(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】画像形成システム用の装置、シート搬送装置、画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 21/16 20060101AFI20240826BHJP
G03G 15/00 20060101ALI20240826BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240826BHJP
B41J 29/13 20060101ALI20240826BHJP
【FI】
G03G21/16 133
G03G15/00 460
G03G21/00 530
B41J29/13
(21)【出願番号】P 2020094049
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-05-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】弁理士法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼山 博貴
【審査官】内藤 万紀子
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-228641(JP,A)
【文献】特開2003-289603(JP,A)
【文献】特開2018-139921(JP,A)
【文献】特開2004-269151(JP,A)
【文献】特開2013-257592(JP,A)
【文献】特開2007-113310(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0048999(US,A1)
【文献】特開2017-187699(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
G03G 15/00
G03G 21/00
B41J 29/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体への画像形成に関する機能を担う機能ユニットと、
前記機能ユニットを支持する枠体と、
前記枠体に対して、前記機能ユニットを覆う第1位置と、前記機能ユニットを露出させる第2位置との間で回動する回動体と、
前記枠体と前記回動体とを連結する第1ヒンジと、
前記第1ヒンジの下方に配され、前記枠体と前記回動体とを連結する第2ヒンジと、を備え、
前記第1ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第1ヒンジピンの挿通される第1ヒンジ孔を有する第1回動体固定部を有し、
前記第1回動体固定部は、水平方向に延びる第1目盛りと、鉛直方向において前記第1目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第1突起が係合する第1係合孔と、前記第1目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第1位置決め孔と、を有し、
前記第2ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第2ヒンジピンの挿通される第2ヒンジ孔を有する第2回動体固定部を有し、
前記第2回動体固定部は、水平方向に延びる第2目盛りと、鉛直方向において前記第2目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第2突起が係合する第2係合孔と、前記第2目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第2位置決め孔と、を有し、
前記回動体の重心から前記第1ヒンジ孔までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2ヒンジ孔までの水平方向における距離より短
く、
前記回動体の重心から前記第1目盛りの中心位置までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2目盛りの中心位置までの水平方向における距離より短く、
前記第1位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第1突起が前記第1目盛りの中心に位置し、
前記第2位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第2突起が前記第2目盛りの中心に位置する、
ことを特徴とする画像形成システム用の装置。
【請求項2】
前記第1突起は、前記第1係合孔の内部において水平方向にスライド移動可能に構成されており、
前記第2突起は、前記第2係合孔の内部において水平方向にスライド移動可能に構成されている、
ことを特徴とする請求項
1に記載の画像形成システム用の装置。
【請求項3】
前記第1ヒンジは、前記枠体に固定された第1枠体固定部を有し、
前記第2ヒンジは、前記枠体に固定された第2枠体固定部を有し、
水平方向において、前記第1ヒンジの前記第1枠体固定部と、前記第2ヒンジの前記第2枠体固定部とは、略同一の位置に配置されている、
ことを特徴とする請求項1
又は2に記載の画像形成システム用の装置。
【請求項4】
前記第1ヒンジピンと前記第2ヒンジピンとは、一体的に形成されている、
ことを特徴とする請求項1乃至
3のいずれか1項に記載の画像形成システム用の装置。
【請求項5】
前記機能ユニットとして、シートを搬送するシート搬送部を備える、
ことを特徴とする請求項1乃至
4のいずれか1項に記載の画像形成システム用の装置。
【請求項6】
前記機能ユニットとして、さらに、前記シート搬送部により搬送されるシートを冷却するヒートシンクを備える、
ことを特徴とする請求項
5に記載の画像形成システム用の装置。
【請求項7】
シートを搬送するシート搬送部と、
前記シート搬送部を支持する枠体と、
前記枠体に対して、前記シート搬送部を覆う第1位置と、前記シート搬送部を露出させる第2位置との間で回動する回動体と、
前記枠体と前記回動体とを連結する第1ヒンジと、
前記第1ヒンジの下方に配され、前記枠体と前記回動体とを連結する第2ヒンジと、を備え、
前記第1ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第1ヒンジピンの挿通される第1ヒンジ孔を有する第1回動体固定部を有し、
前記第1回動体固定部は、水平方向に延びる第1目盛りと、鉛直方向において前記第1目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第1突起が係合する第1係合孔と、前記第1目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第1位置決め孔と、を有し、
前記第2ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第2ヒンジピンの挿通される第2ヒンジ孔を有する
第2回動体固定部を有し、
前記第2回動体固定部は、水平方向に延びる第2目盛りと、鉛直方向において前記第2目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第2突起が係合する第2係合孔と、前記第2目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第2位置決め孔と、を有し、
前記回動体の重心から前記第1ヒンジ孔までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2ヒンジ孔までの水平方向における距離より短
く、
前記回動体の重心から前記第1目盛りの中心位置までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2目盛りの中心位置までの水平方向における距離より短く、
前記第1位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第1突起が前記第1目盛りの中心に位置し、
前記第2位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第2突起が前記第2目盛りの中心に位置する、
ことを特徴とするシート搬送装置。
【請求項8】
シートを搬送するシート搬送部と、
前記シート搬送部により搬送されるシートに画像を形成する画像形成部と、
前記シート搬送部および前記画像形成部を支持する枠体と、
前記枠体に対して、前記シート搬送部および前記画像形成部を覆う第1位置と、前記シート搬送部および前記画像形成部の少なくとも一方を露出させる第2位置との間で回動する回動体と、
前記枠体と前記回動体とを連結する第1ヒンジと、
前記第1ヒンジの下方に配され、前記枠体と前記回動体とを連結する第2ヒンジと、を備え、
前記第1ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第1ヒンジピンの挿通される第1ヒンジ孔を有する第1回動体固定部を有し、
前記第1回動体固定部は、水平方向に延びる第1目盛りと、鉛直方向において前記第1目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第1突起が係合する第1係合孔と、前記第1目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第1位置決め孔と、を有し、
前記第2ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第2ヒンジピンの挿通される第2ヒンジ孔を有する
第2回動体固定部を有し、
前記第2回動体固定部は、水平方向に延びる第2目盛りと、鉛直方向において前記第2目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第2突起が係合する第2係合孔と、前記第2目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第2位置決め孔と、を有し、
前記回動体の重心から前記第1ヒンジ孔までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2ヒンジ孔までの水平方向における距離より短
く、
前記回動体の重心から前記第1目盛りの中心位置までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2目盛りの中心位置までの水平方向における距離より短く、
前記第1位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第1突起が前記第1目盛りの中心に位置し、
前記第2位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第2突起が前記第2目盛りの中心に位置する、
ことを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成システム用の装置、シートを搬送するシート搬送装置、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
シート搬送装置を搭載する代表的な装置である画像形成装置においては、メンテナンス処理やシートの詰まりを解消するジャム処理を行う際に、開閉部材を閉位置から開位置に移動させて、シートを搬送する搬送部材を露出させる構成が広く知られている。特許文献1では、画像形成装置の枠体に対して開閉部材が複数のヒンジを介して回動可能に支持され、開閉部材が回動することで閉位置と開位置との間を移動する構成が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の構成のように、開閉部材が枠体に対してヒンジを介して回動可能に支持される構成では、開閉部材の自重の影響により、枠体に対して開閉部材が傾いた状態で支持されるおそれがある。以下、これについて
図7を用いて説明する。
【0005】
図7は、開閉部材260(回動部材)と枠体240の概略図である。ここで
図7(a)は、開閉部材260の自重を0とした場合の図である。
図7(b)は、開閉部材260の自重を考慮した場合の図である。なお、
図7において、開閉部材260は閉位置に位置している。
【0006】
図7に示す様に、開閉部材260は、枠体240に対して二つのヒンジ264a、264bを介して取り付けられている。ヒンジ264aは、開閉部材260に固定される外装固定部264a1と、枠体240に固定される枠体固定部264a2と、ヒンジピン264a3を有する。外装固定部264a1と枠体固定部264a2には、ヒンジピン264a3が挿通される不図示のヒンジ孔がそれぞれ形成されている。
【0007】
ヒンジ264bは、鉛直方向においてヒンジ264aの下方に取り付けられている。またヒンジ264bは、開閉部材260に固定される外装固定部264b1と、枠体240に固定される枠体固定部264b2と、ヒンジピン264b3を有する。外装固定部264b1と枠体固定部264b2には、ヒンジピン264b3が挿通される不図示のヒンジ孔がそれぞれ形成されている。開閉部材260は、ヒンジピン264a3、264b3を回動軸として回動する。
【0008】
ここでヒンジ264a、264bにおいては、組立性を確保するために、不図示のヒンジ孔の内径がヒンジピン264a3、264b3の外径より大きく構成されている。つまり不図示のヒンジ孔とヒンジピン264a3、264b3との間には、径方向にガタがある。このガタと開閉部材260の自重の影響により、開閉部材260は、ヒンジピン264a3、264b3に対して、鉛直方向において下方、水平方向において開閉部材260の重心Wが位置する側に移動する。これにより開閉部材260は、水平方向においてヒンジ264a、264bを基準として重心Wが位置する側が垂れ下がるように傾く。即ち、
図7(b)に示す様に、開閉部材260は、その右上端部P1が下方に移動するように傾く。
【0009】
また開閉部材260の自重により、ヒンジ264a、264bの周りには、
図7(b)に示すモーメントM1が発生する。このモーメントM1が枠体240に作用し、枠体240が弾性変形することで、開閉部材260は、水平方向においてヒンジ264a、264bを基準として重心Wが位置する側が垂れ下がるように傾く。即ち、
図7(b)に示す様に、開閉部材260は、その右上端部P1が下方に移動するように傾く。
【0010】
このように開閉部材260が傾く場合、開閉部材260と外装カバー等の他の部材との位置関係が変化するため、開閉部材260が開位置と閉位置との間を移動する際に、開閉部材260と他の部材と干渉、摺動するおそれがある。この場合、開閉部材260の操作性の低下や、異音の発生を招来するおそれがある。
【0011】
そこで本発明は、枠体に対してヒンジを介して回動部材が回動可能に支持されている装置において、回動部材の自重の影響により回動部材が枠体に対して傾くことを抑制することができる装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するための本発明の代表的な構成は、記録媒体への画像形成に関する機能を担う機能ユニットと、前記機能ユニットを支持する枠体と、前記枠体に対して、前記機能ユニットを覆う第1位置と、前記機能ユニットを露出させる第2位置との間で回動する回動体と、前記枠体と前記回動体とを連結する第1ヒンジと、前記第1ヒンジの下方に配され、前記枠体と前記回動体とを連結する第2ヒンジと、を備え、前記第1ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第1ヒンジピンの挿通される第1ヒンジ孔を有する第1回動体固定部を有し、前記第1回動体固定部は、水平方向に延びる第1目盛りと、鉛直方向において前記第1目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第1突起が係合する第1係合孔と、前記第1目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第1位置決め孔と、を有し、前記第2ヒンジは、前記回動体に固定され、かつ、第2ヒンジピンの挿通される第2ヒンジ孔を有する第2回動体固定部を有し、前記第2回動体固定部は、水平方向に延びる第2目盛りと、鉛直方向において前記第2目盛りと隣接する位置に配置され、前記回動体に形成された第2突起が係合する第2係合孔と、前記第2目盛りに対して鉛直方向において上方に位置する第2位置決め孔と、を有し、前記回動体の重心から前記第1ヒンジ孔までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2ヒンジ孔までの水平方向における距離より短く、前記回動体の重心から前記第1目盛りの中心位置までの水平方向における距離が、前記回動体の重心から前記第2目盛りの中心位置までの水平方向における距離より短く、前記第1位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第1突起が前記第1目盛りの中心に位置し、前記第2位置決め孔と前記回動体の位置決め対象部分とが同じ位置のときに、前記第2突起が前記第2目盛りの中心に位置する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、枠体に対してヒンジを介して回動体が回動可能に支持されている装置において、回動体の自重の影響により回動体が枠体に対して傾くことを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図4】前面カバーにおけるヒンジの周囲の拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
<画像形成装置>
以下、まず本発明に係るシート搬送装置を備える画像形成システム100の全体構成を画像形成時の動作とともに図面を参照しながら説明する。なお、以下に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0016】
図1は、画像形成システム100の断面概略図である。本実施形態に係る画像形成システム100は、シートSに画像を形成する画像形成装置A、シートSを冷却する冷却装置70(シート冷却装置)、シートSに後処理を施す後処理装置80から構成されている。画像形成装置Aは、イエローY、マゼンダM、シアンC、ブラックKの4色のトナーを中間転写ベルトに転写した後、シートに画像を転写して画像を形成する中間タンデム方式の画像形成装置である。なお、以下の説明において、上記各色のトナーを使用する部材には添え字としてY、M、C、Kを付するものの、各部材の構成や動作は使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じであるため、区別を要する場合以外は添え字を適宜省略する。
【0017】
図1に示す様に、画像形成装置Aは、シートSに画像を形成する画像形成部を備える。画像形成部は、感光ドラム1(1Y、1M、1C、1K)、帯電ローラ2(2Y、2M、2C、2K)、現像装置4(4Y、4M、4C、4K)を備える。また画像形成部は、一次転写ローラ5(5Y、5M、5C、5K)、レーザスキャナユニット3、中間転写ベルト6、二次転写ローラ7、二次転写対向ローラ8などを備える。
【0018】
また画像形成装置Aには、シートSを冷却する冷却装置70が接続されている。冷却装置70は、後述する定着装置によって加熱されたシートSを冷却する。冷却装置70は、画像形成装置AからシートSを受け取って搬送する受取ローラ76と、シートSを冷却する冷却ユニット85と、シートSを冷却装置70から排出する排出ローラ78を備える。冷却ユニット85は、シートSを搬送する搬送ベルト79a、79bと、アルミ製のヒートシンク77と、ヒートシンク77を空冷する不図示のファンから構成されている。なお、冷却装置70には後処理装置80が接続されている。つまり冷却装置70は、シートSを搬送する搬送部材としての受取ローラ76、搬送ベルト79a、79b、排出ローラ78を有するシート搬送装置である。また、冷却装置70は、画像形成システム100において画像形成装置Aから排出されたシートを後処理装置80へと搬送するシート搬送装置である。
【0019】
画像形成装置Aにより画像を形成する際は、まず不図示の制御部に画像形成ジョブ信号が入力される。これによりシートカセット11a、11bに収納されたシートSが搬送パス94に送られる。その後、シートSは、搬送パス94を通り、二次転写ローラ7と二次転写対向ローラ8から形成される二次転写部に送り込まれる。
【0020】
一方、画像形成部においては、まず帯電ローラ2Yにより感光ドラム1Y表面が帯電させられる。その後、不図示の外部機器から送信された画像データに応じてレーザスキャナユニット3が感光ドラム1Y表面にレーザ光を照射し、感光ドラム1Y表面に静電潜像を形成する。その後、現像装置4Yにより感光ドラム1Yの表面に形成された静電潜像にイエローのトナーを付着させ、感光ドラム1Y表面にイエローのトナー像を形成する。感光ドラム1Y表面に形成されたトナー像は、一次転写ローラ5Yに一次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト6に一次転写される。
【0021】
同様のプロセスにより、感光ドラム1M、1C、1Kにも、マゼンダ、シアン、ブラックのトナー像が形成される。そして一次転写ローラ5M、5C、5Kに一次転写バイアスが印加されることで、これらのトナー像が中間転写ベルト6上のイエローのトナー像に対して重畳的に転写される。これにより中間転写ベルト6の表面に画像信号に応じたフルカラーのトナー像が形成される。
【0022】
その後、中間転写ベルト6が周回移動することで、フルカラーのトナー像が二次転写部に送られる。そして二次転写部において二次転写ローラ7に二次転写バイアスが印加されることで、中間転写ベルト6上のフルカラーのトナー像がシートSに転写される。トナー像が転写されたシートSは、搬送ベルト95によって第一定着装置9aに搬送され、第一定着装置9aにおいて加熱、加圧処理が施され、これによりシートS上のトナー像がシートSに定着される。
【0023】
その後、トナー像が定着されたシートSは、ユーザから指定がある場合、搬送パス97を通過して第二定着装置9bに搬送される。そして第二定着装置9bにおいて、シートSの画像にグロスを付加するグロス処理や、画像の定着性をより向上させるために再度の定着処理が行われる。なお、ユーザからグロス処理や再度の定着処理の指定が無い場合、第一定着装置9aを通過したシートSは、搬送パス96に送られる。搬送パス96、97の切り替えは、フラッパ99により行われる。
【0024】
次に、シートSは、両面への画像形成が行われる場合、再搬送パス98を通り、搬送パス94に再度搬送される。その後、上述したシートSの表面への画像形成と同様に、シートSの裏面にも画像が形成される。その後、画像が形成されたシートSは、排出ローラ17により画像形成装置Aから排出されて冷却装置70に送られる。
【0025】
冷却装置70に送られたシートSは、受取ローラ76によって冷却ユニット85に搬送される。そして冷却ユニット85において、シートSは、搬送ベルト79a、79bによって挟持されて搬送されながら、ヒートシンク77によって冷却される。その後、シートSは、排出ローラ78によって冷却装置70から排出される。
【0026】
次に、冷却装置70から排出されたシートSは、後処理装置80に送られる。そして後処理装置80において、シートSは、綴じ処理、整合処理、製本処理等のシート処理が行われる。その後、シート処理が行われたシートSは、排出トレイ80a、80bに排出される。
【0027】
<冷却装置の外装>
次に、冷却装置70の外装の構成について説明する。
【0028】
図2、
図3は、冷却装置70の外装の斜視図である。ここで
図2は、冷却装置70の外装の一部である前面カバー60が閉位置に位置する状態を示し、
図3は、前面カバー60が開位置に位置する状態を示す。
図2、
図3に示す様に、冷却装置70は、外装として、天面カバー50、前面カバー60、背面カバー51、前面上カバー52、サイドカバー54、背面上カバー55を有する。これらの外装は、本実施形態では、樹脂または金属によって形成されている。本実施形態においては、背面カバー51が金属製であり、その他の外装カバーは樹脂製である。
【0029】
また冷却装置70の枠体71は、板金で形成されており、前面側の枠体である前側板72、背面側の枠体である後側板73、ステー74a~74c等から構成されている。前側板72及び後側板73は、その両端部が略平行に曲げられたコの字形状を成している。前側板72及び後側板73は、受取ローラ76、搬送ベルト79a、79b、排出ローラ78、冷却ユニット85を支持する。またステー74a~74cは、前側板72と後側板73を連結し、前側板72と後側板73を補強している。上述した外装は、冷却装置70の枠体71に支持されている。なお、冷却装置70の枠体71におけるステー74a~74cが配置されている側は、画像形成装置Aや後処理装置80が接続されるため、外装が取り付けられていない。ここで、ステー74a~74cが配置されている両側面は、冷却装置70におけるシート搬送装置の上流側の側面と下流側の側面である。
【0030】
ここで前面カバー60(回動部材)は、枠体71の前側板72に対してヒンジ64a、64bを介して回動可能に支持されている。ヒンジ64b(第2ヒンジ)は、ヒンジ64a(第1ヒンジ)に対して、鉛直方向の下方に取り付けられている。そして前面カバー60は、シートSを搬送する搬送部材である受取ローラ76、搬送ベルト79a、79b、排出ローラ78を覆う閉位置(第1位置)と、これらの搬送部材を露出させる開位置(第2位置)との間を回動する。メンテナンス処理やシートSの詰まりを解消するジャム処理が行われる場合、ユーザやサービスマンは、前面カバー60の把手部60aを把持し、前面カバー60を閉位置から開位置に移動させて、これらの処理を行う。
【0031】
また前面カバー60の内側には、前面カバー60を補強する金属製の補強板61が取り付けられている。補強板61には、ベルト支持板62、マグネットプレート63、ヒンジ64a、64bがそれぞれビス固定されている。ベルト支持板62は、前側板72に固定されているベルト支持板41と共にストッパベルト74を保持する。ストッパベルト74は、開位置に位置する前面カバー60が開位置からそれ以上開く方向へ回動しないように前面カバーの回動を規制するための力を前面カバー60と前側板72に作用させる。
【0032】
またマグネットプレート63は、着磁部63aと、着磁部63aから突出するフラグ63bを有する。前面カバー60が閉位置に位置する時、前側板72に取り付けられたマグネットキャッチ42に対し、着磁部63aが磁力によって固定される。また前面カバー60が閉位置に位置する時、前側板72に取り付けられたマグネットキャッチ43に対し、補強板61の着磁部61bが磁力によって固定される。これにより閉位置に位置する前面カバー60が開位置に回動することが規制される。さらに前面カバー60が閉位置に位置する時、マグネットプレート63のフラグ63bが前側板72に取り付けられている検出ユニット39の検出窓39aに進入する。これにより検出ユニット39が備える不図示のセンサによって前面カバー60が閉位置に位置することが検出される。
【0033】
<ヒンジ>
次に、ヒンジ64a、64bの構成について説明する。
【0034】
図4は、前面カバー60におけるヒンジ64aの周囲の拡大斜視図である。
図5は、ヒンジ64a、64bの分解斜視図である。ここでヒンジ64a、64bは略同一の形状の部材であるため、
図5においては、ヒンジ64a、64bの符号を併記する。なお、ここでいう略同一には、ヒンジ64a、64bの形状が完全に同一の場合と、公差の範囲で異なる場合が含まれる。
【0035】
図4、
図5に示す様に、ヒンジ64aは、前面カバー60にビス91で固定される外装固定部64a1(第2部分)と、前側板72にビス92で固定される枠体固定部64a2(第1部分)と、ヒンジピン64a3(第1ヒンジピン)を有する。外装固定部64a1と枠体固定部64a2には、ヒンジピン64a3が挿通されるヒンジ孔64a1a(第2孔部)とヒンジ孔64a2a(第1孔部)がそれぞれ形成されている。
【0036】
ヒンジ64bは、ヒンジ64aと同様に、前面カバー60にビス固定される外装固定部64b1(第4部分)と、前側板72にビス固定される枠体固定部64b2(第3部分)と、ヒンジピン64b3(第1ヒンジピン)を有する。外装固定部64b1と枠体固定部64b2には、ヒンジピン64b3が挿通されるヒンジ孔64b1a(第4孔部)とヒンジ孔64b2a(第3孔部)がそれぞれ形成されている。
【0037】
ヒンジピン64a3、64b3は、それぞれがL字状の部材である。ヒンジピン64a3は、ヒンジ64aのヒンジ孔64a1a、64a2aに挿通された後、作業者によってヒンジピン64a3の下端部が補強板61を向くように回転させられる。これによりヒンジピン64a3の下端部が補強板61に形成された不図示の係合孔に係合し、ヒンジピン64a3は補強板61に支持される。同様に、ヒンジピン64b3は、ヒンジ64bのヒンジ孔64b1a、64b2aに挿通された後、作業者によってヒンジピン64b3の下端部が補強板61を向くように回転させられて不図示の係合部に係合し、補強板61に支持される。
【0038】
このような構成により、前面カバー60は、ヒンジピン64a3、64b3を中心に回動する。ここでヒンジピン64a3を挿通させる際の作業性を確保するために、ヒンジ孔64a1a、64a2aの内径d1(直径)は、ヒンジピン64a3の外径d2(直径)よりも小さく設定されている。本実施形態では、d1=4.2mm、d2=4.0mmとなっている。同様に、ヒンジ64bにおけるヒンジ孔64b1a、64b2aの内径d1は、ヒンジピン64b3の外径d2よりも小さく設定されている。
【0039】
またヒンジ64aの外装固定部64a1には、ヒンジ64aの位置を調整する際に用いられる位置決め孔64a1b、目盛り64a1c(第1目盛り)、調整孔64a1d(第1係合孔)が設けられている。調整孔64a1dは、目盛り64a1cの下部、即ち目盛り64a1cに対して鉛直方向において隣接した位置に形成されている。調整孔64a1dには、補強板61に形成されたボス61a1(第1突起)が調整孔64a1dの内部を水平方向にスライド移動可能な状態で係合している。ヒンジ64aの位置調整は、次のように行われる。
【0040】
まず工場出荷時において、外装固定部64a1の位置決め孔64a1bと補強板61に形成された不図示の穴に対して工具ピンが挿入される。これにより外装固定部64a1の補強板61に対する位置出しが行われる。ここで、工場出荷前の状態において、ヒンジ64aは、目盛り64a1cの中心位置64a1c1にボス61a1が位置するように組付けられている。また、ヒンジ64bは、目盛り64b1cの中心位置64b1c1にボス61a2が位置するように組付けられている。
【0041】
次に、工場出荷後において、冷却装置70に対して画像形成装置Aや後処理装置80が接続される際、これらの装置の外装と冷却装置70の前面カバー60との間隔や平行性を合わせる位置調整が目盛り64a1cとボス61a1を用いて行われる。具体的には、組み立て作業者は、目盛り64a1cの中心位置64a1c1に対し、ボス61a1が
図4に示すV方向にどれくらいずれているかを観察しながら位置調整を行う。
【0042】
ヒンジ64bは、ヒンジ64aと同形状の部材であるため、ヒンジ64bの外装固定部64b1にも、位置決め孔64b1b、目盛り64b1c(第2目盛り)、調整孔64b1d(第2係合孔)が設けられている。調整孔64b1dは、目盛り64b1cの下部、即ち目盛り64b1cに対して鉛直方向において隣接した位置に形成されている。調整孔64b1dには、補強板61に形成されたボス61a2(第2突起)が調整孔64b1dの内部を水平方向にスライド移動可能な状態で係合している。ヒンジ64bの補強板61に対する位置調整は、ヒンジ64aと同様に行われる。
【0043】
<ヒンジの配置>
前面カバー60は、その自重の影響により、前側板72に対して傾いて支持されるおそれがある。具体的には、前面カバー60の自重により発生するヒンジ64a、64bの周りのモーメントにより前側板72が変形し、前面カバー60においてヒンジ64a、64bを基準として水平方向における重心W(
図6)が位置する側が垂れ下がるように傾く。またヒンジピン64a3、64b3とヒンジ孔64a1a、64a2a、64b1a、64b2aとの間の径方向のガタによって前面カバー60がヒンジ64a、64bに対して移動する。これにより前面カバー60において、ヒンジ64a、64bを基準として水平方向における重心W(
図6)が位置する側が垂れ下がるように傾く。即ち、前面カバー60は、その自重の影響により、
図6に示す前面カバー60の右上端部P2の位置が下方に移動するように傾く。これに対して本実施形態では、ヒンジ64a,64bの配置を、工場出荷の時点で予めずらしておくことで、前面カバー60が自重の影響で前側板72に対して傾いて支持されることを抑制する。また、ヒンジ64a、64bの配置を調整することで、前面カバー60が自重の影響で前側板72に対して傾いて支持されることを抑制する。以下、ヒンジ64a、64bの配置について説明する。
【0044】
図6は、ヒンジ64a、64bの配置を示す概略図である。ここで
図6(a)は、前面カバー60の自重を0とした場合の図である。
図6(b)は、前面カバー60の自重を考慮した場合の図である。なお、
図6において、前面カバー60は閉位置に位置している。
【0045】
図6(a)に示す様に、ヒンジ64bの枠体固定部64b2とヒンジ64aの枠体固定部64a2は、水平方向において略同一の位置に配置される。ここでいう略同一には、枠体固定部64a2、64b2の位置が水平方向において完全に同一の場合と、公差の範囲においてずれている場合が含まれる。
【0046】
またヒンジ64bの外装固定部64b1は、水平方向において、ヒンジ64aの外装固定部64a1に対し、前面カバー60の重心Wから離れた位置に配置されている。これによりヒンジ64bの目盛り64b1cの中心位置64b1c1は、ヒンジ64aの目盛り64a1cの中心位置64a1c1に対し、水平方向において、前面カバー60の重心Wから離れた位置に配置される。またヒンジピン64b3を挿通させる前の状態において、ヒンジ孔64b2aの中心位置は、ヒンジ孔64b1aの中心位置や、ヒンジ64aのヒンジ孔64a1a、ヒンジ孔64a2aの中心位置よりも前面カバー60の重心Wから離れた位置に配置される。
【0047】
このようにヒンジ64bを配置することで、ヒンジ64bのヒンジ孔64b1a、64b2aにヒンジピン64b3を挿通させる際、前面カバー60は、その右上端部P2が上方に移動するように傾けられる。即ち、ヒンジピン64b3は、ヒンジ64bのヒンジ孔64b1a、64b2aが鉛直方向においてほぼ重なる位置に位置する状態でヒンジ孔64b1a、64b2aに挿通される。このため、ヒンジ64bのヒンジ孔64b2aの位置を、ヒンジ孔64b1aの位置に合わせるために、前面カバー60が上述したように傾けられる。
【0048】
また上述した通り、前面カバー60は、補強板61を備えているため、その自重の影響により、前面カバー60の右上端部P2の位置が下方に移動するように傾く。つまりヒンジ64a、64bを本実施形態のように配置することで、前面カバー60は、前面カバー60の自重の影響による傾きと反対側に傾くことになり、前面カバー60の自重の影響による傾きがキャンセルされる。従って、
図6(b)に示す様に、前面カバー60が、その自重の影響によって前側板72に対して傾いて支持されることを抑制することができる。つまりヒンジ64a、64bの位置調整前の状態において、ヒンジ64aとヒンジ64bとの位置を水平方向において予めずらして配置しておくことで、自重によって傾こうとする前面カバー60を持ち上げるように支持することが可能となる。これにより前面カバー60が自重の影響で前側板72に対して傾いて支持されることを抑制することができる。このため、前面カバー60と他の部材との位置関係が変化して両者が干渉、摺動することが抑制され、これに伴う操作性の低下や異音の発生を抑制することができる。
【0049】
ここで前面カバー60の自重により発生するヒンジ64a、64bの周りのモーメントの影響による前面カバー60の右上端部P2の鉛直方向の下方への移動量R1は、各部材の剛性と前面カバー60の自重から実験的に算出することができる。またヒンジピン64a3、64b3とヒンジ孔64a1a、64a2a、64b1a、64b2aとの間のガタの影響による前面カバー60の右上端部P2の鉛直方向の下方への移動量R2は、下記のパラメータから実験的に算出することができる。即ち移動量R2は、ヒンジ孔64a1a、64a2a、64b1a、64b2aの内径d1、ヒンジピン64a3、64b3の外径d2、ヒンジ64a、64bの鉛直方向の距離、前面カバー60の水平方向の寸法から実験的に算出することができる。また上述したヒンジ64a、64bの配置により移動する前面カバー60の右上端部P2の鉛直方向の上方への移動量をLとする。
【0050】
この時、L-(R1+R2)=0を満たすようにヒンジ64a、64bを配置する。これにより前面カバー60の自重の影響による前面カバー60の傾きを完全にキャンセルさせることができる。しかしながら、少なくとも上記式の右辺の絶対値が小さくなるように左辺の移動量Lを設定することで、前面カバー60の自重の影響により前面カバー60が前側板72に対して傾いて支持されることを抑制することができる。
【0051】
上述したように、本実施形態では、サービスマンが冷却装置70を設置する際にヒンジ64a、64bの位置を、目盛り64a1cや目盛り64b1cを使って調整することができる。これにより寸法公差などによって装置毎に異なる前面カバー60の傾きを調整することでき、前面カバー60が前側板72に対して傾いて支持されることをより抑制することができる。
【0052】
なお、本実施形態では、ヒンジ64a、64bの二つのヒンジによって前面カバー60を枠体71に対して支持させる構成としたが、ヒンジを三つ備える構成であってもよい。その場合、本実施形態の構成を適用するにあたって、鉛直方向において一番上のヒンジと一番下のヒンジの水平方向における位置を設定した後、上ヒンジと下ヒンジを結ぶ仮想線上に中央のヒンジを配置すればよい。この場合であっても、鉛直方向において下側のヒンジ程、前面カバー60の重心Wから離れた位置に外装固定部を配置すればよい。つまり鉛直方向において一番上のヒンジの外装固定部に対して中央のヒンジの外装固定部を前面カバー60の重心Wから離れた位置に配置し、中央のヒンジの外装固定部に対して一番下のヒンジの外装固定部を前面カバー60から離れた位置に配置すればよい。このようにして、三つ以上の複数のヒンジを有する構成であっても、本実施形態を採用することで上記同様の効果を得ることができる。
【0053】
なお、本実施形態では、水平方向において、ヒンジ64bの外装固定部64b1を、ヒンジ64aの外装固定部64a1に対し、前面カバー60の重心Wから離れた位置に配置する構成について説明した。しかしながら、次の構成としても、同様の効果を得ることができる。
【0054】
即ち、水平方向において、ヒンジ64bの外装固定部64b1とヒンジ64aの外装固定部64a1を略同一の位置に配置する。ここでいう略同一には、外装固定部64a1、64b1の位置が水平方向において完全に同一の場合と、公差の範囲においてずれている場合が含まれる。またヒンジ64bの枠体固定部64b2を、水平方向において、ヒンジ64aの枠体固定部64a2に対し、前面カバー60の重心Wに近い位置に配置する。このような構成としても、ヒンジ64bのヒンジ孔64b1a、64b2aにヒンジピン64b3を挿通させる際、ヒンジ孔64b1a、64b2aの位置を合わせるために、前面カバー60の右上端部P2が上方に移動するように前面カバー60が傾けられる。このため、上記同様の効果を得ることができる。
【0055】
また本実施形態では、ヒンジ64aのヒンジピン64a3とヒンジ64bのヒンジピン64b3とを別部材とする構成について説明したものの、本発明はこれに限られるものではない。即ち、ヒンジ64aのヒンジピン64a3とヒンジ64bのヒンジピン64b3とを一体的に形成して一つの部材とする構成としても、上記同様の効果を得ることができる。
【0056】
また本実施形態では、シート搬送装置として冷却装置70を例示して説明したものの、本発明はこれに限られず、シートSを搬送する他の装置において、本発明の構成を適用しても上記同様の効果を得ることができる。例えば搬送パス94においてシートSを搬送する搬送ローラ(搬送部材)を備えるシート搬送装置としての画像形成装置Aに対し、本実施形態の構成を適用しても、上記同様の効果を得ることができる。また画像形成装置Aに対してシート搬送方向下流側に接続され、シートSに対して綴じ処理や折り処理等を施すシート処理装置に対して本実施形態の構成を適用しても、上記同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0057】
60…前面カバー(回動部材)
61a1…ボス(第1突起)
61a2…ボス(第2突起)
64a…ヒンジ(第1ヒンジ)
64a1…外装固定部(第2部分)
64a1a…ヒンジ孔(第2孔部)
64a1c…目盛り(第1目盛り)
64a1d…調整孔(第1係合孔)
64a2…枠体固定部(第1部分)
64a2a…ヒンジ孔(第1孔部)
64a3…ヒンジピン(第1ヒンジピン)
64b…ヒンジ(第2ヒンジ)
64b1…外装固定部(第4部分)
64b1a…ヒンジ孔(第4孔部)
64b1c…目盛り(第2目盛り)
64b1d…調整孔(第2係合孔)
64b2…枠体固定部(第3部分)
64b2a…ヒンジ孔(第3孔部)
64b3…ヒンジピン(第1ヒンジピン)
70…冷却装置(シート搬送装置、シート冷却装置)
71…枠体
76…受取ローラ(搬送部材)
78…排出ローラ(搬送部材)
79a、79b…搬送ベルト(搬送部材)
A…画像形成装置