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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】接続継手
(51)【国際特許分類】
   F16L 21/08 20060101AFI20240822BHJP
   F16L 21/00 20060101ALI20240822BHJP
   F16L 21/035 20060101ALI20240822BHJP
   F16L 47/12 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
F16L21/08 A
F16L21/00 C
F16L21/035
F16L47/12
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2020157379
(22)【出願日】2020-09-18
(65)【公開番号】P2022051103
(43)【公開日】2022-03-31
【審査請求日】2023-03-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000002174
【氏名又は名称】積水化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100152272
【弁理士】
【氏名又は名称】川越 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(74)【代理人】
【識別番号】100188592
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 洋
(72)【発明者】
【氏名】川▲高▼ 俊基
(72)【発明者】
【氏名】清水 道浩
【審査官】伊藤 紀史
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第107420979(CN,A)
【文献】韓国公開特許第10-2018-0107372(KR,A)
【文献】国際公開第2009/020054(WO,A1)
【文献】特開昭51-081860(JP,A)
【文献】実開昭50-115823(JP,U)
【文献】特開2019-044841(JP,A)
【文献】特開2015-098880(JP,A)
【文献】特開2015-105789(JP,A)
【文献】特開2017-146083(JP,A)
【文献】特開2017-146082(JP,A)
【文献】特開2006-105192(JP,A)
【文献】特開2015-132438(JP,A)
【文献】特開2018-054127(JP,A)
【文献】実開昭57-011390(JP,U)
【文献】特開2001-032985(JP,A)
【文献】特開2009-002479(JP,A)
【文献】特開2019-065955(JP,A)
【文献】特開2007-263146(JP,A)
【文献】特開2001-153275(JP,A)
【文献】特開2003-130266(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16L 21/08
F16L 21/00
F16L 21/035
F16L 47/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
筒状に形成され湾曲部又は屈曲部を有する継手本体と、前記継手本体の第1管軸の一端側に接続された受口部と、前記継手本体と前記受口部の少なくともいずれかの外周面から外方に向かって突出し前記第1管軸に沿って前記受口部の開口部よりも一端側まで延在する複数のアーム部と、前記アーム部の先端部に形成され前記第1管軸側に向かって突出する係止部と、を有する第1継手部材と、
筒状に形成された筒状部本体と、前記筒状部本体の第2管軸の他端側に接続され前記第1継手部材の前記受口部に挿入される差込口と、前記差込口の基端側に前記係止部と対応して形成され径方向外方に突出する被係止部と、を有する第2継手部材と、
を備え、
前記アーム部は、前記第1管軸の径方向において、前記係止部が前記被係止部と係止する径方向係止位置と、前記係止部が前記被係止部との係止が解除されるとともに前記係止部が前記第1管軸に沿った方向に移動自在とされる径方向係止解除位置との間で、前記係止部を前記径方向に変位可能に構成され、
前記受口部に前記差込口を挿入する向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って接近させることにより前記係止部は前記被係止部と係止し、前記受口部から前記差込口を抜く向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って離間させることにより前記係止部と前記被係止部との係止が解除され、
一対の前記アーム部を備え、
前記一対の前記アーム部は、前記第1管軸を挟んで周方向における反対側の位置に配置され、
前記一対の前記アーム部は、
前記第1継手部材を成形する成形金型における前記湾曲部又は前記屈曲部の金型分割面上に形成されており、
前記係止部の前記被係止部と対向する面に、
前記アーム部の先端側から前記係止部と前記被係止部とが係止する前記第1管軸方向における係止位置に向かうにしたがって前記第1管軸から離間する側に傾斜する抜出し傾斜部が形成されている
接続継手。
【請求項2】
筒状に形成され湾曲部又は屈曲部を有する継手本体と、前記継手本体の第1管軸の一端側に接続された受口部と、前記継手本体と前記受口部の少なくともいずれかの外周面から外方に向かって突出し前記第1管軸に沿って前記受口部の開口部よりも一端側まで延在する複数のアーム部と、前記アーム部の先端部に形成され前記第1管軸側に向かって突出する係止部と、を有する第1継手部材と、
筒状に形成された筒状部本体と、前記筒状部本体の第2管軸の他端側に接続され前記第1継手部材の前記受口部に挿入される差込口と、前記差込口の基端側に前記係止部と対応して形成され径方向外方に突出する被係止部と、を有する第2継手部材と、
を備え、
前記アーム部は、前記第1管軸の径方向において、前記係止部が前記被係止部と係止する径方向係止位置と、前記係止部が前記被係止部との係止が解除されるとともに前記係止部が前記第1管軸に沿った方向に移動自在とされる径方向係止解除位置との間で、前記係止部を前記径方向に変位可能に構成され、
前記受口部に前記差込口を挿入する向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って接近させることにより前記係止部は前記被係止部と係止し、前記受口部から前記差込口を抜く向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って離間させることにより前記係止部と前記被係止部との係止が解除され、
一対の前記アーム部を備え、
前記一対の前記アーム部は、前記第1管軸を挟んで周方向における反対側の位置に配置され、
前記一対のアーム部は、前記湾曲部又は前記屈曲部の前記第1管軸と、前記受口部の前記第1管軸と、の両方を通る平面上に配置されており、
前記係止部の前記被係止部と対向する面に、
前記アーム部の先端側から前記係止部と前記被係止部とが係止する前記第1管軸方向における係止位置に向かうにしたがって前記第1管軸から離間する側に傾斜する抜出し傾斜部が形成されている
接続継手。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の接続継手であって、
前記被係止部の前記係止部と対向する面に、
前記第2管軸方向における前記筒状部本体側から前記係止部と前記被係止部とが係止する前記第2管軸方向における係止位置に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する送出し傾斜部が形成されている接続継手。
【請求項4】
筒状に形成され湾曲部又は屈曲部を有する継手本体と、前記継手本体の第1管軸の一端側に接続された受口部と、前記継手本体と前記受口部の少なくともいずれかの外周面から外方に向かって突出し前記第1管軸に沿って前記受口部の開口部よりも一端側まで延在する複数のアーム部と、前記アーム部の先端部に形成され前記第1管軸側に向かって突出する係止部と、を有する第1継手部材と、
筒状に形成された筒状部本体と、前記筒状部本体の第2管軸の他端側に接続され前記第1継手部材の前記受口部に挿入される差込口と、前記差込口の基端側に前記係止部と対応して形成され径方向外方に突出する被係止部と、を有する第2継手部材と、
を備え、
前記アーム部は、前記第1管軸の径方向において、前記係止部が前記被係止部と係止する径方向係止位置と、前記係止部が前記被係止部との係止が解除されるとともに前記係止部が前記第1管軸に沿った方向に移動自在とされる径方向係止解除位置との間で、前記係止部を前記径方向に変位可能に構成され、
前記受口部に前記差込口を挿入する向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って接近させることにより前記係止部は前記被係止部と係止し、前記受口部から前記差込口を抜く向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って離間させることにより前記係止部と前記被係止部との係止が解除され、
一対の前記アーム部を備え、
前記一対の前記アーム部は、前記第1管軸を挟んで周方向における反対側の位置に配置され、
前記一対の前記アーム部は、
前記第1継手部材を成形する成形金型における前記湾曲部又は前記屈曲部の金型分割面上に形成されており、
前記被係止部の前記係止部と対向する面に、
前記第2管軸方向における前記筒状部本体側から前記係止部と前記被係止部とが係止する前記第2管軸方向における係止位置に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する送出し傾斜部が形成されている接続継手。
【請求項5】
筒状に形成され湾曲部又は屈曲部を有する継手本体と、前記継手本体の第1管軸の一端側に接続された受口部と、前記継手本体と前記受口部の少なくともいずれかの外周面から外方に向かって突出し前記第1管軸に沿って前記受口部の開口部よりも一端側まで延在する複数のアーム部と、前記アーム部の先端部に形成され前記第1管軸側に向かって突出する係止部と、を有する第1継手部材と、
筒状に形成された筒状部本体と、前記筒状部本体の第2管軸の他端側に接続され前記第1継手部材の前記受口部に挿入される差込口と、前記差込口の基端側に前記係止部と対応して形成され径方向外方に突出する被係止部と、を有する第2継手部材と、
を備え、
前記アーム部は、前記第1管軸の径方向において、前記係止部が前記被係止部と係止する径方向係止位置と、前記係止部が前記被係止部との係止が解除されるとともに前記係止部が前記第1管軸に沿った方向に移動自在とされる径方向係止解除位置との間で、前記係止部を前記径方向に変位可能に構成され、
前記受口部に前記差込口を挿入する向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って接近させることにより前記係止部は前記被係止部と係止し、前記受口部から前記差込口を抜く向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って離間させることにより前記係止部と前記被係止部との係止が解除され、
一対の前記アーム部を備え、
前記一対の前記アーム部は、前記第1管軸を挟んで周方向における反対側の位置に配置され、
前記一対のアーム部は、前記湾曲部又は前記屈曲部の前記第1管軸と、前記受口部の前記第1管軸と、の両方を通る平面上に配置されており、
前記被係止部の前記係止部と対向する面に、
前記第2管軸方向における前記筒状部本体側から前記係止部と前記被係止部とが係止する前記第2管軸方向における係止位置に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する送出し傾斜部が形成されている接続継手。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の接続継手であって、
前記差込口の外周面には、周方向に凹部が形成されていて、
前記凹部に、止水部材が配置されている接続継手。
【請求項7】
請求項1~のいずれか1項に記載の接続継手であって、
前記係止部の前記被係止部と対向する面に、
前記アーム部の先端側から基端側に向かうにしたがって前記第1管軸側に傾斜する挿入傾斜部が形成されている接続継手。
【請求項8】
請求項1~のいずれか一項に記載の接続継手であって、
前記被係止部の前記係止部と対向する面に、
前記第2管軸方向における前記差込口側から前記筒状部本体側に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する受入れ傾斜部が形成されている接続継手。
【請求項9】
請求項1~のいずれか一項に記載の接続継手であって、
前記第1継手部材と前記第2継手部材の少なくともいずれか一方は透明な樹脂により形成されている接続継手。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、接続継手に関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、室内に設置した空調機で発生したドレンは、例えば、ドレン配管の流通路の途中に空調機のドレン口よりも高い位置まで一旦立ち上げたドレンアップ構造を備えた空調設備用ドレン管を用いて室外に排出することが一般的である。
【0003】
このような空調設備用ドレン管を施工する際には、ドレンアップ構造に可撓管が用いられ、可撓管を用いた施工における現場での微調整等の手間を少なくするために、可撓管と一対の継手部材とを予め一体化してユニット部品とした空調設備用ドレン管に関する技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
一方、ドレンアップ構造では、施工やメンテナンスする際の取扱いを考慮してフレキホースを使用することが広く普及している。
また、空調機のドレン口とフレキホースとを接続する場合には、例えば、空調機のドレン口に接続したドレン管と、フレキホースの上流側(空調機側)とを、エルボ等の接続継手によって接続するのが一般的である。
【0005】
そこで、空調設備用ドレン管を施工する際の接続作業を容易にして、手間や工数を低減するために、例えば、着脱可能な接続継手構造を用いた空調設備用ドレン管に関する技術が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
【0006】
また、ドレン排水口へのドレンホースの取り付け作業及びドレン排水口からのドレンホースの取り外し作業を容易に行うために、一対の接続継手を用いた空調設備用ドレン管に関する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0007】
ところで、特許文献3に記載の室内機側継手部(接続継手)10は、例えば、図8に示すように、互いに着脱自在とされた第1配管部材20と、第2配管部材30とを備えていている。
【0008】
第1配管部材20は、第2挿入部(差込口)21bの一端側Fにフランジ24が形成され、このフランジ24には厚さ方向に係止孔24Xが貫通している。そして、係止孔24Xの外周には外周壁25が形成されるとともに外周壁25の一端側に係止面24aが形成されている。
【0009】
一方、第2配管部材30は、横菅(受口部)31から管軸に沿って一端側Fに係止部34Xが延在して形成されている。そして、第1配管部材20と第2配管部材30とを接続する際には、第2挿入部(差込口)21bを横菅(受口部)31に挿入するとともに、係止部34Xを係止孔24Xに差し込んで軽視させることにより固定される構成となっている。
このように、特許文献3に記載の接続継手は、容易に着脱することが可能である点で優れているといえる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】特開2012-233675号公報
【文献】特開2018-054127号公報
【文献】特開2017-146082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
しかしながら、図9に示すように、室内機側継手部(接続継手)10は、例えば、室内機(空調機)1Uの互いに直交する側面1U1、1U2がなす平面視矩形状の角部を切り取って形成された取付面1U3に設けられたドレン配管口2に接続して空調設備用ドレン管接続構造500として用いる場合がある。
空調設備用ドレン管接続構造500は、例えば、ドレン配管口2、室内機側継手部(接続継手)10、ドレンホース4の順に接続され、ドレンホース4の部分がドレンアップ部とされている。
【0012】
第1配管部材20は、ドレン配管口2を介して室内機(空調機)1Uに接続されるが、室内機側継手部(接続継手)10を、図9に示すような空調機1Uに接続する場合、取付面1U3の室内機側継手部(接続継手)10と室内機(空調機)1Uとが90°未満で交差する側(図9における室内機側継手部10の上側)は、室内機側継手部10と取付面1U3のスペースが小さくなる。
【0013】
したがって、室内機側継手部10の周囲に充分なスペースを確保することは容易ではなく、フランジ部24が取付面1U3と干渉して、室内機側継手部10を効率的に取付けるのが困難となる。
また、室内機側継手部10の周囲には、通常断熱材が取り付けられるが、この取付け作業を効率的に行うことや、効果的な断熱をするのに充分な断熱材を取り付けることが容易でないという問題がある。
【0014】
また、第1配管部材20は、外周壁25を保持する必要があることから、係止孔24Xをフランジ部24の全周にわたって貫通させることは不可能であり、第1配管部材20と第2配管部材30とを接続する際には、係止孔24Xの位置を確認して係止部34Xを係止孔24Xに合わせるために、係止孔24Xが確認できる位置に視線を移す必要があり、第1配管部材20と第2配管部材30を接続する際の効率が低下するという問題がある。
【0015】
しかも、第1配管部材20と第2配管部材30を接続した後に、係止爪34bが係止面24aに着座しているかどうかは外部から目視できないことから、第1配管部材20と第2配管部材30の接続を確認するためには、これらを互いに引っ張って外れないかどうかをチェックする必要がある。
【0016】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、空調機側のドレン管とフレキホースとを容易かつ効率的に着脱することが可能な接続継手を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
(1)この発明の一態様は、筒状に形成され湾曲部又は屈曲部を有する継手本体と、前記継手本体の第1管軸の一端側に接続された受口部と、前記継手本体と前記受口部の少なくともいずれかの外周面から外方に向かって突出し前記第1管軸に沿って前記受口部の開口部よりも一端側まで延在する複数のアーム部と、前記アーム部の先端部に形成され前記第1管軸側に向かって突出する係止部と、を有する第1継手部材と、筒状に形成された筒状部本体と、前記筒状部本体の第2管軸の他端側に接続され前記第1継手部材の前記受口部に挿入される差込口と、前記差込口の基端側に前記係止部と対応して形成され径方向外方に突出する被係止部と、を有する第2継手部材と、を備え、前記アーム部は、前記第1管軸の径方向において、前記係止部が前記被係止部と係止する径方向係止位置と、前記係止部が前記被係止部との係止が解除されるとともに前記係止部が前記第1管軸に沿った方向に移動自在とされる径方向係止解除位置との間で、前記係止部を前記径方向に変位可能に構成され、前記受口部に前記差込口を挿入する向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って接近させることにより前記係止部は前記被係止部と係止し、前記受口部から前記差込口を抜く向きに前記第1継手部材と前記第2継手部材とを前記第1管軸に沿って離間させることにより前記係止部と前記被係止部との係止が解除される接続継手である。
【0018】
この発明に係る接続継手によれば、継手本体と、継手本体の一端側に接続された受口部と、第1管軸に沿って受口部の開口部よりも一端側まで延在する複数のアーム部と、アーム部の先端部に形成され第1管軸側に向かって突出する係止部と、を有する第1継手部材と、筒状部本体と、筒状部本体の他端側に接続される差込口と、差込口の基端側に係止部と対応して形成され径方向外方に突出する被係止部と、を有する第2継手部材と、を備え、アーム部は、径方向係止位置と径方向係止解除位置との間で係止部を径方向に変位可能に構成されている。
そして、受口部に差込口を挿入する向きに第1継手部材と第2継手部材とを接近させると、アーム部の先端側は、係止部が径方向係止解除位置に移動して被係止部を乗り越えるまで径方向外方に変位して、係止部が第1管軸方向における係止位置に到達したときに、係止部は径方向係止位置まで変位して、係止部が被係止部と係止する。
また、受口部から差込口を抜く向きに第1継手部材と第2継手部材とを離間させると、アーム部の先端側は、係止部が径方向係止位置から径方向外方に向かって径方向係止解除位置まで変位し、係止部が第1管軸方向における係止位置から離間することにより係止部の被係止部に対する係止が解除される。その後、第1継手部材と第2継手部材を第1管軸に沿って離間させることにより、第1継手部材と第2継手部材は分離される。
その結果、第1継手部材と第2継手部材とを容易かつ効率的に着脱することが可能となり、ひいては空調機側のドレン管とフレキホースとを容易かつ効率的に着脱することができる。
【0019】
ここで、アーム部は第1管軸周りに複数配置されていればよく、アーム部の数、配置する位置は任意に設定することが可能である。
また、被係止部をなす部位(例えば、フランジ等)は、第1管軸周りの係止部と対応する周方向位置だけに形成されていてもよいし、全周にわたって形成されていてもよい。
また、差込口の基端側に被係止部が形成されているとは、受口部の開口部よりも基端側である、すなわち係止部と係止可能な位置であるという趣旨である。
【0020】
(2)上記(1)に記載の接続継手は、前記差込口の外周面には、周方向に凹部が形成されていて、前記凹部に、止水部材が配置されていてもよい。
【0021】
この発明に係る接続継手によれば、差込口の外周面には、周方向に凹部が形成されていて、この凹部に止水部材が配置されているので、受口部から差込口を外しても差込口から止水部材(例えば、Oリング)が脱落するのを抑制することができる。
なお、止水部材を、差込口の先端面や受口部の底面に配置してもよく、この場合、止水部材を接着手段等で固定することが望ましい。
【0022】
(3)上記(1)又は(2)に記載の接続継手は、前記係止部の前記被係止部と対向する面に、前記アーム部の先端側から基端側に向かうにしたがって前記第1管軸側に傾斜する挿入傾斜部が形成されていてもよい。
【0023】
この発明に係る接続継手によれば、係止部の被係止部と対向する面に、アーム部の先端側から基端側に向かうにしたがって第1管軸側に傾斜する挿入傾斜部が形成されている。
したがって、受口部に差込口を挿入する際に、係止部が被係止部をスムースに乗り越えることができる。
その結果、第1継手部材と第2継手部材を容易に接続することができる。
【0024】
(4)上記(1)~(3)のいずれか一項に記載の接続継手は、前記係止部の前記被係止部と対向する面に、前記アーム部の先端側から前記係止部と前記被係止部とが係止する前記第1管軸方向における係止位置に向かうにしたがって前記第1管軸から離間する側に傾斜する抜出し傾斜部が形成されていてもよい。
【0025】
この発明に係る接続継手によれば、係止部の被係止部と対向する面に、アーム部の先端側から係止部と被係止部とが係止する第1管軸方向における係止位置に向かうにしたがって第1管軸から離間する側に傾斜する抜出し傾斜部が形成されている。
したがって、受口部から差込口を抜く際に、係止部が被係止部をスムースに乗り越えることができる。
その結果、第1継手部材と第2継手部材の接続を容易に解除することができる。
【0026】
(5)上記(1)~(4)のいずれか一項に記載の接続継手は、前記被係止部の前記係止部と対向する面に、前記第2管軸方向における前記差込部側から前記筒状部本体側に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する受入れ傾斜部が形成されていてもよい。
【0027】
この発明に係る接続継手によれば、被係止部の係止部と対向する面に、第2管軸方向における前記差込部側から前記筒状部本体側に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する受入れ傾斜部が形成されている。
したがって、受口部に差込口を挿入する際に、係止部が被係止部をスムースに乗り越えることができる。
その結果、第1継手部材と第2継手部材を容易に接続することができる。
【0028】
(6)上記(1)~(5)のいずれか一項に記載の接続継手は、前記被係止部の前記係止部と対向する面に、前記第2管軸方向における前記筒状部本体側から前記係止部と前記被係止部とが係止する前記第2管軸方向における係止位置に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する送出し傾斜部が形成されていてもよい。
【0029】
この発明に係る接続継手によれば、被係止部の係止部と対向する面に、第2管軸方向における筒状部本体側から係止部と被係止部とが係止する第2管軸方向における係止位置に向かうにしたがって径方向外方に傾斜する送出し傾斜部が形成されている。
したがって、受口部から差込口を抜く際に、係止部が被係止部をスムースに乗り越えることができる。
その結果、第1継手部材と第2継手部材の接続を容易に解除することができる。
【0030】
(7)上記(1)~(6)のいずれか一項に記載の接続継手は、一対の前記アーム部を備え、前記一対の前記アーム部は、前記第1管軸を挟んで周方向における反対側の位置に配置されていてもよい。
【0031】
この発明に係る接続継手によれば、一対のアーム部を備えていて、この一対のアーム部が、第1管軸を挟んで周方向における反対側の位置に配置されているので、第1接続部材と第2接続部材を最小限のアーム部により、バランスよく安定して接続することができる。
【0032】
(8)上記(7)に記載の接続継手は、前記一対の前記アーム部は、前記第1継手部材を成形する成形金型における前記湾曲部又は前記屈曲部の金型分割面上に形成されていてもよい。
【0033】
この発明に係る接続継手によれば、一対のアーム部は、第1継手部材を成形する成形金型における湾曲部又は屈曲部の金型分割面上に形成されているので、湾曲部又は屈曲部を成形して成形金型を分割する際に、一対のアーム部をアンダーカットを生じさせることなく離型することができる。
その結果、接続継手を効率的かつコストが上昇するのを抑制しつつ製造することができる。
【0034】
ここで、アーム部が金型分割面上に形成されているとは、成形金型が分割する際の移動方向に沿って見たときのアーム部の最大投影形状が金型分割面上に配置されていればよいことを意味する。すなわち、アーム部は、必ずしも金型分割面に対して左右対称でなくてもよく、例えば、キャビティのアーム部を形成する部位が、金型分割面を挟んで成形金型の左右のいずれか一方側にアンダーカットを生じないような抜け勾配を有して形成されていてもよい。
【0035】
(9)上記(1)~(8)のいずれか一項に記載の接続継手は、前記第1継手部材と前記第2継手部材の少なくともいずれか一方は透明な樹脂により形成されていてもよい。
【0036】
この発明に係る接続継手によれば、第1継手部材と第2継手部材の少なくともいずれか一方は透明な樹脂により形成されているので、接続継手内の状況を容易にチェックすることができる。
【発明の効果】
【0037】
この発明に係る接続継手によれば、空調機側のドレン管とフレキホースとを小さなスペースで容易かつ効率的に着脱可能に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
図1】本発明の第1実施形態に係るエルボ型接続継手を適用した空調設備用ドレン管接続構造(ドレン管とフレキホースとの接続構造)の概略構成の一例を説明する側面図である。
図2】第1実施形態に係るエルボ型接続継手を適用した空調設備用ドレン管接続構造の概略構成の一例を説明する平面図である。
図3】第1実施形態に係るエルボ型接続継手の概略構成を説明する斜視図である。
図4】第1実施形態に係るエルボ型接続継手の概略構成を説明する第1管軸を含む縦断面図である。
図5】第1実施形態に係るエルボ型接続継手の接続部分の要部詳細を説明する縦断面図である。
図6】第1実施形態に係るエルボ型配管部材を成形する成形金型の一例の概略構成を説明する第1管軸の一端側から見た成形金型の概念図であり、(A)はエルボ型継手部材が成形された状態を、(B)はエルボ型継手部材を取り出した状態を示している。
図7】第1実施形態に係るエルボ型配管部材を成形する成形金型の変形例の概略構成を説明する第1管軸の一端側から見た成形金型の概念図であり、(A)はエルボ型継手部材が成形された状態を、(B)はエルボ型継手部材を取り出した状態を示している。
図8】従来技術に係る空調設備用ドレン管接続構造に用いられる室内機側継手部の概略構成を説明する縦断面図である。
図9】従来技術に係る空調設備用ドレン管接続構造の概略構成の一例を説明する平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
<第1実施形態>
以下、図1図5を参照し、本発明の第1実施形態について説明する。
図1は本発明の第1実施形態に係るエルボ型接続継手(接続継手)を適用した空調設備用ドレン管接続構造(ドレン管とフレキホースとの接続構造)の概略構成の一例を説明する側面図であり、図2は空調設備用ドレン管接続構造の概略構成の一例を説明する平面図である。また、図3は第1実施形態に係るエルボ型接続継手の概略構成を説明する斜視図であり、図4は縦断面図である。また、図5はエルボ型接続継手の接続部分の要部詳細を説明する縦断面図である。
【0040】
図1図5において、符号1は空調設備用ドレン管接続構造を、符号100はエルボ型接続継手(接続継手)を、符号110はエルボ型継手部材(第1継手部材)を、符号120は差込配管部材(第2継手部材)を、符号140はOリング(止水部材)を示している。また、この実施形態において、符号Fを一端側、エルボ型継手部材(第1継手部材)110の先端側、第2継手部材120の基端側といい、符号Rを他端側、エルボ型継手部材(第1継手部材)110の基端側、第2継手部材120の先端側という場合がある。
【0041】
空調設備用ドレン管接続構造1は、図1図2に示すように、例えば、空調機3に設けられるドレン管2と、空調機3から排出されるドレンをドレン配管7を通じて外部に排出するフレキホース(空調設備用ドレン管)4と、ドレン管2とフレキホース4とを接続するための接続継手100とを備えている。そして、ドレン管2、接続継手100、フレキホース4、ドレン配管7は、空調機3からこの順に接続されている。
【0042】
空調機3は、この実施形態において、図2に示すように、例えば、平面視して直交する第1側面3Aと第2側面がなす矩形形状の角部を切り取って取付面3Cが形成された構成とされている。取付面3Cは、第1側面3A、第2側面3Bに対して交差角135°で接続されるように形成されている。
【0043】
ドレン管2は、図2に示すように、平面視管軸に対して45°傾斜したフランジを有していて、このフランジを取付面3Cに沿わせることにより排出口が他端側を向くようになっている。
また、ドレン管2、エルボ型接続継手(接続継手)100は、図示しない保温材で被覆したり、保温機能を備えた構成とすることで結露を防止することが好適である。
また、フレキホース(空調設備用ドレン管)4は、図1に示すように、ドレンアップ構造を構成する。
また、空調機3、空調設備用ドレン管接続構造1は、例えば、吊り材8によって建物天井面Tから吊り下げられている。
【0044】
フレキホース(空調設備用ドレン管)4の構成及び材質は任意に設定することが可能であるが、例えば、軟質または比較的硬質な塩化ビニル製のホースの外周の発泡ウレタン等の断熱材が被覆された二層構造の被覆ホースなどによって構成することが好適である。
【0045】
エルボ型接続継手(接続継手)100は、図1図4に示すように、例えば、エルボ型継手部材(第1継手部材)110と、差込継手(第2継手部材)120と、を備え、エルボ型継手部材110と差込継手120とは、着脱可能とされている。
また、エルボ型接続継手(接続継手)100には、Oリング(止水部材)140が装着されている。
そして、ドレン管2から排出されるドレンをフレキホース(空調設備用ドレン管)4に移送するようになっている。
【0046】
エルボ型継手部材(第1継手部材)110は、例えば、図3図4に示すように、筒状に形成された継手本体111と、継手本体111の第1管軸O1の一端側Fに位置される第1管端部に接続された受口部112と、継手本体111の第1管端部とは反対側に位置される第2管端部に接続された差込口113と、受口部112に形成された一対のアーム部114と、係止部115と、を備えている。
【0047】
また、差込口113の外周面には、第2管端部における管軸(以下、第1管軸O1という。)の径方向外方に延在し、その外周端部から差込口113の開口部113A側に向かって延在し、第1管軸O1を含む断面が略L字形とされたフランジ部113Bが形成されている。
【0048】
エルボ型継手部材(第1継手部材)110を形成する樹脂材料については任意に設定することができる。例えば、耐薬品性(例えば、凝縮されたエタノール等)が高く、透明である点から、例えば、透明なポリプロピレン樹脂により形成されていることが好適である。なお、エルボ型継手部材110を不透明な樹脂材料により形成してもよい。
【0049】
継手本体111は、例えば、湾曲部を有している。そして、継手本体111の第1管端部と第2管端部における第1管軸O1の向きは、湾曲部によって約90°で交わるように形成されている。
なお、継手本体111の構成は任意に設定することが可能であり、湾曲部に代えて屈曲部を備えた構成としてもよいし、第2管端部に差込口113に代えて受口部を備えた構成としてもよい。
また、継手本体111の第1管端部と第2管端部における第1管軸O1の交差角度は任意に設定することが可能であり、例えば、第1管端部と第2管端部における第1管軸O1が90°以外で交差するように形成されていてもよい。
【0050】
受口部112は、内周面が継手本体111の内周面よりも大径の円筒形状に形成されていて、継手本体111の第1管端部に段差部を介して継手本体111と一体的に接続(成形)されている。
また、受口部112の外周面の上部及び下部には、例えば、一対のアーム部114が形成されている。
【0051】
一対のアーム部114は、例えば、第1アーム部114Aと、第2アーム部114Bとを備えている。
そして、第1アーム部114Aと、第2アーム部114Bは、例えば、受口部112の外周面における第1管軸O1を挟んで周方向の反端側の位置に形成されている。
また、第1アーム部114A、第2アーム部114Bは、例えば、受口部112と一体的に形成(成形)されている。
【0052】
また、この実施形態では、一対のアーム部114は、エルボ型継手部材(第1継手部材)110を成形する成形金型において、継手本体111の湾曲部を左右に分割するパーティングライン(金型分割面)上に形成されている。
【0053】
なお、第1アーム部114Aと、第2アーム部114Bを、受口部112、継手本体111のいずれか又は双方と一体的に成形するか、別々に成形したものを受口部112に接着剤や溶着等により接続するかは任意に設定することができる。
また、上記の場合に、第1アーム部114Aと、第2アーム部114Bのいずれか一方又は双方を、受口部112等と同じ材料で形成するかどうかは任意に設定することが可能であり、例えば、金属等により形成してもよい。
【0054】
第1アーム部114Aは、図3図4に示すように、例えば、受口部112の外周面の上部から上方(外方)に向かって突出し、第1管軸O1に沿って受口部112の開口部112Aよりも一端側Fまで延在して形成されている。
また、第1アーム部114Aの先端部には、第1管軸O1側(後述する被係止部側)に向かって突出する係止部115が形成されている。
【0055】
第2アーム部114Bは、図3図4に示すように、例えば、受口部112の外周面の下部から下方(外方)に向かって突出し、第1管軸O1に沿って受口部112の開口部112Aよりも一端側Fまで延在して形成されている。
また、第2アーム部114Bの先端部には、第1管軸O1側(後述する被係止部側)に向かって突出する係止部115が形成されている。
【0056】
差込継手(第2継手部材)120は、図3図4に示すように、筒状に形成された筒状部本体121と、筒状部本体121の管軸(以下、第2管軸という)O2の他端側Rに接続され第1継手部材110の受口部112に挿入される差込口122と、差込口122の一端側Fに位置する基端側に形成され第2管軸O2の径方向外方に突出し略円筒状に形成されたフランジ部(被係止部)125と、を備えている。
【0057】
ここで、第2管軸O2は、差込継手(第2継手部材)120をエルボ型継手部材(第1継手部材)110の受口部112に挿入して接続したときに、受口部112における第1管軸O1と同軸に形成されている。なお、第2管軸O2に代えて第1管軸O1により説明する場合がある。
【0058】
差込継手(第2継手部材)120を形成する樹脂材料については任意に設定することができる。例えば、耐薬品性(例えば、凝縮されたエタノール等)が高く、透明である点から、例えば、透明なポリプロピレン樹脂により形成されていることが好適である。なお、差込継手120を不透明な樹脂材料により形成してもよい。
【0059】
筒状部本体121は、例えば、円筒直管に形成されている。
差込口122は、図3図4に示すように、外径が受口部112に挿入可能な円筒直管に形成されていて、筒状部本体121の他端側Rに接続されている。
【0060】
また、差込口122の基端側Fには径方向外方に延在するフランジ部(被係合部)125が形成されている。具体的には、この実施形態において、フランジ部(被係合部)125は、例えば、差込口122の基端側Fにおける筒状部本体121に形成されている。なお、筒状部本体121と差込口122の間に筒状部本体121以外の部位が形成されている場合には、かかる部位に形成してもよい。
【0061】
次に、図5を参照して、エルボ型接続継手(接続継手)100における係止部及び被係止部の詳細について説明する。
この実施形態において、接続継手100の係止機能は、例えば、エルボ型継手部材(第1継手部材)110の一対のアーム部114の先端側Fに形成された係止部115と、差込継手(第2継手部材)120に形成されたフランジ部(被係合部)125によって構成されている。
【0062】
係止部115は、上述のように、一対のアーム部114(114A、114B)の先端部に、フランジ部(被係合部)125と対応して第1管軸O1側に突出して形成されている。
係止部115は、例えば、フランジ部(被係止部)125側の面に、挿入傾斜面(挿入傾斜部)116Fと、挿入傾斜面(挿入傾斜部)116Fの基端側Rに配置される抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rが形成されている。
【0063】
挿入傾斜面(挿入傾斜部)116Fは、例えば、第1管軸O1方向において、アーム部114A、Bの先端側Fから基端側Rに向かうにしたがって第1管軸O1側に傾斜して形成されている。言い換えると、アーム部114A、Bの基端側Rから先端側Fに向かうにしたがって第1管軸O1から離間するように傾斜している。
かかる構成により、挿入傾斜面(挿入傾斜部)116Fは、受口部112に差込口122を挿入する際に、係止部115がフランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えるのを可能とする。
【0064】
ここで、挿入傾斜面(挿入傾斜部)116Fは、例えば、フランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えるために、第1管軸O1に対する傾斜(交差角度)が小さいことが好適である。
【0065】
抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rは、例えば、第1管軸O1方向において、アーム部114A、Bの先端側Fから基端側Rに位置され係止部115がフランジ部125と実際に係止する係止位置に向かうにしたがって第1管軸O1から離間するように傾斜して形成されている。言い換えると、アーム部114A、Bの基端側Rから先端側Fに向かうにしたがって第1管軸O1に近接するように傾斜している。
かかる構成により、抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rは、受口部112から差込口122を抜く際に、係止部115がフランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えるのを可能とする。
【0066】
ここで、抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rは、例えば、受口部112と差込部123の装着を保持するために、第1管軸O1に対する傾斜(交差角度)が大きいことが好適である。
【0067】
フランジ部(被係止部)125は、上述のように、係止部115と対応して第2管軸O2の径方向外方に突出して形成されている。
フランジ部(被係止部)125の外周面には、例えば、係止部115側の面に、受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126Rと、挿入傾斜面(挿入傾斜部)126Rの基端側Fに配置される送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fが形成されている。
【0068】
受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126Rは、例えば、フランジ部(被係止部)125の外周面に形成されていて、第2管軸O2方向におけるフランジ部(被係止部)125の先端側Rから基端側Fに向かうにしたがって第2管軸O2から離間するように傾斜して形成されている。
かかる構成により、受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126Rは、受口部112に差込口122を挿入する際に、係止部115がフランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えるのを可能とする。
【0069】
ここで、受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126Rは、例えば、係止部115がスムースに乗り越えるために、第2管軸O2に対する傾斜(交差角度)が小さいことが好適である。
【0070】
送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fは、例えば、フランジ部(被係止部)125の外周面に形成されていて、第2管軸O2方向におけるフランジ部(被係止部)125の基端側Fから先端側Rに向かうにしたがって第2管軸O2から離間するように傾斜して形成されている。
かかる構成により、送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fは、受口部112から差込口122を抜く際に、係止部115がフランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えるのを可能とする。
【0071】
ここで、送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fは、例えば、受口部112と差込部123の装着を保持するために、第2管軸O2に対する傾斜(交差角度)が大きいことが好適である。
【0072】
この実施形態では、例えば、図5に符号115Pが、係止部115がフランジ部(被係止部)125を係止する係止位置115Pとされている。
具体的には、係止部115Pは、第1管軸O1及び第2管軸O2の管軸方向において、係止部115では、抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rの基端側Rの端部(抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rとアーム部114A、114Bとが交わる部位)に位置され、フランジ部(被係止部)125では、受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126Rと送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fの境界とされる頂部に位置されている。
【0073】
アーム部114は、例えば、第1管軸O1における径方向係止位置と径方向会場位置の間において係止部115を変位させる構成とされている。
ここで、径方向係止位置は、係止部115がフランジ部(被係止部)125と係止している径方向位置である。
また、径方向係止解除位置は、アーム部114が径方向外方に(たわんで)変位し、係止位置115Pにおける係止が解除されるとともに係止部115がフランジ部125を乗り越えて、第1管軸O1方向に移動自在となる径方向位置である。
【0074】
なお、挿入傾斜面(挿入傾斜部)116F、抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116R、受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126R、送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fを形成するかどうは任意に設定することが可能である。例えば、上記傾斜面のなかから任意の傾斜部のみ形成してもよい。
【0075】
また、係止位置115Pは、上記位置に限定されることなく任意に設定することが可能である。例えば、抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rが形成されている場合に、第1管軸O1方向及び径方向における抜出し傾斜面116Rの途中位置に形成し、又は抜出し傾斜面116Rが形成されずに送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fが形成されている場合に、送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fの第1管軸O1方向及び径方向における途中位置に形成してもよい。
【0076】
Oリング(止水部材)140は、例えば、差込継手(第2継手部材)120の差込口122の外周面に周方向に形成された止水部材装着凹部(凹部)122Uに装着されている。
そして、受口部112の内周面と周方向に密着することにより、エルボ型接続継手(接続継手)100の内部を流通するドレンが外部に漏れるのを防止するように構成されている。
【0077】
次いで、図6を参照して、エルボ型継手部材(第1継手部材)110の成形の概略について説明する。
図6は、第1実施形態に係るエルボ型配管部材を成形する成形金型の一例の概略構成を説明する第1管軸の一端側から見た成形金型の概念図であり、図6(A)はエルボ型継手部材(第1継手部材)が成形された状態を、図6(B)はエルボ型継手部材を取り出した状態を示している。図6では係止部を省略している。
【0078】
図6において、符号C110は射出成形金型(成形金型)を、符号C110L、C110Rは主型(外金型)を、符号110は、主型(外金型)C110L、C110Rのパーティングライン(金型分割面)を示している。符号C114L、C114Rは、一対のアーム部114をパーティングライン(金型分割面)P110を挟んで左右から成形するキャビティ部である。また、符号C111は継手本体111の外周面を、符号C112は受口部112の外周面を形成する成形面である。
【0079】
射出成形金型(成形金型)C110は、図6に示すように、例えば、主型(外金型)C110L、C110Rと、を備えている。
また、射出成形金型C110は、主型(外金型)C110L、C110Rと協働して受口部112及び差込口113をそれぞれ成形するインサートコア(中子、不図示)を備えている。インサートコア(中子)は、公知の技術を適用することができる。
【0080】
また、主型(外金型)C110L、C110Rには、図6に示すように、それぞれアーム部114A、114Bと対応する成形部C114A(C114AL、C114AR)及び成形部C114B(C114BL、C114BR)が形成されている。
【0081】
また、射出成形金型(成形金型)C110は、主型(外金型)C110L、C110R及びインサートコア(中子、不図示)が型締めされることにより、エルボ型継手部材(成形品)110と対応するキャビティが形成される。
そして、エルボ型継手部材(成形品)110は、射出成形金型(成形金型)C110によって以下のように成形される。
【0082】
(1)まず、射出成形金型(成形金型)C110に射出ノズル(不図示)を接続して、射出ノズルから射出成形金型C110のキャビティに樹脂材料を注入する。
【0083】
(2)注入された樹脂材料は、射出成形金型C110のキャビティに充填され、図6(A)に示すように、射出成形金型C110内にエルボ型継手部材(第1継手部材)110が成形される。
【0084】
(3)エルボ型継手部材(成形品)110が所定の温度まで冷却されたら、図6(B)に示すように、受口部112及び差込口113からインサートコア(不図示)を後退させるととともに、主型(外金型)C110L、C110Rを矢印T1方向に後退させてパーティングライン(金型分割面)P110で左右に分割する。
【0085】
(4)そして、成形金型C110からエルボ型継手部材(成形品)110から取り出される。
このとき、アーム部114及び係止部115は、主型(外金型)C110L、C110Rから離型される。
また、第1アーム部114Aは、成形部C114A(C114AL、C114AR)から離型され、第2アーム部114Bは、成形部C114B(C114BL、C114BR)から離型される。
【0086】
次に、図7を参照して、第1実施形態の変形例に係る射出成形金型(成形金型)について説明する。
図7は、第1実施形態の変形例に係るエルボ型配管部材を成形する成形金型の概略構成を説明する第1管軸の一端側から見た成形金型の概念図であり、図7(A)はエルボ型継手部材が成形された状態を、図7(B)はエルボ型継手部材を取り出した状態を示している。
【0087】
図7において、符号C210は射出成形金型(成形金型)を、符号C210L、C210Rは継手本体を成形する主型(外金型)を、符号C210A、C210Bは受口部及びアーム部を成形する主型(外金型)を示している。また、符号211は、主型(外金型)C210A、C210Bのパーティングライン(金型分割面)を、符号212は、主型(外金型)C210L、C210Rのパーティングライン(金型分割面)を示している。また、符号C214A、C214Bは、一対のアーム部214をパーティングライン(金型分割面)P211を挟んで上下から成形するキャビティ部である。図7では係止部を省略している。
【0088】
射出成形金型(成形金型)C210は、エルボ型継手部材210を成形する金型である。エルボ型継手部材210は、図7(B)に示すように、受口部112の上下に形成された一対のアーム部114に代えて、受口部112の左右に配置されたアーム部214(214L、214R)を備えている。その他はエルボ型継手部材110と同様であるので説明を省略する。
【0089】
射出成形金型(成形金型)C210は、図7に示すように、例えば、主型(外金型)C210A、C210Bと、主型(外金型)C210L、C210Rと、を備えている。
また、主型(外金型)C210A、C210Bは、受口部112における第1管軸O1方向において、主型(外金型)C210L、C210Rよりも図7における紙面後方側に配置されている。
また、射出成形金型C210は、主型(外金型)C210A、C210B、C210L、C210Rと協働して受口部112及び差込口113をそれぞれ成形するインサートコア(中子、不図示)を備えている。インサートコア(中子)は、公知の技術を適用することができる。
【0090】
また、主型(外金型)C210A、C210Bには、図7に示すように、それぞれアーム部214L、214Rと対応する成形部C214A(C214LA、C214RA)及び成形部C214B(C114LB、C114RB)が形成されている。
【0091】
また、射出成形金型(成形金型)C210は、主型(外金型)C210A、C210B、C210L、C210R及びインサートコア(中子、不図示)が型締めされることにより、エルボ型継手部材(成形品)210と対応するキャビティが形成される。
そして、エルボ型継手部材(成形品)210は、射出成形金型(成形金型)C210によって以下のように成形される。
【0092】
(1)まず、射出成形金型(成形金型)C210に射出ノズル(不図示)を接続して、射出ノズルから射出成形金型C210のキャビティに樹脂材料を注入する。
【0093】
(2)注入された樹脂材料は、射出成形金型C210のキャビティに充填され、図7(A)に示すように、射出成形金型C210内にエルボ型継手部材(第1継手部材)210が成形される。
この実施形態では、主型(外金型)C210A、C210Bは、受口部112及びアーム部214L、214Rを成形し、主型(外金型)C210L、C210Rは継手本体111を成形する。
【0094】
(3)エルボ型継手部材(成形品)210が所定の温度まで冷却されたら、図7(B)に示すように、受口部112及び差込口113からインサートコア(不図示)を後退させる。また、主型(外金型)C210A、C210Bを矢印T2方向に後退させてパーティングライン(金型分割面)P211で上下に分割するととともに、主型(外金型)C210L、C210Rを矢印T3方向に後退させてパーティングライン(金型分割面)P212で左右に分割する。
【0095】
(4)そして、成形金型C210からエルボ型継手部材(成形品)210から取り出される。
このとき、アーム部214は、主型(外金型)C110L、C110Rから離型される。
また、アーム部214Lは、成形部C214LA、C214LBから離型され、アーム部214Rは、成形部C214RA、C214RBから離型される。
【0096】
このように、射出成形金型C210は複雑になるが、エルボ型継手部材(成形品)210のように、一対のアーム部214を受口部112の左右に配置してもよい。
【0097】
第1実施形態に係るエルボ型接続継手(接続継手)100によれば、差込口122の外周面に周方向に止水部材装着凹部(凹部)122Uが形成され、この止水部材装着凹部122UにOリング(止水部材)140が装着されているので、受口部112から差込口122を外してもOリング140が脱落するのを抑制することができる。
【0098】
また、第1実施形態に係るエルボ型接続継手100によれば、係止部115に挿入傾斜面(挿入傾斜部)116Fが形成されているので、受口部112に差込口122を挿入する際に、係止部115がフランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えることができる。その結果、エルボ型継手部材110と第2継手部材120を容易に接続することができる。
【0099】
また、第1実施形態に係るエルボ型接続継手100によれば、フランジ部(被係止部)125に受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126Rが形成されているので、受口部112に差込口122を挿入する際に、係止部115がフランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えることができる。その結果、エルボ型継手部材110と第2継手部材120を容易に接続することができる。
【0100】
また、第1実施形態に係るエルボ型接続継手100によれば、係止部115に抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116Rが形成されているので、受口部112から差込口122を抜く際に、係止部115がフランジ部(被係止部)125をスムースに乗り越えることができる。その結果、エルボ型継手部材110と第2継手部材120の接続を容易に解除することができる。
【0101】
また、第1実施形態に係るエルボ型接続継手100によれば、フランジ部(被係止部)215に、送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fが形成されているので、受口部112から差込口212を抜く際に、係止部115がフランジ部(被係止部)215をスムースに乗り越えることができる。
その結果、エルボ型継手部材110と第2継手部材120の接続を容易に解除することができる。
【0102】
また、第1実施形態に係るエルボ型接続継手100によれば、一対のアーム部114を備えていて、この一対のアーム部114が、第1管軸O1を挟んで周方向における反対側の位置に配置されているので、エルボ型継手部材110と第2継手部材120をバランスよく安定して接続することができる。
【0103】
また、第1実施形態に係るエルボ型接続継手100によれば、一対のアーム部114が、第1継手部材110を成形する成形金型C110における継手本体(湾曲部)111の金型分割面110P上に形成されているので、継手本体111を成形して成形金型C110L、C110Rを分割する際に、一対のアーム部114をアンダーカットを生じさせることなく離型することができる。
その結果、エルボ型接続継手100をコストの上昇を抑制しつつ効率的に製造することができる。
【0104】
また、第1実施形態に係るエルボ型接続継手100によれば、第1継手部材110、第2継手部材120が透明なポリプロピレン樹脂により形成されているので、エルボ型接続継手100内の状況を外部から容易にチェックすることができる。
【0105】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更をすることが可能である。
【0106】
例えば、上記実施形態においては、エルボ型継手部材(第1継手部材)110が一対のアーム部140を備えている場合について説明したが、3つのアーム部やそれ以上の数のアーム部を備えていてもよい。
【0107】
上記実施形態においては、一対のアーム部140を構成するアーム部140A、140Bが、エルボ型継手部材(第1継手部材)110を成形する成形金型100Cにおける継手本体111の湾曲部の金型分割面100P上に形成されている場合について説明したが、金型分割面100P上に限定されることなく、エルボ型継手部材110を成形することが可能な範囲で任意に設定することができる。
【0108】
また、上記実施形態においては、一対のアーム部140が、例えば、エルボ型継手部材(第1継手部材)110の受口部112の外周面に形成されている場合について説明したが、受口部112に代えて継手本体111の外周面に形成されていてもよいし、受口部112及び継手本体111の双方の外周面にわたって形成されていてもよい。
【0109】
また、上記実施形態においては、エルボ型継手部材(第1継手部材)110、差込継手(第2継手部材)120が、例えば、透明なポリプロピレン樹脂により形成されている場合について説明したが、エルボ型継手部材110、差込継手120を形成する樹脂材料の種類、透明とするかどうかは任意に設定することができる。例えば、エルボ型継手部材110、差込継手120のいずれか一方のみを透明な樹脂により形成してもよいし、両方とも不透明な樹脂材料により形成してもよい。
【0110】
また、上記実施形態においては、エルボ型継手部材(第1継手部材)110を成形する成形金型C110が、管軸O方向に沿った継手本体111のパーティングラインP110上に形成されている場合について説明したが、例えば、第1実施形態の変形例のように継手本体111のパーティングラインP212と異なる位置に配置されていてもよい。
【0111】
また、上記実施形態においては、エルボ型接続継手(接続継手)に、挿入傾斜面(挿入傾斜部)116F、抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)116R、受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)126R、送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fが形成されている場合について説明にしたが、これらを形成するかどうかやこれらの形態については任意に設定することができる。例えば、上記傾斜面のなかから任意の傾斜部のみ形成してもよい。
【0112】
また、上記実施形態においては、係止位置115Pが係止部115とアーム部114の交差部分に形成されている場合について説明したが、係止位置115Pの位置は任意に設定することが可能である。例えば、第1管軸O1方向及び径方向における抜出し傾斜面116Rの途中位置や、抜出し傾斜面116Rが形成されずに送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fが形成されている場合に、送出し傾斜面(送出し傾斜部)126Fの第1管軸O1方向及び径方向における途中位置に形成してもよい。
【0113】
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した実施形態を適宜組み合わせて適用してもよい。
【符号の説明】
【0114】
O1 第1管軸
O2 第2管軸
100 エルボ型接続継手(接続継手)
110 エルボ型継手部材(第1継手部材)
111 継手本体(湾曲部)
112 受口部
114 一対のアーム部
115 係止部
116F 挿入傾斜面(挿入傾
116F 挿入傾斜面(挿入傾斜部)
116R 抜出し傾斜面(抜出し傾斜部)
120 差込継手(第2継手部材)
121 筒状部本体
122 差込口
122U 止水部材装着凹部(凹部)
125 フランジ部(被係止部)
126F 送出し傾斜面(送出し傾斜部)
126R 受入れ傾斜面(受入れ傾斜部)
140 Oリング(止水部材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9