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特許7541542信号処理装置、信号処理システム、プログラム、及び信号処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-20
(45)【発行日】2024-08-28
(54)【発明の名称】信号処理装置、信号処理システム、プログラム、及び信号処理方法
(51)【国際特許分類】
   A01K 75/00 20060101AFI20240821BHJP
【FI】
A01K75/00 K
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2022038904
(22)【出願日】2022-03-14
(65)【公開番号】P2023133743
(43)【公開日】2023-09-27
【審査請求日】2023-10-11
(73)【特許権者】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須田 和人
(72)【発明者】
【氏名】石若 裕子
【審査官】伊藤 裕美
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2021/0262877(US,A1)
【文献】特開2017-120859(JP,A)
【文献】特開2018-113334(JP,A)
【文献】特開2018-148859(JP,A)
【文献】特開昭55-149073(JP,A)
【文献】特開平03-037535(JP,A)
【文献】実開昭62-001178(JP,U)
【文献】特開2018-182009(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01K 69/00-77/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
漁網の縦方向及び横方向のそれぞれに組み込まれた複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号を取得する圧電信号取得部と、
前記複数の圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定部と
を備える、信号処理装置。
【請求項2】
前記位置推定部は、入力を漁網に組み込まれた複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号とし、出力を前記漁網のうちの圧力が加わった位置とする学習モデルに、前記圧電信号取得部が取得した前記複数の圧電信号を入力することによって、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する、請求項に記載の信号処理装置。
【請求項3】
前記複数の圧電組紐が組み込まれた前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、前記漁網に前記圧力が加わったときに前記複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号とを学習データとして、前記学習モデルを機械学習により生成するモデル生成部
を更に備える、請求項に記載の信号処理装置。
【請求項4】
前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網内の魚の状態を推定する魚状態推定部
を更に備える、請求項1からのいずれか一項に記載の信号処理装置。
【請求項5】
前記魚状態推定部は、前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網による漁獲量を推定する、請求項に記載の信号処理装置。
【請求項6】
前記位置推定部は、前記複数の圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置及び面積を推定し、
前記魚状態推定部は、前記位置推定部によって推定された前記位置及び前記面積に基づいて、前記漁網に衝突した魚のサイズを推定する、請求項に記載の信号処理装置。
【請求項7】
前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網が配置されている水域の水流の状態を推定する水流状態推定部
を更に備える、請求項1からのいずれか一項に記載の信号処理装置。
【請求項8】
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得部と、
入力を漁網に組み込まれた複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号とし、出力を前記漁網のうちの圧力が加わった位置とする学習モデルに、前記圧電信号取得部が取得した複数の前記圧電信号を入力することによって、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定部と
を備える、信号処理装置。
【請求項9】
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得部と、
前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定部と、
前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網内の魚の状態を推定する魚状態推定部と
を備える、信号処理装置。
【請求項10】
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得部と、
前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置及び面積を推定する位置推定部と
を備える、信号処理装置。
【請求項11】
前記位置推定部によって推定された前記位置及び前記面積に基づいて、前記漁網に衝突した魚のサイズを推定する魚状態推定部を更に備える、請求項10に記載の信号処理装置。
【請求項12】
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得部と、
前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定部と、
前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網が配置されている水域の水流の状態を推定する水流状態推定部と
を備える、信号処理装置。
【請求項13】
請求項1から12のいずれか一項に記載の信号処理装置と、
前記漁網と
を備える、信号処理システム。
【請求項14】
コンピュータを、請求項1から12のいずれか一項に記載の信号処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項15】
コンピュータによって実行される信号処理方法であって、
漁網の縦方向及び横方向のそれぞれに組み込まれた複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号を取得する圧電信号取得段階と、
前記複数の圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定段階と
を備える、信号処理方法。
【請求項16】
コンピュータによって実行される信号処理方法であって、
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得段階と、
入力を漁網に組み込まれた複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号とし、出力を前記漁網のうちの圧力が加わった位置とする学習モデルに、前記圧電信号取得段階で取得した複数の前記圧電信号を入力することによって、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定段階と
を備える、信号処理方法。
【請求項17】
コンピュータによって実行される信号処理方法であって、
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得段階と、
前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定段階と、
前記位置推定段階で推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網内の魚の状態を推定する魚状態推定段階と
を備える、信号処理方法。
【請求項18】
コンピュータによって実行される信号処理方法であって、
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得段階と、
前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置及び面積を推定する位置推定段階と
を備える、信号処理方法。
【請求項19】
前記位置推定段階で推定された前記位置及び前記面積に基づいて、前記漁網に衝突した魚のサイズを推定する魚状態推定段階を更に備える、請求項18に記載の信号処理方法。
【請求項20】
コンピュータによって実行される信号処理方法であって、
漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得段階と、
前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定段階と、
前記位置推定段階によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網が配置されている水域の水流の状態を推定する水流状態推定段階と
を備える、信号処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号処理装置、信号処理システム、プログラム、及び信号処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、圧電性の組紐が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2018-11334号公報
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の一実施態様によれば、信号処理装置が提供される。前記信号処理装置は、漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得部を備えてよい。前記信号処理装置は、前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定部を備えてよい。
【0004】
前記圧電信号取得部は、前記漁網に組み込まれた複数の前記圧電組紐のそれぞれによって出力された複数の前記圧電信号を取得してよく、前記位置推定部は、前記複数の圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定してよい。前記位置推定部は、入力を漁網に組み込まれた複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号とし、出力を前記漁網のうちの圧力が加わった位置とする学習モデルに、前記圧電信号取得部が取得した前記複数の圧電信号を入力することによって、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定してよい。前記信号処理装置は、前記複数の圧電組紐が組み込まれた前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、前記漁網に前記圧力が加わったときに前記複数の圧電組紐によって出力された複数の圧電信号とを学習データとして、前記学習モデルを機械学習により生成するモデル生成部を更に備えてよい。
【0005】
前記信号処理装置は、前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網内の魚の状態を推定する魚状態推定部を更に備えてよい。前記魚状態推定部は、前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網による漁獲量を推定してよい。前記位置推定部は、前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置及び面積を推定してよく、前記魚状態推定部は、前記位置推定部によって推定された前記位置及び前記面積に基づいて、前記漁網に衝突した魚のサイズを推定してよい。前記信号処理装置は、前記位置推定部によって推定された前記漁網のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、前記漁網が配置されている水域の水流の状態を推定する水流状態推定部を更に備えてよい。
【0006】
本発明の一実施態様によれば、信号処理システムが提供される。前記信号処理装置は、前記信号処理装置と、前記漁網とを備えてよい。
【0007】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータを、前記信号処理装置として機能させるためのプログラムが提供される。
【0008】
本発明の一実施態様によれば、コンピュータによって実行される信号処理方法が提供される。前記信号処理方法は、漁網に組み込まれた圧電組紐によって出力された圧電信号を取得する圧電信号取得段階を備えてよい。前記信号処理方法は、前記圧電信号に基づいて、前記漁網のうちの圧力が加わった位置を推定する位置推定段階を備えてよい。
【0009】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】システム10の一例を概略的に示す。
図2】信号処理装置200の機能構成の一例を概略的に示す。
図3】信号処理装置200による推定処理について説明するための説明図である。
図4】信号処理装置200による推定処理について説明するための説明図である。
図5】漁網100の設置環境の一例を概略的に示す。
図6】信号処理装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。
図7】信号処理装置200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
漁業や養殖には、漁網が欠かせない。定置網であれば、どのくらいの魚がかかっているかは、網をあげてみなければわからない。魚が少ない状態で網をあげてしまうことは、コスト対効果等の観点で好ましくない。このため、漁網内の状況を把握可能な技術を提供することが望まれる。本実施形態に係るシステム10においては、圧電組紐を組み込んだ漁網を用いることによって、漁網内の状況や、漁網周辺の状況を把握可能にする技術を提供する。
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、システム10の一例を概略的に示す。システム10は、漁網100及び信号処理装置200を備える。
【0014】
本実施形態に係る漁網100には、圧電組紐が組み込まれている。圧電組紐とは、圧電体を組紐状にしたセンサである。圧電組紐は、例えば、ポリ乳酸繊維を使用して圧電体を組紐状にすることによって生成される。圧電組紐は、加えられる圧力をセンシングすることを可能にする。圧電組紐は、加えられた圧力に応じた信号(圧電信号と記載する場合がある。)を出力可能である。
【0015】
漁網100は、複数の圧電組紐を編むことによって生成されてよい。漁網100は、いわゆる通常の漁網の1本1本の線状部材に圧電組紐を組み込むことによって生成されてもよい。
【0016】
図1では、複数の圧電組紐110が縦方向及び横方向に編まれている。複数の圧電組紐110は、信号処理部130に電気的に接続されている。信号処理部130は、複数の圧電組紐110のそれぞれによって出力された圧電信号を、信号処理装置200に送信する。
【0017】
信号処理部130と信号処理装置200とは、有線接続されてよい。信号処理部130と信号処理装置200とは、無線接続されてもよい。例えば、信号処理部130と信号処理装置200とは、近距離無線通信によって無線接続される。
【0018】
信号処理部130が移動体通信機能を備えて、無線基地局を介して圧電信号を信号処理装置200に送信してもよい。信号処理部130が、Wi-Fi(登録商標)通信機能を備えて、Wi-Fiアクセスポイント等を介して圧電信号を信号処理装置200に送信してもよい。信号処理部130と信号処理装置200との通信方法はこれらに限られず、既存の任意の通信方法が用いられてよい。
【0019】
信号処理装置200は、信号処理部130から受信した圧電信号に基づいて、漁網100のうちの圧力が加わった位置を推定する。圧電組紐110は、圧力が加わった位置及び圧力の強さによって、異なる特徴を示す圧電信号を出力する。したがって、漁網100の様々な位置に対して様々な強さの圧力を加えながら複数の圧電組紐110によって出力される圧電信号を収集して学習することによって、複数の圧電組紐110によって出力される圧電信号から、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さを推定可能にできる。
【0020】
図2は、信号処理装置200の機能構成の一例を概略的に示す。信号処理装置200は、学習データ生成部202、学習データ取得部204、モデル生成部206、モデル記憶部208、モデル取得部210、圧電信号取得部212、推定部220、及び出力制御部230を備える。なお、信号処理装置200がこれらの全てを備えることは必須とは限らない。
【0021】
学習データ生成部202は、学習データを生成する。学習データは、漁網100のうちの圧力が加わった位置と、漁網100に圧力が加わったときに複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とを含んでよい。学習データは、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さと、漁網100に圧力が加わったときに複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とを含んでもよい。学習データは、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び面積と、漁網100に圧力が加わったときに複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とを含んでもよい。
【0022】
学習データ生成部202は、漁網100に対して圧力を加える実験結果を用いて学習データを生成してよい。学習データを生成するために漁網100に圧力を加える方法としては、任意の方法が用いられてよい。例えば、実験者が、地上の実験室等に漁網100を配置し、ロボットアーム等を用いて圧力を加え、漁網100のうちの圧力を加えた位置と複数の圧電組紐110による圧電信号とを記録する。実験者は、漁網100に加えた圧力の強さを合わせて記録してもよい。実験者は、漁網100に対して圧力を加える面積をさらに変化させて、当該面積を合わせて記録してもよい。なお、漁網100が実際に利用される環境と同じ環境又は類似する環境で実験可能であれば、そのような環境で実験した方が精度の向上が見込まれる。具体的には、漁網100を水中に配置して実験したり、漁網100を実際に配置する海中に配置して実験したりしてよい。
【0023】
学習データ生成部202は、シンセティックデータを用いて、学習データを生成してもよい。学習データ生成部202は、仮想世界において、漁網100に対して圧力を加えた場合における、複数の圧電組紐110によって出力される圧電信号を示すシンセティックデータを生成して、当該シンセティックデータを用いてよい。
【0024】
学習データ取得部204は、学習データを取得する。学習データ取得部204は、学習データ生成部202によって生成された学習データを取得してよい。学習データ取得部204は、他の装置によって生成された学習データを、当該他の装置から受信してもよい。
【0025】
モデル生成部206は、学習データ取得部204が取得した学習データを用いて、学習モデルを生成する。例えば、モデル生成部206は、入力を、複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とし、出力を漁網100のうちの圧力が加わった位置とする学習モデルを生成する。モデル生成部206は、入力を、複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とし、出力を漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さとする学習モデルを生成してもよい。モデル生成部206は、入力を、複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とし、出力を漁網100のうちの圧力が加わった位置及び面積とする学習モデルを生成してもよい。モデル生成部206は、入力を、複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とし、出力を漁網100のうちの圧力が加わった位置及び面積並びに圧力の強さとする学習モデルを生成してもよい。
【0026】
モデル記憶部208は、モデル生成部206が生成した学習モデルを記憶する。モデル取得部210は、他の装置によって生成された学習モデルを、当該他の装置から取得する。当該他の装置は、モデル生成部206と同様の方法で学習モデルを生成してよい。モデル記憶部208は、モデル取得部210が取得した学習モデルを記憶してもよい。
【0027】
圧電信号取得部212は、漁網100に組み込まれた圧電組紐110によって出力された圧電信号を取得する。圧電信号取得部212は、漁網100に組み込まれた複数の圧電組紐110のそれぞれによって出力された圧電信号を取得してよい。圧電信号取得部212は、信号処理部130から圧電信号を受信してよい。
【0028】
推定部220は、圧電信号取得部212が取得した圧電信号を用いた推定処理を実行する。出力制御部230は、推定部220による推定結果を出力するよう制御する。例えば、出力制御部230は、推定部220による推定結果を、信号処理装置200が備えるディスプレイに表示出力するよう制御する。例えば、出力制御部230は、推定部220による推定結果を、他の装置に対して送信出力するよう制御する。
【0029】
推定部220は、位置推定部222、魚状態推定部224、及び水流状態推定部226を有する。なお、推定部220がこれらの全てを有することは必須とは限らない。
【0030】
位置推定部222は、圧電信号に基づいて、漁網100のうちの圧力が加わった位置を推定する。位置推定部222は、圧電信号取得部212が取得した複数の圧電信号に基づいて、漁網100のうちの圧力が加わった位置を推定してよい。
【0031】
位置推定部222は、モデル記憶部208に記憶されている学習モデルに、圧電信号取得部212が取得した複数の圧電信号を入力することによって、漁網100のうちの圧力が加わった位置を推定してよい。位置推定部222は、各時刻における、漁網100のうちの圧力が加わった位置を推定してよい。出力制御部230が推定結果を出力するよう制御することによって、出力先に、漁網100に対する圧力の加わり状況をリアルタイムに把握させることができる。
【0032】
位置推定部222は、モデル記憶部208に記憶されている学習モデルに、圧電信号取得部212が取得した複数の圧電信号を入力することによって、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さを推定してもよい。位置推定部222は、各時刻における、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さを推定してよい。出力制御部230が推定結果を出力するよう制御することによって、出力先に、漁網100に対する圧力の加わり状況をリアルタイムに把握させることができる。
【0033】
魚状態推定部224は、位置推定部222による推定結果に基づいて、漁網100内の魚の状態を推定する。例えば、魚状態推定部224は、位置推定部222によって推定された、漁網100のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、漁網100内の魚の状態を推定する。
【0034】
例えば、漁網100が定置網として利用されている場合において、魚状態推定部224は、漁獲量、すなわち、漁網100内に存在する魚の量を推定する。魚状態推定部224は、例えば、漁網100全体に対する圧力が加わった位置の割合毎に、漁獲量を表す漁獲量情報を対応付けた漁獲量推定情報を予め格納する。下記表1は、漁獲量推定情報の一例である。表1に例示するように、漁獲量推定情報は、漁網100全体に対する圧力が加わった位置の割合の範囲毎に、漁獲量を示す数値が登録されてよい。
【0035】
【表1】
【0036】
下記表2は、漁獲量推定情報の一例である。表2に示すように、漁獲量推定情報は、漁網100全体に対する圧力が加わった位置の割合の範囲毎に、漁獲量を表す言葉が登録されてよい。
【0037】
【表2】
【0038】
出力制御部230は、魚状態推定部224による推定結果を、漁網100を用いて漁を行っている漁師等に対して出力するよう制御してよい。これにより、例えば、漁師が、漁獲量が少ないにもかかわらず、網を上げてしまわないようにすることができる。
【0039】
魚状態推定部224は、例えば、位置推定部222によって推定された、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さと、圧力が加わった時刻に基づいて、魚の状態を推定する。例えば、魚の養殖場においては、魚が漁網100に衝突し、怪我をしたり、鱗が剥がれて、病気の原因になったりすることがあるが、海上からの判定は難しい。
【0040】
魚状態推定部224は、例えば、漁網100内の魚の数と、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さと、圧力が加わった時刻とに基づいて、魚の健康状態を推定する。例えば、予め定められた期間毎に、魚の平均的な衝突回数及び衝突度合を算出し、衝突回数と衝突度合から、魚の怪我の状態を推定することによって、魚の健康状態を推定することができる。なお、これは一例であり、魚の健康状態の推定方法として、他の方法を用いてもよい。出力制御部230は、魚状態推定部224による推定結果を、例えば、養殖場の管理者等に対して出力するよう制御する。これにより、養殖場の管理者等が、魚の健康状態を把握することをサポートすることができる。
【0041】
水流状態推定部226は、位置推定部222による推定結果に基づいて、漁網100が配置されている水域の水流の状態を推定する。例えば、水流状態推定部226は、位置推定部222によって推定された漁網100のうちの圧力が加わった位置と、圧力が加わった時刻とに基づいて、漁網100が配置されている水域の水流の状態を推定する。例えば、水流状態推定部226は、位置推定部222によって推定された漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さと、圧力が加わった時刻とに基づいて、漁網100が配置されている水域の水流の状態を推定する。
【0042】
水流状態推定部226は、例えば、漁網100全体に対する圧力が加わった位置の割合が、予め定められた閾値より大きい場合に、漁網100全体に力が加わっていることから、水流が変化していると推定する。水流状態推定部226は、圧力の強さの平均値に基づいて、水流の強さを推定してよい。例えば、水流状態推定部226は、圧力の強さの平均値が強いほど、水流の強さが強いと推定する。
【0043】
水流状態推定部226は、例えば、圧力の強さの平均値毎に、水流を表す水流情報を対応付けた水流推定情報を予め格納する。水流推定情報には、例えば、圧力の強さの平均値の範囲毎に、水流を表す数値が登録される。水流推定情報には、例えば、圧力の強さの平均値の範囲毎に、水流の強さを示す言葉が登録される。
【0044】
漁網100が定置網として利用されている場合、出力制御部230は、水流状態推定部226による推定結果を、漁網100を用いて漁を行っている漁師等に対して出力するよう制御してよい。これにより、例えば、非常に強い水流が発生している場合に、漁網100内の魚に悪影響が与えられたり、漁網100が流されたりする可能性があることを、漁師に知得させることができる。
【0045】
漁網100が養殖場で利用されている場合、出力制御部230は、水流状態推定部226による推定結果を、養殖場の管理者等に対して出力するよう制御してよい。これにより、例えば、潮流などによる魚の運動量と魚の美味しさとの関連性や餌の量等の情報を分析可能にすることができる。
【0046】
図3及び図4は、信号処理装置200による推定処理について説明するための説明図である。位置推定部222は、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び面積を推定してもよい。
【0047】
例えば、位置推定部222は、複数の圧電信号に基づいて、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び圧力の強さを推定し、推定結果を用いて、圧力が加わった面積を推定する。圧力が加わった面積は、圧力が加わった位置同士の位置関係と、圧力の強さの関係から算出することができる。
【0048】
位置推定部222は、複数の圧電信号に基づいて、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び面積を推定してもよい。例えば、位置推定部222は、圧電信号取得部212によって取得された複数の圧電信号を、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び面積と漁網100に圧力が加わったときに複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号とを含む学習データを用いて生成された学習モデルに入力することによって、漁網100のうちの圧力が加わった位置及び面積を推定する。
【0049】
これらによって、漁網100のうちの圧力が加わった位置に加えて、圧力が加わった面積を推定した推定結果を出力することが可能になる。これにより、例えば、図3のような推定結果の場合には、魚が漁網100に引っかかっており、図4のような推定結果の場合には、魚が漁網100に衝突したなどの状況分析を可能にすることができる。
【0050】
図5は、漁網100の設置環境の一例を概略的に示す。ここでは、漁網100が生簀に設置された場合を例示している。漁網100に組み込まれた圧電組紐110によって出力された圧電信号は、生簀の上(空気中)に配置された信号処理部130によって、信号処理装置200に対して送信されてよい。信号処理装置200は、信号処理部130から受信した複数の圧電信号を用いて、生簀内の魚の状態や、生簀が配置されている水域の水流の状態を推定する。
【0051】
上記実施形態では、漁網100の全体に圧電組紐110が組み込まれた場合を主に例に挙げて説明したが、これに限らない。圧電組紐110が組み込まれるのは、漁網100の全体でなくてもよい。例えば、漁網100の縦方向について、圧電組紐110が1つおき等、予め定められた数毎に組み込まれる。例えば、漁網100の横方向について、圧電組紐110が1つおき等、予め定められた数毎に組み込まれる。例えば、漁網100の縦方向及び横方向について、圧電組紐110が1つおき等、予め定められた数毎に組み込まれる。圧電組紐110が組み込まれる間隔は、対象とする魚のサイズに応じて決定されてもよい。
【0052】
例えば、漁網100の縦方向及び横方向のうち、縦方向のみに圧電組紐110が組み込まれる。例えば、漁網100の縦方向及び横方向のうち、横方向のみに圧電組紐110が組み込まれる。
【0053】
例えば、漁網100の全面ではなく、一部の面のみに圧電組紐110が組み込まれる。例えば、漁網100の中心領域のみに圧電組紐110が組み込まれる。例えば、漁網100の中心領域を除く領域のみに圧電組紐110が組み込まれる。
【0054】
図5に例示するように漁網100が生簀に組み込まれる場合において、深さ方向の階層毎に、圧電組紐110が組み込まれてもよい。例えば、深さ方向に3階層で構成されている場合に、3階層のうちの1階層のみに圧電組紐110が組み込まれてよく、3階層のうちの2階層のみに圧電組紐110が組み込まれてもよい。
【0055】
また、例えば、図5に例示するように、漁網100が直方体形状に配置される場合において、角の部分にのみ圧電組紐110が組み込まれてもよい。
【0056】
また、例えば、漁網100のうち、アンカーが接続される部分のみに圧電組紐110が組み込まれてもよい。この場合、例えば、推定部220は、圧電信号取得部212が取得した圧電信号によって、アンカーに加わる圧力の強さを推定する。出力制御部230は、推定部220が推定したアンカーに加わる圧力の強さが予め定められた閾値より強い場合に、生簀の管理者等に対して警告情報を出力するよう制御してもよい。これにより、アンカーに強い力が加わっている状態、すなわち、生簀が流されそうになっている可能性がある状況であることを、生簀の管理者等に知得させることができる。
【0057】
図6は、信号処理装置200による処理の流れの一例を概略的に示す。ここでは、漁網100が海中に設置され、漁網100の複数の圧電組紐110による圧電信号を信号処理部130が送信する環境が整った状態を開始状態として説明する。
【0058】
S102では、圧電信号取得部212が、複数の圧電組紐110によって出力された複数の圧電信号を取得する。S104では、位置推定部222が、S102において圧電信号取得部212が取得した複数の圧電信号に基づいて、漁網100のうちの圧力が加わった位置を推定する。
【0059】
処理開始から予め設定された設定時間が経過した場合(S106でYES)、S108に進み、経過していない場合(S106でNO)、S102に戻る。S108では、推定部220が、圧電信号取得部212によって複数時刻で取得された複数の圧電信号に基づいて、状態推定を実行する。例えば、魚状態推定部224が、漁網100内の魚の状態を推定する。例えば、水流状態推定部226が、漁網100が配置されている水域の水流の状態を推定する。
【0060】
S110では、出力制御部230が、推定部220による推定結果から、通知を実行するか否かを判定する。出力制御部230は、例えば、魚状態推定部224によって推定された魚の状態が、予め登録された通知条件を満たす場合に、通知を実行すると判定する。出力制御部230は、例えば、水流状態推定部226によって推定された水流の状態が、予め登録された通知条件を満たす場合に、通知を実行すると判定する。通知を実行すると判定した場合、S112に進み、しないと判定した場合、S114に進む。S112では、出力制御部230が、通知データを出力するよう制御する。
【0061】
S114では、漁網100の監視を終了するか否かを判定する。信号処理装置200は、漁網100の監視の終了指示を受領していた場合、終了すると判定する。終了しないと判定した場合、S102に戻る。
【0062】
図7は、信号処理装置200として機能するコンピュータ1200のハードウェア構成の一例を概略的に示す。コンピュータ1200にインストールされたプログラムは、コンピュータ1200を、本実施形態に係る装置の1又は複数の「部」として機能させ、又はコンピュータ1200に、本実施形態に係る装置に関連付けられるオペレーション又は当該1又は複数の「部」を実行させることができ、及び/又はコンピュータ1200に、本実施形態に係るプロセス又は当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ1200に、本明細書に記載のフローチャート及びブロック図のブロックのうちのいくつか又はすべてに関連付けられた特定のオペレーションを実行させるべく、CPU1212によって実行されてよい。
【0063】
本実施形態によるコンピュータ1200は、CPU1212、RAM1214、及びグラフィックコントローラ1216を含み、それらはホストコントローラ1210によって相互に接続されている。コンピュータ1200はまた、通信インタフェース1222、記憶装置1224、DVDドライブ、及びICカードドライブのような入出力ユニットを含み、それらは入出力コントローラ1220を介してホストコントローラ1210に接続されている。DVDドライブは、DVD-ROMドライブ及びDVD-RAMドライブ等であってよい。記憶装置1224は、ハードディスクドライブ及びソリッドステートドライブ等であってよい。コンピュータ1200はまた、ROM1230及びキーボードのようなレガシの入出力ユニットを含み、それらは入出力チップ1240を介して入出力コントローラ1220に接続されている。
【0064】
CPU1212は、ROM1230及びRAM1214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ1216は、RAM1214内に提供されるフレームバッファ等又はそれ自体の中に、CPU1212によって生成されるイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス1218上に表示されるようにする。
【0065】
通信インタフェース1222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。記憶装置1224は、コンピュータ1200内のCPU1212によって使用されるプログラム及びデータを格納する。DVDドライブは、プログラム又はデータをDVD-ROM等から読み取り、記憶装置1224に提供する。ICカードドライブは、プログラム及びデータをICカードから読み取り、及び/又はプログラム及びデータをICカードに書き込む。
【0066】
ROM1230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ1200によって実行されるブートプログラム等、及び/又はコンピュータ1200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入出力チップ1240はまた、様々な入出力ユニットをUSBポート、パラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入出力コントローラ1220に接続してよい。
【0067】
プログラムは、DVD-ROM又はICカードのようなコンピュータ可読記憶媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読記憶媒体から読み取られ、コンピュータ可読記憶媒体の例でもある記憶装置1224、RAM1214、又はROM1230にインストールされ、CPU1212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ1200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置又は方法が、コンピュータ1200の使用に従い情報のオペレーション又は処理を実現することによって構成されてよい。
【0068】
例えば、通信がコンピュータ1200及び外部デバイス間で実行される場合、CPU1212は、RAM1214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インタフェース1222に対し、通信処理を命令してよい。通信インタフェース1222は、CPU1212の制御の下、RAM1214、記憶装置1224、DVD-ROM、又はICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、又はネットワークから受信した受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ領域等に書き込む。
【0069】
また、CPU1212は、記憶装置1224、DVDドライブ(DVD-ROM)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイル又はデータベースの全部又は必要な部分がRAM1214に読み取られるようにし、RAM1214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU1212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックしてよい。
【0070】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、及びデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU1212は、RAM1214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプのオペレーション、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM1214に対しライトバックする。また、CPU1212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU1212は、当該複数のエントリの中から、第1の属性の属性値が指定されている条件に一致するエントリを検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0071】
上で説明したプログラム又はソフトウエアモジュールは、コンピュータ1200上又はコンピュータ1200近傍のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワーク又はインターネットに接続されたサーバシステム内に提供されるハードディスク又はRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読記憶媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ1200に提供する。
【0072】
本実施形態におけるフローチャート及びブロック図におけるブロックは、オペレーションが実行されるプロセスの段階又はオペレーションを実行する役割を持つ装置の「部」を表わしてよい。特定の段階及び「部」が、専用回路、コンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、及び/又はコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタル及び/又はアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)及び/又はディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、及びプログラマブルロジックアレイ(PLA)等のような、論理積、論理和、排他的論理和、否定論理積、否定論理和、及び他の論理演算、フリップフロップ、レジスタ、並びにメモリエレメントを含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0073】
コンピュータ可読記憶媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読記憶媒体は、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読記憶媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(登録商標)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0074】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、又はSmalltalk(登録商標)、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、及び「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1又は複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコード又はオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0075】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路が、フローチャート又はブロック図で指定されたオペレーションを実行するための手段を生成するために当該コンピュータ可読命令を実行すべく、ローカルに又はローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサ、又はプログラマブル回路に提供されてよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0076】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0077】
特許請求の範囲、明細書、及び図面中において示した装置、システム、プログラム、及び方法における動作、手順、ステップ、及び段階などの各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」などと明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、及び図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」などを用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0078】
10 システム、100 漁網、110 圧電組紐、130 信号処理部、200 信号処理装置、202 学習データ生成部、204 学習データ取得部、206 モデル生成部、208 モデル記憶部、210 モデル取得部、212 圧電信号取得部、220 推定部、222 位置推定部、224 魚状態推定部、226 水流状態推定部、230 出力制御部、1200 コンピュータ、1210 ホストコントローラ、1212 CPU、1214 RAM、1216 グラフィックコントローラ、1218 ディスプレイデバイス、1220 入出力コントローラ、1222 通信インタフェース、1224 記憶装置、1230 ROM、1240 入出力チップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7