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特許7542468情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G07B 15/00 20110101AFI20240823BHJP
   G06K 7/00 20060101ALI20240823BHJP
   G06K 7/10 20060101ALI20240823BHJP
   G07B 1/00 20060101ALI20240823BHJP
【FI】
G07B15/00 B
G06K7/00 008
G06K7/00 095
G06K7/10 264
G07B1/00 A
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2021045047
(22)【出願日】2021-03-18
(65)【公開番号】P2022144155
(43)【公開日】2022-10-03
【審査請求日】2023-09-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(73)【特許権者】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】小林 瞭
(72)【発明者】
【氏名】星 敬
【審査官】山本 裕太
(56)【参考文献】
【文献】特開昭63-316191(JP,A)
【文献】特開2000-113253(JP,A)
【文献】特開平09-024148(JP,A)
【文献】特開平10-063882(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07B 15/00
G06K 7/00
G06K 7/10
G07B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを通じて駅務機器と接続される情報処理装置であって、
ICカードが活性化された年を含む活性化情報を受信する第1のインタフェースと、
前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第1の経過期間を検出し、前記第1の経過期間が第1の閾値を超える場合、警告情報を生成するプロセッサと、
前記警告情報を出力する第2のインタフェースと、を備え
前記プロセッサは、前記情報処理装置と異なる前記駅務機器が前記ICカードから取得した前記活性化情報から、前記駅務機器により、前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第2の経過期間を検出し、前記第2の経過期間が前記第1の閾値を超える場合、経年劣化フラグを生成し、
前記プロセッサは、前記活性化情報に経年劣化フラグが紐付いている場合、前記警告情報を生成する、情報処理装置。
【請求項2】
前記活性化情報は、前記ICカードが活性化された月及び日時を含む、請求項1の情報処理装置。
【請求項3】
前記警告情報は、前記ICカードの交換が必要であることを示すICカード交換情報を含む、請求項1の情報処理装置。
【請求項4】
前記ICカードの使用履歴を記憶したメモリをさらに備え、
前記プロセッサは、前記第1の経過期間が前記第1の閾値を超えていない場合、前記ICカードの使用履歴に基づいて前記ICカードの第1の使用頻度を推定する、請求項1乃至のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記第1の使用頻度が第2の閾値を超える場合、前記第1の閾値をより小さな値に再設定する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記第1の経過期間が前記再設定された前記第1の閾値を超える場合、前記警告情報を生成する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記ICカードの使用履歴を記憶したメモリをさらに備え、
前記プロセッサは、前記第2の経過期間が前記第1の閾値を超えていない場合、前記ICカードの使用履歴に基づいて前記ICカードの第2の使用頻度を推定する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記第2の使用頻度が第2の閾値を超える場合、前記第1の閾値をより小さな値に再設定する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記第2の経過期間が前記再設定された前記第1の閾値を超える場合、前記経年劣化フラグを生成し、前記ICカードに記憶された前記活性化情報に前記経年劣化フラグを紐付けるための指示を生成する、請求項に記載の情報処理装置。
【請求項10】
ネットワークを通じて駅務機器と接続される情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ICカードが活性化された年を含む活性化情報を受信することと、
前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第1の経過期間を検出することと、
前記第1の経過期間が第1の閾値を超える場合、警告情報を生成することと、
前記警告情報を出力することと、
を備え
さらに、前記情報処理装置と異なる前記駅務機器が前記ICカードから取得した前記活性化情報から、前記駅務機器により、前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第2の経過期間を検出し、前記第2の経過期間が前記第1の閾値を超える場合、経年劣化フラグを生成することと、
前記活性化情報に経年劣化フラグが紐付いている場合、前記警告情報を生成することと、
を備える情報処理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の情報処理方法を前記情報処理装置のプロセッサによって実行させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道等の入出場で利用されるICカードは、経年劣化する。経年劣化は、ICカードの外面のみならずICカードに配置されたICチップにも及ぶ。例えば、鉄道で利用されるICカードは、最初に発行されてから10年以上経過していることから、ICチップの劣化が激しいICカードが改札及び窓口処理機で処理されることが多くなる。
【0003】
ICカードの情報の書き換えの際にICチップの異常が検知されるが、異常が検知されたICカードは、ICチップに保持されたデータの復旧が困難になる。そのため、ICチップの異常が検知される前にICカードの交換を行う必要がある。
【0004】
ICチップ
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開平10-063882号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
この発明の課題は、ICチップの異常が検知される前に適切にICカードの交換を行うことができることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
実施形態に係る情報処理装置は、ICカードが活性化された年を含む活性化情報を受信する第1のインタフェースと、前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第1の経過期間を検出し、前記第1の経過期間が第1の閾値を超える場合、警告情報を生成するプロセッサと、前記警告情報を出力する第2のインタフェースと、を備えるようにしたものである。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施形態に係る駅務システムの構成例を示す。
図2図2は、ICカードのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図3図3は、改札機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図4図4は、窓口処理機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5図5は、管理サーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図6図6は、駅務システムにおける改札機及び管理サーバにおける改札処理の一例を示すフローチャートである。
図7図7は、窓口処理機にICカードを翳した場合の窓口処理機及び管理サーバの処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら情報処理装置、情報処理方法、及び情報処理プログラムについて詳細に説明する。なお、以下の実施形態では、同一の番号を付した部分については同様の動作を行うものとして、重ねての説明を省略する。
【0010】
(構成)
図1は、実施形態に係る駅務システムの構成例を示す。図1が示すように駅務システムは、ICカード10と、改札機20と、窓口処理機30と、管理サーバ40と、ネットワーク50と、を備える。ICカード10は、改札機20及び窓口処理機30とそれぞれ通信可能である。また、管理サーバ40は、ネットワーク50を通じ、改札機20及び窓口処理機30とそれぞれ接続される。
【0011】
なお、駅務システムは、図1が示すような構成の他に必要に応じた構成を備えたり、駅務システムから特定の構成が除外されたりしても良い。
【0012】
ICカード10は、旅客が所持している非接触通信に対応している。ICカード10は、識別情報を予め記憶している。識別情報は、ICカード10を一意に特定するための情報であり、例えば、ICカード識別子、ICカード発行番号等で良い。また、ICカード10は、ICカードを初めて活性化した年を含む情報(活性化情報)も記憶している。なお、活性化情報は、ICカードを初めて活性化した月及び日時を含み、また、ICカードを初めて使用した月及び日時も含んで良い。ICカード10は、乗車券又は定期券としての用途に対応している。例えば、ICカード10は、予め乗車券又は定期券を含む乗車券情報が管理サーバ40等に登録される(識別情報に基づくアカウントが生成される)ことによって、駅務システムにおいて利用が可能になる。また、ICカード10は、現金等をチャージすることにより、様々な店舗に配置された店舗装置でも利用可能である。なお、店舗装置は、典型的にはPOS(Point Of Sale)システムに含まれるPOSサーバ及びPOSサーバに接続されたPOS端末を含んで良い。なお、ICカード10については、後述する。
【0013】
駅務機器である改札機20は、旅客が改札内への入場するための改札処理と、旅客が改札内から出場するための改札処理とのいずれかを行うように、予め設定されている。改札機20は、旅客が後述するカード読取り部にICカード10を翳すことでICカード10と通信可能になる。そして、改札機20は、ICカード10と各種情報を送受信する。また、改札機20は、受信した各種情報に基づいて旅客の通行(入場又は出場)の可否を判定する。そして、改札機20は、判定結果に基づいてユーザの通行を制御する。なお、改札機20については後述する。
【0014】
駅務機器である窓口処理機30は、駅構内の所定場所に設置される。そして窓口処理機30は、窓口処理機30の駅員等の操作者により、ICカード10の乗車券情報を書き換えることが可能である。また、窓口処理機30は、ネットワーク50を通じて、管理サーバ40に、乗車券情報を含む各種情報を送信する。また、窓口処理機30は、乗車券情報が書き換え可能な自動発券機等を含む駅務機器であっても良いのは勿論である。なお、窓口処理機30については後述する。
【0015】
情報処理装置である管理サーバ40は、ICカード10のID、発行日、発行番号、改札機20を通行した日時、通行時の運賃等のICカード10の各種情報を記憶する。さらに管理サーバ40は、改札機20又は窓口処理機30から受信したICカード10の各種情報を管理する。また、改札機20又は窓口処理機30からのICカード10に対する問合せに対応する情報を送信する。例えば、管理サーバ40は、窓口処理機30からのICカード10の識別情報を含む問合せに対して当該識別情報に基づいてICカード10を特定し、当該ICカード10について記憶された情報から必要な情報を取得する。そして、管理サーバ40は、取得した情報を窓口処理機30に返送することが可能である。なお、管理サーバ40については後述する。
【0016】
ここで、図1では、窓口処理機30及び管理サーバ40は別個の装置として示しているが、同一の情報処理装置内に配置されていても良いのは勿論である。すなわち、窓口処理機30は、情報処理装置であって良い。
【0017】
図2は、ICカード10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
ICカード10は、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサ101を有する。そして、このプロセッサ101に対し、メモリ102及び通信部103が、バス104を介して接続されている。
【0018】
メモリ102は、記憶媒体として、例えば、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid Sate Drive)等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM(Read Only Memory)等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ102は、プロセッサ101が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0019】
さらにメモリ102は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、を組み合わせて使用したストレージを含む。メモリ102は、活性化情報、識別情報、乗車券情報(乗車券又は定期券)、改札機20を使用した使用履歴等を記憶している。また、メモリ102は、図1で図示しない駅務機器又は店舗装置で現金をチャージした場合、その残高も記憶しておくことが可能である。なお、使用履歴は、メモリ102の容量が限られているため、例えば、数十件程度の数を記憶することができる。
【0020】
通信部103は、無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部103は、NFC(Near Field Communication)のような通信方式に従う通信モジュールを含む。したがって、通信部103は、改札機20又は窓口処理機30の後述する読取り部に翳すことにより改札機20又は窓口処理機30と接続可能である。しかしながら、通信部103は、プロセッサ101の制御の下、改札機20又は窓口処理機30との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的なもので良いのは勿論である。
【0021】
次に、ICカード10のプロセッサ101が実現する機能について説明する。プロセッサ101が実現する機能は、プロセッサ101が内部メモリ又はメモリ102等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0022】
プロセッサ101は、旅客によって、改札機20又は窓口処理機30の後述するカード読取り部にICカード10が翳されると、通信部103を用いて接続する機能を有する。そして、プロセッサ101は、通信部103を通じて、活性化情報、識別情報、乗車券情報等の各種情報を改札機20に送信することが可能である。また、プロセッサ101は、改札機20から利用日時及び経年劣化フラグ等の各種情報を受信する機能を有する。ここで、経年劣化フラグは、後述する。また、ICカード10が改札機20に翳される時間が短い(例えば、1秒程度)であるため、改札機20との間で送受信される情報は、必要最小限の情報だけでも良い。しかしながら、窓口処理機30の読取り部に翳される時間は十分に長い時間(例えば、乗車券情報を書き換えるのに必要な時間)翳されるため、窓口処理機30との間で送受信される情報は、ICカード10のメモリ102に記憶される全ての情報が送受信可能である。
【0023】
図3は、改札機20のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
改札機20は、CPUやMPU等のプロセッサ201を有する。そして、このプロセッサ201に対し、メモリ202、通信部203、カード読取り部204、ディスプレイ205、人感センサ206、及びドア駆動部207が、バス208を介して接続されている。
【0024】
メモリ202は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ202は、プロセッサ201が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。メモリ302に記憶されているプログラムは、例えば、プロセッサ201にドア駆動部207を制御させるためのプログラムである。
【0025】
さらにメモリ202は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ202は、プロセッサ201がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0026】
通信部203は、有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部203は、ネットワーク50を通じて、管理サーバ40と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部103は、プロセッサ101の制御の下、管理サーバ40等の装置との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的な通信部で良い。
【0027】
カード読取り部204は、改札機20上の通路の入口側に近い位置に設けられる。カード読取り部204は、プロセッサ201の制御に基づいて、通信可能範囲内のICカード10にコマンドを送信し、コマンドに対する応答としてICカード10の識別情報、乗車券情報、及び活性化情報等の各種情報を取得する。カード読取り部204は、例えば、アンテナと、アンテナにより送受信する信号を処理する信号処理回路とを備えても良い。すなわち、カード読取り部204は、プロセッサ201の制御に基づいてICカード10に記憶された各種情報の読み取る、及びICカード10に記憶されるべき各種情報の書き込みを行う。
【0028】
ディスプレイ205は、プロセッサ201または図示されないグラフィックコントローラなどから入力される映像信号に応じて、画面を表示する。
【0029】
人感センサ206は、改札機20を通行しようとしている旅客が存在するか否かを検出する。人感センサ206は、改札機20の旅客が通行する通路側の側面に複数配列される。複数の人感センサ206は、検出結果をプロセッサ201にそれぞれ供給する。プロセッサ201は、複数の人感センサ206の検出結果の変化に基づいて、通路を通過する旅客を検出する。
【0030】
ドア駆動部207は、プロセッサ201の制御に基づいて、改札機20に設置された図示しないドアの動作を制御する。改札機20のドア駆動部207は、プロセッサ201の制御に基づいて、改札機20の図示されないドアを閉じることにより、旅客の通行を物理的に阻止する。
【0031】
次に、改札機20のプロセッサ201が実現する機能について説明する。プロセッサ201が実現する機能は、プロセッサ201が内部メモリ又はメモリ202等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0032】
改札機20のプロセッサ201は、ICカード10からカード活性情報を読取る機能を有する。プロセッサ201は、通信部203を通じて、カード活性情報を管理サーバ40に送信する機能を有する。プロセッサ201は、通信部203を介して、ICカード10に経年劣化フラグを送信する機能を有する。さらにプロセッサ201は、カード読取り部204に翳されたICカード10に記憶された経年劣化フラグを読取る機能を有する。プロセッサ201は、読取った経年劣化フラグに基づいて警告情報をディスプレイ205に表示する機能を有する。ここで、警告情報は、ICカード10の交換が必要であることを示すICカード交換情報を含む。ICカード10を所持する旅客は、表示された警告情報に基づいて窓口処理機30に行くことができる。
【0033】
なお、上述の機能は、プロセッサ201が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ201が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0034】
図4は、窓口処理機30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
窓口処理機30は、CPUやMPU等のプロセッサ301を有する。そして、このプロセッサ301に対し、メモリ302、通信部303、カード読取り部304、及び入出力インタフェース305が、バス306を介して接続されている。なお、図3では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0035】
メモリ302は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ302は、プロセッサ301が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。
【0036】
さらにメモリ302は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ302は、プロセッサ301がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0037】
通信部303は、有線又は無線の通信モジュールを含む通信インタフェースである。例えば、通信部303は、ネットワーク50を通じて、管理サーバ40と有線又は無線接続する通信モジュールを含む。通信部303は、プロセッサ301の制御の下、管理サーバ40等の装置との間で通信を行い、各種情報を送受信することができるものであれば一般的なもので良い。
【0038】
カード読取り部304は、窓口処理機30を操作する操作者がICカード10を翳しやすい位置に設けられて良い。カード読取り部304は、プロセッサ301の制御に基づいて、カード読取り部304に翳されたICカード10にコマンドを送信し、コマンドに対する応答としてICカード10の識別情報、乗車券情報、及び活性化情報等の各種情報を取得する。カード読取り部304は、例えば、アンテナと、アンテナにより送受信する信号を処理する信号処理回路とを備えても良い。すなわち、カード読取り部304は、プロセッサ301の制御に基づいてICカード10に記憶された各種情報の読み取る、及びICカード10に記憶されるべき各種情報の書き込みを行う。
【0039】
入出力インタフェース305には、例えば、図示しない表示部が接続されている。表示部は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース305から入力された信号に応じた音声を発する、及び/又は文字又は画像等を表示する。入出力インタフェース305は、例えば、操作者がカード読取り部304にICカード10を翳して情報の送受信を行った結果等の情報を音声でアナウンスする、及び/又は文字又は画像を表示しても良い。
【0040】
次に、窓口処理機30のプロセッサ301が実現する機能について説明する。プロセッサ301が実現する機能は、プロセッサ301が内部メモリ又はメモリ302等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0041】
窓口処理機30のプロセッサ301は、ICカード10からカード活性情報を読取る機能を有する。プロセッサ301は、乗車券情報の書き換えなどを行う機能を有する。プロセッサ301は、通信部303を通じて、カード活性情報を管理サーバ40に送信する機能を有する。プロセッサ301は、受信した警告情報に基づいて窓口処理機30の操作者にICカード10が劣化していることを伝える機能を有する。プロセッサ301は、入出力インタフェース305を通じて、ICカード10の交換が必要であることを音声及び/又は画像で表示する機能を有する。
【0042】
なお、上述の機能は、プロセッサ301が行うことができる機能の一部の例を示したものである。したがって、プロセッサ301が行うことができる機能は、これらの機能に限られないのは勿論である。
【0043】
図5は、管理サーバ40のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
管理サーバ40は、CPUやMPU等のプロセッサ401を有する。そして、このプロセッサ401に対し、メモリ402、通信部403、及び入出力インタフェース404が、バス405を介して接続されている。なお、図5では、「入出力インタフェース」を「入出力IF」と記載している。
【0044】
メモリ402は、記憶媒体として、例えば、EPROM、HDD、SSD等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、ROM等の不揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ402は、プロセッサ401が各種処理を実行するために必要なプログラムを格納している。例えば、メモリ402は、ICカード10の識別情報を記憶する。また、メモリ402は、ICカード10の識別情報に紐付けられた情報も記憶することが可能である。例えば、紐付けられた情報は、運賃の精算に可能な残額情報、銀行口座に関する口座情報、クレジットカードに関するクレジット情報などの、決済の為の情報(決済用情報)を含む。さらに、メモリ402は、ICカード10の活性化情報、ICカード10の使用履歴、乗車券情報等も記憶することができる。なお、ICカード10の使用履歴は、ICカード10のメモリ102に記憶された使用履歴より多く、例えば、数百件程度を記憶しておくことが可能である。
【0045】
さらにメモリ402は、記憶媒体として、例えば、HDD、メモリカード等の随時書込み及び読出しが可能な不揮発性メモリと、RAM等の揮発性メモリとを組み合わせて使用することができる。メモリ402は、プロセッサ401がプログラムを実行して各種処理を行う過程で取得及び生成されたデータを記憶することが可能である。
【0046】
入出力インタフェース404は、例えば、図示しない入力部及び表示部が接続されている。入力部は、例えば、マイク等の音声データを受信するデバイス、静電方式又は圧力方式を採用した入力検知シートにより、管理サーバ40を操作する操作者によって入力された文字データを認識するデバイス、及びカメラ等の画像データを受信するデバイスである。表示部は、例えば液晶、有機EL、等を使用した表示デバイスであり、入出力インタフェース404から入力された信号に応じた音声、文字、及び画像等を表示する。
【0047】
次に、管理サーバ40のプロセッサ401が実現する機能について説明する。プロセッサ401が実現する機能は、プロセッサ401が内部メモリ又はメモリ402等に格納されるプログラムを実行することで実現される。
【0048】
管理サーバ40のプロセッサ401は、受信したカード活性情報に含まれる活性化情報及び活性化情報を受信したタイミングに基づき経過期間を検出し、この経過期間(第2の経過期間)が劣化年数設定値(第1の閾値)を超えているかを判定する機能を有する。ここで、第2の経過期間は、受信したカード活性情報に含まれる活性化情報及び活性化情報を受信したタイミングに基づく、ICカード10が活性化されてから活性情報が受信されるまでの期間である。プロセッサ401は、経年劣化フラグを生成する機能を有する。プロセッサ401は、通信部403を通じて、経年劣化フラグを改札機20に送信する機能を有する。プロセッサ401は、使用頻度推定を行う機能を有する。プロセッサ401は、推定された使用頻度が所定の閾値(第2の閾値)を超えるかどうか判定する機能を有する。プロセッサ401は、劣化年数設定値の変更を行う機能を有する。プロセッサ401は、経過期間が変更された劣化年数設定値を超えているかを判定する機能を有する。プロセッサ401は、経過期間(第1の経過期間)が劣化年数設定値(第1の閾値)を超えているかを判定する機能を有する。プロセッサ401は、入出力インタフェース305を介して、警告情報を生成し出力する機能を有する。さらに、プロセッサ401は、通信部403を通じて、窓口処理機30に警告情報を送信する機能を有する。例えば、警告情報は、ICカード10の交換が必要であることを示すICカード交換情報を含んでもよい。
【0049】
(動作)
以下では、旅客が改札機20を通行する際の動作について説明する。
図6は、駅務システムにおける改札機20及び管理サーバ40における改札処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、改札機20のプロセッサ201がメモリ202に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、そして、管理サーバ40のプロセッサ401がメモリ402に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、このフローチャートの動作が実現される。
【0050】
このフローチャートは、旅客が所持するICカード10を駅務機器である改札機20のカード読取り部204に翳すことにより、開始する。
【0051】
改札機20のプロセッサ201は、ICカード10からカード活性情報を読取る(ST11)。プロセッサ201は、乗車券情報を読取ると共に、カード活性情報を読取る。カード活性情報は、ICカード10の識別情報及び活性化情報を含む。また、プロセッサ201は、乗車券情報に基づいた改札処理を適切に実行することが可能であるが、一般的な改札処理で良いため、ここでの説明を省略する。
【0052】
プロセッサ201は、通信部203を通じて、カード活性情報を管理サーバ40に送信する(ST12)。また、プロセッサ201は、乗車券情報も管理サーバ40に送信しても良い。
【0053】
管理サーバ40のプロセッサ401は、経過期間(第2の経過期間)が劣化年数設定値(第1の閾値)(図6では、単に設定値と記載)を超えているかを判定する(ST13)。ここで、第2の経過期間は、受信したカード活性情報に含まれる活性化情報及び活性化情報を受信したタイミングに基づく、ICカード10が活性化されてから活性情報が受信されるまでの期間である。第2の経過期間は、年、年月、年月日、及び年月日時の何れでもよい。例えば、劣化年数設定値は、10年であって良い。すなわち、経過期間が10年を超えている場合、プロセッサ401は、劣化年数設定値を超えていると判定する。なお、上記の劣化年数設定値は、単なる一例であり、上記の値に制限されないことは勿論である。
【0054】
経過期間が劣化年数設定値を超えている場合、プロセッサ401は、経年劣化フラグを生成する(ST14)。プロセッサ401は、生成した経年劣化フラグを識別情報に紐付けられた情報としてメモリ402に記憶する。
【0055】
プロセッサ401は、通信部403を通じて、経年劣化フラグを改札機20に送信する(ST15)。経年劣化フラグを受信した改札機20は、ICカード10に経年劣化フラグを送信する。そして、ICカード10は、ICカード10の識別情報に経年劣化フラグを紐付けてメモリ102に記憶して良い。そして、ICカード10は、改札機20のカード読取り部204又は窓口処理機30のカード読取り部304に翳された際、識別情報及び経年劣化フラグを改札機20又は窓口処理機30に送信することができる。なお、ステップST15は、ステップST11でICカード10が翳された時と同じ出なくとも良い。すなわち、別のタイミングでICカード10が改札機20のカード読取り部204に翳された際に送信しても良い。
【0056】
改札機20のカード読取り部204に経年劣化フラグが記憶されたICカード10が翳されると、改札機20のプロセッサ201は、ICカード10のメモリ102に記憶された経年劣化フラグを読取る。そして、プロセッサ201は、経年劣化フラグに基づいて、ICカード10が劣化しており、ICカード10の交換が必要であることを示す警告情報をディスプレイ205に表示しても良い。また、プロセッサ201は、ICカード10がカード読取り部204に翳される毎にディスプレイ205に警告情報を表示しても良いし、ICカード10がカード読取り部204に所定の回数翳される毎にディスプレイ205に表示するようにしても良い。
【0057】
一方、経過期間が劣化年数設定値を超えていない場合、プロセッサ401は、使用頻度推定を行う(ST16)。プロセッサ401は、メモリ402に記憶されたICカード10の使用履歴に基づいてICカード10が月毎又は年毎に何度利用しているかについて使用頻度推定を行う。
【0058】
プロセッサ401は、推定された使用頻度が所定の閾値(第2の閾値)を超えるかどうか判定する(ST17)。例えば、第2の閾値が80回/月であり、推定された使用頻度が100回/月であると推定した場合、プロセッサ401は、推定された使用頻度が第2の閾値を超えると判定する。なお、この値は、単なる一例であり、使用頻度及び第2の閾値は、上述の値に制限されないのは勿論である。
【0059】
推定された使用頻度が第2の閾値を超えていない場合、処理は、終了する。
一方、推定された使用頻度が第2の閾値を超えている場合、プロセッサ401は、劣化年数設定値の変更を行う(ST18)。推定された使用頻度が第2の閾値を超える場合、ICカード10の使用回数が多くなり、ICカード10のICチップの劣化速度が速くなっていると考えられる。そこで、劣化年数設定値の値を小さくするように変更する。例えば、プロセッサ401は、劣化年数設定値を10年から8年に変更する。なお、劣化年数設定値の変更値は、単なる一例であり、上述の値に制限されるものではないのは勿論である。
【0060】
プロセッサ401は、経過期間が変更された劣化年数設定値を超えているかを判定する(ST19)。経過期間が変更された劣化年数設定値を超えていない場合、処理は終了する。一方、経過期間が劣化年数設定値を超える場合、処理は、ステップST14に進む。
【0061】
なお、上述の動作は、改札機20に旅客がICカード10を翳す度に行っても良いし、一定の回数翳す度又は一定の期間毎に行っても良い。さらにステップST16~ステップST19は、省略可能である。この場合、ステップST13で経過期間が劣化年数設定値を超えない場合、処理は終了する。
【0062】
さらに、上述の動作の全てを改札機20のプロセッサ201が行っても良い。この場合、ステップST12が省略される。そして使用頻度を推定する際に改札機20のプロセッサ201は、管理サーバ40から使用履歴についての情報を受信して利用する。さらに、ステップST15で改札機20のプロセッサ201がICカード10に経年劣化フラグを送信する。
【0063】
次に、窓口処理機30にICカード10を翳した場合の動作について説明する。
【0064】
図7は、窓口処理機30にICカード10を翳した場合の窓口処理機30及び管理サーバ40の処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートは、窓口処理機30のプロセッサ301がメモリ302に格納されたプログラムを読み出して実行することにより、そして、管理サーバ40のプロセッサ401がメモリ402に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、このフローチャートの動作が実現される。
【0065】
このフローチャートは、窓口処理機30を操作する操作者が窓口処理機30のカード読取り部304にICカード10を翳すことにより開始する。
【0066】
窓口処理機30のプロセッサ301は、ICカード10からカード活性情報を読取る(ST21)。乗車券情報を読取ると共に、カード活性情報を読取る。カード活性情報は、ICカード10の識別情報及び活性化情報を含む。ここで、カード活性情報は、識別情報に紐付けされた経年劣化フラグを含んでも良い。また、プロセッサ301は、乗車券情報に基づいた窓口処理を適切に実行することが可能である。例えば、プロセッサ301は、乗車券情報の書き換えなどを行うことができる。これらの窓口処理は、一般的なもので良いため、ここでの説明を省略する。
【0067】
プロセッサ301は、通信部303を通じて、カード活性情報を管理サーバ40に送信する(ST22)。また、プロセッサ301は、乗車券情報も管理サーバ40に送信しても良い。
【0068】
管理サーバ40のプロセッサ401は、カード活性情報に含まれる活性化情報及び活性化情報を受信したタイミングに基づき経過期間を検出し、この経過期間(第1の経過期間)が劣化年数設定値(第1の閾値)(図7では、単に設定値と記載)を超えているかを判定する(ST23)。ここで、第1の経過期間は、カード活性情報に含まれる活性化情報及び活性化情報を受信したタイミングに基づき、ICカード10が活性化されてから活性情報が受信されるまでの期間である。第1の経過期間は、年、年月、年月日、及び年月日時の何れでもよい。例えば、劣化年数設定値は、10年であって良い。すなわち、経過期間が10年を超えている場合、プロセッサ401は、劣化年数設定値を超えていると判定する。また、カード活性情報が経年劣化フラグを含む、すなわち、識別情報に経年劣化フラグが紐付いている場合、プロセッサ401は、ICカード10が劣化していると判定する。なお、上記の劣化年数設定値は、単なる一例であり、上記の値に制限されないことは勿論である。
【0069】
経過期間が劣化年数設定値を超えている又は経年劣化フラグが識別情報に紐付けられていた場合、プロセッサ401は、入出力インタフェース305を介して、警告情報を出力する(ST24)。プロセッサ401は、警告情報をメモリ402に記憶する。
【0070】
プロセッサ401は、通信部403を通じて、窓口処理機30に警告情報を送信する(ST25)。窓口処理機30のプロセッサ301は、受信した警告情報に基づいて窓口処理機30の操作者にICカード10が劣化していることを伝える。例えば、プロセッサ301は、入出力インタフェース305を通じて、ICカード10の交換が必要であることを音声及び/又は画像で表示する。操作者は、音声、文字及び/又は画像に基づいてICカード10の交換を行っても良い。
【0071】
一方、経過期間が劣化年数設定値を超えていない又は経年劣化フラグが識別情報に紐付けられていない場合、プロセッサ401は、使用頻度推定を行う(ST26)。プロセッサ401は、メモリ402に記憶されたICカード10の使用履歴に基づいてICカード10が月毎又は年毎に何度利用しているかについての使用頻度推定を行う。
【0072】
プロセッサ401は、推定された使用頻度が所定の閾値(第2の閾値)を超えるかどうか判定する(ST27)。例えば、第2の閾値が80回/月であり、推定された使用頻度が100回/月であると推定した場合、プロセッサ401は、推定された使用頻度が第2の閾値を超えると判定する。なお、この値は、単なる一例であり、使用頻度及び第2の閾値は、上述の値に制限されないのは勿論である。
【0073】
推定された使用頻度が所定の閾値を超えていない場合、処理は、終了する。
一方、推定された使用頻度が第2の閾値を超えている場合、プロセッサ401は、劣化年数設定値の変更を行う(ST28)。推定された使用頻度が第2の閾値を超える場合、ICカード10の使用回数が多くなり、ICカード10のICチップの劣化速度が速くなっていると考えられる。そこで、劣化年数設定値の値を小さくするように変更する。例えば、プロセッサ401は、劣化年数設定値を10年から8年に変更する。なお、劣化年数設定値の変更値は、単なる一例であり、上述の値に制限されるものではないのは勿論である。
【0074】
プロセッサ401は、経過期間が変更された劣化年数設定値を超えているかを判定する(ST29)。経過期間が変更された劣化年数設定値を超えていない場合、処理は終了する。一方、経過期間が劣化年数設定値を超える場合、処理は、ステップST24に進む。
【0075】
なお、上述の動作は、窓口処理機30に旅客がICカード10を翳す度に行っても良いし、一定の回数翳す度又は一定の期間毎に行っても良い。さらにステップST26~ステップST29は、省略可能である。この場合、ステップST23で経過期間が劣化年数設定値を超えない場合、処理は終了することになる。
【0076】
さらに、上述の動作の全てを窓口処理機30のプロセッサ301が行っても良い。この場合、ステップST22が省略される。そして使用頻度を推定する際に窓口処理機30のプロセッサ301は、管理サーバ40から使用履歴についての情報を受信して利用して良い。
【0077】
(作用効果)
以上説明した実施形態によれば、ICチップの異常が検知されることを、すなわちICカード10の内部劣化によるデータ書き込み異常が発生することを、事前に防止することができる。また、旅客がICカード10の内部劣化によるデータ書き込み異常が発生したと判断し、ICカード10を破棄することによるカード情報の流出を防ぐことが出来る。
【0078】
[他の実施形態]
なお、この発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、旅客が改札機20を通行する処理動作は、店舗装置に含まれるPOS端末にICカード10を翳した場合等にも適用可能である。例えば、旅客のICカード10をPOS端末に翳した際、カード活性情報を読取ることで図6に示した動作を実行することが可能である。
【0079】
要するに、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ICカードが活性化された年を含む活性化情報を受信する第1のインタフェースと、
前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第1の経過期間を検出し、前記第1の経過期間が第1の閾値を超える場合、警告情報を生成するプロセッサと、
前記警告情報を出力する第2のインタフェースと、を備える、情報処理装置。
[C2]
前記活性化情報は、前記ICカードが活性化された月及び日時を含む、[C1]の情報処理装置。
[C3]
前記警告情報は、前記ICカードの交換が必要であることを示すICカード交換情報を含む、[C1]の情報処理装置。
[C4]
前記プロセッサは、前記活性化情報に経年劣化フラグが紐付いている場合、前記警告情報を生成する、[C1]乃至[C3]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
[C5]
前記ICカードの使用履歴を記憶したメモリをさらに備え、
前記プロセッサは、前記第1の経過期間が第1の閾値を超えていない場合、前記ICカードの使用履歴に基づいて前記ICカードの第1の使用頻度を推定する、[C1]乃至[C4]のいずれか1つに記載の情報処理装置。
[C6]
前記プロセッサは、前記第1の使用頻度が第2の閾値を超える場合、前記第1の閾値をより小さな値に再設定する、[C5]に記載の情報処理装置。
[C7]
前記プロセッサは、前記第1の経過期間が前記再設定された第1の閾値を超える場合、前記警告情報を生成する、[C6]に記載の情報処理装置。
[C8]
前記プロセッサは、前記情報処理装置と異なる駅務機器が前記ICカードから取得した前記活性化情報に基づいて、前記経年劣化フラグを生成する、[C4]に記載の情報処理装置。
[C9]
前記プロセッサは、前記活性化情報から、前記駅務機器により、前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第2の経過期間を検出し、前記第2の経過期間が前記第1の閾値を超える場合、前記経年劣化フラグを生成する、[C8]に記載の情報処理装置。
[C10]
前記ICカードの使用履歴を記憶したメモリをさらに備え、
前記プロセッサは、前記第2の経過期間が第1の閾値を超えていない場合、前記ICカードの使用履歴に基づいて前記ICカードの第2の使用頻度を推定する、[C9]に記載の情報処理装置。
[C11]
前記第2の使用頻度が第2の閾値を超える場合、前記第1の閾値をより小さな値に再設定する、[C10]に記載の情報処理装置。
[C12]
前記プロセッサは、前記第2の経過期間が前記再設定された第1の閾値を超える場合、前記経年劣化フラグを生成し、前記ICカードに記憶された活性化情報に前記経年劣化フラグを紐付けるための指示を生成する、[C11]に記載の情報処理装置。
[C13]
情報処理装置が実行する情報処理方法であって、
ICカードが活性化された年を含む活性化情報を受信することと、
前記活性化情報及び前記活性化情報の受信のタイミングに基づき、前記ICカードが活性化されてから前記活性化情報が受信されるまでの第1の経過期間を検出することと、
前記第1の経過期間が第1の閾値を超える場合、警告情報を生成することと、
前記警告情報を出力することと、
を備える、情報処理方法。
[C14]
[C13]に記載の情報処理方法を前記情報処理装置のプロセッサによって実行させる情報処理プログラム。
【符号の説明】
【0080】
10…ICカード
101…プロセッサ
102…メモリ
103…通信部
104…バス
20…改札機
201…プロセッサ
202…メモリ
203…通信部
204…カード読取り部
205…ディスプレイ
206…人感センサ
207…ドア駆動部
208…バス
30…窓口処理機
301…プロセッサ
302…メモリ
303…通信部
304…カード読取り部
305…入出力インタフェース
306…バス
40…管理サーバ
401…プロセッサ
402…メモリ
403…通信部
404…入出力インタフェース
405…バス
50…ネットワーク


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7