(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】結露防止システム及び方法
(51)【国際特許分類】
G03B 17/55 20210101AFI20240823BHJP
G02B 7/02 20210101ALI20240823BHJP
G03B 17/08 20210101ALI20240823BHJP
G03B 17/56 20210101ALI20240823BHJP
H04N 23/52 20230101ALI20240823BHJP
H04N 23/55 20230101ALI20240823BHJP
【FI】
G03B17/55
G02B7/02 D
G03B17/08
G03B17/56 H
H04N23/52
H04N23/55
(21)【出願番号】P 2022555723
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(86)【国際出願番号】 CN2021080629
(87)【国際公開番号】W WO2021185186
(87)【国際公開日】2021-09-23
【審査請求日】2022-09-14
(31)【優先権主張番号】202010179952.X
(32)【優先日】2020-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521312237
【氏名又は名称】ゼジャン・ハーレイ・テクノロジー・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】ワン ショウチャン
(72)【発明者】
【氏名】リ ツェンファ
【審査官】東松 修太郎
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0073211(US,A1)
【文献】特開平05-053077(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2019-0102724(KR,A)
【文献】中国特許出願公開第108700795(CN,A)
【文献】特開2019-028318(JP,A)
【文献】特開2018-180257(JP,A)
【文献】実開昭59-091757(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2019/0302576(US,A1)
【文献】特開2015-113118(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第106534631(CN,A)
【文献】中国実用新案第204883138(CN,U)
【文献】中国実用新案第2857054(CN,Y)
【文献】韓国登録特許第1383694(KR,B1)
【文献】国際公開第2017/151348(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 17/55
G02B 7/02
G03B 17/08
G03B 17/56
H04N 23/50-23/52
H04N 23/55
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャプチャ装置を含むシステムであって、
前記キャプチャ装置は、
レンズアセンブリと、
画像センサと、
前記画像センサを収容するように構成されたハウジングと、
前記キャプチャ装置の結露を防止するために前記レンズアセンブリと前記画像センサとの間に配置された加熱器と、
前記加熱器と電気的に結合され、前記加熱器を制御して前記加熱器の加熱温度を調整するように構成されたコントローラと、を含み、
前記レンズアセンブリは、前記画像センサに面する側に配置される、特定の波長範囲の光を選択的に透過するように構成されたフィルタを含み、前記フィルタは、互いに対向して配置された第1の表面及び第2の表面を含み、前記第2の表面は、前記画像センサに面し、
前記加熱器は、前記フィルタの第1の表面における結露を防止するために、前記フィルタの第2の表面の少なくとも一部に動作可能に接続され、
前記ハウジングには、内部空間が形成され、前記画像センサ及び前記加熱器は、前記内部空間内に配置され、前記内部空間は、密閉空間である、システム。
【請求項2】
前記コントローラは、前記キャプチャ装置の外部環境の温度と前記キャプチャ装置の外部環境の湿度とに基づいて前記加熱器を制御するように構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コントローラと電気的に結合され、前記キャプチャ装置の外部環境の温度を検出するように構成された第1の温度センサと、
前記コントローラと電気的に結合され、前記キャプチャ装置の外部環境の湿度を検出するように構成された湿度センサと、をさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コントローラは、前記キャプチャ装置の内部環境の温度にさらに基づいて前記加熱器を制御するように構成される、請求項2又は請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記キャプチャ装置の内部に配置され、前記コントローラと電気的に結合され、前記キャプチャ装置の内部温度を検出するように構成された第2の温度センサをさらに含む、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記画像センサの前記レンズアセンブリから離れる側面に配置された冷却アセンブリをさらに含み、前記冷却アセンブリは、
前記画像センサを冷却するように構成された冷却器と、
前記画像センサと前記冷却器との間で熱を伝達するように構成された熱伝達部材と、
断熱部材と、を含み、前記熱伝達部材は、前記冷却器と前記断熱部材とによって形成される密閉空間内であって前記画像センサと前記冷却器との間に配置される、請求項1~5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記冷却器は、前記画像センサに面する吸熱面と、前記画像センサから離れる発熱面とを含む、請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記冷却アセンブリは、
前記冷却器の発熱面と熱的に接触し、前記冷却器の発熱面から放出された熱を吸収するように構成された冷却部材を含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記熱伝達部材の内部に埋め込まれ、前記画像センサの温度を検出するように構成された第3の温度センサをさらに含む、請求項6~8のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
キャプチャ装置を含むシステムで実装される方法であって、
前記キャプチャ装置は、
レンズアセンブリと、
画像センサと、
前記画像センサを収容するように構成されたハウジングと、
前記キャプチャ装置の結露を防止するために前記レンズアセンブリと前記画像センサとの間に配置された加熱器と、
前記加熱器と電気的に結合され、前記加熱器を制御して前記加熱器の加熱温度を調整するように構成されたコントローラと、を含み、
前記レンズアセンブリは、前記画像センサに面する側に配置される、特定の波長範囲の光を選択的に透過するように構成されたフィルタを含み、前記フィルタは、互いに対向して配置された第1の表面及び第2の表面を含み、前記第2の表面は、前記画像センサに面し、
前記加熱器は、前記フィルタの第1の表面における結露を防止するために、前記フィルタの第2の表面の少なくとも一部に動作可能に接続され、
前記ハウジングには、内部空間が形成され、前記画像センサ及び前記加熱器は、前記内部空間内に配置され、前記内部空間は、密閉空間であり、
前記方法は、
前記コントローラにより、前記キャプチャ装置の前記画像センサが動作状態にあるか否かを決定することと、
前記画像センサが動作状態にあると決定したことに応答して、前記コントローラにより、前記キャプチャ装置の結露を防止するために前記加熱器を制御することと、を含む、方法。
【請求項11】
前記加熱器を制御することは、
前記キャプチャ装置の外部環境の温度を取得することと、
前記キャプチャ装置の外部環境の湿度を取得することと、
前記キャプチャ装置の外部環境の温度及び湿度に基づいて露点温度を決定することと、
前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高くなるように、前記露点温度に基づいて前記加熱器を制御することと、を含む、請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記露点温度に基づいて前記加熱器を制御することは、
前記キャプチャ装置の内部環境の温度を取得することと、
前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高いか否かを決定することと、
前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高くないと決定したことに応答して、前記加熱器をオンにすることと、を含む、請求項
11に記載の方法。
【請求項13】
前記露点温度に基づいて前記加熱器の温度を制御することは、
前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高いと決定したことに応答して、前記加熱器をオフにすることをさらに含む、請求項
12に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は、2020年3月16日に出願された中国特許出願第202010179952.X号の優先権を主張するものであり、その全ての内容は、参照により本明細書に組み込まれるものとする。
【0002】
本開示は、一般には、画像キャプチャの分野に関し、より詳細には、キャプチャ装置の結露防止用システム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
キャプチャ装置(例えば、カメラ)の画像センサは、通常、画像センサのノイズを低減するために冷却される。画像センサを冷却した後、キャプチャ装置のレンズアセンブリの周囲の環境の温度は、通常、零下数十度まで下がる。温度が露点温度又は霜点温度まで下がる場合、環境の湿度が高いと、環境中の水蒸気はレンズアセンブリの表面に結露を形成する可能性があり、キャプチャ装置の画像化に影響を与える可能性がある。したがって、キャプチャ装置の結露防止用システム及び/又は方法を提供することが望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本開示の一態様では、システムは、キャプチャ装置のレンズアセンブリに関連する結露を防止するために前記キャプチャ装置のレンズアセンブリと画像センサとの間に配置された加熱器を含んでもよい。前記システムはまた、前記加熱器と電気的に結合され、前記加熱器を制御して前記加熱器の加熱温度を調整するように構成されたコントローラを含んでもよい。
【0005】
いくつかの実施形態では、前記加熱器は、前記レンズアセンブリの前記画像センサに面する側面に配置されてもよい。
【0006】
いくつかの実施形態では、前記コントローラは、前記キャプチャ装置の外部環境の温度と前記キャプチャ装置の外部環境の湿度とに基づいて前記加熱器を制御するように構成されてもよい。
【0007】
いくつかの実施形態では、前記システムは、前記コントローラと電気的に結合され、前記キャプチャ装置の外部環境の温度を検出するように構成された第1の温度センサをさらに含んでもよい。前記システムは、前記コントローラと電気的に結合され、前記キャプチャ装置の外部環境の湿度を検出するように構成された湿度センサをさらに含んでもよい。
【0008】
いくつかの実施形態では、前記コントローラは、前記キャプチャ装置の内部環境の温度にさらに基づいて前記加熱器を制御するように構成されてもよい。
【0009】
いくつかの実施形態では、前記システムは、前記キャプチャ装置の内部に配置され、前記コントローラと電気的に結合され、前記キャプチャ装置の内部温度を検出するように構成された第2の温度センサをさらに含んでもよい。
【0010】
いくつかの実施形態では、前記加熱器は、正温度係数(PTC)加熱フィルムを含んでもよい。
【0011】
いくつかの実施形態では、前記コントローラは、前記PTC加熱フィルムと電気的に結合され、前記PTC加熱フィルムの抵抗値を検出し、前記抵抗値に基づいて前記PTC加熱フィルムの温度を決定するように構成された検出ユニットを含んでもよい。
【0012】
いくつかの実施形態では、前記PTC加熱フィルムの温度は、前記キャプチャ装置の内部環境の温度として決定されてもよい。
【0013】
いくつかの実施形態では、前記システムは、前記画像センサの前記レンズアセンブリから離れる側面に配置された冷却アセンブリを含んでもよい。前記冷却アセンブリは、前記画像センサを冷却するように構成された冷却器を含んでもよい。前記冷却アセンブリはまた、前記画像センサと前記冷却器との間に熱を伝達するように構成された熱伝達部材を含んでもよい。前記冷却アセンブリはまた、断熱部材を含んでもよい。前記冷却器と前記断熱部材とによって密閉空間が形成されてもよい。前記熱伝達部材は、前記密閉空間内であって前記画像センサと前記冷却器との間に配置されてもよい。
【0014】
いくつかの実施形態では、前記冷却器は、前記画像センサに面する吸熱面と、前記画像センサから離れる発熱面とを含んでもよい。
【0015】
いくつかの実施形態では、前記冷却アセンブリは、前記冷却器の発熱面と熱的に接触し、前記冷却器の発熱面から放出された熱を吸収するように構成された冷却部材を含んでもよい。
【0016】
いくつかの実施形態では、前記冷却アセンブリは、前記冷却部材の熱吸収を改善するように構成されたファンを含んでもよい。
【0017】
いくつかの実施形態では、前記システムは、前記熱伝達部材の内部に埋め込まれ、前記画像センサの温度を検出するように構成された第3の温度センサを含んでもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、前記レンズアセンブリは、特定の波長範囲の光を選択的に透過するように構成されたフィルタを含んでもよい。前記フィルタは、互いに対向して配置された第1の表面及び第2の表面を含んでもよい。前記第2の表面は、前記画像センサに面する。前記加熱器は、前記フィルタの第1の表面における結露を防止するために、前記フィルタの第2の表面の少なくとも一部に動作可能に接続されてもよい。
【0019】
いくつかの実施形態では、前記加熱器は、前記フィルタの第2の表面と接触してもよい。
【0020】
いくつかの実施形態では、前記加熱器は、前記第2の表面の少なくとも1つの縁部に接続されてもよい。
【0021】
本開示の別の態様では、システムは、1つ以上の記憶装置と、前記1つ以上の記憶装置と通信するように構成された1つ以上のプロセッサとを含んでもよい。前記1つ以上の記憶装置は、命令セットを含んでもよい。前記1つ以上のプロセッサが前記命令セットを実行するとき、前記1つ以上のプロセッサは、以下の動作のうちの1つ以上を実行するように指示されてもよい。前記1つ以上のプロセッサは、キャプチャ装置の画像センサが動作状態にあるか否かを決定してもよい。前記画像センサが動作状態にあると決定したことに応答して、前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置のレンズアセンブリに関連する結露を防止するために前記キャプチャ装置のレンズアセンブリと前記画像センサとの間に配置された加熱器を制御してもよい。
【0022】
いくつかの実施形態では、前記加熱器を制御するために、前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置の外部環境の温度を取得してもよい。前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置の外部環境の湿度を取得してもよい。前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置の外部環境の温度及び湿度に基づいて露点温度を決定してもよい。前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高くなるように、前記露点温度に基づいて前記加熱器を制御してもよい。
【0023】
いくつかの実施形態では、前記露点温度に基づいて前記加熱器を制御するために、前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置の内部環境の温度を取得してもよい。前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高いか否かを決定してもよい。前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高くないと決定したことに応答して、前記1つ以上のプロセッサは、前記加熱器をオンにしてもよい。
【0024】
いくつかの実施形態では、前記キャプチャ装置の内部環境の温度が前記露点温度よりも高いと決定したことに応答して、前記1つ以上のプロセッサは、前記加熱器をオフにしてもよい。
【0025】
本開示のさらに別の態様によれば、方法は、以下の動作のうちの1つ以上を含んでもよい。1つ以上のプロセッサは、キャプチャ装置の画像センサが動作状態にあるか否かを決定してもよい。前記画像センサが動作状態にあると決定したことに応答して、前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置のレンズアセンブリに関連する結露を防止するために前記キャプチャ装置のレンズアセンブリと前記画像センサとの間に配置された加熱器を制御してもよい。
【0026】
本開示のさらに別の態様によれば、システムは、キャプチャ装置の画像センサが動作状態にあるか否かを決定するように構成された決定モジュールを含んでもよい。前記システムはまた、前記画像センサが動作状態にあると決定したことに応答して、前記キャプチャ装置のレンズアセンブリに関連する結露を防止するために前記キャプチャ装置のレンズアセンブリと前記画像センサとの間に配置された加熱器を制御するように構成された制御モジュールを含んでもよい。
【0027】
本開示のさらに別の態様によれば、非一時的なコンピュータ可読媒体は、少なくとも1つの命令セットを含んでもよい。前記少なくとも1つの命令セットは、コンピューティングデバイスの1つ以上のプロセッサによって実行されてもよい。前記1つ以上のプロセッサは、スキャナにオブジェクトを1回以上スキャンさせてもよい。前記1つ以上のプロセッサは、キャプチャ装置の画像センサが動作状態にあるか否かを決定してもよい。前記画像センサが動作状態にあると決定したことに応答して、前記1つ以上のプロセッサは、前記キャプチャ装置のレンズアセンブリに関連する結露を防止するために前記キャプチャ装置のレンズアセンブリと前記画像センサとの間に配置された加熱器を制御してもよい。
【0028】
以下の説明においては、さらなる特徴の一部が記載され、これらの特徴の一部は、以下の検討や添付図面によって、当業者には明らかになるか又は実施例の製造又は動作によってわかるであろう。本開示の特徴は、以下に説明する具体的な実施例に記載された方法、機器及び組み合わせの様々な態様を実施又は使用することにより、実現及び達成されるであろう。
【0029】
本開示を例示的な実施形態をもとにさらに説明する。これらの例示的な実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。図面は縮尺通りではない。これらの実施形態は、非限定的で例示的な実施形態であり、図面のいくつかの図にわたって、同様の参照符号は、類似する構造を示す。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】本開示のいくつかの実施形態による例示的なキャプチャ装置を示す概略図である。
【
図2A】本開示のいくつかの実施形態による例示的な結露防止装置を示す概略図である。
【
図2B】本開示のいくつかの実施形態による例示的な結露防止装置を示す概略図である。
【
図3】本開示のいくつかの実施形態による例示的な冷却アセンブリを示す概略図である。
【
図4】本開示のいくつかの実施形態による例示的な冷却アセンブリを示す概略図である。
【
図5】本開示のいくつかの実施形態によるコンピューティングデバイスの例示的なハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素を示す概略図である。
【
図6】本開示のいくつかの実施形態による結露防止装置の例示的な第1のコントローラを示すブロック図である。
【
図7】本開示のいくつかの実施形態による結露を防止するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図8】本開示のいくつかの実施形態による結露を防止するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【
図9】本開示のいくつかの実施形態による結露を防止するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下の詳細な説明では、関連する開示を完全に理解するために、多数の具体的な詳細は、例として示される。しかしながら、本開示がそのような詳細なしに実施可能であることは、当業者には明らかである。他の場合では、本開示の態様を不必要に曖昧にすることを回避するために、公知の方法、手順、システム、構成要素、及び/又は回路は、詳細なしに、比較的高いレベルで説明されている。開示された実施形態の様々な変形例は、当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義された一般原則は、本開示の精神及び範囲から逸脱することなく、他の実施形態及び用途にも適用することができる。したがって、本開示は、示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲と一致する最も広い範囲が与えられるべきである。
【0032】
本明細書において使用される用語は、単に特定の例示的な実施形態を説明するためのものであり、本発明を限定することを意図していない。本明細書において使用されるように、単数形「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「上記(the)」は、文脈中に特に明示しない限り、複数形も含むことを意図することができる。さらに、本明細書において使用される場合、「含み/含む(comprise/comprises/comprising、include/includes/including)」という用語が、記載された特徴、整数、ステップ、動作、素子、及び/又は、構成要素の存在を特定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、素子、構成要素、及び/又は、それらのグループの存在や追加を排除するものではないことが理解されよう。
【0033】
本明細書において使用される「システム」、「ユニット」、「モジュール」、及び/又は「ブロック」という用語は、異なるレベルの異なる構成要素、素子、部品、セクション又はアセンブリを昇順で区別するための方法であることが理解されよう。しかしながら、用語は、同じ目的を達成できれば、他の表現によって置き換えられてもよい。
【0034】
一般的には、本明細書において使用される「モジュール」、「ユニット」、又は「ブロック」という用語は、ハードウェア又はファームウェアで具現化されたロジック、又はソフトウェア命令の集まりを意味する。本明細書で説明されるモジュール、ユニット、又はブロックは、ソフトウェア及び/又はハードウェアとして実装されてもよく、任意のタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体又は他の記憶装置に記憶されてもよい。いくつかの実施形態では、ソフトウェアモジュール/ユニット/ブロックは、コンパイルされ、実行可能なプログラムにリンクされてもよい。ソフトウェアモジュールは、他のモジュール/ユニット/ブロックから、又はそれら自体から呼び出すことができ、及び/又は検出されたイベント又は割り込みに応答して起動されてもよいことが理解されるであろう。コンピューティングデバイス(例えば、
図6に示すプロセッサ501)で実行するように構成されたソフトウェアモジュール/ユニット/ブロックは、コンパクトディスク、デジタルビデオディスク、フラッシュドライブ、磁気ディスク、又は任意の他の有形媒体などのコンピュータ可読媒体に、又はデジタルダウンロードとして提供されてもよい(そして、実行前にインストール、圧縮解除、又は復号化が必要である、圧縮又はインストール可能な形式で最初に記憶することができる)。そのようなソフトウェアコードは、コンピューティングデバイスによる実行のために、実行中のコンピューティングデバイスの記憶装置に部分的又は完全に記憶されてもよい。ソフトウェア命令は、EPROMなどのファームウェアに組み込まれてもよい。さらに、ハードウェアモジュール/ユニット/ブロックには、ゲート及びフリップフロップなどの接続されたロジックコンポーネントが含まれてもよく、及び/又はプログラマブルゲートアレイ又はプロセッサなどのプログラマブルユニットが含まれ得ることが理解されるであろう。本明細書で説明されるモジュール/ユニット/ブロック又はコンピューティングデバイスの機能は、ソフトウェアモジュール/ユニット/ブロックとして実装されてもよいが、ハードウェア又はファームウェアで表現されてもよい。一般的には、本明細書で説明されるモジュール/ユニット/ブロックは、それらの物理的な構成又はストレージに関係なく、他のモジュール/ユニット/ブロックと組み合わされ得るか又はサブモジュール/サブユニット/サブブロックに分割され得る論理モジュール/ユニット/ブロックを意味する。
【0035】
ユニット、エンジン、モジュール、又はブロックが、他のユニット、エンジン、モジュール、又はブロックに対して、「その上にある」、「接続される」、又は「結合される」と記載されている場合、文脈中に特に明示しない限り、それが他のユニット、エンジン、モジュール、又はブロックに対して、その上に直接的にあっても、それに直接接続されるか又は結合されても、それと直接通信してもよく、あるいは、介入ユニット、エンジン、モジュール、又はブロックが存在してもよいことが理解されよう。本明細書において使用されるように、「及び/又は」という用語は、列挙された1つ以上の関連用語のいずれか又は全ての組み合わせを含む。
【0036】
本開示のこれら及び他の特徴及び特性、動作の方法、構造の関連する素子及び部品の組み合わせの機能、及び製造上の経済性は、本開示の一部を形成する添付の図面を参照して以下の説明を検討することによってより明らかになるであろう。しかしながら、図面は、単に例示及び説明のためのものであり、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことが明らかに理解される。図面は縮尺通りではないことが理解される。
【0037】
以下の説明は、自動露光用システム及び方法を参照して提供される。これは、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。また、当業者であれば、本開示を参照しながら、ある程度の修正、変更、及び/又は変形を推定することができる。これらの修正、変更、及び/又は変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0038】
いくつかの実施形態では、本開示において、「明るさ」及び「輝度」という用語は、交換可能に使用されてもよい。「写真」、「画像」、「ピクチャ」、及び「フレーム」という用語は、カメラなどのキャプチャ装置によってキャプチャされた画像を意味するために交換可能に使用されてもよい。
【0039】
本開示の一態様によれば、キャプチャ装置の結露を防止するように構成された結露防止装置が提供される。結露防止装置は、加熱器及びコントローラを含んでもよい。加熱器は、キャプチャ装置のレンズアセンブリと画像センサとの間に配置されてもよい。コントローラは、加熱器と電気的に結合され、加熱器の温度を制御するように構成されてもよい。コントローラは、レンズアセンブリの光学部品の表面における結露を防止するために、加熱器を制御して、キャプチャ装置の外部環境の露点温度を超える温度までキャプチャ装置の内部環境を加熱してもよい。
【0040】
例えば、レンズアセンブリは、特定の波長範囲の光を選択的に透過するように構成されたフィルタを含んでもよい。フィルタは、互いに対向して配置された第1の表面及び第2の表面を含んでもよい。第2の表面は、画像センサに面してもよい。第1の表面は、フィルタを取り囲み、外部環境と流体連通する内部環境と接触してもよい。加熱器は、フィルタの第1の表面における結露を防止するために、フィルタの第2の表面に動作可能に接続されてもよい。例えば、加熱器は、フィルタの第2の表面と接触してもよい。
【0041】
コントローラは、外部環境の温度及び湿度をリアルタイムで取得して、外部環境の露点温度をリアルタイムで監視することにより、外部環境のリアルタイムな露点温度に基づいて加熱器の加熱温度を調整するように構成されてもよい。
【0042】
コントローラは、内部環境の温度をリアルタイムで取得して、内部環境のリアルタイムな温度を外部環境のリアルタイムな露点温度と比較することにより加熱器をオン又はオフにするように構成されてもよく、それにより、加熱器を正確に制御し、加熱器の消費電力を節約し、及び/又は画像センサを冷却し、画像センサの冷却効果を確保する。
【0043】
本開示の別の態様によれば、キャプチャ装置の画像センサを冷却するように構成された冷却アセンブリが提供される。冷却アセンブリは、キャプチャ装置の内部環境と冷却アセンブリとの間の流体連通を回避する密閉空間を含んでもよく、該密閉空間により、上記結露防止装置もキャプチャ装置に使用される場合、結露防止装置の冷却アセンブリと加熱器とが互いに分離されるため、熱対流及び冷対流が順に回避される。これにより、画像センサの冷却効果と内部環境の加熱効果を向上させることができるだけでなく、加熱器と冷却アセンブリのエネルギー消費を節約することもできる。
【0044】
図1は、本開示のいくつかの実施形態による例示的なキャプチャ装置を示す概略図である。キャプチャ装置100は、レンズアセンブリ110、露光時間コントローラ120、センサ130、処理装置140、及び記憶装置150を含んでもよい。
【0045】
キャプチャ装置100は、1つ以上の画像をキャプチャするように構成された装置であってもよい。本開示において使用されるように、画像は、静止画像、ビデオ、ストリームビデオ、又はビデオから得られたビデオフレームであってもよい。画像は、三次元(3D)画像又は二次元(2D)画像であってもよい。いくつかの実施形態では、キャプチャ装置100は、デジタルカメラ、ビデオカメラ、セキュリティカメラ、ウェブカメラ、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、ウェブカメラを搭載したビデオゲームコンソール、複数のレンズを備えたカメラ、及びカムコーダなどであってもよい。
【0046】
レンズアセンブリ110は、光学的手段(例えば、屈折、及びフィルタリングなど)を介して画像センサ130に光を伝送する光学装置であってもよい。例えば、レンズアセンブリ110は、屈折により光ビームを集束又は分散させて画像を形成するように構成された少なくとも1つのレンズを含んでもよい。少なくとも1つのレンズのうちの1つ以上のレンズの位置は、キャプチャ装置100のカバレッジを調整するようにレンズアセンブリ110の焦点距離が調整可能であるように調整可能であってもよい。別の例として、レンズアセンブリ110は、レンズアセンブリ110の絞りを調整するための絞り機構を含んでもよい。レンズアセンブリ110の絞りは、光が通過してセンサ130に到達する穴のサイズを意味してもよい。絞りが大きいほど、レンズアセンブリ110が取り込む光が多くなり、それによりカメラ(又はカムコーダ)(例えば、キャプチャ装置100)が生成する画像が明るくなる。絞りは、レンズアセンブリ110を通過する光の量を調整するように調整可能であってもよい。さらに別の例として、レンズアセンブリ110は、特定の波長範囲(例えば、色)の光を選択的に透過し、残りの光を吸収するように構成されたフィルタを含んでもよい。
【0047】
露光時間コントローラ120は、露光時間を制御するように構成されてもよい。露光時間は、キャプチャ装置100内のセンサ130が電気信号を生成する時間の長さを意味してもよい。いくつかの実施形態では、露光時間コントローラ120は、画像がキャプチャされるときに、光がレンズアセンブリ110を介してセンサ130に到達して、センサ130が電気信号を生成するように開くように構成されたシャッタ装置(例えば、機械的シャッタ)であってもよい。シャッタ装置は、手動又は自動で制御されてもよい。シーンの写真を撮影するためのシャッタ装置のシャッタ時間(例えば、開状態から閉状態までの間隔)は、露光時間であってもよい。いくつかの実施形態では、光がセンサ130に到達しても、電気がなければ、センサ130は電気信号を生成しない。露光時間コントローラ120は、センサ130が充電される時間(露光時間とも呼ばれる)の長さを制御するための電子シャッタであってもよい。露光時間が長いほど、センサ130が生成する電気信号が多くなり、それによりカメラ(又はカムコーダ)(例えば、キャプチャ装置100)が生成する画像が明るくなる。
【0048】
センサ130は、レンズアセンブリ110により撮影されたシーン(例えば、レンズアセンブリ110から透過された光)を検出し、画像の電子信号(例えば、デジタル画像)として伝達するように構成されてもよい。センサ130は、電荷結合素子(CCD)及び相補型金属酸化膜半導体(CMOS)を含んでもよい。
【0049】
処理装置140は、本開示におけるキャプチャ装置100に関連するデータ及び/又は情報を処理するように構成されてもよい。処理装置140は、キャプチャ装置100内の1つ以上の構成要素(例えば、レンズアセンブリ110、露光時間コントローラ120、及びセンサ130)に電子的に接続され、その動作を制御してもよい。例えば、処理装置140は、露光時間、露光ゲイン、及び絞りなどのキャプチャ装置100の露光パラメータの目標値を自動的に決定してもよい。
【0050】
いくつかの実施形態では、処理装置140は、ローカル又はリモートであってもよい。例えば、処理装置140は、有線又は無線接続を介してキャプチャ装置100と通信してもよい。別の例として、処理装置140は、(
図1に示すように)キャプチャ装置100の一部であってもよい。
【0051】
記憶装置150は、データ、命令、及び/又は任意の他の情報を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置150は、処理装置140から得られたデータを記憶してもよい。例えば、記憶装置150は、キャプチャされた画像を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置150は、処理装置140が実行し得るか又は本開示で説明される例示的な方法を行うために使用し得るデータ及び/又は命令を記憶してもよい。例えば、記憶装置150は、処理装置140が実行し得るか又は自動露光を行うために使用し得るデータ及び/又は命令を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、記憶装置150は、大容量記憶装置、リムーバブル記憶装置、揮発性読み書きメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例示的な大容量記憶装置は、磁気ディスク、光ディスク、及びソリッドステートドライブなどを含んでもよい。例示的なリムーバブル記憶装置は、フラッシュドライブ、フロッピーディスク(登録商標)、光ディスク、メモリカード、ジップディスク、及び磁気テープなどを含んでもよい。例示的な揮発性読み書きメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含んでもよい。例示的なRAMは、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックRAM(DDR SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(T-RAM)、及びゼロキャパシタRAM(Z-RAM)などを含んでもよい。例示的なROMは、マスクROM(MROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、及びデジタルバーサタイルディスクROMなどを含んでもよい。
【0052】
いくつかの実施形態では、記憶装置150は、リモート又はローカルであってもよい。例えば、記憶装置150は、クラウドプラットフォームに実装されてもよい。単なる例として、クラウドプラットフォームは、プライベートクラウド、パブリッククラウド、ハイブリッドクラウド、コミュニティクラウド、分散型クラウド、インタークラウド、マルチクラウドなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。別の例として、記憶装置150は、キャプチャ装置100の1つ以上の他の構成要素(例えば、処理装置140)と通信するためにネットワークに接続されてもよい。キャプチャ装置100の1つ以上の構成要素は、ネットワークを介して記憶装置150に記憶されたデータ又は命令にアクセスしてもよい。さらに別の例として、記憶装置150は、キャプチャ装置100の1つ以上の他の構成要素(例えば、処理装置140)に直接接続されてもよく、それと通信してもよい。記憶装置150は、キャプチャ装置100の一部であってもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、キャプチャ装置100は、増幅器、アナログ/デジタル(A/D)変換器、及び電源(
図1には図示されない)をさらに含んでもよい。増幅器は、センサ130によって生成された電気信号を増幅するように構成されてもよい。センサ130によって生成された電気信号の倍率は、露光ゲインと呼ばれてもよい。露光ゲインが高いほど、カメラ(例えば、キャプチャ装置100)が生成する画像が明るくなる(ゲインが高くなると、ノイズも高くなるという副作用がある)。A/D変換器は、増幅器からの増幅された電気信号をデジタル信号に変換するように構成されてもよい。デジタル信号は、画像を生成するために処理装置140に送信されてもよい。画像は、記憶装置150に記憶されてもよい。
【0054】
本開示の一態様は、キャプチャ装置(例えば、カメラ)の構成要素(例えば、レンズアセンブリなど)の結露を防止するために使用される結露防止装置及び方法を提供する。簡潔にするために、レンズアセンブリの結露防止を一例として挙げてもよい。なお、以下に説明される画像センサ及びレンズアセンブリの結露防止は、ほんの一部の例又は実装である。当業者にとって、本開示における結露防止装置及び方法は、画像センサ、プロセッサ、コントローラ、シャッタなどのようなキャプチャ装置の他の構成要素の結露防止に適用されてもよい。
【0055】
図2Aは、本開示のいくつかの実施形態による例示的な結露防止装置200を示す概略図である。いくつかの実施形態では、結露防止装置200は、キャプチャ装置(例えば、キャプチャ装置100)に使用されてキャプチャ装置(例えば、レンズアセンブリ110)の結露を防止してもよい。
図2Aに示すように、結露防止装置200は、加熱器201及び第1のコントローラ202を含んでもよい。
【0056】
いくつかの実施形態では、
図2Aに示すように、キャプチャ装置100は、画像センサ130を収容するように構成された内部空間203を含んでもよい。いくつかの実施形態では、キャプチャ装置100は、画像センサ130を取り囲み、内部空間203を形成するハウジング205を含んでもよい。いくつかの実施形態では、内部空間203は、密閉空間であってもよい。密閉空間は、キャプチャ装置100の外部環境から分離され、水蒸気を含まないガス(例えば、窒素、希ガス、及び乾燥空気など)で充填されて、画像センサ130を保護し、外部環境から内部空間203への水蒸気の侵入を軽減又は防止し、それにより画像センサ130の表面における結露を効果的に防止することができる。本明細書において使用されるように、キャプチャ装置100の外部環境は、キャプチャ装置100が、例えば、ハウジング205及び/又はレンズアセンブリ110の外周を取り囲む空間に配置された環境を含んでもよい。
【0057】
いくつかの実施形態では、
図2Aに示すように、加熱器201は、レンズアセンブリ110と画像センサ130との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201は、内部空間203内に配置されてもよい。
【0058】
いくつかの実施形態では、画像センサ130は、画像センサ130のノイズを低減するために冷却されてもよい。画像センサ130が冷却された後、レンズアセンブリ110、特に、画像センサ130に近い(例えば、内部空間203と接触し、及び/又はハウジング205に接続される)レンズアセンブリ110の光学部品(例えば、フィルタ)を取り囲む環境の温度は、例えば、零下数十度まで下がる可能性がある。温度が露点温度まで下がる場合、環境の湿度が高いと、環境内の水蒸気は、環境と接触する光学部品の表面(ターゲット表面とも呼ばれる)に結露を形成する可能性があり、キャプチャ装置の画像化に影響を与える可能性がある。
【0059】
環境内の空気の露点温度は、空気中の水蒸気が飽和し、水滴が形成され始める温度を意味する。露点温度は、環境内の空気の温度と湿度に伴って変化する場合がある。例えば、湿度90%の環境で空気の温度が30℃になると、この環境内の空気の露点温度も30℃になる可能性がある。この場合、ターゲット表面を取り囲む環境の温度が30℃を超えると、ターゲット表面における結露を効果的に防止することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、加熱器201は、画像センサ130に近い(例えば、内部空間203と接触し、及び/又はハウジング205に接続される)レンズアセンブリ110の光学部品(例えば、フィルタ)のターゲット表面における結露を防止するために、レンズアセンブリ110の光学部品を取り囲む内部環境を加熱するように構成されてもよい。ターゲット表面を取り囲む内部環境は、キャプチャ装置100の外部環境と流体連通してもよい。キャプチャ装置100の内部環境は、キャプチャ装置100内の環境、例えば、レンズアセンブリ110内の環境を含んでもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201は、画像センサ130により近いレンズアセンブリ110の側面に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201は、ターゲット表面の結露を防止するために、レンズアセンブリ110の光学部品(例えば、フィルタ)のターゲット表面とは反対側の表面に配置されてもよい。
【0061】
単なる例として、
図2Aに示すように、レンズアセンブリ110は、画像センサ130の近くに配置された光学部品207(
図2Aにおける影付きの長方形)を含んでもよい。例えば、光学部品207は、内部空間203及び/又はハウジング205と接触してもよい。光学部品207は、互いに対向して配置された第1の表面208及び第2の表面209を含んでもよい。第2の表面209は、画像センサ130に面し、第1の表面208よりも画像センサ130に近くてもよい。加熱器201は、光学部品207の第1の表面208(ターゲット表面)の結露を防止するために、光学部品207の第2の表面209に動作可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201は、第2の表面209の少なくとも一部と接触してもよい。例えば、加熱器201は、表面209の少なくとも1つの縁部と接触してもよい。第1の表面208は、光学部品207を取り囲み、キャプチャ装置100の外部環境と流体連通する内部環境と接触してもよい。
【0062】
いくつかの実施形態では、加熱器201は、起動された(例えば、オンにされた)後に一定の加熱温度を維持できる加熱器を含んでもよい。加熱器201は、ターゲット表面(例えば、第2の表面209)を取り囲む内部環境を一定の加熱温度まで加熱してもよい。加熱器201の加熱温度は、加熱器201が起動される温度を意味する。加熱器201の一定の加熱温度が外部環境の露点温度よりも高い場合、レンズアセンブリ110のターゲット表面における結露を効果的に防止することができる。
【0063】
いくつかの実施形態では、外部環境の露点温度が一定ではないため、加熱器201は、外部環境の露点温度に基づいて加熱器201の加熱温度を調整することにより、ターゲット表面を取り囲む内部環境の温度を正確に制御することができるように、温度調整可能な加熱器を含んでもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、加熱器201と電気的に結合され、加熱器201を制御するように構成されてもよい。例えば、第1のコントローラ202は、加熱器201をオン又はオフにし、加熱器201の加熱温度を調整するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、キャプチャ装置100の内部又は外部に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202の構造及び/又はタイプは、
図1で説明された処理装置140と同様であってもよい。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、処理装置140に集積されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、処理装置140と通信してもよく、処理装置140とは独立して動作してもよい。
【0065】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、外部環境の露点温度を取得し、加熱器201を制御して、外部環境の露点温度に基づいて加熱器201の加熱温度を調整してもよい。第1のコントローラ202は、加熱器201の加熱温度を、露点温度よりも高い結露防止温度に調整してもよい。例えば、露点温度が29℃である場合、加熱器201の加熱温度は、29℃よりやや高い(例えば、29℃よりも0.5℃、1℃、2℃、3℃、4℃、及び5℃高い)結露防止温度に調整されてもよい。外部環境の露点温度に基づいて加熱器201の加熱温度を調整することに関する詳細は、本開示の他の箇所(例えば、
図8に関連する説明)で見出されてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、キャプチャ装置が配置された環境、例えば外部環境の温度及び湿度を取得してもよい。第1のコントローラ202は、外部環境の温度及び湿度に基づいて外部環境の露点温度を決定してもよい。
【0067】
いくつかの実施形態では、結露防止装置200は、第1の温度センサ210及び湿度センサ211を含んでもよい。第1の温度センサ210は、第1のコントローラ202と電気的に結合され、外部環境の温度を検出するように構成されてもよい。湿度センサ211は、第1のコントローラ202と電気的に結合され、外部環境の湿度を検出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の温度センサ210と湿度センサ211は、2つの装置であってもよく、温度及び湿度の両方を検出できる単一の装置に集積されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の温度センサ210と湿度センサ211は、(
図2Aに示すように)外部環境に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の温度センサ210及び/又は湿度センサ211は、第1のコントローラ202に集積されてもよい。
【0068】
いくつかの実施形態では、外部環境の温度及び湿度は、ネットワークを介して第1のコントローラ202と通信する第三者装置(例えば、気象庁のプラットフォーム又は衛星プラットフォーム)によって検出されてもよい。第1のコントローラ202は、ネットワークを介して第三者装置から外部環境の温度及び湿度を取得してもよい。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、第三者装置から外部環境の露点温度を直接取得してもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、外部環境の露点温度をリアルタイムで取得することにより、第1のコントローラ202は、外部環境の露点温度に基づいて、加熱器201の加熱温度をリアルタイムで調整することができる。例えば、外部環境の温度及び湿度をリアルタイムで検出することにより、第1のコントローラ202は、外部環境の露点温度をリアルタイムで監視して、外部環境のリアルタイムな露点温度に基づいて、加熱器201の加熱温度を調整することができる。
【0070】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、内部環境の温度を外部環境の露点温度よりも高く維持するために、加熱器201を連続的に動作させるように制御してもよい。いくつかの実施形態では、画像センサ130を通常冷却する必要があるため、加熱器201が連続的に動作すると、冷却効果が影響され、及び/又は冷却消費電力が大幅に増加する可能性がある。したがって、第1のコントローラ202は、加熱器201及び/又は画像センサ130を冷却するために使用される冷却アセンブリの消費電力を節約するために、加熱器201を断続的に動作させるように制御してもよい。この場合、外部環境の露点温度に加えて、第1のコントローラ202は、内部環境の温度にさらに基づいて加熱器201を制御するように構成されてもよい。
【0071】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、内部環境の温度を取得してもよい。第1のコントローラ202は、キャプチャ装置100の内部環境の温度をキャプチャ装置100の外部環境の露点温度と比較することにより、加熱器201をオフ又はオンにすることで、内部環境の温度を外部環境の露点温度よりも高く維持してもよい。単なる例として、内部環境の温度が外部環境の露点温度よりも高いと決定したことに応答して、第1のコントローラ202は加熱器201をオフにしてもよく、内部環境の温度が外部環境の露点温度以下であると決定したことに応答して、第1のコントローラ202は、加熱器201をオンにして、加熱器201の加熱温度を、露点温度よりも高い結露防止温度に調整してもよい。内部環境の温度に基づいて加熱器201を制御することに関する詳細は、本開示の他の箇所(例えば、
図9に関連する説明)で見出されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、内部環境の温度をリアルタイムで取得することにより、第1のコントローラ202は、内部環境のリアルタイムな温度に基づいて加熱器201をオン又はオフにすることで、加熱器201を正確に制御し、加熱器201及び/又は画像センサ130を冷却するために使用される冷却アセンブリの消費電力を節約し、画像センサ130の冷却効果を確保することができる。
【0073】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202内の加熱器201を制御する構成要素は、スイッチ管(例えば、金属酸化物半導体(MOS)管)を含んでもよい。リレーを用いて加熱器201を制御する場合と比較して、スイッチ管は、結露防止装置の耐用年数を延ばすことができる。
【0074】
いくつかの実施形態では、結露防止装置200は、第2の温度センサ(図示せず)を含んでもよい。第2の温度センサは、キャプチャ装置100の内部に配置され、第1のコントローラ202と電気的に結合されてもよい。第2の温度センサは、レンズアセンブリ110のターゲット表面を取り囲む内部環境の温度を検出するように構成されてもよい。例えば、第2の温度センサは、ターゲット表面の近くに配置されてもよい。
【0075】
いくつかの実施形態では、加熱器201は、光透過率の高い加熱フィルムを含んでもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201は、正温度係数(PTC)加熱フィルムを含んでもよい。PTC加熱フィルムは、温度が上昇するにつれて抵抗値が増加する加熱フィルムを意味する。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、PTC加熱フィルムの抵抗値を検出することにより、PTC加熱フィルムの温度を決定してもよい。PTC加熱フィルムの温度は、ターゲット表面を取り囲む内部環境の温度として決定されてもよい。加熱器201(例えば、PTC加熱フィルム)の温度は、加熱器201が有する温度を意味する。例えば、加熱器201が加熱温度で動作している場合、加熱器201の温度は、加熱温度と等しくてもよい。加熱器201がオフにされる場合、加熱器201の温度は、経時的に加熱温度よりも低くてもよい。
【0076】
いくつかの実施形態では、PTC加熱フィルムは、より大きな熱交換面積を提供して、PTC加熱フィルムと内部環境との間の熱伝達効率を向上させることにより、内部環境の加熱効果を向上させることができる。
【0077】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、検出ユニット213を含んでもよい。検出ユニット213は、PTC加熱フィルムと電気的に結合され、PTC加熱フィルムの抵抗値を検出するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、検出ユニット213は、PTC加熱フィルムの抵抗値に基づいてPTC加熱フィルムの温度を決定するように構成されてもよい。例えば、検出ユニット213は、PTC加熱フィルムの温度と抵抗値との対応関係を示すテーブルを記憶してもよい。検出ユニット213は、テーブルをルックアップして、検出されたPTC加熱フィルムの抵抗値に対応する温度を見つけることにより、PTC加熱フィルムの温度を決定してもよい。別の例として、検出ユニット213は、PTC加熱フィルムの温度と抵抗値との間の対応関係を示すアルゴリズム、関数、又はモデルに基づいて、PTC加熱フィルムの温度を決定してもよい。
【0078】
なお、結露防止装置200についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本発明の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0079】
図2Bは、本開示のいくつかの実施形態による例示的な結露防止装置200’を示す概略図である。
図2Bに示すように、レンズアセンブリ110は、少なくとも1つのレンズ(図示せず)と、特定の波長範囲(例えば、色)で少なくとも1つのレンズを通過する光を選択的に透過し、残りの光を吸収するように構成されたフィルタ207’とを含んでもよい。キャプチャ装置100は、画像センサ130を収容するように構成された内部空間203を含んでもよい。いくつかの実施形態では、キャプチャ装置100は、画像センサ130を取り囲むハウジング205を含んでもよい。フィルタ207’及びハウジング205は、密閉された内部空間203を形成してもよい。フィルタ207’を通過する光は、画像センサ130によって検出されてもよい。
【0080】
いくつかの実施形態では、少なくとも1つのレンズは、ハウジング205に取り外し可能又は取り外し不可能に接続されてもよい。したがって、少なくとも1つのレンズは、フィルタ207’に取り外し可能又は取り外し不可能に接続されてもよい。フィルタ207’と少なくとも1つのレンズとの間の内部環境は、キャプチャ装置100の外部環境と流体連通してもよい。
【0081】
いくつかの実施形態では、フィルタ207’は、互いに対向して配置された第1の表面208’及び第2の表面209’を含んでもよい。第2の表面209’は、第1の表面208’よりも画像センサ130に近くてもよい。第2の表面209’は、内部空間203と接触してもよい。第1の表面208’は、少なくとも1つのレンズとフィルタ207’との間の内部環境と接触してもよい。
【0082】
いくつかの実施形態では、画像センサ130は、画像センサ130のノイズを低減するために冷却されてもよい。画像センサ130が冷却された後、フィルタ207’が画像センサ130に近いため、フィルタ207’を取り囲む空気は、例えば、零下数十度まで下がる可能性がある。フィルタ207’の第1の表面208’を取り囲む環境が外部環境と流体連通するため、外部環境の湿度が高いと、水蒸気は第1の表面208’に結露を形成する可能性があり、キャプチャ装置100の画像化に影響を与える可能性がある。
【0083】
いくつかの実施形態では、結露防止装置200’は、フィルタ207’の第1の表面208’における結露を防止するために、第1の表面208’を取り囲む内部環境を加熱するように構成された加熱器201’を含んでもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201’は、レンズアセンブリ110と画像センサ130との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201’は、内部空間203内に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、加熱器201’は、第1の表面208’の結露を防止するために、第2の表面209’に動作可能に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、
図2Bに示すように、加熱器201’は、第2の表面209’に取り付けられてもよい。例えば、加熱器201’は、第2の表面209’の少なくとも1つの縁部に取り付けられてもよい。
【0084】
なお、結露防止装置200についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本発明の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0085】
本開示の別の態様は、キャプチャ装置(例えば、キャプチャ装置100)の画像センサ(例えば、画像センサ130)を冷却するように構成された冷却アセンブリを提供する。
【0086】
図3は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な冷却アセンブリ300を示す概略図である。
図3に示すように、冷却アセンブリ300は、冷却器304、熱伝達部材302、及び断熱部材301を含んでもよい。いくつかの実施形態では、冷却アセンブリ300は、画像センサ130のレンズアセンブリ110から離れる側面に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、冷却アセンブリ300は、内部空間203の外側に配置されてもよい。例えば、
図3に示すように、冷却アセンブリ300は、キャプチャ装置100のハウジング205の外側であってキャプチャ装置100の外部環境内に配置されてもよい。
【0087】
いくつかの実施形態では、冷却器304は、画像センサ130を冷却するように構成されてもよい。冷却器304は、画像センサ130に面する吸熱面と、画像センサ130から離れる発熱面とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、熱伝達部材302は、画像センサ130と冷却器304との間に熱を伝達するように構成されてもよい。単なる例として、冷却器304が冷蔵を行うように動作する場合、熱伝達部材302は、画像センサ130から冷却器304に熱を伝達してもよい。冷却器304の画像センサ130に面する吸熱面は、熱伝達部材302によって伝達された熱を吸収し、冷却器304の画像センサ130ら離れる発熱面は、吸収された熱を放出することにより、画像センサ130を冷却することができる。
【0088】
いくつかの実施形態では、密閉空間は、冷却器304と断熱部材301とによって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、密閉空間は、さらにハウジング205又は画像センサ130によって形成されてもよい。熱伝達部材302は、密閉空間内であって画像センサ130と冷却器304との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、密閉空間は、冷却アセンブリ300とキャプチャ装置100の外部環境との間の空気流及び熱伝達を回避することにより、冷却アセンブリ300の冷却効率を向上させることができる。いくつかの実施形態では、密閉空間は、キャプチャ装置100の内部環境と冷却アセンブリ300との間の流体連通を回避することができ、その結果、結露防止装置200もキャプチャ装置100に使用される場合、冷却アセンブリ300と加熱器201とが互いに分離されるため、熱対流及び冷対流が順に回避される。これにより、画像センサ130の冷却効果と内部環境の加熱効果を向上させることができるだけでなく、加熱器201と冷却アセンブリ300のエネルギー消費を節約することもできる。
【0089】
いくつかの実施形態では、冷却アセンブリ300は、第3の温度センサ303を含んでもよい。いくつかの実施形態では、第3の温度センサ303は、熱伝達部材302の内部に埋め込まれ、画像センサ130の温度を検出するように構成されてもよい。
【0090】
いくつかの実施形態では、冷却器304及び第3の温度センサ303は、第2のコントローラ(図示せず)と電気的に結合されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のコントローラは、画像センサ130を冷却温度(例えば、画像センサ130がより少ないノイズで動作する温度)まで冷却するために、冷却器304を連続的に動作させるように制御してもよい。いくつかの実施形態では、第2のコントローラは、画像センサ130を冷却温度まで冷却するために、冷却器304を断続的に動作させるように制御してもよい。例えば、第3の温度センサ303が冷却温度よりも高い温度を検出すると決定したことに応答して、第2のコントローラは、冷却器304をオンにして、画像センサ130を冷却温度まで冷却してもよく、第3の温度センサ303が冷却温度以下の温度を検出すると決定したことに応答して、第2のコントローラは、冷却器304をオフにしてもよい。
【0091】
いくつかの実施形態では、第2のコントローラは、第1のコントローラ202又は処理装置140に集積されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のコントローラは、冷却器304のドライバボードに配置されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のコントローラは、処理装置140及び/又は第1のコントローラ202と通信してもよく、処理装置140及び第1のコントローラ202とは独立して動作してもよい。
【0092】
いくつかの実施形態では、冷却器304は、画像センサ130を効率的に冷却できるペルチェ効果冷却器であってもよい。いくつかの実施形態では、断熱部材301は、熱伝達部材302から外部環境への熱伝達を回避し、冷却アセンブリの冷却効率を確保するために、良好な断熱性能を有するプラスチック製品であってもよい。
【0093】
いくつかの実施形態では、第1の温度センサ210、第2の温度センサ、第3の温度センサ303、及び/又は湿度センサ211は、温度又は湿度を正確に検出し、加熱器201又は冷却アセンブリ300の温度を正確に制御することができる高精度デジタルセンサであってもよい。
【0094】
なお、冷却アセンブリ300についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本発明の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0095】
図4は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な冷却アセンブリ400を示す概略図である。
図4に示すように、
図3に示される冷却アセンブリ300を基礎として、冷却アセンブリ400は、冷却部材401及びファン402をさらに含んでもよい。いくつかの実施形態では、冷却部材401は、冷却器304の発熱面と熱的に接触し、冷却器304の発熱面から放出された熱を吸収するように構成されてもよい。ファン402は、冷却部材401の熱吸収を改善するように構成されてもよい。
【0096】
いくつかの実施形態では、冷却部材401は、銀製ラジエータ、銅製ラジエータ、アルミニウム製ラジエータなどの金属製ラジエータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、冷却部材401は、アルミニウム合金製ラジエータなどの合金製ラジエータを含んでもよい。いくつかの実施形態では、冷却部材401は、金属製ラジエータと、例えば、銅板をアルミニウム合金製ラジエータのベースに埋め込むことにより形成された合金製ラジエータとの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ファン402は、第2のコントローラと電気的に結合されてもよい。
【0097】
なお、結露防止装置400についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本発明の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0098】
図5は、本開示のいくつかの実施形態による、第1のコントローラ202を実装できるコンピューティングデバイス500の例示的なハードウェア及び/又はソフトウェア構成要素を示す概略図である。
図5に示すように、コンピューティングデバイス500は、プロセッサ501、ストレージ503、入出力部(I/O)505、及び通信ポート507を含んでもよい。
【0099】
プロセッサ501は、コンピュータ命令(プログラムコード)を実行し、本明細書で説明される技術に従って処理装置の機能を実行してもよい。コンピュータ命令は、本明細書で説明される機能を実行するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、信号、データ構造、手順、モジュール、及び機能を含んでもよい。例えば、第1のコントローラ202は、プロセッサ501に実装されてもよく、プロセッサ501は、加熱器201の温度を調整するために加熱器201を制御してもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ501は、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、縮小命令セットコンピュータ(RISC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け命令セットプロセッサ(ASIP)、中央処理装置(CPU)、画像処理装置(GPU)、物理処理装置(PPU)、マイクロコントローラユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、高度RISCマシン(ARM)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、1つ以上の機能を実行できる任意の回路又はプロセッサなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0100】
単に例示の目的で、コンピューティングデバイス500には1つのプロセッサのみが記載されている。しかしながら、本開示におけるコンピューティングデバイス500が複数のプロセッサを含んでもよいため、本開示で説明されるように1つのプロセッサによって実行される動作及び/又は方法ステップは、複数のプロセッサによって一緒に又は別々に実行されてもよいことに留意されたい。例えば、本開示において、コンピューティングデバイス500のプロセッサがステップA及びステップBの両方を実行する場合、ステップA及びステップBは、コンピューティングデバイス500内の2つの異なるプロセッサによって一緒に又は別々に実行されてもよい(例えば、第1のプロセッサがステップAを実行し、第2のプロセッサがステップBを実行するか、又は第1及び第2のプロセッサがステップA及びBを一緒に実行する)ことを理解されたい。
【0101】
ストレージ503は、コンピューティングデバイス500の任意の他の構成要素(例えば、プロセッサ501)から取得されたデータ/情報を記憶してもよい。いくつかの実施形態では、ストレージ503は、大容量記憶装置、リムーバブル記憶装置、揮発性読み書きメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。例えば、大容量記憶装置は、磁気ディスク、光ディスク、及びソリッドステートドライブなどを含んでもよい。リムーバブル記憶装置は、フラッシュドライブ、フロッピーディスク、光ディスク、メモリカード、ジップディスク、及び磁気テープなどを含んでもよい。揮発性読み書きメモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)を含んでもよい。RAMは、ダイナミックRAM(DRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックRAM(DDR SDRAM)、スタティックRAM(SRAM)、サイリスタRAM(T-RAM)、及びゼロキャパシタRAM(Z-RAM)などを含んでもよい。ROMは、マスクROM(MROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、コンパクトディスクROM(CD-ROM)、及びデジタルバーサタイルディスクROMなどを含んでもよい。いくつかの実施形態では、ストレージ503は、本開示で説明される例示的な方法を実行するための1つ以上のプログラム及び/又は命令を記憶してもよい。例えば、ストレージ503は、加熱器201を制御して加熱器201の温度を調整するためのプログラムを記憶してもよい。
【0102】
I/O505は、信号、データ、又は情報を入力又は出力してもよい。いくつかの実施形態では、I/O505は、処理装置とのユーザ対話を可能にしてもよい。例えば、キャプチャされた画像は、I/O505を介して表示されてもよい。いくつかの実施形態では、I/O505は、入力装置及び出力装置を含んでもよい。例示的な入力装置は、キーボード、マウス、タッチスクリーン、マイクロフォンなど、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。例示的な出力装置は、表示装置、ラウドスピーカ、プリンタ、プロジェクタなど、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。例示的な表示装置は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオード(LED)ベースのディスプレイ、フラットパネルディスプレイ、曲面スクリーン、テレビジョン装置、陰極線管(CRT)など、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。
【0103】
通信ポート507は、データ通信を容易にするために、ネットワークに接続されてもよい。通信ポート507は、コンピューティングデバイス500と、加熱器201、第1の温度センサ210、湿度センサ211、又は第2の温度センサなどの装置との間の接続を確立してもよい。接続は、データの送受信を可能にする、有線接続、無線接続、又は両方の組み合わせであってもよい。有線接続は、電気ケーブル、光ケーブル、電話線など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。無線接続は、ブルートゥース(登録商標)、Wi-Fi、WiMax、WLAN、ZigBee、モバイルネットワーク(例えば、3G、4G、及び5Gなど)など、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。いくつかの実施形態では、通信ポート507は、RS232、及びRS485などの標準化された通信ポートであってもよい。
【0104】
図6は、本開示のいくつかの実施形態による例示的な第1のコントローラ202を示すブロック図である。第1のコントローラ202は、取得モジュール602、決定モジュール604、及び制御モジュール606を含んでもよい。
【0105】
決定モジュール604は、キャプチャ装置100の画像センサ130が動作状態にあるか否かを決定してもよい。
【0106】
画像センサ130が動作状態にあると決定したことに応答して、制御モジュール606は、結露防止動作を実行して、キャプチャ装置100のレンズアセンブリ110に関連する結露を防止するためにキャプチャ装置100のレンズアセンブリ110と画像センサ130との間に配置された加熱器201を制御してもよい。
【0107】
取得モジュール602は、キャプチャ装置100の外部環境の温度を取得してもよい。外部環境の温度は、第1の温度センサ210によって検出されてもよい。
【0108】
取得モジュール602は、外部環境の湿度を取得してもよい。外部環境の湿度は、湿度センサ211によって検出されてもよい。いくつかの実施形態では、外部環境の温度及び湿度は、ネットワークを介して取得モジュール602と通信する第三者装置によって検出されてもよい。
【0109】
決定モジュール604は、外部環境の温度及び湿度に基づいて外部環境の露点温度を決定してもよい。
【0110】
制御モジュール606は、内部環境の温度が露点温度よりも高くなるように、露点温度に基づいて加熱器201を制御してもよい。
【0111】
取得モジュール602は、キャプチャ装置100の内部環境の温度を取得してもよい。いくつかの実施形態では、内部環境の温度は、第2の温度センサによって検出されてもよく、加熱器201(例えば、PTC加熱フィルム)の温度は、内部環境の温度として決定されてもよい。
【0112】
決定モジュール604は、内部環境の温度が外部環境の露点温度よりも高いか否かを決定してもよい。内部環境の温度が外部環境の露点温度よりも高いと決定したことに応答して、制御モジュール606は、加熱器201をオフにしてもよい。内部環境の温度が露点温度よりも高くない(例えば、露点温度以下である)と決定したことに応答して、制御モジュール606は、加熱器201をオンにして、加熱器201の加熱温度を、露点温度よりも高い結露防止温度に調整してもよい。
【0113】
第1のコントローラ202内のモジュールは、有線接続又は無線接続を介して互いに接続されてもよく、通信してもよい。有線接続は、金属ケーブル、光ケーブル、ハイブリッドケーブルなど、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。無線接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、ブルートゥース、ZigBee、近距離無線通信(NFC)など、又はそれらの任意の組み合わせを含んでもよい。2つ以上のモジュールは単一のモジュールとして組み合わせられてもよく、モジュールのいずれか1つは2つ以上のユニットに分割されてもよい。
【0114】
なお、上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本発明の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。例えば、第1のコントローラ202は、記憶モジュール(
図6には図示されない)をさらに含んでもよい。記憶モジュールは、第1のコントローラ202の任意の構成要素によって実行される任意のプロセスにおいて生成されたデータを記憶するように構成されてもよい。別の例として、第1のコントローラ202の構成要素の各々は、記憶装置を含んでもよい。追加的に又は代替的には、第1のコントローラ202の構成要素は、共通の記憶装置を共有してもよい。
【0115】
図7は、本開示のいくつかの実施形態による結露を防止するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス700は、
図2Aに示す第1のコントローラ202で実施されてもよい。例えば、プロセス700は、ストレージ503及び/又は記憶装置150に命令の形態で記憶され、第1のコントローラ202(例えば、
図5に示されるプロセッサ501及び/又は
図6に示される1つ以上のモジュール)によって呼び出され、及び/又は実行されてもよい。以下に提示される、示されるプロセス700の動作は、例示的なものである。いくつかの実施形態では、プロセス700は、説明されていない1つ以上の追加の動作で、及び/又は議論される1つ以上の動作なしで達成されてもよい。さらに、
図7に示され、以下に説明されるプロセス700の動作の順序は、限定を意図するものではない。
【0116】
いくつかの実施形態では、プロセス700は、本開示に示される結露防止装置(例えば、
図2Aの結露防止装置200)を使用してキャプチャ装置(キャプチャ装置100)の結露を防止するためのプロセスを示してもよい。
【0117】
702では、第1のコントローラ202(例えば、決定モジュール604)は、キャプチャ装置100の画像センサ130が動作状態にあるか否かを決定してもよい。
【0118】
704では、画像センサ130が動作状態にあると決定したことに応答して、第1のコントローラ202(例えば、制御モジュール606)は、結露防止動作を実行して、キャプチャ装置100のレンズアセンブリ110に関連する結露を防止するためにキャプチャ装置100のレンズアセンブリ110と画像センサ130との間に配置された加熱器201を制御してもよい。いくつかの実施形態では、画像センサ130が動作状態にないと決定したことに応答して、第1のコントローラ202(例えば、制御モジュール606)は、画像センサ130が動作状態にあると決定するまで、結露防止動作の実行を停止し、例えば、加熱器201をオフにしてもよい。いくつかの実施形態では、結露防止動作は、内部環境の温度を外部環境の露点温度よりも高く維持するために、加熱器201を制御することを含んでもよい。結露防止動作についてのより多くの説明は、本開示の他の箇所(例えば、
図8及び
図9、ならびにそれらの説明)で見出されてもよい。
【0119】
なお、プロセス700についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本開示の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。いくつかの実施形態では、プロセス700は、説明されていない1つ以上の追加の動作で、及び/又は先に議論された1つ以上の動作なしで達成されてもよい。
【0120】
図8は、本開示のいくつかの実施形態による結露を防止するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス800は、
図2Aに示す第1のコントローラ202で実施されてもよい。例えば、プロセス800は、ストレージ503及び/又は記憶装置150に命令の形態で記憶され、第1のコントローラ202(例えば、
図5に示されるプロセッサ501及び/又は
図6に示される1つ以上のモジュール)によって呼び出され、及び/又は実行されてもよい。以下に提示される、示されるプロセス800の動作は、例示的なものである。いくつかの実施形態では、プロセス800は、説明されていない1つ以上の追加の動作で、及び/又は議論される1つ以上の動作なしで達成されてもよい。さらに、
図8に示され、以下に説明されるプロセス800の動作の順序は、限定を意図するものではない。いくつかの実施形態では、プロセス800の1つ以上の動作は、
図7に示すプロセス700の動作704の少なくとも一部を達成するために実行されてもよい。
【0121】
802では、第1のコントローラ202(例えば、取得モジュール602)は、キャプチャ装置100の外部環境の温度を取得してもよい。いくつかの実施形態では、
図2Aに示すように、外部環境の温度は、第1の温度センサ210によって検出されてもよい。
【0122】
804では、第1のコントローラ202(例えば、取得モジュール602)は、外部環境の湿度を取得してもよい。いくつかの実施形態では、
図2Aに示すように、外部環境の湿度は、湿度センサ211によって検出されてもよい。いくつかの実施形態では、
図2Aに示すように、外部環境の温度及び湿度は、ネットワークを介して第1のコントローラ202と通信する第三者装置によって検出されてもよい。
【0123】
806では、第1のコントローラ202(例えば、決定モジュール604)は、外部環境の温度及び湿度に基づいて外部環境の露点温度を決定してもよい。
【0124】
いくつかの実施形態では、「湿度-温度-露点温度」のマッピング関係テーブルは、ストレージ(例えば、ストレージ503)に記憶されてもよい。マッピング関係テーブルは、湿度、温度、及び露点温度の対応関係を示すテーブルを意味する。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、マッピング関係テーブルをルックアップして、外部環境の温度及び湿度に対応する露点温度を見つけることにより、外部環境の露点温度を決定してもよい。
【0125】
なお、露点温度の決定についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。他の適切な方法は、露点温度を決定するために使用されてもよい。例えば、第1のコントローラ202は、湿度、温度、及び露点温度の対応関係を示すアルゴリズム、関数、又はモデルに基づいて、外部環境の露点温度を決定してもよい。別の例として、第1のコントローラ202は、第三者装置、例えば、気象庁のプラットフォーム又は衛星プラットフォームから露点温度を直接取得してもよい。この場合、動作802及び804は省略されてもよい。
【0126】
808では、第1のコントローラ202(例えば、制御モジュール606)は、内部環境の温度が露点温度よりも高くなるように、露点温度に基づいて加熱器201を制御してもよい。
【0127】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、加熱器201を制御して、加熱器201の加熱温度を、露点温度よりも高い結露防止温度に調整してもよい。いくつかの実施形態では、キャプチャ装置100の結露を防止し、加熱器201及び/又は冷却アセンブリの消費電力を削減するために、露点温度と結露防止温度との差は、露点温度、加熱器201及び/又は冷却アセンブリの消費電力、キャプチャ装置100の密封性及び/又は熱伝導性(例えば、内部空間203及び/又は第2の内部空間204)など、又はそれらの任意の組み合わせに基づいて決定されてもよい。例えば、露点温度が29℃である場合、加熱器201の加熱温度は、29℃よりやや高く(例えば、29℃よりも0.5℃、1℃、2℃、3℃、4℃、及び5℃高く)調整されてもよい。
【0128】
いくつかの実施形態では、露点温度と結露防止温度との差は、ユーザ(例えば、技術者)によって手動で設定されてもよい。いくつかの実施形態では、露点温度と結露防止温度との差は、結露防止装置のデフォルト設定に基づいて設定されてもよい。いくつかの実施形態では、露点温度と結露防止温度との差は、第1のコントローラ202によってオンラインで決定されてもよい。
【0129】
いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、内部環境の温度を露点温度よりも高く維持するために、加熱器201を連続的に動作させてもよい。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、キャプチャ装置100の内部環境(例えば、ターゲット表面を取り囲む内部環境)の温度をキャプチャ装置100の外部環境の露点温度と比較することにより、加熱器201を断続的に動作させることで(例えば、結露防止温度で加熱器201をオフ又はオンにする)、内部環境の温度を露点温度よりも高く維持してもよい。加熱器201を断続的に動作させることについてのより多くの説明は、本開示の他の箇所(例えば、
図9及びその説明)で見出されてもよい。いくつかの実施形態では、第1のコントローラ202は、外部環境のリアルタイムな露点温度に基づいて加熱器201の加熱温度を調整してもよい。
【0130】
なお、プロセス900についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本開示の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0131】
図9は、本開示のいくつかの実施形態による結露を防止するための例示的なプロセスを示すフローチャートである。いくつかの実施形態では、プロセス900は、
図2Aに示す第1のコントローラ202で実施されてもよい。例えば、プロセス900は、ストレージ503及び/又は記憶装置150に命令の形態で記憶され、第1のコントローラ202(例えば、
図5に示されるプロセッサ501及び/又は
図6に示される1つ以上のモジュール)によって呼び出され、及び/又は実行されてもよい。以下に提示される、示されるプロセス900の動作は、例示的なものである。いくつかの実施形態では、プロセス900は、説明されていない1つ以上の追加の動作で、及び/又は議論される1つ以上の動作なしで達成されてもよい。さらに、
図9に示され、以下に説明されるプロセス900の動作の順序は、限定を意図するものではない。いくつかの実施形態では、プロセス900の1つ以上の動作は、
図8に関連して説明したように動作808の少なくとも一部を実現するために実行されてもよい。
【0132】
902では、第1のコントローラ202(例えば、取得モジュール602)は、キャプチャ装置100の内部環境の温度を取得してもよい。いくつかの実施形態では、
図2Aに示すように、内部環境の温度は、第2の温度センサによって検出されてもよく、加熱器201(例えば、PTC加熱フィルム)の温度は、内部環境の温度として決定されてもよい。
【0133】
904では、第1のコントローラ202(例えば、決定モジュール604)は、内部環境の温度が外部環境の露点温度よりも高いか否かを決定してもよい。内部環境の温度が外部環境の露点温度よりも高いと決定したことに応答して、プロセス900は、第1のコントローラ202(例えば、制御モジュール606)が加熱器201をオフにしてもよい動作906に進んでもよい。内部環境の温度が露点温度よりも高くない(例えば、露点温度以下である)と決定したことに応答して、プロセス900は、第1のコントローラ202(例えば、制御モジュール606)が、加熱器201をオンにして、加熱器201の加熱温度を、露点温度よりも高い結露防止温度に調整してもよい動作908に進んでもよい。
【0134】
なお、プロセス1000についての上記説明は、単に例示の目的で提供されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。当業者は、本開示の教示に基づいて、複数の修正及び変形を行うことができる。しかしながら、これらの修正及び変形は、本開示の範囲から逸脱するものではない。
【0135】
本開示のいくつかの実施形態によれば、画像キャプチャシステムが提供される。いくつかの実施形態では、画像キャプチャシステムは、キャプチャ装置100と、キャプチャ装置100の結露を防止するように構成された結露防止装置200又は200’とを含んでもよい。いくつかの実施形態では、画像キャプチャシステムは、画像センサ130を冷却するための冷却アセンブリ300又は冷却アセンブリ400をさらに含んでもよい。
【0136】
本開示で説明される様々なモジュール、ユニット、及びそれらの機能を実装するために、コンピュータハードウェアプラットフォームは、本明細書で説明される1つ以上の素子のハードウェアプラットフォームとして使用されてもよい。ユーザインタフェース素子を備えたコンピュータは、パーソナルコンピュータ(PC)又は任意の他のタイプのワークステーション若しくは端末装置を実装するために使用されてもよい。コンピュータは、適切にプログラムされると、サーバとして機能してもよい。
【0137】
このように、基本的な概念を説明したが、当業者であれば、この詳細な開示を読んだ後、前述の詳細な開示が単なる例として提示されることを意図し、限定的なものではないことが明らかであろう。本明細書に明示的に記載していないが、当業者には、様々な変更、改良及び変形が想到され、意図されるであろう。これらの変更、改良及び変形は、本開示に示唆されることを意図し、本開示の例示的な実施形態の精神及び範囲内にある。
【0138】
また、本開示の実施形態を説明するために所定の用語が使用されている。例えば、「一実施形態」、「1つの実施形態」、及び/又は「いくつかの実施形態」という用語は、実施形態に関連して説明される特定の特徴、構造又は特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書の様々な部分における「1つの実施形態」又は「一実施形態」又は「代替実施形態」への2つ以上の参照は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているわけではないことが強調され、理解されるべきである。さらに、特定の特徴、構造及び特性は、本開示の1つ以上の実施形態において適宜組み合わせてもよい。
【0139】
また、当業者によって理解されるように、本開示の態様は、任意の新規で有用なプロセス、機械、製造工程、若しくは物質の組成、又は任意の新規で有用なその改善を含む、いくつかの特許性のある種類又は状況のうちの任意のものにおいて、本明細書において図示及び説明することができる。したがって、本開示の態様は、全体的にハードウェア又はソフトウェア(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含む)によって実装されてもよく、ソフトウェアとハードウェアの組み合わせによって実装されてもよく、これらは全て、本明細書において一般に「ユニット」、「モジュール」又は「システム」と呼ぶことができる。さらに、本開示の態様は、そこに具体化されたコンピュータ可読プログラムコードを有する、1つ以上のコンピュータ可読媒体内に具体化されたコンピュータプログラム製品の形態をとってもよい。
【0140】
コンピュータ可読信号媒体は、例えば、ベースバンドで、又は搬送波の一部として、コンピュータ可読プログラムコードがその中に具現化された伝搬データ信号を含んでもよい。このような伝搬信号は、電磁的、光学的など、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含む様々な形態のいずれをとることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではないが、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用されるか、又はこれらに関連して使用されるプログラムの通信、伝搬、又は伝送が可能な任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。コンピュータ可読信号媒体に具現化されたプログラムコードは、無線、有線、光ファイバケーブル、RFなど、又はこれらの任意の適切な組み合わせを含む任意の適切な媒体を用いて送信されてもよい。
【0141】
本開示の態様における動作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、Scala、SmallTalk、Eiffel、JADE、Emerald、C++、C#、VB.NET、Pythonなどのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語、Visual Basic、Fortran 2003、Perl、COBOL 2002、PHP、ABAPなどの従来の手続型プログラミング言語、Python、Ruby、Groovyなどの動的プログラミング言語、又はその他のプログラミング言語を含む1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されてもよい。プログラムコードは、その全体がユーザコンピュータ上で実行されるものであってもよく、その一部がスタンドアローンのソフトウェアパッケージとしてユーザコンピュータ上で実行されるものであってもよく、その一部がユーザコンピュータ上で、他の一部がリモートコンピュータ上で実行されるものであってもよく、その全体がリモートコンピュータ又はサーバ上で実行されるものであってもよい。後者の場合、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(LAN)又はワイドエリアネットワーク(WAN)を含む任意のタイプのネットワークを介してユーザコンピュータに接続されてもよく、この接続は、(例えば、インターネットサービスプロバイダを利用したインターネットを介して)外部コンピュータに対して、又はクラウドコンピューティング環境で行われてもよく、サービスとしてのソフトウェア(SaaS)などのサービスとして提供されてもよい。
【0142】
さらに、処理要素若しくはシーケンスの記述された順序、又は数字、文字、若しくはその他の指定の使用は、特許請求の範囲に指定されている場合を除き、特許請求されるプロセス及び方法をいずれの順序に限定することを意図するものではない。上記開示は、本開示の様々な有用な実施形態であると現在のところ考えられる様々な具体例によって議論されているが、そのような詳細は説明のためであるに過ぎず、添付の特許請求の範囲は開示される実施形態に限定されず、むしろ、開示される実施形態の精神及び範囲内の変形及び均等な配置を包含するように意図されることが理解されるべきである。例えば、上述した各構成要素の実装は、ハードウェアデバイスに具現化されてもよいが、ソフトウェアのみの解決法、例えば、既存のサーバ又はモバイルデバイスへのインストールとして実装されてもよい。
【0143】
同様に、本開示の実施形態の前述の説明において、様々な特徴は、様々な実施形態のうちの1つ以上の理解を助ける開示を簡略化するために、単一の実施形態、図面、又はその説明にまとめられている場合があることが理解されるべきである。しかしながら、本開示の方法は、特許請求される主題が、各請求項に明示的に記載されたものよりも多くの特徴を必要とするという意図を反映しているものとして解されるべきでない。むしろ、特許請求される主題は、先に開示された単一の実施形態の全ての特徴よりも少ない特徴を含んでもよい。
【符号の説明】
【0144】
100 キャプチャ装置
110 レンズアセンブリ
120 露光時間コントローラ
130 画像センサ
140 処理装置
150 記憶装置
200 結露防止装置
201 加熱器
202 第1のコントローラ
203 内部空間
204 第2の内部空間
205 ハウジング
207 光学部品
208 第1の表面
209 第2の表面
210 第1の温度センサ
211 湿度センサ
213 検出ユニット
200’ 結露防止装置
207’ フィルタ
208’ 第1の表面
209’ 第2の表面
300 冷却アセンブリ
301 断熱部材
302 熱伝達部材
303 第3の温度センサ
304 冷却器
400 冷却アセンブリ
401 冷却部材
402 ファン
500 コンピューティングデバイス
503 ストレージ
505 I/O
507 通信ポート
602 取得モジュール
604 決定モジュール
606 制御モジュール
700 プロセス