(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-20
(45)【発行日】2024-08-28
(54)【発明の名称】UL位置決めのための基準信号送信時のビームスイープ
(51)【国際特許分類】
H04B 7/06 20060101AFI20240821BHJP
H04W 8/24 20090101ALI20240821BHJP
H04W 16/28 20090101ALI20240821BHJP
H04W 24/10 20090101ALI20240821BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20240821BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20240821BHJP
H04W 72/20 20230101ALI20240821BHJP
【FI】
H04B7/06 950
H04W8/24
H04W16/28
H04W24/10
H04W64/00 110
H04W72/0446
H04B7/06 150
H04W72/20
(21)【出願番号】P 2022548948
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 CN2020075131
(87)【国際公開番号】W WO2021159407
(87)【国際公開日】2021-08-19
【審査請求日】2022-10-12
(73)【特許権者】
【識別番号】515076873
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オサケユイチア
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100141162
【氏名又は名称】森 啓
(72)【発明者】
【氏名】モン ヤン
(72)【発明者】
【氏名】タオ タオ
(72)【発明者】
【氏名】ライアン キーティング
(72)【発明者】
【氏名】リョウ チエンクオ
【審査官】齊藤 晶
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0335430(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0329542(US,A1)
【文献】国際公開第2019/032887(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2019/0394634(US,A1)
【文献】3rd Generation Partnership Project;Technical Specification Group Radio Access Network;NR;Radio Resource Control (RRC) protocol specification (Release 15),3GPP TS 38.331 V15.3.0,2018年09月
【文献】Fraunhofer HHI, Fraunhofer IIS,Optimized beam correspondence assessment using localized beam sweeping[online],3GPP TSG-RAN WG4 Meeting #91 R4-1905646,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG4_Radio/TSGR4_91/Docs/R4-1905646.zip>,2019年05月17日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/06
H04W 8/24
H04W 16/28
H04W 24/10
H04W 64/00
H04W 72/0446
H04W 72/20
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1-4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビーム形成能力に関する報告の要求をターゲットユーザ機器に送信するステップと、
前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告を受信するステップと、
前記報告に含まれる少なくとも能力情報に基づいて、前記ターゲットユーザ機器によって使用されるための少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振るステップと、
前記ターゲットユーザ機器のために割り振られた前記少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいて
ビームスイーピングルールを決定するステップと、
前記測位基準信号リソースの割振りおよび前記
ビームスイーピングルールを前記ターゲットユーザ機器に送信するステップと、
を含む方法
であって、
前記ビームスイーピングルールは、前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートしないときに、
全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに、包括的ビームスイーピングが使用される、モード2、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに、部分的なビームスイーピングが使用される、モード3、
の3つのモードのうちの1つに従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせる、
方法。
【請求項2】
ビーム形成能力に関する前記報告は、
前記ターゲットユーザ機器が
ビームスイーピングをサポートするかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報、
のうちの1つ以上を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、
ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、構成された空間関係を有する1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って割り振られる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する測位基準信号リソースを受信するために前記ターゲットユーザ機器によって使用されている受信機ビーム情報を含む前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する前記測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされる前記ビームの数を含む、前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記
ビームスイーピングルールがモード2に従って前記ターゲットユーザ機器がスキャンすることを可能にするとき、前記包括的
ビームスイーピングは、全てのビーム方向と、設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、のうちの1つの使用を実行される、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記
ビームスイーピングルールがモード2に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、構成された空間関係を有する測位基準信号に対応するビーム方向を除外する、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記
ビームスイーピングルールがモード3に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、いくつかの所望の方向にのみスイープする、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1つのプロセッサとコンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
ビーム形成能力に関する報告の要求をターゲットユーザ機器に送信するステップと、
前記ターゲットユーザ機器から前記ビーム形成能力に関する前記報告を受信するステップと、
少なくとも、前記報告に含まれる前記ビーム形成能力の情報に基づいて、前記ターゲットユーザ機器によって使用されるための少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振るステップと、
前記ターゲットユーザ機器のために割り振られた前記少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいて、
ビームスイーピングルールを決定するステップと、
前記測位基準信号リソースの割振りおよび前記
ビームスイーピングルールを前記ターゲットユーザ機器に送信するステップと、
を実行させるように構成される、装置
であって、
前記ビームスイーピングルールは、前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートしないとき、
全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1と、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに包括的ビームスイーピングが使用される、モード2と、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに部分的なビームスイーピングが使用される、モード3と、
の3つのモードのうちの1つに従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせる、
装置。
【請求項12】
ビーム形成能力に関する前記報告は、
前記ターゲットユーザ機器が
ビームスイーピングをサポートするかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報、
のうちの1つ以上を含む、
請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、
ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、
請求項11に記載の装置。
【請求項14】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、構成された空間関係を有する1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って割り振られる、
請求項11に記載の装置。
【請求項15】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する測位基準信号リソースを受信するために前記ターゲットユーザ機器によって使用されている受信ビーム情報を含む、前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する前記測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数を含む、前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2に従って前記ターゲットユーザ機器がスキャンすることを可能にするとき、
前記包括的
ビームスイーピングは、全てのビーム方向と、
設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、
のうちの1つを用いて実行される、
請求項11に記載の装置。
【請求項18】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、構成された空間関係を有する測位基準信号に対応するビーム方向を除外する、
請求項11に記載の装置。
【請求項19】
前記
ビームスイーピングルールが、モード3に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、いくつかの所望の方向にのみスイープする、
請求項11に記載の装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、
請求項11に記載の装置。
【請求項21】
ビーム形成能力に関する報告を求めるリクエストを、ターゲットユーザ機器に送信するための手段と、
前記ターゲットユーザ機器から前記ビーム形成能力に関する報告を受信するための手段と、
少なくとも、前記報告に含まれる前記ビーム形成能力の情報に基づいて、前記ターゲットユーザ機器による使用のために少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振るための手段と、
前記ターゲットユーザ機器のために割り振られた前記少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいて
ビームスイーピングルールを決定するための手段と、
前記ターゲットユーザ機器に前記測位基準信号リソースの割振りおよび前記
ビームスイーピングルールを送るための手段と、
を備える装置
であって、
前記ビームスイーピングルールは、前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートしないとき、
全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1と、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに、包括的ビームスイーピングが使用され、モード2と、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに、部分的なビームスイーピングが使用される、モード3と、
の3つのモードのうちの1つに従って、前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせる、
装置。
【請求項22】
前記ビーム形成能力に関する報告は、
前記ターゲットユーザ機器が
ビームスイーピングをサポートするかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報、
のうちの1つ以上を含む、
請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、
ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、
請求項21に記載の装置。
【請求項24】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、構成された空間関係を有する1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って割り振られる、
請求項21に記載の装置。
【請求項25】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する測位基準信号リソースを受信するために前記ターゲットユーザ機器によって使用されている受信ビーム情報を含む、前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項24に記載の装置。
【請求項26】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する前記測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数を含む、前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項24に記載の装置。
【請求項27】
前記
ビームスイーピングルールがモード2に従った前記ターゲットユーザ機器のスキャンを可能にするとき、前記包括的
ビームスイーピングは、全てのビーム方向と、設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、のうちの1つを使用して実行される、
請求項21に記載の装置。
【請求項28】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、空間関係測位基準信号を用いて構成されたビーム方向を除外する、
請求項21に記載の装置。
【請求項29】
前記
ビームスイーピングルールがモード3に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、いくつかの所望の方向にのみスイープする、
請求項21に記載の装置。
【請求項30】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、
請求項21に記載の装置。
【請求項31】
装置によって実行されたときに、該装置に、少なくとも、
ビーム形成能力に関する報告の要求をターゲットユーザ機器に送信するステップと、
前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告を受信するステップと、
報告に含まれる少なくとも前記ビーム形成能力の情報に基づいて、前記ターゲットユーザ機器によって使用されるための少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振るステップと、
前記ターゲットユーザ機器のために割り振られた前記少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいて、
ビームスイーピングルールを決定するステップと、
前記測位基準信号リソースの割振りおよび
ビームスイーピングルールを、前記ターゲットユーザ機器に送信するステップと、
を実行させるための命令を含む、コンピュータプログラム
であって、
前記ビームスイーピングルールは、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートしないとき、全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1と、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに、包括的ビームスイーピングが使用される、モード2と、
前記ターゲットユーザ機器がビームスイーピングをサポートするときに、部分的なビームスイーピングが使用される、モード3と、
の3つのモードのうちの1つに従って、前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせる、請コンピュータプログラム。
【請求項32】
前記ビーム形成能力に関する報告は、
前記ターゲットユーザ機器が
ビームスイーピングをサポートするかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報、
のうちの1つ以上を含む、
請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項33】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、
ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、
請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項34】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、
ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、構成された空間関係を有する1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースは、
構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って割り振られる、
請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項35】
前記少なくとも1つの
測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する
測位基準信号リソースを受信するために前記ターゲットユーザ機器によって使用されている受信機ビーム情報を含む、前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項34に記載のコンピュータプログラム。
【請求項36】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースの前記割振りは、構成された空間関係を有する前記測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数を含む、前記ターゲットユーザ機器からの前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項34に記載のコンピュータプログラム。
【請求項37】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2に従って前記ターゲットユーザ機器がスキャンすることを可能にするとき、
前記包括的
ビームスイーピングは、全てのビーム方向と、
設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、
のうちの1つを用いて実行される、
請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項38】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、構成された空間関係を有する測位基準信号に対応するビーム方向を除外する、
請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項39】
前記
ビームスイーピングルールがモード3に従って前記ターゲットユーザ機器をスキャンさせるとき、前記ターゲットユーザ機器は、いくつかの所望の方向にのみスイープする、
請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項40】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、
請求項31に記載のコンピュータプログラム。
【請求項41】
サービング基地局からのビーム形成能力に関する報告の要求を受信するステップと、
前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告を送信するステップと、
前記サービング基地局から、少なくとも1つの測位基準信号リソースおよびルールに関する情報を受信するステップと、
ビームスイーピングルールに基づいて、前記受信された測位基準信号リソースの割振りを使用して、アップリンク測位基準信号送信に対してビームスイーピングを実行するステップと、
を含む方法
であって、
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、構成された空間関係を有する1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って構成される、
方法。
【請求項42】
前記ビーム形成能力に関する報告は、
ビームスイーピングがサポートされているかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報、
のうちの1つ以上を含む、
請求項41に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、
ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、
請求項41に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースを受信するために、ターゲットユーザ機器によって使用されている受信機ビーム情報を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項41に記載の方法。
【請求項45】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記
ビームスイーピングルールは、
ビームスイーピングがサポートされないときに、全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1、
ビームスイーピングがサポートされるときに、包括的
ビームスイーピングが使用される、モード2、および、
ビームスイーピングがサポートされるときに、部分的な
ビームスイーピングが使用される、モード3の3つのモードのうちの1つに従ってスキャンを可能にする、
請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2に従ってスキャンを可能にするとき、
包括的
ビームスイーピングは、全てのビーム方向と、
設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、
のうちの1つを使用して実行される、
請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2によるスキャンをさせるとき、構成された空間関係を有する
測位基準信号に対応するビーム方向が除外される、
請求項46に記載の方法。
【請求項49】
前記
ビームスイーピングルールが、モード3によるスキャンをさせるとき、スイープは、いくつかの所望の方向のみにある、
請求項46に記載の方法。
【請求項50】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、
請求項41に記載の方法。
【請求項51】
少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備える装置であって、前記少なくとも1つのメモリおよび前記コンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、前記装置に、
サービング基地局からビーム形成能力に関する報告の要求を受信するステップと、
前記ビーム形成能力に関する前記報告を前記サービング基地局に送信するステップと、
前記サービング基地局から、少なくとも1つの測位基準信号リソースおよびルールに関する情報を受信するステップと、
ビームスイーピングルールに基づいて、前記受信された測位基準信号リソースの割振りを使用して、アップリンク測位基準信号送信に対してビームスイーピングを実行するステップと、
を実行させるように構成される、
装置
であって、
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースが、ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、構成された空間関係を有する1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースが、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って構成される、
装置。
【請求項52】
ビーム形成能力に関する前記報告は、
ビームスイーピングがサポートされているかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報
のうちの1つ以上を含む、
請求項51に記載の装置。
【請求項53】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、
ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、
請求項51に記載の装置。
【請求項54】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースを受信するためにターゲットユーザ機器によって使用されている受信機ビーム情報を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項51に記載の装置。
【請求項55】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項51に記載の装置。
【請求項56】
前記
ビームスイーピングルールは、
ビームスイーピングがサポートされないときに、
全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1、
ビームスイーピングがサポートされるときに包括的
ビームスイーピングが使用さる、モード2、
ビームスイーピングがサポートされるときに部分的な
ビームスイーピングが使用される、モード3、
の3つのモードのうちの1つに従ってスキャンを可能にする、
請求項51に記載の装置。
【請求項57】
モード2に従って前記
ビームスイーピングルールがスキャンを可能にするとき、包括的
ビームスイーピングが、全てのビーム方向と、設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、のうちの1つを用いて実行される、
請求項56に記載の装置。
【請求項58】
前記
ビームスイーピングルールがモード2に従ってスキャンをさせるとき、構成された空間関係を有する測位基準信号に対応するビーム方向が除外される、
請求項56に記載の装置。
【請求項59】
前記
ビームスイーピングルールが、モード3によるスキャンをさせるとき、スイープは、いくつかの所望の方向のみにある、
請求項56に記載の装置。
【請求項60】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、
請求項51に記載の装置。
【請求項61】
サービング基地局からビーム形成能力に関する報告のリクエストを受信するための手段と、
前記ビーム形成能力に関する報告を前記サービング基地局に送信するための手段と、
前記サービング基地局から少なくとも1つの測位基準信号リソースおよび
ビームスイーピングルールに関する情報を受信するための手段と、
前記
ビームスイーピングルールに基づいて、前記受信された測位基準信号リソースの割振りを使用して、アップリンク測位基準信号送信に対してビームスイーピングを実行するための手段と、
を含む装置であって、
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、構成された空間関係を有する1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って構成される、
装置。
【請求項62】
前記ビーム形成能力に関する報告は、
ビームスイーピングがサポートされているかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報、
のうちの1つ以上を含む、
請求項61に記載の装置。
【請求項63】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、
ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、
請求項61に記載の装置。
【請求項64】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースを受信するためにターゲットユーザ機器によって使用されている受信機ビーム情報を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項61に記載の装置。
【請求項65】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項61に記載の装置。
【請求項66】
前記
ビームスイーピングルールは、
ビームスイーピングがサポートされないときに全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1、
ビームスイーピングがサポートされるときに包括的
ビームスイーピングが使用される、モード2、
ビームスイーピングがサポートされるときに部分的な
ビームスイーピングが使用される、モード3、
の3つのモードのうちの1つに従ってスキャンを可能にする、
請求項61に記載の装置。
【請求項67】
モード2に従って前記
ビームスイーピングルールがスキャンを可能にするとき、包括的
ビームスイーピングは、全てのビーム方向と、設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、のうちの1つを用いて実行される、
請求項66に記載の装置。
【請求項68】
前記
ビームスイーピングルールが、モード2に従ってスキャンをさせるとき、構成された空間関係を有する測位基準信号に対応するビーム方向が除外される、
請求項66に記載の装置。
【請求項69】
前記
ビームスイーピングルールが、モード3によるスキャンをさせるとき、スイープは、いくつかの所望の方向のみにある、
請求項66に記載の装置。
【請求項70】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースが、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、
請求項61に記載の装置。
【請求項71】
装置によって実行されたときに、該装置に、少なくとも、
サービング基地局からのビーム形成能力に関する報告の要求を受信するステップと、
前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する報告を送信するステップと、
前記サービング基地局から少なくとも1つの測位基準信号リソースおよび
ビームスイーピングルールに関する情報を受信するステップと、
前記
ビームスイーピングルールに基づいて、前記受信された測位基準信号リソースの割振りを使用して、アップリンク測位基準信号送信に対してビームスイーピングを実行するステップと、
を実行するための
命令を含む、コンピュータプログラム
であって、
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、ビームスイーピングのための1つ以上の測位基準信号リソースと、空間的関係が構成された1つ以上の測位基準信号リソースとを含み、
ビームスイーピングのための前記1つ以上の測位基準信号リソースは、空間的関係が構成された前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされないビーム方向の数に従って構成される、
コンピュータプログラム。
【請求項72】
前記ビーム形成能力に関する報告は、
ビームスイーピングがサポートされているかどうか、
フルスイープに必要なビーム数、
フルスイープに必要な測位基準信号リソースの数、および、
サポートされる最大および最小ビーム幅に関する情報、
のうちの1つ以上を含む、
請求項71に記載のコンピュータプログラム。
【請求項73】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、ビームスイーピングのための1つ以上の専用測位基準信号リソースを含む、
請求項71に記載のコンピュータプログラム。
【請求項74】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースを受信するためにターゲットユーザ機器によって使用されている受信機ビーム情報を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項71に記載のコンピュータプログラム。
【請求項75】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、構成された空間関係を有する前記1つ以上の測位基準信号リソースによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数を含む、前記サービング基地局への前記ビーム形成能力に関する前記報告に基づく、
請求項71に記載のコンピュータプログラム。
【請求項76】
前記
ビームスイーピングルールは、
ビームスイーピングがサポートされないときに全方向性アンテナ伝送が使用される、モード1、
ビームスイーピングがサポートされるときに包括的
ビームスイーピングが使用される、モード2、
ビームスイーピングがサポートされるときに、部分的な
ビームスイーピングが使用される、モード3、
の3つのモードのうちの1つに従ってスキャンを可能にする、
請求項71に記載のコンピュータプログラム。
【請求項77】
前記
ビームスイーピングルールがモード2によるスキャンを可能にするとき、包括的
ビームスイーピングは、全てのビーム方向と、設定された空間関係を有する
測位基準信号を用いたジョイント
ビームスイーピングと、のうちの1つを用いて実行される、
請求項76に記載のコンピュータプログラム。
【請求項78】
前記
ビームスイーピングルールがモード2によるスキャンを引き起こすとき、構成された空間関係を有する
測位基準信号に対応するビーム方向が除外される、
請求項76に記載のコンピュータプログラム。
【請求項79】
前記
ビームスイーピングルールがモード3に従ってスキャンを引き起こすとき、
スイーピングは、いくつかの所望の方向のみにある、
請求項76に記載のコンピュータプログラム。
【請求項80】
前記少なくとも1つの測位基準信号リソースは、測位のためのサウンディング基準信号リソースである、
請求項71に記載のコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザ機器のアップリンク測位のためのビームスイープ機構に関する。より詳細には、本開示は、対象gNBがビームスイープのために十分なULリソースをユーザ機器に割り振ることができるように、ユーザ機器が、それがビームスイープをサポートするかどうか、およびすべての方向においてスキャンするためにいくつのビームが必要であるかをネットワークに知らせることができるビームスイープ機構に関する。
【背景技術】
【0002】
新無線(NR)におけるネイティブ測位支持のために、3GPP(登録商標)において作業が行われている。その作業では、NR Rel-16に関して、
- ダウンリンク到着時間差(DL-TDOA:Downlink Time Difference of Arrival)、
- アップリンク到着時間差(UL-TDOA:Uplink Time Difference of Arrival)、
- ダウンリンク発射角 (DL-AOD:Downlink Angle of Departure)、
- アップリンク到達角度(UL-AOA:Uplink Angle of Arrival)、および
- マルチセルラウンドトリップ時間(Multi-RTT:Multi-cell Round Trip Time)の測位ソリューションが規定されている。
【0003】
NR Rel-16の測位方法の1つとして、UL-TDOAが指定された。UL-TDOAは、ユーザ機器(UE)の正確な位置を決定するために、いくつかのgNB/TRP(送受信点)によって取られるアップリンク基準信号に基づいて時間差測定を使用する。LTE測位では、位置測定ユニット(LMU:location measurement unit)と呼ばれる論理ユニットがあり、これは基地局と同じ場所に配置することも、基地局と同じ場所に配置することもできる。NRでは、この用語はいくぶんシフトしており、代わりに、伝送測定機能(TMF)と呼ばれる。いくつかのTMFは、UL測位専用受信ポイント(RP)であるので、TMFはUL測位信号を測定し、RTOAおよびUL-AOAなどの測位測定を行うためにのみ使用され得る。
【0004】
NR SRSは、ULベースの測位ソリューションの設計および分析のための出発点として使用されている。UL伝送のためのUE側でのビームフォーミングは、NR、特に高周波数帯域における可聴性を改善するために使用される。本明細書はNR測位におけるUL測位専用受信ポイント(RP)でのUL受信をサポートするために、ビームフォーミングされたUL伝送に焦点を当てる。サウンディング基準信号(SRS)はNR測位のために伝送され得るUL基準信号の一例であり、別の例は、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH)伝送であり得る。
【0005】
NRは、すべてのNR動作周波数帯域のためのマルチビームの送信および受信をサポートする。NR Rel‐15ビーム管理機構は、主に単一セルの場合に対して確立された。SRSリソースにおいてUEから送信されるSRS信号は、全方向またはビームフォーミングされた方向であり得る。ほとんどのULベースのNR測位技法をサポートするために、複数のセルがUEからSRSを受信することが必要とされる。
【0006】
複数のセルがUEからSRS信号を受信する能力をサポートするための1つのオプションは、相互性の原理に基づく。この場合、UEは最初に、複数のセルの同期信号黒色(SSB)などのDL基準信号を測定し、次いで、受信されたDLビームに基づいて、対応するULビーム方向でSRSを送信する。
【0007】
詳細には、UEがSRSまたはULチャネルを意図された宛先に向けてビームフォーミングするために、指向性空間領域送信フィルタを使用する必要があり得る。FR2(周波数範囲2)における正しいNR SRS送信ビームフォーミングを容易にするために、SRS空間領域送信フィルタのための基準信号がNRに導入される。特に、上位レイヤパラメータspatialRelationInfoは、基準SSBのID、基準CSI-RSのID、または基準SRSのIDをその対応するUL BWPのIDとともに含む各SRSリソースの構成において使用される。UEは、spatialRelationInfoで構成されるとき、基準SSB、CSI-RS、またはPRSの受信のために使用される同じ空間領域送信フィルタを用いて、ターゲットSRSリソースを送信する。
【0008】
しかしながら、いくつかのシナリオでは、SRS空間情報が常に利用可能であるとは限らない。例えば、UL測位専用受信ポイント(RP)については、UL測位信号を測定することのみが可能であり、それらはそれ自体のRSを送信しない。この場合、UEは、それらのRPのための空間関係を用いて構成されることができない。
【0009】
1つの簡単な方法は、正しい空間関係が提供されないときにビームスイープを使用することである。しかし、NR Rel-16システムでは、SRSビームフォーミングのためのUE実装に依存する。しかしながら、この方法はUEが正しいビームフォーミングを行い、UL測位専用RPに向けて送信することを保証することができない。しかし、ビームスイープ方法には、依然としていくつかの問題がある。
・ UEは、ビームフォーミングをサポートしなくてもよい。したがって、UEがFR2におけるSRS送信のために全方向アンテナを使用する場合、SRSは、いくつかの隣接セルによって受信され得ない。したがって、可聴性および位置決め精度が影響を受ける。
・ UEは、gNBの指示なしにビームスイーピングまたは360°スイーピングを行わないことがある。たとえば、UEは、UL測位専用RPの方向とは反対の半円側でのみビームスイープを実行し得る。この場合、これらのUL測位専用RPは、UEからUL SRSを受信することができない。
・ gNBは、1ラウンドをスイープするためにUEが必要とするTxビームの数を知らない。したがって、gNBは、UEのために何個のSRSリソースが構成されるべきかを知ることができない。例えば、gNBがビームスイープのためにUEに3つのSRSリソースを構成するが、UEが1ラウンドをスイープするために5つのビームを必要とする場合、UEはSRS送信のためにビーム方向の一部のみをスキャンすることができる。次いで、いくつかのUL測位専用RPは、UEからSRS信号を受信することができなかった。
・ ビームスイープが完全にUE実装に任される場合、gNB/UL測位専用RPは、UEがスイープをどのように実行するか、およびUEがスイープのためにどのくらいのリソースを使用するかについての知識を有さない。たとえば、8つのSRSリソースがスイープのために構成されているが、UEがスイープのために6つのみを使用する場合、残りの2つのリソースについての挙動はあいまいである。これは、干渉または測定の問題につながる可能性がある。
【0010】
本明細書では、上記の問題を解決するためのより効率的なSRS送信機構を提案する。
【発明の概要】
【0011】
本開示の第1の態様では、本願方法は、ビーム形成能力に関する報告の要求をターゲットユーザ機器に送信することと、ビーム形成能力に関する報告をターゲットユーザ機器から受信することと、報告に含まれる少なくとも能力情報に基づいて、ターゲットユーザ機器によって使用される少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振ることと、ターゲットユーザ機器のために割り振られた少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいてビームスイーピングルールを決定することと、測位基準信号リソース割振りおよびビームスイーピングルールをターゲットユーザ機器に送信することと、を含む。
【0012】
本開示の第2の態様では、本願装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのメモリとコンピュータプログラムコードとが、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、ビーム形成能力に関する報告の要求をターゲットユーザ機器に送信するステップと、前記ターゲットユーザ機器から前記ビーム形成能力に関する前記報告を受信するステップと、前記報告に含まれる少なくとも前記能力情報に基づいて、前記ターゲットユーザ機器によって使用されるために少なくとも1つの位置決め基準信号リソースを割り当てるステップと、前記ターゲットユーザ機器に割り当てられた前記少なくとも1つの位置決め基準信号リソースに基づいてビームスイープルールを決定するステップと、前記位置決め基準信号リソース割り当ておよび前記ビームスイープルールを前記ターゲットユーザ機器に送信するステップとさせるように構成される、装置。
【0013】
本開示の第3の態様では、装置が、ビーム形成能力についての報告をターゲットユーザ装置に送るための手段と、ビーム形成能力についての報告をターゲットユーザ装置から受信するための手段と、報告に含まれる少なくとも能力情報に基づいて、ターゲットユーザ装置によって使用されるための少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振るための手段と、ターゲットユーザ装置のために割り振られた少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいてビームスイーピングルールを決定するための手段と、測位基準信号リソース割振りおよびビームスイーピングルールをターゲットユーザ装置に送るための手段と、を備える。
【0014】
本開示の第4の態様では、コンピュータプログラム製品が、コンピュータとともに使用するためにその中に具現化されたコンピュータプログラムコードを保持する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備え、コンピュータプログラムコードは、ビーム形成能力に関する報告の要求をターゲットユーザ装置に送信することと、ビーム形成能力に関する報告をターゲットユーザ装置から受信することと、報告に含まれる少なくとも能力情報に基づいて、ターゲットユーザ装置による使用のために少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振ることと、ターゲットユーザ装置のために割り振られた少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいてビームスイープルールを決定することと、測位基準信号リソース割振りおよびビームスイープルールをターゲットユーザ装置に送信することと、を実行するためのコードを含む。
【0015】
本開示の第5の態様では、本方法が、サービング基地局からビーム形成能力に関する報告の要求を受信することと、ビーム形成能力に関する報告をサービング基地局に送信することと、少なくとも1つの測位基準信号リソースおよびビームスイーピングルールに関する情報をサービング基地局から受信することと、ビームスイーピングルールに基づいて受信された測位基準信号リソース割振りを使用してアップリンク測位基準信号送信に関するビームスイーピングを実行することとを含む。
【0016】
本開示の第6の態様では、本願装置が、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも1つのメモリとを備え、少なくとも1つのプロセッサおよびコンピュータプログラムコードは、前記少なくとも1つのプロセッサを用いて、装置に、サービング基地局からビーム形成能力に関する報告の要求を受信することと、ビーム形成能力に関する報告をサービング基地局に送信することと、サービング基地局から少なくとも1つの測位基準信号リソースおよびビームスイーピングルールに関する情報を受信することと、ビームスイーピングルールに基づいて、受信された測位基準信号リソース割振りを使用して、アップリンク測位基準信号送信に関するビームスイーピングを実行することと、を実行させるように構成される。
【0017】
本開示の第7の態様では、装置は、サービング基地局からビーム形成能力に関する報告のリクエストを受信するための手段と、前記ビーム形成能力に関する前記報告を前記サービング基地局に送信するための手段と、前記サービング基地局から少なくとも1つの測位基準信号リソースおよびビームスイーピングルールに関する情報を受信するための手段と、前記ビームスイーピングルールに基づいて、前記受信された測位基準信号リソース割振りを使用して、アップリンク測位基準信号送信に関するビームスイーピングを実行するための手段と、を備える。
【0018】
本開示の第8の態様では、コンピュータプログラム製品がコンピュータとともに使用するためにその中に具現化されたコンピュータプログラムコードを保持する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を備え、コンピュータプログラムコードは、サービング基地局からビーム形成能力に関する報告の要求を受信することと、ビーム形成能力に関する報告をサービング基地局に送信することと、サービング基地局から少なくとも1つの測位基準信号リソースおよびビームスイープルールに関する情報を受信することと、ビームスイープルールに基づいて、受信した測位基準信号のリソース割り当てを用いて、アップリンクの測位基準信号送信に対してビームスイープを行うことと、を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
これらの教示の前述および他の態様は添付の図面と併せて読まれるとき、以下の詳細な説明においてより明白になる。
【
図1】
図1は、本開示の主題が実施され得る、いくつかの装置の簡略化されたブロック図を示す。
【
図2】
図2および
図3は、5Gコア(5GC)およびNG-RANを有する新無線(NR)アーキテクチャの例を示す。
【
図3】
図2および
図3は、5Gコア(5GC)およびNG-RANを有する新無線(NR)アーキテクチャの例を示す。
【
図5】
図5は、空間関係SRS送信を用いたジョイントビームスイープの例を示す。
【
図6】
図6は、受信点におけるRxビームトレーニングのためのビームスイープの例を示す。
【
図7】
図7は、本機構の詳細な手順およびシグナリング図を示す。
【
図8】
図8は、本開示によるサービング基地局によって実行される方法を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本開示に従ってターゲットユーザ機器によって実行される方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1は、本開示の主題が実施され得る、1つの可能で非限定的な例のブロック図である。ユーザ機器(UE)110、無線アクセスネットワーク(RAN)ノード170、およびネットワーク要素190が示されている。
図1の例では、ユーザ機器(UE)110がワイヤレスネットワーク100とワイヤレス通信している。UEは、ワイヤレスネットワークにアクセスすることができる、モバイルデバイスなどのワイヤレスデバイスである。UE110は、1つ以上のバス127を介して相互接続された1つ以上のプロセッサ120、1つ以上のメモリ125、および1つ以上のトランシーバ130を含む。1つ以上のトランシーバ130の各々は、受信機、Rx、132、および送信機、Tx、133を含む。
1つ以上のバス127は、アドレス、データ、または制御バスであり得、マザーボードまたは集積回路上の一連の回線、光ファイバまたは他の光通信機器などの任意の相互接続機構を含み得る。1つ以上のトランシーバ130は、1つ以上のアンテナ128に接続される。1つ以上のメモリ125は、コンピュータプログラムコード123を含む。UE110は、いくつかの方法で実装され得る、部分140-1および/または140-2の一方または両方を備えるモジュール140を含む。モジュール140は、1つ以上のプロセッサ120の一部として実装されるなど、モジュール140-1としてハードウェアで実装され得る。モジュール140-1はまた、集積回路として、またはプログラマブルゲートアレイなどの他のハードウェアを介して実装され得る。別の例では、モジュール140がコンピュータプログラムコード123として実装され、1つ以上のプロセッサ120によって実行されるモジュール140-2として実装され得る。たとえば、1つ以上のメモリ125およびコンピュータプログラムコード123は、1つ以上のプロセッサ120を用いて、本明細書で説明する動作のうちの1つ以上をユーザ機器110に実行させるように構成され得る。UE110は、無線リンク111を介してRANノードケ70と通信する。
【0021】
この例におけるRANノード170は、UE110などのワイヤレスデバイスによるワイヤレスネットワーク100へのアクセスを提供する基地局である。RANノード170はたとえば、新無線(NR)とも呼ばれる5Gのための基地局であり得る。5Gでは、RANノード170がgNBまたはng-eNBのいずれかとして定義されるNG-RANノードであり得る。gNBはNRユーザプレーンおよび制御プレーンプロトコル終端をUEに提供するノードであり、NGインタフェースを介して、たとえば、(1つ以上の)ネットワーク要素190などの5GCに接続される。ng-eNBはUEに向けてE-UTRAユーザプレーンおよび制御プレーンプロトコル終端を提供し、NGインタフェースを介して5GCに接続されるノードである。NG-RANノードは集中ユニット(CU)(gNB-CU)196および分散ユニット(DU)(gNB-DU)を含むこともできる複数のgNBを含むことができ、そのうちのDU195が示されている。なお、DUは無線ユニット(RU)を含んでもよいし、無線ユニット(RU)に接続されて制御されてもよい。gNB-CUは、1つ以上のgNB-DUの動作を制御するen-gNBのgNBまたはRRCおよびPDCPプロトコルのRRC、SDAPおよびPDCPプロトコルをホストする論理ノードである。gNB-CUは、gNB-DUに接続されたF1インタフェースを終端する。参照番号198は、RANノード170の遠隔素子と、gNB-CU196とgNB-DU195との間などのRANノード170の集中素子との間のリンクも示すが、F1インタフェースは参照番号198として示されている。gNB-DUはgNBまたはng-eNBのRLC、MAC、およびPHYレイヤをホストする論理ノードであり、その動作は、gNB-CUによって部分的に制御される。1つのgNB-CUは、1つ以上のセルをサポートする。1つのセルは、1つのgNB-DUのみによってサポートされる。gNB-DUは、gNB-CUに接続されたF1インタフェース198を終端する。DU195は、たとえば、RUの一部としてトランシーバ160を含むと見なされるが、これのいくつかの例はたとえば、DU195の制御下にあり、それに接続された別個のRUの一部としてトランシーバ160を有し得ることに留意されたい。RANノード170はまた、LTE(ロングタームエボリューション)のためのeNB(evolved NodeB)基地局、または任意の他の適切な基地局またはノードであり得る。
【0022】
RANノード170は、1つ以上のプロセッサ152、1つ以上のメモリ155、1つ以上のネットワークインターフェース(N/W I/F)161、および1つ以上のバス157を通して相互接続された1つ以上のトランシーバ160を含む。1つ以上のトランシーバ160の各々は、受信機、Rx、162、および送信機、Tx、163を含む。1つ以上のトランシーバ160は、1つ以上のアンテナ158に接続される。1つ以上のメモリ155は、コンピュータプログラムコード153を含む。CU196は、プロセッサ152、メモリ155、およびネットワークインターフェース161を含み得る。DU195はまた、それ自体のメモリ/メモリおよび(1つ以上の)プロセッサおよび/または他のハードウェアを含むが、これらは図示されていないことに留意されたい。
【0023】
RANノード170は、いくつかの方法で実装され得る、部分150-1および/または150-2の一方または両方を備えるモジュール150を含む。モジュール150は、1つ以上のプロセッサ152の一部として実装されるなど、モジュール150-1としてハードウェアで実装され得る。モジュール150-1はまた、集積回路として、またはプログラマブルゲートアレイなどの他のハードウェアを介して実装され得る。別の例では、モジュール150が1つ以上のプロセッサ152によって実行されるコンピュータプログラムコード153として実装されるモジュール150-2として実装され得る。たとえば、1つ以上のメモリ155およびコンピュータプログラムコード153は、1つ以上のプロセッサ152とともに、RANノード170に、本明細書で説明する動作のうちの1つ以上を実行させるように構成される。なお、モジュール150の機能はDU195とCU196との間で分散されていてもよいし、DU195のみに実装されていてもよい。
【0024】
1つ以上のネットワークインターフェース161は、リンク176および131などを介してネットワークを介して通信する。2つ以上のgNB170は例えば、リンク176を使用して通信することができる。リンク176は有線または無線またはその両方であり得、たとえば、5GのためのXnインタフェース、LTEのためのX2インタフェース、または他の規格のための他の適切なインタフェースを実装し得る。
【0025】
1つ以上のバス157は、アドレス、データ、または制御バスであり得、マザーボードまたは集積回路上の一連の回線、光ファイバまたは他の光通信機器、無線チャネルなどの任意の相互接続機構を含み得る。たとえば、1つ以上のトランシーバ160は、LTEのためのリモートラジオヘッド(RRH)195または5GのためのgNB実装のための分散ユニット(DU)195として実装され得、RANノード170の他の要素は、場合によってはRRH/DUとは異なるロケーションにあり、1つ以上のバス157は、たとえば、RANノード170の他の要素(たとえば、集中ユニット(CU)、gNB-CU)をRRH/DU195に接続するための光ファイバケーブルまたは他の適切なネットワーク接続として部分的に実装され得る。参照符号198は、それらの適切なネットワークリンクも示す。
【0026】
本明細書における説明は「セル」が機能を実行することを示すが、セルを形成する装置が機能を実行することは明らかであるべきであることに留意されたい。セルは、基地局の一部を構成する。すなわち、基地局ごとに複数のセルが存在し得る。たとえば、単一のキャリア周波数および関連する帯域幅のための3つのセルがあり得、各セルは360°領域の3分の1をカバーし、したがって、単一の基地局のカバレージ領域は、近似楕円または円をカバーする。さらに、各セルは単一のキャリアに対応することができ、基地局は複数のキャリアを使用することができる。したがって、キャリアごとに3つの120°セルおよび2つのキャリアがある場合、基地局は、合計6つのセルを有する。
【0027】
ワイヤレスネットワーク100は、コアネットワーク機能を含むことができ、電話回線網および/またはデータ通信ネットワーク(たとえば、インターネット)などのさらなるネットワークとのリンクまたはリンク181を介して接続性を提供するネットワーク素子または複数の素子190を含むことができる。5Gのためのそのようなコアネットワーク機能は、アクセスおよびモビリティ管理機能(AMF(s))および/またはユーザプレーン機能(UPF(S))および/またはセッション管理機能(SMF(S))を含み得る。LTEのためのそのようなコアネットワーク機能は、MME(モビリティ管理エンティティ)/SGW(サービングゲートウェイ)機能を含み得る。これらは、ネットワーク要素190によってサポートされ得る単なる例示的な機能であり、5G機能とLTE機能の両方がサポートされ得ることに留意されたい。RANノード170は、リンク131を介してネットワーク要素190に結合される。リンク131はたとえば、5GのためのNGインタフェース、またはLTEのためのS1インタフェース、または他の規格のための他の適切なインタフェースとして実装され得る。ネットワーク要素190は、1つ以上のバス185を介して相互接続された、1つ以上のプロセッサ175、1つ以上のメモリ171、および1つ以上のネットワークインターフェース(N/W I/F)180を含む。1つ以上のメモリ171は、コンピュータプログラムコード173を含む。1つ以上のメモリ171およびコンピュータプログラムコード173は、1つ以上のプロセッサ175とともに、ネットワーク要素190に1つ以上の動作を実行させるように構成される。
【0028】
ワイヤレスネットワーク100は、ネットワーク仮想化を実装することができ、ネットワーク仮想化は、ハードウェアおよびソフトウェアネットワークリソースとネットワーク機能とを組み合わせて、単一のソフトウェアベースの管理エンティティ、仮想ネットワークにするプロセスである。ネットワーク仮想化はプラットフォーム仮想化を伴い、しばしばリソース仮想化と組み合わされる。ネットワーク仮想化は、多くのネットワーク、またはネットワークの一部を組み合わせて仮想ユニットにする外部、または単一システム上のソフトウェア容器にネットワークのような機能を提供する内部のいずれかに分類される。ネットワーク仮想化から生じる仮想化エンティティは、プロセッサ152または175およびメモリ155および171などのハードウェアを使用して、いくつかのレベルで依然として実装され、そのような仮想化エンティティも、技術的効果を生み出すことに留意されたい。
【0029】
コンピュータ可読メモリ125、155、および171は、ローカル技術環境に適した任意のタイプのものとすることができ、半導体ベースのメモリデバイス、フラッシュメモリ、磁気メモリデバイスおよびシステム、光メモリデバイスおよびシステム、固定メモリおよびリムーバブルメモリなどの任意の適切なデータ記憶技術を使用して実装することができる。コンピュータ可読メモリ125、155、および171は、記憶機能を実行するための手段であり得る。プロセッサ120、152、および175は、ローカル技術環境に適した任意のタイプのものであり得、非限定的な例として、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、およびマルチコアプロセッサアーキテクチャに基づくプロセッサのうちの1つ以上を含み得る。プロセッサ120、152、および175は、UE110、RANノード170、および本明細書で説明する他の機能を制御するなどの機能を実行するための手段であり得る。
【0030】
一般に、ユーザ機器110の様々な実施形態は、限定はしないが、スマートフォンなどのセルラー電話、タブレット、ワイヤレス通信機能を有する携帯情報端末(PDA)、ワイヤレス通信機能を有するポータブルコンピュータ、ワイヤレス通信機能を有するデジタルカメラなどの画像キャプチャデバイス、ワイヤレス通信機能を有するゲームデバイス、ワイヤレス通信機能を有する音楽ストレージおよび再生機器、ワイヤレスインターネットアクセスおよびブラウジングを可能にするインターネット機器、ワイヤレス通信機能を有するタブレット、含むことができる。また、そのような機能の組み合わせを組み込んだ携帯機器や端末も同様である。
【0031】
図2および
図3は、5Gコア(5GC)およびNG-RANを有する新無線(NR)アーキテクチャの例を示す。基地局gNBはコアNGへのインタフェースによって5GCに結合され、gNBは基地局間インタフェースXnによって互いに結合される。
【0032】
UL-TDOA (Uplink Time Difference of Arrival)ではユーザ装置の測位、複数のセル、gNB、および送受信点の一種であるが、ユーザ装置からのサウンディング基準信号を「聞く」必要があり、サウンディング基準信号を使用して、ユーザ装置の位置を決定しなければならない。可聴性を向上させるために、相互性を使用することができる。相互性を用いて、セルは測位基準信号をユーザ機器に送信し、ユーザ機器は、次いで、対応するアップリンク方向でサウンディング基準信号をセルに返送する。
【0033】
いくつかのセルまたは受信ポイントは、アップリンク測位専用であり得、したがって、測位基準信号をユーザ機器に送信することができない。その場合、ユーザ機器は測位を可能にするために、相互性を介してサウンディング基準信号をそれらのセルに送り返すことができない。そのようなセルがユーザ機器からサウンディング基準信号を受信することを保証する1つの方法は、ユーザ機器におけるビームスイーピングサウンディング基準信号によるものである。しかし、ユーザ機器は、実装ごとに異なり得、異なるビームスイープ能力を有し得る。個々のユーザ装置ビームスイープ能力を知ることなく、セルは、ユーザ装置からビームスイープサウンディング基準信号を確実に受信することができない。
【0034】
したがって、異なるタイプのユーザ機器および異なるタイプのセルにわたってより確実に機能するアップリンク測位方式が必要とされている。
【0035】
本開示はユーザ装置のビームスイープ能力を収集し、ユーザ装置のビームスイープ能力に基づいてビームスイープルールを生成し、ビームスイープルールに従ってユーザ装置を動作させる方法を提示する。
【0036】
以下の説明では、測位基準信号(PRS)の一例であるサウンディング基準信号(SRS)の使用が頻繁に参照される。本明細書で開示される方法の実施において、他の種類の測位基準信号が使用され得ることを理解されたい。
【0037】
本開示の特徴は、UL測位のみのRPにおけるSRS受信を容易にするための、ネットワーク指示に基づく1つのTxビームスイーピング機構の提供に関する。それに対応して、UEはTxビームスイープをサポートするかどうか、および、ビームスイープがサポートされる場合、方向のすべて、すなわち、360°をスキャンするためにいくつのビームが必要かをネットワークに通知することができる。そのような情報を用いて、gNBは、ビームスイーピングのために十分なSRSリソースをUEに割り振ることができる。一方、gNBは、設定されたSRSリソースにおいてSRS送信のためのビームスイーピングをどのように行うかをUEに示す。
【0038】
提案された機構は以下を含む。
・ 能力収集:
・ gNBは、少なくとも以下の情報を含むべき対象UEからビーム形成能力を収集する:
・ UEがTxビームスイープをサポートするかどうか;
・ 「フルスイープ」または「包括的」による、フルスイープのために必要とされるTxビームの数は、スイープ内のビームのセットが空間領域内の360°平面をカバーするようなビームフォーミングされた伝送を意味する;
・ フルスイープに必要なSRS リソースの数;
・ サポートされるビーム幅、すなわち、最大ビーム幅および最小ビーム幅の情報;
・ 任意選択で、SRSビーム送信方向に関する情報。
【0039】
・ 収集された能力情報に基づくビームスイープルール決定:
・ gNBは3つのスイープモードを含む、UEが正しい方向をスキャンできることを確実にするために、ビームスイープルールを作成する:
・ モード1:
FR1で無指向性アンテナを使用するか、またはUEがビームスイープをサポートしない場合;
・ モード2:FR2での360°ビームスイープの使用;
- オプション1:専用ビームスイーピングSRSリソース、
- オプション2:空間関係SRSとのジョイントビームスイーピングSRSリソース
・ モード3:部分ビーム方向をスイープする。
【0040】
・ ビームスイープルール表示:
・ gNBは例えば、RRC信号によって、ビームスイーピングルールをターゲットUEに示す
・ UEは例えば、RRC信号によって、それがビームスイープを完了するかどうかを示す。
【0041】
ここで、提案された機構を、様々な実施形態を用いてより詳細に説明する。
【0042】
ビームスイープルールおよび特定のSRS構成の知識がなければ、UEは、正しい方法でビームスイープを実行することができない。
【0043】
SRSリソースおよびビームスイーピングルールを決定するために、gNBは、UE能力を報告するようにUEに要求する。報告されたUE能力に基づいて、gNBはビームスイープのためにSRSリソースを割振り、また、ビームスイープをどのように行うかをUEに伝えるためのスイープモードを提供する。
【0044】
UE能力収集の例示的な実施形態:
LTEでは、UE能力情報は、UEがネットワークに送信するRRCメッセージである。ネットワークはまず、UEにUECapabilityEnquiryメッセージを送信し、UEは表1に示されるように、UECapabilityInformationを用いて応答する。これは、以下のUE能力情報照会の一例を与える。現在、我々は、LTEシステムにおいて同じ手順を再利用することができる。しかしながら、本提案のメカニズムでは、表2に示されるように、UE capabilityInformationおよびUECapabilityEnquiryメッセージに追加のUE能力情報を導入すべきである。
【表1】
【表2】
【0045】
ベースラインビームスイープ能力パラメータセットを使用することができる。たとえば、所与のUEがFR2においてUL AOA方法をサポートする場合、それは、Txビームスイープ能力のベースラインセットを有し得る。これは、能力信号のオーバーヘッドをさらに最小化し、実装を単純化することができる。
【0046】
SRSリソース割り当ての例示的な実施形態:
報告されたビーム形成能力情報に基づいて、サービングgNBは、対象UEのためのSRSリソースを構成する。
1つのSRSリソースは、FR1における無指向性アンテナのためにUEに構成されるか、またはUEがFR2においてさえビームスイープをサポートすることができない場合、UEに構成される。
ここで、UEがFR2でビームスイーピングをサポートする場合、リソース構成のための2つのオプションを考える:
【0047】
・ オプション1:ビームスイープ用SRSリソース:
ビームスイーピングのためのSRSリソースは、空間関係を用いて構成されたSRSリソースから分離することができる。ビームスイーピングのためのSRSリソースは、空間関係SRSのリソースを考慮しない。
この場合、SRSリソースは、UE側で360°スイープを終了するためにUEによって報告されるTxビームの数/SRSリソースの数に従って割り当てられている。
たとえば、UEがすべての方向をスキャンするために6つのTxビームを必要とする場合、gNBは、UEのために6つのSRSリソースを割り振ることになる。専用ビームスイープの例を示す
図4に示すように、UE402は、サービングgNBによって構成された6つのSRSリソースにおいて、6つの異なるビーム方向SRS#1~SRS#6でSRSを送信する。
【0048】
・ オプション2:空間関係SRS送信を用いたリソース共有:
いくつかのシナリオではUL測位RPが隣接gNBの近くに位置し、したがって、隣接gNBに向かう通常のSRSはRPによって受信され得る。ここで、このようなビームスイープを通常の空間関係SRS送信と組み合わせることができる。したがって、ビームスイーピングのためのSRSリソースは、空間関係SRSリソースと共有されることになる。サービングgNBは、空間関係のための基準DL RSと、同じSRSリソース設定中のビームスイープリソースとの両方を構成することになる。
【0049】
第1に、サービングgNBはフルビームスイープのためのSRSリソースの正しい数を構成するために、いくつかの追加情報を知る必要がある。
【0050】
一実施形態では、UEは、UEがspatialRelationInfoにおいてRSを受信するために使用しているRxビームを報告することができる。SRSリソース構成の前に、UEは、各構成されたDL RSリソース上で測定された、その対応するRSRP/RSRQ値のRxビームID、および/または最も高いRSRP/RSRQを有するものなどの好ましいDL RSリソースのRxビームIDを報告することができる。この情報に基づいて、サービングgNBは、スイープを完了するために必要とされるSRSリソースの数を知ることができる。たとえば、UEがgNB AおよびBのために構成されたspatialRelationInfoを有する場合、UEは、両方のために同じRxビームを実際に使用し得る。その場合、6つのgNBのうち2つにspatialRelationInfo が設定されていても、スイープを完了するには5つのリソースが必要になる。
【0051】
別の実施形態では、UEが、受信器ビーム情報(たとえば、受信器ビーム識別、および/または空間関係SRSによってカバーされない残りのビームをスイープするために必要とされるビームの数)を報告することができる。この情報は、SRSリソース再構成のための更新フェーズ中に使用され得る。例えば、開始フェーズにおいて、サービングgNBは完全なスイーピングを完了するために、UEのために6つのリソースを割り振る。次いで、UEが、3つのビーム方向が空間関係SRS送信によってカバーされたことを見出した場合、残りのビームをスイープするために必要とされるSRSリソースは3つだけである。次いで、UEはSRS構成更新のために、残りのビームをスイープするためだけのSRSリソースの数とともに、要求情報をサービングgNBに送信する。
【0052】
そして、ビームスイーピングのためのSRSリソースは、空間関係RSで構成されたSRSリソースによってカバーされない残りのビーム方向の数に従って構成することができる。または、ビームスイーピングのためのSRSリソースは、UEがspatialRelationInfoにおいてRSを受信するために使用しているRxビームに基づいて構成され得る。
【0053】
例えば、UEが全ての方向をスキャンするために6つのTxビームを必要とし、gNBが空間関係SRSを用いて3つのTxビーム方向を構成した場合、gNBは、ビームスイーピングのために3つのSRSリソースのままを構成するだけである。
図5に示すように、空間関係SRS伝送とのジョイントビームスイーピングの例を示すように、SRS#1504、SRS#2506、およびSRS#3508は、隣接gNBへの通常のSRS伝送との空間関係SRSを構成している。したがって、サービングgNBはビームスイープのために、残りの3つのSRSリソース、SRS#4 510、SRS#5 512、およびSRS#6 514を構成するだけでよい。
【0054】
ビームスイープルール設計の例示的な実施形態:
gNBは、割り当てられたSRSリソースに基づいてビームスイープをどのように行うかをUEに示す。たとえば、UEが6つのSRSリソースを受信するとき、UEは6つのSRSリソースがビームスイーピングのためにのみ使用され得るかどうかを知るべきであり、またはビームスイーピングは、6つのリソースを空間関係SRS送信と共有すべきである。
【0055】
ここで、以下のビームスイープモードについて説明する:
・ モード1:無指向性アンテナ伝送
現在のシステムではFR1において、UEはUE実装まで、全方向性または指向性アンテナを使用することができる。本開示では、FR1における無指向性アンテナが複数セル受信のために必須であるべきである。また、UEがビームスイープをサポートできない場合、全方向性アンテナも使用されるべきである。
・ モード2:360°スイープの使用
FR2では、UEがビームスイープをサポートする場合、ビームスイープは必須であるべきである。異なるリソース割り当て方法に基づいて、異なるスイーピング方式がUE側で使用されるべきである。
・ オプション1:専用ビームスイープ
このオプションでは、UEがビーム方向のすべてをスイープすべきである。例えば、
図4に示すように、UE402は、SRS#1404、SRS#2406、SRS#3408、SRS#4410、SRS#5412、およびSRS#6414の6つの異なるビーム方向にSRSを送信して、すべての方向をカバーする。
・ オプション2:空間関係SRS送信を用いたジョイントビームスイープ
このオプションでは、UEが空間関係で構成されたビーム方向を除外することによって、残りのビーム方向のみをスイープすべきである。
図5に示されるように、UE502は、SRS #4510、SRS#5512、およびSRS#6514という3つの異なる方向でビームスイープビームだけでよい。そして、UE 502は、他の3つの方向、SRS#1 504、SRS#2 506、及びSRS#3 508において空間関係SRSを送信する。
・ モード3:特定の目的のために、いくつかの所望の方向にのみスイープする
【0056】
いくつかのシナリオでは、SRSがサービングgNBもUL測位専用RPの方向にあると考える他のgNBの大まかな方向にスイープされ得る。たとえば、受信点RPにおけるRxビームトレーニングなどのいくつかの目的のために、gNBは、Txビームスイーピングを実行するようにUEに要求し得る。
図6はこのシナリオの例を示し、RP 604は、1つの角度オフセットを有するアンカーgNB 606の一方の側に位置する。
【0057】
図6ではUE602が1つのアンカーノードザ06で1つの角度オフセットをスイープするだけでよく、アンカーノードは近隣gNBまたはサービングgNBのうち1つであり得る。この場合、サービングgNBはまた、アンカーノード606の周りをどのようにスイープするか、例えば、時計回りまたは反時計回り、または左または右などのスイープ方向をUE602に伝える必要がある。ここで、UE 602は、最大ビーム幅および最小ビーム幅、角度オフセット、ならびに割り当てられたSRSリソースなどのUE能力に基づいて、サービングgNBの指示に基づいてビーム幅を調整するか、またはそれ自体を調整することができる。
図6に示すように、UE602は受信点RP604におけるRxビームトレーニングを容易にするために、アンカービーム612の右側でSRS#1608およびSRS#2610の2つの方向にSRSを送信する。
【0058】
ビームスイープルール指示の例示的な実施形態:
ここで、ビームスイープモードの表示方法について説明する。これには、モード表示と各モードのいくつかの追加パラメータの2の部分が含まれる。
【0059】
(1)モード表示:
一実施形態では、スイープモードを示すための2つのビット(b1、b2)が以下のように導入される:
・ b1b2=00は、モード1(全方向アンテナ送信)を示す;
・ b1b2=01はモード2(360°ビームスイープのオプション1)を示す;
・ b1b2=10はモード2(360°ビームスイープのオプション2)を示す
・ b1b2=11は、モード3(部分ビーム方向のスイープ)を示す。
【0060】
別の実施形態では、新しい用語「全方向送信」、「360°ビームスイープ」、および「部分ビームスイープ」を導入することができる。「360°ビームスイープ」という用語が有効にされると、1つの新しいビット信号が導入され、360°ビームスイープのどのオプションがこのスイープモードのために使用されるかを示す。
【0061】
(2)モード2の追加パラメータ:
モード2の場合、ビームスイープモードに加えて、追加のパラメータがUEに示されるべきである。
表示には次の2つの選択肢がある:
【0062】
・ 暗黙的表示:
gNBは、構成されたSRSリソースに基づいてビームスイーピングを行うことをUEに暗黙的に示すことができる。例えば、選択肢1のように、gNBが専用ビームスイーピングのために6つのSRSリソースを設定する場合、端末は360°スキャンを終了するために6つのTxビームを使用すべきであることを手段する。
【0063】
・ 明示的表示
gNBはまた、UEビームスイープを容易にするためのいくつかの追加のパラメータを示すことができる。例えば、パラメータは、少なくともビーム幅、放射角度、又は2つのビーム間の相対角度オフセットなどを含むべきである。表3は、モード2の追加のパラメータを示す。
【表3】
【0064】
両方の指示方法は、利点および欠点を有する。これらは、別々に使用することも、一緒に使用することもできる。暗黙的指示方法は、低いシグナリングオーバーヘッドを有する。しかし、明示的指示方法はより柔軟であり、ビームスイープパターンを柔軟に調整することができる。
【0065】
(3)モード3の追加パラメータ:
スイープモード3の場合、ビームスイープモードに加えて、追加のパラメータもUEに示されるべきである。たとえば、パラメータは、アンカーノードのSSBインデックス、アンカーノードからの角度オフセット、右または左などのスイープ方向、時計回りまたは反時計回り、アンカーノードからの右方向のTxビームの数、およびアンカーノードからの左方向のTxビームの数を含むべきである。表4は、モード3の追加のパラメータを示す。
【0066】
加えて、ビームスイープモード(b1b2)のシグナリングおよびスイープモード3のための表4における追加のパラメータは、無線リソース制御(RRC)メッセージによってgNBからUEに送信され得る。
【0067】
指示に基づいて、UEはサービングgNBからSRSリソース構成を受信したとき、ビームスイーピングをどのように行うかを知ることができる。
【表4】
【0068】
位置決め手順の例示的な実施形態:
図7は、以下のステップおよびシグナリングフローを含む、本機構の詳細な手順を示す:
【0069】
・ ステップ1:サービングgNBは、まず、表1のようにRRCシグナリングによってビーム形成能力情報を報告する(702)ことを対象UEに要求する。
【0070】
・ ステップ2:UEは、表1のRRC信号を使用して、表2のような能力情報の一部または全部をサービングgNBに報告する(704)。たとえば、UEは、最大6つのTxビームをサポートする。したがって、UEは、Txビームの数を値6としてサービングgNBに報告する。
【0071】
・ ステップ3:ステップ2からの報告されたビーム形成能力情報に基づいて、gNBは、対象UEのためのSRSリソースを構成する(706)。詳細なSRSリソース構成は「SRSリソース割り当ての例示的な実施形態」において上記で見ることができる。例えば、サービングgNBは、専用ビームスイーピングのために6つのSRSリソースを割り当てることができる。
【0072】
・ ステップ4:ステップ3からの割り当てられたSRSリソースに基づいて、gNBはUEが割り当てられたSRSリソースに基づいて正しいスイープを行うことができることを確実にするために、ビームスイープルールを作成する(708)。詳細なビームスイープルールは「ビームスイープルール設計の例示的な実施形態」において上記で見ることができる。例えば、サービングgNBは、UEのためのスイープモード2のオプション1を選択することができる。
【0073】
・ ステップ5:サービングgNBはまた、RRC信号によって、SRSリソースおよびビームスイーピングルールをUEに提供する(710)。詳細な指示シグナリングは「ビームルール指示の例示的な実施形態」において上記で見ることができる。例えば、サービングgNBは、gNBがモード2のオプション1を選択する場合、RRCシグナリングによってビットb1b2=01をUEに送信する。
【0074】
・ ステップ6:ビームスイープルールに基づいて、対象UEは、割り当てられたSRSリソース中のUL SRS送信に対して712Txビームスイープを実行する。例えば、サービングgNBから示されるシグナリングb1b2=01に基づいて、UEは
図4に示されるように、6つのSRSリソースを使用することによって、360°スキャンを終了すべきであることを知ることができる。
【0075】
利点:
本機構はUEが正しいSRSビームスイープを行い、SRSをUL測位発明RPに送信することができることを保証することができる。これは、RPがSRS信号を測定することを確実にするために重要であり得る。本機構がないと、ネットワークは、ビームフォーミングのためのSRS送信を正しく構成することができないことがある。次に、本機構は全体的な測位精度を改善し、リソースオーバーヘッドを最小化する。
【0076】
図8は、本開示によるサービング基地局によって実行される方法を示すフローチャートである。ブロック802において、基地局は、ビーム形成能力に関する報告の要求をターゲットユーザ機器に送信する。ブロック804において、基地局は、ターゲットユーザ機器からビーム形成能力に関する報告を受信する。ブロック806において、
基地局は、報告に含まれる少なくとも能力情報に基づいて、ターゲットユーザ機器によって使用されるための少なくとも1つの測位基準信号リソースを割り振る。ブロック808において、基地局は、ターゲットユーザ機器のために割り振られた少なくとも1つの測位基準信号リソースに基づいて、ビームスイープルールを決定する。そして、ブロック810において、基地局は、測位基準信号リソース割振りおよびビームスイープルールをターゲットユーザ機器に送信する。
【0077】
図9は、本開示に従ってターゲットユーザ機器によって実行される方法を示すフローチャートである。ブロック902において、ユーザ機器は、サービング基地局からビーム形成能力に関する報告の要求を受信する。ブロック904において、ユーザ機器は、ビーム形成能力に関する報告をサービング基地局に送信する。ブロック906において、ユーザ機器はサービング基地局から、少なくとも1つの測位基準信号リソースおよびビームスイーピングルールに関する情報を受信する。また、ブロック908において、ユーザ機器は、ビームスイーピングルールに基づいて、受信された測位基準信号リソース割振りを使用して、アップリンク測位基準信号伝送に対してビームスイーピングを実行する。
【0078】
一般に、様々な例示的な実施形態は、ハードウェアまたは専用回路、ソフトウェア、ロジック、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。例えば、いくつかの態様はハードウェアで実装されてもよく、一方、他の態様はコントローラ、マイクロプロセッサ、または他の計算装置によって実行されてもよいファームウェアまたはソフトウェアで実装されてもよいが、例示的な実施形態はこれらに限定されない。
【0079】
本開示の例示的な実施形態の様々な態様はブロック図、フローチャートとして、または何らかの他の図表現を使用して図示および目的され得るが、本明細書で目的するこれらのブロック、装置、システム、技術または方法は、非限定的な例として、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、専用回路または論理、汎用ハードウェアもしくはコントローラ、または他の計算装置、あるいはそれらの何らかの組合せで実装され得ることが十分に理解される。
【0080】
したがって、本開示の例示的な実施形態の少なくともいくつかの態様は、集積回路チップおよびモジュールなどの様々な部品において実施され得、本開示の例示的な実施形態は集積回路として実施される装置において実現され得ることが認識される。集積回路は、本開示の例示的な実施形態に従って動作するように構成可能なデータプロセッサまたはデータプロセッサ、デジタル信号プロセッサまたはプロセッサ、ベースバンド回路、および無線周波数回路のうちの少なくとも1つ以上を具現化するための回路、ならびに場合によってはファームウェアを備え得る。
【0081】
本開示の前述の例示的な実施形態に対する様々な修正および適応は、添付の図面と併せて読まれるとき、前述の説明を考慮して、当業者に明らかになり得る。例えば、例示的な実施形態は5G NRシステムへの進歩の文脈で上述されたが、本開示の例示的な実施形態はこの1つの特定のタイプのワイヤレス通信システムのみでの使用に限定されないことを理解されたい。本明細書に提示される開示の例示的な実施形態は説明的なものであり、例示的な実施形態の技術的範囲を網羅するものでも、限定するものでもない。
【0082】
前述の議論では、以下の略語が使用されている場合がある。
AOA:到達角度(Angle of Arrival)
AOD:発射出発角度(Angle of Departure)
BWP:帯域幅パート(Bandwidth Part)
CSI:チャネル状態情報(Channel State Information)
CU:集中ユニット(Centralized Unit)
DL:ダウンリンク(Downlink)
DU:分散ユニット(Distributed Unit)
eNB:eNodeB (4G基地局(4G Base Station))
FR:周波数範囲(Frequency Range)
FR1:周波数範囲1(Frequency Range 1)
FR2:周波数範囲2(Frequency Range 2)
GHz:ギガヘルツ(Gigahertz)
gNB:gNodeB (5G基地局(5G Base Station))
gNB-CU:gNB集中ユニット(gNB Centralized Unit)
gNB-DU:gNB分散ユニット(gNB Distributed Unit)
ID:識別子(Identifier)
LMF:位置管理機能(Location Management Function)
LMU:位置測定ユニット(Location Measurement Unit)
LPP:LTE測位プロトコル(LTE Positioning Protocol)
LTE:ロングターム・エボリューション(Long Term Evolution)
NR:新無線(5G)(New Radio (5G))
PRS:位置決め基準信号(Positioning Reference Signal)
RF:無線周波数(Radio Frequency)
RP:受信点(Reception Point)
RRC:無線リソース制御(Radio Resource Control)
RS:基準信号(Reference Signal)
RSRP:基準信号受信電力(Reference Signal Received Power)
RSRQ:基準信号受信品質(Reference Signal Received Quality)
RSTD:基準信号時間差(Reference Signal Time Difference)
RTOA:受信到着時刻(Received Time of Arrival)
RTT:ラウンドトリップタイム(Round Trip Time)
Rx:受信器(Receiver)
SI:試験項目(Study Item)
SIB:システム情報ブロック(System Information Block)
SRS:サウンディング基準信号(Sounding Reference Signal)
SSB:同期信号ブロック(Synchronization Signal Block)
TDOA:到着時間差(Time Difference of Arrival)
TMF:伝送測定機能(Transmission Measurement Function)
TOA:到着時刻(Time of Arrival)
TRP:送受信点(Transmission and Reception Point)
Tx:発信器(Transmitter)
UE:ユーザ機器(User Equipment)
UL:アップリンク(Uplink)
UL-TDOA:アップリンク到着時間差(Uplink Time Difference of Arriva)
WI:作業項目(Work Item)
3GPP(登録商標):第3世代パートナーシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project)
5G:第5世代(5th Generation)
5GC:5Gコア(5G Core)
【0083】
本明細書で使用される用語は特定の実施形態を説明することのみを目的としており、開示された実施形態を限定することを意図するものではない。用語「含む(comprises)」および/または「含んでいる(comprising)」は本明細書で使用される場合、記載された特徴、整数、ステップ、動作、成分、および/または構成成分の存在を指定するが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、成分、構成成分、および/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことがさらに理解される。
【0084】
本例示的な実施形態の説明は例示および説明の目的のために提示されているが、網羅的であること、または開示された形態の実施形態に限定されることは意図されていない。本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく、多くの修正および変形が当業者には明らかである。実施形態は、本開示の原理および実際の適用を最もよく説明するために、また、当業者が、予測される特定の使用に適した様々な改変を伴う様々な態様について本開示を理解することを可能にするために、選択され、説明される。
【0085】
添付の図面と併せて読まれるとき、前述の説明を考慮すると、様々な修正および適応が、当業者には明らかになり得る。しかしながら、本開示の教示の任意のおよびすべての修正は、依然として、その非限定的な実施形態の技術的範囲内にある。特定の実施形態の文脈で説明されているが、当業者にはこれらの教示に対する多くの修正および様々な変更が生じ得ることが明らかである。したがって、実施例は1つ以上の開示された実施形態に関して具体的に示され、説明されているが、上記の開示の範囲または以下の特許請求の範囲から逸脱することなく、一定の修正または変更が行われ得ることが、当業者によって理解される。