(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】決済情報管理装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/02 20230101AFI20240822BHJP
【FI】
G06Q30/02
(21)【出願番号】P 2023527513
(86)(22)【出願日】2022-03-09
(86)【国際出願番号】 JP2022010348
(87)【国際公開番号】W WO2022259663
(87)【国際公開日】2022-12-15
【審査請求日】2023-08-07
(31)【優先権主張番号】P 2021095941
(32)【優先日】2021-06-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100121980
【氏名又は名称】沖山 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100128107
【氏名又は名称】深石 賢治
(72)【発明者】
【氏名】箱田 博之
(72)【発明者】
【氏名】中山 雄二
(72)【発明者】
【氏名】川上 博
【審査官】橘 均憲
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-207854(JP,A)
【文献】特表2017-538222(JP,A)
【文献】特開2020-052523(JP,A)
【文献】特開2020-160771(JP,A)
【文献】特開2020-119315(JP,A)
【文献】特開2020-155094(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを特定する情報と、当該ユーザが決済に係る処理を行った日時である決済日時情報と、当該決済に係る処理を行った決済端末又は店舗を特定する情報と、を含む、決済関連情報を複数取得する決済関連情報取得部と、
複数の前記決済関連情報のそれぞれについて、前記ユーザが使用する携帯端末であるユーザ端末の位置情報に基づいて、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報を対応付ける場所情報付与部と、
前記決済位置を特定する情報が付与された前記複数の決済関連情報を、前記決済位置を特定する情報及び前記決済日時情報に基づいて分類することで、決済に係る処理についての統計処理を行う統計処理部と、
を備え、
前記決済関連情報は、前記ユーザが対面決済を行った場合の情報であり、
前記場所情報付与部は、複数の前記決済関連情報のうち、同一の決済端末又は店舗で決済に係る処理が行われた、1以上の前記決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置情報から前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を推定し、当該推定結果を、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報として前記1以上の前記決済関連情報に対応付け、
前記場所情報付与部は、前記1以上の前記決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置の重心を、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置であると推定する、
決済情報管理装置。
【請求項2】
前記決済関連情報は、前記決済に係る処理における決済額を特定する情報を含む、請求項1に記載の決済情報管理装置。
【請求項3】
前記決済関連情報は、前記ユーザが非対面決済を行った場合の情報であり、
前記場所情報付与部は、前記決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯における前記ユーザ端末の位置情報に基づいて、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報を対応付ける、請求項1又は2に記載の決済情報管理装置。
【請求項4】
前記決済関連情報は、決済と連動して変動する、前記ユーザが所有するポイントの変動に係るポイント処理情報であり、
前記決済額を特定する情報は、前記ポイントの変動に係る情報であり、
前記場所情報付与部は、前記決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯における前記ユーザ端末の位置情報に基づいて、前記ユーザがポイント処理を行った場所を示す決済位置を特定する情報を対応付ける、請求項2に記載の決済情報管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、決済情報管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カード決済等の決済情報に係る分析を行うことが検討されている。例えば、特許文献1には、カード決済データ、カード決済データに関連付けられる会員情報、カード決済データに関連付けられる加盟店情報に基づいて、フォーマット情報に対応する分析結果データを動的に生成し送信する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の構成では、決済を実際に行った端末の位置が分からないため、決済を行った場所が分からない場合がある。そのため、決済場所等に着目した分析を行おうとした場合に、データの精度について改善の余地があった。
【0005】
本開示は上記を鑑みてなされたものであり、決済に係る統計処理を行う際に、決済が行われた位置がより正確な情報を利用可能な技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一形態に係る決済情報管理装置は、ユーザを特定する情報と、当該ユーザが決済に係る処理を行った日時である決済日時情報と、当該決済に係る処理を行った決済端末又は店舗を特定する情報と、を含む、決済関連情報を複数取得する決済関連情報取得部と、複数の前記決済関連情報のそれぞれについて、前記ユーザが使用する携帯端末であるユーザ端末の位置情報に基づいて、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報を対応付ける場所情報付与部と、前記決済位置を特定する情報が付与された前記複数の決済関連情報を、前記決済位置を特定する情報及び前記決済日時情報に基づいて分類することで、決済に係る処理についての統計処理を行う統計処理部と、を有する。
【0007】
上記の決済情報管理装置によれば、複数の決済関連情報のそれぞれについて、ユーザが使用する携帯端末であるユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置が付与される。また、この付与された決済位置を特定する情報と、決済日時情報に基づいて分類を行うことによって、決済に係る処理についての統計処理が行われる。そのため、決済に係る統計処理を行う際に、決済に係る処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができ、統計処理の結果についてもより精度が高いものとなる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、決済に係る統計処理を行う際に、決済が行われた位置がより正確な情報を利用可能な技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る決済情報管理装置を模式的に示すブロック図である。
【
図2】
図2は、決済情報管理装置で取り扱うデータの取り扱いの一例を説明する図である。
【
図3】
図3は、決済情報管理方法の一例を説明するフロー図である。
【
図4】
図4は、ユーザ端末の位置情報に基づく決済位置の推定方法を説明するフロー図である。
【
図5】
図5は、ユーザ端末の位置情報に基づく決済位置の推定方法を行う際のデータの取り扱いを説明するフロー図である。
【
図6】
図6は、決済情報管理方法の一例を説明するフロー図である。
【
図7】
図7は、決済情報管理方法の一例を説明するフロー図である。
【
図8】
図8は、決済情報管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面を参照して、本開示に係る実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0011】
[決済情報管理装置]
図1は一実施形態に係る決済情報管理装置1を模式的に示す図である。
図1に示すように、決済情報管理装置1は、決済関連情報取得部11、ユーザ端末位置情報取得部12、セグメント情報保持部21、決済関連情報保持部22、ユーザ端末位置情報保持部23、店舗情報保持部24、統計処理部31、決済位置推定部32、及び、出力部33を含む。
【0012】
図1に示す決済情報管理装置1は、カード決済等の決済処理に係るデータを集約して管理する装置である。また、決済情報管理装置1は、集約した決済処理に係るデータに対して種々の統計処理を行って、外部装置等に提供する機能を有する。特に、決済情報管理装置1では、決済処理が行われた位置等に着目した統計処理を行い、外部装置等に提供し得る。
【0013】
決済情報管理装置1で取り扱う「決済処理」の種類は特に限定されない。例えば、決済情報管理装置1では、現金の収受とは異なる方法での商取引に関する処理を「決済処理」として取り扱ってもよい。現金収受とは異なる方法での決済処理としては、例えば、キャッシュレス決済に係る処理が挙げられる。「決済処理」に含まれ得るキャッシュレス決済としては、クレジットカード、デビットカード、電子マネー、QRコード(登録商標)又はバーコード等を用いた決済が挙げられる。また、決済処理には、対面決済と非対面決済とが含まれる。対面決済とは、実店舗においてカード決済端末を利用した決済処理である。一方、非対面決済とは、実店舗での決済ではなく、例えばインターネットショッピングのように実店舗ではない場所で決済を行うものである。この場合、商品を取り扱う店舗の場所等とは関係なく、顧客(ユーザ)が存在する位置での決済が発生し得る。なお、「決済処理」には、上記で例示したキャッシュレス決済のほか、口座振替、銀行振込等も含まれ得る。また、現金の収受(現金取引)も「決済処理」として取り扱う構成としてもよい。「決済処理」の種類に応じて、決済情報管理装置1において取り扱う決済処理に係るデータも変更され得る。
【0014】
さらに、本実施形態における「決済処理」には、商取引によって発生するポイントの授受も含まれ得る。ポイントに関しては、例えば、何らかの商品等を購入した場合にポイントを付与するポイントプログラムが知られている。付与されたポイントは、次回以降の購入等に使用することができる。決済情報管理装置1は、これらのポイントの変動についても取り扱う。このように、ポイントについては、「決済処理」とは、「特定のユーザ(顧客)が保持するポイントを増減させる処理」ということができる。このポイントに係る決済処理とは、顧客へのポイント付与、顧客によるポイントの利用等が挙げられる。
【0015】
決済情報管理装置1による統計処理の一例を
図2に示す。
図2では、地
図Mが9つのメッシュに区切られている状態を示している。また、地
図Mには、カード決済用端末が設けられていてカード決済を行うことが可能な店舗A1~A3が示されている。ここで、決済情報管理装置1では、地
図M上の各メッシュにおける決済額の時系列に沿った変動情報を作成する。例えば、地
図M上のメッシュm1では、1つの店舗A1が存在しているとする。また、メッシュm2は、店舗は存在しないが、居住者が多い地区であるとする。さらに、メッシュm3は店舗A2,A3が存在しているとする。
【0016】
このような場合において、各メッシュでの決済情報を集約すると、例えば、ある時間帯においてメッシュm1では決済額が低いものの、決済単価が高いという結果が得られたとする。一方、メッシュm2では店舗数に応じて決済額が高いものの、決済単価が中程度であるという結果が得られる。このような結果からさらに、メッシュm3では、カード決済用の決済端末が設けられた店舗が存在しないものの、インターネット等を介した非対面決済による決済額が高いという結果が得られたとする。このように、対象の地域を細かく区切り(例えばメッシュ単位)に区切り、各メッシュでの決済額やその傾向を分析することで、決済処理に係る分析を行うことができる。
【0017】
図2の分析例は一例であるが、そのほかに決済者(商品を購入した人等)のセグメント(性別・年齢等による区分)を加えると、より詳細な分析も可能となり得る。また、決済処理を行う店舗の情報に係るセグメントを用いた分析を行うことも想定される。店舗の情報に係るセグメントとしては、例えば、店舗の業態、店舗で取り扱う決済手段等に基づくものが挙げられる。このように、決済情報管理装置1によって集約されたデータに基づく決済処理に係る分析としては、決済者に着目したもの、決済処理を行う店舗に着目したもの、決済内容に着目したもの等が挙げられる。
【0018】
さらに、上記の分析例では、統計処理を行う基準として「メッシュ単位」を例示しているが、そのほかの手法で決済関連情報を分類して取り扱うこともできる。例えば、複数の商業施設(ショッピングモール等)を含む地域でのデータを取得した場合に、商業施設間での決済額やその傾向を比較するという分析を行うことも想定され得る。さらに、「時系列」についても、所定の長さの時間帯毎に区切ることにしてもよいが、特定の時刻における決済処理のみを抽出して分析を行うことも可能である。このように、決済情報管理装置1は、決済処理が行われた場所(位置)を特定する情報とその日時を特定する情報とに基づいてデータを分類し、分類した結果に基づいた統計処理を実施し得る。決済情報管理装置1は、上述の分析に使用され得る決済に係るデータを準備し集約する機能を有する。
【0019】
図1に戻り、決済情報管理装置1の各部について説明する。決済関連情報取得部11は、決済関連の情報である決済関連情報を外部装置から取得する機能を有する。決済関連の情報とは、例えば、決済を行った顧客を特定する情報(例えば、顧客ID)、決済を行った日時、決済額、決済を行った端末又は店舗を特定する情報(例えば、決済端末ID等)等の情報が挙げられる。決済関連の情報を提供する外部装置とは、例えば、決済処理を行う業者(カード会社、電子マネー管理会社、ポイントプログラム管理会社等)が決済情報を管理する装置が挙げられる。なお、決済関連情報には、決済額が含まれなくてもよい。ただし、決済額の情報は、上記の
図2の分析例でも示すように決済に係る分析を行う際に有用な情報となり得る。
【0020】
ユーザ端末位置情報取得部12は、顧客が使用するユーザ端末の位置情報を取得する機能を有する。ここで「ユーザ端末」とは、顧客が持ち歩く携帯端末であり、ユーザが決済処理を行う場合にその場所を特定することが可能な装置となり得る。ユーザ端末としては、スマートフォン、タブレット等の装置が挙げられる。なお、ユーザ端末自体が決済処理等が可能な端末であってもよい。ユーザ端末の位置情報としては、ユーザ端末を特定する情報と、ユーザ端末の使用者を特定する情報と、ユーザ端末の位置情報と、当該ユーザ端末の位置情報を取得した日時を特定する情報と、が挙げられる。ユーザ端末の使用者を特定する情報は、例えば、ユーザ端末と、決済を行った顧客との対応関係を特定する情報に使用される。なお、この情報は、決済関連の情報として提供されてもよい。ユーザ端末の位置情報は、例えば、ユーザ端末を管理する通信事業者等から提供され得る。
【0021】
セグメント情報保持部21は、顧客のセグメントに係る情報を保持する機能を有する。顧客のセグメントに係る情報とは、例えば、顧客の性別、年代、職種、居住地等、決済に係る分析を行う際に使用可能な、顧客を分類するための情報であり、顧客を特定する情報に対応付けられて保持される。顧客のセグメントに係る情報は、例えば、顧客情報を管理する決済処理を行う業者等から提供されてもよい。これらの情報は、決済情報管理装置1において集約されたデータの分析に活用することも可能である。
【0022】
決済関連情報保持部22は、決済関連情報取得部11が取得した決済関連情報を保持する機能を有する。ユーザ端末位置情報保持部23は、ユーザ端末位置情報取得部12が取得したユーザ端末の位置情報を保持する機能を有する。
【0023】
店舗情報保持部24は、決済処理を行う店舗情報を保持する機能を有する。店舗情報には、決済処理を行う店舗の場所を特定する情報が含まれる。決済処理を行う店舗とは、対面決済を行う場合には決済端末が設けられている店舗である。この場合、決済端末が設けられている場所において決済処理が行われることになる。また、非対面決済を行う場合、店舗とは取引業者の所在地等が挙げられる。この場合、店舗の位置情報は、実際に顧客が決済処理を行う場所とは一致しない。なお、ポイントに関しては、ポイント付与又はポイント利用(ポイント処理)に係る端末がある場合には、当該端末が設置されている店舗の情報が店舗情報となり得る。また、インターネットを介したポイント処理のみが行われる場合には、非対面決済と同様に、店舗の位置情報は取引業者の所在地等、顧客に対するポイント処理が行われる場所とは一致しない。なお、店舗情報として、業態を特定する情報、当該店舗が取り扱う決済手段の種類等を特定する情報が含まれていてもよい。これらの情報が店舗情報に含まれている場合、決済情報管理装置1において集約されたデータの分析にも活用することが可能となる。
【0024】
統計処理部31は、セグメント情報保持部21、決済関連情報保持部22、ユーザ端末位置情報保持部23、店舗情報保持部24において保持されている情報に基づいて、種々の分析を行うための統計処理を行う。統計処理部31による統計内容は、分析したい対象によって異なる。したがって、分析目的等に応じて設定され得る。また、統計処理部31は、分析のための統計処理を行う前に、セグメント情報保持部21~店舗情報保持部24に保持されている情報同士を結合する処理を行ってもよい。セグメント情報保持部21~店舗情報保持部24において保持されている情報の結合は、例えば、顧客(ユーザ)を特定する情報、決済を行った決済端末を特定する情報等を用いて、関連する情報同士を対応付けることによって行われる。なお、統計処理部31で分析に係る統計処理を行う前に、決済位置推定部32によって、顧客が決済を行った位置(決済位置)を推定する処理が行われてもよい。
【0025】
決済位置推定部32は、決済関連情報保持部22、ユーザ端末位置情報保持部23、及び店舗情報保持部24で保持されている情報から、決済を行った位置を推定する機能を有する。決済位置とは、上記のように、対面決済、又はポイント処理のうちポイント処理端末を介した処理の場合にはその決済端末又はポイント処理端末が設置されている場所である。
【0026】
非対面決済、又はポイント処理のうちインターネット等を介した処理の場合には、当該処理が行われた際のユーザの位置が、決済を行った場所となり得る。しかしながら、上述のように、非対面決済の場合には、店舗情報保持部24に保持される情報は、実際に決済が行われるユーザ端末の位置ではないため、決済を行った場所が特定できない可能性がある。また、対面決済のように、決済端末が存在する場合であっても例えば店舗改築等によって決済端末の設置場所が変更となっているものの、店舗情報保持部24に保持されている情報が更新されておらず、決済を行った場所が明らかでは無い場合がある。そのため、決済位置推定部32において、必要に応じて、決済を行った位置を推定する処理を行う。詳細は後述する。
【0027】
[決済情報管理方法]
次に、
図3~
図7を参照しながら、決済情報管理装置1による決済情報管理方法について説明する。決済情報管理装置1が取り扱う決済処理の内容によって、一部手順が異なるため、対面決済データに係る処理、非対面決済データに係る処理、ポイント処理に係る処理のそれぞれについて説明する。
【0028】
(対面決済)
図3は、対面決済データに関する処理を行う場合の手順について説明するフロー図である。また、
図4及び
図5は、決済位置の推定に係る手順について説明するフロー図である。なお、前提として、セグメント情報保持部21~店舗情報保持部24には事前に情報が保持されているとする。その状態で、新たな決済データを取得する場合について説明する。
【0029】
図3に示すように、決済情報管理装置1は、まずステップS01を実行する。ステップS01では、決済情報管理装置1の決済関連情報取得部11によって対面決済データ(決済関連情報)が取得される。取得したデータは、決済関連情報保持部22に保持される。対面決済に係るデータか否かは、例えば決済処理を行った店舗又は端末を特定する情報(決済端末ID)から判断することができる。次に、決済情報管理装置1はステップS02を実行する。ステップS02では、統計処理部31において、決済関連情報保持部22に格納された決済データに対して店舗情報保持部24に保持されている決済端末に係る情報又は店舗の位置情報を結合する。この処理は、例えば、決済データに含まれる店舗又は端末を特定する情報(決済端末ID)に対応する情報を、店舗情報保持部24に保持されている情報から取得して対応付ける等の手法によって行われる。
【0030】
次に、決済情報管理装置1はステップS03を実行する。ステップS03では、統計処理部31において、決済端末又は店舗の位置情報が結合された決済データを参照し、結合された情報が、決済端末の位置情報であり、且つ最新の情報であるかを確認する。まず、結合された情報が、決済端末の位置情報ではなく、店舗の位置情報である場合には、例えば、店舗のなかでも決済端末の位置を正確には特定できない場合がある。そのため、決済端末の位置情報ではないから決済位置の推定が必要であると判断する(ステップS03-NO)。
【0031】
一方、結合された情報が、決済端末の位置情報である場合、この情報が最新の情報であるか否かを判断してもよい。店舗情報保持部24において保持される決済端末の位置情報が最新の情報ではない場合、例えば、決済端末の位置が変更されているものの反映されていない可能性がある。そこで、例えば、決済端末の位置情報の更新日等を基準として、決済端末の位置情報が最新であるかを判定してもよい。
【0032】
ステップS03における判断の結果、決済位置の推定が必要であると判断した場合、決済情報管理装置1はステップS04を実施する。ステップS04では、ユーザ端末の位置を用いて、決済位置の推定を行う。
【0033】
ステップS04の詳細については、
図4及び
図5を参照して説明する。まず、決済位置推定部32は、ステップS11を実行する。ステップS11では、統計処理部31は、位置推定に使用する決済データと、関連するユーザ端末の位置情報とを取得する。この段階で決済位置推定部32が取得するデータとは、例えば、
図5に示すデータD1と、データD2と、である。データD1は、ユーザ端末の位置情報であり、ユーザ端末位置情報保持部23に保持される情報である。データD2は、決済関連情報であり、決済関連情報保持部22に保持される情報である。ここでは、決済端末αの位置を推定するとする。そのため、決済関連情報保持部22から抽出されるデータD2には、決済端末αに係る情報が含まれる(端末IDに端末αを特定する情報が含まれる)データが含まれる。ユーザ端末位置情報保持部23から抽出されるデータD1には、データD2に含まれる「顧客ID」によって特定される人が所持するユーザ端末の位置情報が含まれる。
【0034】
図5に示す例では、データD2に顧客IDがA及びBのデータが含まれるので、データD1としては、顧客IDがA又はBであるデータが抽出される。なお、ユーザ端末位置情報保持部23からデータを抽出する際には、データD2に含まれる時刻情報も考慮してもよい。
図5に示す例では、データD2において、顧客IDがAで特定される顧客は10時11分に決済処理を行ったことが示されているので、Aに係るユーザ端末の位置情報として、例えば、10時11分を含む所定幅(数十分~数時間)の時間帯の位置情報を取得する構成としてもよい。Aに係るユーザ端末の位置情報として、例えば、10時11分よりも前の位置情報及び後の位置情報をそれぞれ1つずつ取得する構成としてもよい。このような処理を行うことで、決済端末αに係るデータが抽出される。
【0035】
次に、決済位置推定部32は、ステップS12を実行する。ステップS12では、決済位置推定部32は、決済端末IDに基づいて、データD1とデータD2とを集約する。
【0036】
具体的には、
図5に示すデータD3のように、データD1とデータD2とから決済端末αに係る位置情報として、1顧客について1つの位置情報を抽出し、集約する。データD1には、顧客IDがAの顧客については3つの位置情報データが含まれる。このうち、決済時刻である10時11分に最も近いデータを1つ抽出する。そして、この時刻の位置情報である「位置A-3」を、顧客Aのデータに基づく決済端末αの位置データとして抽出する。同様に、データD1には、顧客IDがBの顧客については2つの位置情報データが含まれる。このうち、決済時刻であるユーザ端末位置情報取得部12時5分に最も近いデータを1つ抽出し、位置情報である「位置B-1」を、顧客Bのデータに基づく決済端末αの位置情報として抽出する。
【0037】
このように、決済端末αを使用した顧客(による決済処理)ごとに、ユーザ端末の位置情報を用いて、決済端末αの位置情報として推定される位置情報を抽出する。この結果、決済が行われた時点での顧客の位置情報(ユーザ端末の位置情報)を集約したデータD3が得られる。なお、
図5に示す例では、顧客がA,Bの二人だけであるが、実際には、決済端末αを利用した多くの顧客それぞれについて、決済時刻に対応して1つずつのデータが抽出される。
【0038】
次に、決済位置推定部32は、ステップS13を実行する。ステップS13では、決済位置推定部32は、データD3を参照し異常値と思われるデータを除去する。異常値としては、例えば、決済関連情報保持部22に保持されている決済データには決済の履歴が含まれているものの、ユーザ端末位置情報保持部23に保持されているデータには決済日時付近の位置情報が保持されていない例がある。この場合、決済時点でのユーザ端末の位置情報が得られないので、このようなデータは除去する。
【0039】
また、決済時刻と位置情報の取得時刻とが大幅に離れている場合には異常値として除去する処理を行ってもよい。なお、異常値を特定する際には、公知の手法を用いてもよい。具体的には、例えば、スミルノフ・グラブス(Smirnov-Grubbs)検定、クラスタリングの一手法であるDBSCAN等を用いることができる。このような処理を行って異常値を除去することで、決済端末αの位置情報を推定する際に利用するデータから不適切であると思われるデータを減らすことができる。
【0040】
次に、決済位置推定部32は、ステップS14を実行する。ステップS13では、決済位置推定部32は、データD3からデータD4を算出する。データD3には、決済処理毎にユーザ端末の位置情報が抽出されている。ステップS14ではこれらを集約して決済端末αの位置情報の推定結果となるデータを作成する。集約の方法としては、例えば、複数の位置情報によって特定される複数の位置の重心を、決済端末αの位置情報とする方法が挙げられる。
図5に示すデータD4では、位置A-3と位置B-1の重心を決済端末αの位置の推定結果とすることが示されている。このように単純に複数の位置の重心を決済端末αの位置として用いる構成としてもよい。上記とは異なる方法として、位置情報取得時刻と、決済時刻との差分による重みを加味した重心を用いる構成としてもよい。また、上記の決済時刻との差分や、地域などを説明変数とした教師有学習を行うことによって、決済端末αの位置を特定する構成としてもよい。このように、複数の位置情報を用いて、決済端末αの位置を推定する。以上の処理によって、決済端末αの位置を推定する処理が完了する。
【0041】
図3に戻り、決済端末の位置情報が最新情報であり、決済位置の推定が不要であると判断した場合(ステップS03-YES)、又は、決済位置の推定を行った(ステップS04)後に、決済情報管理装置1は、ステップS05を実行する。ステップS05では、決済情報管理装置1の統計処理部31は、統計処理を行う。ここでの統計処理とは、これまでの手順で得られたデータから何らかの統計データを導くための計算であって、分析内容等に応じて適宜設定され得る。その後、決済情報管理装置1は、ステップS06を実行する。ステップS06では、決済情報管理装置1の出力部33は、統計処理部31による統計結果を外部装置等に出力する。出力先は特に限定されず、例えば、モニタ等の表示機器であってもよい。上記の一連の処理によって、決済情報管理装置1で収集したデータに基づく統計処理が完了する。
【0042】
なお、
図3では決済端末の位置情報が最新であるか否かを基準に決済位置の推定を行う場合について説明したが、例えば、ステップS03における判定を行わずに、一律決済位置の推定を行い(ステップS04)、位置推定の結果に基づいて採否を決定してもよい。この場合、例えば、
図4に示すステップS14の際に、推定された位置情報の確度を定義しておき、この確度を利用することが考えられる。確度としては、例えば、推定する際の決済位置(ユーザ端末の位置)の分散が挙げられ、例えば、分散が大きいほど推定精度が悪いと定義することができる。
【0043】
上記のような確度を予め定義しておき、推定結果の確度に応じて、ステップS14で得られた結果の採否を決定してもよい。採否の決定の基準としては、例えば、店舗情報保持部24に店舗位置が存在する場合に、ステップS14での推定結果の確度が低い(例えば、分散が閾値よりも大きい)場合には、店舗の位置情報を利用することとしてもよい。また、ステップS14での推定結果の確度が高い(例えば、分散が閾値よりも小さい)場合には、さらに、店舗の位置情報と推定結果との距離に基づいて採否を決定してもよく、例えば、店舗の位置情報と推定結果との距離が近ければ、店舗の位置情報が実際の決済端末の設置位置であると考えて、店舗の位置情報を用いてもよい。また、例えば、店舗の位置情報と推定結果との距離が遠い場合には、店舗情報保持部24に保持されている店舗の位置情報が不正確であると判断し、ステップS14における算出結果を用いてもよい。さらに、ステップS14での推定結果の確度が低い場合には、この結果を一律使用しないというような基準をさらに設けてもよい。このように、店舗情報保持部24に保持されている情報と、ステップS14で得られた推定結果とのどちらを決済位置として採用するかは、適宜変更することができる。
【0044】
(非対面決済)
図6は、非対面決済データに関する処理を行う場合の手順について説明するフロー図である。非対面決済であることが明らかである場合、店舗情報保持部24において保持される店舗情報を用いても決済位置を特定することができない。したがって、決済位置の推定を行うことが必要となる。
【0045】
図6に示すように、決済情報管理装置1は、まずステップS21を実行する。ステップS21では、決済情報管理装置1の決済関連情報取得部11によって非対面決済データ(決済関連情報)が取得される。取得したデータは、決済関連情報保持部22に保持される。非対面決済に係るデータか否かは、例えば決済処理を行った店舗(ウェブサイト)を特定する情報から判断することができる。
【0046】
次に、決済情報管理装置1はステップS22を実行する。ステップS22では、決済位置推定部32において、決済関連情報保持部22に格納された決済データに対して、ユーザ端末位置情報保持部23に保持されているユーザ端末の位置情報を結合する。ここでは、例えば、ユーザ端末位置情報保持部23に保持されているユーザ端末の位置情報のうち、決済関連情報保持部22に格納された決済データに含まれる決済日時と時間差が少ない位置情報データをユーザ端末の位置情報とすることが挙げられる。この部分の手法は、例えば、
図5に示すデータD1、データD2からデータD3への集約と同様としてもよい。なお、この処理を行う際に、例えば、決済時刻と位置情報の取得時刻とが大幅に離れている場合には異常値として位置情報を採用しない処理を行ってもよい。
【0047】
次に、決済情報管理装置1は、ステップS23を実行する。ステップS23では、決済情報管理装置1の統計処理部31は、統計処理を行う。ここでの統計処理とは、これまでの手順で得られたデータから何らかの統計データを導くための計算であって、分析内容等に応じて適宜設定され得る。その後、決済情報管理装置1は、ステップS24を実行する。ステップS24では、決済情報管理装置1の出力部33は、統計処理部31による統計結果を外部装置等に出力する。出力先は特に限定されず、例えば、モニタ等の表示機器であってもよい。上記の一連の処理によって、決済情報管理装置1で収集したデータに基づく統計処理が完了する。
【0048】
非対面決済データについては、上記のように決済位置の推定を行うことで、例えば、非対面決済を行うユーザがどのような地域にいるか等の評価を行うことができる。また、非対面決済が行われる場所・頻度と、その地域特性との関係性を分析することで、例えば、特定のウェブサイトでの物品購入は職場ではなく住居から行われることが多い、等の分析を行うことも考えられる。
【0049】
(ポイント処理)
図7は、決済データとしてポイント処理データ(ポイント付与又はポイント利用)に関する処理を行う場合の手順について説明するフロー図である。ポイント処理データを取り扱う場合、例えば、対面による決済処理と同時にポイントが付与される場合には、対面決済と同様に、決済端末(ポイント処理端末)の情報から決済位置を特定することができると考えられる。しかしながら、ポイント処理を行うことについては、特定の端末が用いられない場合もあるため、決済端末と比べてポイント処理を行った場所の特定が困難である。そこで、非対面決済データと同様に、決済位置としてのポイント処理を行った位置の推定を行うこととしてもよい。
【0050】
具体的には、
図7に示すように、決済情報管理装置1は、まずステップS31を実行する。ステップS31では、決済情報管理装置1の決済関連情報取得部11によってポイント処理に係るデータ(決済関連情報)が取得される。取得したデータは、決済関連情報保持部22に保持される。ポイント処理に係るデータか否かは、例えば、決済処理(ポイント処理)を行った店舗(ウェブサイト)を特定する情報から判断することができる。
【0051】
次に、決済情報管理装置1はステップS32を実行する。ステップS32では、決済位置推定部32において、決済関連情報保持部22に格納された決済データ(ポイント処理データ)に対して、ユーザ端末位置情報保持部23に保持されているユーザ端末の位置情報を結合する。ここでは、例えば、ユーザ端末位置情報保持部23に保持されているユーザ端末の位置情報のうち、決済関連情報保持部22に格納された決済データ(ポイント処理データ)に含まれる決済日時と時間差が少ない位置情報データをユーザ端末の位置情報とすることが挙げられる。この部分の手法は、例えば、
図5に示すデータD1、データD2からデータD3への集約と同様としてもよい。なお、この処理を行う際に、例えば、決済時刻と位置情報の取得時刻とが大幅に離れている場合には異常値として位置情報を採用しない処理を行ってもよい。
【0052】
次に、決済情報管理装置1は、ステップS33を実行する。ステップS33では、決済情報管理装置1の統計処理部31は、統計処理を行う。ここでの統計処理とは、これまでの手順で得られたデータから何らかの統計データを導くための計算であって、分析内容等に応じて適宜設定され得る。その後、決済情報管理装置1は、ステップS34を実行する。ステップS34では、決済情報管理装置1の出力部33は、統計処理部31による統計結果を外部装置等に出力する。出力先は特に限定されず、例えば、モニタ等の表示機器であってもよい。上記の一連の処理によって、決済情報管理装置1で収集したデータに基づく統計処理が完了する。
【0053】
なお、
図7ではポイント処理として、ポイントの付与とポイントの利用とを区別せずに説明したが、ポイントの付与とポイントの利用とを個別に統計処理することで、例えば、ポイントの付与が頻繁に行われる地域と、ポイントの利用が頻繁に行われる地域と、を区別して評価することができる。また、時間帯によるポイント付与・利用の傾向等が統計処理によって得られることも考えられる。
【0054】
[作用]
上記の決済情報管理装置1によれば、複数の決済関連情報のそれぞれについて、ユーザが使用する携帯端末であるユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置が付与される。また、この付与された決済位置を特定する情報と、決済関連情報に含まれる決済日時情報とに基づいた分類を行うことによって、決済に係る処理についての統計処理が行われる。そのため、決済に係る統計処理を行う際に、決済に係る処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができ、統計処理の結果についてもより精度が高いものとなる。
【0055】
従来は、例えば、ユーザが決済を行った場所を特定するためには、決済に係る処理を管轄している企業等が保持している情報を利用する以外の手法が知られていなかった。そのため、例えば、決済に係る処理を管轄している企業等が保持している情報が不正確である場合には、統計処理にも不正確な情報が使われる可能性があった。これに対して、上記の構成とすることで、ユーザが決済に係る処理を行う場所がより正確になるため統計処理にもより正確な情報が利用される。
【0056】
なお、決済関連情報に決済に係る処理における決済額を特定する情報が含まれる場合、決済額にも着目した統計処理を行う際に有用である。
【0057】
また、決済関連情報が、ユーザが非対面決済を行った場合の情報である場合、決済を行った店舗を特定したとしても、実際にユーザが決済に係る処理を行った場所を特定することができない。したがって、このような情報を統計処理に利用したとしても、ユーザが行う決済に関する分析の精度が高くなるとは言えない。これに対して、上記の構成とすることで、決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯におけるユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザが決済を行った場所を特定することができる。したがって、非対面決済についても、決済に係る処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができる。
【0058】
また、決済に係る処理が、ポイント付与又はポイント利用等のポイントに係る処理である場合、この処理を行う場所は、実店舗とは異なる場所である場合も考えられる。そのため、上記の構成とすることで、決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯におけるユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザに係るポイントに係る処理を行った場所を特定することができる。したがって、ポイントに係る処理についての統計処理を行う場合についても、当該処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができる。
【0059】
対面決済の場合、決済処理を行った決済端末又は店舗を特定することで、決済に係る処理を行った場所を特定することができると考えられる。しかしながら、実際には、決済端末又は店舗の場所に係る情報が正確ではない場合があり、実際にユーザが決済に係る処理を行った場所を特定することができない可能性がある。このような場合に、上記のように、同一の決済端末又は店舗で決済に係る処理が行われた、1以上の決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置情報から、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を推定し、さらにこの推定結果を、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報として利用することで、実際にユーザが決済を行った場所を特定することができる。したがって、対面決済についても、決済に係る処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができる。
【0060】
さらに、上記のように、1以上の決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置の重心を、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置であると推定することで、ユーザ端末ごとの位置情報のずれ等が直接反映されることが防がれ、より精度の高い情報が得られる。
【0061】
以上、本実施形態について詳細に説明したが、当業者にとっては、本実施形態が本明細書中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本実施形態は、特許請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本明細書の記載は、例示説明を目的とするものであり、本実施形態に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0062】
例えば、上述のとおり、上記実施形態で説明した決済情報管理装置1は種々の変更が可能である。したがって、各部の変更に対応させて、各部の機能を変更してもよい。
【0063】
[その他]
上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0064】
機能には、判断、決定、判定、計算、算出、処理、導出、調査、探索、確認、受信、送信、出力、アクセス、解決、選択、選定、確立、比較、想定、期待、見做し、報知(broadcasting)、通知(notifying)、通信(communicating)、転送(forwarding)、構成(configuring)、再構成(reconfiguring)、割り当て(allocating、mapping)、割り振り(assigning)などがあるが、これらに限られない。たとえば、送信を機能させる機能ブロック(構成部)は、送信部(transmitting unit)や送信機(transmitter)と呼称される。いずれも、上述したとおり、実現方法は特に限定されない。
【0065】
図8は、本実施形態に係る決済情報管理装置1のハードウェア構成の一例を示す図である。決済情報管理装置1は、物理的には、プロセッサC1、メモリC2、ストレージC3、通信装置C4、入力装置C5、出力装置C6、バスC7などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
【0066】
なお、以下の説明で、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。決済情報管理装置1のハードウェア構成は、
図8に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよい。また、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
【0067】
決済情報管理装置1における各機能は、プロセッサC1、メモリC2などのハードウェア上に所定のソフトウェアを読み込ませることにより、プロセッサC1が演算を行い、通信装置C4による通信、メモリC2、及びストレージC3におけるデータの読み出し及び/又は書き込みを制御することにより実現される。
【0068】
プロセッサC1は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサC1は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されてもよい。また、プロセッサC1は、GPU(Graphics Processing Unit)を含んで構成されてもよい。例えば、
図1に示した各機能部(11~33)などは、プロセッサC1により実現されてもよい。
【0069】
また、プロセッサC1は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールやデータを、ストレージC3及び/又は通信装置C4からメモリC2に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施の形態で説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、決済情報管理装置1の各機能部(11~33)は、メモリC2に格納され、プロセッサC1で動作する制御プログラムによって実現されてもよい。上述の各種処理は、1つのプロセッサC1で実行される旨を説明してきたが、2以上のプロセッサC1により同時又は逐次に実行されてもよい。プロセッサC1は、1以上のチップで実装されてもよい。なお、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。
【0070】
メモリC2は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically Erasable Progra mmable ROM)、RAM(Random Access Memory)などの少なくとも1つで構成されてもよい。メモリC2は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリC2は、本開示の一実施の形態に係る決済情報管理方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
【0071】
ストレージC3は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、CD-ROM(Comp act Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップなどの少なくとも1つで構成されてもよい。ストレージC3は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記憶媒体は、例えば、メモリC2及び/又はストレージC3を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
【0072】
通信装置C4は、有線及び/又は無線ネットワークを介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。
【0073】
入力装置C5は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置C6は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LEDランプなど)である。なお、入力装置C5及び出力装置C6は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。
【0074】
また、プロセッサC1やメモリC2などの各装置は、情報を通信するためのバスC7で接続される。バスC7は、単一のバスで構成されてもよいし、装置間で異なるバスで構成されてもよい。
【0075】
また、決済情報管理装置1は、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアにより、各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサC1は、これらのハードウェアの少なくとも1つで実装されてもよい。
【0076】
本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0077】
情報等は、上位レイヤ(又は下位レイヤ)から下位レイヤ(又は上位レイヤ)へ出力され得る。複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。
【0078】
入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0079】
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0080】
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0081】
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨および範囲を逸脱することなく修正および変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。
【0082】
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
【0083】
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0084】
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0085】
なお、本開示において説明した用語および本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。例えば、チャネルおよびシンボルの少なくとも一方は信号(シグナリング)であってもよい。また、信号はメッセージであってもよい。また、コンポーネントキャリア(CC:Component Carrier)は、キャリア周波数、セル、周波数キャリアなどと呼ばれてもよい。
【0086】
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0087】
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースはインデックスによって指示されるものであってもよい。
【0088】
上述したパラメータに使用する名称はいかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式等は、本開示で明示的に開示したものと異なる場合もある。様々なチャネルおよび情報要素は、あらゆる好適な名称によって識別できるので、これらの様々なチャネルおよび情報要素に割り当てている様々な名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。
【0089】
本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事などを含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などした事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
【0090】
「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0091】
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0092】
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0093】
本開示において、例えば、英語でのa,an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0094】
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBがそれぞれCと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0095】
[付記]
本開示の一形態に係る決済情報管理装置は、ユーザを特定する情報と、当該ユーザが決済に係る処理を行った日時である決済日時情報と、当該決済に係る処理を行った決済端末又は店舗を特定する情報と、を含む、決済関連情報を複数取得する決済関連情報取得部と、複数の前記決済関連情報のそれぞれについて、前記ユーザが使用する携帯端末であるユーザ端末の位置情報に基づいて、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報を対応付ける場所情報付与部と、前記決済位置を特定する情報が付与された前記複数の決済関連情報を、前記決済位置を特定する情報及び前記決済日時情報に基づいて分類することで、決済に係る処理についての統計処理を行う統計処理部と、を有する。
【0096】
上記の決済情報管理装置によれば、複数の決済関連情報のそれぞれについて、ユーザが使用する携帯端末であるユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置が付与される。また、この付与された決済位置を特定する情報を利用して、決済位置を特定する情報及び決済日時情報に基づいて分類が行われ、決済に係る処理についての統計処理が行われる。そのため、決済に係る統計処理を行う際に、決済に係る処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができ、統計処理の結果についてもより精度が高いものとなる。
【0097】
前記決済関連情報は、前記決済に係る処理における決済額を特定する情報を含む態様であってもよい。
【0098】
決済に係る処理についての統計処理を行い、さらに統計処理結果に基づく分析等を行う場合、決済額は有用な情報となり得る。したがって、上記の構成とすることで、より統計処理及びその後の分析に有用な決済関連情報を取り扱うことができる。
【0099】
前記決済関連情報は、前記ユーザが非対面決済を行った場合の情報であり、前記場所情報付与部は、前記決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯における前記ユーザ端末の位置情報に基づいて、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報を対応付ける態様としてもよい。
【0100】
非対面決済の場合、決済と行った店舗を特定したとしても、実際にユーザが決済に係る処理を行った場所を特定することができない。これに対して、上記のように、決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯におけるユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザが決済を行った場所を特定することができる。したがって、非対面決済についても、決済に係る処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができる。
【0101】
前記決済関連情報は、決済と連動して変動する、前記ユーザが所有するポイントの変動に係るポイント処理情報であり、前記決済額を特定する情報は、前記ポイントの変動に係る情報であり、前記場所情報付与部は、前記決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯における前記ユーザ端末の位置情報に基づいて、前記ユーザがポイント処理を行った場所を示す決済位置を特定する情報を対応付ける態様としてもよい。
【0102】
ポイント付与又はポイント利用等のポイントに係る処理を行う場所は、実店舗とは異なる場所である場合も考えられる。そのため、上記のように、決済日時情報によって特定される日時又はその日時を含む所定幅の時間帯におけるユーザ端末の位置情報に基づいて、ユーザに係るポイントに係る処理を行った場所を特定することができる。したがって、ポイントに係る処理についての統計処理を行う場合についても、当該処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができる。
【0103】
前記決済関連情報は、前記ユーザが対面決済を行った場合の情報であり、前記場所情報付与部は、複数の前記決済関連情報のうち、同一の決済端末又は店舗で決済に係る処理が行われた、1以上の前記決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置情報から前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を推定し、当該推定結果を、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報として前記1以上の前記決済関連情報に対応付ける態様としてもよい。
【0104】
対面決済の場合、決済処理を行った決済端末又は店舗を特定することで、決済に係る処理を行った場所を特定することができると考えられる。しかしながら、実際には、決済端末又は店舗の場所に係る情報が正確ではない場合があり、実際にユーザが決済に係る処理を行った場所を特定することができない可能性がある。このような場合に、上記のように、同一の決済端末又は店舗で決済に係る処理が行われた、1以上の決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置情報から、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を推定し、さらにこの推定結果を、ユーザが決済を行った場所を示す決済位置を特定する情報として利用することで、実際にユーザが決済を行った場所を特定することができる。したがって、対面決済についても、決済に係る処理が行われた位置がより正確な情報を利用することができる。
【0105】
前記場所情報付与部は、前記1以上の前記決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置の重心を、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置であると推定する態様としてもよい。
【0106】
このように、1以上の前記決済関連情報に関するユーザが使用するユーザ端末の位置の重心を、前記ユーザが決済を行った場所を示す決済位置であると推定することで、ユーザ端末ごとの位置情報のずれ等が直接反映されることが防がれ、より精度の高い情報が得られる。
【符号の説明】
【0107】
1…決済情報管理装置、11…決済関連情報取得部、12…ユーザ端末位置情報取得部、21…セグメント情報保持部、22…決済関連情報保持部、23…ユーザ端末位置情報保持部、24…店舗情報保持部、31…統計処理部、32…決済位置推定部、33…出力部。