この場合、この所定期間がダンススキルの発動期間として機能する。そして、ユーザが先に切替条件を満たした場合に対戦相手(コンピュータ)に生じる開始期間及び終了期間のパターンは、パターン1、パターン2、及びパターン3の3つのパターンを含んでいる。
【0096】
パターン1は、対戦相手のダンススキルの発動期間(ダンス画面50Dの提供期間、換言すれば特別動画の長さ)がユーザのダンススキルの発動期間と一致する場合に該当する。この場合、対戦相手のダンススキル発動期間の時期は、ユーザのスキル発動期間の時期に一致するように時期が調整される。具体的には、スキル発動期間の時期がユーザのものと一致するように、対戦相手に本来与えられるべき開始期間の時期が調整される。つまり、スキル発動期間の開始時期がユーザのものと一致するように、対戦相手の開始期間が短縮される。開始期間には、上述のとおり例えば開始準備、選択機会、及び予告が実行されるが、これらはコンピュータにとってユーザと同様な期間に亘って必要なものではない。このため、スキル発動期間の時期を一致させるために、この開始期間の長さが調整される。
【0097】
一方、ダンススキルの発動期間は、一律に同じ期間であっても、メインキャラクタのスキルに応じて相違するように設定されていてもよい。パターン2、及びパターン3は、メインキャラクタのスキルに応じて相違するようにダンススキルの発動期間が設定され、ユーザのダンススキルの発動期間と対戦相手のダンススキルの発動期間とが相違する場合に該当する。具体的には、パターン2は対戦相手のダンススキルの発動期間がユーザのそれよりも長い場合に、パターン3はその反対に対戦相手のダンススキルの発動期間がユーザのそれよりも短い場合に、それぞれ該当する。これらのパターン2及びパターン3のいずれの場合においても、ユーザのダンススキルの開始時期に対戦相手のそれが一致するように開始期間が調整されるのはパターン1と同じである。結果として、パターン2ではユーザの方が対戦相手よりも早くダンススキルの発動(ダンス画面50Dの提供)が終了する。このため、ユーザには、プレイ用案内画面50Bへの戻り(自己の終了条件の具備)後から対戦相手のダンススキルの発動期間が終了する(対戦相手の終了条件の具備)まで対戦相手のスキル発動に伴う高い難易度のプレイが要求される。一方、パターン3では対戦相手の方がユーザよりも早くダンススキルの発動が終了する。このため、ユーザは、プレイ用案内画面50Bへの戻り後からユーザのダンススキルの発動期間が終了するまでスキル発動に伴う高い難易度のプレイを対戦相手に要求することができる。このように対戦相手がコンピュータの場合には対戦相手側の開始期間を調整する等してスキル発動開始時期をできるだけ一致させるようにコンピュータ側の開始期間が調整される。これによりユーザが受ける不利益、例えば高い難易度のプレイが要求される期間、がなるべく減らされる。結果として、ユーザはより快適にゲームを楽しむことができる。この例において終了条件の具備の時期(戻し時期)が本発明の戻り時期として機能する。
【0098】
図17は、対戦相手がダンススキルの発動を要求(切替条件を具備)した後であって実際にダンススキルが発動される前にユーザが切替条件を満たした場合に対戦相手に生じる開始期間及び終了期間の一例を説明するための説明図である。つまり、
図17の例は、対戦相手のダンススキル発動に対抗するようにユーザがダンススキルの発動を要求した場合の対戦相手の開始期間等の一例を示している。このような場合も、
図16の例と同様に、対戦相手(コンピュータ)にはユーザのダンススキルの開始時期に合わせてダンススキルの発動時期が調整される。具体的には、
図17に示すように、対戦相手のダンススキル発動に対抗するようにユーザがダンススキルの発動を要求する場合、対戦相手(コンピュータ)に生じる開始期間及び終了期間のパターンは、パターン4、パターン5、及びパターン6の3つのパターンを含んでいる。
【0099】
パターン4はダンススキルの発動期間がユーザと対戦相手との間で一致している場合に、パターン5は対戦相手のダンススキルの発動期間がユーザのそれよりも長い場合に、パターン6はその反対にユーザのダンススキルの発動期間が対戦相手のそれよりも長い場合に、それぞれ対応する。つまり、ダンススキルを先に発動するのがユーザ契機であるか対戦相手契機であるかという相違はあるものの、パターン4~パターン6は
図16の例のパターン1~パターン3にそれぞれ対応する。一方で、
図16の例と比べて対戦相手が先にダンススキルを発動する相違があることから、パターン4~パターン6では、パターン1~パターン3と比べて開始期間の経過後から実際のダンススキルの発動開始までの間に待機期間が設けられる。具体的には、パターン4~パターン6のいずれの場合も、パターン1~パターン3と異なり、ユーザと同様に所定の開始期間が設けられる。そして、この開始期間の間にユーザによって切替条件が満たされた場合に、ユーザのダンススキルの発動開始時期と一致するように、待機期間が設定される。つまり、互いに一致するように待機期間によってダンススキルの発動開始時期が調整される。このように出来るだけ対戦相手のスキル発動期間の時期がユーザのそれと一致するように適宜にダンススキルの発動開始時期が調整される。
【0100】
なお、音楽ゲームには優劣の関係を有する複数の属性が用意され、このような属性が各キャラクタに設定されていてもよい。そして、上述のようにユーザと対戦相手のダンススキルの発動期間の時期が一致した(被った)場合、メインキャラクタの属性間の優劣に応じてそこで得られる得点(評価結果)が相違してもよい。具体的には、例えば、単独でダンススキルを発動した場合を基準に、ユーザのメインキャラクタの属性が対戦相手のそれよりも優れている場合にはその基準に20%得点が上乗せされ、反対にユーザのメインキャラクタの属性が対戦相手のそれよりも劣っている場合にはその基準が20%減算されてもよい。
【0101】
次に、シーケンスデータQDの詳細について説明する。
図18は、シーケンスデータQDの構成の一例を示す図である。シーケンスデータQDは、楽曲毎、及び難易度毎に用意される。つまり、シーケンスデータQDは、難易度の相違する複数の楽曲にそれぞれ対応する複数のシーケンスデータQDa、QDb、QDc…を含んでいる。各シーケンスデータQDの難易度は、実行時期の数(実行期間が含まれる場合実行期間の数も同様)に依存するため、これらの間では多くの場合、実行時期等の数が互いに相違している。
図18の例は、音楽ゲームにおいて実行時期及び実行期間の両方が案内される場合のシーケンスデータQDの一例を示している。この場合、
図18に示すように、各シーケンスデータQDは、適切なプレイ行為が実行されるべき時期の情報を管理するシーケンスレコードRSを含んでいる。また、シーケンスレコードRSは、第1シーケンスレコードRS1、及び第2シーケンスレコードRS2を含んでいる。
【0102】
第1シーケンスレコードRS1は、適切なプレイ行為が実行されるべき時期の情報として実行時期の情報を管理するシーケンスレコードRSである。第1シーケンスレコードRS1は、“実行時期”、“経路”、及び“種類”の情報を含んでいる。“実行時期”は、各ユーザに案内されるべき実行時期を示す情報である。例えば、“実行時期”には、楽曲中の小節番号、拍数、及び拍中の時刻を示す値がコンマで区切られた情報が実行時期の情報として記述される。“経路”は、各経路を示す情報である。“経路”の情報として、各経路を識別する情報が記述される。具体的には、例えば各経路が到達位置指標52Aに対応するように左から順に1~4等の番号によって区別される場合には、このような番号が経路の情報として記述される。また、各到達位置指標52Aは適切なプレイ行為としてタッチ操作すべき位置の情報としても機能する。このため、各到達位置指標52Aに対応する経路を示す“経路”の情報は、適切なプレイ行為を示す情報としても機能する。“種類”は、オブジェクト51の種類を示す情報である。例えば、各実行時期と各実行期間とは異なる種類のオブジェクト51によって案内される。このため、これらの種類を区別するための情報が種類の情報として記述される。
【0103】
第2シーケンスレコードRS2は、適切なプレイ行為が実行されるべき時期の情報として実行期間の情報を管理するシーケンスレコードRSである。第2シーケンスレコードRS2は、“実行期間”、“経路”、及び“種類”の情報を含んでいる。“経路”、及び“種類”の情報は、第1シーケンスレコードRS1の“経路”、及び“種類”の情報と同様である。一方、“実行期間”は、適切なプレイ行為として適切なプレイ行為を継続等すべき期間を示す情報である。“実行期間”の情報は、例えば実行開始時期及び実行終了時期の情報を含んでいる(この場合、実行開始時期及び実行終了時期がそれぞれ実行時期と把握されてもよい)。また、これらの実行開始時期及び実行終了時期の情報として、実行時期と同様に、楽曲中の小節番号、拍数、及び拍中の時刻を示す値がコンマで区切られた情報が利用される。シーケンスレコードRSには、上述のような各種の情報が相互に関連付けられるように記録されている。なお、“経路”の情報は各種の情報によって代替されてもよい。例えば、オブジェクト51の出現位置及び到達位置の情報が“経路”の情報として使用されてもよい。同様に、“実行期間”の情報がオブジェクト51の種類の情報として機能する場合には、“種類”の情報が省略されてもよい。
【0104】
次に、
図19~
図27を参照して、画面切替処理、難易度切替処理、案内省略処理、案内維持処理、動画提示処理、特別評価処理、画面戻し処理、難易度戻し処理、及び評価除外処理について説明する。画面切替処理は、ゲーム画面をプレイ用案内画面50Bからダンス画面50Dに切り替えるための処理である。案内制御部33は、プレイ用案内画面50Bの提供中に切替条件が満たされると
図19の画面切替処理を開始し、まず選択機会を提供する(ステップS101)。各キャラクタの選択は、例えば、キャラクタアイコン53へのタッチ操作によって実現される。このため、案内制御部33は、プレイ用案内画面50Bに各キャラクタに対応するキャラクタアイコン53を表示することにより選択機会を提供する。
【0105】
続いて案内制御部33は、ダンス画面50Dへの切替の開始時期を設定する(ステップS102)。案内制御部33は、切替条件の具備から所定期間に開始期間が固定されている場合、そのような開始期間が切替前に形成されるように、開始期間の終了の時期に開始時期を設定する。次に案内制御部33は、ダンス画面50Dへの切替を開始するための開始条件が満たされるか否か判別する(ステップS103)。一例として、開始条件は、開始期間の終了に伴い満たされる。つまり、案内制御部33は、開始条件として開始期間の終了の時期が到来したか否か判別する。そして、終了の時期が到来していない場合、案内制御部33は、再度ステップS103に戻り、終了の時期が到来するまで繰り返しステップS103の処理を実行する。つまり、案内制御部33は、終了の時期が到来するまで繰り返し開始期間の終了の時期が到来したか否か判別する。
【0106】
一方、開始条件が満たされる場合、つまり開始期間の終了の時期が到来した場合、案内制御部33は、ゲーム画面をプレイ用案内画面50Bからダンス画面50Dに切り替える(ステップS104)。より具体的には、案内制御部33は、プレイ用案内画面50Bのオブジェクト51及び判定ライン52(到達位置指標52Aを含む)等を非表示にすることによりプレイ用案内画面50Bをダンス画面50Dに切り替える。そして、案内制御部33は、この切替の後に今回の画面切替処理を終了する。これにより、切替条件の具備に伴うゲーム画面の切替が実現される。より具体的には、切替条件が満たされた場合に、開始期間が設定され、その開始期間の経過後にプレイ用案内画面50Bがダンス画面50Dに切り替えられる。また、開始期間には、選択機会も提供される。なお、選択機会はパートナ選択機会(パートナ選択画面50Cの提示等)を含んでいてもよいし、このような機会の提供は別の処理にて実現されてもよい。
【0107】
難易度切替処理は、ダンススキルの効果の一つとしてダンス画面50Dの提供中(ダンススキルの発動中)に対戦相手のダンススキルの発動に伴い音楽ゲームの難易度を切り替える(変更する)ための処理である。案内制御部33は、プレイ用案内画面50Bの提供中に対戦相手によって切替条件が満たされると
図20の難易度切替処理を開始し、まず現在の難易度、及び切替後の難易度を特定する(ステップS201)。音楽ゲームの難易度はシーケンスデータQDの内容に依存する。このため、案内制御部33は、現在の難易度及び切替後の難易度として、現在のシーケンスデータQD、及び切替用のシーケンスデータQDを特定する。また、音楽ゲームでは、このような切替のために、現在のシーケンスデータQDに基づく案内(表示)とともに、切替用のシーケンスデータQDに基づく案内も非表示ながら並行的に実行されている。このため、案内制御部33は、これらのシーケンスデータQDを現在のシーケンスデータQD、及び切替用のシーケンスデータQDとして特定する。この場合、これらの現在のシーケンスデータQD、及び切替用のシーケンスデータQDが本発明の現在のシーケンスデータ、及び別のシーケンスデータとしてそれぞれ機能する。同様に、これらに対応する現在の難易度、及び切替後の難易度が本発明の現在の難易度、及び別の難易度として機能する。
【0108】
続いて案内制御部33は、難易度の切替の開始時期を設定する(ステップS202)。案内制御部33は、切替条件の具備から所定期間に開始期間が固定されている場合、そのような開始期間が切替前に形成されるように、開始期間の終了の時期に開始時期を設定する。あるいは、案内制御部33は、
図19の画面切替処理のステップS102において開始時期を設定している場合は、その処理結果を取得し、同様の開始時期を設定してもよい。次に案内制御部33は、難易度の切替を開始するための開始条件が満たされるか否か判別する(ステップS203)。一例として、開始条件は、開始期間の終了に伴い満たされる。つまり、案内制御部33は、開始条件として開始期間の終了の時期が到来したか否か判別する。そして、終了の時期が到来していない場合、案内制御部33は、再度ステップS203に戻り、終了の時期が到来するまで繰り返しステップS203の処理を実行する。つまり、案内制御部33は、終了の時期が到来するまで繰り返し開始期間の終了の時期が到来したか否か判別する。
【0109】
一方、開始条件が満たされる場合、つまり開始期間の終了の時期が到来した場合、案内制御部33は、音楽ゲームの難易度を切り替える(ステップS204)。具体的には、案内制御部33は、案内用のシーケンスデータQDを現在のシーケンスデータQDから非表示ながらそれと並行的に案内に使用されていた切替用のシーケンスデータQDに切り替える。つまり、現在のシーケンスデータQDに基づく案内を非表示に、切替用のシーケンスデータQDに基づく案内を表示に、それぞれ切り替える。そして、この切替の後に案内制御部33は今回の難易度切替処理を終了する。これにより、対戦相手のダンススキルの発動に伴う難易度の切替が実現される。
【0110】
案内省略処理は、開始期間(対戦相手のスキル発動に伴う開始期間、つまり対戦相手の開始期間を含む)、或いは終了期間(対戦相手のスキル発動に伴う終了期間、つまり対戦相手の終了期間を含む)において開始準備或いは終了準備を実現するための処理である。より具体的には、案内省略処理は、開始期間に切替を跨ぐ実行期間が含まれている場合、或いは終了期間の終了時を跨ぐ実行期間が含まれている場合に、そのような実行期間の案内を省略する(非表示にする)ための処理である。あるいは、案内省略処理は、終了期間においてシーケンスデータQD基づく実行時期の案内を省略するための処理でもある。案内制御部33は、開始期間、或いは終了時期において所定の周期で繰り返し
図21の案内省略処理を開始し、まず省略条件が満たされるか否か判別する(ステップS301)。省略条件は、例えば開始時期においては切替を跨ぐ実行期間が存在している場合に満たされる。また、省略条件は、例えば終了期間においては、この終了期間に実行時期が含まれている場合、或いは終了期間の終了時を跨ぐ実行期間が存在している場合に満たされる。つまり、案内制御部33は、開始期間においては切替を跨ぐ実行期間が存在しているか否か、終了期間においては終了期間に実行時期が含まれているか否か、及び終了時を跨ぐ実行期間が存在しているか否か、それぞれ判別する。
【0111】
続いて案内制御部33は、省略対象を特定する(ステップS302)。具体的には、開始期間、及び終了期間において省略条件を満たす実行期間、あるいは実行時期を特定する。次に案内制御部33は、その特定した省略対象の案内を省略する(ステップS303)。具体的には、案内制御部33は、その特定した省略対象の実行期間等に対応するオブジェクト51の表示を非表示(透明表示を含む)にすることにより、この案内を実現する。そして、案内制御部33は、省略対象の案内を省略した後に今回の案内省略処理を終了する。これにより、開始期間(対戦相手のものを含む)、及び終了期間における開始準備、及び終了準備が実現される。より具体的には、開始期間においては切替を跨ぐ実行期間の案内が省略される。また、終了期間においては、各実行時期の案内、及び終了期間の終了時を跨ぐ実行期間の案内が省略される。
【0112】
案内維持処理は、シーケンスデータQDに基づいて実行期間が案内される場合に終了期間において終了準備を実現するための処理である。より具体的には、終了期間においてダンス画面50Dからプレイ用案内画面50Bへの戻りを跨ぐ実行期間の表示を維持するための処理である。案内制御部33は、終了時期において所定の周期で繰り返し
図22の案内維持処理を開始し、まず維持条件が満たされるか否か判別する(ステップS401)。維持条件は、例えば戻し時期を跨ぐ実行期間が存在している場合に満たされる。また、対戦相手の終了期間の場合、このような実行期間の有無は、戻し前のシーケンスデータQDに基づいて判断される。つまり、案内制御部33は、終了期間において戻し時期を跨ぐ実行期間が存在しているか否か判別する。
【0113】
続いて案内制御部33は、維持対象を特定する(ステップS402)。具体的には、案内制御部33は、維持条件を満たす実行期間、つまり戻し時期を跨ぐ実行期間を維持対象として特定する。次に案内制御部33は、その特定した維持対象の案内を維持する(ステップS403)。具体的には、案内制御部33は、その特定した維持対象の実行期間に対応するオブジェクト51の表示を実行期間が終了するまで継続させることにより、この案内を実現する。そして、案内制御部33は、維持対象の案内を維持した後に今回の案内維持処理を終了する。これにより、シーケンスデータQDに基づいて実行期間が案内される場合における終了期間において終了準備が実現される。より具体的には、終了期間において戻し時期を跨ぐ実行期間の案内が維持される。なお、
図22の案内維持処理は、ユーザの終了期間の場合には通常の案内により終了期間においても実行期間が案内されてよい。このため、このような場合、
図22の案内維持処理は省略されてもよい。つまり、
図22の案内維持処理は、対戦相手の終了期間の場合(難易度の切替が行われる場合)にのみ実行されてもよい。
【0114】
動画提示処理は、特別動画をダンス画面50Dに提示するための処理である。つまり、動画提示処理は、ダンススキル発動に伴うダンス動画をダンス画面50Dに表示させるための処理である。動画制御部34は、ダンス画面50Dへの切替が実行されると
図23の動画提示処理を開始し、まず選択機会の選択結果、及びパートナ選択機会が付与されている場合はその選択結果を取得する(ステップS501)。より具体的には、動画制御部34は、選択結果として、発動対象のダンススキル、そのスキルを発動するメインキャラクタ、及びそのパートナキャラクタの情報を取得する。
【0115】
続いて動画制御部34は、プレイ中の楽曲を判別する(ステップS502)。次に動画制御部34は、ダンス画面50Dに提示すべき動画を特定する(ステップS503)。動画データMDは、例えば、楽曲毎、ダンススキル毎、及びキャラクタの組合せ(メインキャラクタ、及びパートナキャラクタの相違毎に区別されてよい)毎に複数の特別動画を再生可能に構成される。このため、動画制御部34は、例えば、この特定をステップS501で取得したダンススキル、メインキャラクタ及びパートナキャラクタの情報、並びにステップS502で判別した楽曲に基づいて実行する。つまり、動画制御部34は、発動対象のダンススキル、メインキャラクタ及びパートナキャラクタに基づいて、これらの組合せに対応する動画を複数の動画からダンス画面50Dに提示すべき特別動画として特定する。
【0116】
続いて動画制御部34は、その特定した動画をダンス画面50Dに提示する(ステップS504)。つまり、動画制御部34は、その特定した動画に対応する動画データMDに基づいて動画(各キャラクタによりダンスアニメーション)をダンス画面50Dに表示させる。そして、動画制御部34は、この提示の後に今回の動画提示処理を終了する。これにより、ダンス画面50にユーザの選択したダンススキル、メインキャラクタ、及びパートナキャラクタによる特別動画(ダンススキル発動に対応するダンス動画)が表示される。つまり、ダンス画面50の表示(ダンススキルの発動)が実現される。
【0117】
特別評価処理は、ダンス画面50Dの表示中(ダンススキルの発動中)において各実行時期の評価を所定の規則に従って処理するための処理である。
図24の例は、所定の規則として所定の評価結果を利用し、各実行時期が所定の評価結果として処理される場合を示している。この場合、評価部35は、ダンス画面50Dの表示中に所定の周期で繰り返し
図24の特別評価処理を開始し、まず評価対象が存在するか否か判別する(ステップS601)。評価対象は、非表示ながらダンス画面50Dの表示中に各到達位置指標52Aに到着するべきオブジェクト51に対応する実行時期、つまりダンス画面50Dの表示中に時期が到来する各実行時期である。このため、評価部35は、ダンス画面50Dの表示中に非表示ながら各オブジェクト51が到達位置指標52Aに到達したか否か、或いは現在時刻に該当する実行時期が存在するか否か判別する。また、切替を跨ぐ実行期間、或いは戻しを跨ぐ実行期間が評価される場合には、これらも評価対象として特定されてよい。開始期間、或いは終了期間に含まれる実行時期等が所定の規則に従って処理される場合も同様である(その他の処理においても開始準備、或いは終了準備の内容に応じて同様に適宜に対象が設定されてよい)。そして、到達位置指標52Aに到達した各オブジェクト51が存在しない場合、或いは現在時刻に該当する実行時期が存在しない場合、評価部35は評価対象が存在しないと判断する。そして、評価部35は、以降の処理をスキップして今回の特別評価処理を終了する。
【0118】
一方、評価対象が存在する場合、つまり到達位置指標52Aに到達した各オブジェクト51が存在する場合、或いは現在時刻に該当する実行時期が存在する場合、評価部35は、評価対象の評価を決定する(ステップS602)。つまり、評価部35は、そのようなオブジェクト51に対応する実行時期等(例えば実行期間)の評価を所定の評価結果として決定する。より具体的には、評価部35は、所定の評価結果として例えば“PERFECT”を利用し、このような各実行時期の評価を“PERFECT”に決定する。また、評価対象として切替を跨ぐ実行期間、或いは戻しを跨ぐ実行期間が存在する場合には、実行期間の終了を迎えていなくとも、同様に“PERFECT”に評価を決定する。
【0119】
続いて評価部35は、ステップS602で決定した評価を実際にユーザに付与する(ステップS603)。この付与は、得点の付与によって実現される。つまり、評価部35は、ステップS602で決定した“PERFECT”に対応する得点を実際にユーザに付与する。そして、評価部35は、このような評価を付与した後に今回の特別評価処理を終了する。これにより、ダンス画面50Dの提供中に各実行時期の評価が所定の評価結果として処理される。つまり、特別動画の提供に加えて、プレイ行為を実行せずとも一定期間に亘って所定の評価結果が得られるというダンススキル発動の効果が付与される。
【0120】
画面戻し処理は、ゲーム画面をダンス画面50Dからプレイ用案内画面50Bに戻すための処理である。案内制御部33は、ダンス画面50Dの提供が開始されると所定の周期で繰り返し
図25の画面戻し処理を開始し、まず終了条件が満たされるか否か判別する(ステップS701)。終了条件は、例えば、ダンス画面50Dへの切替開始(ダンススキルの発動開始)から所定期間経過後に満たされる。また、所定期間は、発動中のダンススキルに応じて設定される。このため、案内制御部33は、終了条件の具備の判別のために、発動中のダンススキルに対応する所定期間がダンス画面50Dの提供開始から経過したか否か判別する。そして、終了条件が満たされない場合、つまりダンス画面50Dの提供開始から所定期間経過していない場合、案内制御部33は、以降の処理をスキップして今回の画面戻し処理を終了する。
【0121】
一方、終了条件が満たされる場合、つまりダンス画面50Dの提供開始から所定期間経過した場合、案内制御部33は、終了期間を設定する(ステップS703)。具体的には、案内制御部33は、例えば終了期間として一律の期間を利用し、その所定期間経過時から一律の期間を終了期間に設定する。続いて案内制御部33は、ゲーム画面を元に戻す(ステップS703)。つまり、案内制御部33は、ゲーム画面をダンス画面50Dからプレイ用案内画面50Bに切り替える。そして、案内制御部33は、このようにプレイ用案内画面50Bにゲーム画面を戻した後に今回の画面戻し処理を終了する。これにより、ダンススキルに応じた所定期間に亘ってダンス画面50D(換言すれば特別のダンス動画)が提供された後にゲーム画面が元のプレイ用案内画面50Bに戻される。また、そのような戻りの後に終了準備が実行されるべき終了期間が設定される。
【0122】
難易度戻し処理は、ダンス画面50Dの終了(ダンススキルの発動終了)に伴い対戦相手の難易度を元に戻す(元の難易度に戻す)ための処理である。案内制御部33は、ダンス画面50Dの提供が開始されると所定の周期で繰り返し
図26の難易度戻し処理を開始し、まず終了条件が満たされるか否か判別する(ステップS801)。終了条件は、例えば、ダンス画面50Dへの切替開始(ダンススキルの発動開始)から所定期間経過後に満たされる。また、所定期間は、発動中のダンススキルに応じて設定される。このため、案内制御部33は、終了条件の具備の判別のために、発動中のダンススキルに対応する所定期間がダンス画面50Dの提供開始から経過したか否か判別する。そして、終了条件が満たされない場合、つまりダンス画面50Dの提供開始から所定期間経過していない場合、案内制御部33は、以降の処理をスキップして今回の画面戻し処理を終了する。
【0123】
一方、終了条件が満たされる場合、つまりダンス画面50Dの提供開始から所定期間経過した場合、案内制御部33は、音楽ゲームの難易度を元に戻す(ステップS802)。上述のとおり音楽ゲームの難易度は主としてシーケンスデータQDの内容に依存し、難易度切替処理においても切替用のシーケンスデータQDを案内に使用するように案内用のシーケンスデータQDを変更することにより切替が実現されている。このため、案内制御部33は、案内用のシーケンスデータQDを元のシーケンスデータQDに戻すことにより、この戻しを実現する。具体的には、案内制御部33は、切替用のシーケンスデータQDに基づく案内(オブジェクト51)を非表示にし、元のシーケンスデータQD(
図20の難易度切替処理における現在のシーケンスデータQD、換言すればユーザによってプレイ用に選択されたシーケンスデータQD)に基づく案内(オブジェクト51)を表示することにより、この戻しを実現する。これにより、対戦相手のダンス画面50Dの終了(ダンススキル発動の終了)に伴い、音楽ゲームの難易度が元に戻される。
【0124】
評価除外処理は、開始期間、或いは終了期間において評価対象のシーケンスデータQDに含まれる実行時期等を評価対象から除外するための処理である。より具体的には、評価除外処理は、開始期間においては切替を跨ぐ実行期間を、終了期間においては終了期間に含まれる各実行時期、及び終了時を跨ぐ実行期間をそれぞれ除外するために実行される。評価部35は、開始期間、或いは終了期間が開始されると所定の周期で繰り返し
図27の評価除外処理を開始し、まず除外対象が存在するか否か判別する(ステップS901)。具体的には、評価部35は開始期間においては切替を跨ぐ実行期間が評価対象のシーケンスデータQD(現在のシーケンスデータQD、換言すればユーザによってプレイ用に選択されたシーケンスデータQD)に存在するか否か判別する。また、終了期間においては、評価部35は評価対象のシーケンスデータQD(元のシーケンスデータQD、換言すればユーザによってプレイ用に選択されたシーケンスデータQD)に終了期間に属する実行時期が存在するか否か、及び終了時を跨ぐ実行期間が存在するか否か判別する。そして、このような除外対象が存在しない場合、つまり開始期間においては切替を跨ぐ実行期間が存在しない場合、終了期間においては終了期間に属する実行時期が存在しない場合、及び終了時を跨ぐ実行期間が存在しない場合、評価部35は以降の処理をスキップして今回の評価除外処理を終了する。
【0125】
一方、評価部35は、除外対象が存在する場合、つまり開始期間においては切替を跨ぐ実行期間が存在する場合、終了期間においては終了期間に属する実行時期が存在する場合、及び終了時を跨ぐ実行期間が存在する場合、これらの実行期間等を除外対象として特定する(ステップS902)。続いて評価部35は、その特定した除外対象の実行期間等を評価対象から除外する(ステップS903)。具体的には、評価部35は、音楽ゲームのプレイ結果として与えられるべき総得点から、これらの除外対象によって与えられるべき得点を除外することにより、このような除外を実現する。つまり、評価結果として得られる得点の分母から、これらの除外対象によって得られる得点を除外する。そして、評価部35は、このような除外を実行した後に今回の評価除外処理を終了する。これにより、開始期間、或いは終了期間において除外対象の実行期間等が評価対象から除外される。より具体的には、開始期間においては切替を跨ぐ実行期間が、終了期間においては終了期間に属する全実行時期、及び終了時を跨ぐ実行期間が、それぞれ評価対象から除外される。つまり、開始準備、及び終了準備の一部が実現される。なお、切替時期(開始時期)を跨ぐ実行時期等について、評価対象(特別評価処理)及び除外対象処理のいずれか一方で処理される場合、他方の処理の対象にならなくてよい。例えば、これらの実行時期等がいずれも評価対象とされ、除外対象が存在しない場合、
図27の処理は省略されてもよい。
【0126】
以上に説明したように、この形態によれば、音楽ゲームにおいて切替条件が満たされた場合には、オブジェクト51等の表示を含むプレイ用案内画面50Bからオブジェクト51等の表示を含まないダンス画面50Dに切り替えられる。そして、ダンス画面50では、オブジェクト51等に基づく各実行時期等の案内の代わりに、特別動画、つまりダンススキル発動に伴うダンス動画が表示される。このため、オブジェクト51等に基づく各実行時期等の案内よりもダンス画面50Dを通じて視覚的にそのような特別動画の表示を優先させることができる。また、そのようなダンス画面50Dでは本来プレイ用案内画面50Bを通じて案内されるべき各実行時期等の評価が各ユーザの実際のタッチ操作に基づく評価の代わりに所定の規則、より具体的には所定の評価結果として処理される。つまり、ダンス画面50Dではユーザが意識せずとも所定の規則に従って各実行時期等が所定の評価結果として処理される。このため、ユーザの意識的にも特別動画をオブジェクト51等に基づく各実行時期等の案内よりも優先させることができる。結果として、このようなダンス画面50Dを通じてオブジェクト51等に基づく各実行時期等の案内よりも特別動画を優先的にユーザに提供することができる。これにより、各実行時期等の案内が必須とされる場合に比べて、ゲーム開発の自由度を向上させることができる。
【0127】
また、ダンス画面50Dへの切り替えがユーザの指定操作に基づいて実行される場合(そのような指定操作の実行に伴い切替条件が満たされる場合)、切替の時期にユーザの意思を反映することができる。これにより、このような切替をゲーム性として利用することができる。一方で、ダンス画面50Dは終了条件の具備に伴い終了する。このため、ダンス画面50Dの提供期間を音楽ゲームの一部に限定することができる。これにより、音楽ゲームの何処で切り替えるか等の戦略性をダンス画面50Dへの切替に与えることができる。
【0128】
さらに、ダンス画面50Dへの切替、或いはダンス画面50Dからプレイ用案内画面50Bへの戻りには、例えばこれらの切替等を跨ぐ実行期間が案内される場合等、各種の影響が生じる可能性がある。一方で、このような切替等を跨ぐ実行期間等の案内は、例えば開始準備或いは終了準備を通じて非表示(案内が省略)にされる。このため、このような開始準備が実行される開始期間、或いは終了準備が実行される終了期間の設定を通じて、このような影響を抑制することができる。
【0129】
一方、このような音楽ゲームが対戦型のゲームとして提供される場合には、ユーザ側のダンス画面50Dへの切り替えに伴い、対戦相手のゲームの難易度が現在の難易度からそれよりも高い難易度に切り替えられる。つまり、対戦相手から見ると、自己のプレイとは無関係にゲームの難易度が変化する。このため、自己のプレイに基づいて難易度が切り替えられる場合に比べて、難易度の切り替え時期等を対戦相手が予測することを難しくすることができる。これにより、比較的ユーザの飽きを抑制することができる。さらに、このような難度の切り替えがユーザの指定操作に基づいて実行される場合には、このような切り替えを音楽ゲームの何処で切り替えるか等の駆け引きの要素として利用することができる。結果として、これらによりゲームの興趣性を向上させることができる。
【0130】
以上の形態において、ゲーム機3の案内制御部33が、
図19のステップS104の処理を実行することにより本発明の表示切替手段として機能する。また、ゲーム機3の案内制御部33が、
図21のステップS303の処理を実行することにより本発明の案内制御手段として機能する。同様に、ゲーム機3の案内制御部33が、
図25のステップS703を実行することにより本発明の画面戻し手段として機能する。一方、ゲーム機3の評価部35が、
図24のステップS602の処理を実行することにより本発明の時期処理手段及び期間処理手段として機能する。また、ゲーム機3の動画制御部34が、
図23のステップS504を実行することにより本発明の画像提示手段として機能する。さらに、ゲーム機3の案内制御部33が、
図20の処理を実行することにより時期設定手段、及び難易度切替手段として機能する。具体的には、案内制御部33が
図20のステップS202を実行することにより本発明の時期設定手段として、
図20のステップS204の処理を実行することにより本発明の難易度切替手段として、それぞれ機能する。同様に、ゲーム機3の案内制御部33が、
図26のステップS803を実行することにより本発明の難易度戻し手段として機能する。
【0131】
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変形又は変更が施された形態にて実施されてよい。例えば、上述の形態では、ダンススキル発動の効果としてダンス画面50Dには特別動画(特別のダンス動画)が表示されている。しかし、ダンス画面50Dに表示される画像は、このような動画に限定されない。例えば、各キャラクタのダンススキルに関する各種の静止画がダンス画面50Dに表示されてもよい。さらに、プレイ用案内画面50Bから切り替えられる画面は、このようなダンス動画を表示するダンス画面50Dにも限定されない。例えば、別のミニゲームや各キャラクタに関するストーリ等の適宜のゲーム要素がプレイ用案内画面50Bから切り替えられる画面において各実行時期の案内に優先されてよい。
【0132】
また、上述の形態のゲーム機3の役割(各種処理等)の全部或いは一部をセンターサーバ2が実行してもよい。つまり、本発明のゲームシステムは、センターサーバ2及びゲーム機3が適宜に協働して本実施形態のゲーム機3及びセンターサーバ2が有する各機能を実現するように構成されてもよい。一方で、センターサーバ2は省略されてもよい。この場合、一台のゲーム機3が本発明のゲームシステムとして機能してもよい。
【0133】
上述した実施の形態及び変形例のそれぞれから導き出される本発明の各種の態様を以下に記載する。なお、以下の説明では、本発明の各態様の理解を容易にするために添付図面に図示された対応する部材を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0134】
本発明のゲームシステムは、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置(36)と、前記プレイ行為が実行されるべき実行時期に対応する指示標識(51)と現在時刻に対応する基準標識(52A)とを含む案内画面(50B)を表示する表示装置(37)と、に接続され、各実行時期が記述されたシーケンスデータ(QD)に基づいて前記指示標識及び前記基準標識の位置が各実行時期において一致するように前記指示標識と前記基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより前記案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、前記入力装置を介して入力された前記ユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを提供するゲームシステム(1)であって、前記ゲームにおいて切替条件が満たされた場合に前記案内画面から当該案内画面よりも前記指示標識及び前記基準標識の表示が目立たない特別画面(50D)に前記表示装置の表示を切り替える表示切替手段(33)と、前記表示装置の表示が前記特別画面に切り替えられた場合に、前記案内画面を通じて案内されるべき各実行時期の評価を前記実際のプレイ行為に基づく評価の代わりに所定の規則に従って処理する時期処理手段(35)と、を備えるものである。
【0135】
本発明によれば、ゲームにおいて切替条件が満たされた場合には、案内画面からその案内画面よりも指示標識及び基準標識の表示が目立たない特別画面に表示装置の表示が切り替えられる。このため、指示標識及び基準標識に基づく各実行時期の案内よりも特別画面を通じて視覚的に他のゲーム要素を優先させることができる。また、そのような特別画面では案内画面を通じて案内されるべき各実行時期の評価が実際のプレイ行為に基づく評価の代わりに所定の規則に従って処理される。つまり、特別画面ではユーザが意識せずとも所定の規則に従って各実行時期の評価が処理される。このため、ユーザの意識的にも他のゲーム要素を指示標識及び基準標識に基づく各実行時期の案内よりも優先させることができる。結果として、このような特別画面を通じて指示標識及び基準標識に基づく各実行時期の案内よりも他のゲーム要素を優先的にユーザに提供することができる。これにより、ゲーム開発の自由度を向上させることができ、ひいてはゲームの興趣性向上につなげることもできる。
【0136】
ゲームの種類等に応じて適宜の要素が指示標識及び基準標識に基づく各実行時期の案内よりも優先的にユーザに提供されてよい。例えば、ゲームのストーリ説明、背景表示、他のミニゲーム、或いは他のユーザとの通信(メールやチャット等)がそのようなゲーム要素(例えばユーザとのチャット等のようにゲームの一部として提供される限り、ゲーム自体を構成する要素でなくともよい)として利用されてよい。あるいは、ゲームにキャラクタが登場する場合、例えば、キャラクタの紹介、各種の動作等のそのようなキャラクタに関する各種の要素が各実行時期の案内よりも優先的にユーザに提供されてよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記ゲームが異なる特性を有する複数のキャラクタを含み、当該複数のキャラクタのうちの一部のキャラクタを介して進行する場合に、当該一部のキャラクタの特性に関連する画像(CA)を前記指示標識及び前記基準標識よりも目立たせるように前記特別画面に提示する画像提示手段(34)を更に備えていてもよい。なお、キャラクタには、人物等の擬人的なものだけでなく、車や動物等の物が含まれてよい。
【0137】
キャラクタの特性は、ゲームの種類に応じて適宜に設定されてよい。例えば、複数のキャラクタがバトルするタイプのゲームの場合、そのようなバトルに関する特性が各キャラクタに設定されていてもよい。あるいは、キャラクタを育成するタイプのゲームの場合、育成要素に関する特性が各キャラクタに設定されていてもよい。例えば、育成対象が野球選手の場合は打撃や投球に関する特性が、サッカー選手の場合はドリブル、パス、シュート等の各種のキック、或いはゴールキーパに関する特性が、アイドルの場合には歌唱やダンス等の特性が、それぞれ設定され、打撃等に関する各種の画像(動画を含む)が特別画面に指示標識及び基準標識よりも目立つように提示されてよい。同様に、例えば、キャラクタの特性に関連する画像が特別画面に提示される態様において、前記画像提示手段は、前記ゲームが各実行時期を楽曲のリズムに合わせて案内する音楽ゲームとして構成される場合に、前記一部のキャラクタに対応するキャラクタ画像が当該一部のキャラクタの特性に応じたダンスを前記楽曲のリズムに合わせて実行する動画を当該一部のキャラクタの特性に関連する画像として提示してもよい。
【0138】
ダンスの動画は適宜の数のキャラクタによって提供されてよい。例えば、そのような動画は一人のキャラクタによって提供されてもよいし、複数のキャラクタによって提供されてもよい。また、複数のキャラクタによって提供される場合、それらの複数のキャラクタはランダムに決定されてもよいし、プレイ状況に応じて決定されてもよい。あるいは、そのような複数のキャラクタは、ユーザの選択に応じて決定されてもよい。具体的には、例えば、特別画面にダンスの動画が提示される態様において、前記表示切替手段は、前記一部のキャラクタが二以上のキャラクタを含む場合に前記案内画面から前記特別画面への切替の前に、前記二以上のキャラクタのうちの更に一部のキャラクタを前記ダンスの対象として選択するための選択機会を提供してもよい。
【0139】
案内画面から特別画面への切り替えは切替条件の具備に伴い直後に切替られてもよいし、所定期間経過後に切り替えられてもよい。所定期間経過後に切り替えられる場合、その切替時期は、固定的であってもよいし、可変的であってもよい。また、このような切替期間は、適宜の期間に設定されてよい。例えば、プレイ行為を継続すべき継続期間等の所定の期間が案内される場合には、このような期間に基づいて決定(このような期間が考慮されて予め決定されている場合、及び適宜の処理に基づき決定される場合の両方を含む)されてもよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記表示切替手段は、前記シーケンスデータに前記プレイ行為を継続的に実行すべき期間、或いは繰り返し実行すべき期間を示す実行期間の情報が記述され、当該実行期間も前記案内画面を介して案内される場合に、前記案内画面から前記特別画面への切替の前に前記実行期間に基づく開始期間が形成されるように、前記切替の時期を前記実行期間に基づいて調整してもよい。この場合、案内画面から特別画面への切り替え前に実行期間に基づく開始期間が設定される。このため、例えば、そのような切り替えを跨ぐ実行期間が生じないように切り替えを実現することができる。あるいは、そのような実行期間を案内対象や評価対象から除外することもできる。つまり、開始期間を通じて切り替えを跨ぐ実行期間に伴う影響を抑制することができる。
【0140】
上述のとおり、案内画面から特別画面への切り替えは切り替えを跨ぐ実行期間が生じないように実現されてもよい。あるいは、そのような実行期間が生じる場合には、そのような実行期間は案内対象から除外されてもよい。この場合、そのような実行期間は評価対象からも除外されてもよいし、若しくは適宜の規則に従って評価されてもよい。具体的には、例えば、開始期間が形成される態様として、前記切替に前記開始期間が形成されている場合に当該開始期間に含まれる前記実行期間の案内を前記案内画面から省略する案内制御手段(33)を更に備える態様が採用されてもよい。
【0141】
切替条件として各種の条件が利用されてよい。例えば、切替条件として、ランダムに満たされる条件、或いはプレイ状況に応じて満たされる条件が利用されてもよい。若しくは、本発明のゲームシステムの一態様において、前記切替条件は、前記入力装置が前記特別画面への切替を指定する指定行為の入力を許容する場合に、当該指定行為が前記入力装置を介して前記案内画面において入力されたときに満たされてもよい。この場合、このような切替をゲーム性として利用することができる。
【0142】
特別画面は、各種の手法により指示標識及び基準標識の表示が案内画面より目立たなくなるように構成されてよい。例えば、特別画面では、案内画面よりも指示標識及び基準標識の表示が小さく表示されていてもよい。あるいは、指示標識及び基準標識の表示自体が非表示にされてもよい。この場合、各種の手法により指示標識及び基準標識の非表示が実現されてもよい。例えば、案内画面の上に指示標識等の表示を含まない特別画面が案内画面を覆うように表示されてもよいし、指示標識等の画像が非表示となった案内画面が特別画面として機能してもよい。例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記表示切替手段は、前記切替条件が満たされた場合に、前記指示標識及び前記基準標識を非表示にする画面を前記特別画面として利用し、当該特別画面に前記案内画面を切り替えてもよい。
【0143】
所定の規則として、各種の規則が利用されてよい。例えば、所定の規則として、各実行時期を評価対象から除外する規則が採用されてもよい。つまり、特別画面では、各実行時期の評価は評価対象から除外されるように処理されてもよい。あるいは、所定の規則として、所定の評価結果が利用されてもよい。つまり、特別画面では、各実行時期の評価は所定の評価結果として処理されてもよい。この場合、所定の評価結果は、プレイ状況等の各種の条件に応じて幾つかの実行時期間で相違していてもよいし、全実行時期間において一致していてもよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様において、前記時期処理手段は、前記所定の規則として所定の評価結果を利用し、各実行時期の評価を一律に前記所定の評価結果として処理してもよい。
【0144】
特別画面は、再度案内画面に戻るように切替られてもよいし、別の画面に切り替えられてもよい。あるいは、そのままの特別画面が維持されてもよい。具体的には、例えば、本発明のゲームシステムの一態様として、前記特別画面において終了条件がみたされた場合に当該特別画面から前記案内画面に前記表示装置の表示を戻す画面戻し手段(33)を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、特別画面への切替を音楽ゲームの一部に限定することができる。これにより、特別画面への切替に戦略性を与えることができる。
【0145】
終了条件として各種の条件が採用されてよい。例えば、終了条件として、不規則に満たされる(ランダムに特別画面の期間が設定される)条件が採用されてもよいし、プレイ状況に応じて満たされる条件が採用されてもよい。また、このようなプレイ状況には経過時間(プレイ時間)が含まれていてもよい。あるいは、ユーザの選択結果に基づく条件が採用されてもよい。具体的には、例えば、本発明の終了条件を利用する態様において、前記終了条件は、前記特別画面の表示開始から所定期間経過した場合に満たされてもよい。
【0146】
特別画面から案内画面に戻る場合において、このような各実行時期の案内及び評価は案内画面から特別画面への切替と同様に適宜の時期に実行されてよい。例えば、終了条件を具備した直後に各実行時期の案内及び評価が元に戻ってもよいし、各実行時期の案内及び評価の戻りまでに所定期間が設けられてもよい。例えば、特別画面から案内画面に戻る態様において、前記時期処理手段は、前記シーケンスデータに前記プレイ行為を継続的に実行すべき期間、或いは繰り返し実行すべき期間を示す実行期間の情報が記述され、当該実行期間も前記案内画面を介して案内される場合に、前記特別画面から前記案内画面への切替の後に前記実行期間に基づく終了期間が形成されるように、当該終了期間において前記実行期間の評価を前記実際のプレイ行為に基づく評価の代わりに所定の評価結果として処理してもよい。
【0147】
一方、本発明のコンピュータプログラム(PG2)は、前記入力装置、及び前記表示装置に接続されるコンピュータ(31)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
【0148】
また、本発明の制御方法は、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置(36)と、前記プレイ行為が実行されるべき実行時期に対応する指示標識(51)と現在時刻に対応する基準標識(52A)とを含む案内画面(50B)を表示する表示装置(37)と、に接続され、各実行時期が記述されたシーケンスデータ(QD)に基づいて前記指示標識及び前記基準標識の位置が各実行時期において一致するように前記指示標識と前記基準標識との間に相対的変位を生じさせることにより前記案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、前記入力装置を介して入力された各ユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを提供するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(31)に前記ゲームにおいて切替条件が満たされた場合に前記案内画面から当該案内画面よりも前記指示標識及び前記基準標識の表示が目立たない特別画面に前記表示装置の表示を切り替える表示切替手順と、前記表示装置の表示が前記特別画面に切り替えられた場合に、前記案内画面を通じて案内されるべき各実行時期の評価を前記実際のプレイ行為に基づく評価の代わりに所定の規則に従って処理する時期処理手順と、を実行させるものである。本発明のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本発明のゲームシステムを実現することができる。
【0149】
(参考例)
ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置と、そのプレイ行為を実行すべき各実行時期が記述されたシーケンスデータに基づいて各実行時期を案内するための案内画面を表示する表示装置と、に接続され、案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、入力装置を介して入力されたユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを、評価結果を通じて対戦相手と対戦する対戦型のゲームとして提供するゲームシステムが存在する。例えば、このような指示標識、基準標識、案内画面、及びプレイ行為として、楽譜表示、判定表示、ゲーム画面、及びコントローラのボタンへの操作をそれぞれ利用し、レベルアップ条件等に応じて曲の難易度等を変える音楽ゲームが知られている(例えば特開2001-246156号公報参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特開2000-218046号公報も存在する。
【0150】
特開2001-246156号公報の音楽ゲームでは、判定表示が各楽譜表示に向かって移動し、それらの位置の一致時期によってボタンへの操作時期が案内され、その時期が評価される。また、その評価結果に基づいてレベルアップ条件が成立した場合には曲の難易度が高められる一方で、レベルダウン条件が成立した場合には曲の難易度が低くなる。しかし、このような曲の難易度の変化は、あくまでも自己のプレイの評価結果(巧拙)に基づくものである。このため、このような変化は自己のプレイ状況から予め推測されてしまう可能性があり、ユーザの予想の範疇に含まれる場合が多い。また、このような難易度の変化の時期も固定的である場合が多く、そのような変化の時期が簡単に暗記されてしまう可能性が高い。結果として、早期にユーザの飽きを招く可能性がある。
【0151】
また、特開2000-218046号公報の音楽ゲームでは、タイミングマークのトラックの下端への到達により操作ボタンの操作タイミングが案内され、その到達時期と操作ボタンの押し下げ時期との間の時間的なずれが評価される。そのようなタイミングマークにはイベントタイミングマークが含まれ、そのようなイベントタイミングマークに対する評価結果に応じてイベントが発生する場合もある。また、そのようなイベントにはマスキング領域によってタイミングマークがマスクされるものが含まれ、そのようなマスキング領域は二人のプレイヤがスコアを競いあう場合に一方のプレイヤの操作結果に応じて他方のプレイヤを妨害するように表示される場合もある。特許2000-218046号公報の音楽ゲームでは、このようなマスキング領域の表示により難易度の変化が図られている。しかし、このようなマスキング領域は、あくまでも現在のタイミングマークの表示を隠しているに過ぎず、タイミングマークの数等、換言すればシーケンスデータを変化させるものではない。このため、このような難易度の変化を駆け引きの要素として利用することはできるかもしれないが、例えばマスキング領域の表示前にタイミングマークの表示を記憶して置く等の対策により依然としてユーザの予想の範疇に含まれる変化になってしまう可能性もあり、興趣性向上の余地がある。
【0152】
そこで、以下に例示する態様は、ユーザの飽きを抑制することができるゲームシステム等を提供することを目的とする。
【0153】
本参考例のゲームシステムは、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置(36)と、当該プレイ行為を実行すべき各実行時期が記述されたシーケンスデータ(QD)に基づいて各実行時期を案内するための案内画面(50B)を表示する表示装置(37)と、に接続され、前記案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、前記入力装置を介して入力された前記ユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを、評価結果を通じて対戦相手と対戦する対戦型のゲームとして提供するゲームシステム(1)であって、前記対戦型のゲームにおいて前記ユーザが切替条件を満たした場合に、当該ユーザの対戦相手がプレイする前記対戦型のゲームにおいて当該ゲームの難易度が切り替えられるべき時期としての開始時期を設定する時期設定手段(33)と、前記開始時期において前記対戦相手がプレイする前記対戦型のゲームの難易度を現在のシーケンスデータに対応する現在の難易度から当該現在のシーケンスデータとは別のシーケンスデータに対応する別の難易度に切り替える難易度切替手段(33)と、を備えるものである。
【0154】
本参考例によれば、切替条件が満たされた場合にはその切替条件を満たしたユーザの対戦相手のゲームにおいて開始時期が特定され、その開始時期においてゲームの難易度が現在の難易度から別の難易度に切り替えられる。つまり、対戦相手から見ると、自己のプレイとは無関係にゲームの難易度が変化する。このため、自己のプレイに基づいて難易度が切り替えられる場合に比べて、難易度の切り替え時期等を対戦相手のユーザが予測することを難しくすることができる。これにより、比較的ユーザの飽きを抑制することができ、ひいてはゲームの興趣性を向上させることができる。
【0155】
開始時期(難易度の切り替え時期)は切替条件の具備に伴い直後に設定されてもよいし、所定期間経過後に設定されてもよい。開始時期が所定期間経過後に設定される場合、その所定期間は、固定的であってもよいし、可変的であってもよい。また、このような所定間は、適宜の期間に設定されてよい。例えば、プレイ行為を継続すべき継続期間等の所定の期間が案内される場合には、このような期間に基づいて決定(このような期間が考慮されて予め決定されている場合、及び適宜の処理に基づき決定される場合の両方を含む)されてもよい。具体的には、例えば、本参考例のゲームシステムの一態様として、前記現在のシーケンスデータに前記プレイ行為を継続的に実行すべき期間、或いは繰り返し実行すべき期間を示す実行期間の情報が記述され、当該実行期間が前記案内画面を介して案内される場合に、当該実行期間に基づく開始期間が前記開始時期の前に形成されるように、当該開始期間において前記開始時期を跨ぐ実行期間の案内を省略する案内制御手段(33)を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、難易度の切り替え前に実行期間に基づく開始期間が設定される。このため、例えば、そのような切り替えを跨ぐ実行期間が生じないように切り替えを実現することができる。あるいは、そのような実行期間を案内対象や評価対象から除外することもできる。つまり、開始期間を通じて切り替えを跨ぐ実行期間に伴う影響を抑制することができる。
【0156】
上述のとおり、難易度の切り替えは切り替えを跨ぐ実行期間が生じないように実現されてもよい。あるいは、そのような実行期間が生じる場合には、そのような実行期間は案内対象から除外されてもよい。この場合、そのような実行期間は評価対象からも除外されてもよいし、若しくは適宜の規則に従って評価されてもよい。具体的には、例えば、開始期間が形成される態様として、前記案内制御手段によって案内が省略された場合に、前記開始時期を跨ぐ実行期間の評価を所定の規則に従って処理する期間処理手段(35)を更に備える態様が採用されてもよい。
【0157】
難易度は、別の難易度から元の難易度に再度戻るように切替られてもよいし、更に別の難易度に切り替えられてもよい。あるいは、そのまま別の難易度が維持されてもよい。具体的には、例えば、本参考例のゲームシステムの一態様として、前記別の難易度の前記対戦型のゲームにおいて終了条件が満たされた場合に前記ゲームの難易度を前記別のシーケンスデータに対応する前記別の難易度から前記現在のシーケンスデータに対応する前記現在の難易度に戻す難易度戻し手段(33)を更に備える態様が採用されてもよい。この場合、難易度への切替を音楽ゲームの一部に限定することができる。これにより、難易度の切替に戦略性を与えることができる。
【0158】
終了条件として各種の条件が採用されてよい。例えば、終了条件として、不規則に満たされる(ランダムに特別画面の期間が設定される)条件が採用されてもよいし、プレイ状況に応じて満たされる条件が採用されてもよい。また、このようなプレイ状況には経過時間(プレイ時間)が含まれていてもよい。あるいは、ユーザの選択結果に基づく条件が採用されてもよい。具体的には、例えば、本参考例の終了条件を利用する態様において、前記終了条件は、前記開始時期から所定期間経過した場合に満たされてもよい。
【0159】
難易度が別の難易度から元の難易度に戻る場合において、各実行時期の案内及び評価は別の難易度への切替時と同様に直後に通常どおりに戻ってもよいし、特別な処理が所定期間実行された後に通常どおりに戻ってもよい。そして、そのような特別な処理として、例えば、その所定期間に含まれる適宜の対象を表示対象や評価対象から除外したり、或いは所定の評価結果として扱ったりする処理が利用されてよい。例えば、別の難易度から元の難易度に戻る態様において、前記案内制御手段は、前記ゲームの難易度が前記別の難易度から前記現在の難易度に戻る戻り時期を跨ぐ実行期間が前記別のシーケンスデータに含まれ、前記別の難易度において案内される場合に、前記戻り時期の後に前記実行期間に基づく終了期間が形成されるように、当該終了期間において前記戻り時期を跨ぐ実行期間の案内を更に省略してもよい。また、この態様において、前記案内制御手段は、前記終了期間において前記現在のシーケンスデータに含まれる全実行時期の案内を更に省略してもよい。さらに、この態様において、前記期間処理手段は、前記終了期間において前記戻り時期を跨ぐ実行期間、及び前記全実行時期の評価の少なくともいずれか一方を前記所定の規則に従って更に処理してもよい。
【0160】
切替条件として各種の条件が利用されてよい。例えば、切替条件として、ランダムに満たされる条件、或いはプレイ状況に応じて満たされる条件が利用されてもよい。若しくは、本参考例のゲームシステムの一態様において、前記切替条件は、前記入力装置が前記ゲームの難易度の切替を指定する指定行為の入力を許容する場合に、当該指定行為が前記ユーザによって前記入力装置を介して前記現在の難易度において入力されたときに満たされてもよい。この場合、このような切替を対戦相手との駆け引きの要素として利用することができる。
【0161】
一方、本参考例のコンピュータプログラム(PG2)は、前記入力装置、及び前記表示装置に接続されるコンピュータ(31)を、上述のゲームシステムの各手段として機能させるように構成されたものである。
【0162】
また、本参考例の制御方法は、ユーザのプレイ行為を入力するための入力装置(36)と、当該プレイ行為を実行すべき各実行時期が記述されたシーケンスデータ(QD)に基づいて各実行時期を案内するための案内画面(50B)を表示する表示装置(37)と、に接続され、前記案内画面を通じて各実行時期を案内するとともに、前記入力装置を介して入力された前記ユーザの実際のプレイ行為の時期を各実行時期に基づいて評価するゲームを、評価結果を通じて対戦相手と対戦する対戦型のゲームとして提供するゲームシステム(1)に組み込まれるコンピュータ(31)に、前記対戦型のゲームにおいて前記ユーザが切替条件を満たした場合に、当該ユーザの対戦相手がプレイする前記対戦型のゲームにおいて当該ゲームの難易度が切り替えられるべき時期としての開始時期を設定する時期設定手順と、前記開始時期において前記対戦相手がプレイする前記対戦型のゲームの難易度を現在のシーケンスデータに対応する現在の難易度から当該現在のシーケンスデータとは別のシーケンスデータに対応する別の難易度に切り替える難易度切替手順と、を実行させるものである。本参考例のコンピュータプログラム、或いは制御方法が実行されることにより、本参考例のゲームシステムを実現することができる。
【符号の説明】
【0163】
1 ゲームシステム
3 ゲーム機
31 制御ユニット(コンピュータ)
33 案内制御部(表示切替手段、案内制御手段、画面戻し手段、時期設定手段、難易度切替手段、難易度戻し手段)
34 動画制御部(画像提示手段)
35 評価部(時期処理手段、期間処理手段)
36 入力装置
37 モニタ(表示装置)
51 オブジェクト(指示標識)
52A 到達位置指標(基準標識)
50B プレイ用案内画面(案内画面)
50D ダンス画面(特別画面)
CA キャラクタ画像(キャラクタ、画像)
QD シーケンスデータ
PG2 プログラム(コンピュータプログラム)