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特許7542739プリントアセンブリ及びプリントアセンブリを使用する方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-22
(45)【発行日】2024-08-30
(54)【発明の名称】プリントアセンブリ及びプリントアセンブリを使用する方法
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/01 20060101AFI20240823BHJP
【FI】
B41J2/01 307
B41J2/01 301
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2023521819
(86)(22)【出願日】2021-10-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-11-15
(86)【国際出願番号】 US2021056451
(87)【国際公開番号】W WO2022093691
(87)【国際公開日】2022-05-05
【審査請求日】2023-05-17
(31)【優先権主張番号】63/107,137
(32)【優先日】2020-10-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390041542
【氏名又は名称】ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】スタール、ジョン
(72)【発明者】
【氏名】ブロンバーグ、ヴァディム
【審査官】島▲崎▼ 純一
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-144037(JP,A)
【文献】特開2018-001414(JP,A)
【文献】特表2015-522438(JP,A)
【文献】特開2013-193222(JP,A)
【文献】特開2010-149318(JP,A)
【文献】特開2009-136758(JP,A)
【文献】特開2018-047562(JP,A)
【文献】特開2020-093259(JP,A)
【文献】国際公開第2010/055751(WO,A1)
【文献】国際公開第2014/006877(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0009110(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0056582(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0282461(US,A1)
【文献】特開2006-248076(JP,A)
【文献】特開2017-193124(JP,A)
【文献】特開2016-215421(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2012-0100188(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 2/01 - 2/215
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられたプリンティングヘッドであって、複数のプリントヘッドを含む、プリンティングヘッドと、
ハウジングの底端に近接して配置された基板であって、複数の開口を有し、前記複数のプリントヘッドの各々は、前記複数の開口のうちの対応する1つの開口内に設けられている、基板と、
前記複数の開口のうちの対応する1つに隣接して前記基板に固定された少なくとも1つの調整ブロックであって、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つのプリントヘッドの位置を調整するように構成されている少なくとも1つの調整ブロックと、
を含み、
前記少なくとも1つの調整ブロックは可動部とヒンジとを有し、前記ヒンジは固定部に対して可動部を屈曲することを可能とし、前記可動部はナブを有し、前記可動部が外向きに屈曲した場合に前記ナブは前記プリントヘッドの部分に接触する、ように構成されている、
作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリ。
【請求項2】
前記ハウジングに結合された支持ブラケットと、
前記ハウジングを通って延びる、前記作動軸に垂直な中心軸の周りに前記ハウジングを回転させるために、前記支持ブラケットに向かって伸張可能であり、前記支持ブラケットから離れる方向に引き込み可能な少なくとも1つの調整部材を含むヨーバーと、
をさらに含む、請求項1に記載のプリントアセンブリ。
【請求項3】
前記支持ブラケットを通って延びる中心ピボットと、
前記中心軸に沿ったリニア横断ステージと、
をさらに含み、
前記支持ブラケットは前記リニア横断ステージに旋回可能に固定され、
前記ヨーバーは前記リニア横断ステージに固定されている、
請求項2に記載のプリントアセンブリ。
【請求項4】
前記ハウジング内の複数のプリントヘッドインターフェースボードであって、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つに結合されている、複数のプリントヘッドインターフェースボードと、
前記ハウジング内に設けられ、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードのうちの少なくとも1つに電気的に結合されている、少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードと、
をさらに含む、請求項1に記載のプリントアセンブリ。
【請求項5】
前記プリンティングヘッドは、前記ハウジングに対して、前記作動軸を横断する方向に平行移動可能である、
請求項1に記載のプリントアセンブリ。
【請求項6】
前記ハウジングのビルド側壁に取り付けられたヒートシステムであって、熱をプリントアセンブリの下方に向けるための少なくとも1つのエネルギ源を含む、ヒートシステム、を含む、
請求項1に記載のプリントアセンブリ。
【請求項7】
前記ヒートシステムは、前記ハウジングの前記ビルド側壁に沿って互いに並行に延在する一対のエネルギ源をさらに含む、
請求項6に記載のプリントアセンブリ。
【請求項8】
前記少なくとも1つのエネルギ源を横切ってエアを送達するエア分配システムをさらに含み、
前記少なくとも1つのエネルギ源はエンクロージャ内に設けられ、
前記エア分配システムは前記エンクロージャを通してエアを提供する、
請求項6に記載のプリントアセンブリ。
【請求項9】
前記ハウジングをリニア横断ステージに係合するロック機構およびローラベアリングを含むカップリングを含むプリンティングヘッドレセプタクルに対する前記ハウジングの動作を、前記作動軸を横断する方向に可能にする、前記プリンティングヘッドレセプタクル、
をさらに含む、請求項6に記載のプリントアセンブリ。
【請求項10】
前記複数のプリントヘッドに材料が接触することを防止するように構成されているパウダープラウをさらに含み、
前記パウダープラウは、前記基板の側壁に近接して設けられ、
前記パウダープラウは、前記パウダープラウの底縁が前記基板の下方に延在する下降位置と、前記パウダープラウの前記底縁が前記基板の前記底端の上方にある上昇位置との間で移動可能である、
請求項6に記載のプリントアセンブリ。
【請求項11】
付加製造装置の作動軸に沿って延在するレールを横断する方向に移動可能なリニア横断ステージを提供し、
請求項1に記載のプリントアセンブリが前記作動軸を横断する方向に前記リニア横断ステージに沿って移動可能であるように、前記プリントアセンブリを前記リニア横断ステージに結合し、
前記ハウジングを通るユーティリティポートを介して、前記プリントアセンブリに、前記付加製造装置の少なくとも1つのユーティリティを結合する、
前記付加製造装置のプリントアセンブリを使用する方法。
【請求項12】
前記プリントアセンブリの前記ハウジングは、前記ハウジングを前記リニア横断ステージに係合するロック機構およびローラベアリングを含むカップリングを含むプリンティングヘッドレセプタクルを通して前記リニア横断ステージに結合されている、
請求項11に記載のプリントアセンブリを使用する方法。
【請求項13】
前記プリンティングヘッドレセプタクルに対して前記ハウジングを回転させるために、ヨーバーを通って延在する少なくとも1つの調整部材を伸張または引き込み、
前記ヨーバーは、前記ハウジングと前記プリンティングヘッドレセプタクルとの間に設けられている、
請求項12に記載のプリントアセンブリを使用する方法。
【請求項14】
前記プリンティングヘッドの基板に形成された複数の開口のうちの対応する1つの開口内に調整ブロックを設け、
前記複数の開口の各々の中にプリントヘッドを位置決めし、
前記調整ブロックの調整部材を調整して、複数の前記プリントヘッドのうちの対応する1つと係合し、対応する前記プリントヘッドを対応する開口内で平行移動させる、
請求項11に記載のプリントアセンブリを使用する方法。
【請求項15】
前記プリントアセンブリの側壁に沿って延在する少なくとも1つのエネルギ源から熱を生成し、
エアを加熱し、加熱された前記エアを前記プリンティングヘッドの下方に導くために、前記少なくとも1つのエネルギ源にわたってエアを吹き付ける、
ことをさらに含む、
請求項11に記載のプリントアセンブリを使用する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書は概して、プリントアセンブリに関し、より具体的には、装置を製造するためのプリントアセンブリおよびそれを使用するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリントアセンブリを利用して、3次元の物体または部品などのビルド材料から物体を層状に「ビルド」することができる。プリントアセンブリの初期反復は、3次元部分のプロトタイピングに使用された。しかしながら、プリントアセンブリテクノロジーが改善されるにつれて、パーツの大規模な商業的製造のためにプリントアセンブリを利用することに対する関心が高まっている。商業的製造におけるプリントアセンブリのスケーリングの問題はそれだけに限らないが、ビルド領域に対するプリントアセンブリの位置決めおよび位置合わせを可能にすること、ビルド領域の不規則性を検出すること、およびプリントアセンブリの構成要素への汚染を防止することを含むことができる。
【0003】
一般に、例えば、製造用途、ジェットプリント用途、および他のプリントタイプを含む、様々な状況で利用されるプリントアセンブリは、上述のものと並行した問題を含む。例えば、製造装置は一般に、プリントヘッド装置とも呼ばれるプリントアセンブリを含み、これは、製造工程中に噴射ノズルの配列を通してバインダ材料を堆積させる。これらのプリントヘッド装置はビルド領域内のビルド材料の以前に堆積された層の上を繰り返し通過し、各々の通過でバインダ材料の追加の層を堆積する。しかしながら、ビルド領域内のビルド材料が高すぎる場合、これは、プリントヘッド装置が過剰なビルド材料をビルド領域から引きずり、プリントヘッド装置内の構成要素を汚染する結果となり得る。さらに、これらのプリントヘッド装置は、プリントヘッド装置またはプリントヘッド装置の個々のプリントヘッドの位置決めおよび位置合わせに対する個々の制御を可能にしない。この独立した制御がなければ、個々のプリントヘッドは望ましくない位置にあるか、または位置合わせされていない可能性があり、その結果、所望の物体をプリントすることができなくなる可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、プリントアセンブリ内の構成要素の汚染を防止し、本プリントアセンブリのプリントヘッドの独立した制御を行う代替プリントアセンブリおよびその構成要素が必要とされている。さらに、保守性、保守性、およびコンパクト性が向上した改善されたプリントアセンブリが必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
第1態様A1は、作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリであって、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられたプリンティングヘッドであって、複数のプリントヘッドを含む、プリンティングヘッドと、ハウジングの底端に近接して配置された基板であって、複数の開口を有し、前記複数のプリントヘッドの各々は、前記複数の開口のうちの対応する1つの開口内に設けられている、基板と、前記複数の開口のうちの対応する1つに隣接して前記基板に固定された少なくとも1つの調整ブロックであって、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つのプリントヘッドの位置を調整するように構成されている少なくとも1つの調整ブロックと、を含む。
【0006】
第2態様A2は、第1態様A1のプリントアセンブリであって、前記ハウジングに結合された支持ブラケットと、前記ハウジングを通って延びる、前記作動軸に垂直な中心軸の周りに前記ハウジングを回転させるために、前記支持ブラケットに向かって伸張可能であり、前記支持ブラケットから離れる方向に引き込み可能な少なくとも1つの調整部材を含むヨーバーと、をさらに含む。
【0007】
第3態様A3は、第2態様A2のプリントアセンブリであって、前記支持ブラケットを通って延びる中心ピボットと、前記中心軸に沿ったリニア横断ステージと、をさらに含み、前記支持ブラケットは前記リニア横断ステージに旋回可能に固定され、前記ヨーバーは前記リニア横断ステージに固定されている。
【0008】
第4態様A4は、第2態様A2のプリントアセンブリであって、前記ハウジングは、前記ヨーバーに対して+/-3度回転可能である。
【0009】
第5態様A5は、第1態様A1~第4態様A4の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジング内に設けられたマニホールドアセンブリをさらに含み、前記マニホールドアセンブリは前記複数のプリントヘッドにバインダ材料を供給し、前記複数のプリントヘッドからバインダ材料を受け取るように構成されている。
【0010】
第6態様A6は、第5態様A5のプリントアセンブリであって、前記マニホールドアセンブリを前記ハウジング内に固定するように構成されている保持ブラケットをさらに含む。
【0011】
第7態様A7は、第1態様A1~第6態様A6の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジング内の複数のプリントヘッドインターフェースボードであって、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つに結合されている、複数のプリントヘッドインターフェースボードと、前記ハウジング内に設けられ、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードのうちの少なくとも1つに電気的に結合されている、少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードと、をさらに含む。
【0012】
第8態様A8は、第1態様A1~第7態様A7の何れかのプリントアセンブリであって、前記プリンティングヘッドは、前記ハウジングに対して、前記作動軸を横断する方向に平行移動可能である。
【0013】
第9態様A9は、第1態様A1~第8態様A8の何れかのプリントアセンブリであって、前記プリントアセンブリ上に設けられ、前記プリントアセンブリの下方に延在するビルド表面に向けて方向付けられた撮像デバイスをさらに含み、前記プリンティングヘッドが前記作動軸に沿って移動すると、前記撮像デバイスは前記ビルド表面を横切って走査し、前記ビルド表面上の凹凸を識別するように構成されている。
【0014】
第10態様A10は作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリであって、ハウジングと、前記ハウジング内に設けられたプリンティングヘッドであって、複数のプリントヘッドを含む、プリンティングヘッドと、前記ハウジングのビルド側壁に取り付けられたヒートシステムであって、熱をプリントアセンブリの下方に向けるための少なくとも1つのエネルギ源を含む、ヒートシステムと、を含む。
【0015】
第11態様A11は、第10態様A10のプリントアセンブリであって、前記ヒートシステムは、前記ハウジングの前記ビルド側壁に沿って互いに並行に延在する一対のエネルギ源をさらに含む。
【0016】
第12態様A12は、第11態様A11または第12態様A12のプリントアセンブリであって、前記少なくとも1つのエネルギ源を横切ってエアを送達するエア分配システムをさらに含み、前記少なくとも1つのエネルギ源はエンクロージャ内に設けられ、前記エア分配システムは前記エンクロージャを通してエアを提供する。
【0017】
第13態様A13は、第12態様A12のプリントアセンブリであって、前記エア分配装置は、前記エネルギ源を冷却するように構成されている。
【0018】
第14態様A14は、第10態様A10~第13態様A13の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジングをリニア横断ステージに連結し、プリンティングヘッドレセプタクルに対する前記ハウジングの動作を、前記作動軸を横断する方向に可能にする、前記プリンティングヘッドレセプタクル、をさらに含む。
【0019】
第15態様A15は、第14態様A14のプリントアセンブリであって、前記ハウジングが前記プリンティングヘッドレセプタクル上にロードされている間、衝撃を吸収するように構成されている少なくとも1つの液圧ダンパをさらに備える。
【0020】
第16態様A16は、第10態様A10~第15態様A15の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジング内に設けられたマニホールドアセンブリをさらに含み、前記マニホールドアセンブリは、前記複数のプリントヘッドにバインダ材料を供給し、前記複数のプリントヘッドからバインダ材料を受け取るように構成されている。
【0021】
第17態様A17は、第16態様A16のプリントアセンブリであって、前記ハウジング内に前記マニホールドアセンブリを固定し、前記マニホールドアセンブリの入口マニホールドおよび出口マニホールドの離脱を防止するように構成されている保持ブラケットをさらに含む。
【0022】
第18態様A18は、第10態様A10~第17態様A17の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジング内の複数のプリントヘッドインターフェースボードであって、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つに結合されている、複数のプリントヘッドインターフェースボードと、前記ハウジング内に設けられ、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードのうちの少なくとも1つに電気的に結合されている、少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードと、をさらに含み、前記少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードは、前記プリンティングヘッドに旋回可能に付着され、前記複数のプリントヘッドにアクセス可能である。
【0023】
第19態様A19は、第10態様A10~第18態様A18の何れかのプリントアセンブリであって、前記プリントアセンブリ上に設けられ、前記プリントアセンブリの下方に延在するビルド表面に向けて方向付けられた撮像デバイスをさらに含み、前記プリンティングヘッドが前記作動軸に沿って移動すると、前記撮像デバイスは前記ビルド表面を横切って走査し、前記ビルド表面上の凹凸を識別するように構成されている。
【0024】
第20態様は、前記作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリであって、ハウジングであって、前記ハウジングの下端に形成されている孔を含むハウジングと、前記孔内の前記ハウジングの底端に配置された基板であって、複数の開口を含む、基板と、前記ハウジング内に配置された複数のプリントヘッドであって、前記複数のプリントヘッドの各々のプリント面が、前記基板の前記複数の開口のうちの対応する1つを介して露出されている、複数のプリントヘッドと、前記複数のプリントヘッドが取り付けられている前記基板と前記ハウジングとの間に延在する一対の可撓性ベローズと、を含み、前記基板が作動軸を横断する方向に移動するとき、前記一対の可撓性ベローズは前記ハウジング内の前記基板の移動に応じて変形する。
【0025】
第21態様A21は、第20態様A20のプリントアセンブリであって、前記一対の可撓性ベローズの各々は、前記ハウジングの一対の端壁のうちの一方と前記基板の隣り合う端部との間に延在する。
【0026】
第22態様A22は、第20態様A20または第21態様A21のプリントアセンブリであって、前記基板の前記複数の開口のうちの1つの周りに配置され、前記基板と、ガスケットがその周りに配置される前記孔によって受容される前記プリントヘッドとの間で圧縮される前記ガスケットをさらに含む。
【0027】
第23態様A23は、第20態様A20~第22態様A22の何れかのプリントアセンブリであって、前記複数のプリントヘッドに材料が接触することを防止するように構成されているパウダープラウをさらに含み、前記パウダープラウは、前記基板の側壁に近接して設けられ、前記パウダープラウは、前記パウダープラウの底縁が前記基板の下方に延在する下降位置と、前記パウダープラウの前記底縁が前記基板の前記底端の上方にある上昇位置との間で移動可能である。
【0028】
第24態様A24は、第23態様A23のプリントアセンブリであって、前記パウダープラウは、前記パウダープラウを少なくとも部分的に覆うコーティングを含み、前記コーティングが0.2以下の摩擦係数を有する。
【0029】
第25態様A25は、第23態様A23または第24態様A24のプリントアセンブリであって、プラウガイドに沿って前記パウダープラウが前記下降位置と前記上昇位置との間を移動する前記プラウガイドと、前記パウダープラウの垂直移動を制限する、前記プラウガイドに結合されたハードストップと、を含む。
【0030】
第26態様A26は、第23態様A23~第25態様A25の何れかのプリントアセンブリであって、前記プリントアセンブリは、前記ハウジングの前記下端に対する前記パウダープラウの位置を検出するセンサを含む。
【0031】
第27態様A27は、第20態様A20~第26態様A26の何れかのプリントアセンブリであって、前記複数のプリントヘッドの各々の上面に設けられた少なくとも1つの電子部品と、複数のカバーと、をさらに含み、前記複数のカバーの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つのプリントヘッドの前記少なくとも1つの電子部品を覆う。
【0032】
第28態様A28は、第20態様A20~第27態様A27の何れかのプリントアセンブリであって、前記基板に取り外し可能に結合され、前記基板と対向する方向に延在する偏向板をさらに含み、前記作動軸に垂直な横断方向の前記偏向板の寸法は前記基板の前記横断方向の寸法よりも大きい。
【0033】
第29態様A29は、第28態様A28のプリントアセンブリであって、前記偏向板の底面は、前記基板の底面と同一平面上にある。
【0034】
第30態様A30は、第29態様A29のプリントアセンブリであって、前記偏向板の底面は、125Ra(粗さ平均)以下の表面粗さを有する。
【0035】
第31態様A31は、第28態様A28~第30態様A30の何れかのプリントアセンブリであって、前記偏向板と前記基板との間のインターフェースに沿って延在するシールをさらに含む。
【0036】
第32態様A32は、第29態様A29~第31態様A31の何れかのプリントアセンブリであって、前記偏向板の前記底面は前記偏向板を少なくとも部分的に覆うコーティングを有し、前記コーティングは、0.2以下の摩擦係数を有する。
【0037】
第33態様A33は、第32態様A32のプリントアセンブリであって、前記コーティングがポリテトラフルオロエチレンから形成されている。
【0038】
第34態様A34は、第20態様A20~第33態様A33の何れかのプリントアセンブリであって、前記プリントヘッドの前記基板に取り外し可能に結合されているキャリブレーションガイドをさらに含み、前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記基板と前記第2セクションとの間に延在し、前記第1セクションと前記第2セクションとの間に形成されたステップは、前方を向く表面と、前記第1セクションに並行して延在する下方を向く表面と、を有する。
【0039】
第35態様A35は、第34態様A34のプリントアセンブリであって、前記キャリブレーションガイドは、前記プリンティングヘッドの前記基板に取り外し可能に取り付けられている。
【0040】
第36態様A36は作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリであって、ハウジングの下端に形成された孔を含む、前記ハウジングと、前記孔内の前記ハウジングの底端に配置された基板であって、複数の開口を含む、基板と、前記ハウジング内に配置された複数のプリントヘッドであって、前記複数のプリントヘッドの各々のプリント面が、前記基板における前記複数の開口のうちの対応する1つを介して露出されている、複数のプリントヘッドと、前記ハウジングの側壁に近接して設けられたパウダープラウと、を含み、前記パウダープラウの底縁が前記ハウジングの前記底端よりも下方に延びる下降位置と、前記パウダープラウの前記底縁が前記ハウジングの前記底端よりも上方にある上昇位置との間で、前記パウダープラウは移動可能である。
【0041】
第37態様A37は、第36態様A36のプリントアセンブリであって、前記複数のプリントヘッドの各々は、前記基板に堅固に取り付けられている。
【0042】
第38態様A38は、第36態様A36または第37態様A37のプリントアセンブリであって、前記パウダープラウが前記パウダープラウを少なくとも部分的に覆うコーティングを含み、前記コーティングが0.2以下の摩擦係数を有する。
【0043】
第39態様A39は、第36態様A36~第38態様A38の何れかのプリントアセンブリであって、プラウガイドに沿って前記パウダープラウが前記下降位置と前記上昇位置との間を移動する前記プラウガイドと、前記パウダープラウの垂直移動を制限する、前記プラウガイドに結合されているハードストップと、を含む。
【0044】
第40態様A40は、第36態様A36~第39態様A39の何れかのプリントアセンブリであって、前記プリントアセンブリは、前記ハウジングの前記下端に対する前記パウダープラウの位置を検出するセンサを含む。
【0045】
第41態様A41は、第36態様A36~第40態様A40の何れかのプリントアセンブリであって、前記複数のプリントヘッドの各々の上面に設けられた少なくとも1つの電子部品と、複数のカバーと、をさらに含み、前記複数のカバーの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つのプリントヘッドの前記少なくとも1つの電子部品を覆う。
【0046】
第42態様A42は、第36態様A36~第41態様A41の何れかのプリントアセンブリであって、前記基板に取り外し可能に結合され、前記基板と対向する方向に延在する偏向板をさらに含み、前記作動軸に垂直な横断方向の前記偏向板の寸法は前記基板の前記横断方向の寸法よりも大きい。
【0047】
第43態様A43は、第42態様A42のプリントアセンブリであって、前記偏向板の底面は、前記基板の底面と同一平面上にある。
【0048】
第44態様A44は、第43態様A43のプリントアセンブリであって、前記偏向板の底面は、125Ra(粗さ平均)以下の表面粗さを有する。
【0049】
第45態様A45は、第42態様A42~第44態様A44の何れかのプリントアセンブリであって、前記偏向板と前記基板との間のインターフェースに沿って延在するシールをさらに含む。
【0050】
第46態様A46は、第43態様A43~第45態様A45の何れかのプリントアセンブリであって、前記偏向板の前記底面は前記偏向板を少なくとも部分的に覆うコーティングを有し、前記コーティングは、0.2以下の摩擦係数を有する。
【0051】
第47態様A47は、第46態様A46の何れかのプリントアセンブリであって、前記コーティングがポリテトラフルオロエチレンから形成されている。
【0052】
第48態様A48は、第45態様A45~第47態様A47の何れかのプリントアセンブリであって、前記基板に取り外し可能に結合されているキャリブレーションガイドをさらに含み、前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記基板と前記第2セクションとの間に延在し、前記第1セクションと前記第2セクションとの間に形成されたステップは、前方を向く表面と、前記第1セクションに並行して延在する下方を向く表面と、を有する。
【0053】
第49態様A49は、第48態様A48のプリントアセンブリであって、前記キャリブレーションガイドは、前記プリンティングヘッドの前記基板に取り外し可能に取り付けられている。
【0054】
第50態様A50は付加製造装置で使用されるプリントアセンブリであって、ハウジングと、複数のプリントヘッドを含み、前記ハウジング内に設けられているプリンティングヘッドと、前記ハウジングを通って設けられ、前記ハウジングの外側からアクセス可能な少なくとも1つのユーティリティポートと、を含む。
【0055】
第51態様A51は、第50態様A50のプリントアセンブリであって、前記ハウジング内に少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードをさらに含む。
【0056】
第52態様A52は、第51態様A51のプリントアセンブリであって、前記少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードが、前記ハウジング内にヒンジで取り付けられている。
【0057】
第53態様A53は、第51態様A51または第52態様A52のプリントアセンブリであって、前記少なくとも1つのユーティリティポートは、前記少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードに結合された少なくとも1つの電気クイックコネクト構成を含む。
【0058】
第54態様A54は、第50態様A50~第53態様A53の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジング内に設けられたマニホールドアセンブリをさらに含み、前記マニホールドアセンブリは、前記複数のプリントヘッドにバインダ材料を提供し、前記複数のプリントヘッドからバインダ材料を受け取るように構成されている。
【0059】
第55態様A55は、第54態様A54のプリントアセンブリであって、前記少なくとも1つのユーティリティポートは、前記マニホールドアセンブリに結合されている少なくとも1つの空圧クイックコネクト構成を含む。
【0060】
第56態様A56は、第54態様A54または第55態様A55のプリントアセンブリであって、前記少なくとも1つのユーティリティポートは、リザーバを前記マニホールドアセンブリに結合するために、前記ハウジング上に設けられているバインダ供給クイックコネクトフィッティングおよびバインダ戻しクイックコネクトフィッティングを含む。
【0061】
第57態様A57は、第50態様A50~第56態様A56の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジングの内面に沿って配置されたトラックと、前記トラックに沿って摺動可能な少なくとも1つのトラックローラと、を含み、前記少なくとも1つのトラックローラは、前記複数のプリントヘッドが取り付けられた基板に結合され、前記基板を前記ハウジング内で移動させることを可能にする。
【0062】
第58態様A58は、第50態様A50~第57態様A57の何れかのプリントアセンブリであって、前記ハウジングの上端に近接して前記ハウジング上に設けられた少なくとも1つのリフトハンドルをさらに含む。
【0063】
第59態様A59は付加製造装置であって、作動軸に沿って延びるレールと、前記レールに結合され、前記レールに沿って移動可能なリニア横断ステージと、前記リニア横断ステージに結合され、前記作動軸に沿って平行移動可能な、第49態様に記載のプリントアセンブリと、を含む。
【0064】
第60態様A60は、第59態様A59の付加製造装置であって、前記リニア横断ステージに固定されたプリンティングヘッドレセプタクルをさらに含み、前記ハウジングは前記プリンティングヘッドレセプタクルに取り外し可能に結合され、前記ハウジングは前記作動軸を横断する向きに前記プリンティングヘッドレセプタクルに対して平行移動可能である。
【0065】
第61態様A61は、第60態様A60の付加製造装置であって、前記プリンティングヘッドレセプタクルおよび前記プリントアセンブリのうちの一方は少なくとも1つのロック部材を含み、前記プリンティングヘッドレセプタクルおよび前記プリントアセンブリのうちの他方は係合部材を含み、前記ロック部材は前記係合部材と係合して、前記プリントアセンブリを前記プリンティングヘッドレセプタクルに取り外し可能にロックするように構成されている。
【0066】
第62態様A62は、第60態様A60または第61態様A61の付加製造装置であって、前記プリンティングヘッドレセプタクルが、前記プリントアセンブリを受け入れるための複数のローラベアリングを含む。
【0067】
第63態様A63は、前記付加製造装置のプリントアセンブリを使用する方法であって、付加製造装置の作動軸に沿って延在するレールを横断する方向に移動可能なリニア横断ステージを提供し、前記プリントアセンブリが前記作動軸を横断する方向に前記リニア横断ステージに沿って移動可能であるように、前記プリントアセンブリを前記リニア横断ステージに結合し、前記プリントアセンブリは、プリンティングヘッドを含むハウジングを含み、前記ハウジングを通るユーティリティポートを介して、前記プリントアセンブリに、前記付加製造装置の少なくとも1つのユーティリティを結合する。
【0068】
第64態様A64は、第63態様A63の方法であって、前記レールから前記作動軸に直交する方向に片持ちされている。
【0069】
第65態様A65は、第64態様A64の方法であって、前記ハウジングは、プリンティングヘッドレセプタクルを通して前記リニア横断ステージに結合されている。
【0070】
第66態様A66は、第64態様A64または第65態様A61の方法であって、プリンティングヘッドレセプタクルに対して前記ハウジングを回転させるために、ヨーバーを通って延在する少なくとも1つの調整部材を伸張または引き込み、前記ヨーバーは、前記ハウジングと前記プリンティングヘッドレセプタクルとの間に設けられている。
【0071】
第67態様A67は、第63態様A63または第66態様A66の方法であって、前記プリンティングヘッドの基板に形成された複数の開口のうちの対応する1つの開口内に調整ブロックを設け、前記複数の開口の各々の中にプリントヘッドを位置決めし、前記調整ブロックの調整部材を調整して、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つと係合し、対応する前記プリントヘッドを対応する開口内で平行移動させる。
【0072】
第68態様A68は、第67態様A67の方法であって、前記プリンティングヘッドの前記基板にキャリブレーションガイドを取り付け、前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、前記第1垂直位置は前記第2垂直位置の上方にあり、前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記ハウジングと前記第2セクションとの間に延在し、前記第1セクションと前記第2セクションとの間の前記付加製造装置のワイパブレードの垂直位置を調整する、ことをさらに含む。
【0073】
第69態様A69は、第63態様A63~第68態様A68の何れかの方法であって、前記プリントアセンブリの側壁に沿って延在する少なくとも1つのエネルギ源から熱を生成し、エアを加熱し、加熱された前記エアを前記プリンティングヘッドの下方に導くために、前記少なくとも1つのエネルギ源にわたってエアを吹き付ける、ことをさらに含む。
【0074】
第70態様A70は、第67態様A67~第69態様A69の何れかの方法であって、パウダープラウの底縁が前記基板の底端の下方に延在する下降位置と、前記パウダープラウの前記底縁が前記基板の前記底端の上方にある上昇位置との間で、前記プリントアセンブリの前記基板の側壁に近接して設けられた前記パウダープラウを作動させる。
【0075】
第71態様A71は付加製造装置のプリントアセンブリを使用する方法であって、付加製造装置の作動軸に沿って延在するレールを横断する方向に移動可能なリニア横断ステージを提供し、プリントアセンブリが前記作動軸を横断する方向に前記リニア横断ステージに沿って移動可能であるように、前記リニア横断ステージにプリントアセンブリを結合し、前記プリントアセンブリは、プリンティングヘッドを含むハウジングを含み、ヨーバーを通って延在する少なくとも1つの調整部材を伸張または引き込み、前記プリントアセンブリを前記レールに結合するプリンティングヘッドレセプタクルに対して前記ハウジングを回転させ、前記ヨーバーは、前記ハウジングと前記プリンティングヘッドレセプタクルとの間に設けられている。
【0076】
第72の態様A72は付加製造装置のプリントアセンブリを使用する方法であって、付加製造装置の作動軸に沿って延在するレールを横断する方向に移動可能なリニア横断ステージを提供し、プリントアセンブリが前記作動軸を横断する方向に前記リニア横断ステージに沿って移動可能であるように、前記リニア横断ステージに前記プリントアセンブリを結合し、前記プリントアセンブリは、プリンティングヘッドを含むハウジングを含み、前記プリンティングヘッドの基板にキャリブレーションガイドを取り付け、前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、前記第1垂直位置は前記第2垂直位置の上方にあり、前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記ハウジングと前記第2セクションとの間に延在し、前記第1セクションと前記第2セクションとの間の前記付加製造装置のワイパブレードの垂直位置を調整する。
【図面の簡単な説明】
【0077】
図1図1は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による製造装置の実施形態を概略的に示す。
図2図2は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による撮像デバイスアセンブリを含む製造装置の部分斜視図を概略的に示す。
図3図3は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による撮像デバイスアセンブリの分解図を概略的に示す。
図4図4は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるヨーバーを含む製造装置の部分斜視図を概略的に示す。
図5図5は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるヨーバーおよびクランププレートを含む製造装置の部分斜視図を概略的に示す。
図6図6は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、第1向きに回転されたプリントアセンブリを有する製造装置の部分上面図を概略的に示す。
図7図7は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、第2向きに回転されたプリントアセンブリを有する製造装置の部分上面図を概略的に示す。
図8図8は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による製造装置のプリントアセンブリの部分斜視図を概略的に示す。
図9図9は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、プリントアセンブリの基板の斜視図を概略的に示す。
図10図10は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、プリントアセンブリのマニホールドアセンブリの斜視図を概略的に示す。
図11図11は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるマニホールドアセンブリを含むプリントアセンブリの概略図を示す。
図12図12は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、基板とプリントアセンブリのハウジングとの間に提供されるベローズを概略的に描写する。
図13図13は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、プリンティングヘッドの基板および調整部の部分側面図を概略的に描写する。
図14図14は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による調整ブロックの部分側面図を概略的に示す。
図15図15は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、パウダープラウアセンブリを含むプリントアセンブリの部分側面図を概略的に描写する。
図16図16は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、パウダープラウアセンブリのパウダープラウの斜視図を概略的に描写する。
図17図17は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、パウダープラウアセンブリのプラウガイドの斜視図を概略的に示す。
図18図18は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、下降位置にあるパウダープラウアセンブリを示す、プリンティングヘッドの部分端面図を概略的に描写する。
図19図19は、本明細書に示され、説明される1つまたは複数の実施形態による、上昇位置にあるパウダープラウアセンブリを示す、プリンティングヘッドの部分端面図を概略的に描写する。
図20図20は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、キャリブレーションガイドおよび偏向板を含むプリントアセンブリの底面斜視図を概略的に示す。
図21図21は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、プリントアセンブリ上の偏向板の端面図を概略的に示す。
図22図22は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるキャリブレーションガイドの部分分解図を概略的に示す。
図23図23は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるキャリブレーションガイドの端面図を概略的に示す。
図24図24は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、プリントアセンブリおよびプリンティングヘッドレセプタクルの実施形態の斜視図を概略的に描写する。
図25図25は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるプリンティングヘッドレセプタクルの底面斜視図を概略的に示す。
図26図26は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、プリントアセンブリおよびプリンティングヘッドレセプタクルの部分端面図を概略的に描写する。
図27図27は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態による、プリントアセンブリおよびプリンティングヘッドレセプタクルの部分斜視図を概略的に描写する。
図28図28は本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるヒートシステムを含むプリントアセンブリの部分正面図を概略的に示す。
図29図29は、本明細書に示され、説明される1つ以上の実施形態によるヒートシステムの部分端面図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0078】
本明細書に記載される実施形態によって提供されるこれらのおよび追加の特徴は、図面と併せて、以下の詳細な説明を考慮してより完全に理解されるのであろう。
【0079】
図面に示される実施形態は本質的に例示的かつ例示的なものであり、特許請求の範囲によって定義される主題を限定することを意図するものではない。例示的な実施形態の以下の詳細な説明は、同様の構造が同様の参照番号で示されている図面と併せて読むと理解することができる。
【0080】
ここで、製造装置の実施形態およびその構成要素を詳細に参照するが、その例は添付の図面に示されている。可能な場合は常に、同じまたは同様の部分を指すために、図面全体を通して同じ参照番号が使用される。図8に例示が概略的に示されているプリントアセンブリの実施形態は、上端と、プリントホーム側壁と、プリントホーム側壁に対向するビルド側壁と、プリントホーム側壁とビルド側壁との間に延在する一対の端壁とを備えるハウジングを含む。支持ブラケットはプリントアセンブリが作動軸に沿ってレールを横断するように、プリントアセンブリをレールに連結するプリンティングヘッドに連結される。
【0081】
以下、添付図面に基づいて、本発明の製造装置、プリントアセンブリを備える製造装置、及び、その使用方法の実施形態について、さらに詳しく説明する。本明細書に示され、説明される製造装置の実施形態は、3次元および/または非3次元の物体または部品をビルドするように構成され、動作可能であり得ることを理解されたい。
【0082】
範囲は本明細書では、「約」1つの特定の値から、および/または「約」別の特定の値までとして表すことができる。そのような範囲が表される場合、別の実施形態は1つの特定の値から、および/または他の特定の値までを含む。同様に、先行詞「約」の使用によって値が近似値として表される場合、特定の値は別の実施形態を形成することが理解されよう。範囲の始点及び終点は各々他方の点(終点及び始点)との関連において重要な意味を持ち、且つ、当該他方の点とは独立した意味を有している。
【0083】
「実質的に」および「約」という用語は、本明細書では任意の定量的比較、値、測定、または他の表現に起因し得る固有の不確実性の程度を表すために利用され得ることに留意されたい。これらの用語はまた、定量的表現が問題の主題の基本的機能の変化をもたらすことなく、記載された参照から変化し得る程度を表すために、本明細書において利用される。
【0084】
本明細書で使用される指向性用語、例えば、上、下、右、左、前、後、最上、上方、底、前方、後方、逆、および戻りは、描かれたような図を参照してのみ行われ、別段の明示的な記載がない限り、絶対的な向きを暗示することを意図しない。
【0085】
特に明示的に記載されない限り、本明細書に記載される任意の方法は、そのステップが特定の順序で実行されることを必要とするものとして解釈されることも、任意の装置特定の向きを必要とするものとして解釈されることも、決して意図されない。したがって、方法クレームが実際にそのステップに従うべき順序を列挙していない場合、または任意の装置クレームが実際に個々の構成要素に対する順序または向きを列挙していない場合、またはステップが特定の順序に限定されるべきであること、または装置の構成要素に対する特定の順序または向きが列挙されていないことが、特許請求の範囲または説明において別段具体的に述べられていない場合、順序または向きがいかなる点においても推論されることは決して意図されていない。これは、ステップの配置、動作フロー、構成要素の順序、または構成要素の向きに関する論理の問題、文法的編成または句読点から導出される平易な意味、および本明細書に記載される実施形態の数またはタイプを含む、解釈のための任意の可能な非明示的基礎に当てはまる。
【0086】
本明細書で使用される場合、単数形「1つ」などは文脈が明らかに別段の指示をしない限り、複数の指示対象を含む。したがって、たとえば、「1つの」構成要素への言及は文脈が明らかにそうでないことを示さない限り、2つ以上のそのような構成要素を有する態様を含む。
【0087】
製造装置
本発明の実施形態は、製造装置及び製造装置用部品に関する。本明細書で説明されるように、製造装置は本明細書では付加製造装置、具体的にはバインダおよび他の噴射可能な材料を堆積させるためのプリントアセンブリと呼ばれる。ただし、これは例示的な一実施形態に過ぎず、本発明は付加製造装置に限定されないことを理解されたい。例えば、本明細書に記載される製造装置の特徴はバインダジェットではなく、例えば、溶解、焼結などの材料固結のためのエネルギ源を使用するプリントヘッドデバイスを含む製造装置に適用可能であり得る。本明細書で説明される様々な実施形態は例えば、ビルド領域に対するプリントアセンブリの位置決めおよび位置合わせ、ビルド領域内の不規則性の検出、およびプリントアセンブリの構成要素への汚染の防止を可能にするように実装され得る。本明細書で開発され、説明される技術は製造に関連するが、本技術の態様は2Dプリントなどの関連産業における用途を有し得ることが理解される。
【0088】
ここで図1を参照すると、製造装置100の一実施形態が概略的に示されている。製造装置100は、クリーニングステーション108と、ビルド領域120と、供給プラットフォーム130と、リコートアセンブリ140と、プリントアセンブリ150とを含む。リコートアセンブリ140およびプリントアセンブリ150は、製造装置100のレール104に結合され、第1アクチュエータアセンブリ102の作動に応じてレール104に沿って平行移動するように構成される。第1アクチュエータアセンブリ102は、製造装置100の作動軸116に沿ったリコートアセンブリ140およびプリントアセンブリ150の独立した制御を容易にするように構成されてもよい。作動軸116は本明細書では「長手方向軸」(すなわち、図に示されるように座標軸の+/-X軸に沿って延びる)とも呼ばれる。これにより、リコートアセンブリ140およびプリントアセンブリ150は製造装置100の作動軸116を同じ方向および/または逆方向に横断し、リコートアセンブリ140およびプリントアセンブリ150は、製造装置100の作動軸116を様々な速度および/または同じ速度で横断することができる。
【0089】
本明細書に記載の実施形態ではクリーニングステーション108、ビルド領域120、供給プラットフォーム130、リコートアセンブリ140、およびプリントアセンブリ150は製造装置100の作動軸116に沿って、作動軸116の-X方向の端部に近接して位置するプリントアセンブリ150の定位置151と、作動軸116の+X方向の端部に近接して位置するリコートアセンブリ140の定位置153との間に直列に配置される。実施形態では、ビルド領域120が製造装置100の作動軸116に沿ってクリーニングステーション108と供給プラットフォーム130との間に配置される。
【0090】
実施形態では、第2アクチュエータアセンブリ103が縦軸(すなわち、作動軸116)にほぼ垂直で横軸(すなわち、図に示されるような座標軸の+/-Y軸に沿って延びる)に沿ったプリントアセンブリ150の独立制御を容易にするようにビルドされ得る。第1アクチュエータアセンブリ102および第2アクチュエータアセンブリ103は一般に、プリンティングヘッド位置制御アセンブリと呼ばれる。すなわち、プリンティングヘッド位置制御アセンブリは、プリンティングヘッドを縦軸に沿って移動させるように構成された第1アクチュエータアセンブリ102と、プリンティングヘッドを横軸に沿って移動させるように構成された第2アクチュエータアセンブリ103とを含む。プリンティングヘッド位置制御アセンブリは、電子制御ユニットなどの制御装置10によって生成されるシグナルを介して制御されてもよい。電子制御ユニットは、プロセッサと、非一時的コンピュータ可読メモリとを含み得る。
【0091】
プリントアセンブリ150は、他の特徴の中でも、支持ブラケット152、プリンティングヘッド154、および複数のプリントヘッド156を備える。実施形態では支持ブラケット152が製造装置100のレール104および第1アクチュエータアセンブリ102に移動可能に結合され、プリンティングヘッド154は第2アクチュエータアセンブリ103を介して支持ブラケット152に移動可能に結合される。支持ブラケット152は上側フレーム213と、一対のサイドアーム214、216とを含み、図1には1つのみが示されている。支持ブラケット152は、リニア横断ステージ212を介してレール104に結合される。したがって、リニア横断ステージ212は、上側フレーム213とレール104との間に延在する。リニア横断ステージ212はプリンティングヘッド154を作動軸116に沿って移動させるために、本明細書で論じるように、第1アクチュエータアセンブリ102を介してレール104に沿ってスライドするように構成される。
【0092】
各プリントヘッド156は、1つ以上のジェットノズルを備える。複数のジェットノズルがプリントヘッド156に組み込まれる場合、複数のジェットノズルは、互いに離間される。複数のジェットノズルは長手方向軸を横断する方向に互いに離間しており、第1ジェットノズルから、複数のジェットのうちの第1ジェットに隣接して配置された第2ジェットノズルまでの距離が、ジェット間隔を画定する。単なる例として、プリントヘッド156の各々は約5,000ノズルから約6,000ノズルまでの複数のジェットノズルを含むことができ、各ジェットノズルは、互いに約1/1150インチだけ離間している。他のジェットノズル間隔も可能であり、企図される。
【0093】
リコートアセンブリ140は、ビルド領域120および供給プラットフォーム130上へのビルド材料40の分配を容易にするように構成される。ビルド領域120はビルドプラットフォームアクチュエータ122に結合され、製造装置100の作動軸116に対して、垂直方向(すなわち、図に示される座標軸の+/-Z軸に平行な方向)にビルド領域120を昇降させることを容易にする。ビルド領域120およびビルドプラットフォームアクチュエータ122は製造装置100の作動軸116の下方(すなわち、図に示される座標軸の-Z方向)に位置するビルドレセプタクル124内に配置される。製造装置100の動作中、ビルド領域120は、バインダ材料50の各層がビルド領域120上に位置するビルド材料40上に堆積された後、ビルドプラットフォームアクチュエータ122の動作によってビルドレセプタクル124内に引き戻される。
【0094】
さらに図1を参照すると、供給プラットフォーム130は供給プラットフォームアクチュエータ132に結合されて、垂直方向(すなわち、図に示される座標軸の+/-Z軸に平行な方向)に製造装置100の作動軸116に対して供給プラットフォーム130を昇降させることを容易にする。供給プラットフォーム130および供給プラットフォームアクチュエータ132は製造装置100の作動軸116の下方(すなわち、図に示される座標軸の-Z方向)に位置する供給レセプタクル134内に配置される。製造装置100の動作中、供給プラットフォーム130は本明細書でさらに詳細に説明するように、ビルド材料40の層が供給プラットフォーム130からビルド領域120に分配された後、供給プラットフォームアクチュエータ132の動作によって、供給レセプタクル134に対して、製造装置100の作動軸116に向かって上昇する。しかしながら、他の実施形態では製造装置100が、例えば、これに限定されないが、ビルド材料ホッパーを用いてビルド材料がビルド領域120に供給される実施形態などの供給プラットフォーム130を含まないことを理解されたい。
【0095】
本明細書でより詳しく説明するように、プリントアセンブリ150はプリントアセンブリ150が製造装置100の作動軸116に沿ってビルド領域120を横断するときに、ビルド領域120内のビルド材料40の上にバインダ材料50および/または他の噴射可能な材料(例えば、インキ、流動媒体、着色剤、ナノ粒子、蛍光発色粒子、焼結助剤、焼結防止助剤など)を付着させることを容易にするように構成される。
【0096】
さらに図1を参照すると、クリーニングステーション108は製造装置100の作動軸116の一端に近接して配置され、ビルド領域120上に配置されたビルド材料40上にバインダ材料50を堆積させる前後に、プリントアセンブリ150が配置または「パーキング」される定位置151と同じ位置に配置される。クリーニングステーション108はプリントアセンブリ150、特に、堆積動作の間のプリントアセンブリ150の複数のプリントヘッド156のクリーニングを容易にするために、1つ以上のクリーニング部を含むことができる。クリーニング部は例えば、複数のプリントヘッド156から余分なバインダ材料50を溶解するためのクリーニング液を含む浸漬ステーション、複数のプリントヘッド156から余分なバインダ材料50を除去するための拭き取りステーション、複数のプリントヘッド156からバインダ材料50及びクリーニング液をパージするためのジェットステーション、複数のプリントヘッド156の複数のジェットノズル内の湿気をメンテナンスするためのキャッピングステーション、又はこれらの様々な組合せを含むことができるが、これらに限定されない。プリントアセンブリ150は、第1アクチュエータアセンブリ102によってクリーニング部の間で移行されてもよい。実施形態では、製造装置100がクリーニングステーション108および/または定位置151に隣接する作動軸116の一端に近接して配置された噴射試験領域を含むことができる。図示されていないが、製造装置100の噴射試験領域はビルド領域120に沿って堆積を行う前に、プリントアセンブリ150によるバインダ材料堆積を容易にするように構成されてもよいことを理解されたい。製造装置内のクリーニングステーションに関する追加情報は2020年5月22日に出願されたPCT出願第PCT/US20/34144号、発明の名称「付加製造装置及びその使用方法のためのクリーニング装置」に見出すことができ、その全体を本明細書に援用する。
【0097】
さらに図1を参照すると、製造装置100は、第1アクチュエータアセンブリ102、第2アクチュエータアセンブリ103、リコートアセンブリ140、および/またはプリントアセンブリ150に通信可能に結合された制御システム10をさらに含むことができる。本明細書でより詳しく説明するように、実施形態では、制御装置10がプリントアセンブリ150のマニホールドアセンブリ160の1つまたは複数のバルブに特に結合され得る。実施形態では制御システム10が通信コンジット12を介して製造装置100に結合されるが、他の実施形態では制御システム10が例えば、ワイヤレス接続部などの様々な他の手段またはシステムを介して製造装置100に通信可能に結合され得ることを理解されたい。電子制御ユニットとも呼ばれ得る制御システム10は、プロセッサと、その上に記憶されたコンピュータ可読および実行可能命令を含む非一時的メモリとを備える。本明細書に記載の動作を含む、製造装置100の任意の動作は制御システム10のプロセッサによって実行されたときに、制御システム10の非一時的メモリに記憶されたコンピュータ可読かつ実行可能な命令(例えば、マニホールドアセンブリ160内のバルブを開閉すること)によって実行され得る。例えば、1つ以上のアクチュエータは制御システム10のプロセッサによって実行されたときに、制御システム10の非一時的メモリに記憶されたコンピュータ可読かつ実行可能な命令によって作動され、マニホールドアセンブリ160のバルブを本明細書に記載の方法で動作させることができる。
【0098】
実施形態では、制御システム10がコンピューティングデバイス15に、任意選択でネットワーク16を介して、または有線もしくは無線接続などの通信リンクを介して直接、さらに通信可能に結合され得る。コンピューティングデバイス15は、CAD又は他の関連する3次元ドラフティング及びレンダリングシステム、並びにスライシングエンジン等を実装することなどによって、製造装置100を用いて構成要素をビルドするための実行可能命令を生成するなどの処理を実行するように構成されてもよい。
【0099】
図1に示されるように、製造装置100は、少なくとも1つの供給リザーバ110と、1つ以上のコンジットライン111、113を各々介してプリントアセンブリ150のマニホールドアセンブリ160に流体的に結合された少なくとも1つの戻りリザーバ112とをさらに含む。実施形態では、供給リザーバ110がバインダ材料をプリンティングヘッド154内に押し込むために高度に加圧される。供給リザーバ110および戻りリザーバ112はバインダ材料を貯蔵するための別個の構成要素として本明細書に図示され、論じられるが、実施形態では供給リザーバ110および戻りリザーバ112が供給リザーバ110からのバインダ材料が別個の戻りリザーバ112ではなく供給リザーバ110に循環して戻されるように、同じリザーバであり得る。
【0100】
以下に詳述するように、マニホールドアセンブリ160は、バインダ材料を貯蔵するための入口リザーバ及び出口リザーバを含む。入口リザーバおよび出口リザーバの各々は、複数のプリントヘッド156と流体連通するように動作される。具体的には、供給リザーバ110及び戻りリザーバ112がマニホールドアセンブリ160を介してプリントアセンブリ150のプリンティングヘッド154内に配置された複数のプリントヘッド156の各々に流体的に結合される。複数のプリントヘッド156はバインダ材料が最初に複数のプリントヘッド156に送達され、プリントヘッド156を通して分配されない任意のバインダ材料が複数のプリントヘッド156から引き戻されるように、再循環準備が整っている。以下でより詳しく説明するように、バインダ材料は最初に、供給リザーバ110からマニホールドアセンブリ160の入口リザーバに送達され、その後、マニホールドアセンブリ160の入口リザーバから複数のプリントヘッド156に送達される。次いで、プリントヘッド156を通して分配されないバインダ材料は、複数のプリントヘッド156からマニホールドアセンブリ160の出口リザーバ内に引き出される。その後、バインダ材料は、出口リザーバから引き出され、戻りリザーバ112内に送達される。
【0101】
撮像デバイスアセンブリ
ここで図2を参照すると、プリントアセンブリ150が、レール104の下に示されている。プリントアセンブリ150は本明細書でより詳しく説明するように、プリンティングヘッド154およびマニホールドアセンブリ160が設けられるハウジング201を含む。ハウジング201は、上端200と、プリントホーム側壁204と、プリントホーム側壁204に対向するビルド側壁206と、プリントホーム側壁204とビルド側壁206との間に延在する一対の端壁208、210とを備える。本明細書で論じられるように、支持ブラケット152はリニア横断ステージ212を介してレール104に移動可能に結合され、一方、プリントアセンブリ150は支持ブラケット152の対向する端部に沿って配置される。支持ブラケット152のサイドアーム214、216はハウジング201と上側フレーム213との間に延在し、空隙218を画定する。リニア横断ステージ212は、上側フレーム213の下面220と、支持ブラケット152の空隙218を通って延びるレール104の上面222との間に結合される。
【0102】
実施形態では、プリントアセンブリ150がビルド領域120をスキャンし、図1に示す製造装置100の様々な領域を撮像するための撮像デバイスアセンブリ244をさらに含む。例えば、撮像デバイスアセンブリ244はビルド領域120を横切って走査し、ビルド領域120の像を捕捉して、不規則性を検出するように構成されてもよく、不規則性は、次いで、制御システム10に通信されてもよい。次いで、製造装置100は不規則性に対処するために、例えば、プリントヘッド156をクリーニング、パージ、または詰まらせるためにプリントアセンブリ150を一時停止すること、リコートアセンブリ140からビルド材料からビルド領域120をリコートすること、またはプリントヘッド156からビルド領域120にバインダ材料の追加のレイヤを適用することなど、本明細書で論じられる任意の好適な方法で動作され得る。
【0103】
実施形態において、撮像デバイスアセンブリ244は、プリントアセンブリ150上に設けられる。撮像デバイスアセンブリ244はハウジング201に設けられていてもよいし、支持ブラケット152に設けられていてもよい。図示のように、撮像デバイスアセンブリ244は、支持ブラケット152に取り付けられている。撮像デバイスアセンブリ244は、撮像デバイス248が収容されるハウジング246を備える。撮像デバイス248はプリントアセンブリ150がレール104を横断するときに、撮像デバイス248がビルド領域120全体、またはその少なくとも実質的な一部の画像を取り込むことができるように、作動軸116を横断して延在するビルド領域120と少なくとも同じ幅で延在する視野250を有する。
【0104】
図3に示すように、撮像デバイスアセンブリ244は、ビルド領域120を撮像するための撮像デバイス248と、撮像デバイス248をプリントアセンブリ150に固定するためのマウント252とを備える。撮像デバイス248は、ビルド領域120の特徴および/または凹凸を検出および識別するための任意の適切な画像捕捉装置であってもよい。マウント252は、マウントブラケット254と、マウントブラケット254に回転可能に取り付けられた回転カプラ256と、回転カプラ256に回転可能に取り付けられたハウジング246とを含む。マウントブラケット254は、第1端部258および第2端部260を含む。マウントブラケット254は、少なくとも1つの締結具262によって、支持ブラケット152などのプリントアセンブリ150に固定される。締結具262は、非限定的な例として、ねじ、ボルト、リベットなどであり得る。一対の締結具262は、取り付けられたときに撮像デバイス248の不注意による下方への回転を防止するために示されている。回転カプラ256は、取り付けブラケット254の第2端部260に近接するピボット孔264を通って延びる少なくとも1つの締結具265によって取り付けブラケット254に回転可能に取り付けられ、回転カプラ256がピボット孔264の周りで水平に回転することを可能にする。回転カプラ256は、ピボット孔266と、その側面に形成された湾曲スロット268とを含む。締結具270は回転カプラ256をハウジング246に回転可能に取り付けるために、回転カプラ256のピボット孔266および湾曲スロット268の各々を通って延在する。締結具270は、非限定的な例として、ねじ、ボルト、リベットなどであり得る。したがって、ハウジング246は、締結具270が回転カプラ256の湾曲スロット268に沿って移動することにつれて、回転カプラ256のピボット孔266を中心に垂直方向に回転する。ハウジング246の垂直方向を調整するために、湾曲スロット268内の締結具270を緩め、所望の方向が達成されるまでハウジング246を回転させることができ、その時点で、締結具270を締めて、ハウジング246を回転カプラ256に対して所定の位置にロックする。
【0105】
ハウジング246は、撮像デバイス248を収容するための第1部分272および第2部分274を含む。第1部分272および第2部分274は、任意の適切な方法で、それらの間に撮像デバイス248を固定するように構成され得る。例えば、第1部分272および第2部分274は撮像デバイス248を開いてレシーバ入れるように、互いに枢動可能に取り付けられてもよい。第1部分272および第2部分274は第1部分272を第2部分274に固定し、撮像デバイス248が取り外されるのを防ぐための任意の適切なロック機構を含み得る。実施形態では、少なくとも1つの締結具276が第1部分272および第2部分274を通って延在して、2つの部分272、274を一緒にロックすることができる。締結具276は、非限定的な例として、ねじ、ボルト、リベットなどであり得る。図示のように、複数の締結具276が設けられている。実施形態では、第1部分272および第2部分274のうちの少なくとも1つは利用されるときに視野250を妨害することを回避するために撮像デバイス248がそこを通って導かれる、その中に形成された観察ポート278を含む。
【0106】
撮像デバイスアセンブリ244の様々な実施形態はプリントアセンブリ150に組み込まれるか、または結合されるものとして説明されたが、撮像デバイスアセンブリ244はプリントアセンブリ150から独立していてもよく、例えば、レール104またはプリントアセンブリ150から独立した他の支持体上などの任意の他の好適な場所に提供されてもよいことが企図される。
【0107】
ピボット可能なプリンティングヘッド
ここで図4及び図5を参照すると、プリントアセンブリ150は、支持ブラケット152によってリニア横断ステージ212及びレール104に結合されて示されている。実施形態ではプリントアセンブリ150が図4に示されるように、リニア横断ステージ212に固定され、支持ブラケット152を旋回させるために上側フレーム213と係合するように構成されたヨーバー224を含み、したがって、ハウジング201はピボットピン226を中心として旋回する。ヨーバー224はプリンティングヘッド154の回動を容易にし、ビルド領域120に対するプリントヘッド156の位置および向きを正確に制御することによって、プリントアセンブリ150のプリント品質を向上させるために設けられる。より詳細には、支持ブラケット152およびハウジング201が、ヨーバー224が固定されるレール104およびリニア横断ステージ212に対して中心軸の周りを旋回する。図4に示されるように、ヨーバー224は、リニア横断ステージ212の幅にわたって、作動軸116を横切って延びる細長い部材である。実施形態ではヨーバー224がその両端に形成された一対の孔228を含み、各孔228はヨーバー224をリニア横断ステージ212に固定するための締結具230を受容する。図示のように、一対の締結具230が、ヨーバー224の両端に近接する孔228を通って延びて、ヨーバー224を各々の締結具230を用いてリニア横断ステージ212の上面215に固定する。締結具230は、非限定的な例として、ねじ、ボルト、リベットなどであり得る。他の実施形態では、ヨーバー224がリニア横断ステージ212の側部または端部に固定されるなど、任意の他の適切な場所に設けることができる。
【0108】
ヨーバー224はまた、支持ブラケット152と係合し、支持ブラケット152およびプリンティングヘッド154を旋回させるための少なくとも1つの調整部材232を含む。調整部材232は、非限定的な例として、引き込み可能なピン、ねじ付きファスナなどであってもよい。実施形態では、調整部材232がヨーバー224を通って、作動軸116の方向に上側フレーム213に向かって延びる。調整部材232は、調整部材232またはその少なくとも一部が支持ブラケット152に向かう方向に伸張する伸張位置と、調整部材232またはその少なくとも一部が支持ブラケット152から離れる方向に引き込まれる引き込み位置との間で動作可能である。実施形態では、支持ブラケット152に近接する調整部材232の端部が調整部材232が伸張位置から引き込み位置に向かって移動するとき、支持ブラケット152を旋回させるために、支持ブラケット152に固定されてもよい。代替的に、ヨーバー224が一対の調整部材232を含む実施形態では、各調整部材232が代替的に、引き込み位置から伸張位置に移動するときに、支持ブラケット152を各々の方向に旋回させるために、支持ブラケット152に接触して力を加えてもよい。実施形態では、少なくとも1つの調整部材232が支持ブラケット152、したがってプリンティングヘッド154を回転させるために、支持ブラケット152のサイドアーム214、216のうちの少なくとも1つと係合するように構成される。実施形態では調整部材232の一方が調整ねじなどの手動調整部材であり、他方の調整部材232はばねなどの付勢部材である。したがって、一方の調整部材232のみが手動で伸張または引き込まれ、他方の調整部材232は、手動調整部材232とヨーバー224との間の一定の張力をメンテナンスする。これにより、両方の調整部材232を操作する必要がなくなる。
【0109】
本明細書で論じられるように、調整部材232はその少なくとも一部分を伸縮させて支持ブラケット152を旋回させるための任意の適切なデバイス、例えば、差動調整器、引込み可能ピン、六角調整ねじ、マイクロメートルねじなどであってもよい。調整部材232の一部のみが延在する実施形態では、調整部材232が伸張可能部分234と、調整部材232の調整部236に対する伸張可能部分234の伸張および引き込みの量を制御するために、伸張可能部分234に結合された調整部236とを含み得る。調整部材232は手動で操作可能であってもよく、または実施形態では制御システム10によって操作されてもよい。
【0110】
図4に示されるように、ヨーバー224の少なくとも1つの調整部材232は、ピボットピン226の周りで支持ブラケット152をピボット回転させるように構成される。ピボットピン226は上側のフレーム213およびリニア横断ステージ212を通って延び、支持ブラケット152の上側のフレーム213がリニア横断ステージ212に対して旋回することを可能にする。少なくとも1つの孔238が、上側のフレーム213に形成され、上側のフレーム213およびリニア横断ステージ212を通って延びる制限ピン240を受容する。上側フレーム213に形成された孔238の直径は制限ピン240の直径よりも大きく、支持ブラケット152がピボットピン226を中心に旋回するとき、制限ピン240と上側フレーム213の孔238との間の制限された量の移動を可能にする。任意の数の孔238が考えられる。図示のように、複数の孔238が上側フレーム213に形成され、各孔238は各々の制限ピン240を受容する。許容される旋回の程度は、制限ピン240の直径に対する、上側フレーム213に形成された孔238の直径の間の差に直接関連することを理解されたい。したがって、支持ブラケット152およびハウジング201のより大きな程度の旋回が望まれる実施形態では、上側フレーム213に形成された孔238のサイズが制限ピン240と孔238との間のより大きな移動範囲を可能にするために、より大きくてもよい。制限ピン240なしで、支持ブラケット152は、支持ブラケット152のサイドアーム214、216がリニア横断ステージ212またはレール104に接触する点まで旋回することができることを理解されたい。しかしながら、そうすることは、サイドアーム214、216、リニア横断ステージ212、および/またはレール104に損傷をもたらし得る。これにより、制限ピン240は、支持ブラケット152の回動を所定の程度に規制する。実施形態では、レール104に対する支持ブラケット152の最大回転度がいずれかの方向に20度、または+/-20度である。実施形態では、レール104に対する支持ブラケット152の最大回転度がいずれかの方向に10度、または+/-10度である。実施形態では、レール104に対する支持ブラケット152の最大回転の度合いは方向のいずれか5度、または+/-5度である。実施形態では、レール104に対する支持ブラケット152の最大回転度がいずれかの方向に3度、または+/-3度である。実施形態では、レール104に対する支持ブラケット152の最大回転の程度がいずれかの方向に2度、または+/-2度である。
【0111】
図5に示すように、実施形態では、クランププレート242が上側フレーム213の上面221に設けられ、制限ピン240に固定される。したがって、本明細書で論じられるように、上側フレーム213に対して移動する制限ピン240とは対照的に、クランププレート242は、制限ピン240に対して移動しない。代わりに、クランププレート242は、リニア横断ステージ212に対するクランプ荷重を提供して、リニア横断ステージ212上の図に示される座標軸の+/-Z軸における上側フレーム213の位置を、レール104に対してメンテナンスする。
【0112】
ここで図6および図7を参照すると、支持ブラケット152およびプリンティングヘッド154を旋回させるためのヨーバー224の動作が示されている。図示のように、ヨーバー224は、第1調整部材232Aおよび第2調整部材232Bと個々に呼ぶことができる一対の調整部材232を含む。実施形態では本明細書で論じるように、各調整部材232は伸張可能部分234と、伸張可能部分234に結合された調整部236とを含む。伸縮部234はヨーバー224を貫通し、調整部236の動作に基づいて伸縮する。支持ブラケット152をピボットピン226の周りで第1方向に旋回させるために、図6に示されるように、第1調整部材232Aは、引き込み位置から伸張位置に向かって移動するように操作され、支持ブラケット152をピボットピン226の周りで第1方向に旋回させる。この場合、第2調整部材232Bは、第2調整部材232Bに対する上側フレーム213の力によって、既に引き込み位置にあるか、または同時に引き込み位置に向かって移動されてもよい。支持ブラケット152は、制限ピン240が上側フレーム213に形成された孔228の縁部に接触するまで旋回されて、支持ブラケット152のさらなる旋回を防止することができる。あるいは、図7に示されるように、支持ブラケット152をピボットピン226の周りで反対の第2方向に旋回させるために、第2調整部材232Bはピボットピン226の周りで第2方向に支持ブラケット152を旋回させるために、引き込み位置から伸張位置に向かって移動するように操作される。この例では、第1調整部材232Aがすでに引き込み位置にあるか、または第1調整部材232Aに対する上側フレーム213の力によって、引き込み位置に向かって同時に移動され得る。同様に、支持ブラケット152は、制限ピン240が上側フレーム213に形成された孔238の縁部に接触するまで第2方向に旋回されて、支持ブラケット152のさらなる旋回を防止することができる。
【0113】
支持ブラケット152を本明細書で論じられるように旋回させることによって、プリントアセンブリ150のハウジング201内のプリントヘッド156(図1)の各々の位置は各プリントヘッド156から堆積されるバインダ材料の位置を調整するために、適宜調整され得ることを理解されたい。したがって、プリントヘッド156の位置はヨーバー224によって正確に制御され、プリントアセンブリ150のプリント品質を改善し、ビルド領域120上へのバインダ材料の付着を制御することができる。
【0114】
プリンティングヘッドの全体構成
ここで図8を参照すると、プリントアセンブリ150のプリンティングヘッド154は、プリントアセンブリ150のハウジング201内に配置されるものとして示されている。ハウジング201は、支持ブラケット152のサイドアーム214、216に結合される。本明細書で説明するように、ハウジング201は、上端200と、プリントホーム側壁204と、プリントホーム側壁204に対向するビルド側壁206と、プリントホーム側壁204とビルド側壁206との間に延在する一対の端壁208、210とを含む。ハウジング201はプリンティングヘッド154の構成要素を包み、パウダー、液体、および他のデブリスからの防護を提供する。これは、プリンティングヘッド154の信頼性を改善し、プリンティングヘッド154の内蔵構成要素を保護することによって保守および整備の必要性を低減するのに役立つ。プリントホーム側壁204はプリントヘッド156およびマニホールドアセンブリ160を含むプリンティングヘッド154などのプリントアセンブリ150の内部構成要素をより良く示すために、図8では省略されている。図示のように、プリンティングヘッド154はマニホールドアセンブリ160と連通する複数のプリントヘッド156を含み、本明細書でより詳しく説明するように、マニホールドアセンブリ160からプリントヘッド156の各々へのバインダ材料の送達、およびプリントヘッド156の各々からマニホールドアセンブリ160へのバインダ材料の再利用を容易にする。また、プリンティングヘッド154はプリントヘッド156をレシーバ入れるために、プリントヘッド156の下端に配置された基板202を含む。
【0115】
プリンティングヘッド154は、第1列のプリントヘッド156と、第2列のプリントヘッド156とを含む。実施形態では、プリンティングヘッド154が図8に示される実施形態よりも追加の又は少ない列のプリントヘッド156を含むことができる。例えば、実施形態では、プリントアセンブリ150のプリンティングヘッド154が1列のプリントヘッド156または3列以上のプリントヘッド156を含むことができる。したがって、プリンティングヘッド154は、各々が1つまたは複数のプリントヘッド156を有する1つまたは複数の列のプリントヘッド156を含むことができることを理解されたい。さらに、第1行および第2行の各々は、図示されるよりも多いまたは少ないプリントヘッド156を含むことができる。プリントヘッド156は各々、プリンティングヘッド154の基板202に対向するプリントヘッド156の上面286に設けられた、例えば、基板、プロセッサ、メモリ、センサなどのプリントヘッドインターフェースボード284を含む。
【0116】
図8および図9に示されるように、基板202は複数の開口282を含み、これらの開口の各々は、プリントヘッド156の下端を受容するように構成される。実施形態では、複数のプリントヘッド156が各プリントヘッド156の下端が基板202と同一平面上にあるように、基板202と位置合わせされる。実施形態では、複数のプリントヘッド156が互いに対してオフセットされて配置されてもよく、したがって、基板202に形成された開口282も、プリントヘッド156をその中に受容するようにオフセットされる。
【0117】
プリンティングヘッド154の基板202の各開口282は、各開口282間の隔壁430から延びるリップ428によって画定される。したがって、各プリントヘッド156は、リップ428上に位置するように寸法決めされ、各々の開口282を画定する分離壁430内に配置される。実施形態では、リップ428がプリントヘッド156とリップ428との間にシールを形成するためのガスケット432を受容する、その中に形成された凹部または溝429を有する。シールはリップ428上に蓄積し、それによってプリントヘッド156に入り、プリントヘッド156またはプリントアセンブリ150の他の構成要素にダメージを与える可能性があるバインダ材料、ビルド材料、デブリスなどの量を制限する。ガスケット432は開口282のうちの1つを画定するリップ428上にのみ図示されているが、ガスケット432が関連する開口282を画定する各リップ428上に提供されてもよいことを理解されたい。本明細書でより詳細に説明するように、基板202の対応する開口282内のプリントヘッド156の位置を調整するために、複数の調整ブロック434を設けることができる。調整部434はプリンティングヘッド154の調整を容易にし、基板202、ひいてはビルド領域120に対するプリントヘッド156の位置を正確に制御することによって、プリントアセンブリ150のプリント品質を向上させるために設けられている。
【0118】
汎用マニホールドアセンブリ
ここで図10および図11を参照すると、マニホールドアセンブリ160は一般に、ハウジング201内に設けられた入口マニホールド610および出口マニホールド612を含む。マニホールドアセンブリ160をハウジング201の外部ではなくハウジング201内に設けることによって、プリントヘッド156とマニホールドアセンブリ160との間の空間的な間隔に起因する気圧変動を最小限に抑えることができる。より具体的には、プリンティングヘッド154がハウジング201内でインデックス設定される実施形態ではマニホールドアセンブリ160がハウジング201内のプリントヘッド156とインデックス設定されるように、マニホールドアセンブリ160はプリントヘッド156に位置的に固定される。これは、一定量のバインダ材料がマニホールドアセンブリ160からプリントヘッド156に供給されることを確実にすることによって、プリント品質を向上させるのに役立つ。入口マニホールド610は、第1壁614と、第2壁616と、上壁618と、底壁620と、一対の端壁622、624とを含む。同様に、出口マニホールド612は、第1壁626と、第2壁628と、上壁630と、底壁632と、一対の端壁634、636とを含む。入口マニホールド610および出口マニホールド612の各々は、1つまたは複数の一般的な壁面を有する付加製造または射出成形によって形成され得るような、実質的にワンピースのモノリシック構造であり得るか、または別々に形成され、次いで一緒に気密され得る。入口マニホールド610および出口マニホールド612が互いに気密される実施形態では(例えば、各マニホールド610、612はそれ自体の第1壁、第2壁、および一対の端壁を含み、共通の壁を有さない)、入口マニホールド610と出口マニホールド612との間の漏れを最小限に抑えることができる。さらに、いくつかのそのような実施形態では、入口マニホールド610および出口マニホールド612が互いに分離可能であり得、したがって、入口マニホールド610および出口マニホールド612の他方を操作することなく、入口マニホールド610および出口マニホールド612のいずれか一方を交換または修理することを可能にすることが企図される。しかしながら、実施形態では、入口マニホールド610および出口マニホールド612が互いに恒久的に固定されてもよく、または単一の部品から形成されてもよいことを理解されたい。いくつかのそのような実施形態では、入口マニホールド610および出口マニホールド612が入口マニホールド610を出口マニホールド612から分離する共通の壁を共有することができる。
【0119】
マニホールドアセンブリ160の入口マニホールド610は、概して、入口マニホールド610の第1壁614、第2壁616、上壁618、底壁620、および一対の端壁622、624によって画定される入口リザーバ638を含む。供給ポート642は、入口マニホールド610の底壁620に形成され、入口リザーバ638と流体連通している。供給フィッティング644は、供給ポート642に結合される。本明細書で使用するとき、用語「ポート」は構造体の表面又は壁を通って形成される孔又はオリフィスを指し、用語「フィッティング」は、ポートに設けられ、管を構造体の内部と流体連通させるための管又はコンジットラインに接続可能な任意の適切な接続部材を指す。入口マニホールド610はまた、入口リザーバ638と流体連通する入口マニホールド610の底壁620に形成された少なくとも1つの入口ポート666を含む。入口フィッティング668は、入口ポート666に結合される。実施形態では、入口マニホールド610が入口マニホールド610の底壁620に形成され、入口リザーバ638と流体連通する複数の入口ポート666を含むことができる。
【0120】
使用中、バインダ材料は入口リザーバ638から入口ポート666及び入口フィッティング668を通って流出し、入口チューブ306(図8)を介して各々のプリントヘッド156に流れる。入口フィッティング668は、各々の入口ポート666に結合され、関連する入口チューブ306を介して各々のプリントヘッド156に接続されて、バインダ材料が入口リザーバ638からプリントヘッド156の各々に流れることを可能にすることができる。入口リザーバ638内の圧力を正規化および/または供給し、換気を提供するために、入口バキューム672が、入口マニホールド610の上壁618に提供され、入口リザーバ638と流体連通する。
【0121】
図10に示すように、実施形態では、入口マニホールド610はまた、入口リザーバ638内に設けられた少なくとも1つの液面フロート674を含む。本明細書でより詳しく説明されるように、入口マニホールド610内の少なくとも1つの液面フロート674は入口リザーバ638内のバインダ材料の液面を感知するように構成され、入口リザーバ638内のバインダ材料の液面が所定のしきい値を下回るかまたは上回るとき、動作および/またはアラーム機能を実行するために、製造装置100の制御システム10にシグナルを送るように構成される。動作またはアラーム機能の非限定的な実例として、シグナルはプリントアセンブリ150に、復旧または保守を可能にするために、所定の期間の間、プリントまたはビルド動作を中止するように命令し得る。
【0122】
入口マニホールド610と同様に、出口マニホールド612は、第1壁626、第2壁628、上壁630、底壁632、および一対の端壁634、636によって画定される出口リザーバ686を含む。出口リザーバ686は、プリントヘッド156から受け取ったバインダ材料を貯蔵する。戻りポート700は、出口マニホールド612の底壁632に形成され、出口リザーバ686と流体連通している。戻り継手702は、戻りポート700に結合される。出口マニホールド612はまた、出口リザーバ686と流体連通する出口マニホールド612の底壁632に形成された少なくとも1つの出口ポート710を含む。出口フィッティング712が出口ポート710に結合される。実施形態では、出口マニホールド612が出口マニホールド612の底壁620に形成され、出口リザーバ686と流体連通する複数の出口ポート710を含むことができる。
【0123】
使用中、バインダ材料は各々のプリントヘッド156から出口チューブ308(図8)を介して出口リザーバ686に、出口ポート710および出口フィッティング712を介して流れる。出口フィッティング712は、各々の出口ポート710に結合され、関連する出口チューブ308を介して各々のプリントヘッド156に接続されて、バインダ材料が出口リザーバ686からプリントヘッド156の各々に流れることを可能にすることができる。入口リザーバ638内の圧力を正規化および/または供給し、換気を提供するために、図11に示すように、出口マニホールド612の上壁618に出口バキューム716が設けられ、出口リザーバ686と流体連通している。
【0124】
入口バキューム672および出口バキューム716は、入口マニホールド610と出口マニホールド612との間に差圧を発生させて、入口ポート666および出口ポート710を通るプリントヘッド156の各々への、およびそれらからのバインダ材料の流れを制御する。いくつかの実施形態では通常動作中、入口マニホールド610と出口マニホールド612との間の通常の圧力差は-1.0ポンド/平方インチ(psi)より大きく、0.0psi以下であり得る。これは、真空を生成するために、入口マニホールド610および出口マニホールド612内に負圧を提供する。目詰まりしたプリントヘッド156の詰まりを除去するためのパージまたは詰まりの除去動作の間、入口マニホールド610と出口マニホールド612との間のパージ圧力差は、通常の圧力差から増加され得る。いくつかの実施形態では、パージ圧力差が最大2.0psi以上であってもよい。しかしながら、特定の圧力差は、特定の実施形態に応じて変化し得る。
【0125】
入口マニホールド610と同様に、出口マニホールド612は図11に示すように、出口リザーバ686内に設けられた少なくとも1つの液面フロート718を含むことができる。出口マニホールド612内の少なくとも1つの液面フロート718は出口リザーバ686内のバインダ材料のレベルを感知するように構成され、出口リザーバ686内のバインダ材料のレベルが所定のしきい値を下回るかまたは上回るとき、動作および/またはアラーム機能を実行するために、製造装置100の制御システム10にシグナルを送るように構成される。入口マニホールド610内の液面フロート674および出口マニホールド612内の液面フロート718は例えば、光学デバイス、超音波装置もよい。さらに、入口マニホールド610および出口マニホールド612の各々内の液面は液面フロート674、718に加えて、またはその代わりに、例えば、光学デバイス、超音波デバイスなどの外部センサによって監視され、制御システム10に通信可能に結合され得ることに留意されたい。
【0126】
図10に示されるように、マニホールドアセンブリ160は、マニホールドアセンブリ160の一部分を通るバインダ材料の流れを許容または制御するための開位置と、マニホールドアセンブリ160の一部分を通るバインダ材料の流れを防止するための閉位置との間で動作可能な少なくとも1つのバルブ730を含む。本明細書で使用するとき、バインダ材料の流れを制御するバルブを指すときの「制御」という語は、バインダ材料の流れを可能にする及び/又は防止するものと理解することができる。さらに、実施形態では、バインダ材料の流れを制御することはバインダ材料の流量または体積を減少および/または増加させることを指し得る。任意の個数のバルブ730が、入口リザーバ638および出口リザーバ786の出入り口の両方におけるバインダ材料の流れを選択的かつ個別に可能にするために設けられてもよいことを理解されたい。本明細書に記載の様々な実施形態において、少なくとも1つのバルブ730は、マニホールドアセンブリ160内に設けられる。
【0127】
図10に示されるように、入口マニホールド610は入口リザーバ638から入口ポート666を通る各々のプリントヘッド156へのバインダ材料の流れを可能にするために、各々の入口ポート666に関連する少なくとも1つのバルブ730を含む。実施形態では、入口マニホールド610が複数の入口ポート666のうちの各々1つに関連付けられたバルブ730を含む。出口マニホールド612はまた、各々の出口ポート710に関連する少なくとも1つのバルブ730を含む。実施形態では、出口マニホールド612が複数の出口ポート710の各々1つに関連付けられたバルブ730を含む。
【0128】
バルブ730は、いくつかのバルブ構成のうちのいずれか1つに構成され得る。図10に示されるように、バルブ730は一般に、レセプタクル732と、レセプタクル732内に受容されるプランジャ734とを含む。実施形態ではバルブ730が一対の圧力ポート736を含む空圧アクチュエータであり、圧力ポート736のうちの第1のものはプランジャ734を上昇位置に空圧で移動させるために利用され、圧力ポート736のうちの第2のものはプランジャ734を下降位置に空圧で移動させるために利用される。実施形態では、バルブ730が電動アクチュエータである。バルブ730が開位置にあるとき、プランジャ734はバインダ材料がポートを通って流れることを可能にするために、上昇位置に向かって、関連するポートから離れるように動かされる。バルブ730が閉位置にあるとき、プランジャ734はバインダ材料が関連するポートを通って流れるのを防止するために、下降位置に向かって関連するポートに向かって動かされる。他の実施形態では、プランジャ734が一対の圧力ポート736なしで、制御システム10によって電子的に操作されてもよい。制御システム10は本明細書で論じるように、プランジャ734を各々のポートに向かって、またはそこから離れるように移動させるための信号を送ることによって、プランジャ734を電子的に動作させてもよい。いくつかの実施形態では、バルブ730が近接センサ740を含み、プランジャ734が各々上昇位置にあるか下降位置にあるかを感知することによって、バルブ730が開位置にあるか、または閉位置にあるかを決定する。
【0129】
あるいは、バルブ730が制御システム10によって制御されて、バルブ730を、開位置と閉位置との間で制御された量に位置付けることができる。バルブ730のプランジャ734は入口マニホールド610および出口マニホールド612内に設けられ、その中で移動可能であり、対応するポートを開閉することを理解されたい。しかしながら、レセプタクル732は、入口マニホールド610及び出口マニホールド612の外部に設けられる。したがって、バルブ730は、プランジャ734にアクセスするためにレセプタクル732を取り外すことによって、修理または保守の目的のためにアクセスされ得る。
【0130】
バルブ730は関連するプリントヘッド156のノズルの少なくとも1つがバインダ材料で少なくとも部分的に詰まっているときに、プリンティングヘッド154のプリントヘッド156をパージおよび/または詰まりを取り除くのを容易にするのに適している。プリントヘッド156のノズルがバインダ材料で少なくとも部分的に詰まっている場合、これは、詰まっていない他のプリントヘッド156に対するビルド領域上へのバインダ材料のプリントの不規則性および不均等な分配をもたらす可能性がある。
【0131】
非限定的な実施形態として、パージ動作または詰まり除去動作中にプリンティングヘッド154のプリントヘッド156の切り出しを解除するために、目詰まりしたプリントヘッド156の入口666に関連するバルブ730は、開位置に位置決めされる。同様に、詰まったプリントヘッド156の出口ポート710に関連するバルブ730は、開位置に位置決めされてもよい。実施形態では、目詰まりしていない他のプリントヘッド156の他の入口ポート666および出口ポート710に関連するバルブ730の各々が閉位置に配置されてもよい。その後、入口マニホールド610の入口バキューム672と出口マニホールド612の出口バキューム716との動作から生じる入口マニホールド610と出口マニホールド612との間の圧力差が、通常の圧力差からパージ圧力差に増加される。いくつかの実施形態では本明細書で論じられるように、バルブ730のすべてが開位置にあるプリンティングヘッド154の通常動作中の通常の圧力差は-1.0psiより大きく0.0psi以下である。いくつかの実施形態ではパージまたは詰まり除去動作中、パージ圧力差は最大2.0psiである。したがって、入口バキューム672および出口バキューム716が入口マニホールド610と出口マニホールド612との間の圧力差を増大させ、バインダ材料が加圧供給リザーバ110から入口リザーバ638内に提供されると、バインダ材料は開口位置にある入口ポート666および出口ポート710、すなわち、詰まったプリントヘッド156に関連する入口ポート666および出口ポート710のみを通って導かれる。これは、バルブ730が開位置にある状態で、入口ポート666への圧力を集中させる。したがって、入口ポート666、したがって、関連するプリントヘッド156は、入口ポート666におけるバルブ730の各々が開位置にあるときに受ける圧力の量と比較して、増加した量の圧力を受ける。
【0132】
プリントヘッド156の任意の組み合わせは、バルブ730のいくつかを開位置に配置し、他のバルブ730を閉位置に配置することによって、この詰まり除去プロセスを受けることができることを理解されたい。例えば、プリントヘッド156のいくつかは、プリントヘッド156に関連する入口ポート666および出口ポート710のバルブ730のみを開いて詰まりを除去することによって、この詰まり除去プロセスを同時に受けることができる。しかしながら、圧力の低下を補償するためにマニホールドアセンブリ160内の全圧力差が増大されない限り、開かれるバルブ730が多いほど、関連する入口666の各々を通って流れる圧力は小さくなることを理解されたい。
【0133】
図10を再度参照すると、実施形態では、マニホールドアセンブリ160が保持ブラケット742がハウジング201に取り付けられるときに、ハウジング201に対して固定位置に入口マニホールド610および出口マニホールド612を固定するための保持ブラケット742を含むことができる。したがって、保持ブラケット742は保持ブラケット742が利用されるとき、入口マニホールド610と出口マニホールド612とが互いに分離するのを防止する。製造装置におけるマニホールドアセンブリに関する追加情報は、「プリントアセンブリおよびその使用方法」(D&S Docket No.119782-994)と題され、その全体が本明細書に参考として援用される●に出願された米国特許出願第●号に見いだすことができる。上述のように、マニホールドアセンブリ160をハウジング201内に設けることによって、マニホールドアセンブリ160とプリントヘッド156との間のバインダ材料の圧変動を最小限に抑えることができる。これは、プリントアセンブリのプリント品質を向上させるのに役立つ。
【0134】
トラックローラサポート
図8を再度参照すると、トラック288は、マニホールドアセンブリ160に近接するハウジング201の上端200の下側290に固定される。トラック288は、その中に形成された溝292を含む。少なくとも1つのローラバー294はプリンティングヘッド154の基板202から延び、ローラバー294の対向する端部にホイール296を含む。実施形態において、ローラバー294のホイール296はトラック288の溝292と係合し、プリンティングヘッド154、ひいてはプリントヘッド156の、ハウジング201の端壁208、210の間、すなわち、図に示される座標軸の+/-Y軸における動きを受動的に支持する。図示のように、プリンティングヘッド154はプリンティングヘッド154の基板202から延在し、トラック288の溝292に係合する一対のローラバー294を含む。さらに、ローラバージョイント298はローラバー294の対を互いに結合し、ローラバー294間の固定された空間的分離をメンテナンスする。実施形態では、ホイール296およびトラック288がラックアンドピニオンギア、またはホイール296がトラック288を横断することを容易にするための任意の他の適切な機構であってもよいことを理解されたい。実施形態では、各々のローラバー294のホイール296がプリンティングヘッド154の位置がプリントアセンブリ150の使用中にハウジング201に対して調整され得るように、制御装置10によって制御され得る。代替的に、アクチュエータ(図示せず)を利用して、ホイール296を動作させるか、またはプリンティングヘッド154の動作を他の何らかの方法で制御することによって、プリンティングヘッド154を移動またはインデックス設定することができ、ローラバー294は、プリンティングヘッド154の動作を安定させる。
【0135】
ベローズ
図8および図12に示すように、プリンティングヘッド154の基板202とハウジング201の各々の端壁208、210との間にベローズ300が設けられ、バインダ材料、ビルド材料、または任意の他の噴射可能な材料もしくはデブリスなどの材料がプリンティングヘッド154に入り、そこに設けられた構成要素を汚染することを防止する。また、プリントアセンブリ150のハウジング201内の正の空圧は、ベローズ300と組み合わされて、汚染物質がハウジング201に入ることをさらに防止することも理解されたい。ベローズ300は、ハウジング201の端壁208、210の一方に固定された第1端部302と、プリンティングヘッド154の基板202に固定された第2端部304とを有する。ベローズ300はプリンティングヘッド154がハウジング201の端壁208、210の間でインデックス設定するとき、端壁208、210と基板202との間の間隔の変化を考慮するために、ベローズ300が変形または屈曲するように、任意の好適な可撓性材料から形成される。ベローズ300はプリントホーム側壁204とビルド側壁206との間に延在する幅を有し、材料がプリンティングヘッド154に入るためのいかなる開放空間も排除する。
【0136】
プリントヘッド調整ブロック
図8を参照すると、実施形態では、プリントヘッド156の位置が基板202の各々の開口282内で、プリンティングヘッド154の端壁208、210の間で、すなわち、図に示される座標軸の+/-Y軸で移動するように個々に調整可能である。この実施形態では図9図13、および図14に示すように、調整ブロック434は2つの隣接する開口282の間、および2つの隣接するプリントヘッド156の間の分離壁430、ならびに単一の開口282を画定する基板202の外壁上に配置される。上述のように、調整ブロック434は、基板202の対応する開口282内のプリントヘッド156の位置を調整するために設けられる。また、調整ブロック434は正確な噴射性能を提供するために、基板202内で各プリントヘッド156を互いに位置合わせする目的で設けられることを理解されたい。調整部434はプリンティングヘッド154の調整を容易にし、基板202、ひいてはビルド領域120に対するプリントヘッド156の位置を正確に制御することによって、プリントアセンブリ150のプリント品質を向上させる。より具体的には、実施形態では調整ブロック434がその上壁440に形成された第1孔438を有する本体部材436と、第1孔438の上に配置され、本体部材436の第1側部444に沿って角度的に延びる付勢部材442とを含む。付勢部材442は、非限定的な例として、ばね、弾性部材などであってもよい。ロックピン446は第1孔438に螺合し、付勢部材442を本体部材436の上壁440に固定し、ワッシャ448が、ロックピン446と付勢部材442との間に設けられる。調整ブロック434はまた、その上壁440に形成され、本体部材436の一部分を通って延びる第2孔450を含む。本体部材436は、固定部452と、ヒンジ456によって固定部452に接続された可動部454とを有する。ヒンジ456は、可動部454が初期の非屈曲位置と屈曲位置との間で移動することを可能にする。第2孔450は固定部452を貫通しているが、可動部454を貫通していない。調整ねじ458は、第2孔450に螺合して、固定部452を通って本体部材436の可動部454に向かって延在する。
【0137】
図14に示すように、調整ブロック434の部分的に透明な図が示されており、調整ねじ458は第2孔450を貫通し、本体部材436の固定部452を貫通して可動部454に接触するように延びている。調整ネジ458を第1方向および反対の第2方向に回転させることによって、第2孔450を通る、したがって調整ネジ458の固定部452を通る調整ネジ458の位置を調整することができる。調整ねじ458が回転し、本体部材436の固定部452を通って第1方向に移動すると、調整ねじ458の端部460が可動部454の上面462に接触する。調整ねじ458が固定部452内に延在し続けると、調整ねじ458は可動部454の上面462に対して力を加え、ヒンジ456は可動部454が非屈曲位置から屈曲位置まで、固定部452に対して外向きに(すなわち、座標軸の+Y方向に)湾曲または屈曲することを可能にする。実施形態では、可動部454がその下面466に近接して形成され、座標軸の+Y方向に延びるナブ464を有する。
【0138】
図13に示されるように、図14の調整ねじ458を参照すると、調整ブロック434は、第1プリントヘッド列155内の2つの隣接するプリントヘッド156の間の分離壁430上に位置付けられて示されている。本体部材436の上壁440は分離壁430上に部分的に着座し、本体部材436の固定部452および可動部454は開口282内で移動されるように、プリントヘッド156に近接する分離壁430の側面に沿って延在する。本体部材436は、本体部材436の第1孔438を通って分離壁430内に延びるロックピン446によって分離壁430に取り外し可能に固定される。図示のように、付勢部材442は、分離壁430の固定部452とは反対側に配置される。図13に示されるように、付勢部材442は、プリントヘッド156の下端に対して付勢するように構成される。付勢部材442は本明細書に記載されるように、調整ブロック434によってプリントヘッド156の反対側に加えられる力を打ち消すために、座標軸の-Y方向にプリントヘッド156に対して力を加える。
【0139】
個々のプリントヘッド156を座標軸の+Y方向に向けてインデックス設定するために、調整ねじ458を回転させて、調整ねじ458を固定部452内に延ばし、可動部454の上面462に接触させる。調整ねじ458の継続的な回転により、調整ねじ458の端部460は可動部454を押し、可動部454を、固定部452に対してヒンジ456の周りで外側に旋回させる。可動部454の回動により、図13に示すように、可動部454、具体的にはナブ464がプリントヘッド156の一部に接触する。可動部454がプリントヘッド156に力を加えると、プリントヘッド156は、各々の開口282内で座標軸の+Y方向にインデックス設定される。
【0140】
プリントヘッド156を元の位置に戻し、プリントヘッド156を座標軸の-Y方向に戻すために、調整ねじ458を反対の第2方向に回転させて、調整ねじ458を固定部452内で反対方向に移動させ、第2孔450から引き出す。本明細書で論じるように、プリントヘッド156の反対側の端部に配置された調整ブロック434の付勢部材442によって加えられる力により、プリントヘッド156は、開口282内のその元の位置に割り出される。したがって、プリントアセンブリ150のプリント品質は動作中のバインダ材料の付着を制御するために、プリントヘッド156を基板202に対して正確に位置決めすることによって改善され得る。
【0141】
本明細書に記載されるように、調整ブロック434は付勢部材442と、各々が本体部材436内に設けられ、またはそれに結合された調整ねじ458とを含み、この調整ねじは、その中にプリントヘッド156を受容するように構成された2つの隣接する開口282の間の分離壁430上に取り付けられる。したがって、付勢部材442および調整ねじ458は各々、開口282内に配置されたとき、隣接するプリントヘッド156に面する分離壁430の両側に沿って延在する。しかしながら、実施形態では、付勢部材442および調整ねじ458は各々、付勢部材442および調整ねじ458が単一の調整ブロック434ではなく、分離壁430上に別個に着座することができるように、それ自体の対応する本体部材436を有する。調整ねじ458のない本体部材436を含む付勢部材442は本明細書では付勢ブロック461と呼ばれ得、付勢部材442のない本体部材436上の調整ねじ458は本明細書ではねじブロック463と呼ばれ得る。
【0142】
基板202の各開口282は、開口282の一端に配置された付勢部材442と、開口282の反対端に配置された調整ねじ458とを含む。したがって、調整ねじ458が操作され、開口282内に位置付けられたプリントヘッド156が+/-Y軸に平行移動されると、プリントヘッド156は、付勢部材442に対して付勢して、プリントヘッド156の位置をメンテナンスする。したがって、同じ列に互いに隣接する2つのプリントヘッド156がない場所では付勢部材442または調整458の一方が、他方なしで提供され得る。例えば、付勢ブロック461は調整ねじ458の反対側の分離壁430、または基板202の外周壁に配置されてもよく、ねじブロック463は付勢部材442の反対側の分離壁、または基板202の外周壁に配置されてもよい。
【0143】
本明細書には図示されていないが、調整ブロック434、付勢ブロック461、および/またはねじブロック463も、プリントヘッド156を+/-X軸に位置決めするために、+/-Y軸に延在する基板202の分離壁430または外周壁上に位置決めされてもよいことを理解されたい。図示のように、複数の付勢ブロック461が、+/-Y軸に延在する分離壁430および外周壁上に配置される。さらに、複数のダボピン465が、関連する付勢ブロック461の反対側でリップ428から延在する。したがって、プリントヘッド156はバイアスブロック461とダボピン465との間に配置され、バイアスブロック461はプリントヘッド156に対してダボピン465に向かってバイアス力を印加して、プリントヘッド156を+/-X軸に位置決めする。
【0144】
パウダープラウ
ここで図15図19を参照すると、実施形態ではプリントアセンブリ150の部分図が示されており、これはハウジング201内の取り付けフレーム315(図18および図19)およびそのビルド側壁206上に取り付けられたパウダープラウアセンブリ314を含む。本明細書では詳細に説明しないが、インデックスステージはハウジング201のビルド側壁206で取り付けフレーム315に移動可能に取り付けることができる。プリンティングヘッド154はインデックスステージが取り付けフレーム315に対して平行移動して、プリンティングヘッド154をハウジング201の両端208、210間で移動させるように、インデックスステージに取り付けられてもよい。しかしながら、実施形態では、パウダープラウアセンブリ314が取り付けフレーム315に直接的に固定され、したがって、インデックスステージのハウジング201とプリンティングヘッド154との間でインデックス設定を行わない。パウダープラウアセンブリ314はプリントアセンブリ150が作動軸116に沿ってビルド領域120を横切って移動するときに、プリントヘッド156の底面またはノズル面に接触することから外部材料(すなわち、ビルド材料、バインダ材料、デブリス、または任意の他の噴射可能材料)を最小限に抑える。さらに、ある実施形態では、パウダープラウアセンブリ314が、外部材料がプリンティングヘッド154に入り、プリントヘッド156を汚染することを防止する。これは、プリントヘッド156およびプリントアセンブリ150の他の内蔵構成要素の汚染を防止することによって、プリントアセンブリ150の信頼性およびプリント品質を向上させる。実施形態では、パウダープラウアセンブリ314が、プリントアセンブリ150が作動軸116に沿ってビルド領域120を横切って図面に示される座標軸の+X方向に移動するときに、外部材料またはデブリスをプリントアセンブリ150から押し離すように構成されてもよい。このように、パウダープラウアセンブリ314は、プリントアセンブリ150への汚染に対する障壁を提供する。図15に示されるように、パウダープラウアセンブリ314は下降位置にあるとき、ハウジング201のビルド側壁206に近接してプリンティングヘッド154の基板202を越えて延在する下端318を有するパウダープラウ316を含む。しかしながら、パウダープラウ316はパウダーベッドの面上の外部材料又はデブリスの余分な蓄積物に接するためにのみ下降されるべきであり、バインダ材料のために準備された完成したリコートパウダー層に接するべきではない。パウダープラウ316はビルド側壁206の近傍にのみ配置されているように示されているが、実施形態では第2パウダープラウアセンブリをプリントホーム側壁204の近傍に設けることもできることを理解されたい。パウダープラウアセンブリ314は本明細書では下降位置と上昇位置との間で動作可能であるものとして説明されているので、いくつかの実施形態ではパウダープラウアセンブリ314は静止していてもよいことを理解されたい。
【0145】
図16に示すように、パウダープラウ316は、細長い部材320と、細長い部材320の上縁324から延びる少なくとも1つの延長部322とを含む。実施形態では、延長部322がパウダープラウ316を取り付けフレーム315に結合するための締結具328(図18)を受容するための孔326を含む。締結具328は、非限定的な例として、ねじ、ボルト、リベットなどであり得る。図示のように、パウダープラウ316は一対の延長部322を含み、各々は、パウダープラウ316を取り付けフレーム315に結合するための締結具328を受容するための孔326を有する。実施形態において、パウダープラウ316は、任意の適切な非粘着性材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態では、パウダープラウ316がパウダープラウ316の外面に設けられた非粘着性コーティングを含むことができる。いずれにしても、パウダープラウ316または非粘着性コーティングを含む非粘着性材料は、パウダープラウ316とプラウガイド330との間に耐摩耗性の低い摩擦係数を提供する。実施形態では、摩擦係数は0.4以下である。実施形態において、摩擦係数は0.2以下である。実施形態では、摩擦係数は0.1以下である。非限定的な例として、パウダープラウ316は、共堆積ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を有する無電解ニッケルから形成されてもよく、または電解研磨されてもよい。低摩擦係数コーティングを有する材料からパウダープラウ316を形成することによって、ビルド領域120を通過する度にパウダープラウ316上に最小のビルド材料が残ることが保証され、したがって、製造装置100の他の場所に運ばれない。図示のように、パウダープラウ316の下端318は平坦であり、ビルド材料およびデブリスをプリントヘッド156から押し離し、プリントヘッド156の下に存在し得る任意の材料またはデブリスの高さを低減して、プリントヘッド156がビルド材料またはデブリスを接触することなく除去することを可能にし、それによってプリントヘッド156への損傷を防止する。しかしながら、パウダープラウ316の他の実施形態では、下端318が例えば、V字形、湾曲形などの任意の適切な幾何学的形状を有することができる。
【0146】
図17に示すように、実施形態では、パウダープラウアセンブリ314が装着フレーム315に装着されたプラウガイド330を含み、プリンティングヘッド154に対するプラウガイド330の継続的な位置合わせおよび誘導を容易にする。実施形態では、プラウガイド330がプラウガイド330を取り付けフレーム315に固定するために留め具が貫通する複数の孔332を含む。実施形態では、プラウガイド330が一対の凹部334と、プラウガイド330の両端間に延在する長手方向に延在するスロット336とを含む。一対の凹部334は、アセンブリ中に隙間を形成する。図18および図19に示されるように、パウダープラウ316およびプラウガイド330を含むパウダープラウアセンブリ314はプリンティングヘッド154上の位置に示され、パウダープラウ316はプラウガイド330に形成されたスロット336を通って延びる。
【0147】
図15に示されるように、パウダープラウアセンブリ314は、ハウジング201のビルド側壁206から見たものとして示される。実施形態では、パウダープラウアセンブリ314が、プリンティングヘッド154がハウジング201の端壁208、210の間でインデックス設定するときに静止したままであり得るように、パウダープラウアセンブリ314が取り付けフレーム315に結合される。したがって、この実施形態ではパウダープラウ316がプリンティングヘッド154の端壁208、210間の実質的に全長にわたって延在する長さを有し、その結果、パウダープラウ316は端壁208、210間のプリンティングヘッド154の位置にかかわらず、プリントヘッド156を外部材料から遮蔽する。
【0148】
図15図18、および図19を再度参照すると、実施形態では、パウダープラウアセンブリ314がパウダープラウ316を上昇位置と下降位置との間で移動させるための少なくとも1つのアクチュエータ338を含む。図15に示されるように、パウダープラウアセンブリ314は、パウダープラウ316を移動させるための一対の離間したアクチュエータ338を含む。例えば、電気アクチュエータ、空圧アクチュエータ、油圧アクチュエータ、ばねアクチュエータ、または任意の他の適切な作動装置など、任意の適切なアクチュエータが使用され得る。一対のアクチュエータ338が設けられる場合、各アクチュエータ338は、パウダープラウ316の各々の延長部と係合する。実施形態では、パウダープラウアセンブリ314が、パウダープラウ316が上昇位置にあるか下降位置にあるかを検出するためのセンサ340を含む。センサ340はパウダープラウ316自体の位置、または代替的に、アクチュエータ338の位置を検出するように構成され得る。さらに、実施形態では、センサ340、または追加のセンサはプリントアセンブリ150が作動軸116に沿って移動している間に、パウダープラウ316が外部材料に接触するか、または外部材料を押すかどうかを検出するように構成され得る。いくつかの実施形態では、図示しないセンサを設けて、パウダープラウ316が外部材料に接触したかどうかを検出することができる。センサが外部材料との接触を検出することに応答して、例えば、過剰量のビルド材料がビルド領域120上に適用されていることを示す、可聴および/または視覚警告などの警告がトリガされ得る。したがって、センサは、警告を開始するために制御システム10と接触してもよい。実施形態では、センサが衝突を検出したことに応じて、プリンティングヘッド154の動作を停止して、プリンティングヘッド154またはプリントヘッド156の破損を防止することができる。
【0149】
図18および図19に示すように、実施形態では、パウダープラウアセンブリ314がパウダープラウ316の上下運動を制限するように構成された一対のハードストップ341A、341Bを含む。一対のハードストップ341A、341Bは、パウダープラウ316またはアクチュエータ338の一部自身がパウダープラウアセンブリ314の作動中にハードストップ341A、341Bの各々の1つに接触するように、アクチュエータ338の内部または近傍に取り付けられる。したがって、下側ハードストップ341Aはパウダープラウ316の下側位置を制限し、上側ハードストップ341Bは、パウダープラウ316の上側位置を制限する。実施形態ではアクチュエータ338に対するハードストップ341A、341Bの各々の位置は図に示される座標軸の+/-Z軸に沿ったパウダープラウ316の位置決め限界を調整するように調整可能であってもよい。実施形態では、パウダープラウアセンブリ314が図示されていないバネを含み、停電時にパウダープラウ316を上昇位置にメンテナンスして、パウダープラウ316が下降位置に留まらないことを確実にすることができる。
【0150】
図18に示すように、下降位置にあるとき、パウダープラウ316の下端318は、プリンティングヘッド154の基板202の下に配置され、ビルド領域120を横断する動作中にプリントヘッド156を外部材料から遮蔽する。非限定的な例示として、下降位置にあるとき、パウダープラウ316の下端318は、プリンティングヘッド154の基板202の1mm~5mm下にあってもよい。図19に示されるように、アクチュエータ338は、パウダープラウ316を、パウダープラウ316の下端318がプリンティングヘッド154の基板202の上方に位置する上昇位置に移動させるように動作する。上昇位置にあるとき、パウダープラウ316の下端318は、プリンティングヘッド154の基板202の少なくとも1ミリメートル上方にあり得る。実施形態では、パウダープラウ316の下端318が上昇位置にあるとき、プリンティングヘッド154の基板202の1mm~約10mm上にあってもよい。実施形態では、パウダープラウ316の下端318が上昇位置にあるとき、プリンティングヘッド154の基板202の4mm~約7mm上にあってもよい。図示のように、パウダープラウ316はプラウガイド330に形成されたスロット336を通って移動し、これは、上昇位置と下降位置との間の移動中にパウダープラウ316の配向をメンテナンスする。
【0151】
図示されていないが、パウダープラウアセンブリ314はそこから蓄積されたパウダーまたはデブリスを除去するための装置を含むことができる。例えば、パウダープラウアセンブリ314は、パウダー又はデブリスを除去するためのバイブレータ又はブラシを含むことができる。
【0152】
使用時には、パウダープラウ316が、プリンティングヘッド154がプリントアセンブリ150の定位置151からビルド領域120を横切って移動するとき、下降位置に配置される。より具体的には、パウダープラウ316がクリーニングステーション108(図1)に干渉するクリーニング動作とは対照的に、プリントおよび噴射動作中に下降位置に配置される。プリンティングヘッド154がプリントアセンブリ150の定位置151とは逆の向きにビルド領域120を通過した後、アクチュエータ338によってパウダープラウ316を上昇位置に移動させて、プリンティングヘッド154がプリントアセンブリ150の定位置151に戻るときに、ビルド領域120の上にビルド材料を戻すことを回避することができる。アクチュエータ338はビルド領域120に対するプリンティングヘッド154の位置に基づいて、上昇位置と下降位置との間でパウダープラウ316を移動させるように、制御装置10によって操作されてもよい。実施形態では、パウダープラウ316がパウダープラウ316上に蓄積する任意のパウダーを振り落とすために、上昇位置と下降位置との間で迅速かつ繰り返し再配置されてもよい。これは、プリンティングヘッド154がビルド領域120を横断した後、定位置151に戻って、ビルド領域120を横断する後続の通過の前に、パウダープラウ316をクリーニングするときに起こり得る。したがって、パウダープラウ316はプリントヘッド156を汚染しない、および/またはプリントアセンブリ150のハウジング201にバインダ材料が入り込まないことを確実にすることによって、プリントアセンブリ150の信頼性、ならびにプリント品質を向上させる。
【0153】
偏向板
上述され、図1に示されるように、製造装置100は、製造装置100の作動軸116の一端に近接して配置されたクリーニングステーション108を含む。実施形態では、クリーニングステーション108がビルド領域120上に配置されたビルド材料40の層上にバインダ材料50を堆積させる前後に、プリントアセンブリ150が配置または「パーキング」される定位置151と同じ位置に配置される。クリーニングステーション108は堆積動作の間に複数のプリントヘッド156をクリーニング溶液でクリーニングすることを容易にするために、1つ以上のクリーニング部または部材を含むことができる。
【0154】
実施形態では、クリーニングステーション108がプリンティングヘッド154の基板202を横切って、したがってプリントヘッド156の各々を横切ってクリーニング液を塗布するための、ブラシ、ワイパ、ジェット、または他のアプリケータを含む。プリンティングヘッド154が作動軸116に沿ってビルド領域120に向かって移動して後続の動作を実行すると、クリーニングステーション108は、ビルド側壁206からプリントホーム側壁204までプリンティングヘッド154の基板202を横切ってクリーニング液を塗布する。しかしながら、図20および図21に示すように、プリンティングヘッド154は、その第1表面344と第2表面346との間のプリンティングヘッド154の基板202に形成された段差またはくぼみ342を有することができる。したがって、実施形態では、プリンティングヘッド154がプリンティングヘッド154に取り外し可能に固定され、ステップ342内に配置された偏向板348を含み、クリーニング液がプリンティングヘッド154の基板202の第2面346上に集まり、プリンティングヘッド154がビルド領域120を通過するときにビルド領域120上に落下するのを防止する。したがって、本明細書でより詳しく説明するように、偏向板は、プリントアセンブリ150からビルド領域120上にクリーニング液を滴下することによって、ビルド領域120に不良が形成されないことを確実にすることによって、プリントアセンブリ150のプリント品質を向上させる。
【0155】
図20及び図21に示すように、偏向板348は、ハウジング201のプリントホーム側壁204に近接して設けられる。偏向板348は、前端部352と、後端354と、一対の側面356、358とを有する本体350を含む。実施形態では、本体350の各側面356、358は前端部352を越えて延在し、偏向板348の本体350に対して垂直に延在するフランジ360を含む。実施形態では、各々のフランジ360がプリンティングヘッド154の端壁208、210などのプリンティングヘッド154に係合して偏向板348をそこに固定する締結具362を受容する。締結具362は、非限定的な例として、ねじ、ボルト、リベットなどであり得る。
【0156】
実施形態では、偏向板348がプリンティングヘッド154の基板202に固定され、プリントヘッド156がハウジング201の端壁208、210の間にインデックス設定するように動作するにつれて、偏向板348がプリントヘッド156と一致して移動するようになっている。この実施形態では、偏向板348がプリンティングヘッド154の基板202上にクリーニング液が蓄積しないことを確実にするために、少なくともプリンティングヘッド154の基板202の幅と同じ大きさの幅を有する。実施形態では、偏向板348がハウジング201の端壁208、210の間でプリントヘッド156がインデックス設定されるときに、偏向板348がプリントヘッド156と一致して移動しないように、ハウジング201の端壁208、210に固定される。むしろ、偏向板348は固定されている。この実施形態では、偏向板348の幅がプリンティングヘッド154の基板202の幅よりも大きく、ハウジング201の対向する端壁208、210の間に延在する。
【0157】
偏向板348はプリンティングヘッド154の基板202の第1面344から偏向板348の底面364への円滑な移行を提供し、クリーニング液がプリンティングヘッド154上に流れることを防止するような寸法にされる。加えて、後端354および偏向板348の側面356、358はクリーニング液がその上に蓄積するのを防止し、プリンティングヘッド154への円滑な移行を提供するように湾曲している。実施形態では、後端354が、クリーニング液がプリントアセンブリ150上に蓄積するのを防止するために、基板202および/またはハウジング201を越えて延在する。より具体的には、偏向板348がクリーニングステーション108(図1)からのクリーニング部材がプリントアセンブリ150を横切って移動し、偏向板348の底面364と接しないときに、クリーニング液をプリントアセンブリ150から離れるように偏向またはフリックさせるために、湾曲した後端354に起因して「フリック板」として動作する。
【0158】
実施形態では、偏向板348が製造の容易さ及び耐薬品性を提供する、ULTEMTM(SABIC Innovative Plastics)の商品名で市販されているものなどのポリエーテルイミドから形成されてもよい。実施形態において、偏向板348は、例えばアルミニウムのような金属で形成されてもよい。偏向板348が金属で形成される場合、偏向板348はまた、耐摩耗性および低摩擦係数を提供するために、共堆積PTFEを用いて無電解ニッケルでコーティングされてもよい。図21に示すように、偏向板348と基板202とのインターフェースには、シール355が設けられてもよい。偏向板348の後端354にのみ示されているが、シール355は偏向板348の内周に沿って延在してもよい。
【0159】
実施形態では、偏向板348が偏向板348の本体350の下側に取り付けられた外層366を含む。実施形態において、外層366は、200Ra(粗さ平均)以下の表面粗さを有する。実施形態において、外層366は、125Ra(粗さ平均)以下の表面粗さを有する。実施形態において、外層366は、75Ra(粗さ平均)以下の表面粗さを有する。偏向板348の外層366は偏向板348が基板202と面一になるように、基板202の第1表面344と同じ平面にある。外層366は、クリーニング液を吸収するための吸収性材料で形成されてもよい。外層366は例えば、締結具、接着剤、溶接等の任意の好適な取り付け手段を使用して、偏向板348の本体350の面に固定されてもよい。外層366が偏向板348の本体350から取り外し可能である場合、外層366は、もはやクリーニング溶液の十分な吸収を提供しないときに交換されてもよい。偏向板348が修理され得るように、または、偏向板348を交換用偏向板と交換するように、偏向板348全体がフランジ360の留め具を取り外すことによって、プリンティングヘッド154から取り外され得ることを理解されたい。ここで説明するように、偏向板348はプリントアセンブリ150からビルド領域120上にクリーニング液が滴下することにより、ビルド領域120に不良が発生することを防止し、プリントアセンブリ150のプリント品質を向上させる。
【0160】
キャリブレーションガイド
ここで図20図22、および図23を参照すると、クリーニングステーション108(図1)およびそのクリーニング部分とプリンティングヘッド154のプリントヘッド156との位置合わせ、ならびにプリントヘッド156とビルド領域120との位置合わせを容易にするためのキャリブレーションガイド368が示されている。したがって、キャリブレーションガイド368は、プリントアセンブリ150の最初の設定動作中に利用されることを理解されたい。本明細書でより詳しく説明するように、図20に示すように、キャリブレーションガイド368はハウジング201のビルド側壁206に近接し、偏向板348に対向するプリンティングヘッド154の基板202に設けられる。
【0161】
図20および図22に示すように、実施形態では、キャリブレーションガイド368が前壁372と、本体壁374と、本体壁374の両端から延在し、前壁372に垂直な一対の側壁376、378とを有するブラケット370を含む。各側壁376、378は、内面380と、外面382と、本体壁374に対向する遠位面384と、前壁372に対向する遠位端面386とを含む。遠位面384および遠位端面386は各々、各々の側壁376、378の内面380と外面382との間に延在する。少なくとも1つのタブ388は本明細書でより詳細に説明するように、本体壁374に対向する前壁372から延在し、キャリブレーションガイド368に対するクリーニングステーション108のクリーニング部材の視覚的垂直位置合わせを容易にする。より詳細には少なくとも1つのタブ388がクリーニングステーション108のクリーニング部材の最大垂直位置を識別する働きをし、クリーニング部材は上昇し過ぎることも下降し過ぎることもなく、プリントヘッド156の下端に接触するように位置決めされる。実施形態では、少なくとも1つのタブ388がキャリブレーションガイド368の前壁372から延びる。図示のように、複数のタブ388が前壁372から延びる。図20および図22の実施形態は複数のタブ388を含むが、実施形態では単一のタブ388が前壁372の長さに沿って延在してもよい。
【0162】
実施形態では、図22に示されるように、キャリブレーションガイド368の側壁378を参照して、側壁378は本体壁374とは反対の方向に延在し、前壁372に近接して提供される第1レッジ390と、本体壁374とは反対の方向に延在し、前壁372とは反対の方向に提供される第2レッジ392とを含む。第1レッジ390は側壁378の内面380および外面382を通って延在するねじ孔394を含み、第1端部398および第2端部400を有する止めねじ396を受容するように構成される。実施形態では、止めねじ396の第2端部400がその上に形成されたナイロン先端を有する。サムノブ402は、止めねじ396の第1端部398に設けられる。実施形態では、サムノブ402がグリップ部分404と、シャフト406内にねじ孔408を有するグリップ部分404から延びるシャフト406とを含む。止めねじ396の第1端部398はサムノブ402の回転が止めねじ396を回転させるように、サムノブ402のねじ孔408に係合する。ロックナット410は、サムノブ402の第1レッジ390とグリップ部分404との間の止めねじ396上に提供され得る。サムノブ402が第1方向に回転されると、止めねじ396はキャリブレーションガイド368の反対側の側壁376に向かって延在し、したがって、サムノブ402は、側壁378の外面382に向かって移動する。サムノブ402が第1向きに回転されると、止めねじ396は、その上に位置決めされると、プリンティングヘッド154の基板202に当接するように延在する。あるいはサムノブ402が反対の第2方向に回転されると、止めねじ396はキャリブレーションガイド368の反対の側壁376から離れるように延在し、したがって、サムノブ402は側壁378の外面382から離れるように移動する。サムノブ402が第2向きに回転されると、止めネジ396は、その上に配置されると、プリンティングヘッド154の基板202との当接から外れるように引き込まれる。キャリブレーションガイド368は、各々の側壁376、378上のサムノブ402を調整することによってプリンティングヘッド154の基板202上の所定の位置にメンテナンスされて、プリンティングヘッド154の止めねじ396と基板202との間に締め付け荷重を与えて、キャリブレーションガイド368をプリンティングヘッド154上に固定することができることを理解されたい。
【0163】
第2レッジ392は、各側壁376、378の遠位端面386に形成された凹部412を含む。図21に示される側壁378に関して、凹部412は、プリンティングヘッド154に結合されるラッチピン416を受容するための開放端414を有する半円形の外形を有する可能性がある。第2レッジ392はまた、第2レッジ面418に形成されたねじ孔420と共に、外面382と側壁378の内面380との間に延在する第2レッジ面418を含む。ボールプランジャ422は第2レッジ面418に形成された孔420に螺合し、凹部412に向かって延びる。
【0164】
図22に示されるように、実施形態では、少なくとも1つの休止ボタン424がキャリブレーションガイド368の本体壁374上に設けられ、ねじ426によってそこに固定される。キャリブレーションガイド368がプリンティングヘッド154の基板202に対して定位置にあるとき、休止ボタン424は、基板202によって接触され、キャリブレーションガイド368の位置を確認する。プリンティングヘッド154の基板202に接触するために、任意の個数の休止ボタン424を利用し、任意の好適な位置に配置することができることを理解されたい。
【0165】
図23に示すように、キャリブレーションガイド368はプリンティングヘッド154の基板202に、例えば、ボルト、クリップ、又は別の取り付けメカニズムを用いて取り付けられる。ボールプランジャ422はプリンティングヘッド154の基板202内に受容され、ラッチピン416は各々の側壁376、378上の凹部412と係合して、キャリブレーションガイド368をプリンティングヘッド154上に最初に位置決めする。各々の側壁376、378の第2レッジ面418の孔420から延びるボールプランジャ422は、プリンティングヘッド154の基板202の受容孔(図示せず)に係合する。その後、サムノブ402は、プリンティングヘッド154の基板202に対してキャリブレーションガイド368を位置決めするように各々調整されてもよい。
【0166】
さらに図23を参照すると、キャリブレーションガイド368のタブ388は、第1垂直位置Z1にある第1セクション387と、第2垂直位置Z2にある第2セクション389とを含む。ステップ391は、第1セクション387と第2セクション389との間に形成され、前向き表面393と、第1セクション387と平行に延在する下向き壁395とを有する。第1垂直位置Z1は、第2垂直位置Z2よりも垂直方向に高いか、または上にある。実施形態では、ステップ391の第1セクション387、第2セクション389、および前向き表面393は第1垂直位置Z1と第2垂直位置Z2との間の視覚的な区別を強化するために、異なるしるしまたは色を有することができる。
【0167】
実際にはプリンティングヘッド154がクリーニングステーション108の上を移動することができ、部材(図示せず)(例えば、ウェットワイプブレード/部材、ドライワイプ部材、またはキャップ)は最初の最高垂直位置まで上昇される。本明細書で使用するとき、部材の「最大垂直位置」は、部材が設定された最大垂直高さにあるときの部材の上縁部の垂直位置を指す。プリンティングヘッド154、具体的には、つまみ388が部材の真上に配置されてもよく、またはプリンティングヘッド154は部材の垂直位置とキャリブレーションガイド368との視覚的な照合を可能にするために、クリーニングステーション108の他の場所に配置されてもよい。次いで、部材の最大垂直位置Zmは、部材の上縁が垂直に下または第1垂直位置Z1よりも下になるように調整される。実施形態では、部材の最大垂直位置Zmも、第2垂直位置Z2以上である。言い換えると、部材は、部材の最大垂直位置ZmがZ1>Zm≧Z2となるように調整される。部材の最大垂直位置Zmの調整は、調整可能なハードストップを調整すること、部材に結合されたアクチュエータの1つまたは複数のパラメータまたは設定を調整すること、または特定の実施形態に応じて当業者に知られている他の方法によって行うことができる。実施形態では、調整がキャリブレーションガイド368を使用して、クリーニングステーション108の構成要素のいずれかまたはすべてに対して行うことができる。製造装置における調整可能なハードストップに関する追加情報は、出願日が●である「付加製造装置のクリーニングシステム及びその使用方法」(D&S Docket No.119782-3)というタイトルの特許出願第●号に見ることができる。
【0168】
モジュラルーブヘッド
ここで図24を参照すると、プリントアセンブリ500の実施形態が示されている。プリントアセンブリ500は本明細書に記載のプリントアセンブリ150と同様であり、その結果、プリントアセンブリ500は、複数のプリントヘッド156を含むプリンティングヘッド154およびマニホールドアセンブリ160(図27)が設けられたハウジング201などのハウジング501を含むことを理解されたい。しかしながら、プリントアセンブリ500は、プリントアセンブリ500をレール104(図1)に結合するためのプリンティングヘッドレセプタクル502と嵌合するモジュール式プリントアセンブリである。図示のように、プリントアセンブリ500は、プリンティングヘッドレセプタクル502から取り外されて、すなわち分解された状態で示されている。したがって、プリントアセンブリ500のモジュール機能は保守および/または修理のために、プリントアセンブリ500を製造装置の他の構成要素から迅速に取り外すことを可能にする。
【0169】
例えば、プリントアセンブリ500に適用可能であり、各々プリントアセンブリ500上に設けられていてもよい、パウダープラウアセンブリ314、偏向板348、およびキャリブレーションガイド368など、本明細書で論じるプリントアセンブリ150の構成および特徴に関する上記の記載は、理解されるべきである。
【0170】
プリンティングヘッドレセプタクル502はリニア横断ステージ212(図4)などのリニア横断ステージと係合し、プリンティングヘッドレセプタクル502をレール104に沿って、したがってプリントアセンブリ500を作動軸116(図に示される座標軸の+/-Y軸)に沿って平行移動させるための取付構成498を含む。本明細書でより詳しく説明されるように、プリンティングヘッドレセプタクル502はプリントアセンブリ500と係合し、プリントアセンブリ500がプリンティングヘッドレセプタクル502に対して作動軸116を横断する向きに平行移動することを可能にするためのカップリング518を含む。
【0171】
図25に示すように、プリンティングヘッドレセプタクル502の下面503は、カップリング518と、プリンティングヘッドレセプタクル502の下面503に取り付けられた第2横断ステージ505とを示す。カップリング518は、第1表面507と、反対側の第2表面509とを有する。カップリング518の第1表面507は第2横断ステージ505と摺動可能に係合し、制御システム10(図1)によって操作されて、カップリング518を、作動軸116を横断する方向に移動させることができる。カップリング518の第2表面509は、第2表面509内に凹部を画定する一対の角壁513を含む。一対のロック機構511が本明細書で論じられるように、カップリング518をプリントアセンブリ500のレシーバ516にロックするために、角壁513の外側に設けられる。実施形態では、カップリング518はまた、一対の角壁513の上および間に設けられた複数のローラベアリング515を含む。本明細書で説明するように、カップリング518は、プリントアセンブリ500のレシーバ516とのダブテールインターフェースを形成する。
【0172】
図24を再度参照すると、プリントアセンブリ500のハウジング501は、上端504と、プリントホーム側壁508と、ビルド側壁510と、プリントホーム側壁508とビルド側壁510との間に延在する一対の端壁512、514とを含む。プリントアセンブリ500は、プリントアセンブリ500の上端504に取り付けられたレシーバ516を含む。レシーバ516は、一対のトラック517を有する。具体的にはレシーバ516がハウジング501の上端504と反対の方向に突出する一対のトラック517を含み、これはカップリング518とのダブテールインターフェースを形成する。より具体的には、プリントアセンブリ500をプリンティングヘッドレセプタクル502上に設置するとき、図25に示すように、レシーバ516のトラック517は一対の角壁513の間に、したがって、ローラベアリング515がトラック517の両側に位置決めされるように、カップリング518の凹部内およびローラベアリング515の間に位置決めされる。したがって、ローラベアリング515はプリントアセンブリ500をプリンティングヘッドレセプタクル502上に設置するときに、レシーバ516をカップリング518内に位置決めするための位置決め機構として機能する。さらに、レシーバ516はレシーバ516をカップリング518に正確に配置してロックするために、プリンティングヘッドレセプタクル502のカップリング518のロック機構511と係合するためにレシーバ516の両側に設けられた一対のロック機構520を含む。レシーバ516のロック機構520はカップリング518のロック機構511と嵌合し、レシーバ516をカップリング518にロックするための任意の適切な機構であってもよい。非限定的な例として、ロック機構520は、ラッチ、レバー、留め金、格納式ベアリングなどであってもよい。実施形態では、ロック機構520がレシーバ516をカップリング518に固定するために、プリンティングヘッドレセプタクル502に形成された各々の嵌合キャビティに引き込み可能にまたは伸張可能に係合することができる。プリントアセンブリ500をプリンティングヘッドレセプタクル502から係合解除するために、レシーバ516のロック機構520はカップリング518のロック機構511から係合解除され、レシーバ516はカップリング518から滑り出ることができる。実施形態では、レシーバ516がレシーバ516をカップリング518に取り付けるときに、カップリング518とレシーバ516との間の動きを減衰させるために、トラック517に平行に延びる1つ以上のダンパ519を含む。図示のように、一対のダンパ519がトラック517の外側に設けられている。したがって、ダンパ519はカップリング518上へのレシーバ516の過伸張を防止し、それによって、レシーバ516がカップリング518に係合するときにレシーバ516および/またはカップリング518を潜在的に損傷することを防止する。
【0173】
図24に示されるように、プリントアセンブリ500はプリントヘッドレセプタクル502から分離されるとき、プリントアセンブリ500の取扱いを容易にするために、一対のハンドル528を含むことができる。ハンドル528はハウジング501の上端504から、対向する端壁512、514に近接してプリントアセンブリ500延在してもよい。プリントアセンブリ500は、少なくとも1つのユーティリティポート530A、530Bを含むことができる。ユーティリティポート530A、530Bは、エア式クイックコネクトカップリングであってもよく、本明細書ではそのように称されてもよい。ユーティリティポート530Aは、本明細書で論じられるような空圧バルブなどのプリントアセンブリ500の空圧構成要素を動作させるための給気を接続するための、そのように言及される、空圧式クイックコネクトフィッティングであり得る。プリントアセンブリ500はまた、プリントアセンブリ500、具体的にはプリントアセンブリ500のマニホールドアセンブリ160をバインダ供給リザーバおよびバインダ戻りリザーバ、例えば供給リザーバ110および戻りリザーバ112に各々接続するための、バインダ供給クイックコネクトフィッティング532およびバインダ戻りクイックコネクトフィッティング534を含むことができる。マニホールドアセンブリ160がプリントアセンブリ500内に提供されるとき、プリントアセンブリ500は、マニホールドアセンブリ160をマニホールドアセンブリ160に電力を提供するための電源に接続するためのマニホールドクイックコネクトエレクトロニクスポート536を含むことができる。電源からの電力は、電気バルブ、液面監視装置などのような、マニホールドアセンブリ160の電気構成要素を動作させるために利用され得る。さらに、実施形態では、パージポート接続部530Cがプリントアセンブリ500の内部と連通して提供される。パージポート接続部530Cは、エアをプリントアセンブリ500内に送達するための外部エア源に結合されてもよい。使用中、エアは、外部エア供給からパージポート接続部530Cを通ってプリントアセンブリ500内に送達され、材料およびデブリスがプリントアセンブリ500に入るのを防止する。エアはプリントアセンブリ500の動作中に継続的にプリントアセンブリ500内に送達されてもよく、あるいは定期的にエアがプリントアセンブリ500内に送達されてもよい。
【0174】
図24に示すように、撮像デバイスアセンブリ244は、プリンティングヘッドレセプタクル502に設けられて図示されている。いくつかの実施形態では、撮像デバイスアセンブリ244に近接するプリンティングヘッドレセプタクル502上に検知カメラ538を設けることもできる。撮像デバイスアセンブリ244に加えて検知カメラ538が設けられる場合、撮像デバイスアセンブリ244はプリントアセンブリ500の位置を監視するように構成されてもよく、一方、検知カメラ538はビルド領域120内の欠陥などの欠陥および/または不規則性を検出するように構成されてもよい。代替的に、撮像デバイスアセンブリ244及び検知カメラ538の両方はビルド領域120の不規則性及びプリントアセンブリ500の位置を識別するが、より広い視野を捕捉するために互いに対して様々な角度で配向されるように構成されてもよい。
【0175】
図27に示すように、実施形態では、プリントアセンブリ500が座標軸の+/-Y軸に延在し、プリントアセンブリ500のビルド側壁510に取り付けられた光源540を含むことができる。光源540は、ビルド領域120を照明するために利用され、ビルド領域120の撮像において撮像デバイスアセンブリ244および検知カメラ538を支援する。光源540は、LED電球、または例えば白熱電球または蛍光電球などの任意の他の適切な光源であってもよい。
【0176】
実施形態では、プリントアセンブリ500の高さは調整可能であってもよい。具体的には、プリントアセンブリ500のハウジング501の上端504がハウジング501の残りの部分に対して調整可能であってもよい。図24に示されるように、クランププレート496は例えば、調整ねじおよびダボピンなどの調整部材へのアクセスを隠すように設けられる。調整部材を緩めることにより、プリントアセンブリ500は、図に示す座標軸の+/-Z軸に沿って下降または上昇することができる。ハウジング501の上端504に対するプリントアセンブリ500の位置を調整することによって、プリントアセンブリ500は、ビルド領域に近づくか、またはビルド領域から遠ざかるように移動することが可能になる。
【0177】
H3ヨーバー
プリンティングヘッド154が支持ブラケット152に対して旋回可能である上述の実
施形態と同様に、実施形態では、レシーバ516が、プリントアセンブリ500がプリンティングヘッドレセプタクル502に対して旋回し得るように、ハウジング501に対して旋回するように構成され得る。これは図27に示されるように、プリントヘッド156の位置合わせが、プリント動作を行う前に、例えばプリントアセンブリ500の最初の設定中に、またはプリントアセンブリ500の位置合わせが再調整される必要があり得る保守の後に、位置合わせされることを可能にする。したがって、図24および図26に示すように、実施形態では、レシーバ516がレシーバ516およびハウジング501を通って延びるピボットピン522によって、ハウジング501のプリントアセンブリ500の上端504に旋回可能に取り付けられる。ここで、レシーバ516は、ハウジング501の上端504を横切って延びる細長い部材521と、細長い部材521の両端から延びる一対の脚部523とを有するヨーバー524を含む。上述のように、ダンパ519は細長い部材521を通って、トラック517に平行に、かつカップリング518の同じ方向に延在するように示されている。ヨーバー524は、各脚部523に形成された各々のボア525を通って延びる一対の調整部材526を含む。調整部材526は、脚部523を通って互いに向かって延びて、ハウジング501の上端504と係合する。本明細書で論じられるヨーバー524およびその動作は、本明細書で論じられるヨーバー224と同様であることを理解されたい。
【0178】
図26に示されるように、複数の制限ピン527がハウジング501の上端504を通って延在し、ハウジング501の上端504とレシーバ516との間にクランプ力を提供する。制限ピン527は初期セットアップおよび位置合わせの後に再度可能な再設置を可能にするために、13マイクロメートル未満の直径公差を有することに留意されたい。制限ピン240に関して上述したように、各制限ピン527は、制限ピン240が貫通するハウジング501の上端504に形成された孔の直径よりも小さい直径を有する。したがって、制限ピン240がハウジング501の上端504に対するクランプ荷重を解放するために、関連する孔から部分的に引き込まれるとき、ハウジング501は、レシーバ516に対して自由に旋回する。さらに、制限ピン527はプリントアセンブリ500の繰り返し可能な再設置のためにハウジング501の位置をメンテナンスするために、最初の設定中に孔内で調整可能であってもよいことに留意されたい。
【0179】
図26を参照すると、使用時に、調整部材526はハウジング501の上端504に接触するようにボア525を通って延在し、制限ピン527は、ハウジング501とレシーバ516との間にクランプ力を提供するように孔内に延在する。プリンティングヘッドレセプタクル502に対するプリントアセンブリ500の位置決めを調整するために、制限ピン527はハウジング501とレシーバ516との間の締め付け力を解放するために、各々部分的に緩められる。その後、調整部材526の一方がボア525から引き込まれ、他方の調整部材526が反対側のボア525内にさらに延在し、ハウジング501の上端504に追加の力を加えることを可能にし、それによって、ハウジング501を、ピボットピン522を中心としてレシーバ516に対して第1方向に旋回させる。一旦意図された位置にあるハウジング501のさらなる旋回を防止するために、引き込まれた調整部材526は、ハウジング501の上端504に接触するようにボア525内に延在する。加えて、制限ピン527はハウジング501およびレシーバ516に対してクランプ力を加えるために、各々の孔の中に戻される。ハウジング501をピボットピン522の周りで反対の第2方向に旋回させるために、同じステップが実行されるが、反対の調整部材526はハウジング501の上端504に対して反対の方向に力を加えるように伸張および引き戻される。
【0180】
ヒートシステム
ここで図27図29を参照すると、実施形態では、プリントアセンブリ500が対流伝熱および放射を使用して、ビルド領域120内のビルド材料を予熱し、かつ/またはバインダ材料を硬化させるためのヒートシステム542を含む。ヒートシステム542はビルド領域120上の第1又は外向きの通過中に作動されて、ビルド材料を予熱し、及び/又はバインダ材料を硬化させるためにビルド領域120上の第2又は戻り通過を行うことができる。最初に、ビルド領域120内のビルド材料を予熱することにより、前に堆積されたビルド材料を硬化させた後に、ビルド材料又はバインダ材料の次の層が提供される。より具体的には、ビルド材料を最初に予熱することにより、プリントアセンブリ500は第2パスを実行し、バインダ材料の後続の層をより早く堆積させることができ、同様に、ビルド材料の後続の層をより早く堆積させることができ、それにより、プリントスピードおよびプリント品質が改善される。いくつかの実施形態では、プリントアセンブリ500がハウジング501の両側に取り付けられたヒートシステム542を含むことができ、これにより、先に堆積されたビルド材料および/またはバインダ材料を、ビルド領域120上のプリントアセンブリ500の各パスで追加的に予熱および/または硬化させることができる。
【0181】
ヒートシステム542はハウジング501のビルド側壁510に取り付けることができ、少なくとも1つのエネルギ源544を含む。しかしながら、実施形態では、ヒートシステム542がハウジング501のプリントホーム側壁508に取り付けられてもよいことを理解されたい。エネルギ源544は、ハウジング501の下端に近接して設けられ、座標軸の+/-Y軸に延在して、ビルド領域120の幅にわたって実質的に延在する。エネルギ源544は電源によって通電されたときに、プリントアセンブリ500の下の赤外線、紫外線などの電磁波を放出するように構造的に構成された任意の好適なエネルギ源であってもよい。実施形態では、ヒートシステム542が互いに平行に配置され、エネルギ源544をビルド領域120に向かって露出させるために、開放底端548を有するエンクロージャ546内に取り付けられた一対のエネルギ源544を含む。したがって、エネルギ源544のうちの1つは外部エネルギ源であり、他のエネルギ源544は他のエネルギ源544よりもビルド側壁510の近くに(すなわち、図面に示される座標軸の-X方向に)位置付けられた内部エネルギ源である。一対のエネルギ源544を含むことは、単一のエネルギ源544とは対照的に、ビルド領域120のより大きな表面積に追加のエネルギ、例えば、熱を提供することを理解されたい。ヒートシステム542は、エネルギ源544に電力を供給するための電源をヒートシステム542に接続するための電気クイックコネクト550を含むことができる。実施形態では、エンクロージャ546がエネルギ源エンクロージャ541を画定する下部エンクロージャ部分と、ダクト543を画定する上部エンクロージャ部分とを含む。実施形態では、エネルギ源544がエネルギ源エンクロージャ541内に少なくとも部分的に配置される。ダクト543は、エア、不活性ガスなどのガスをダクト543に通すように構造的に構成された、本明細書に記載のエア分配システム552と連通している。
【0182】
実施形態では、ヒートシステム542がエネルギ源544にわたってエアの供給を吹き付け、エネルギ源544からの熱をビルド領域120上に向けるように構成されたエア分配システム552を含む。本明細書では「エア」と呼ばれるが、エア分配システム552はエネルギ源544を横切って、エア、不活性ガス、またはガスなどの任意の適切なガスを吹き付けるように構成されることを理解されたい。エア分配システム552は、エアを少なくとも1つのコンジット556に導くエア入口554を含む。図28に示すように、エア分配システム552は、その第1端部558でエア入口554に接続された一対のコンジット556に分割する分配ホースを含む。各コンジット556の第2端部560はエア分配システム552からのエアをエンクロージャ546内に、かつエネルギ源544の周りに導くために、エネルギ源544を収容するエンクロージャ546に結合される。
【0183】
具体的には、ダクト543がポンプ(図示せず)からダクト543に通されたエアがダクト543からエネルギ源エンクロージャ541に通され得るように、エネルギ源エンクロージャ541と連通している。エアがポンプからダクト543に送られると、エアはエネルギ源エンクロージャ541に送られる前に、ダクト543の長さに沿って(例えば、+/-Y軸に沿ってダクトに沿って)分配され得る。エアはダクト543からエネルギ源エンクロージャ541へ、例えば、ダクト543とエネルギ源エンクロージャ541との間に配置された1つまたは複数の開口または通気孔(図示せず)を通って流れることができる。示されるように、エアは矢印Aによって示されるように、エネルギ源544の各々の周りを流れ、エネルギ源544からビルド領域120上に熱を引き込む。実施形態では、エア分配システム552によって分配されるエアの速度および密度がビルド領域120上に送達されるエネルギ源544からの熱の量および方向を制御するように調整可能であり得る。エア分配システム552は、ビルド領域120の全幅にわたってエアを分配するように構成することができる。エア分配システム552はエネルギ源544からの熱をビルド領域120に向けるように働くが、エア分配システム552はまた、過熱を防止するためにエネルギ源544の冷却を容易にすることを理解されたい。
【0184】
より具体的には、エアが開口を通過するとき、エアは図28および図29の矢印Aによって示されるように、エネルギ源544の周りを流れることができる。エアはエネルギ源544からの熱エネルギを、エネルギ源544の下に配置されたビルド材料40および/またはバインダ材料50に、例えば強制対流によって伝達することができる。このようにして、エア分配システム552、ダクト543、およびエネルギ源エンクロージャ541は、エネルギ源544からビルド材料40および/またはバインダ材料50への熱エネルギの伝達および/または分配を支援することができる。例えば、送風装置552はエネルギ源544によってビルド材料40及び/又はバインダ材料50に加えられる熱密度を増加させることができ、及び/又はエネルギ源544によって加えられる熱エネルギの領域を増加させることができる。エネルギ源544からビルド材料40および/またはバインダ材料50に熱エネルギをより効率的に伝達することによって、エア分配システム552は、エア分配システム552を含まない付加製造システムと比較して、バインダ材料50をより迅速かつ過熱することなく硬化させるのを助けることができる。
【0185】
例えば、エネルギ源544がプリントアセンブリ500に結合される実施形態では、エネルギ源544がプリントアセンブリ500が作動軸116に沿って移動することにつれて、ビルド材料40および/またはバインダ材料50の上を移動する。したがって、エネルギ源544は概して、作動軸116に沿って移動しながら、ビルド材料40および/またはバインダ材料50に熱エネルギを印加する。物体をビルドする期間を最小限にするために、プリントアセンブリ500を作動軸116に沿って実行可能な限り速く移動させて、バインダ材料50をビルド領域120に適切に移動させることが望ましい場合がある。しかしながら、作動軸116に沿ったプリントアセンブリ500のスピードが増大することにつれて、エネルギ源544がビルド材料40および/またはバインダ材料50の任意の特定の部位の上に配置される期間は短くなる。エネルギ源544がビルド材料40および/またはバインダ材料50の任意の特定の部位の上に配置される時間が減少することにつれて、エネルギ源544からビルド材料40およびバインダ材料50に伝達される熱エネルギの量は減少する。したがって、プリントアセンブリ500の作動軸116に沿った高速化はオブジェクトのビルドに要する時間を短縮することができるが、ビルドオブジェクト40及びバインダ材料50はエネルギ源544によって十分に加熱されないことがある。
【0186】
具体的には、実施形態ではビルド材料40及び/又はバインダ材料50がエネルギ源544から放出される放射を介して熱エネルギを受け取ることができる。エネルギ源544上を通過したエアは、放射によってビルド材料40および/またはバインダ材料50に加えられる熱エネルギを補うことができる。いくつかの実施形態ではビルド材料40および/またはバインダ材料50がエネルギ源544からの放射を介して主に加熱されてもよく、一方、エネルギ源544を通過したエアは放射を介して伝達されるエネルギを補う。いくつかの実施形態では、エア分配システム552が、例えば、エア分配システム552を含まないシステムと比較して、エネルギ源544によって印加される熱エネルギをより均一に分配することによって、ビルド材料40および/またはバインダ材料50の近くに安定した境界層をメンテナンスするのを助けることができる。さらに、エネルギ源544上にエアを通過させることによって、そうでなければ消散し、失われる熱を利用して、ビルド材料40および/またはビルド材料50を加熱することができ、それによって、エネルギ源544のエネルギ効率を高めることができる。
【0187】
しかしながら、エア分配システム552はエネルギ源544からの熱エネルギの伝達を支援するので、エア分配システム552を含まない従来の付加製造システムと比較して、プリントアセンブリ500が高速で作動軸116に沿って移動する間に、充分な熱エネルギがビルド材料40およびバインダ材料50に印加され得る。
【0188】
さらに、いくつかの例では、エア分配システム552が、エネルギ源544が低減された電力でビルドすることを可能にし、一方で、エア分配システム552を含まない構成と同様のエネルギをビルド材料40およびバインダ材料50に依然として提供することができる。エネルギ源544を低減された電力で動作させることによって、エネルギ源544の使用可能な寿命は、従来の構成と比較して増加され得る。
【0189】
さらに、実施形態では、エア分配システム552がエネルギ源544からエネルギ源エンクロージャ541および/またはダクト543に伝達された熱を放散し、それによってエネルギ源エンクロージャ541および/またはダクト543を冷却することができる。いくつかの実施形態では例えば、高温計、熱電対、RTDなどを含むセンサなどの構成要素はエネルギ源エンクロージャ541および/またはダクト543に近接して配置され得、かつ/またはそれに結合され得る。これらの構成要素は、制御装置10にリアルタイムフィードバックを提供して、プリントアセンブリ500のプロセスのプロセス熱必要量および安定性を決定することができる。エネルギ源エンクロージャ541および/またはダクト543を冷却することによって、エア分配システム552はエネルギ源エンクロージャ541および/またはダクト543に結合されるか、またはそれに近接して配置されるプリントアセンブリ500の構成要素(たとえば、センサなど)を過熱および損傷させる可能性を低減することができる。ダクト543および/またはエネルギ源エンクロージャ541がそれらの間に形成された通気孔を画定する実施形態では、通気孔をさらに通過させることができ、通気孔はまた、エネルギ源エンクロージャ541および/またはダクト543に結合されるか、またはそれに近接して配置されるプリントアセンブリ500の構成要素(たとえば、センサなど)を冷却するのを助けることができる。
【0190】
エア分配装置552がエネルギ源544を横切ってエアを分配して熱をビルド領域120に向けることにより、これはプリントアセンブリ500のより速い動作スピードを可能にする。具体的には、ビルド領域120上を個々に通過させてビルド領域120上に追加の材料を送達するプリントアセンブリ500の間の待機時間が、バインダ材料がヒートシステム542によって硬化されることに起因して短縮され得る。エネルギ源544上にガスを流すこの技術は、エネルギ源544の寿命を延ばすことができることに留意されたい。さらに、エネルギ源544上を流れるガスは、ハウジング501を通って熱伝導する無駄な熱エネルギであるものを利用する。製造装置におけるヒートシステムに関する追加情報は、出願日●である米国特許出願第●号、その全体が本明細書に参考として援用されるタイトル「プリントアセンブリおよびその使用方法」(D&S Docket No.119782-993)に見いだすことができる。
【0191】
プリントヘッドインタフェースボード
図27に示すように、プリントアセンブリ500の内部は、プリントアセンブリ500のハウジング501内に配置されたプリンティングヘッド154およびマニホールドアセンブリ160を示す。プリントアセンブリ150に関して本明細書で説明されるように、複数のプリントヘッド156を含む。各プリントヘッド156は、例えば回路基板、センサ等の各プリントヘッド156の上面286に設けられたプリントヘッドインターフェースボード284を含む。プリントヘッドインターフェースボード284は電子アセンブリであり、制御装置10とプリントヘッド156との間の通信に利用される。
【0192】
さらに図27を参照すると、実施形態では、プリンティングヘッド154が例えばプリントヘッドインターフェースボード284を介してプリントヘッド156などのプリントアセンブリ500の様々な構成要素に通信可能に結合された1つまたは複数のプリントヘッドインターフェースボード529を含む。したがって、プリントヘッドインターフェースボード529はまた、プリントアセンブリ500の様々な構成要素を動作させるための命令を受信するために、本明細書で論じる電源(図示せず)および制御システム10(図1)に通信可能に結合される。プリントヘッドインターフェースボード529をプリントアセンブリ500の様々な構成要素に通信可能に結合することによって、プリントヘッドインターフェースボード529をプリントヘッド156から離れるように旋回させることによって、プリントアセンブリ500の内側構成要素への接近を容易に提供することができる。本明細書に記載されるように、プリントヘッドインターフェースボード529はプリントヘッドインターフェースボード529を取り外し、その内蔵構成要素を取り外す必要なく、プリンティングヘッド154の内部への接近を提供するように一時的に配置されてもよい。図示されていないが、複数のプリントヘッドインターフェースボード529がハウジング内に設けられ、各々がプリントヘッドインターフェースボード284のうちの1つまたは複数に電気的に結合されてもよい。例えば、各々のプリントヘッドインターフェースボード529は、一対のプリントヘッドインターフェースボード284に電気的に結合され得る。
【0193】
図示のように、プリントヘッドインターフェースボード529は、ハウジング501のプリントホーム側壁508に近接して配置される。プリントヘッドインターフェースボード529をハウジング501内に提供することによって、プリントヘッドインターフェースボード529とプリンティングヘッド154内の他の構成要素との間に延在するケーブルの長さは、プリントアセンブリ500の動作中に低減され、より効率的に管理され得る。実施形態では、プリントヘッドインターフェースボード529がプリンティングヘッド154に旋回可能に取り付けられたフレーム531に取り付けられる。具体的には、フレーム531がハウジング501の上端504に近接してプリンティングヘッド154に取り付けられたブラケット533に旋回可能に取り付けられてもよい。したがって、フレーム531はプリントホーム側壁508がハウジング501から取り外されたときに、プリントヘッド156およびマニホールドアセンブリ160などのプリンティングヘッド154の内部への接近を提供するために、プリンティングヘッド154から離れるように旋回され得る。プリントヘッドインターフェースボード529はフレーム531およびブラケット533を介してプリンティングヘッド154に旋回可能に取り付けられているので、プリントヘッドインターフェースボード529はハウジング501内のプリンティングヘッド154とインデックス設定される(プリンティングヘッド154がインデックス設定される)。
【0194】
プリントヘッドインターフェースボード529はハウジング501のプリントホーム側壁508に位置付けられて示されているが、実施形態ではプリントヘッドインターフェースボード529がハウジング501のビルド側壁510上に位置付けられてもよい。この実施形態では、フレーム531がハウジング501のビルド側壁510が取り外されたときにプリントヘッド156およびマニホールドアセンブリ160がアクセス可能であるように、プリンティングヘッド154に旋回可能に取り付けられてもよい。
【0195】
プリントヘッドカバー
本明細書で論じるように、バインダ材料、ビルド材料、デブリスなどの外部材料がプリンティングヘッド154に入ると、外部材料がプリントヘッドインターフェースボード284を汚染し、プリントヘッド156を不良または動作不能にする可能性がある。プリントヘッドインターフェースボード284へのダメージは、プリンティングヘッド154内の保守中および潜在的な液体漏れを経験することもある。したがって、図示のように、カバー310は、プリントヘッドインターフェースボード284が外部材料の粒子または液体の漏れによって汚染されること、またはプリントアセンブリ500を整備する不適切に取り扱われた、または静的に保護された要員によって損傷されることから保護するために提供され得る。カバー310は、プリントヘッド156の上面286の一部を少なくとも部分的に隠すための任意の適切な構造であってもよい。実施形態では、カバー310がプリントヘッドインターフェースボード284に接続する、またはそこから延びるケーブルのためのアクセスポートを含むことができる。実施形態では、カバー310がねじ付き締結具、嵌合部品などの任意の適切な機構によって、プリントヘッド156の上面286に取り外し可能に取り付けることができる。
【0196】
上述のモジュラ設計を含むプリントアセンブリ500を提供することによって、プリントアセンブリ500はプリントアセンブリ500自身上に本明細書で説明される構成要素のすべてを含むことができ、製造装置の残りの部分に干渉することなくプリントアセンブリ500の修理または交換を容易にするために、プリントアセンブリ500を製造装置の残りの部分から取り外すことを可能にする。プリントアセンブリ500は短時間、例えば、15分で別のプリントアセンブリ500に置き換えられてもよく、本明細書で論じられるように、モジュラリティおよびクイックコネクションの使用のために、保守のために取り外され、迅速に再インストールされてもよいことに留意されたい。
【0197】
上記から、本明細書で定義されるのは、改善されたプリントスピード、質、および信頼性を提供する付加製造装置、プリントアセンブリ、およびその使用方法であり、プリントアセンブリのプリントヘッドに送達されるバインダ材料、プリントヘッドの位置、汚染の防止などを制御するための様々な構成要素を含むプリントアセンブリを提供することによって提供されることを理解されたい。本明細書で説明されるように、本明細書で説明されるプリンティングヘッドの様々な特徴は、少なくともプリンティングヘッドのプリント品質、メンテナンス/アクセス可能性、スピード、および信頼性を改善する。ヨーバーおよび/または調整ブロックを含むことによって、プリンティングヘッドを製造装置に対して位置決めすることを可能にすることによって、プリントヘッドは少なくともプリント品質を改善するために、プリントされる意図された物体に対してより正確に位置決めされ得る。さらに、偏向板およびヒートアセンブリは、動作中にビルド領域へのプリント不良を低減することによって、スピードおよびプリント品質を改善するためにプリントアセンブリにおいて利用され得る。さらに、本明細書に開示されるように、プリントアセンブリの保守およびアクセス性を改善するために、プリンティングヘッドへのアクセスまたはプリンティングヘッドの取り外しを容易にするために、プリンティングヘッドレセプタクルを含むモジュール式プリントアセンブリが提供される。上記の例示は単に例示のために提供され、本明細書で論じられる特徴の任意の組合せが、本明細書で論じられるプリントアセンブリの改良を達成するために1つまたは複数のプリントアセンブリで利用され得ることを了解されたい。
【0198】
本発明のさらなる態様は、以下の付記の主題によって提供される。
(付記1)
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられたプリンティングヘッドであって、複数のプリントヘッドを含む、プリンティングヘッドと、
ハウジングの底端に近接して配置された基板であって、複数の開口を有し、前記複数のプリントヘッドの各々は、前記複数の開口のうちの対応する1つの開口内に設けられている、基板と、
前記複数の開口のうちの対応する1つに隣接して前記基板に固定された少なくとも1つの調整ブロックであって、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つのプリントヘッドの位置を調整するように構成されている少なくとも1つの調整ブロックと、
を含む作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリ。
(付記2)
前記ハウジングに結合された支持ブラケットと、
前記ハウジングを通って延びる、前記作動軸に垂直な中心軸の周りに前記ハウジングを回転させるために、前記支持ブラケットに向かって伸張可能であり、前記支持ブラケットから離れる方向に引き込み可能な少なくとも1つの調整部材を含むヨーバーと、
をさらに含む、付記1に記載のプリントアセンブリ。
(付記3)
前記支持ブラケットを通って延びる中心ピボットと、
前記中心軸に沿ったリニア横断ステージと、
をさらに含み、
前記支持ブラケットは前記リニア横断ステージに旋回可能に固定され、
前記ヨーバーは前記リニア横断ステージに固定されている、
付記1または付記2に記載のプリントアセンブリ。
(付記4)
前記ハウジングは、前記ヨーバーに対して+/-3度回転可能である、
付記1~付記3の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記5)
前記ハウジング内に設けられたマニホールドアセンブリをさらに含み、
前記マニホールドアセンブリは前記複数のプリントヘッドにバインダ材料を供給し、前記複数のプリントヘッドからバインダ材料を受け取るように構成されている、
付記1~付記4の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記6)
前記マニホールドアセンブリを前記ハウジング内に固定するように構成されている保持ブラケットをさらに含む、
付記1~付記5の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記7)
前記ハウジング内の複数のプリントヘッドインターフェースボードであって、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つに結合されている、複数のプリントヘッドインターフェースボードと、
前記ハウジング内に設けられ、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードのうちの少なくとも1つに電気的に結合されている、少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードと、
をさらに含む、付記1~付記6の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記8)
前記プリンティングヘッドは、前記ハウジングに対して、前記作動軸を横断する方向に平行移動可能である、
付記1~付記7の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記9)
前記プリントアセンブリ上に設けられ、前記プリントアセンブリの下方に延在するビルド表面に向けて方向付けられた撮像デバイスをさらに含み、
前記プリンティングヘッドが前記作動軸に沿って移動すると、前記撮像デバイスは前記ビルド表面を横切って走査し、前記ビルド表面上の凹凸を識別するように構成されている、
付記1~付記8の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記10)
ハウジングと、
前記ハウジング内に設けられたプリンティングヘッドであって、複数のプリントヘッドを含む、プリンティングヘッドと、
前記ハウジングのビルド側壁に取り付けられたヒートシステムであって、熱をプリントアセンブリの下方に向けるための少なくとも1つのエネルギ源を含む、ヒートシステムと、
を含む、
作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリ。
(付記11)
前記ヒートシステムは、前記ハウジングの前記ビルド側壁に沿って互いに並行に延在する一対のエネルギ源をさらに含む、
付記10に記載のプリントアセンブリ。
(付記12)
前記少なくとも1つのエネルギ源を横切ってエアを送達するエア分配システムをさらに含み、
前記少なくとも1つのエネルギ源はエンクロージャ内に設けられ、
前記エア分配システムは前記エンクロージャを通してエアを提供する、
付記10または付記11に記載のプリントアセンブリ。
(付記13)
前記エア分配装置は、前記エネルギ源を冷却するように構成されている、
付記10~付記12の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記14)
前記ハウジングをリニア横断ステージに連結し、プリンティングヘッドレセプタクルに対する前記ハウジングの動作を、前記作動軸を横断する方向に可能にする、前記プリンティングヘッドレセプタクル、
をさらに含む、付記10~付記13の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記15)
前記ハウジングが前記プリンティングヘッドレセプタクル上にロードされている間、衝撃を吸収するように構成されている少なくとも1つの液圧ダンパをさらに備える、
付記10~付記14の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記16)
前記ハウジング内に設けられたマニホールドアセンブリをさらに含み、
前記マニホールドアセンブリは、前記複数のプリントヘッドにバインダ材料を供給し、前記複数のプリントヘッドからバインダ材料を受け取るように構成されている、
付記10~付記15の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記17)
前記ハウジング内に前記マニホールドアセンブリを固定し、前記マニホールドアセンブリの入口マニホールドおよび出口マニホールドの離脱を防止するように構成されている保持ブラケットをさらに含む、
付記10~付記16の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記18)
前記ハウジング内の複数のプリントヘッドインターフェースボードであって、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つに結合されている、複数のプリントヘッドインターフェースボードと、
前記ハウジング内に設けられ、前記複数のプリントヘッドインターフェースボードのうちの少なくとも1つに電気的に結合されている、少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードと、
をさらに含み、
前記少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードは、前記プリンティングヘッドに旋回可能に付着され、前記複数のプリントヘッドにアクセス可能である、
付記10~付記17の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記19)
前記プリントアセンブリ上に設けられ、前記プリントアセンブリの下方に延在するビルド表面に向けて方向付けられた撮像デバイスをさらに含み、
前記プリンティングヘッドが前記作動軸に沿って移動すると、前記撮像デバイスは前記ビルド表面を横切って走査し、前記ビルド表面上の凹凸を識別するように構成されている、
付記10~付記18の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記20)
ハウジングであって、前記ハウジングの下端に形成されている孔を含むハウジングと、
前記孔内の前記ハウジングの底端に配置された基板であって、複数の開口を含む、基板と、
前記ハウジング内に配置された複数のプリントヘッドであって、前記複数のプリントヘッドの各々のプリント面が、前記基板の前記複数の開口のうちの対応する1つを介して露出されている、複数のプリントヘッドと、
前記複数のプリントヘッドが取り付けられている前記基板と前記ハウジングとの間に延在する一対の可撓性ベローズと、
を含み、
前記基板が作動軸を横断する方向に移動するとき、前記一対の可撓性ベローズは前記ハウジング内の前記基板の移動に応じて変形する、
前記作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリ。
(付記21)
前記一対の可撓性ベローズの各々は、前記ハウジングの一対の端壁のうちの一方と前記基板の隣り合う端部との間に延在する、付記20に記載のプリントアセンブリ。
(付記22)
前記基板の前記複数の開口のうちの1つの周りに配置され、前記基板と、ガスケットがその周りに配置される前記孔によって受容される前記プリントヘッドとの間で圧縮される前記ガスケットをさらに含む、
付記20または付記21に記載のプリントアセンブリ。
(付記23)
前記複数のプリントヘッドに材料が接触することを防止するように構成されているパウダープラウをさらに含み、
前記パウダープラウは、前記基板の側壁に近接して設けられ、
前記パウダープラウは、前記パウダープラウの底縁が前記基板の下方に延在する下降位置と、前記パウダープラウの前記底縁が前記基板の前記底端の上方にある上昇位置との間で移動可能である、
付記20~付記22の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記24)
前記パウダープラウは、前記パウダープラウを少なくとも部分的に覆うコーティングを含み、
前記コーティングが0.2以下の摩擦係数を有する、
付記20~付記23の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記25)
プラウガイドに沿って前記パウダープラウが前記下降位置と前記上昇位置との間を移動する前記プラウガイドと、
前記パウダープラウの垂直移動を制限する、前記プラウガイドに結合されたハードストップと、
を含む、付記20~付記24の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記26)
前記プリントアセンブリは、前記ハウジングの前記下端に対する前記パウダープラウの位置を検出するセンサを含む、
付記20~付記25の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記27)
前記複数のプリントヘッドの各々の上面に設けられた少なくとも1つの電子部品と、
複数のカバーと、
をさらに含み、
前記複数のカバーの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つのプリントヘッドの前記少なくとも1つの電子部品を覆う、
付記20~付記26の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記28)
前記基板に取り外し可能に結合され、前記基板と対向する方向に延在する偏向板をさらに含み、
前記作動軸に垂直な横断方向の前記偏向板の寸法は前記基板の前記横断方向の寸法よりも大きい、
付記20~付記27の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記29)
前記偏向板の底面は、前記基板の底面と同一平面上にある、
付記20~付記28の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記30)
前記偏向板の底面は、125Ra(粗さ平均)以下の表面粗さを有する、
付記20~付記29の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記31)
前記偏向板と前記基板との間のインターフェースに沿って延在するシールをさらに含む、
付記20~付記30の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記32)
前記偏向板の前記底面は前記偏向板を少なくとも部分的に覆うコーティングを有し、
前記コーティングは、0.2以下の摩擦係数を有する、
付記20~付記31の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記33)
前記コーティングがポリテトラフルオロエチレンから形成されている、
付記20~付記32の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記34)
前記プリントヘッドの前記基板に取り外し可能に結合されているキャリブレーションガイドをさらに含み、
前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、
前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記基板と前記第2セクションとの間に延在し、
前記第1セクションと前記第2セクションとの間に形成されたステップは、前方を向く表面と、前記第1セクションに並行して延在する下方を向く表面とを有する、
付記20~付記33の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記35)
前記キャリブレーションガイドは、前記プリンティングヘッドの前記基板に取り外し可能に取り付けられている、
付記20~付記34の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記36)
ハウジングの下端に形成された孔を含む、前記ハウジングと、
前記孔内の前記ハウジングの底端に配置された基板であって、複数の開口を含む、基板と、
前記ハウジング内に配置された複数のプリントヘッドであって、前記複数のプリントヘッドの各々のプリント面が、前記基板における前記複数の開口のうちの対応する1つを介して露出されている、複数のプリントヘッドと、
前記ハウジングの側壁に近接して設けられたパウダープラウと、
を含み、
前記パウダープラウの底縁が前記ハウジングの前記底端よりも下方に延びる下降位置と、前記パウダープラウの前記底縁が前記ハウジングの前記底端よりも上方にある上昇位置との間で、前記パウダープラウは移動可能である、
作動軸に沿って平行移動可能なプリントアセンブリ。
(付記37)
前記複数のプリントヘッドの各々は、前記基板に堅固に取り付けられている、
付記36に記載のプリントアセンブリ。
(付記38)
前記パウダープラウが前記パウダープラウを少なくとも部分的に覆うコーティングを含み、
前記コーティングが0.2以下の摩擦係数を有する、
付記36または付記37に記載のプリントアセンブリ。
(付記39)
プラウガイドに沿って前記パウダープラウが前記下降位置と前記上昇位置との間を移動する前記プラウガイドと、
前記パウダープラウの垂直移動を制限する、前記プラウガイドに結合されているハードストップと、
を含む、付記36~付記38の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記40)
前記プリントアセンブリは、前記ハウジングの前記下端に対する前記パウダープラウの位置を検出するセンサを含む、
付記36~付記39の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記41)
前記複数のプリントヘッドの各々の上面に設けられた少なくとも1つの電子部品と、
複数のカバーと、
をさらに含み、
前記複数のカバーの各々は、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つのプリントヘッドの前記少なくとも1つの電子部品を覆う、
付記36~付記40の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記42)
前記基板に取り外し可能に結合され、前記基板と対向する方向に延在する偏向板をさらに含み、
前記作動軸に垂直な横断方向の前記偏向板の寸法は前記基板の前記横断方向の寸法よりも大きい、
付記36~付記41の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記43)
前記偏向板の底面は、前記基板の底面と同一平面上にある、
付記36~付記42の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記44)
前記偏向板の底面は、125Ra(粗さ平均)以下の表面粗さを有する、
付記36~付記43の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記45)
前記偏向板と前記基板との間のインターフェースに沿って延在するシールをさらに含む、
付記36~付記44の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記46)
前記偏向板の前記底面は前記偏向板を少なくとも部分的に覆うコーティングを有し、
前記コーティングは、0.2以下の摩擦係数を有する、
付記36~付記45の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記47)
前記コーティングがポリテトラフルオロエチレンから形成されている、
付記36~付記46の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記48)
前記基板に取り外し可能に結合されているキャリブレーションガイドをさらに含み、
前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、
前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記基板と前記第2セクションとの間に延在し、
前記第1セクションと前記第2セクションとの間に形成されたステップは、前方を向く表面と、前記第1セクションに並行して延在する下方を向く表面とを有する、
付記36~付記47の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記49)
前記キャリブレーションガイドは、前記プリンティングヘッドの前記基板に取り外し可能に取り付けられている、
付記36~付記48の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記50)
ハウジングと、
複数のプリントヘッドを含み、前記ハウジング内に設けられているプリンティングヘッドと、
前記ハウジングを通って設けられ、前記ハウジングの外側からアクセス可能な少なくとも1つのユーティリティポートと、
を含む、付加製造装置で使用されるプリントアセンブリ。
(付記51)
前記ハウジング内に少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードをさらに含む、
付記50に記載のプリントアセンブリ。
(付記52)
前記少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードが、前記ハウジング内にヒンジで取り付けられている、
付記50または付記51に記載のプリントアセンブリ。
(付記53)
前記少なくとも1つのユーティリティポートは、前記少なくとも1つのプリンティングヘッドインターフェースボードに結合された少なくとも1つの電気クイックコネクト構成を含む、
付記50~付記52の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記54)
前記ハウジング内に設けられたマニホールドアセンブリをさらに含み、
前記マニホールドアセンブリは、前記複数のプリントヘッドにバインダ材料を提供し、前記複数のプリントヘッドからバインダ材料を受け取るように構成されている、
付記50~付記53の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記55)
前記少なくとも1つのユーティリティポートは、前記マニホールドアセンブリに結合されている少なくとも1つの空圧クイックコネクト構成を含む、
付記50~付記54の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記56)
前記少なくとも1つのユーティリティポートは、リザーバを前記マニホールドアセンブリに結合するために、前記ハウジング上に設けられているバインダ供給クイックコネクトフィッティングおよびバインダ戻しクイックコネクトフィッティングを含む、
付記50~付記56の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記57)
前記ハウジングの内面に沿って配置されたトラックと、
前記トラックに沿って摺動可能な少なくとも1つのトラックローラと、
を含み、
前記少なくとも1つのトラックローラは、前記複数のプリントヘッドが取り付けられた基板に結合され、前記基板を前記ハウジング内で移動させることを可能にする、
付記50~付記56の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記58)
前記ハウジングの上端に近接して前記ハウジング上に設けられた少なくとも1つのリフトハンドルをさらに含む、
付記50~付記57の何れかに記載のプリントアセンブリ。
(付記59)
作動軸に沿って延びるレールと、
前記レールに結合され、前記レールに沿って移動可能なリニア横断ステージと、
前記リニア横断ステージに結合され、前記作動軸に沿って平行移動可能な、付記49に記載のプリントアセンブリと、
を含む付加製造装置。
(付記60)
前記リニア横断ステージに固定されたプリンティングヘッドレセプタクルをさらに含み、
前記ハウジングは前記プリンティングヘッドレセプタクルに取り外し可能に結合され、
前記ハウジングは前記作動軸を横断する向きに前記プリンティングヘッドレセプタクルに対して平行移動可能である、
付記59に記載の付加製造装置。
(付記61)
前記プリンティングヘッドレセプタクルおよび前記プリントアセンブリのうちの一方は少なくとも1つのロック部材を含み、
前記プリンティングヘッドレセプタクルおよび前記プリントアセンブリのうちの他方は係合部材を含み、
前記ロック部材は前記係合部材と係合して、前記プリントアセンブリを前記プリンティングヘッドレセプタクルに取り外し可能にロックするように構成されている、
付記59または付記60に記載の付加製造装置。
(付記62)
前記プリンティングヘッドレセプタクルが、前記プリントアセンブリを受け入れるための複数のローラベアリングを含む、
付記59~付記61の何れかに記載の付加製造装置。
(付記63)
付加製造装置の作動軸に沿って延在するレールを横断する方向に移動可能なリニア横断ステージを提供し、
前記プリントアセンブリが前記作動軸を横断する方向に前記リニア横断ステージに沿って移動可能であるように、前記プリントアセンブリを前記リニア横断ステージに結合し、
前記プリントアセンブリは、プリンティングヘッドを含むハウジングを含み、
前記ハウジングを通るユーティリティポートを介して、前記プリントアセンブリに、前記付加製造装置の少なくとも1つのユーティリティを結合する、
前記付加製造装置のプリントアセンブリを使用する方法。
(付記64)
前記プリントアセンブリは、前記レールから前記作動軸に直交する方向に片持ちされている、
付記63に記載の方法。
(付記65)
前記プリントアセンブリの前記ハウジングは、プリンティングヘッドレセプタクルを通して前記リニア横断ステージに結合されている、
付記63または付記64に記載の方法。
(付記66)
プリンティングヘッドレセプタクルに対して前記ハウジングを回転させるために、ヨーバーを通って延在する少なくとも1つの調整部材を伸張または引き込み、
前記ヨーバーは、前記ハウジングと前記プリンティングヘッドレセプタクルとの間に設けられている、
付記63~付記65の何れかに記載の方法。
(付記67)
前記プリンティングヘッドの基板に形成された複数の開口のうちの対応する1つの開口内に調整ブロックを設け、
前記複数の開口の各々の中にプリントヘッドを位置決めし、
前記調整ブロックの調整部材を調整して、前記複数のプリントヘッドのうちの対応する1つと係合し、対応する前記プリントヘッドを対応する開口内で平行移動させる、
付記63~付記66の何れかに記載の方法。
(付記68)
前記プリンティングヘッドの前記基板にキャリブレーションガイドを取り付け、
前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、
前記第1垂直位置は前記第2垂直位置の上方にあり、
前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記ハウジングと前記第2セクションとの間に延在し、
前記第1セクションと前記第2セクションとの間の前記付加製造装置のワイパブレードの垂直位置を調整する、
ことをさらに含む、付記63~付記67の何れかに記載の方法。
(付記69)
前記プリントアセンブリの側壁に沿って延在する少なくとも1つのエネルギ源から熱を生成し、
エアを加熱し、加熱された前記エアを前記プリンティングヘッドの下方に導くために、前記少なくとも1つのエネルギ源にわたってエアを吹き付ける、
ことをさらに含む、
付記63~付記68の何れかに記載の方法。
(付記70)
パウダープラウの底縁が前記基板の底端の下方に延在する下降位置と、前記パウダープラウの前記底縁が前記基板の前記底端の上方にある上昇位置との間で、前記プリントアセンブリの前記基板の側壁に近接して設けられた前記パウダープラウを作動させる、
付記63~付記69の何れかに記載の方法。
(付記71)
付加製造装置の作動軸に沿って延在するレールを横断する方向に移動可能なリニア横断ステージを提供し、
プリントアセンブリが前記作動軸を横断する方向に前記リニア横断ステージに沿って移動可能であるように、前記リニア横断ステージにプリントアセンブリを結合し、
前記プリントアセンブリは、プリンティングヘッドを含むハウジングを含み、
ヨーバーを通って延在する少なくとも1つの調整部材を伸張または引き込み、前記プリントアセンブリを前記レールに結合するプリンティングヘッドレセプタクルに対して前記ハウジングを回転させ、
前記ヨーバーは、前記ハウジングと前記プリンティングヘッドレセプタクルとの間に設けられている、
付加製造装置のプリントアセンブリを使用する方法。
(付記72)
付加製造装置の作動軸に沿って延在するレールを横断する方向に移動可能なリニア横断ステージを提供し、
プリントアセンブリが前記作動軸を横断する方向に前記リニア横断ステージに沿って移動可能であるように、前記リニア横断ステージに前記プリントアセンブリを結合し、
前記プリントアセンブリは、プリンティングヘッドを含むハウジングを含み、
前記プリンティングヘッドの基板にキャリブレーションガイドを取り付け、
前記キャリブレーションガイドは第1垂直位置にある第1セクションと、第2垂直位置にある第2セクションとを含み、
前記第1垂直位置は前記第2垂直位置の上方にあり、
前記プリントアセンブリが前記作動軸に沿って取り付けられたときに、前記第1セクションは前記ハウジングと前記第2セクションとの間に延在し、
前記第1セクションと前記第2セクションとの間の前記付加製造装置のワイパブレードの垂直位置を調整する、
付加製造装置のプリントアセンブリを使用する方法。
【0199】
本明細書では特定の実施形態を例示し説明してきたが、特許請求される主題の範囲から逸脱することなく、様々な他の変更および修正を行うことができることを理解されたい。さらに、特許請求される主題の様々な態様が本明細書で説明されたが、そのような態様は組み合わせて利用される必要はない。したがって、添付の特許請求の範囲は、特許請求される主題の範囲内にあるそのような全ての変更及び修正を包含することが意図される。
【0200】
(関連出願の相互参照)
本出願は2020年10月29日に出願された同時係属中の米国仮特許出願第63/107,137号「プリントアセンブリおよびその使用方法」の利益を主張し、これは、図面を含むその全体が参考として本明細書に援用される。

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