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特許7542424情報処理装置、プログラム、及び味方キャラクタ制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、及び味方キャラクタ制御方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/56 20140101AFI20240823BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20240823BHJP
【FI】
A63F13/56
A63F13/58
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020210471
(22)【出願日】2020-12-18
(65)【公開番号】P2022097090
(43)【公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-11-02
(73)【特許権者】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼梨 那之
【審査官】鈴木 崇雅
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-329743(JP,A)
【文献】特開2001-157779(JP,A)
【文献】特開2018-79059(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-58
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタと、コンピュータが操作するプレイヤ側の一以上の味方キャラクタとが、敵キャラクタからの所定の行動を回避するゲームの情報処理を実行する情報処理装置であって、
前記敵キャラクタから前記プレイヤキャラクタへの前記行動の前記プレイヤキャラクタの回避結果に応じてパラメータを調整するパラメータ調整部と、
前記敵キャラクタから前記味方キャラクタへの前記行動に対する前記味方キャラクタの回避率を、前記パラメータに応じて変更する回避率変更部と、
前記回避率に応じて前記敵キャラクタからの前記行動を回避するように前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記所定の行動は、前記敵キャラクタから前記プレイヤキャラクタ又は前記味方キャラクタへの攻撃であり、
前記パラメータ調整部は、前記プレイヤキャラクタが前記攻撃の回避に失敗すると、前記味方キャラクタの回避率が下がるように前記パラメータを調整すること
を特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記パラメータ調整部は、前記プレイヤキャラクタが前記攻撃の回避に成功すると、前記味方キャラクタの回避率が上がるように前記パラメータを調整すること
を特徴とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記パラメータ調整部は、ゲーム内のアイテムを使用するプレイヤ操作に応じて、前記味方キャラクタの回避率が上がるように前記パラメータを調整すること
を特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記パラメータは、前記行動の種類ごとに設けられており、
前記パラメータ調整部は、前記行動の種類ごとの前記プレイヤキャラクタの回避結果に応じて前記行動の種類ごとにパラメータを調整し、
前記回避率変更部は、前記行動の種類ごとの前記パラメータに応じて、前記味方キャラクタの回避率を前記行動の種類ごとに変更すること
を特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタと、コンピュータが操作するプレイヤ側の一以上の味方キャラクタとが、敵キャラクタからの所定の行動を回避するゲームの情報処理を実行する情報処理装置を、
前記敵キャラクタから前記プレイヤキャラクタへの前記行動の前記プレイヤキャラクタの回避結果に応じてパラメータを調整するパラメータ調整部、
前記敵キャラクタから前記味方キャラクタへの前記行動に対する前記味方キャラクタの回避率を、前記パラメータに応じて変更する回避率変更部、
前記回避率に応じて前記敵キャラクタからの前記行動を回避するように前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ制御部、
として機能させるためのプログラム。
【請求項7】
プレイヤが操作するプレイヤキャラクタと、コンピュータが操作するプレイヤ側の一以上の味方キャラクタとが、敵キャラクタからの所定の行動を回避するゲームの情報処理を実行する情報処理装置が実行する味方キャラクタ制御方法であって、
前記敵キャラクタから前記プレイヤキャラクタへの前記行動の前記プレイヤキャラクタの回避結果に応じてパラメータを調整するパラメータ調整ステップと、
前記敵キャラクタから前記味方キャラクタへの前記行動に対する前記味方キャラクタの回避率を、前記パラメータに応じて変更する回避率変更ステップと、
前記回避率に応じて前記敵キャラクタからの前記行動を回避するように前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ制御ステップと、
を有する味方キャラクタ制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、プログラム、及び味方キャラクタ制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタが敵キャラクタと戦闘を行いつつステージを進めていく、例えばアクションロールプレイングゲームなどのゲームが従来から知られている。また、プレイヤキャラクタが、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズムにより自動制御されるノンプレイヤキャラクタや他のプレイヤが操作する味方キャラクタと協力して行動するゲームが従来から知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-120903号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えばプレイヤが操作するプレイヤキャラクタと、コンピュータが操作するプレイヤ側の味方キャラクタとが、敵キャラクタからの攻撃を回避するゲームでは、敵キャラクタからの攻撃に対する味方キャラクタの回避率が固定であった。
【0005】
本開示は、敵キャラクタからの所定の行動に対する味方キャラクタの回避率を変更することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示によれば、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタと、コンピュータが操作するプレイヤ側の一以上の味方キャラクタとが、敵キャラクタからの所定の行動を回避するゲームの情報処理を実行する情報処理装置であって、前記敵キャラクタから前記プレイヤキャラクタへの前記行動の前記プレイヤキャラクタの回避結果に応じてパラメータを調整するパラメータ調整部と、前記敵キャラクタから前記味方キャラクタへの前記行動に対する前記味方キャラクタの回避率を、前記パラメータに応じて変更する回避率変更部と、前記回避率に応じて前記敵キャラクタからの前記攻撃を回避するように前記味方キャラクタを制御する味方キャラクタ制御部と、を有する情報処理装置が提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、敵キャラクタからの所定の行動に対する味方キャラクタの回避率を変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係るゲームシステムの一例の構成図である。
図2】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。
図3】本実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る情報処理装置の処理の一例のフローチャートである。
図5】本実施形態に係るパラメータ調整処理の一例のフローチャートである。
図6】本実施形態に係るパラメータ調整処理の一例のフローチャートである。
図7】本実施形態に係るパラメータ調整処理の一例のフローチャートである。
図8】本実施形態に係る回避率変更処理の一例のフローチャートである。
図9】本実施形態に係る回避率変更処理の一例のフローチャートである。
図10】本実施形態に係るゲーム画面の一例のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示を実施するための形態について図面を参照して説明する。
【0010】
[システム構成]
まず、一実施形態に係るゲームシステムについて、図1を参照して説明する。一実施形態に係るゲームシステムは、図1(A)に示す情報処理装置10、又は図1(B)に示す情報処理システムにより構成される。図1(A)の情報処理装置10はプレイヤがゲームをプレイする電子機器であって、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の携帯電話機、携帯ゲーム機、タブレット端末、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置等である。図1(A)の情報処理装置10はプレイヤからの操作をタッチパネル、コントローラ、マウス、キーボード等で受け付け、プレイヤにゲームをプレイさせる。
【0011】
図1(B)の情報処理システムは情報処理装置10とサーバ装置14とがネットワーク18を介して通信可能に接続された構成である。図1(B)の情報処理装置10はプレイヤがゲームをプレイする電子機器であって、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等の携帯電話機、携帯ゲーム機、タブレット端末、家庭用ゲーム装置、業務用ゲーム装置等である。図1(B)の情報処理装置10は、プレイヤからの操作をタッチパネル、コントローラ、マウス、キーボード等で受け付け、プレイヤにゲームをプレイさせる。
【0012】
サーバ装置14は情報処理装置10との間でデータを送受信することで、ゲームに必要な機能を情報処理装置10に提供する。サーバ装置14はクラウドコンピュータにより実現してもよい。なお、図1(B)に示したサーバ装置14の個数は、1つに限定されるものではなく、2つ以上で分散処理してもよい。例えばサーバ装置14は情報処理装置10へのゲームプログラム(アプリケーション)などのダウンロード処理やプレイヤのログイン処理、ゲーム制御に関する処理、各種テーブルの管理などに利用される。なお、図1のシステム構成は一例である。
【0013】
[ハードウェア構成]
図2は本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。図2の情報処理装置10は、例えばCPU(Central Processing Unit)100、記憶装置102、通信装置104、入力装置106、及び出力装置108を有する。CPU100はプログラムに従って情報処理装置10を制御する。記憶装置102は、例えばROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などのメモリ、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)などのストレージである。記憶装置102はCPU100で実行するプログラム及びデータを記憶する。
【0014】
通信装置104は、通信を制御するネットワーク回路などの通信デバイスである。入力装置106は、タッチパッド、コントローラ、マウス、キーボード、カメラ、マイクなどの入力デバイスである。また、出力装置108はディスプレイ、スピーカなどの出力デバイスである。タッチパネルは入力装置106の一例であるタッチパッドと出力装置108の一例であるディスプレイとを組み合わせることで実現される。図2のハードウェア構成は一例である。
【0015】
[機能ブロック]
図3は本実施形態に係る情報処理装置の機能構成の一例を示す図である。図3の情報処理装置10は、制御部200、操作受付部202、出力制御部204、通信部206、及び記憶部210を有する。
【0016】
記憶部210はプログラム212、パラメータデータ214、及びキャラクタデータ216を記憶している。なお、記憶部210は記憶装置102で実現してもよいし、ネットワーク18等を介して接続された記憶装置により実現してもよい。
【0017】
パラメータデータ214はモチベーションのパラメータなどの各種データを含む。パラメータデータ214は後述するように敵キャラクタの攻撃の種類ごとのモチベーションのパラメータを含んでいてもよい。
【0018】
また、キャラクタデータ216はプレイヤが操作するプレイヤキャラクタ、味方キャラクタ、及び敵キャラクタに関する各種データを含む。プレイヤキャラクタは、ゲームにおいてプレイヤが操作するゲームキャラクタである。味方キャラクタは、ゲームにおいてプレイヤの味方となる(プレイヤ側の)ゲームキャラクタであって、コンピュータが操作するノンプレイヤキャラクタ(NPC)である。敵キャラクタは、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタの敵となるゲームキャラクタである。敵キャラクタは、コンピュータが操作するノンプレイヤキャラクタであっても、他のプレイヤが操作するゲームキャラクタであってもよい。
【0019】
本実施形態では、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタが敵キャラクタからの所定の行動を回避するゲームの一例として、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタが敵キャラクタからの攻撃を回避するゲームを説明する。なお、回避する所定の行動は敵キャラクタからの攻撃に限定するものではない。例えば回避する所定の行動は、敵キャラクタによるプレイヤキャラクタ及び味方キャラクタの捕獲など、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタが回避する敵キャラクタの行動であればよい。
【0020】
制御部200は情報処理装置10の全体の制御を行う。情報処理装置10の全体の制御には、例えばキャラクタデータ216に基づいて、後述のようにプレイヤキャラクタ、味方キャラクタ、及び敵キャラクタを表示してゲームを進行させる制御が含まれる。
【0021】
制御部200は、CPU100がプログラムに記載された処理を実行することにより実現される。制御部200は、ゲーム制御部220を有する構成である。ゲーム制御部220は、プレイヤキャラクタ制御部222、味方キャラクタ制御部224、敵キャラクタ制御部226、回避判定部228、パラメータ調整部230、及び回避率変更部232を有する構成である。
【0022】
プレイヤキャラクタ制御部222は、プレイヤキャラクタのゲームにおける行動を制御する。例えばプレイヤキャラクタ制御部222はプレイヤの操作に基づいて、ゲームにおけるプレイヤキャラクタの移動やジャンプなどの敵キャラクタからの攻撃を回避するための行動を制御する。味方キャラクタ制御部224は、味方キャラクタであるノンプレイヤキャラクタのゲームにおける行動を制御する。敵キャラクタ制御部226は、敵キャラクタのゲームにおける行動を制御する。
【0023】
回避判定部228は、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタが敵キャラクタからの攻撃を回避できたか否か(攻撃の回避に成功したか失敗したか)を判定する。なお、回避判定部228は、プレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃を受けた場合に、プレイヤキャラクタが回避に失敗したと判定し、それ以外を回避に成功し続けていると判定するようにしてもよい。また、回避判定部228は、敵キャラクタからの攻撃に攻撃対象が指定されている場合、プレイヤキャラクタを攻撃対象とした敵キャラクタからの攻撃を回避できたか否かを判定してもよい。
【0024】
パラメータ調整部230は、敵キャラクタからプレイヤキャラクタへの攻撃に対するプレイヤキャラクタの回避結果に応じて、プレイヤ側のモチベーションのパラメータが増減するように調整する。本実施形態ではモチベーションのパラメータが「0~100」の値を持つ例を説明する。
【0025】
例えばパラメータ調整部230はプレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃の回避に失敗すると、後述の味方キャラクタの回避率が下がるように、例えばモチベーションのパラメータを減少させるように調整する。また、例えばパラメータ調整部230はプレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃の回避に成功すると、後述の味方キャラクタの回避率が上がるように、例えばモチベーションのパラメータを増加させるように調整する。
【0026】
また、パラメータ調整部230はモチベーションのパラメータを回復させるアイテム等がプレイヤにより使用された場合、後述の味方キャラクタの回避率が上がるように、例えばモチベーションのパラメータを増加させるように調整してもよい。さらに、パラメータ調整部230はモチベーションのパラメータを減少させる調整を例えば時間経過に従って行い、モチベーションのパラメータを増加させる調整をプレイヤキャラクタの回避の成功に従って行うようにしてもよい。
【0027】
回避率変更部232は、敵キャラクタから味方キャラクタへの攻撃に対する味方キャラクタの回避率を、プレイヤ側のモチベーションのパラメータに応じて変更する。例えば回避率変更部232はモチベーションのパラメータが「0~100」の値を持つ場合、モチベーションのパラメータの値を味方キャラクタの回避率として決定してもよい。
【0028】
例えば回避率変更部232はモチベーションのパラメータが「0」の値を持つ場合、味方キャラクタの回避率「0%」に変更する。また、回避率変更部232はモチベーションのパラメータが「100」の値を持つ場合、味方キャラクタの回避率「100%」に変更する。
【0029】
本実施形態ではプレイヤ側のモチベーションのパラメータが「100」の状態でゲームが開始される。ゲームの開始後、敵キャラクタからの攻撃に対する回避にプレイヤキャラクタが失敗すると、プレイヤ側のモチベーションのパラメータが減少し、味方キャラクタの回避率は下がる。
【0030】
また、本実施形態では、敵キャラクタからの攻撃に対する回避にプレイヤキャラクタが成功すると、プレイヤ側のモチベーションのパラメータが増加し、味方キャラクタの回避率は上がる。
【0031】
なお、モチベーションのパラメータの値と味方キャラクタの回避率とは、必ずしも一対一に対応している必要はなく、例えばパラメータの値「95~85」を味方キャラクタの回避率「90%」に対応付けるなど、パラメータの値の範囲を一の回避率に対応付けるようにしてもよい。
【0032】
操作受付部202は入力装置106に対するプレイヤの各種操作を受け付ける。出力制御部204は制御部200の制御に従って各種画面を出力装置108に表示する。操作受付部202はCPU100がプログラムに従って入力装置106を制御することにより実現される。また、出力制御部204は、CPU100がプログラムに従って出力装置108を制御することにより実現される。入力装置106に対するプレイヤの各種操作とはCPU100に処理を実行させるため、プレイヤが操作受付部202を操る操作をいう。出力制御部204は制御部200の制御に従い、各種画面の表示と音の出力とを行う。
【0033】
通信部206は、ネットワーク18等を介して通信する。通信部206はCPU100がプログラムを実行し、プログラムに従って通信装置104を制御することにより実現される。
【0034】
[処理]
以下では、情報処理装置10において、プレイヤがプレイヤキャラクタを操作し、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタを、敵キャラクタの攻撃から回避させるように行動させるゲームの例を説明する。
【0035】
図4は本実施形態に係る情報処理装置の処理の一例のフローチャートである。ステップS10において、情報処理装置10はゲームの開始操作をプレイヤから受け付ける。情報処理装置10は開始操作を受け付けたゲームの処理を開始する。
【0036】
ステップS12において、情報処理装置10はゲームにおけるプレイヤキャラクタ、味方キャラクタ、及び敵キャラクタの移動や攻撃などの行動を制御し、行動に応じた表示制御を行う。例えばステップS12においてプレイヤはゲームの画面に表示されたプレイヤキャラクタ、味方キャラクタ、及び敵キャラクタの行動を確認し、敵キャラクタからの攻撃を回避させるための操作などをプレイヤキャラクタに対して行う。
【0037】
ステップS12において敵キャラクタからプレイヤキャラクタへの攻撃があると、情報処理装置10はステップS14の処理の後、ステップS16の回避判定処理及びステップS18のパラメータ調整処理を実行する。なお、ステップS12において敵キャラクタからプレイヤキャラクタへの攻撃がなければ、情報処理装置10はステップS14の処理の後、ステップS16の回避判定処理及びステップS18のパラメータ調整処理をスキップする。
【0038】
ステップS16において、情報処理装置10の回避判定部228はプレイヤキャラクタが敵キャラクタからの攻撃を回避できたか否かを判定する。ステップS18において情報処理装置10のパラメータ調整部230は敵キャラクタからプレイヤキャラクタへの攻撃に対するプレイヤキャラクタの回避結果に応じて、例えば回避に失敗するとプレイヤ側のモチベーションのパラメータが減少し、回避に成功するとモチベーションのパラメータが増加するように調整する。
【0039】
ステップS14~S18の処理により、情報処理装置10は敵キャラクタからプレイヤキャラクタへの攻撃に対するプレイヤキャラクタの回避が失敗すると、味方キャラクタの回避率が下がるようにモチベーションのパラメータを調整できる。また、情報処理装置10は敵キャラクタからプレイヤキャラクタへの攻撃に対するプレイヤキャラクタの回避が成功すると、味方キャラクタの回避率が上がるようにモチベーションのパラメータを調整できる。
【0040】
ステップS12において敵キャラクタから味方キャラクタへの攻撃があると、情報処理装置10はステップS20の処理の後、ステップS22の回避率変更処理及びステップS24の回避判定処理を実行する。ステップS12において敵キャラクタから味方キャラクタへの攻撃がなければ、情報処理装置10はステップS20の処理の後、ステップS22の回避率変更処理及びステップS24の回避判定処理をスキップする。
【0041】
ステップS22において、情報処理装置10の回避率変更部232は、敵キャラクタから味方キャラクタへの攻撃に対する味方キャラクタの回避率を、例えばプレイヤ側のモチベーションのパラメータの値が大きいほど、味方キャラクタの回避率が高くなるように変更する。
【0042】
また、ステップS22において、情報処理装置10の回避率変更部232は、敵キャラクタから味方キャラクタへの攻撃に対する味方キャラクタの回避率を、例えばプレイヤ側のモチベーションのパラメータの値が小さいほど、味方キャラクタの回避率が低くなるように変更する。そして、ステップS24において、情報処理装置10の回避判定部228は味方キャラクタの回避率に従って、味方キャラクタが敵キャラクタからの攻撃を回避できたか否かを判定し、回避結果に応じた処理を行う。
【0043】
情報処理装置10のゲーム制御部220はゲームが終了したと判定するまでステップS26の処理からステップS12の処理に戻り、ゲームに関する制御を続ける。ゲーム制御部220はゲームが終了したと判定すると、図4のフローチャートの処理を終了する。
【0044】
なお、ステップS26におけるゲームが終了したか否かの判定は、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタの回避の失敗の回数をカウントし、所定回数に達したか否かで判定してもよいし、プレイヤキャラクタ及び味方キャラクタの回避の失敗による累積ダメージ量をカウントし、所定量に達したか否かで判定してもよい。また、ゲームが終了したか否かの判定は、回避の失敗によりプレイヤキャラクタ及び味方キャラクタのヒットポイントにダメージを与え、ヒットポイントが「0」になったか否かで判定してもよい。
【0045】
上記したステップS18のパラメータ調整処理は、例えば図5に示す手順で行う。図5は本実施形態に係るパラメータ調整処理の一例のフローチャートである。ステップS30において、情報処理装置10のパラメータ調整部230は敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功したか否かを判定する。
【0046】
敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功した場合、パラメータ調整部230はステップS32の処理を実行する。ステップS32において、パラメータ調整部230はモチベーションのパラメータを増加させるように調整する。敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功しなかった場合、パラメータ調整部230はステップS32の処理をスキップする。
【0047】
ステップS34において、情報処理装置10のパラメータ調整部230は敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが失敗したか否かを判定する。
【0048】
敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが失敗した場合、パラメータ調整部230はステップS36の処理を実行する。ステップS36において、パラメータ調整部230はモチベーションのパラメータを減少させるように調整する。敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが失敗しなかった場合、パラメータ調整部230はステップS36の処理をスキップする。
【0049】
図5のパラメータ調整処理では、プレイヤキャラクタに対する敵キャラクタからの攻撃の回避に失敗すると、プレイヤ側のモチベーションのパラメータが減少し、回避に成功するとモチベーションのパラメータが増加するように調整できる。
【0050】
また、上記したステップS18のパラメータ調整処理は、例えば図6に示す手順で行うようにしてもよい。図6は本実施形態に係るパラメータ調整処理の一例のフローチャートである。なお、図6のパラメータ調整処理は、モチベーションのパラメータを減少させる調整をパラメータ調整部230が時間経過などに従って行うことを前提としている。
【0051】
ステップS40において、情報処理装置10のパラメータ調整部230は敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功したか否かを判定する。
【0052】
敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功した場合、パラメータ調整部230はステップS42の処理を実行する。ステップS42において、パラメータ調整部230はモチベーションのパラメータを増加させるように調整する。敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功しなかった場合、パラメータ調整部230はステップS42の処理をスキップする。
【0053】
図6のパラメータ調整処理では、時間経過に従って減少していくモチベーションのパラメータを、プレイヤキャラクタに対する敵キャラクタからの攻撃の回避に成功することで増加するように調整できる。
【0054】
また、上記したステップS18のパラメータ調整処理は、例えば図7に示す手順で行うようにしてもよい。図7は本実施形態に係るパラメータ調整処理の一例のフローチャートである。なお、図7のパラメータ調整処理は、敵キャラクタからの攻撃の種類ごとにモチベーションのパラメータがあることを前提としている。
【0055】
ステップS50において、情報処理装置10のパラメータ調整部230は敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功したか否かを判定する。
【0056】
敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功した場合、パラメータ調整部230はステップS52の処理を実行する。ステップS52において、パラメータ調整部230は回避した攻撃の種類に対応したモチベーションのパラメータを増加させるように調整する。攻撃の回避にプレイヤキャラクタが成功しなかった場合、パラメータ調整部230はステップS52の処理をスキップする。
【0057】
ステップS54において、情報処理装置10のパラメータ調整部230は敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが失敗したか否かを判定する。
【0058】
敵キャラクタからの攻撃の回避にプレイヤキャラクタが失敗した場合、パラメータ調整部230はステップS56の処理を実行する。ステップS56において、パラメータ調整部230は回避に失敗した攻撃の種類に対応したモチベーションのパラメータを減少させるように調整する。攻撃の回避にプレイヤキャラクタが失敗しなかった場合、パラメータ調整部230はステップS56の処理をスキップする。
【0059】
図7のパラメータ調整処理では、プレイヤキャラクタに対する敵キャラクタからの攻撃の回避に失敗すると、攻撃の種類に対応したプレイヤ側のモチベーションのパラメータが減少し、回避に成功すると、攻撃の種類に対応したモチベーションのパラメータが増加するように調整できる。
【0060】
上記したステップS22の回避率変更処理は、例えば図8に示す手順で行う。図8は本実施形態に係る回避率変更処理の一例のフローチャートである。
【0061】
ステップS60において、情報処理装置10の回避率変更部232はプレイヤ側のモチベーションのパラメータの値を読み出す。ステップS62において、回避率変更部232はステップS60で読み出したモチベーションのパラメータの値に応じて、味方キャラクタの回避率を変更する。例えば回避率変更部232は、ステップS60で読み出したモチベーションのパラメータの値(0~100)を、そのまま回避率に読み換え、味方キャラクタの回避率を変更する。また、回避率変更部232は、ステップS60で読み出したモチベーションのパラメータの値を用いて回避率を計算し、味方キャラクタの回避率を変更するようにしてもよい。
【0062】
また、上記したステップS22の回避率変更処理は、例えば図9に示す手順で行うようにしてもよい。図9は本実施形態に係る回避率変更処理の一例のフローチャートである。
【0063】
ステップS70において、情報処理装置10の回避率変更部232は味方キャラクタが敵キャラクタから受けた攻撃の種類に応じたプレイヤ側のモチベーションのパラメータの値を読み出す。ステップS72において、回避率変更部232はステップS70で読み出したモチベーションのパラメータの値に応じて、敵キャラクタから受けた攻撃の種類に対する味方キャラクタの回避率を変更する。
【0064】
例えば回避率変更部232はステップS70で読み出したモチベーションのパラメータの値(0~100)を、そのまま回避率に読み換え、敵キャラクタから受けた攻撃の種類に対する味方キャラクタの回避率を変更する。また、回避率変更部232は、ステップS70で読み出したモチベーションのパラメータの値を用いて回避率を計算し、敵キャラクタから受けた攻撃の種類に対する味方キャラクタの回避率を変更するようにしてもよい。
【0065】
図10は本実施形態に係るゲーム画面の一例のイメージ図である。図10のゲーム画面1000は、敵キャラクタ1002、プレイヤキャラクタ1004、味方キャラクタ1006、及び敵キャラクタ1002からの攻撃1008が表示された画面例である。図10のゲーム画面1000では、プレイヤ側のモチベーションのパラメータの値1010が表示されている。
【0066】
なお、図10のゲーム画面1000は一例であって、プレイヤ側のモチベーションのパラメータの値1010に加えて、味方キャラクタ1006の回避率を表示するようにしてもよい。また、ゲーム画面1000は、プレイヤ側のモチベーションのパラメータの値1010に替えて、味方キャラクタ1006の回避率を表示するようにしてもよい。
【0067】
図10のゲーム画面1000によれば、プレイヤは味方キャラクタ1006の回避率を確認しながら、ゲームを進行させることができる。例えばゲームが上手なプレイヤがプレイしている場合は、味方キャラクタ1006の回避率が高く維持され、味方キャラクタ1006が直ぐに行動不能となるような事態を避けることができる。
【0068】
また、ゲームが下手なプレイヤがプレイしている場合は、味方キャラクタ1006の回避率が早めに下がるため、プレイヤキャラクタ1004に比べて味方キャラクタ1006が活躍し過ぎることもない。
【0069】
本実施形態によれば、敵キャラクタ1002からの攻撃1008などの所定の行動に対する味方キャラクタの回避率を、プレイヤキャラクタの回避結果に応じて変更できる。
【0070】
開示した一実施形態の情報処理装置は例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。上記の実施形態は添付の請求の範囲及びその主旨を逸脱することなく、様々な形態で変形及び改良が可能である。また、上記した複数の実施形態に記載された事項は矛盾しない範囲で他の構成も取り得ることができ、また、矛盾しない範囲で組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0071】
10 情報処理装置
14 サーバ装置
18 ネットワーク
200 制御部
202 操作受付部
204 出力制御部
206 通信部
210 記憶部
220 ゲーム制御部
222 プレイヤキャラクタ制御部
224 味方キャラクタ制御部
226 敵キャラクタ制御部
228 回避判定部
230 パラメータ調整部
232 回避率変更部
1002 敵キャラクタ
1004 プレイヤキャラクタ
1006 味方キャラクタ
図1
図2
図3
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図5
図6
図7
図8
図9
図10