(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】プリンタ
(51)【国際特許分類】
B41J 29/13 20060101AFI20240823BHJP
B41J 2/32 20060101ALI20240823BHJP
【FI】
B41J29/13
B41J2/32 Z
(21)【出願番号】P 2020191665
(22)【出願日】2020-11-18
【審査請求日】2023-10-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000130581
【氏名又は名称】サトーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000165
【氏名又は名称】弁理士法人グローバル・アイピー東京
(72)【発明者】
【氏名】藤田 聡
(72)【発明者】
【氏名】高橋 立幸
【審査官】佐藤 孝幸
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-147023(JP,A)
【文献】特開2005-262669(JP,A)
【文献】特開2007-176007(JP,A)
【文献】特開2018-051913(JP,A)
【文献】特開2019-171581(JP,A)
【文献】特開2014-231188(JP,A)
【文献】特開2017-030280(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/13
B41J 2/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体ケースと、
前記本体ケースの第1の所定の方向に延在する回転軸を有するヒンジにより開閉可能に前記本体ケースに対して支持されたプリンタカバーと、
印字媒体を搬送し、前記プリンタカバーに回転可能に装着されたプラテンローラと、
前記プラテンローラと共に前記印字媒体を挟持し、前記印字媒体に印字する印字ヘッドと、
前記本体ケースに配置された一対の支持部であって、前記プラテンローラの軸の両側の被支持部を、前記プリンタカバーが閉じたときにそれぞれ支持する一対の支持部と、
を備え、
前記回転軸は、第2の所定の方向において第1の位置と第2の位置を含む所定の範囲において移動することが可能であり、
前記回転軸が前記第1の位置にあるときには、開いた前記プリンタカバーが閉じるときに前記プラテンローラの軸の両側の前記被支持部が前記一対の支持部の一部に干渉するが、前記回転軸が前記第2の位置にあるときには、開いた前記プリンタカバーが閉じるときに前記プラテンローラの軸の両側の前記被支持部が前記一対の支持部の前記一部に干渉
せず、
前記本体ケースには本体側軸穴が形成され、
前記プリンタカバーにはプリンタカバー側軸穴が形成され、
前記回転軸は、前記本体側軸穴と前記プリンタカバー側軸穴に挿通され、
前記本体側軸穴および前記プリンタカバー側軸穴の少なくとも一方は前記回転軸が移動可能な長穴であり、
前記プリンタカバーは、内側プリンタカバーと外側プリンタカバーを備え、
前記プリンタカバー側軸穴は、
前記内側プリンタカバーに設けられた内側プリンタカバー側軸穴と、
前記外側プリンタカバーに設けられた外側プリンタカバー側軸穴と、
を備え、
前記内側プリンタカバーは、前記外側プリンタカバーの内面側に備わり、
前記プラテンローラの軸は、前記内側プリンタカバーと前記外側プリンタカバーにより挟持されている、
プリンタ。
【請求項2】
前記第1の位置は、前記プリンタカバーが閉鎖位置に在るときの位置である、
請求項1に記載のプリンタ。
【請求項3】
前記プラテンローラと前記印字ヘッドにより前記印字媒体を挟持するための付勢部材を備え、
前記付勢部材による付勢力のベクトルは、前記第2の所定の方向の成分を有する、
請求項1または2に記載のプリンタ。
【請求項4】
各支持部は、前側壁部と、後側壁部と、底部を備え、
前記プリンタカバーが閉じたときに、前記前側壁部と、前記後側壁部と、前記底部は、それぞれ、前記プラテンローラの軸の前記印字ヘッドに対向する側の部分と、前記印字ヘッドに対向する側の反対側の部分と、下端側の部分を支持し、
各支持部の前記一部とは、前記後側壁部の少なくとも一部である、
請求項1ないし3の何れか1項に記載のプリンタ。
【請求項5】
前記本体側軸穴は、前記本体ケースの前記第1の所定の方向の両端部に形成されている、
請求項
1から
4の何れか1項に記載のプリンタ。
【請求項6】
開いた前記プリンタカバーが閉じるときに前記プラテンローラの軸の両側の前記被支持部が前記一対の支持部の前記一部に干渉しないように、前記第2の位置以外の位置にある前記回転軸を前記第2の位置に移動させる補助手段を更に備える、
請求項1から
5のいずれか1項に記載のプリンタ。
【請求項7】
前記補助手段は、前記プリンタカバーが閉じているときに、前記プラテンローラの軸の両側の前記被支持部が前記一対の支持部から浮くことを防止するための浮き防止面を備える、
請求項
6に記載のプリンタ。
【請求項8】
前記補助手段は、前記プリンタカバーが閉じているときに、前記プラテンローラの軸の両側の前記被支持部が前記一対の支持部において沈むことを防止するための沈み防止面を備える、
請求項
6または
7に記載のプリンタ。
【請求項9】
前記一対の支持部の各々は、前記プラテン
ローラの軸の対応する前記被支持部が接触した状態を維持したまま、前記回転軸が前記第1の位置を始点として前記第1の位置と前記第2の位置の間を往復できるような形状の壁部を有する、
請求項1から
8のいずれか1項に記載のプリンタ。
【請求項10】
前記本体ケースに設けられたコネクタ端子と前記プリンタカバーに設けられたコネクタ端子との接触面は、前記第2の所定の方向に平行である、
請求項1から
9の何れか1項に記載のプリンタ。
【請求項11】
前記回転軸は、前記プリンタカバーが閉じているときでも前記所定の範囲内を移動可能である、
請求項1から
10の何れか1項に記載のプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印字媒体に情報を印字するプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、印字媒体をサーマルヘッドおよびプラテンローラで圧接挟持し、サーマルヘッド上の発熱素子を選択的に発熱させて、印字媒体に熱転写により印字を施すサーマル式プリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)が知られている。
【0003】
一部のプリンタでは、ロール体収容室の上部に設けられた開閉可能なプリンタカバーにプラテンローラが取り付けられる(例えば、特許文献1および特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2014-188708号公報
【文献】実開平6-52274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されているプリンタの場合、プリンタカバーは、本体後部の上端付近に設けられたヒンジを中心にして開くため、開放時に十分にロール体収容室を開放できているとはいえず、ロール収容室に対してロール体を出し入れすることが容易ではない。
【0006】
これに対し、特許文献2に開示されたプリンタの場合、プリンタカバーは、本体後部の下端付近に設けられたヒンジを中心にして開く。プリンタカバーは、これと一体形成されているガイド部の先端にある突出部がプリンタ本体に設けられているストッパに当接するまで開く。
【0007】
特許文献2に開示されたプリンタの場合、プリンタカバーが閉鎖状態に在るときにプラテンローラの軸を支える支持板の開放部を側面から見て斜め上後方にあくように設けることによって、プリンタカバーを開閉するときに、プラテンローラの軸を支持板に対して着脱できるようにしている。つまり、プリンタカバーを開閉するときに、側方から見て、プラテンローラの軸が斜め下前方と斜め上後方を結んだ軌跡上を移動できるようにしている。
【0008】
また、プリンタカバーが閉鎖状態に在るときにプラテンローラの軸の位置を上方から規定するために掛止板の掛止部がプラテンローラの軸の真上に在るように構成されている。
【0009】
そして、側方から見て、サーマルヘッドがプラテンローラの軸の斜め下前方に、プラテンローラの軸に印字面を向けるようにして(つまり、印字面が斜め上方後を向くようにして)設けられている。
【0010】
こうすることにより、サーマルヘッドとプラテンローラが印字媒体を挟持するときにプラテンローラがサーマルヘッドからの付勢力により押されて変位してしまうことを防止することができている。
【0011】
特許文献2のプリンタでは、プラテンローラの軸を支える支持板の開放部を側面から見て斜め上後方にあくように設けられている。この方向は、サーマルヘッドがプラテンローラを押す方向と一致する。従って、支持板を、サーマルヘッドがプラテンローラを押す力を受ける壁として機能させることができない。
【0012】
また、係止板の係止部によりサーマルヘッドからプラテンローラが逃げないように規制しているが、係止板は、本体に対して軸と丸穴により回転可能に固定された板であるので、本体に対する係止板(よって係止部)の位置精度を出すことは困難であり、また、係止板自体が変形する可能性があるため係止部の位置精度を出すことが困難である。
【0013】
また、特許文献2のプリンタでは、サーマルヘッドを本体ケースの内部の深い位置に傾斜させて配置しなければならない。従って、サーマルヘッドおよびその周辺の設計の自由度が失われてしまう。特に、サーマルヘッドを容易に着脱するような構成にすることが難しくなってしまう。
【0014】
このように特許文献2では、支持板の開放部を側面から見て斜め上後方にあくように設けているので問題が生じている。
【0015】
そこで、本発明は、プリンタカバーを開閉可能に支持するためのヒンジをプリンタの下方に設けた場合であっても、プラテンカバーに装着されたプラテンローラの軸を支えるための支持部の開放部があく方向に設計上の自由度を持たせたプリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明のある態様は、
本体ケースと、
前記本体ケースの第1の所定の方向に延在する回転軸を有するヒンジにより開閉可能に前記本体ケースに対して支持されたプリンタカバーと、
印字媒体を搬送し、前記プリンタカバーに回転可能に装着されたプラテンローラと、
前記プラテンローラと共に前記印字媒体を挟持し、前記印字媒体に印字する印字ヘッドと、
前記本体ケースに配置された一対の支持部であって、前記プラテンローラの軸の両側の被支持部を、前記プリンタカバーが閉じたときにそれぞれ支持する一対の支持部と、
を備え、
前記回転軸は、第2の所定の方向において第1の位置と第2の位置を含む所定の範囲において移動することが可能であり、
前記回転軸が前記第1の位置にあるときには、開いた前記プリンタカバーが閉じるときに前記プラテンローラの軸の両側の前記被支持部が前記一対の支持部の一部に干渉するが、前記回転軸が前記第2の位置にあるときには、開いた前記プリンタカバーが閉じるときに前記プラテンローラの軸の両側の前記被支持部が前記一対の支持部の前記一部に干渉せず、
前記本体ケースには本体側軸穴が形成され、
前記プリンタカバーにはプリンタカバー側軸穴が形成され、
前記回転軸は、前記本体側軸穴と前記プリンタカバー側軸穴に挿通され、
前記本体側軸穴および前記プリンタカバー側軸穴の少なくとも一方は前記回転軸が移動可能な長穴であり、
前記プリンタカバーは、内側プリンタカバーと外側プリンタカバーを備え、
前記プリンタカバー側軸穴は、
前記内側プリンタカバーに設けられた内側プリンタカバー側軸穴と、
前記外側プリンタカバーに設けられた外側プリンタカバー側軸穴と、
を備え、
前記内側プリンタカバーは、前記外側プリンタカバーの内面側に備わり、
前記プラテンローラの軸は、前記内側プリンタカバーと前記外側プリンタカバーにより挟持されている、
プリンタである。
【発明の効果】
【0017】
本発明のある態様によれば、プリンタカバーを開閉可能に支持するためのヒンジを本体下方に設けた場合であっても、プラテンカバーに装着されたプラテンローラの軸を支えるための支持部の開放部があく方向に設計上の自由度を持たせることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】
図1Aは、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプリンタカバーが閉じた状態の正面、平面および左側面を表す斜視図であり、
図1Bは、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプリンタカバーが開いた状態の正面、平面および左側面を表す斜視図である。
【
図2】
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタの背面、底面および左側面を表す斜視図である。
【
図3】
図3は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタの側方断面図である。
【
図4】
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプリンタカバーが閉鎖しているときの側面図である。
【
図5】
図5は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプリンタカバーが開いているときの側面図である。
【
図6】
図6は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタの本体ケースの長穴と、内プリンタカバーの丸穴と、外プリンタカバーの外穴と軸を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプリンタカバーが閉鎖しているときの背面図である。
【
図8】
図8は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプリンタカバーとこれに着装されたプラテンローラを示す斜視図である。
【
図9】
図9は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのカバー側雄端子を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプラテン軸の周辺を示す部分拡大側面図である。
【
図11】
図11は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタの支持部、プラテン保持ブラケット、本体側雌端子およびその周辺を示す斜視図である。
【
図12】
図12は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプラテン保持ブラケットおよびその周辺部を示す斜視図である。
【
図13】
図13は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプラテン保持ブラケットの側面図である。
【
図14】
図14Aは、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのスプリング、ヘッドおよびその周辺を示す側面図であり、
図14Bは、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのスプリング、ヘッド、プラテンローラおよびその周辺を示す側面図である。
【
図15】
図15は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタのプリンタカバーを閉じたときの支持部、プラテン軸、本体カバー間コネクタおよびその周辺部を示す側面図である。
【
図16】
図16は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、閉鎖しているプリンタカバーに外力が与えられたときの状態を示す側面図である。
【
図17】
図17は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが最大開放角度で開放した状態と、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが僅かに開放した状態と、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが閉鎖した状態とを示す側面図である。
【
図18】
図18は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが僅かに開放したときと、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが閉鎖したときの支持部とプラテン軸の位置関係を示す側面図である。
【
図19】
図19は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが最大開放角度で開放した状態と、ヒンジの回転軸が第2の位置にありプリンタカバーが僅かに開放した状態と、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが閉鎖した状態とを示す側面図である。
【
図20】
図20は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、ヒンジの回転軸が第2の位置にありプリンタカバーが僅かに開放したときと、ヒンジの回転軸が第1の位置にありプリンタカバーが閉鎖したときの支持部とプラテン軸の位置関係を示す側面図である。
【
図21】
図21は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、ヒンジの回転軸を第1の位置と第2の位置の間で移動させながら、開放しているプリンタカバーが閉鎖するときの支持部とプラテン軸の位置関係を示す側面図である。
【
図22】
図22は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、ヒンジの回転軸を第1の位置に維持させつつ、最大開放角度で開放していたプリンタカバーを、プラテン軸がプラテン保持ブラケットの上面に突き当たるまで閉じる過程を示す側面図である。
【
図23】
図23は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、プリンタカバーを開放状態から閉鎖状態まで回転させる過程で、プラテン軸がアーム部の上側把持部の先端部を下方にすり抜けた直後の状態を示す側面図である。
【
図24】
図24は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、プリンタカバーが閉鎖状態に在るときの状態を示す側面図である。
【
図25】
図25は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、プリンタカバーを閉鎖状態から開放状態まで回転させる過程で、支持部の上方が開放された状態を示す側面図である。
【
図26】
図26は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、プリンタカバーを閉鎖状態から開放状態まで回転させる過程で、アーム部の上方把持部よりもプラテン軸が上方に移動した状態を示す側面図である。
【
図27】
図27は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタにおいて、プリンタカバーを閉鎖状態から開放状態まで回転させる過程で、上方に移動したプラテン軸の下方にアーム部の上方把持部が入り込んだ状態を示す側面図である。
【
図28】
図28は、本発明の第2の実施の形態に係るプリンタにおいて、ヒンジの回転軸を第1の位置と第2の位置の間で移動させながら、開放しているプリンタカバーが閉鎖するときの支持部とプラテン軸の位置関係を示す側面図である。
【
図29】
図29Aおよび
図29Bは、それぞれ、第3の実施の形態によるプリンタの後部を示す側面図および背面図である。
【
図30】
図30は、本発明の第4の実施の形態に係るプリンタの側方断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明に係るプリンタの実施の形態について説明する。
【0020】
[第1の実施の形態]
(1)プリンタの構成
以下、第1の実施の形態に係るプリンタ1について、
図1A、
図1Bおよび
図2を参照して説明する。
【0021】
図1Aは、第1の実施の形態に係るプリンタ1のプリンタカバー3が閉じた状態の正面、平面および左側面を表す斜視図である。
図1Bは、第1の実施の形態に係るプリンタ1のプリンタカバー3が開いた状態の正面、平面および左側面を表す斜視図である。
図2は、本発明の第1の実施の形態に係るプリンタ1の背面、上面および左側面を表す斜視図である。
【0022】
図1A、
図1Bおよび
図2に示すように、第1の実施の形態のプリンタ1は、本体ケース2と、プリンタカバー3と、表示パネル4と、プラテンローラ10と、サーマルヘッド28(本発明の「印字ヘッド」の一例である。)を備える。
【0023】
例えば
図1Aにおいて理解されるように、プリンタ1の底面は略長方形をなしており、その長辺に沿った方向を前後方向と定義する。すなわち、表示パネル4が設けられている側を前方(FR)と定義し、その反対側のプリンタカバー側を後方(RR)と定義する。当該前後方向を基準として、右側(RH)、左側(LH)、上側(UP)および下側(LO)を定義する。なお、以下の説明では適宜、右側(RH)の方向または左側(LH)の方向を横方向といい、上側(UP)の方向または下側(LO)の方向を上下方向という。前後方向をY方向、上下方向をZ方向ということがある。
【0024】
図2に示すように、プリンタ1の内部は、ロール体に巻回されたロール紙に印字するときにロール体を収容するためのロール体収容室9が設けられてもよく、本体ケース2にはロール体を載置するための内部底面2a(
図3参照)が形成されてもよい。
【0025】
プリンタカバー3は、プリンタ1の内部を開放または閉鎖するカバーである。プリンタカバー3の後端には、プリンタカバー3を本体ケース2に対して回動可能に支持するためのヒンジ軸81を含むヒンジ8が設けられている。
【0026】
表示パネル4は、ユーザに対する入出力インタフェースを提供し、例えばタッチパネル機能を備えた液晶表示パネルである。
【0027】
図2に示すように、プリンタカバー3のヒンジ8が在る側に対向する側である先端側には、プラテンローラ10が正逆方向に回転可能に支持されている。
図3に示すようにプリンタカバー3が閉鎖したときには、プラテンローラ10は、サーマルヘッド28の後側に配置されるようになる。
【0028】
プラテンローラ10は、一対のロール体ガイド6aに保持された状態でロール体収容室9に収容されたロール体Rのロール紙を搬送する搬送手段であり、ロール体Rの幅方向に沿って延在した状態で形成されている。なお、プラテンローラ10は、ステッピングモータ(図示せず)等に機械的に連結されて駆動される。
【0029】
サーマルヘッド28は、例えば、文字、記号、図形またはバーコード等のような情報を、ロール体Rのロール紙に印字する印字手段である。
図3に示すように、プリンタカバー3が閉鎖状態のときには、サーマルヘッド28の印字面がロール紙の通紙ルートに向き、かつプラテンローラ10に対向する。サーマルヘッド28の印字面には、通電により発熱する複数の発熱抵抗体(図示せず)がロール紙の幅方向に沿って並んで設置されている。サーマルヘッド28は、サーマルヘッド28に印字信号を伝送する回路基板(図示せず)に接続されている。
【0030】
サーマルヘッド28の裏側にはサーマルヘッド28に対して付勢力を与える付勢部材としてのコイルばね157が設けられている。
【0031】
プリンタカバー3が閉鎖されて印字が行われているときには、ロール紙がプラテンローラ10によって搬送されつつ、プラテンローラ10とサーマルヘッド28の間で挟持される。このとき、サーマルヘッド28は、上記付勢力によってプラテンローラ10に押し付けられ、それによって印字に適したヘッド圧が生成される。
【0032】
(2)プリンタカバー
プリンタカバー3は、
図4に示すような閉鎖位置と
図5に示すような最大回転角度での開放位置の間でヒンジ8の回転軸について開閉可能である。ここで、最大回転角度とは、プリンタカバー3の後面部123に設けられたカバー側緩衝部材151が本体ケース2の後面部121に設けられた本体側緩衝部材141に当接することにより、プリンタカバー3がそれ以上回転できなくなる角度のことである。
【0033】
図6に示すように、プリンタカバー3は、内側プリンタカバー36および外側プリンタカバー37の二層構造を有する。内側プリンタカバー36は、外側プリンタカバー37の内面側に備わり、内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37によりプラテン軸10aの固定部が固定される。なお、プラテン軸10aの固定部に対して、プラテンローラ10は回転可能になっている。また、内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37により支持部材を介してプラテン軸10aの固定部が固定されるようにしてもよい。
【0034】
(3)ヒンジ
図4および
図7に示すように、ヒンジ8は、本体ケースの背面の上端辺付近とプリンタカバー3の背面の下端辺付近に左右方向の延在するように設けられている。
【0035】
図6に示すように、ヒンジ8は、ヒンジ軸81、本体側長穴82、内側プリンタカバー側丸穴83、外側プリンタカバー側丸穴84およびトーションばね85を備える。
【0036】
本体側長穴82は、ロール体収容室9の後端付近の左右両端に一対設けられる。また、本体側長穴82は、前後方向に長軸を有する。但し、本体側長穴82の長軸の方向を前後方向と鋭角をなすように前後方向から多少ずらしてもよい。
【0037】
内側プリンタカバー側丸穴83は、内側プリンタカバー36の後方端部に一対設けられる。
【0038】
外側プリンタカバー側丸穴84は、外側プリンタカバー37の後方端部に一対設けられる。
【0039】
ヒンジ軸81は、一対の内側プリンタカバー側丸穴83および一対の外側プリンタカバー側丸穴84に挿通され、両端が一対の本体側長穴82にこれらの長軸の方向に沿って移動することが可能になるように挿入される。ここで、移動は、平行移動とすることがよい。つまり、一対の本体側長穴82の双方におけるヒンジ軸81の移動距離が等しくなるような移動とすることがよい。
【0040】
内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37は、使用時には、ねじ止めにより一体化されている。内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37がねじ止めされているときには、内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37は一体化された状態で、ヒンジ軸81について回転することが可能である。他方で、内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37がねじ止めされていないときには、これらは別々に、ヒンジ軸81について回転することが可能である。
図6は、ねじ止めにより一体化された内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37を示している。
図8は、ねじ止めされずに相互に分離している内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37を示している。
【0041】
従って、ヒンジ軸81が一対の本体側長穴82の長軸の方向に沿って移動すれば、一体化された内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37は、一緒に同じ方向に移動する。つまり、ヒンジ軸81が一対の本体側長穴82の長軸の方向に沿って移動すれば、プリンタカバー3は、同じ方向に移動する。例えば、ヒンジ軸81が前後方向に移動すれば、一体化された内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37は、一緒に前後方向に移動する。つまり、ヒンジ軸81が前後方向に移動すれば、プリンタカバー3は、前後方向に移動する。
【0042】
また、一体化された内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37は、ヒンジ軸81を回転軸として一緒に回転することが可能である。つまり、プリンタカバー3は、ヒンジ軸81を回転軸として回転することが可能である。
【0043】
トーションばね85は、閉鎖状態のプリンタカバー3が開放するようにプリンタカバー3を付勢する。
【0044】
前後方向に長軸を有する本体側長穴82を設けることにより、ヒンジ8の回転軸を前後方向に移動することが可能になっている。
【0045】
また、本体側長穴82、内側プリンタカバー側丸穴83および外側プリンタカバー側丸穴84の代わりに、本体側丸穴、内側プリンタカバー側長穴および外側プリンタカバー側長穴を設け、内側プリンタカバー側長穴および外側プリンタカバー側長穴の長軸の方向を内側プリンタカバー36および外側プリンタカバー37が閉じたときのY軸の方向に平行にするような別の構成も考えられる。
【0046】
更に、本体側長穴82、内側プリンタカバー側丸穴83および外側プリンタカバー側丸穴84の代わりに、本体側長穴、内側プリンタカバー側長穴および外側プリンタカバー側長穴を設け、本体側長穴、内側プリンタカバー側長穴および外側プリンタカバー側長穴の長軸の方向を内側プリンタカバー36および外側プリンタカバー37が閉じたときにヒンジ8の回転軸が前後方向に移動するように調整するような別の構成も考えられる。
【0047】
(4)プラテンローラ
図8に示すように、プラテンローラ10は、外側プリンタカバー37に設けられた仮留部19に仮留めされた後、外側プリンタカバー37の内面を内側プリンタカバー36の外面にあわせてこれらをねじ止めすることにより、プリンタカバー3の回転外側の辺縁部付近に横方向に延在するようにして回転可能に装着される。
【0048】
(5)プラテン軸支持部26
図2に示すように、プラテン軸支持部26(本発明でいう「支持部」。以下、単に「支持部26」ということもある。)26は、本体上面の閉鎖したプリンタカバー3の先端辺との境界付近の左右両端付近に一対設けられる。
【0049】
一対の支持部26は、プリンタカバー3が閉鎖位置に在るときにプラテン軸10aの左右両端部付近にある一対の第1の被支持部10c(
図9参照)をそれぞれ回転可能に支持する。
【0050】
図10に示すように、特に、各支持部26は、プラテン軸10aの第1の被支持部10cとなっている部分の下端面、前端面および後端面を支持し、これにより、プラテン軸10aを下方、前方および後方から支持する。
【0051】
図11の斜視図には、プリンタ本体ケースの右端部付近に設けられた支持部26が描かれている。
【0052】
(6)プラテン保持ブラケット
プラテン保持ブラケット27は、
図12に示すように一対のアーム部27gとこれらを結合するビーム部27hを有する。また、ビーム部27hにはコイルばね29を架けるためのフック27iが設けられている。更に、一対のアーム部27gには、回転軸27aを通すための穴27jが設けられている。
【0053】
従って、プラテン保持ブラケット27は、回転軸27aを支点として一対のアーム部27gが前後方向に倒れるように回転することが可能であるが、特に、コイルばね29により一対のアーム部27gが前方に倒れる方向に付勢されている。
【0054】
図13に示すように、各アーム部27gには、回転軸27aから遠い順に上側把持部27dおよび下側把持部27eが設けられており、これらに間に把持部溝27bが形成されている。
【0055】
図2に示すように、プラテン保持ブラケット27の一対のアーム部27gは、本体上面の閉鎖したプリンタカバー3の先端辺との境界付近の左右両端付近に一対設けられる。
【0056】
図11に示しているように、本体横方向において、本体右端部付近に右側の支持部26が設けられ、それよりも本体中央寄りの隣接位置に右側のアーム部27gが設けられる。図示していないが、同様に、本体左端部付近に左側の支持部26が設けられ、それよりも本体中央寄りの隣接位置に左側のアーム部27gが設けられる。
【0057】
図10に示すように、プリンタカバー3が閉鎖位置に在るときに、プラテン保持ブラケット27の各アーム部27gの上側把持部27dの下面(浮き防止面)27kは、プラテン軸10aの第2の被支持部10d(
図9参照)となっている部分の上端面に接触する。また、下側把持部27eの上面(沈み防止面)27pは、プラテン軸10aの第2の被支持部10d(
図9参照)となっている部分の下端面に接触する。
【0058】
図9を参照すると、プラテン軸10aの端部付近に支持部26により支持される第1の被支持部10cがあり、それよりも端部から離れた位置に浮き防止面27kおよび沈み防止面27pが当接する第2の被支持部10dがある。プラテン軸10aの他端側についても同様である。
【0059】
従って、プリンタカバー3が閉鎖位置に在るときには、プラテン軸10aの軸に垂直な面における位置は、軸の前端面側および後端面側にある支持部26と上端面側にあるプラテン保持ブラケット27の浮き防止面27kと下端面側にあるプラテン保持ブラケット27の沈み防止面27pにより四方から規定されることになる。
【0060】
(7)サーマルヘッド
図3を参照すると、プリンタ本体ケースの側方から見て、サーマルヘッド28は、閉鎖位置にあるプリンタカバー3に装着されているプラテンローラ10の前側に配置されている。
【0061】
プリンタカバー3が閉鎖位置に在るときには、プリンタカバー3の上面と本体ケース2の上面の境界付近において、プラテンローラ10はプリンタカバー3側にあり、サーマルヘッド28は本体ケース2側にある。
【0062】
従って、サーマルヘッド28をプリンタ本体ケースの上方から容易に着脱可能な着脱式にできる。
【0063】
図14Aおよび
図14Bを参照すると、印字時には、サーマルヘッド28には、2つのコイルばね55による2つの付勢力F1、F2、凸部211からの抗力F3、プラテンローラ10からの抗力F4がかかる。
【0064】
サーマルヘッド28は、凸部211に接触する位置を支点として、付勢力F1、F2と抗力F4が釣り合う姿勢を持つようになる。従って、サーマルヘッド28のプラテンローラ10側の平面は、凸部211に接触する位置を支点として、XZ平面付近で僅かに変動する。
【0065】
従って、プラテンローラ10がサーマルヘッド28から受ける付勢力F5=-F4は前後方向付近で僅かに変動する。
【0066】
(8)本体カバー間コネクタ
図9、
図11および
図15(または
図16)に示すように、本体カバー間コネクタ7の本体側雌コネクタ端子71は、本体側雌端子取付部73に取り付けられており、カバー側雄コネクタ端子72は、内側プリンタカバー36に取り付けられている。
【0067】
図15に示すように、プリンタカバー3が閉鎖位置にあるときには、本体側雌コネクタ端子71とカバー側雄コネクタ端子72は、XY平面において接触する。
【0068】
(9)プリンタカバーの開閉時の動作
以下の説明では、プラテン軸10aの第1の被支持部10c、第2の被支持部10dのことを単にプラテン軸10aということがある。
【0069】
ヒンジ軸81が
図17に示すような位置A1にある場合には、プリンタカバー3が最大回転角度で開放しているときには、プラテン軸10aは位置B1に在り、プリンタカバー3が閉鎖しているときには、プラテン軸10aはプラテン軸10aが支持部26により支持される位置B2に在る。プラテン軸10aが位置B2に在るときには、プラテン軸10aは、支持部26の前側凸部26aの前側壁部26d、後側凸部26bの後側壁部26eおよび底部26cの底面により、前方、後方および下方の位置が規制される。
【0070】
また、ヒンジ軸81が
図17に示すような位置A1にある場合には、開放しているプリンタカバー3(例えば、最大回転角度で回転しているプリンタカバー3。以下、同様)を閉じようとする際には、
図17および
図18に示すように、プラテン軸10aは、位置B2に到達する少し手前の位置B3近傍においては、支持部26の後側凸部26bに干渉してしまうため、プリンタカバー3を閉じることができなくなってしまう。
【0071】
そこで、開放しているプリンタカバー3を閉じようとする際に、遅くともプラテン軸10aが支持部26の後側凸部26bに干渉する前にヒンジ軸81を
図19に示すように位置A1から位置A2に移動させる。こうすることにより、
図19および
図20に示すようにプラテン軸10aは、支持部26の後側凸部26bに干渉しないような位置B4に移動するため、プラテン軸10aが支持部26の後側凸部26bに干渉することを避けることができる。
【0072】
従って、プリンタカバーが本体後方の下端付近に設けられた回転軸について開閉する場合であっても、プリンタカバー3に装着されたプラテン軸10aを支えるための支持部26がプリンタ本体の前後方向中央付近の上方部に設けられ、且つ、上方に開放するような支持部26を用いることができる。
【0073】
また、プラテン軸10aが位置B4に到達してから更に下降させるときには、プラテン軸10aは支持部26の前側凸部26aの前側壁部26dおよび支持部26の後側凸部26bの後側壁部26eにより前方向および後方向から挟まれるようになるので、鉛直に下降する。この下降の際、ヒンジ軸81は、位置A2から位置A1に徐々に移動する。
【0074】
図21は、上述の様に、開放しているプリンタカバー3を、ヒンジ軸81を位置A1から位置A2の間で移動させつつ閉じる際のプラテン軸10aの軌跡の例を示す。
【0075】
図21の軌跡の場合、プラテン軸10aが位置B11を経由して支持部26の後側凸部26bの何れかの部分に到達するまでは、ヒンジ軸81は位置A1に滞在している。
【0076】
プラテン軸10aが支持部26の後側凸部26bに突き当たるときに、前後方向において、プラテン軸10aが支持部26の後側凸部26bの後側壁部26eよりも手前側(
図21において左側)にあるならば、プラテン軸10aが突き当たる部分は、支持部26の後側凸部26bの後側壁部26eと後側上端部26gがなす頂部C1であることになる。位置B12は、そのような場合のプラテン軸10aの位置である。
【0077】
このような場合には、その後、プリンタカバー3の下降に伴い、プラテン軸10aは、支持部26の後側凸部26bの後側壁部26eと後側上端部26gがなす頂部C1を中心にした円弧状の軌跡S11に沿って下降する。位置B13は、軌跡S11の中間位置である。
【0078】
プラテン軸10aの中心の高さが支持部26の前側凸部26aの前側上端部26fおよび後側凸部26bの後側上端部26gの高さに一致するような位置B14までプラテン軸10aが到達したならば、その後、プリンタカバー3の下降に伴い、プラテン軸10aは、支持部26の前側凸部26aの前側壁部26dおよび後側凸部26bの後側壁部26eに挟まれながら、鉛直な軌跡S12に沿って位置B2まで下降する。
【0079】
プラテン軸10aが軌跡S11および軌跡S12に沿って位置B12から位置B2まで移動するまでの間、ヒンジ軸81は、位置A1を起点として位置A1から位置A2までを往復し、最終的にプラテン軸10aが位置B2に到達した時にはプラテン軸10aは位置A1に戻る。
【0080】
ところで、
図21は、ヒンジ軸81を位置A1に留まらせながら開いていたプリンタカバー3を閉じる過程において、プリンタカバー3が完全に閉じる少し手前で、プラテン軸10aが支持部26の後側凸部26bの後側壁部26eと後側上端部26gがなす頂部C1に突き当たる例を示していた。この例では、その後、プラテン軸10aは、軌跡S11および軌跡S12に沿って位置B2に到達する。
【0081】
しかし、
図17の構成と比較して、例えば、後側凸部26bが更に高かったり、ヒンジ軸81が更に低い位置にあるような別の構成の場合、ヒンジ軸81を位置A1に留まらせてプリンタカバー3を閉じようとするならば、プリンタカバー3が完全に閉じる少し手前で、プラテン軸10aが支持部26の後側凸部26bの後側上端部26gに突き当たるようになる。
【0082】
このような場合には、プリンタカバー3を回転させて閉じようとする力によりヒンジ軸81を前方に移動させることができず、従って、プリンタカバー3はそれ以上閉じない。
【0083】
そこで、上記のような別の構成の場合、開いているプリンタカバー3を閉じようとする際に、プラテン軸10aが支持部26に突き当たる前に、ヒンジ軸81を位置A1よりも前方に移動するような補助手段を追加することにより、上記のような問題を回避することができる。
【0084】
無論、
図17などに示す構成(つまり、ヒンジ軸が位置A1に滞在したままでもプラテン軸10aが頂部C1(
図21参照)に突き当たるような構成)であっても、補助手段を追加しても問題はない。
【0085】
図22から
図24は、
図17の構成を基本として、上記の補助手段としても機能するプラテン保持ブラケット27を追加した構成において、プリンタカバー3が閉じる過程を説明するためのものである。
【0086】
ここで、
図13に示すように、プラテン保持ブラケット27のアーム部27gの上面27fは、角度θ1における回転軸27aから上面までの距離R1よりも角度θ2における回転中心から上面までの距離R2のほうが長くなるように単調に円周面に対して傾斜している。また、既に説明したように、プラテン保持ブラケット27は、回転軸27aを支点として一対のアーム部27gが前後方向に倒れるように回転することが可能であるが、特に、コイルばね29(
図12参照)により一対のアーム部27gが前方に倒れる方向(つまり、
図13または
図22で見てアーム部27gが左回転する方向に対応する方向)に付勢されている。更に、付勢力によるプラテン保持ブラケット27の回転は、当接面27mが本体ケースの所定の部位(図示せず。)に当接する角度を限界角度として制限される。
【0087】
図22は、開いていたプリンタカバー3を閉じようする過程において、プラテン軸10aが、限界角度で傾斜しているアーム部27gの上面27fに当接した状態を示している。
【0088】
従って、
図22に示すようにプラテン軸10aがアーム部27gの上面27fに当接してから、更に、プリンタカバー3を閉じようとすると、プラテン軸10aは、アーム部27gの傾斜している上面27fからの抗力の分力により前方(FR)に移動する方向に押される。これにより、ヒンジ軸81は位置A1から位置A2の方向に移動して、プリンタカバー3全体が前方(FR)に移動する。
【0089】
ヒンジ軸81が位置A2まで到達したならば、ヒンジ軸81はこれ以上前方(FR)に移動しなくなり、従って、プラテン軸10aもこれ以上前方(FR)に移動しなくなる。
【0090】
そうすると、プリンタカバー3を更に閉じようとすると、アーム部27gは、上面27fがプラテン軸10aから受ける力の分力により上面27fが後方(RR)に移動するように回転する(つまり、
図22に示す角度から
図23に示す角度まで右回転する)。これは、プラテン軸10aが上側把持部27dの先端部27nを下方にすり抜けるまで継続する。
【0091】
また、遅くともプラテン軸10aが上側把持部27dの先端部27nを下方にすり抜ける直前までには、プラテン軸10aは、支持部26の前側凸部26aの前側壁部26dと後側凸部26bの後側壁部26eにより挟まれるようになっている。
【0092】
図23は、プラテン軸10aが、支持部26の前側凸部26aの前側壁部26dと後側凸部26bの後側壁部26eにより挟まれ、且つ、プラテン軸10aが上側把持部27dの先端部27nを下方にすり抜けている状態を示している。
【0093】
プラテン軸10aが上側把持部27dの先端部27nを下方にすり抜けた後は、アーム部27gは、コイルばね29による付勢力により限界角度まで戻る(つまり、
図23に示す角度から
図24に示す角度まで左回転する)。
【0094】
また、プラテン軸10aは、支持部26の前側凸部26aの前側壁部26dと後側凸部26bの後側壁部26eにより挟まれ始めてからは、これらの間を下降し、位置B2に到達する。このとき、上述したように、アーム部27gは、付勢力により限界角度まで戻っているので、プラテン軸10aの上方には、アーム部27gの浮き防止面27kが在る。
図24は、このときの位置関係を示している。
アーム部27gがあるので、プラテン軸10aが支持部26の前側凸部26aの前側壁部26dおよび後側凸部26bの後側壁部26eにより前方および後方の位置が規制され、限界角度に対応した姿勢のアーム部27gの上側把持部27dの浮き防止面27kおよび下側把持部27eの沈み防止面27pにより上方および下方の位置が規制される位置になる。
【0095】
次に、
図25から
図27は、
図17の構成を基本として上記の補助手段としても機能するプラテン保持ブラケット27を追加した構成において、プリンタカバー3が開く過程を説明するためのものである。
【0096】
図25を参照すると、カバー開放用ボタン51b(
図4参照)が押されると、これに連動して、アーム部27gは、アーム部27g先端が後方に移動するように回転する(アーム部27gが
図24に示す角度から
図25に示す角度まで右回転する。)。これにより、それまでプラテン軸10aの上方に在った上側把持部27dは、支持部溝26hよりも後方に移動し、プラテン軸10aは、上側把持部27dより上方に自由に移動できるようになる。
【0097】
また、アーム部27gの回転に伴い、下側把持部27eの沈み防止面27pは、プラテン軸10aを下方から持ち上げ、これにより、プラテン軸10aは、支持部溝26hの底部から離間する。このとき、ヒンジ軸81は、位置A1を起点として位置A2の方向に移動する。
【0098】
ところで、プリンタカバー3は、トーションばね85(
図8)により閉鎖位置から開放位置に向かって回転するように付勢されている。
【0099】
従って、
図26に示すように、プラテン軸10aが下側把持部27eから離間し、更に、上側把持部27dよりも上方に到達するまでプリンタカバー3は開く。
このとき、プラテン軸10aは、支持部26の溝に沿って位置B2から位置B14まで上方に移動する。これに伴い、ヒンジ軸81は、位置A1を起点としてから位置A2に向かう方向に移動する。プラテン軸10aが位置B14を通過してから更に上方に移動するときには、ヒンジ軸81はほとんど移動しない。従って、プラテン軸10aは、最初は上方に向かう直線運動をし、その後、円運動をする。
【0100】
次に、アーム部27gは、コイルばね29による付勢力により、アーム部27g先端が前方に移動するように回転する(
図26に示す角度から
図27に示す角度まで左回転する)。これにより、
図27に示すように、上側把持部27dが、プラテン軸10aの下方に来るので、利用者が、プリンタカバー3を掴んで開くことができるようになる。
【0101】
(10)ヒンジ軸の移動方向と本体カバー間コネクタの接触面の向き
ヒンジ軸81の移動方向は、既に説明したように、プリンタ本体ケースの前後方向である。つまり、ヒンジ軸81の移動方向は、Y軸と平行である。
【0102】
また、本体カバー間コネクタ7の本体側雌コネクタ端子71とカバー側雄コネクタ端子72の接触面74は、水平である。つまり、本体カバー間コネクタ7の本体側雌コネクタ端子71とカバー側雄コネクタ端子72の接触面74は、XY平面に含まれ、従って、
図15に示すように、Y軸と平行である。
【0103】
従って、ヒンジ軸81が移動しても、本体カバー間コネクタ7の本体側雌コネクタ端子71とカバー側雄コネクタ端子72の間に隙間が生じたり、逆に、両端子が圧縮されることを避けることができ、従って、ヒンジ軸81が移動しても、両端子の接触状態を良好に維持できる。
【0104】
なお、本体側長穴82の長軸の方向を前後方向から多少ずらした場合には、端子72の接触面74をこれにならって傾斜させることによりこの効果を維持することができる。
【0105】
また、本体側雌コネクタ端子71とカバー側雄コネクタ端子72を入れ替えてもよい。
【0106】
(11)ヒンジ軸の移動方向とプラテンローラがサーマルヘッドから受ける付勢力の方向
ヒンジ軸81の移動方向は、既に説明したように、プリンタ本体ケースの前後方向である。つまり、ヒンジ軸81の移動方向は、Y軸と平行である。
【0107】
また、既に説明したように、プラテンローラ10がサーマルヘッド28から受ける付勢力F5は前後方向付近で僅かに変動する。つまり、Y軸と平行な方向の付近で僅かに変動する。
【0108】
従って、ヒンジ軸81の移動方向は、プラテンローラ10がサーマルヘッド28から受ける付勢力F5の方向に対して平行であり、又は、付勢力F5の方向との間で鋭角をなすことになる。言い換えれば、付勢力F5を示すベクトルは、ヒンジ軸81の移動方向の成分を有することになる。
【0109】
従って、プラテンローラ10がサーマルヘッド28から受ける付勢力F5の変動により前後方向に移動しようとするときに、プリンタカバー3がプラテンローラ10と一緒に前後方向に移動することが可能になり、サーマルヘッド28のプラテンローラ10に対する圧力を安定化させることができる。
【0110】
(12)耐衝撃性
図16に示すように、プリンタカバー3に外力Fが与えられた場合、ヒンジ軸81の移動を伴って、プリンタカバー3が変形するので、プリンタカバー3が外力Fを吸収することができる。従って、プリンタカバー3に外力Fが与えられても、プリンタカバー3以外の部分を保護することができる。
【0111】
つまり、プリンタカバー3が閉じている時は、プラテンローラ10は支持部26の前側壁部26dおよび後側壁部26eならびにプラテン保持ブラケット27のアーム部27gにある上側把持部27dおよび下側把持部27eで規制されて動かない。しかし、プリンタカバー3自体は、例えば、樹脂製であれば、柔軟性があり、従って、外力Fが与えられると撓む。これによりヒンジ軸81付近は本体側長穴82の範囲内で動く。このことにより、プリンタ1をヒンジ軸81を下にして落下させた時に、プリンタカバー3のヒンジ軸81の付近が本体側長穴82の範囲で移動することで、落下衝撃を吸収することができる。このとき、移動の有無はプリンタカバー3の撓みにより吸収されるので、プラテンローラ10の位置は変動しない。
【0112】
第1の実施の形態では、
図3に示すように、ヒンジ8をロール体ガイド6aおよびロール体Rの中心Pに対して下方に設けている。仮に、ヒンジ8の高さをロール体ガイド6aおよびロール体Rの中心Pに対して同じ高さにしようとするならば、プリンタカバー3がロール体Rに干渉することを避けるために、ヒンジ8を更に後方に移動する必要が生じ、これにより、プリンタ1の前後方向の寸法が増大してしまう。第1の実施の形態では、このようなことを避けることができている。
【0113】
[第2の実施の形態]
図17などに示す支持部26を
図28に示す支持部26Xに変更してもよい。
【0114】
支持部26は、側断面でみて、矩形状の後側凸部26bを有する。これに対し、支持部26Xは、変形した後側凸部26Xbを有する。支持部26Xの前側凸部26Xa、底部26Xcは、支持部26の前側凸部26a、底部26cとそれぞれ同様である。
【0115】
変形した後側凸部26Xbは、側断面輪郭が曲線状の後側壁部26Xeを有する。
【0116】
プラテン軸10aが、位置B11を経由して支持部26Xに到達したときの位置B22においては、側方から見てプラテン軸10aの中心は、プラテン軸10aと後側壁部26Xeの接触点よりも前方にあるので、その後、プリンタカバー3を閉じていく過程で、ヒンジ軸81は前方に移動することができる。
【0117】
具体的には、プラテン軸10aの中心は、位置B22から
図28に示す軌跡S21に沿って下降し、位置B2に到達する。
【0118】
プラテン軸10aが位置B22から位置B2まで下降する期間においては、ヒンジ軸81は、Y軸に沿って、位置A1を起点として所定のピーク位置(例えば位置A2)まで移動し、ピーク位置を起点として位置A1まで移動する。
【0119】
第2の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に、プラテン軸10aが支持部26Xに到達してから、プリンタカバー3を閉じる方向に回転させようとするときに、ヒンジ軸81が位置A1よりも前方に移動する。従って、ヒンジ軸81が位置A1に留まったままではプラテン軸10aが乗り越えることができない後側壁部を後側凸部26Xbが有していても、ヒンジ軸81は、その後側壁部を乗り越えることができる。
【0120】
また、第2の実施の形態による軌跡S21は、第1の実施の形態による軌跡S11、S12と比較して、ヒンジ軸81が位置A1に留まるときの軌跡からの変位距離が少ない。従って、プラテン軸10aが後方壁部を乗り越えるために必要なヒンジ軸81の移動距離を少なくすることができる。
【0121】
更に、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様に、プラテン軸10aが位置B2に在るときに、支持部26Xの前側壁部26dおよび後側壁部26Xeにより、プラテン軸10aの位置を前方および後方から規定することができる。特に、後側壁部26Xeは、位置B2に在るプラテン軸10aの中心の高さと同一の高さの近辺において、XZ平面に平行な平面を有するので、プラテン軸10aが位置B2に在るときに、支持部26Xの後側壁部26Xeにより、プラテン軸10aの位置を後方から規定することができる。
【0122】
従って、コイルばね157により前方から後方に向かう方向に付勢されたサーマルヘッド28により印字用紙を介してプラテン軸10aが付勢されても、プラテン軸10aは、後側壁部26Xeにより位置を後方から規定されるので、サーマルヘッド28とプラテンローラ10により印字用紙を挟持する力を維持することができる。
【0123】
従って、サーマルヘッド28の印字面がXZ平面と平行になるように(つまり、側面から見て、サーマルヘッド28の印字面が鉛直になるように)、サーマルヘッド28の姿勢を決めることができる。
【0124】
従って、サーマルヘッド28の上にプラテンローラ10が被さるような配置をとらなくてもよい。従って、サーマルヘッド28をプリンタ本体ケースの上方から着脱することが容易な配置をとることができる。
【0125】
[第3の実施の形態]
図29A、
図29Bに示すように、第1の実施の形態と比較して、ヒンジ8の位置を低くしてもよい。このような場合、第1の実施の形態と比較して、ヒンジ8の位置を前方に移動することができる。なお、第1の実施の形態と同様に、ヒンジ軸81は前後方向又は前後方向と鋭角をなす方向に移動することが可能である。
【0126】
第3の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、ヒンジ8の位置が前方且つ下方に移動している。従って、プリンタカバー3を開閉するときのプラテン軸10aの軌跡は、第1の実施の形態におけるものとは異なる。特に、支持部26の後側凸部26bとの干渉を回避してプリンタカバー3を開放状態から閉鎖状態にするために必要なヒンジ軸81の移動の距離が長くなる。また、
図28に示すような支持部26Xにおいては、後側凸部26Xbの後側壁部26Xeの必要な傾斜が大きくなる。
【0127】
[第4の実施の形態]
図30に示すように、第1の実施の形態と比較して、ヒンジ8の位置を低くしてもよい。このような場合、第1の実施の形態と比較して、ヒンジ8の位置を前方に移動することができる。
図30に示す形態では、ヒンジ8が前後方向においてロール体Rの後端部よりも前方に配置されるように、ヒンジ8の位置をロール体Rの中心軸の位置よりも低くしている。また、側面からみて、プリンタカバー3の後面をロール体Rに合わせて円弧状にしている。つまり、プリンタカバー3の後面を部分円筒状にしている。なお、第1の実施の形態と同様に、ヒンジ軸81は前後方向又は前後方向と鋭角をなす方向に移動することが可能である。
【0128】
第4の実施の形態では、プリンタカバー3の部分円筒状の後面における円筒の径を小さくすることにより、第1の実施の形態と比較して、プリンタ1の前後方向の寸法を小さくすることができる。
【0129】
第3の実施の形態と同様に、第4の実施の形態では、第1の実施の形態と比較して、ヒンジ8の位置が前方且つ下方に移動している。従って、プリンタカバー3を開閉するときのプラテン軸10aの軌跡は、第1の実施の形態におけるものとは異なる。特に、支持部26の後側凸部26bとの干渉を回避してプリンタカバー3を開放状態から閉鎖状態にするために必要なヒンジ軸81の移動の距離が長くなる。また、
図28に示すような支持部26Xにおいては、後側凸部26Xbの後側壁部26Xeの必要な傾斜が大きくなる。
【0130】
なお、ヒンジ8の位置を
図30に示す位置よりも後方且つ上方の位置又は前方且つ下方の位置に変更しても良い。
【0131】
上記の実施の形態では、本体ケース2の横方向に延在する回転軸を有するヒンジ8を本体ケース2の後面部121の上端付近127に設けこれによりプリンタカバー3を開閉可能に対して支持するようなプリンタ1の説明をしたが、本発明では、ヒンジ8の回転軸が延在する方向は、横方向に限定されず、また、ヒンジ8を設ける位置はこれに限定されない。例えば、ヒンジ8の回転軸が延在する方向を前後方向に延在するようにしてもよい。また、ヒンジ8を本体ケース2の後面部121よりも前方に設けてもよい。
【0132】
また、上記の実施の形態では、プラテンローラ10がプリンタカバー3の先端側(ヒンジ8がある側の反対側)にあるプリンタ1を説明したが、本発明では、プラテンローラ10が設けられる位置は、この位置には限定されない。例えば、プラテンローラ10は、プリンタカバー3の先端側とヒンジ8がある側の中間の位置に設けられていてもよい。
【0133】
更に、上記の実施の形態では、プリンタカバー3が内側プリンタカバー36と外側プリンタカバー37の二重構造であるプリンタ1の説明をしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、プリンタが一体構造のプリンタカバーを持っていてもよい。
【0134】
本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の種々の形で実施することができる。そのため、前述した各実施の形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるべきではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更はすべて本発明の範囲内のものである。
【符号の説明】
【0135】
1 プリンタ
2 本体ケース
2a 内部底面
3 プリンタカバー
4 表示パネル
6a ロール体ガイド
7 本体カバー間コネクタ
8 ヒンジ
9 ロール体収容室
10 プラテンローラ
10a プラテン軸
10c 第1の被支持部
10d 第2の被支持部
19 仮留部
26 支持部
26a 前側凸部
26b 後側凸部
26c 底部
26d 前側壁部
26e 後側壁部
26f 前側上端部
26g 後側上端部
26h 支持部溝
26X 支持部
26Xa 前側凸部
26Xb 後側凸部
26Xc 底部
26Xd 前側壁部
26Xe 後側壁部
27 プラテン保持ブラケット
27a 回転軸
27b 把持部溝
27j 穴
27d 上側把持部
27e 下側把持部
27f 上面
27g アーム部
27h ビーム部
27i フック
27k 浮き防止面
27m 当接面
27n 先端部
27p 沈み防止面
28 サーマルヘッド
29 コイルばね
36 内側プリンタカバー
37 外側プリンタカバー
51b カバー開放用ボタン
55 コイルばね
71 本体側雌コネクタ端子
72 カバー側雄コネクタ端子
73 本体側雌端子取付部
74 接触面
81 ヒンジ軸
82 本体側長穴
83 内側プリンタカバー側丸穴
84 外側プリンタカバー側丸穴
85 トーションばね
121 後面部
123 後面部
141 本体側緩衝部材
151 カバー側緩衝部材
157 コイルばね
211 凸部
A1、A2、B1、B11、B13、B14、B2、B22、B3、B4 位置
C1 頂部
F1、F2 付勢力
F3 抗力
F4 抗力
F5 力
R ロール体
R1、R2 距離
S11、S12、S21 軌跡