(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-20
(45)【発行日】2024-08-28
(54)【発明の名称】長椅子兼簡易ベッド
(51)【国際特許分類】
A47C 13/00 20060101AFI20240821BHJP
【FI】
A47C13/00 B
(21)【出願番号】P 2024103404
(22)【出願日】2024-06-11
【審査請求日】2024-06-14
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】524241947
【氏名又は名称】吉村 務
(72)【発明者】
【氏名】吉村 務
【審査官】大橋 俊之
(56)【参考文献】
【文献】実公昭35-001755(JP,Y1)
【文献】特開2006-263092(JP,A)
【文献】登録実用新案第3088696(JP,U)
【文献】実開昭49-066704(JP,U)
【文献】特開2018-057761(JP,A)
【文献】特開平11-075983(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドとして使用可能なスペースを有するシート部材と弾力帯カバー部材とを有し、前記シート部材には長手方向の両端に棒部材を設け、前記シート部材を下方から支える支持具を備え、前記支持具は複数の支持脚部により構成され、前記シート部材の長手方向と平行して1列又は複数列の弾力帯を配設し、前記弾力帯は少なくとも1つ以上の弾力体により構成され、前記弾力帯カバー部材と前記シート部材は互いを係止する係止部を双方に有することを特徴とする長椅子兼簡易ベッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、長椅子としても簡易ベッドとしても使用可能な長椅子兼簡易ベッドに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に示した簡易ベッドはシート部材の長手方向の両端に棒部材を設け、その2本の棒部材と直交する支持脚部は抱持係止部により係止されており長椅子兼簡易ベッドとして使用可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の簡易ベッドによればベッドとしても長椅子としても使用可能であるが、使用時に適したシート部材の反発力は、ベッドとして使用する場合と長椅子として使用する場合とでは異なり、ベッドとしての使用に適した反発力の簡易ベッドでは、長椅子として使用する場合には使用者が座った際にシート部材が沈み込み過ぎてしまい適さず、長椅子としての使用に適した反発力の簡易ベッドでは、仰向けによる就寝時にシート部材からの最も大きい反発力が使用者の殿部にかかる為、使用により殿部が痛むという問題があった。
【0005】
本発明の目的は、シート部材の使用時の反発力を、ベッドとして使用する場合と長椅子として使用する場合との双方に於いて快適に使用可能となるように切り替える事ができる長椅子兼簡易ベッドを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る請求項1記載の長椅子兼簡易ベッドは、ベッドとして使用可能なスペースを有するシート部材と弾力帯カバー部材とを有し、前記シート部材には長手方向の両端に棒部材を設け、前記シート部材を下方から支える支持具を備え、前記支持具は複数の支持脚部で構成され、前記シート部材の長手方向と平行して1列または複数列の弾力帯が配設され、前記シート部材と前記弾力帯カバー部材は互いを係止する係止部を双方に有することを特徴としたものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明に於いて、係止部を開放しシート部材が弾力性を得ることによりシート部材が使用者の身体にフィットしやすくなり快適に使用出来るだけではなく、仰向けによる就寝時に、シート部材から使用者の殿部への反発力が緩和され、使用に伴う殿部の痛みを軽減する事が期待できる為、ベッドとしての使用に適する。
【0008】
他方、係止部を係止すると弾力帯の伸縮機能は発動せず、シート部材と弾力帯カバー部材の張力が安定して保たれ、長椅子としての使用に適する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】 本発明のベッドとして使用する状態を示す図である。
【
図2】 本発明の長椅子として使用する状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1はベッドとして使用する状態を示す図で、シート部材1に配設された弾力帯5の伸縮機能の発動によりシート部材1は弾力性を持つ。
【0011】
本実施例に於いて弾力帯5にはゴム部材を用いて片端に1列のみ配設しているが、シート部材1の長手方向と平行であればシート部材1の両端や中央など、配設列数や配設箇所は限定するものではなく、弾力帯5にはゴムやバネなど任意の弾力体を1列につき1個以上用いる。
【0012】
図2は長椅子として使用する状態を示す図で、シート部材1と弾力帯カバー部材6が係止部7により係止されており、弾力帯5の仲縮機能は発動せず、シート部材1と弾力帯カバー部材6の張力が安定して保たれる。
【0013】
本実施例に於いて係止部7はファスナーを用いているが、面ファスナーやホックなど任意の材料を利用する。
【符号の説明】
【0014】
1 シート部材
2 棒部材
3 脚部材
4 抱持係止部
5 弾力帯(ゴム部材)
6 弾力帯カバー部材
7 係止部(ファスナー)
【要約】
【課題】シート部材と棒部材、弾力帯、弾力帯カバー部材、支持具とで構成された長椅子兼簡易ベッドに於いて、シート部材に配設された弾力帯の伸縮機能発動の有無を切り替えることが可能な長椅子兼簡易ベッドを提供する。
【解決手段】シート部材は長手方向の両端に棒部材を備え、前記シート部材の長手方向と平行して弾力帯が配設されている。前記シート部材を支持する支持具は複数の支持脚部で構成され、抱持係止部で棒部材と係止されている。シート部材と弾力帯カバー部材は互いを係止する係止部を双方に有する。係止部を開放する事により弾力帯の伸縮機能が発動し、シート部材が弾力性を持つ。他方、係止部を係止する事により弾力帯の伸縮機能は発動せず、シート部材と弾力帯カバー部材の張力を安定して保つことが出来る。
【選択図】
図1