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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-21
(45)【発行日】2024-08-29
(54)【発明の名称】部品実装システム
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/00 20060101AFI20240822BHJP
   H05K 3/34 20060101ALI20240822BHJP
   H05K 13/08 20060101ALI20240822BHJP
【FI】
H05K13/00 Z
H05K3/34 512A
H05K13/08 Q
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023546594
(86)(22)【出願日】2021-09-07
(86)【国際出願番号】 JP2021032842
(87)【国際公開番号】W WO2023037410
(87)【国際公開日】2023-03-16
【審査請求日】2024-02-09
(73)【特許権者】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004303
【氏名又は名称】弁理士法人三協国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】青山 英樹
(72)【発明者】
【氏名】藤原 正季
(72)【発明者】
【氏名】金 哲紅
(72)【発明者】
【氏名】浅井 順
(72)【発明者】
【氏名】岡嵜 真一
(72)【発明者】
【氏名】小河 純一
【審査官】加藤 三慶
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-216589(JP,A)
【文献】国際公開第2018/087932(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/155593(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/34
H05K 13/00
H05K 13/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品が搭載された部品搭載基板を生産する部品実装装置を含む複数の処理装置と、前記処理装置の処理状態を検査する1又は複数の検査装置と、を含む部品実装ラインと、
前記部品実装ラインを管理する管理装置と、を備え、
前記部品実装装置及び前記検査装置の少なくとも何れか複数の特定装置はそれぞれ、
処理装置の処理状態の画像を取得する撮像部と、
前記画像の特徴量を検出することで前記処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第1判定情報を出力する第1判定部と、
人工知能による画像分類の手法を用いて前記画像を第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、前記画像が前記第1カテゴリに属する場合には前記処理状態が良好であると判定し、前記画像が前記第2カテゴリに属する場合には前記処理状態が不良であると判定し、その判定結果を示す第2判定情報を出力する第2判定部と、
前記第1判定情報と前記第2判定情報とに基づいて、前記処理状態の良否の最終判定の結果を示す第3判定情報を出力する第3判定部と、を含み、
前記管理装置は、
前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリと前記第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを指定するカテゴリ指定指令情報が入力される操作部と、
前記複数の特定装置のうち前記部品実装ラインにおいて最下流に配置された最下流装置に対応した前記第3判定情報と前記カテゴリ指定指令情報とに基づいて、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリと前記第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを示すカテゴリ情報を生成するカテゴリ情報生成部と、
前記画像と前記カテゴリ情報とを関連付けた学習データを、前記複数の特定装置の各々における前記第2判定部に対応して生成する学習データ生成部と、
前記学習データに基づいて、前記複数の特定装置の前記第2判定部が前記画像を分類する際の分類基準を学習する学習部と、を含む、部品実装システム。
【請求項2】
前記カテゴリ情報生成部は、前記最下流装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が良好であるとの判定結果を示す情報である場合、前記カテゴリ情報として、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリに属することを示す情報を生成する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項3】
前記カテゴリ情報生成部は、前記最下流装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が良好であるとの判定結果を示す情報であり、且つ、前記複数の特定装置のうち前記最下流装置以外の残余の特定装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、前記カテゴリ情報として、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記カテゴリ指定指令情報によって指定されるカテゴリに属することを示す情報を生成する、請求項1に記載の部品実装システム。
【請求項4】
前記カテゴリ情報生成部は、前記最下流装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、前記カテゴリ情報として、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記カテゴリ指定指令情報によって指定されるカテゴリに属することを示す情報を生成する、請求項1~3のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【請求項5】
前記第3判定部は、前記第1判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果と、前記第2判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果とが一致する場合、当該一致した判定結果を最終判定の結果として示す前記第3判定情報を出力する、請求項1~4のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【請求項6】
前記第3判定部は、前記第1判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果と、前記第2判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、前記処理状態が不良であるとの最終判定の結果を示す前記第3判定情報を出力する、請求項1~5のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【請求項7】
前記第3判定部は、前記第1判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果と、前記第2判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、前記処理状態が良好であるとの最終判定の結果を示す前記第3判定情報を出力する、請求項1~5のいずれか1項に記載の部品実装システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品実装装置を含む部品実装ラインを備えた部品実装システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、部品搭載基板を生産する部品実装装置を含む複数の処理装置と検査装置とが一列に配列された部品実装ラインを備えた部品実装システムが知られている。部品実装ラインでは、処理装置の処理状態の画像が取得され、当該画像に基づいて処理状態の良否が判定される。
【0003】
特許文献1には、処理装置において処理状態の不良が発生した場合に、当該処理状態の不良の発生要因を解析するための技術が開示されている。特許文献1に開示される技術では、各検査装置の判定結果とその判定に用いられた画像とが管理装置のデータベースに蓄積されて一元管理される。管理装置は、キーボードやマウス等の入力部と、表示部とを有している。そして、オペレータが入力部により解析対象の基板を特定する入力操作を行った場合、各検査装置における判定結果と画像とが表示部に同時に表示される。これにより、オペレータは、表示部に表示された判定結果及び画像を確認しながら、処理装置における処理状態の不良の発生要因を解析することが可能となる。
【0004】
しかしながら、画像に基づく判定において処理状態が良好であるとの判定結果が出力された状態であっても、部品搭載基板の最終的な品質が十分に高くない場合がある。このため、処理装置の処理状態に関する画像に基づく判定の判定精度を高めることが要求され、この点に改良の余地が残されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2006-210729号公報
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、部品実装ラインにおける処理装置の処理状態に関する画像に基づく判定の判定精度を高めることである。
【0007】
本発明の一の局面に係る部品実装システムは、部品が搭載された部品搭載基板を生産する部品実装装置を含む複数の処理装置と、前記処理装置の処理状態を検査する1又は複数の検査装置と、を含む部品実装ラインと、前記部品実装ラインを管理する管理装置と、を備える。前記部品実装装置及び前記検査装置の少なくとも何れか複数の特定装置はそれぞれ、処理装置の処理状態の画像を取得する撮像部と、前記画像の特徴量を検出することで前記処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第1判定情報を出力する第1判定部と、人工知能による画像分類の手法を用いて前記画像を第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、前記画像が前記第1カテゴリに属する場合には前記処理状態が良好であると判定し、前記画像が前記第2カテゴリに属する場合には前記処理状態が不良であると判定し、その判定結果を示す第2判定情報を出力する第2判定部と、前記第1判定情報と前記第2判定情報とに基づいて、前記処理状態の良否の最終判定の結果を示す第3判定情報を出力する第3判定部と、を含む。前記管理装置は、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリと前記第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを指定するカテゴリ指定指令情報が入力される操作部と、前記複数の特定装置のうち前記部品実装ラインにおいて最下流に配置された最下流装置に対応した前記第3判定情報と前記カテゴリ指定指令情報とに基づいて、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリと前記第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを示すカテゴリ情報を生成するカテゴリ情報生成部と、前記画像と前記カテゴリ情報とを関連付けた学習データを、前記複数の特定装置の各々における前記第2判定部に対応して生成する学習データ生成部と、前記学習データに基づいて、前記複数の特定装置の前記第2判定部が前記画像を分類する際の分類基準を学習する学習部と、を含む。
【0008】
本発明の目的、特徴及び利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の一実施形態に係る部品実装システムの全体構成を示す図である。
図2】部品実装システムに備えられる部品実装装置のブロック図である。
図3】部品実装装置における実装機本体の構成を示す平面図である。
図4】実装機本体のヘッドユニットの部分を拡大して示す図である。
図5】部品実装装置の部品搭載動作を示すフローチャートである。
図6】部品実装システムに備えられる検査装置のブロック図である。
図7】検査装置の検査判定動作を示すフローチャートである。
図8】部品実装システムに備えられる管理データ記憶装置に蓄積して記憶される管理データを示す図である。
図9】部品実装システムに備えられる管理装置のブロック図である。
図10】管理装置における学習処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に示されるように、本実施形態に係る部品実装システム100は、部品実装ライン10と、管理データ記憶装置13と、アルゴリズム記憶装置14と、管理装置15とを備える。
【0011】
部品実装ライン10は、複数の処理装置11と複数の検査装置12とが直線状に並ぶように連結されて構成される。複数の処理装置11は、半田印刷装置11A、部品実装装置11B、及びリフロー装置11Cを含む。検査装置12は、複数の処理装置11の各々の下流側に配置され、対応する処理装置11の処理状態を検査するための装置である。複数の検査装置12は、半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cを含む。部品実装ライン10では、半田印刷装置11A、半田ペースト検査装置12A、部品実装装置11B、搭載検査装置12B、リフロー装置11C、及びリフロー検査装置12Cが、この順に直線状に並ぶように連結される。
【0012】
部品実装ライン10では、部品実装装置11B、半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cの少なくとも何れか複数の装置が、画像に基づき処理状態の良否の判定を行う特定装置として設定される。例えば、部品実装装置11Bとリフロー検査装置12Cとが特定装置として設定される。また、半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cによって構成される複数の検査装置12が特定装置として設定されてもよい。本実施形態では、部品実装装置11B、半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cの全ての装置が特定装置として設定される。この場合、特定装置として設定された部品実装装置11B、半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cのうち、部品実装ライン10において最下流に配置されたリフロー検査装置12Cが最下流装置として設定される。
【0013】
半田印刷装置11Aは、回路基板に半田ペーストを印刷し、半田ペースト印刷済基板PPを得るための装置である。この半田ペースト印刷済基板PPは、半田ペースト検査装置12Aに搬入される。半田ペースト検査装置12Aは、半田印刷装置11Aの下流側に配置され、半田印刷装置11Aの処理状態を検査する。半田ペースト検査装置12Aによる検査後の半田ペースト印刷済基板PPは、部品実装装置11Bに搬入される。部品実装装置11Bは、半田ペースト印刷済基板PP上に電子部品(以下、「部品」と称する)が搭載された部品搭載基板PPAを生産するための装置である。この部品搭載基板PPAは、搭載検査装置12Bに搬入される。搭載検査装置12Bは、部品実装装置11Bの下流側に配置され、部品実装装置11Bの処理状態を検査する。搭載検査装置12Bによる検査後の部品搭載基板PPAは、リフロー装置11Cに搬入される。リフロー装置11Cは、部品搭載基板PPA上の半田を溶融させた後に硬化させるリフロー処理を行うことで、リフロー基板PPBを得るための装置である。このリフロー基板PPBは、リフロー検査装置12Cに搬入される。リフロー検査装置12Cは、リフロー装置11Cの下流側に配置され、リフロー装置11Cの処理状態を検査する。
【0014】
次に、部品実装装置11Bについて、図1に加えて図2図5を参照しながら説明する。なお、図3では、水平面上において互いに直交するXY直交座標を用いて方向関係が示されている。
【0015】
部品実装装置11Bは、実装機本体2と、実装制御部4と、実装通信部40とを備える。実装機本体2は、部品搭載基板PPAの生産時において、半田ペースト印刷済基板PPに部品を搭載する部品搭載処理等を行う構造部分を構成する。実装通信部40は、後記の管理データ記憶装置13及びアルゴリズム記憶装置14とデータ通信を行うためのインターフェースである。実装制御部4は、実装機本体2の部品搭載処理等を制御するとともに、実装通信部40のデータ通信を制御する。
【0016】
実装機本体2は、本体フレーム21と、コンベア23と、部品供給ユニット24と、ヘッドユニット25と、基板支持ユニット28とを備える。
【0017】
本体フレーム21は、実装機本体2を構成する各部が配置される構造体であり、X軸方向及びY軸方向の両方向と直交する方向(鉛直方向)から見た平面視で略矩形状に形成されている。コンベア23は、X軸方向に延び、本体フレーム21に配置される。コンベア23は、半田ペースト印刷済基板PPをX軸方向に搬送する。コンベア23上を搬送される半田ペースト印刷済基板PPは、所定の作業位置(半田ペースト印刷済基板PP上に部品が搭載される部品搭載位置)に、基板支持ユニット28によって位置決めされるようになっている。基板支持ユニット28は、半田ペースト印刷済基板PPを下方側から支持することによって、当該半田ペースト印刷済基板PPをコンベア23上において位置決めする。
【0018】
部品供給ユニット24は、本体フレーム21におけるY軸方向の両端部のそれぞれの領域部分に、コンベア23を挟んで配置される。部品供給ユニット24は、本体フレーム21において、フィーダー24Fが複数並設された状態で装着される領域であって、後述のヘッドユニット25に備えられる搭載ヘッド251による保持対象の部品毎に、各フィーダー24Fのセット位置が区画されている。フィーダー24Fは、部品供給ユニット24に着脱自在に装着される。フィーダー24Fは、部品を供給する部品供給処理を行う装置である。フィーダー24Fは、複数の部品を保持し、その保持した部品をフィーダー内に設定された所定の部品供給位置に供給できるものであれば特に限定されず、例えばテープフィーダーである。テープフィーダーは、部品を所定間隔おきに収納した部品収納テープが巻回されたリールを備え、そのリールから部品収納テープを送出することにより、部品を供給するように構成されたフィーダーである。
【0019】
ヘッドユニット25は、移動フレーム27に保持されている。本体フレーム21上には、Y軸方向に延びる固定レール261と、Y軸サーボモータ263により回転駆動されるボールねじ軸262とが配設されている。移動フレーム27は固定レール261上に配置され、この移動フレーム27に設けられたナット部分271がボールねじ軸262に螺合している。また、移動フレーム27には、X軸方向に延びるガイド部材272と、X軸サーボモータ274により駆動されるボールねじ軸273とが配設されている。このガイド部材272にヘッドユニット25が移動可能に保持され、このヘッドユニット25に設けられたナット部分がボールねじ軸273に螺合している。そして、Y軸サーボモータ263の作動により移動フレーム27がY軸方向に移動するとともに、X軸サーボモータ274の作動によりヘッドユニット25が移動フレーム27に対してX軸方向に移動するようになっている。すなわち、ヘッドユニット25は、移動フレーム27の移動に伴ってY軸方向に移動可能であり、且つ、移動フレーム27に沿ってX軸方向に移動可能である。ヘッドユニット25は、部品供給ユニット24と基板支持ユニット28に支持された半田ペースト印刷済基板PPとの間で移動可能である。ヘッドユニット25は、部品供給ユニット24と半田ペースト印刷済基板PPとの間で移動することにより、部品を半田ペースト印刷済基板PPに搭載する部品搭載処理を実行する。
【0020】
図4に示されるように、ヘッドユニット25は、複数の搭載ヘッド251を備えている。各搭載ヘッド251は、その先端(下端)に装着された吸着ノズル2511を有する。吸着ノズル2511は、フィーダー24Fにより供給された部品の吸着保持が可能なノズルである。吸着ノズル2511は、部品を吸着する部品吸着処理を行う。吸着ノズル2511は、電動切替弁を介して負圧発生装置、正圧発生装置及び大気の何れかに連通可能とされている。つまり、吸着ノズル2511に負圧が供給されることで当該吸着ノズル2511による部品の吸着保持が可能となり、その後、正圧が供給されることで当該部品の吸着保持が解除される。各搭載ヘッド251は、吸着ノズル2511により吸着保持された部品を半田ペースト印刷済基板PPに搭載する部品搭載処理を、半田ペースト印刷済基板PPに設定された複数の目標搭載位置の各々に対応して行う。各搭載ヘッド251は、半田ペースト印刷済基板PPに対する部品搭載処理を行うことにより、部品搭載基板PPAを得る。
【0021】
各搭載ヘッド251は、ヘッドユニット25のフレームに対してZ軸方向(鉛直方向)に昇降可能であるとともに、Z軸方向に延びるヘッド軸回りの回転が可能とされている。各搭載ヘッド251は、吸着ノズル2511による部品の吸着保持が可能な吸着可能位置と、吸着可能位置に対して上方側の退避位置との間で、Z軸方向に沿って昇降可能である。つまり、吸着ノズル2511によって部品を吸着保持するときには、各搭載ヘッド251は、退避位置から吸着可能位置へ向かって下降し、当該吸着可能位置において部品を吸着保持する。一方、部品の吸着保持後の各搭載ヘッド251は、吸着可能位置から退避位置へ向かって上昇する。更に、各搭載ヘッド251は、吸着ノズル2511によって吸着保持された部品を半田ペースト印刷済基板PP上の予め定められた目標搭載位置に搭載することが可能な搭載可能位置と、前記退避位置との間で、Z軸方向に沿って昇降可能である。
【0022】
図2及び図3に示されるように、実装機本体2は、実装撮像部3を更に備える。実装撮像部3は、撮像対象を撮像する撮像動作を行って撮像画像を取得する。実装撮像部3は、第1撮像部31と、第2撮像部32と、第3撮像部33とを含む。
【0023】
第1撮像部31は、本体フレーム21上において部品供給ユニット24とコンベア23との間に設置され、例えばCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)やCCD(Charged-coupled device)等の撮像素子を備えた撮像カメラである。第1撮像部31は、部品供給ユニット24から基板支持ユニット28により支持された半田ペースト印刷済基板PPへ向かってヘッドユニット25が移動している間において、各搭載ヘッド251の吸着ノズル2511によって吸着保持された部品を、下方側から撮像して第1吸着画像GA1を取得する。第1吸着画像GA1は、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態を示す画像である。第1吸着画像GA1は、部品吸着処理の処理状態として、例えば、吸着ノズル2511に吸着された部品の姿勢、吸着ノズル2511に対する部品の吸着位置のずれ量などを確認することが可能な画像である。第1吸着画像GA1は、後記の実装制御部4に入力され、第1吸着判定部46及び第2吸着判定部47による処理状態の良否の判定の際に参照される。
【0024】
第2撮像部32は、ヘッドユニット25に配置され、例えばCMOSやCCD等の撮像素子を備えた撮像カメラである。第2撮像部32は、各搭載ヘッド251の吸着ノズル2511によって吸着保持された部品を、側方から撮像して第2吸着画像GA2を取得する。第2吸着画像GA2は、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態を示す画像である。第2吸着画像GA2は、部品吸着処理の処理状態として、例えば、吸着ノズル2511に吸着された部品の姿勢などを確認することが可能な画像である。第2吸着画像GA2は、実装制御部4に入力され、第1吸着判定部46及び第2吸着判定部47による処理状態の良否の判定の際に参照される。
【0025】
第3撮像部33は、ヘッドユニット25に配置され、例えばCMOSやCCD等の撮像素子を備えた撮像カメラである。第3撮像部33は、各搭載ヘッド251が部品搭載処理を実行しているときに、基板支持ユニット28により支持された半田ペースト印刷済基板PPの上面に付設されている各種マークを認識するために、当該マークを上方側から撮像する。第3撮像部33による半田ペースト印刷済基板PP上のマークの認識によって、半田ペースト印刷済基板PPの原点座標に対する位置ずれ量が検知される。
【0026】
実装制御部4は、CPU(Central Processing Unit)、制御プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)、CPUの作業領域として使用されるRAM(Random Access Memory)等から構成されている。実装制御部4は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、実装機本体2の各構成要素の動作を制御するとともに、実装通信部40のデータ通信動作を制御し、更には各種演算処理を実行する。図2に示されるように、実装制御部4は、主たる機能構成として、通信制御部41と、基板搬送制御部42と、部品供給制御部43と、ヘッド制御部44と、撮像制御部45と、第1吸着判定部46と、第2吸着判定部47と、第3吸着判定部48とを含む。
【0027】
通信制御部41は、実装通信部40を制御することにより、部品実装装置11Bと管理データ記憶装置13との間のデータ通信と、部品実装装置11Bとアルゴリズム記憶装置14との間のデータ通信とを制御する。実装通信部40は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と後記の第3吸着判定部48から出力される第3吸着判定情報DA3とを関連付けた部品吸着データセットDSPPを、管理データ記憶装置13に送る。また、実装通信部40は、アルゴリズム記憶装置14に記憶される後記の検査アルゴリズムを受信する。
【0028】
基板搬送制御部42は、コンベア23による半田ペースト印刷済基板PPの搬送動作を制御する。部品供給制御部43は、部品供給ユニット24に配列された複数のフィーダー24Fの各々の部品供給処理を制御する。ヘッド制御部44は、ヘッドユニット25を制御することにより搭載ヘッド251を制御する。これにより、ヘッド制御部44は、吸着ノズル2511により吸着保持された部品を半田ペースト印刷済基板PPに搭載する部品搭載処理を、半田ペースト印刷済基板PPに設定された複数の目標搭載位置の各々に対応して、搭載ヘッド251に実行させる。撮像制御部45は、実装撮像部3を構成する第1撮像部31、第2撮像部32及び第3撮像部33による撮像動作を制御する。
【0029】
第1吸着判定部46は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2の特徴量を検出することで吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第1吸着判定情報DA1を出力する。前記特徴量は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2における、吸着ノズル2511に吸着された部品の姿勢や吸着位置のずれ量などを確認するための領域部分の寸法や面積などで表される。
【0030】
第2吸着判定部47は、AI(人工知能)による画像分類の手法を用いて吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否を判定する。具体的には、第2吸着判定部47は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、第1カテゴリに属する場合には吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態が良好であると判定し、第2カテゴリに属する場合には処理状態が不良であると判定する。そして、第2吸着判定部47は、AI(人工知能)による画像分類の手法を用いた上記の判定結果を示す第2吸着判定情報DA2を出力する。
【0031】
第3吸着判定部48は、第1吸着判定情報DA1と第2吸着判定情報DA2とに基づいて、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否の最終判定の結果を示す第3吸着判定情報DA3を出力する。
【0032】
上記の通り、部品実装装置11Bでは、判定手法が互いに異なる第1吸着判定部46及び第2吸着判定部47の各判定結果に基づいて第3吸着判定部48が、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否の最終判定を行う。これにより、処理状態の良否の最終判定の判定精度を高めることが可能となる。
【0033】
第1吸着判定情報DA1によって示される処理状態の良否の判定結果と、第2吸着判定情報DA2によって示される処理状態の良否の判定結果とが一致する場合、第3吸着判定部48は、当該一致した判定結果を最終判定の結果として示す第3吸着判定情報DA3を出力する。これにより、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否の最終判定の判定精度を高水準で維持することができる。
【0034】
例えば、第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2によって示される判定結果がそれぞれ、処理状態が良好であることを示して一致する場合、第3吸着判定部48は、処理状態が良好であることを示す第3吸着判定情報DA3を出力する。
【0035】
一方、第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2によって示される判定結果がそれぞれ、処理状態が不良であることを示して一致する場合、第3吸着判定部48は、処理状態が不良であることを示す第3吸着判定情報DA3を出力する。この場合、第3吸着判定部48は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を用いたオペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3吸着判定情報DA3として出力するように構成されていてもよい。つまり、第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2がいずれも、処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を用いたオペレータによる目視判定が行われてもよい。そして、第3吸着判定部48は、オペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3吸着判定情報DA3として出力する。
【0036】
第1吸着判定情報DA1によって示される処理状態の良否の判定結果と、第2吸着判定情報DA2によって示される処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、第3吸着判定部48は、処理状態が不良であるとの最終判定の結果を示す第3吸着判定情報DA3を出力する。第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2によって示される判定結果が一致しない場合、第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2のいずれかの情報は、処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報となる。この場合、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態が不良である可能性を完全には否定できない。このため、第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2によって示される判定結果が一致しない場合、第3吸着判定部48は、処理状態が不良であるとの最終判定の結果を示す第3吸着判定情報DA3を出力する。これにより、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態が不良であることに起因して、部品搭載基板PPAの品質が低下することをより厳格に抑制することができる。
【0037】
また、第1吸着判定情報DA1によって示される処理状態の良否の判定結果と、第2吸着判定情報DA2によって示される処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、第3吸着判定部48は、処理状態が良好であるとの最終判定の結果を示す第3吸着判定情報DA3を出力するように構成されていてもよい。この場合、第3吸着判定部48による最終判定の判定基準が過度に厳格な基準に設定されるのを抑制することができる。
【0038】
なお、第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2によって示される判定結果が一致しない場合、第3吸着判定部48は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を用いたオペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3吸着判定情報DA3として出力するように構成されていてもよい。つまり、第1吸着判定情報DA1及び第2吸着判定情報DA2によって示される判定結果が一致しない場合、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を用いたオペレータによる目視判定が行われてもよい。そして、第3吸着判定部48は、オペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3吸着判定情報DA3として出力する。
【0039】
第3吸着判定部48から出力された第3吸着判定情報DA3は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と関連付けられて部品吸着データセットDSPPとされる。この部品吸着データセットDSPPは、実装通信部40を介して管理データ記憶装置13に送られる。
【0040】
次に、図5のフローチャートを参照しながら、部品実装装置11Bの部品搭載動作について説明する。
【0041】
部品実装装置11Bは、半田ペースト印刷済基板PPに対する部品の部品搭載動作を開始する指令信号がオペレータの操作により入力されると、その部品搭載動作を開始する。まず、半田ペースト印刷済基板PPがコンベア23上を搬送されて、所定の部品搭載位置に位置決めされる。そして、部品供給制御部43は、フィーダー24Fの部品供給処理を制御する。
【0042】
ヘッド制御部44は、フィーダー24Fにより供給された部品の上方に吸着ノズル2511が位置するように、ヘッドユニット25を移動させる。吸着ノズル2511が部品の上方に位置すると、ヘッド制御部44は、吸着ノズル2511を下降させる。下降された吸着ノズル2511は、部品を吸着保持する(ステップa1)。吸着ノズル2511が部品を吸着保持すると、ヘッド制御部44は、吸着ノズル2511を上昇させる。このとき、第2撮像部32は、吸着ノズル2511に吸着保持された部品を側方から撮像して第2吸着画像GA2を取得する(ステップa2)。更に、ヘッド制御部44は、コンベア23上の半田ペースト印刷済基板PPにおける部品搭載位置の上方に吸着ノズル2511が位置するように、ヘッドユニット25を移動させる。このとき、第1撮像部31は、吸着ノズル2511に吸着保持された部品を下方から撮像して第1吸着画像GA1を取得する(ステップa2)。
【0043】
第1撮像部31が第1吸着画像GA1を取得し、第2撮像部32が第2吸着画像GA2を取得すると、第1吸着判定部46は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2の特徴量を検出することで吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第1吸着判定情報DA1を出力する(ステップa3)。また、第2吸着判定部47は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を第1カテゴリと第2カテゴリとに分類する。そして、第2吸着判定部47は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2が属するカテゴリに応じて処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第2吸着判定情報DA2を出力する(ステップa3)。
【0044】
第3吸着判定部48は、第1吸着判定情報DA1と第2吸着判定情報DA2とに基づいて、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否の最終判定の結果を示す第3吸着判定情報DA3を出力する(ステップa4)。
【0045】
第3吸着判定部48から第3吸着判定情報DA3が出力されると、ヘッド制御部44は、第3吸着判定情報DA3の判定結果が、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態が良好であることを示すか否かを判断する(ステップa5)。部品吸着処理の処理状態が良好であるとの判定結果である場合(ステップa5でYES)、ヘッド制御部44は、部品搭載位置の上方に配置された吸着ノズル2511を下降させて、半田ペースト印刷済基板PPへの部品の部品搭載動作を実行する(ステップa6)。このようにして、部品を半田ペースト印刷済基板PPに搭載することができる。
【0046】
一方、部品吸着処理の処理状態が不良であるとの判定結果である場合(ステップa5でNO)、ヘッド制御部44は、吸着ノズル2511に吸着保持された部品を廃棄する部品廃棄動作を実行するように、ヘッドユニット25の動作を制御する(ステップa7)。このようにして、部品吸着処理の処理状態が不良である場合の部品を廃棄することにより、半田ペースト印刷済基板PPに対する部品の搭載不良の発生を抑制することができる。
【0047】
次に、半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cによって構成される検査装置12について、図1に加えて図6,7を参照しながら説明する。検査装置12は、検査通信部121と、検査撮像部122と、検査制御部123とを備える。
【0048】
検査通信部121は、後記の管理データ記憶装置13及びアルゴリズム記憶装置14とデータ通信を行うためのインターフェースである。
【0049】
検査撮像部122は、例えばCMOSやCCD等の撮像素子を備えた撮像カメラである。検査撮像部122は、対応する処理装置11の処理状態の画像を示す検査画像GIを取得する。例えば、半田ペースト検査装置12Aの検査撮像部122は、半田印刷装置11Aの印刷処理の処理状態を確認可能な半田ペースト印刷済基板PPの画像を検査画像GIとして取得する。同様に、搭載検査装置12Bの検査撮像部122は、部品実装装置11Bの部品搭載処理の処理状態を確認可能な部品搭載基板PPAの画像を検査画像GIとして取得する。また、リフロー検査装置12Cの検査撮像部122は、リフロー装置11Cのリフロー処理の処理状態を確認可能なリフロー基板PPBの画像を検査画像GIとして取得する。
【0050】
検査制御部123は、CPU、制御プログラムを記憶するROM、CPUの作業領域として使用されるRAM等から構成されている。検査制御部123は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、検査通信部121及び検査撮像部122を制御するとともに、各種演算処理を実行する。検査制御部123は、主たる機能構成として、通信制御部1231と、撮像制御部1232と、第1検査判定部1233と、第2検査判定部1234と、第3検査判定部1235とを含む。
【0051】
通信制御部1231は、検査通信部121を制御することにより、検査装置12と管理データ記憶装置13との間のデータ通信と、検査装置12とアルゴリズム記憶装置14との間のデータ通信とを制御する。検査通信部121は、検査画像GIと後記の第3検査判定部1235から出力される第3検査判定情報DI3とを関連付けた検査データセットDSを、管理データ記憶装置13に送る。例えば、半田ペースト検査装置12Aの検査通信部121は、検査画像GIと第3検査判定情報DI3とを関連付けた半田ペースト検査データセットDSPTを管理データ記憶装置13に送る。同様に、搭載検査装置12Bの検査通信部121は、検査画像GIと第3検査判定情報DI3とを関連付けた搭載検査データセットDSMTを管理データ記憶装置13に送る。また、リフロー検査装置12Cの検査通信部121は、検査画像GIと第3検査判定情報DI3とを関連付けたリフロー検査データセットDSRFを管理データ記憶装置13に送る。なお、検査通信部121は、アルゴリズム記憶装置14に記憶される後記の検査アルゴリズムを受信する。
【0052】
撮像制御部1232は、検査撮像部122による撮像動作を制御する。
【0053】
第1検査判定部1233は、検査画像GIの特徴量を検出することで対応する処理装置11の処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第1検査判定情報DI1を出力する。前記特徴量は、検査画像GIにおける、対応する処理装置11の処理状態を確認するための領域部分の寸法や面積などで表される。
【0054】
第2検査判定部1234は、AI(人工知能)による画像分類の手法を用いて、対応する処理装置11の処理状態の良否を判定する。具体的には、第2検査判定部1234は、検査画像GIを第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、検査画像GIが第1カテゴリに属する場合には対応する処理装置11の処理状態が良好であると判定し、検査画像GIが第2カテゴリに属する場合には処理状態が不良であると判定する。そして、第2検査判定部1234は、AI(人工知能)による画像分類の手法を用いた上記の判定結果を示す第2検査判定情報DI2を出力する。
【0055】
第3検査判定部1235は、第1検査判定情報DI1と第2検査判定情報DI2とに基づいて、対応する処理装置11の処理状態の良否の最終判定の結果を示す第3検査判定情報DI3を出力する。
【0056】
上記の通り、検査装置12では、判定手法が互いに異なる第1検査判定部1233及び第2検査判定部1234の各判定結果に基づいて第3検査判定部1235が、対応する処理装置11の処理状態の良否の最終判定を行う。これにより、処理状態の良否の最終判定の判定精度を高めることが可能となる。
【0057】
第1検査判定情報DI1によって示される処理状態の良否の判定結果と、第2検査判定情報DI2によって示される処理状態の良否の判定結果とが一致する場合、第3検査判定部1235は、当該一致した判定結果を最終判定の結果として示す第3検査判定情報DI3を出力する。これにより、対応する処理装置11の処理状態の良否の最終判定の判定精度を高水準で維持することができる。
【0058】
例えば、第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2によって示される判定結果がそれぞれ、処理状態が良好であることを示して一致する場合、第3検査判定部1235は、処理状態が良好であることを示す第3検査判定情報DI3を出力する。
【0059】
一方、第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2によって示される判定結果がそれぞれ、処理状態が不良であることを示して一致する場合、第3検査判定部1235は、処理状態が不良であることを示す第3検査判定情報DI3を出力する。この場合、第3検査判定部1235は、検査画像GIを用いたオペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3検査判定情報DI3として出力するように構成されていてもよい。つまり、第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2がいずれも、処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、検査画像GIを用いたオペレータによる目視判定が行われてもよい。そして、第3検査判定部1235は、オペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3検査判定情報DI3として出力する。
【0060】
第1検査判定情報DI1によって示される処理状態の良否の判定結果と、第2検査判定情報DI2によって示される処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、第3検査判定部1235は、処理状態が不良であるとの最終判定の結果を示す第3検査判定情報DI3を出力する。第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2によって示される判定結果が一致しない場合、第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2のいずれかの情報は、処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報となる。この場合、対応する処理装置11の処理状態が不良である可能性を完全には否定できない。このため、第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2によって示される判定結果が一致しない場合、第3検査判定部1235は、処理状態が不良であるとの最終判定の結果を示す第3検査判定情報DAI3を出力する。これにより、対応する処理装置11の処理状態が不良であることに起因して、部品搭載基板PPAの品質が低下することをより厳格に抑制することができる。
【0061】
また、第1検査判定情報DI1によって示される処理状態の良否の判定結果と、第2検査判定情報DI2によって示される処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、第3検査判定部1235は、処理状態が良好であるとの最終判定の結果を示す第3検査判定情報DI3を出力するように構成されていてもよい。この場合、第3検査判定部1235による最終判定の判定基準が過度に厳格な基準に設定されるのを抑制することができる。
【0062】
なお、第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2によって示される判定結果が一致しない場合、第3検査判定部1235は、検査画像GIを用いたオペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3検査判定情報DI3として出力するように構成されていてもよい。つまり、第1検査判定情報DI1及び第2検査判定情報DI2によって示される判定結果が一致しない場合、検査画像GIを用いたオペレータによる目視判定が行われてもよい。そして、第3検査判定部1235は、オペレータによる目視判定の判定結果を示す情報を第3検査判定情報DI3として出力する。
【0063】
第3検査判定部1235から出力された第3検査判定情報DI3は、検査画像GIと関連付けられて検査データセットDSとされる。この検査データセットDSは、検査通信部121を介して管理データ記憶装置13に送られる。
【0064】
次に、図7のフローチャートを参照しながら、検査装置12の検査判定動作について説明する。
【0065】
検査装置12は、対応する処理装置11から搬出された基板が搬入されることにより、検査判定動作を開始する(ステップb1)。まず、検査撮像部122は、検査画像GIを取得する(ステップb2)。
【0066】
検査撮像部122が検査画像GIを取得すると、第1検査判定部1233は、検査画像GIの特徴量を検出することで対応する処理装置11の処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第1検査判定情報DI1を出力する(ステップb3)。また、第2検査判定部1234は、検査画像GIを第1カテゴリと第2カテゴリとに分類する。そして、第2検査判定部1234は、検査画像GIが属するカテゴリに応じて処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第2検査判定情報DI2を出力する(ステップb3)。
【0067】
第3検査判定部1235は、第1検査判定情報DI1と第2検査判定情報DI2とに基づいて、対応する処理装置11の処理状態の良否の最終判定の結果を示す第3検査判定情報DI3を出力する(ステップb4)。
【0068】
第3検査判定部1235から第3検査判定情報DI3が出力されると、検査制御部123は、第3検査判定情報DI3の判定結果が、対応する処理装置11の処理状態が良好であることを示すか否かを判断する(ステップb5)。処理状態が良好であるとの判定結果である場合(ステップb5でYES)、検査制御部123は、検査後の基板を検査装置12から下流側へ搬出させる(ステップb6)。
【0069】
一方、処理状態が不良であるとの判定結果である場合(ステップb5でNO)、検査制御部123は、検査後の基板を廃棄する基板廃棄動作を実行する(ステップb7)。この際、例えば、処理状態が不良であるとの判定結果を示す第3検査判定情報DI3が搭載検査装置12Bにおいて出力された場合、処理状態の不良の対象の部品を新たな部品と交換することが可能であれば、オペレータは、不良の対象の部品を廃棄するとともに、新たな部品に交換して部品搭載基板PPAを修理する作業を行うことがある。一方、不良の対象の部品を新たな部品に交換することが不可能な場合、オペレータは、部品搭載基板PPAを廃棄する。
【0070】
次に、管理データ記憶装置13について、図1に加えて図8を参照しながら説明する。管理データ記憶装置13は、部品実装装置11Bとデータ通信可能に接続される。また、管理データ記憶装置13は、複数の検査装置12を構成する半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cの各々とデータ通信可能に接続される。上記の通り、部品実装装置11Bから出力された部品吸着データセットDSPPは、管理データ記憶装置13に入力される。また、半田ペースト検査装置12Aから出力された半田ペースト検査データセットDSPT、搭載検査装置12Bから出力された搭載検査データセットDSMT、及び、リフロー検査装置12Cから出力されたリフロー検査データセットDSRFについても、管理データ記憶装置13に入力される。
【0071】
管理データ記憶装置13は、図8に示される管理データDMを蓄積して記憶する装置である。管理データDMは、基板情報DPP、部品情報DP、半田ペースト検査データセットDSPT、部品吸着データセットDSPP、搭載検査データセットDSMT、及びリフロー検査データセットDSRFを関連付けたデータである。管理データ記憶装置13には、管理データDMのデータ群が記憶される。
【0072】
基板情報DPPは、半田ペースト印刷済基板PP、部品搭載基板PPA、及びリフロー基板PPBを特定するための情報である。基板情報DPPには、各基板を特定するための情報として、基板IDなどの情報が登録されている。部品情報DPは、部品実装装置11Bにおける部品搭載基板PPAの生産時に用いられた部品を特定するための情報である。部品情報DPには、部品を特定するための情報として、部品に固有の部品名、部品の種類を示す部品種、部品の外形寸法などの情報が登録されている。
【0073】
半田ペースト検査データセットDSPTは、既述の通り、半田ペースト検査装置12Aから出力された検査データセットであって、検査画像GIと第3検査判定情報DI3とが関連付けられたデータセットである。部品吸着データセットDSPPは、既述の通り、部品実装装置11Bから出力されたデータセットであって、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と第3吸着判定情報DA3とが関連付けられたデータセットである。搭載検査データセットDSMTは、既述の通り、搭載検査装置12Bから出力された検査データセットであって、検査画像GIと第3検査判定情報DI3とが関連付けられたデータセットである。リフロー検査データセットDSRFは、既述の通り、リフロー検査装置12Cから出力された検査データセットであって、検査画像GIと第3検査判定情報DI3とが関連付けられたデータセットである。
【0074】
次に、管理装置15について、図1に加えて図9,10を参照しながら説明する。管理装置15は、部品実装ライン10を管理するための装置である。管理装置15は、管理データ記憶装置13及びアルゴリズム記憶装置14とデータ通信可能に接続される。管理装置15は、管理データ記憶装置13に蓄積記憶された管理データDMのデータ群を読み込むことが可能である。また、管理装置15は、後記の学習部1545により生成される検査アルゴリズムIALをアルゴリズム記憶装置14に入力することが可能である。
【0075】
アルゴリズム記憶装置14は、管理装置15からの検査アルゴリズムIALを記憶する装置である。アルゴリズム記憶装置14は、部品実装装置11Bとデータ通信可能に接続される。また、アルゴリズム記憶装置14は、複数の検査装置12を構成する半田ペースト検査装置12A、搭載検査装置12B、及びリフロー検査装置12Cの各々とデータ通信可能に接続される。このため、部品実装装置11Bは、アルゴリズム記憶装置14に記憶された検査アルゴリズムIALを読み込むことが可能である。部品実装装置11Bでは、第2吸着判定部47は、検査アルゴリズムIALに基づいて第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、吸着ノズル2511の処理状態の良否を判定する。同様に、各検査装置12は、アルゴリズム記憶装置14に記憶された検査アルゴリズムIALを読み込むことが可能である。各検査装置12では、第2検査判定部1234は、検査アルゴリズムIALに基づいて検査画像GIを第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、対応する処理装置11の処理状態の良否を判定する。
【0076】
管理装置15は、管理通信部151と、表示部152と、操作部153と、管理制御部154とを備える。
【0077】
管理通信部151は、管理データ記憶装置13及びアルゴリズム記憶装置14とデータ通信を行うためのインターフェースである。管理通信部151は、管理データDMのデータ群を管理データ記憶装置13から取得するとともに、検査アルゴリズムIALをアルゴリズム記憶装置14に送る。
【0078】
表示部152は、例えば液晶ディスプレイ等によって構成される。表示部152は、後記のカテゴリ情報生成部1543の要求に応じて、管理データDMのデータ群に含まれる第1吸着画像GA1、第2吸着画像GA2、及び検査画像GIなどの各種の画像を表示する。
【0079】
操作部153は、キーボード、マウス、または、表示部152に設けられたタッチパネル等によって構成される。操作部153は、オペレータによる各種指令の入力操作を受け付ける。操作部153は、オペレータによるカテゴリ指定指令情報DCCが入力される。カテゴリ指定指令情報DCCは、部品実装装置11Bに対応した画像であって、管理データDMに含まれる部品吸着データセットDSPPを構成する第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2が、第1カテゴリと第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを指定するための情報である。また、カテゴリ指定指令情報DCCは、各検査装置12に対応した画像であって、管理データDMに含まれる半田ペースト検査データセットDSPT、搭載検査データセットDSMT、及びリフロー検査データセットDSRFを構成する検査画像GIが、第1カテゴリと第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを指定するための情報である。
【0080】
操作部153は、表示部152における第1吸着画像GA1、第2吸着画像GA2、及び検査画像GIの表示に対応して、カテゴリ指定指令情報DCCの入力を受け付ける。これにより、オペレータは、表示部152に表示された各画像を確認しながら、当該各画像が第1カテゴリと第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを目視判定し、その目視判定に応じたカテゴリ指定指令情報DCCを操作部153から入力することができる。
【0081】
管理制御部154は、CPU、制御プログラムを記憶するROM、CPUの作業領域として使用されるRAM等から構成されている。管理制御部154は、CPUがROMに記憶された制御プログラムを実行することにより、管理通信部151及び表示部152を制御するとともに、各種演算処理を実行する。管理制御部154は、主たる機能構成として、通信制御部1541と、表示制御部1542と、カテゴリ情報生成部1543と、学習データ生成部1544と、学習部1545とを含む。
【0082】
通信制御部1541は、管理通信部151を制御することにより、管理装置15と管理データ記憶装置13との間のデータ通信と、管理装置15とアルゴリズム記憶装置14との間のデータ通信とを制御する。表示制御部1542は、表示部152を制御する。
【0083】
カテゴリ情報生成部1543は、部品実装装置11Bに対応した第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と、各検査装置12に対応した検査画像GIとが、第1カテゴリと第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを示すカテゴリ情報DCTを生成する。カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMのデータ群に含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの全ての画像に対応してカテゴリ情報DCTを生成する。この際、カテゴリ情報生成部1543は、部品実装ライン10において最下流に配置されたリフロー検査装置12C(特定検査装置)に対応したリフロー検査データセットDSRFを構成する第3検査判定情報DI3と、操作部153を介して入力されるカテゴリ指定指令情報DCCとに基づいて、カテゴリ情報DCTを生成する。
【0084】
学習データ生成部1544は、管理データDMのデータ群に含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2にカテゴリ情報DCTを関連付けた学習データDLNを、部品実装装置11Bの第2吸着判定部47に対応して生成する。また、学習データ生成部1544は、管理データDMのデータ群に含まれる検査画像GIにカテゴリ情報DCTを関連付けた学習データDLNを、各検査装置12の第2検査判定部1234に対応して生成する。
【0085】
学習部1545は、部品実装装置11Bに対応した学習データDLNに基づいて、第2吸着判定部47が第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を分類する際の分類基準を機械学習し、当該分類基準に従った画像分類の手順を示す検査アルゴリズムIALを生成する。また、学習部1545は、各検査装置12に対応した学習データDLNに基づいて、第2検査判定部1234が検査画像GIを分類する際の分類基準を機械学習し、当該分類基準に従った画像分類の手順を示す検査アルゴリズムIALを生成する。学習部1545により生成された検査アルゴリズムIALは、アルゴリズム記憶装置14に記憶される。
【0086】
学習部1545が実行する機械学習の手法は、特に限定されるものではないが、例えば、ニューラルネットワーク(Neural Network)を使用した手法が挙げられる。ニューラルネットワークは、人間の脳の構造を模した構成となっており、人間の脳におけるニューロン(神経細胞)の機能を模した論理回路を多層に積層して構成されたものである。ニューラルネットワークは、論理回路層として、入力層、隠れ層、及び出力層を含んで構成される。
【0087】
上記の通り、部品実装装置11Bの第2吸着判定部47、及び各検査装置12の第2検査判定部1234による画像分類の際の分類基準を学習部1545が学習するときに用いられる学習データDLNは、学習データ生成部1544によって生成される。部品実装装置11Bの第2吸着判定部47に対応した学習データDLNは、管理データDMのデータ群に含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2に、カテゴリ情報DCTを関連付けたデータである。各検査装置12の第2検査判定部1234に対応した学習データDLNは、管理データDMのデータ群に含まれる検査画像GIに、カテゴリ情報DCTを関連付けたデータである。
【0088】
学習データDLNを構成するカテゴリ情報DCTは、通常、操作部153を介したオペレータによるカテゴリ指定指令情報DCCの入力によって設定される。つまり、通常は、管理データDMのデータ群に含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの全ての画像に対応してオペレータが、カテゴリ指定指令情報DCCの入力操作を行う必要があった。この場合、部品実装装置11Bの第2吸着判定部47、及び各検査装置12の第2検査判定部1234における判定精度を高めるためには、オペレータは、膨大な量の画像に対応してカテゴリ指定指令情報DCCの入力操作を行う必要がある。この場合、オペレータにとっては大きな作業負担となる。
【0089】
そこで、本実施形態では、管理データDMのデータ群に含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの各画像に対応したカテゴリ情報DCTを生成する場合、カテゴリ情報生成部1543は、カテゴリ指定指令情報DCCだけではなく、リフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3についても参照する。この場合、オペレータは、管理データDMのデータ群に含まれる全ての画像に対応してカテゴリ指定指令情報DCCの入力操作を行う必要はなくなる。これにより、オペレータの作業負担を軽減しつつ、管理データDMのデータ群に含まれる各画像に対応したカテゴリ情報DCTを生成することができる。このため、オペレータの作業負担を軽減した上で、部品実装装置11Bの第2吸着判定部47、及び各検査装置12の第2検査判定部1234における判定精度を高めることができる。
【0090】
最下流のリフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が良好であるとの判定結果を示す情報であり、且つ、リフロー検査装置12C以外の半田ペースト検査装置12A及び搭載検査装置12Bに対応した第3検査判定情報DI3、並びに部品実装装置11Bに対応した第3吸着判定情報DA3が何れも良好であるとの判定結果を示す情報である場合を想定する。この場合、カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMに含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの各画像が第1カテゴリに属することを示すカテゴリ情報DCTを生成する。この場合、カテゴリ情報生成部1543は、カテゴリ指定指令情報DCCを参照せずに、各画像が第1カテゴリに属することを示すカテゴリ情報DCTを自動的に生成する。これにより、オペレータの作業負担をより確実に軽減しつつ、管理データDMのデータ群に含まれる各画像に対応したカテゴリ情報DCTを生成することができる。
【0091】
既述の通り、例えば、処理状態が不良であるとの判定結果を示す第3検査判定情報DI3が搭載検査装置12Bにおいて出力された場合、処理状態の不良の対象の部品を新たな部品と交換することが可能であれば、オペレータは、不良の対象の部品を廃棄するとともに、新たな部品に交換して部品搭載基板PPAを修理する作業を行うことがある。この場合、搭載検査装置12Bに対応した第3検査判定情報DI3が不良であるとの判定結果を示す情報であるにも関わらず、修理された部品搭載基板PPAが搭載検査装置12Bよりも下流側に送られて、最下流のリフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が良好であるとの判定結果を示すことがある。このような、最下流のリフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が良好であるとの判定結果を示す情報であり、且つ、リフロー検査装置12C以外の半田ペースト検査装置12A及び搭載検査装置12Bに対応した第3検査判定情報DI3、並びに部品実装装置11Bに対応した第3吸着判定情報DA3の少なくとも何れかの情報が不良であるとの判定結果を示す情報である場合を想定する。
【0092】
この場合、カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMに含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの各画像がカテゴリ指定指令情報DCCによって指定されるカテゴリに属することを示すカテゴリ情報DCTを生成する。これにより、オペレータが部品搭載基板PPAを修理する作業を行った場合などに、オペレータにより指定されたカテゴリ指定指令情報DCCに基づいて、管理データDMのデータ群に含まれる各画像に対応したカテゴリ情報DCTを生成することができる。
【0093】
また、最下流のリフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、リフロー検査装置12Cよりも上流側の半田印刷装置11A、部品実装装置11B及びリフロー装置11Cの少なくとも何れかの処理装置11の処理状態が不良である可能性がある。このような、最下流のリフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が不良であるとの判定結果を示す情報である場合を想定する。
【0094】
この場合、カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMに含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの各画像がカテゴリ指定指令情報DCCによって指定されるカテゴリに属することを示すカテゴリ情報DCTを生成する。これにより、各処理装置11の処理状態が不良である可能性がある場合に、オペレータにより指定されたカテゴリ指定指令情報DCCに基づいて、管理データDMのデータ群に含まれる各画像に対応したカテゴリ情報DCTを生成することができる。この場合、オペレータは、各処理装置11の処理状態が不良である可能性がある場面に対応した画像だけを集中的に確認しながら、当該画像が第1カテゴリと第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを目視判定し、その目視判定に応じたカテゴリ指定指令情報DCCを操作部153から入力することができる。
【0095】
次に、図10のフローチャートを参照しながら、管理装置15の学習処理について説明する。
【0096】
管理装置15は、管理データ記憶装置13に蓄積記憶された管理データDMのデータ群が管理通信部151を介して取得されることにより、学習処理を開始する(ステップc1)。まず、カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMのデータ群に含まれる基板情報DPP及び部品情報DPによって一義的に特定される管理データDMごとに、最下流のリフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が良好であるとの判定結果を示す情報であるか否かを判断する(ステップc2)。
【0097】
リフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が良好であるとの判定結果を示す情報である場合(ステップc2でYES)、カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMごとに、リフロー検査装置12C以外の半田ペースト検査装置12A及び搭載検査装置12Bに対応した第3検査判定情報DI3、並びに部品実装装置11Bに対応した第3吸着判定情報DA3が何れも良好であるとの判定結果を示す情報であるか否かを判断する(ステップc3)。
【0098】
半田ペースト検査装置12A及び搭載検査装置12Bに対応した第3検査判定情報DI3、並びに部品実装装置11Bに対応した第3吸着判定情報DA3が何れも良好であるとの判定結果を示す情報である場合(ステップc3でYES)、カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMに含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの各画像が第1カテゴリに属することを示すカテゴリ情報DCTを生成する(ステップc4)。
【0099】
リフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3が不良であるとの判定結果を示す情報である場合(ステップc2でNO)、ステップc5に処理が移行される。また、半田ペースト検査装置12A及び搭載検査装置12Bに対応した第3検査判定情報DI3、並びに部品実装装置11Bに対応した第3吸着判定情報DA3の少なくとも何れかの情報が不良であるとの判定結果を示す情報である場合(ステップc3でNO)についても、ステップc5に処理が移行される。
【0100】
ステップc5では、カテゴリ情報生成部1543は、リフロー検査装置12Cに対応した第3検査判定情報DI3であって、判定結果が不良であることを示す第3検査判定情報DI3に関連付けられた第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と各検査画像GIとの表示を要求する表示要求信号を表示制御部1542に向けて出力する。前記表示要求信号を受けた表示制御部1542は、第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と各検査画像GIとの各画像を表示部152に表示させる。そして、操作部153は、表示部152における第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と各検査画像GIとの表示に対応して、オペレータによるカテゴリ指定指令情報DCCの入力を受け付ける。オペレータは、表示部152に表示された各画像を確認しながら、当該各画像が第1カテゴリと第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを目視判定し、その目視判定に応じたカテゴリ指定指令情報DCCを操作部153から入力する。
【0101】
前記表示要求信号の出力後において、カテゴリ情報生成部1543は、操作部153を介してカテゴリ指定指令情報DCCが入力されたか否かを判断する(ステップc6)。カテゴリ指定指令情報DCCが入力された場合(ステップc6でYES)、カテゴリ情報生成部1543は、管理データDMに含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2と検査画像GIとの各画像がカテゴリ指定指令情報DCCによって指定されるカテゴリに属することを示すカテゴリ情報DCTを生成する(ステップc7)。
【0102】
ステップc4及びステップc7においてカテゴリ情報生成部1543によりカテゴリ情報DCTが生成されると、学習データ生成部1544は、管理データDMのデータ群に含まれる第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2にカテゴリ情報DCTを関連付けた学習データDLNを、部品実装装置11Bの第2吸着判定部47に対応して生成する(ステップc8)。また、学習データ生成部1544は、管理データDMのデータ群に含まれる検査画像GIにカテゴリ情報DCTを関連付けた学習データDLNを、各検査装置12の第2検査判定部1234に対応して生成する(ステップc8)。
【0103】
学習データ生成部1544により学習データDLNが生成されると、学習部1545は、部品実装装置11Bに対応した学習データDLNに基づいて、第2吸着判定部47が第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を分類する際の分類基準を機械学習する(ステップc9)。また、学習部1545は、各検査装置12に対応した学習データDLNに基づいて、第2検査判定部1234が検査画像GIを分類する際の分類基準を機械学習する(ステップc9)。そして、学習部1545は、学習した分類基準に従った画像分類の手順を示す検査アルゴリズムIALを、部品実装装置11Bの第2吸着判定部47及び各検査装置12の第2検査判定部1234にそれぞれ対応して生成する(ステップc10)。
【0104】
学習部1545により生成された検査アルゴリズムIALは、アルゴリズム記憶装置14に記憶される。
【0105】
部品実装装置11Bでは、第2吸着判定部47は、アルゴリズム記憶装置14に記憶された検査アルゴリズムIALを読み込むことにより、当該検査アルゴリズムIALに基づいて第1吸着画像GA1及び第2吸着画像GA2を第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、吸着ノズル2511の処理状態の良否を判定することができる。部品実装装置11Bでは、判定手法が互いに異なる第1吸着判定部46及び第2吸着判定部47の各判定結果に基づいて第3吸着判定部48が、吸着ノズル2511による部品吸着処理の処理状態の良否の最終判定を行う。これにより、処理状態の良否の最終判定の判定精度を高めることが可能となる。
【0106】
また、各検査装置12では、第2検査判定部1234は、アルゴリズム記憶装置14に記憶された検査アルゴリズムIALを読み込むことにより、当該検査アルゴリズムIALに基づいて検査画像GIを第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、対応する処理装置11の処理状態の良否を判定することができる。各検査装置12では、判定手法が互いに異なる第1検査判定部1233及び第2検査判定部1234の各判定結果に基づいて第3検査判定部1235が、対応する処理装置11の処理状態の良否の最終判定を行う。これにより、処理状態の良否の最終判定の判定精度を高めることが可能となる。
【0107】
なお、上述した具体的実施形態には以下の構成を有する発明が主に含まれている。
【0108】
本発明の一の局面に係る部品実装システムは、部品が搭載された部品搭載基板を生産する部品実装装置を含む複数の処理装置と、前記処理装置の処理状態を検査する1又は複数の検査装置と、を含む部品実装ラインと、前記部品実装ラインを管理する管理装置と、を備える。前記部品実装装置及び前記検査装置の少なくとも何れか複数の特定装置はそれぞれ、処理装置の処理状態の画像を取得する撮像部と、前記画像の特徴量を検出することで前記処理状態の良否を判定し、その判定結果を示す第1判定情報を出力する第1判定部と、人工知能による画像分類の手法を用いて前記画像を第1カテゴリと第2カテゴリとに分類し、前記画像が前記第1カテゴリに属する場合には前記処理状態が良好であると判定し、前記画像が前記第2カテゴリに属する場合には前記処理状態が不良であると判定し、その判定結果を示す第2判定情報を出力する第2判定部と、前記第1判定情報と前記第2判定情報とに基づいて、前記処理状態の良否の最終判定の結果を示す第3判定情報を出力する第3判定部と、を含む。前記管理装置は、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリと前記第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを指定するカテゴリ指定指令情報が入力される操作部と、前記複数の特定装置のうち前記部品実装ラインにおいて最下流に配置された最下流装置に対応した前記第3判定情報と前記カテゴリ指定指令情報とに基づいて、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリと前記第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを示すカテゴリ情報を生成するカテゴリ情報生成部と、前記画像と前記カテゴリ情報とを関連付けた学習データを、前記複数の特定装置の各々における前記第2判定部に対応して生成する学習データ生成部と、前記学習データに基づいて、前記複数の特定装置の前記第2判定部が前記画像を分類する際の分類基準を学習する学習部と、を含む。
【0109】
この部品実装システムによれば、部品実装ライン上の各特定装置では、判定手法が互いに異なる第1判定部及び第2判定部の各判定結果に基づいて第3判定部が、処理装置の処理状態の良否の最終判定を行う。これにより、処理状態の良否の最終判定の判定精度を高めることが可能となる。
【0110】
また、各特定装置の第2判定部による画像分類の際の分類基準を学習部が学習するときに用いられる学習データは、学習データ生成部によって生成される。この学習データは、各特定装置における画像にカテゴリ情報を関連付けたデータである。学習データを構成するカテゴリ情報は、通常、操作部を介したオペレータによるカテゴリ指定指令情報の入力によって設定される。つまり、通常は、各特定装置における全ての画像に対応してオペレータが、カテゴリ指定指令情報の入力操作を行う必要があった。この場合、各特定装置の第2判定部における判定精度を高めるためには、オペレータは、膨大な量の画像に対応してカテゴリ指定指令情報の入力操作を行う必要がある。この場合、オペレータにとっては大きな作業負担となる。
【0111】
そこで、各画像に対応したカテゴリ情報を生成する場合、カテゴリ情報生成部は、カテゴリ指定指令情報だけではなく、部品実装ラインにおいて最下流に配置された最下流装置に対応した第3判定情報についても参照する。この場合、オペレータは、各特定装置における全ての画像に対応してカテゴリ指定指令情報の入力操作を行う必要はなくなる。これにより、オペレータの作業負担を軽減しつつ、各画像に対応したカテゴリ情報を生成することができる。このため、オペレータの作業負担を軽減した上で、各特定装置の第2判定部における判定精度を高めることができる。
【0112】
上記の部品実装システムにおいて、前記カテゴリ情報生成部は、前記最下流装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が良好であるとの判定結果を示す情報である場合、前記カテゴリ情報として、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記第1カテゴリに属することを示す情報を生成する構成であってもよい。
【0113】
この態様では、部品実装ラインにおいて最下流に配置された最下流装置に対応した第3判定情報が良好であるとの判定結果を示す情報である場合、カテゴリ情報生成部は、各画像が第1カテゴリに属することを示すカテゴリ情報を生成する。この場合、カテゴリ情報生成部は、カテゴリ指定指令情報を参照せずに、各画像が第1カテゴリに属することを示すカテゴリ情報を自動的に生成する。これにより、オペレータの作業負担をより確実に軽減しつつ、各画像に対応したカテゴリ情報を生成することができる。
【0114】
上記の部品実装システムにおいて、前記カテゴリ情報生成部は、前記最下流装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が良好であるとの判定結果を示す情報であり、且つ、前記複数の特定装置のうち前記最下流装置以外の残余の特定装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、前記カテゴリ情報として、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記カテゴリ指定指令情報によって指定されるカテゴリに属することを示す情報を生成する構成であってもよい。
【0115】
例えば、部品実装装置の下流側に配置された検査装置において処理状態が不良であるとの判定結果を示す第3判定情報が出力された場合、処理状態の不良の対象の部品を新たな部品と交換することが可能であれば、オペレータは、不良の対象の部品を廃棄するとともに、新たな部品に交換して部品搭載基板を修理する作業を行うことがある。この場合、部品実装装置の下流側の検査装置に対応した第3判定情報が不良であるとの判定結果を示す情報であるにも関わらず、修理された部品搭載基板が下流側に送られて、最下流装置に対応した第3判定情報が良好であるとの判定結果を示すことがある。このような、最下流装置に対応した第3判定情報が良好であるとの判定結果を示す情報であり、且つ、最下流装置以外の残余の特定装置に対応した第3判定情報が不良であるとの判定結果を示す情報である場合を想定する。
【0116】
この場合、カテゴリ情報生成部は、各画像がカテゴリ指定指令情報によって指定されるカテゴリに属することを示すカテゴリ情報を生成する。これにより、オペレータが部品搭載基板を修理する作業を行った場合などに、オペレータにより指定されたカテゴリ指定指令情報に基づいて、各画像に対応したカテゴリ情報を生成することができる。
【0117】
上記の部品実装システムにおいて、前記カテゴリ情報生成部は、前記最下流装置に対応した前記第3判定情報が、前記処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、前記カテゴリ情報として、前記複数の特定装置にそれぞれ対応した前記画像が前記カテゴリ指定指令情報によって指定されるカテゴリに属することを示す情報を生成する構成であってもよい。
【0118】
最下流装置に対応した第3判定情報が不良であるとの判定結果を示す情報である場合、最下流装置よりも上流側の各処理装置の少なくとも何れかの処理装置の処理状態が不良である可能性がある。このような、最下流装置に対応した第3判定情報が不良であるとの判定結果を示す情報である場合を想定する。
【0119】
この場合、カテゴリ情報生成部は、各画像がカテゴリ指定指令情報によって指定されるカテゴリに属することを示すカテゴリ情報を生成する。これにより、各処理装置の処理状態が不良である可能性がある場合に、オペレータにより指定されたカテゴリ指定指令情報に基づいて、各画像に対応したカテゴリ情報を生成することができる。この場合、オペレータは、各処理装置の処理状態が不良である可能性がある場面に対応した画像だけを集中的に確認しながら、当該画像が第1カテゴリと第2カテゴリとの何れのカテゴリに属するかを目視判定し、その目視判定に応じたカテゴリ指定指令情報を操作部から入力することができる。
【0120】
上記の部品実装システムにおいて、前記第3判定部は、前記第1判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果と、前記第2判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果とが一致する場合、当該一致した判定結果を最終判定の結果として示す前記第3判定情報を出力する構成であってもよい。
【0121】
この態様では、第1判定情報によって示される処理状態の良否の判定結果と、第2判定情報によって示される処理状態の良否の判定結果とが一致する場合、第3判定部は、当該一致した判定結果を最終判定の結果として示す第3判定情報を出力する。これにより、各処理装置の処理状態の良否の最終判定の判定精度を高水準で維持することができる。
【0122】
上記の部品実装システムにおいて、前記第3判定部は、前記第1判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果と、前記第2判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、前記処理状態が不良であるとの最終判定の結果を示す前記第3判定情報を出力する構成であってもよい。
【0123】
第1判定情報及び第2判定情報によって示される判定結果が一致しない場合、第1判定情報及び第2判定情報のいずれかの情報は、処理状態が不良であるとの判定結果を示す情報となる。この場合、処理装置の処理状態が不良である可能性を完全には否定できない。このため、第1判定情報及び第2判定情報によって示される判定結果が一致しない場合、第3判定部は、処理状態が不良であるとの最終判定の結果を示す第3判定情報を出力する。これにより、処理装置の処理状態が不良であることに起因して、部品搭載基板の品質が低下することをより厳格に抑制することができる。
【0124】
上記の部品実装システムにおいて、前記第3判定部は、前記第1判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果と、前記第2判定情報によって示される前記処理状態の良否の判定結果とが一致しない場合、前記処理状態が良好であるとの最終判定の結果を示す前記第3判定情報を出力する構成であってもよい。
【0125】
この態様では、第1判定情報及び第2判定情報によって示される判定結果が一致しない場合、第3判定部は、処理装置の処理状態が良好であるとの最終判定の結果を示す第3判定情報を出力する。この場合、第3判定部による最終判定の判定基準が過度に厳格な基準に設定されるのを抑制することができる。
【0126】
以上説明した通り、本発明によれば、部品実装ラインにおける処理装置の処理状態に関する画像に基づく判定の判定精度を高めることが可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10