IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社オービックの特許一覧

特許7542027出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム
<>
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図1
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図2
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図3
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図4
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図5
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図6
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図7
  • 特許-出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/12 20230101AFI20240822BHJP
   G06Q 50/08 20120101ALI20240822BHJP
【FI】
G06Q40/12
G06Q50/08
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022052205
(22)【出願日】2022-03-28
(65)【公開番号】P2023144967
(43)【公開日】2023-10-11
【審査請求日】2024-06-26
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】蓑輪 祐人
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】関 博文
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-33816(JP,A)
【文献】特開2003-186950(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えた出来高管理装置であって、
前記記憶部は、
プロジェクトの請負金額、ならびに、前記プロジェクトの原価科目毎の予算金額および累計発生原価を紐付けて設定したプロジェクトデータを記憶するプロジェクト記憶手段、
を備え、
前記制御部は、
前記プロジェクトの前記原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、前記プロジェクトデータに基づいて、前記プロジェクトの前記原価科目毎の、前記累計発生原価と前記発生見込原価との和である最終着地予想、および、前記予算金額から前記最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成する着地予想作成手段と、
前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成する出来高作成手段と、
を備えたことを特徴とする出来高管理装置。
【請求項2】
前記出来高作成手段は、
原価率見込利用出来高作成要求が選択された場合、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、前記直接費累計発生原価、および、前記直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの前記当月末出来高として設定した前記出来高データを作成することを特徴とする請求項1に記載の出来高管理装置。
【請求項3】
前記出来高作成手段は、
更に、前記原価率見込利用出来高作成要求が選択されなかった場合、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、前記直接費累計発生原価、および、総原価見込額を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記総原価見込額を除数とした場合の商を前記プロジェクトの進捗率として算出し、前記請負金額と前記進捗率との積を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成することを特徴とする請求項2に記載の出来高管理装置。
【請求項4】
前記出来高作成手段は、
前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接原価である前記原価科目の前記累計発生原価の合計を前記直接費累計発生原価として算出し、前記直接原価である前記原価科目の前記最終着地予想の合計を直接工事原価見込として算出し、前記請負金額と増減予定請負金額との和から前記直接工事原価見込を差し引いた直接工事利益見込を算出し、前記直接工事利益見込を被除数とし、前記請負金額と前記増減予定請負金額との和を除数とした場合の商を直接工事利益率見込として算出し、1から前記直接工事利益率見込を差し引いた差分を前記直接工事原価率見込として算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの前記当月末出来高として設定した前記出来高データを作成することを特徴とする請求項1に記載の出来高管理装置。
【請求項5】
前記出来高データは、
更に、前記プロジェクトの施工部門、および、前月末出来高が設定され、
前記記憶部は、
前記施工部門、および、間接費の配賦率を紐付けて設定した予定配賦率マスタ、
を更に備え、
前記出来高作成手段は、
更に、前記出来高データ、および、前記予定配賦率マスタに基づいて、前記当月末出来高から前記前月末出来高を差し引いた差分を当月発生出来高として算出し、前記当月発生出来高と前記配賦率との積を当月間接費配賦額として算出し、前記出来高データに前記当月間接費配賦額を設定することを特徴とする請求項1に記載の出来高管理装置。
【請求項6】
前記出来高データは、
更に、前記プロジェクトの前期末繰越出来高、および、前月末出来高が設定され、
前記出来高作成手段は、
更に、前記出来高データに基づいて、前記当月末出来高から前記前期末繰越出来高を差し引いた差分を期中出来高として算出し、前記当月末出来高から前記前月末出来高を差し引いた差分を当月発生出来高として算出し、前記出来高データに前記期中出来高および前記当月発生出来高を設定することを特徴とする請求項1に記載の出来高管理装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記出来高データに基づいて、出来高仕訳データを作成する仕訳作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項1から4のいずれか一つに記載の出来高管理装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記出来高データに基づいて、間接費配賦仕訳データを作成する仕訳作成手段、
を更に備えたことを特徴とする請求項5に記載の出来高管理装置。
【請求項9】
記憶部と制御部とを備えた出来高管理装置に実行させるための出来高管理方法であって、
前記記憶部は、
プロジェクトの請負金額、ならびに、前記プロジェクトの原価科目毎の予算金額および累計発生原価を紐付けて設定したプロジェクトデータを記憶するプロジェクト記憶手段、 を備え、
前記制御部で実行させる、
前記プロジェクトの前記原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、前記プロジェクトデータに基づいて、前記プロジェクトの前記原価科目毎の、前記累計発生原価と前記発生見込原価との和である最終着地予想、および、前記予算金額から前記最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成する着地予想作成ステップと、
前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成する出来高作成ステップと、
を含むことを特徴とする出来高管理方法。
【請求項10】
記憶部と制御部とを備えた出来高管理装置に実行させるための出来高管理プログラムであって、
前記記憶部は、
プロジェクトの請負金額、ならびに、前記プロジェクトの原価科目毎の予算金額および累計発生原価を紐付けて設定したプロジェクトデータを記憶するプロジェクト記憶手段、
を備え、
前記制御部において、
前記プロジェクトの前記原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、前記プロジェクトデータに基づいて、前記プロジェクトの前記原価科目毎の、前記累計発生原価と前記発生見込原価との和である最終着地予想、および、前記予算金額から前記最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成する着地予想作成ステップと、
前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成する出来高作成ステップと、
を実行させるための出来高管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、累計発生原価を被除数として、累計発生原価と当月以降の月別予定原価の合計との和を除数とする場合の商を対象月の予定進捗率として取得し、受注金額と対象月の予定進捗率との積を月別予定売上金額として取得する構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-93070号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1記載の発明においては、工事進行基準での進捗率計算を実施するため、現場担当者が作成する月別予定原価によって月別予定売上金額である出来高がブレやすいという課題があった。
【0005】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、直接費累計発生原価を原価率見込で割り戻して出来高とすることができる出来高管理装置、出来高管理方法、および、出来高管理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る出来高管理装置は、記憶部と制御部とを備えた出来高管理装置であって、前記記憶部は、プロジェクトの請負金額、ならびに、前記プロジェクトの原価科目毎の予算金額および累計発生原価を紐付けて設定したプロジェクトデータを記憶するプロジェクト記憶手段、を備え、前記制御部は、前記プロジェクトの前記原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、前記プロジェクトデータに基づいて、前記プロジェクトの前記原価科目毎の、前記累計発生原価と前記発生見込原価との和である最終着地予想、および、前記予算金額から前記最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成する着地予想作成手段と、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成する出来高作成手段と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明に係る出来高管理装置において、前記出来高作成手段は、原価率見込利用出来高作成要求が選択された場合、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、前記直接費累計発生原価、および、前記直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの前記当月末出来高として設定した前記出来高データを作成することを特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る出来高管理装置において、前記出来高作成手段は、更に、前記原価率見込利用出来高作成要求が選択されなかった場合、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、前記直接費累計発生原価、および、総原価見込額を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記総原価見込額を除数とした場合の商を前記プロジェクトの進捗率として算出し、前記請負金額と前記進捗率との積を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成することを特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る出来高管理装置において、前記出来高作成手段は、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接原価である前記原価科目の前記累計発生原価の合計を前記直接費累計発生原価として算出し、前記直接原価である前記原価科目の前記最終着地予想の合計を直接工事原価見込として算出し、前記請負金額と増減予定請負金額との和から前記直接工事原価見込を差し引いた直接工事利益見込を算出し、前記直接工事利益見込を被除数とし、前記請負金額と前記増減予定請負金額との和を除数とした場合の商を直接工事利益率見込として算出し、1から前記直接工事利益率見込を差し引いた差分を前記直接工事原価率見込として算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの前記当月末出来高として設定した前記出来高データを作成することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る出来高管理装置において、前記出来高データは、更に、前記プロジェクトの施工部門、および、前月末出来高が設定され、前記記憶部は、前記施工部門、および、間接費の配賦率を紐付けて設定した予定配賦率マスタ、を更に備え、前記出来高作成手段は、更に、前記出来高データ、および、前記予定配賦率マスタに基づいて、前記当月末出来高から前記前月末出来高を差し引いた差分を当月発生出来高として算出し、前記当月発生出来高と前記配賦率との積を当月間接費配賦額として算出し、前記出来高データに前記当月間接費配賦額を設定することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に係る出来高管理装置において、前記出来高データは、更に、前記プロジェクトの前期末繰越出来高、および、前月末出来高が設定され、前記出来高作成手段は、更に、前記出来高データに基づいて、前記当月末出来高から前記前期末繰越出来高を差し引いた差分を期中出来高として算出し、前記当月末出来高から前記前月末出来高を差し引いた差分を当月発生出来高として算出し、前記出来高データに前記期中出来高および前記当月発生出来高を設定することを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る出来高管理装置において、前記制御部は、前記出来高データに基づいて、出来高仕訳データを作成する仕訳作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0013】
また、本発明に係る出来高管理装置において、前記制御部は、前記出来高データに基づいて、間接費配賦仕訳データを作成する仕訳作成手段、を更に備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明に係る出来高管理方法は、記憶部と制御部とを備えた出来高管理装置に実行させるための出来高管理方法であって、前記記憶部は、プロジェクトの請負金額、ならびに、前記プロジェクトの原価科目毎の予算金額および累計発生原価を紐付けて設定したプロジェクトデータを記憶するプロジェクト記憶手段、を備え、前記制御部で実行させる、前記プロジェクトの前記原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、前記プロジェクトデータに基づいて、前記プロジェクトの前記原価科目毎の、前記累計発生原価と前記発生見込原価との和である最終着地予想、および、前記予算金額から前記最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成する着地予想作成ステップと、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成する出来高作成ステップと、を含むことを特徴とする。
【0015】
また、本発明に係る出来高管理プログラムは、記憶部と制御部とを備えた出来高管理装置に実行させるための出来高管理プログラムであって、前記記憶部は、プロジェクトの請負金額、ならびに、前記プロジェクトの原価科目毎の予算金額および累計発生原価を紐付けて設定したプロジェクトデータを記憶するプロジェクト記憶手段、を備え、前記制御部において、前記プロジェクトの前記原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、前記プロジェクトデータに基づいて、前記プロジェクトの前記原価科目毎の、前記累計発生原価と前記発生見込原価との和である最終着地予想、および、前記予算金額から前記最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成する着地予想作成ステップと、前記プロジェクトデータ、および、前記着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、前記直接費累計発生原価を被除数とし、前記直接工事原価率見込を除数とした場合の商を前記プロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成する出来高作成ステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、工事別に出来高を算出することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、出来高に対して、工事別に予定間接費を計算し配賦することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、利益見込から出来高を算出することにより担当者間のバラつきを防止し、出来高算定の負荷低減に貢献することができるという効果を奏する。また、本発明によれば、工事原価および着地予想に基づいて、当月出来高を算出し、算出した出来高に基づいて、間接費の配賦を行い、出来高を加味した損益管理を可能とすることができるという効果を奏する。また、本発明によれば、工事進行基準での進捗率計算を完成基準の工事に対して実施して出来高とするだけでなく、直接費累計発生原価を原価率見込で割り戻して出来高とすることができるため、原価率の見込を利用することで現場担当者のさじ加減によって出来高が増減しづらくなるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1図1は、本実施形態における出来高管理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態における予定配賦率マスタの一例を示す図である。
図3図3は、本実施形態における出来高管理装置の処理の一例を示すフローチャートである。
図4図4は、本実施形態における出来高管理処理の一例を示す図である。
図5図5は、本実施形態における出来高管理処理の一例を示す図である。
図6図6は、本実施形態における出来高管理処理の一例を示す図である。
図7図7は、従来と本実施形態とにおける会計データ比較の一例を示す図である。
図8図8は、本実施形態における出来高を利用した間接費配賦の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。
【0019】
[1.概要]
まず、本発明の概要を説明する。
【0020】
工事業では、複数年に跨るような工期が長い工事が存在し、会計上の売上(完成工事高)は、部分竣工時や全体竣工時の引き渡しにより計上されるが、1つの決算期内で売上の計上が行われない工事が多数存在する。また、売上計上前の複数年に跨るような工期が長い工事においては、材料費や人件費等の工事原価が発生していることから、合理的な請求を行うことで未成工事受入金としてキャッシュを回収する必要があり、進捗管理や業績管理の観点から管理会計で売上高以外の指標が必要となることより、出来高の算出が各企業で行われている。
【0021】
そのため、従来は、財務会計で求められる機能ではないため、会計システムでは計算が難しく、現場管理者が作成する工事毎の発生見込原価を利用して算出する金額であり、管理会計を扱うために出来高を必要としている経営企画部門担当者が工事毎に必要な情報を現場から集める必要があるが、出来高がExcel(登録商標)管理されているケースが多く、工事毎に出来高を集計する作業が大変手間となっていた。すなわち、従来は、経営企画担当者が社内の実績管理(管理会計の要素が強い)のために出来高を集計することがあるが、非会計数値であるため、会計システムでの計算が難しく、工事別出来高金額をシステム外でExcel(登録商標)計算していた。
【0022】
そこで、本実施形態においては、工事別に当月および当期に発生した出来高を算出し、売上高以外の数字として工事の進捗を数値化する点、および、当月発生出来高に対して予め設定した率を掛けて算出された金額を工事に配賦する間接費とすることで、売上高基準や原価金額基準よりも間接費配賦の合理性が高まる点に着目し、工事の進捗管理および合理的な原価計算ができる仕組みを提供している。また、本実施形態においては、システム全体で出来高の算出を、「出来高=請負金額×進捗率」または「出来高=直接費累計発生原価÷直接工事原価率見込」で選択することができる仕組みを提供している(なお、「進捗率=直接費累計発生原価÷総原価見込額」であってもよい)。
【0023】
[2.構成]
本実施形態に係る出来高管理装置100の構成の一例について、図1および図2を参照して説明する。図1は、本実施形態における出来高管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0024】
図1に示すように、出来高管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、出来高管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0025】
出来高管理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。出来高管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0026】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、出来高管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、出来高管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。
【0027】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(タッチパネルを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114またはプリンタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0028】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。記憶部106は、プロジェクトデータベース106aと予定配賦率マスタ106bとを備えている。
【0029】
プロジェクトデータベース106aは、プロジェクトのプロジェクトデータを記憶する。ここで、プロジェクトデータベース106aは、プロジェクトの請負金額、ならびに、プロジェクトの原価科目毎の予算金額および累計発生原価を紐付けて設定したプロジェクトデータを記憶していてもよい。また、プロジェクトデータは、着地予想データ、出来高データ、および、仕訳データ等を含んでいてもよい。
【0030】
予定配賦率マスタ106bは、施工部門、および、間接費の配賦率を紐付けて設定したマスタである。ここで、予定配賦率マスタ106bは、施工部門、配賦基準、および、配賦率が設定されていてもよい。
【0031】
ここで、図2を参照して、本実施形態における予定配賦率マスタ106bの一例について説明する。図2は、本実施形態における予定配賦率マスタ106bの一例を示す図である。
【0032】
図2に示すように、本実施形態における予定配賦率マスタ106bにおいては、施工部門、配賦基準、および、配賦率が設定されている。ここで、本実施形態における配賦率は、間接費(共通部門費)が他部署より少ない場合等に、過去実績や間接費予算(目標値)として決算期毎に設定されてもよい。
【0033】
図1に戻り、制御部102は、出来高管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。制御部102は、機能概念的に、着地予想作成部102aと出来高作成部102bと仕訳作成部102cとを備えている。
【0034】
着地予想作成部102aは、プロジェクトの原価科目毎の、累計発生原価と発生見込原価との和である最終着地予想を設定した着地予想データを作成する。ここで、着地予想作成部102aは、プロジェクトの原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、プロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの原価科目毎の、累計発生原価と発生見込原価との和である最終着地予想、および、予算金額から最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成してもよい。
【0035】
出来高作成部102bは、プロジェクトの当月末出来高を設定した出来高データを作成する。ここで、出来高作成部102bは、プロジェクトデータ、および、着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、直接費累計発生原価を被除数とし、直接工事原価率見込を除数とした場合の商をプロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成してもよい。また、出来高作成部102bは、原価率見込利用出来高作成要求が選択された場合、プロジェクトデータ、および、着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、直接費累計発生原価を被除数とし、直接工事原価率見込を除数とした場合の商をプロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成してもよい。また、出来高作成部102bは、原価率見込利用出来高作成要求が選択されなかった場合、プロジェクトデータ、および、着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、総原価見込額を算出し、直接費累計発生原価を被除数とし、総原価見込額を除数とした場合の商をプロジェクトの進捗率として算出し、請負金額と進捗率との積をプロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成してもよい。また、出来高作成部102bは、プロジェクトデータ、および、着地予想データに基づいて、直接原価である原価科目の累計発生原価の合計を直接費累計発生原価として算出し、直接原価である原価科目の最終着地予想の合計を直接工事原価見込として算出し、請負金額と増減予定請負金額との和から直接工事原価見込を差し引いた直接工事利益見込を算出し、直接工事利益見込を被除数とし、請負金額と増減予定請負金額との和を除数とした場合の商を直接工事利益率見込として算出し、1から直接工事利益率見込を差し引いた差分を直接工事原価率見込として算出し、直接費累計発生原価を被除数とし、直接工事原価率見込を除数とした場合の商をプロジェクトの当月末出来高として設定した出来高データを作成してもよい。また、出来高データは、プロジェクトの施工部門、および、前月末出来高が設定されていてもよい。また、出来高作成部102bは、出来高データ、および、予定配賦率マスタ106bに基づいて、当月末出来高から前月末出来高を差し引いた差分を当月発生出来高として算出し、当月発生出来高と配賦率との積を当月間接費配賦額として算出し、出来高データに当月間接費配賦額を設定してもよい。また、出来高データは、プロジェクトの前期末繰越出来高、および、前月末出来高が設定されていてもよい。また、出来高作成部102bは、出来高データに基づいて、当月末出来高から前期末繰越出来高を差し引いた差分を期中出来高として算出し、当月末出来高から前月末出来高を差し引いた差分を当月発生出来高として算出し、出来高データに期中出来高および当月発生出来高を設定してもよい。
【0036】
仕訳作成部102cは、仕訳データを作成する。ここで、仕訳作成部102cは、出来高データに基づいて、出来高仕訳データを作成してもよい。また、仕訳作成部102cは、出来高データに基づいて、間接費配賦仕訳データを作成してもよい。
【0037】
[3.具体例]
本実施形態の具体例について、図3から図8を参照して説明する。
【0038】
[出来高管理処理]
ここで、図3を参照して、本実施形態における出来高管理処理の一例について説明する。図3は、本実施形態における出来高管理装置100の処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図3に示すように、着地予想作成部102aは、プロジェクトの各現場担当者により入力装置112を介してプロジェクトの原価科目毎の発生見込原価が登録された場合、プロジェクトデータベース106aに記憶されたプロジェクトデータに基づいて、プロジェクトの原価科目毎の、累計発生原価と発生見込原価との和である最終着地予想、および、予算金額から最終着地予想を差し引いた予算差異を紐付けて設定した着地予想データを作成する(ステップSA-1)。
【0040】
そして、出来高作成部102bは、会計担当者により入力装置112を介して原価率見込利用出来高作成要求が選択された場合、プロジェクトデータベース106aに記憶されたプロジェクトデータ、および、着地予想データに基づいて、直接費累計発生原価、および、直接工事原価率見込を算出し、直接費累計発生原価を被除数とし、直接工事原価率見込を除数とした場合の商をプロジェクトの当月末出来高として算出し、予定配賦率マスタ106bに基づいて、当月末出来高から前月末出来高を差し引いた差分を当月発生出来高として算出し、当月発生出来高と配賦率との積を当月間接費配賦額として算出し、当月末出来高および当月間接費配賦額を設定した出来高データを作成する(ステップSA-2)。
【0041】
そして、仕訳作成部102cは、出来高データに基づいて、出来高仕訳データ、および、間接費配賦仕訳データを作成し(ステップSA-3)、処理を終了する。
【0042】
ここで、図4から図6を参照して、本実施形態における出来高管理処理の一例について説明する。図4から図6は、本実施形態における出来高管理処理の一例を示す図である。
【0043】
図4に示すように、本実施形態においては、プロジェクトの各現場担当者による着地予想入力により工事毎に発生見込原価(今後見込原価)が登録され、「最終着地予想=累計発生原価+今後見込原価」および「予算差異=予算金額-最終着地予想」により、着地予想データが作成される。
【0044】
そして、図5に示すように、本実施形態においては、会計処理年月内の工事原価が登録され、着地予想入力の登録を終えた後にプロジェクト原価計算処理が実施され、出来高データが作成される。ここで、本実施形態における出来高データの各項目は、「増減予定請負金額=今後増える予定または減る予定の請負金額の増減分」、「直接費累計発生原価=直接原価(材料費、外注費、労務費および経費)の累計発生原価の合計」、「直接工事原価見込=直接原価(材料費、外注費、労務費および経費)の最終着地予想の合計」、「直接工事利益見込=請負金額+増減予定請負金額-直接工事原価見込」、「直接工事利益率見込=直接工事利益見込÷(請負金額+増減予定請負金額)」、「直接工事原価率見込=1-直接工事利益率見込」、「前期末繰越出来高=前期末の出来高」、「前月末出来高=前月末の出来高」、「当月末出来高=直接費累計発生原価÷直接工事原価率見込」、「期中出来高=当月末出来高-前期末繰越出来高」、「当月発生出来高=当月末出来高-前月末出来高」、ならびに、「当月間接費配賦額=当月発生出来高×配賦率」により取得されてもよい。なお、図5に示すように、本実施形態においては、売上計上を行った月以降(すなわち、出来高データに設定された「売上済フラグ」が「未」から「済」に更新された以降)、出来高データに設定された「当月末出来高」が「売上金額(=請負金額)」に更新される。
【0045】
そして、図6に示すように、本実施形態においては、仕訳データ連携処理より仕訳が財務会計システムへ連携される。ここで、本実施形態においては、当月発生出来高が非会計科目(非財務科目)として財務会計へ仕訳連携されることで、管理会計で出来高の参照が可能となる。また、本実施形態においては、財務会計上の間接費の実績発生が、給与支給時や備品購入時等に行われ、決算時に、間接費の実績発生額、および、配賦による間接費繰入額の差額が算出され、未成工事支出金および完成工事原価に振替える仕訳が会計処理として登録される。
【0046】
また、図7および図8を参照して、本実施形態において生じるメリットの一例について説明する。図7は、従来と本実施形態とにおける会計データ比較の一例を示す図である。図8は、本実施形態における出来高を利用した間接費配賦の一例を示す図である。
【0047】
図7に示すように、本実施形態においては、受注年月:2022年5月、且つ、完成予定年月:2023年10月の工事について、管理会計にて部門別の損益を見る際に、財務会計上の損益とは別に、出来高および未成工事支出金を加味することができる。
【0048】
また、図8に示すように、本実施形態においては、受注年月:2022年5月、且つ、完成予定年月:2023年10月の工事について、2023年3月期に出来高を加味した間接費配賦が可能であり、間接費配賦額を含めた工事利益が完成計上前に確認できる。なお、本実施形態においては、売上基準と出来高基準とで間接費配賦額の計上タイミングが異なる。また、本実施形態において、配賦額:「312=450-138」は、本来2023年3月期の間接費が元手となるはずであるため、決算処理時の間接費実際発生額と間接費配賦額との差額が生まれやすくなり、間接費の実績と配賦額との差額が大きくなる場合、財務会計での決算時に差額を調整する作業が手間になる(差額が大きい場合、完成工事高と未成工事支出金とに取り決めた割合で按分する必要がある)。また、完成計上前に間接費を配賦したい場合、出来高基準以外に直接費基準で配賦する手法がある。ここで、直接費基準は、工事の直接費と配賦割合とを乗じて間接費を算入する方法であるが、工事の規模(請負金額)を加味できないため、小規模工事と大規模工事とで同様の配賦が行われる。また、間接費の回収責任を各工事に配賦する方法では、工事の規模を加味する出来高基準の方が、合理性が高いとみなすことができる。
【0049】
[4.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0050】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0051】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0052】
[5.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0053】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0054】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0055】
また、出来高管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0056】
例えば、出来高管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて出来高管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0057】
また、このコンピュータプログラムは、出来高管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0058】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0059】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、本実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0060】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0061】
また、出来高管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、出来高管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0062】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0063】
本発明は、長期の工事を行う建設業界において有用である。
【符号の説明】
【0064】
100 出来高管理装置
102 制御部
102a 着地予想作成部
102b 出来高作成部
102c 仕訳作成部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a プロジェクトデータベース
106b 予定配賦率マスタ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8