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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240823BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20240823BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20240823BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20240823BHJP
   A63F 13/533 20140101ALI20240823BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
G06Q30/0207 350
G06Q50/10
A63F13/69
A63F13/533
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2023114480
(22)【出願日】2023-07-12
【審査請求日】2023-07-12
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000154
【氏名又は名称】弁理士法人はるか国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】丹羽 雄暉
(72)【発明者】
【氏名】近谷 珠希
(72)【発明者】
【氏名】上中 龍基
(72)【発明者】
【氏名】田中 由紀
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2019/0180298(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0278962(US,A1)
【文献】特開2019-177076(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
A63F 13/69
A63F 13/533
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームサーバと、電子商取引サーバと、を含むシステムであって、
前記ゲームサーバは、
ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するゲーム実行部と、
前記ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記電子商取引における前記ユーザのユーザアカウントのショッピングカート、お気に入りリスト、ほしい物リスト、後で買うリスト、又はウォッチリストである候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付けるための処理として、前記電子商取引サーバに対し、前記ユーザアカウントを識別可能な第1情報と、前記商品又は前記サービスを識別可能な第2情報と、を送信する処理実行部と、
を含み、
前記電子商取引サーバは、前記ゲームサーバから受信した前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付ける、
システム。
【請求項2】
前記判定部は、前記ゲーム操作に基づいて、前記商品又は前記サービスと関連付けられた前記ゲーム内のオブジェクトを、前記ユーザが獲得したか否かを判定することによって、前記所定の条件が満たされたか否かを判定する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記システムは、前記ゲーム操作に基づいて、前記ユーザに対し、前記商品又は前記サービスに関する特典を付与する特典付与部を更に含む、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記処理実行部は、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ユーザアカウントのショッピングカートに前記商品又は前記サービスを追加するための前記処理を実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記システムは、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ユーザアカウントと、前記商品又は前記サービスと、の関連付けの要否を、前記ゲーム内で前記ユーザに選択させる要否選択部を更に含み、
前記処理実行部は、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ゲーム内で行われた前記要否の選択結果に基づいて、前記処理を実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項6】
前記システムは、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ユーザアカウントと、前記商品又は前記サービスと、の関連付けの要否を、前記ゲームの終了後に前記ユーザに選択させる要否選択部を更に含み、
前記処理実行部は、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ゲームの終了後に行われた前記要否の選択結果に基づいて、前記処理を実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項7】
前記システムは、前記ゲームの終了後に、前記処理によって前記ユーザアカウントと関連付けられた前記商品又は前記サービスに関する前記電子商取引の画面に、前記ユーザを案内する案内部を更に含む、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項8】
ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するゲーム実行部と、
前記ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記電子商取引における前記ユーザのユーザアカウントの候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付けるための処理を実行する処理実行部と、
前記処理によって前記ユーザアカウントと関連付けられた前記商品又は前記サービスに関する取引を前記ユーザが行った場合に、前記ユーザのレベルが格納されたユーザデータベースの当該レベルを上げることによって、前記ゲームをレベルアップさせるレベルアップ部と、
を含むシステム。
【請求項9】
前記判定部は、前記ゲーム操作に基づいて、複数の電子商取引システムの各々の前記所定の条件が満たされたか否かを判定し、
前記処理実行部は、前記複数の電子商取引システムのうち、前記所定の条件が満たされたと判定された前記電子商取引システムの前記処理を実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項10】
前記ゲーム実行部は、前記複数の電子商取引システムのうち、前記所定の条件と関連付けられた前記電子商取引システムを識別可能な情報を、前記ゲーム内で表示させる、
請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記ゲーム実行部は、複数の前記電子商取引システムの各々の前記ゲーム又はゲームパートの中から、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートを実行し、
前記判定部は、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートにおける前記ゲーム操作に基づいて、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートの前記所定の条件が満たされたか否かを判定し、
前記処理実行部は、前記複数の電子商取引システムのうち、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートに対応する前記電子商取引システムの前記処理を実行する、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項12】
ゲームサーバと、電子商取引サーバと、により実行される方法であって、
前記ゲームサーバは、
ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するゲーム実行ステップと、
前記ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する判定ステップと、
前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記電子商取引における前記ユーザのユーザアカウントのショッピングカート、お気に入りリスト、ほしい物リスト、後で買うリスト、又はウォッチリストである候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付けるための処理として、前記電子商取引サーバに対し、前記ユーザアカウントを識別可能な第1情報と、前記商品又は前記サービスを識別可能な第2情報と、を送信する処理実行ステップと、
実行し、
前記電子商取引サーバは、前記ゲームサーバから受信した前記第1情報及び前記第2情報に基づいて、前記候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付ける、
方法。
【請求項13】
電子商取引サーバと通信可能なゲームサーバを、
ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するゲーム実行部、
前記ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する判定部、
前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記電子商取引における前記ユーザのユーザアカウントのショッピングカート、お気に入りリスト、ほしい物リスト、後で買うリスト、又はウォッチリストである候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付けるための処理として、前記電子商取引サーバに対し、前記ユーザアカウントを識別可能な第1情報と、前記商品又は前記サービスを識別可能な第2情報と、を送信する処理実行部、
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、システム、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電子的な手段によって商品又はサービスの商取引を可能とする電子商取引が知られている。例えば、特許文献1には、現実に存在するデパートに対して仮想現実空間内でバーチャルデパートを実現させるためのサーバ装置と、当該サーバ装置からアクセス可能に接続された商品情報データベースと、を備えた、仮想現実空間を利用したバーチャルデパートによる商品販売システムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-030469号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、引用文献1の技術では、ユーザが、一般的な電子商取引における買い物体験を、仮想現実空間内のバーチャルデパートで行うものにすぎないので、ユーザは、バーチャルデパートにおける買い物以外の楽しみがない。引用文献1以外の他の従来技術も同様に、ユーザは、原則として買い物以外の楽しみがないので、従来の技術では、ユーザの興趣性を十分に高めることができなかった。
【0005】
本開示の目的の1つは、電子商取引におけるユーザアカウントを有するユーザの興趣性を高めることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係るシステムは、ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するゲーム実行部と、前記ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する判定部と、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記電子商取引における前記ユーザのユーザアカウントの候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付けるための処理を実行する処理実行部と、を含む。
【発明の効果】
【0007】
本開示は、例えば、電子商取引におけるユーザアカウントを有するユーザの興趣性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態に係るシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。
図2】ユーザがゲームをプレイする様子の一例を示す図である。
図3】ショッピングカート画面の一例を示す図である。
図4】実施形態で実現される機能の一例を示す図である。
図5】ゲームにおけるユーザデータベースの一例を示す図である。
図6】条件データベースの一例を示す図である。
図7】電子商取引におけるユーザデータベースの一例を示す図である。
図8】商品データベースの一例を示す図である。
図9】ゲームシステム等で実行される処理の一例を示す図である。
図10】変形例で実現される機能の一例を示す図である。
図11】変形例1で実行されるゲームの一例を示す図である。
図12】変形例2で実行されるゲームの一例を示す図である。
図13】変形例3の終了画面の一例を示す図である。
図14】変形例3の終了画面の一例を示す図である。
図15】変形例7のゲーム画面の一例を示す図である。
図16】変形例8で実行されるゲームの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[1.システムのハードウェア構成]
本開示に係るシステム、方法、及びプログラムの実施形態の一例を説明する。図1は、実施形態に係るシステムのハードウェア構成の一例を示す図である。本実施形態では、ゲームシステム1が本開示に係るシステムに相当する場合を例に挙げる。このため、ゲームシステム1と記載した箇所は、本開示に係るシステムと読み替えることができる。図1の例では、ゲームシステム1、電子商取引システム2、及びユーザ端末30の各々が、インターネット又はLAN等のネットワークNに接続される。
【0010】
例えば、ゲームシステム1は、ユーザにゲームを提供するゲーム提供者のシステムである。本実施形態では、ユーザ端末30のブラウザ上で実行されるブラウザゲームがゲームに相当する場合を例に挙げるが、ゲームは、任意の種類であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、ゲームは、ユーザ端末30にインストールされたゲームプログラム上で実行されるゲーム(例えば、いわゆるスマホゲーム)、ユーザ端末30以外のゲーム機(例えば、アミューズメント施設のゲーム機)で実行されるゲーム、又はその他の種類のゲームであってもよい。
【0011】
例えば、ゲームシステム1は、サーバコンピュータであるゲームサーバ10を含む。ゲームサーバ10は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を含む。制御部11は、少なくとも1つのプロセッサを含む。記憶部12は、RAM等の揮発性メモリと、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリと、の少なくとも一方を含む。通信部13は、有線通信用の通信インタフェースと、無線通信用の通信インタフェースと、の少なくとも一方を含む。
【0012】
例えば、電子商取引システム2は、ユーザに電子商取引を提供する電子商取引提供者のシステムである。電子商取引は、電子的な手段を利用して行われる商取引である。電子商取引では、商品だけではなく、サービスも取引の対象となる。本実施形態では、ゲーム提供者及び電子商取引提供者が異なる場合を例に挙げるが、ゲーム提供者及び電子商取引提供者が同じであってもよい。即ち、同一の者が、ゲーム及び電子商取引の両方をユーザに提供してもよい。
【0013】
本実施形態では、オンラインショッピング(ネットショッピング)が電子商取引に相当する場合を例に挙げるが、電子商取引は、任意の種類であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、オンラインフリーマーケット、又は、複数の加盟店が出店するオンラインショッピングモールが、電子商取引に相当してもよい。例えば、電子的な手段によって予約を受け付けるサービスも電子商取引に相当するので、ホテルや美容室等の施設、ツアー等の旅行商品、航空機等の交通機関、又はコンサート等のチケットのネット予約が、電子商取引に相当してもよい。
【0014】
例えば、電子商取引システム2は、サーバコンピュータである電子商取引サーバ20を含む。電子商取引サーバ20は、制御部21、記憶部22、及び通信部23を含む。制御部21、記憶部22、及び通信部23のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。
【0015】
例えば、ユーザ端末30は、ユーザのコンピュータである。例えば、ユーザ端末30は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ、又はウェアラブル端末である。例えば、ユーザ端末30は、制御部31、記憶部32、通信部33、操作部34、及び表示部35を含む。制御部31、記憶部32、及び通信部33のハードウェア構成は、それぞれ制御部11、記憶部12、及び通信部13と同様であってよい。操作部34は、タッチパネル又はマウス等の入力デバイスである。表示部35は、液晶又は有機EL等のディスプレイである。
【0016】
なお、記憶部12,22,32に記憶されるプログラムは、ネットワークNを介して、ゲームサーバ10、電子商取引サーバ20、又はユーザ端末30に供給されてもよい。また、コンピュータ読み取り可能な情報記憶媒体を読み取る読取部(例えば、メモリカードスロット)と、外部機器とデータの入出力をするための入出力部(例えば、USBポート)と、の少なくとも一方が、ゲームサーバ10、電子商取引サーバ20、又はユーザ端末30に含まれてもよい。例えば、情報記憶媒体に記憶されたプログラムが、読取部及び入出力部の少なくとも一方を介して、ゲームサーバ10、電子商取引サーバ20、又はユーザ端末30に供給されてもよい。
【0017】
また、ゲームシステム1は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、図1の例に限られない。例えば、ゲームシステム1は、ゲームサーバ10と、他のコンピュータ(例えば、サーバコンピュータ又はパーソナルコンピュータ)と、を含んでもよい。同様に、電子商取引システム2は、少なくとも1つのコンピュータを含めばよく、図1の例に限られない。例えば、電子商取引システム2は、電子商取引サーバ20と、他のコンピュータ(例えば、サーバコンピュータ又はパーソナルコンピュータ)と、を含んでもよい。
【0018】
[2.実施形態の概要]
本実施形態では、ユーザは、ゲームのユーザアカウントと、電子商取引のユーザアカウントと、の発行を済ませている。ユーザは、ゲームのユーザアカウントと、電子商取引のユーザアカウントと、の連携も済ませている。例えば、ユーザが、ユーザ端末30のブラウザから、ゲームのウェブサイトであるゲームサイトのURLを指定すると、ユーザ端末30がゲームサーバ10にアクセスする。ゲームサイトへのログインが成功すると、ユーザは、ゲームサイトでゲームをプレイできる。
【0019】
図2は、ユーザがゲームをプレイする様子の一例を示す図である。例えば、ユーザがゲームサイトにログインすると、ゲームサイトのトップページに相当するトップ画面SC1が表示部35に表示される。本実施形態では、ユーザが、ゲーム空間内でドローンを移動させて、ゲーム空間に配置されたオブジェクトを獲得することを目指すゲームを例に挙げるが、ゲームは、任意の種類であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、ゲームは、パズルゲーム、クイズゲーム、アクションゲーム、シューティングゲーム、ロールプレイングゲーム、又はその他の種類であってもよい。
【0020】
例えば、ユーザがボタンB10を選択すると、ゲームが開始する。ゲームが開始すると、ゲーム空間の様子を示すゲーム画面SC2が表示部35に表示される。ユーザは、ボタンB20A~B20Dを操作して、ゲーム空間内でドローンD21を移動させる。ゲーム空間には、中身が分からない箱を示すオブジェクトO22が配置されている。ゲーム空間内でドローンD21がオブジェクトO22に触れると、ユーザは、オブジェクトO22を獲得できる。
【0021】
本実施形態では、オブジェクトO22には、電子商取引の一例であるオンラインショッピングで販売されている商品が関連付けられている。例えば、ユーザがオブジェクトO22を獲得すると、ゲームサーバ10は、電子商取引サーバ20に対し、ユーザのショッピングカートに当該商品を追加することを依頼する。電子商取引サーバ20は、ゲームサーバ10からの依頼に基づいて、ユーザのショッピングカートに当該商品を追加する。
【0022】
例えば、ユーザがオブジェクトO22を獲得すると、図2の左下のゲーム画面SC2のように、ユーザのショッピングカートに、当該オブジェクトO22と関連付けられた商品が追加される。複数のオブジェクトO22がゲーム空間内に配置されている場合、ユーザは、複数のオブジェクトO22を次々と獲得してもよい。ユーザがオブジェクトO22を獲得するたびに、ユーザのショッピングカートに商品が追加される。
【0023】
なお、図2の例では、ユーザがオブジェクトO22を獲得するまでは、何の商品がショッピングカートに追加されるか分からないようになっているが、ユーザがオブジェクトO22を獲得する前に、何の商品がカートに追加されるか分かるようにしてもよい。例えば、オブジェクトO22の表面に、商品を示すテクスチャがマッピングされてもよい。また、オブジェクトO22は、任意の物体であってよく、図2のような箱に限られない。例えば、オブジェクトO22は、商品を示す3次元モデルであってもよい。
【0024】
例えば、ドローンD21が所定のゴール地点に到着すると、ゲームが終了する。ゲームが終了する条件は、任意の条件であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、ユーザがゲーム終了のための操作をすること、ゲーム開始からの経過時間が所定の時間になること、所定数のオブジェクトO22を獲得すること、又はその他の条件に基づいて、ゲームが終了してもよい。ゲームが終了すると、ゲームが終了したことを示す終了画面SC3が表示部35に表示される。終了画面SC3には、ユーザのショッピングカートに追加された商品の情報が示される。
【0025】
例えば、ユーザが、ユーザ端末30のブラウザから、電子商取引のウェブサイトである電子商取引サイトのURLを指定すると、ユーザ端末30が電子商取引サーバ20にアクセスする。電子商取引サイトへのログインが成功すると、ユーザは、電子商取引サイトで自身のショッピングカートの中身を確認できる。なお、ユーザが、ゲームの終了後に電子商取引サイトにログインした場合に、ゲームと電子商取引の連携が実行されてもよい。
【0026】
例えば、ユーザが電子商取引サイトでショッピングカートのリンクを選択すると、ショッピングカートの中身を示すショッピングカート画面が表示部35に表示される。なお、ユーザは、電子商取引サイトではなく、ユーザ端末30にインストールされた電子商取引専用のプログラム(例えば、いわゆるスマホアプリ)でショッピングカードの中身を確認してもよい。
【0027】
図3は、ショッピングカート画面の一例を示す図である。図3のように、ユーザがオブジェクトO22を獲得することによってショッピングカートに追加された商品の情報が、ショッピングカート画面SC4に表示される。ユーザは、ショッピングカート画面SC4から、ショッピングカート内の商品を購入したり、ショッピングカート内の商品を削除したりすることができる。商品の購入及び削除の流れは、公知の電子商取引サイトと同じ流れであってよい。
【0028】
以上のように、ゲームシステム1は、ユーザがゲーム内でオブジェクトO22を獲得すると、電子商取引システム2に対し、オブジェクトO22と関連付けられた商品をショッピングカートに追加することを依頼する。電子商取引システム2は、ゲームシステム1からの依頼に基づいて、ユーザのショッピングカートに当該商品を追加する。これにより、ユーザが、ただ買い物をするのではなく、ゲームという別の楽しみを味わいながら電子商取引を利用するといった新たな体験をすることができるので、ゲームシステム1は、ユーザの興趣性(遊戯性)を高めることができる。以降、本実施形態の詳細を説明する。
【0029】
[3.実施形態で実現される機能]
図4は、実施形態で実現される機能の一例を示す図である。以降、オンラインショッピング以外の電子商取引も想定した機能について説明する。例えば、電子商取引で取引される商品だけではなく、電子商取引で取引されるサービス(例えば、ホテル等の施設、航空券等の交通機関、又はイベント等のチケットの予約サイトで提供される予約サービス)も想定した機能を説明する。
【0030】
[3-1.ゲームシステムで実現される機能]
例えば、ゲームサーバ10は、データ記憶部100、ゲーム実行部101、判定部102、及び処理実行部103を含む。データ記憶部100は、記憶部12により実現される。ゲーム実行部101、判定部102、及び処理実行部103は、制御部11により実現される。
【0031】
[データ記憶部]
データ記憶部100は、ユーザにゲームを提供するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、ゲームにおけるユーザデータベースDB1と、条件データベースDB2と、を記憶する。
【0032】
図5は、ゲームにおけるユーザデータベースDB1の一例を示す図である。ユーザデータベースDB1は、ゲームにおけるユーザアカウントを有するユーザに関する種々の情報が格納されたデータベースである。例えば、ユーザデータベースDB1には、ゲームにおけるユーザアカウント、ゲームサイトへのログイン用のパスワード、電子商取引におけるユーザアカウント、ゲーム状況データ、及びゲーム結果データが格納される。ユーザデータベースDB1には、任意の情報が格納されてよい。ユーザデータベースDB1に格納される情報は、図5の例に限られない。例えば、ユーザデータベースDB1には、ユーザがゲームサイトに登録した個人情報が格納されてもよい。
【0033】
本実施形態では、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、がユーザデータベースDB1に格納されることによって、これらの連携が取られている。例えば、ユーザは、ゲームの利用登録時又はその後の任意のタイミングで、これらのユーザアカウントの連携を行う。なお、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、が同じであってもよい。即ち、ユーザは、1つのユーザアカウントで、ゲーム及び電子商取引の両方を利用できてもよい。この場合、電子商取引におけるユーザアカウントは、ユーザデータベースDB1に格納されなくてもよい。
【0034】
ゲーム状況データは、実行中のゲームの状況を示すデータである。ゲーム状況データは、公知のゲームで採用されているデータであってよく、任意の情報を含んでよい。例えば、ゲーム状況データは、ゲーム空間の現在の様子を示す。ゲーム空間には、仮想視点(仮想カメラ)が設定される。ゲーム画面SC2には、仮想視点からゲーム空間を見た様子が表示される。ゲーム空間は、3次元であってもよいし、2次元であってもよい。
【0035】
なお、AR(Augmented Reality)のゲームが実行される場合、ゲーム空間は、現実空間と合成される仮想空間であってもよい。例えば、ARのゲームが実行される場合には、現実空間で飛行するドローンが撮影した映像と、仮想空間の様子を示す画像と、が合成されてもよい。また、ARのゲーム以外にも、VR(Virtual Reality)又はMR(Mixed Reality)のゲームが実行されてもよい。ゲーム空間は、これらのゲームで利用される空間であればよい。
【0036】
図2の例におけるゲームであれば、ゲーム状況データは、仮想視点の位置、仮想視点の視線方向、ドローンD21の位置、ドローンD21の向き、ドローンD21の移動方向、オブジェクトO22の位置、オブジェクトO22の向き、オブジェクトO22と関連付けられた商品の情報、ユーザが獲得したオブジェクトO22の情報、ユーザのショッピングカートに追加された商品の情報、及びゲーム開始からの経過時間といった情報を含む。図2の例におけるゲーム以外の他のゲームが実行される場合には、ゲーム状況データは、当該他のゲームに応じた情報を含めばよい。
【0037】
ゲーム結果データは、過去にユーザがプレイしたゲーム(既に終了したゲーム)の結果を示す。例えば、ゲーム結果データは、ユーザがゲームをプレイした日時、ユーザが獲得したオブジェクトO22の情報、及び当該オブジェクトO22と関連付けられた商品又はサービスの情報を含む。図2の例におけるゲームであれば、ゲーム結果データは、ドローンD21が触れたオブジェクトO22の情報と、ユーザのショッピングカートに追加された商品の情報と、を含む。ゲーム結果データは、他の情報を含んでもよく、例えば、ユーザが当該商品を購入したか否かを示す情報、又は、その他の情報を含んでもよい。
【0038】
図6は、条件データベースDB2の一例を示す図である。条件データベースDB2は、ゲームにおける所定の条件と、電子商取引における商品又はサービスと、の関係を示すデータベースである。図6の例では、所定の条件と、商品又はサービスと、が1対1の関係であるが、所定の条件と、商品又はサービスと、は1対多、多対1、又は多対多の関係であってもよい。条件データベースDB2には、任意の情報が格納されてよい。条件データベースDB2に格納される情報は、図6の例に限られない。例えば、条件データベースDB2には、電子商取引システム2を識別可能な情報が格納されてもよい。
【0039】
所定の条件は、後述の処理実行部103による処理のトリガーに相当する条件である。本実施形態では、ユーザがオブジェクトO22を獲得することが所定の条件に相当する場合を例に挙げるが、所定の条件は、ゲーム操作に基づいて判定可能な条件であればよく、本実施形態の例に限られない。例えば、所定の条件は、ゲーム操作によって、ゲーム内のものと獲得、完成、又はクリアさせることであってもよい。所定の条件は、ゲーム操作によって更新されるゲーム状況データに基づいて判定可能な条件であってもよい。
【0040】
例えば、所定の条件は、ユーザがゲームで閾値以上のスコアを出すこと、ユーザがゲーム内のミッションをクリアすること、ユーザがゲームをクリアすること、ユーザがゲーム内の敵を倒すこと、又はユーザがゲーム内の味方を助けることであってもよい。所定の条件は、仮想的なオブジェクト(例えば、商品の図又はパズル)を完成すること、仮想的なオブジェクト(例えば、商品)に関するクイズに正解すること、又はその他の条件であってもよい。所定の条件は、ゲーム提供者、電子商取引提供者、又はその他の者により指定された条件であればよい。
【0041】
図6の例では、図2のゲームが実行される場合の条件データベースDB2の一例が示されている。例えば、条件データベースDB2には、オブジェクトO22を識別可能なオブジェクト識別情報と、ユーザが当該オブジェクトO22を獲得した場合にショッピングカートに追加される商品を識別可能な商品識別情報と、が格納される。商品にカラー又はサイズ等の条件が存在する場合には、当該条件も条件データベースDB2に格納されていてもよいし、当該条件は、ユーザが自身で指定してもよい。
【0042】
なお、商品ではなくサービスを取り扱う電子商取引の場合には、商品識別情報ではなく、サービスを識別可能なサービス識別情報が条件データベースDB2に格納される。例えば、ホテル等の施設の予約サービスを取り扱う電子商取引の場合には、施設を識別可能な施設識別情報が条件データベースDB2に格納される。ツアー等の旅行商品の予約サービスを取り扱う電子商取引の場合には、旅行商品を識別可能な旅行商品識別情報が条件データベースDB2に格納される。イベント等のチケットの予約サービスを取り扱う電子商取引の場合には、チケットを識別可能なチケット識別情報が条件データベースDB2に格納される。所定の条件には、電子商取引における何らかの商品又はサービスを識別可能な情報が関連付けられるようにすればよい。
【0043】
本実施形態では、所定の条件と、商品又はサービスと、の関係が電子商取引提供者によって指定されるものとする。電子商取引提供者は、これらの関係を指定して条件データベースDB2の元となるデータを作成する。当該データは、電子商取引提供者によって、ゲームサーバ10に送信される。ゲームサーバ10は、条件データベースDB2に当該データを格納する。所定の条件と、商品又はサービスと、の関係は、ゲーム提供者、電子商取引に出店する個々の加盟店、又は他の者によって指定されてもよい。
【0044】
なお、データ記憶部100に記憶されるデータは、ユーザデータベースDB1及びに限られない。データ記憶部100は、ゲームに関する何らかのデータを記憶すればよい。例えば、データ記憶部100は、ゲームプログラム、オブジェクトO22のデータ等のゲームに必要なデータ、及びゲームにおける画面の表示に必要なデータを記憶してもよい。
【0045】
[ゲーム実行部]
ゲーム実行部101は、ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行する。ゲーム操作は、ゲームの実行中にユーザが行う操作である。本実施形態では、ユーザがボタンB20A~B20Dを選択する操作がゲーム操作に相当する場合を例に挙げるが、ゲーム操作は、任意の操作であってよく、本実施形態の例に限られない。例えば、ゲーム操作は、ドローンD21以外の他のオブジェクトをゲーム空間内で移動させるための操作、ゲームにおける何らかのコマンドの選択、ゲームにおける何らかの選択肢の選択、又はその他の操作であってもよい。ゲーム操作は、操作部34から行われる操作に限られず、音声又はジェスチャによる操作であってもよい。
【0046】
例えば、ゲーム実行部101は、ユーザがユーザ端末30を操作してゲームサーバ10にアクセスすると、ユーザのログイン処理を実行する。ゲーム実行部101は、ユーザが入力したユーザアカウント及びパスワードと、ユーザデータベースDB1に格納されたゲームにおけるユーザアカウント及びパスワードと、が一致するか否かを判定する。ゲーム実行部101は、これらが一致しないと判定した場合には、ログインが失敗したと判定する。ゲーム実行部101は、これらが一致したと判定した場合には、ログインが成功したと判定する。ゲーム実行部101は、ログインが成功したと判定された場合に、ゲームサイトのトップ画面SC1を、ユーザ端末30に表示させる。
【0047】
例えば、ゲーム実行部101は、ユーザがボタンB10を選択してゲームを開始すると、条件データベースDB2に基づいて、ゲーム空間にオブジェクトO22を配置する。ゲーム実行部101は、所定の条件として条件データベースDB2に設定された全てのオブジェクトO22をゲーム空間に配置してもよいし、一部のオブジェクトO22だけをゲーム空間に配置してもよい。例えば、ゲーム実行部101は、ランダムに選択した一部のオブジェクトO22をゲーム空間に配置してもよいし、電子商取引におけるユーザの嗜好に応じた商品又はサービスが関連付けられたオブジェクトO22をゲーム空間に配置してもよい。例えば、電子商取引において、お気に入りリスト等の候補リストによってユーザアカウントに関連付けられているもの、購入履歴や検索履歴にあったもの等、ユーザが購入・利用意欲を示した商品又はサービスをオブジェクトO22と関連付けてゲーム空間に配置する。オブジェクトO22の位置は、予め定められていてもよいし、乱数に基づいて決定されてもよい。
【0048】
例えば、ゲーム実行部101は、予め定められた初期位置にドローンD21を配置する。ゲーム実行部101は、上記のようにして構築したゲーム空間を示すゲーム状況データを生成する。ゲーム実行部101は、ユーザデータベースDB1にゲーム状況データを格納する。ゲームサーバ10は、ユーザ端末30から、ユーザが行ったゲーム操作の内容を示すゲーム操作データを受信する。ゲーム実行部101は、ゲーム操作データが示すゲーム操作に基づいて、ゲーム状況データを更新することによって、ゲームを実行する。例えば、ゲーム実行部101は、ゲーム操作に応じた位置にドローンD21が移動するように、ゲーム状況データを更新する。
【0049】
例えば、ゲーム実行部101は、後述の判定部によってユーザがオブジェクトO22を獲得したと判定された場合には、ユーザがオブジェクトO22を獲得したことをゲーム状況データが示すように、ゲーム状況データを更新する。ゲーム実行部101は、ゲームの内容に応じた更新方法で、ゲーム状況データを更新すればよい。ゲーム状況データの更新方法は、公知のゲームで採用されている方法であってよい。ゲームサーバ10は、ユーザ端末30に対し、更新後のゲーム状況データを送信する。ユーザ端末30は、ゲームサーバ10から、ゲーム状況データを受信する。
【0050】
以降、ゲームが終了するまで、ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で通信が行われることによって、ゲーム状況データが更新される。ゲームが終了すると、ゲーム実行部101は、ゲーム結果データを生成する。ゲーム実行部101は、ユーザデータベースDB1にゲーム結果データを格納する。なお、ゲーム実行部101が実行する処理は、公知のゲームで採用されている処理であればよく、本実施形態の例に限られない。ゲーム実行部101は、ゲームプログラムに基づいて、ゲーム状況データを更新すればよい。
【0051】
[判定部]
判定部102は、ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する。電子商取引サイトにおける商品又はサービスと、所定の条件と、が関連付けられるとは、商品又はサービスを識別可能な情報と、所定の条件を示す情報と、の対応関係が定められていることである。本実施形態では、条件データベースDB2にこれらの対応関係が定められている場合を例に挙げるが、これらの対応関係は、条件データベースDB2以外の他のデータベース、データベースには該当しないテーブル、数式形式のデータ、プログラムコードの一部、又はその他のデータに定められていてもよい。
【0052】
本実施形態では、ユーザがオブジェクトO22を獲得することが所定の条件に相当するので、判定部102は、ゲーム操作に基づいて、商品又はサービスと関連付けられたゲーム内のオブジェクトO22を、ユーザが獲得したか否かを判定することによって、所定の条件が満たされたか否かを判定する。判定部102は、ゲーム操作に応じて更新されたゲーム状況データに基づいて、ユーザがオブジェクトO22を獲得したか否かを判定する。
【0053】
図2の例におけるゲームであれば、判定部102は、ドローンD21と、オブジェクトO22と、の当たり判定を実行する。当たり判定のアルゴリズムは、公知のアルゴリズムであってよい。判定部102は、当たり判定によってドローンD21がオブジェクトO22に触れたと判定されていない場合には、ユーザがオブジェクトO22を獲得していないと判定する。判定部102は、当たり判定によってドローンD21がオブジェクトO22に触れたと判定された場合に、ユーザがオブジェクトO22を獲得したと判定する。
【0054】
なお、判定部102の判定方法は、上記の例に限られない。判定部102は、予め定められた判定方法に基づいて、ユーザがオブジェクトO22を獲得したか否かを判定すればよい。例えば、ユーザがゲーム内のミッションをクリアした場合にオブジェクトO22を獲得する場合には、判定部102は、ゲーム状況データに基づいて、ユーザがミッションをクリアしたか否かを判定する。判定部102は、ユーザがミッションをクリアしたと判定された場合に、ユーザがオブジェクトO22を獲得したと判定する。例えば、パズルゲームであれば、判定部102は、ユーザがオブジェクトO22を完成させたか否かを判定することによって、ユーザがオブジェクトO22を獲得したと判定してもよい。
【0055】
また、ユーザがオブジェクトO22を獲得すること以外の他の条件が設定される場合には、判定部102は、当該他の条件に応じた判定方法で、所定の条件が満たされたか否かを判定すればよい。例えば、判定部102は、オブジェクトO22の獲得とは関係のないミッションをユーザがクリアしたか否かを判定することによって、所定の条件が満たされたか否かを判定してもよい。判定部102は、ゲームにおけるスコアが閾値以上になったか否かを判定することによって、所定の条件が満たされたか否かを判定してもよい。判定部102は、ゲームにおける敵をユーザが倒したか否かを判定することによって、所定の条件が満たされたか否かを判定してもよい。
【0056】
[処理実行部]
処理実行部103は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、電子商取引におけるユーザのユーザアカウントの候補リストに、所定の条件と関連付けられた商品又はサービスを関連付けるための処理を実行する。電子商取引におけるユーザアカウントの候補リストに商品又はサービスを関連付けるとは、電子商取引におけるユーザアカウントの候補リストに商品又はサービスを識別可能な情報を関連付けることである。例えば、ユーザの候補リストへの商品若しくはサービスの追加は、電子商取引におけるユーザアカウントの候補リストに商品又はサービスを関連付けることに相当する。
【0057】
ユーザのユーザアカウントの候補リストは、ECにおいて提供されている商品やサービスをユーザアカウントと関連付けられているものであればよく、例えばお気に入りリスト、ほしい物リスト、いいねリスト、マイリスト、後で買うリストやウォッチリストといったものがその例である。さらに、好ましくは、ユーザの候補リストは、ユーザのショッピングカート(買い物かご)を含む。ショッピングカートは、ユーザはECを利用している以上、決済を行う前に必ず確認されるものであるため、ショッピングカートに追加しておくと、ユーザが確実に確認するので、購入機会をより高めることができる。
【0058】
本実施形態では、処理実行部103は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ユーザのユーザアカウントのショッピングカートに、所定の条件と関連付けられた商品又はサービスを追加するための処理を実行する。即ち、処理実行部103は、電子商取引におけるユーザアカウントにより識別されるショッピングカートに商品識別情報を追加するための処理を実行する。例えば、処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、電子商取引におけるユーザアカウントと、ショッピングカートに追加すべき商品(所定の条件と関連付けられた商品)の商品識別情報と、を送信することによって、当該処理を実行する。
【0059】
なお、処理実行部103が実行する処理は、本実施形態の例に限られない。例えば、処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、ショッピングカートへの商品の追加を依頼するのではなく、自らショッピングカートに商品を追加することによって、上記処理を実行してもよい。処理実行部103は、ショッピングカートに商品を追加することなく、商品の購入処理を実行することによって、上記処理を実行してもよい。処理実行部103は、お気に入りリストに商品を追加することによって、上記処理を実行してもよい。
【0060】
他にも例えば、ホテル等の施設の予約を受け付ける電子商取引であれば、処理実行部103は、予約の候補となるリスト(候補リストの一例)に、所定の条件と関連付けられた施設もしくは施設が提供する所定のサービス(宿泊や食事等のサービス)を追加することによって、上記処理を実行してもよい。航空券等の交通機関の予約を受け付ける電子商取引であれば、処理実行部103は、予約の候補となるリストに、所定の条件と関連付けられた交通機関もしくは交通機関が提供する所定のサービス(切符の購入や予約等のサービス)を追加することによって、上記処理を実行してもよい。例えば、イベント等のチケットの予約を受け付ける電子商取引であれば、処理実行部103は、予約の候補となるリストに、所定の条件と関連付けられたイベントのチケットもしくはイベントに付随して提供される所定のサービス(優先入場権や景品獲得等のサービス)を追加することによって、上記処理を実行してもよい。
【0061】
[3-2.電子商取引システムで実現される機能]
例えば、電子商取引システム2は、データ記憶部200、連携部201、及び提供部202を含む。データ記憶部200は、記憶部22を主として実現される。連携部201及び提供部202は、制御部21を主として実現される。
【0062】
[データ記憶部]
データ記憶部200は、ユーザに電子商取引を提供するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部100は、電子商取引におけるユーザデータベースDB3と、商品データベースDB4と、を記憶する。
【0063】
図7は、電子商取引におけるユーザデータベースDB3の一例を示す図である。電子商取引データベースは、電子商取引におけるユーザアカウントを有するユーザに関する種々の情報が格納されたデータベースである。例えば、電子商取引データベースには、電子商取引におけるユーザアカウント、電子商取引サイトへのログイン用のパスワード、ゲームにおけるユーザアカウント、及びショッピングカートデータが格納される。電子商取引データベースには、任意の情報が格納されてよい。電子商取引データベースに格納される情報は、図7の例に限られない。例えば、電子商取引データベースには、ユーザのお気に入りリストのデータが格納されてもよい。
【0064】
本実施形態では、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、がユーザデータベースDB3に格納されることによって、これらの連携が取られている。例えば、ユーザは、電子商取引における利用登録時又はその後の任意のタイミングで、これらのユーザアカウントの連携を行う。なお、電子商取引におけるユーザデータベースDB3と、ゲームにおけるユーザデータベースDB1と、の何れか一方でのみユーザアカウントの連携が行われてもよい。
【0065】
ショッピングカートデータは、ユーザのショッピングカートの中身を示すデータである。例えば、ショッピングカートデータは、ショッピングカートに追加された商品の商品識別情報、当該商品の数量、当該商品のカラー又はサイズ等の情報、当該商品の単価、当該商品に適用されるクーポン、及びその他の情報を含む。ショッピングカートデータは、公知の電子商取引で採用されている形式のデータであればよい。
【0066】
図8は、商品データベースDB4の一例を示す図である。商品データベースDB4は、電子商取引における商品に関する種々の情報が格納されたデータベースである。例えば、商品データベースDB4には、商品識別情報、商品のタイトル、商品の画像、及び商品の単価が格納される。商品データベースDB4には、任意の情報が格納されてよい。商品データベースDB4に格納される情報は、図8の例に限られない。例えば、商品データベースDB4には、商品を取り扱う加盟店の情報、商品の説明文、及び商品の在庫の情報が格納されてもよい。
【0067】
本実施形態では、商品データベースDB4に格納された商品識別情報の全部又は一部が、ゲームサーバ10が記憶する条件データベースDB2に格納される。即ち、ユーザが電子商取引で購入可能な全部又は一部の商品の商品識別情報が、条件データベースDB2に格納されて、所定の条件と関連付けられる。例えば、電子商取引提供者は、ゲームにおける所定の条件と、商品データベースDB4に商品識別情報が格納された商品の何れかと、を指定することによって、条件データベースDB2の元となるデータを作成する。先述のように、電子商取引提供者以外の他の者が当該データを作成してもよい。
【0068】
なお、データ記憶部200に記憶されるデータは、ユーザデータベースDB3及び商品データベースDB4に限られない。データ記憶部200は、電子商取引に関する何らかのデータを記憶すればよい。例えば、電子商取引において商品ではなくサービスが提供される場合には、データ記憶部200は、電子商取引におけるサービスに関する種々の情報が格納されたサービスデータベースを記憶してもよい。サービスデータベースは、サービスに関する情報が格納されるという点で商品データベースDB4とは異なるが、他の点については、商品データベースDB4と同様である。このため、サービスデータベースは、商品データベースDB4の説明における商品との記載をサービスに読み替えればよい。データ記憶部200は、電子商取引サイトをユーザ端末30に表示させるためのデータ等の他のデータを記憶してもよい。
【0069】
[連携部]
連携部201は、ゲーム及び電子商取引の間の連携に関する各種処理を実行する。例えば、連携部201は、ゲームサーバ10から、ユーザのショッピングカートに商品を追加することを示す依頼を受信した場合に、ユーザのショッピングカートに商品が追加されるように、ユーザデータベースDB3を更新する。連携部201は、ユーザデータベースDB3に格納されたショッピングカートデータのうち、オブジェクトO22を獲得したユーザの電子商取引におけるユーザアカウントと関連付けられたショッピングカートデータを更新する。
【0070】
例えば、ゲームサーバ10からの依頼に、電子商取引におけるユーザアカウントが含まれている場合には、連携部201は、当該ユーザアカウントと関連付けられたショッピングカートデータを更新する。ゲームサーバ10からの依頼に、ゲームにおけるユーザアカウントが含まれている場合には、連携部201は、ユーザデータベースDB3を参照し、ゲームにおけるユーザアカウントと関連付けられた電子商取引におけるユーザアカウントを特定する。連携部201は、当該特定されたユーザアカウントと関連付けられたショッピングカートデータを更新する。
【0071】
[提供部]
提供部202は、ユーザに対し、電子商取引を提供する。例えば、提供部202は、ユーザ端末30に、電子商取引サイトを表示させる。提供部202は、ユーザが電子商取引サイトでショッピングカートに商品を追加する操作を行った場合には、ユーザのショッピングカートに商品を追加する処理を実行する。提供部202は、ユーザが電子商取引サイトでショッピングカートの商品を購入する操作を行った場合には、ユーザが選択した商品の決済を実行する。これらの一連の処理は、公知の電子商取引で採用されている処理と同様であってよい。
【0072】
[3-3.ユーザ端末で実現される機能]
例えば、ユーザ端末30は、データ記憶部300、操作受付部301、及び表示制御部302を含む。データ記憶部300は、記憶部32を主として実現される。操作受付部301及び表示制御部302は、制御部31を主として実現される。
【0073】
[データ記憶部]
データ記憶部300は、ユーザがゲーム及び電子商取引の各々を利用するために必要なデータを記憶する。例えば、データ記憶部300は、ゲームサイト及び電子商取引サイトの各々の画面を表示させるためのブラウザ又は専用プログラム(例えば、いわゆるスマホアプリ)を記憶する。
【0074】
[操作受付部]
操作受付部301は、ユーザの各種操作を受け付ける。例えば、操作受付部301は、ユーザのゲーム操作を受け付ける。操作受付部301は、ゲームサーバ10に対し、ユーザのゲーム操作を示すゲーム操作データを送信する。ユーザが電子商取引サイトで何らかの操作を行った場合には、操作受付部301は、電子商取引サーバ20に対し、当該操作を示すデータを送信する。
【0075】
[表示制御部]
表示制御部302は、各種画面を表示部35に表示させる。例えば、表示制御部302は、トップ画面SC1、ゲーム画面SC2、終了画面SC3、及びショッピングカート画面SC4を表示部35に表示させる。
【0076】
[4.本実施形態で実行される処理]
図9は、ゲームシステム1等で実行される処理の一例を示す図である。制御部11,21,31が、それぞれ記憶部12,22,32に記憶されたプログラムを実行することによって、図9の処理が実行される。図9の処理が実行される前に、ユーザは、ゲームにおけるユーザアカウントと、電子商取引におけるユーザアカウントと、の連携を済ませているものとする。
【0077】
図9のように、ユーザ端末30は、ユーザがゲームサイトのURLを選択すると、ゲームサーバ10との間で、ユーザがゲームサイトにログインするためのログイン処理を実行する(S1)。ゲームサイトへのログインが成功すると、ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、ゲームサイトのトップ画面SC1を表示部35に表示させるための処理が実行される(S2)。ユーザがボタンB10を選択すると、ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、ゲームを開始するための処理が実行される(S3)。
【0078】
ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するための処理が実行される(S4)。ゲームサーバ10は、ユーザがオブジェクトO22を獲得したか否かを判定する(S5)。ユーザがオブジェクトO22を獲得したと判定されない場合(S5:N)、後述のS9の処理に移行する。ユーザがオブジェクトO22を獲得したと判定された場合(S5:Y)、ゲームサーバ10は、電子商取引サーバ20に対し、ショッピングカートへの商品の追加を依頼する(S6)。S6で送信される依頼には、電子商取引におけるユーザアカウントと、ショッピングカートに追加される商品の商品識別情報(ユーザが獲得したオブジェクトO22と関連付けられた商品識別情報)と、が含まれている。
【0079】
なお、S6で送信される依頼は、ゲームにおけるユーザアカウントとともに、例えばオブジェクトO22を獲得した等のゲームの結果のみであってもよい。この場合、電子商取引サーバ20側でゲームにおけるユーザアカウントとゲームの結果に基づいてオブジェクトO22と関連付けられた商品識別情商品を特定して電子商取引におけるユーザアカウントに関連付ける。また、ユーザアカウントの代わりに、ユーザを特定できる他の情報を送信してもよい。さらに、ゲームサーバ10と電子商取引サーバ20とは、その間にさらに別のサーバを介して送受信をしてもよい。この点は、後述の変形例においても同様である。
【0080】
電子商取引サーバ20は、ゲームサーバ10から依頼を受信すると(S7)、ショッピングカートに商品を追加する(S8)。S8では、電子商取引サーバ20は、ゲームサーバ10から受信した依頼に含まれる電子商取引におけるユーザアカウントを取得する。電子商取引サーバ20は、電子商取引におけるユーザデータベースDB3に格納されたショッピングカートデータのうち、当該取得されたユーザアカウントと関連付けられたショッピングカートデータに、ゲームサーバ10から受信した依頼に含まれる商品識別情報を追加する。
【0081】
ゲームサーバ10は、ゲームが終了したか否かを判定する(S9)。ゲームが終了したと判定されない場合(S9:N)、S4の処理に戻る。ゲームが終了したと判定された場合(S9:Y)、ゲームサーバ10及びユーザ端末30の間で、終了画面SC3を表示させるための処理が実行される(S10)。ユーザが電子商取引サイトのカートの中身を見るための操作を行うと、電子商取引サーバ20及びユーザ端末30の間で、ショッピングカート画面SC4を表示させるための処理が実行され(S11)、本処理は終了する。これらの一連の処理の詳細は、先述した通りである。
【0082】
[5.実施形態のまとめ]
本実施形態のゲームシステム1は、ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行する。ゲームシステム1は、ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する。ゲームシステム1は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、電子商取引におけるユーザのユーザアカウントの候補リストに、所定の条件と関連付けられた商品又はサービスを関連付けるための処理を実行する。これにより、ユーザが、ただ買い物をするのではなく、ゲームという別の楽しみを味わいながら電子商取引を利用するといった新たな体験をすることができるので、ゲームシステム1は、ユーザの興趣性を高めることができる。
【0083】
また、ゲームシステム1は、ゲーム操作に基づいて、商品又はサービスと関連付けられたゲーム内のオブジェクトO22を、ユーザが獲得したか否かを判定することによって、所定の条件が満たされたか否かを判定する。これにより、ゲームシステム1は、ユーザがオブジェクトO22を獲得するといった興趣性の高い行為によって、上記新たな体験をすることができるので、ユーザの興趣性を、より高めることができる。
【0084】
また、ゲームシステム1は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ユーザのユーザアカウントのショッピングカートに、所定の条件と関連付けられた商品又はサービスを追加するための処理を実行する。これにより、ショッピングカートに対する商品又はサービスの追加によって、ユーザが確実に商品又はサービスを確認するので、ゲームシステム1は、ユーザによる購入機会をより高めることができる。
【0085】
[6.変形例]
本開示は、以上に説明した実施形態に限定されない。本開示は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜変更可能である。
【0086】
図10は、変形例で実現される機能の一例を示す図である。図10のように、変形例のゲームサーバ10は、特典付与部104、要否選択部105、案内部106、及びレベルアップ部107を含む。特典付与部104、要否選択部105、案内部106、及びレベルアップ部107の各々は、制御部11により実現される。
【0087】
[6-1.変形例1]
例えば、実施形態では、ユーザのゲーム操作に基づいて、所定の条件が満たされたか否かが判定される場合を例に挙げた。ゲーム操作に基づいて実行される処理は、実施形態の例に限られない。例えば、ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスに関する何らかの特典がユーザに付与されてもよい。
【0088】
変形例1のゲームシステム1は、特典付与部104を含む。特典付与部104は、ゲーム操作に基づいて、ユーザに対し、商品又はサービスに関する特典を付与する。特典は、ユーザに対して発生する何らかの利益又は便益である。変形例1では、所定の条件と関連付けられた商品又はサービスのクーポンが特典に相当する場合を例に挙げるが、特典付与部104は、任意の特典を付与してよい。特典付与部104がユーザに付与する特典は、変形例1の例に限られない。例えば、クーポン無しの割引、ユーザが電子商取引で獲得するポイントが増えること、送料が無料になること、何らかの手数料が無料になること、ユーザに無料の商品又はサービスを付与すること、及び商品又はサービスの量が増えることの少なくとも1つが、特典に相当してもよい。
【0089】
特典付与部104は、ゲーム操作に基づいて、ユーザに特典を付与するための条件が満たされたか否かを判定する。変形例1では、当該条件と、実施形態で説明した所定の条件と、が異なる場合を例に挙げるが、当該条件と、実施形態で説明した所定の条件と、が同じであってもよい。当該条件は、ゲームプログラムのコードに定められていてもよいし、ゲームプログラムが参照する設定データに定められていてもよい。特典を付与するための条件の一例として、ショッピングカートに商品を追加するためのオブジェクトO22とは異なる他のオブジェクトを獲得することを説明する。
【0090】
なお、特典付与部104がユーザに特典を付与するための条件と、実施形態で説明した所定の条件と、が同じである場合には、特典付与部104は、ユーザがオブジェクトO22を獲得すると、ショッピングカートに商品を追加するとともに、その商品に使える特典をユーザに付与してもよい。他にも例えば、特典付与部104は、ユーザがオブジェクトO22を獲得すると、ショッピングカートに商品を追加し、その後に指定ルートに沿ってドローンが完走する、又は、所定数のオブジェクトO22を獲得すると、ユーザに特典を付与してもよい。
【0091】
図11は、変形例1で実行されるゲームの一例を示す図である。ユーザがオブジェクトO22を獲得するまでの流れ(図11の左上と右上のゲーム画面SC2)は、実施形態と同様である。図11の左下のゲーム画面SC2のように、ゲーム空間には、特典付与部104がユーザに特典を付与するための他のオブジェクトO23が配置される。例えば、特典付与部104は、ゲーム操作に基づいて、ユーザが他のオブジェクトO23を獲得したか否かを判定する。この判定方法は、ユーザがオブジェクトO22を獲得したか否かの判定方法と同様であってよい。
【0092】
例えば、特典付与部104は、ユーザが他のオブジェクトO23を獲得したと判定されない場合には、ユーザに対し、特典を付与しない。特典付与部104は、ユーザが他のオブジェクトO23を獲得したと判定された場合に、ユーザに対し、特典を付与する。図11の右下のゲーム画面SC2のように、特典付与部104は、ゲームの実行中に、ユーザに対し、特典を付与する。なお、特典付与部104は、ゲームの終了後に、ユーザに対し、特典を付与してもよい。
【0093】
例えば、クーポンが特典に相当する場合、特典付与部104は、電子商取引サーバ20に対し、ユーザにクーポンを付与することを依頼する。この依頼には、電子商取引におけるユーザアカウントと、クーポンを識別可能なクーポンコードと、が含まれている。電子商取引サーバ20は、依頼を受け付けると、電子商取引におけるユーザアカウントと、クーポンを識別可能なクーポンコードと、に基づいて、ユーザにクーポンを付与する。ユーザは、電子商取引における当該クーポンを利用できる。クーポンの付与方法自体は、公知の電子商取引で採用されている方法と同様であってよい。
【0094】
なお、クーポン以外の他の特典がユーザに付与される場合には、特典付与部104は、当該他の特典に応じた処理を実行すればよい。例えば、クーポン無しの割引が特典に相当する場合、特典付与部104は、電子商取引サーバ20に対し、商品又はサービスの割引を適用することを依頼する。電子商取引サーバ20は、依頼を受け付けると、商品又はサービスの割引を適用する。割引の適法方法自体は、公知の電子商取引で採用されている方法と同様であってよい。他の特典についても同様であり、特典の付与方法自体は、公知の電子商取引で採用されている方法と同様であってよい。
【0095】
変形例1のゲームシステム1は、ゲーム操作に基づいて、ユーザに対し、商品又はサービスに関する特典を付与する。ゲームシステム1は、ユーザの興趣性を、より高めることができる。例えば、ユーザに対し、ゲーム空間の中から、商品のクーポンを獲得するための他のオブジェクトO23を探すといった楽しみを与えることができるので、ゲームをプレイする動機付けを与えることができる。例えば、ゲームシステム1は、新たな顧客の獲得と、電子商取引における拡販と、を図ることもできる。
【0096】
[6-2.変形例2]
例えば、実施形態では、ユーザがオブジェクトO22を獲得すると、当該オブジェクトO22と関連付けられた商品がショッピングカートに自動的に追加される場合を例に挙げた。当該商品は、ユーザによっては不要なことがある。このため、変形例2では、ユーザがオブジェクトO22を獲得した場合に、ユーザに対し、当該オブジェクトO22と関連付けられた商品をショッピングカートに追加するか否かを選択させるようにしてもよい。
【0097】
変形例2のゲームシステム1は、要否選択部105を含む。要否選択部105は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、電子商取引におけるユーザアカウントと、商品又はサービスと、の関連付けの要否を、ゲーム内でユーザに選択させる。関連付けの要否とは、処理実行部103に当該関連付けのための処理を実行させるか否かである。例えば、要否選択部105は、ユーザが関連付けの要否を選択するための画像を、ゲーム内で表示させる。当該画像は、関連付けが必要であることを示す第1の画像と、関連付けが不要であることを示す第2の画像と、を含む。
【0098】
図12は、変形例2で実行されるゲームの一例を示す図である。例えば、図12の左上のゲーム画面SC2の状態で、ユーザがオブジェクトO22を獲得すると、図12の右上のゲーム画面SC2のように、要否選択部105は、当該オブジェクトO22と関連付けられた商品をショッピングカートに追加するか否かを示す画像I24を、ゲーム画面SC2に表示させる。画像I24は、ショッピングカートに商品を追加することを示すボタンB240(先述の第1の画像の一例)と、ショッピングカートに商品を追加しないことを示すボタンB241(先述の第2の画像の一例)と、を含む。ユーザは、ボタンB240又はボタンB241の何れかを選択する。
【0099】
なお、要否選択部105は、画像I24とは異なる他の画像をユーザ端末30に表示させることによって、ユーザに関連付けの要否を選択させてもよい。他にも例えば、要否選択部105は、ユーザの操作を受け付けるための画像をゲーム画面SC2に表示させるのではなく、操作部34から所定の操作を行う旨のメッセージ(例えば、「ショッピングカートに商品を追加する場合には、操作部34の○○ボタンを押下して下さい」といったメッセージ)をゲーム画面SC2に表示させることによって、ユーザに関連付けの要否を選択させてもよい。
【0100】
変形例2の処理実行部103は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ゲーム内で行われた要否の選択結果に基づいて、実施形態で説明した処理を実行する。例えば、処理実行部103は、ユーザがボタンB240を選択した場合には、図12の左下のゲーム画面SC2のように、実施形態で説明した処理を実行し、ショッピングカートに商品を追加する。処理実行部103は、ユーザがボタンB241を選択した場合には、図12の右下のゲーム画面SC2のように、実施形態で説明した処理を実行せず、ショッピングカートに商品を追加しない。ユーザが他の操作によって要否を選択する場合には、処理実行部103は、当該他の操作に基づいて、ショッピングカートに商品を追加するか否かを決定してもよい。
【0101】
変形例2のゲームシステム1は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ユーザアカウントと、商品又はサービスと、の関連付けの要否を、ゲーム内でユーザに選択させる。ゲームシステム1は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ゲーム内で行われた要否の選択結果に基づいて、実施形態で説明した処理を実行する。ゲームシステム1は、実施形態で説明した処理の要否をユーザに選択させることができるので、ユーザの利便性が高まる。例えば、不要な商品がショッピングカートに追加されてしまうと、ユーザがショッピングカートから商品を削除する手間が発生してしまうが、ゲーム内でユーザに要否を選択させることによって、このような手間が発生することを防止できる。実施形態のように、ユーザがオブジェクトO22を獲得するまでは、何の商品がショッピングカートに追加されるか分からない場合には、ユーザの利便性が特に高まる。
【0102】
[6-3.変形例3]
例えば、変形例2では、ゲーム内でユーザに要否を選択させる場合を例に挙げた。要否選択部105は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ユーザアカウントと、商品又はサービスと、の関連付けの要否を、ゲームの終了後にユーザに選択させてもよい。要否選択部105は、ゲームの終了後に、複数の要否を一度にまとめてユーザに選択させてもよい。
【0103】
図13は、変形例3の終了画面SC3の一例を示す図である。図13のように、ユーザが複数のオブジェクトO22を獲得してゲームが終了した場合には、要否選択部105は、商品ごとに、ショッピングカートに追加するか否かを示すボタンB30A~B30Cを含む終了画面SC3をユーザ端末30に表示させる。例えば、ユーザがボタンB30Aを選択すると、ユーザは、全ての商品を一括でショッピングカートに追加できる。ユーザがボタンB30Bを選択すると、ユーザは、1つ目の商品をショッピングカートに追加できる。ユーザがボタンB30Cを選択すると、ユーザは、2つ目の商品をショッピングカートに追加できる。
【0104】
変形例2の処理実行部103は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ゲームの終了後に行われた要否の選択結果に基づいて、実施形態で説明した処理を実行する。ゲームの終了後に要否が選択される点で変形例1とは異なるが、処理実行部103が、ユーザが選択した要否に基づいて、実施形態で説明した処理を実行する点は、変形例1と同様である。処理実行部103は、電子商取引サーバ20に対し、ユーザにより関連付けが必要と選択された商品をショッピングカートに追加するように依頼する。
【0105】
変形例3のゲームシステム1は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ユーザアカウントと、商品又はサービスと、の関連付けの要否を、ゲームの終了後にユーザに選択させる。ゲームシステム1は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、ゲームの終了後に行われた要否の選択結果に基づいて、実施形態で説明した処理を実行する。ゲームシステム1は、実施形態で説明した処理の要否をユーザに選択させることができるので、ユーザの利便性が高まる。更に、ゲームの終了後に要否をユーザに選択させることによって、ゲームの流れが途中で止まることを防止できるので、ユーザの興趣性をより高めることができる。
【0106】
[6-4.変形例4]
例えば、ユーザがゲームを終了した後に、ショッピングカート画面SC4に案内してもよい。変形例4のゲームシステム1は、案内部106を含む。案内部106は、ゲームの終了後に、処理実行部103の処理によってユーザアカウントと関連付けられた商品又はサービスに関する電子商取引の画面(例えば、ショッピングカート画面SC4)に、ユーザを案内する。変形例4では、案内部106が終了画面SC3で案内をする場合を例に挙げるが、案内部106は、終了画面SC3以外の他の画面で案内をしてもよい。
【0107】
図14は、変形例3の終了画面SC3の一例を示す図である。案内部106は、ショッピングカート画面SC4へのリンクを示すボタンB31を含む終了画面SC3をユーザ端末30に表示させることによって、電子商取引の画面にユーザを案内する。案内部106は、終了画面SC3以外の他の画面に、同様のリンクを示す画像を表示させてもよい。ユーザがボタンB31を選択すると、ユーザ端末30は、ショッピングカート画面SC4を表示部35に表示させる。ショッピングカート画面SC4の表示のための処理は、実施形態と同様であってよい。なお、ボタンB31が示すリンクは、ショッピングカート画面SC4へのリンクではなく、ショッピングカートに追加された商品の商品ページへのリンクであってもよい。
【0108】
変形例4のゲームシステム1は、ゲームの終了後に、ユーザアカウントと関連付けられた商品又はサービスに関する電子商取引の画面に、ユーザを案内する。ゲームシステム1は、ゲームの終了後にユーザをそのまま電子商取引の画面にアクセスさせることができるので、ユーザの利便性を高めることができる。
【0109】
[6-5.変形例5]
例えば、ユーザが、オブジェクトO22の獲得によってショッピングカートに追加された商品を購入した場合には、ゲームがレベルアップしてもよい。レベルアップとは、ゲームのレベルが上昇することであり、具体的には、例えばゲームの難易度が上がったり、新たなステージ等が開放されたり、ゲームキャラクターが強くなったり、新たなゲームアイテムやゲーム報酬がユーザに付与されたりするなど公知のものであればよい。ユーザデータベースDB1には、ユーザのレベルが格納される。変形例5のゲームシステム1は、レベルアップ部107を含む。レベルアップ部107は、処理実行部103の処理によってユーザアカウントと関連付けられた商品又はサービスに関する取引をユーザが行った場合に、ゲームをレベルアップさせる。例えば、ゲームのレベルが高いほど、ゲームの難易度が高くなるが、変形例1で説明した特典が良くなるようにしてもよい。
【0110】
例えば、ユーザがショッピングカートに追加された商品を購入すると、電子商取引サーバ20は、ゲームサーバ10に対し、ユーザが商品を購入したことを示す通知を送信する。ゲームサーバ10は、当該通知を受信することによって、ユーザが商品を購入したことを特定できる。レベルアップ部107は、ユーザデータベースDB1に格納されたユーザのレベルを上げる。変形例5では、ユーザは、自身のレベルの応じたゲームをプレイできる。データ記憶部100は、レベルごとに、ゲームプログラムを記憶する。ゲーム実行部101は、ユーザのレベルに応じたゲームプログラム又はゲーム設定に基づいて、ゲームを実行する。ゲームをレベルアップする方法は、公知のゲームで採用されている方法であってよい。
【0111】
変形例5のゲームシステム1は、ユーザアカウントと関連付けられた商品又はサービスに関する取引をユーザが行った場合に、ゲームをレベルアップさせる。ゲームシステム1は、ユーザによる実際の取引の有無をゲームのレベルに影響させることによって、ユーザの興趣性を、より高めることができる。例えば、ゲームの実施と、商品の購入又はサービスの利用と、の間に双方向性を持たせることによって、ユーザに商品の購入又はサービスの利用をさせる動機付けを与えることができるので、更なる拡販を図ることができる。
【0112】
[6-6.変形例6]
例えば、ゲームシステム1は、複数の電子商取引システム2と連携してもよい。変形例6では、オンラインショッピングの電子商取引システム2、ホテル等の施設の予約を受け付ける電子商取引システム2(以降、施設予約の電子商取引システム2)、及びイベント等のチケットの予約を受け付ける電子商取引システム2(以降、チケット予約の電子商取引システム2)といった3つを例に挙げる。ゲームシステム1が連携する電子商取引システム2の数は、3つに限られず、2つ又は4つ以上であってもよい。
【0113】
ゲームシステム1と、個々の電子商取引システム2と、の間の連携の処理は、実施形態及び変形例1~5と同様であってよい。変形例6では、1つのゲームの中で、複数の電子商取引システム2の各々の所定の条件が設定されているものとする。図2のゲームの例であれば、オンラインショッピングの電子商取引システム2用のオブジェクトO22、施設予約の電子商取引システム2用のオブジェクトO22、及びチケット予約の電子商取引システム2用のオブジェクトO22がゲーム空間に配置されるものとする。
【0114】
変形例6の判定部102は、ゲーム操作に基づいて、複数の電子商取引システム2の各々の所定の条件が満たされたか否かを判定する。例えば、判定部102は、オンラインショッピングの電子商取引システム2用のオブジェクトO22、施設予約の電子商取引システム2用のオブジェクトO22、及びチケット予約の電子商取引システム2用のオブジェクトO22の各々がユーザによって獲得されたか否かを判定する。個々のオブジェクトO22の獲得の判定方法は、実施形態と同様であってよい。
【0115】
変形例6の処理実行部103は、複数の電子商取引システム2のうち、所定の条件が満たされたと判定された電子商取引システム2の処理を実行する。例えば、処理実行部103は、オンラインショッピングの電子商取引システム2用のオブジェクトO22をユーザが獲得したと判定された場合には、当該オブジェクトO22と関連付けられた商品を、オンラインショッピングの電子商取引システム2のショッピングカートに追加する処理を実行する。
【0116】
例えば、処理実行部103は、施設予約の電子商取引システム2用のオブジェクトO22をユーザが獲得したと判定された場合には、当該オブジェクトO22と関連付けられた施設を、施設予約の電子商取引システム2の候補リストに追加する処理を実行する。処理実行部103は、チケット予約の電子商取引システム2用のオブジェクトO22をユーザが獲得したと判定された場合には、当該オブジェクトO22と関連付けられたチケットを、チケット予約の電子商取引システム2の候補リストに追加する処理を実行する。
【0117】
変形例6のゲームシステム1は、ゲーム操作に基づいて、複数の電子商取引システム2の各々の所定の条件が満たされたか否かを判定する。ゲームシステム1は、複数の電子商取引システム2のうち、所定の条件が満たされたと判定された電子商取引システム2の処理を実行する。ゲームシステム1は、複数の電子商取引システム2と連携することによって、ユーザの興趣性を、より高めることができる。ゲームシステム1は、より多くの電子商取引における販促を実現できる。
【0118】
[6-7.変形例7]
例えば、変形例6において、ゲーム実行部101は、複数の電子商取引システム2のうち、所定の条件と関連付けられた電子商取引システム2を識別可能な情報を、ゲーム内で表示させてもよい。当該情報は、ユーザが視覚的に認識可能な情報であればよい。変形例7では、ゲーム実行部101は、オブジェクトO22の色によって、当該オブジェクトO22に対応する電子商取引システム2を識別可能とする。
【0119】
図15は、変形例7のゲーム画面SC2の一例を示す図である。例えば、図15の左上のゲーム画面SC2のように、ゲーム実行部101は、オンラインショッピングの電子商取引システム2の商品と関連付けられたオブジェクトO22Aを、第1の色でゲーム画面SC2に表示させる。ゲーム実行部101は、図15の左下のゲーム画面SC2のように、施設予約の電子商取引システム2のサービスと関連付けられたオブジェクトO22Bを、第2の色でゲーム画面SC2に表示させる。
【0120】
なお、ゲーム実行部101は、オブジェクトO22の色以外の情報によって、電子商取引システム2を識別可能にしてもよい。例えば、ゲーム実行部101は、オブジェクトO22のサイズ、形状、表面のテクスチャ、又はエフェクトによって、電子商取引システム2を識別可能にしてもよい。ゲーム実行部101は、オブジェクト22の見た目ではなく、電子商取引システム2を示すマークやメッセージをゲーム画面SC2に表示させることによって、電子商取引システム2を識別可能にしてもよい。
【0121】
変形例7のゲームシステム1は、複数の電子商取引システム2のうち、所定の条件と関連付けられた電子商取引システム2を識別可能な情報を、ゲーム内で表示させる。ゲームシステム1は、所定の条件と、電子商取引システム2と、の関係がゲーム内で分かりやすくなるので、ユーザの利便性を、より高めることができる。
【0122】
[6-8.変形例8]
例えば、変形例6,7では、1つのゲーム内で複数の電子商取引システム2が混在する場合を例に挙げたが、電子商取引システム2ごとに、ゲーム又はゲームパートが用意されていてもよい。ゲームパートとは、1つのゲームの中の一部分である。例えば、ある1つのゲームの中で複数のルートが定められている場合には、個々のルートは、ゲームパートに相当する。ある1つのゲームの中で複数のストーリーが定められている場合には、個々のストーリーは、ゲームパートに相当する。他にも例えば、複数のステージが存在するゲームであれば、個々のステージは、ゲームパートに相当する。
【0123】
図16は、変形例8で実行されるゲームの一例を示す図である。例えば、ゲーム実行部101は、複数の電子商取引システム2の各々のゲーム又はゲームパートの中から、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートを実行する。図16の例では、ある1つのゲームの中で複数のルート(ゲームパートの一例)が定められている。ユーザは、ボタンB11A~B11Cの何れかを選択することによって、複数のルートのうちの何れかを選択する。ゲーム実行部101は、ユーザが選択したルートに対応する電子商取引システム2のオブジェクトO22をゲーム空間に配置する。
【0124】
例えば、ユーザが、ボタンB11Aを選択することによって、オンラインショッピングの電子商取引システム2のルートを選択した場合には、ゲーム実行部101は、オンラインショッピングの電子商取引システム2のオブジェクトO22を、ゲーム空間に配置する。この場合、施設予約の電子商取引システム2のオブジェクトO22と、チケット予約の電子商取引システム2のオブジェクトO22と、はゲーム空間に配置されない。
【0125】
例えば、ユーザが、ボタンB11Bを選択することによって、施設予約の電子商取引システム2のルートを選択した場合には、ゲーム実行部101は、施設予約の電子商取引システム2のオブジェクトO22を、ゲーム空間に配置する。この場合、オンラインショッピングの電子商取引システム2のオブジェクトO22と、チケット予約の電子商取引システム2のオブジェクトO22と、はゲーム空間に配置されない。
【0126】
例えば、ユーザが、ボタンB11Cを選択することによって、チケット予約の電子商取引システム2のルートを選択した場合には、ゲーム実行部101は、チケット予約の電子商取引システム2のオブジェクトO22を、ゲーム空間に配置する。この場合、オンラインショッピングの電子商取引システム2のオブジェクトO22と、施設予約の電子商取引システム2のオブジェクトO22と、はゲーム空間に配置されない。
【0127】
なお、ユーザは、ゲームパートではなく、ゲームを選択してもよい。例えば、ユーザが、オンラインショッピングの電子商取引システム2のゲーム(例えば、商品のパズルを完成させるパズルゲーム)を選択した場合には、ゲーム実行部101は、当該ゲームを実行する。ユーザが、施設予約の電子商取引システム2のゲーム(例えば、ホテルに関するクイズゲーム)を選択した場合には、ゲーム実行部101は、当該ゲームを実行する。ユーザが、チケット予約の電子商取引システム2のゲーム(例えば、イベント会場を舞台にしたアクションゲーム)を選択した場合には、ゲーム実行部101は、当該ゲームを実行する。
【0128】
変形例8の判定部102は、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートにおけるゲーム操作に基づいて、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートの所定の条件が満たされたか否かを判定する。変形例8では、個々のゲーム又はゲームパートに、所定の条件が定められているものとする。ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートが対象となる点で実施形態とは異なるが、判定部102の判定方法自体は、実施形態と同様である。
【0129】
変形例8の処理実行部103は、複数の電子商取引システム2のうち、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートに対応する電子商取引システム2の処理を実行する。ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートが対象となる点で実施形態とは異なるが、処理実行部103により実行される処理自体は、実施形態又は変形例7と同様である。
【0130】
変形例8のゲームシステム1は、複数の電子商取引システム2の各々のゲーム又はゲームパートの中から、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートを実行する。ゲームシステム1は、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートにおけるゲーム操作に基づいて、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートの所定の条件が満たされたか否かを判定。ゲームシステム1は、複数の電子商取引システム2のうち、ユーザにより選択されたゲーム又はゲームパートに対応する電子商取引システム2の処理を実行する。ゲームシステム1は、複数の電子商取引システム2と連携することによって、ユーザの興趣性を、より高めることができる。更に、ゲームシステム1は、ゲーム又はゲームパートと、電子商取引システム2と、を対応付けることによって、これらの関係が分かりやすくなるので、ユーザの利便性を、より高めることができる。
【0131】
[6-9.その他の変形例]
例えば、上記変形例を組み合わせてもよい。
【0132】
例えば、実施形態では、ゲームサーバ10で主な処理が実行される場合を説明したが、ゲームサーバ10で実行されるものとして説明した処理は、電子商取引サーバ20で実行されてもよい。この場合、ゲームシステム1が存在せずに、電子商取引システム2が本開示に係るシステムに相当してもよい。電子商取引システム2は、ゲームの機能と、電子商取引の機能と、の両方を有することになる。本開示に係るシステムは、ゲームシステム1及び電子商取引システム2以外の他のシステムであってもよい。ゲームサーバ10で実行されるものとして説明した処理は、ユーザ端末30又は他のコンピュータで実行されてもよいし、複数のコンピュータで分担されてもよい。
【0133】
[7.付記]
例えば、システムは、下記のような構成も可能である。
(1)
ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行するゲーム実行部と、
前記ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する判定部と、
前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記電子商取引における前記ユーザのユーザアカウントの候補リストに前記商品又は前記サービスを関連付けるための処理を実行する処理実行部と、
を含むシステム。
(2)
前記判定部は、前記ゲーム操作に基づいて、前記商品又は前記サービスと関連付けられた前記ゲーム内のオブジェクトを、前記ユーザが獲得したか否かを判定することによって、前記所定の条件が満たされたか否かを判定する、
(1)に記載のシステム。
(3)
前記システムは、前記ゲーム操作に基づいて、前記ユーザに対し、前記商品又は前記サービスに関する特典を付与する特典付与部を更に含む、
(1)又は(2)に記載のシステム。
(4)
前記処理実行部は、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ユーザアカウントのショッピングカートに前記商品又は前記サービスを追加するための前記処理を実行する、
(1)~(3)の何れかに記載のシステム。
(5)
前記システムは、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ユーザアカウントと、前記商品又は前記サービスと、の関連付けの要否を、前記ゲーム内で前記ユーザに選択させる要否選択部を更に含み、
前記処理実行部は、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ゲーム内で行われた前記要否の選択結果に基づいて、前記処理を実行する、
(1)~(4)の何れかに記載のシステム。
(6)
前記システムは、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ユーザアカウントと、前記商品又は前記サービスと、の関連付けの要否を、前記ゲームの終了後に前記ユーザに選択させる要否選択部を更に含み、
前記処理実行部は、前記所定の条件が満たされたと判定された場合に、前記ゲームの終了後に行われた前記要否の選択結果に基づいて、前記処理を実行する、
(1)~(5)の何れかに記載のシステム。
(7)
前記システムは、前記ゲームの終了後に、前記処理によって前記ユーザアカウントと関連付けられた前記商品又は前記サービスに関する前記電子商取引の画面に、前記ユーザを案内する案内部を更に含む、
(1)~(6)の何れかに記載のシステム。
(8)
前記システムは、前記処理によって前記ユーザアカウントと関連付けられた前記商品又は前記サービスに関する取引を前記ユーザが行った場合に、前記ゲームをレベルアップさせるレベルアップ部を更に含む、
(1)~(7)の何れかに記載のシステム。
(9)
前記判定部は、前記ゲーム操作に基づいて、複数の電子商取引システムの各々の前記所定の条件が満たされたか否かを判定し、
前記処理実行部は、前記複数の電子商取引システムのうち、前記所定の条件が満たされたと判定された前記電子商取引システムの前記処理を実行する、
(1)~(8)の何れかに記載のシステム。
(10)
前記ゲーム実行部は、前記複数の電子商取引システムのうち、前記所定の条件と関連付けられた前記電子商取引システムを識別可能な情報を、前記ゲーム内で表示させる、
(9)に記載のシステム。
(11)
前記ゲーム実行部は、複数の前記電子商取引システムの各々の前記ゲーム又はゲームパートの中から、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートを実行し、
前記判定部は、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートにおける前記ゲーム操作に基づいて、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートの前記所定の条件が満たされたか否かを判定し、
前記処理実行部は、前記複数の電子商取引システムのうち、前記ユーザにより選択された前記ゲーム又はゲームパートに対応する前記電子商取引システムの前記処理を実行する、
(1)~(10)の何れかに記載のシステム。
【符号の説明】
【0134】
1 ゲームシステム、2 電子商取引システム、N ネットワーク、10 ゲームサーバ、11,21,31 制御部、12,22,32 記憶部、13,23,33 通信部、20 電子商取引サーバ、30 ユーザ端末、34 操作部、35 表示部、100 データ記憶部、101 ゲーム実行部、102 判定部、103 処理実行部、104 特典付与部、105 要否選択部、106 案内部、107 レベルアップ部、200 データ記憶部、201 連携部、202 提供部、300 データ記憶部、301 操作受付部、302 表示制御部、DB1 ユーザデータベース、DB2 条件データベース、DB3 ユーザデータベース、DB4 商品データベース、SC1 トップ画面、SC2 ゲーム画面、SC3 終了画面、SC4 ショッピングカート画面。

【要約】
【課題】電子商取引におけるユーザアカウントを有するユーザの興趣性を高める。
【解決手段】システム(1)のゲーム実行部(101)は、ユーザのゲーム操作に基づいて、ゲームを実行する。判定部(102)は、ゲーム操作に基づいて、電子商取引における商品又はサービスと関連付けられた所定の条件が満たされたか否かを判定する。処理実行部(103)は、所定の条件が満たされたと判定された場合に、電子商取引におけるユーザのユーザアカウントの候補リストに商品又はサービスを関連付けるための処理を実行する。
【選択図】図4

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16