(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】配信プログラム、配信システムおよび配信方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/27 20110101AFI20240822BHJP
G06Q 50/10 20120101ALI20240822BHJP
【FI】
H04N21/27
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2024055892
(22)【出願日】2024-03-29
【審査請求日】2024-03-29
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522187627
【氏名又は名称】株式会社LAPPI
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 真二
【審査官】鈴木 隆夫
(56)【参考文献】
【文献】特開2023-115427(JP,A)
【文献】特開2002-074125(JP,A)
【文献】特開2024-043865(JP,A)
【文献】特開2020-166559(JP,A)
【文献】特開2019-022072(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00-21/858
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生配信を行うための配信プログラムであって、
コンピュータを、登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、として機能させ、
前記登録部は、配信者による複数の配信日程
について、それぞれ開始日時と、配信時間又は終了日時と、の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信部は、
配信可能である旨を示す配信可能入力を前記開始日時より前に前記配信者から受け付けた場合は、配信日程に対応する配信ページにおいて
前記開始日時に自動的に生配信を
開始し、
前記配信可能入力を前記開始日時より後に前記配信者から受け付けた場合は、前記配信可能入力を受け付けた時点で前記配信ページにおいて生配信を開始し、
前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の
前記配信ページへの入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する、配信プログラム。
【請求項2】
前記開始日時から所定時間が経過しても前記配信可能入力が受け付けられない場合に、
前記配信部は、前記配信日程における配信がキャンセルされた旨を表示処理し、
前記販売部は、前記入場料の返金処理を行う、請求項
1に記載の配信プログラム。
【請求項3】
生配信を行うための配信プログラムであって、
コンピュータを、登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、として機能させ、
前記登録部は、配信者による複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算
し、
前記登録部は、前記配信者による入力を受け付けて、配信テーマごとのサービス情報を登録し、前記配信日程は、1の前記サービス情報に紐づけて1又は複数登録し、
前記販売部は、前記サービス情報に紐づけられ、かつ未来の日程を指定した前記配信日程が存在しない場合に、当該サービス情報に対する開催リクエストの入力を、前記視聴希望者から受け付け、前記サービス情報ごとの前記開催リクエストの件数を表示させるとともに、前記サービス情報の登録を行った前記配信者に対して、前記開催リクエストが入力された旨の通知を送信する、配信プログラム。
【請求項4】
生配信を行うための配信プログラムであって、
コンピュータを、登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、として機能させ、
前記登録部は、配信者による複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信日程ごとに登録済みの視聴者の数を、前記視聴希望者に対して表示させ、
前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する、配信プログラム。
【請求項5】
生配信を行うための配信プログラムであって、
コンピュータを、登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、として機能させ、
前記登録部は、配信者による
入力を受け付けて配信テーマごとのサービス情報を登録し、1の前記サービス情報に紐づけて1又は複数の複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算
し、
前記サービス情報は、配信タイトルを含み、前記配信者と紐づけられる、配信プログラム。
【請求項6】
前記配信部は、
前記配信日程ごとに配信準備ページを生成して前記配信者に対して表示させ、前記配信準備ページにおいて前記配信可能入力を受け付け、
前記配信可能入力が前記開始日時よりも前に受け付けられた場合には、前記配信準備ページにおいて、前記開始日時までの残り時間を表示させる、請求項
1に記載の配信プログラム。
【請求項7】
前記配信部は、生配信が開始される前に、
前記配信日程ごとに、前記開始日時までの残り時間の表示を含む待機ページを生成して、入場を許可された前記視聴者に対して表示させる、請求項
1に記載の配信プログラム。
【請求項8】
前記配信部は、前記生配信が開始された時刻と、前記配信日程における配信時間又は終了日時と、に基づいて、生配信を終了する、請求項
1~5の何れかに記載の配信プログラム。
【請求項9】
前記配信部は、前記配信ページにおいて、前記生配信が開始された時刻と、前記配信日程における配信時間又は終了日時と、に基づいて、終了までの残り時間を表示させる、請求項8に記載の配信プログラム。
【請求項10】
前記登録部は、前記配信日程ごとに前記入場料を登録し、
前記販売部は、前記視聴希望者が指定した前記配信日程に対応する前記入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて前記視聴者として登録する、請求項1
~5の何れかに記載の配信プログラム。
【請求項11】
生配信を行うための配信システムであって、
登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、を備え、
前記登録部は、配信者による複数の配信日程
について、それぞれ開始日時と、配信時間又は終了日時と、の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信部は、
配信可能である旨を示す配信可能入力を前記開始日時より前に前記配信者から受け付けた場合は、配信日程に対応する配信ページにおいて
前記開始日時に自動的に生配信を
開始し、
前記配信可能入力を前記開始日時より後に前記配信者から受け付けた場合は、前記配信可能入力を受け付けた時点で前記配信ページにおいて生配信を開始し、
前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の
前記配信ページへの入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する、配信システム。
【請求項12】
生配信を行うための配信システムであって、
登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、を備え、
前記登録部は、配信者による複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算
し、
前記登録部は、前記配信者による入力を受け付けて、配信テーマごとのサービス情報を登録し、前記配信日程は、1の前記サービス情報に紐づけて1又は複数登録し、
前記販売部は、前記サービス情報に紐づけられ、かつ未来の日程を指定した前記配信日程が存在しない場合に、当該サービス情報に対する開催リクエストの入力を、前記視聴希望者から受け付け、前記サービス情報ごとの前記開催リクエストの件数を表示させるとともに、前記サービス情報の登録を行った前記配信者に対して、前記開催リクエストが入力された旨の通知を送信する、配信システム。
【請求項13】
生配信を行うための配信システムであって、
登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、を備え、
前記登録部は、配信者による複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信日程ごとに登録済みの視聴者の数を、前記視聴希望者に対して表示させ、
前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する、配信システム。
【請求項14】
生配信を行うための配信システムであって、
登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、を備え、
前記登録部は、配信者による
入力を受け付けて配信テーマごとのサービス情報を登録し、1の前記サービス情報に紐づけて1又は複数の複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算
し、
前記サービス情報は、配信タイトルを含み、前記配信者と紐づけられる、配信システム。
【請求項15】
生配信を行うための配信方法であって、
コンピュータが、
配信者による複数の配信日程
について、それぞれ開始日時と、配信時間又は終了日時と、の指定を受け付けて登録し、
視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
配信可能である旨を示す配信可能入力を前記
開始日時より前に前記配信者から受け付けた場合は、配信日程に対応する配信ページにおいて
前記開始日時に自動的に生配信を
開始し、
前記配信可能入力を前記開始日時より後に前記配信者から受け付けた場合は、前記配信可能入力を受け付けた時点で前記配信ページにおいて生配信を開始し、
前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の
前記配信ページへの入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する、配信方法。
【請求項16】
生配信を行うための配信方法であって、
コンピュータが、
配信者による
入力を受け付けて配信テーマごとのサービス情報を登録し、1の前記サービス情報に紐づけて1又は複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記サービス情報に紐づけられ、かつ未来の日程を指定した前記配信日程が存在しない場合に、当該サービス情報に対する開催リクエストの入力を、前記視聴希望者から受け付け、前記サービス情報ごとの前記開催リクエストの件数を表示させるとともに、前記サービス情報の登録を行った前記配信者に対して、前記開催リクエストが入力された旨の通知を送信し、
前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する、配信方法。
【請求項17】
生配信を行うための配信方法であって、
コンピュータが、
配信者による配信日程の指定を受け付けて登録し、
視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信日程ごとに登録済みの視聴者の数を、前記視聴希望者に対して表示させ、
前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する、配信方法。
【請求項18】
生配信を行うための配信方法であって、
コンピュータが、
配信者による
入力を受け付けて配信テーマごとのサービス情報を登録し、1の前記サービス情報に紐づけて1又は複数の複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、
視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、
前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、
前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算
し、
前記サービス情報は、配信タイトルを含み、前記配信者と紐づけられる、配信方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信プログラム、配信システムおよび配信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、教育サービスの提供をオンラインで行う技術が知られている。例えば特許文献1には、あらかじめ蓄積したビデオ映像等のマルチメディア教材をオンラインで配信しながら、その教材に基づいたインストラクタとの対話を可能とした教育サービスが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、接続時間に応じた課金やコンテンツごとに設定された料金情報に応じた課金が行われることになる。しかし、このような形態では、ビデオ通話によるコンテンツの配信自体に発生する利用料金がインストラクタの収入となるため、会員1人当たりの利用料金を高額にせざるを得ず、会員がレッスンを受ける障壁が高くなりがちであった。
【0005】
上記のような現状に鑑みて、本発明は、配信者が複数の方法で報酬を得ることを可能とする、新規な技術を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、生配信を行うための配信プログラムであって、コンピュータを、登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、として機能させ、前記登録部は、配信者による複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する。
【0007】
このような構成とすることで、配信者は入場料及び投げ銭という複数の方法で報酬を得ることができる。これにより、例えば入場料を低く設定して広く視聴者を集め、実際に生配信を見た視聴者から投げ銭により更に収入を得ることが可能となる。
また、従来の視聴無料のライブ配信システムと異なり、入場料を徴収することによって、視聴意欲の高い視聴者を集める効果が期待され、これにより治安の悪化を防ぐことができる。
【0008】
本発明の好ましい形態では、前記登録部は、前記配信日程として、開始日時と、配信時間又は終了日時と、の指定を受け付けて登録する。
【0009】
本発明の好ましい形態では、前記配信部は、前記配信者から、前記配信日程ごとに、配信可能である旨を示す配信可能入力を受け付け、現在時刻が前記開始日時以降であり、かつ前記配信可能入力を受け付け済みの場合に、生配信を開始する。
【0010】
このような構成とすることで、予定外に開始が早まることがなく、事前に設定した日時通りに配信が開始されることが期待される。
【0011】
本発明の好ましい形態では、前記開始日時から所定時間が経過しても前記配信可能入力が受け付けられない場合に、前記配信部は、前記配信日程における配信がキャンセルされた旨を表示処理し、前記販売部は、前記入場料の返金処理を行う。
【0012】
このような構成とすることで、配信者が無断で配信を中止した場合に、適切に入場料の返金を行うことができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記配信部は、前記配信日程ごとに配信準備ページを生成して前記配信者に対して表示させ、前記配信準備ページにおいて前記配信可能入力を受け付け、前記配信可能入力が前記開始日時よりも前に受け付けられた場合には、前記配信準備ページにおいて、前記開始日時までの残り時間を表示させる。
【0014】
配信可能入力を前提とする場合、配信可能入力が行われていれば開始日時になると自動的に配信が開始されることとなるが、このような構成とすることで、配信者に準備を促すことができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記配信部は、生配信が開始される前に、前記配信日程ごとに、前記開始日時までの残り時間の表示を含む待機ページを生成して、入場を許可された前記視聴者に対して表示させる。
【0016】
このような構成とすることで、配信に対する視聴者の期待感を高めるとともに、開始までの時間を明示して視聴準備を促すことができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記配信部は、前記生配信が開始された時刻と、前記配信日程における配信時間又は終了日時と、に基づいて、生配信を終了する。
【0018】
このような構成とすることで、事前に設定された時間通りに生配信が実施される。これにより、従来の生配信においてしばしば発生していた、予定時間の超過や早期の終了、あるいはそもそも終了予定時刻が示されない等の問題が防止され、視聴者の満足感を高めることができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記配信部は、前記配信ページにおいて、前記生配信が開始された時刻と、前記配信日程における配信時間又は終了日時と、に基づいて、配信終了までの残り時間を表示させる。
【0020】
このような構成とすることで、実際の開始時刻に応じて決定される、配信終了のタイミングを、配信ページにおいて確認することができる。これにより、視聴者は残り時間を考慮して質問等を行うことができ、また配信者は残り時間に応じて話の内容等を調整することができる。
【0021】
本発明の好ましい形態では、前記登録部は、前記配信者による入力を受け付けて、配信テーマごとのサービス情報を登録し、前記配信日程は、1の前記サービス情報に紐づけて1又は複数登録される。
【0022】
このような構成とすることで、同じテーマで複数回生配信を行う場合に、データの管理が容易となる。また同一テーマの配信に関する情報を紐づけることができ、視聴者は興味のあるテーマについて、複数の日程の中から自由に選択することができる。
【0023】
本発明の好ましい形態では、前記販売部は、前記サービス情報に紐づけられ、かつ未来の日程を指定した前記配信日程が存在しない場合に、当該サービス情報に対する開催リクエストの入力を、前記視聴希望者から受け付け、前記サービス情報ごとの前記開催リクエストの件数を表示させるとともに、前記サービス情報の登録を行った前記配信者に対して、前記開催リクエストが入力された旨の通知を送信する。
【0024】
このような構成とすることで、既に全日程が終了したテーマについても、再度生配信の開催を希望することを配信者に伝えることができる。特にどれほどのユーザが再度の開催を希望しているかを可視化することができる。また配信者は、開催リクエストを確認して、再度の開催を検討することができる。
【0025】
本発明の好ましい形態では、前記販売部は、前記配信日程ごとに登録済みの視聴者の数を、前記視聴希望者に対して表示させる。
【0026】
このような構成とすることで、視聴希望者は、視聴者の人数を参考に日程を選択することができる。具体的には、例えば、配信者への質問をしやすいように人数の少ない日程を選択することや、多くの視聴者と一緒に楽しむために人気の日程を選択すること等が可能となる。
【0027】
本発明の好ましい形態では、前記登録部は、前記配信日程ごとに前記入場料を登録し、前記販売部は、前記視聴希望者が指定した前記配信日程に対応する前記入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて前記視聴者として登録する。
【0028】
このような構成とすることで、配信者は日程ごとに入場料の設定を行うことができる。これにより、日程ごとの視聴人数の調整を行う効果等が期待される。
【0029】
上記課題を解決するために、本発明は、生配信を行うための配信システムであって、登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、を備え、前記登録部は、配信者による配信日程の指定を受け付けて登録し、前記販売部は、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、前記配信部は、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、前記報酬部は、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する。
【0030】
上記課題を解決するために、本発明は、生配信を行うための配信方法であって、コンピュータが、配信者による配信日程の指定を受け付けて登録し、視聴希望者から前記配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、前記視聴希望者を前記配信日程に紐づけて視聴者として登録し、前記配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、前記配信日程に紐づけて登録されている前記視聴者の入場を許可するとともに、入場した前記視聴者から、前記配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、前記配信日程に対応する前記入場料及び投げ銭に応じて、前記配信者の報酬を計算する。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、配信者が複数の方法で報酬を得ることを可能とする、新規な技術を提供することができる。これにより、入場料を低価格に設定しても投げ銭により配信者が売上を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1】本実施形態のシステムの構成を示すブロック図。
【
図2】本実施形態の情報処理装置及び端末装置のハードウェア構成図。
【
図3】本実施形態のサービス情報及び配信情報の登録に係る処理手順を示すフローチャート。
【
図7】本実施形態のシステムにおける視聴者向けの表示ページの決定手順を示すフローチャート。
【
図10】本実施形態のシステムにおける画面表示例。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されているが、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実施形態に限定されない。
【0034】
例えば、本実施形態では、配信システムの構成、動作等について説明するが、同様の機能を有する装置、装置が実行する方法、方法をコンピュータ装置に実行させるコンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよい。
【0035】
本発明は、リアルタイムで配信者の映像を視聴者に配信する生配信(ライブ配信)を行うための技術に関する。本発明は特に、配信の視聴に入場料の支払いを条件とした上で、更に配信中の投げ銭を受け付ける技術である。
【0036】
ここで生配信における投げ銭とは、視聴者が自らの意思で配信者に対して支払う報酬である。投げ銭は、任意の通貨や仮想通貨、サービス内のポイント等の直接的な価値を示すものであってもよいし、これらの価値によって購入可能なサービス内のアイテム等であってもよい。またアイテムは、配信ページにおいて演出を表示するためのものであってもよい。
【0037】
以下の実施形態においては、映像及び音声については主に配信者から視聴者への一方向で伝達される、生配信を想定する。双方向の映像及び音声を送受信するビデオ通話を中心とした技術については想定しない。これにより、通信量が削減されるため、視聴人数を増やすことができる。したがって、視聴者一人あたりの支払金額(入場料及び投げ銭)が低くても、配信における売上を確保することが可能となる。
【0038】
なお、本発明においても、例えば配信者の承認により一時的に視聴者の映像又は音声を取得して配信することが可能であってもよい。ただし上述の通り、本発明では、基本的には配信者から視聴者への一方向の情報送信を主に想定する。
【0039】
<1.機能構成>
図1は、本実施形態の配信システムの構成を示すブロック図である。
図1に示すように、配信システム0は、配信装置1と、配信者端末2と、視聴者端末3と、を備える。
図1においては簡単のため、配信者端末2及び視聴者端末3はそれぞれ1つずつ示したが、これらはそれぞれ複数存在していてよい。また配信者端末2及び視聴者端末3は、各々の端末装置が両方の機能を有し、双方を兼ねていてよい。以下において、配信者が使用する端末を配信者端末2、視聴者が使用する端末を視聴者端末3として説明する。
【0040】
配信装置1、配信者端末2及び視聴者端末3は、ネットワークNWを介して通信可能に構成される。ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類、ネットワークの種類等に制限はない。
【0041】
配信装置1は、登録部11と、販売部12と、配信部13と、報酬部14と、表示部15と、を有する。また配信装置1は、データベースDBと有線又は無線で接続され、相互に通信可能に構成される。なお配信装置1がデータベースDBを有していてもよい。これは、ソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアによって具体的に実現されたものである。
【0042】
登録部11は、配信者端末2を介して、配信者による複数の配信日程の指定を受け付けてデータベースDBに登録する。本実施形態では、配信者端末2を介してまず配信テーマごとのサービス情報の入力を受け付けてデータベースDBに登録した後、更にサービス情報に紐づけて配信日程を登録する。なおデータの構造や形式は任意に変更が可能である。
【0043】
具体的には、開始日時と、配信時間又は終了日時と、が配信日程として登録される。本実施形態の登録部11は、開始日時及び配信時間を受け付けて、これらを配信日程としてデータベースDBに登録する。
【0044】
販売部12は、視聴者端末3を介して、視聴希望者から配信日程を指定した購入希望を受け付ける。また販売部12は、配信日程に設定された入場料の決済処理がされた場合に、視聴希望者を配信日程に紐づけて視聴者として登録する。更に販売部12は、後述の配信部13から投げ銭に係る販売処理要求を受け取って、販売処理を実行する。
【0045】
ここで決済処理とは、入場料の支払い、又は支払い可能であることの確認をする処理である。即ち決済処理がされた場合とは、実際に支払いが確認された場合と、支払いが可能であることが確認された場合の両方を含む。例えばクレジットカードによる決済では、支払いの要求があったときに、カードの利用可否の問合せがカード会社に送信され、カード会社からその返答が送信される。この場合、実際の支払いは後日となることもあるが、販売部12は、このような問合せの結果をもって決済処理とし、視聴希望者を視聴者として登録する。
【0046】
配信部13は、配信日程ごとに配信ページを生成し、視聴者に対して生配信を行う。配信ページとは、配信者による映像及び音声を視聴者に配信するためのページである。具体的には、配信部13が配信者端末2から映像及び音声を取得して、配信日程に紐づけて登録された視聴者の視聴者端末3に配信する。
【0047】
また本実施形態の配信部13は、開始日時及び配信時間に基づいて配信を行う。具体的には、現在時刻が開始日時以降であることを条件に配信を開始し、設定された開始日時より前には配信が開始されない。また、配信が開始されてから、設定された配信時間が経過すると、自動的に配信が終了される。本実施形態では、配信の開始には配信者端末2を介した配信者による配信可能入力が必要だが、配信の終了には配信者による操作は不要であり、また配信者の操作によって配信時間が経過する前に配信を終了することはできない。
【0048】
また本実施形態の配信部13は、配信ページにおいて、視聴者から配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付ける。本実施形態では、投げ銭は「アイテムの購入」という形で行われ、視聴者がアイテムを購入すると、販売部12が販売処理を実行し、配信部13はアイテムに応じた演出を配信ページにおいて表示させる。詳細は後述する。
【0049】
報酬部14は、配信日程に対応する入場料及び、当該配信日程における配信ページにおいて行われた投げ銭に応じて、配信者の報酬を計算する。
【0050】
表示部15は、上述の各部による指示に基づいて、配信者端末2及び視聴者端末3において各種の画面を表示させるための表示処理を行い、処理結果を配信者端末2及び視聴者端末3に送信する。配信者端末2及び視聴者端末3は、処理結果を受け取ってディスプレイに後述の各種の画面を表示する。
【0051】
データベースDBは、サービス情報、配信日程を含む配信情報、配信者及び視聴者(視聴希望者)となるユーザに関するユーザ情報、等を記憶する。また配信情報に紐づけて、配信日程ごとの視聴者情報を記憶する。視聴者情報は、日程ID及び視聴者のユーザIDを含む。なおデータの構造については任意に変更することができる。
【0052】
サービス情報とは、配信テーマに応じた配信内容を示す情報である。本実施形態では、サービス情報として、サービスID、配信者のユーザID、カテゴリ、配信者の顔出しの有無、配信タイトル、基本入場料、販売画面への表示に用いられる画像、等が記憶される。
【0053】
カテゴリとは、配信テーマの分野等を示す分類であり、例えば、資産運用、職業、趣味、美容等、任意の分類を設定すればよい。また配信者の顔出しの有無とは、配信者の顔を隠すためのエフェクトの利用有無である。本実施形態の配信部13は、配信者端末2から取得した映像に含まれる人の顔に画像加工を行うエフェクト機能を提供し、この機能の利用有無を示す情報である。なお顔出しの有無は、サービス情報ではなく配信情報として配信日程ごとに設定が可能であってもよい。
【0054】
配信情報とは、配信日程ごとに設定される情報である。なおデータの構造や形式には制限はない。例えばサービス情報を配信情報と分けず、配信日程ごとに各種の情報を記憶していてもよい。本実施形態では、配信情報として、日程ID、対象のサービス情報を示すサービスID、開始日時、配信時間、入場料、配信ページ情報、等が登録される。
【0055】
なお入場料は、サービス情報に登録された基本入場料が初期登録されるが、配信者が入力を行うことで配信情報ごとに設定することができる。また配信ページ情報とは、配信ページを構成するための情報であり、配信ページの構成を示すファイルデータや、URL等が含まれる。また配信時間については、サービス情報として登録する構成であってもよい。
【0056】
<2.ハードウェア構成>
配信装置1やデータベースサーバとして、汎用のサーバやパーソナルコンピュータ等の情報処理装置10(コンピュータ装置)を1又は複数利用することができる。また配信者端末2及び視聴者端末3として、パーソナルコンピュータやスマートフォン、タブレット端末等の端末装置9(コンピュータ装置)を利用することができる。配信装置1は、本実施形態では、配信方法を実行するコンピュータプログラム(配信プログラム)をインストールした情報処理装置10である。
【0057】
図2(a)は、情報処理装置10のハードウェア構成図である。
図2に示すように、情報処理装置10は、制御部101、記憶部102、及び通信部103を有し、各部及び各工程の作用発揮に用いられる。
【0058】
制御部101は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、OSやプログラムを実行する。
記憶部102は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS、配信プログラムやDBMS(データベースサーバ)等を記録可能な、HDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部103は、ネットワークに物理的に接続するためのインタフェースを有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
【0059】
図2(b)は、端末装置9のハードウェア構成図である。
図2に示すように、端末装置9は、制御部901、記憶部902、通信部903、入力部904及び出力部905を有し、各部及び各工程の作用発揮に用いられる。
【0060】
制御部901は、命令セットを実行可能なCPUなどのプロセッサを有し、OSやプログラム等を実行する。
記憶部902は、命令セットを記憶可能なRAMなどの揮発性メモリ、OS、判定プログラム等を記録可能な、HDDやSSDなどの不揮発性の記録媒体を有する。
通信部903は、ネットワークに物理的に接続するためのインタフェースを有し、ネットワークNWとの通信制御を実行して、情報の入出力を行う。
入力部904は、タッチパネルやキーボードなどの入力処理が可能な操作入力デバイス、マイクなどの音声入力が可能な音声入力デバイス等を有する。
出力部905は、ディスプレイなどの表示処理が可能な表示デバイス、スピーカなどの音声出力デバイスを有する。
端末装置9が、専用のアプリケーションやウェブブラウザアプリケーション等を利用して配信装置1との間で通信を行うことで、本実施形態の配信者端末2及び視聴者端末3として機能する。
【0061】
<3.情報登録手順>
次に、上述したサービス情報及び配信情報の登録に係る手順及び表示画面について説明する。
図3は、本実施形態における登録部11による、サービス情報及び配信情報の登録に係る処理手順を示すフローチャートである。
【0062】
まずステップS31において、表示部15がサービス情報入力画面を表示処理して処理結果を配信者端末2に送信する。
図4は、サービス情報入力画面の表示例である。このように、サービス情報入力画面W4において、カテゴリ、顔出し(エフェクト)、基本入場料、タイトル、サービス(配信テーマ)に関する詳細な説明が入力される。本実施形態では、タイトル補足説明、サービス内容、当日の流れ、ご利用に当たって、の4項目に分けて、詳細な説明がそれぞれ文字列で入力される。
【0063】
なお本実施形態では、サービス情報入力画面W4においては配信日程の情報については入力を受け付けず、承認を経てサービス情報が登録された後に配信日程の入力を受け付ける。ただし本発明はこの形態に限定されず、最初から配信日程についても入力を受け付けてもよい。
【0064】
サービス情報入力画面W4において「プレビュー」が選択されると、入力された情報に基づいて、視聴希望者に対して表示される販売画面のプレビューが表示される。内容を確認して配信者が配信者端末2においてサービス情報入力画面W4の「申請」を選択すると、サービスの登録についての申請が行われる(ステップS32)。
【0065】
本実施形態では、申請を経て事務局(サービス運営者)が内容を確認し、問題がなければ承認する。このように承認を経てサービス情報の公開を行うことで、好ましくない情報が公開されてしまうことを防止できる。
【0066】
ステップS33では、事務局による承認の有無を確認する。承認されなければ、以下の手順を行うことなく処理を終了する。また申請が拒否された場合には、申請を行った配信者に対してその旨を通知することが好ましい。
【0067】
承認された場合(ステップS33でY)、ステップS34に進み、ステップS31において入力された情報に基づいてサービス情報をデータベースDBに登録する。なお情報の登録自体はステップS32の時点で行っておき、ステップS34においては登録された情報のステータスを「承認済み」、又は「公開」等に変更する。本実施形態においては、このように承認を経たことを示す情報が登録された時点で、サービス情報が登録されたものとする。
【0068】
サービス情報が登録されると、配信者はマイページから配信日程の入力を行うことができる。
図5は、サービス情報の登録後におけるサービス編集画面の表示例である。サービス編集画面W5は、サービス情報入力画面W4と概ね同様の内容が表示されるが、「開催日時」(配信日程)について入力可能に表示される点でサービス情報入力画面W4と異なる。ここで複数の配信日程について、配信者は、開始日時及び配信時間(
図5における「ご利用時間」)を選択することにより、配信日程の入力を行う(ステップS35)。
【0069】
配信日程以外の情報についても必要に応じて編集した上で、サービス編集画面W5において「公開する」が選択されると、登録部11が配信日程を含む配信情報をデータベースDBに登録する(ステップS36)。
【0070】
<4.視聴の申込>
次に
図6を参照して、視聴希望者による視聴の申込について説明する。
図6は、視聴希望者に対して表示される販売画面の表示例である。上述の手順でサービス情報が登録(承認)されると、
図6(a)に示すような販売画面W6が公開され、視聴希望者(任意のユーザ)から確認できるようになる。
【0071】
販売画面W6は、各種のサービス情報と、日程表示部W61と、配信者プロフィールと、を表示する。日程表示部W61は、開催日程と、当該日程における入場料と、締切日と、その時点での参加人数(当該配信日程に紐づけて登録された視聴者の数)を表示する。
【0072】
サービス情報に紐づけて複数の日程が登録されている場合には、日程表示部W61においてその旨が表示され、登録された日程の中から視聴希望者が日程を選択することができる。そして日程が選択された状態で「購入手続きへ」が選択されると、入場料の支払いを行うための入力画面に遷移し、視聴希望者が支払いに関する情報を入力する。これにより、販売部12が視聴希望者から配信日程を指定した購入希望を受け付け、決済処理が行われる。
【0073】
また、本実施形態では、サービス情報に紐づけられ、かつ未来の日程を指定した配信日程が登録されていない場合に、
図6(b)のように日程表示部W61が表示される。この場合、サービス情報において登録された基本入場料が表示されるとともに、開催リクエストを入力するための表示(
図6(b)における「開催リクエストをする」ボタン)が行われる。更にその時点で当該サービス情報に紐づけて登録された開催リクエストの数を表示する。
【0074】
そして視聴希望者が「開催リクエストをする」ボタンを選択すると、販売部12が開催リクエストの入力を受け付けて、サービス情報及び入力を行ったユーザ情報を対応付けてデータベースDBに登録する。また開催リクエストの入力が受け付けられると、販売部12は、当該サービス情報を登録し、当該サービス情報に紐づけられた配信者(サービス情報おいて配信者としてユーザIDが登録されたユーザ)に対して、開催リクエストが入力された旨の通知を送信する。なお配信日程が未登録の場合には、日程表示部において「未定」と表示され、
図6(b)と同様の表示がされる。
【0075】
視聴希望者は以上のようにして、配信日程ごとの視聴の申込や開催リクエストを行うことができる。このような申込及び開催リクエストは、入力を行った視聴希望者のユーザ情報と紐づけてデータベースDBに登録され、通知の送信等に用いられる。
【0076】
例えば配信部13は、配信日程と紐づけて視聴者として登録されたユーザの視聴者端末3に対して、配信日程(開始日時)の所定時間前(前日や数時間前等)に開催のリマインドとして、メールやプッシュ通知等による通知を行う。このような開催のリマインドは、配信者端末2に対しても同様に行われることが好ましい。また配信部13は、新たにイベント情報に紐づく配信日程が登録された場合に、開催リクエストを行った視聴希望者の視聴者端末3に対して、配信日程が登録された旨の通知を行う。
【0077】
なお上述した各種の通知には、配信日程と、配信ページや販売画面へのリンクと、が含まれることが好ましい。
【0078】
<5.配信開始処理>
次に、
図7を参照して、販売ページにおける配信開始に係る処理手順の例を説明する。
ここでまず本実施形態における、配信開始の条件概要について説明する。本実施形態の配信部13は、現在時刻が、設定された開始日時以降であり、かつ配信者から配信可能入力を受け付けた場合に生配信を開始する。また本実施形態の配信部13は、配信可能入力が受け付けられないまま、設定された開始日時から所定時間が経過した場合には、配信のキャンセル処理を行う。以下、
図7を参照して、視聴者に対して表示されるページ内容の決定手順の例を説明する。
【0079】
図7は、本実施形態における視聴者向けの表示ページの決定手順を示すフローチャートである。まず、ステップS71で配信部13は、現在時刻が開始日時以降であるかを確認する。開始日時よりも前であれば(ステップS71でN)ステップS72に進み、表示部15は待機ページを表示処理し、視聴者端末3において表示される。
【0080】
開催日時以降であった場合には、ステップS73で更に、配信部13は配信者による配信可能入力が受け付けられているか否かを確認する。配信可能入力が受け付けられている場合には、ステップS74に進んで配信部13が配信を開始し、視聴者端末3においては配信ページが表示される。
【0081】
一方配信可能入力が受け付けられていない場合には、ステップS75で更に配信部13が登録された開始日時からの経過時間を確認する。登録された開始日時から所定時間が経過していた場合には、ステップS76に進んで配信部13がキャンセル処理を実行する。
【0082】
配信部13はキャンセル処理として、表示部15に配信キャンセルされた旨を示す画面を表示処理させ、視聴者端末3においてキャンセルの旨が表示される。またキャンセル処理として、配信部13は販売部12に入場料の返金処理を実行させる。販売部12は、視聴者として登録されたユーザが、入場料の支払い時に入力した支払い情報に基づいて、返金処理を実行する。
【0083】
<6.配信における表示画面>
次に、
図8及び
図9を参照して、配信における表示画面について説明する。
図8は、本実施形態において配信者端末2で表示される配信準備ページの表示例である。
図8(a)は、配信可能入力が受け付けられる前の配信準備ページW8の例を、また
図8(b)は、配信可能入力が受け付けられた後、開始日時より前の配信準備ページW8の例を、それぞれ表す。
【0084】
配信者端末2において配信ページへのアクセスが行われると、まず
図8(a)のように配信準備ページが表示される。配信準備ページの「準備OK」のボタンが、本実施形態における配信可能入力を行うための表示である。配信者が「準備OK」のボタンを選択すると、配信部13が配信可能入力を受け付ける。
【0085】
その時点で開始日時を過ぎていれば(
図7のステップS73でY)、すぐに配信が開始される。一方、開始日時よりも前の場合には、
図8(b)の配信準備ページが引き続き表示される。この場合配信部13は、配信準備ページにおいて、登録された開始日時までの残り時間を表示させる。そして、開始日時になった時点で
図7のステップS73でYの条件を満たし、自動的に配信が開始される。
【0086】
次に配信ページについて説明する。まず視聴者はログインを行い、配信ページにアクセスする。この時、配信部13は、配信ページにアクセスしようとするユーザのユーザIDが、配信日程に紐づけて視聴者として登録されているかを確認する。登録されている場合(ユーザが配信日程に紐づく視聴者である場合)には、配信部13が当該ユーザに対して配信ページへの入場を許可し、視聴者端末3において配信ページが表示される。
【0087】
図9は、視聴者端末3において表示される配信ページの表示例である。本実施形態の配信ページW9は、配信者の映像を表示するとともに、配信の残り時間W91と、投げ銭受付部W92と、メッセージ入力部W93と、メッセージ表示部W94と、を表示する。
【0088】
残り時間W91は、配信部13が、配信が実際に開始された日時及び、登録された配信時間に基づいて計算する。従って、事前に登録された開始日時よりも配信開始が遅れた場合には、終了日時も同じだけ遅れることとなる。
【0089】
また本実施形態では、アイテムの購入という形で投げ銭が受け付けられる。投げ銭受付部W92は、視聴者が購入可能なアイテムの選択肢を表示しており、視聴者はこれを選択することで投げ銭を行うことができる。配信部13は、視聴者の選択により投げ銭を行う旨の入力を受け付け、販売部12に販売処理を実行させる。なお本実施形態では、視聴者が事前にサービス内通貨を購入し、サービス内通貨とアイテムを交換する形で投げ銭が実行される。販売部12は、購入されたアイテムを配信日程に紐づけて登録して、視聴者の保有するサービス内通貨を減算することにより、販売処理を実行する。
【0090】
また配信部13は、メッセージ入力部W93を介して、視聴者端末3によるメッセージの入力を受け付ける。入力されたメッセージは、メッセージ表示部W94において、配信者及び視聴者に対して表示される。なお、配信者に対してのみ表示されるメッセージを別途入力可能であってもよい。
【0091】
このようにして配信が行われると、視聴者は配信に応じた満足感に基づいて、投げ銭を行う。これにより、視聴者は入場料と投げ銭という2つの方法で任意に支払いを行うこととなる。
【0092】
<7.報酬>
次に報酬について説明する。報酬部14は、配信日程に対応する入場料及び投げ銭に応じて、配信者の報酬を計算する。具体的には、配信日程ごとに、複数の視聴者から支払われた入場料と、投げ銭と、の合計金額から、手数料を差し引いた額を、配信者の報酬として算出する。なお投げ銭の金額としては、各アイテムの対価に応じてアイテムごとに価格を設定すればよい。
【0093】
このようにして計算される報酬については、配信者がマイページから確認することができる。
図10は、本実施形態における売上管理ページの表示例である。このように本実施形態では売上管理ページW10において、所定期間における、合計売上、入場料売上、ギフト(投げ銭)売上、視聴者数、客単価、等の集計結果を表示する。
【0094】
またこの他に、入場料売上、配信時間、客数、コイン(ギフト)売上、総売上高、手数料(入場、コイン、キャンセルそれぞれ一定割合)、及びこれらから計算される利益額を、一定期間(例えば一日や一週間)ごと、又はイベント情報ごとに表示してもよい。
【0095】
以上のように、本実施形態の配信システムによれば、入場料及び投げ銭の両方の方法で、配信者が報酬を得ることができる。なお以上に示した実施形態は一例であり、詳細な手順等は任意に変更してよい。
【符号の説明】
【0096】
0 :配信システム
1 :配信装置
2 :配信者端末
3 :視聴者端末
11 :登録部
12 :販売部
13 :配信部
14 :報酬部
15 :表示部
10 :情報処理装置
101 :制御部
102 :記憶部
103 :通信部
9 :端末装置
901 :制御部
902 :記憶部
903 :通信部
904 :入力部
905 :出力部
NW :ネットワーク
W4 :サービス情報入力画面
W5 :サービス編集画面
W6 :販売画面
W61 :日程表示部
W8 :配信準備ページ
W9 :配信ページ
W92 :銭受付部
W93 :メッセージ入力部
W94 :メッセージ表示部
W10 :売上管理ページ
【要約】
【課題】配信者が複数の方法で報酬を得ることを可能とする、新規な技術を提供すること。
【解決手段】生配信を行うための配信プログラムであって、コンピュータを、登録部と、販売部と、配信部と、報酬部と、として機能させ、登録部は、配信者による複数の配信日程の指定を受け付けて登録し、販売部は、視聴希望者から配信日程を指定した購入希望を受け付けて、入場料の決済処理がされた場合に、視聴希望者を配信日程に紐づけて視聴者として登録し、配信部は、配信日程に対応する配信ページにおいて生配信を行い、配信日程に紐づけて登録されている視聴者の入場を許可するとともに、入場した視聴者から、配信者に対する投げ銭を行う旨の入力を受け付け、報酬部は、配信日程に対応する入場料及び投げ銭に応じて、配信者の報酬を計算する、配信プログラム。
【選択図】
図1