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特許7541786フィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ及びルーネベルグレンズアンテナグループ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】フィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ及びルーネベルグレンズアンテナグループ
(51)【国際特許分類】
   H01Q 3/14 20060101AFI20240822BHJP
   H01Q 19/06 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H01Q3/14
H01Q19/06
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2023547338
(86)(22)【出願日】2022-02-18
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-02-01
(86)【国際出願番号】 CN2022076807
(87)【国際公開番号】W WO2022227804
(87)【国際公開日】2022-11-03
【審査請求日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】202120893757.3
(32)【優先日】2021-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523108588
【氏名又は名称】佛山市粤海信通訊有限公司
【氏名又は名称原語表記】FOSHAN EAHISON COMMUNICATION CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 1, No.5 Lianxin South Road, Yundonghai Street, Sanshui District, Foshan City, Guangdong Province, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【弁理士】
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】▲ドォン▼崇軒
(72)【発明者】
【氏名】朱 強
(72)【発明者】
【氏名】尚春輝
(72)【発明者】
【氏名】高黎明
(72)【発明者】
【氏名】康有軍
(72)【発明者】
【氏名】楊海波
(72)【発明者】
【氏名】梁志彬
【審査官】岸田 伸太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-034754(JP,A)
【文献】特開2007-181114(JP,A)
【文献】特開2002-111359(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第110380229(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01Q 3/14
H01Q 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
反射板と、フィードと、ルーネベルグレンズと、位置調整機構とを含むフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナであって、前記位置調整機構は、取り付け板と、モータと、ガイドレールと、スライダと、接続ベースと、スクリューと、可動ベースと、を含み、前記取り付け板の位置とルーネベルグレンズの位置とは相対的に固定され、取り付け板におけるルーネベルグレンズに向かう表面は、取り付け面であり、前記ガイドレールは、取り付け板に取り付けられ、このガイドレールは、取り付け面とルーネベルグレンズとの間に位置し、前記スクリューの両端はいずれも回転可能に取り付け板に取り付けられ、且つスクリューの軸線とガイドレールの軸線の取り付け面への正投影は互いに平行であり、前記モータは、取り付け板に固定され、モータは、スクリューの回転を駆動するために用いられ、前記可動ベースにネジ穴が設けられ、可動ベースのネジ穴とスクリューは螺接され、前記反射板は、ルーネベルグレンズとガイドレールとの間に設置され、前記スライダは、反射板に取り付けられ、スライダとガイドレールは、摺り嵌めして接続され、前記接続ベースの一端は、可動ベースと接続され、接続ベースの他端は、反射板と接続され、前記フィードは、反射板におけるルーネベルグレンズに向かう表面に取り付けられることを特徴とする、フィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項2】
位置調整機構は、案内ロッドをさらに含み、前記案内ロッドの両端はいずれも取り付け板に取り付けられ、この案内ロッドの軸線は、スクリューの軸線に平行であり、前記可動ベースに案内部が設けられ、案内部に案内穴が設けられ、可動ベースの案内穴は、案内ロッドに嵌着されることを特徴とする
請求項1に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項3】
前記ガイドレールは、左ガイドレールと、右ガイドレールと、を含み、左ガイドレール、右ガイドレールは、軸線方向に沿っていずれもガイドレール溝が設けられ、前記モータ、スクリューはいずれも左ガイドレールと右ガイドレールとの間に位置し、前記スライダは、左スライダと、右スライダと、を含み、左スライダ、右スライダにいずれも摺動部が設けられ、左スライダの摺動部と左ガイドレールのガイドレール溝は、摺り嵌めし、右スライダの摺動部と右ガイドレールのガイドレール溝は、摺り嵌めすることを特徴とする
請求項2に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項4】
前記左ガイドレール、右ガイドレール上のガイドレール溝はいずれも直線形構造であり、前記左スライダ、右スライダ上の摺動部はいずれも直線形構造であり、前記接続ベースの一端は、可動ベースと固定接続され、接続ベースの他端は、反射板と固定接続されることを特徴とする
請求項3に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項5】
前記左ガイドレール、右ガイドレールはいずれも円弧細長形状の構造であり、前記左スライダ、右スライダのそれぞれの摺動部も円弧細長形状の構造であり、前記接続ベースの一端は、可動ベースと固定接続され、接続ベースの他端にプッシュ長穴が形成され、このプッシュ長穴の長手方向は、スクリューの軸線に垂直であり、反射板に、接続ベースのプッシュ長穴が形成される端が挿通されるのに供する可動穴が形成され、反射板にプッシュロッドがさらに固定され、このプッシュロッドは、接続ベースのプッシュ長穴を貫通し、このプッシュロッドの軸線とスクリューの軸線の取り付け板の取り付け面への投影は垂直であることを特徴とする
請求項3に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項6】
前記接続ベースは、上取り付けベースと下取り付けベースによって構成され、前記下取り付けベースは、可動ベースに固定され、下取り付けベースに、ノッチが上向きである下窪みが形成され、前記上取り付けベースは下取り付けベースに固定接続され、上取り付けベースに、ノッチが下向きである上窪みが形成され、この上窪みと下窪みが組み立てられて前記プッシュ長穴を形成することを特徴とする
請求項5に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項7】
左ガイドレール、右ガイドレール上のガイドレール溝のそれぞれの横断面はいずれも逆T字状の構造であり、左スライダ、右スライダ上の摺動部のそれぞれの横断面も逆T字状の構造であることを特徴とする
請求項4又は5に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項8】
エンクロージャと、ブラケットとをさらに含み、前記エンクロージャは、上半ケーシングと、下半ケーシングとを含み、上半ケーシングは、前記上半ケーシングの開口の縁に沿って上固定リングを形成し、下半ケーシングは、前記下半ケーシングの開口の縁に沿って下固定リングを形成し、上半ケーシングと下半ケーシングは組み立てられて取り付けチャンバを形成し、前記ルーネベルグレンズは、取り付けチャンバ内に取り付けられ、前記ブラケットに2つの固定ラグが設けられ、上半ケーシングの上固定リング、下半ケーシングの下固定リングはいずれもブラケット上の2つの固定ラグと固定接続され、前記取り付け板は、ブラケットに固定されることを特徴とする
請求項1に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナ。
【請求項9】
第一種類のルーネベルグレンズアンテナと、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナとを含み、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナが直線をなすように並列に配置されるルーネベルグレンズアンテナグループであって、第一種類のルーネベルグレンズアンテナは、請求項1に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナであり、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナと第一種類のルーネベルグレンズアンテナとの相違点は、第二種類のルーネベルグレンズアンテナには、モータ、スクリュー及び可動ベースがないことであり、第一種類のルーネベルグレンズアンテナの接続ベースと各第二種類のルーネベルグレンズアンテナの接続ベースは、剛性部材を介して一体に固定されることを特徴とする、ルーネベルグレンズアンテナグループ。
【請求項10】
第一種類のルーネベルグレンズアンテナと、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナとを含み、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナが直線をなすように並列に配置されるルーネベルグレンズアンテナグループであって、第一種類のルーネベルグレンズアンテナは、請求項1に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナであり、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナと第一種類のルーネベルグレンズアンテナとの相違点は、第二種類のルーネベルグレンズアンテナには、モータとスクリューがないことであり、第一種類のルーネベルグレンズアンテナのスクリューはさらに、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナの可動ベースのネジ穴と螺接されることを特徴とする、ルーネベルグレンズアンテナグループ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機器技術分野に関し、特にフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナに関し、本発明はさらに、ルーネベルグレンズアンテナグループに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のルーネベルグレンズアンテナについて、フィードの放射角度を変更するためにそのチルト角度を調整する必要がある場合、作業者がタワーに登って現場でクランプのチルト角度を調節して最適な効果に合わせる必要があり、手間がかかるとともに、風や雪などの悪天候に遭遇する場合、このような調整方式は施工の困難さを増加させ、且つ人手で調整する方式は誤差が大きい。作業者の作業の困難さを軽減し、作業者がアンテナを調整するたびにタワーに登る必要があることを回避するために、現在では、フィード位置を電動的に調整できるルーネベルグレンズアンテナも市場に登場している。このようなルーネベルグレンズアンテナは、本出願者によって出願されている出願番号が202020408992.2であり、発明名称が「ルーネベルグレンズ電気チルトアンテナ」である中国特許に記載のように、フィードと、ルーネベルグレンズと、取り付けフレームと、位置調整機構とを含み、ルーネベルグレンズに球形面が形成され、このルーネベルグレンズは、取り付けフレームと一体に固定され、前記位置調整機構は、揺動フレームと、駆動ロッドと、駆動ベースと、伝動装置とを含み、前記駆動ロッドは、取り付けフレームに回転可能に取り付けられ、前記伝動装置も取り付けフレームに取り付けられ、この伝動装置は、駆動ロッドの回転を駆動するために用いられ、前記駆動ベースは、駆動ロッドと接続され、且つ駆動ベースは、駆動ロッドの回転によって駆動ロッドに沿って直線移動することができ、前記揺動フレームは、取り付けフレームとルーネベルグレンズとの間に位置し、揺動フレームに揺動ロッドが接続され、揺動ロッドに、ルーネベルグレンズに対して回転可能な回転端が形成され、それによって揺動フレームがルーネベルグレンズの球形面の球心に対して揺動でき、揺動フレームに前記フィードが取り付けられ、揺動フレームと駆動ベースとの間に連結ロッドがヒンジ連結される。このような揺動フレームの揺動によってフィード位置調整を実現させる構造は、調整時に安定性が好ましくなく、そして揺動フレームの揺動ロッドをヒンジ連結して取り付ける必要があり、組み立ての利便性も不十分である。従来のルーネベルグレンズアンテナに存在する欠点によれば、従来のルーネベルグレンズアンテナに対して構造改良を必要とする必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、フィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナを提供することであり、このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナは、構造が簡単であり、設計が合理的であり、フィード位置調整の安定性が高く、組み立てが容易であり、且つ生産コストが低いなどの利点を有する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナの技術案は以下のように実現する。フィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナであって、反射板と、フィードと、ルーネベルグレンズと、位置調整機構とを含み、前記位置調整機構は、取り付け板と、モータと、ガイドレールと、スライダと、接続ベースと、スクリューと、可動ベースとを含み、前記取り付け板の位置とルーネベルグレンズの位置とは相対的に固定され、取り付け板におけるルーネベルグレンズに向かう表面は、取り付け面であり、前記ガイドレールは、取り付け板に取り付けられ、このガイドレールは、取り付け面とルーネベルグレンズとの間に位置し、前記スクリューの両端はいずれも回転可能に取り付け板に取り付けられ、且つスクリューの軸線とガイドレールの軸線の取り付け面への正投影は互いに平行であり、前記モータは、取り付け板に固定され、モータは、スクリューの回転を駆動するために用いられ、前記可動ベースにネジ穴が設けられ、可動ベースのネジ穴とスクリューは螺接され、前記反射板は、ルーネベルグレンズとガイドレールとの間に設置され、前記スライダは、反射板に取り付けられ、スライダとガイドレールは、摺り嵌めして接続され、前記接続ベースの一端は、可動ベースと接続され、接続ベースの他端は、反射板と接続され、前記フィードは、反射板におけるルーネベルグレンズに向かう表面に取り付けられる。
【0005】
さらに、位置調整機構は、案内ロッドをさらに含み、前記案内ロッドの両端はいずれも取り付け板に取り付けられ、この案内ロッドの軸線は、スクリューの軸線に平行であり、前記可動ベースに案内部が設けられ、案内部に案内穴が設けられ、可動ベースの案内穴は、案内ロッドに嵌着される。
【0006】
またさらに、前記ガイドレールは、左ガイドレールと、右ガイドレールと、を含み、左ガイドレール、右ガイドレールは、その軸線方向に沿っていずれもガイドレール溝が設けられ、前記モータ、スクリューはいずれも左ガイドレールと右ガイドレールとの間に位置し、前記スライダは、左スライダと、右スライダと、を含み、左スライダ、右スライダにいずれも摺動部が設けられ、左スライダの摺動部と左ガイドレールのガイドレール溝は、摺り嵌めし、右スライダの摺動部と右ガイドレールのガイドレール溝は、摺り嵌めする。
【0007】
なおさらに、前記左ガイドレール、右ガイドレール上のガイドレール溝はいずれも直線形構造であり、前記左スライダ、右スライダ上の摺動部はいずれも直線形構造であり、前記接続ベースの一端は、可動ベースと固定接続され、接続ベースの他端は、反射板と固定接続される。
【0008】
またさらに、左ガイドレール、右ガイドレール上のガイドレール溝のそれぞれの横断面はいずれも逆T字状の構造であり、左スライダ、右スライダ上の摺動部のそれぞれの横断面も逆T字状の構造である。
【0009】
このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナの有益な効果は以下のとおりである。このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナの反射板は、スライダによってガイドレールに沿って摺動可能であり、それによって反射板上のフィードは、ルーネベルグレンズに対して位置調整が可能である。フィードの位置を調整する時に、モータによってスクリューを動かして回転させ、スクリュー上の可動ベースをスクリューの軸線に沿って直線移動させ、それによって可動ベース上の接続ベースは、反射板をガイドレールに沿って移動するように動かすことができる。このように、反射板は、ガイドレールの形状に応じて設定された所定の方向に従って変位することができる。反射板は、回転軸接続の方式でルーネベルグレンズに対して位置調整を行うわけではなく、運行の安定性が高く、そして組み立ても非常に容易であり、それによってこのフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナは、構造が簡単であり、設計が合理的であり、フィード位置調整の安定性が高く、組み立てが容易であり、且つ生産コストが低いなどの利点を有する。
【0010】
本発明は、ルーネベルグレンズアンテナグループをさらに提供し、このルーネベルグレンズアンテナグループは、構造が簡単であり、設計が合理的であり、調整効率が高く、且つ使用しやすいなどの利点を有する。
【0011】
このルーネベルグレンズアンテナグループの技術案は以下のように実現する。第一種類のルーネベルグレンズアンテナと、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナとを含み、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナが直線をなすように並列に配置されるルーネベルグレンズアンテナグループであって、第一種類のルーネベルグレンズアンテナは、前記方案に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナであり、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナと第一種類のルーネベルグレンズアンテナとの相違点は、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナには、モータ、スクリュー及び可動ベースがないことであり、第一種類のルーネベルグレンズアンテナの接続ベースと各第二種類のルーネベルグレンズアンテナの接続ベースは、剛性部材を介して一体に固定されることを特徴とする。
【0012】
このルーネベルグレンズアンテナグループの有益な効果は以下のとおりである。使用時に、第一種類のルーネベルグレンズアンテナのモータは、そのスクリューを動かして回転させ、それによって第一種類のルーネベルグレンズアンテナの可動ベースは、スクリューに沿って移動し、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ上の、可動ベースと一体に固定される接続ベースは、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナの接続ベースと共に同時に作動する。第一種類のルーネベルグレンズアンテナ、第二種類のルーネベルグレンズアンテナのそれぞれの接続ベースはいずれも反射板に接続されるが、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ、第二種類のルーネベルグレンズアンテナのそれぞれの反射板にいずれもフィードが取り付けられ、さらに、複数のルーネベルグレンズアンテナのフィードが連動して位置調整を行うことができ、このルーネベルグレンズアンテナグループは、構造が簡単であり、設計が合理的であり、調整効率が高く、且つ使用しやすいなどの利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施例1の構造概略図である。
図2】実施例1のハウジングが取り外された後の構造概略図である。
図3】実施例1の反射板と位置調整機構の着脱構造概略図である。
図4】実施例1のエンクロージャとルーネベルグレンズの着脱構造概略図である。
図5】実施例2の反射板と位置調整機構が組み立てられた後の構造概略図である。
図6】実施例2の反射板と位置調整機構の着脱構造概略図である。
図7】実施例3の接続ベースの構造概略図である。
図8】実施例4の構造概略図である。
図9】実施例5の構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施例1
【0015】
図1図2図3図4に示すように、本実施例のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナは、反射板1と、フィード2と、ルーネベルグレンズ3と、位置調整機構4とを含み、前記位置調整機構4は、取り付け板41と、モータ42と、ガイドレール43と、スライダ44と、接続ベース45と、スクリュー46と、可動ベース47と、を含み、前記取り付け板41の位置とルーネベルグレンズ3の位置とは相対的に固定され、取り付け板41におけるルーネベルグレンズ3に向かう表面は、取り付け面411であり、ルーネベルグレンズ3は、球体形状のルーネベルグレンズであり、前記取り付け面411は平面であり、前記ガイドレール43は、取り付け板41に取り付けられ、このガイドレール43は、取り付け面411とルーネベルグレンズ3との間に位置し、前記スクリュー46の両端はいずれも回転可能に取り付け板41に取り付けられ、且つスクリュー46の軸線とガイドレール43の軸線の取り付け面411への正投影は互いに平行であり、前記モータ42は、取り付け板41に固定され、モータ42は、スクリュー46の回転を駆動するために用いられ、前記可動ベース47にネジ穴472が設けられ、可動ベース47のネジ穴472とスクリュー46は螺接され、前記反射板1は、ルーネベルグレンズ3とガイドレール43との間に設置され、前記スライダ44は、反射板1に取り付けられ、スライダ44とガイドレール43は、摺り嵌めして接続され、前記接続ベース45の一端は、可動ベース47と接続され、接続ベース45の他端は、反射板1と接続され、前記フィード2は、反射板1におけるルーネベルグレンズ3に向かう表面に取り付けられ、反射板1におけるルーネベルグレンズ3に向かう表面は反射面である。このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナの反射板1は、スライダ44によってガイドレール43に沿って摺動可能であり、それによって反射板1上のフィード2は、ルーネベルグレンズ3に対して位置調整が可能である。フィード2の位置を調整する時に、モータ42によってスクリュー46を動かして回転させ、スクリュー46上の可動ベース47をスクリュー46の軸線に沿って直線移動させ、それによって可動ベース47上の接続ベース45は、反射板1をガイドレール43に沿って移動するように動かすことができる。このように、反射板1は、ガイドレール43の形状に応じて設定された所定の方向に従って変位することができる。反射板1は、回転軸接続の方式でルーネベルグレンズ3に対して位置調整を行うわけではなく、運行の安定性が高く、そして組み立ても非常に容易であり、それによってこのフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナは、構造が簡単であり、設計が合理的であり、フィード位置調整の安定性が高く、組み立てが容易であり、且つ生産コストが低いなどの利点を有する。
【0016】
このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナのフィード2の位置を調整する時の運行安定性をより良くするために、図2図3に示すように、位置調整機構4は、案内ロッド48をさらに含み、前記案内ロッド48の両端はいずれも取り付け板41に取り付けられ、この案内ロッド48の軸線は、スクリュー46の軸線に平行であり、前記可動ベース47に案内部471が設けられ、案内部471に案内穴473が設けられ、可動ベース47の案内穴473は、案内ロッド48に嵌着される。
【0017】
このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナの構造をより合理的にし、フィード2の位置を調整する時の運行安定性をさらに向上させるために、図2図3に示すように、前記ガイドレール43は、左ガイドレール431と、右ガイドレール432と、を含み、左ガイドレール431、右ガイドレール432は、その軸線方向に沿っていずれもガイドレール溝433が設けられ、前記モータ42、スクリュー46はいずれも左ガイドレール431と右ガイドレール432との間に位置し、前記スライダ44は、左スライダ441と、右スライダ442と、を含み、左スライダ441、右スライダ442にいずれも摺動部443が設けられ、左スライダ441の摺動部443と左ガイドレール431のガイドレール溝433は、摺り嵌めし、右スライダ442の摺動部443と右ガイドレール432のガイドレール溝433は、摺り嵌めする。
【0018】
このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナのフィード2に対して直線移動によって位置調整を実現するために、図2図3に示すように、前記左ガイドレール431、右ガイドレール432上のガイドレール溝433はいずれも直線形構造であり、前記左スライダ441、右スライダ442上の摺動部443はいずれも直線形構造であり、前記接続ベース45の一端は、可動ベース47と固定接続され、接続ベース45の他端は、反射板1と固定接続される。
【0019】
左ガイドレール431、右ガイドレール432と左スライダ441、右スライダ442との組み立て構造をより合理的にするために、図2図3に示すように、左ガイドレール431、右ガイドレール432上のガイドレール溝433のそれぞれの横断面はいずれも逆T字状の構造であり、左スライダ441、右スライダ442上の摺動部443のそれぞれの横断面も逆T字状の構造であり、逆T字状の構造の摺動部443と逆T字状の構造のガイドレール溝433との摺り嵌めの安定性が高く、そしてこのフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナを傾斜して取り付けても脱線のおそれも発生しない。
【0020】
ルーネベルグレンズの取り付け構造をより合理的にするために、図1図2図4に示すように、このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナは、エンクロージャ5と、ブラケット6とをさらに含み、前記エンクロージャ5は、上半ケーシング51と、下半ケーシング52とを含み、上半ケーシング51は、その開口の縁に沿って上固定リング511を形成し、下半ケーシング52は、その開口の縁に沿って下固定リング521を形成し、上半ケーシング51と下半ケーシング52は組み立てられて取り付けチャンバを形成し、前記ルーネベルグレンズ3は、取り付けチャンバ内に取り付けられ、前記ブラケット6に2つの固定ラグ61が設けられ、上半ケーシング51の上固定リング511、下半ケーシング52の下固定リング521はいずれもブラケット6上の2つの固定ラグ61と固定接続され、前記取り付け板41は、ブラケット6に固定される。
【0021】
防塵と防湿を図り、このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナの耐用年数を延長するために、図1に示すように、このフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナは、ハウジング7をさらに含み、前記ハウジング7は、ブラケットに固定され、前記位置調整機構4、反射板1及びフィード2はいずれもハウジング7内に位置し、ハウジング7の開口の縁と下半ケーシング52の外表面とが貼り合わせられて固定される。
【0022】
実施例2
【0023】
本実施例と実施例1との相違点は以下のとおりである。図5図6に示すように、前記左ガイドレール8、右ガイドレール9はいずれも円弧細長形状の構造であり、左ガイドレール8、右ガイドレール9の円心、ルーネベルグレンズの球心は共線であり、前記左スライダ10、右スライダ20のそれぞれの摺動部30も円弧細長形状の構造であり、前記接続ベース40の一端は、可動ベース50と固定接続され、接続ベース40の他端にプッシュ長穴401が形成され、このプッシュ長穴401の長手方向は、スクリュー60の軸線に垂直であり、反射板70に、接続ベース40のプッシュ長穴401が形成される端が挿通されるのに供する可動穴701が形成され、反射板70にプッシュロッド702がさらに固定され、このプッシュロッド702は、接続ベース40のプッシュ長穴401を貫通し、このプッシュロッド702の軸線とスクリュー60の軸線の取り付け板の取り付け面への投影は垂直である。本実施例では、このような構造設計によって、フィードは、円弧状の左ガイドレール8、右ガイドレール9に沿って走行して位置調整を行うことができ、それによってフィードが調整される位置にかかわらず、それは常にルーネベルグレンズの球心に向けることができ、これにより、フィードによる信号送受信の効果はより良好である。
【0024】
実施例3
【0025】
本実施例と実施例2との相違点は、接続ベースの構造が異なることである。実施例2における接続ベースは一体に生産されたものであり、図7に示すように、本実施例の前記接続ベース80は、上取り付けベース90と下取り付けベース100によって構成され、前記下取り付けベース100は、可動ベースに固定され、下取り付けベース100に、ノッチが上向きである下窪み1001が形成され、前記上取り付けベース90は下取り付けベース100に固定接続され、上取り付けベース90に、ノッチが下向きである上窪み901が形成され、この上窪み901と下窪み1001が組み立てられて前記プッシュ長穴200を形成する。本実施例は、このような組み立て構造によってプッシュ長穴200の設計を形成する。それによってフィードが円弧状の軌跡に沿って走行するルーネベルグレンズアンテナをフィードが直線軌跡に沿って走行するルーネベルグレンズに変更する必要がある時、実施例1に記載の反射板、ガイドレール及びスライダを実施例2における反射板、ガイドレール及びスライダに置き換え、上取り付けベース90を取り外し、下取り付けベース100によって可動ベースと反射板を接続すればよい。このような方式は、改良の速度を大幅に向上させ、製品の改良コストをさらに低減させることができる。
【0026】
実施例4
【0027】
図8に示すように、本実施例は、ルーネベルグレンズアンテナグループであり、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300と、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400とを含み、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400が直線をなすように並列に配置され、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300は、実施例1に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナのハウジングが取り外された後の構造であり、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400と第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300との相違点は、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400には、モータ、スクリュー及び可動ベースがないことであり、これに応じて、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400は、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300に比べて、モータ、スクリュー及び可動ベースに接続されるいくつかの関連部材、例えば、案内ロッドがなく、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300の接続ベース500と各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400の接続ベース500は、剛性部材600を介して一体に固定される。ここで説明すべきこととして、実施時、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300と各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400は、一つの取り付け板を共有してガイドレールを取り付けてもよい。使用時に、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300のモータ3001は、そのスクリュー3002を動かして回転させ、それによって第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300の可動ベース3003は、スクリュー3002に沿って移動し、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300上の、可動ベース3003と一体に固定される接続ベース500は、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400の接続ベース500と共に同時に作動する。第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400のそれぞれの接続ベース500はいずれも反射板700に接続されるが、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ300、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ400のそれぞれの反射板700にいずれもフィード800が取り付けられ、さらに、複数のルーネベルグレンズアンテナのフィードが連動して位置調整を行うことができ、作動効率が高く、使用しやすい。
【0028】
実施例5
【0029】
図9に示すように、本実施例もルーネベルグレンズアンテナグループであり、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900と、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000とを含み、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900、若干の第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000が直線をなすように並列に配置され、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900は、実施例2に記載のフィード位置が電気的に調整可能なルーネベルグレンズアンテナのハウジングが取り外された後の構造であり、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000と第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900との相違点は、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000には、モータとスクリューがないことであり、これに応じて、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000は、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900に比べて、モータ、スクリューに接続されるいくつかの関連部材、例えば、案内ロッドがなく、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900のスクリュー900はさらに、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000の可動ベース2000のネジ穴と螺接され、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000の可動ベース2000上の案内穴は、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900の案内ロッドに嵌着される。実施時、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900と各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000は、一つの取り付け板を共有してガイドレールを取り付けてもよい。実施時、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900のモータ9001は、そのスクリュー9002を動かして回転させ、それによって第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900の可動ベース2000、各第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000の可動ベース2000はいずれもスクリュー9002に沿って移動することができ、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000のそれぞれの可動ベース2000はいずれも接続ベース3000を介して反射板4000に接続されるが、第一種類のルーネベルグレンズアンテナ900、第二種類のルーネベルグレンズアンテナ1000のそれぞれの反射板4000にいずれもフィード5000が取り付けられ、さらに、複数のルーネベルグレンズアンテナのフィードが連動して位置調整を行うことができ、作動効率が高く、使用しやすい。
【符号の説明】
【0030】
1-反射板、2-フィード、3-ルーネベルグレンズ、4-位置調整機構、41-取り付け板、411-取り付け面、42-モータ、43-ガイドレール、431-左ガイドレール、432-右ガイドレール、433-ガイドレール溝、44-スライダ、441-左スライダ、442-右スライダ、443-摺動部、45-接続ベース、46-スクリュー、47-可動ベース、471-案内部、48-案内ロッド、5-エンクロージャ、51-上半ケーシング、511-上固定リング、52-下半ケーシング、521-下固定リング、6-ブラケット、61-固定ラグ、7-ハウジング、472-ネジ穴、473-案内穴、 8-左ガイドレール、9-右ガイドレール、10-左スライダ、20-右スライダ、30-摺動部、40-接続ベース、401-プッシュ長穴、50-可動ベース、60-スクリュー、70-反射板、701-可動穴、702-プッシュロッド、
80-接続ベース、90-上取り付けベース、901-上窪み、100-下取り付けベース、1001-下窪み、200-プッシュ長穴、
300-第一種類のルーネベルグレンズ、3001-モータ、3002-スクリュー、3003-可動ベース、400-第二種類のルーネベルグレンズ、500-接続ベース、600-剛性部材、700-反射板、800-フィード、
900-第一種類のルーネベルグレンズ、9001-モータ、9002-スクリュー、可動ベース、400-第二種類のルーネベルグレンズ、2000-接続ベース、3000-剛性部材、4000-反射板、5000-フィード。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9