(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法、並びにプログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/00 20060101AFI20240822BHJP
G06F 13/00 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H04N1/00 127A
G06F13/00
(21)【出願番号】P 2020089732
(22)【出願日】2020-05-22
【審査請求日】2023-05-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125254
【氏名又は名称】別役 重尚
(72)【発明者】
【氏名】杉田 光
【審査官】花田 尚樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-348290(JP,A)
【文献】特開2007-233474(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
G06F 13/00
H04L 51/00 -51/58
67/00 -67/75
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
要件管理サーバと通信可能な情報処理装置であって、
少なくとも、要件の期限と、前記要件の担当者を入力するための画面を、前記要件管理サーバから受信したデータに基づいて表示する表示手段と、
前記期限と前記担当者の入力を受け付ける受付手段と、
原稿を読み取って画像データを生成する読取手段と、
前記画像データと前記期限と前記担当者に基づいて前記要件
に対応するチケットを前記要件管理サーバに
作成させる
チケット作成要求を送信する送信手段とを有し、
前記要件の期限は、前記期限が近付いてきたことをユーザに通知するために前記要件管理サーバによって使われることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記読取手段によって前記原稿を読み取るための読取設定を記憶する記憶手段をさらに有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示手段は、
前記チケット作成要求によって作成され、前記要件管理サーバ
に記憶された前記
チケットに含まれる前記期限を変更するための変更画面をさらに表示することを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記要件の期限は、前記チケット作成要求によって作成された前記チケットの色を変更することによって、前記期限が近付いてきたことをユーザに通知するために前記要件管理サーバによって使われることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記チケット作成要求によって作成され、前記要件管理サーバに記憶された前記
チケットは、外部装置によって表示可能であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記外部装置は、
前記チケット作成要求によって作成され、前記要件管理サーバに記憶された前記
チケットについて
要件の処理の進捗度合いを表示することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
要件管理サーバと通信可能な情報処理装置の制御方法であって、
少なくとも、要件の期限と、前記要件の担当者を入力するための画面を、前記要件管理サーバから受信したデータに基づいて表示する表示ステップと、
前記期限と前記担当者の入力を受け付ける受付ステップと、
原稿を読み取って画像データを生成する読取ステップと、
前記画像データと前記期限と前記担当者に基づいて前記要件
に対応するチケットを前記要件管理サーバに
作成させる
チケット作成要求を送信する送信ステップとを有し、
前記要件の期限は、前記期限が近付いてきたことをユーザに通知するために前記要件管理サーバによって使われることを特徴とする制御方法。
【請求項8】
請求項7に記載の制御方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
クラウドの普及により、データやサービスはクラウド上で提供することが一般的になりつつあり、ユーザはクライアント端末に依らず、クラウド上でデータの編集やサービスの享受が可能となった。
【0003】
クラウド上で提供されるサービスの一つとして、Jira(登録商標)のような要件管理サービスが存在する。ここで、要件管理サービスとは、情報端末に表示されるRUIを用いてユーザが管理する要件のチケットを作成し、そのチケットに管理する要件の概要や期日、担当者などの情報を登録するサービスである。要件管理サービスを利用することにより、ユーザは所持している要件の可視化ができ、管理者はチケットの進捗度合いで進捗管理も行える。また、要件管理サービスでは、管理する要件で使用した書類をチケットに添付することも出来る。
【0004】
一方、クラウドの普及に伴い、ネットワーク通信機能を有するMFPでスキャンした画像をクラウドへネットワークを介して送信してクラウド上に保存するサービスが提供されている(例えば、特許文献1参照)。このサービスを使用すれば、送信先を要件管理サービスのチケットにすることで、MFPでスキャンした画像をファイルとしてチケットに添付することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、スキャンした画像を新規に作成されたチケットにファイルとして添付する場合、ユーザは情報端末でチケットを作成した後、そのチケットにファイルとして添付するスキャンした画像をMFPから要件管理サービスに送信する必要がある。また、要件管理サービスは複数種類あり、登録できる情報はそのサービス毎に異なるため、かかる送信の際、そのチケットの作成に用いたサービスに応じて入力する登録情報を変更しなければならない。
【0007】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明は、要件の期限と、要件の担当者を、画像データとともに容易に要件管理サーバに作成させる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、要件管理サーバと通信可能な情報処理装置であって、少なくとも、要件の期限と、前記要件の担当者を入力するための画面を、前記要件管理サーバから受信したデータに基づいて表示する表示手段と、前記期限と前記担当者の入力を受け付ける受付手段と、原稿を読み取って画像データを生成する読取手段と、
前記画像データと前記期限と前記担当者に基づいて前記要件に対応するチケットを前記要件管理サーバに作成させるチケット作成要求を送信する送信手段とを有し、前記要件の期限は、前記期限が近付いてきたことをユーザに通知するために前記要件管理サーバによって使われることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、要件の期限と、要件の担当者を、画像データとともに容易に要件管理サーバに作成させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施形態に係る情報処理装置としてのMFPを含むネットワークシステムを示す図である。
【
図3】
図1におけるモバイル端末のハードウェア構成を示す図である。
【
図4】
図1における要件管理サーバのハードウェア構成を示す図である。
【
図5】
図2におけるMFPの操作部のタッチパネルに表示される操作画面を示す図である。
【
図6A】
図5のタッチパネルに表示されるアプリケーション管理画面である。
【
図6B】
図5のタッチパネルに表示されるチケット作成アプリケーション管理画面である。
【
図6C】
図5のタッチパネルに表示される新規ボタン登録画面である。
【
図7】
図5におけるチケット作成キーの押下により開始する、第1の実施形態に係る新規チケット作成処理を説明するための図である。
【
図8】第1の実施形態における要件管理サーバ(要件管理サービス)とMFPの間で実行されるチケット作成処理を示すシーケンス図である。
【
図9】第1の実施形態におけるMFPにおいて実行されるチケット作成処理のフローチャートである。
【
図10A】
図7の送信実行画面において、ユーザが「はい」ボタンを押下する直前に、モバイル端末に表示される要件管理サービス画面を示す図である。
【
図10B】
図7の送信実行画面において、ユーザが「はい」ボタンを押下した直後に、モバイル端末に表示される要件管理サービス画面を示す図である。
【
図11】
図5におけるチケット作成により開始する、第2の実施形態に係る既存チケット変更処理を説明するための図である。
【
図12A】第2の実施形態におけるMFPにおいて実行されるチケット作成処理のフローチャートである。
【
図12B】第2の実施形態におけるMFPにおいて実行されるチケット作成処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照して本発明の第1及び第2の実施形態を詳しく説明する。
【0014】
第1及び第2の実施形態では、情報処理装置として、プリントやスキャン、FAX機能を有する複合機(MFP:Multi Function Peripheral)を例に説明する。
【0015】
尚、以下に説明する第1及び第2の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また、第1及び第2の実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0016】
<第1の実施形態>
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0017】
図1は、第1の実施形態に係る情報処理装置としてのMFP101を含むネットワークシステム1を示すブロック図である。
【0018】
図1において、ネットワークシステム1は、モバイル端末200(情報端末)と、ネットワーク100を通して画像データの送信を行なうことが可能なMFP101と、要件管理サーバ300とを備える。モバイル端末200、MFP101、及び要件管理サーバ300は、インターネットからなるネットワーク100を介して接続され、通信可能である。
【0019】
要件管理サーバ300は、MFP101及びモバイル端末200からチケット作成要求を受信してチケットの作成・管理を行う要件管理サービスを提供するサーバである。さらに、要件管理サーバ300は、受信したチケット作成要求に画像データが添付されていた場合、チケットにその画像データをファイルとして添付する。また、要件管理サーバ300は、ユーザ操作によりモバイル端末200上に管理中のチケットを表示する。
【0020】
図2は、MFP101のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0021】
図2において、MFP101は、ネットワーク100と接続すると共にMFP101全体の動作を制御する制御部110と、操作部116、読取部118、印刷部120、無線通信部122、及び公衆回線網107と接続するFAX通信部124を備える。
【0022】
制御部110は、CPU111、ROM112、RAM113、ストレージ114、操作部I/F115、読取部I/F117、印刷部I/F119、無線通信部I/F121、FAX部I/F123、及び通信部I/F125を備える。
【0023】
CPU111は、ROM112又はストレージ114に記憶された制御プログラムを読み出して、読取制御や印刷制御などの各種制御を行う。
【0024】
ROM112は、CPU111で実行可能な制御プログラムを格納する。また、ROM112は、ブートプログラムやフォントデータなども格納する。
【0025】
RAM113は、CPU111の主記憶メモリであり、ワークエリア、ROM112及びストレージ114に格納された各種制御プログラムを展開するための一時記憶領域として用いられる。
【0026】
ストレージ114は、画像データ、印刷データ、各種プログラム、及び各種設定情報を記憶する。本実施形態ではストレージ114としてフラッシュメモリを想定しているが、SSDやHDD、eMMCなどの補助記憶装置を用いるようにしても良い。
【0027】
尚、本実施形態のMFP101は、1つのCPU111が1つのメモリ(RAM113)を用いて後述するフローチャートに示す各処理を実行するが、他の様態であっても構わない。例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させて後述するフローチャートに示す各処理を実行することもできる。また、ASICやFPGA等のハードウェア回路を用いて一部の処理を実行するようにしてもよい。
【0028】
操作部I/F115は、操作部116と制御部110を接続する。操作部116は、ユーザに対して情報を表示したり、ユーザからの入力を検出したりする。
【0029】
読取部I/F117は、読取部118と制御部110を接続する。読取部118は原稿上の画像を読み取って、その画像をバイナリーデータなどの画像データに変換するスキャン処理を行う。読取部118によって生成された画像データは、要件管理サーバ300等の外部装置に送信されたり、記録紙上に印刷されたりする。
【0030】
印刷部I/F119は、印刷部120と制御部110を接続する。CPU111は、RAM113に記憶された画像データ(印刷対象の画像データ)を印刷部I/F119を介して印刷部120に転送する。印刷部120は、転送された画像データを印刷部120の給紙カセットから給送された記録紙上に印刷する。
【0031】
無線通信部I/F121は、無線通信部122を制御する為のI/Fであり、制御部110と無線経由で外部の無線機器と接続する。
【0032】
制御部110は、FAX部I/F123によりFAX通信部124を制御する事で公衆回線網107に接続される。FAX部I/F123は、FAX通信部124を制御する為のI/Fであり、その内部にあるファクシミリ通信用のモデムより具体的にはNCUを制御する事で公衆回線網107への接続や、ファクシミリ通信プロトコルの制御などを行う。
【0033】
通信部I/F125は、制御部110とネットワーク100を接続する。通信部I/F125は、ネットワーク100上の要件管理サーバ300やモバイル端末200等の外部装置に、画像データやMFP101内部の各種情報を送信したり、同外部装置から印刷データやネットワーク100上の各種情報を受信したりする。ネットワーク100を介した送受信の方法としては、電子メールを用いての送受信や、その他のプロトコル(例えば、FTPやSMB、WEBDAV等)を用いたファイル送信を行うことができる。さらに、通信部I/F125は、要件管理サーバ300からのHTTPプロトコルによるアクセスで、画像データや各種設定データをネットワーク100で送受信する事もできる。
【0034】
図3は、モバイル端末200のハードウェア構成を示す図である。尚、本実施形態のモバイル端末200はスマートフォンやタブレットPC等の装置を想定しているが、ネットワーク100との通信が可能な情報処理装置であれば他の装置であってもよい。
【0035】
図3において、モバイル端末200は、操作パネル201、カメラ204、NFC I/F205、Bluetooth I/F206、CPU207、ROM208、RAM209、HDD210、及び無線LAN I/F211を備える。
【0036】
CPU207は、ROM208が記憶している制御プログラムを読み出して、モバイル端末200の動作を制御するための様々な処理を実行する。
【0037】
ROM208は、制御プログラムを記憶している。
【0038】
RAM209は、CPU207の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
【0039】
HDD210は、写真や電子文書等の様々なデータを記憶する。
【0040】
操作パネル201は、ユーザのタッチ操作を検出可能なタッチパネル機能を備え、OSやEメール送信アプリケーションが提供する各種画面を表示する。ユーザは操作パネル201にタッチ操作を入力することで、モバイル端末200に所望の操作指示を入力することができる。尚、モバイル端末200は不図示のハードウェアキーを備えていて、ユーザはこのハードウェアキーを用いてもモバイル端末200に操作指示を入力することができる。
【0041】
カメラ204は、ユーザの撮像指示に応じて撮像する。カメラ204で撮像された写真は、HDD210の所定の領域に記憶される。また、QRコード解析が可能なプログラムを用いて、カメラ204で読み取ったQRコードから情報を取得することも可能である。
【0042】
モバイル端末200は、NFC I/F205、Bluetooth I/F206、及び無線LAN I/F211等の通信I/Fを介して、直接MFP101等の周辺機器とデータ授受を行う。また、モバイル端末200は、上記通信I/Fを介してネットワーク100とも接続して、MFP101や要件管理サーバ300等の外部機器とデータの授受を行う。
【0043】
図4は、要件管理サーバ300のハードウェア構成を示す図である。
【0044】
図4において、要件管理サーバ300は、CPU301、ROM302、RAM303、LAN I/F304、及びHDD305を備える。
【0045】
CPU301は、ROM302が記憶している制御プログラムを読み出して、要件管理サーバ300の動作を制御するための様々な処理を実行する。
【0046】
ROM302は、制御プログラムを記憶している。
【0047】
RAM302は、CPU301の主メモリ、ワークエリア等の一時記憶領域として用いられる。
【0048】
HDD305は、チケット情報、画像等のデータを記憶する。
【0049】
要件管理サーバ300は、LAN I/F304を介してネットワーク100と接続し、モバイル端末200やMFP101等の外部機器とデータの授受を行う。
【0050】
図5は、MFP101の操作部116のタッチパネル501に表示される操作画面を示す図である。
【0051】
操作部116は、操作画面を表示するタッチパネル501と、LED510,511とを備える。
【0052】
タッチパネル501は、操作画面を表示する表示手段として機能するだけでなく、ユーザからの指示を受け付ける受付手段としても機能する。ユーザは、タッチパネル501上の表示画面を指やスタイラス等のオブジェクトで直接タッチし、MFP101の各機能の実行を指示する。
図5では、タッチパネル501上には、ストップ506、HOME507、及びホーム画面508が含まれる。
【0053】
ホーム画面508は、ユーザがMFP101の各機能の実行を指示する為の最初の画面である。具体的にはホーム画面508は、コピー、ファクス、スキャン、メディアプリント等のMFP101が実行する各機能に対する各種設定を行うための画面表示を選択する為の画面である。具体的には、ホーム画面508には、チケット作成キー502、スキャンキー503、アドレス帳キー504、状況確認キー505、モバイルポータルキー509、及びメニューキー512が表示される。
【0054】
状況確認キー505は、ユーザの押下に応じて、MFP101の状態を確認する画面(状況確認画面)を表示するためのキーである。状況確認画面より送信履歴を表示する事が可能となる。尚、本実施形態では、操作部116は、タッチパネル501における各種キーの表示領域の一つをユーザがオブジェクトでタッチしたときに、当該キーのユーザ押下がされた事を検出する。
【0055】
チケット作成キー502は、ユーザの押下に応じて、後述するチケット情報入力画面702(
図7(a))に遷移するためのキーである。
【0056】
スキャンキー503は、ユーザの押下に応じて、MFP101からスキャン選択画面(不図示)を表示するキーである。スキャン選択画面には、電子メール送信を行う「Eメール」キー、SMB,FTP,HTTPによるファイル送信を行う「ファイル送信」キー、及びインターネットファクス送信を行う「Iファクス」キーが表示される。これらの各キーは、ユーザの押下に応じて、読取部118によって生成される画像データの送信先への送信手段にそのキーで示される送信手段を設定すると共にその画像データの送信時の解像度や送信先のアドレス等を設定する送信設定画面を表示する。
【0057】
アドレス帳キー504は、ユーザの押下に応じて、MFP101のアドレス帳画面(不図示)を表示するキーである。
【0058】
モバイルポータルキー509は、要件管理サーバ300にアクセスしてリモートUI(RUI)のホーム画面を表示するためのキーである。RUIのホーム画面には、後述するアプリケーション管理画面601(
図6A)に遷移するためのキーである、「アプリケーション管理」が含まれる。尚、モバイルポータルキー509のユーザ押下があると、まず、RUIにログインする為のログイン画面がタッチパネル501に表示される。このログイン画面へのユーザID及びパスワード等のユーザ情報のユーザ入力があると、CPU111はこのユーザ情報を含むユーザ認証要求を要件管理サーバ300に送信する。要件管理サーバ300においてこのユーザ認証要求に応じたユーザ認証が成功すると、RUIのホーム画面の情報が要件管理サーバ300からMFP101に送信される。この結果、タッチパネル501のホーム画面がRUIのホーム画面に切り替わる。
【0059】
LED510,511は夫々、MFP101の状態をユーザに通知する。具体的には、LED510は、外部装置からの電子メールや印刷ジョブの受信中や実行中に点灯し、LED511はMFP101に何らかのエラーが発生した際に点灯する。
【0060】
ストップ506は、ユーザ押下に応じて、MFP101への各種操作のキャンセルを実行するためのキーで、操作部116では、常時表示される常駐キーである。
【0061】
HOME507は、ユーザ押下に応じて、ホーム画面508を表示するためのキーで、操作部116では、常時表示される常駐キーである。
【0062】
メニューキー512は、ユーザの押下に応じて、使用言語などの環境設定や各機能の設定を行う為の画面を表示するキーである。
【0063】
図6A~
図6Cを用いて、タッチパネル501にキーとして表示されるチケット作成キー502を作成するためのRUIの画面遷移の流れを説明する。
【0064】
アプリケーション管理画面601は、上述の通り、モバイルポータルキー509の押下後、ユーザ認証された後に表示されるRUIのホーム画面の「アプリケーション管理」のキーが押下されたときに表示される画面である。アプリケーション管理画面601では、ホーム画面508のキーとして表示可能なアプリケーションである、固定宛先スキャン、節約コピー、及びチケット作成の夫々を管理するための画面に遷移するためのボタンを一覧表示する。また、アプリケーション管理画面601には、ポータルボタン602やログアウトボタン603が含まれる。
【0065】
ポータルボタン602は、ユーザ押下に応じて、アプリケーション管理画面601からその遷移元の画面であるRUIのホーム画面に遷移する為のボタンである。
【0066】
ログアウトボタン603は、ユーザ押下に応じて、RUIからログアウトする為のボタンである。
【0067】
チケット作成ボタン604は、ユーザ押下に応じて、チケット作成アプリケーション管理画面608(
図6B)に遷移する為のボタンである。
【0068】
チケット作成アプリケーション管理画面608は、チケット作成キー502の登録、そのタッチパネル501への表示、非表示、削除を実行する為の画面である。チケット作成アプリケーション管理画面608には、ボタン605~607が含まれる。
【0069】
ボタン605は、ユーザ押下に応じて、新規ボタン登録画面614(
図6C)に遷移する為のボタンである。
【0070】
ボタン606は、ユーザ押下に応じて、ホーム画面508に表示されているチケット作成キー502を非表示にするためのボタンである。
【0071】
ボタン607は、ユーザ押下に応じて、チケット作成アプリケーション管理画面608において登録したチケット作成ボタンを削除する為のボタンである。
【0072】
新規ボタン登録画面614は、送信情報を入力するための入力ボックス609~613と、スキャン情報を設定するためのリストボックス615~618とを備える。ここで、送信情報とは、チケット作成要求を要件管理サーバ300に送信する際の送信設定である。また、スキャン情報とは、チケット作成要求に応じて要件管理サーバ300で作成されるチケットにファイルとして添付される画像データを生成する際の読取部118の読取設定である。
【0073】
入力ボックス609は、ホーム画面508に表示されるキーに表示される名称(ボタン名)の入力ボックスであり、ここでは、「チケット作成」が予めボタン名として指定されている。
【0074】
入力ボックス610は、チケット作成キー502の押下により実行されるチケット作成要求の送信先の入力ボックスであり、ここでは、要件管理サーバ300を宛先として予め指定されている。
【0075】
入力ボックス611は、チケット作成要求に含まれるユーザIDの入力ボックスであり、ここでは、モバイルポータルキー509の押下時に表示されたログイン画面に入力されたユーザIDが予め指定されている。
【0076】
入力ボックス612は、チケット作成要求に含まれるパスワードの入力ボックスであり、ここでは、モバイルポータルキー509の押下時に表示されたログイン画面に入力されたパスワードが予め指定されている。
【0077】
入力ボックス613は、チケット作成要求に含まれるトークン(認証)情報の入力ボックスであり、ここでは、ボタン605の押下に応じてトークン情報が指定されている。
【0078】
リストボックス615は、チケット作成キー502の押下の際に実行されるスキャン処理の読取サイズを設定するためのリストボックスである。
【0079】
リストボックス616は、同スキャン処理のファイル形式を設定するためのリストボックスである。
【0080】
リストボックス617は、同スキャン処理の濃度を設定するためのリストボックスである。
【0081】
リストボックス618は、同スキャン処理の原稿種類を設定するためのリストボックスであり、ONの場合は原稿種類が両面原稿に設定され、OFFの場合は原稿種類が片面原稿に設定される。
【0082】
確定ボタン619は、ユーザの押下により、入力ボックス609~613及びリストボックス615~618において設定内容が反映されたチケット作成キー502を登録するためボタンである。
【0083】
図7を用いて、チケット作成キー502の押下により開始する、本実施形態に係る新規チケット作成処理について説明する。
【0084】
図5のホーム画面508でチケット作成キー502がユーザ押下されると、チケット情報入力画面702(
図7(a))に遷移する。
【0085】
チケット情報入力画面702は、新規に作成するチケットのタイトル、期日、担当者、コメント、報告者、プロジェクトといったチケット情報の設定項目のパラメータがユーザ入力可能な画面である。プロジェクトを指定すると、そのプロジェクトに紐づいたチケットが要件管理サーバ300により生成される。
【0086】
また、チケット情報入力画面702には確定ボタン703が含まれ、確定ボタン703のユーザ押下によりチケット情報入力画面702でユーザ入力された各種設定項目のパラメータが反映されたチケットが作成されると共に、送信実行画面704に遷移する。
【0087】
送信実行画面704(
図7(b))には、はいボタン705といいえボタン706が含まれる。
【0088】
はいボタン705は、ユーザの押下により、チケット作成要求の送信が実行される。尚、この際に読取部118に原稿が設置されている場合は、新規ボタン登録画面614で設定されたスキャン処理が実行される。
【0089】
いいえボタン706は、ユーザの押下により、チケット作成要求の送信は実行せずに終了する。この場合、送信実行画面704から送信失敗画面に画面が遷移する。
【0090】
図8は、本実施形態における、MFP101及び要件管理サーバ300において実行されるチケット作成処理のシーケンス図である。尚、本処理のMFP101側の各動作(ステップ)は、CPU111がROM112またはストレージ114に記憶された制御プログラムをRAM113に読み出して実行する。同様に、本処理の要件管理サーバ300(要件管理サービス)側の各動作(ステップ)は、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムをRAM303に読み出して実行する。
【0091】
まず、CPU111は、ステップS801にて、チケット作成キー502のユーザ押下があると、ステップS802に進み、新規ボタン登録画面614における設定内容であるユーザID・パスワードで要件管理サーバ300へのログイン要求を実行する。
【0092】
ステップS803にて、CPU301はMFP101へログイン応答をする。尚、
図8では、ログインが成功した旨のログイン応答があった場合についてのみ説明する。
【0093】
ステップS804にて、CPU111は要件管理サーバ300に対してチケット作成のための入力項目情報の取得要求を実行する。
【0094】
ステップS805にて、CPU301はMFP101へチケット作成のための入力項目の情報をMFP101へ送信する。
【0095】
ステップS806にて、CPU111はステップS805で取得した情報に基づきチケット情報入力画面702を表示する。その後、確定ボタン703のユーザ押下があったときに、ステップS807に進む。
【0096】
ステップS807にて、CPU111は、送信実行画面704を表示する。その後、はいボタン705のユーザ押下があったときに、新規ボタン登録画面614で設定されたスキャン処理を実行し、画像データを取得する。また、ステップS806でチケット情報入力画面702にユーザ入力された各種設定項目のパラメータに基づいてチケット作成要求を生成する。また、新規ボタン登録画面614で設定された送信先(要件管理サーバ300)やトークン情報等の送信情報を取得する。
【0097】
ステップS808にて、CPU111は、ステップS807で取得した画像データをチケット作成要求に添付し、同じくステップS807で取得した送信情報に基づき送信する。
【0098】
ステップS809にて、CPU301は受信したチケット作成要求からチケット入力情報を抽出する。ここではチケット情報入力画面702でユーザ入力された各種設定項目のパラメータがチケット入力情報として取得される。
【0099】
ステップS810にて、CPU301はステップS809で抽出したチケット入力情報を反映したチケットを生成する。また、ステップS807でチケット作成要求に添付されていた画像データをHDD305にファイルとして保存すると共に、生成したチケットにそのファイルを添付する。
【0100】
ステップS811にて、CPU301はチケット入力情報に含まれるプロジェクトに、生成したチケットを紐づける。
【0101】
ステップS812にて、CPU301はMFP101へチケット作成が完了した旨を応答し、本処理を終了する。
【0102】
図9は、本実施形態におけるMFP101において実行されるチケット作成処理のフローチャートである。尚、本フローチャートの各動作(ステップ)は、CPU111がROM112またはストレージ114に記憶された制御プログラムをRAM113に読み出して実行する。
【0103】
ステップS901にて、CPU111は、チケット作成キー502のユーザ押下があると、新規ボタン登録画面614における設定内容でネットワーク100を介して要件管理サーバ300へのログイン要求を実行する。
【0104】
ステップS902にて、CPU111は、要件管理サーバ300からログイン応答を受信する。ログインが成功している旨のログイン応答があった場合、ステップS903に遷移し、ログインが失敗した旨のログイン応答があった場合ステップS913に遷移する。
【0105】
ステップS903にて、CPU111は、ネットワーク100を介して要件管理サーバ300へチケット作成のための入力項目の情報を要求する。
【0106】
ステップS904にて、CPU111は、要件管理サーバ300からの、ステップS903における要求に対する応答を一定期間待つ。応答があった場合、チケット作成のための入力項目の情報の取得に成功したと判断し、ステップS905に遷移する。一方、一定期間待っても応答がなかった場合は、失敗したと判断し、ステップS913に遷移する。
【0107】
ステップS905にて、CPU111は、ステップS904で取得に成功した情報に基づきチケット情報入力画面702をタッチパネル501に表示する。尚、
図7(a)の説明にて上述した通り、ユーザは、チケット情報入力画面702においてチケット情報の各種設定項目のパラメータの入力を行う。
【0108】
ステップS906にて、CPU111は、チケット情報入力画面702の確定ボタン703がユーザ押下されたか判定する。押下されたらステップS907に遷移する。
【0109】
ステップS907にて、CPU111は、送信実行画面704をタッチパネル501に表示する。
【0110】
ステップS908にて、CPU111は、はいボタン705がユーザ押下されたか判定する。はいボタン705がユーザ押下された場合、ステップS909に遷移し、いいえボタン706がユーザ押下された場合、ステップS913に遷移する。
【0111】
ステップS909にて、CPU111は、読取部118に設置されている原稿に対して、新規ボタン登録画面614で設定されたスキャン処理を開始し、画像データを取得する。また、ステップS905で入力された各種設定項目のパラメータに基づいてチケット作成要求を生成する。
【0112】
ステップS910にて、CPU111は、ステップS909で生成したチケット作成要求に、同じくステップS909で取得した画像データを添付し、要件管理サーバ300へ送信する。
【0113】
ステップS911にて、CPU111は、要件管理サーバ300からのチケット作成が完了した旨の応答を一定期間待つ。応答があった場合は作成が成功したと判断し、ステップS912に遷移する。一方、一定期間待っても応答がなかった場合は、失敗したと判断し、ステップS913に遷移する。
【0114】
ステップS912にて、CPU111は、送信完了画面を表示し、本処理を終了する。
【0115】
ステップS913にて、CPU111は、送信失敗画面を表示し、本処理を終了する。
【0116】
次に、モバイル端末200の操作パネル201に表示される画面について説明する。
【0117】
操作パネル201のホーム画面にも、MFP101のホーム画面508と同様、要件管理サーバ300にアクセスしてRUIのホーム画面を表示するための「モバイルポータル」キーが含まれる。「モバイルポータル」キーのユーザ押下があると、まず、RUIにログインする為のログイン画面が操作パネル201に表示される。このログイン画面へのユーザID(ここでは「xyz」)及びパスワード等のユーザ情報のユーザ入力があると、CPU207はこのユーザ情報を含むユーザ認証要求を要件管理サーバ300に送信する。要件管理サーバ300においてこのユーザ認証要求に応じたユーザ認証が成功すると、RUIのホーム画面の情報が要件管理サーバ300からモバイル端末200に送信される。この結果、操作パネル201のホーム画面がRUIのホーム画面に切り替わる。
【0118】
その後、RUIのホーム画面に含まれる「要件管理」キーのユーザ押下があると、RUIのホーム画面から以下後述する要件管理サービス画面1001aに遷移する。
【0119】
図10A,
図10Bを用いて、モバイル端末200に表示される要件管理サービス画面1001a,1001bについて説明する。
【0120】
ここでは、ユーザIDが「xyz」であるユーザは、「xyzproject」というプロジェクトにのみ関わっている場合を示しているが、これに限定されない。例えば、ユーザが複数のプロジェクトにかかわっている場合は、プロジェクト名を示すボックス1004をリストボックスとし、ユーザが他のプロジェクトを選択可能としてもよい。
【0121】
図10Aに示すように、要件管理サービス画面1001aには、進捗領域1002と、詳細情報領域1003が含まれる。
【0122】
進捗領域1002は、「xyzproject」というプロジェクトに紐づけられるチケットの進捗度を示す領域である。
【0123】
詳細情報領域1003は、進捗領域1002に表示される複数のチケットのアイコンの一つが選択されたときにそのアイコンの詳細情報を示す領域である。
【0124】
進捗領域1002は、進捗0%を示す領域1002a、進捗30%を示す領域1002b、進捗60%を示す領域1002c、進捗100%を示す領域1002dを有する。ここで、要件管理サーバ300は、新規作成したチケットについてはその進捗度を0%に設定する。
【0125】
ユーザが管理者である場合、さらに、進捗度合いに応じて進捗領域1002内にある各チケットのアイコンを、領域1002a~1002dのいずれかに移動できる。これにより、管理者は、各チケットの進捗状況の管理を行うことができる。尚、進捗領域1002内にある各チケットのアイコンの移動方法は特に限定されない。例えば、管理者が、所定の進捗度に達したと判断した段階で進捗領域1002内にあるチケットのアイコンの一つをドラッグアンドドロップして移動できるようにしても良い。また、CPU111は、進捗領域1002内のチケットのアイコンの一つの長押しを検知したときに、そのチケットの進捗度の入力欄を要件管理サービス画面1001aに表示し、その入力欄に入力された進捗度に基づきそのアイコンを移動させても良い。
【0126】
尚、進捗領域1002内にあるチケットのアイコンの1つに対してかかる移動が行われた場合、要件管理サーバ300は、そのアイコンの移動先の領域が示す進捗度にそのアイコンが示すチケットの進捗度を更新する。
【0127】
進捗100%のチケットとは、管理される要件が完了したチケットである。このようなチケットは、進捗100%を示す領域1002dに表示され続けるが、ユーザ操作で削除することも可能である。
【0128】
図10Aに示すように、進捗領域1002にあるチケットの一つ(ここでは、チケット1)がユーザ選択されると、詳細情報領域1003にそのチケットの詳細情報が表示される。
【0129】
進捗領域1002内の各チケットに入力された期日の終了に近づくと、要件管理サーバ300は、要件管理サービス画面1001aにおけるそのチケット色の変更や、ユーザへのメール通知を行うことで、ユーザに注意喚起を行う。
【0130】
MFP101の送信実行画面704(
図7(b))の「はい」ボタン705にユーザ押下があり、要件管理サーバ300でチケットが新規作成されると、要件管理サービス画面1001aが要件管理サービス画面1001b(
図10B)に切り替わる。
【0131】
進捗0%を示す領域1002aには、要件管理サーバ300で新規作成された「テスト」チケットを示すボックス1005が新たに表示される。また、詳細情報領域1003には、MFP101のチケット情報入力画面702でユーザ入力されたパラメータが反映されたチケット情報と、はいボタン705のユーザ押下の際に実行されたスキャン処理で得られた画像データがファイルとして添付される。これにより、ユーザは、共有フォルダなど別の場所に保管される画像データを参照する必要がなく、詳細情報領域1003において「テスト」チケットの詳細情報を確認するだけで「テスト」チケットに画像データがファイルとして添付されたか否かを確認できる。
【0132】
以上の説明通り、本実施形態によれば、MFP101において、ユーザはチケット作成とそのチケットへのファイルの添付を容易に行うことが可能になる。
【0133】
<第2の実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0134】
第1の実施形態では、MFP101においてユーザ入力されたパラメータが反映されたチケット情報に基づき、新規にチケットが作成されると共に、そのチケットへMFP101でスキャン処理された画像データがファイルとして添付された。これに対し、第2の実施形態では、MFP101において既存チケットのチケット情報がユーザ操作に応じて変更されると共に、その変更後のチケットへMFP101でスキャン処理された画像データがファイルとして新たに添付される。
【0135】
以下、第1の実施形態と同一の構成については同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0136】
図11を用いて、チケット作成キー502の押下により開始する既存チケット変更処理の流れについて説明する。尚、第1の実施形態と同一の画面については同一の番号を付して重複した説明は省略する。
【0137】
図5のホーム画面508でチケット作成キー502がユーザ押下されると、
図11(a)に示す、チケット選択画面1101に遷移する。
【0138】
チケット選択画面1101は、新規作成1102a及び既存チケット1102bの2つのキーを含む。
【0139】
新規作成1102aは、ユーザ押下されるとチケット情報入力画面702へ遷移するためのキーである。
【0140】
既存チケット1102bは、ユーザ押下されると
図11(b)に示す既存チケット画面1103に遷移する。
【0141】
既存チケット画面1103は、新規ボタン登録画面614(
図6C)でユーザが登録したチケットを一覧表示する。一覧表示されたチケットの一つがユーザ選択された後、確定ボタン1103aがユーザ押下されると、既存チケット情報入力画面1104(
図11(c))に遷移する。
【0142】
既存チケット情報入力画面1104では、既存チケット画面1103でユーザ選択されたチケット(ここでは、チケット1)のチケット情報に含まれる各設定項目のパラメータがユーザ変更可能に予め表示される。尚、既存チケット情報入力画面1104においては、現在の進捗度など、新規作成されたチケットのチケット情報とは異なる設定項目のパラメータもユーザ変更可能に予め表示されていても良い。
【0143】
また、チケット1のように既にファイルが添付されている場合、
図11(c)に示すように「添付ファイル」の設定項目1104aに「削除しない」が予め表示される。この場合、スキャン処理により追加でファイルがチケット1に添付される。尚、設定項目1104aはリストボックスとなっており、ユーザは設定項目1104aを「削除しない」から「削除する」に変更することも可能である。設定項目1104aが「削除する」に変更された場合、すでに添付されているファイルはチケット1から削除され、新たにスキャン処理により得られた画像データがファイルとしてチケット1に添付される。
【0144】
確定ボタン1104bを押下すると送信実行画面704(
図7(b))に遷移する。
図7にて上述の通り、はいボタン705のユーザ押下により、チケット作成要求の送信が実行される。尚、この際に読取部118に原稿が設置されている場合は、新規ボタン登録画面614で設定されたスキャン処理が実行される。
【0145】
図12A、
図12Bは、本実施形態におけるMFP101において実行されるチケット作成処理のフローチャートである。尚、本フローチャートの各動作(ステップ)は、CPU111がROM112またはストレージ114に記憶された制御プログラムをRAM113に読み出して実行する。ステップS1201,S1202,S1210~S1213,S1216,S1217は夫々、
図9のステップS901,S902,S906~S909,S912,S913と同様であるため説明は省略する。
【0146】
ステップS1203(
図12A)にて、CPU111は、ステップS1201でのチケット作成キー502のユーザ押下に応じてチケット選択画面1101を表示する。その後、チケット選択画面1101において既存チケット1102bのユーザ押下があった場合、CPU111は、ネットワーク100を介して要件管理サーバ300へ新規ボタン登録画面614でユーザが登録したチケットの一覧の取得要求を実行する。
【0147】
ステップS1204にて、CPU111は、要件管理サーバ300からの、ステップS1203における要求に対する応答を一定期間待つ。応答があった場合、チケットの一覧の取得が成功したと判断し、ステップS1205に遷移する。一方、一定期間待っても応答がなかった場合は、失敗したと判断し、ステップS1217に遷移する。
【0148】
ステップS1205にて、CPU111は、ステップS1204で取得したチケットの一覧を反映させた既存チケット画面1103に表示する。
【0149】
ステップS1206にて、CPU111は、既存チケット画面1103に一覧表示されたチケットの一つがユーザ選択されたか否かを判定する。一つのチケットが選択された場合、ステップS1207に遷移する。
【0150】
ステップS1207にて、CPU111は、要件管理サーバ300へステップS1206で選択されたチケットの情報取得要求を実行する。
【0151】
ステップS1208(
図12B)にて、CPU111は、要件管理サーバ300からの、ステップS1207における要求に対する応答を一定期間待つ。応答があった場合、チケット情報の取得に成功したと判断し、ステップS1209に遷移する。一方、一定期間待っても応答がなかった場合は、失敗したと判断し、ステップS1217に遷移する。
【0152】
ステップS1209にて、CPU111は、ステップS1208で取得したチケット情報を反映させた既存チケット情報入力画面1104を表示する。尚、
図11(c)の説明にて上述した通り、ユーザは、既存チケット情報入力画面1104においてチケット情報の各種設定項目のパラメータの変更を行う。
【0153】
ステップS1214にて、CPU111は、ステップS1213で生成したチケット作成要求に、同じくステップS1213で取得した画像データをファイルとして添付し、要件管理サーバ300へ送信する。
【0154】
ステップS1215にて、CPU111は、要件管理サーバ300からの既存チケットの変更が完了した旨の応答を一定期間待つ。応答があった場合は変更が成功したと判断し、ステップS1216に遷移する。一方、一定期間待っても応答がなかった場合は、失敗したと判断し、ステップS1217に遷移する。
【0155】
以上の説明通り、本実施形態によれば、既存チケットに新たな画像データをファイルとして添付することが容易となる。
【0156】
(その他の実施形態)
第1及び第2の実施形態においては、MFP101において新規チケット又は既存チケットに画像データをファイルとして添付したが、チケットにファイルとして添付されるデータは画像データに限定されない。例えば、ドキュメントデータや撮影画像であってもよい。
【0157】
また、要件管理サーバ300と接続し、新規チケット又は既存チケットにファイルとして添付されるデータを送信する装置は、MFPに限定されず、スマホやPC等の他の情報処理装置であってもよい。
【0158】
(他の実施形態)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)をネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU等)がプログラムコードを読み出して実行する処理である。この場合、そのプログラム、及び該プログラムを記憶(格納)した記録媒体は本発明を構成することになる。
【符号の説明】
【0159】
1 ネットワークシステム
100 ネットワーク
101 MFP
111 CPU
116 操作部
118 読取部
125 通信部I/F
200 モバイル端末
300 要件管理サーバ
301 CPU
304 LAN I/F