(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】銅箔製造装置
(51)【国際特許分類】
C25D 1/04 20060101AFI20240822BHJP
【FI】
C25D1/04 311
(21)【出願番号】P 2023036058
(22)【出願日】2023-03-08
【審査請求日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】10-2022-0074190
(32)【優先日】2022-06-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】518133500
【氏名又は名称】エスケー ネクシリス カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100206335
【氏名又は名称】太田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】コ ス ジョン
(72)【発明者】
【氏名】キム ヒェ ウォン
(72)【発明者】
【氏名】キム ドン ウ
【審査官】祢屋 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-256772(JP,A)
【文献】中国実用新案第207918976(CN,U)
【文献】特開2019-099897(JP,A)
【文献】特開2020-200505(JP,A)
【文献】特開2001-164395(JP,A)
【文献】特開平04-263090(JP,A)
【文献】特開平09-087883(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25D 1/00-1/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解液を利用して電気メッキ方式で銅箔(100)を電着させる陰極ドラム(2);
電解液を通じて前記陰極ドラム(2)と通電される陽極板(4);
前記陽極板(4)を支持する陽極本体(3);および
前記陰極ドラム(2)から供給される銅箔(100)を巻き取る巻取部(5)を含み、
前記陽極板(4)は、
前記陽極本体(3)に結合されたベース部(41);
前記ベース部(41)の一部と重なるように前記陽極本体(3)に結合された第1連結
部材(42);および
前記ベース部(41)を前記陽極本体(3)に結合させるベース締結部(44)を含み、
前記第1連結
部材(42)は前記ベース部(41)と重なるように配置された第1遮り部材(421)、および前記第1遮り部材(421)を基準として傾斜するように延びた第1傾斜部材(422)を含み、
前記第1遮り部材(421)は前記ベース締結部(44)と前記陰極ドラム(2)の間で前記ベース締結部(44)を遮るように配置され
、
前記ベース締結部(44)は前記ベース部(41)を貫通して形成されたベース締結孔(441)、および前記ベース締結孔(441)に挿入されて前記ベース部(41)と前記陽極本体(3)を結合させるベース締結部材(442)を含み、
前記第1遮り部材(421)は前記ベース締結孔(441)と前記ベース締結部材(442)を遮るように前記ベース部(41)と重なったことを特徴とする、銅箔製造装置。
【請求項2】
前記第1傾斜部材(422)は連結締結部(45)により前記陽極本体(3)に結合され、
前記第1遮り部材(421)は前記ベース締結部(44)が前記陰極ドラム(2)側に露出しないように連結締結部(45)が形成されないことを特徴とする、請求項1に記載の銅箔製造装置。
【請求項3】
前記第1連結
部材(42)の一部と重なるように前記陽極本体(3)に結合された第2連結
部材(43)を含み、
前記第2連結
部材(43)は前記第1傾斜部材(422)を遮るように配置されたことを特徴とする、請求項1に記載の銅箔製造装置。
【請求項4】
前記第2連結
部材(43)は前記第1傾斜部材(422)と重なるように配置された第2遮り部材(431)、および前記第2遮り部材(431)から傾斜するように延びた第2傾斜部材(432)を含み、
前記第1傾斜部材(422)は連結締結部(45)により前記陽極本体(3)に結合され、
前記第2遮り部材(431)は前記連結締結部(45)を遮るように配置されたことを特徴とする、請求項
3に記載の銅箔製造装置。
【請求項5】
前記ベース部(41)は第1ベース部材(411)、前記第1連結
部材(42)により遮られる第2ベース部材(412)、および前記第1ベース部材(411)で上側の方に突出するように連結された突出部材(413)を含み、
前記第1ベース部材(411)は前記第2ベース部材(412)に連結され、
前記第1遮り部材(421)は前記第2ベース部材(412)を遮るように配置されて前記突出部材(413)と同一の高さに配置されたことを特徴とする、請求項1に記載の銅箔製造装置。
【請求項6】
前記ベース部(41)は第1ベース部材(411)、および前記第1連結
部材(42)により遮られる第2ベース部材(412)を含み、
前記第1ベース部材(411)は前記第2ベース部材(412)に連結され、
前記第2ベース部材(412)は前記第1ベース部材(411)の反対方向に延びるほど高さ方向の厚さが減少するように形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の銅箔製造装置。
【請求項7】
前記第1遮り部材(421)は前記第2ベース部材(412)が延びる方向に対して反対方向に延びるほど厚さが減少し、
前記第1遮り部材(421)は前記ベース締結部(44)を遮るように前記第2ベース部材(412)と重なるように配置されたことを特徴とする、請求項
6に記載の銅箔製造装置。
【請求項8】
前記陽極板(4)は前記ベース部(41)の一部を遮るように前記陽極本体(3)に結合された第2連結
部材(43)を含み、
前記ベース部(41)は前記第1連結
部材(42)により遮られる第1ベース部材(411)、および前記第1ベース部材(411)に連結された第2ベース部材(412)を含み、
前記第2連結
部材(43)は前記第2ベース部材(412)を遮るように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の銅箔製造装置。
【請求項9】
前記陽極板(4)は前記ベース締結部(44)を複数個含み、
前記ベース締結部(44)は互いに離隔した位置で前記第1ベース部材(411)と前記第2ベース部材(412)を前記陽極本体(3)に結合させ、
前記第1連結
部材(42)は前記第1ベース部材(411)を前記陽極本体(3)に結合させるベース締結部(44)を遮るように配置され、
前記第2連結
部材(43)は前記第2ベース部材(412)を前記陽極本体(3)に結合させるベース締結部(44)を遮るように配置されることを特徴とする、請求項
8に記載の銅箔製造装置。
【請求項10】
前記第1遮り部材(421)と前記第1傾斜部材(422)の間の夾角θは鈍角(Obtuse Angle)で形成され、
前記夾角θは前記陽極本体(3)に向かって配置されたことを特徴とする、請求項1に記載の銅箔製造装置。
【請求項11】
前記ベース部(41)は前記陽極本体(3)の左側端と前記陽極本体(3)の右側端のうちいずれか一つの位置で前記陽極本体(3)に結合され、
前記陽極板(4)は前記ベース部(41)に対して前記第1連結
部材(42)と前記第2連結
部材(43)が配置された方向側に部分的に重なりながら連続的に配置される複数個の連結
部材を含むことを特徴とする、請求項
3に記載の銅箔製造装置。
【請求項12】
前記ベース部(41)は前記陽極本体(3)の左側端と前記陽極本体(3)の右側端の間で前記陽極本体(3)に結合され、
前記陽極板(4)は複数個の連結
部材を含み、
前記連結
部材のうち一部は前記ベース部(41)に対して前記第1連結
部材(42)が配置された方向側に部分的に重なりながら連続的に配置され、
前記連結
部材のうち一部は前記ベース部(41)に対して前記第2連結
部材(43)が配置された方向側に部分的に重なりながら連続的に配置されたことを特徴とする、請求項
8に記載の銅箔製造装置。
【請求項13】
前記ベース部(41)は前記第1遮り部材(421)により遮られる第1ベース部材(411)、および前記第1ベース部材(411)に連結された第2ベース部材(412)を含み、
前記ベース締結部(44)は前記第2ベース部材(412)を貫通して形成されたベース締結孔(441)、および前記ベース締結孔(441)に挿入されて前記第2ベース部材(412)と前記陽極本体(3)を結合させるベース締結部材(442)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の銅箔製造装置。
【請求項14】
銅箔製造装置用陽極板(4)であって、
ベース部(41);および
前記ベース部(41)の一部と重なるように配置された第1連結
部材(42)を含み、
前記第1連結
部材(42)は前記ベース部(41)と重なるように配置された第1遮り部材(421)、および前記第1遮り部材(421)を基準として傾斜するように延びた第1傾斜部材(422)を含み、
前記第1遮り部材(421)は前記ベース部(41)に結合されたベース締結部(44)を遮るように配置され
、
前記ベース締結部(44)は前記ベース部(41)を貫通して形成されたベース締結孔(441)、および前記ベース締結孔(441)に挿入されて前記ベース部(41)と陽極本体(3)を結合させるベース締結部材(442)を含み、
前記第1遮り部材(421)は前記ベース締結孔(441)と前記ベース締結部材(442)を遮るように前記ベース部(41)と重なったことを特徴とする、銅箔製造装置用陽極板。
【請求項15】
前記第1連結
部材(42)の一部と重なるように配置された第2連結
部材(43)を含み、
前記第2連結
部材(43)は前記第1傾斜部材(422)に結合された連結締結部(45)を遮るように配置されたことを特徴とする、請求項
14に記載の銅箔製造装置用陽極板。
【請求項16】
前記ベース部(41)は第1ベース部材(411)、前記第1連結
部材(42)により遮られる第2ベース部材(412)、および前記第1ベース部材(411)で上側の方に突出するように連結された突出部材(413)を含み、
前記第1ベース部材(411)は前記第2ベース部材(412)に連結され、
前記第1遮り部材(421)は前記第2ベース部材(412)を遮るように配置されて前記突出部材(413)と同一の高さに配置されたことを特徴とする、請求項
14に記載の銅箔製造装置用陽極板。
【請求項17】
前記第2ベース部材(412)は前記第1ベース部材(411)の反対方向に延びるほど高さ方向の厚さが減少するように形成されたことを特徴とする、請求項
16に記載の銅箔製造装置用陽極板。
【請求項18】
前記第1遮り部材(421)は前記第2ベース部材(412)が延びる方向に対して反対方向に延びるほど厚さが減少し、
前記第1遮り部材(421)は前記ベース締結部(44)を遮るように前記第2ベース部材(412)と重なるように配置されたことを特徴とする、請求項
17に記載の銅箔製造装置用陽極板。
【請求項19】
前記第1連結
部材(42)の一部と重なるように配置された第2連結
部材(43)を含み、
前記ベース部(41)は前記第1連結
部材(42)により遮られる第1ベース部材(411)、および前記第1ベース部材(411)に連結された第2ベース部材(412)を含み、
前記第2連結
部材(43)は前記第2ベース部材(412)に結合されたベース締結部(44)を遮るように配置されたことを特徴とする、請求項
14に記載の銅箔製造装置用陽極板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次電池用陰極、軟性印刷回路基板などの多様な製品の製造に利用される銅箔を製造するための銅箔製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
銅箔は二次電池用陰極、軟性印刷回路基板(Flexible Printed Circuit Board:FPCB)等の多様な製品の製造に利用されている。このような銅箔は、陽極と陰極の間に電解液を供給した後に電流を流す電気メッキ方式を通じて製造される。
【0003】
このように、電気メッキ方式を通じて銅箔を製造するにおいて銅箔製造装置が利用される。銅箔製造装置は、電解液を利用して電気メッキ方式で銅箔を電着させる陰極ドラム、電解液を通じて前記陰極ドラムと通電される陽極板、および前記陽極板を支持する陽極本体を含む。前記陽極板はねじのようなベース締結部材を通じて前記陽極本体に結合される。
【0004】
ここで、従来技術に係る銅箔製造装置は、前記ベース締結部材と前記陽極板が組立段差によって前記陰極ドラムから互いに異なる距離だけ離隔するように前記陽極本体に結合され得る。したがって、従来技術に係る銅箔製造装置は、前記ベース締結部材と前記陽極板の周囲で電流密度が互いに異なるように形成されるので、電解液内の電流密度が均一に形成されない。これに伴い、従来技術に係る銅箔製造装置は、前記陰極ドラムに電着される銅箔の厚さが均一に形成されないため銅箔の品質が低下する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前述したような問題点を解決するために案出されたもので、ベース締結部材によって電流密度が均一に形成されないことにより銅箔の品質が低下することを防止できる銅箔製造装置を提供するためのものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述したような課題を解決するために、本発明は下記のような構成を含むことができる。
【0007】
本発明は、電解液を利用して電気メッキ方式で銅箔を電着させる陰極ドラム;電解液を通じて前記陰極ドラムと通電される陽極板;前記陽極板を支持する陽極本体;および前記陰極ドラムから供給される銅箔を巻き取る巻取部を含むことができる。前記陽極板は前記陽極本体に結合されたベース部;前記ベース部の一部と重なるように前記陽極本体に結合された第1連結部;および前記ベース部を前記陽極本体に結合させるベース締結部を含むことができる。前記第1連結部は前記ベース部と重なるように配置された第1遮り部材、および前記第1遮り部材を基準として傾斜するように延びた第1傾斜部材を含むことができる。前記第1遮り部材は前記ベース締結部と前記陰極ドラムの間で前記ベース締結部を遮るように配置され得る。
【発明の効果】
【0008】
本発明によると、次のような効果を図ることができる。
【0009】
本発明は、陽極板を陽極本体に結合させるためのベース締結部が第1連結部によって遮られることによって、外部に直接的に露出しないように具現される。これに伴い、本発明は陽極板の周囲に形成される電流密度の偏差を減らすことによって、電解液内の電流密度に対する均一性を向上させることができる。したがって、本発明は向上した品質を有する銅箔を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明に係る銅箔製造装置の概略的な斜視図である。
【
図2】本発明に係る銅箔製造装置において陽極本体と陽極板の概略的な斜視図である。
【
図3】本発明に係る銅箔製造装置においてベース部、第1連結部、および第2連結部を示した概念図である。
【
図5】本発明に係る銅箔製造装置において第1遮り部材と第1傾斜部材の間の夾角を示した略的な概念図である。
【
図6】本発明に係る銅箔製造装置においてベース部と第1連結部の変形された実施例を示した概念図である。
【
図8】本発明に係る銅箔製造装置においてベース部と第1連結部の他の変形された実施例を示した概念図である。
【
図10】本発明に係る銅箔製造装置において第1連結部と第2連結部がベース部の両側に配置された実施例を示した略的な概念図である。
【
図12】本発明に係る銅箔製造装置においてベース部にベース締結部が複数個結合された姿を示した略的な概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本発明に係る銅箔製造装置の実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。
【0012】
図1を参照すると、本発明に係る銅箔製造装置1は電気メッキ方式を利用して銅箔100を製造するものである。本発明に係る銅箔製造装置1は陰極ドラム2、陽極本体3、陽極板4、および巻取部5を含むことができる。
【0013】
図1を参照すると、前記陰極ドラム2は前記陽極板4と共に電解液を利用して電気メッキ方式で銅箔100を電着させるものである。前記陰極ドラム2は前記陽極板4と共に電解液を利用して電気メッキ方式で銅箔100を電着させることができる。前記陰極ドラム2と前記陽極板4が電解液を通じて通電されて電流が流れると、電解液に溶解していた銅イオンは前記陰極ドラム2で還元され得る。これに伴い、前記陰極ドラム2の表面に銅箔100が電着され得る。
【0014】
前記陰極ドラム2は回転軸を中心に回転することができる。前記陰極ドラム2は前記回転軸を中心に回転しながら銅箔100を表面に電着させる電着作業と、電着なった銅箔100を表面から離脱させる巻き出し作業と、を連続的に遂行できる。前記陰極ドラム2は全体としてドラム(Drum)の形態で形成され得るが、これに限定されず、回転軸を中心に回転しながら前記電着作業と前記巻き出し作業を連続的に遂行できる形態であれば、異なる形態で形成され得る。前記陰極ドラム2は陰極器具(図示されず)が発生させた駆動力によって回転することができる。前記陰極ドラム2はフレーム(図示されず)に結合され得る。図示されてはいないが、前記フレームは本発明に係る銅箔製造装置1が設置された作業場の底面に設置され得る。
【0015】
図1を参照すると、前記陽極本体3は前記陽極板4を支持するものある。前記陽極本体3は前記陰極ドラム2の下側に配置され得る。前記陽極本体3は前記陰極ドラム2の下側から離隔するように配置され得る。前記陽極本体3の上部および前記陰極ドラム2の下部は互いに同一の形態で形成され得る。例えば、前記陰極ドラム2が円形の長方体の形態で形成されて表面が曲面をなすように形成された場合、前記陽極本体3は半円の長方体の形態で形成されて表面が曲面をなすように形成され得る。
【0016】
図1を参照すると、前記陽極板4は電解液を通じて前記陰極ドラム2と通電されるものである。前記陽極板4は前記陽極本体3の上部に結合され得る。前記陽極板4は前記陰極ドラム2の下部と対向するように配置され得る。この場合、前記陽極板4は前記陰極ドラム2と離隔するように前記陽極本体3の上部に結合され得る。
【0017】
図1を参照すると、前記巻取部5は銅箔100を巻き取るものである。前記陰極ドラム2から供給される銅箔100は前記巻取部5に巻き取られ得る。前記巻取部5は前記フレームに結合され得る。
【0018】
前記巻取部5は巻取ローラ51を含むことができる。前記巻取ローラ51は回転軸を中心に回転しながら銅箔100を巻き取ることができる。前記巻取ローラ51は全体としてドラム(Drum)の形態で形成され得るが、これに限定されず、回転軸を中心に回転しながら銅箔100を巻き取る形態であれば、異なる形態で形成されてもよい。前記巻取ローラ51は巻取器具(図示されず)が発生させた駆動力によって回転することができる。
【0019】
前記巻取部5にはコア52が装着され得る。前記コア52は前記巻取ローラ51を囲むように前記巻取ローラ51に装着され得る。前記巻取ローラ51が回転することによって、銅箔100は前記コア52に巻き取られ得る。前記コア52は前記巻取部5に分離可能に装着され得る。これに伴い、前記コア52に対する銅箔100の巻き取りが完了したり不良が発生した場合、前記巻取部5から前記コア52を分離し新しいコア52を装着する交換作業がなされ得る。一方、前記コア52と前記巻取ローラ51は一体に形成され得る。この場合、前記コア52に対する銅箔100の巻き取りが完了すると、前記コア52と前記巻取ローラ51が一体で分離された後に後続工程のための設備に運搬され得る。
【0020】
銅箔100は運搬部50によって前記陰極ドラム2から前記巻取部5に運搬され得る。前記運搬部50は銅箔100を運搬するものである。前記運搬部50により銅箔100が前記陰極ドラム2から前記巻取部5に運搬される過程で、銅箔100を乾燥させる乾燥作業、銅箔100に対する防錆処理を遂行する防錆作業、銅箔100の一部を切断する切断作業などがなされ得る。前記運搬部50は前記陰極ドラム2と前記巻取部5の間に配置され得る。前記運搬部50は前記フレームに結合され得る。前記運搬部50は運搬ローラ(図示されず)を含むことができる。前記運搬ローラは回転軸を中心に回転しながら銅箔100を前記陰極ドラム2から前記巻取部5に運搬することができる。前記運搬ローラは全体としてドラム(Drum)の形態で形成され得るが、これに限定されず、回転軸を中心に回転しながら銅箔100を運搬できる形態であれば、異なる形態で形成されてもよい。前記運搬部50は前記運搬ローラを複数個含んでもよい。前記運搬ローラは互いに離隔した位置に配置されて銅箔100を運搬することができる。前記運搬ローラのうち少なくとも一つは運搬器具(図示されず)が発生させた駆動力によって回転することができる。
【0021】
ここで、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記陰極ドラム21と前記陽極板4の間に位置した電解液内の電流密度に対する均一性を向上させるように具現され得る。このために、本発明に係る銅箔製造装置1において、前記陽極板4は次のように具現され得る。
【0022】
図1~
図4を参照すると、前記陽極板4はベース部41、第1連結部42、およびベース締結部44を含むことができる。
【0023】
前記ベース部41は前記陽極本体3に結合されたものである。前記ベース部41は前記陽極本体3の一端に結合され得る。前記ベース部41が前記陽極本体3の一端に結合された後、前記第1連結部42が前記陽極本体3に結合され得る。例えば、前記ベース部41が前記陽極本体3の左側端に結合された場合、前記第1連結部42は前記ベース部41の右側に結合され得る。前記ベース部41が前記陽極本体3の右側端に結合された場合、前記第1連結部42は前記ベース部41の左側に結合され得る。前記ベース部41は前記ベース締結部44により前記陽極本体3に結合され得る。
【0024】
前記第1連結部42は、前記ベース部41の一部と重なるように前記陽極本体3に結合されたものである。前記第1連結部42の一部が前記ベース部41の一部を遮るように配置され得る。この場合、前記第1連結部42の一部が前記ベース部41の上面に配置され得る。前記第1連結部42の他の一部は前記陽極本体3の一部を遮るように配置され得る。この場合、前記第1連結部42の他の一部は前記陽極本体3の上面に配置され得る。
【0025】
前記第1連結部42は第1遮り部材421および第1傾斜部材422を含むことができる。
【0026】
前記第1遮り部材421は前記ベース部41と重なるように配置されたものである。前記第1遮り部材421は前記ベース部41の上側に配置され得る。前記第1遮り部材421は前記ベース部41の上面を遮るように配置され得る。前記ベース部41が前記陽極本体3に先に配置された後、前記第1連結部42は前記第1遮り部材421が前記ベース部41の一部を遮るように前記陽極本体3に結合され得る。
【0027】
前記第1傾斜部材422は前記第1遮り部材421を基準として傾斜するように延びたものである。前記第1傾斜部材422は前記ベース部41が配置された側の反対側に向かって前記第1遮り部材421から延長され得る。これに伴い、前記第1傾斜部材422は前記陽極本体3の上側に配置され得る。前記第1傾斜部材422は前記陽極本体3の上面を遮るように配置され得る。
【0028】
前記第1遮り部材421は前記ベース締結部44と前記陰極ドラム2の間で前記ベース締結部44を遮るように配置され得る。これに伴い、前記ベース締結部44は前記第1遮り部材421により遮られることによって、前記陰極ドラム2側に直接的に露出されないことができる。これに伴い、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記陽極板4の周囲に形成される電流密度の偏差を減らすことによって、電解液内の電流密度に対する均一性を向上させることができる。したがって、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記銅箔100の厚さに対する均一性を向上させることによって、さらに向上した品質を有する銅箔100を製造することができる。
【0029】
前記第1遮り部材421は平板状に形成され得る。前記第1遮り部材421は高さ方向に厚さが一定の板状に形成され得る。前記ベース部41もまた前記第1遮り部材421のように平板の形態で形成され得る。したがって、前記ベース部41と前記第1遮り部材421が重なる場合、前記ベース部41と前記第1遮り部材421が互いに密着するように配置され得る。一方、前記ベース部41が前記陽極本体3の上面に配置される場合、前記ベース部41が平板の形態で形成されることによって、円形の長方体の形態で形成される陽極本体3に密着されないことができる。この場合、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記ベース部41の幅方向の長さが短く具現されることによって、前記ベース部41と前記陽極本体3の間に形成される空間を減少させることができる。また、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記ベース部41を加圧して前記陽極本体3に結合させる結合作業を通じて前記ベース部41と前記陽極本体3が密着するように結合されることによって、前記ベース部41と前記陽極本体3の間の空間をさらに減少させることができる。
【0030】
図3~
図5を参照すると、前記第1遮り部材421と前記第1傾斜部材422の間の夾角θは鈍角(Obtuse Angle)で形成され得る。前記夾角θは前記陽極本体3に向かって配置され得る。したがって、前記第1連結部42の両端が前記陽極本体3の上面に向かうように配置され得る。すなわち、前記第1遮り部材421の一端と前記第1傾斜部材422の一端が前記陽極本体3の上面に向かうように配置され得る。この場合、前記第1連結部42と前記陽極本体3の間には一定の空間が形成され得るが、前記第1連結部42を加圧して前記陽極本体3に結合させる結合作業を通じて前記第1連結部42と前記陽極本体3が密着することによって、前記空間が形成されないことができる。したがって、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記第1連結部42が前記陽極本体3と密着するように結合され得る。前記第1連結部42は前記ベース部41と同一の平板の形態で形成された後、曲げ(Bending)加工を通じて形成され得る。
【0031】
図3および
図4を参照すると、前記ベース締結部44は前記ベース部41を前記陽極本体3に結合させるものである。前記ベース部41と前記陽極本体3は前記ベース締結部44によって密着するように結合され得る。前記ベース締結部44は少なくとも一つ以上の個数で形成されて前記ベース部41を前記陽極本体3に結合させることができる。
【0032】
前記ベース締結部44はベース締結孔441、およびベース締結部材442を含むことができる。
【0033】
前記ベース締結孔441は前記ベース部41を貫通して形成されたものである。前記ベース締結孔441には前記ベース締結部材442が挿入され得る。前記ベース締結孔441は前記ベース締結部材442が挿入可能なように前記ベース締結部材442に対応する形状で形成され得る。
【0034】
前記ベース締結部材442は前記ベース締結孔441に挿入されて前記ベース部41と前記陽極本体3を結合させるものである。前記ベース締結部材442は前記ベース部41の厚さよりさらに長い長さで形成されて前記ベース部41を貫通することができる。したがって、前記ベース締結部材442は前記ベース部41を貫通して一部が前記陽極本体3に結合され得る。前記ベース締結部材442は前記ベース部41の上側の方から前記陽極本体3の方に挿入され得る。したがって、前記ベース締結部材442は前記ベース部41と前記陽極本体3を結合させることができる。
【0035】
一方、
図12および
図13を参照すると、前記ベース部41は第1ベース部材411、および第2ベース部材412を含むことができる。
【0036】
前記第1ベース部材411は前記第1遮り部材421により遮られるものである。前記ベース部41が前記ベース締結部44により前記陽極本体3に結合された後、前記ベース部41は前記第1遮り部材421が前記第1ベース部材411を遮るように前記陽極本体3に結合され得る。これに伴い、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記第1連結部42を通じて前記第1ベース部材411に形成された前記ベース締結部44を遮ることができる。
【0037】
前記第2ベース部材412は前記第1ベース部材411に連結されたものである。前記第2ベース部材412は前記第1ベース部材411とともに前記陽極本体3に結合され得る。この場合、前記第2ベース部材412には前記ベース締結部44が形成され得る。すなわち、前記ベース締結部44は、前記第2ベース部材412を貫通して形成された前記ベース締結孔441、および前記ベース締結孔441に挿入されて前記第2ベース部材412と前記陽極本体3を結合させるベース締結部材442を含むことができる。したがって、前記ベース部41は前記第1ベース部材411に結合された前記ベース締結部44と前記第2ベース部材412に結合された前記ベース締結部44を通じて前記陽極本体3に結合され得る。
【0038】
図3および
図4を参照すると、前記陽極板4は第2連結部43を含むことができる。
【0039】
前記第2連結部43は前記第1連結部42の一部と重なるように前記陽極本体3に結合されたものである。前記第2連結部43は前記ベース部41が配置された側の反対側に配置され得る。前記第2連結部43の一部は前記第1傾斜部材422の上側に配置されて前記第1傾斜部材422の上面を遮るように配置され得る。前記第2連結部43の他の一部は前記陽極本体3の上側に配置されて前記陽極本体3の上面を遮るように配置され得る。
【0040】
前記第2連結部43は第2遮り部材431、および第2傾斜部材432を含むことができる。
【0041】
前記第2遮り部材431は前記第1傾斜部材422と重なるように配置されたものである。前記第2遮り部材431は前記第1傾斜部材422の上側に配置され得る。前記第1連結部42が前記ベース部41の一部を遮るように前記陽極本体3に先に配置された後、前記第2連結部43は前記第2遮り部材431が前記第1連結部42の一部を遮るように前記陽極本体3に結合され得る。
【0042】
前記第2傾斜部材432は前記第2遮り部材431を基準として延長されたものである。前記第2傾斜部材432は前記第1連結部42が配置された側の反対側に向かって前記第2遮り部材431から延長され得る。これに伴い、前記第2傾斜部材432は前記陽極本体3を遮るように配置され得る。前記第2傾斜部材432と前記第2遮り部材431の間の夾角は鈍角(Obtuse Angle)で形成され得る。
【0043】
図3および
図4を参照すると、前記陽極板4は連結締結部45を含むことができる。
【0044】
前記連結締結部45は前記第1連結部42を前記陽極本体3に結合させるものである。前記第1連結部42と前記陽極本体3を結合させるためには、前記連結締結部45が少なくとも一個以上は必要である。この場合、前記連結締結部45は前記第1傾斜部材422に形成され得る。反面、前記第1遮り部材421には前記ベース締結部44が前記陰極ドラム2側に露出しないように連結締結部45が形成されないことができる。したがって、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記ベース締結部44が前記第1遮り部材421により遮られることによって、外部に直接的に露出しないように具現される。これに伴い、本発明に係る銅箔製造装置1は、陽極板4周囲に形成される電流密度の偏差を減らすことによって、電解液内の電流密度に対する均一性を向上させることができる。
【0045】
前記連結締結部45は複数個で形成され得る。この場合、前記連結締結部45は前記第1連結部42と前記第2連結部43それぞれを前記陽極本体3に結合させることができる。前述した通り、前記第1連結部42は前記第1傾斜部材422に形成された前記連結締結部45を通じて前記陽極本体3と結合され得る。この場合、前記第2連結部43は前記連結締結部45が前記第2傾斜部材432に形成され得る。したがって、前記第2遮り部材431は前記第1傾斜部材422と重なるように配置されることによって、前記第1傾斜部材422に形成された前記連結締結部45を遮るように配置され得る。このように、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記ベース部41、前記第1連結部42、および前記第2連結部43が一側方向に延びるように配置されながら一部分が重なるように前記陽極本体3に結合され得る。この時、前記第1連結部42が前記ベース部41に形成された前記ベース締結部44を遮るように配置され、前記第2連結部43が前記第2連結部43に形成された前記連結締結部45を遮るように配置され得る。図示されてはいないが、前記陽極板4が有する他の連結部は前記第2連結部43に形成された前記連結締結部45を遮るように配置され得る。したがって、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記陽極板4が前記陽極本体3に結合されるためのベース締結部44と前記連結締結部45が外部に露出する個数を減少させることができる。これに伴い、本発明に係る銅箔製造装置1は、電解液内の電流密度に対する均一性をさらに向上させることによって、さらに向上した品質を有する銅箔100を製造することができる。
【0046】
一方、前記ベース部41が前記陽極本体3の左側端と前記陽極本体3の右側端のうちいずれか一つの位置で前記陽極本体3に結合された場合、前記陽極板4は前記ベース部41に対して前記第1連結部42と前記第2連結部43が配置された方向側に部分的に重なりながら連続的に配置される複数個の連結部を含むことができる。
【0047】
以下では、
図2、
図6、および
図7を参照して前記ベース部41と前記第1連結部42の変形された実施例を説明する。
【0048】
前記ベース部41は第1ベース部材411、第2ベース部材412、および突出部材413を含むことができる。前記第1ベース部材411は前記第2ベース部材412に連結されたものである。前記第2ベース部材412は前記第1連結部42により遮られるものである。前記突出部材413は前記第1ベース部材411で上側の方に突出したものである。前記上側の方は前記陽極本体3が配置された方の反対側を意味する。この場合、前記第1遮り部材421は前記第2ベース部材412を遮るように配置されて前記突出部材413と同一の高さに配置され得る。
【0049】
前記ベース部41は前記第2ベース部材412に形成されたベース締結部44により前記陽極本体3に結合され得る。前記第1遮り部材421は前記第2ベース部材412の上側に配置されて前記第2ベース部材412の上面を遮るように配置され得る。この場合、前記第1遮り部材421と前記突出部材413は互いに同一の厚さで形成され得る。これに伴い、前記第1遮り部材421の上面と前記突出部材413の上面は互いに連結された一つの面をなすように配置され得る。前記第1傾斜部材422は前記第1遮り部材421を基準として傾斜するように延長され得る。前記第2連結部43が備えられる場合、前記第2連結部43は前記第1連結部42と略一致する形態で形成され得る。
【0050】
前記ベース締結部44が前記ベース締結孔441と前記ベース締結部材442を含む場合、前記ベース締結孔441は前記第2ベース部材412に形成され、前記ベース締結部材442は前記第2ベース部材412を前記陽極本体3に結合させることができる。図示されてはいないが、前記ベース部41は前記突出部材413と前記第1ベース部材411を貫通して形成された締結孔を含んでもよい。この場合、締結手段は前記締結孔に挿入されて前記突出部材413と前記第1ベース部材411を前記陽極本体3に結合させることができる。
【0051】
一方、
図6と
図7に図示された前記ベース部41は前記陽極本体3の右側端に結合され得る。この場合、前記第2ベース部材412は前記第1ベース部材411の左側に突出するように延長され得る。前記第1連結部42は前記ベース部41の左側で前記第1遮り部材421が前記第2ベース部材412を遮るように配置され得る。図示されてはいないが、前記ベース部41が前記陽極本体3の左側端に結合された場合、前記第2ベース部材412は前記第1ベース部材411の右側に突出するように延長され得る。前記第1連結部42は前記ベース部41の右側で前記第1遮り部材421が前記第2ベース部材412を遮るように配置され得る。
【0052】
以下では、
図2、
図8、および
図9を参照して前記ベース部41と前記第1連結部42の他の変形された実施例を説明する。他の変形された実施例に係るベース部41と第1連結部42は、前述した変形された実施例に係るベース部41と第1連結部42と略一致するように具現され得るため、以下では、差異点を中心に説明する。
【0053】
前記第1ベース部材411は高さ方向を基準とする厚さが一定の平板の形態で形成され得る。前記第2ベース部材412は前記第1ベース部材411から突出して延びるほど高さ方向を基準とする厚さが減少するように形成され得る。例えば、前記第2ベース部材412は一端が尖っている板状に形成され得る。
【0054】
前記第1遮り部材421は前記第2ベース部材412が延びる方向に対して反対方向に延びるほど高さ方向を基準とする厚さが減少するように形成され得る。前記第1遮り部材421は前記ベース締結部44を遮るように前記第2ベース部材412と重なるように配置されると、前記第1遮り部材421と前記第2ベース部材412が重なった部分の高さ方向を基準とする厚さは、前記第1ベース部材411の高さ方向を基準とする厚さと同一に具現され得る。これに伴い、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記陽極板4の上面が同一の高さで形成され得るため、前記陽極板4の上面が連結された一つの面をなすように具現され得る。例えば、
図8に図示されたように前記第2ベース部材412と前記第1遮り部材421が重なった部分および前記第1ベース部材411が互いに同一の形態で具現され得る。したがって、前記第1ベース部材411、前記第2ベース部材412、および前記第1遮り部材421が結合されて平板の形態で具現され得る。
【0055】
前記第1傾斜部材422は前記第1遮り部材421が延びる方向に対して反対方向に延びるほど高さ方向を基準とする厚さが減少するように形成され得る。前記第2連結部43が備えられる場合、前記第2連結部43は前記第1連結部42と略一致する形態で形成され得る。したがって、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記ベース部41、前記第1連結部42、および前記第2連結部43を加圧して前記陽極本体3に結合させる結合作業を通じて、高さ方向を基準とする前記陽極板4の全体的な厚さが均一に形成されるように具現され得る。
【0056】
前記では、前記ベース部41が前記陽極本体3の左側端と前記陽極本体3の右側端のうちいずれか一つの位置で前記陽極本体3に結合された実施例を基準として説明したが、前記ベース部41は前記陽極本体3の左側端と前記陽極本体3の右側端の間で前記陽極本体3に結合されてもよい。このような実施例について
図2、
図10、および
図11を参照して具体的に説明すると、次の通りである。
【0057】
前記ベース部41は前記第1連結部42と前記第2連結部43により遮られ得る。この場合、前記第1連結部42が前記ベース部41の一部を遮り、前記第2連結部43が前記ベース部41の他の一部を遮ることができる。すなわち、前記第2連結部43と前記第1連結部42は互いに異なる位置で前記ベース部41を遮るように配置され得る。前記第2連結部43と前記第1連結部42は前記ベース部41の全部を遮るように配置されてもよい。例えば、前記第1連結部42が前記ベース部41の左側の一部を遮る場合、前記第2連結部43は前記ベース部41の右側の一部を遮るように配置され得る。前記第1連結部42が前記ベース部41の右側の一部を遮る場合、前記第2連結部43は前記ベース部41の左側の一部を遮るように配置され得る。
【0058】
前記ベース部41が前記第1ベース部材411と前記第2ベース部材412を含む場合、前記第1連結部42は前記第1ベース部材411を遮るように配置され得る。前記第2連結部43は前記第2ベース部材412を遮るように配置され得る。
【0059】
前記陽極板4は前記ベース締結部44を複数個含むことができる。前記ベース締結部44は互いに離隔した位置で前記第1ベース部材411と前記第2ベース部材412を前記陽極本体3に結合させることができる。この場合、前記第1連結部42は前記第1ベース部材411を前記陽極本体3に結合させるベース締結部44を遮るように配置され得る。前記第2連結部43は前記第2ベース部材412を前記陽極本体3に結合させるベース締結部44を遮るように配置され得る。このように前記第1連結部42と前記第2連結部43が前記ベース締結部44を遮るように具現されることによって、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記ベース部41が前記陽極本体3の左側端と前記陽極本体3の右側端の間に配置された場合にも、前記ベース締結部44が前記第1連結部42および前記第2連結部43により遮られることによって、外部に直接的に露出しないように具現される。これに伴い、本発明に係る銅箔製造装置1は、前記陽極板4の周囲に形成される電流密度の偏差を減らすことによって、電解液内の電流密度に対する均一性を向上させることができる。前記第1ベース部材411と前記第2ベース部材412は一体に形成されてもよい。
【0060】
前記第1連結部42と前記第2連結部43が前記ベース部41の両側に結合される場合、前記陽極板4が有する他の連結部のうち一部は前記ベース部41に対して前記第1連結部42が配置された方向側に部分的に重なりながら連続的に配置され得る。前記陽極板4が有する他の連結部のうち一部は前記ベース部41に対して前記第2連結部43が配置された方向側に互いに重なりながら連続的に配置され得る。この場合、前記陽極板4が前記陽極本体3の上面の全部を遮るように前記連結部が互いに重なりながら連続的に配置され得る。
【0061】
前記ベース締結部44は前記ベース部41が有するベース部材の個数に対応する個数で形成され得る。
図10には前記ベース締結部44が2個形成されたものとなっているが、これに限定せず、前記ベース締結部44は3つ以上形成されてもよい。
【0062】
前記第1連結部42と前記第2連結部43が前記ベース部41の両側に配置された場合、前記第1連結部42は前記第1傾斜部材422に形成された前記連結締結部45により前記陽極本体3に結合され得る。前記第2連結部43は前記第2傾斜部材432に形成された前記連結締結部45により前記陽極本体3に結合され得る。
【0063】
以上で説明した本発明は前述した実施例および添付された図面に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で多様な置換、変形および変更が可能であることは、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者において明白であろう。
【符号の説明】
【0064】
1:銅箔製造装置
2:陰極ドラム
3:陽極本体
4:陽極板
41:ベース部
411:第1ベース部材
412:第2ベース部材
413:突出部材
42:第1連結部
421:第1遮り部材
422:第1傾斜部材
43:第2連結部
431:第2遮り部材
432:第2傾斜部材
44:ベース締結部
441:ベース締結孔
442:ベース締結部材
45:連結締結部
451:連結締結孔
452:連結締結部材
5:巻取部
50:運搬部
51:巻取ローラ
52:コア
100:銅箔