(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】光干渉断層撮影画像等の1つ以上の画像において編集用の管腔曲線を単純化するための装置、方法及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
A61B 1/045 20060101AFI20240823BHJP
A61B 1/00 20060101ALI20240823BHJP
【FI】
A61B1/045 618
A61B1/00 526
A61B1/00 551
A61B1/045 610
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022093103
(22)【出願日】2022-06-08
【審査請求日】2022-10-14
(32)【優先日】2021-06-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596130705
【氏名又は名称】キヤノン ユーエスエイ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CANON U.S.A.,INC
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】ヴェスパー アンドリュー フランク
【審査官】牧尾 尚能
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-034774(JP,A)
【文献】国際公開第2014/115182(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/0320317(US,A1)
【文献】特開2019-088772(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00- 1/32
G02B 23/24-23/26
G06T 1/00
G06T 7/00- 7/90
G01N 21/00-21/01
G01B 11/00-11/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの画像において、所与の公差で曲線を再現する
ための装置の作動方法であって、
前記所与の公差は、
初期曲線と
新しい曲線の差が許容可能な範囲にあるかどうかを決定するために用いられる閾値であり、
前記方法は、
前記装置のプロセッサが、前記
初期曲線の初期点のセットを決定するステップであって、前記初期点は、
光干渉断層撮影法を用いる光学撮像機器からの測定値に対応する、決定するステップと、
前記プロセッサが、点間距離である少なくとも1つの基準を用いて前記初期点のセットをフィルタリングして、初期点のサブセットを取得するステップであって、前記フィルタリングは、最小点数を含むパラメータ値を得ることを含む、取得するステップと、
前記プロセッサが、前記初期点のサブセットが、前記最小点数によって表される所定の閾値未満であるかどうかを決定するステップと、
前記初期点のサブセットが前記所定の閾値未満であると決定された場合、
前記プロセッサが、前記初期点のサブセットに含まれる初期点の量を増やすように、前記少なくとも1つの基準を調節するステップと、
を含み、
前記少なくとも1つの基準は、前記初期点のサブセットが前記所定の閾値以上であると決定されるまで調節される、
方法。
【請求項2】
前記
初期曲線は管腔曲線である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記光学撮像機器は、カテーテル又はプローブのいずれかである、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記光学撮像機器は、前記
初期曲線のおよそ500個の初期点に対応する前記初期点のセットを生成するカテーテルである、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記プロセッサが、前記初期点のセットに基づいて、前記
初期曲線の面積を計算するステップと、
前記初期点のサブセットが前記所定の閾値以上である場合、
前記プロセッサが、前記初期点のサブセットに基づいて、
前記新しい曲線の面積を計算するステップと、
前記プロセッサが、前記新しい曲線の面積を前記
初期曲線の面積と比較して、前記新しい曲線が前記所与の公差内にあるかどうかを決定するステップと、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記新しい曲線の面積が前記所与の公差内にない場合、前記少なくとも1つの基準は、前記新しい曲線の面積が前記所与の公差内に収まるまで、前記初期点のサブセットに含まれる初期点の量を増やすように調節される、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
局所曲率又は測定品質を含む第2の基準を更に含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記少なくとも1つの基準は、前記初期点のセットの取得に用いられる光学撮像機器の種類に基づいて選択される、
請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記所定の閾値の初期点の量は、再現される曲線の種類に対応する、
請求項1に記載の方法。
【請求項10】
再現される曲線の種類は円であり、前記所定の閾値が8つの初期点であることを決定するために、3次スプライン曲線技術が用いられる、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記所与の公差は、前記曲線の面積と、前記曲線の周長と、前記曲線の点間距離の二乗平均平方根(RMS)と、のうちの少なくとも1つに基づく、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記少なくとも1つの画像は、マルチモダリティ光干渉断層撮影(MM-OCT)イメージング装置から生成され、前記少なくとも1つの基準は点間距離である、
請求項1に記載の方法。
【請求項13】
前記初期点のセットをフィルタリングするステップは、
前記プロセッサが、separation_base、separation_multiplier及び最小点数を含むパラメータ値を取得するステップ、
を更に含み、
前記separation_baseに前記separation_multiplierを掛けたものは、取得された前記パラメータ値を用いて前記初期点のセットから選択された前記初期点のサブセットの2点間の最小距離を表し、
前記最小点数は、前記所定の閾値を表す、
請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記初期点のサブセットが前記最小点数未満である場合、新しい初期点のサブセットが前記最小点数よりも大きくなるか、又は、前記separation_multiplierが1に等しくなるまで、前記separation_multiplierがデクリメントされる、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記初期点のサブセットが前記最小点数以上である場合、
前記新しい曲線の面積が、前記
初期曲線の面積と比べて前記所与の公差内にあるかどうかが決定され、
前記新しい曲線の面積が前記所与の公差内にない場合、前記新しい曲線の面積が前記所与の公差内に収まるか、又は前記separation_multiplierが1に等しくなるまで、前記separation_multiplierがデクリメントされる、
請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記少なくとも1つの基準は、局所曲率であり、前記初期点のセットをフィルタリングするステップは、
最小曲率値を設定するステップと、
前記最小曲率値に基づいて、前記初期点のサブセットを取得するステップと、
前記初期点のサブセットの3つの連続する点のセットの各々について、中心点での曲率を計算し、前記中心点での曲率が前記最小曲率値よりも大きいかどうかを決定するステップと、
を更に含み、
前記中心点での曲率が前記最小曲率値よりも大きい場合に、前記中心点が
前記新しい曲線に追加され、
前記初期点のサブセットが前記所定の閾値未満であり、かつ、前記最小曲率値が1に等しくないと決定された場合、前記初期点のサブセットが前記所定の閾値以上になるか、又は前記最小曲率値が1に等しくなるまで、前記最小曲率値をデクリメントすることによって、前記少なくとも1つの基準が調節される、
請求項1に記載の方法。
【請求項17】
少なくとも1つの画像において、所与の公差で曲線を再現するための装置であって、
1つ以上のプロセッサと、
命令を含む1つ以上のメモリと、
を備え、
前記所与の公差は、
初期曲線と
新しい曲線の差が許容可能な範囲にあるかどうかを決定するために用いられる閾値であり、
前記命令は、前記1つ以上のプロセッサによって実行されたときに、前記装置に、
前記
初期曲線の初期点のセットを決定することであって、前記初期点は、
光干渉断層撮影法を用いる光学撮像機器からの測定値に対応する、決定することと、
点間距離である少なくとも1つの基準を用いて前記初期点のセットをフィルタリングして、初期点のサブセットを取得することであって、前記フィルタリングは、最小点数を含むパラメータ値を得ることを含む、取得することと、
前記初期点のサブセットが、前記最小点数によって表される所定の閾値未満であるかどうかを決定することと、
前記初期点のサブセットが前記所定の閾値未満であると決定された場合、前記初期点のサブセットに含まれる初期点の量を増やすように、前記少なくとも1つの基準を調節することと、
を実行させ、
前記少なくとも1つの基準は、前記初期点のサブセットが前記所定の閾値以上であると決定されるまで調節される、
装置。
【請求項18】
1つ以上のプロセッサに、少なくとも1つの画像において所与の公差で曲線を再現するための方法を実行させるように機能する少なくとも1つのプログラムを格納したコンピュータ可読記憶媒体であって、
前記所与の公差は、
初期曲線と
新しい曲線の差が許容可能な範囲にあるかどうかを決定するために用いられる閾値であり、
前記方法は、
前記
初期曲線の初期点のセットを決定するステップであって、前記初期点は、
光干渉断層撮影法を用いる光学撮像機器からの測定値に対応する、決定するステップと、
点間距離である少なくとも1つの基準を用いて前記初期点のセットをフィルタリングして、初期点のサブセットを取得するステップであって、前記フィルタリングは、最小点数を含むパラメータ値を得ることを含む、取得するステップと、
前記初期点のサブセットが、前記最小点数によって表される所定の閾値未満であるかどうかを決定するステップと、
前記初期点のサブセットが前記所定の閾値未満であり、かつ、前記最小点数が品質限界以上であると決定された場合、前記初期点のサブセットに含まれる初期点の量を増やすように、前記点間距離を調節するステップと、
を含む、
コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項19】
少なくとも1つの画像において、所与の公差で曲線を再現する
ための装置の作動方法であって、
前記所与の公差は、
初期曲線と
新しい曲線の差が許容可能な範囲にあるかどうかを決定するために用いられる閾値であり、
前記方法は、
前記装置のプロセッサが、前記
初期曲線の初期点のセットを決定するステップであって、前記初期点は、
光干渉断層撮影法を用いる光学撮像機器からの測定値に対応する、決定するステップと、
前記プロセッサが、基準として測定品質を用いて前記初期点のセットをフィルタリングして、前記
初期曲線の前記初期点のセットから最小測定品質値及び最大測定品質値を見つけることによって初期点のサブセットを取得し、前記初期点のセットのうち、前記最小測定品質値以上の値をもつ各点を、前記初期点のサブセットに追加するステップと、
前記プロセッサが、前記初期点のサブセットが、最小点数によって表される所定の閾値未満であるかどうかを決定するステップと、
前記プロセッサが、前記初期点のサブセットが前記所定の閾値未満であり、かつ、前記最小測定品質値が品質限界以上であると決定された場合、前記初期点のサブセットに含まれる初期点の量を増やすように、前記測定品質を調節するステップと、
を含み、
前記初期点のサブセットが前記所定の閾値以上であるか、或いは、前記最小測定品質値が前記品質限界未満であると決定されるまで、前記最小測定品質値は、デルタ品質によって調節され、
前記初期点のセットの前記フィルタリングは、前記最小点数を含むパラメータ値を得ることを含む、
方法。
【請求項20】
前記デルタ品質は、前記最大測定品質値と前記最小測定品質値との差に0.1を掛けることによって計算され、前記品質限界は、前記最小測定品質値に設定される、
請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して医用イメージングの分野に関し、特に、OCTその他の画像等(血管内超音波検査(IVUS)、他の管腔画像等)の画像の編集のために管腔曲線単純化を達成するための、1つ以上の光学装置、システム、方法(光ファイバカテーテル、内視鏡、並びに/又は、光干渉断層撮影法(OCT)及び/若しくは蛍光の装置及びシステムと、それと併用される方法及び記憶媒体等)に関する。そのような用途の例として、心臓血管等の生物体(biological object)のイメージング、評価及び診断と、カテーテル等の1つ以上の光学器具による取得が挙げられる。
【背景技術】
【0002】
光ファイバカテーテルは、内臓にアクセスするために開発された。例えば心臓病学では、カテーテルを用いて管の深さ分解画像を確認するために、OCTが開発された。カテーテル(シース、コイル及び光学プローブを含み得る)を、冠動脈へとナビゲートすることができる。管腔とは、血液の流れる動脈、静脈、毛細血管の中央空間等の、血管の内部を指すことがある。
【0003】
OCTは、組織や材料の高解像度の断面画像を取得する技術であり、リアルタイムの可視化を可能にする。OCT技術の目的は、フーリエ変換やマイケルソン干渉計等の干渉光学系や干渉法を用いて、光の時間遅延を測定することである。光源からの光は、スプリッタ(例えばビームスプリッタ)によって分離され、参照アームとサンプル(又は測定)アームに送られる。参照アームからの参照ビームは、参照ミラー(部分反射要素又は他の反射要素)から反射され、サンプルビームは、サンプルアームのサンプルから反射又は散乱される。両ビームは、スプリッタで結合(又は再結合)され、干渉縞を生成する。干渉計の出力は、分光計(例えばフーリエ変換赤外分光計)等の1つ以上のデバイスにおいて、フォトダイオードやマルチアレイカメラ等の1つ以上の検出器によって検出される。干渉縞は、サンプルアームの経路長が参照アームの経路長と光源のコヒーレンス長の範囲内で一致する場合に、生成される。出力ビームを評価することにより、入力放射線のスペクトルを周波数の関数として導出することができる。
【0004】
編集用の管腔曲線を得るために、OCT画像から血管の幾何学的測定値が検出される。OCTイメージングに用いられるハードウェアは、管腔曲線上の制御点の量に対応する。場合によっては、使用するカテーテル(ハードウェア)の種類によって、およそ500個の一連の制御点が得られることがある。500個の制御点から成る曲線は、所与の公差で曲線を再現するのに必要な制御点よりもかなり多くの制御点を含むことになる。例えば、曲線が真円に近い場合、3次スプライン技術を用いて曲線を再現するのに必要な点は、8個だけである。管腔は管状構造の内部空間であるので、曲線は、どちらかというと円に近いかもしれない。管腔に500個の制御点を用いると、編集時にノイズが非常に多くなるおそれがある。500個の制御点のセットは、編集用の管腔曲線を再現するのに必要な数よりもかなり多く、管腔の制御点が多いせいで、手間のかかるプロセスになるおそれがある。
【0005】
管腔曲線検出の画像処理アプローチは、システム内のノイズが原因で、誤った結果を出すことがある。検出される管腔曲線の精度を高めるための既知の方法では、ユーザが編集用の特定の制御点を選択することが必要となる。ユーザが選択した制御点に基づいて、他の2つの制御点が自動的に選ばれて、操作領域が形成される。選択された制御点が動かされると、領域内で新しい制御点が計算される。
【0006】
このプロセスには、2つの潜在的な問題がある。第1に、制御点を減らすことができるだけで、追加することができない。このような複数の編集操作の後では、管腔が過度に単純化されるおそれがある。第2に、選択される領域が、希望よりも短かったり長かったりして、管腔曲線の編集が困難になるおそれがある。
【0007】
現在、直線セグメントと曲線セグメントから成るコンピュータ生成経路の表示を単純化することを目的とする方法が知られている。出力も直線セグメントと曲線セグメントから成り、曲線セグメントはパラメトリック曲線で記述されるが、これはユーザには編集が難しい。更なる欠点は、出力には補間された点が含まれるので、初期曲線(original curve)への忠実度が問題になり得ることである。
【0008】
したがって、当技術分野では、実現可能又は有用な最少の制御点を再現し、また、許容可能な数の点が決定され、入力曲線と出力曲線の差が所定の閾値未満になるまで、反復ごとに、より多くの点を選択するように基準を変更して、編集用の管腔曲線を単純化することが必要とされている。
【発明の概要】
【0009】
本開示は、制御点を繰り返し選択することと、プロセスの様々なステップで公差をチェックすることを含む。制御点の選択基準は、実現可能な最少の点を生成するように初期化される。このように、大きな制御点セットから始める代わりに、本開示は、有用な最少の点から始め、反復ごとに、より多くの点を選択するように基準を変更することを目的とする。反復は、制御点の数が許容可能となり、入力曲線と出力曲線の差が所与の公差未満になるまで、継続する。このような制御点選択の繰り返しと、各ステップでの公差のチェックのプロセスは、OCT画像の単一フレームに基づいて、リアルタイムで発生し得る。単一のOCTフレームを用いて管腔曲線を正確に再現することにより、血管等のオブジェクト又は標的の全体の測定精度を改善し(後処理等を含む)、編集用の管腔曲線の単純化を向上させることができる。
【0010】
本開示の1つ以上の実施形態では、少なくとも1つの画像において所与の公差で曲線を再現する方法が提供される。所与の公差は、入力曲線と出力曲線の差が許容可能範囲内にあるかどうかを決定するのに用いられる閾値である。本方法は、曲線の初期点(original point)のセットを取得するステップを含み、初期点は、光学撮像機器からの測定値に対応する。これに関して、初期点のセットは、少なくとも1つの画像(OCT撮像モダリティから得られたOCT画像等)の初期曲線を再現するのに必要な点よりもかなり多い点である。初期点のセットは、OCT画像の初期曲線の取得に用いられるカテーテルの種類に直接対応し得る。本方法は、少なくとも1つの基準を用いて初期点のセットをフィルタリングして、初期点のサブセットを取得することを引き続き実行することができる。基準は、何個の初期点が初期点のサブセットに含まれるのかの決定因子である。このように、基準を操作することにより、初期曲線から選択され初期点のサブセットに含まれる初期点の量を増やすことができる。また、本方法は、初期点のサブセットに含まれる初期点の量を増やすように、少なくとも1つの基準を調節することを含む。初期点のサブセットが所定の閾値を満たす場合、基準は調節されない。ただし、初期点のサブセットが所定の閾値未満である場合、サブセット用に選択される初期点の量を増やすように、基準が調節される。初期点のサブセットが所定の閾値以上であると決定されるまで、少なくとも1つの基準が調節される。
【0011】
本開示の1つ以上の実施形態によれば、1つ以上の画像において所与の公差で管腔を再現するための装置及びシステム、並びに方法及び記憶媒体は、血液や粘液、組織等の生物体を特性評価するように機能することができる。
【0012】
なお、本開示の1つ以上の画像における所与の公差での管腔再現の1つ以上の実施形態は、走査型プローブを用いて組織サンプル内の信号の反射及び散乱から画像が形成される他のイメージングシステム、装置又は機器に用いることができる。例えば、OCT画像に加えて、又はOCT画像の代わりに、IVUS画像を処理することができる。
【0013】
本開示の1つ以上の実施形態は、血管内イメージング、動脈硬化プラーク診断、心臓ステント評価、バルーン副鼻腔形成術(balloon sinuplasty)、副鼻腔ステント留置、関節鏡検査、眼科、耳の研究、獣医学での使用及び研究等の臨床用途に用いることができる。
【0014】
本開示の少なくとも別の態様によれば、本明細書に記載の1つ以上の技術は、1つ以上の装置、機器、システム及び記憶媒体の使用/製造のコストを削減するための効率的な技術のおかげで、当該装置、機器、システム及び記憶媒体の製造及び保守のうちの少なくとも1つのコストを低減するために、採用されてよい。
【0015】
本開示の更なる特徴は、以下の説明から、かつ添付の図面を参照して、一部は理解可能であり、一部は明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本開示の様々な態様を図示する目的で(同様の数字は同様の要素を示す)、図面には、採用され得る単純化された形態が示されている。しかし、当然のことながら、本開示は、図示されている精確な配置及び手段によって限定されず、又はそれに限定されない。当業者が本明細書の主題を作製及び使用することを支援するために、添付の図面及び図を参照する。
【0017】
【
図1】
図1は、本開示の1つ以上の態様に係る、編集用に単純化されるOCT画像を取得するための光干渉断層撮影(OCT)撮像システムの概略図である。
【
図2】
図2は、本開示の1つ以上の態様に係る、少なくとも1つの画像において管腔曲線を再現する方法の実施形態を示すフローチャートである。
【
図3】
図3は、本開示の1つ以上の態様に係る、少なくとも1つのマルチモダリティOCT(MMOCT)画像において編集用の管腔曲線を再現する方法の第2の実施形態を示すフローチャートである。
【
図4】
図4Aは、本開示の1つ以上の態様に係る、3次スプライン技術から生成された画像である。
図4Bは、本開示の1つ以上の態様に係る、
図4Aの初期3次スプライン曲線の拡大画像である。
【
図5】
図5は、本開示の1つ以上の態様に係る、曲率を基準として用いて、少なくとも1つのMMOCT画像において編集用の管腔曲線を再現する方法の第3の実施形態を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、本開示の1つ以上の態様に係る、測定品質を用いて、少なくとも1つのMMOCT画像において編集用の管腔曲線を再現する方法の第4の実施形態を示すフローチャートである。
【
図7】
図7は、本開示の1つ以上の態様に係る、少なくとも1つの画像において編集用の管腔曲線を再現する方法を実行するための少なくとも1つの装置、システム、方法及び/又は記憶媒体の1つ以上の実施形態と併用できるコンピュータの実施形態の概略図を示す。
【
図8】
図8は、本開示の1つ以上の態様に係る、少なくとも1つの画像において編集用の管腔曲線を再現する方法を実行するための少なくとも1つの装置、システム、方法及び/又は記憶媒体の1つ以上の実施形態と併用できるコンピュータの実施形態の概略図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本明細書では、編集用の管腔曲線単純化のための1つ以上の機器/装置、光学系、方法及び記憶媒体が開示される。
【0019】
編集用の管腔曲線単純化により、ユーザは、OCT撮像システムから得られた画像を編集することができる。ここで図面の詳細に目を向けると、
図1は、本開示の1つ以上の態様に係る、本明細書に記載の編集用の管腔曲線単純化の1つ以上の実施形態等のOCT技術を利用するように機能するOCTシステム100(本明細書では「システム100」とも呼ばれる)を示す。システム100は、光源101、参照アーム102、サンプルアーム103、スプリッタ104(本明細書では「ビームスプリッタ」とも呼ばれる)、参照ミラー(本明細書では「参照反射」とも呼ばれる)105及び1つ以上の検出器107を備える。システム100は移相デバイス又はユニット130を含んでよく、1つ以上の実施形態では、移相デバイス又はユニットは省略することができる。1つ以上の実施形態では、システム100は、患者インタフェースデバイス又はユニット(「PIU」)110及びカテーテル120を含んでよく、システム100は、サンプル又は標的106とインタラクトすることができる(例えばカテーテル120及び/又はPIU110を介して)。1つ以上の実施形態では、システム100は干渉計を含み、又は、干渉計は、少なくとも光源101、参照アーム102、サンプルアーム103、スプリッタ104及び参照ミラー105等、システム100の1つ以上のコンポーネントによって画成される。
【0020】
光源101はスプリッタ104への光を生じるように動作し、スプリッタ104は、光源101からの光を、参照アーム102に入る参照ビームとサンプルアーム103に入るサンプルビームとに分離する。ビームスプリッタ104は、参照ミラー105、1つ以上の検出器107及びサンプル又は標的106に対して、角度を成して位置付け又は配置される。参照ビームは移相ユニット130(システム100に示されるように、システムに含まれる場合)を通過し、参照ビームは参照アーム102の参照ミラー105に反射される。一方、サンプルビームは、サンプルアーム103のPIU(患者インタフェースユニット)110及びカテーテル120を通して、サンプル106から反射又は散乱される。参照ビームとサンプルビームの両方は、スプリッタ104で結合(又は再結合)し、干渉縞を生成する。システム100及び/又はその干渉計の出力は、1つ以上の検出器107(例えばフォトダイオードやマルチアレイカメラ等)で連続的に取得される。1つ以上の検出器107は、結合又は再結合された2つの放射線又は光ビーム間の干渉又は干渉縞を測定する。1つ以上の実施形態では、フリンジ効果が作り出され、1つ以上の検出器107によって測定することができるように、参照ビームとサンプルビームは、異なる光路長を進む。システム100及び/又はその干渉計の出力から得られる電気アナログ信号は、デジタル信号に変換されて、コンピュータ200、200'(それぞれ後述される
図7又は
図8に示される)等のコンピュータによって解析される。1つ以上の実施形態では、光源101は、放射線源、又は広帯域の波長で放射される広帯域光源であってよい。1つ以上の実施形態では、ソフトウェア及び電子機器を含むフーリエ解析器を用いて、電気アナログ信号を光スペクトルに変換することができる。
【0021】
光源101は、複数の光源を含んでもよいし、単一の光源であってもよい。光源101は、1つ以上の実施形態において、広帯域レーザ光を発生する。光源101は、レーザ、有機発光ダイオード(OLED)、発光ダイオード(LED)、ハロゲンランプ、白熱灯、レーザによって励起される超連続光源、及び/又は蛍光灯のうち1つ以上を含んでよい。光源101は、少なくとも3つのバンドに分離することのできる光を提供する任意の光源であってよく、各バンドは更に分散されて、空間情報のスペクトル符号化に用いられる光を提供する。光源101は、本明細書で論じられる1つ又は複数のシステム(システム100、システム100'、システム100''、システム100'''等)の他のコンポーネントにファイバ結合されてもよいし、自由空間結合されてもよい。
【0022】
図2は、OCTシステム100のカテーテル120を用いて取得された測定値からの管腔曲線単純化のフローチャートを示す。管腔曲線に関連付けられる制御点のセットは、使用するハードウェアの種類によって決まる。本開示を通して、およそ500個の制御点のセットをもたらすカテーテルが使用される。ただし、これは例示にすぎず、500個よりも多いか又は少ない制御点をもたらす他の種類のカテーテル、プローブ、スコープ又はハードウェアを用いることができる。言い換えれば、本開示を通して使用される500個の制御点は、1種類のカテーテルを代表するものである。本開示に係る編集用の管腔曲線単純化の始点として、様々な量の制御点を用いることができる。制御点の量は、OCTシステム100と併用されるハードウェアによって決まる。
【0023】
カテーテル120を用いてOCTシステム100から得られる管腔曲線は、例えば500個の制御点のセットから成る場合がある。残念ながら、500個の制御点のセットは、所与の公差で管腔曲線を再現するために必要な量よりもかなり多い。更に、ユーザが、500個の制御点のセットから編集用に特定の制御点を選択すると、操作対象領域を形成するように、2つの他の制御点が自動的に選択される。選択された制御点が編集中にユーザによって動かされると、領域内で新しい制御点が計算される。この管腔の方法では、操作領域での制御点が少なくなる場合がある。ユーザによる数回の編集操作の後、制御点の数が減ることにより、管腔曲線が過度に単純化されるおそれがある。更に、編集用に選択された領域は、ユーザの希望よりも短かったり長かったりする場合があり、ユーザによる編集が難しくなるおそれがある。
【0024】
本開示に係る管腔編集のより良い方法は、
図2のフローチャートにおいて実施されるステップを含む。
図2に示されるステップにより、過剰な量の制御点を伴う管腔曲線をユーザが編集することに関連する処理負荷を低減することができる。
【0025】
図2のステップS100では、初期曲線の面積が計算される。初期曲線は、およそ500個の制御点のセットで構成される曲線である。ここで重要なのは、500個の制御点は、曲線の制御点の一例にすぎないということである。制御点の量は、使用するカテーテル又はプローブの種類等のいくつかの要因に基づいて、異なる場合がある。500個の制御点は、例示にすぎず、本開示の方法が適用され得るシナリオを限定することを意図するものではない。ステップS100において初期曲線の面積が計算されることに続いて、ステップS110では、過剰量の制御点(この例では500)は、制御点に対して大幅に減少した数までフィルタリングされる。特に、ステップS110では、様々な基準に基づいて初期の500個の点のサブセットを選択することにより、500個の制御点がフィルタリングされる。ステップS110で重要なことは、サブセットが、管腔曲線の正確な再現に必要な最少量の点よりも少ない可能性のある初期点の量から始まるように、制御点のフィルタリングが大幅に低減されることである。
【0026】
初期点のサブセットは、様々な基準に基づいて取得することができる。様々な基準は、例えば、点間距離、局所曲率、測定品質等であってよい。本開示によれば、本明細書では明示されない他の基準を用いることができる。測定と基準の選択は、特定の実装(光学撮像機器)の具体的なニーズによって決定されるべきである。ユーザが管腔曲線を編集したいときに、制御点の総量が少なくなる(制御点のサブセット)ように、初期制御点のセットを大幅にフィルタリングすることを目的とし、これにより、管腔曲線の正確な再現に必要な処理負荷及び時間が低減される。
【0027】
ステップS110において、様々な基準からの少なくとも1つの基準に基づいて初期点のサブセットを選択することによって、初期制御点のセット(この例では500個)が大幅に減少すると、ステップS120において、初期点のサブセットに関連する制御点の量が所定の閾値を上回るかどうかが決定される。所定の閾値は、管腔曲線を正確に再現するために、初期点のサブセットがそれに等しいか又はそれ以上であるべき、制御点の最少総量である。所定の閾値は、初期点の量を大幅に減らすために用いる基準により、初期点のサブセットの点が少なくなり過ぎないようにするために用いられる。制御点が少な過ぎる場合、管腔曲線を正確に再現することは困難である。所定の閾値は、具体的なニーズに基づいて決定されてよい。例えば、3次スプライン曲線技術では、8個の点があれば真円が得られる。他の曲線の種類には異なるニーズがあるので、制御点の数の要件も異なる場合がある。ユーザが手動編集を行う場合は、若干多い数が有用であり得るが、手動編集プロセスでは、新しい点を挿入できるようにする必要がある。
【0028】
ステップS120において、選択された初期点のサブセットが所定の閾値未満であると決定された場合(ステップS120でYES)、曲線を再現する方法は、ステップS130に続き、ステップS110で初期点のサブセットの選択に用いられた基準が調節される。基準は、初期点のサブセットの選択時に、より多くの制御点を選択できるように調節される。次に、新しい初期点のサブセットがステップS120に戻って、当該初期点のサブセットが所定の閾値を満たすかどうかが決定される。このように、ステップS110、S120、S130は、ステップS120の所定の閾値が満たされるまで連続的にループする反復プロセスである。所定の閾値が満たされた場合にのみ、本開示の態様に係る管腔曲線を再現する方法は続行することができる。このプロセスの利点は、基本的に、最少量の制御点(初期点のサブセット)から始めて、管腔曲線の再現に用いられる初期点のサブセットに反復的に追加することにより、ユーザが管腔曲線を編集したいときに、処理負荷が最小限に抑えられるとともに、管腔曲線の再現に必要な時間が短縮されることである。500個の制御点のセットが考慮される編集位置から始める代わりに、本開示に係る編集プロセス中に考慮される制御点の総量は、例えば8個、12個、20個の制御点のみを含むことができる。500個の点の初期セットよりも、大幅に少ない量の制御点である。
【0029】
ステップS120において、選択された初期点のサブセットが所定の閾値を満たすと決定された場合(ステップS120でNO)、管腔曲線を再現する方法は、ステップS140に進む。ステップS120でのNOの結果は、選択された初期点のサブセットが所定の閾値を満たし、基準を調節する必要がないという決定である。ステップS140において、新しい曲線の面積が計算される。新しい曲線は、選択された初期点のサブセットに基づく曲線である。一方、初期曲線は、この例では500個の制御点のセットに基づく。新しい曲線の面積は、ステップS140で計算された、大幅に減った制御点の選択サブセットに基づく。次に、ステップS150において、新しい曲線が所与の公差内にあるかどうかが決定される。新しい曲線が所与の公差内にない場合、新しい管腔曲線は、500個の制御点のセットに基づく初期管腔曲線を十分に再現しないので、ユーザによる管腔曲線編集には使用されない。新しい曲線が所与の公差内にないと決定された場合(ステップS150でNO)、管腔曲線再現の方法は、基準を調節するためにステップS130に進んで、初期点のサブセットの選択時にステップS110においてより多くの制御点を選択できるようにする。
【0030】
初期点のサブセットに関連する制御点の総量を最小に抑えるか、少なくとも、初期曲線に関連する制御点の初期量から大幅に減らされた量に抑えながら、新しい曲線が正確に初期曲線を再現することが、所与の公差によって保証される。ステップS150、S130及びS110によって反復プロセスが形成され、初期点のサブセットに用いられる初期点の総量を最小限に抑えながら、選択された初期点のサブセットに基づいて再現された管腔曲線が所与の公差を満たすことが保証される。或いは、ステップS150において、新しい曲線の面積が所与の公差を満たすと決定された場合(ステップS150でYES)、管腔曲線を再現する方法は終了することができる。
【0031】
所与の公差は、面積、周長、点間距離の二乗平均平方根、或いは特定の実装で必要となるものに基づいてよい。アルゴリズムが終了することを保証するために、フルセットの点が選択されると、所与の公差テストは成功を報告しなければならない。基準の調節は、初期曲線の全点まで制御点の数を増やし続けるように設計されるべきである。基準の調節は厳密に単調である必要はないが、より多くの制御点を含むような傾向である必要があり、そうでなければ、アルゴリズムの終了が保証されない。
【0032】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、前述のように、本明細書では、OCT画像の編集のための管腔曲線単純化のための1つ以上の方法が提供される。
図3は、MMOCT画像の編集のための管腔曲線単純化の方法の第2の実施形態のフローチャートを示す。好ましくは、方法は、ステップS200においてパラメータ値を取得することから始まることができる。本開示のこの実施形態では、初期制御点のセットをフィルタリングして、MMOCT画像からの初期曲線に関連する制御点の大幅に減少したサブセットを得るために、パラメータ値が用いられる。得られるパラメータ値は、Separation_Base、Separation_Multiplier及びMinimum Point Countを含む。括弧内のSeparation_Base値は、0.01であり、使用され得るサンプル値である。サンプル値0.01は例示目的であり、本開示によれば、Separation_Baseに他の値を用いることができる。括弧内のSeparation_Multiplier値は、10であり、使用され得るサンプル値である。サンプル値10は例示目的であり、本開示によれば、Separation_Multiplierに他の値を用いることができる。最小点数は、例示的にサンプル値12を含み、本開示によれば、最小点数に他の値を用いることができる。
【0033】
次に、ステップS210において、初期点のセットに基づいて初期曲線の面積が計算される。
図2の実施形態と同様に、本実施形態での初期点のセットも、OCTシステム100と併用されるカテーテル120に応じて、500個の制御点を含むことができる。ステップS220において、初期曲線から、初期制御点のサブセットが選択される。初期制御点のサブセットは、少なくとも、Separation_BaseにSeparation_Multiplierを掛けた単位だけ離隔している。言い換えれば、ステップS220は、管腔曲線を再現するために、初期点のセットを大幅に減らして初期点のサブセットを得るフィルタリングステップである。ステップS220では、2つの取得されたパラメータ値を用いて、初期曲線から初期点のサブセットが選択される。つまり、Separation_Base及びSeparation_Multiplierである。ステップS220では、制御点の初期セットは、少なくともSeparation_Base×Separation_Multiplier単位だけ離隔した状態で、初期曲線から選択される。例えば、Separation_Baseが0.01であり、Separation_Multiplierが10である場合、初期曲線から選択される初期点のセットは、少なくとも0.1単位離隔している。このように、初期点のセットの初期点が0.1単位よりも近くで離隔している場合、そのような初期点は、初期点のサブセットに含まれない。Separation_Base×Separation_Multiplierを用いて初期点のセットをフィルタリングすることにより、大幅に減少した初期点のサブセットが得られる。
【0034】
更に
図3を参照すると、次のステップS230は、点数が最小点数未満であるかどうかを決定する。最小点数は、ステップS200で取得されるパラメータ値のひとつである。最小点数は、初期点のサブセットが、管腔曲線の再現に必要な初期点の最少量以上であることを保証するための、所定の閾値である。ステップS230において、選択された初期点のサブセットが最小点数パラメータ値を満たすかどうかが決定される。ステップS230において、選択された初期点のサブセットの点数が12未満であると決定された場合(ステップS230でYES)、管腔曲線を再現する方法は、ステップS240に進み、Separation_Multiplierが1に等しいかどうかを決定する。この例で用いられるSeparation_Multiplierは、ステップS200で得られたパラメータ値から10であるので、Separation_Multiplierは1に等しくない(ステップS240でNO)。次に、管腔曲線を再現する方法は、Separation_Multiplierがデクリメントされることを必要とするステップS250に進む。例として、Separation_Multiplierが1単位だけデクリメントされる。ただし、Separation_Multiplierは、1単位よりも多くデクリメントされてよく、例示にすぎない。この例では、Separation_Multiplierが1だけデクリメントされる場合、新しいSeparation_Multiplierは10ではなく9であり、管腔曲線を再現する方法は、ステップS220に戻って、新しいSeparation_Multiplierを用いて初期点のサブセットを選択する。この例では、Separation_Multiplier×Separation_Base(0.01)×(9)=0.09であるので、点は、0.1単位ではなく0.09単位離隔することになる。初期曲線から選択された初期点のサブセットは、少なくとも0.09単位離隔しており、Separation_Multiplierが10であったときよりも点の間隔が近くなっているので、初期点のサブセットはより大きくなる。反復プロセスは、最小点数が満たされる(ステップS230でNO)か、或いはSeparation_Multiplierが1に等しくなる(ステップS240でYES)まで、継続する。この反復プロセスにより、最小点数閾値が満たされるか、或いはSeparation_Multiplierが1に等しいことが保証される。Separation_Multiplierが1に等しい場合、管腔曲線を再現する方法は終了することができる。
【0035】
ステップS220、S230、S240及びS250によって反復ループが形成され、最小点数パラメータ値が満たされること、或いは、Separation_Multiplierが1に等しいことが保証される。これにより、アルゴリズムが最終的に終了することが保証される。なお、Separation_Multiplierが1に等しい場合、初期点のサブセットに関連する制御点の量が多くなる。好ましくは、Separation_Multiplierが1に等しくなる前に、最小点数が満たされる。
【0036】
或いは、選択された初期点のサブセットの点数が、少なくともSeparation_Base×Separation_Multiplierだけ離隔しており、かつ、最小点数を満たすと決定された場合(ステップS230でNO)、管腔曲線を再現する方法は、ステップS260へ進む。この例での最小点数は、12である。このように、初期曲線から選択され、少なくともSeparation_Base×Separation_Multiplierだけ離隔している初期点のサブセットは、ステップS260に進むためには、12以上である必要がある。ステップS260において、新しい曲線の面積が計算される。新しい曲線は、初期曲線から選択された初期点のサブセットに基づく。この例では、新しい曲線の面積は、少なくとも、少なくとも12点である最小点数に基づく。初期曲線と比較して新しい曲線が所与の公差内にあるかどうかを決定するために、新しい曲線の面積が計算される。ステップS270において、新しい曲線が所与の公差内にあるかどうかが決定される。新しい曲線が所与の公差内にある場合(ステップS270でYES)、管腔曲線を再現する方法は終了する。
【0037】
新しい曲線の面積が所与の公差内にない場合(ステップS270でNO)、管腔曲線を再現する方法は、ステップS240に進み、Separation_Multiplierが1に等しいかどうかを決定する。Separation_Multiplierが1に等しくない場合、方法は、Separation_MultiplierをデクリメントすることによってステップS250に進む。Separation_Multiplierをデクリメントすることにより、更に間隔の近い新しい初期点のサブセットが初期曲線から得られ、これにより、制御点が多くなり、新しい曲線の面積が所与の公差に近くなるか、該公差内に収まる。ステップS270、S240、S250及びS220によって反復ループが形成され、新しい曲線の面積が所与の公差内にあること、或いは、Separation_Multiplierが1に等しいことが保証される。多くのシナリオでは、新しい曲線の面積は、Separation_Multiplierが1に等しくなる前に、所与の公差を満たすことになる。
【0038】
図4Aを参照すると、管腔曲線のOCT画像が示されている。初期管腔曲線は、色の濃い曲線で示されており、例示サンプルでは合計500個の制御点となる初期点のセットで構成される。色の濃い曲線は、色の明るい少ない点の曲線の上に示され、灰色のドットは、出力点の位置を示す。灰色のドットは、初期点のサブセットを構成する点を表す。
図4Aに示されるように、再現曲線は、初期曲線によく似ているが、初期曲線よりも大幅に少ない制御点で済む。
図4Bは、
図4Aの第1の画像の拡大詳細図を示す。
図4Aの画像は完全な曲線を示すが、
図4Bの画像は、
図4Aの曲線の詳細部分のみを示す。
図4A及び
図4Bに示されるように曲線が再現されると、曲線は、ユーザによって従来の編集方法で操作することができ、点を追加することができる。これにより、古い管腔編集技術では曲線を単純化することしかできなかったという問題が修正される。本開示に係る前述の方法により、単純化する代わりに、再現された管腔曲線の詳細を追加することができる。また、本開示の編集方法は、点を削除することもできるので、従来の管腔編集技術における操作の有効領域の問題が改善される。
【0039】
図5を参照すると、図示されるフローチャートの様々なステップに関連して、本開示に係る、少なくとも1つの画像において所与の公差で管腔曲線を再現するための第3の実施形態が記載されている。第3の実施形態では、管腔曲線の再現及び編集に好ましい初期点のサブセットを取得するための基準として、曲率が用いられる。少なくとも1つの画像において所与の公差で管腔曲線を再現する方法は、ステップS300に従って、パラメータ値を取得することから開始することができる。ステップS300において、取得されるパラメータ値は、最小曲率(Min_Curvature)であり、括弧内はサンプル値10である。サンプル値として10を示したが、最小曲率は様々な値を含むことができ、提供されるサンプル値は例示にすぎず、最小曲率に用いられる値を限定することを意図
しない。ステップS300においてパラメータ値が得られた後(Min_Curvature)、最小曲率値は、次のステップS310で用いられる。
【0040】
特に、ステップS310では、プロセッサは、制御点の初期セットから3つの連続する点の各セットの中心点での曲率を計算することができる。曲率が最小曲率(この例では10)よりも大きい場合、3つの連続する点の中心点が新しい曲線に追加される。逆に、曲率が最小曲率よりも小さい場合、3つの連続する点の中心点は、新しい曲線に含まれない。よって、中心点は初期曲線には含まれたが、新しい曲線には含まれないことになる。ステップS310はフィルタとして有効に機能し、当該フィルタリングプロセスにより、曲率が最小曲率(この例では10)よりも大きい初期点のサブセットのみが新しい曲線に追加されることが保証される。
【0041】
その後、ステップS320において、新しい曲線に用いられる初期点のサブセットが、用いられる制御点の量について最小閾値未満であるかどうかが決定される。初期点のサブセットの点数が最小閾値を満たすと決定された場合(ステップS320でNO)、管腔曲線を再現する方法は終了する。或いは、初期点のサブセットの全点数が最小閾値を満たさないと決定された場合(ステップS320でYES)、管腔曲線を再現する方法は、ステップS330に進み、最小曲率が1に等しいかどうかが決定される。最小曲率が1に等しいと決定された場合(ステップS330でYes)、基準として曲率を用いて管腔曲線を再現する方法が終了する。或いは、最小曲率が1に等しくないと決定された場合(ステップS330でNO)、基準として曲率を用いて管腔曲線を再現する方法は、ステップS340に進む。上記の例では、最小曲率は値10から始まっている。よって、初期点のサブセットに関連する制御点の量が最小閾値を満たさない場合、ステップS340において、最小曲率がデクリメントされる。例えば、最小曲率が1だけデクリメントされる場合、新しい最小曲率値は9である。これにより、制御点の初期セットから、より多くの制御点が新しい曲線に追加されることが保証される。この反復プロセスは、初期点のサブセットが最小閾値を満たすか、或いは最小曲率が1に等しくなるまで、継続する。これにより、管腔曲線を正確に再現するために、初期点のサブセットに用いられる制御点の最少量を効果的に決定しながら、アルゴリズムをある時点で確実に終了させることができる。ステップS310、S320、S330及びS340は、最小閾値が満たされるまで、或いは最小曲率が1と等しくなるまで、初期点のサブセットに継続的に制御点を追加するように、反復ループを形成する。
【0042】
図6を参照すると、図示されるフローチャートの様々なステップに関連して、本開示に係る、少なくとも1つの画像において管腔曲線を再現するための第4の実施形態が記載されている。第4の実施形態は、新しい曲線に追加する初期点のサブセットを取得するための基準として、測定品質を含む。ステップS400において、初期曲線から、最小及び最大の測定品質値が決定される。最小及び最大の測定品質値は、0~100の任意の数値をとることができる。測定品質の最小値と最大値は、測定品質基準の値の範囲を構成する。ステップS400では、最小品質は最大値に設定される。最小品質を最大値に設定すると、合計でおよそ500の初期点のセットを、はるかに少ない数(例えば6個の点から成る初期点のサブセット等)まで減らすことができる。
【0043】
ステップS400では、デルタ品質(Delta_Quality)も設定される。デルタ品質は、後述するように、必要に応じて測定品質の基準を変更する際に用いられる。デルタ品質は、0.1×(最大測定品質値-最小測定品質値)によって決定される。初期曲線での測定品質が、最小と最大の測定品質の間でよく広がっていない場合、
図6のフローチャートは、点が多すぎる新しい曲線を返す場合がある。この問題は、新しい曲線に追加される点が多くなりすぎることを防ぐために、デルタ品質を0.01×(最大測定品質値-最小測定品質値)又は何らかの同様の値に変更することによって、改善することができる。ステップS400では、品質限界(Quality_Limit)も設定される。品質限界は、最小測定品質値に設定される。このように、初期曲線において最小及び最大の測定品質値を見つけた後、ステップS400において3つのパラメータ値が設定される。3つのパラメータ値は、最小品質、デルタ品質及び品質限界を含む。
【0044】
次に、ステップS410において、測定品質が最小品質以上である初期曲線の各点について、当該点が新しい曲線に追加される。最小品質を最大測定品質に設定することにより、新しい曲線に追加される初期曲線からの制御点の総量を大幅に減らすことができる。言い換えれば、初期曲線からの初期点のセットが大幅に減らされて、新しい曲線を表す初期点のサブセットが得られる。初期点のサブセットが得られると、本方法はステップS420に進み、初期点のサブセットが、初期点のサブセットに関連する制御点の総量についての最小閾値を満たすかどうかが決定される。初期点のサブセットが閾値を満たすと決定された場合(ステップS420でNO)、基準として測定品質を用いて管腔曲線を再現する方法は終了することができ、初期点のサブセットを用いて管腔曲線が再現される。
【0045】
或いは、初期点のサブセットが最小閾値を満たさない場合(ステップS420でYES)、基準として測定品質を用いて管腔曲線を再現する方法は、ステップS430に進む。ステップS430において、最小品質が品質限界未満であるかどうかが決定される。最小品質が品質限界未満であると決定された場合(ステップS430でYES)、基準として測定品質を用いて管腔曲線を再現する方法が終了する。或いは、最小品質が品質限界未満ではないと決定された場合(ステップS430でNO)、基準として測定品質を用いて管腔曲線を再現する方法は、ステップS440に進む。ステップS440において、最小品質がデルタ品質だけデクリメントされる。次に、管腔曲線を再現する方法はステップS410に戻り、デクリメントされた最小品質を用いて、更新された初期点のサブセットが取得される。最小品質の値が低いほど、初期点のサブセットにより多くの制御点を含めることができる。この反復プロセスは、初期点のサブセットについて最小点数閾値が満たされるか、或いは最小品質が品質限界未満になるまで、継続する。この反復ループにより、アルゴリズムが終了するとともに、基準として測定品質を用いて、管腔曲線を再現するための制御点の量が減ることが保証される。
【0046】
コンピュータ(コンソール又はコンピュータ200、200'等)は、製造又は使用されるシステム(システム100、システム100'、システム100''、システム100'''等)について、前述のステップのいずれかを実行することができる。
【0047】
OCTシステムの1つ以上の実施形態は、アンギオシステム、外部ディスプレイ、1つ以上の病院ネットワーク、外部記憶媒体、電源、ベッドサイドコントローラ(例えばBluetooth(登録商標)技術や、無線通信で既知の他の方法を用いてOCTシステムに接続されてよい)等の、1つ以上の外部システムと相互作用することができる。
【0048】
少なくとも1つの実施形態では、コンソール又はコンピュータ200、200'等のコンピュータは、本明細書に記載のOCTデバイス、システム、方法及び/又は記憶媒体の制御及びモニタリングの専用であってよい。
【0049】
イメージングに用いられる電気信号は、ケーブル又はワイヤ(ケーブル又はワイヤ113(
図7を参照)等)を介して、1つ以上のプロセッサ(コンピュータ200(例えば
図1、
図7及び
図8を参照)、以下で更に論じられるコンピュータ200'(例えば
図8を参照)等)に送信することができる。
【0050】
I/Oインタフェース又は通信インタフェース205は、入出力デバイス(光源101、RJ、PM、SM、ユニット150、ユニット112、マイク、通信ケーブル及びネットワーク(有線又は無線)、キーボード210、マウス(例えば
図8に示されるマウス211を参照)、タッチスクリーン又はスクリーン209、ライトペン等を含んでよい)に通信インタフェースを提供する。モニタインタフェース又はスクリーン209は、それに対する通信インタフェースを提供する。
【0051】
本開示の任意の方法及び/又はデータ(本明細書で論じられる、機器、システム、それと併用される記憶媒体を使用及び/若しくは製造するための方法、並びに/又は、OCT画像等において編集用の管腔曲線を再現する方法等)は、コンピュータ可読記憶媒体に格納することができる。本明細書に開示される方法のステップをプロセッサ(前述のコンピュータシステム200のプロセッサ又はCPU201等)に実行させるために、一般に使用されるコンピュータ可読及び/又は書込み可能な記憶媒体を用いることができる(例えば、ハードディスク(例えばハードディスク204、磁気ディスク等)、フラッシュメモリ、CD、光ディスク(例えばコンパクトディスク(「CD」)、デジタル多用途ディスク(「DVD」)、Blu-ray(商標)ディスク等)、光磁気ディスク、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)(RAM203等)、DRAM、リードオンリーメモリ(「ROM」)、分散コンピュータシステムのストレージ、メモリカード又は類似のもの(例えば不揮発性メモリカード、ソリッドステートドライブ(SSD)(
図8のSSD207を参照)、SRAM等の他の半導体メモリ)、それらの任意の組合せ、サーバ/データベース等のうち1つ以上)。コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的なコンピュータ可読媒体であってよく、かつ/又は、コンピュータ可読媒体は、一時的であり信号を伝搬していることを唯一の例外として、全てのコンピュータ可読媒体を含んでよい。コンピュータ可読記憶媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、レジスタメモリ、プロセッサキャッシュ等、所定の期間、限定された期間又は短期間に、かつ/又は電源の存在下でのみ、情報を格納するメディアを含んでよい。本開示の実施形態は、記憶媒体(より完全には「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」と呼ぶこともできる)に記録されたコンピュータ実行可能命令(例えば1つ以上のプログラム)を読み出し実行して、前述の実施形態のうち1つ以上の機能を実行し、かつ/又は、前述の実施形態のうち1つ以上の機能を実行するための1つ以上の回路(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))を含むシステム又は装置のコンピュータによって実現することもできるし、また、システム又は装置のコンピュータが、記憶媒体からコンピュータ実行可能命令を読み出し実行して、前述の実施形態のうち1つ以上の機能を実行すること、及び/又は1つ以上の回路を制御して、前述の実施形態のうち1つ以上の機能を実行することによって実行される方法によって実現することもできる。
【0052】
本開示の少なくとも1つの態様によれば、前述の方法、デバイス、システム、及びプロセッサ(前述のコンピュータ200のプロセッサ、コンピュータ200'のプロセッサ等)に関連付けられたコンピュータ可読記憶媒体は、図に例示されるような適切なハードウェアを利用して達成することができる。本開示の1つ以上の態様の機能は、
図7に示されているような適切なハードウェアを利用して達成することができる。そのようなハードウェアは、標準のデジタル回路、ソフトウェア及び/又はファームウェアプログラムを実行するように動作可能な既知のプロセッサのいずれか、1つ以上のプログラム可能なデジタルデバイス又はシステム(プログラマブルリードオンリーメモリ(PROM)、プログラマブルアレイロジックデバイス(PAL)等)のような、既知の技術を利用して実装することができる。CPU201(
図7又は
図8に示される)は、1つ以上のマイクロプロセッサ、ナノプロセッサ、1つ以上のグラフィックスプロセシングユニット(「GPU」、ビジュアルプロセシングユニット(「VPU」)とも呼ばれる)、1つ以上のフィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、又は他のタイプの処理コンポーネント(例えば特定用途向け集積回路(ASIC))を含んでもよく、かつ/又はそれから成ってもよい。更に、本開示の様々な態様は、適切な記憶媒体(例えばコンピュータ可読記憶媒体、ハードドライブ等)又は輸送性及び/又は配布のための媒体(フロッピーディスク、メモリチップ等)に格納することのできるソフトウェア及び/又はプログラムによって実装することができる。コンピュータは、コンピュータ実行可能命令を読み出して実行するための別個のコンピュータ又は別個のプロセッサのネットワークを含んでよい。コンピュータ実行可能命令は、例えばネットワークク又は記憶媒体から、コンピュータに提供することができる。
【0053】
前述のように、
図8には、コンピュータ又はコンソール200'の代替実施形態のハードウェア構造が示されている。コンピュータ200'は、中央処理装置(CPU)201、グラフィックスプロセシングユニット(GPU)215、ランダムアクセスメモリ(RAM)203、ネットワークインタフェースデバイス212、操作インタフェース214(ユニバーサルシリアルバス(USB)等)及びメモリ(ハードディスクドライブ又はソリッドステートドライブ(SSD)207等)を含む。好ましくは、コンピュータ又はコンソール200'は、ディスプレイ209を含む。コンピュータ200'は、操作インタフェース214又はネットワークインタフェース212を介して、回転接合部、モータPM、モータSM、及び/又はシステム(例えばシステム100、システム100'、システム100''、システム100'''等)の1つ以上の他のコンポーネントと接続することができる。コンピュータ200、200'等のコンピュータは、1つ以上の実施形態では、RJ、PM及び/又はSMを含んでよい。操作インタフェース214は、マウスデバイス211、キーボード210又はタッチパネルデバイス等の操作ユニットと接続される。コンピュータ200'は、各コンポーネントの2つ以上を含んでよい。或いは、CPU201又はGPU215は、コンピュータ(コンピュータ200、コンピュータ200'等)の設計に応じて、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)又は他の処理ユニットによって置換することができる。
【0054】
コンピュータプログラムはSSD207に格納されており、CPU201は、プログラムをRAM203にロードし、プログラムの命令を実行して、基本的な入力、出力、計算、メモリ書込み及びメモリ読出しのプロセスだけでなく、本明細書に記載の1つ以上のプロセスを実行する。
【0055】
コンピュータ(コンピュータ200、200'等)は、PIU110、回転接合部(例えばRJ等)、モータPM、モータSM、カテーテル120、及び/又はシステム(システム100、100'、100''、100'''等)の1つ以上の他のコンポーネントと通信してイメージングを実行し、取得された強度データから画像を再構成する。モニタ又はディスプレイ209は、再構成された画像を表示し、また、イメージング条件又はイメージング対象の物体に関する他の情報を表示することができる。また、モニタ209は、例えばOCT又は他のイメージング技術(様々な基準を用いた管腔曲線の再現等)の実行時、及び/又は自動プルバック技術の実行時に、ユーザがシステム(例えばシステム100システム100'、システム100''、システム100'''等)を操作するために、グラフィカルユーザインタフェースを提供する。操作信号は、操作ユニット(例えばマウスデバイス211、キーボード210、タッチパネルデバイス等)からコンピュータ200'の操作インタフェース214に入力され、操作信号に対応して、コンピュータ200'は、システム(例えばシステム100、システム100'、システム100''、システム100'''等)に、イメージング条件を設定又は変更し、イメージングを開始又は終了し、かつ/又は、管腔検出及び/又はアーチファクト検出を開始又は終了するように命令する。上記OCTシステムのレーザ源101は、ステータス情報及び制御信号を送受信するために、コンピュータ200、200'と通信するインタフェースを有してよい。
【0056】
本明細書の開示は特定の実施形態を参照して説明されてきたが、当然のことながら、これらの実施形態は、本開示の原理及び用途の例示にすぎない(そして、それに限定されない)。したがって、当然のことながら、例示の実施形態には多くの変更を加えることができ、本開示の主旨及び範囲から逸脱することなく他の構成を考案することができる。以下の特許請求の範囲は、そのような変更並びに均等の構造及び機能を全て包含するように、最も広い解釈が与えられるべきである。