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特許7542619ドライアイスコンテナを使用するための方法及び装置
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】ドライアイスコンテナを使用するための方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   B65D 81/18 20060101AFI20240823BHJP
   C12M 1/00 20060101ALI20240823BHJP
   F25D 3/14 20060101ALI20240823BHJP
【FI】
B65D81/18 C
C12M1/00 A
F25D3/14
【請求項の数】 18
(21)【出願番号】P 2022529866
(86)(22)【出願日】2020-12-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-01-25
(86)【国際出願番号】 US2020065218
(87)【国際公開番号】W WO2021126911
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-05-23
(31)【優先権主張番号】16/720,910
(32)【優先日】2019-12-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】392032409
【氏名又は名称】プラクスエア・テクノロジー・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シーヴァー、ロバート アール.
(72)【発明者】
【氏名】チョウ、イン
(72)【発明者】
【氏名】ブルサック、ランコ
【審査官】宮崎 基樹
(56)【参考文献】
【文献】特表2019-527331(JP,A)
【文献】実開昭63-022583(JP,U)
【文献】実開昭63-022581(JP,U)
【文献】中国実用新案第209027165(CN,U)
【文献】特開2019-107052(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2008/0083763(US,A1)
【文献】米国特許第06035659(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 81/18
C12M 1/00
F25D 3/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドライアイスの存在下で保管、保存、又は輸送され得る1つ以上の物品の装填、位置決め、取り出し、又は前記1つ以上の物品へのアクセスのための単一の制限的アクセス開口部を有する装置であって、
内部本体セクション及び内部ネックセクションによって画定された内部容積を有する先細コンテナを備え、前記内部本体セクションが、少なくとも第1の領域を備え、前記第1の領域が、ドライアイスチャンバであり、前記ドライアイスチャンバが、前記内部ネックセクションに位置する前記単一の制限的アクセス開口部を通して前記先細コンテナの前記内部容積内に固体粒子として選択的に向けられる前記ドライアイスの実質的に全てを受容するように適合されており、前記先細コンテナは、CO2を固相の状態のみで受容するように構造的に構成されており、
前記先細コンテナの前記内部容積が、前記先細コンテナの前記第1の領域と重ならない第2の領域を更に含み、前記第2の領域が、バリア様構造内に収容された内部製品保管容積であり、前記内部製品保管容積が、前記ドライアイスの実質的不在を特徴とし、前記内部製品保管容積が、前記1つ以上の物品を取り出し又は装填するために前記単一の制限的アクセス開口部を通してアクセスされるように構成されており、
前記バリア様構造が、第1の部分及び第2の部分を有し、前記内部製品保管容積が、前記第1の部分と前記第2の部分との間に延在しており、前記バリア様構造の前記第1の部分が、前記内部ネックセクションに位置する前記単一の制限的アクセス開口部内又はそれに向かって配向されており、前記バリア様構造が、前記第1の部分に沿った前記内部製品保管容積内への開口部を有し、前記バリア様構造が、前記先細コンテナの前記内部容積を前記第1の領域と前記第2の領域とに仕切っており、前記バリア様構造が、前記内部ネックセクション内のみ、前記内部本体セクション内のみ、又は前記内部ネックセクション及び前記内部本体セクションの一部分内に位置する、装置。
【請求項2】
前記内部製品保管容積は、前記バリア様構造内の前記1つ以上の物品の取り出し又は装填が、前記ドライアイスチャンバを実質的に乱すことなく起こるように、前記ドライアイスチャンバとは別個で異なるように配置されており、更に、前記バリア様構造が、前記先細コンテナ内の前記1つ以上の物品の保管、保存、又は輸送中の、前記ドライアイスチャンバから前記内部製品保管容積内への前記ドライアイスの移動を防止するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記ドライアイスチャンバが、発泡体充填材料又は吸収剤の不在を特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記バリア様構造が、可撓性バッグであることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記可撓性バッグの前記第1の部分が、前記可撓性バッグの可撓性アクセス開口部を縮小及び拡大するためのテザーを備え、前記テザーが、前記先細コンテナの前記内部容積から外に延在する露出されたテザー部分を備え、前記露出されたテザー部分が、前記可撓性バッグにアクセスするために把持されるように構成されている、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記バリア様構造の第2の部分が、前記内部本体セクション内を前記先細コンテナの前記内部容積の床に向かって延在し、更に、前記バリア様構造が、前記先細コンテナに恒久的に固定されている、請求項1に記載の装置。
【請求項7】
前記バリア様構造が、バリア様容器であることを特徴とし、前記バリア様容器が、前記1つ以上の物品を受容するための、内部領域にアクセスするためのアクセス開口部を有し、前記バリア様容器が、それに取り付けられた回収部材を備え、前記回収部材が、前記先細コンテナの内部容積から外に又はその中を延在する露出された回収部材部分を備え、前記露出された回収部材部分が、前記バリア様容器にアクセスするために把持されるように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記バリア様構造が、キャップを備え、前記キャップが、前記先細コンテナの前記内部ネックセクションと係合するように、及び前記内部ネックセクションから係合解除するように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記バリア様構造の前記第1の部分又は前記第2の部分が、前記先細コンテナの前記内部ネックセクション又は前記内部本体セクションに一体的に又は動作可能に接続されている、請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記ドライアイスチャンバを占有し、かつ前記バリア様構造を取り囲む、所定量の前記ドライアイスを更に備え、前記所定量のドライアイスが、前記内部本体セクション内の前記先細コンテナの前記内部容積の床から前記先細コンテナの前記単一の制限的アクセス開口部の下の、前記ドライアイスチャンバ内のレベルまで延在する、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
前記可撓性バッグが、前記1つ以上の物品を受容するための、前記可撓性バッグの内部領域にアクセスするための可撓性アクセス開口部を有し、前記可撓性バッグの第1の部分が、前記先細コンテナに固設されており、前記可撓性バッグの第2の部分が、前記先細コンテナの前記内部ネックセクション又は前記内部本体セクション内で吊るされた配向に留まるように、前記内部ネックセクションの前記単一の制限的アクセス開口部を少なくとも部分的に通って延在している、請求項4に記載の装置。
【請求項12】
ドライアイスの存在下で保管又は輸送され得る1つ以上の物品の装填、位置決め、取り出し、前記1つ以上の物品へのアクセス、又は前記1つ以上の物品の保存のために構成された装置を調製する方法であって、
内部本体セクション及び内部ネックセクションによって画定された内部容積を有する先細コンテナを提供することであって、前記内部本体セクションが、第1の端と第2の端との間に延在しており、前記内部ネックセクションが、前記先細コンテナの前記内部容積内に延在する単一の制限的アクセス開口部を有する、提供することと、
前記内部ネックセクションの前記単一の制限的アクセス開口部を通してバリア様構造を前記先細コンテナ内に挿入することであって、前記バリア様構造が、第1の部分及び第2の部分、並びに前記第1の部分に沿った開口部を有し、前記開口部が、その中に前記1つ以上の物品を装填するように適合されている、挿入することと、
前記先細コンテナの前記内部容積を仕切って、ドライアイスチャンバ及び前記バリア様構造内に位置する内部製品保管容積を作製することであって、前記ドライアイスチャンバが、前記内部製品保管容積の外部にあり、かつそれを取り囲む、作製することと、
前記バリア様構造の前記開口部を塞ぐことと、
前記単一の制限的アクセス開口部を通して前記ドライアイスチャンバを前記ドライアイスで選択的に充填することと、
前記バリア様構造の前記内部製品保管容積内への前記ドライアイスの実質的な導入又は移動なしで、前記ドライアイスチャンバ内の所定のレベルまで前記ドライアイスを積み重ねることと、を含み、
前記先細コンテナは、CO2を固相の状態のみで受容するように構造的に構成されている、方法。
【請求項13】
前記バリア様構造を前記内部ネックセクションに固設することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記バリア様構造を前記内部本体セクションに固設することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記ドライアイスチャンバを前記ドライアイスで選択的に充填することが、
前記単一の制限的アクセス開口部を通してガイドアセンブリを延在させることと、
前記先細コンテナの前記内部容積内に位置する前記バリア様構造の前記第1の部分と前記ガイドアセンブリを係合させることと、
前記ドライアイスが前記ドライアイスチャンバに入るが、前記バリア様構造の内側に収容されている前記内部製品保管容積には入らない流路を作製することと、
前記ガイドアセンブリを通して前記ドライアイスを装填することと、
前記ドライアイスが前記ドライアイスチャンバに入るが、前記バリア様構造の内側に収容されている前記内部製品保管容積には入らない前記流路に沿って、前記ドライアイスを導くことと、を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記ドライアイスチャンバ内の前記ドライアイスを乱すことなく、前記1つ以上の物品を前記内部製品保管容積内に装填することを更に含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記バリア様構造を前記先細コンテナ内に挿入することが、
ガイドアセンブリを前記バリア様構造と係合させて、前記ガイドアセンブリを前記バリア様構造に動作可能に接続することと、
前記バリア様構造を前記先細コンテナの前記内部本体セクション又は前記内部ネックセクションに固設することを可能にするように、前記ガイドアセンブリを前記バリア様構造と共に前記先細コンテナに向かって下げることと、を含む、請求項12に記載の方法。
【請求項18】
前記バリア様構造を前記先細コンテナの前記単一の制限的アクセス開口部と実質的に位置合わせすることを更に含む、請求項12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドライアイスの存在下で保管又は輸送され得る1つ以上の物品を装填、取り出し、アクセス、位置決め、又は保存するための方法及び装置に関する。具体的には、本発明は、ドライアイスチャンバとは別個で異なる内部製品容積を有する装置、並びに内部製品容積及びドライアイスチャンバにアクセスする、及びそれらを形成するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
生物学的材料を保存又は安定化する一般的な手段は、それらを凍結状態に維持することである。そのような生物学的材料は、研究又は診断目的のために、ヒト又は動物から採取された組織又は流体試料を含み得る。そのような生物学的材料は、少なくとも部分的に細胞又は細胞成分から構成された、薬学的又は医療デバイス製品を更に含み得る。
【0003】
生物学的材料は、多くの場合、それを、大気圧で約-78.5℃である固体二酸化炭素(すなわち、ドライアイス)に近接して配置することによって凍結されるか、又は凍結を保たれる。生物学的材料及びドライアイスを保持する断熱コンテナが、生物学的材料を単一の場所に保管するか、又は生物学的材料を1つの場所から別の場所に運ぶために使用され得る。
【0004】
残念ながら、今日の市販のコンテナは、許容できない量の熱が内部容積内に入ることを可能にする傾向がある。結果として、コンテナ内のドライアイスは、補完、取り扱い、及び輸送中に周囲環境からの熱の伝達に敏感であり得、ドライアイスのかなりの部分を急速に昇華させ、それによって、冷却持続時間を低減することができる。更に、ドライアイスが昇華すると、顕著な温度勾配が内部試料空間内で生じ得、生物学的材料の品質を潜在的に損なう。
【0005】
より短い冷却持続時間を克服するために、より多くのドライアイスが市販のコンテナ内に導入され得る。しかしながら、より多くのドライアイスは、取り扱い及び輸送の問題の増加につながり得る。例えば、ドライアイス量を増加させることは、コンテナ重量を増加させ、人間工学的な困難及びより多くの輸送費に潜在的につながる。更に、輸送中に、コンテナ内の生物学的材料は、ドライアイスと混合するか、又は更にドライアイス内に埋め込まれ得る程度まで浮遊及びシフトし得、それにより、目的地におけるコンテナからの物品の取り出しが困難になるか、又は不可能になる。加えて、物品は、ドライアイスが物品に対して相当な力で押圧する結果として損傷する可能性がある。
【0006】
これらの欠点を考慮すると、ドライアイスの存在下で保管又は輸送され得る1つ以上の物品を改善された冷却持続時間で装填、取り出し、アクセス、位置決め、又は保存するための改善された方法及び装置に対する満たされていない必要性が存在する。
【発明の概要】
【0007】
一態様では、ドライアイスの存在下で保管、保存、又は輸送され得る1つ以上の物品の装填、位置決め、取り出し、又は当該1つ以上の物品へのアクセスのための単一の制限的アクセス開口部を有する装置であって、内部本体セクション及び内部ネックセクションによって画定された内部容積を有する先細コンテナを備え、内部本体セクションが、少なくとも第1の領域を備え、第1の領域が、ドライアイスチャンバであり、ドライアイスチャンバが、内部ネックセクションに位置する単一の制限的アクセス開口部を通して先細コンテナの内部容積内に選択的に向けられるドライアイスの実質的に全てを受容するように適合されており、先細コンテナの内部容積が、先細コンテナの第1の領域と重ならない第2の領域を更に含み、第2の領域が、バリア様構造内に収容された内部製品保管容積であり、内部製品保管容積が、ドライアイスの実質的不在を特徴とし、内部製品保管容積が、1つ以上の物品を取り出し又は装填するために単一の制限的アクセス開口部を通してアクセスされるように構成されており、バリア様構造が、第1の部分及び第2の部分を有し、内部製品保管容積が、第1の部分と第2の部分との間に延在しており、バリア様構造の第1の部分が、内部ネックセクションに位置する単一の制限的アクセス開口部内又はそれに向かって配向されており、バリア様構造が、第1の部分に沿った内部製品保管容積内への開口部を有し、バリア様構造が、先細コンテナの内部容積を第1の領域と第2の領域とに仕切っており、バリア様構造が、内部ネックセクション内のみ、内部本体セクション内のみ、又は内部ネックセクション及び内部本体セクションの一部分内に位置する、装置。
【0008】
第2の態様では、ドライアイスの存在下で保管又は輸送され得る1つ以上の物品の装填、位置決め、取り出し、当該1つ以上の物品へのアクセス、又は当該1つ以上の物品の保存のために構成された装置を調製する方法であって、内部本体セクション及び内部ネックセクションによって画定された内部容積を有する先細コンテナを提供することであって、内部本体セクションが、第1の端と第2の端との間に延在しており、内部ネックセクションが、先細コンテナの内部容積内に延在する単一の制限的アクセス開口部を有する、提供することと、内部ネックセクションの単一の制限的アクセス開口部を通してバリア様構造を挿入することであって、バリア様構造が、第1の部分及び第2の部分、並びに第1の部分に沿った開口部を有し、開口部が、その中に1つ以上の物品を装填するように適合されている、挿入することと、先細コンテナの内部容積を仕切って、ドライアイスチャンバ及びバリア様構造内に位置する内部製品保管容積を作製することであって、ドライアイスチャンバが、内部製品保管容積の外部にあり、かつそれを取り囲む、作製することと、バリア様構造の開口部を塞ぐことと、単一の制限的アクセス開口部を通してドライアイスチャンバをドライアイスで選択的に充填することと、バリア様構造の内部製品保管容積内へのドライアイスの実質的な導入又は移動なしで、ドライアイスチャンバ内の所定のレベルまでドライアイスを積み重ねることと、を含む、方法。
【0009】
第3の態様では、ドライアイスの存在下で輸送され得る1つ以上の物品の装填、位置決め、取り出し、当該1つ以上の物品へのアクセス、又は当該1つ以上の物品の保存のために構成された装置を調製する方法であって、先細コンテナの少なくとも内部本体セクションを占有するドライアイスチャンバによって画定された内部容積を有する先細コンテナを提供することであって、内部容積が、単一の制限的アクセス開口部を有する内部ネックセクションを更に含み、内部本体セクションが、第1の端と第2の端との間に延在しており、単一の制限的アクセス開口部が、先細コンテナのドライアイスチャンバ内に延在している、提供することと、単一の制限的アクセス開口部を通してドライアイスチャンバをドライアイスで部分的に充填することと、ドライアイスをドライアイスチャンバ内の所定のレベルまで積み重ねて、部分的に充填されたドライアイスチャンバを作製することであって、部分的に充填されたチャンバが、バリア様容器を収容するために部分的に充填されたドライアイスチャンバのための十分なクリアランスを有する、作製することと、ドライアイスチャンバ内の単一の制限的アクセス開口部を通してバリア様容器を挿入することと、を含む、方法。
【0010】
第4の態様では、ドライアイスの存在下で保管又は輸送され得る1つ以上の物品を装填、取り出し、アクセス、位置決め、又は保存するために構成された装置内にドライアイスを充填する方法であって、内部本体セクション及び内部ネックセクションを備える先細コンテナを提供することであって、内部本体セクションが、第1の端と第2の端との間に延在しており、内部本体セクションが、先細コンテナの内部容積を少なくとも部分的に画定しており、内部ネックセクションが、先細コンテナの内部容積内に延在する単一の制限的アクセス開口部を有する、提供することと、内部ネックセクションの単一の制限的アクセス開口部を通してバリア様構造を挿入することと、先細コンテナの内部容積をドライアイスチャンバと内部製品保管容積とに仕切ることであって、内部製品保管容積が、バリア様構造の内部内に位置するか、又はそこに固定されており、内部製品保管容積が、ドライアイスチャンバからドライアイスを廃棄することなく、その中における1つ以上の物品の取り出し又は導入のためにアクセスされるように適合されており、ドライアイスチャンバが、バリア様構造の外部に位置しており、ドライアイスチャンバが、第2の端の少なくとも一部分を占有するドライアイスを受容するように適合されている、仕切ることと、ガイドアセンブリを単一の制限的アクセス開口部に配置して、単一の制限的アクセス開口部に向かって配向されているバリア様構造の一部分に動作可能に接続して、ドライアイスが内部製品保管容積ではなくドライアイスチャンバ内にガイドされるように、経路を作製することと、ドライアイスをガイドアセンブリ装置内に導入することと、ドライアイスを内部製品保管容積ではなく、ドライアイスチャンバ内に導くことと、を含む、方法。
【0011】
第5の態様では、ドライアイスの存在下で1つ以上の物品を保存するように構成された装置内に1つ以上の物品を装填及び位置決めする方法であって、内部本体セクション及び内部ネックセクションを備える先細コンテナを提供するステップであって、内部本体セクションが、第1の端と第2の端との間に延在しており、内部本体セクションが、先細コンテナの内部容積を少なくとも部分的に画定しており、内部ネックセクションが、先細コンテナの内部容積内に延在する単一の制限的アクセス開口部を有する、提供するステップと、内部ネックセクションの単一の制限的アクセス開口部を通してバリア様構造を挿入するステップと、先細コンテナの内部容積をドライアイスチャンバと内部製品保管容積とに仕切るステップであって、内部製品保管容積が、バリア様構造の内部内に位置するか、又はそこに固定されており、内部製品保管容積が、1つ以上の物品を装填されるように適合されており、ドライアイスチャンバが、バリア様構造の外部に位置しており、ドライアイスチャンバが、第2の端の少なくとも一部分を占有するドライアイスを受容するように適合されている、仕切るステップと、内部ネックセクション又は内部本体セクションに沿って先細コンテナにバリア様構造を固設するステップと、ドライアイスチャンバを乱すことなく、1つ以上の物品を内部製品保管容積内に装填するステップと、を含む、方法。
【0012】
第6の態様では、先細コンテナのドライアイスチャンバ内に、先細コンテナの内部製品保管容積を乱すことなく、ドライアイスを選択的に導入するためのガイドアセンブリ装置であって、取り外し可能なキャップ構造と、漏斗様構造と、拡張リングと、漏斗様構造に一体的に又は動作可能に接続された第1の端、及び取り外し可能なキャップ構造に一体的に又は動作可能に接続された第2の端を有する、細長い部分と、を備え、漏斗様構造が、漏斗様構造からのドライアイスの実質的な流出なしで、それを通してドライアイスを捕捉及び受容するように適合された先細壁を備え、取り外し可能なキャップ構造が、ドライアイスがバリア様構造の内部に入ることを防止するように、バリア様構造と係合するように構成されており、更に、取り外し可能なキャップ構造の外面が、バリア様構造の外部の乾燥領域内にドライアイスの選択された経路を提供するように外向きにフレア状である、ガイドアセンブリ装置。
【0013】
第7の態様では、ドライアイスの存在下で1つ以上の物品を保管、保存、又は輸送するように構成された装置から1つ以上の物品を取り出す方法であって、装置を受容するステップであって、装置が、先細コンテナ及びバリア様構造を備え、先細コンテナが、内部本体セクション及び内部ネックセクションを備え、内部本体セクションが、第1の端と第2の端との間に延在しており、内部本体セクションが、先細コンテナの内部容積を少なくとも部分的に画定しており、内部ネックセクションが、先細コンテナの内部容積内に延在する単一の制限的アクセス開口部を有しバリア様構造が、先細コンテナの内部容積内に少なくとも部分的に配設されており、バリア様構造が、先細コンテナの内部容積をドライアイスチャンバと内部製品保管容積とに仕切っており、内部製品保管容積が、バリア様構造の内部内に位置するか、又はそこに固定されており、内部製品保管容積が、1つ以上の物品を収容し、ドライアイスチャンバが、バリア様構造の外部に位置しており、ドライアイスチャンバが、ドライアイスの少なくとも一部分で充填されている、受容するステップと、先細コンテナを開くステップと、単一の制限的アクセス開口部を通して取り出しツールを導くステップと、取り出しツールを使用してバリア様構造を把持するステップと、ドライアイスチャンバ内に収容されたドライアイスを廃棄することなく、取り出しツールをそれに取り付けられたバリア様構造を引き抜くステップであって、1つ以上の物品が、バリア様構造の内側に位置する内部製品保管容積内に収容される、引き抜くステップと、を含む、方法。
【0014】
第8の態様では、ドライアイスの存在下で1つ以上の物品を保管、保存、又は輸送するように構成された装置から1つ以上の物品を取り出す方法であって、第1の目的地で装置を受容するステップであって、装置が、先細コンテナ及びバリア様構造を備え、先細コンテナが、内部本体セクション及び内部ネックセクションを備え、内部本体セクションが、第1の端と第2の端との間に延在しており、内部本体セクションが、先細コンテナの内部容積を少なくとも部分的に画定しており、内部本体セクションが、内部ネックセクションに移行しており、内部ネックセクションが、先細コンテナの内部容積内に延在する単一の制限的アクセス開口部を有しバリア様構造が、先細コンテナの内部容積内に少なくとも部分的に配設されており、バリア様構造が、先細コンテナの内部容積をドライアイスチャンバと内部製品保管容積とに仕切っており、内部製品保管容積が、バリア様構造の内部内に位置するか、又はそこに固定されており、内部製品保管容積が、1つ以上の物品を収容し、ドライアイスチャンバが、バリア様構造の外部に位置しており、ドライアイスチャンバが、ドライアイスの少なくとも一部分で充填されている、受容するステップと、内部ネックセクションから先細コンテナにアクセスするステップと、単一の制限的アクセス開口部を通して取り出しツールを導くステップと、取り出しツールを使用して、バリア様構造の内部製品保管容積内に位置する1つ以上の物品を把持するステップと、バリア様構造の取り出しなしで、かつドライアイスチャンバ内に収容されたドライアイスを廃棄することなく、取り出しツールに取り付けられた1つ以上の物品と共に取り出しツールを引き抜くステップと、を含む、方法。
【0015】
第9の態様では、ドライアイスの存在下で保管、保存、又は輸送され得る1つ以上の物品の装填、位置決め、取り出し、又は当該1つ以上の物品へのアクセスのための単一の制限的アクセス開口部を有する装置であって、内部本体セクション及び内部ネックセクションによって画定された内部容積を有する先細コンテナを備え、内部本体セクションが、少なくとも第1の領域を備え、第1の領域が、ドライアイスチャンバであり、ドライアイスチャンバが、内部ネックセクションに位置する単一の制限的アクセス開口部を通して先細コンテナの内部容積内に選択的に向けられるドライアイスの実質的に全てを受容するように適合されており、先細コンテナの内部容積が、先細コンテナの第1の領域と重ならない第2の領域を更に含み、第2の領域が、バリア様構造内に収容された内部製品保管容積であり、内部製品保管容積が、ドライアイスの実質的不在を特徴とし、内部製品保管容積が、1つ以上の物品を取り出し又は装填するために単一の制限的アクセス開口部を通してアクセスされるように構成されており、バリア様構造が、先細コンテナの内部容積を第1の領域と第2の領域とに仕切っており、バリア様構造が、内部ネックセクションのみに位置するか、内部本体セクションのみに位置するか、又は内部ネックセクション及び内部本体セクションの一部分内に位置しており、更に、バリア様構造が、バリア様容器であることを特徴とし、バリア様容器が、1つ以上の物品を受容するための、内部領域にアクセスするためのアクセス開口部を有し、バリア様容器が、それに取り付けられた回収部材を備え、回収部材が、先細コンテナの内部容積から外に又はその中を延在する露出された回収部材部分を備え、露出された回収部材部分が、容器にアクセスするために把持されるように構成されている、装置。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】互いに分解された、ガイドアセンブリ、バリア様構造、及び先細コンテナを、ガイドアセンブリとバリア様構造との間、及びバリア様構造と先細コンテナとの間の、装置を形成するための空間的矢印によって示されるように、互いに対する構成要素の各々の空間的関係と共に、かつそれらの組み立て前の状態で例示する。
【0017】
図2a図1の先細コンテナの内部ネックセクションに沿って固定された装着リングにブラケット支持体を介して接続されたバリア様構造の断面図を例示する。
【0018】
図2b図2aの上部分の拡大断面図を示し、バリア様構造のブラケット支持体を、図1の先細コンテナの内部ネックセクションに沿って固定された装着リングに接続された状態で、より詳細に見ることができる。
【0019】
図3a図1のバリア様構造の斜視図を例示し、その上縁に沿ってブラケット支持体が延在している。
【0020】
図3b】バリア様構造2の上部に沿った図3aの拡大バージョンである。
【0021】
図4a】互いに分解された、ガイドアセンブリ、バリア様構造、及び先細コンテナを、ガイドアセンブリとバリア様構造との間、及びバリア様構造と先細コンテナとの間の、装置を形成するための空間的矢印によって示されるように、互いに対する構成要素の各々の空間的関係と共に、かつそれらの組み立て前の状態で例示する。
【0022】
図4b】先細コンテナの床に沿って位置する支持ブラケットを有する、図4aの先細コンテナの一部切り欠き斜視図を例示する。
【0023】
図4c】バリア様構造の底部分に沿って外部に位置する装着リングを保有する、図4aのバリア様構造の斜視図を例示する。
【0024】
図4d図4aのガイドアセンブリの斜視図を例示する。
【0025】
図4e】漏斗、及び漏斗の下の拡張リングを有する、代替的なガイドアセンブリ構造を例示する。
【0026】
図4f】先細コンテナの内側からバリア様構造を分離し、その後、分離されたバリア様構造を先細コンテナから引き出すための1つの代表的な取り出しツールを例示する。
【0027】
図5図1の先細コンテナの上部分に接続された図1図2a、図2b、図3a及び図3bのバリア様構造の断面図を例示し、ガイドアセンブリが、ドライアイスをバリア様構造内の内部製品容積ではなくドライアイスチャンバ内に選択的に充填するように設計されたドライアイス充填装置を形成するように、先細コンテナの上部上に配置されている。
【0028】
図6a図4a及び図4cのバリア様構造の上縁に係合して接続されて、図4aの先細コンテナのドライアイスチャンバ内にドライアイスを充填するためのドライアイス充填装置を形成する、図4a及び図4dのガイドアセンブリの断面図を例示する。
【0029】
図6b図4a及び図4bの先細コンテナの底部分に接続された図4a及び図4cのバリア様構造の断面図を例示する。
【0030】
図6c】先細コンテナの床に固定されたブラケット支持体を詳細に示す、図6bの底部分の拡大断面図を例示し、ブラケット支持体が、バリア様構造の底部分に沿って固定された装着リングとの機械的係合にある。
【0031】
図7a】互いに分解された、断熱されたキャップ、テザーを有する可撓性バッグ、及び先細コンテナを、断熱されたキャップと可撓性バッグとの間、及び可撓性バッグと先細コンテナとの間の、装置を形成するための空間的矢印によって示されるように、互いに対する構成要素の各々の空間的関係と共に、かつそれらの組み立て前の状態で例示する。
【0032】
図7b図7aのテザーを有する可撓性バッグの斜視図を例示する。
【0033】
図7c図7aの断熱されたキャップの斜視図を例示する。
【0034】
図8】ドライアイスで充填された先細コンテナのドライアイスチャンバを有する装置を形成するために、図7aの先細コンテナに接続された図7a及び図7bの可撓性バッグの断面図を例示する。
【0035】
図9a】互いに分解された、溝を有する断熱されたキャップ、アームを有する試料ホルダ、及び先細コンテナを、溝を有する断熱されたキャップと試料ホルダとの間、及び試料ホルダと先細コンテナとの間の、装置を形成するための空間的矢印によって示されるように、互いに対する構成要素の各々の空間的関係と共に、かつそれらの組み立て前の状態で例示する。
【0036】
図9b図9aの溝を有する断熱されたキャップの斜視図を例示する。
【0037】
図9c図9bの断熱されたキャップの溝内に摺動するように構成されたアームを有する試料ホルダの斜視図を例示する。
【0038】
図9d図9bの断熱されたキャップの溝内に接続された図9cの試料ホルダの斜視図を例示する。
【0039】
図10図9a及び図9bの溝を有する断熱されたキャップが、それに接続された図9a及び図9cのアームを有する試料ホルダを有し、それにより、キャップ及び試料ホルダのアセンブリが、図9aの先細コンテナの上部に位置決めされて、先細コンテナのドライアイスチャンバがドライアイスで充填されている装置を形成する、断面図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0040】
「CO2スノー」及び「ドライアイス」という用語は、同一の意味を有し、凝固された二酸化炭素の粒子(すなわち、ナゲット、ペレットなど)又はブロックを意味するまで本明細書及び全体にわたって互換的に使用され得ることが理解されるはずである。
【0041】
本明細書及び全体を通して使用される場合、「接続された」又は「動作可能に接続された」は、2つ以上の構成要素間の機械的、化学的、磁気的、電気的、又は任意の他の既知の取り付け手段を可能にするように、2つ以上の構成要素間の直接的又は間接的な係合を意味する。摩擦又は圧入、接着、溶接、機械的締結具、並びに2つ以上の構成要素を固設するための任意の他の機械的、及び化学的、磁気的、電気的、若しくは他の既知の取り付け手段を含む、任意の好適な接続が企図され、取り付けは、恒久的又は一時的である。
【0042】
本明細書及び全体を通して使用される場合、「物品」は、限定するものではないが、血液、尿、組織試料、又はそれらの構成成分等の生体試料と、肉、家禽、魚、及び乳製品等の生鮮食料品と、パーソナルケア物品と、化学薬品と、を含む、凍結又は一定の温度未満に維持されていない場合に、腐敗、劣化、及び/又は構造変更若しくは変性を受け得る、いずれの温度感受性の物品、試料、製品、又は供給物も意味する。
【0043】
本明細書及び全体を通して互換的に使用され得る「内部製品容積」又は「ペイロード領域」又は「ペイロードエリア」又は「試料領域」又は「製品保管容積」は、物品が保管され、ドライアイスチャンバとは別個で異なる、先細コンテナ内の空間を意味する。
【0044】
本明細書及び全体を通して互換的に使用され得る「ドライアイスチャンバ」又は「CO2チャンバ又は「CO2スノーチャンバ」又は「ドライアイス領域」又は「CO2領域」は、ドライアイスが保管され、内部製品容積とは別個で異なる、先細コンテナ内の空間を意味する。
【0045】
本明細書及び全体を通して互換的に使用され得る「充満」又は「充填」又は「導入」又は「装填」又は「供給」は、先細コンテナ又は装置内にドライアイスを供給し、それによって、ドライアイスが、先細コンテナ又は装置内に手動又は自動で導入され得るプロセスを意味する。
【0046】
本明細書及び全体を通して使用される場合、「コンテナ」は、限定されるものではないが、シリンダ、キャニスタ、デュワー、ボトル、ボックス、輸送コンテナ、タンク、バレル、バルク容器、及びマイクロバルク容器を含む、ドライアイスを受容することができる任意の保管、充填、配送、又は輸送可能な容器を意味する。
【0047】
本明細書及び全体を通して使用される場合、「輸送可能」は、限定するものではないが、航空、地上、又は海上を含む、任意の既知の手段によってユーザの場所から別の目的地へ移動、輸送、又は出荷されることができる装置を意味する。輸送又は出荷は、限定するものではないが、小包郵便、UPS(登録商標)出荷サービス、FedEx(登録商標)出荷サービス等を含む、種々の小包配送サービスを通じて発生し得る。
【0048】
実施形態の様々な要素の関連性及び機能は、以下の詳細な記載によってより良好に理解される。詳細な説明は、本開示の範囲内のものとして様々な置換及び組み合わせの特徴、態様、及び実施形態を想到している。したがって、本開示は、これらの特定の特徴、態様、及び実施形態のそのような組み合わせ及び置換のうちのいずれか、又はそれらのうちの選択された1つ以上を備えるように、それらからなるように、又はそれらから本質的になるように指定され得る。
【0049】
本明細書及び全体を通して使用される「先細コンテナ」又は「先細形状」は、コンテナの内部ネックセクションからコンテナの内部本体セクションへの移行又はその逆を意味することを意図し、制限的アクセス開口部に平行な断面積は、内部本体セクションの制限的アクセス開口部に平行な断面積と比較して内部ネックセクションに関してより小さく、それによって、移行は、連続的に起こるか、1つ以上の規則的又は不規則な増分で離散的に起こるか、又は突然の段階変化として起こり得る。本明細書及び全体を通して使用される制限的アクセス開口部は、ドライアイス及び物品が先細コンテナ内に装填される単一のアクセス点を表し、本明細書及び全体を通して「単一の制限的アクセス開口部」として参照され得る。
【0050】
本明細書及び全体を通して使用される場合、「内部ネックセクション」は、内部ネックセクションへの唯一のアクセス、続いて先細コンテナの内部本体セクションを構成する単一の制限的アクセス開口部を含む先細コンテナの内部セクションを意味することが意図され、「内部ネックセクション」は、内部本体セクションの単一の制限的アクセス開口部に平行な断面積よりも、単一の制限アクセス開口部に平行な断面積が小さい。
【0051】
本明細書及び全体を通して使用される場合、「内部本体セクション」は、内部ネックセクションに位置する単一の制限的アクセス開口部を通して、先細コンテナの内部容積内に装填されている、ドライアイス及び物品の実質的に全てを受容するように適合されている先細コンテナの内部容積の一部分を意味することを意図し、それによって、「内部本体セクション」は、内部ネックセクションの単一の制限的アクセス開口部に平行な断面積よりも大きい単一の制限的アクセス開口部に平行な断面積を有する。
【0052】
以下の説明では、水平、直立、垂直、上、下、直下などの用語は、本発明を例示する目的のみで使用されるべきであり、限定の単語として解釈されるべきではない。例えば、本明細書及び全体を通して使用される場合、水平及び垂直の用語は、その特徴を説明するときに、例えば、図1図10に示されるように、その直立位置に配向される先細コンテナ1を用いて参照される。
【0053】
図面は、本発明を例示する目的のためであり、縮尺どおりに描かれることを意図するものではない。実施形態は、類似要素が同様の数字によって参照される図面を参照して記載される。本発明の原理による先細コンテナ、装置、製造、及び充填プロセスの様々な態様をより良好に例示するために、特定の特徴は、図面の各々において意図的に省略されている。以下に記載されるような実施形態は、単に実施例であり、本発明は、図面内に例解される実施形態に限定されない。
【0054】
本発明は、コンテナの特定の幾何学的形状及び構造が、保管及び輸送中の物品の延長された冷却持続時間を確立するために他よりも好適であることを認識している。例えば、本発明者らは、円筒形コンテナの有効性を評価した。物品及びドライアイスは、円筒形コンテナの内部内に装填される。コンテナ断熱材は、周囲環境からコンテナ内への熱流に対する耐性を提示する。ユーザに、物品又はドライアイスを装填又は取り出すためにコンテナの内部にアクセスする能力を提供するために、コンテナ断熱材は、コンテナの開口部で取り出し可能でなければならない。開口部におけるコンテナ断熱材の取り出し可能なセクションは、典型的には、残りのコンテナ断熱材と比較して、下方断熱性能を提供することが決定されている。それゆえに、開口部のサイズは、コンテナの冷却持続時間性能に直接影響する。開口部におけるアクセス領域がより大きいとき、円筒形コンテナの本体セクション内への物品及びドライアイスの装填が容易になる。しかしながら、本発明者らは、その開口部における取り出し可能な断熱材を通して過剰な熱侵入が発生する傾向の結果として、ネックセクションにおけるより大きい開口部が、多くの場合、コンテナの不十分な冷却持続時間を結果的にもたらしたことを観察した。冷却持続時間が許容できなかった状況では、本体セクションとほぼ同じサイズの開口部が満足のいく設計ではないことが決定された。より大きい開口部は、より多くのドライアイスをコンテナ内に導入することによって許容可能な冷却持続時間を生成することができる可能性があるが、より大量のドライアイスは、輸送、取り扱い、及び使用の助けにあまりならない可能性があるより重いコンテナを結果的にもたらす。
【0055】
代わりに、本発明者らは、コンテナがその中のドライアイス及び物品を有するコンテナへの熱侵入を顕著に低減することができる目的で、コンテナの内部本体セクションと比較して、コンテナが比較的狭い内部ネックセクション及びネック開口部を有する先細の幾何学的形状にシフトする必要性に気付いた。
【0056】
また更に、コンテナに沿ったアクセス開口部の数は、好ましくは、最小化されて、コンテナ内への熱侵入を増加させる潜在性を有する、可能な熱伝導経路を低減する。各及び全てのアクセス開口部は、コンテナ断熱材の全体的な性能を低下させるように決定されたコンテナ断熱材の対応する取り出し可能なセクションを必要とすることになる。
【0057】
したがって、より狭い内部ネックセクション及びネック開口部に加えて、そのような設計問題を考慮すると、コンテナ内にドライアイス及び物品を導入するための別個のポートが、冷却持続時間に関して十分な性能を提供することができないことが決定された。代わりに、本発明の先細コンテナは、ドライアイス及び物品が装填される単一の制限的アクセス開口部を有する。狭い内部ネックセクション及びネックセクションにおける単一の制限的アクセス開口部及び比較的広い内部本体セクションを有する先細の幾何学的形状は、コンテナ内への熱侵入を最小化することを補助し、それによって、多くの他の市販のコンテナと比較して冷却持続時間を改善するために重要であると識別されている。更に、本発明は、効率的な様式でそのような改善された冷却持続時間を達成し、それによって、コンテナ内に導入されたドライアイスの量が最小化され、それによって、必要に応じて、比較的小さいサイズの軽量コンテナの潜在的な使用を可能にする。
【0058】
それにもかかわらず、本発明の出現前に、そのような先細コンテナは、取り扱い及び使用が困難であることが証明されている。狭い内部ネックセクションを有し、かつ単一の制限的アクセス開口部を有する先細コンテナ内にドライアイスを充填することは、困難である。例えば、ユーザは、単一の制限的アクセス開口部を有するそのような先細コンテナ内にドライアイスを装填するために、スクーパ又は他の機能的に等価のデバイスを容易に使用することができない。ドライアイスの実質的な流出が発生し得、これは、ユーザがドライアイスに曝された場合に安全性のリスクをもたらし得る。
【0059】
ドライアイス及び物品が単一の制限的アクセス開口部を通って収まり得る場合でも、物品は、多くの場合、ドライアイス内に押し込まれなければならず、これは、特定の物品(例えば、生体試料)の構造的完全性が損傷する可能性がある。
【0060】
更に、ドライアイス及び物品は、密閉容積内の位置をシフトし得、それゆえに、物品は、ドライアイス内に埋め込まれる傾向がある。埋め込まれた物品の取り出しは、困難になり、多くの場合、物品へのアクセスを得るために、コンテナからドライアイスを廃棄する必要がある。いくつかの事例では、物品は、ドライアイスが物品を埋め込んだ結果として損傷する可能性がある。物品を取り出そうとするプロセスにおいて、ドライアイスに偶発的に触れ、かつ有害な氷燃焼を受け得るユーザに安全性のリスクも存在する。
【0061】
そのような理由から、狭い内部ネックセクション及び単一の制限的アクセス開口部を有する先細コンテナ内へのドライアイス及び物品の装填、取り扱い、及びアクセスに関与する技術的問題は、それらの使用を多くの用途に対して実行不可能にしてきた。
【0062】
そのような設計の課題及び設計の考慮事項の全ては、本発明者らによって認識され対処されている。本発明は、そのような先細コンテナによるそのような取り扱い、使用、及び輸送の問題を排除し、狭い内部ネックセクション、単一の制限的アクセス開口部及び内部本体セクションを有する新規の先細コンテナを提供し、コンテナの内部容積内の物品及びドライアイスの最適な配置が存在する。一態様では、本発明は、ドライアイスの存在下で保管、保存、又は輸送され得る1つ以上の物品の装填、取り出し、位置決め、又は当該1つ以上の物品へのアクセスのための内部ネックセクションに単一の制限的アクセス開口部を有する装置を対象とする。コンテナの内部容積は、ドライアイスチャンバと内部製品保管容積内に仕切られ、それらの両方は、別個で異なり、輸送、使用、保管、及び取り扱い中に明確に画定され、重複しないままである。内部製品保管容積は、1つ以上の物品の取り出し又は装填がドライアイスチャンバを実質的に乱すことなく行われるように、ドライアイスチャンバとは別個で異なるように配置されている。バリア様構造は、コンテナ内の物品の使用、保管、保存、又は輸送中に、ドライアイスチャンバから内部製品保管容積内へのドライアイスの移動を防止するために、コンテナの内部容積の内側に最適に構成されている。
【0063】
図1及び図2は、本発明の原理による1つの可能な装置を例示する。図1は、分解された状態の装置100の概略図を示す。バリア様構造2は、先細コンテナ1内に挿入され、次いで、先細コンテナ1に接続されて、説明されるように装置100を生成するように設計されている。また、装置100に接続されたときに図5の結果物であるドライアイス充填装置200を形成するガイドアセンブリ3が、図1に例示されている。図1の空間的矢印は、ガイドアセンブリ3、バリア様構造2、及び先細コンテナ1の互いに対する、かつドライアイス充填装置200(図5)を形成するためのそれらの組み立て前の構成要素の各々の空間的関係を示す。
【0064】
先細コンテナ1は、概して、複数の壁18を含み、これらは、好ましくは、真空断熱されている。先細コンテナ1は、内部本体セクション10及び内部ネックセクション11によって画定された内部容積14を有する。本明細書及び全体を通して使用される場合、双方向矢印は、図2a及び図5の実施形態、並びに図6a、図8及び図10の実施形態において、それぞれ、コンテナ1の内部本体セクション10及び内部ネックセクション11の内部深さを示すために使用されることを理解されたい。内部本体セクション10及び内部ネックセクション11の他の内部深さが、図2a、図5図6a、図8、及び図10に例示されるもの以外であると企図されることを理解されたい。バリア様構造2は、先細コンテナ1に接続されて、内部容積14をドライアイスチャンバ16と、バリア様構造2の内側に収容される内部製品保管容積17とに仕切る。物品は、1つ以上の物品の保存を維持するために、1つ以上の物品を特定の持続時間、特定の温度以下に維持するために、単一の制限的アクセス開口部15を介して内部製品保管容積17内に装填され得る。
【0065】
図2a及び図5は、内部本体セクション10が少なくともドライアイスチャンバ16を含み、その中にドライアイス19が(図5に示されるように)、選択的に導かれ得ることを示している。ドライアイスチャンバ16は、内部本体セクション10内に延在し、バリア様構造2と先細コンテナ1の複数の壁18との間に境界付けられている環状領域を表す。ドライアイス充填装置200を使用する装置100の設計は、ドライアイス19の実質的に全てが、内部ネックセクション11に位置する単一の制限的アクセス開口部15を介してドライアイスチャンバ16内に導入されることを確保する。先細コンテナ1の内部本体セクション10は、好ましくは、(i)ドライアイス19及び物品、並びに(ii)内部本体セクション10の容積容量に関して最適化されて、それにより、物品及びドライアイス19の両方を、全体的な先細コンテナ1のサイズ及び重量を増加させる必要なく、かつ特定の物品の必要とされる冷却持続時間を作り出すために過剰量のドライアイス19を導入する必要なく、特定の物品の許容可能な冷却持続時間を生成する様式で収容する。ドライアイスチャンバ16は、ドライアイス19のみを受容するように設計されており、したがって、発泡体充填材料、又は典型的には、液体窒素極低温コンテナと共に使用されるような任意の他のタイプの吸収剤の不在を特徴とする。ドライアイスチャンバ16は、複数の壁18(好ましくは真空断熱された)によって取り囲まれている。
【0066】
先細コンテナ1の内部容積14はまた、ドライアイスチャンバ16と重複しない内部製品保管容積17を含む。内部製品保管容積17は、バリア様構造2の内側に位置し、ドライアイス19の実質的な不在を特徴とする。内部製品保管容積17は、単一の制限的アクセス開口部15を通してアクセス可能である。バリア様構造2の上部平坦リング24に沿った開口部は、内部製品保管容積17内への進入を提供する。バリア様構造2の開口部は、好ましくは、単一の制限的アクセス開口部15と実質的に位置合わせされる。バリア様構造2の上部平坦リング24は、図2a、図2b、及び図5に示されており、単一の制限的開口部15に向かって面するように配向されている。バリア様構造2の底部分は、先細コンテナ1の床13に接触するか、又は近接している。内部製品保管容積17は、好ましくは、上部平坦リング24とバリア様構造2の底部分との間に延在する容積容量を有する。バリア様構造2は、内部本体セクション10のみに、又は内部ネックセクション11及び内部本体セクション10の一部分内に位置するように配向され得る。以下に説明されるバリア様構造2の他の例は、内部ネックセクション11のみに存在するバリア様構造2を企図する。
【0067】
本発明の一実施形態では、バリア様構造2は、チューブ様構造である。任意の他の好適な形状が利用され得ることを理解されたい。例えば、バリア様構造2は、メッシュ若しくは固体又は別の機能的に等価な構造とすることができ、それによって、バリア様構造2が、特定の構造的特徴を有し、十分な剛性を保有して、(i)先細コンテナ1の保管、輸送、及び取り扱い中にドライアイスチャンバ16から内部製品保管容積17内へのドライアイス19の進入、移動、若しくは導入を実質的に防止する、(ii)ドライアイス19を内部製品保管容積17ではなくドライアイスチャンバ16内に選択的に充填する間に、結果物であるドライアイス19を実質的に静止位置に保持する、並びに/又は(iii)ドライアイスチャンバ16内でドライアイス19に対して耐性を付与し、それによって、ドライアイスチャンバ16内で増加した包装密度を有するドライアイス19によって、ドライアイスチャンバ16を占有することができるドライアイス19の量を潜在的に増加させる。構造的属性(i)、(ii)及び/又は(iii)の結果として、バリア様構造2は、ドライアイス19が、内部製品保管容積17内に装填された1つ以上の物品を崩壊させて埋め込むことを防止するが、一方、1つ以上の物品の保管、保存、又は輸送のための特定の温度以下の内部製品保管容積17内に1つ以上の物品を維持する。ドライアイスチャンバ16を、ドライアイス19がバリア様構造2に位置する内部製品保管容積17内の1つ以上の物品とは別個で異なる状態で維持することによって、物品は、ドライアイス19をドライアイスチャンバ16から廃棄する必要性なしで、先細コンテナ1からアクセスされ得る(例えば、取り出され得る)。
【0068】
バリア様構造2はまた、本発明の範囲から逸脱せずに、内部ネックセクション11及び/又は内部本体セクション10内に恒久的に固定され得ることを理解されたい。内部本体セクション10の床13に恒久的に固定されたとき、バリア様構造2は、その底部分に沿って包囲される必要はない。また、バリア様構造体2は、先細コンテナ1に一時的又は恒久的に接続される必要はないが、接続を有することは、単一の制限的アクセス開口部15との内部製品保管容積17の実質的な位置合わせを容易にし、先細コンテナ1の後続の取り扱い中に、先細コンテナ1内のバリア様構造2の動きを防止するために好ましいことも理解されたい。
【0069】
図1及び図2は、単一の制限的アクセス開口部15が断熱されたキャップ、プラグ、又は同様の閉鎖デバイスによって開放又は閉鎖されたときに、先細コンテナ1の内部容積14内への熱侵入を最小化する目的で、単一の制限的アクセス開口部15が内部ネックセクション11内への、次いで、内部本体セクション10内への単一のアクセス開口部を構成することを示す。単一の制限的アクセス開口部15は、概して、アクセスすることが困難であるか、又は不可能であるサイズである。単一の制限的アクセス開口部15は、先細コンテナ1の内部本体セクション10の直径又は断面積よりも実質的に小さい直径又は断面積を有する。一例では、単一の制限的アクセス開口部15は、円形である。単一の制限的アクセス開口部15は、好ましくは、先細コンテナ1への熱侵入を最小化する目的で、内部ネックセクション11の最上部分に沿って位置する。内部ネックセクション11は、先細コンテナ1の内部容積14内に延在し、かつ狭い内部ネックセクション11よりも広い内部本体セクション10の最上部セクション12で終端する、単一の制限的アクセス開口部15から測定された垂直長さによって画定された深さを有する。内部ネックセクション11の内壁は、好ましくは、低熱伝導性である材料から構成される。内部ネックセクション11の深さは、好ましくは、周囲環境から先細コンテナ1内への許容可能な熱侵入のレベルを可能にして、先細コンテナ1内のドライアイスの意図された持続時間を達成するために十分な長さである。図1及び図2の内部本体セクション10は、ドライアイスチャンバ16内のみでドライアイス19を受容するようにサイズ決めされている。図2aは、内部本体セクション10が、最上部セクション12から先細コンテナ1の床13まで延在することを示す。
【0070】
図5は、バリア様構造2が先細コンテナ1の内部ネックセクション11内の位置に固設され、かつドライアイス19がドライアイスチャンバ16のみを占有している状態のドライアイス充填装置200の断面図である。バリア様構造2の底部は、先細コンテナ1の床13に近接しているか、又は接触して示されている。特に、ドライアイスチャンバ16は、内部ネックセクション11の単一の制限的アクセス開口部15と実質的に位置合わせされている中央の内部製品保管容積17の外部に位置し、それを取り囲む。ドライアイスチャンバ16は、ガイドアセンブリ3を通して供給されるドライアイス19を受容し得(以下でより詳細に説明されるように)、内部製品保管容積17は、1つ以上の物品を受容し得る。ドライアイス19は、ドライアイスチャンバ16内の先細コンテナ1の床13を占有するが、ドライアイス19は、バリア様構造2の内側を占有しない。図5は、単一の制限的アクセス開口部15を通して先細コンテナ1内への追加のドライアイス19の導入が、ドライアイス19をドライアイスチャンバ16内で上向き方向に積み重ねるが、バリア様構造2の外部に積み重ねることを示している。バリア様構造2は、垂直方向に配向され、かつドライアイスチャンバ16から内部製品保管容積17内へのドライアイス19の進入、移動、又は導入を防止し、それによって、ドライアイスチャンバ16及び内部製品保管容積17の保管、保存、又は輸送中、並びにアクセス中にドライアイスチャンバ16及び内部製品保管容積17の完全性を保存する構造的特徴を有する。ドライアイスチャンバ16をドライアイス19で充填するとき、図5に示されるように、その上部平坦リング24に沿ったバリア様構造2の開口部は、ガイドアセンブリ3の係合によって塞がれる。
【0071】
バリア様構造2は、又は先細コンテナ1の内部ネックセクション11、内部本体セクション10、又は外部セクションのいずれかにおける、先細コンテナ1の外側又は内側などの、先細コンテナ1の任意の部分に接続するように設計され得ることを理解されたい。バリア様構造2を先細コンテナ1に接続するための一例が、図3a及び図3bに示されている。バリア様構造2は、図3a及び図3bに示されるように、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dを有する。図3aは、バリア様構造2の上部平坦リング24に沿って位置する、対応するブラケット支持体8a、8b、8c及び8dを有するバリア様構造2の斜視図である。図3bは、バリア様構造2の上部に沿った図3aの拡大バージョンである。ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの各々は、図2bにより明確に見られるように、先細コンテナ1内で内部ネックセクション11に沿って固定された装着リング9に固設されている。バリア様構造体2が先細コンテナ1に接続されたとき、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dは、装着リング9に固設される。ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの構造的特徴が図3aに示され、図2a、図2b、及び図3bに拡大バージョンが示されている。4つのブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの各々は、対応するばね様部分81a、81b、81c、及び81dを有するばねベースの構造である。対応するブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの自由端の各々は、装着リング9を挟持してそれに引っ掛かるように、内向き屈曲したフック80a、80b、80c及び80dを有する(図2b)。このようにして、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの内向きに屈曲したフック80a、80b、80c及び80dの各々は、十分な外向きのばね力で装着リング9にラッチされたままになる。ばね様部分81a、81b、81c及び81dからの外向きのばね力は、保管、保存、輸送、及び/又は先細コンテナ1内へのアクセス中に、それらの対応するブラケット支持体8a、8b、8c及び8dが、先細コンテナ1の装着リング9に接続されたままであることを確保する。例として、保管及び輸送中に、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dのばねベースの特性は、保管及び輸送中に発生し得る衝突、振動、及び衝撃中のそこからの分離を回避するために、装着リング9に沿って十分な外向きのばね力を提供することが望ましい。バリア様構造2を先細コンテナ1上で装着リング9と固設することができるブラケット支持体8a、8b、8c及び8dのための任意の好適なばねベースの構造が企図される。図3a及び図3bは、4つのブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの各々が互いに約90度離間されていることを示しているが、装着リング9上へのブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの接続を維持するために必要とされるばね力を生成するために互いに任意の離間された配向で4つ超又は4つ未満のブラケット支持体が企図されることを理解されたい。バリア様構造2は、先細コンテナ1の装着リング9から係合解除され、次いで、以下に説明するように、先細コンテナ1の内部から取り出され得る。
【0072】
ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの各々は、バリア様構造2の上部平坦リング24に接続されている。上部平坦リング24は、好ましくは、図3a、図3b、及び図4cにより明確に見られるように、外面に沿って位置する。上部平坦リング24は、先細コンテナ1の内部容積14からのバリア様構造2の取り出し中に、バリア取り出しツール50との係合を可能にするように設計された構造的要素を提供する(図4fに関して以下により詳細に説明されるように)。
【0073】
ここで、先細コンテナ1の内部容積14のドライアイスチャンバ16のみの中にドライアイス19を選択的に充填するための例示的な充填装置が、図4d及び図5を参照して論じられる。図5は、ガイドアセンブリ3に接続された装置100を主に含む、組み立てられた状態のドライアイス充填装置200の断面図を示す。ガイドアセンブリ3は、ガイドアセンブリ3が適切に配向され、かつバリア様構造2の上部平坦リング24に接続されたときに、ドライアイス19を先細コンテナ1のドライアイスチャンバ16内のみに選択的に充填するために使用される。ガイドアセンブリ3は、漏斗5を含み、漏斗5の下の拡張リング39、細長い部分7、及び取り外し可能なキャップ構造4を伴う。ガイドアセンブリ3は、取り外し可能なキャップ構造4が、先細コンテナ1の内部容積14内に以前に接続された、バリア様構造2の上部平坦リング24と係合するまで、単一の制限的アクセス開口部15を通って延在する。バリア様構造2の上部平坦リング24へのガイドアセンブリ3の結果として生じる係合が図5に示されている。ガイドアセンブリ3をバリア様構造2の上部平坦リング24に係合することによって、上部平坦リング24に沿ったバリア様構造2の開口部が遮断され、それによって、バリア様構造2の内側に位置する内部製品保管容積17内へのドライアイス19の進入を防止する。図5を参照すると、漏斗5は、先細コンテナ1の内部ネックセクション11から外にフレア状であり、ユーザがドライアイス19を容易に供給することができる外向きフレア状表面を提供する。ドライアイス19は、手動で又は機械的に漏斗5に供給され得る。ドライアイス19がガイドアセンブリ3の漏斗5内に供給されるとき、ドライアイス19は、漏斗5の底部開口部を通って落下し、単一の制限的アクセス開口部15内に入り、次いで、取り外し可能なキャップ構造4の表面状に衝突する。ドライアイス19が取り外し可能なキャップ構造4状に衝突したとき、取り外し可能なキャップ構造4の外向きフレア状表面は、ドライアイス19をバリア様構造2の外部に位置するドライアイスチャンバ16内に導かせるための選択された経路を提供する。ドライアイス19は、取り外し可能なキャップ構造4が被覆し、それによって、バリア様構造2の上部平坦リング24を塞ぐ結果として、内部製品保管容積17内に落下しない。ドライアイス19の流路は、図5の二重矢印によって示されている。
【0074】
このようにして、ドライアイス19が供給され続けると、ドライアイス19は、内部製品保管容積17内に進入せずに、ドライアイスチャンバ16内の所望のレベルまで積み重ね、ドライアイスチャンバ16を占有するドライアイスは、ドライアイスチャンバ16内に留まる。
【0075】
ここで、ドライアイスを充填するために使用される充填装置200がより詳細に説明される。充填装置200は、先細コンテナ1、バリア様構造2、及びガイドアセンブリ3を含み、それらは、図1の空間的矢印によって示されるように、互いに対する、かつそれらの組み立て前の構成要素の各々の空間的関係で互いに接続されている。図4dは、ガイドアセンブリ3が、取り外し可能なキャップ構造4、漏斗5、細長い部分7、拡張リング39、及びアーム様構造6を含むことを示している。構成要素の各々は、プラスチック又は金属を含む、任意の好適な材料から作製され得る。細長い部分7は、取り外し可能なキャップ構造4を漏斗5に接続する。細長い部分7の上端は、漏斗5の内面に沿って接続するアーム様構造6を有する。漏斗5の底部は、単一の制限的アクセス開口部15のサイズと実質的に同様のリング39の開口部を有する拡張リング39を含む。拡張リング39は、内部ネックセクション11内に緩く収まり得る。図1図4d、及び図5に示されるように、取り外し可能なキャップ構造4の底部は、圧入接続を作り出すためにバリア様構造2の上部平坦リング24上に配置され得る開口部を有する。取り外し可能なキャップ構造4は、内部ネックセクション11の単一の制限的アクセス開口部15内に通過するようにサイズ決めされる。ガイドアセンブリ3はまた、取り外し可能なキャップ構造4が、先細コンテナ1の装着リング9を越えて下向きに延在し、次いで、バリア様構造2の上部平坦リング24上に収まるように配向されることを可能にするように、先細コンテナ1内の装着リング9よりもわずかに小さい、取り外し可能なキャップ構造4の開口部を有するように設計されている(図5)。図5は、装着リング9が内部ネックセクション11内に位置し得ることを示している。したがって、拡張リング39は、バリア様構造2の上部平坦リング24上に配置された取り外し可能なキャップ構造4を有することを必要とする際に、単一の制限的アクセス開口部15内に部分的に貫通し得る。結果物である充填装置200を生成するために、装置100のバリア様構造2の上部平坦リング24に対して、この様式で接続されたガイドアセンブリ3を有することにより、ドライアイス19は、ここで、漏斗5のフレア状開口部内に供給されて、ドライアイスチャンバ16内へのドライアイス19の積み重ねを開始し得る。
【0076】
加えて、ガイドアセンブリ3は、バリア様構造2を先細コンテナ1の内部容積14内に設置するために利用され得る。細長い部分7及び取り外し可能なキャップ構造4の少なくとも一部分は、取り外し可能なキャップ構造4が係合され、バリア様構造2の上部平坦リング24に接続されるまで、先細コンテナ1の内部ネックセクション11の単一の制限的アクセス開口部15を通って下向き方向に延在する。具体的には、バリア様構造2の上部平坦リング24上にガイドアセンブリ3の取り外し可能なキャップ構造4を押圧することによって、既に説明された様式で、バリア様構造2が先細コンテナ1内の装着リング9と機械的に係合する位置にあり、それによって、バリア様構造2のブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの各々が装着リング9と係合及び接続し得るまで、漏斗5の下の拡張リング39が、下向き方向、及び好ましくは中央の配向(例えば、本明細書では、中央の配向とは、バリア様構造2の上部平坦リング24及び対応する上部開口部が、内部ネックセクション11に沿った単一の制限的アクセス開口部15と実質的に位置合わせされていることと定義されている)におけるバリア様構造2の設置をガイドするために使用され得る。そのような設置中、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dによって形成された外径は、装着リング9の内径よりも大きく、これは、対応するブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの内向きに屈曲したフック80a、80b、80c及び80dが押圧されるか、又は更に内向きに屈曲されて、内向きに屈曲したフック80a、80b、80c及び80dが、対応するばね様部分81a、81b、81c及び81dの各々によって作り出された十分な外向きばね力によって装着リング9上にラッチすることを必要とする。
【0077】
他のガイドアセンブリが企図される。図4eは、ガイドアセンブリ41の別の例を示す。ガイドアセンブリ41は、外向きフレア状漏斗構造42及び拡張リング43を含む。ガイドアセンブリ41は、アーム様構造6及び取り外し可能なキャップ構造4を有する、細長い部分7を含まないため、ガイドアセンブリ3上の単純化された設計アプローチを表す。ドライアイスチャンバ16を充填し、かつ設置のためにバリア様構造2を先細コンテナ1内にガイドするために使用する正確なガイドアセンブリの選択は、利用される先細コンテナのサイズ及び幾何学的形状、並びに先細コンテナ1内に用いられるバリア様構造のタイプを含む、いくつかの因子に依存し得る。例えば、ガイドアセンブリ41は、バリア様構造として可撓性バッグ30を用いる装置と共に使用するのに好適であり得、これは、以下により詳細に説明される。
【0078】
図5を参照すると、所望量のドライアイス19が、内部製品保管容積17ではなくドライアイスチャンバ16内に充填された後、ガイドアセンブリ3は、漏斗5に沿って把持され、次いで、取り外し可能なキャップ構造4がバリア様構造2の上部平坦リング24から係合解除されることを可能にするように上向きに持ち上げられ、次いで、ガイドアセンブリ3が装置100から完全に取り出されるまで上向きに持ち上げられ得る。バリア様構造2は、先細コンテナ1内の装着リング9上に固設及び装着されたままである。ここで、バリア様構造2の上部分は、物品が、バリア様構造2の内部製品保管容積17内に導入されることを可能にする(既に導入されていない場合)ように、閉塞されない。
【0079】
装置200の組み立て、及びドライアイス19でドライアイスチャンバ16を充填するプロセスの任意の順序が企図される。例えば、先細コンテナ1に固設されたバリア様構造2を用いると、1つ以上の物品は、ドライアイスチャンバ16内へのドライアイス19の充填前又は後に、内部製品保管容積17内に導入され得ることを理解されたい。
【0080】
また更に、物品は、先細コンテナ1の外側又は内側のいずれかにバリア様構造2がある状態で、最初に、分離されたバリア様構造2の内部製品容積17内に装填され得る。次いで、ガイドアセンブリ3は、バリア様構造2の上部平坦リング24に沿ってバリア様構造2と係合及び接続し、その後、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dが、上記に説明されたように、先細コンテナ1内の装着リング9と固設されるまで、ガイドアセンブリ3に接続されたバリア様構造2を下向き方向にガイドするために利用され得る。バリア様構造2を先細コンテナ1に接続する前に、物品をバリア様構造2内に装填することは、物品がバリア様構造2の底部から外に落下することを防止するために、バリア様構造2がその底部分に沿って少なくとも部分的に閉鎖されることを必要とする。バリア様構造2は、好ましくは、中央の方向(例えば、本明細書では、中央の配向とは、バリア様構造2の上部平坦リング24及び対応する上部開口部が、内部ネックセクション11の単一の制限的アクセス開口部15と実質的に位置合わせされていることと定義されている)に、先細コンテナ1の内部容積14内に位置決めされることになる。バリア様構造2を先細コンテナ1に固設すると、ここで、ドライアイス19は、ガイドアセンブリ3の漏斗5内に供給されて、内部製品保管容積17ではなく、ドライアイスチャンバ16を選択的に充填し得る。内部製品保管容積17内へのドライアイス19の実質的な進入、導入、又は移動なしで、ドライアイスチャンバ16内で所定のレベルのドライアイス19を積み重ねることとして定義されている、充填の完了時、ガイドアセンブリ3は、バリア様構造2の上部平坦リング24から係合解除されて取り出される。
【0081】
加えて、内部製品保管容積17内への複数の物品の装填、及びドライアイスチャンバ16内へのドライアイス19の装填が、複数のステップで、又は異なる時点で達成され得ることが可能である。例えば、第1の物品セットが、分離されたバリア様構造2内に装填され得、その後、上記に説明されるように、先細コンテナ1へのバリア様構造2の接続、及びドライアイスチャンバ16内へのドライアイス19の充填に続き、その後、第2の物品セットが、先細コンテナ1内の内部製品容積17内に装填され得る。別の例として、装置200が、上記の方法に従って調製され得、その後、ドライアイス19をドライアイスチャンバ16内に装填し、次いで、1つ以上の物品を内部製品容積17内に装填し、その後、追加のドライアイス19が、ガイドアセンブリ3を使用してドライアイスチャンバ16内に装填され得る。当業者には明らかであるように、試料の装填、アクセス、又は取り出しイベント、及びドライアイス装填イベントの多くの組み合わせが可能である。
【0082】
キャップ(図示せず)は、単一の制限的アクセス開口部15を閉鎖する。機械的封止を有するキャップは、先細コンテナ1の単一の制限的アクセス開口部15内に挿入されて、内部製品保管容積17内で、その中に収容された1つ以上のアイテムの保管、保存及び/又は輸送中に、1つ以上のアイテムとの先細コンテナ1の内部容積14の密閉を作り出す。一般的に言うと、本発明の全ての実施形態で用いられるキャップは、好ましくは、周囲環境への昇華されたドライアイスの漏出を可能にし、それによって、固体ドライアイスの昇華から生じる内部圧力の蓄積を防止するために、緩く収まり、かつ気密封止されない。加えて、キャップは、先細コンテナ1への熱の侵入を防止するために好適な断熱材料から作製され、それによって、ドライアイス領域16からのドライアイス19の過剰な昇華を回避する。一例では、機械的封止を有するキャップは、ジグザグチャネル又は通路を含み、それを通して、CO2オフガス内へのドライアイス19の昇華が先細コンテナ1から漏れ出ることができ、それによって、先細コンテナ1内の物品の保管、保存又は輸送中に形成されるCO2ガスの圧力蓄積を実質的に排除する。先細コンテナ1内の圧力蓄積を防止するためにCO2オフガスの通気を可能にしながら、雰囲気からの先細コンテナ1の内部の熱利得を最小化するように、通路の間隔が、好ましくは、最適化される。先細コンテナ1の熱利得を最小化しながら、過剰なCO2圧力を通気する他のチャンネル設計が、企図される。ここで、キャップを有する装置100は、その中に収容された1つ以上の物品を保管するか、又はそれらを伴って輸送される準備が整う。
【0083】
物品の所望の保管間隔が経過するか、又は物品が必要とされる目的地に装置100が到達したとき、内部製品保管容積17の内側に含まれる物品が回収され得る。一実施形態では、物品は、先細コンテナ1からバリア様構造2を取り出すことなく、バリア様構造2内から回収され得る。物品の取り出しのための本発明の方法の1つの顕著な利点は、ドライアイス19をドライアイスチャンバ16から廃棄することを回避することであり、それによって、追加の物品を保管、保存又は輸送し、ドライアイス流出又はユーザ曝露と関連付けられた安全上の危険のリスクを低減するための先細コンテナ1の容易な再使用を可能にする。加えて、ドライアイス19は、ドライアイスチャンバ16内のその意図された位置に留まる。したがって、本発明は、元の1つ以上の物品が取り出された後、バリア様構造2の内部製品保管容積17内に1つ以上の物品を導入することを可能にする。ドライアイス19は、ドライアイスチャンバ16内に位置決めされたままである。追加のドライアイス19は、必要に応じて、本発明の原理に従って、導入され得る。
【0084】
別の実施形態では、バリア様構造2が、先細コンテナ1から取り出され得、次いで、物品が、取り出されたバリア様構造2内から回収され得る(すなわち、バリア様構造2が外側先細コンテナ1の外側にある間に)。先細コンテナ1からのバリア様構造2の取り出し後、バリア様構造2内から物品を回収することは、物品がバリア様構造2の底部から外に落下することを防止するために、バリア様構造2がその底部分に沿って少なくとも部分的に閉鎖されることを必要とする。バリア様構造2はまた、先細コンテナ1の内部容積14の洗浄を可能にするために、先細コンテナ1から取り出され得る。
【0085】
一例では、取り出しツールが、バリア様構造2を除去するために利用される。取り出しツールの1つの代表的な例が図4fに示されている。図4fは、把持アーム51a及び51bを有するフック様構造を有する取り出しツール50を示す。把持アーム51a及び51bの先端は、先細コンテナ1の装着リング9からブラケット支持体8a、8b、8c及び8dを接続解除する手段として、バリア様構造2の上部平坦リング24の下に配置され得る。先細コンテナ1の装着リング9からブラケット支持体8a、8b、8c及び8dを接続解除すると、ここで、把持アーム51aと51bとの間に固設された上部平坦リング24を有する取り出しツール50が上向きに持ち上げられ得る。このようにして、バリア様構造2は、先細コンテナ1の内部容積14から引き抜かれる。
【0086】
本明細書に説明されるように、バリア様構造を設置し、1つ以上の物品をその中に装填し、ドライアイスでドライアイスチャンバを充填するための順序と共に、バリア様構造からの1つ以上の物品の取り出しのための方法は、本発明によって企図されるバリア様構造のタイプの全てに適用可能であることを理解されたい。
【0087】
上記の実施形態は、本発明の原理を実施するための例を例示する目的で、バリア様構造2と先細コンテナ1との間の1つの可能な特定の接続を示すことを意図している。しかしながら、バリア様構造2を先細コンテナ1に接続するための任意の他の好適な取り付け手段が企図されることを理解されたい。例えば、別の実施形態では、バリア様構造2は、例えば、バリア様構造2を内部ネックセクション11に、又は床13若しくは内部本体セクション10の他の部分に、溶接するか、又は化学的に結合することによって、先細コンテナ1の内部容積14の内側に恒久的に装着され得る。また更に、バリア様構造2が、先細コンテナ1に接続されず、むしろ、本明細書に説明されるように、バリア様構造2の周囲に導入されたドライアイス19と共に先細コンテナ1内に位置決めされてもよい。図4a~図4d、図6a、図6b及び図6cは、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dが先細コンテナ1の床13に沿って位置する更に別の実施形態を示す。図6cは、先細コンテナ1の床13に固定されたブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの拡大断面図を例示し、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dは、バリア様構造2の外面の底部分に沿って底部装着リング22と機械的に係合している。床13上のブラケット支持体8a、8b、8c及び8dの構造的特徴は、バリア様構造2の上部平坦リング24上に位置する前述のものと同一である。先細コンテナ1へのバリア様構造2の設置は、図1、2、3b、及び5の実施形態に記載の装置100に関して本明細書で先に説明したようなガイドアセンブリ3を使用して行われ得る。
【0088】
ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dは、互いに約90度に、バリア様構造2の底部分の外周に位置合わせされるか、又は対応する径方向距離で位置し、それにより、バリア様構造2の下部は、バリア様構造2の底部装着リング22が床13に沿ってブラケット支持体8a、8b、8c及び8dと係合して接続し、それによって、図6a、図6b及び図6cに示されるように、バリア様構造2を、先細コンテナ1の内部容積14内の静止及び垂直直立位置内に装着する。先細コンテナ1の床13に接続されたバリア様構造2の結果物である装置300が図6bに示されている。装置100と同様に、装置300は、図6aに示されるように、装置300に接続されてドライアイス充填装置301を形成するガイドアセンブリ3の使用を伴って、上記に説明されたように、ドライアイス19を内部製品保管容積17ではなく、ドライアイスチャンバ16内に選択的に充填するために使用され得る。図6aは、図6aの二重矢印流線によって示されるように、ドライアイス19をドライアイスチャンバ16内に選択的に充填するために用いられるドライアイス充填装置301を表す。ガイドアセンブリ3は、バリア様構造2の上部平坦リング24に接続し、それによって、バリア様構造2の内側に位置する内部製品保管容積17内へのドライアイス19の進入を防止する。充填手順は、図5に関して説明されたように行うことができる。
【0089】
先細コンテナ1の床13のブラケット支持体8a、8b、8c及び8dからのバリア様構造2の取り出しは、装着リング22をブラケット支持体8a、8b、8c及び8dから係合解除することによって行われ得る。回収ツール50(図4f)などの好適な把持ツールが使用され、それによって、アーム51a及び51bが、バリア様構造2の上部分(例えば、上部平坦リング24)上を把持し得る。図6cを参照すると、アーム51a及び/又は51bに取り付けられたバリア様構造2の上部分を有する回収ツール50は、ブラケット支持体8a、8b、8c及び8dへの装着リング22のばね様係合力よりも大きい引張力の結果として、バリア様構造2の底部における装着リング22をブラケット支持体8a、8b、8c及び8dから分離させるのに十分な力で上向きに引っ張られる。ユーザが、先細コンテナ1の内部容積14を洗浄するか、又はバリア様構造2の内側に位置する内部製品保管容積17内の1つ以上の物品を装填、アクセス、若しくは取り出す必要性を有するとき、取り出しが必要とされ得る。
【0090】
本発明は、内部製品保管容積17内に保管された1つ又は複数の物品の完全性を維持しながら、ドライアイス19が内部製品保管容積17内に移動することを排除することができる任意の好適なタイプのバリア様構造2を企図する。例えば、本発明の別の実施形態は、その中に1つ以上のアイテムを受容するのに好適な内部領域にアクセスするための可撓性アクセス開口部を有する可撓性バッグであることを特徴とし得るバリア様構造2を対象とする。可撓性バッグの第1の部分は、先細コンテナ1に固設され、可撓性バッグの第2の部分は、内部ネックセクション11の単一の制限的アクセス開口部15内に少なくとも部分的に延在して、そのため、先細コンテナ1の内部ネックセクション11若しくは内部本体セクション10内、又は内部ネックセクション11及び内部本体セクション10の両方内で吊るされた配向内に留まる。これに関して、図7a~図7c及び図8は、先細コンテナ1、可撓性バッグ30及び断熱されたキャップ34を含む、装置400を示す。図7aは、装置400を形成するための、先細コンテナ1、可撓性バッグ30、及び断熱されたキャップ34の互いに対する、かつそれらの組み立て前の各構成要素の各々の空間的関係を含む。可撓性バッグ30は、可撓性バッグ30の内部領域内に可撓性開口部32を開閉するためのテザー31を有する。テザー31は、可撓性バッグ30の上部分の外周に沿って延在する。テザー31の自由端33上を引っ張ることは、その上部に沿った可撓性開口部32の直径を縮小させる。テザー31は、可撓性バッグ30の内部領域内への可撓性開口部32が閉鎖されるまで引っ張られ、それによって、その中に装填され得る1つ以上の物品を固設し得る。テザー31の自由端33は、先細コンテナ1の外部セクションに結び付けられ得る。可撓性バッグ30は、Tyvek(登録商標)(DowDupontから市販されている)、又は物品を装填及び保管するための他の好適な保護耐引裂性材料などの、高密度ポリエチレン繊維のスパンボンド材料で構成され得る。
【0091】
ドライアイスで充填された装置400は、以下のように作製され得る。断熱されたキャップ34が取り外され、可撓性バッグ30が先細コンテナ1から取り出された状態で、図4eに示されるような漏斗42を有するガイドアセンブリ41が用いられ、それによって、拡張リング43が先細コンテナ1の内部ネックセクション11に沿って配置されている。漏斗42は、先細コンテナ1の上部から外向きに広がり、ユーザがドライアイス19を容易に供給することができる外向きフレア状表面を提供する。この段階における先細コンテナ1の内部容積14は、ドライアイス19を部分的又は完全に欠いている。ドライアイス19は、漏斗42内に供給され得る。ドライアイス19が漏斗42内に供給されるとき、ドライアイス19は、漏斗42の底部開口部を通って落下し、先細コンテナ1の単一の制限的アクセス開口部15内に入る。仕切り構造が先細コンテナ1の内部容積14内にないため、ドライアイス19は、床13全体を充填し、図8に示されるように内部容積14内に積み重ね続け得る。図8に示されるように、内部本体セクション10の一部分は、可撓性バッグ30のための十分なクリアランス又は空の空間が、内部本体セクション10内の充填されていない領域を占有することを可能にするように、充填されていないままである。ドライアイス19は、好ましくは、可撓性バッグ30の最低部分が先細コンテナ1の内部容積14内に引っ掛かるか、又は吊られる場所の下である高さレベルまで充填され、それにより、可撓性バッグ30は、先細コンテナ1内に挿入され、ドライアイス19の干渉なしで、内部本体セクション10又は内部ネックセクション11に沿って、先細コンテナ1の内部容積14内で吊られているままになり得る。可撓性バッグ30が吊られるのに十分な空の空間を残す所定のレベルまでドライアイス19が充填されているとき、漏斗42は、単一の制限的アクセス開口部15を通して先細コンテナ1から取り出される。次に、可撓性バッグ30は、装填された物品を有するか、又は有していない、単一の制限的アクセス開口部15を通して挿入される。物品は、可撓性バッグ30を先細コンテナ1内に挿入する前又は後に可撓性バッグ30の内部内に装填され得る。可撓性バッグ30のテザー31は、テザー31の自由端33を先細コンテナ1の外部セクションに結び付けることによって先細コンテナ1に固設される(図8に示されるように)。他の実施形態では、自由端33はまた、先細コンテナ1の内部セクションに結び付けられ得る。コルク(又は他の好適なキャップ構造)を有する断熱されたキャップ34は、単一の制限的アクセス開口部15内に挿入される。ドライアイス19を有する結果物である装置400は、図8の断面図で示されている。ドライアイスチャンバ16は、可撓性バッグ30の外部に位置する。内部製品保管容積17は、可撓性バッグ30の内側領域内に位置する。その組み立てられた状態の装置400は、1つ以上の物品の保管、保存、及び/又は輸送に使用される調製が整う。
【0092】
可撓性バッグは、様々な手段によって吊られ得る。テザー31の代替として、可撓性バッグ30は、先細コンテナ1に接続され、その上縁に沿って延在する、リング様構造から吊られ得る。テザー31は、可撓性バッグ30の上部に接続され、かつ可撓性バッグ30が先細コンテナ1内に落下することを防止する、剛性リングによって置き換えられ得る。リング様構造は、先細コンテナ1の輸送中に可撓性バッグ30を安定配向に維持することを補助する。
【0093】
本発明の別の実施形態では、1つ以上の物品は、図10の装置500を生成するために単一の制限的アクセス開口部15内に接続する内蔵試料ホルダを有する特別に設計されたキャップ内に保管されてもよい。具体的には、図9a~図9d及び図10は、溝37を有する断熱されたキャップ36を示す。溝37は、試料ホルダ35のアーム38を受容するようにサイズ決めされている。図9c及び図9bは、それぞれ、アーム38を有する試料ホルダ35及び溝37を有する断熱されたキャップ36の斜視図を示す。アーム38の各々は、図9dに示されるように、対応する溝37内に摺動して、接続されたキャップ試料ホルダアセンブリを作製する。
【0094】
漏斗42(図4e)を有するガイドアセンブリ41は、ドライアイス19を先細コンテナ1の内部容積14内に充填するために使用され、断熱されたキャップ36及び試料ホルダ35は、先細コンテナ1にまだ接続されていない。漏斗42は、先細コンテナ1の上部に沿って配置され、拡張リング43は、先細コンテナ1の内部ネックセクション11の単一の制限的アクセス開口部15内に延在している。漏斗42は、先細コンテナ1の上部から外向きに延在する。この段階における先細コンテナ1は、ドライアイス19を部分的に又は完全に欠いている。ドライアイス19は、漏斗42内に供給され、漏斗42の底部開口部を通って落下する。仕切り構造が先細コンテナ1の内部容積14内にないため、ドライアイス19は、床13全体を充填し、図10に示されるように内部容積14内に積み重ね続け得る。内部本体セクション10の一部分は、断熱されたキャップ36及びそれに接続された試料ホルダ35の空の空間が、先細コンテナ1の内部ネックセクション11若しくは内部本体セクション10の充填されていない領域内、又は内部ネックセクション11及び内部本体セクション10の両方内に引っ掛かり、吊られることを可能にするように、充填されていないままである。ドライアイス19は、好ましくは、接続された試料ホルダ35を有する断熱されたキャップ36の最低部分が先細コンテナ1内に引っ掛かるか、又は吊られる場所の下である高さレベルまで充填され、それにより、接続された試料ホルダ35を有する断熱されたキャップ36は、先細コンテナ1内に挿入され、ドライアイス19からの干渉なしで、内部本体セクション10又は内部ネックセクション11に沿って、先細コンテナ1の内部容積14内で吊られているままになり得る。十分な空の空間を残す所定のレベルまでドライアイス19が充填されているとき、漏斗42は、単一の制限的アクセス開口部15を通して先細コンテナ1から取り出される。次に、物品が試料ホルダ35内に装填された状態で、試料ホルダ35のアーム38が断熱されたキャップ36の溝37上に装着されて、図9dのアセンブリを作製する。次いで、図10に示されるように、キャップ36及び試料ホルダ35のアセンブリは、装置500を作製するために、先細コンテナ1の単一の制限的開口部15内に配置される。ドライアイスチャンバ16は、キャップ36及び試料ホルダ35のアセンブリの外部に位置する。内部製品保管容積17は、試料ホルダ35の内側領域内に位置する。その組み立てられた状態の装置500は、1つ以上の物品の保管、保存、及び/又は輸送に使用される準備が整う。
【0095】
本明細書に説明される実施形態に対する他の変形例が企図される。例えば、キャップ36は、内蔵試料ホルダを有し得、それによって、キャップ36は、その下部分又は1つ以上の物品を受容するために開放され得る他の領域上にドア又は他のアクセス手段を有する。加えて、細長い試料保持デバイスは、バリア様構造2の内側領域内に装填され得る。細長い試料保持デバイスは、先細コンテナ1内の1つ以上の物品の保管、保存、又は輸送のための1つ以上の物品を受容するように適合されている。細長い試料保持デバイスは、バリア様構造2の内部領域からの細長い試料保持デバイスの取り出しを可能にするためにその上で把持するのに好適な構造的要素を備え、それによって、バリア様構造2を取り出す必要性を潜在的に回避する。一例では、細長い試料保持デバイスは、バリア様構造2内に装填され、かつ内部に1つ以上の物品を受容するように構成されたキャニスタとすることができる。キャニスタは、1つ以上の物品の装填及び取り出しを容易にするために把持され得る、長いハンドル付きフックを有する。フックは、先細コンテナ1の上縁から外向きに延在し、それによって、キャニスタから物品を装填及び取り出すときに制限的アクセス開口部15にアクセスする必要性を回避する。あるいは、細長い試料保持デバイスは、例えば、当技術分野で知られているようなトングなどの回収デバイスで把持され得る先細コンテナ1の上縁から延在する回収ループを有し得る。
【0096】
加えて、図1図6cを参照すると、先細コンテナ1のキャップを取り外した後、スリーブが先細コンテナ1の内部ネックセクション11内に挿入され得る。スリーブは、バリア様構造上に本質的に収まる外側シリンダであり得る。具体的には、スリーブは、内部ネックセクション11と実質的に一致し、かつそれと嵌合する幾何学的形状及び外径と、バリア様構造2の外径の上に収まる内径と、を有する。例として、図5を参照すると、スリーブ(図示せず)は、内部ネックセクション11の上部から先細コンテナ1の床13まで延在し得る長さを有する。したがって、スリーブは、先細コンテナ1が反転されたときに、ドライアイス19が、単一の制限的アクセス開口部15を通してドライアイス領域16から出ることを防止する。先細コンテナ1を反転させることによって、バリア様構造2内の物品は、先細コンテナ1から外に摺動し得るが、一方、ドライアイス19は、ドライアイス19が脱落することをスリーブが阻止する結果として、ドライアイス領域16内で元のままである。あるいは、バリア様構造2は、直ぐ上に説明されたスリーブを挿入する前に先細コンテナ1から係合解除され得(それによって、上記の予様式で係合解除が起こる)、それによって、先細コンテナ1が反転されたときにユーザがバリア様構造2を外に摺動させることを可能にする。
【0097】
先細コンテナ1内のバリア様構造2の任意の構成が企図される。例として、本発明のバリア様構造2は、先細コンテナ1の内部容積14内で中央に配向(上記に定義される)される必要はない。より具体的には、上部平坦リング24及びバリア様構造2の対応する上部開口部は、内部ネックセクション11に沿って単一の制限的アクセス開口部15と垂直に位置合わせされなくてもよい。
【0098】
上述のバリア様構造2に加えて、バリア様構造2は、保管及び輸送中に先細コンテナに固設されたままであることができる他の好適な構造を備え得る。例えば、バリア様構造2は、上記に説明されたように、ばね様ブラケットを有する比較的薄い壁の可撓性プラスチック材料から形成され得る。あるいは、バリア様構造2は、先細コンテナ1の床13上に位置する対応するブラケットと係合するように設計されている、その底部に沿ったノッチを有するステンレス鋼などの比較的より剛性のある材料を含み得る。保管及び輸送中に、物品を潜在的に損傷させ得る、及び/又は物品をドライアイス19内に埋め込ませ得る、物品及びドライアイス19の過剰な浮遊及びシフトに抵抗することができる他の好適なバリア様構造2が、本発明によって企図される。
【0099】
他のバリア様構造が企図される。例えば、上記に説明された可撓性バッグ30及び断熱されたキャップ36の代替として、1つ以上の物品を受容するための、内部の内部領域にアクセスするためのアクセス開口部を有する、いわゆる「バリア様容器」が、本発明の原理に従って利用され得る。例として、バリア様容器は、可撓性バッグ30又は断熱されたキャップ36を含み得る。バリア様容器はまた、十分な剛性又は段ボール箱様構造のプラスチックカップ様構造を含み得る。一般的に言うと、バリア様容器は、1つ以上の物品を保持するための内部領域を有する任意の好適な構造を含み得、構造は、先細コンテナ1の単一の制限的アクセス開口部15内に導入されるようにサイズ決めされている。このようにして、バリア様容器は、先細コンテナ1の内部容積14を内部製品保管容積17とドライアイスチャンバ16とに分離する。バリア様容器の重要な特徴は、それに取り付けられた回収部材である。回収部材は、ユーザが手動で又はツール(例えば、バリア取り出しツール50)を用いて把持するために十分な量、先細コンテナ1の内部容積14から又はその中に延在する、露出された回収部材部分を有して、バリア様容器内に収容されている1つ以上の物品にアクセスする手段として、先細コンテナ1の内部容積14から外にバリア様容器を引き出すことを可能にする。好ましくは、バリア様容器は、可撓性バッグ30に説明されているように、先細コンテナ1内に吊られる。しかしながら、バリア様容器はまた、乾燥チャンバ16内に位置するドライアイス19と接触又は埋め込まれ得ることを理解されたい。好適なタイプのバリア様容器(例えば、可撓性バッグ30、断熱されたキャップ36、硬質プラスチックカップ様構造、段ボール箱様構造)の選択は、単一の制限的アクセス開口部15のサイズ、先細コンテナ1の内部領域14の容積容量、並びに保存される1つ以上の物品のタイプ、サイズ及び数を含む、多数の因子に依存し得る。
【0100】
本明細書に説明される実施形態は、非限定的及び代表的な例として、ドライアイスチャンバ16及び内部製品保管容積17の単一及び連続領域として説明及び例示されてきたが、本発明は、1つ以上の領域内にセクション化又は小区画化されたドライアイスチャンバ16及び/又は内部製品保管容積17を企図することを理解されたい。例えば、バリア様構造2の内側の内部製品保管容積17は、内部製品保管容積17内の異なる小区画化されたセクション内に位置する異なる物品を有してもよく、ドライアイス19は、内部製品保管容積17の異なる小区画化されたセクションに保管される異なるタイプの物品に必要とされ得る異なる冷却体制を作り出すために、ドライアイスチャンバ16内の別個の区画化されたセクション内に充填されてもよい。
【0101】
本発明の方法及び装置は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる出願第16/223,233号に開示されている、先細コンテナ内の予備充満CO2技術に適用可能である。加えて、本明細書の方法はまた、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる出願第15/645,152号に説明されている先細コンテナ及び装置と共に使用され得る。また更に、本発明の方法及び装置は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる出願第16/221,906号に説明されている自動充満システムを含む自動化システムと共に利用され得る。
【0102】
多数の利点が本発明によって提案される。例えば、本明細書に説明された様々な装置及び先細コンテナは、装置及び先細コンテナの内部容積内のドライアイス領域とは別個で異なる製品領域の作製及び維持を可能にする構造的特徴を有する。ドライアイス領域及び製品領域の完全性は、先細コンテナの輸送中に維持される。結果として、本発明は、輸送、保管、及び/又は保存中のドライアイスと物品との混合を排除し、それによって、ドライアイス内に埋没されたか、又は埋め込まれた物品と関連付けられた困難に遭遇することなく、ユーザが装置内に保管された物品に容易にアクセスすることを可能にする。物品とのドライアイスの混合を回避することによって、物品への潜在的な損傷が回避され得る。ドライアイスが製品領域に進入せず、かつ物品がドライアイス領域に進入しない結果として、ドライアイスへの物品の粘着もまた、排除される。加えて、製品領域及びドライアイス領域は、他の領域からの障害なしで、特定の機能を実施するためにアクセスされ得る。例えば、ドライアイスは、製品領域ではなく、ドライアイス領域内に充填され得る。
【0103】
加えて、本明細書に説明される装置及び先細コンテナの構造は、物品が安定構成で輸送されることを可能にし、それにより、製品領域内の物品は、輸送及び船積みの条件が、先細コンテナに顕著な乱流、振動、及び衝撃を引き起こし得るときでも、物品がドライアイス内に埋め込まれ得る程度まで浮遊又はシフトする傾向を有していない。製品領域及びドライアイス領域の完全性は、維持され、先細コンテナへの顕著な乱流、振動、及び衝撃下で残存し得る。物品は、目的地に到達する際にアクセス可能なままである。物品は、ドライアイス領域とは別個で異なる構造的に画定された製品領域内に固定的に固設されたままになり、これは、ドライアイスの取り出しなしで、物品の挿入及び物品の取り出しを可能にする。
【0104】
本発明はまた、先細コンテナの単一の制限的アクセス開口部にアクセスするための解決策も提案し、本発明の出現前には、典型的には、アクセスすることが困難であることはもちろん、物品を装填及び除去し、ドライアイスを製品領域ではなく、ドライアイス領域内に充填する特定の機能を実施することは、なお困難であった。ガイドアセンブリによって先細コンテナの単一の制限的アクセス開口部を通してドライアイスを選択的に充填することが可能であり、それにより、ドライアイスは、製品領域ではなく、ドライアイス領域のみに進入する。物品の充填又は取り出しは、本明細書に説明される固有の装置の結果として、先細コンテナ内のドライアイスの存在下で行われ得る。特定の機能(例えば、アイテムを装填及び取り出すこと、ドライアイスを空の先細コンテナ内に充填すること、部分的に充填された先細コンテナ内にドライアイスを注ぎ足すこと)に、ドライアイス領域又は製品領域のいずれかを乱すことなく、アクセスしてそれを実施する能力は、先細コンテナ、並びに市販のボックス又は先細コンテナと比較して比較的小さいサイズの先細コンテナの使用を可能にする。
【0105】
加えて、本発明の先細コンテナは、その中に装填された物品に必要な冷蔵を付与し得、物品は、市販の輸送可能な先細コンテナと比較して、長期間にわたって特定の温度以下で保存されることができる。許容できないレベルの熱侵入の結果として市販のコンテナが遭遇する急速なドライアイス昇華の問題は、本発明によって回避される。本発明では、先細コンテナの内部容積内に物品及びドライアイスの最適な配置が存在する。先細コンテナの本体セクションは、好ましくは、(i)ドライアイス及び物品、並びに(ii)本体セクションの内部の容積容量に関して最適化されて、それにより、物品及びドライアイスの両方を、全体的な先細コンテナのサイズ及び重量を増加させる必要なく、かつ特定の物品の必要とされる冷却持続時間を作り出すために過剰量のドライアイスを導入する必要なく、特定の物品の許容可能な冷却持続時間を生成する様式で収容する。
【0106】
本発明の別の利点は、先細コンテナ1のドライアイス領域16から外にドライアイス19を注ぎ出すことなく、試料領域から物品の一部又は全部を取り出す能力である。例えば、装置400の断熱されたキャップ34は、可撓性バッグ30を有し、装置500の断熱されたキャップ36は、試料ホルダ35を有し、それにより、対応するキャップ34又は36の取り外しは、それぞれ、付随する可撓性バッグ30又は試料ホルダ35内の物品が、内部本体セクション10内の下に収容されているドライアイス19を廃棄する必要性なしで、取り出されることを可能にする。図1図6cの実施形態に説明されている構造を用いて、同じ利点が例示及び議論されている。
【0107】
対照的に、市販のボックス及びコンテナは、物品がボックスの内側でドライアイス内に埋め込まれるため、物品がボックス又はコンテナから取り出されるときにドライアイスが注ぎ出されることを必要とする。ドライアイスを廃棄することによる問題は、物品を潜在的に損傷させること、及びドライアイスを作業構内に制御されていない様式で流出させることを含み、これは、本明細書に既に説明されたように安全上の危険をもたらす。加えて、ボックスからドライアイスを排出し、ボックスから1つ以上の物品を取り出すことによると、1つ以上の物品の一部分のみが抽出される必要がある場合、又は1つ以上の物品が凍結保管され得る他の低温機器が存在しない場合に望ましい場合がある、1つ以上の物品の継続的な保管のためにボックスを再使用する機会が存在しない可能性がある。
【0108】
本発明の特定の実施形態と見なされるものを示し、説明してきたが、当然ながら、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、形態又は詳細の様々な修正及び変更を容易に行うことができることが理解されるであろう。したがって、本発明は、本明細書において示され、説明される正確な形態及び詳細に限定されず、本明細書において開示され、以下に特許請求される本発明の全範囲に満たないいかなるものにも限定されないことを意図する。

図1
図2a
図2b
図3a
図3b
図4a
図4b
図4c
図4d
図4e
図4f
図5
図6a
図6b
図6c
図7a
図7b
図7c
図8
図9a
図9b
図9c
図9d
図10