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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】磁気吸着玩具
(51)【国際特許分類】
   A63H 33/06 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
A63H33/06 A
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022202138
(22)【出願日】2022-12-19
(65)【公開番号】P2023059868
(43)【公開日】2023-04-27
【審査請求日】2023-03-08
(31)【優先権主張番号】202222985502.7
(32)【優先日】2022-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】521055345
【氏名又は名称】深▲せん▼市嘉新科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】謝 鵬輝
【審査官】岸 智史
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-077495(JP,A)
【文献】特表2022-500089(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0232357(US,A1)
【文献】韓国公開特許第10-2014-0148237(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63H 1/00-37/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース(1)と、蓋体(2)と、磁気吸着部材(3)と、取付ブラケット(4)と、を含み、前記磁気吸着部材(3)は、前記取付ブラケット(4)に接続され、前記ベース(1)及び/又は前記蓋体(2)には、前記磁気吸着部材(3)を収容する位置制限切欠き(5)が設置され、前記蓋体(2)は、前記取付ブラケット(4)を前記ベース(1)内に止め、前記磁気吸着部材(3)を前記位置制限切欠き(5)内に止めるために、前記ベース(1)をカバーし、前記磁気吸着部材(3)は、中空の鉄管(31)と、前記鉄管(31)内に位置する磁石(32)とを含み、前記鉄管(31)の一端に第1開口(311)が設置され、他端に第2開口(312)が設置され、前記取付ブラケット(4)は、第1接続端(421)及び第1挟持端(422)を有する第1挟持部材(42)と、第2接続端(431)及び第2挟持端(432)を有する第2挟持部材(43)とを含み、前記第1挟持端(422)が前記第1開口(311)に挿入され、前記第2挟持端(432)が前記第2開口(312)に挿入される場合、前記第1接続端(421)は、前記第2接続端(431)に接続されて、前記第1挟持部材(42)及び前記第2挟持部材(43)は、前記鉄管(31)を挟持することにより、前記磁気吸着部材(3)と前記取付ブラケット(4)が一体に組み立てられる、ことを特徴とする磁気吸着玩具。
【請求項2】
前記第1接続端(421)は、凹溝であり、前記第2接続端(431)は、前記凹溝(421)にマッチングする突起であり、前記第1挟持端(422)が前記第1開口(311)に挿入され、前記第2挟持端(432)が前記第2開口(312)に挿入される場合、前記突起は、前記凹溝に接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気吸着玩具。
【請求項3】
前記ベース(1)に位置決め柱(11)がさらに設置され、前記取付ブラケット(4)に位置決め口(41)が設置され、前記位置決め口(41)が前記位置決め柱(11)に嵌設され、前記位置決め柱(11)は、第1位置決め柱ユニット(111)及び第2位置決め柱ユニット(112)を含み、前記位置決め口(41)は、前記第1挟持部材(42)に設置された第1位置決め口ユニット(411)と、第2挟持部材(43)に設置された第2位置決め口ユニット(412)とを含み、前記第1挟持端(422)が前記第1開口(311)に挿入され、前記第2挟持端(432)が前記第2開口(312)に挿入され、かつ前記第1位置決め口ユニット(411)が前記第1位置決め柱ユニット(111)に嵌設され、前記第2位置決め口ユニット(412)が前記第2位置決め柱ユニット(112)に嵌設される場合、前記蓋体(2)は、前記第1位置決め柱ユニット(111)を前記第1位置決め口ユニット(411)内に止め、前記第2位置決め柱ユニット(112)を前記第2位置決め口ユニット(412)内に止めるために、前記ベース(1)をカバーすることにより、前記取付ブラケット(4)は、前記ベース(1)内に止められ、前記磁気吸着部材(3)は、前記位置制限切欠き(5)内に止められる、ことを特徴とする請求項2に記載の磁気吸着玩具。
【請求項4】
前記蓋体(2)に止め縁(21)が設置され、前記蓋体(2)が前記ベース(1)をカバーする場合、前記止め縁(21)は、前記第1位置決め柱ユニット(111)を前記第1位置決め口ユニット(411)内に止め、前記第2位置決め柱ユニット(112)を前記第2位置決め口ユニット(412)内に止めるように、前記第1位置決め柱ユニット(111)及び前記第2位置決め柱ユニット(112)に当接されることにより、前記磁気吸着部材(3)は、前記位置制限切欠き(5)内に止められる、ことを特徴とする請求項3に記載の磁気吸着玩具。
【請求項5】
前記ベース(1)には、突起した第1リブ(12)がさらに設置され、前記第1挟持端(422)が前記第1開口(311)に挿入され、前記第2挟持端(432)が前記第2開口(312)に挿入され、かつ前記第1位置決め口ユニット(411)が前記第1位置決め柱ユニット(111)に嵌設され、前記第2位置決め口ユニット(412)が前記第2位置決め柱ユニット(112)に嵌設される場合、前記第1挟持部材(42)及び前記第2挟持部材(43)は、いずれも超音波溶接により前記第1リブ(12)に接続される、ことを特徴とする請求項3に記載の磁気吸着玩具。
【請求項6】
前記蓋体(2)には、突起した第2リブ(22)が設置され、前記第1位置決め口ユニット(411)が前記第1位置決め柱ユニット(111)に嵌設され、前記第2位置決め口ユニット(412)が前記第2位置決め柱ユニット(112)に嵌設され、かつ前記蓋体(2)が前記ベース(1)をカバーする場合、前記第1挟持部材(42)及び前記第2挟持部材(43)は、いずれも超音波溶接により前記第2リブ(22)に接続される、ことを特徴とする請求項5に記載の磁気吸着玩具。
【請求項7】
前記第1挟持部材(42)及び前記第2挟持部材(43)は、いずれもプラスチック製挟持部材である、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気吸着玩具。
【請求項8】
前記磁石(32)は、一端がN極であり、他端がS極である、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気吸着玩具。
【請求項9】
前記鉄管の横方向長さは、前記磁石の横方向長さよりも大きい、ことを特徴とする請求項1に記載の磁気吸着玩具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、玩具の分野に関し、特に磁気吸着玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
3D磁気知育積み木は、近年人気が高まっている玩具であり、立体造形を作ることができ、子供の想像力の開発に役立つ。現在市販されている磁気吸着玩具は、磁石をプラスチックケースの内部キャビティ内に内蔵することが多く、磁石の磁気が二層プラスチックの内壁を通過した後に放出される磁力は、相対的に弱くなるため、提供する磁気吸着力が小さくなり、それにより磁気吸着玩具を用いて作ることができる立体造形が限られ、ゲーム性が低く、ユーザーの体験に大きな影響を与える。したがって、市場では、ユーザーの体験を向上させるために、安価で、好感度が高く、磁力が強く、強度が高く、安全性が高く、ゲーム性が高く、ユーザーがさまざまな造形を作りやすい磁気吸着玩具を提供する必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来技術の欠点を解消するために、本発明は、ユーザーの体験を向上させるために、磁力が強く、強度が高く、安全性が高く、ゲーム性が高く、ユーザーがさまざまな造形を作りやすい磁気吸着玩具を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明がその技術的課題を解決するために採用する技術手段は、以下のとおりである。
本発明に係る磁気吸着玩具は、ベースと、蓋体と、磁気吸着部材と、取付ブラケットと、を含み、前記磁気吸着部材は、前記取付ブラケットに接続され、前記ベース及び/又は前記蓋体には、前記磁気吸着部材を収容する位置制限切欠きが設置され、前記ベースに位置決め柱がさらに設置され、前記取付ブラケットに位置決め口が設置され、前記位置決め口が前記位置決め柱に嵌設される場合、前記蓋体は、前記取付ブラケットを前記ベース内に止め、前記磁気吸着部材を前記位置制限切欠き内に止めるために、前記ベースをカバーし、前記磁気吸着部材は、中空の鉄管と、前記鉄管内に位置する磁石とを含み、前記鉄管の一端に第1開口が設置され、他端に第2開口が設置され、前記取付ブラケットは、第1接続端及び第1挟持端を有する第1挟持部材と、第2接続端及び第2挟持端を有する第2挟持部材とを含み、前記第1挟持端が前記第1開口に挿入され、前記第2挟持端が前記第2開口に挿入される場合、前記第1接続端は、前記第2接続端に接続されて、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材は、前記鉄管を挟持することにより、前記磁気吸着部材と前記取付ブラケットが一体に組み立てられる。
【0005】
本発明の改良として、前記第1接続端は、凹溝であり、前記第2接続端は、前記凹溝にマッチングする突起であり、前記第1挟持端が前記第1開口に挿入され、前記第2挟持端が前記第2開口に挿入される場合、前記突起は、前記凹溝に接続される。
【0006】
本発明の改良として、前記位置決め柱は、第1位置決め柱ユニット及び第2位置決め柱ユニットを含み、前記位置決め口は、前記第1挟持部材に設置された第1位置決め口ユニットと、第2挟持部材に設置された第2位置決め口ユニットとを含み、前記第1挟持端が前記第1開口に挿入され、前記第2挟持端が前記第2開口に挿入され、かつ前記第1位置決め口ユニットが前記第1位置決め柱ユニットに嵌設され、前記第2位置決め口ユニットが前記第2位置決め柱ユニットに嵌設される場合、前記蓋体は、前記第1位置決め柱ユニットを前記第1位置決め口ユニット内に止め、前記第2位置決め柱ユニットを前記第2位置決め口ユニット内に止めるために、前記ベースをカバーすることにより、前記取付ブラケットは、前記ベース内に止められ、前記磁気吸着部材は、前記位置制限切欠き内に止められる。
【0007】
本発明の改良として、前記蓋体に止め縁が設置され、前記蓋体が前記ベースをカバーする場合、前記止め縁は、前記第1位置決め柱ユニットを前記第1位置決め口ユニット内に止め、前記第2位置決め柱ユニットを前記第2位置決め口ユニット内に止めるように、前記第1位置決め柱ユニット及び前記第2位置決め柱ユニットに当接されることにより、前記磁気吸着部材は、前記位置制限切欠き内に止められる。
【0008】
本発明の改良として、前記ベースには、突起した第1リブがさらに設置され、前記第1挟持端が前記第1開口に挿入され、前記第2挟持端が前記第2開口に挿入され、かつ前記第1位置決め口ユニットが前記第1位置決め柱ユニットに嵌設され、前記第2位置決め口ユニットが前記第2位置決め柱ユニットに嵌設される場合、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材は、いずれも超音波溶接により前記第1リブに接続される。
【0009】
本発明の改良として、前記蓋体には、突起した第2リブが設置され、前記第1位置決め口ユニットが前記第1位置決め柱ユニットに嵌設され、前記第2位置決め口ユニットが前記第2位置決め柱ユニットに嵌設され、かつ前記蓋体が前記ベースをカバーする場合、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材は、いずれも超音波溶接により前記第2リブに接続される。
【0010】
本発明の改良として、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材は、いずれもプラスチック製挟持部材である。
本発明の改良として、前記磁石は、一端がN極であり、他端がS極である。
本発明の改良として、前記鉄管の横方向長さは、前記磁石の横方向長さよりも大きい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の有益な効果は、以下のとおりである。
本発明に係る磁気吸着玩具は、ベースと、蓋体と、磁気吸着部材と、取付ブラケットと、を含み、磁気吸着部材は、取付ブラケットに接続され、ベース及び/又は蓋体には、磁気吸着部材を収容する位置制限切欠きが設置され、ベースに位置決め柱がさらに設置され、取付ブラケットに位置決め口が設置され、位置決め口が位置決め柱に嵌設される場合、蓋体は、取付ブラケットをベース内に止め、磁気吸着部材を位置制限切欠き内に止めるために、ベースをカバーし、磁気吸着部材は、中空の鉄管と、鉄管内に位置する磁石とを含み、鉄管の一端に第1開口が設置され、他端に第2開口が設置され、取付ブラケットは、第1接続端及び第1挟持端を有する第1挟持部材と、第2接続端及び第2挟持端を有する第2挟持部材とを含み、第1挟持端が第1開口に挿入され、第2挟持端が第2開口に挿入される場合、第1接続端は、第2接続端に接続されて、第1挟持部材及び第2挟持部材は、鉄管を挟持することにより、磁気吸着部材と取付ブラケットが一体に組み立てられ、それにより、磁気吸着部材は、位置制限切欠きによりベース及び蓋体から露出することができ、従来技術における、磁石がプラスチックケース内に内蔵されて直接接触することができず、磁気が弱くなることに比べて、磁気吸着玩具同士の直接接触を鉄管により実現することにより、第1段階の磁力強化を実現する。
また、磁気吸着部材は、鉄管と、鉄管内に位置磁石とを含むため、鉄管の横方向長さを磁石の横方向長さよりも大きく設定することができ、具体的には、鉄管の横方向長さを磁石の横方向長さの2倍に設定することができて、第1挟持端及び第2挟持端を鉄管の両端に挿入して内蔵することができることにより、磁気吸着玩具同士の磁気吸着接触面積を倍増させるだけでなく、磁石を鉄管の中心位置に固定することができ、それにより、より強く、より安定した磁気吸着力を提供して、第2段階の磁力強化を実現する。また、磁石を包む鉄管により、磁石の周囲の磁束線の分布が集中し、磁着体の表面の周囲の磁束密度が強くなり、第3段階の磁力強化を実現する。磁気吸着玩具の表面接触磁力を三段階の磁力強化により重畳することにより、磁石のコストを増加させることなく、ユーザーは、磁気吸着玩具積み木を用いてより立体的で複雑で安定したモデルを作ることができ、子供の想像力をより十分に発揮し、子供の体験の面白さを大幅に向上させることができる。また、それぞれ鉄管の両端に挟持された第1挟持部材と第2挟持部材により、一方では、ベース及び蓋体には、第1挟持部材及び第2挟持部材と溶接するためのリブを設置することにより、溶接線を大量に増加させ、溶接漏れを発見しにくいことによる製品の品質低下の状況を防止し、他方では、プラスチック製積み木全体の厚さを大幅に増加させることにより、全体のトルク抵抗強度及び引張強度を大幅に増加させるため、子供は、素手の力で玩具の積み木本体を破壊することができないと考え、子供が使用する時に玩具のケースを破壊して磁石を誤飲することによる安全上の脅威を効果的に回避し、さらに磁気吸着玩具の安全性を向上させることができる。
さらに、各国は、子供向けの製品の場合に強力な磁石の露出を許可しないため、磁石を鉄管内に固定することは、一方では、この規定に合致し、他方では、玩具の積み木の磁気を大幅に強化するという目的を達成する。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の実施例における技術手段をより明らかに説明するために、以下、実施例の記載に使用される図面を簡単に説明し、以下の記載における図面は、本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者であれば、創造的な労力を要することなく、これらの図面に基づいて他の図面を得ることができる。
以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明をさらに説明する。
図1】本発明の構造全体の概略図である。
図2】本発明の分解図である。
図3】取付ブラケット及び磁気吸着部材に沿って切断した断面図である。
図4図3のA箇所の拡大図である。
図5】位置決め柱、位置決め口に沿って切断した断面図である。
図6図5のB箇所の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
図1図6に示すように、磁気吸着玩具は、ベース1と、蓋体2と、磁気吸着部材3と、取付ブラケット4と、を含み、磁気吸着部材3は、取付ブラケット4に接続され、ベース1及び/又は蓋体2には、磁気吸着部材3を収容するための位置制限切欠き5が設置され、ベース1に位置決め柱11がさらに設置され、取付ブラケット4に位置決め口41が設置され、位置決め口41が位置決め柱11に嵌設される場合、蓋体2は、取付ブラケット4をベース1内に止め、磁気吸着部材3を位置制限切欠き5内に止めるために、ベース1をカバーし、磁気吸着部材3は、中空の鉄管31と、鉄管31内に位置する磁石32とを含み、鉄管31の一端に第1開口311が設置され、他端に第2開口312が設置され、取付ブラケット4は、第1接続端421及び第1挟持端422を有する第1挟持部材42と、第2接続端431及び第2挟持端432を有する第2挟部材43とを含み、第1挟持端422が第1開口311に挿入され、前記第2挟持端432が第2開口312に挿入される場合、第1接続端421は、第2接続端431に接続されて、第1挟持部材42及び第2挟持部材43は、鉄管31を挟持することにより、磁気吸着部材3と取付ブラケット4が一体に組み立てられる、ことを特徴とする。
鉄管の横方向長さは、磁石の横方向長さよりも大きく、具体的には、鉄管の横方向長さは、磁石の横方向長さの2倍である。
【0014】
上記構造により、磁気吸着部材は、位置制限切欠きによりベース及び蓋体から露出することができ、従来技術における、磁石がプラスチックケース内に内蔵されて直接接触することができず、磁気が弱くなることに比べて、磁気吸着玩具同士の直接接触を鉄管により実現することにより、第1段階の磁力強化を実現する。また、磁気吸着部材は、鉄管と、鉄管内に位置磁石とを含むため、鉄管の横方向長さを磁石の横方向長さよりも大きく設定することができ、具体的には、鉄管の横方向長さを磁石の横方向長さの2倍に設定することができて、第1挟持端及び第2挟持端を鉄管の両端に挿入して内蔵することができることにより、磁気吸着玩具同士の磁気吸着接触面積を倍増させるだけでなく、磁石を鉄管の中心位置に固定することができ、それにより、より強く、より安定した磁気吸着力を提供して、第2段階の磁力強化を実現する。また、磁石を包む鉄管により、磁石の周囲の磁束線の分布が集中し、磁着体の表面の周囲の磁束密度が強くなり、第3段階の磁力強化を実現する。磁気吸着玩具の表面接触磁力を三段階の磁力強化により重畳することにより、磁石のコストを増加させることなく、ユーザーは、磁気吸着玩具積み木を用いてより立体的で複雑で安定したモデルを作ることができ、子供の想像力をより十分に発揮し、子供の体験の面白さを大幅に向上させることができる。
【0015】
また、それぞれ鉄管の両端に挟持された第1挟持部材と第2挟持部材により、一方では、ベース及び蓋体には、第1挟持部材及び第2挟持部材と溶接するためのリブを設置することにより、溶接線を大量に増加させ、溶接漏れを発見しにくいことによる製品の品質低下の状況を防止し、他方では、プラスチック製積み木全体の厚さを大幅に増加させることにより、全体のトルク抵抗強度及び引張強度を大幅に増加させるため、子供は、素手の力で玩具の積み木本体を破壊することができないと考え、子供が使用する時に玩具のケースを破壊して磁石を誤飲することによる安全上の脅威を効果的に回避し、さらに磁気吸着玩具の安全性を向上させることができる。
さらに、各国は、子供向けの製品の場合に強力な磁石の露出を許可しないため、磁石を鉄管内に固定することは、一方では、この規定に合致し、他方では、玩具の磁気吸着同士が鉄管の表面を介して直接接触することができ、磁石の周囲の磁界を強化する。
【0016】
本実施例では、ベース及び蓋体は、横断面が三角形、正方形、六角形、五角形、菱形、台形、扇形、半円形などの形状のベース及び蓋体であってもよい。ベース及び蓋体の横断面が正方形であってもよい場合、磁気吸着部材と取付ブラケットは、数が4つであり、それぞれ正方形ベースの上側、下側、左側及び右側に設置される。
【0017】
第1接続端421は、凹溝であり、第2接続端431は、凹溝421にマッチングする突起であり、第1挟持端422が第1開口311に挿入され、第2挟持端432が第2開口312に挿入される場合、突起は、凹溝に接続される。具体的には、第1挟持部材42及び第2挟持部材43は、いずれもプラスチック製挟持部材であり、磁石32は、一端がN極であり、他端がS極である。上記構造により、構造が簡単で、設計が合理的で、接続が安定し、磁気吸着部材と取付ブラケットとの間の接続を効果的に実現し、さらに、凹溝と突起の嵌合により、第1挟持部材と第2挟持部材との間に位置ずれが発生することを効果的に防止することができ、それにより、第1挟持部材の第1挟持端及び第2挟持部材の第2挟持端は、鉄管に対して安定した挟持を提供する。
【0018】
具体的には、磁石は、一端がN極であり、他端がS極であるため、磁気吸着玩具のN極を他の同じ磁気吸着玩具のS極に吸着し、磁気吸着玩具のS極を他の同じ磁気吸着玩具のN極に吸着するように容易にガイドすることにより、磁気吸着玩具同士の安定した接続を実現することができ、ユーザーが立体造形を作ることを容易にする。さらに、第1挟持端422は、前部が狭く後部が広い第1挟持端であり、第2挟持端432は、前部が狭く後部が広い第2挟持端であり、第1挟持端の前端に第1ガイド部423が形成され、第2挟持端の前端に第2ガイド部433が形成されることにより、第1挟持端及び第2挟持端は、鉄管の両端に挿入されて鉄管を挟持する。
【0019】
本実施例では、位置決め柱11は、第1位置決め柱ユニット111及び第2位置決め柱ユニット112を含み、位置決め口41は、第1挟持部材42に設置された第1位置決め口ユニット411と、第2挟持部材43に設置された第2位置決め口ユニット412とを含み、第1挟持端422が第1開口311に挿入され、第2挟持端432が第2開口312に挿入され、かつ第1位置決め口ユニット411が第1位置決め柱ユニット111に嵌設され、第2位置決め口ユニット412が第2位置決め柱ユニット112に嵌設される場合、蓋体2は、第1位置決め柱ユニット111を第1位置決め口ユニット411内に止め、第2位置決め柱ユニット112を第2位置決め口ユニット412内に止めるために、ベース1をカバーすることにより、取付ブラケット4は、ベース1内に止められ、磁気吸着部材3は、位置制限切欠き5内に止められる。蓋体2に止め縁21が設置され、蓋体2がベース1をカバーする場合、止め縁21は、第1位置決め柱ユニット111を第1位置決め口ユニット411内に止め、第2位置決め柱ユニット112を第2位置決め口ユニット412内に止めるように、第1位置決め柱ユニット111及び第2位置決め柱ユニット112に当接されることにより、磁気吸着部材3は、制限切り欠き5内に止められる。
【0020】
具体的には、ベース1には、突起した第1リブ12がさらに設置され、第1挟持端422が第1開口311に挿入され、第2挟持端432が第2開口312に挿入され、かつ第1位置決め口ユニット411が第1位置決め柱ユニット111に嵌設され、第2位置決め口ユニット412が第2位置決め柱ユニット112に嵌設される場合、第1挟持部材42及び第2挟持部材43は、いずれも超音波溶接により第1リブ12に接続される。さらに、蓋体2には、突起した第2リブ22が設置され、第1位置決め口ユニット411が第1位置決め柱ユニット111に嵌設され、第2位置決め口ユニット412が第2位置決め柱ユニット112に嵌設され、かつ蓋体2がベース1をカバーする場合、第1挟持部材42及び第2挟持部材43は、いずれも超音波溶接により第2リブ22に接続される。また、蓋体がベースをカバーする場合、第1止め縁は、第1挟持部材及び第2挟持部材をベースに止め押し付けるように、第1位置決め柱ユニット及び第2位置決め柱ユニットに当接されることにより、磁気吸着部材は、位置制限切欠き内に止められる。
【0021】
上記構造により、磁気吸着部材と、取付ブラケットと、ベースとの間の接続を効果的に実現し、取付ブラケットの位置決め口とベース上の位置決め柱との嵌設接続により、取付ブラケットをベースに安定して固定し、さらに第1挟持部材及び第2挟持部材をいずれも超音波溶接により第1リブに接続し、第1挟持部材及び第2挟持部材を超音波溶接により第2リブに接続することにより、第1挟持部材及び第2挟持部材を蓋体とベースとの間に安定して取り付け、第1挟持部材及び第2挟持部材が位置決め柱から緩んで脱落することを効果的に防止して、第1挟持部材及び第2挟持部材により挟持された磁気吸着部材が位置制限切欠きから緩んで脱落することを防止し、磁気吸着部材が緩んで脱落して子供に誤飲される状況の発生を防止することができ、磁気吸着玩具の安全性及び安定性をさらに向上させ、磁気吸着玩具を用いて作られた立体造形をより安定させる。さらに、内部に第1リブ及び第2リブを追加することにより、溶接面積を増加させ、溶接漏れのプロセスリスクを効果的に回避し、製品の品質を向上させ、製品の不良率を低下させる。
【0022】
以上は、具体的な内容を組み合わせて提供する1つ以上の実施形態であり、本発明の具体的な実施形態は、これらの説明に限定されるものであると認められない。本発明の方法、構成などと近似し、同等であるか、又は本発明の構想で行われたいくつかの技術推定又は置換は、いずれも本発明の保護範囲に属するものと見なされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6