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特許7542958画像情報読取り装置、画像情報検査装置及び画像形成システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】画像情報読取り装置、画像情報検査装置及び画像形成システム
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/191 20060101AFI20240826BHJP
   B41J 29/393 20060101ALI20240826BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20240826BHJP
   G03G 21/16 20060101ALI20240826BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20240826BHJP
   H04N 1/04 20060101ALI20240826BHJP
【FI】
H04N1/191
B41J29/393 105
G03G21/00 384
G03G21/00 530
G03G21/16 161
H04N1/00 002A
H04N1/00 519
H04N1/12 Z
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2020018270
(22)【出願日】2020-02-05
(65)【公開番号】P2021125802
(43)【公開日】2021-08-30
【審査請求日】2023-01-18
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】奥田 和久
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 潔
(72)【発明者】
【氏名】遠藤 道昭
【審査官】鈴木 肇
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-094884(JP,A)
【文献】特開2019-084800(JP,A)
【文献】特開2014-090277(JP,A)
【文献】特開2012-039207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B41J 29/00-29/70
G03G 13/00
G03G 13/34-15/00
G03G 15/36
G03G 21/00-21/02
G03G 21/14-21/20
H04N 1/00- 1/207
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準となる画像情報と所定の画像情報とを比較して画像の欠陥有無を判定する判定手段を備えた画像情報検査装置に読み取った画像データを出力する画像情報読取り装置において、
長手方向の側端面に穴を備え、読取りガラスを一体として備えた画像読取デバイスと、
前記画像読取デバイスの側端面の穴に嵌合するピンを備え、前記画像読取デバイスを支持するホルダと、
前記ホルダに支持された外部読取ガラスと、を有し、
前記ホルダは、前記外部読取ガラスの厚さ方向における一方の面に接する支持部と、前記外部読取ガラスの他方の面に接する押え部とを備え、前記支持部と前記押え部とによって、前記画像読取デバイスに対して間隙を空けた位置で前記外部読取ガラスを支持し、
前記画像読取デバイスは前記外部読取ガラス越しにシートの画像を読み取り、
前記画像情報読取り装置は、さらに、前記ホルダによって互いに間隔を空けて設けられた前記外部読取ガラスと前記画像読取デバイスの間の空間を塞ぐ防塵部材を備えることを特徴とする画像情報読取り装置。
【請求項2】
前記防塵部材は、前記画像読取デバイスと前記外部読取ガラスとの間に挟持される弾性部材を有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の画像情報読取り装置。
【請求項3】
前記画像読取デバイスは、焦点が前記外部読取ガラスの外部に位置するCISである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の画像情報読取り装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像情報読取り装置と、
前記画像情報読取り装置が読取った画像情報と基準となる画像情報とを比較して画像の欠陥有無を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする画像情報検査装置。
【請求項5】
シートに画像を形成する画像形成装置と、
シート搬送方向において前記画像形成装置の下流側に設けられ、前記画像形成装置によって画像が形成されたシート上の画像を読み取る請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像情報読取り装置と、
前記画像情報読取り装置が読取った画像情報と基準となる画像情報とを比較して画像の欠陥有無を判定する判定手段を有する画像情報検査装置と、
を備えることを特徴とする画像形成システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシートに印刷された画像の欠陥の有無を判定するために画像情報を読み取る画像情報読取り装置と、それを備えた画像情報検査装置及び画像形成システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタなどの画像形成装置が作製した印刷物の画像を読み取って、得られた画像データに基づいて印刷物の欠陥有無を判定する技術が知られている。
【0003】
また、欠陥有りと判定された印刷物を正常印刷物と仕分けるために、欠陥印刷物を正常印刷物とは異なる排紙先に排出する技術も知られている。
【0004】
特許文献1は、欠陥が無いと判定された正常印刷物が排出される複数の排紙トレイと、欠陥有りと判定された欠陥印刷物が排出される廃棄トレイと、複数の排紙トレイよりも上流側に退避領域を有する印刷物搬送路とを備え、ジョブを印刷し、印刷物を搬送しながら欠陥有無を判定する印刷システムである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-120264号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1においては、読取部250を構成する第1読取部251と、他方の面から画像を読み取る第2読取部252ではCIS等のような読取装置が用いられる。
【0007】
その読取装置の読取り面には検品装置内部の塵埃や読取り部に送られる用紙から発生する紙粉などが浮遊する空間に常時晒されている。
【0008】
また、CIS内部にはLEDなどの読取りのための発光素子を有しており、動作中の温度上昇を防ぐために送風ファンによる冷却が行われることもあり、それらにより読取り部に粉塵が運ばれ付着することもあり、画像欠陥判定が困難となる恐れがある。
【0009】
また読取りデバイスとしてよく用いられるCISには読取り面がガラス等の透過部を有するとともに、読取りの焦点がCIS外部に結像する外部焦点構造のものがある。こうした外部焦点方式のCISの場合、CISの焦点位置に送られるシートを案内しつつ、かつ読取り光を透過させるための外部ガラスをCISと間隙を設定して設ける構成をとることがある。
【0010】
ここでCIS等の画像読取りデバイスとその外部の焦点位置に精度よく配置された読取りガラスの構造は組立て精度の点から組立て後は外れないことが好ましい。
【0011】
これらの背景から本発明は読取りの焦点がCIS外部に結像する外部焦点式のCIS等の読取りデバイスを使用する方式の検品装置において、画像情報読取り装置内部の塵埃や読取り部に送られる用紙から発生する紙粉などが外部焦点構造のCIS等の画像読取りデバイスとその外部に位置する読取りガラスの間隙へ侵入することを抑制することが可能な画像情報読取り装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
基準となる画像情報と所定の画像情報とを比較して画像の欠陥有無を判定する判定手段を備えた画像情報検査装置に読み取った画像データを出力する画像情報読取り装置において、長手方向の側端面に穴を備え、読取りガラスを一体として備えた画像読取デバイスと、前記画像読取デバイスの側端面の穴に嵌合するピンを備え、前記画像読取デバイスを支持するホルダと、前記ホルダに支持された外部読取ガラスと、を有し、前記ホルダは、前記外部読取ガラスの厚さ方向における一方の面に接する支持部と、前記外部読取ガラスの他方の面に接する押え部とを備え、前記支持部と前記押え部とによって、前記画像読取デバイスに対して間隙を空けた位置で前記外部読取ガラスを保持し、前記画像読取デバイスは前記外部読取ガラス越しにシートの画像を読み取り、前記画像情報読取り装置は、さらに、前記ホルダによって互いに間隔を空けて設けられた前記外部読取ガラスと前記画像読取デバイスの間の空間を塞ぐ防塵部材を備える。
【発明の効果】
【0013】
画像情報読取り装置内部の塵埃や読取り部に送られる用紙から発生する紙粉などが外部焦点構造のCIS等の画像読取りデバイスとその外部に位置する読取りガラスの間隙へ侵入することを抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】画像形成システムの概略断面図
図2】CISユニットの詳細構成を示す斜視図
図3】CISユニットの詳細構成を示す側面図
図4】CISユニットの詳細構成を示す断面図
図5】画像形成システムのブロック図
図6】画像形成システムの動作を示すフローチャート図
図7】実施例2のCISユニットの詳細構成を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0015】
<実施例1>
本実施例では、本発明を適用した画像情報検査装置および画像形成システムの一つの形態について説明する。以下に本発明の実施例1について図1~6を用いて説明する。
【0016】
図1は、本実施形態の画像形成システムの断面図であり、シート搬送方向に沿った断面図である。本実施形態では、カラー電子写真プリンタを単に「プリンタ」という。ここで、シートは、トナー像が形成されるものである。シートの具体例として、普通紙、普通紙の代用品である樹脂製のシート状のもの、厚紙、オーバーヘッドプロジェクター用などがある。
【0017】
図1に示す画像形成装置500は、Y(イエロ)、M(マゼンタ)、C(シアン)、Bk(ブラック)の各色の画像形成部510を備えている。感光ドラム511は、帯電ローラ512によってあらかじめ帯電される。その後、感光ドラム511は、レーザスキャナ513によって、潜像を形成されている。潜像は、現像器514によってトナー像になる。感光ドラム511のトナー像は、像担持体である例えば中間転写ベルト531に順次転写される。
【0018】
一方、シートPは、給紙カセット520から、1枚ずつ送り出されてレジストローラ対523に送り込まれる。レジストローラ対523は、シートPを一旦受け止めて、シートが斜行している場合、真っ直ぐに直す。そして、レジストローラ対523は、中間転写ベルト531上のトナー像と同期を取って、シートを中間転写ベルト531と二次転写ローラ535との間に送り込む。中間転写ベルト上のカラーのトナー像は、転写体である例えば二次転写ローラ535によってシートPに転写される。その後、シートのトナー像は、シートPが定着装置100によって、加熱、加圧されることでシートに定着された後、本体排紙ローラ540により画像形成装置500に対してシート搬送方向の下流側に設けられる検品装置200の入口ローラ241に受け渡される。
【0019】
検品装置200では画像読取り部201を通過する際に印刷物であるシート上の画像を読取り、読み取った所定の画像データと予め登録しておいた基準となる画像データと比較することで画像欠陥の有無を判定する。ここで、画像読取部201は、画像情報読取り装置の一例であるまた、検品装置200は、画像情報読取り装置の一例であり、画像情報検査装置の一例である。
【0020】
画像読取り部201を通過したシートPは出口ローラ対240によって、検品装置200のシート搬送方向下流側に設けられる仕分け装置300に送られる。
【0021】
仕分け装置300では検品装置200から送られたシートPを入口ローラ対301で受け取り、搬送方向切替器302により欠陥印刷物として排出するための廃棄トレイ305への搬送路303か、正常印刷物として排出するための排紙トレイ306への搬送路303かを切り替える。
【0022】
次に検品装置200の画像読取り部201について述べる。図4に示すようにシートPが図1の入口ローラ241から矢印A方向に画像読取り部201内に送られる。
【0023】
画像読取り部201はシートPの下面に印刷された画像を読取るための下面読取りユニット251と、上面に印刷された画像を読取るための上面読取りユニット250からなる。
【0024】
上面読取りユニット250と下面読取りユニット251は全く同一構成のユニットであり、画像読取デバイスとしてのCIS203、外部読取ガラス204、防塵板206,207等からなるCISユニット202と、シートPを読取りガラス204の面に沿わせてスムーズに送るためのバッキングローラ205からなる。
【0025】
ここでは上面読取りユニット250側のCISユニットを202b、バッキングローラを205b、また下面読取りユニット251側のCISユニットを202a、バッキングローラを205aとしている。
【0026】
上面及び下面読取りユニットに共通するCIS203は既存のものでよく、図4の断面図として示した構造も一般的に知られたものを例としている。LED等の光源210,211から発した走査光がCIS203の読取り面側に一体として設けられた読取りガラス260を通して、図4の二点鎖線に示すように外部読取ガラス204の表面を通過するシートPの画像面で反射した後レンズ212によりラインセンサ213上に集光することにより検知される。
【0027】
CIS203は図2に示す読取り光の焦点距離L2の高さ位置で精度よく読取りを行うことができる。そのために図2,3に示すように長手方向の両端側面に読取り光の焦点高さ位置の基準となる基準穴203a,203bを有していて、その両端側面にCIS203を支持するためのCISホルダ220、221が固定されている。
【0028】
CISホルダ220、221は長手方向に対して対称形状となっていてCIS203の基準穴203a,203bに篏合し位置決めを行うための位置決めピン220c,221cが設けられている。
【0029】
CISホルダ220、221はともにCIS203の読取り光の焦点距離L2と一致する高さL1の位置に外部読取ガラス204の一方の面を固定するための外部読取りガラス支持部220a、221aと外部読取りガラス支持部220a、221aに対抗して外部読取ガラス204を挟み込んで固定、保持するための外部読取りガラス押え部220b、221bが設けられている。
【0030】
以上のようにCISホルダ220、221が長手方向両端から図2,3に示すようにCIS203と外部読取ガラス204をともに保持することにより、CIS203の読取り光の焦点距離L2が図3に示す焦点高さLとして保証されている。
【0031】
その際焦点高さLの位置はCIS203の外部に位置しているためCIS203と外部読取ガラス204との間に空間290が生じている。
【0032】
空間290の長手方向両端はCISホルダ220、221が塞いでいるが、CISホルダ220、221と直行する側の側面はそのままでは開放状態となるため塵埃が空間290内に入り込みCIS203と外部読取ガラス204の内側の表面に付着し汚してしまう恐れがある。汚れが付着するとCIS203に読取られ読取りデータとして残ってしまい、画像欠陥の判定に支障をきたしてしまう。
【0033】
そこで図2に示すようにCISホルダ220、221とともに空間290を塞ぐための防塵板206,207が図示しないネジなどによりCISホルダ220、221に固定されている。
【0034】
防塵板206,207は一般によく使用される鋼板や樹脂の板などでもよい。
【0035】
図2に示すCISユニット202の組立ては、前述の空間290内へ塵埃が入り込むことを嫌うためクリーンルームで行われることが好ましい。
【0036】
図3に示すようにバッキングローラ205の長手方向両端にはバッキングローラ突当てリング205c、205dがベアリング等の軸受により回転可能に嵌め込まれていてその外周は外部読取ガラス204のCIS203とは逆側即ちシートPが通過する面に図示しないバネにより付勢されている。
【0037】
バッキングローラ205のシートP通過部の外周径はバッキングローラ突当てリング205c、205dの外周径よりシートPの厚さ程の間隙Gが図3のように設定されている。バッキングローラ突当てリング205c、205dは外部読取ガラス204に突き当たっているため常に回転しないがベアリング等の軸受により回転自在なため、バッキングローラ205が図示しない駆動機構により軽い負荷で回転駆動可能である。
【0038】
間隙Gが設定されているためにシートPが通過していなくてもバッキングローラ205が読取りガラス204と摺擦することはない。そのためシステム稼働中はバッキングローラ205を常に回転駆動していても問題はない。
【0039】
前記の間隙Gは使用されるシートPの厚さをもとに設定されているが、Gが固定のものであれば可変機構は要らない。その場合仕様範囲内のなかで厚めのものに合わせて、Gを少し超える厚さのシートであれば、バッキングローラ205の付勢力に抗してGを僅かに押し広げるようにシートPは通過する。このときシートPの搬送力は図1の入口ローラ241によって与えられる。
【0040】
また薄めのシートはGの中で僅かに通過高さ位置に変動が生じるが、CIS203の仕様範囲内であれば問題はない。
【0041】
図5は本実施例の画像形成システム全体を示したブロック図である。カラー電子写真プリンタ(画像形成装置)500にはCPUとメモリを積んだ制御部500cを持つ。検品装置200は同様にCPUとメモリを積む他に前記のCIS203等がその制御下にある。仕分け装置300は同様にCPUとメモリを積む他に搬送方向切替器302、出口ローラ307、入口ローラ301等がその制御下にある。
【0042】
上面読取りユニット250と下面読取りユニット251が有する前記空間290は前述のとおり防塵対策を行っているが、各読取りユニットの外部読取ガラス204のシートPが通過する面は紙粉等で汚れことがあるので、例えばシート状の専用クリーナー等で拭取ればよい。
【0043】
以上説明した画像形成装置500、検品装置200、仕分け装置300により構成される本画像形成システムの一連の動作の流れを図6にフローチャートに沿って述べる。画像の欠陥判定(検品)に使用される基準となる画像データは、検品装置200で読み取った画像データをもとにユーザが基準となる画像データを登録することで取得する。尚、基準となる画像データを予めカラー電子写真プリンタ500に接続したパソコンやネットワークから(図示せず)登録しておくことで取得してもよい。
【0044】
本システムの装置使用者が画像形成装置500に対して印刷、検品、仕分けの一連の動作を開始すると(S601)、検品装置200のCPUは、検品装置入口ローラ241の回転開始、検品装置出口ローラ240の回転開始、仕分け装置200入口ローラ301の回転開始、仕分け装置200入口ローラ307の回転開始を行いシートPの搬送を行えるようにする(S602)。
【0045】
続けて、検品装置200のCPUは、バッキングローラ205aと205bの回転を開始してシートPの画像読取り部201通過を待つ(S603)。
【0046】
そして、シートPが画像読取り部201を通過するごとに、CISユニット202aと202bによる画像読取りを行う(S604)。S604で読み取ったシートPの読取り画像データは、図8に示す通信部COMを通じて画像形成装置500の制御部500c、または検品装置200に接続された不図示のパソコン等に出力して画像解析をもと基準となる画像データと比較して欠陥有無を判定する(S605)。ここで、検品装置200に接続された不図示のパソコンによって画像の欠陥有無を判定する場合は、この不図示のパソコンも画像形成システムに含まれる。また、検品装置200に接続された不図示のパソコンによって画像の欠陥有無を判定する場合は、不図示のパソコンと検品装置200を合わせて画像情報検査装置を構成するものとする。また、画像形成装置500の制御部500cによって画像の欠陥有無判定をする場合は、検品装置200と制御部500cまたは画像形成装置500を合わせて画像情報検査装置を構成するものとする。
【0047】
次に、画像形成装置500の制御部500cまたは検品装置に接続されたパソコンは、欠陥有無の判定結果を仕分け装置300へ出力する(S606)。
【0048】
仕分け装置300のCPUは、判定結果が欠陥なし(正常)である場合(S607Yes)は、搬送方向切替器302を排紙トレイ306への搬送路304側に切り替える(S608)。
【0049】
そして、受け付けた印刷のジョブがすべて終了している場合(S609Yes)は、すべての動作を停止して(S610)、画像形成システムの制御が終了となる。印刷のジョブが全て終了していない場合(S609No)は、S604~S608の動作を繰り返す。
【0050】
そして、判定結果が欠陥あり(異常)である場合(S607No)は、搬送方向切替器302を廃棄トレイ305への搬送路303側に切り替える(S611)。
【0051】
以上説明したように、CIS203とその外部にある焦点位置に外部読取ガラス204とCIS203との位置を精度よく配置、固定するためのガラスホルダ220、221、及びCIS203との間に生じる空間290を覆い塞ぐための防塵部材である防塵板206、207で囲うことにより、検品装置の使用者はCIS203と外部読取ガラス204の間の粉塵進入を気にせず、CIS203と読取りガラス204を一体のものとして扱うことができる。
【0052】
結果として精度良く組み立てられたCIS203から外部にある外部読取ガラス204を外すことなく防塵対策を行える即ちメンテナンスフリーとすることができるため、小型、簡易構成で低コスト、かつ信頼性が高い検品装置及び検品装置を含めた印刷システムを提供することが可能となる。
【0053】
尚、本実施例では、画像形成装置500の制御部500cまたは検品装置に接続されたパソコンによって画像の欠陥有無の判定を行う構成を説明したが、検品装置200に設けられる制御部によって画像の欠陥有無の判定を行う構成であってもよい。
【0054】
<実施例2>
次に、図7をもとに第2実施例について述べる。本実施例では実施例1と異なるのはCIS203の防塵部材の部分のみであるので、それ以外は同じ符号を付して説明を省略する。
【0055】
CIS203は同様に基準穴203a,203bを有していて、その両端側面にCIS203を支持するためのCISホルダ220、221が固定されている。
【0056】
CISホルダ220、221も同様に長手方向に対して対称形状となっていてCIS203の基準穴203a,203bに篏合し位置決めを行うための位置決めピン220c,221cが設けられている。
【0057】
CISホルダ220、221はともにCIS203の読取り光の焦点距離L2と一致する高さL1の位置に外部読取ガラス204の一方の面を固定するための外部読取りガラス支持部220a、221aと外部読取りガラス支持部220a、221aに対抗して外部読取ガラス204を挟み込んで固定、保持するための外部読取りガラス押え部220b、221bが設けられていることも同様である。
【0058】
CISホルダ220、221が長手方向両端から図2,3に示すようにCIS203と外部読取ガラス204をともに保持することにより、CIS203の読取り光の焦点距離L2が図3に示す焦点高さLとして保証されていることは実施例1と同じである。
【0059】
そこで図7に示すように外部読取ガラス204の四辺に外部読取りガラス押え部220b、221bを避けるように成した逃げ部290a、290bを有した防塵スポンジ390が接着等により固定されている。尚、防塵スポンジ390は、遮蔽部材の一例であり、弾性部材の一例である。
【0060】
その上からCIS203が防塵スポンジ390を潰すように載せられ図3の空間290を外部読取ガラス204とともに塞ぐことになる。つまり、防塵スポンジ390は、CIS203と外部読取ガラス204の間に挟持されている。動作についても実施例1と同様であるので説明を省く。
【0061】
以上説明したように、実施例1と同じく、CIS203とその外部にある焦点位置に外部読取ガラス204とCIS203との位置を精度よく配置、固定するためのガラスホルダ220、221、及びCIS203との間に生じる空間290を覆い塞ぐための防塵部材である防塵板206、207で囲うことにより、検品装置の使用者はCIS203と外部読取ガラス204の間の粉塵進入を気にせず、CIS203と読取りガラス204を一体のものとして扱うことができる。
【0062】
結果として精度良く組み立てられたCIS203から外部にある外部読取ガラス204を外すことなく防塵対策を行える即ちメンテナンスフリーとすることができるため、小型、簡易構成で低コスト、かつ信頼性が高い検品装置及び検品装置を含めた印刷システムを提供することが可能となる。
【符号の説明】
【0063】
500 電子写真プリンタ
511 感光ドラム
512 帯電ローラ
513 レーザスキャナ
514 現像器
535 二次転写ローラ
520 給送カセット
523 レジストローラ対
540 排出ローラ対
504 排紙トレイ
100 定着装置
200 検品装置
201 画像読取り部
260 CISの読取りスリット
202 CISユニット
203 CIS
203a、203b CIS基準穴
204 外部読取りガラス
205a、205b バッキングローラ
205c、205d バッキングローラ突当てリング
206、207 防塵板
220、221 CISホルダ
220a、221a 外部読取りガラス支持部
220b、221b 外部読取りガラス押え部
250 上面読取りユニット
251 下面読取りユニット
290 防塵スポンジ
300 仕分け装置
305 廃棄トレイ
306 排紙トレイ
302 搬送方向切替器
307 出口ローラ
301 入口ローラ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7