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特許7541704工具システム及び工具システム用プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】工具システム及び工具システム用プログラム
(51)【国際特許分類】
   B25B 23/14 20060101AFI20240822BHJP
   B25B 23/142 20060101ALI20240822BHJP
   B25F 5/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
B25B23/14 620J
B25B23/142
B25F5/00 Z
【請求項の数】 4
(21)【出願番号】P 2019156154
(22)【出願日】2019-08-28
(65)【公開番号】P2020055099
(43)【公開日】2020-04-09
【審査請求日】2022-07-01
(31)【優先権主張番号】P 2018183483
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000161909
【氏名又は名称】京都機械工具株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100121441
【弁理士】
【氏名又は名称】西村 竜平
(74)【代理人】
【識別番号】100154704
【弁理士】
【氏名又は名称】齊藤 真大
(74)【代理人】
【識別番号】100129702
【弁理士】
【氏名又は名称】上村 喜永
(72)【発明者】
【氏名】高橋 広
(72)【発明者】
【氏名】芳本 悠未
(72)【発明者】
【氏名】松本 喜晴
(72)【発明者】
【氏名】大橋 成幸
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-320984(JP,A)
【文献】特開2018-082783(JP,A)
【文献】特開2011-240425(JP,A)
【文献】特開2015-182822(JP,A)
【文献】特開2017-134629(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25B 23/14
B25B 23/142
B25F 5/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具と、当該工具とは別に設けられ、前記工具と有線又は無線により接続された表示機器とを備え、
前記工具は、測定値を示す測定データを送信するデータ送信部を有し、
前記表示機器は、前記データ送信部から送信された測定データを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した測定データが示す測定値を表示する表示制御部とを有し、
前記表示制御部は、複数の測定時点における測定値を一覧表示するとともに前記データ受信部が前記測定データを受信する毎に、当該一覧表示に、最新の測定値と所定回前までの測定値を表示し、前記所定回よりも前の測定値を表示しないか、又は、最新の測定値と所定時間前までの測定値を表示し、前記所定時間よりも前の測定値を表示しないように更新し、その表示した測定値と当該測定値が前記工具による締付が何回目であるかを示すLAP数とを対にして表示する、工具システム。
【請求項2】
前記工具が、締付工具であり、
前記データ送信部が、測定値を示す測定データとして締付トルクを示すトルクデータを送信するように構成されている、請求項1記載の工具システム。
【請求項3】
前記測定値の許容範囲を記憶する許容範囲記憶部と、
前記工具で測定された測定値が許容範囲に含まれるか否かを判定する測定値判定部とをさらに備え、
前記表示制御部が、前記測定値と共に、当該測定値に対する前記測定値判定部の判定結果を表示する、請求項1記載の工具システム。
【請求項4】
工具とは別に設けられ、前記工具と有線又は無線により接続された表示機器に用いられるプログラムであって、
前記工具から送信された測定値を示す測定データを受信するデータ受信部と、
前記データ受信部が受信した測定データが示す測定値を表示する表示制御部としての機能を前記表示機器に発揮させるものであり、
前記表示制御部は、複数の測定時点における測定値を一覧表示するとともに、前記データ受信部が前記測定データを受信する毎に、当該一覧表示には、最新の測定値と所定回前までの測定値を表示し、前記所定回よりも前の測定値を表示しないか、又は、最新の測定値と所定時間前までの測定値を表示し、前記所定時間よりも前の測定値を表示しないように更新し、その表示した測定値と当該測定値が前記工具による締付が何回目であるかを示すLAP数とを対にして表示することを特徴とする、工具システム用プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工具システム及びこれに用いられる工具システム用プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、トルクレンチ等の締付工具としては、締付トルクを測定する測定器と、この測定器により測定された締付トルクが表示されるディスプレイとを備えたものがある。このような締付工具を用いれば、作業者は締付トルクを確認しながら作業を進めることができる。
【0003】
一方、引用文献1には、表示機器を締付工具とは別体にして、これらを配線接続することで、締付トルクが表示機器に表示される構成が記載されている。このような構成であれば、締付工具そのものを小型で軽量なものにすることができ、例えば狭小な作業空間でも使い勝手が良い。
【0004】
ところで、作業工程によって作業者は、複数箇所に対してそれぞれ適切な締付トルクで行う締付作業を行う必要があるが、前述したような表示機器に表示される締付トルクを作業者が見ても、工程中のどの部分まで作業が完了しているかのかがわかりにくい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第4296764号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで本発明は、作業者が表示機器を見ることによって工具を用いて行う作業がどの部分まで進んでいるかを容易に確認できるようにし、作業の抜けや重複を防止することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明に係る工具システムは、工具と、当該工具とは別に設けられ、前記工具と有線又は無線により接続された表示機器とを備え、前記工具は、測定値を示す測定データを送信するデータ送信部を有し、前記表示機器は、前記データ送信部から送信された測定データを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した測定データが示す測定値を表示する表示制御部とを有し、前記表示制御部は、複数の測定時点における測定値を一覧表示するとともに、当該一覧表示には最新の測定値が表示されるように更新することを特徴とする。
【0008】
このように構成された工具システムであれば、工具の小型化や軽量化を図れるうえ、複数の測定時点における測定値を一覧表示するとともに、当該一覧表示には最新の測定値が表示されるように更新されるので、何回の測定が行われたかを作業者は容易に認識でき、作業工程のどの部分まで作業が進んだかを確認できる。このため、作業工程中における作業の重複や抜けを防止しやすい。
【0009】
本発明に係る工具システムの具体的な構成例としては、前記工具が、締付工具であり、前記データ送信部が、測定値を示す測定データとして締付トルクを示すトルクデータを送信するように構成されているものが挙げられる。
【0010】
前前記表示制御部は、一覧表示領域内に所定数の測定値が表示されるように前記一覧表示をスクロール表示するものであればよい。
このようなものであれば、少なくとも最新と直前の測定値が前記表示機器に表示されるので、作業工程中のどの部分まで作業が進んでいるかがわかりやすい。
【0011】
前記表示制御部は、初期設定では前記一覧表示領域内に所定時点以降から最新までの所定数の測定値を表示し、所定時間よりも前の測定値については前記一覧表示領域内に表示しないものが好ましい。
このようなものであれば、前記表示機器の大きさが限られていても、前記一覧表示をできるだけ大きく表示しつつ、作業工程がどの程度進んでいるかを作業者が確認しやすくできる。
【0012】
前記表示制御部が、測定時点を示すLAP数と、当該LAP数における測定値を対にして表示するものであればよい。
このようなものであれば、作業工程において何回測定が行われたかが作業者にとってよりわかりやすくなる。
【0013】
また、前記測定値の目標範囲を記憶する目標範囲記憶部と、前記工具で測定された測定値が目標範囲に含まれるか否かを判定する測定値判定部とをさらに備え、前記表示制御部が、前記測定値と共に、当該測定値に対応する前記測定値判定部の判定結果を表示するものであってもよい。
このようなものであれば、作業者が測定値の良し悪しを即座に判断できる。
【0014】
本発明に係る工具システム用プログラムは、工具とは別に設けられ、前記工具と有線又は無線により接続された表示機器に用いられるプログラムであって、前記工具から送信された測定値を示す測定データを受信するデータ受信部と、前記データ受信部が受信した測定データが示す測定値を表示する表示制御部としての機能を前記表示機器に発揮させるものであり、前記表示制御部は、複数の測定時点における測定値を一覧表示するとともに、当該一覧表示には最新の測定値が表示されるように更新することを特徴とする。
【0015】
このように構成された工具システム用プログラムを既存の工具システムにインストールすることによって、上述した工具システムと同様の作用効果を奏し得る。なお、工具システム用プログラムは電子的に配信されるものであってもよいし、CD、DVD、フラッシュメモリ等のプログラム記録媒体に記録されたものであってもよい。
【発明の効果】
【0016】
このように構成した本発明によれば、工具の小型化や軽量化を図りつつ、作業工程のどの部分まで作業が進んだかを確認しやすくして、作業工程中における作業の重複や抜けを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態における工具システムの構成を示す模式図。
図2】同実施形態の表示機器の機能を説明するための機能ブロック図。
図3】同実施形態の表示態様の一例を説明するための図。
図4】他の実施形態の表示機器の機能を説明するための機構ブロック図。
図5】他の実施形態の表示態様の一例を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明に係る工具システムの一実施形態について説明する。
【0019】
本実施形態の工具システム100は、自動車、鉄道車両、航空機やその他の種々の装置の組み立て、解体、点検等の作業現場において、ネジやボルト等を対象の装置等に取り付ける又は取り外すために用いられるものであり、図1に示すように、工具の一種である締付工具10と、締付工具10に有線又は無線により接続された表示機器20とを備えている。
なお、この実施形態では、締付工具10としてトルクレンチを用いた場合について説明するが、締付工具10としてはドライバーやスパナ等の種々のものを用いて構わない。
【0020】
締付工具10は、ネジやボルト等の締付トルクを測定する測定器11と、表示機器20と通信する通信手段12とを備えたものであり、この通信手段12が測定器11により測定された締付トルクを示すトルクデータを送信するデータ送信部13としての機能を有している。すなわち、本実施形態では締付工具10は測定値を示す測定データとして締付トルクを示すトルクデータを送信するように構成されている。
【0021】
表示機器20は、CPU、メモリ、ディスプレイ(画面)D、入力手段などを有するものであり、ここでは締付工具10と無線により通信可能な例えばスマートフォンやタブレット端末等といった、作業者が携帯可能なモバイル端末である。そして、この表示機器20は、前記メモリに格納された工具システム用プログラムに基づいて、図2に示すように、データ受信部22、表示制御部23等としての機能を発揮するように構成されている。
以下、各部の説明を兼ねて、表示機器20の動作を説明する。
【0022】
データ受信部22は、上述したデータ送信部13から送信されたトルクデータを受信して、表示制御部23に出力する。
【0023】
表示制御部23は、ディスプレイDの表示内容を制御するものであり、データ受信部22が受信したトルクデータの示す締付トルクをディスプレイDに表示する。
【0024】
具体的にこの表示制御部23は、図3に示すように、ディスプレイDに予め設定された締付トルク表示領域S1に締付トルクをデジタル表示するものであり、ここでは表示制御部23は、ディスプレイDの中央部に設定されたトルク表示領域S1に締付トルク及びその単位を表示する。
【0025】
また、表示制御部23はディスプレイDにおいてトルク表示領域S1の下方に設定された一覧表示領域S4内に複数の測定時点における測定値を表形式で一覧表示する。本実施形態では一覧表示領域S4内にはそれぞれ異なる3つまでの測定時点での締付トルクが表示される。
【0026】
ここで、表示制御部23は、測定時点を示すものであり、締付工具10による締付が何回目であるかを示すLAP数と、そのLAP数における測定値である締付トルクを対にして各測定時点での測定値を一覧表示する。また、締付工具10により作業が進められて、データ送信部10から送信された新たなトルクデータがデータ受信部22で受信されると、表示制御部23は最新の締付トルクが表示されるように一覧表示を更新する。例えば図3に示すように、LAP1~3までが一覧表示されている状態で、新たな締付作業が行われるとLAP2~4の各締付トルクが一覧表示領域S4内に表示される。さらに締付作業が行われると図3に示すようにLAP3~5の各締付トルクが一覧表示領域S4内に表示される。この実施形態では表示制御部23は最新のLAPの測定値を一覧表示領域S4内において最も上側に表示するように構成されている。
【0027】
なお、一覧表示領域S4内において各LAPに対応させて表示される締付トルクは締付工具10により、締付けが開始されてから終了するまでの間での最大の締付トルクが表示される。例えばデータ受信部22において受信された締付トルクの時系列データにおいて、締付トルクがLAP開始閾値を超え、その後LAP終了閾値を下回るまでの区間が1つの測定区間として設定され、この測定区間中で最も大きい締付トルクがそのLAPにおける測定値として一覧表示領域S4内に表示される。
【0028】
また、表示制御部23はタッチパネルを介して一覧表示領域S4上に例えば上下方向の入力が有り、4つ以上のLAPの測定が完了している状態ではスクロール表示によって一覧表示領域S4に表示されていないLAPの締付トルクを順番に表示する。
【0029】
このように表示制御部は23、初期設定では一覧表示領域S4内に所定時点以降から最新までの所定数の測定値を表示し、所定時間よりも前の測定値については前記一覧表示領域S4内に表示しないように構成されている。すなわち、最新の測定値と所定回前までの測定値のみがデフォルトでは表示されるので、測定時点が多数となっても表示画面D内の一覧表示の大きさを一定に保ち、作業者が視認しやすい状態を保つことができる。
【0030】
このように構成された工具システム100によれば、表示機器20を締付工具10とは別体にしてあるので、締付工具10の小型化や軽量化を図れるうえ、一覧表示領域S4内に何回目の測定であるかを示すLAP数とともに、その締付トルクが表示されるので、作業者は一覧表示領域S4を見るだけで、予め定められている作業工程においてどの程度まで進んでいるかをすぐに確認することができる。
【0031】
例えば、作業工程が5回の締付け作業が定義されている場合であれば、LAP5が表示されていればこの締付作業が一巡の作業が完了したことがわかる。また、LAP4までしか表示されていなければ、どこかの締付箇所が抜けている可能性があることがわかり、すぐに作業した内容を確認して不良を発見することができる。
【0032】
さらに、一覧表示はLAP数とともに対応する締付トルクが表示されているので、例えば現在行っているはずの締付作業で必要とされる設定トルクに対して大きく異なる締付トルクが表示されている場合には、締付箇所を間違っている可能性に作業者は気づくことが可能となる。
【0033】
これらのことから、作業者による作業ミスの低減を図れる。
【0034】
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0035】
例えば、前記実施形態では、工具として締付工具10を例に挙げたが、本発明の工具システムにおいては、工具はノギスやマノメータ等といった測定工具であっても構わない。このようなものであれば、製品の複数箇所について長さ等を測定し、検査を行う場合において、検査工程の一部が重複あるいは抜けているといったことを作業者に気づかせる事が可能となる。
【0036】
一覧表示領域S4内に表示される測定値の個数については適宜設定すればよく、2つ又は4つ以上であっても構わない。
【0037】
一覧表示のスクロール表示については、作業者の操作によって表示されていない部分が一覧表示領域S4内に表示されるように構成されていたが、最新の測定値がデータ受信部22で受信された場合のみ、一覧表示がスクロールするようにしてもよい。すなわち、作業者の操作では過去の測定値を参照できないように構成してもよい。
【0038】
さらに、表示機器20としてはポータブル端末に限らず、例えば作業者が装着可能なゴーグル型のものであっても良い。この場合、作業者はディスプレイDを介して手元を見るので、表示態様の変化をより感じ取り易くなる。
【0039】
加えて、表示機器20としては、プロジェクタを用いて構成されていても良く、この場合は例えば壁面やスクリーンなどが締付トルクを表示する画面である。
【0040】
締付工具10としては、トルクデータを送信するのみならず、表示機器20との間で種々のデータを送受信するものであっても良い。
また、締付工具10としては、例えば締付トルクを表示するディスプレイが設けられたものであっても構わない。
【0041】
また、表示機器20は、前記メモリに格納された工具システム用プログラムに基づいて、図4に示すように、許容範囲記憶部24、測定値判定部25等としての機能をさらに発揮するように構成してもよい。
【0042】
なお、許容範囲記憶部24は、測定値の許容範囲を記憶するものである。
【0043】
また、測定値判定部25は、許容範囲を参照し、データ受信部22で受信した測定データが示す測定値が、許容範囲に含まれるか否かを判定するものである。
【0044】
なお、この場合、表示制御部23は、測定値と共に当該測定値に対する測定値判定部25の判定結果を一覧表示するように構成すればよい。
【0045】
ここで、表示制御部23による判定結果の表示態様としては、測定値が許容範囲に含まれるとする判定結果、測定値が許容範囲に含まれないとする判定結果、のいずれの判定結果に該当するのか作業者が目視にて確認できるようにディスプレイDに表示する態様であればよい。具体的には、前記判定結果毎に異なる記号や文字を表示する態様、前記判定結果毎に測定値を表示する文字や当該測定値を表示する欄の全体又は一部等の色を変えて表示する態様などが挙げられる。なお、これらの態様を併用して表示してもよい。
【0046】
また、測定値判定部25は、測定値が許容範囲に含まれていないと判定した場合に、測定値が許容範囲の上限を上回っているか、又は、測定値が許容範囲の下限を下回っているか、をさらに判定するものであってもよい。
【0047】
この場合、表示制御部23による判定結果の表示態様としては、測定値が許容範囲に含まれるとする判定結果、測定値が許容範囲の上限を上回るとする判定結果、測定値が許容範囲の下限を下回るとする判定結果、のいずれの判定結果に該当するのか作業者が目視にて確認できるようにディスプレイDに表示する態様であればよい。例えば、図5に示す態様では、測定値が許容範囲に含まれるとする判定結果を「〇」記号で表示し、測定値が許容範囲の上限を上回るとする判定結果を「Over」なる文字で表示し、測定結果が許容範囲の下限を下回るとする判定結果を「Lower」なる文字で表示している。また、前記記号及び前記文字の周囲の領域を異なる色で表示している。
【0048】
また、表示機器20は、一覧表示をスクロールした場合に、ディスプレイD上に測定値が許容範囲に含まれないとする判定結果の測定値が表示されると、その旨を報知する報知部としての機能を有するものであってよい。
【0049】
また、表示制御部23は、一覧表示をスクロールした場合に、ディスプレイD上に測定値が許容範囲に含まれないとする判定結果の測定値が表示されると、一覧表示のスクロールを停止させるものであってもよい。この場合、表示制御部23は、一覧表示のスクロールを一時的に停止させた後、再度スクロール操作が入力されると、一覧表示のスクロールが再開されるようにすればよい。
【0050】
なお、目標範囲記憶部24及び測定値判定部25は、工具10に設けてもよく、この場合、工具10のデータ送信部13から測定値を示す測定データと共に測定値判定部25の判定結果を示す判定結果データをデータ受信部22に送信するようにすればよい。
【0051】
その他、本発明は前記実施形態に限られず、その趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能であるのは言うまでもない。
【符号の説明】
【0052】
100・・・工具システム
10 ・・・締付工具
11 ・・・測定器
12 ・・・通信手段
13 ・・・データ送信部
20 ・・・表示機器
22 ・・・データ受信部
23 ・・・表示制御部
D ・・・ディスプレイ
S1 ・・・締付トルク表示領域
S4 ・・・一覧表示領域
図1
図2
図3
図4
図5