(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】生物学的データ追跡システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/00 20060101AFI20240826BHJP
G16H 20/30 20180101ALI20240826BHJP
【FI】
A61B5/00 102C
A61B5/00 A
G16H20/30
(21)【出願番号】P 2021547072
(86)(22)【出願日】2020-02-13
(86)【国際出願番号】 US2020018063
(87)【国際公開番号】W WO2020168045
(87)【国際公開日】2020-08-20
【審査請求日】2023-01-13
(32)【優先日】2019-02-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】521306948
【氏名又は名称】スポーツ データ ラボズ,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】SPORTS DATA LABS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】カーレ,ヴィヴェック
(72)【発明者】
【氏名】ミモト,スタン
(72)【発明者】
【氏名】ゴルスキー,マーク
【審査官】増渕 俊仁
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2018/0132758(US,A1)
【文献】特表2017-501470(JP,A)
【文献】特表2016-524929(JP,A)
【文献】特開2015-196091(JP,A)
【文献】国際公開第2017/002473(WO,A1)
【文献】特表2018-534651(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/00-5/03
A61B 5/06-5/22
G16H 20/30
A61F 13/312
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物学的データ追跡システムであって、
1または複数の無線通信対応データセンサと、
ネットワーク接続およびブラウザアプリケーションを含むコンピューティングデバイスと、
前記ブラウザアプリケーション内で実行される接続アプリケーションであって、前記1または複数の無線通信対応データセンサの各々と1または複数の無線通信リンクを確立し、前記1または複数の無線通信対応データセンサから1または複数のデータストリームを受信し、前記ブラウザアプリケーションを介して、ストリームされたデータから少なくとも部分的に得られた1または複数のデータ読取値を表示するように構成された接続アプリケーションとを備え、
前記1または複数のデータ読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部が、少なくとも部分的に1または複数の人工知能または機械学習技術によって、生成または調整されることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項2】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記ネットワーク接続を介して1または複数のデータストリームの少なくとも一部を受信して、前記1または複数のデータ読取値を計算するように構成されたサーバをさらに備えることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項3】
請求項2に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記サーバが、ユーザがウェブページにアクセスすることに応答して、前記接続アプリケーションを前記ブラウザアプリケーションに送信するようにさらに構成されていることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項4】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
1または複数のユーザが、2以上のコンピューティングデバイスを介して、前記1または複数のデータストリーム、前記1または複数のデータ読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部にアクセスすることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項5】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
1または複数のアクションが、2以上のコンピューティングデバイスを介して前記ブラウザアプリケーション内で開始または発生するようにプログラムされ、そのうちの少なくとも1つが前記ブラウザアプリケーションを利用し、前記1または複数の無線通信対応データセンサから前記1または複数のデータストリームの少なくとも一部を受信するように動作可能であることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項6】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記1または複数の無線通信対応データセンサが、少なくとも2の異なるタイプのセンサを含むことを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項7】
請求項6に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記少なくとも2の異なるタイプのセンサが、異なる通信インターフェースを使用して前記接続アプリケーションと通信することを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項8】
請求項6に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記1または複数のデータ読取値のうちの少なくとも1の読取値が、前記少なくとも2の異なるタイプのセンサからの1または複数のデータストリームから得られることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項9】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記接続アプリケーションが、1または複数のコマンドを遠隔制御デバイスおよび/または前記1または複数の無線通信対応データセンサに送信して、1または複数のセンサ設定を変更、調整および/または修正するようにさらにプログラムされていることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項10】
請求項
9に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記接続アプリケーションにより送信される1または複数のコマンドが、1または複数の予め設定された閾値に基づいて自動的に送信されるようにプログラムされていることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項11】
請求項
9に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記1または複数のコマンドが、1または複数の物質の投与を変更、調整および/または修正することを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項12】
請求項
11に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
1または複数の物質の投与が、少なくとも部分的に、1または複数のデータ読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部を利用した1または複数の計算、演算、予測、推定、推論、観察または予想を介して決定されることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項13】
請求項
9に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記1または複数のコマンドが、前記1または複数の無線通信対応データセンサと直接通信していない少なくとも1のコンピューティングデバイス上で開始されることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項14】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
2以上のセンサが、複数のコンピューティングデバイスおよび/または複数のブラウザを介して、同時に前記接続アプリケーションと通信することを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項15】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記1または複数の無線通信対応データセンサが、複数のブラウザおよび/またはコンピューティングデバイスを介して前記接続アプリケーションと通信することを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項16】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
1または複数のユーザが、2以上のコンピューティングデバイスから同時に前記接続アプリケーションにアクセスし、1または複数のコンピューティングデバイスが、他のコンピューティングデバイス上の接続アプリケーション内の1または複数のセンサ設定を変更、調整および/または修正するようにプログラムされていることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項17】
請求項
16に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
1または複数のブラウザを介した前記接続アプリケーション内のセンサ設定の1または複数の変更、調整および/または修正が、単一のユーザ、ユーザのサブセットおよび/またはすべてのユーザに対して行われることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項18】
請求項1に記載の生物学的データ追跡システムにおいて、
前記接続アプリケーションが、1または複数の有線センサと1または複数の通信リンクを確立するようにさらに構成されていることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項19】
生物学的データ追跡システムであって、
1または複数の無線通信対応データセンサと、
ネットワーク接続およびブラウザアプリケーションを含むコンピューティングデバイスと、
前記ブラウザアプリケーション内で実行される接続アプリケーションであって、前記1または複数の無線通信対応データセンサの各々と1または複数の無線通信リンクを確立し、前記1または複数の無線通信対応データセンサから1または複数のデータストリームを受信し、前記ブラウザアプリケーションを介して、ストリームされたデータから少なくとも部分的に得られた1または複数のデータ読取値を表示するように構成された接続アプリケーションとを備え、
1または複数のアクションが、2以上のコンピューティングデバイスを介して前記ブラウザアプリケーション内で開始または発生するようにプログラムされ、そのうちの少なくとも1つが前記ブラウザアプリケーションを利用し、前記1または複数の無線通信対応データセンサから前記1または複数のデータストリームの少なくとも一部を受信するように動作可能であることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項20】
生物学的データ追跡システムであって、
1または複数の無線通信対応データセンサと、
ネットワーク接続およびブラウザアプリケーションを含むコンピューティングデバイスと、
前記ブラウザアプリケーション内で実行される接続アプリケーションであって、前記1または複数の無線通信対応データセンサの各々と1または複数の無線通信リンクを確立し、前記1または複数の無線通信対応データセンサから1または複数のデータストリームを受信し、前記ブラウザアプリケーションを介して、ストリームされたデータから少なくとも部分的に得られた1または複数のデータ読取値を表示するように構成された接続アプリケーションとを備え、
2以上のセンサが、複数のコンピューティングデバイスおよび/または複数のブラウザを介して、同時に前記接続アプリケーションと通信することを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【請求項21】
生物学的データ追跡システムであって、
1または複数の無線通信対応データセンサと、
ネットワーク接続およびブラウザアプリケーションを含むコンピューティングデバイスと、
前記ブラウザアプリケーション内で実行される接続アプリケーションであって、前記1または複数の無線通信対応データセンサの各々と1または複数の無線通信リンクを確立し、前記1または複数の無線通信対応データセンサから1または複数のデータストリームを受信し、前記ブラウザアプリケーションを介して、ストリームされたデータから少なくとも部分的に得られた1または複数のデータ読取値を表示するように構成された接続アプリケーションとを備え、
前記接続アプリケーションが、1または複数のコマンドを遠隔制御デバイスおよび/または前記1または複数の無線通信対応データセンサに送信して、1または複数のセンサ設定を変更、調整および/または修正するようにさらにプログラムされており、
前記1または複数のコマンドが、1または複数の物質の投与を変更、調整および/または修正し、
1または複数の物質の投与が、少なくとも部分的に、1または複数のデータ読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部を利用した1または複数の計算、演算、予測、推定、推論、観察または予想を介して決定されることを特徴とする生物学的データ追跡システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、少なくとも1の態様では、生物に適用されるセンサからのデータを利用する監視システムの分野に関する。より詳細には、本開示は、ウェブブラウザを介してダウンロード可能かつ実行可能な接続アプリケーションを使用して、1または複数のウェアラブルセンサから直接データを構成および収集するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
トレーニングや競技中のアスリートなどの対象を支援するために、数多くの生理学的データセンサが開発されている。それらセンサの一部は、ウェアラブルであるか、または対象の皮膚に固定され、様々な指標を測定し、その測定値を携帯電話やタブレットなどのデバイスに無線で送信して表示するものとなっている。通常、各センサは、アプリケーションプログラムに関連付けられ、これをユーザが携帯電話やタブレットにダウンロードしてインストールする必要がある。各アプリケーションは、単一のセンサからのデータを受信して表示する。一部のアプリケーションプログラムは、後で処理するためにデータをサーバにアップロードすることができる。
【0003】
複数の人がいる場合、または1人が複数のセンサを使用する場合、1または複数のセンサを操作してデータを表示するために、複数のデバイス(例えば、携帯電話またはタブレット)および/または複数のアプリケーションが必要になることがある。複数のセンサからのデータに依存する計算は、データをサーバにアップロードすることに頼らざるを得ない。それでも、あるセンサからのデータと別のセンサからのデータとを相関させることが難しい場合がある。
【発明の概要】
【0004】
少なくとも1の態様では、データ追跡システム、特に、生物学的データ追跡システムが、1または複数のワイヤレス通信対応データセンサ(例えば、生物学的データセンサ)、コンピューティングデバイスおよび接続アプリケーションを含む。1または複数の無線通信対応データセンサは、異なる通信インタフェースを用いて接続アプリケーションと通信することができる少なくとも2の異なるタイプのセンサを含むことができる。コンピューティングデバイスは、ネットワーク接続(例えば、インターネット)およびブラウザアプリケーション(例えば、実行中のブラウザソフトウェア)を含む。ブラウザ内で実行される接続アプリケーションは、1または複数のセンサの各々と1または複数の無線通信リンクを確立し、1または複数のセンサから1または複数のデータストリームを受信し、ブラウザアプリケーションを介して、ストリームされたデータの少なくとも一部から得られた1または複数の読取値を表示するように構成されている(例えば、プログラムされている)。また、接続アプリケーションは、1または複数のセンサ設定を変更、調整および/または修正するために、1または複数のコマンドを1または複数の無線通信対応データセンサに送信することができる。読取値の少なくとも1つは、2以上の異なるセンサからの1または複数のデータストリームの少なくとも一部から得ることができる。また、本システムは、ネットワーク接続(例えば、インターネット)を介して1または複数のデータストリームを受信し、読取値を計算するように構成されたサーバも含むことができる。サーバは、ユーザがウェブページにアクセスしたことに応答して、接続アプリケーションプログラムをブラウザに送信することもできる。
【0005】
別の態様では、データ追跡システム、特に、生物学的データ追跡システムが、接続アプリケーションおよびサーバを含む。接続アプリケーションは、複数の無線通信対応データセンサ(例えば、ウェアラブル生物学的センサおよび/または他の無線通信対応データセンサ)の各々との無線通信を確立し、センサから1または複数のデータのストリームを受信し、ブラウザアプリケーションを介して、ストリームされたデータの少なくとも一部から得られた1または複数の読取値を表示する。サーバは、ユーザがウェブページにアクセスしたことに応答して、接続アプリケーションをブラウザに送信することができる。接続アプリケーションは、1または複数のデータのストリームをサーバに送信し、サーバが1または複数の読取値を計算することができる。複数の無線通信対応センサは、異なる通信インターフェースを使用して接続アプリケーションと通信するセンサを含む、少なくとも2の異なるタイプのセンサを含むことができる。読取値の少なくとも1つは、2つの異なるセンサからのデータストリームの少なくとも一部から得られるものであってもよい。また、接続アプリケーションは、1または複数のセンサ設定を変更するために、遠隔制御デバイスおよび/または複数のセンサのサブセットに1または複数のコマンドを送信することもでき、それらのコマンドは、連続してまたは同時に発生し得る。
【0006】
別の態様では、生物学的データを追跡する方法が、サーバからブラウザに接続アプリケーションを送信するステップと、少なくとも1の無線通信対応センサを検出するステップと、少なくとも1のセンサから1または複数のデータストリームを無線で受信するステップと、1または複数の読取値を表示するステップとを含む。サーバは、ユーザがウェブページにアクセスしたことに応答して、アプリケーションをブラウザに送信する。接続アプリケーションは、1または複数のセンサを検出し、1または複数のデータストリームの少なくとも一部を直接受信する。1または複数の読取値は、1または複数のデータストリームの少なくとも一部から導き出され、少なくとも部分的に、ブラウザに表示される。本方法は、1または複数のデータストリームの少なくとも一部をブラウザからサーバに送信するステップと、1または複数の読取値をサーバからブラウザに送信するステップとをさらに含むことができる。接続アプリケーションは、1または複数のセンサ設定を変更するために、1または複数のコマンドを1または複数のセンサに送信することができる。1または複数のセンサは、2つの異なる通信インターフェースを使用して1または複数のデータストリームを接続アプリケーションに送信することができる少なくとも2タイプのセンサを含むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、生物学的データ追跡システムの概略図である。
【
図2】
図2は、ユーザがデータ追跡システムのウェブページを起動する前のコンピューティングシステムの状態を示すブロック図である。
【
図3】
図3は、
図1の生物学的データ追跡システムを使用するためのフローチャートである。
【
図4】
図4は、
図3の方法における中間ステップの後のシステムの状態を示すブロック図である。
【
図5】
図5は、センサを選択するための例示的な表示ページである。
【
図6】
図6は、対象にセンサを割り当てて、センサパラメータを設定するための例示的なデータ入力画面である。
【
図7】
図7は、動作段階中のシステムの状態を示すブロック図である。
【
図8】
図8は、表示する読取値を選択するための例示的なデータ入力画面である。
【
図9】
図9は、読取値の例示的な表示ページである。
【
図10】
図10は、統合されたビデオベースのシステムを特徴とする読取値のための例示的な表示ページである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示の実施形態を本明細書で説明する。しかしながら、開示の実施形態は単なる例に過ぎず、他の実施形態は、様々な代替的な形式を取り得ることを理解されたい。図面は必ずしも縮尺通りではなく、特定の構成要素の詳細を示すために、一部の特徴が誇張されたり、最小化されたりする場合がある。したがって、本明細書に開示の特定の構造的および機能的な詳細は、限定的なものとして解釈されるべきではなく、単に、本発明を様々な形で採用できることを当業者に教示するための代表的な基礎として解釈されるべきである。当業者であれば理解できるように、図面の何れか一つを引用して図示および記載した様々な特徴は、1または複数の他の図面に図示された特徴と組み合わせて、明示的に図示または記載されていない実施形態をもたらすことが可能である。図示された特徴の組合せは、典型的な用途の代表的な実施形態を提供する。しかしながら、本開示の教示に一致する特徴の様々な組合せおよび変更が、特定の用途または実行のために望まれる場合がある。
【0009】
また、本明細書および添付の特許請求の範囲において、単数形の「a」、「an」および「the」は、文脈が明確にそうでないことを示していない限り、複数の指示対象を含むことに留意されたい。例えば、単数形の構成要素への言及は、複数の構成要素を含むことを意図している。
【0010】
「備える」という用語は、「含む」、「有する」、「含有する」または「によって特徴付けられる」と同義である。それらの用語は、包括的かつオープンエンドであり、言及されていない追加の要素または方法ステップを除外するものではない。
【0011】
「からなる」という句は、請求項で指定されていない要素、ステップまたは成分を除外するものである。この句が、プリアンブルの直後ではなく、請求項のボディの節に現れる場合、それは、その節に記載の要素のみを制限するものであり、他の要素は請求項全体から除外されることはない。
【0012】
「本質的に構成される」という句は、請求項の範囲を、請求された主題の基本的かつ新規な1または複数の特性に重要な影響を及ぼさないものに加えて、指定された材料またはステップに限定するものである。
【0013】
「備える」、「からなる」および「本質的に構成される」という用語に関して、それら3つの用語のうちの1つが本明細書で使用されている場合、本開示の主題および請求される主題は、他の2つの用語の何れかの使用を含むことができる。
【0014】
「1または複数」という用語は、「少なくとも1つ」を意味し、「少なくとも1つ」という用語は、「1または複数」を意味する。「1または複数」および「少なくとも1つ」という用語は、サブセットとして「複数」を含む。
【0015】
「サーバ」という用語は、本明細書に記載の方法および機能を実行するように適合された任意のコンピュータ、コンピューティングデバイス、携帯電話、デスクトップコンピュータ、ノートブックコンピュータまたはラップトップコンピュータ、据え置き型コンピュータ、ウェアラブルコンピューティングシステム、分散システム、ブレード、ゲートウェイ、スイッチ、処理デバイスまたはそれらの組合せを指している。
【0016】
図1は、ウェブブラウザベースのシステムを介して、1または複数の対象からの生物学的データをリアルタイムまたはほぼリアルタイムで追跡および分析するシステムを示している。対象は、ヒト、または鳥類や魚類をはじめ、霊長類(特に、高等霊長類)、ウマ、ヒツジ、イヌ、げっ歯類、モルモット、ブタ、ネコ、クジラ、ウサギ、ウシなどのすべての哺乳類を含む他の動物である。対象は、例えば、運動トレーニングや競技に参加しているヒト、ビデオゲームをしているヒト、自身の健康状態を監視しているヒト、睡眠中のヒト、第三者にデータを提供しているヒト、研究や臨床試験に参加しているヒト、またはフィットネスクラスに参加しているヒトなどが考えられる。対象は、ヒトまたは他の動物の派生物(例えば、ヒトまたは他の動物から少なくとも部分的に派生した実験室生成生物)、ヒトまたは他の動物を構成するヒトまたは他の動物の1または複数の個々の構成要素(例えば、細胞、タンパク質、アミノ酸配列、組織、毛、手足)、およびヒトまたは他の動物と1または複数の特性を共有する1または複数の人工的な創造物(例えば、ヒトの脳細胞と同様の電気信号を生成する実験室生成ヒト脳細胞)などであってもよい。改良例では、対象が、ヒトまたは他の動物と少なくとも1の共通の特性を共有する1または複数のコンピューティングシステムによってプログラム可能な機械(例えば、ロボット、自律走行車、機械的アーム)であって、そこから、少なくとも部分的には本質的に人工的なものであってもよいが、実際の生物学的データと少なくとも1の共通の特性を共有する1または複数のタイプの生物学的データまたはその派生データを導き出すことができる機械であってもよい。
【0017】
そのような2つの対象10と12が
図1に示されている。対象の実際の数は、1~数十、あるいはそれ以上まで様々である。各対象は、少なくとも1の無線通信対応センサ14、16、18によって監視される。場合によっては、「センサ」を「データセンサ」と呼ぶこともあり、よって、それら用語は本明細書では同等である。無線通信対応センサは、本質的に生物学的であるウェアラブルセンサと、本質的にウェアラブルである生物学的センサの両方を含む。場合によっては、「ウェアラブルセンサ」と「生物学的センサ」も置換可能であり、よって、一方の用語の使用は他方を含むものと解釈されるべきであり、その逆もまた同様である。無線通信対応センサには、対象の皮膚を含む対象に直接取り付けられるセンサおよび/またはその1または複数の付属品、対象の皮膚の下に埋め込まれるセンサ、および対象の衣服に取り付けられるセンサが含まれる。また、無線通信対応センサには、対象の皮膚、眼球、重要臓器、筋肉、毛髪、静脈、血液、血管、組織または骨格系を含む対象に固定されるか、それらに接触するか、またはそれらに関連する又はそれらから派生する電子情報を送信するセンサおよび/またはその1または複数の付属品、対象に埋め込まれるか、対象に組み込まれ又は移植されるか、対象の少なくとも一部を含むように一体化されるか、または対象によって摂取されるセンサおよび/またはその1または複数の付属品が含まれる。例えば、歯、歯列、または1または複数の歯に接触する器具に取り付けられた唾液センサ、対象の毛髪から得られるDNA情報を抽出するセンサ、対象の脳に固定または移植された、ニューロンからの脳信号を検出することができるセンサ、1または複数の生物学的機能を追跡するために個人が摂取するセンサ、または対象と少なくとも1の共通の特性を共有する機械(例えば、ロボット)(例えば、ヒトと同様の1または複数のタスクを実行する能力を有するロボットアームや、ヒトと同様の情報を処理する能力を有するロボット)に取り付けられた又は一体化されたセンサなどが挙げられる。有利には、機械自体が、1または複数のセンサから構成され、センサと対象の両方に分類され得る。改良例では、1または複数のセンサおよび/またはその1または複数の付属品が、標的となる対象に直接または1または複数の仲介物を介して接触または通信する、織物、生地、布地、素材、固定物、物体または装置に組み込まれ、またはそれらの一部であり、それらに固定され、またはそれらに埋め込まれる。例えば、接着剤で皮膚に貼り付けられたセンサ、シャツに一体化された又は埋め込まれたセンサ、ステアリングホイールに一体化された又は埋め込まれたセンサ、ビデオゲームのコントローラに一体化された又は埋め込まれたセンサ、対象の手が接触するバスケットボールに一体化された又は埋め込まれたセンサ、ホッケースティックまたは対象が持つ仲介物(例えば、ホッケースティック)と断続的に接触するホッケーパックに一体化された又は埋め込まれたセンサ、フィットネスマシン(例えば、トレッドミル、自転車、ベンチプレス)の1または複数のハンドルまたはグリップに一体化された又は埋め込まれたセンサ、ロボット(例えば、ロボットアーム)内に一体化されたセンサ、標的となる対象の足首に巻かれた粘着テープおよび中間的な靴下を介して標的となる対象と接触する、靴に一体化された又は埋め込まれたセンサなどが挙げられる。別の改良例では、センサが、床または地面(例えば、人工の芝草、バスケットボールの床、サッカー場)、座席/椅子、ヘルメット、または対象と直接または1または複数の仲介物を介して接触する物体に織り込まれ、埋め込まれ、一体化され、または固定される(例えば、対象が衣服の間隙を介して座席内のセンサと接触する)。別の改良例では、センサおよび/またはその1または複数の付属品が、対象の身体に由来する粒子または物体(例えば、臓器からの組織、対象からの毛髪)と接触することができ、そこから1または複数のセンサが、計算または生物学的データに変換することができる情報を導出または提供する。有利には、無線通信対応センサが、単一のセンサ内に複数のセンサを有することができる。例えば、ECGセンサは、XYZ座標を取得および提供することができるジャイロスコープ、加速度計および磁力計を有することができる。
【0018】
様々なタイプの無線通信対応センサは、生物学的データを含む様々なタイプのデータを検出するようにプログラムされている。無線通信対応センサは、本実施形態においては、電気信号および非電気信号の両方、光学的測定値、および人工的に生成された情報を含む、連続的または断続的に測定、監視、観察、計算、算出または解釈することができる動物または他の対象における任意の信号または特性、または動物または他の対象に由来する任意の信号または特性である生体信号を収集する生物学的センサ(バイオセンサ)を含む。生物学的センサは、1または複数の標的となる対象から、生理的データ、生体計測データ、化学データ、生体力学データ、遺伝子データ、ゲノムデータ、位置データまたは他の生物学的データを収集することができる。例えば、一部の生物学的センサは、視線追跡、血圧、心電図信号、血流、体温、発汗レベル、生化学的構造、脈拍、酸素化、呼吸数、血液分析、生体液、生化学的組成、グルコースレベル、水和レベル、乳酸レベル、ナトリウムレベル、カリウムレベル、EEG、EMG、EOG、心拍数、神経学的関連情報、遺伝子関連情報、ゲノム関連情報、筋肉の活動、またはそれらの組合せなどの生理学的指標を測定することができ、またはそれら生理学的指標に変換することができる情報またはそれら生理学的指標から得られる情報を提供することができる。一部の生物学的センサは、例えば対象の動きを特徴付けることができる様々な方向における、角速度、関節経路、または位置または加速度を含む、生体力学的指標などの生物学的データを検出することができる。一部の生物学的センサは、1または複数の標的となる個人に関連する、位置座標および位置データ(例えば、GPSやRFIDセンサからのデータ)、顔認識データ、骨格データ、運動感覚データ(例えば、靴の底に設置されたセンサから取得される物理的な圧力)、聴覚データなどの生物学的データを取得することができる。一部の生物学的センサは、画像ベースのセンサであり、ビデオまたは他の視覚データまたは情報(例えば、ビデオ、MRI、コンピュータ断層撮影、超音波、X線を含む静止画または動画)を収集、提供および/または分析し、それに基づいて、生物学的データ(例えば、生体力学的な動き、位置、X線に基づく骨折、または対象のビデオまたは画像ベースの視覚分析に基づくストレスや病気など)が検出、外挿、観察、計算または算出される。一部の生物学的センサは、1または複数の標的となる対象に関連する生物学的データに加えて、周囲の温度および湿度、標高、気圧を測定することができる。改良例では、1または複数のセンサが、捕捉されたセンサデータから少なくとも部分的に導き出される1または複数の計算、演算、予測、推定、推論、観察または予想を含む生物学的データを提供する。
【0019】
図1の実施形態では、遠隔制御デバイス15も利用することもできる。通常、遠隔制御デバイスは、無線で存在し得る1または複数の通信リンクを介して別のデバイスによって制御されることが可能な電子デバイスである。遠隔制御デバイスは、対象によって着用可能なものであるか、対象に取り付けられるか、対象に埋め込まれるか、対象に組み込まれ又は移植されるか、またはスタンドアロンデバイスとして使用されるものであってもよい。遠隔制御デバイスの例としては、ウェアラブルインスリンポンプ、心拍調整デバイスなどが挙げられる。有利には、1または複数の遠隔制御デバイスは、1または複数の生物学的機能を支援する1または複数の無線通信対応センサを有する同一のユニットの1または複数と対になるか、そのようなユニットに取り付けられるか、一体化されるか、埋め込まれるか、接触するか、または収容されるものであってもよい。改良例では、遠隔制御デバイスが、無線通信対応センサとして分類され、1または複数の検知機能を含む場合がある(例えば、流量制御弁センサを有する遠隔制御の静脈内注射および輸血システム、またはグルコースレベルを監視するグルコースセンサを含むインスリンポンプ、または心拍数追跡機能を有するウェアラブルまたはインプラント式の除細動器)。別の改良例では、遠隔制御デバイスを他の遠隔制御デバイスとともに利用して、1または複数の生物学的機能を支援することができる。
【0020】
対象の可動性および/または他の考慮事項により、センサからデータを送信するための有線接続が、不可能であることが多い。そのため、センサは、例えば、Bluetooth Low Energy(BLE)技術、Wifi、Ant+、LoRa、Zigbee、セルラネットワークなどを用いて、システムの他の部分と無線で通信する。しかしながら、本発明は、センサが信号の送信および/または受信に使用する技術に限定されるものではない。1または複数のセンサからの無線信号の送信は、伝送サブシステム19を介して行うことができ、この伝送サブシステムは、単一のアンテナまたは複数のアンテナを利用する(例えば、メッシュネットワークの一部として構成される)、1または複数の受信機、送信機、トランシーバおよび/またはサポートコンポーネント(ドングルなど)を含むことができる。伝送サブシステムおよび/またはその1または複数のコンポーネントは、コンピューティングデバイス内に収容されるか、またはコンピューティングデバイスの外部に配置される(例えば、ワイヤレス通信を容易にする1または複数のハードウェアおよび/またはソフトウェアコンポーネントで構成される、伝送サブシステム19の一部であるコンピューティングデバイスに接続されたドングルなど)。改良例では、伝送サブシステム19および/またはその1または複数のコンポーネントが、1または複数のセンサと一体化されている。
【0021】
図1の実施形態では、1または複数のセンサが、BlueToothドングル22およびアンテナ24を介して、コンピューティングデバイス20と通信する。コンピューティングデバイスの伝送能力が外部サポートを必要とする場合には(例えば、1または複数のセンサとコンピューティングデバイスとの間の伝送通信の範囲を拡張するために)、外部ドングル(例えば、BlueToothドングル、WiFiドングル)を利用することができる。Bluetoothドングル22は、アンテナ24と連携して単一のユニットとして機能し、(例えば、データパケットの損失を最小限に抑えるために)伝送信号の信号強度、品質および速度を増幅または「ブースト」するとともに、1または複数のセンサの利用(例えば、複数のセンサとの接続)を可能にする。それらのコンポーネントは、別個のものであってもよいし、単一のユニット内に収容されるものであってもよい。ただし、コンピューティングシステムとその機能によっては、ドングルが必要ない場合もある。コンピューティングデバイス20は、例えば、パーソナルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、または据え置き型のコンピューティングシステムであってもよい。しかしながら、コンピューティングデバイス20は、ディスプレイを含むスマートグラスやヘッドセットなどのウェアラブルコンピューティングシステムを含む、任意のコンピューティングデバイスとすることができる。「コンピューティングデバイス」という用語は、一般に、別のコンピューティングデバイスとの通信を含む、少なくとも1の機能を実行できる任意のデバイスを指している。改良例では、コンピューティングデバイスが、プログラムステップを実行することができる中央処理装置と、データおよびプログラムコードを格納するためのメモリとを含む。有利には、1または複数のセンサ、コンピューティングデバイスおよび/または伝送サブシステム19は、同じユニット内に収容されるか、または同じユニットに取り付けられる(例えば、メガネに生物学的センサが埋め込まれたスマートグラスなど)。前述したように、ドングルおよび/またはアンテナのような信号を増幅する送信機/受信機を含むコンポーネントも、コンピューティングデバイスの一部として一体化することができる。
【0022】
アンテナ24は、対象が移動するエリアに関しては高利得を提供し、他のエリアに関しては低利得を提供するように配置された指向性または無指向性のアンテナであってもよい。アンテナは、コンピューティングデバイスと一体化することも、別個のユニットとすることもできる。異なる環境では異なるアンテナが異なる利点を有し得るが、慎重に選択および配置された指向性アンテナが最適であり、無指向性アンテナに比べて複数の利点を提供する可能性がある。第一に、対象が占有するエリアでの利得が高いほど、伝送範囲が広がる。第二に、特にスポーツ観戦または他の混雑した環境では、周辺エリアからの同じ周波数帯の信号が多く存在し、それらが干渉を引き起こす可能性がある。多くの観客は、同じ周波数を使用する1または複数の伝送プロトコル(例えば、Bluetooth、WiFi)を介して他のデバイスと通信する携帯電話を有している。それらのエリアに向けて利得の低いアンテナを設置することで、干渉の可能性を大幅に減らすことができる。しかしながら、ワイヤーアンテナ(例えば、ショートダイポールアンテナ、ダイポールアンテナ、半波ダイポール、広帯域ダイポール、モノポールアンテナ、折り返しダイポールアンテナ、ループアンテナ、クローバー葉アンテナ)、進行波アンテナ(例えば、ヘリカルアンテナ、八木アンテナ、スパイラルアンテナ)、反射鏡アンテナ(例えば、コーナーリフレクタ、パラボリックリフレクタ/ディッシュアンテナ)、マイクロストリップアンテナ(例えば、矩形マイクロストリップ(パッチ)アンテナ、板状逆F型アンテナ)、対数周期アンテナ(例えば、ボウタイアンテナ、対数周期アンテナ、対数周期ダイポールアレイ)、アパーチャアンテナ(例えば、スロットアンテナ、キャビティ付きスロットアンテナ、逆F型アンテナ、スロット付き導波路アンテナ、ホーンアンテナ、ビバルディアンテナ)、NFCアンテナ、フラクタルアンテナなどの1または複数のアンテナを利用することができ、それらは1または複数の異なる材料で構成され、1または複数の異なる形状またはフォームファクタ(例えば、腕時計ストラップの一部としてのフレキシブルアンテナ)をとることができる。しかしながら、本発明は、センサが信号を送受信するのに使用する材料または技術によって制限されるものではない。
【0023】
改良例では、1または複数の伝送サブシステム、またはアンテナおよび/またはドングルなどの伝送サブシステムのコンポーネントが、ウェアラブルであり、直接または1または複数の仲介物(例えば、衣類)を介して対象に固定されるか、対象と接触するか、または対象と一体化することができる。別の改良例では、1または複数のアンテナまたは伝送サブシステムが、任意選択的に別のセンサとして機能するか、または生物学的センサ内に統合されるオンボディまたはインボディトランシーバ(「オンボディトランシーバ」)を含む。オンボディトランシーバは、標的となる対象の身体上の1または複数の無線通信対応センサまたは1または複数の標的となる対象にわたる1または複数の無線通信対応センサと通信するように動作可能であり、それ自体が1または複数のタイプの生物学的データ(例えば、位置データ)を追跡することができる。改良例では、オンボディトランシーバが、対象の皮膚、毛髪、重要臓器、筋肉、骨格系、眼球、衣類、物体または対象上の他の装置に取り付けられ、一体化され、または接触する。有利には、オンボディトランシーバは、対象の身体上の1または複数のセンサからリアルタイムまたはほぼリアルタイムでデータを収集し、その特定のセンサの1または複数の伝送プロトコルを使用して各センサと通信する。オンボディトランシーバは、データ収集ハブとしても機能する。変形例では、伝送サブシステム19が、移動する身体または物体上のセンサからの連続的または断続的なストリーミングのための空中トランシーバを含む。空中トランシーバの例には、トランシーバが取り付けられた、通信衛星、ドローン、無人航空機が含まれるが、それらに限定されるものではない。無人航空機ベースのデータ収集および配信システムの追加の詳細は、2019年7月19日に出願された米国特許出願第16/517,012号に開示されており、その開示内容は、引用によりその全体が本明細書に援用されるものとする。別の変形例では、伝送サブシステム19が、床または地面(畑を含む)の一部として埋め込まれた又は一体化されたトランシーバを含み、送信が、表面との直接的な接触を介して行われる(例えば、センサが靴の底部またはその近傍に配置されている場合)。最後に、コンピューティングデバイス20は、Wifiと有線のインターネット接続の組合せを含むネットワークによって、サーバ26に接続されている。
【0024】
図2は、データ監視セッション開始時のシステムの状態を示している。コンピューティングデバイス20は、様々なタイプのハードウェアおよびソフトウェア間の相互作用を調整するオペレーティングシステム30を含む。この図面に示すハードウェアは、
図1に示したドングル22およびアンテナ24などのBlueToothハードウェアを含む。それは、キーボード、マウスなどのポインティングデバイス(または、ブラウザ内でアクションをとることを可能にするポインティングデバイスに類似した機能、例えば、仮想アシスタントを介した音声制御のアクション、目で制御されたアクションを可能にする空間コンピューティングシステム内の視線追跡)、およびディスプレイデバイスなど、様々なユーザインターフェースハードウェア32も含む。改良例では、キーボードやマウスの機能に、手や体の動きでアクションを指示できるジェスチャコントローラを利用することもできる。通常、ディスプレイデバイスは、視覚的な形式で情報を伝達する。ディスプレイは、ディスプレイを構成する複数のディスプレイを含むことができる。有利には、ディスプレイは、音声または聴覚形式(例えば、生物学的読取値の口頭での伝達)、物理的ジェスチャ(例えば、1または複数の生物学的読取値に関連する情報を提供する物理的振動)、またはそれらの組合せを含む1または複数の他のメカニズムを利用して情報を伝達することができる。ディスプレイデバイスは、1または複数の形態をとることができる。1または複数の読取値を表示する場所の例としては、1または複数のモニタ、スマートウォッチを介して、または読取値を視覚化できるスマートグラスまたはアイウェア内に表示することができる。有利には、1または複数のセンサ、コンピューティングデバイス、伝送サブシステム、サーバおよびディスプレイデバイス、またはそれらの組合せは、同じユニット内に収容されるようにしても、あるいは同じユニットに取り付けられるようにしてもよい。
図2にも示すように、コンピューティングデバイスは、インターネットなどのネットワーク接続34も有し、ハードウェアおよびソフトウェアの両方の態様、またはインターネット接続を必要としないプリロードされたハードウェアおよびソフトウェアの態様を含むことができる。
【0025】
図3は、
図1のシステムを利用する典型的な動作シーケンスのフローチャートである。ステップ40では、対象が、1または複数のセンサを装着し、必要に応じてそれらの電源を入れる。
図4は、ステップ40に続くシステムの状態を示している。なお、1または複数のセンサとコンピューティングデバイスとの間には、まだ接続は存在しない。
図3のステップ42では、ユーザインターフェイスハードウェア32と対話するユーザ44(
図4)が、ウェブブラウザ46を開く。ウェブブラウザは、パーソナルコンピュータを含むコンピューティングデバイスで一般的に見られる汎用のソフトウェアアプリケーションである。ユーザは、例えば、マウスなどのポインティングデバイスでアイコンをクリックしたり、音声起動アシスタントを使用してコマンドを口頭で伝えたり、物理的なジェスチャ(例えば、指のスワイプや目の動き)でコマンドを伝えたり、または神経学的にコマンドを伝えたりすることで、ウェブブラウザを起動することができる(例えば、脳コンピュータインターフェースのようなコンピューティングデバイスは、ニューロンから対象の1または複数の脳信号を取得し、1または複数の脳信号を分析し、1または複数の脳信号を、所望のアクションを実行するために出力デバイスに中継されるコマンドに変換することができる。脳信号の取得は、対象の脳に埋め込まれた1または複数のセンサを含む、様々なメカニズムを介して行われる)。ウェブブラウザは、検索エンジンなどのデフォルトページを表示することから始まる。ステップ47では、ユーザが、
図1の追跡システムに関連するウェブページ48を開く。ユーザは、タイピングまたは他のメカニズム(例えば、口頭でのコマンド)を介してユニフォームリソースロケータ(URL)を与えることによって、検索エンジンを使用することによって、または以前のセッションから保存されたエントリを選択することによって、このページを開くことができる。
【0026】
ステップ50では、ウェブページ48が、ウェブブラウザへのウェブアプリケーション52(
図4)のダウンロードをトリガする。
図4は、ステップ50に続くシステムの状態を示している。ウェブページは、(通常はサーバからの)情報をユーザに伝達し、サーバに伝達される情報および1または複数のコマンドをユーザから収集するソフトウェアエンティティである。一方、データ接続アプリケーション52は、非自明な計算を実行し、ユーザインタフェースハードウェア32およびインターネット接続34以外のハードウェアと相互作用するようにプログラムされ得る。有利には、接続アプリケーション52は、サービス型ソフトウェア(SaaS)アプリケーションであり、これは、ユーザの視点から見ると、機能がインターネット上のサービスとして提供されることを意味する。ユーザは、自身のコンピュータへのソフトウェアのダウンロードまたはインストールを指示したり、意識したりする必要はない。また、接続アプリケーション52は、1または複数のセンサとの接続、通信および制御に関連する幅広い機能性を考慮して、通信および制御アプリケーションと考えることもできる。
【0027】
図3のステップ54では、接続アプリケーション52が伝送ハードウェア22、24を利用してセンサ14、16、18の存在を検出し、利用可能なセンサのリストをユーザに対して表示するようウェブページ48に指示する。有利には、接続アプリケーションは、継続的に、断続的に、またはスケジュールされた間隔で、コンピューティングデバイスおよび/またはサーバと通信して、接続アプリケーションとの統合および/またはペアリングのために利用可能な新しいセンサがあるか否かを判定するために信号を送信および受信することができる。改良例では、接続アプリケーションが、センサとの無線接続リンクおよび/またはセンサ(すなわち、有線センサ)との有線接続リンクを確立することができる。ステップ55では、ユーザが、例えば、ウェブページ48によって表示された1または複数のボタンをクリックするか、コマンド(例えば、口頭、物理的ジェスチャ)を提供することによって、関心のあるセンサを選択する。改良例では、ユーザが、RFID対応タグ、顔または音声認識システム、または同様の機能提供物を利用して、ブラウザベースのシステム内で、1または複数のセンサと1または複数の対象とを識別して関連付けるか、または組み合わせた提供物を関連付けることができる。別の改良例では、接続アプリケーションが、所与の対象に既に割り当てられている1または複数のセンサと通信し、接続アプリケーションのユーザまたは管理者が1または複数の対象とのペアリングを望むか否かを判定することができる。例えば、グループフィットネスクラスでは、各対象が、自身のセンサを有するようにしても、あるいは1または複数の対象に以前に割り当てられた複数のセンサを有するようにしてもよい。フィットネスクラスの管理者は、各対象の接続アプリケーションを介してセンサを検出し、1または複数の対象をフィットネスクラスのアクティビティに自動的に割り当てることができる。また、接続アプリケーションを介してセンサを検出し、対象と関連付けることで、対象のプロファイルにすぐにアクセスすることができ、1または複数のセンサがブラウザベースのアプリケーション内の対象の特定のプロファイルに自動的にストリーミングすることができるようになる。有利には、そのようなシステムは、例えば複数の場所で、対象がデータをストリーミングすることを望む場合に、複数のコンピューティングデバイスおよび/または複数のブラウザにわたって、対象およびその1または複数のセンサを効率的に認識することを可能にする。
【0028】
図5は、1または複数のセンサを選択し、1または複数のセンサのパラメータ/機能を設定するための例示的なウェブページ48を示している。既に選択されているセンサが、画面の第1の領域70に表示されている。そのようなセンサ毎に、ディスプレイは、例えば、センサのタイプ、センサが測定可能な量、および1または複数のボタンを示している。ボタン72は、後述するように、ユーザがセンサを設定することを可能にする。センサのコンテキストでは、「設定」という用語に関連するタスクが、センサの任意のパラメータまたは機能を制御、プログラム、変更、調整および/または修正する能力を含む。ボタン74は、ユーザがセンサの選択を解除することを可能にする。検出されているがまだ選択されていないセンサは、画面の第2の領域76に表示される。そのようなセンサ毎に、ディスプレイは、例えば、センサのタイプ、センサが測定可能な量、および1つのボタンを示すことができる。ボタン78は、ユーザがセンサを選択することを可能にし、選択後は、領域70に移動される。改良例では、1または複数のボタンを、1または複数のコマンドを実行するソフトウェアアプリケーションに提供される1または複数の言語的、神経学的、物理的または他のコミュニケーションキューに置き換えることができる(例えば、仮想アシスタントを介してソフトウェアアプリケーションに、特定のセンサの選択または解除などを行うコマンドを実行するように口頭で指示する)。
【0029】
図3のステップ56では、接続アプリケーションが、選択された1または複数のデータセンサに接続する。ステップ57では、ユーザが、1または複数の特定のセンサを1または複数の特定の対象に割り当てる。システムは、対象が1人のみの場合、このプロセスを簡略化するためにデフォルト値を提供するようにしてもよい。ステップ58では、接続アプリケーションが、1または複数のセンサに1または複数のコマンドを送信して、1または複数のセンサパラメータを設定し、ストリーミング測定を開始することができる。より具体的には、接続アプリケーションが、1または複数のセンサ設定を変更、調整および/または修正するために、1または複数のコマンドを遠隔制御デバイスおよび/または1または複数の無線通信対応データセンサに送信するように構成(プログラム)されている。「構成される」という用語は、接続アプリケーションが動作可能であり、そうするためにプログラム可能であること(例えば、プログラムされる能力)を含む。センサ設定には、センサの任意のパラメータまたは機能が含まれる。センサ設定の変更、調整または修正には、センサおよび/またはその1または複数の設定の制御および/または構成が含まれる。1または複数の設定には、動作モード、サンプリングレート、データ範囲、ゲイン、電力モード、電圧などの項目が含まれる場合がある。また、センサに更新(例えば、ファームウェア)を提供したり、センサに動作するように命令したりする機能も含むことができる。改良例では、1または複数のコマンドが、1または複数の物質の投与を変更、調整および/または修正する(例えば、遠隔制御デバイスにそれらの動作を実行させる)ように機能する。物質には、薬物、処方薬、薬剤または任意の物理的な物質や材料が含まれる。投与には、物質の強さ、量、投与量、タイミング、頻度に加えて、所与の物質の実際の放出、調剤および適用が含まれる。例えば、糖尿病患者は、1または複数のグルコース読取値を接続アプリケーションに送信する1または複数のセンサと、膵臓が体内にインスリンを供給する生物学的機能を補助するためのインスリンポンプなどの遠隔制御デバイスとを装着することができる。1または複数のグルコースセンサからの1または複数の読取値に基づいて、接続アプリケーションは、設定を変更、調整および/または修正する(例えば、患者の体内にインスリンを放出する)ために、患者が装着している1または複数のセンサおよび/または遠隔制御デバイス(それらが別個であるか、何らかの方法でペアリングされていない場合)に1または複数のコマンドを送信するようにプログラムされるようにしてもよい。接続アプリケーションがセンサおよび/またはデバイス(別個の場合)に送信するコマンドは、例えば、グルコースセンサからの読取値の数のサンプリングレートを増加させること、または患者に投与されるインスリンの量を調整して、患者の体内にインスリンを放出することであってもよい。接続アプリケーションによって送信されるコマンドは、1または複数の予め設定された閾値に基づいて自動的に送信されるようにプログラムされるようにしてもよい(例えば、グルコースレベルが高過ぎる場合、ポンプまたはポンプ/グルコースセンサの組合せがインスリンを放出するが、それが患者の特定のグルコースレベルに基づいて調整されるものであってもよい)。変形例では、インスリンポンプをグルコースセンサと対にして、接続アプリケーションによって伝達された予め設定された閾値に基づいて、1または複数のグルコース関連の生物学的機能(例えば、血糖値)を監視および調節することができる。改良例では、患者に投与されるインスリンの量が、同じく接続アプリケーションにアクセスしている別の1または複数のユーザ(例えば、医師または医療専門家)によって調整されるようにしてもよく、その別のユーザが、センサの設定(この場合、グルコース読取値に基づいてインスリンデバイスまたはインスリンセンサを介して患者の体内に放出されるインスリンの量)を変更するために、接続アプリケーションに1または複数のコマンドを送信するようにしてもよい。有利には、調整は、患者とは別のコンピューティングデバイス上で行われるものであってもよい。投与は、少なくとも部分的に、1または複数のデータ読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部を利用する1または複数の計算、演算、予測、推定、推論、観察または予想を介して決定することができる。
【0030】
ユーザには、
図6に示されているようなデータ入力画面を通じて、1または複数のパラメータ設定を編集する機能を提示することができる。テキスト入力ボックス80は、ユーザがセンサを特定の対象に割り当てることを可能にする。領域82の選択ボックスは、ユーザが1または複数のセンサパラメータを設定することを可能にする。場合によっては、1または複数の設定の変更、調整および/または修正が、データのストリーミング中に行われることがある。例えば、患者の皮膚の炎症など、観察される生物学的データのビデオフィードを提供するカメラセンサの場合、変更される設定と実行される動作が、カメラが炎症の領域にズームインすることであり得る。
図10のステップ90では、ユーザがカメラ機能をナビゲートおよび制御する様子を示している。カメラセンサは、コンピューティングデバイスに組み込まれるか、コンピューティングデバイスに取り付けられるか、またがコンピューティングデバイスから分離されている。有利には、このアクションは、1または複数のストリームされた読取値を直接受信しているコンピューティングデバイス上の1または複数のセンサを利用するユーザによって行われるか、または1または複数のストリームされた読取値を直接受信していないが、接続アプリケーションのユーザを監視している1または複数のコンピューティングデバイス上の1または複数の第三者によって行われるようにしてもよい。センサを選択して対象に割り当てた後のシステムの状態が
図7に示されている。
【0031】
図3のステップ59では、ユーザが各対象に対して表示する1または複数の読取値を選択する。これは、
図8に例示されているようなデータ入力画面を介して行うことができる。利用可能な各測定値に対して、チェックボックスまたは他のインジケータが表示される。改良例では、利用可能な各測定値が口頭でユーザに伝えられ、利用可能な各測定値を選択するための1または複数のインジケータが、ユーザからの口頭、身体的または神経学的なジェスチャによって開始される。なお、利用可能な測定値の数は、一部のセンサが複数の量を測定することができるため、選択されたセンサの数を超える可能性があることに留意されたい。改良例では、1または複数のセンサが複数の指標(例えば、ECG、呼吸数、筋活動、体温、ガルバニック皮膚反応)を取り込むことができるが、センサ、環境または他の条件によって、その特定のセンサから複数の指標を同時に収集することができない場合、接続アプリケーションは、取り込んだ1または複数の読取値を変更、調整または修正するようにプログラムされるとともに、1または複数の読取値を取り込むタイミング(例えば、間隔、間欠的、連続的)を変更するようにプログラムされるものであってもよい。これは、対象の活動を含む1または複数の要因に依存する可能性がある。
【0032】
読取値の中には、異なる生物学的センサから得られる複数のデータストリームから得られるものもある。そのような読取値は、集約された洞察と呼ばれることがある。1または複数の集約された洞察は、異なるタイプのセンサからのデータストリームから導き出される場合がある。例えば、疲労読取値84は、心拍数(例えば、心電図センサから)、血圧、周囲温度などの組合せから導き出すことができる。別の例として、アスリートの反応時間は、第1のアスリートからのセンサから得られる加速度測定値と第2のアスリートからの加速度測定値とを比較することによって導き出すことができる。それらの異なるデータストリームを単一のアプリケーションに集約する機能により、それらの集約された洞察の1または複数の計算、および1または複数の計算の速度が大幅に向上する。データストリームが別々の接続アプリケーションによって収集された後、サーバに送信される場合、送信の待ち時間によって、リアルタイムまたはほぼリアルタイムの表示が妨げられる場合がある。ほぼリアルタイムとは、対象が活動中に読取値に反応するのに十分に待ち時間が短いことを意味する。さらに、センサ間の待ち時間のバラツキにより、データストリームがサーバに到着する際に適切に同期されない可能性がある。
【0033】
一部の読取値は、少なくとも部分的に、ストリームされたデータから導出され、読取値に組み込まれる他のタイプの情報を含むことができる。例えば、読取値は、対象の年齢、身長、社会的習慣、病歴、個人的な履歴、および1または複数の読取値に影響を与える可能性のある他の入力などの非ストリーミングデータを織り込むことができる。別の例では、アスリートが、1または複数の統計情報(例えば、バスケットボールでは、得点、リバウンド、アシスト、プレー時間)を組み込んだストリームデータから導出された読取値を有することができる。改良例では、同じセンサ内の2以上のデータストリームから1または複数の集約された洞察が得られる場合もある。例えば、対象のエネルギー消費量は、同じセンサから得られる対象の最大酸素消費量(VO2 max)と心拍数の読取値を考慮して計算することができる。この例では、消費量読取値(VO2 max)と心拍数読取値は、2つの別々のセンサから得られることもある。別の改良例では、1または複数の集約された洞察が、1または複数のセンサから得られる1または複数のデータストリームと、1または複数の非センサデータストリームとの組合せから導き出されることもある。例えば、エネルギー消費量を計算する別の方法には、所与の活動、年齢、体重および/または活動の継続時間に対する代謝当量(MET)など、センサから得ることができないデータとともに、心拍数測定値を利用することが含まれる。
【0034】
有利には、1または複数の集約された洞察を、2以上のデータストリームから導き出すことができ、そのうちの少なくとも1つが人工的に生成される。改良例では、1または複数の集約された洞察を、人工的に生成することができ、1または複数のセンサから得られる1または複数のデータストリームおよび/またはその1または複数の派生データの少なくとも一部を利用する1または複数のシミュレーションを実行することによって、もたらすことができる。別の改良例では、1または複数の読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部が、1または複数の人工知能または機械学習技術によって(例えば、1または複数の訓練されたニューラルネットワークを介して)、少なくとも部分的に生成または調整される。「生成される」という用語は、1または複数のデータセットに対して行われるあらゆる作成、計算、演算または調整(例えば、修正)を含むことができる。例えば、生物学的センサは、対象(例えば、動き、体の筋肉、体脂肪、体毛)、センサの劣化、導電性、環境条件、伝送などによるノイズアーチファクトを含むデータを生成する可能性がある。1または複数の人工知能または機械学習技術は、ノイズの多い値の代わりに人工的なデータ値を再生成することや、ノイズの多い値を予め確立された閾値/値の範囲内に収まるように調整することを含め、ノイズの多いデータに対して任意の数のアクションを取ることができる。有利には、1または複数のニューラルネットワークの訓練を含む1または複数の人工知能または機械学習技術を利用して、将来の発生、確率またはオッズの評価または計算、戦略、またはリスクの軽減に関連する情報を提供することができる。変形例では、1または複数の読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部は、(1)1または複数の戦略を策定するために、(2)1または複数のユーザに1または複数の行動を起こすように通知するために、(3)1または複数の賭け金が賭けられる1または複数の値として、(4)1または複数の確率またはオッズを計算、修正または評価するために、(5)1または複数の商品を作成、強化または修正するために、(6)1または複数のシミュレーション、計算または分析に利用される、1または複数のデータセットとして、または別の1または複数のデータセットの一部として、(7)出力が1または複数のユーザに直接的または間接的に関与する1または複数のシミュレーションにおいて、(8)1または複数のメディアまたはプロモーションの入力として、(9)1または複数のブラウザベースのゲーム内で、または(10)1または複数のリスクを軽減するために、使用することができる。これらの用途の1または複数に利用される人工的なデータは、1または複数のシミュレーションによって生成されるものであってもよい。シミュレーションされた動物データおよびモデルを生成するシステムの追加の詳細は、2019年9月6日に出願された米国特許出願第62/897,064号に開示されており、その開示内容は、引用によりその全体が本明細書に援用されるものとする。
【0035】
システムは、ステップ60において接続アプリケーションが1または複数のセンサから1または複数のデータストリームを連続的または間欠的に受信し、ステップ62において接続アプリケーションが1または複数のデータストリームをサーバに送信し、ステップ64においてサーバが1または複数のデータストリームを処理して関心のある1または複数の読取値を計算し、ステップ66においてサーバが1または複数の読取値を表示のためにウェブページに送信するという連続的な形で動作する。例えば、データストリームにはミリ秒毎の心電図の測定値が含まれ、サーバはこのストリームを処理して1秒毎に心拍数の読取値を算出することができる。コンピューティングデバイスに送信されるセンサデータは、センサ、その機能および/またはユーザの好みに応じて、生データまたは処理済みデータの何れかとなる。場合によっては、センサが両方を提供する機能を有する場合もある。
図9は、読取値を表示するための例示的なウェブページを示している。有利には、接続アプリケーションは複数のユーザによって同時にアクセスされ得るため、ウェブページに表示された情報を複数のユーザに同時に伝えることができる。例えば、対象が1または複数のセンサを装着し、それらセンサがセンサデータを表示のためにコンピューティングデバイス/サーバに送信している場合、ディスプレイおよび対応する読取値が、1または複数の他のユーザによっても同時にアクセスされ、それが1または複数の別のコンピューティングデバイス上で行われることがある。さらに別の利点では、1または複数のセンサと通信する能力が、本明細書に記載されているような任意のウェブブラウザベースのシステムで生じることができ、複数のコンピューティングデバイスが1つのサーバと通信する能力を持つことができる。例えば、自宅ではウェブブラウザベースのシステムと、フィットネス施設ではウェブブラウザベースのシステムを備えた別のコンピューティングデバイスと、オフィスではウェブブラウザベースのシステムを備えたさらに別のコンピューティングデバイスとそれぞれ通信する1または複数のセンサを装着している人物は、異なるコンピューティングデバイスを利用しながら、すべて同じサーバと通信することができ、データはすべてのコンピューティングデバイス間で同期される。改良例では、2以上のユーザの1または複数のセンサからの1または複数の読取値を複数のコンピューティングデバイスで収集し、データの単一のビューにより接続アプリケーションに表示することができる。例えば、
図9では、John Doe #1がある場所で自身のデータを収集し、John Doe #2が別の場所で(かつ別のコンピューティングデバイスを使用して)自身のデータを収集し、医師または他の医療専門家が両方のユーザからのデータを集約し、
図9のリアルタイムまたはほぼリアルタイムのデータポイントの少なくとも一部を視覚化することができる。改良例では、1または複数のセンサからウェブブラウザベースのシステムへの1または複数の読取値が、1または複数の第三者によってリアルタイムまたはほぼリアルタイムでアクセスされる。これは、センサデータを収集しているが1または複数の異なるディスプレイデバイスから見られる同じアプリケーションにアクセスするすることによって生じる可能性がある。
【0036】
異なるタイプのセンサは、特に異なる製造業者によって提供される場合、異なる通信インタフェースを採用することがある。通信インターフェースには、コマンドセット、データフォーマットおよびメッセージ交換シーケンスが含まれる。例えば、あるタイプのセンサは、データのストリーミングを開始するための1つのコマンドに応答して、20ミリ秒毎に測定値の送信を開始する。別のタイプのセンサは、「ストリーミング開始」コマンドにおいて測定頻度を指定することが必要とされる場合がある。さらに別のセンサは、リクエストコマンドに応じて個々の測定値を送信し、そのため、システムは所望の頻度でリクエストコマンドを送信する必要がある。別の例では、あるセンサがデータを暗号化し、データパケットを受信したシステムが、データを復号化しなければならない場合がある。別の例では、あるセンサがデータの大きな塊を小さな断片に分割し、受信側のシステムが小さな塊を結合して大きなデータパケットを再作成しなければならない場合がある。さらに別の例では、1または複数のセンサが様々なエラーコードを展開して、エラー状態を示すことができ、各センサは潜在的にエラーコードの異なるセットを有しているか、または全く有していない。さらに別の例では、センサは様々なデータフォーマットを使用することができ、例えば、あるセンサは(例えば)16進数を使用し、別のセンサは(例えば)2進数を使用しながら、別のセンサはASCIIテキストを使用することができる。
【0037】
ウェブブラウザベースの接続アプリケーションは、1人のユーザに対して2以上の異なるセンサを利用するように設定することができる。例えば、あるユーザは、心拍数センサと血圧センサを利用することができる。また、ウェブブラウザベースのシステムは、単一の接続アプリケーションを介してウェブブラウザベースのシステムと通信することができる複数のユーザに対して2以上のセンサを利用するように設定することもできる。例えば、ウェブブラウザベースのシステムと通信している2つの異なるタイプのセンサが、複数のユーザ上にあってもよい(例えば、ウェブブラウザベースのシステムを利用するグループフィットネスクラス内の複数のユーザ上の腕時計ベースの心拍数センサと胸部ストラップベースの心拍数センサなど)。また、ウェブブラウザベースの接続アプリケーションは、2以上の通信プロトコルを使用する2以上のセンサを利用することもできる。例えば、ユーザは、BlueToothを介してデータを送信する心拍数モニタと、Zigbeeを使用する発汗分析ベースのセンサを装着することができる。改良例では、1または複数のセンサが、複数の通信プロトコルを利用できるようにする固有の特性を有することができる。例えば、センサは、NFC(パッシブ)およびBluetooth対応(アクティブ)の両方の通信、またはBluetoothおよびWiFiの両方の通信を可能にする機能を組み込むことができる。
【0038】
1または複数の読取値は、様々な方法で表示および利用することができる。例えば、1または複数のセンサから少なくとも部分的に得られた読取値は、ブラウザベースのビデオゲームまたはゲームベースのシステム(例えば、従来のPCゲーム、ハンドヘルドゲーム、仮想現実システム、拡張現実システム、複合現実システム、およびエクステンデッド現実システム、または1または複数の目標の達成または競争を含むもの)の一部として、またはその中で利用することができ、またはブラウザベースのシステムから生物学的データにアクセスするビデオゲームまたはゲームベースのシステム(例えば、ゲームベースのフィットネスまたはウェルネスプラットフォーム)の一部として利用することができる。より具体的には、ビデオゲームユーザの1または複数のセンサからの読取値を、ビデオゲームまたはゲームベースのシステムに統合することができる。ある改良例では、ビデオゲームまたはゲームベースのシステムのハードウェア(例えば、ゲームコントローラ、ゲームヘッドセット、ゲームキーボード、他のゲームセンサ)に1または複数の生物学的センサを組み込むことができ、あるいはユーザが、ブラウザを介してビデオゲーム自体と通信する1または複数の非ゲームハードウェアベースのセンサ(例えば、生物学的データを取得するスマートウォッチまたはオンボディセンサ)を有する。例えば、ビデオゲームのコントローラ内に配置された手および指の圧力センサ(例えば、コントローラをどれだけ強く握っているかを確認する)、ビデオゲームの一部として利用されるヘッドセット内に配置されたEEGセンサ、ゲームをプレイするプレーヤの心拍数を監視する心拍数センサ、ペダルの動きに基づいて電力出力またはワット数を測定するために自転車に埋め込まれたセンサ、ゲームをプレイするプレーヤの反応時間などが挙げられる。改良例では、ビデオゲームまたはゲームベースのシステムが、ブラウザベースのゲーム内で1または複数のユーザによって利用される1または複数のセンサの少なくとも一部から得られる1または複数の生物学的読取値および/またはその1または複数の派生値を統合および表示することができる。例えば、グループフィットネスクラスの参加者は、ブラウザベースのゲーム内で互いに競い合い、その際に1または複数の生物学的読取値をゲーム内に組み込むことができる。別の改良例では、ビデオゲームまたはゲームベースのシステムが、ユーザによって提供された実際のセンサデータの少なくとも一部に基づいて、ゲーム内のキャラクタまたは対象のために1または複数の新しいデータタイプを作り出すことができる。例えば、ブラウザベースのゲームは、現実世界の対象者の疲労レベル、心拍数、反応時間、コントローラの圧力など、取得した現実世界のセンサデータ、またはセンサデータの少なくとも一部から得られた洞察に基づいて、ゲーム内の対象者の新しい指標を作成することができる。ゲーム内で利用されるこの人工的なデータは、シミュレートされたデータとも呼ばれ、実際のセンサデータの少なくとも一部を利用して人工的なデータを作成する1または複数のシミュレーションを実行することで、生成することができる。ビデオゲームまたはゲームベースのシステムに1または複数の読取値を提供することも、人工的なデータを生成することも、すべてリアルタイムまたはほぼリアルタイムで行うことができる。
【0039】
変形例では、ウェブブラウザベースのビデオゲームまたはゲームベースのシステムの1または複数のユーザが、ゲームの一部として自身の生物学的データを含むことができ、(1)他の現実世界の対象(例えば、プロのスポーツ選手、フィットネスインストラクタである人間)、または(2)1または複数の対象と少なくとも1の特性を共有する可能性がある仮想参加者と対戦することができる。システムは、1または複数のシミュレーションを実行して、現実世界の生物学的データをゲームで使用するシミュレーションデータに変換することができる。例えば、ユーザは、ウェブブラウザベースのゲーム内でアスリートXと、あるいはウェブブラウザベースのゲーム内で仮想フィットネスインストラクタと、直接対決のテニスの試合で競うことを望むかもしれないが、これは、1または複数のユーザおよびアスリートXの両方からの実際の生物学的データの少なくとも一部に基づいてシミュレートされた生物学的データを含むものとなる。ユーザおよびアスリートXの両方が、ECGや心拍数などの様々な生物学的データをウェブブラウザベースのシステムに送信する1または複数のセンサを利用することができ、それらはさらに、1または複数の追加的な読取値(例えば、ストレスレベル)に計算され、かつ/または1または複数のシミュレーションに基づいてゲームベースの指標(例えば、「エネルギーレベル」バーなど)に変換され得る。改良例では、ゲームに参加している又はゲームを見ている1または複数のゲームユーザまたは観客が、ゲーム/競技に基づいて(例えば、ゲームシステム内で競技者Xと対戦する試合に基づいて)賭け金を賭ける能力、イベントの結果の発生に対する確率またはオッズを決定する能力、イベントに対する以前に決定した確率またはオッズを修正する能力、または戦略を策定する能力を有するものとなる。
【0040】
別の改良例では、生物学的センサデータおよび/またはその1または複数の派生データの少なくとも一部を利用するビデオゲームまたはゲームベースのシステムの任意の部分に対して、1または複数の賭け金/ベットを賭ける機能が、ウェブブラウザベースのシステムを介してもたらされる。さらに別の改良例では、センサデータおよび/またはその1または複数の派生データ(例えば、シミュレーションされたデータ)の少なくとも一部をウェブブラウザベースのシステムに提供して、人々が1または複数のベットを賭けるための1または複数の新しい市場(例えば、プロポジションベット/賭け)を作り出すことができる。1または複数のベットは、生物学的データ(例えば、ライブのテニスの試合におけるプレーヤAの心拍数が、試合Xの第1セットで180bpmを超えるか。これは、ウェブブラウザベースのシステム内で提示されるプロポジションベット、またはウェブブラウザベースのシステムからデータを収集する非ウェブブラウザベースの第三者によって提供されるプロポジションベットとすることができる)、または派生データ(例えば、サッカービデオゲームにおけるキャラクタの「エネルギーレベル」が、前半戦で40%を下回るか。「エネルギーレベル」は、実際のプレーヤまたは対象の生物学的センサデータの少なくとも一部から導き出され、1または複数のシミュレーションから生成される。)に基づくものとすることができる。また、ウェブブラウザに直接提供された生物学的センサデータの少なくとも一部から生成されたシミュレーションデータを使用して、所与の結果に対する発生確率を理解し、1または複数のシミュレーションによって予測的な洞察を提供することもできる。例えば、賭け手は、実際の試合またはビデオゲーム内の試合の最後の10分間のプレーヤAのシミュレーションされた「エネルギーレベル」を購入する機会を得て、プレーヤAが試合に勝つ(またはビデオゲーム内で勝つ)か否かを判断し、結果を予測するために1または複数のシミュレーションを実行することができる。また、ウェブブラウザに直接提供された生物学的センサデータの少なくとも一部から生成された人工的データを使用して、特定のベットの結果またはゲーム内での発生に影響を与えることができるか(例えば、ゲーム内で1または複数のユーザに有利または不利な条件を提供することにより)、またはゲーム内での発生に影響を与えることができる。例えば、賭け手は、ビデオゲーム内の仮想プレーヤAのために、より多くの仮想「エネルギー」を購入して、プレーヤAがゲームに勝つ可能性を高めることができる。動物データ予測システムに関する追加の詳細は、2019年4月15日に出願された米国特許出願第62/833,970号および2019年10月9日に出願された米国特許出願第62/912,822号に開示されており、それらの開示内容は、引用によりその全体が本明細書に援用されるものとする。
【0041】
自身の生物学的データの少なくとも一部を提供することと引き換えに、ゲームまたは競技の1または複数の参加者(例えば、アスリートXおよび/または1または複数のゲームプレーヤ)は、自身のデータを直接的または間接的に利用する競技内で賭けられた賭け金または競技内でなされた購入から得られる賞金の一部を受け取ることができる。例えば、フィットネスクラスにおいて、インストラクタは、インストラクタとユーザの間で行われるベット(例えば、誰が10分間で最も多くのマイルをペダリングすることができるか)に対する報酬を受け取ることができ、ゲーマーは、自身の生物学的データの少なくとも一部を組み込んだプロポジションベットに対する報酬を受け取ることができる。改良例では、1または複数の第三者に生物学的データの少なくとも一部を提供する1または複数の対象が、そのデータへのアクセスを提供する対価を受け取ることができる。ヒトデータの貨幣化システムに関連する追加の詳細は、2019年4月15日に出願された米国特許出願第62/834,131号および2019年10月8日に出願された米国特許出願第62/912,210号に開示されており、それらの開示内容は、引用によりその全体が本明細書に援用されるものとする。
【0042】
変形例では、ウェブブラウザに直接提供された生物学的センサデータを利用して、ゲームシステム内で1または複数の結果に影響を与えたり、1または複数の競争上の優位性を得たりすることができる。データは、ウェブブラウザを介してゲームシステムに直接提供するようにしても、あるいはデータがウェブブラウザベースのシステムに提供されたときに、ゲームシステムによってアクセスされるようにしてもよい。ゲームシステムが実世界の人物、または1または複数の実世界の人物の1または複数の特徴を共有するキャラクタを利用する場合、システムは、その人物の実世界のセンサデータまたは実世界の生物学的データに部分的に基づく人工的なデータの少なくとも一部を利用して、プレイした任意のシミュレーションゲーム(例えば、スポーツビデオゲーム、オンライン仮想世界ゲーム、グループフィットネス競技)のゲーム内での購入、獲得または成果を通じて、結果に影響を与えるか、または結果に影響を与える能力を提供することができる。例えば、ユーザが高いストレスレベルを有しているか、または心拍数が高い場合(同様のゲームをプレイしている他のユーザと比較して、または自身のベースラインの心拍数と比較して)、ゲーム内の1または複数の対象も同様のデータ関連反応(例えば、高いストレスレベル、心拍数の上昇)を経験することができ、これにより、ユーザおよび/またはゲーム内の1または複数の対象に有利、不利または他のインディケーションを提供することができる。有利、不利または他のインディケーションは、即時および/または特定の期間であってもよい。ゲームに応じて、有利には、ボーナスポイント、追加の強さ、(例えば、他の対象と競争しているサイクリングクラスにおいて)自転車でのより簡単なレベルの抵抗へのアクセスなどが含まれる。ゲーム内の不利には、ポイントの喪失、エネルギーレベルの低下、(例えば、他の対象と競争しているサイクリングクラスにおいて)対象の自転車のペダルに加わるより多くの抵抗などが含まれる。同様に、ユーザの様々な生物学的ベースの動物データの読取値のインディケーションには、ゲーム内でユーザの様々な生物学的ベースの動物データの読取値を提供する閲覧可能なポータルが含まれる。ユースケースには、フライトシミュレーション、軍事シミュレータ、医療シミュレータ、金融市場に関連する所与の状況でトレーダーがどのように反応するかを監視する高頻度取引プログラム、スポーツビデオゲーム、フィットネスクラス、競争の一環としての日常的な健康状態の監視などが含まれ、それによりユーザの行動や他の指標を理解することができる。例えば、ユーザがウェブブラウザベースのシューティングゲームをプレイしている場合、実際のストレスや心拍数の上昇を示すと、ゲーム内でのシューターのズームレンズの安定性が低下する可能性がある。一方、ピークの生物学的活動(例えば、安定した手および安定した心拍数)を示すことで、ユーザおよびゲーム内の対応するキャラクタまたは対象(例えば、シューター)をゲーム内で有利にすることができる。これらの生物学的データに基づく動物の読取値(例えば、リアルタイムの心拍数)は、1または複数の対戦相手または第三者が見ることができ、それに基づいて、対戦相手を不利にする(例えば、対戦相手のリアルタイムの心拍数を上昇させ、ゲーム内で何らかの形で対戦相手を弱体化させる)ための戦術を作成したり、フィードバックを提供したり、報酬または他の対価を与えたりすることができる。改良例では、ウェブブラウザベースのシステムは、ビデオゲームまたはゲームベースのシステムのユーザが、ビデオゲームまたはゲームベースのシステムによって収集されたセンサデータの少なくとも一部に基づいて、人工的なデータを購入できるようにしてもよい。このデータは、例えば、ゲーム内で優位に立つために利用することができる。スポーツビデオゲームの場合、ゲーム内で購入することができる実際のセンサデータに基づく人工的なデータのタイプには、より速く走る能力、より高くジャンプする能力、より長いエネルギー寿命、より遠くまでボールを打つ能力、またはエネルギーレベルの増加が含まれ、それによりゲームに勝つ可能性が高くなる。提供される人工的な生物学的データのタイプには、ゲーム内の1または複数の対象に1または複数の特別な力を提供することも含まれ、1または複数の特別な力は、1または複数のシミュレーションから得られる生物学的データに関連する少なくとも1の特性を利用する。
【0043】
ウェブブラウザベースのシステムは、パーソナライズされたフィットネスクラスまたはグループフィットネスクラス(例えば、サイクリング、クロスフィット)を含む、現実世界のフィットネスまたはウェルネスアプリケーションまたはプログラムも含むことができ、このアプリケーションまたはプログラムでは、生物学的センサデータの少なくとも一部(例えば、心拍数データ)をウェブブラウザに直接提供しているユーザが、クラス内の他のユーザと比較して、競争上の優位性または他の報酬(例えば、より多くの休息期間、生理学的ベースの成功指標に基づいて無料のクラスを獲得すること、クラスで最も「エネルギー」を発揮したことに基づいて無料の賞品を獲得することなど)を得ることができる。ウェブブラウザベースのシステムを介して、各ユーザの比較生物学的指標を視覚的に表示し、所与のクラスで誰が最も優れたパフォーマンスを発揮しているかを判断することができる。さらに、ウェブブラウザベースのシステムは、フィットネスおよび個人の健康/ウェルネスに関連する様々な機会に利用することができる。例えば、フィットネスマシン(例えば、トレッドミル)のハードウェアに取り付けられた又は統合された伝送サブシステムおよびアプリケーションは、ウェブブラウザベースのシステムを介して対象の1または複数のセンサと通信し、すべてのセンサデータを単一の接続アプリケーションに集約して、1または複数の生物学的指標をリアルタイムまたはほぼリアルタイムで表示することができる。別の例では、ジムまたはフィットネススタジオが、ウェブブラウザベースのシステムを介して、顧客のリアルタイムまたはほぼリアルタイムの生物学的データを監視および表示するために、その顧客に1または複数のセンサを提供することができる。別の例では、ディスプレイを一体化したフィットネスマシンが、ウェブブラウザベースのシステムを利用して、生物学的センサデータを収集し、収集した生物学的センサデータに基づいて、ワークアウト中またはワークアウト後に、1または複数の生物学的洞察を1または複数のユーザに作成および/または提供することができる(例えば、ユーザの最小および最大の心拍数ゾーンに基づく「パフォーマンスゾーン」を提供することができる)。改良例では、コンピューティング機能を備えたフィットネスマシンが、収集した生物学的データに基づいてワークアウトを調整する動作を行うことができる(例えば、マシンが、ウェブブラウザベースのシステムを介して、心拍数などの生物学的データまたはパフォーマンスゾーンなどの派生データに基づいて、ユーザが十分に運動をしていないと判断した場合、またはエネルギーを費やし過ぎていると判断した場合、フィットネスマシンは、ユーザのワークアウトの難易度を増減するために、難易度または速度を調整することができる)。変形例では、フィットネスインストラクタまたは「スマート」機器(例えば、1または複数のコンピューティング機能を有する機器)が、収集した生物学的データに基づいてワークアウトを調整する動作を行うことができる(例えば、インストラクタまたは「スマート」機器が、ウェブブラウザベースのシステムを介して、心拍数などの生物学的データまたはパフォーマンスゾーンなどの派生データに基づいて、ユーザが十分な運動をしていないと判断した場合、またはエネルギーを費やし過ぎていると判断した場合、インストラクタまたは「スマート」機器は、ユーザのワークアウトの難易度を増減するために、難易度または速度を調整することができる)。改良例では、1または複数のユーザが、第三者がフィットネスデータへのアクセスを購入できるようするための対価(例えば、金銭、ギフトカード)を受け取ることができる。ユーザは、ワークアウトの前または後に、オプトインまたはオプトアウトすることができる。
【0044】
別の例では、ブラウザに直接提供される生物学的センサデータおよびその1または複数の派生データ(例えば、人工的に生成されたデータ、集約された洞察)の少なくとも一部が、健康監視(建設、自治体、石油・ガス、病院、リハビリ施設、一般的なウェルネス)および個人またはグループのウェルネスを含む幅広い分野で利用することができる。例えば、ウェブブラウザベースのシステムへの生物学的センサの直接通信を可能にすることで、1または複数の対象の自宅の領域、自動車または自律走行車、航空機において、またはウェブブラウザにアクセス可能な他の場所で、リアルタイムまたはそれに近いフィードバックを提供することができる。改良例では、ウェブブラウザに直接提供される生物学的センサデータおよびその1または複数の派生データ(例えば、シミュレーションデータ)の少なくとも一部が、第三者および/または複数の当事者に提供され、またはアクセスされる。例えば、1または複数の対象は、センサデータに関連するリアルタイムまたはほぼリアルタイムのフィードバックを得るために、ウェブブラウザベースのシステムを介して、第三者の医療または健康関連の組織(例えば、医師、病院、保険)に、自身の生物学的センサデータの少なくとも一部を直接送信することを選択することができる。医療専門家は、異なる場所にいる1または複数の患者からリモートで、ウェブブラウザを介してリアルタイムの情報にアクセスすることができる。その情報は、第三者(例えば、医師または病院)または個人によって制御されるウェブブラウザベースのポータルに提供される(その後、医療専門家または病院によってアクセスされる)ようにしてもよい。別の例では、1または複数の対象が、身体検査または他の医療関連の検査中に、ウェブブラウザベースのシステムを介して、自身の生物学的センサデータの少なくとも一部を保険会社に直接送信することを選択して、保険料を調整してもらったり、かつ/または恩恵を受け取ったりすることができる。さらに別の例では、1または複数の対象が、自身の利益(例えば、ウェブブラウザまたは他のアプリケーションを介して自身の健康状態に関するフィードバックを受け取ること)または第三者の利益(例えば、特定の薬物が所与の対象に及ぼす影響をモニタリングしている製薬会社にウェブブラウザを介して生物学的センサデータを直接提供すること)のために、生物学的センサデータの少なくとも一部から得られる1または複数の洞察を作成することができるように、ウェブブラウザを介して第三者の分析会社に自身の生物学的センサデータの少なくとも一部を送信することを選択することができる。
【0045】
有利には、ウェブブラウザによって収集された生物学的センサデータが、異なる場所にいる1または複数の当事者によって、および/または複数のコンピューティングデバイスから同時にアクセスされるようにしてもよい。例えば、ウェブブラウザベースのシステムは、医療または臨床の現場において利用され、それによりシステムが、ウェブブラウザを介して、複数の場所の医師または他の医療専門家によって、かつ/または複数のコンピューティングデバイスからアクセス可能としながら、患者のリアルタイムのバイタルを収集する。別の例では、軍事組織が、複数の場所および/または複数のコンピューティングデバイスから、その兵士のリアルタイムバイタルにアクセスすることを望む場合がある。別の例では、フィットネスインストラクタまたはフィットネス組織が、複数の場所からおよび/または複数のコンピューティングデバイスから、その1または複数のユーザのリアルタイムバイタルにアクセスすることを望む場合がある。別の例では、スポーツチームが、ウェブを介して会場内の複数の場所からそのアスリートのリアルタイムの生物学的データにアクセスすることを望む場合がある。さらに別の例では、スポーツベッティングアプリケーションが、複数の場所および/または複数のコンピューティングデバイスからデータにアクセスしている有料顧客に、サービスとしてリアルタイムの生物学的データを提供することができる。
【0046】
改良例では、接続アプリケーション内で実行される様々な機能を、別々のコンピューティングデバイスおよび/または複数のブラウザ内で実行することができる。例えば、医師または他の医療専門家は、接続アプリケーションを実行するウェブブラウザ内で患者のプロファイルにアクセスし、ユーザが1または複数のセンサからウェブブラウザベースの接続アプリケーションにデータをストリーミングしている間に、1または複数のセンサの設定を変更、調整または修正することができる。有利には、これは、別のウェブブラウザ内の接続アプリケーションへのアクセスを介して、またはウェブブラウザベースのアプリケーションと遣り取りする医師が利用する別の接続アプリケーションにおいて、行うことができる。通信は必ずしもリアルタイムである必要はなく、異なる時間に発生することもある。例えば、医師または他の医療専門化が、患者の設定(例えば、センサで管理される特定の薬剤の投与量、特定のセンサのサンプリングレート、ファームウェアの更新)を変更するために、接続アプリケーションにアクセスすることがある。患者が接続アプリケーションをウェブブラウザにロードすると(これは後で行われる可能性がある)、変更された設定がセンサに伝達され、設定が変更されることになる。改良例では、医師または他の医療専門家が、ウェブブラウザまたはコンピューティングデバイスを制御する他の機構(例えば、スクリーンシェア、他のアプリケーション)を介して、ユーザの接続アプリケーションを制御し、ユーザのブラウザベースの接続アプリケーションの1または複数の設定を変更することができる。例えば、医療専門家がトレッドミル上のアスリートをリモートで監視しており、アスリートの体に複数のセンサが付いている場合、医療専門家(例えば、医師)は、アスリートのウェブブラウザベースのコンピューティングデバイスの制御を可能にする機構を介して自身のコンピューティングデバイスの設定を調整し、リモートによる接続アプリケーションへのアクセスを医師に提供することができる。これは、別のブラウザ(例えば、医師がブラウザを使用している場合)、同じブラウザ内(医師がアスリートのウェブブラウザにアクセスすることを可能にする画面共有機能または他の制御を使用している場合)、またはアスリートが利用するブラウザベースの接続アプリケーションと通信する別の接続アプリケーション(例えば、ブラウザベースの接続アプリケーションの制御を可能にする非ブラウザベースのアプリケーション)を使用して、行われる場合がある。
【0047】
改良例では、1または複数のユーザが、2以上のコンピューティングデバイスを介して、1または複数のストリームされたデータ読取値および/またはその1または複数の派生値の少なくとも一部にアクセスすることができる。例えば、患者は、患者が装着している1または複数のセンサからの生理学的データ読取値(例えば、心拍数、血圧)をウェブブラウザベースの接続アプリケーションにストリーミングすることができ、このアプリケーションは、同じ情報を別のコンピューティングデバイス上で見ている医療専門家によってもアクセスされる。この情報は、医療専門家によって、データが接続アプリケーションにストリーミングされるのと同時に(例えば、リアルタイムで)、ほぼリアルタイムで、または後日(例えば、患者が午前中にデータをシステムにストリーミングし、医療専門家が午後にデータを閲覧する場合)に閲覧される。有利には、この情報は、非ブラウザベースの接続アプリケーションにおいて、1または複数の第三者(例えば、医師)が閲覧することもできる。
【0048】
別の改良例では、1または複数のアクションが、2以上のコンピューティングデバイスを介してブラウザアプリケーション内で開始または発生するようにプログラムされ、そのうちの少なくとも1つがブラウザアプリケーションを利用し、1または複数のセンサからストリームされたデータの一部を受信する。例えば、患者は、センサを追加したり、1または複数のセンサからの生理的データ(例えば、心拍数、血圧)の読取値をウェブブラウザベースの接続アプリケーションにストリーミングしたりする行動を取ることができ、一方で、医師や他の医療専門家は、ブラウザベースの接続アプリケーション内の別のコンピューティングデバイス上で別の行動(例えば、1または複数のセンサの設定または機能を変更すること)を取ることができる。また、ブラウザベースの接続アプリケーション内で開始または発生するようにプログラムされた様々な機能は、異なるプラットフォームを使用しても発生する。有利には、医師または他の医療専門家は、非ブラウザベースの接続アプリケーションで1または複数のセンサ設定を変更する(または何らかの行動を取る)ことができ、ブラウザベースの接続アプリケーションは、1または複数の動作を行うためにブラウザベースの接続アプリケーションと通信する。ウェブブラウザベースの接続アプリケーションは、マスタ/スレーブ通信プロセスのように設定することもでき、患者のウェブブラウザベースの接続アプリケーション(スレーブ)が、ウェブブラウザベースの接続アプリケーション、非ウェブブラウザベースの接続アプリケーションまたは他の制御機構である医師/医療専門家または他の第三者(マスタ)によって制御される。設定に応じて、患者は、医師/医療専門家(または第三者)の変更を受け入れるために、1または複数のステップを実行する必要がある場合がある。
【0049】
別の改良例では、1または複数のコマンドが、1または複数のセンサと直接通信していない少なくとも1のコンピューティングデバイスで開始される。例えば、1または複数のセンサの設定/パラメータ/機能は、1または複数のセンサと直接通信していないコンピューティングデバイスを介して、ブラウザベースの接続アプリケーション内で変更、調整または修正することができる。これは、接続アプリケーション、別のアプリケーションまたは他の制御機構を介して行うことができる。変形例では、1または複数のコマンドを提供するコンピューティングデバイスが、1または複数のセンサと直接通信するようにプログラムされていない場合がある。別の変形例では、1または複数のユーザが、2以上のコンピューティングデバイスからブラウザ内の接続アプリケーションに同時にアクセスし、1または複数のコンピューティングデバイスが、1または複数の他のコンピューティングデバイス上の1または複数のブラウザベースの接続アプリケーション内の1または複数のセンサ設定を制御、変更および/または修正するようにプログラムされている。例えば、ウェブブラウザベースのシステムは、個人のグループのためにプログラム全体(または部分的な範囲)を制御する必要がある、研究および臨床アプリケーションまたはプログラムを含むことができる。マスタ/スレーブ設定と同様に、プログラム全体は、「親」コンピューティングデバイスのウェブブラウザから構成され、この「親」コンピューティングデバイスのウェブブラウザが、「子」コンピューティングデバイスのすべてのウェブブラウザ設定および機能およびその付随するセンサを、予め設定されたセッションまたは設定された期間(例えば、1週間、1ヶ月、1年)にわたる複数のセッションで使用するために制御することができる。例えば、「親」が「子」のウェブブラウザ、コンピューティングデバイス、および付随するセンサの機能および設定を制御する機能により、研究または臨床研究において、プログラムの詳細をリアルタイムで指示し、必要に応じて即座に調整することが可能になり、対象グループに対する制御レベルを提供することができる。改良例では、1または複数のブラウザを介した接続アプリケーション内の1または複数のセンサ設定の制御、変更および/または修正が、接続アプリケーションの単一のユーザ、ユーザのサブセットおよび/またはすべてのユーザによって行われるようにプログラムされている。例えば、あるプログラムの管理者は、自身のウェブブラウザベースのアプリケーション内のユーザのサブセットについてのみセンサ設定を調整し、別のグループについては設定を調整しないことを望む場合がある。
【0050】
1または複数のセンサを装着した複数のユーザは、単一のウェブブラウザ内の単一の接続アプリケーションにデータをストリーミングすることができるが、本システムの別の利点は、2以上のセンサが、複数のコンピューティングデバイスまたは複数のブラウザを介して、接続アプリケーションと同時に通信できることである。例えば、20人の参加者を対象としたリモートフィットネスクラスにおいて、各ユーザは、20台の個々のコンピューティングデバイスの各々のブラウザベースの接続アプリケーションに、1または複数の生理学的パラメータ(例えば、心拍数、呼吸数)をストリーミングすることができ、それらを、ブラウザベースの接続アプリケーションを介して、フィットネスコーチがリアルタイムかつ同時に閲覧することができる。
【0051】
別の改良例では、1または複数のセンサが、複数のブラウザまたはコンピューティングデバイスを介して接続アプリケーションと通信する。多くのユースケースでは、通信は同時には行われず、連続して、かつ/または断続的に行われる。例えば、コンピューティングデバイスを含み、複数の置き換え可能な個人を使用して各機器を操作するようにプログラムされた複数の機器(例えば、トラック、クレーン、農機具)を操作する組織は、どの機器を操作しているかに関わらず、各機器を操作する際に、各個人、個人のサブセット、またはすべての個人の1または複数のデータ読取値を継続的に監視することを望む可能性がある。複数のウェブブラウザまたはコンピューティングデバイスを介して接続アプリケーションと通信する、各個人、および潜在的に他の対象(例えば、機械/機器)上の1または複数とともに、機器またはその近傍のウェブブラウザベースの通信を利用することにより、本システムは、組織およびその従業員のためのシームレスなデータ収集を可能にする。本システムは、ウェブブラウザを介して接続アプリケーションを表示し、1または複数のセンサと通信する複数のハードウェアコンポーネントで構成された単一のコンピューティングデバイスであってもよいし、あるいはウェブブラウザを介して接続アプリケーションを表示する機能をそれぞれが有する複数のコンピューティングデバイスであってもよい。改良例では、複数の場所にいる複数の従業員を有する組織または組織内の個人は、所与の対象の読取値が、アラートをトリガする予め設定された閾値に達した場合(例えば、心拍数が、特定の活動について予め設定された期間に予め設定された閾値を超えた場合)に、様々な機関(例えば、企業、消防署、病院、救急隊員、緊急連絡先)にアラートおよび通知を送信させることができる。
【0052】
接続アプリケーションは、生物学的センサと通信するように動作可能であるのに加えて、非生物学的データを出力する1または複数の無線通信対応センサに1または複数のコマンドを送信するようにプログラムされ、1または複数の非生物学的センサが、1または複数のコマンドに基づいて1または複数の動作を行うようにプログラムされるようにしてもよい。非生物学的センサは、生物学的データが抽出されないビデオデータ(例えば、1または複数のユーザのビデオおよびオーディオフィードを提供するウェブカムまたはカメラ)、環境データ(例えば、湿度、温度)、生物学的データが抽出されない聴覚データ、力、圧力、流体レベル、流れおよび周囲光などの対象以外から得られるデータなどを提供することができる。非生物学的データを出力するセンサは、ウェアラブルであってもなくてもよく、様々な形態をとることができ、AR/VRシステム、機械およびロボットなどを含むコンピューティングデバイスを備えた任意の形態のハードウェアを含むことができる。有利には、1または複数の非生物学的センサ、コンピューティングデバイス、伝送サブシステム、サーバおよびディスプレイデバイス、またはそれらの組合せは、同じユニット内に収容されるか、取り付けられるか、または同じユニットを含むことができる。改良例では、接続アプリケーションが、1または複数のセンサから非生物学的データの少なくとも一部を受信するように動作可能であり、データが、少なくとも部分的に、ブラウザベースの接続アプリケーション内に表示される。
【0053】
図10は、非生物学的データを出力するセンサにコマンドを提供する機能(およびセンサがコマンドに基づいて動作を行う機能)と、非生物学的センサからブラウザベースの接続アプリケーション内でストリームデータを受信して表示する機能の両方を示すための例示的な表示ページを示している。この例では、接続アプリケーションのユーザ(例えば、医師または他の医療専門家)が、同じく生物学的センサを装着している接続アプリケーションの別のユーザ(例えば、患者)の様子を(ビデオで)見ることを望む可能性がある。ウェブカメラから提供された映像(デジタル伝送される画像と音声ファイルで構成されたデータ)は、接続アプリケーションで受信され、医師または他の医療専門家が見ることができるように提供される。医療専門家または他のユーザは、例えば、ユーザを見る前に、カメラに1または複数のコマンドを送信するか(例えば、電源を入れるか)、または患者とその1または複数の生物学的読取値を見ながら、機能90を使用して1または複数のコマンドを送信する(例えば、カメラを操作して身体の様々な部分を見て、1または複数のセンサが正しくオンになっていることを確認する)ことができる。有利には、医師または他の医療専門家は、接続アプリケーション内の別のウィンドウまたは端末を使用して、所与のセンサ設定を制御、調整および/または変更することができる。前述した例のように、ディスプレイは視覚的でなくてもよい。オーディオセンサの場合、ブラウザベースのアプリケーション内の表示は、ストリームされたオーディオファイルであってもよい。
【0054】
別の例では、研究または臨床試験の管理者が、カメラベースのビデオフィードを介して対象の1人またはすべてを見ることができるだけでなく、それらの指標および各センサの設定のすべてを見ることができる。カメラは、ブラウザベースのアプリケーションを表示するために使用されるコンピューティングデバイスに統合されていても、別個のコンポーネントであってもよい。ビデオは、リアルタイムでも、あるいは後で見るためにキャプチャおよび記録されるようにしてもよい。また、1または複数の対象は、双方向のビデオコミュニケーションのために、マネージャ(または管理者)を見る機能を有することもできる。別の例では、医師または他の医療専門家が、患者の生物学的読取値を監視している間に特定のタスクを実行するために(例えば、手術中にアームが移動または動作を起こすために)、ブラウザベースの接続アプリケーションを介してロボットアームに直接コマンドを提供することができ、あるいは製造工場のオペレータが、ブラウザベースの接続アプリケーションを介して遠隔地から特定のタスクを実行するために、機械に1または複数のコマンドを提供することができる。別の例では、ロボットまたは機械が対象の代わりに1または複数の動作を行うように、ブラウザベースの接続アプリケーションからコマンドが提供されることがある。
【0055】
例示的な実施形態を述べてきたが、それらの実施形態は、特許請求の範囲に包含されるすべての可能性のある形式を記載することを意図しているわけではない。本明細書で使用されている語は、限定ではなく説明用の語であり、本開示の趣旨および範囲から逸脱することなく、様々な変更を行うことができることが理解されよう。上述したように、様々な実施形態の特徴を組み合わせて、明示的に記載または図示されていない本発明の更なる実施形態を形成することが可能である。様々な実施形態を、1または複数の望ましい特性に関して、他の実施形態または先行技術に比べて利点を提供するか、好ましいものとして説明している場合もあるが、当業者であれば、1または複数の特徴または特性を妥協して特定の用途および実行に依存する所望のシステム全体の属性を達成することができることを認識するであろう。そのため、1または複数の特性に関して、他の実施形態または従来技術よりも望ましくないと説明された実施形態は、本開示の範囲外ではなく、特定の用途において望ましいものとなる可能性がある。