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特許7542903プログラム、コンピュータ、システムおよび情報処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】プログラム、コンピュータ、システムおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   H04L 51/02 20220101AFI20240826BHJP
   G06F 16/90 20190101ALI20240826BHJP
   G06F 16/9035 20190101ALI20240826BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALN20240826BHJP
【FI】
H04L51/02
G06F16/90 100
G06F16/9035
G06Q50/10
【請求項の数】 28
(21)【出願番号】P 2024059951
(22)【出願日】2024-04-03
【審査請求日】2024-04-03
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年12月1日にGlobal Brain Alliance Forum 2023にて公開 令和5年12月14日にDX EXPO AI WORLDにて公開 令和6年1月11日にビジネスIT&SaaS EXPO 2024にて公開 令和6年1月18日にうめきたピッチにて公開 令和6年1月25日にhttps://meetup-session.deloitte.jp/のウェブアドレス経由にて公開 令和6年1月26日に東商マッチングピッチにて公開 令和6年1月29日~令和6年2月9日にhttps://www.bizcrew.jp/expo/webinar/bij-tokyoのウェブアドレス経由にて公開 令和6年1月31日~令和6年2月2日にWELL-BEING TECHNOLOGYにて公開 令和6年2月16日にhttps://ai.aismiley.co.jp/form/20240216webinerのウェブアドレス経由にて公開 令和6年2月20日~令和6年2月22日にDX 総合 EXPO 2024春にて公開 令和6年3月1日にJAPAN INNOVATION DAY 2024にて公開 令和6年3月14日~令和6年3月15日にAI博覧会 Spring 2024にて公開
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523083366
【氏名又は名称】カサナレ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【弁理士】
【氏名又は名称】古屋 秀人
(74)【代理人】
【識別番号】100215555
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 貴裕
(74)【代理人】
【識別番号】100135530
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 智代
(72)【発明者】
【氏名】安田 喬一
(72)【発明者】
【氏名】西田 慶
【審査官】木村 雅也
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/186678(WO,A1)
【文献】特許第7418766(JP,B1)
【文献】特許第6718028(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04L 51/02
G06F 16/90
G06F 16/9035
G06Q 50/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記受付手段は、前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされることにより前記ユーザ端末で実行されるアクション検知プログラムより検知された、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われた前記アクションに関する前記アクション情報を前記ユーザ端末から受け付ける、プログラム。
【請求項2】
コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている画像を選択して前記チャットボット画面にドロップするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ドロップする前記アクションを検知した場合に前記ドロップされた画像と前記アクション情報とに基づき生成されたプレ入力文に対するベース回答を取得し、前記ベース回答および前記アクション情報に基づいて前記入力文を生成する、プログラム。
【請求項3】
前記入力文生成手段は、前記ドロップする前記アクションを検知した場合に前記ドロップされた画像と前記アクション情報とに基づき生成された前記プレ入力文を第1データベースサーバに送信し、前記第1データベースサーバにより抽出された前記プレ入力文に対する前記ベース回答を前記第1データベースサーバから受け付けることにより前記ベース回答の情報を取得する、請求項記載のプログラム。
【請求項4】
前記送信手段は、前記入力文生成手段により取得された前記ベース回答の承認を求める指示を前記ユーザ端末に送信し、
前記入力文生成手段は、前記ベース回答の承認に関する情報を前記ユーザ端末から受け付けると、承認が得られた前記ベース回答および前記アクション情報に基づいて前記入力文を生成する、請求項2記載のプログラム。
【請求項5】
前記入力文生成手段は、更に前記ユーザ端末のスペック情報を取得し、前記ベース回答および前記アクション情報に加えて前記スペック情報も参照して前記入力文を生成する、請求項記載のプログラム。
【請求項6】
コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている情報を格納している第2データベースサーバへアクセスするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ユーザが前記チャットボット画面に入力した内容に基づき前記アクセスする前記アクションに関する前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報を取得し、前記ユーザが入力した内容、前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報に基づき前記入力文を生成する、プログラム。
【請求項7】
前記アクションの種類に応じて、複数の種類の前記第2データベースサーバのうちアクセスする前記第2データベースサーバの種類が決まるようになっている、請求項記載のプログラム。
【請求項8】
コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記制御部を学習手段として更に機能させ、
前記学習手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報における前記アクションの内容に対する前記入力文の内容を問い合わせる指示を管理者端末に送信し、前記管理者端末から受け付けた前記入力文の内容を前記アクションの内容に関連付けることにより学習を行い、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が前記アクション情報を受け付けると、前記学習手段により行われた学習の内容に基づいて、前記アクションに応じた前記入力文を生成する、プログラム。
【請求項9】
コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記入力文生成手段は、前記アクションに応じた前記入力文を複数生成し、生成された複数の前記入力文を前記ユーザ端末に表示させることにより複数の前記入力文から一の前記入力文を選択可能または新たな前記入力文を前記ユーザ端末で作成可能となっている、プログラム。
【請求項10】
コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっている、プログラム。
【請求項11】
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記受付手段は、前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされることにより前記ユーザ端末で実行されるアクション検知プログラムより検知された、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われた前記アクションに関する前記アクション情報を前記ユーザ端末から受け付ける、コンピュータ。
【請求項12】
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている画像を選択して前記チャットボット画面にドロップするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ドロップする前記アクションを検知した場合に前記ドロップされた画像と前記アクション情報とに基づき生成されたプレ入力文に対するベース回答を取得し、前記ベース回答および前記アクション情報に基づいて前記入力文を生成する、コンピュータ。
【請求項13】
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている情報を格納している第2データベースサーバへアクセスするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ユーザが前記チャットボット画面に入力した内容に基づき前記アクセスする前記アクションに関する前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報を取得し、前記ユーザが入力した内容、前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報に基づき前記入力文を生成する、コンピュータ。
【請求項14】
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記制御部を学習手段として更に機能させ、
前記学習手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報における前記アクションの内容に対する前記入力文の内容を問い合わせる指示を管理者端末に送信し、前記管理者端末から受け付けた前記入力文の内容を前記アクションの内容に関連付けることにより学習を行い、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が前記アクション情報を受け付けると、前記学習手段により行われた学習の内容に基づいて、前記アクションに応じた前記入力文を生成する、コンピュータ。
【請求項15】
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記入力文生成手段は、前記アクションに応じた前記入力文を複数生成し、生成された複数の前記入力文を前記ユーザ端末に表示させることにより複数の前記入力文から一の前記入力文を選択可能または新たな前記入力文を前記ユーザ端末で作成可能となっている、コンピュータ。
【請求項16】
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっている、コンピュータ。
【請求項17】
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末において表示される前記ウエブサイトのアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記受付手段は、前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされることにより前記ユーザ端末で実行されるアクション検知プログラムより検知された、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われた前記アクションに関する前記アクション情報を前記ユーザ端末から受け付ける、システム。
【請求項18】
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末において表示される前記ウエブサイトのアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている画像を選択して前記チャットボット画面にドロップするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ドロップする前記アクションを検知した場合に前記ドロップされた画像と前記アクション情報とに基づき生成されたプレ入力文に対するベース回答を取得し、前記ベース回答および前記アクション情報に基づいて前記入力文を生成する、システム。
【請求項19】
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末において表示される前記ウエブサイトのアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている情報を格納している第2データベースサーバへアクセスするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ユーザが前記チャットボット画面に入力した内容に基づき前記アクセスする前記アクションに関する前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報を取得し、前記ユーザが入力した内容、前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報に基づき前記入力文を生成する、システム。
【請求項20】
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末において表示される前記ウエブサイトのアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記制御部を学習手段として更に機能させ、
前記学習手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報における前記アクションの内容に対する前記入力文の内容を問い合わせる指示を管理者端末に送信し、前記管理者端末から受け付けた前記入力文の内容を前記アクションの内容に関連付けることにより学習を行い、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が前記アクション情報を受け付けると、前記学習手段により行われた学習の内容に基づいて、前記アクションに応じた前記入力文を生成する、システム。
【請求項21】
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末において表示される前記ウエブサイトのアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記入力文生成手段は、前記アクションに応じた前記入力文を複数生成し、生成された複数の前記入力文を前記ユーザ端末に表示させることにより複数の前記入力文から一の前記入力文を選択可能または新たな前記入力文を前記ユーザ端末で作成可能となっている、システム。
【請求項22】
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末においてユーザにより前記ウエブサイトで行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっている、システム。
【請求項23】
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答の情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備え
前記制御部は、前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされることにより前記ユーザ端末で実行されるアクション検知プログラムより検知された、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われた前記アクションに関する前記アクション情報を前記ユーザ端末から受け付ける、情報処理方法。
【請求項24】
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答の情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備え、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている画像を選択して前記チャットボット画面にドロップするアクションであり、
前記制御部は、前記ドロップする前記アクションを検知した場合に前記ドロップされた画像と前記アクション情報とに基づき生成されたプレ入力文に対するベース回答を取得し、前記ベース回答および前記アクション情報に基づいて前記入力文を生成する、情報処理方法。
【請求項25】
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答の情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備え、
前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている情報を格納している第2データベースサーバへアクセスするアクションであり、
前記制御部は、前記ユーザが前記チャットボット画面に入力した内容に基づき前記アクセスする前記アクションに関する前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報を取得し、前記ユーザが入力した内容、前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報に基づき前記入力文を生成する、情報処理方法。
【請求項26】
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答の情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備え、
前記制御部は、受け付けた前記アクション情報における前記アクションの内容に対する前記入力文の内容を問い合わせる指示を管理者端末に送信し、前記管理者端末から受け付けた前記入力文の内容を前記アクションの内容に関連付けることにより学習を行い、
前記制御部は、前記アクション情報を受け付けると、前記制御部により行われた学習の内容に基づいて、前記アクションに応じた前記入力文を生成する、情報処理方法。
【請求項27】
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答の情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備え、
前記制御部は、取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記制御部は、前記アクションに応じた前記入力文を複数生成し、生成された複数の前記入力文を前記ユーザ端末に表示させることにより複数の前記入力文から一の前記入力文を選択可能または新たな前記入力文を前記ユーザ端末で作成可能となっている、情報処理方法。
【請求項28】
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備え、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっている、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、チャットボットに関するプログラム、コンピュータ、システムおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
チャットボットは、人間と自然言語で会話を行うことができるコンピュータプログラムであり、顧客サービス、情報検索、教育、エンターテイメントなど幅広い分野で利用されている。近年、人工知能等の活用により、チャットボットはより複雑なタスクをこなし、人間との対話においてより自然で流暢な体験を提供するようになってきた。特許文献1には、ユーザ入力や組み込みアプリケーションのイベントに基づいて、提案応答アイテムを取得し、それに応じたコマンドを提供する方法が開示されている。具体的には、特許文献1に開示される方法では、チャットや組み込みアプリケーションで発生したイベントに基づいて、ユーザデバイス間で提案応答アイテムを表示し、それに関連するコマンドを提供している。また、提案応答アイテムは、チャットインターフェースや組み込みインターフェースに表示され、ユーザの選択に応じて特定のコマンドを実行することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第6718028号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のチャットボットは、ユーザによる入力文と回答との組み合わせを記憶するデータベースに基づく回答しか行うことができず、回答の柔軟性が低いという問題があった。
【0005】
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、ユーザのアクションに応じた情報に基づく入力文を作成することにより、回答の柔軟性を高めることができるプログラム、コンピュータ、システムおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示のプログラムは、コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする。
【0007】
本開示のプログラムにおいては、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文を大規模言語モデルに送信し、前記大規模言語モデルにより演算された前記入力文に対する前記回答を前記大規模言語モデルから受け付けることにより前記回答の情報を取得してもよい。
【0008】
また、前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われた前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっていてもよい。
【0009】
また、前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている画像を選択して前記チャットボット画面にドロップするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ドロップする前記アクションを検知した場合に前記ドロップされた画像と前記アクション情報とに基づき生成されたプレ入力文に対するベース回答を取得し、前記ベース回答および前記アクション情報に基づいて前記入力文を生成してもよい。
【0010】
また、前記入力文生成手段は、前記ドロップする前記アクションを検知した場合に前記ドロップされた画像と前記アクション情報とに基づき生成された前記プレ入力文を第1データベースサーバに送信し、前記第1データベースサーバにより抽出された前記プレ入力文に対する前記ベース回答を前記第1データベースサーバから受け付けることにより前記ベース回答の情報を取得してもよい。
【0011】
また、前記送信手段は、前記入力文生成手段により取得された前記ベース回答の承認を求める指示を前記ユーザ端末に送信し、
前記入力文生成手段は、前記ベース回答の承認に関する情報を前記ユーザ端末から受け付けると、承認が得られた前記ベース回答および前記アクション情報に基づいて前記入力文を生成してもよい。
【0012】
また、前記入力文生成手段は、更に前記ユーザ端末のスペック情報を取得し、前記ベース回答および前記アクション情報に加えて前記スペック情報も参照して前記入力文を生成してもよい。
【0013】
また、前記アクションは、前記ユーザが前記アプリケーション画面に表示されている情報を格納している第2データベースサーバへアクセスするアクションであり、
前記入力文生成手段は、前記ユーザが前記チャットボット画面に入力した内容に基づき前記アクセスする前記アクションに関する前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報を取得し、前記ユーザが入力した内容、前記アクション情報およびアクセス先の前記第2データベースサーバに記憶されている情報に基づき前記入力文を生成してもよい。
【0014】
また、前記アクションの種類に応じて、複数の種類の前記データベースのうちアクセスする前記データベースの種類が決まるようになっていてもよい。
【0015】
また、前記制御部をユーザ情報取得手段として更に機能させ、
前記ユーザ情報取得手段は、前記ユーザ端末からユーザに関する情報を取得し、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に加え、前記ユーザ情報取得手段により取得されたユーザに関する情報も参照して前記アクションに応じた前記入力文を生成してもよい。
【0016】
また、前記回答取得手段は、設定入力文および設定回答のデータが関連付けられて記憶されている第3データベースサーバに対して前記入力文生成手段により生成された前記入力文を送信し、前記第3データベースサーバに記憶されている前記設定入力文および前記設定回答のデータに基づいて抽出された前記入力文に対応する前記回答を前記第3データベースサーバから受け付けることにより前記回答の情報を取得してもよい。
【0017】
また、前記コンピュータは、設定入力文および設定回答のデータが関連付けられて記憶されている記憶部を有しており、
前記回答取得手段は、前記記憶部に記憶されている前記設定入力文および前記設定回答のデータに基づいて、前記入力文に対応する前記回答の情報を取得してもよい。
【0018】
また、前記制御部を学習手段として更に機能させ、
前記学習手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報における前記アクションの内容に対する前記入力文の内容を問い合わせる指示を管理者端末に送信し、前記管理者端末から受け付けた前記入力文の内容を前記アクションの内容に関連付けることにより学習を行い、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が前記アクション情報を受け付けると、前記学習手段により行われた学習の内容に基づいて、前記アクションに応じた前記入力文を生成してもよい。
【0019】
また、前記入力文生成手段は、前記アクションに応じた前記入力文を複数生成し、生成された複数の前記入力文を前記ユーザ端末に表示させることにより複数の前記入力文から一の前記入力文を選択可能または新たな前記入力文を前記ユーザ端末で作成可能となっていてもよい。
【0020】
本開示のプログラムは、コンピュータの制御部を受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、ユーザ端末においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっていることを特徴とする。
【0021】
本開示のコンピュータは、プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする。
【0022】
本開示のコンピュータは、プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータであって、
前記受付手段は、ユーザ端末においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっていることを特徴とする。
【0023】
本開示のシステムは、
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末において表示される前記ウエブサイトのアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答を前記チャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信することを特徴とする。
【0024】
本開示のシステムは、
ユーザ端末にウエブサイトを表示させるためのウエブサーバと、
プログラムを実行することにより制御部が受付手段と、入力文生成手段と、回答取得手段と、送信手段として機能するコンピュータと、
を備えたシステムであって、
前記受付手段は、前記ユーザ端末においてユーザにより前記ウエブサイトで行われたアクションに関するアクション情報を受け付け、
前記入力文生成手段は、前記受付手段が受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成し、
前記回答取得手段は、前記入力文生成手段により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得し、
前記送信手段は、前記回答取得手段により取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信し、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっていることを特徴とする。
【0025】
本開示の情報処理方法は、
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面であり前記アプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、前記アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答の情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備えたことを特徴とする。
【0026】
本開示の情報処理方法は、
制御部を有するコンピュータにより実行される情報処理方法であって、
前記制御部が、ユーザ端末においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける工程と、
前記制御部が、受け付けた前記アクション情報に基づいて、前記アクションに応じた入力文を生成する工程と、
前記制御部が、生成された前記入力文に対する回答の情報を取得する工程と、
前記制御部が、取得された前記回答をチャットボット画面に表示するための表示情報を前記ユーザ端末に送信する工程と、
を備え、
前記ユーザ端末においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされると前記ユーザ端末におけるユーザにより行われる前記チャットボットへの入力以外の前記アクションを検知するアクション検知プログラムが前記ユーザ端末で実行されるようになっており、
前記アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われた前記チャットボットへの入力以外の前記アクションに関する前記アクション情報が前記ユーザ端末から前記コンピュータに送信されるようになっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0027】
本開示のプログラム、コンピュータ、システムおよび情報処理方法によれば、ユーザのアクションに応じた情報に基づく入力文を作成することにより、回答の柔軟性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】本開示の実施の形態によるシステムの構成を示すブロック図である。
図2図1に示すシステムにおけるユーザ端末の構成を示すブロック図である。
図3図1に示すシステムにおけるタグ管理サーバの構成を示すブロック図である。
図4図1に示すシステムにおけるウエブサーバの構成を示すブロック図である。
図5図1に示すシステムにおける第2データベースサーバの構成を示すブロック図である。
図6図1に示すシステムにおけるチャットサーバの構成を示すブロック図である。
図7図1に示すシステムにおける言語モデルサーバの構成を示すブロック図である。
図8図1に示すシステムにおける第1データベースサーバの構成を示すブロック図である。
図9図1に示すシステムにおいてユーザがユーザ端末でチャットボットの利用に合意したときの各構成要素間での情報の流れを示すチャート図である。
図10図1に示すシステムにおいてユーザ端末でアクションが検知されたときの各構成要素間での情報の流れを示すチャート図である。
図11図1に示すシステムにおけるチャットサーバの動作を示すフローチャートである。
図12図1に示すシステムにおけるユーザ端末の表示部に表示される画面の内容を示す図である。
図13図1に示すシステムにおけるユーザ端末の表示部に表示される画面の内容を示す図である。
図14図1に示すシステムにおけるユーザ端末の表示部に表示される画面の内容を示す図である。
図15図1に示すシステムにおけるユーザ端末の表示部に表示される画面の内容を示す図である。
図16図1に示すシステムにおけるユーザ端末の表示部に表示される画面の内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態について説明する。図1乃至図11は、本実施の形態によるシステム1やこのシステム1の各構成要素等を示す図である。また、図12乃至図16は、図1に示すシステムにおけるユーザ端末の表示部に表示される画面の内容を示す図である。
【0030】
〔システム1の全体構成〕
図1に示すように、本実施の形態のシステム1は、タグ管理サーバ20と、ウエブサーバ30と、第2データベースサーバ40と、チャットサーバ50と、言語モデルサーバ60(大規模言語モデル)と、第1データベースサーバ70と、管理者端末80と、第3データベースサーバ90とを備えている。本実施の形態のシステム1は、ユーザが所持するパーソナルコンピュータ、PCタブレット、スマートフォン等のユーザ端末10においてブラウザでチャットボットを利用可能とするものである。タグ管理サーバ20は、インターネット回線等の通信ネットワークを介してユーザ端末10と通信可能に接続されている。また、ウエブサーバ30は、インターネット回線等の通信ネットワークを介してユーザ端末10および第2データベースサーバ40の各々とそれぞれ通信可能に接続されている。また、チャットサーバ50は、インターネット回線等の通信ネットワークを介してユーザ端末10、言語モデルサーバ60、第1データベースサーバ70、管理者端末80および第3データベースサーバ90の各々とそれぞれ通信可能に接続されている。このようなシステム1の各構成要素およびユーザ端末10について以下詳述する。
【0031】
〔ユーザ端末10の構成〕
ユーザ端末10の構成について図2を用いて説明する。上述したように、ユーザ端末10は、パーソナルコンピュータ、PCタブレット、スマートフォン等を含むがこれに限定されない。図2に示すように、ユーザ端末10は、制御部11と、表示部13と、操作部14と、撮像部15と、マイク16と、記憶部18と、通信部19とを有している。制御部11は、表示部13、操作部14、撮像部15、マイク16、記憶部18および通信部19の各々とバス11aにより接続されている。
【0032】
制御部11は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、記憶部18に記憶されているプログラムを実行することによりユーザ端末10の動作を制御する。表示部13は、例えば液晶ディスプレイ等から構成され、様々な情報の表示手段として機能する。表示部13は、制御部11からの指示を受けることにより様々な情報を表示する。操作部14は、ユーザによる様々な指示の入力手段として機能する。操作部14として、例えばキーボード、マウス、タッチパネル等が用いられる。操作部14がタッチパネルである場合は、このようなタッチパネルは表示部13に重ね合わせられるようになり、ユーザがタッチパネルにタッチすることで制御部11に操作信号が入力される。
【0033】
撮像部15は例えばカメラ等であり、対象物を撮影することにより画像または動画を取得する。マイク16は、ユーザから発せられる音声やユーザ端末10の周囲にある空気中の音波を電気信号に変換する。記憶部18は、HDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)またはSSD(Solid State Drive)等から構成されている。記憶部18には、制御部11により実行されるプログラムが記憶されている。また、記憶部18には、ユーザによって操作部14により入力された情報や撮像部15により撮像された画像や動画、マイク16により音波から変換された電気信号等などが記憶される。通信部19は、制御部11と、タグ管理サーバ20、ウエブサーバ30、チャットサーバ50等の外部装置との間で通信ネットワークを介して各種データの送受信を行う通信インターフェースを含む。
【0034】
〔タグ管理サーバ20の構成〕
タグ管理サーバ20の構成について図3を用いて説明する。タグ管理サーバ20は、予め定められた命令を組み合わせることでコードを直接記述することなしにウエブサイトのタグを管理できるプラットフォームであり、ユーザ端末10にアクション検知プログラムとしてのjavascriptを実行させることが可能となっている。具体的には、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトに、タグ管理サーバ20にアクセスするように記載したコードを入れることにより、タグ管理サーバ20経由でアクション検知やチャットボットの実行を可能としている。例えば、タグ管理サーバ20から取得したアクション検知プログラムとしてのjavascriptがユーザ端末10で実行されることにより、ユーザ端末10における特定のアクションが検知され、検知されたアクション情報がチャットサーバ50に送信されるようになる。なお、ユーザ端末10により実行されるjavascript等のアクション検知プログラムは、ユーザ端末10におけるユーザにより行われるチャットボットへの入力以外のアクションを検知するものである。図3に示すように、タグ管理サーバ20は、制御部21、記憶部28および通信部29を有している。制御部21は、記憶部28および通信部29の各々とバス21aにより接続されている。
【0035】
制御部21は、CPUおよび半導体メモリを含むコンピュータで構成され、記憶部28に記憶されているプログラムを実行することによりタグ管理サーバ20の動作を制御する。具体的には、制御部21は、記憶部28に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段22と、送信手段23として機能する。受付手段22がユーザ端末10からのアクセスを受け付けると、送信手段23は、アクセス情報の送信元であるユーザ端末10にタグ情報を送信する。
【0036】
記憶部28は、HDD、RAM、ROMまたはSSD等から構成されている。記憶部28には、制御部21により実行されるプログラムが記憶されている。また、記憶部28には、ユーザ端末10に送信されるタグ情報が記憶されている。
【0037】
通信部29は、制御部21と、ユーザ端末10との間で通信ネットワークを介して各種データの送受信を行う通信インターフェースを含む。
【0038】
〔ウエブサーバ30の構成〕
ウエブサーバ30の構成について図4を用いて説明する。ウエブサーバ30は、ユーザに対して商品の販売やサービスの提供を行う事業者(クライアント)により管理されるものであり、ユーザ端末10の表示部13に表示されるブラウザ等に、商品の販売やサービスの提供のためのウエブサイトを表示させるようになっている。ウエブサーバ30によりユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトとして、例えばECサイト、宿泊施設の予約サイト等の様々なサイトがある。ウエブサイトにおけるチャットボットが実行されている場合、ウエブサイトにアクセスしているユーザ端末10の表示部13には、アプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面でありアプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とがそれぞれ含まれる。アプリケーション画面とは、ユーザがアクセスしたウエブサイトのチャットボットとは異なるコンテンツが表示される表示領域のことをいう。また、チャットボット画面とは、ウエブサイトにおいてチャットボットが表示される表示領域のことをいう。なお、チャットボット画面はウエブサイト上に表示されてもよいし、ウエブサイト上以外に表示されてもよい。具体的には、ウエブサイトが表示されているウインドウにアプリケーションの表示領域およびチャットボットの表示領域の両方があってもいいし、アプリケーションの画面が表示されているウインドウおよびチャットボットの画面が表示されているウインドウという2つのウインドウが表示部13に表示されてもよい。
【0039】
図4に示すように、ウエブサーバ30は、制御部31、記憶部38および通信部39を有している。制御部31は、記憶部38および通信部39の各々とバス31aにより接続されている。制御部31は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、記憶部38に記憶されているプログラムを実行することによりウエブサーバ30の動作を制御する。具体的には、制御部31は、記憶部38に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段32と、送信手段33として機能する。受付手段32は、ユーザ端末10からURL情報を受け付けると、送信手段33は、記憶部38に記憶されている、受付手段32が受け付けたURL情報に対応するウエブサイトの表示指示をユーザ端末10に送信する。このことにより、ユーザ端末10の表示部13に表示されるブラウザ等にウエブサイトが表示されるようになる。また、受付手段32は、ユーザ端末10においてチャットボット利用に同意する旨の入力がユーザにより行われると当該ユーザ端末10から同意情報を受け付ける。同意情報とは、ユーザが同意したことを示す情報である。送信手段33は、受付手段32が同意情報を受け付けるとユーザ端末10にチャットボット画面の表示指示およびタグ管理サーバ20へのアクセス指令を送信する。このことにより、ユーザ端末10の表示部13に表示されているウエブサイトにチャットボット画面が表示されるようになる。また、受付手段32は、ユーザ端末10からログイン情報を受け付けると、第2データベースサーバ40にアクセス情報を送信する。
【0040】
記憶部38は、HDD、RAM、ROMまたはSSD等から構成されている。記憶部38には、制御部31により実行されるプログラムが記憶されている。また、記憶部38には、様々なウエブサイトの情報(具体的には、ウエブサイトを構築するHTML情報等)が、URL情報と関連付けられて記憶されている。
【0041】
通信部39は、制御部31と、ユーザ端末10および第2データベースサーバ40との間で通信ネットワークを介して各種データの送受信を行う通信インターフェースを含む。
【0042】
〔第2データベースサーバ40の構成〕
第2データベースサーバ40の構成について図5を用いて説明する。第2データベースサーバ40は、クライアントにより管理されており、クライアントのウエブサーバに関連する、会員データベースや商品情報、サービス情報等が記憶されている。このような第2データベースサーバ40に記憶されている会員データベースや商品情報、サービス情報等は、ウエブサイト毎に紐付けられている。例えば、ウエブサーバ30によりユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトがECサイトである場合には、会員データベースとして当該ECサイトの利用者の氏名、住所、電話番号、過去の商品の購入履歴、ECサイトの閲覧履歴等が用いられる。また、ウエブサーバ30によりユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトがECサイトである場合には、商品情報としてECサイトで販売される商品の名称、スペック情報、販売価格、過去の販売数量等が用いられる。また、ウエブサーバ30によりユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトが宿泊施設の予約サイトである場合には、会員データベースとして当該宿泊施設の予約サイトの利用者の氏名、住所、電話番号、過去の宿泊施設の利用履歴、宿泊施設の予約サイトの閲覧履歴等が用いられる。また、ウエブサーバ30によりユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトが宿泊施設の予約サイトである場合には、サービス情報として予約サイトで予約可能な宿泊施設の名称、住所、宿泊施設のウエブサイトのURL、宿泊価格等が用いられる。また、図1では1つの第2データベースサーバ40しか図示していないが、第2データベースサーバ40として複数の種類のものがウエブサーバ30に通信可能に接続されており、後述するユーザのアクションの種類に応じて、複数の種類の第2データベースサーバ40のうちアクセスする第2データベースサーバ40の種類が決まるようになっていてもよい。図5に示すように、第2データベースサーバ40は、制御部41、記憶部48および通信部49を有している。制御部41は、記憶部48および通信部49の各々とバス41aにより接続されている。
【0043】
制御部41は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、記憶部48に記憶されているプログラムを実行することにより第2データベースサーバ40の動作を制御する。具体的には、制御部41は、記憶部48に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段42と、送信手段43として機能する。受付手段42がウエブサーバ30からアクセス情報を受け付けると、送信手段43は、記憶部48に記憶されている会員データベースや商品情報、サービス情報等に基づいて、ユーザの個人情報や商品情報、サービス情報等をウエブサーバ30に送信する。
【0044】
記憶部48は、HDD、RAM、ROMまたはSSD等から構成されている。記憶部48には、制御部41により実行されるプログラムが記憶されている。また、記憶部48には、ウエブサイト毎に紐付けられている会員データベースや商品情報、サービス情報等が記憶されている。
【0045】
通信部49は、制御部41と、ウエブサーバ30との間で通信ネットワークを介して各種データの送受信を行う通信インターフェースを含む。
【0046】
〔チャットサーバ50の構成〕
チャットサーバ50の構成について図6を用いて説明する。チャットサーバ50は、チャットボットのサービスの提供を行う事業者(管理者)により管理されており、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイト上のチャットボットを管理するようになっている。図6に示すように、チャットサーバ50は、制御部51、記憶部58および通信部59を有している。制御部51は、記憶部58および通信部59の各々とバス51aにより接続されている。
【0047】
制御部51は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、記憶部58に記憶されているプログラムを実行することによりチャットサーバ50の動作を制御する。具体的には、制御部51は、記憶部58に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段52と、ユーザ情報取得手段53と、入力文生成手段54と、回答取得手段55と、送信手段56として機能する。受付手段52は、ユーザ端末10からアクション情報等を受け付ける。ユーザ情報取得手段53は、ユーザ端末10からユーザに関する情報を取得する。入力文生成手段54は、受付手段52が受け付けたアクション情報等に基づいて、アクションに応じた入力文を生成する。回答取得手段55は、入力文生成手段54により生成された入力文に対する回答の情報を取得する。送信手段56は、回答取得手段55により取得された回答をチャットボット画面に表示するための表示情報をユーザ端末10に送信する。これらの各手段52、53、54、55、56の機能の詳細については後述する。
【0048】
記憶部58は、HDD、RAM、ROMまたはSSD等から構成されている。記憶部58には、制御部51により実行されるプログラムが記憶されている。
【0049】
通信部59は、制御部51と、ユーザ端末10、言語モデルサーバ60、第1データベースサーバ70、管理者端末80および第3データベースサーバ90の各々との間で通信ネットワークを介して各種データの送受信を行う通信インターフェースを含む。
【0050】
〔言語モデルサーバ60の構成〕
言語モデルサーバ60の構成について図7を用いて説明する。言語モデルサーバ60は、チャットサーバ50からのリクエストに対して、例えば大規模言語モデル(LLM)を用いて高速で返答を生成することができるように設計されたサーバである。大規模言語モデルとは、自然言語処理向けの機械学習モデルであり、入力された情報に基づき文章を生成する機能を有するモデルである。例えば、大規模言語モデルはself-attentionメカニズムを有するTransformerモデルに基づく機械学習モデルである。Transformerモデルは、例えばGPT(Generative Pre-trained Transformer)モデルである。大規模言語モデルは大規模なデータセットにより学習を実行することにより、汎用的な文章生成タスクが可能となる。例えば、大規模言語モデルは、OpenAI(登録商標)が開発したGPT-3またはGPT-4アルゴリズムを用いて大規模なデータセットにより学習したモデル(例えば、大規模なデータセットによる学習と報酬予測モデルを用いた強化学習を組み合わせて生成されたGPTモデル)が適用されうる。言語モデルサーバ60は、モデルをホストし、リクエストに応じてモデルを呼び出し、結果を返す。また、言語モデルサーバ60は、一度学習したモデルを再利用することができるようになっている。図7に示すように、言語モデルサーバ60は、制御部61、記憶部68および通信部69を有している。制御部61は、記憶部68および通信部69の各々とバス61aにより接続されている。また、言語モデルサーバ60は、入力された文章をベクトル変換モデルを用いてベクトル化し、ベクトル値を出力することもできるように設計されたサーバである。ベクトル変換モデルは入力された文章を学習により生成されたパラメータに基づいて複数次元(例えば、1536次元)における座標情報に変換する機械学習モデルであり、例えば、ベクトル変換モデルはOpenAI(登録商標)が開発したembeddingAPIモデルである。
【0051】
制御部61は、CPUおよび半導体メモリを含むマイクロコンピュータで構成され、記憶部68に記憶されているプログラムを実行することにより言語モデルサーバ60の動作を制御する。具体的には、制御部61は、記憶部68に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段62と、回答生成部63と、送信手段64として機能する。受付手段62がチャットサーバ50から入力文を受け付けると、回答生成部63は例えばOpenAI(登録商標)を用いて回答を生成し、送信手段64は、生成された回答をチャットサーバ50に送信する。
【0052】
記憶部68は、HDD、RAM、ROMまたはSSD等から構成されている。記憶部68には、制御部61により実行されるプログラムが記憶されている。また、記憶部68には、膨大な量の学習済データが記憶されている。
【0053】
通信部69は、制御部61と、チャットサーバ50との間で通信ネットワークを介して各種データの送受信を行う通信インターフェースを含む。
【0054】
〔第1データベースサーバ70の構成〕
第1データベースサーバ70の構成について図8を用いて説明する。第1データベースサーバ70は、チャットボットのサービスの提供を行う事業者(管理者)により管理されており、言語モデルサーバ60によりベクトル化されたベクトル値が記憶されている。なお、ベクトル値とは、複数次元(例えば、1536次元)における座標情報のことをいう。例えば、ベクトル値は複数次元における大きさと向きを示す特徴量である。図8に示すように、第1データベースサーバ70は、制御部71、記憶部78および通信部79を有している。制御部71は、記憶部78および通信部79の各々とバス71aにより接続されている。例えば、第1データベースサーバ70が保存しているベクトル値は、予め用意した想定質問を言語モデルサーバ60によりベクトル値に変換した値である。また、第1データベースサーバ70は、ベクトル値に変換された想定質問と、当該想定質問の想定回答となるベース回答をペアとして記憶している。なお、第1データベースサーバ70が保存しているベクトル値は言語モデルサーバ70以外の情報処理装置によりベクトル化されたベクトル値であってもよい。
【0055】
制御部71は、CPUおよび半導体メモリを含むコンピュータで構成され、記憶部78に記憶されているプログラムを実行することにより第1データベースサーバ70の動作を制御する。具体的には、制御部71は、記憶部78に記憶されているプログラムを実行することにより受付手段72と、送信手段73として機能する。受付手段72がチャットサーバ50からベクトル検索リクエストを受け付けると、送信手段73は、記憶部78に記憶されているベクトル値に基づいて、ベクトル値の近似値に対応するベース回答をチャットサーバ50に送信する。ここで、ベクトル検索とは、その近似性を計算するのにベクトルが持っている情報同士の距離を計算によって求めるものである。例えば、ベクトル検索は、ベクトル検索リクエストに含まれる検索対象のベクトル値と、記憶されている複数のベクトル値とのコサイン類似度を判定し、最もコサイン類似度が高いベクトル値のペアとなっているベース回答を検索結果としてチャットサーバ50に送信する処理である。
【0056】
記憶部78は、HDD、RAM、ROMまたはSSD等から構成されている。記憶部78には、制御部71により実行されるプログラムが記憶されている。また、記憶部78には、ベース回答およびベクトル値が関連付けられた状態で記憶されている。
【0057】
通信部79は、制御部71と、チャットサーバ50との間で通信ネットワークを介して各種データの送受信を行う通信インターフェースを含む。
【0058】
管理者端末80および第3データベースサーバ90の構成の詳細については後述する。
【0059】
〔システム1の動作〕
次に、本実施の形態によるシステム1の動作について図9乃至図16を用いて説明する。図9は、図1に示すシステム1においてユーザがユーザ端末10でチャットボットの利用に合意したときの各構成要素間での情報の流れを示すチャート図であり、図10は、図1に示すシステム1においてユーザ端末10でアクションが検知されたときの各構成要素間での情報の流れを示すチャート図である。また、図11は、図1に示すシステム1におけるチャットサーバ50の動作を示すフローチャートである。また、図12乃至図16は、それぞれ、図1に示すシステム1におけるユーザ端末10の表示部13に表示される画面の内容を示す図である。
【0060】
まず、図1に示すシステム1においてユーザがユーザ端末10でチャットボットの利用に合意したときの各構成要素間での情報の流れについて図9を用いて説明する。
【0061】
ユーザがユーザ端末10により表示部13に表示されるブラウザ等で所定のウエブサイトにアクセスする際に、ウエブサーバ30の受付手段32がユーザ端末10から所定のウエブサイトのURL情報を受け付けると、送信手段33は、記憶部38に記憶されている、受付手段32が受け付けたURL情報に対応するウエブサイトの表示指示をユーザ端末10に送信する。このことにより、ユーザ端末10の表示部13に表示されるブラウザ等に所定のウエブサイトが表示される。また、このウエブサイトでユーザがチャットボットの利用に同意すると、同意情報がユーザ端末10からウエブサーバ30に送信される。ウエブサーバ30の受付手段32がユーザ端末10から同意情報を受け付けると、送信手段33は、ユーザ端末10にチャットボット画面の表示指示およびタグ管理サーバ20へのアクセス指令を送信する。このことにより、ユーザ端末10の表示部13に表示されているウエブサイトにチャットボット画面が表示されるようになる。なお、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトでユーザがチャットボットの利用に同意しない場合は、このウエブサイトにチャットボット画面は表示されない。また、タグ管理サーバ20へのアクセス指令がユーザ端末10に送信されることにより、ユーザ端末10からタグ管理サーバ20へのアクセスが行われる。タグ管理サーバ20の受付手段22がユーザ端末10からのアクセスを受け付けると、送信手段23は、アクセス情報の送信元であるユーザ端末10にタグ情報(例えば、アクション検知プログラムを含む情報)を送信する。そして、タグ管理サーバ20からユーザ端末10に送信されたタグ情報が当該ユーザ端末10で読み込まれると、ユーザ端末10とチャットサーバ50との間での通信が可能となる。具体的には、ユーザ端末10でタグ管理サーバ20から取得したアクション検知プログラムとしてのjavascriptが実行されることにより、ユーザ端末10における特定のアクションが検知され、検知されたアクション情報がチャットサーバ50に送信されるようになる。また、ウエブサイトに表示されるチャットボットの実行が行われるようになる。
【0062】
ユーザ端末10の表示部13に表示される所定のウエブサイトでユーザが例えばログインIDおよびパスワードを入力することによりマイページにログインすると、ユーザ端末10からウエブサーバ30にログイン情報が送信され、ユーザはマイページにアクセス可能な状態となる。ウエブサーバ30の受付手段32がログイン情報を受け付けると、送信手段33は、第2データベースサーバ40にアクセス情報を送信することにより、第2データベースサーバ40におけるウエブサイトに紐付けられた会員データベースや商品情報、サービス情報等にアクセス可能となる。このようにして、ウエブサーバ30において第2データベースサーバ40からユーザの個人情報や商品情報、サービス情報が取得されると、チャットボットのサービスの提供を行う事業者(管理者)により発行される公開鍵により暗号化される。ウエブサーバ30により暗号化されたユーザの個人情報や商品情報等がユーザ端末10に送信される。なお、上述したような、第2データベースサーバ40から取得されたユーザの個人情報や商品情報、サービス情報等をウエブサーバ30で暗号化してユーザ端末10に送信する動作は、後述するユーザのアクションが検知されたときに行われてもよいし、アクションが検知される前に事前に行われてもよい。アクションが検知される前に事前に行われる場合は一連の処理を迅速に行うことができるという利点があるが、暗号化されたユーザの個人情報や商品情報等をユーザ端末10の記憶部18に記憶させる必要があるため記憶部18の容量を大きくしなければならないという問題もある。
【0063】
次に、図1に示すシステム1においてユーザ端末10でアクションが検知されたときの各構成要素間での情報の流れやチャットサーバ50の動作について図10および図11等を用いて説明する。
【0064】
ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトにおいて、ユーザにより特定のアクションが行われると、タグ管理サーバ20により提供されユーザ端末10で実行されているアクション検知プログラムとしてのjavascriptにより、ユーザ端末10における特定のアクションが検知され、検知されたアクション情報がチャットサーバ50に送信される。ここで、特定のアクションとは、ユーザ端末10に表示されるウエブサイトにおける特定の文字、画像または動画を選択するアクション、ユーザ端末10に表示されるウエブサイトにおける特定の画像を選択してチャットボット画面にドロップするアクション、アプリケーション画面に表示されている情報を格納しているデータベースへアクセスするアクション、ブラウザ上でウエブサイトをスクロールさせるアクション、ブラウザ上であるウエブサイトから別のウエブサイトに遷移させるアクション等を含む。なお、画像または動画を選択するアクションには、画像または動画の上にポインタを載せる行為も含まれる。また、javascriptにより検知されるユーザのアクションには、チャットボット画面でユーザが何も質問文等を入力しなくても検知される第1アクションと、ユーザにより所定の動作が行われた後にチャットボット画面でユーザが質問文等を入力することによって検知される第2アクションとがある。このような第1アクションおよび第2アクションの詳細については後述する。なお、javascriptにより検知されるユーザのアクションは上述したものに限定されず、上述した動作以外の様々な動作も含むものとする。javascriptによりユーザのアクションが検知されると、アクション情報およびウエブサーバ30で暗号化されたユーザの個人情報、商品情報等がチャットサーバ50に送信される。
【0065】
ユーザ端末10とチャットサーバ50とが通信可能な状態となっているときに(図11のステップS1の「YES」)、チャットサーバ50の受付手段52がアクション情報等を受け付けると(図11のステップS2の「YES」)、受け付けたアクション情報等を予め定めたプレ入力生成情報に基づきプレ入力文を生成し、プレ入力文をベクトル化する旨の指令をチャットサーバ50の送信手段56が言語モデルサーバ60に送信する(図11のステップS3)。言語モデルサーバ60の受付手段62が指令を受け付けると、回答生成部63は、プレ入力文をベクトル化することによりベクトル値を得る。言語モデルサーバ60の送信手段64は、回答生成部63により生成されたベクトル情報(具体的には、ベクトル値)をチャットサーバ50に送信する。このことにより、チャットサーバ50の受付手段52がベクトル情報を受け付けると(図11のステップS4)、送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成されたプレ入力文のベクトル値に近似するベクトル値を第1データベースサーバ70から検索するためのベクトル検索リクエストを第1データベースサーバ70に送信する(図11のステップS5)。第1データベースサーバ70の受付手段72がチャットサーバ50からベクトル検索リクエストを受け付けると、記憶部78に記憶されているベクトル値のうち、受け付けたベクトル検索リクエストにおけるベクトル値に近似するものを抽出し、この近似値に対応するベース回答を第1データベースサーバ70の送信手段73がチャットサーバ50に送信する。このことにより、チャットサーバ50の受付手段52は、言語モデルサーバ60から送信されたベクトル値に近似するベース回答を第1データベースサーバ70から受け付ける(図11のステップS6)。なお、他の態様として、javascriptにより検知されるユーザのアクションやチャットボット画面でユーザにより入力される質問の内容から、ベース回答に必要な情報をチャットサーバ50の制御部51が予め定めたプレ入力生成情報に基づいて判断し、ベース回答に必要な情報(暗号化されたユーザの個人情報や商品情報等)をユーザ端末10にリクエストして取得する構成としてもよい。プレ入力生成情報は、受け付けたアクションに基づきプレ入力文を生成するために必要なルール等を含む情報である。例えば、プレ入力生成情報は、受け付けたアクションが「アプリケーション画面に表示される画像をユーザが選択してチャットボット画面へ画像をドロップするアクション」であったとき、当該アクション内容から「{画像}の情報を教えてほしい」という予め定めた文章を読み出した上で、ドロップされた画像のメタデータ(例えば、パーツ名称A)を取得して文章に組み合わせ、「パーツ名称Aの情報を教えてほしい」というプレ入力文を生成するルールである。なお、情報はルールベースモデルであってもよいし、機械学習モデルであってもよい。例えば、予め大規模言語モデルに「画像をドロップするアクションはユーザが当該画像の情報を知りたがっていると判定する」と記憶させておき、大規模言語モデルに「アクション内容(ユ―ザが画像をドロップするアクションを行った)、アクション内容にドロップした画像のメタデータは“パ―ツ名称A”である。ユーザの想定質問を生成しなさい」という入力を行うことにより、プレ入力文を生成するルールとしてもよい。
【0066】
また、チャットサーバ50において、制御部51は、チャットボットのサービスの提供を行う事業者(管理者)により発行される暗号鍵により、暗号化された情報の復号化を行う(図11のステップS7)。このようにして、ユーザ情報取得手段53は、ユーザの個人情報を取得する。なお、ユーザ端末10で実行されるjavascriptによりユーザ端末10自体のスペック等の情報が取得され、取得された情報がjavascriptによりユーザ端末10からチャットサーバ50に送信されることによって、ユーザ情報取得手段53がユーザ端末10自体のスペック等の情報を取得してもよい。そして、入力文生成手段54は、取得したベース回答、アクション情報および復号化された情報等に基づいて言語モデルサーバ60への入力文を生成する(図11のステップS8)。送信手段56は、入力文生成手段54により生成された入力文を言語モデルサーバ60に送信する(図11のステップS9)。言語モデルサーバ60の受付手段62が入力文を受け付けると、回答生成部63は、入力文に対応する回答を生成し、送信手段64は、回答生成部63により生成された回答をチャットサーバ50に送信する。このようにして、受付手段52が言語モデルサーバ60から回答を受け付けると、回答取得手段55は、入力文生成手段54により生成された入力文に対応する、言語モデルサーバ60による回答を取得する(図11のステップS10)。そして、チャットサーバ50の送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成された回答情報の表示指示をユーザ端末10に送信する(図11のステップS11)。このことにより、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトのチャットボット画面に、言語モデルサーバ60により生成された回答が表示される。
【0067】
このようなシステム1の動作の具体的な例について、図12乃至図16に示すユーザ端末10の表示部13における表示画面を用いてより詳細に説明する。
【0068】
まず、チャットボット画面でユーザが何も質問文等を入力しなくてもjavascriptにより検知される第1アクションの例について説明する。図12は、ユーザ端末10の表示部13に、ウエブサーバ30により提供されるウエブサイトとして電化製品やその部品をユーザが購入するためのECサイトが表示されているときの表示画面を示す図である。このような表示画面における左側の領域13aは、購入可能な電化製品やその部品の品名、型番、画像13c、スペック等が表示されるアプリケーション画面であり、図12に示す表示画面における右側の領域13bは、チャットボット画面である。なお、上述したように、このようなチャットボット画面は、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトでユーザがチャットボットの利用に同意しない場合は表示されない。なお、ユーザがチャットボットの利用に同意しない場合にはユーザにより行われるアクションを検知せず、ユーザ端末50により入力されたユーザの質問文に対し、第1データベースサーバ70や後述する第3データベースサーバ90に記憶されている情報のみに基づいて回答するよう(すなわち、第2データベースサーバ40に記憶されている情報は使用しないで回答するよう)チャットボットが起動されるようになる。ウエブサイトにチャットボット画面が表示されている場合は、ユーザは操作部14によりチャットボット画面に質問を入力可能となる。例えば、アプリケーション画面に表示される電化製品やその部品の詳細な情報を尋ねる質問をユーザが操作部14によりチャットボット画面に入力すると、入力された質問に対する回答がチャットボット画面に表示される。図12に示すようなウエブサイトでユーザがマイページにログインすると、このユーザの個人情報や商品情報等がウエブサーバ30により暗号化され、暗号化された情報がウエブサーバ30からユーザ端末10に送信されることによりユーザ端末10の記憶部18で一時的に保存される。
【0069】
また、図12に示すようなユーザ端末10の表示部13の画面においてユーザがアプリケーション画面に表示されている電化製品やその部品の画像13cをカーソルで選択してチャットボット画面にドロップすると、このような動作が第1アクション情報としてjavascriptにより検知される。そして、javascriptが第1アクション情報に基づいてチャットサーバ50に送信する情報を判定し、第1アクション情報に基づくアクション情報、画像13cの情報、および暗号化された個人情報や商品情報等がユーザ端末10からチャットサーバ50に送信される。なお、画像13cの情報とは、画像13cに付与されているメタデータ(例えば、画像13cのタイトルや説明文)を含む。また、暗号化された個人情報には、ユーザの過去の電化製品や部品の購入履歴が含まれる。また、暗号化された商品情報には、アプリケーション画面に表示されている商品のスペックや価格等の情報が含まれる。また、ユーザ端末10で実行されるjavascriptによりユーザ端末10自体のスペック等の情報が取得され、取得された情報がjavascriptによりユーザ端末10からチャットサーバ50に送信されることによって、ユーザ端末10自体のスペック等の情報がユーザ情報取得手段53により取得される。
【0070】
チャットサーバ50の受付手段52がアクション情報等をユーザ端末10から受け付けると、送信手段56は、受付手段52が受け付けたアクション情報等(具体的には、アプリケーション画面に表示されている電化製品やその部品の画像13cをカーソルで選択してチャットボット画面にドロップするという動作、画像13cの情報および画像13cに対応する商品の識別情報)とプレ入力生成情報に基づき生成されたプレ入力文(例えば、「画像13cのスペックを知りたい」という文章)をベクトル化する旨の指令をチャットサーバ50の送信手段56が言語モデルサーバ60に送信する。言語モデルサーバ60の受付手段62が指令を受け付けると、回答生成部63は、アクション情報等に基づき生成されたプレ入力文をベクトル化することによりベクトル値を得る。その後、チャットサーバ50の受付手段52がベクトル情報としてベクトル値を受け付けると、送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成されたベクトル値に近似するベクトル値を第1データベースサーバ70から検索するためのベクトル検索リクエストを第1データベースサーバ70に送信する。第1データベースサーバ70の受付手段72がチャットサーバ50からベクトル検索リクエストを受け付けると、記憶部78に記憶されているベクトル値のうち、受け付けたベクトル検索リクエストにおけるベクトル値に近似するものを抽出し、この近似値に対応するベース回答を第1データベースサーバ70の送信手段73がチャットサーバ50に送信する。ここで、近似値に対応するベース回答として、例えば、「チャットボット画面にドロップした画像13cに対応する商品のスペックはAである」という回答が得られる。
【0071】
また、チャットサーバ50において、制御部51は、チャットボットのサービスの提供を行う事業者(管理者)により発行される暗号鍵により、暗号化された情報の復号化を行う。また、入力文生成手段54は、取得したベース回答(具体的には、チャットボット画面にドロップした画像13cに対応する商品のスペック)、画像13cの情報、アクション情報および復号化された情報(具体的には、商品情報等)に基づいて、予め定めた入力生成情報に基づき言語モデルサーバ60への入力文(例えば、『ユーザは「画像13cのスペックを知りたい」、「画像13cに対応する商品のスペックはAである」「ユーザは過去に商品Bを購入している」、という情報からユーザへの回答を生成しなさい』)を生成する。入力生成情報は、受け付けたアクションに基づき入力文を生成するために必要なルール等を含む情報である。例えば、入力生成情報は、受け付けたアクションが「アプリケーション画面に表示される画像をユーザが選択してチャットボット画面へ画像をドロップするアクション」であったとき、当該アクション内容から「{画像}の情報を教えてほしい」という予め定めた文章を読み出した上で、ドロップされた画像のメタデータ(例えば、パーツ名称A)を取得して文章に組み合わせ、「パーツ名称Aの情報を教えてほしい」という入力文を生成するルールである。送信手段56が、入力文生成手段54により生成された入力文を言語モデルサーバ60に送信すると、言語モデルサーバ60の回答生成部63は、入力文に対応する回答を生成し、送信手段64は、回答生成部63により生成された回答をチャットサーバ50に送信する。そして、チャットサーバ50の送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成された回答情報の表示指示をユーザ端末10に送信する。このことにより、図13に示すように、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトのチャットボット画面に、言語モデルサーバ60により生成された回答が表示される。具体的には、チャットボット画面にドロップした画像13cに対応する商品のスペックとユーザ端末10自体のスペックとを比較した回答がチャットボット画面に表示される。また、チャットボット画面には、更に、言語モデルサーバ60において、ユーザ端末10のスペックでも動作する部品を複数紹介するページを表示させるか否かの選択をユーザに対して行うメッセージが作成され、作成されたメッセージがチャットボット画面に表示される(図13の参照符号13d参照)。このことにより、ユーザはチャットボット画面においてユーザ端末10のスペックでも動作する部品を複数紹介するページを表示させるか否かを選択することができるようになる。ここで、ユーザがユーザ端末10のスペックでも動作する部品を複数紹介するページを表示させることを選択すると、図14に示すように、チャットボット画面においてこのような部品を複数紹介するページ13eが表示される。
【0072】
また、図12図14に示すようなユーザ端末10の表示部13の画面において、ユーザがアプリケーション画面に表示されている特定の文字(例えば、「コアブロック」という文字)をドラッグすると、このような動作が第1アクション情報としてjavascriptにより検知される。そして、アクション情報および暗号化された個人情報や商品情報等がユーザ端末10からチャットサーバ50に送信される。チャットサーバ50の受付手段52がアクション情報等をユーザ端末10から受け付けると、送信手段56は、受付手段52が受け付けたアクション情報等(具体的には、ユーザがアプリケーション画面に表示されている特定の文字をドラッグしたという情報、およびドラッグされた文字の内容)をベクトル化する旨の指令をチャットサーバ50の送信手段56が言語モデルサーバ60に送信する。言語モデルサーバ60の受付手段62が指令を受け付けると、回答生成部63は、アクション情報等をベクトル化することによりベクトル値を得る。その後、チャットサーバ50の受付手段52がベクトル情報としてベクトル値を受け付けると、送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成されたベクトル値に近似するベクトル値を第1データベースサーバ70から検索するためのベクトル検索リクエストを第1データベースサーバ70に送信する。第1データベースサーバ70の受付手段72がチャットサーバ50からベクトル検索リクエストを受け付けると、記憶部78に記憶されているベクトル値のうち、受け付けたベクトル検索リクエストにおけるベクトル値に近似するものを抽出し、この近似値に対応するベース回答を第1データベースサーバ70の送信手段73がチャットサーバ50に送信する。ここで、近似値に対応するベース回答として、例えば、ドラッグされた文字の解説を行うとともに、ユーザ端末10自体のドラッグされた文字に関するスペックの情報を取得するという回答が得られる。
【0073】
そして、チャットサーバ50において、制御部51は、チャットボットのサービスの提供を行う事業者(管理者)により発行される暗号鍵により、暗号化された情報の復号化を行う。また、入力文生成手段54は、取得したベース回答(具体的には、ドラッグされた文字の解説を行うとともに、ユーザ端末10自体のドラッグされた文字に関するスペックの情報を取得すること)、アクション情報および復号化された情報(具体的には、商品情報等)に基づいて、言語モデルサーバ60への入力文を生成する。送信手段56が、入力文生成手段54により生成された入力文を言語モデルサーバ60に送信すると、言語モデルサーバ60の回答生成部63は、入力文に対応する回答を生成し、送信手段64は、回答生成部63により生成された回答をチャットサーバ50に送信する。そして、チャットサーバ50の送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成された回答情報の表示指示をユーザ端末10に送信する。このことにより、図15に示すように、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトのチャットボット画面に、言語モデルサーバ60により生成された回答が表示される。具体的には、ドラッグされた文字の解説を行うとともに、ユーザ端末10自体のドラッグされた文字に関するスペックの情報およびアプリケーション画面に表示されている商品におけるドラッグされた文字に関するスペックとを比較した回答がチャットボット画面に表示される。
【0074】
次に、チャットボット画面でユーザにより所定の動作が行われた後にチャットボット画面でユーザが質問文等を入力することによってjavascriptにより検知される第2アクションの例について説明する。図16は、ユーザ端末10の表示部13に、ウエブサーバ30により提供されるウエブサイトとして宿泊施設の予約を行うための予約サイトが表示されているときの表示画面を示す図である。このような表示画面における左側の領域13aは、予約可能な宿泊施設名や宿泊施設の解説文、宿泊金額、住所、地図等が表示されるアプリケーション画面であり、図16に示す表示画面における右側の領域13bは、チャットボット操作用の画面でありアプリケーション画面とは異なるチャットボット画面である。なお、上述したように、このようなチャットボット画面は、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトでユーザがチャットボットの利用に同意しない場合は表示されない。ウエブサイトにチャットボット画面が表示されている場合は、ユーザは操作部14によりチャットボット画面に質問を入力可能となる。図16に示すようなウエブサイトでユーザがマイページにログインすると、このユーザの個人情報や宿泊施設のサービス情報等がウエブサーバ30により暗号化され、暗号化された情報がウエブサーバ30からユーザ端末10に送信されることによりユーザ端末10の記憶部18で一時的に保存される。
【0075】
図16に示すようなユーザ端末10の表示部13の画面においてユーザが特定の宿泊施設のペーシを表示させるとともにチャットボット画面で「予約したい」という文章を入力すると、このような動作が第2アクション情報としてjavascriptにより検知される。そして、アクション情報および暗号化された個人情報やサービス情報等がユーザ端末10からチャットサーバ50に送信される。なお、暗号化された個人情報には、ユーザの過去の宿泊施設の利用履歴が含まれる。また、暗号化されたサービス情報には、アプリケーション画面に表示されている宿泊施設の解説文の内容や宿泊金額、住所等の情報が含まれる。チャットサーバ50の受付手段52がアクション情報等をユーザ端末10から受け付けると、送信手段56は、受付手段52が受け付けたアクション情報等(ユーザが特定の宿泊施設のペーシを表示させるとともにチャットボット画面で「予約したい」という文章を入力する動作)をベクトル化する旨の指令をチャットサーバ50の送信手段56が言語モデルサーバ60に送信する。言語モデルサーバ60の受付手段62が指令を受け付けると、回答生成部63は、アクション情報等をベクトル化することによりベクトル値を得る。その後、チャットサーバ50の受付手段52がベクトル情報としてベクトル値を受け付けると、送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成されたベクトル値に近似するベクトル値を第1データベースサーバ70から検索するためのベクトル検索リクエストを第1データベースサーバ70に送信する。第1データベースサーバ70の受付手段72がチャットサーバ50からベクトル検索リクエストを受け付けると、記憶部78に記憶されているベクトル値のうち、受け付けたベクトル検索リクエストにおけるベクトル値に近似するものを抽出し、この近似値に対応するベース回答を第1データベースサーバ70の送信手段73がチャットサーバ50に送信する。ここで、近似値に対応するベース回答として、例えば、アプリケーション画面に表示されている宿泊施設を予約したいか、ユーザの過去の宿泊施設の利用履歴に基づいて提案される宿泊施設を予約したいか、どちらでもないかをユーザに選択させるという回答が得られる。
【0076】
また、チャットサーバ50において、制御部51は、チャットボットのサービスの提供を行う事業者(管理者)により発行される暗号鍵により、暗号化された情報の復号化を行う。また、入力文生成手段54は、取得したベース回答(アプリケーション画面に表示されている宿泊施設を予約したいか、ユーザの過去の宿泊施設の利用履歴に基づいて提案される宿泊施設を予約したいか、どちらでもないかをユーザに選択させるという回答)、アクション情報および復号化された情報(具体的には、ユーザの過去の宿泊施設の利用履歴やアプリケーション画面に表示されている宿泊施設のサービス情報等)に基づいて、言語モデルサーバ60への入力文を生成する。送信手段56が、入力文生成手段54により生成された入力文を言語モデルサーバ60に送信すると、言語モデルサーバ60の回答生成部63は、入力文に対応する回答を生成し、送信手段64は、回答生成部63により生成された回答をチャットサーバ50に送信する。そして、チャットサーバ50の送信手段56は、言語モデルサーバ60により生成された回答情報の表示指示をユーザ端末10に送信する。このことにより、図16に示すように、ユーザ端末10の表示部13に表示されるウエブサイトのチャットボット画面に、言語モデルサーバ60により生成された回答が表示される。具体的には、アプリケーション画面に表示されている宿泊施設を予約したいか、ユーザの過去の宿泊施設の利用履歴に基づいて提案される宿泊施設を予約したいか、どちらでもないかをユーザに選択させる選択肢13fがチャットボット画面に表示される。このことにより、ユーザはチャットボット画面においてアプリケーション画面に表示されている宿泊施設を予約したいか、ユーザの過去の宿泊施設の利用履歴に基づいて提案される宿泊施設を予約したいか、どちらでもないかを選択することができるようになる。ここで、ユーザが過去の宿泊施設の利用履歴に基づいて提案される宿泊施設を予約したいことを選択すると、図16に示すように、チャットボット画面において、復号化された情報に基づいて、この宿泊施設の予約を行うためのメッセージ(例えば、予約日を確認するメッセージ)が表示される。
【0077】
このように、図16に示すようなユーザ端末10の表示部13の画面では、入力文生成手段54は、アクションに応じた入力文(例えば、「キラナガーデンを予約したい」「ベイサイドガーデンを予約したい」等)を複数生成し、生成された複数の入力文をユーザ端末10に表示させることにより複数の入力文から一の入力文を選択可能または新たな入力文をユーザ端末10で作成可能となっている。このことにより、ユーザは複数の入力文から一の入力文を選択したり新たな入力文を作成したりすることにより、チャットボットによってより適切な回答を得ることができるようになる。
【0078】
〔本実施の形態の構成および作用のまとめ〕
以上のような構成からなる本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、ウエブサーバ30とチャットサーバ50とを組み合わせたシステム1および情報処理方法によれば、プログラムは、チャットサーバ50の制御部51を受付手段52と、入力文生成手段54と、回答取得手段55と、送信手段56として機能させる。受付手段52は、ユーザ端末10において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面でありアプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける。入力文生成手段54は、受付手段52が受け付けたアクション情報に基づいて、アクションに応じた入力文を生成し、回答取得手段55は、入力文生成手段54により生成された入力文に対する回答の情報を取得する。送信手段56は、回答取得手段55により取得された回答をチャットボット画面に表示するための表示情報をユーザ端末10に送信する。このようなプログラム、チャットサーバ50、システム1および情報処理方法によれば、ユーザのアクションに応じた情報に基づく入力文を作成することにより、回答の柔軟性を高めることができる。より詳細には、従来のチャットボットは、ユーザによる入力文と回答との組み合わせを記憶するデータベースに基づく回答しか行うことができず、回答の柔軟性が低いという問題があったが、本実施の形態のプログラム、チャットサーバ50、システム1および情報処理方法では、入力文の作成を行うにあたりアプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を参照することができるため、ユーザによる入力文と回答との組み合わせを記憶するデータベースに基づく回答を行う場合と比較して、回答の柔軟性を高めることができる。
【0079】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、上述したように、回答取得手段55は、入力文生成手段54により生成された入力文を言語モデルサーバ60に送信し、言語モデルサーバ60により演算された入力文に対する回答を言語モデルサーバ60から受け付けることにより回答の情報を取得するようになっている。このことにより、言語モデルサーバ60を利用することによって入力文に対する回答の精度を高めることができる。なお、本実施の形態の他の態様では、大規模言語モデルとしての言語モデルサーバ60がチャットサーバ50とは別に設けられるのではなく、大規模言語モデルがチャットサーバ50の内部に設けられていてもよい。また、回答取得手段55は、入力文生成手段54により生成された入力文を言語モデルサーバ60に送信し、言語モデルサーバ60により演算された入力文に対する回答を言語モデルサーバ60から受け付けることにより回答の情報を取得することに限定されることはない。ユーザのアクションに応じた情報に基づく入力文を作成するのであれば、この入力文から、言語モデルサーバ60に入力文を入力する以外の方法で回答が得られるようになっていてもよい。
【0080】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、上述したように、ユーザ端末10においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされるとユーザ端末10におけるユーザにより行われるアクションを検知するアクション検知プログラムがユーザ端末10で実行されるようになっており、アクション検知プログラムにより検知された、アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報がユーザ端末10からチャットサーバ50に送信されるようになっている。このことにより、アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションをアクション検知プログラムによって確実に検知することができるようになる。なお、本実施の形態では、アクション検知プログラムはjavascriptに限定されることはなく、他の様々なプログラムを用いてもよい。
【0081】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、上述したように、アクションは、ユーザがアプリケーション画面に表示されている画像を選択してチャットボット画面にドロップするアクション(第1アクション)であり、入力文生成手段54は、ドロップするアクションを検知した場合にドロップされた画像とアクション情報とに基づき生成されたプレ入力文に対するベース回答を取得し、ベース回答およびアクション情報に基づいて入力文を生成する。このことにより、入力文生成手段54は入力文を精度良く生成することができる。なお、上述したように、ドロップされた画像に基づくとは、この画像に付与されているメタデータ(画像のタイトルや説明文)に基づくことを意味する。また、入力文は、チャットサーバ50から言語モデルサーバ60に送信されるものであり、プレ入力文は、入力文を作成するためにチャットサーバ50から第1データベースサーバ70に送信されるものである。
【0082】
また、この際に、入力文生成手段54は、ドロップするアクションを検知した場合にドロップされた画像とアクション情報とに基づき生成されたプレ入力文を第1データベースサーバ70に送信し、前記第1データベースサーバ70により抽出されたプレ入力文に対するベース回答を第1データベースサーバ70から受け付けることによりベース回答の情報を取得する。この場合には、第1データベースサーバ70に記憶されているベース回答を用いることによって入力文生成手段54は入力文を更に精度良く生成することができる。
【0083】
また、送信手段56は、入力文生成手段54により取得されたベース回答の承認を求める指示をユーザ端末10に送信し、入力文生成手段54は、ベース回答の承認に関する情報をユーザ端末10から受け付けると、承認が得られたベース回答およびアクション情報に基づいて入力文を生成するようになっていてもよい。この場合は、ベース回答についてユーザの承認を得ることにより、入力文生成手段54は入力文を更に精度良く生成することができる。
【0084】
また、上述したように、入力文生成手段54は、更にユーザ端末10のスペック情報を取得し、ベース回答およびアクション情報に加えてスペック情報も参照して入力文を生成してもよい。この場合は、ユーザ端末10のスペック情報を参照することにより、入力文生成手段54は入力文を更に精度良く生成することができる。
【0085】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、上述したように、アクションは、ユーザがアプリケーション画面に表示されている情報を格納している第2データベースサーバ40へアクセスするアクション(第2アクション)であり、入力文生成手段54は、ユーザがチャットボット画面に入力した内容に基づきアクセスするアクションに関するアクション情報およびアクセス先の第2データベースサーバ40に記憶されている情報を取得し、ユーザが入力した内容、アクション情報およびアクセス先の第2データベースサーバ40に記憶されている情報に基づき入力文を生成する。この場合は、第2データベースサーバ40に記憶されている情報を参照することにより、入力文生成手段54は入力文をより精度良く生成することができる。
【0086】
また、この際に、アクションの種類に応じて、複数の種類の第2データベースサーバ40のうちアクセスする第2データベースサーバ40の種類が決まるようになっていてもよい。この場合には、ユーザ端末10におけるユーザのアクションに対応する第2データベースサーバ40から情報を取得することにより、取得される情報をより適切なものとすることができる。
【0087】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、上述したように、プログラムは制御部51をユーザ情報取得手段53として更に機能させ、ユーザ情報取得手段53は、ユーザ端末10からユーザに関する情報を取得し、入力文生成手段54は、受付手段52が受け付けたアクション情報に加え、ユーザ情報取得手段53により取得されたユーザに関する情報も参照してアクションに応じた入力文を生成してもよい。この場合は、ユーザ情報取得手段53により取得されたユーザに関する情報を参照することにより、入力文生成手段54は入力文をより精度良く生成することができる。
【0088】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、上述したように、入力文生成手段54は、アクションに応じた入力文を複数生成し、生成された複数の入力文をユーザ端末10に表示させることにより複数の入力文から一の入力文を選択可能または新たな入力文をユーザ端末10で作成可能となっている。このことにより、ユーザは複数の入力文から一の入力文を選択したり新たな入力文を作成したりすることにより、チャットボットによってより適切な回答を得ることができるようになる。
【0089】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、ユーザ端末10においてチャットボットの利用に同意する旨の入力がなされるとユーザ端末10におけるユーザにより行われるチャットボットへの入力以外のアクションを検知するアクション検知プログラム(例えば、javascript)がユーザ端末10で実行されるようになっており、アクション検知プログラムにより検知された、ユーザにより行われたチャットボットへの入力以外のアクションに関するアクション情報がユーザ端末10からチャットサーバ50に送信されるようになっている。このようなプログラム、チャットサーバ50、システム1および情報処理方法でも、ユーザのアクションに応じた情報に基づく入力文を作成することにより、回答の柔軟性を高めることができる。
【0090】
〔本実施の形態の他の態様〕
なお、本実施の形態に係るプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0091】
例えば、上記の説明では、回答取得手段55は、入力文生成手段54により生成された入力文を言語モデルサーバ60に送信し、言語モデルサーバ60により演算された入力文に対する回答を言語モデルサーバ60から受け付けることにより回答の情報を取得するようになっているが、本実施の形態はこのような態様に限定されることはない。他の態様として、設定入力文および設定回答のデータが関連付けられて記憶されている第3データベースサーバ90がチャットサーバ50に通信可能となるよう接続されていてもよい。そして、回答取得手段55は、第3データベースサーバ90に対して入力文生成手段54により生成された入力文を送信し、第3データベースサーバ90に記憶されている設定入力文および設定回答のデータに基づいて抽出された入力文に対応する回答を第3データベースサーバ90から受け付けることにより、回答の情報を取得するようになっていてもよい。また、他の態様として、第3データベースサーバ90からチャットサーバ50に送られた回答をそのままユーザ端末10に送信してチャットボットに表示させるのではなく、第3データベースサーバ90からチャットサーバ50に送られた回答およびユーザ端末10からチャットサーバ50に送信されたユーザによる質問文を言語モデルサーバ60に送信してもよい。この場合、言語モデルサーバ60が、ユーザによる質問文および第3データベースサーバ90から得られた回答に基づいて回答を生成し、言語モデルサーバ60により生成された回答がチャットサーバ50からユーザ端末10に送信されてチャットボットに表示される。
【0092】
また、更に他の態様として、チャットサーバ50の記憶部58に、設定入力文および設定回答のデータが関連付けられて記憶されており、回答取得手段55は、記憶部58に記憶されている設定入力文および設定回答のデータに基づいて、入力文に対応する回答の情報を取得するようになっていてもよい。
【0093】
また、入力文生成手段54による入力文の生成方法は、上述したような第1データベースサーバ70の記憶部78に記憶されているベクトル情報を用いる方法に限定されることはない。入力文生成手段54による入力文の生成方法として、受付手段52が受け付けたアクション情報に基づくものであれば、他の様々な方法を用いることができる。
【0094】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(具体的には、チャットサーバ50)、システム1および情報処理方法においては、プログラムは制御部51を学習手段57として更に機能させるようになっていてもよい。例えば管理者が所持するパーソナルコンピュータ等の管理者端末80にて、表示部(図示せず)に表示されるウエブサイトで管理者がマイページではなく管理用ページに管理者アカウントでログインした場合、学習手段57によって、チャットボットで入力文に対する回答を学習させることができるようになる。具体的には、チャットサーバ50の学習手段57は、受付手段52が受け付けたアクション情報におけるアクションの内容に対する入力文の内容を問い合わせる指示を管理者端末80に送信し、管理者端末80から受け付けた入力文の内容をアクションの内容に関連付けることにより学習を行う。そして、入力文生成手段54は、受付手段52がアクション情報を受け付けると、学習手段57により行われた学習の内容に基づいて、アクションに応じた入力文を生成する。この場合でも、管理者端末80から受け付けた入力文の内容をアクションの内容に関連付けることにより学習を行うことによって、精度の高い入力文を入力文生成手段54が生成することができるようになるため、回答取得手段55は精度の高い回答を得ることができるようになる。
【0095】
また、更に他の態様として、ユーザ端末10の表示部13に表示されるブラウザ等で行われるアクションの代わりに、またはユーザ端末10の表示部13に表示されるブラウザ等で行われるアクションに加えて、ユーザ端末10を操作するユーザの実際のアクション動作(例えば、顔の向きを変える、目をつぶる、声を発する等)が検知され、この検知されたアクション情報がユーザ端末10からチャットサーバ50に送信されることによって、入力文生成手段54がアクション情報に基づいてアクションに応じた入力文を生成し、回答取得手段55が、入力文生成手段54により生成された前記入力文に対する回答の情報を取得するようになっていてもよい。このようなユーザ端末10を操作するユーザの実際のアクションは、ユーザ端末10の撮像部15やマイク16等により検知される。この場合は、ユーザ端末10の表示部13に表示されるブラウザ等で行われるアクション以外にも、ユーザ端末10を操作するユーザの実際のアクション動作に基づいて、チャットボットでユーザは回答を得ることができるため、チャットボットの利便性をより向上させることができる。
【符号の説明】
【0096】
1 システム
10 ユーザ端末
11 制御部
11a バス
13 表示部
14 操作部
15 撮像部
16 マイク
18 記憶部
19 通信部
20 タグ管理サーバ
21 制御部
21a バス
22 受付手段
23 送信手段
28 記憶部
29 通信部
30 ウエブサーバ
31 制御部
31a バス
32 受付手段
33 送信手段
38 記憶部
39 通信部
40 第2データベースサーバ
41 制御部
41a バス
42 受付手段
43 送信手段
48 記憶部
49 通信部
50 チャットサーバ
51 制御部
51a バス
52 受付手段
53 ユーザ情報取得手段
54 入力文生成手段
55 回答取得手段
56 送信手段
57 学習手段
58 記憶部
59 通信部
60 言語モデルサーバ
61 制御部
61a バス
62 受付手段
63 回答生成部
64 送信手段
68 記憶部
69 通信部
70 第1データベースサーバ
71 制御部
71a バス
72 受付手段
73 送信手段
78 記憶部
79 通信部
80 管理者端末
90 第3データベースサーバ
【要約】
【課題】ユーザのアクションに応じた情報に基づく入力文を作成することにより、回答の柔軟性を高めることができるプログラム、コンピュータ、システムおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】受付手段52は、ユーザ端末10において表示されるアプリケーション画面と、チャットボット操作用の画面でありアプリケーション画面とは異なるチャットボット画面とのうち、アプリケーション画面においてユーザにより行われたアクションに関するアクション情報を受け付ける。入力文生成手段54は、受付手段52が受け付けたアクション情報に基づいて、アクションに応じた入力文を生成する。回答取得手段55は、入力文生成手段54により生成された入力文に対する回答の情報を取得する。
【選択図】図11
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16