(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】空気調和機の運転データ取得装置
(51)【国際特許分類】
F24F 11/88 20180101AFI20240823BHJP
F24F 11/50 20180101ALI20240823BHJP
F24F 1/22 20110101ALI20240823BHJP
【FI】
F24F11/88
F24F11/50
F24F1/22
(21)【出願番号】P 2020127110
(22)【出願日】2020-07-28
【審査請求日】2023-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147566
【氏名又は名称】上田 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100161171
【氏名又は名称】吉田 潤一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100188514
【氏名又は名称】松岡 隆裕
(72)【発明者】
【氏名】床井 圭佑
【審査官】塩田 匠
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-267327(JP,A)
【文献】特開2016-201888(JP,A)
【文献】特開2012-237495(JP,A)
【文献】特開2002-300256(JP,A)
【文献】特開2014-059132(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/22
F24F 11/00-11/89
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和機の室外機の制御盤に着脱可能に接続される伝送ケーブルと、
前記伝送ケーブルが前記制御盤に接続された場合に、前記伝送ケーブルを介して前記制御盤から空気調和機の運転データを取得し、取得した前記運転データを出力するデータ取得基板と、
前記データ取得基板から出力された前記運転データが入力され、入力された前記運転データを出力する変換コネクタと、
前記変換コネクタから出力された前記運転データが入力される給電ユニットと、
を備え
、
携帯型端末装置が前記変換コネクタの端子または前記給電ユニットの端子に接続されることによって、前記運転データが前記携帯型端末装置に入力される空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項2】
外部から電力が供給され、供給された電力の電圧を調節し、電圧が調節された電力を前記データ取得基板に供給する
前記給電ユニットをさらに備えている請求項1に記載の空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項3】
前記給電ユニットに接続され、前記外部から前記給電ユニットに電力を供給する給電ケーブルをさらに備えている請求項2に記載の空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項4】
前記データ取得基板は、前記室外機の筐体の上面に載せられる請求項1から請求項3までの何れか一項に記載の空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項5】
前記データ取得基板に固定された磁石を備え、
前記データ取得基板は、前記磁石と前記筐体との間に発生する磁力を用いて前記筐体の上面に固定される請求項4に記載の空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項6】
空気調和機において、複数の前記運転データが互いに同時に測定されており、
前記データ取得基板は、互いに同時に測定された複数の前記運転データを前記制御盤から取得する請求項1から請求項5までの何れか一項に記載の空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項7】
前記室外機には、複数の室内機が接続されており、
互いに同時に測定された複数の前記運転データには、複数の前記室内機のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の前記運転データが含まれている請求項6に記載の空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項8】
互いに同時に測定された複数の前記運転データには、1個の室内機における複数の部分のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の前記運転データが含まれている請求項6に記載の空気調和機の運転データ取得装置。
【請求項9】
前記データ取得基板から出力された前記運転データが入力される
前記携帯型端末装置をさらに備えている請求項1から請求項8までの何れか一項に記載の運転データ取得装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、空気調和機の運転データ取得装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、空気調和機と、アンテナユニットと、空気調和機とアンテナユニットとを接続する伝送ケーブルと、を備えている空気調和機の運転データ取得装置が知られている。空気調和機は、センサが測定した空気調和機の運転データを出力する制御盤と、制御盤から出力された運転データをアンテナユニットに送信する第1の通信部と、を有している。アンテナユニットは、アンテナと、伝送ケーブルを介して第1の通信部に接続され、伝送ケーブルを介して第1の通信部から送信された運転データをアンテナに送信する第2の通信部と、を有している(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の空気調和機の運転データ取得装置では、第1の通信部は、空気調和機の筐体の内部に配置されている。したがって、空気調和機の構成が複雑化してしまうという問題点があった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、空気調和機の構成を簡素化することができる空気調和機の運転データ取得装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る空気調和機の運転データ取得装置は、空気調和機の室外機の制御盤に着脱可能に接続される伝送ケーブルと、伝送ケーブルが制御盤に接続された場合に、伝送ケーブルを介して制御盤から空気調和機の運転データを取得し、取得した運転データを出力するデータ取得基板と、データ取得基板から出力された運転データが入力され、入力された運転データを出力する変換コネクタと、変換コネクタから出力された運転データが入力される給電ユニットと、を備え、携帯型端末装置が変換コネクタの端子または給電ユニットの端子に接続されることによって、運転データが携帯型端末装置に入力される。
【発明の効果】
【0007】
本開示に係る空気調和機の運転データ取得装置によれば、空気調和機の構成を簡素化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置を示す構成図である。
【
図2】空気調和機の室外機と電源装置とを示す構成図である。
【
図3】
図1の空気調和機の運転データ取得装置を用いて空気調和機の運転データが取得される様子を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置を示す構成図である。
図2は、空気調和機の室外機と電源装置とを示す構成図である。実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1は、伝送ケーブル11と、データ取得基板12と、一対の伝送ケーブル13と、変換コネクタ14と、一対の伝送ケーブル15と、給電ユニット16と、給電ケーブル17と、ベース部18と、を備えている。また、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1は、作業者に所持される携帯型端末装置19を備えている。
【0010】
空気調和機には、図示しないセンサが設けられている。空気調和機のセンサによって、空気調和機の運転データが測定される。空気調和機のセンサによって測定された空気調和機の運転データは、空気調和機のセンサから空気調和機の室外機2の制御盤23に送信される。実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1は、空気調和機の室外機2の制御盤23から空気調和機の運転データを取得する。
【0011】
伝送ケーブル11は、ケーブル本体111と、コネクタ112と、を有している。ケーブル本体111の一端部は、データ取得基板12に接続されている。ケーブル本体111の他端部には、コネクタ112が設けられている。コネクタ112は、空気調和機の室外機2の制御盤23に着脱可能に接続される。言い換えれば、伝送ケーブル11は、空気調和機の室外機2の制御盤23に着脱可能に接続される。
【0012】
伝送ケーブル11が空気調和機の室外機2の制御盤23に接続された場合に、データ取得基板12は、伝送ケーブル11を介して、空気調和機の室外機2の制御盤23から空気調和機の運転データを取得する。また、データ取得基板12は、空気調和機の室外機2の制御盤23から取得した空気調和機の運転データを一対の伝送ケーブル13に出力する。
【0013】
空気調和機の運転データには、空気調和機の冷媒配管の温度の値、空気調和機の冷媒配管の圧力の値、空気調和機に供給される電流の値、空気調和機の圧縮機の周波数の値、空気調和機の冷却ファンの回転数などが含まれている。また、空気調和機の運転データには、空気調和機の運転時間、空気調和機の運転回数などが含まれている。空気調和機では、複数の運転データが互いに同時に測定される。
【0014】
空気調和機には、室外機2に接続される複数の室内機が含まれている。互いに同時に測定される複数の運転データには、複数の室内機のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の運転データが含まれている。また、互いに同時に測定される複数の運転データには、1個の室内機における複数の部分のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の運転データが含まれている。
【0015】
運転データは、時間の経過とともに変化する場合がある。互いに同時に測定される複数の運転データが取得されることによって、複数の運転データのそれぞれの互いの比較をより正確に行うことができる。
【0016】
データ取得基板12には、図示しないロータリースイッチが設けられている。データ取得基板12のロータリースイッチが操作されることによって、データ取得基板12には、携帯型端末装置19がデータ取得基板12から空気調和機の運転データを取得する際に必要となるアドレスが設定される。
【0017】
データ取得基板12から一対の伝送ケーブル13に出力された空気調和機の運転データは、変換コネクタ14に出力される。変換コネクタ14に出力された空気調和機の運転データは、一対の伝送ケーブル15に出力される。一対の伝送ケーブル15に出力された空気調和機の運転データは、給電ユニット16に出力される。
【0018】
携帯型端末装置19は、一対の伝送ケーブル15に接続される変換コネクタ14の図示しない端子に接続可能となっている。また、携帯型端末装置19は、一対の伝送ケーブル15に接続される給電ユニット16の図示しない端子に接続可能となっている。変換コネクタ14の端子に携帯型端末装置19が接続されることによって、携帯型端末装置19には、空気調和機の運転データが入力される。また、給電ユニット16の端子に携帯型端末装置19が接続されることによって、携帯型端末装置19には、空気調和機の運転データが入力される。
【0019】
空気調和機の室外機2と室内機との間の制御は、第1制御となっている。室外機2とデータ取得基板12との間の制御は、第1制御となっている。データ取得基板12と携帯型端末装置19との間の制御は、第1制御とは異なる第2制御となっている。データ取得基板12は、M-netアダプタである。データ取得基板12は、第1制御によって室外機2から空気調和機の運転データを取得し、取得された空気調和機の運転データを第2制御によって携帯型端末装置19に出力する。
【0020】
給電ユニット16は、外部である電源装置3から電力が供給される。給電ユニット16は、電源装置3から供給された電力の電圧を調節し、電圧が調節された電力をデータ取得基板12に供給する。給電ケーブル17は、給電ユニット16に接続されている。給電ケーブル17は、電源装置3から給電ユニット16に電力を供給する。
【0021】
この例では、電源装置3から給電ユニット16に供給される電力は、100Vの交流電力となっている。給電ユニット16は、100Vの交流電力を24Vの直流電力に変換し、変換された24Vの直流電力をデータ取得基板12に供給する。給電ユニット16からデータ取得基板12への電力の供給は、一対の伝送ケーブル13、変換コネクタ14および一対の伝送ケーブル15を介して行われる。
【0022】
ベース部18の形状は、平板形状となっている。したがって、ベース部18の一対の表面のうちの一方の表面を第1表面とし、他方の表面を第2表面とする。ベース部18の第1表面の形状は、平面形状となっている。ベース部18の第1表面には、データ取得基板12、変換コネクタ14および給電ユニット16が固定されている。ベース部18の第1表面の形状が平面形状であることによって、ベース部18の第1表面へのデータ取得基板12、変換コネクタ14および給電ユニット16の固定が容易となる。ベース部18の第1表面へのデータ取得基板12、変換コネクタ14および給電ユニット16の固定は、図示しない複数のねじを用いて行われる。ベース部18は、図示しない磁石を有している。磁石は、ベース部18の第2表面側の部分に配置されている。
【0023】
空気調和機の運転データ取得装置1は、空気調和機の室外機2に取り付けられる。空気調和機は、いわゆるマルチ型の空気調和機ではなく、いわゆるスリム型の空気調和機となっている。したがって、空気調和機の室外機2は、いわゆるスリム型の室外機2となっている。マルチ型の空気調和機では、第2制御が用いられており、スリム型の空気調和機では、第1制御が用いられている。
【0024】
空気調和機の室外機2は、筐体21と、筐体21の側板に設けられたパネル22と、筐体21の内部に設けられた制御盤23と、を有している。筐体21の側板には、開口部211が形成されている。パネル22は、開口部211を開閉する。開口部211が開くことによって、室外機2の制御盤23が露出される。開口部211が閉じられることによって、室外機2の制御盤23が筐体21およびパネル22によって覆われる。
【0025】
空気調和機の室外機2に隣り合うように、電源装置3が設置されている。電源装置3には、プラグ受けが形成されている。電源装置3のプラグ受けには、給電ケーブル17の差込プラグが抜き差しされる。給電ケーブル17の差込プラグが電源装置3のプラグ受けに差し込まれることによって、電源装置3から給電ケーブル17に電力が供給される。給電ケーブル17の差込プラグが電源装置3のプラグ受けから引き抜かれることによって、電源装置3から給電ケーブル17への電力の供給が停止される。
【0026】
次に、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1を用いて空気調和機の運転データを取得する手順について説明する。
図3は、
図1の空気調和機の運転データ取得装置1を用いて空気調和機の運転データが取得される様子を示す図である。
【0027】
まず、作業者Aは、ベース部18を筐体21の上面に載せる。上方から見た場合に、筐体21の上面の面積は、ベース部18の面積よりも大きい。したがって、ベース部18は、筐体21の上面に安定して載せられる。
【0028】
筐体21の上面は、磁石によって磁化する材料から構成されている。したがって、磁石を有するベース部18が筐体21の上面に載せられることによって、ベース部18の磁石と筐体21との間に磁力が発生する。ベース部18の磁石と筐体21との間に発生する磁力を用いて、ベース部18が筐体21の上面に固定される。ベース部18における第2表面側の部分に磁石が配置されることによって、ベース部18と筐体21の上面との間の固定が強固になる。
【0029】
ベース部18が筐体21の上面に固定されることによって、データ取得基板12、変換コネクタ14および給電ユニット16が筐体21に固定される。
【0030】
その後、作業者Aは、室外機2に設けられた図示しないブレーカを操作して、室外機2への電力の供給を停止する。また、作業者Aは、開口部211が開く方向にパネル22を回転させて、制御盤23を露出させる。
【0031】
その後、作業者Aは、伝送ケーブル11のコネクタ112を制御盤23に接続する。伝送ケーブル11の長手方向の寸法は、ベース部18が筐体21の上面に載せられた場合に、データ取得基板12と制御盤23との間の距離よりも長い寸法となっている。これにより、ベース部18が筐体21の上面に載せられた場合に、伝送ケーブル11のコネクタ112を制御盤23に接続することが可能となる。
【0032】
その後、作業者Aは、データ取得基板12のロータリースイッチを操作して、アドレスを設定する。
【0033】
その後、作業者Aは、携帯型端末装置19を変換コネクタ14の端子または給電ユニット16の端子に接続する。
【0034】
その後、作業者Aは、給電ケーブル17の差込プラグを電源装置3のプラグ受けに差し込む。給電ケーブル17の長手方向の寸法は、ベース部18が筐体21の上面に載せられた場合に、給電ユニット16と電源装置3との間の距離よりも長い寸法となっている。これにより、ベース部18が筐体21の上面に載せられた場合に、給電ケーブル17の差込プラグが電源装置3のプラグ受けに差し込むことが可能となる。
【0035】
給電ケーブル17の差込プラグが電源装置3のプラグ受けに差し込まれることによって、給電ケーブル17、給電ユニット16、一対の伝送ケーブル15、変換コネクタ14および一対の伝送ケーブル13を介して、データ取得基板12に電力が供給される。
【0036】
その後、作業者Aは、室外機2に設けられたブレーカを操作して、室外機2に電力を供給する。これにより、空気調和機の運転データが室外機2からデータ取得基板12に出力される。
【0037】
その後、作業者Aは、携帯型端末装置19を操作して携帯型端末装置19にアドレスを入力する。携帯型端末装置19に入力されるアドレスは、作業者Aがロータリースイッチを操作することによってデータ取得基板12に設定されたアドレスである。携帯型端末装置19にアドレスが入力されることによって、空気調和機の運転データがデータ取得基板12から携帯型端末装置19に取得される。
【0038】
データ取得基板12から携帯型端末装置19への空気調和機の運転データの取得が完了した場合には、作業者Aは、室外機2に設けられたブレーカを操作して、室外機2への電力の供給を停止する。
【0039】
その後、作業者Aは、給電ケーブル17の差込プラグを電源装置3のプラグ受けから引き抜く。これにより、電源装置3からデータ取得基板12への電力の供給が停止される。
【0040】
その後、作業者Aは、携帯型端末装置19と変換コネクタ14の端子または給電ユニット16の端子との接続を解除する。
【0041】
その後、作業者Aは、伝送ケーブル11のコネクタ112と制御盤23との接続を解除する。
【0042】
その後、作業者Aは、開口部211が閉じられる方向にパネル22を回転させて、筐体21およびパネル22が制御盤23を覆う。これにより、制御盤23が露出された状態が維持されることが防止される。
【0043】
その後、作業者Aは、ベース部18を筐体21の上面から取り外す。
【0044】
以上により、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1を用いて空気調和機の運転データを取得する手順が終了する。
【0045】
以上説明したように、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1は、伝送ケーブル11と、データ取得基板12と、を備えている。伝送ケーブル11は、室外機2の制御盤23に着脱可能に接続される。伝送ケーブル11が制御盤23に接続された場合に、データ取得基板12は、伝送ケーブル11を介して制御盤23から空気調和機の運転データを取得し、取得した空気調和機の運転データを出力する。この構成によれば、空気調和機の運転データが制御盤23から取得される場合には、作業者が伝送ケーブル11を制御盤23に接続することができる。また、空気調和機の運転データが制御盤23から取得されない場合には、作業者が伝送ケーブル11と制御盤23との接続を解除することができる。その結果、空気調和機の運転データが制御盤23から取得されない場合には、空気調和機の構成を簡素化することができる。
【0046】
また、伝送ケーブル11が制御盤23に着脱可能に接続される。これにより、1個の空気調和機の運転データ取得装置1を、複数の制御盤23のそれぞれに別々に接続することができる。その結果、1個の空気調和機の運転データ取得装置1を複数の制御盤23のそれぞれに順に接続することによって、複数の制御盤23から空気調和機の運転データを順に取得することができる。
【0047】
また、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1は、給電ユニット16を備えている。給電ユニット16には、電源装置3から電力が供給される。給電ユニット16は、電源装置3から供給された電力の電圧を調節し、電圧が調節された電力をデータ取得基板12に供給する。これにより、空気調和機の運転データ取得装置1に電源装置が設けられてない場合に、電源装置3を用いてデータ取得基板12に電力を供給することができる。
【0048】
また、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1は、給電ケーブル17を備えている。給電ケーブル17は、給電ユニット16に接続される。給電ケーブル17は、電源装置3から給電ユニット16に電力を供給する。これにより、給電ユニット16と電源装置3との間の距離が大きい場合であっても、給電ケーブル17が給電ユニット16および電源装置3に接続されることによって、電源装置3から給電ユニット16に電力を供給することができる。
【0049】
また、データ取得基板12は、室外機2の筐体21の上面に載せられる。この構成によれば、制御盤23が筐体21の上面の近くに配置されている場合に、データ取得基板12を制御盤23の近くに配置することができる。この場合に、伝送ケーブル11の長手方向の寸法を短くすることができる。また、データ取得基板12が室外機2の筐体21の上面に載せられることによって、作業者Aの作業スペースを大きくすることができる。
【0050】
また、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1では、ベース部18が磁石を備えている。ベース部18の磁石と筐体21との間に発生する磁力を用いて、データ取得基板12は、筐体21の上面に固定される。この構成によれば、筐体21の上面にデータ取得基板12を簡単に固定することができる。また、ベース部18の磁石と筐体21との間に発生する磁力よりも強い力により作業者Aがベース部18を持ち上げることによって、ベース部18と筐体21の上面との間の固定が解除される。これにより、筐体21の上面からデータ取得基板12を簡単に取り外すことができる。
【0051】
また、空気調和機において、複数の運転データが互いに同時に測定されている。データ取得基板12は、互いに同時に測定された複数の運転データを制御盤23から取得する。この構成によれば、互いに同時に測定された複数の運転データのそれぞれを互いに比較することができる。
【0052】
また、室外機2には、複数の室内機が接続されている。互いに同時に測定された複数の運転データには、複数の室内機のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の運転データが含まれている。この構成によれば、複数の室内機のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の運転データのそれぞれを互いに比較することができる。
【0053】
また、互いに同時に測定された複数の運転データには、1個の室内機における複数の部分のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の運転データが含まれている。この構成によれば、1個の室内機における複数の部分のそれぞれにおいて互いに同時に測定された複数の運転データのそれぞれを互いに比較することができる。
【0054】
また、実施の形態1に係る空気調和機の運転データ取得装置1は、携帯型端末装置19を備えている。携帯型端末装置19には、データ取得基板12から出力された空気調和機の運転データが入力される。この構成によれば、データ取得基板12が取得した空気調和機の運転データを携帯型端末装置19の表示部に表示することができる。
【0055】
なお、実施の形態1では、給電ユニット16からデータ取得基板12に電力が供給される構成について説明した。しかしながら、室外機2からデータ取得基板12に電力が供給される構成であってもよい。この場合には、空気調和機の運転データ取得装置1の構成は、給電ユニット16および給電ケーブル17を備えない構成であってもよい。
【0056】
また、実施の形態1では、データ取得基板12、伝送ケーブル13、変換コネクタ14、伝送ケーブル15および給電ユニット16がベース部18の第1表面に載せられた空気調和機の運転データ取得装置1の構成について説明した。空気調和機の運転データ取得装置1の構成は、データ取得基板12、伝送ケーブル13、変換コネクタ14、伝送ケーブル15および給電ユニット16の全てを、ベース部18とともに覆うカバーを備えた構成であってもよい。これにより、データ取得基板12、伝送ケーブル13、変換コネクタ14、伝送ケーブル15および給電ユニット16における電力が供給される部分の露出を防止することができる。
【0057】
また、実施の形態1では、給電ケーブル17を備えた空気調和機の運転データ取得装置1の構成について説明した。空気調和機の運転データ取得装置1の構成は、給電ケーブル17の巻取りおよび送出しを行うローラを備えた構成であってもよい。これにより、ベース部18が筐体21の上面に載せられた場合に、給電ユニット16と電源装置3との間の距離に対応して、給電ケーブル17の長さを調節することができる。
【符号の説明】
【0058】
1 運転データ取得装置、2 室外機、3 電源装置、11 伝送ケーブル、12 データ取得基板、13 伝送ケーブル、14 変換コネクタ、15 伝送ケーブル、16 給電ユニット、17 給電ケーブル、18 ベース部、19 携帯型端末装置、21 筐体、22 パネル、23 制御盤、111 ケーブル本体、112 コネクタ、211 開口部。