(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】堰折り装置
(51)【国際特許分類】
B22D 31/00 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
B22D31/00 Z
(21)【出願番号】P 2020016350
(22)【出願日】2020-02-03
【審査請求日】2023-01-06
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518402370
【氏名又は名称】株式会社クローラル
(74)【代理人】
【識別番号】110000464
【氏名又は名称】弁理士法人いしい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 泰秀
【審査官】池田 安希子
(56)【参考文献】
【文献】実開昭48-016012(JP,U)
【文献】特開2009-012017(JP,A)
【文献】特開2005-193263(JP,A)
【文献】特開昭54-040233(JP,A)
【文献】登録実用新案第3036141(JP,U)
【文献】登録実用新案第3214027(JP,U)
【文献】特開2018-058128(JP,A)
【文献】特公昭47-039552(JP,B1)
【文献】特開昭59-168873(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0304350(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22D 29/00 - 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
鋳造成形品から不要部を分離除去するための堰折り装置であって、
電動モータと、前記電動モータの動力を減速する減速機構と、前記電動モータから前記減速機構を経由した回転運動を前記鋳造成形品に対する往復運動に変換するスライダクランク機構と、前記スライダクランク機構の往
復運動に連動したトグル機構の作用にて開閉動する一対の鋏片を有するニッパー体とを備えており、
前記ニッパー体は、前記スライダクランク機構の往動に伴う前記トグル機構の作用にて前記両鋏片を閉じ動させ、前記鋳造成形品から前記不要部を破断させる、
堰折り装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋳造成形品から不要部を分離除去するための堰折り装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、鋳造成形品からランナー(湯道)やゲート(湯口)といった不要部を分離除去するための堰折り装置としては、打撃ロッド付きのエアシリンダ(空圧式シリンダ)を有するものが広く普及している(例えば特許文献1及び2等参照)。
【0003】
この種の堰折り装置による堰折り作業は次のように行われる。すなわち、エアシリンダの打撃ロッドを削岩機のように高速で上下動させて、鋳造成形品の不要部に繰り返し衝突させる。その結果、衝突の速度や衝撃によって不要部が堰部分から破断して(叩き折られて)、鋳造成形品が製品部と不要部とに分離される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】実用新案登録第3036141号公報
【文献】実用新案登録第3214027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の堰折り装置では、エアシリンダの打撃ロッドを削岩機のように高速で上下動させて、鋳造成形品の不要部に繰り返し衝突させるため、堰折り作業時の不快な打撃音(騒音)が極めて大きく、作業環境を悪化させているという問題があった。
【0006】
また、打撃ロッドの高速上下動による打撃エネルギーは、不要部を破断させるだけでなく打撃音を発生させるから、前記従来の堰折り装置では、堰折り作業時の打撃音が大きい分だけ打撃エネルギーの損失が大きくなり、打撃エネルギーを不要部の破断に有効に利用できていないという問題もあった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、上記のような現状を検討して改善を施した堰折り装置を提供することを技術的課題としている。
【0008】
本発明は、鋳造成形品から不要部を分離除去するための堰折り装置であって、電動モータと、前記電動モータの動力を減速する減速機構と、前記電動モータから前記減速機構を経由した回転運動を前記鋳造成形品に対する往復運動に変換するスライダクランク機構と、前記スライダクランク機構の往復運動に連動したトグル機構の作用にて開閉動する一対の鋏片を有するニッパー体とを備えており、前記ニッパー体は、前記スライダクランク機構の往動に伴う前記トグル機構の作用にて前記両鋏片を閉じ動させ、前記鋳造成形品から前記不要部を破断させるというものである。
【0009】
【0010】
【0011】
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、ニッパー体での閉じ動作にて不要部を堰部分から破断できるから、従来技術のようにニッパー体で瞬間的な衝撃を繰り返し加える必要がなく、堰折り作業時の不快な騒音を著しく小さくでき、作業環境の改善を図れる。また、堰折り作業時の騒音が小さくなるので、押圧エネルギーが騒音として消費されるのを格段に抑制でき、押圧エネルギーを不要部の破断に効率よく利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】第1実施形態における堰折り装置の側面図である。
【
図2】待機状態にある堰折り装置の正面概略図である。
【
図3】中途状態にある堰折り装置の正面概略図である。
【
図4】突出状態にある堰折り装置の正面概略図である。
【
図5】第2実施形態における堰折り装置の側面図である。
【
図6】開き状態にある堰折り装置の平面概略図である。
【
図7】中途状態にある堰折り装置の平面概略図である。
【
図8】閉じ状態にある堰折り装置の平面概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、本発明を具体化した実施形態を図面に基づき説明する。
【0015】
以下の説明では方向特定のために「前後」「左右」の文言を使用するが、第1実施形態では、スライダクランク機構12と対峙する
図2の状態を正面視とし、これを基準に前後方向と左右方向とを規定している。また、第2実施形態では、スライダクランク機構12と対峙する
図3の状態を平面視とし、ニッパー体23の突出方向を前方向として、これらを基準に前後方向と左右方向とを規定している。
【0016】
ただし、第1及び第2実施形態のどちらにおいても、これらの用語は説明の便宜上用いたものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
図1~
図4は、堰折り装置10の第1実施形態を示している。第1実施形態の堰折り装置10は、鋳造成形品Aから不要部Cを分離除去するためのものであり、電動式の回転駆動源である電動モータ11と、電動モータ11による回転運動を鋳造成形品Aに対する往復運動に変換する変換機構としてのスライダクランク機構12と、スライダクランク機構12の往動に基づき押圧作動して鋳造成形品Aから不要部Cを破断させる破断体としての押圧ロッド13とを備えている。
【0018】
第1実施形態では、工場等の建屋内に設置した機枠台1の前面側に、スライダクランク機構12を収容する本体ケース2が設けられている。本体ケース2は、上下に長い略箱状に構成されていて、機枠台1の上面よりも上方に突出している。本体ケース2の背面板3には、機枠台1上方の突出部分に、電動モータ11が取り付けられている。電動モータ11における出力軸11bの前端(突出端)側は、本体ケース2の背面板3を貫通して、本体ケース2の内部に突出している。
【0019】
第1実施形態の電動モータ11は、モータ単体に減速機構11aを内装した構造(いわゆるギヤードモータ)のものであり、モータ単体以上の低速高トルクの出力を発揮することが可能になっている。なお、電動モータ11は、ステッピングモータやサーボモータ等、種々の電動式のモータを採用できる。また、電動モータ11は、一方向にのみ回転するタイプでもよいし、正逆回転可能なタイプでも構わない。
【0020】
変換機構としてのスライダクランク機構12は前述の通り、本体ケース2の内部に収容されていて、電動モータ11における出力軸11bの前端側に一体回転するように取り付けられた回転円盤14と、本体ケース2内で上下往復動可能に構成された上下長手の往復アーム16と、回転円盤14と往復アーム16の上端側とをつなぐ変換アーム15とを有している。
【0021】
第1実施形態では、回転円盤14に第1中継ピン15aが前向き突設されている。第1中継ピン15aの前端側には、軸受(図示省略)を介して変換アーム15の基端側が回動可能に取り付けられている。変換アーム15の先端側には、軸受(図示省略)を介して第2中継ピン15bが前向き突出の姿勢で回転可能に取り付けられている。第2中継ピン15bの前端側には、往復アーム16の上端側が固定されている。
【0022】
本体ケース2における背面板3の前面(内面)側には、往復アーム16と平行状に延びる上下長手の案内レール17が設けられている。案内レール17には、スライダ18が上下スライド可能に装着されている。スライダ18は、一体的に上下スライドするように往復アーム16の中途部に連結されている。従って、往復アーム16は、常にスライダ18と共に案内レール17に沿って上下往復動する。
【0023】
往復アーム16の上端側には、破断体である上下長手の押圧ロッド13の上端側が取り付けられていて、スライダクランク機構12の往復運動、すなわち往復アーム16の上下往復動に連動して上下往復動するように構成されている。押圧ロッド13の大半部分は、本体ケース2を貫通して外部(本体ケース2の下方)に突出している。
【0024】
なお、詳細な図示は省略するが、堰折り装置10には、押圧ロッド13の位置を検出する位置検出センサを備えるのが好ましい。位置検出センサとしては、例えば往復アーム16が待機位置若しくは突出位置にあるのを検出するリミットスイッチや、回転円盤14の回転角度を検出するロータリエンコーダ等を採用できる。
【0025】
第1実施形態において、鋳造成形品Aから不要部Cを分離除去する作業は、例えば次のような手順で行われる。すなわち、まずはロボットアーム(図示省略)で堰折り装置10の下方まで鋳造成形品Aを搬送し、クランプ装置(図示省略)によって鋳造成形品Aの製品部Bを挟持して、堰折り装置10における押圧ロッド13の直下に不要部Cが位置するように鋳造成形品Aを固定する(
図2参照)。
【0026】
鋳造成形品Aのセッティングが終了してから、電動モータ11を駆動させ、減速機構11aを介しての低速高トルクの出力によって、出力軸11bひいてはこれに固定された回転円盤14を回転させる。そうすると、回転円盤14の第1中継ピン15aに基端側を回動可能に取り付けられた変換アーム15が、出力軸11b回りを公転しつつ第1中継ピン15a回りに自転する。そして、変換アーム15の公転及び自転によって、変換アーム15の先端側に第2中継ピン15bを介して回動可能に取り付けられた往復アーム16がスライダ18と共に案内レール17に沿って下降動し、往復アーム16の下降動に伴い押圧ロッド13が鋳造成形品Aの不要部Cに向けて下降動する(
図3参照)。
【0027】
電動モータ11の駆動によって回転円盤14を
図2の待機状態から
図3の中途状態あたりまで1/4周程度回転させると、押圧ロッド13の先端(下端)側が鋳造成形品Aの不要部Cに当接する。この場合、押圧ロッド13の先端側を、不要部Cのうち堰部分Dから離れた作用部分Xに当接させる。作用部分Xは、不要部Cを構成する湯道でもよいし、押湯でもよいし、湯口であってもよい。回転円盤14の回転を
図4の突出状態にまでさらに進めていくと、押圧ロッド13の先端側が不要部Cを下向きに押圧して、これによって生ずる曲げモーメントによる応力が不要部Cのうち断面積の最も小さな箇所である堰部分Dに集中して作用し、不要部Cが堰部分Dから破断する。換言すると、不要部Cのうち堰部分Dから離れた作用部分Xに押圧ロッド13の先端側を当てて下向きに押圧させることによって、曲げモーメントによる応力が断面積の最も小さい堰部分Dに集中的に加わり、堰部分Dが破断するのである。
【0028】
つまり、従来技術のように押圧ロッド13の下端側を高速上下動にて不要部Cに繰り返し衝突させなくても、押圧ロッド13での一回の押圧動作によって不要部Cが堰部分Dから破断して、鋳造成形品Aを製品部Bと不要部Cとに分離できるのである。
【0029】
なお、回転円盤14を
図2の待機状態から半周回転させると、押圧ロッド13は
図4の突出状態まで下降動する。回転円盤14が残りの半周だけ回転すると、押圧ロッド13は
図4の突出状態から上昇動して
図2の待機状態まで戻ることになる。また、第1実施形態では、クランプ装置(図示省略)によって鋳造成形品Aの不要部Cを挟持し、堰折り装置10の押圧ロッド13で製品部Bを押圧して堰部分Dを破断させ、鋳造成形品Aを製品部Bと不要部Cとに分離するようにしてもよい。
【0030】
上記説明から分かるように、第1実施形態の堰折り装置10によって堰折り作業を実行すると、押圧ロッド13での一回の押圧動作によって不要部Cを堰部分Dから破断できるから、従来技術のように押圧ロッド13で瞬間的な衝撃を繰り返し加える必要がなく、堰折り作業時の不快な騒音を著しく小さくでき、作業環境の改善を図れる(作業環境を良好にできる)。
【0031】
また、第1実施形態の堰折り装置10によると、堰折り作業時の騒音が小さくなるので、押圧エネルギーが騒音として消費されるのを格段に抑制でき、押圧エネルギーを不要部Cの破断に効率よく利用できる。さらに、モータ単体に減速機構11aを内装した電動モータ11を採用しているから、モータ単体以上の低速高トルクの回転動力をスライダクランク機構12によって往復運動に変換でき、押圧ロッド13を介して高い押圧力を不要部Cに付与できる利点もある。
【0032】
図5~
図8は、堰折り装置20の第2実施形態を示している。第2実施形態の堰折り装置20は、破断体を第1実施形態の押圧ロッド13からニッパー体23に変更した場合の例である。ここで、第2実施形態以降の実施形態において、構成及び作用が第1実施形態と同様なものには、同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0033】
第2実施形態の堰折り装置20は前述の通り、破断体を第1実施形態の押圧ロッド13からニッパー体23に変更したものであり、電動モータ11と、スライダクランク機構12と、破断体としてのニッパー体23とを備えている。
【0034】
この場合、
図5に示すように、工場等の建屋内に設置した機枠台5の上面側に、スライダクランク機構12を収容する本体ケース6が設けられている。本体ケース6は、前後に長い略箱状に構成されていて、機枠台2の後部よりも後方に突出している。本体ケース6の下面板7には、機枠台5後方の突出部分に、電動モータ11が取り付けられている。電動モータ11における出力軸11bの前端(突出端)側は、本体ケース6の下面板7を貫通して、本体ケース6の内部に突出している。
【0035】
本体ケース6の前部側には、略箱状のカバー体8が取り付けられている。カバー体8には、スライダクランク機構12の往復運動(前後動)に連動して開閉動する左右一対の鋏片24を有するニッパー体23が配置されている。ニッパー体23における各鋏片24の前部側は、内側に押刃が設けられた刃部25に構成されている。カバー体8の前部から、左右の鋏片24の刃部25が前向きに突出している。
【0036】
各鋏片24の前後中途部は、カバー体8内部に固定された縦向きの枢支ピン26によって回動可能に支持されている。左右一対の鋏片24は、それぞれ対応する枢支ピン26回りに回動して、各刃部25を接離させるように開閉動可能な構成になっている。
【0037】
各鋏片24の後部側は、上下一対のリンク片27の前端部間に挟み付けた状態で、当該上下一対のリンク片27に固定された縦向きの前リンクピン28に回動可能に支持されている。左右にある上下一対のリンク片27の後端部間には、往復アーム16の前端側に取り付けられた延長プレート30の前部側が挟み付けられている。この状態で、左右それぞれの上下一対のリンク片27に固定された縦向きの後リンクピン29に、延長プレート30の前部側が回動可能に連結されている。延長プレート30の後部側は、カバー体8の後部から本体ケース6内にはみ出している。なお、カバー体8における上下板の内面には、それぞれ後リンクピン29の突出部が嵌まって後リンクピン29を前後方向に案内する案内溝31が形成されている。
【0038】
第2実施形態において、鋳造成形品Aから不要部Cを分離除去する作業は、例えば次のような手順で行われる。すなわち、まずはロボットアーム(図示省略)で堰折り装置20の前方まで鋳造成形品Aを搬送し、クランプ装置(図示省略)によって鋳造成形品Aの製品部Bを挟持して、ニッパー体23における左右両鋏片24の間に堰部分D(又は不要部C)が位置するように鋳造成形品Aを固定する(
図6参照)。
【0039】
鋳造成形品Aのセッティングが終了してから、電動モータ11を駆動させ、減速機構11aを介しての低速高トルクの出力によって、出力軸11bひいてはこれに固定された回転円盤14を回転させる。そうすると、回転円盤14の第1中継ピン15aに基端側を回動可能に取り付けられた変換アーム15が、出力軸11b回りを公転しつつ第1中継ピン15a回りに自転する。そして、変換アーム15の公転及び自転によって、変換アーム15の先端側に第2中継ピン15bを介して回動可能に取り付けられた往復アーム16がスライダ18と共に案内レール17に沿って前進動し、往復アーム16の前進動に伴い延長プレート30及び左右両後リンクピン29が前進動する(
図7参照)。
【0040】
電動モータ11の駆動によって回転円盤14を
図6の開き状態から
図7の中途状態あたりまで1/4周程度回転させると、延長プレート30及び左右両後リンクピン29が前進動して、上下一対のリンク片27を介して前リンクピン28、ひいては左右両鋏片24の後部側が枢支ピン26回りの左右外向きに回動することによって、左右両鋏片24の刃部25が接近するように閉じ動して、鋳造成形品Aの堰部分Dに当接する。回転円盤14の回転を
図8の閉じ状態にまでさらに進めていくと、左右両鋏片24の刃部25が閉じ切った状態になって、堰部分D(又は不要部C)が破断する(押し切られる)。
【0041】
その結果、従来技術のように押圧ロッド13の下端側を高速上下動にて不要部Cに繰り返し衝突させなくても、スライダクランク機構12(往復アーム16)の前進動に基づくニッパー体23の閉じ動作によって堰部分D(又は不要部C)が破断して、鋳造成形品Aが製品部Bと不要部Cとに分離するのである。
【0042】
なお、回転円盤14を
図6の待機状態から半周回転させると、ニッパー体23は
図8の閉じ状態まで完全に閉じ動する。回転円盤14が残りの半周だけ回転すると、ニッパー体23は
図8の閉じ状態から開き動して
図6の開き状態まで戻ることになる。また、第2実施形態でも、クランプ装置(図示省略)によって鋳造成形品Aの不要部Cを挟持し、ニッパー体23で堰部分D(又は不要部C)を破断させ、鋳造成形品Aを製品部Bと不要部Cとに分離するようにしてもよい。第2実施形態を採用した場合も、第1実施形態と同様の作用効果を奏する。
【0043】
なお、本発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば第1実施形態の堰折り装置10を横向きにして使用しても構わないし、第2実施形態の堰折り装置20を縦向きの姿勢に使用しても差し支えない。また、本発明に採用される変換機構は、第1及び第2実施形態のスライダクランク機構に限らず、偏心カム機構であってもよいし、ボールねじ機構であってもよい。要は、回転運動を直線往復運動に変換する機構であれば、変換機構として採用できる。
【符号の説明】
【0044】
A 鋳造成形品
C 不要部
D 堰部分
10,20 堰折り装置
11 電動モータ(回転駆動源)
12 スライダクランク機構(変換機構)
13 押圧ロッド(破断体)
23 ニッパー体(破断体)