(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】光学系および光学機器
(51)【国際特許分類】
G02B 15/12 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
G02B15/12
(21)【出願番号】P 2020116477
(22)【出願日】2020-07-06
【審査請求日】2023-06-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110412
【氏名又は名称】藤元 亮輔
(74)【代理人】
【識別番号】100104628
【氏名又は名称】水本 敦也
(74)【代理人】
【識別番号】100121614
【氏名又は名称】平山 倫也
(72)【発明者】
【氏名】安井 裕人
【審査官】森内 正明
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-238827(JP,A)
【文献】特開2002-258157(JP,A)
【文献】特開2016-45310(JP,A)
【文献】特開平2-85818(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00 - 17/08
G02B 21/02 - 21/04
G02B 25/00 - 25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
物体側から像側へ順に配置された、前群と、開口絞りと、後群
とからなる光学系であって、
前記後群は、前記光学系の焦点距離を変化させるために前記開口絞りと像面との間に挿抜される倍率変換光学群と、前記倍率変換光学群よりも像側に配置された
全てのレンズからなる正レンズ群とを有し、
前記後群は、前記開口絞りと前記倍率変換光学群との間に配置され、像振れ補正のために光軸と直交する方向に移動するISレンズ群を有し、
前記正レンズ群の焦点距離をf
img、前記正レンズ群における最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離をL
img、前記倍率変換光学群の焦点距離をf
ext、前記光学系に挿入された前記倍率変換光学群の最も物体側の光学面から前記像面までの光軸上の距離をL
ext、前記倍率変換光学群が挿入されていない状態で無限遠物体に合焦した状態の前記光学系の焦点距離をf
ao、前記無限遠物体に合焦した状態での前記光学系の
最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離をL
、前記倍率変換光学群が挿入された状態での前記後群の焦点距離をf
ri
とするとき、
0.10≦[(|f
img×L
img|)/(|f
ext×L
ext|)]/(L/f
ao)≦
0.405
1.50≦(|f
img
/f
ri
|)/(L/f
ao
)≦3.50
なる条件を満足することを特徴とする光学系。
【請求項2】
前記前群の焦点距離をf
f、前記倍率変換光学群が挿入されていない状態での前記後群の焦点距離をf
ro、前記倍率変換光学群が挿入された状態で前記無限遠物体に合焦した状態での前記光学系の焦点距離をf
aiとし、前記前群の焦点距離f
fの絶対値が前記倍率変換光学群が挿入された状態での前記後群の焦点距離f
riの絶対値よりも大きいとするとき、
0.25≦(|f
ri×f
ro/f
f
2|)/ [L
2/(f
ai×f
ao)]≦4.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項
1に記載の光学系。
【請求項3】
前記光学系における最も像側のレンズ群のうち最も像側の光学面から前記像面までの光軸上の空気換算距離をSk、前記像面上の最大像高をh
imgをとするとき、
0.30≦[(|f
img×L
img|)/(|f
ext×L
ext|)]/[(h
img/Sk)×(L/f
ao)]
≦3.00
なる条件を満足することを特徴とする請求項1
または2に記載の光学系。
【請求項4】
前記光学系の全長は、前記倍率変換光学群の挿抜によって変化しないことを特徴とする請求項1から
3のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項5】
前記光学系の最大半画角は、4.5°以下であることを特徴とする請求項1から
4のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項6】
前記前群は、物体側から像側へ順に配置された、
フォーカシングに際して不動の正の屈折力の第1レンズ群と、
フォーカシングに際して移動する負の屈折力の第2レンズ群L2からなり、
前記後群は、物体側から像側へ順に配置された、第3レンズ群と、負の屈折力を有する前記倍率変換光学群としての第4レンズ群と、前記正レンズ群としての第5レンズ群からなることを特徴とする請求項1から
5のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項7】
前記ISレンズ群は、2枚の負レンズと、1枚の正レンズと、からなることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の光学系。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の光学系を有することを特徴とする光学機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、交換レンズや撮像装置等の光学機器に用いられる光学系に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像に用いられる光学系の焦点距離を変化させる方法として、光路中にエクステンダ等の倍率変換光学群を挿入する方法がある。また、倍率変換光学群の挿抜によって全長(最も物体側の光学面から像面までの距離)が変化しない光学系として、特許文献1には、開口絞りから像面までの間の軸上光束が収束する位置に倍率変換群を挿抜可能な光学系が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1のように開口絞りから像面までの間に倍率変換光学群を挿入するためのスペースを設けると、元々の光学系の全長が長くなる。また、狭いスペースに倍率変換光学群を挿入すると、光学系の諸収差が増加するおそれもある。
【0005】
本発明は、倍率変換光学群を挿抜可能な光学系でありながらも、全長が短く、良好な光学性能が得られる光学系を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面としての光学系は、物体側から像側へ順に配置された、前群と、開口絞りと、後群とからなる。後群は、光学系の焦点距離を変化させるために開口絞りと像面との間に挿抜される倍率変換光学群と、倍率変換光学群よりも像側に配置された全てのレンズからなる正レンズ群とを有する。後群は、開口絞りと倍率変換光学群との間に配置され、像振れ補正のために光軸と直交する方向に移動するISレンズ群を有し、正レンズ群の焦点距離をfimg、正レンズ群における最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離をLimg、倍率変換光学群の焦点距離をfext、光学系に挿入された倍率変換光学群の最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離をLext、倍率変換光学群が挿入されていない状態で無限遠物体に合焦した状態での光学系の焦点距離をfao、無限遠物体に合焦した状態での光学系の最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離をL、前記倍率変換光学群が挿入された状態での前記後群の焦点距離をf
ri
とするとき、
0.10≦[(|fimg×Limg|)/(|fext×Lext |)]/(L/fao)≦0.405
1.50≦(|f
img
/f
ri
|)/(L/f
ao
)≦3.50
なる条件を満足することを特徴とする。なお、上記光学系を用いた光学機器も、本発明の他の一側面を構成する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、倍率変換光学群を挿抜可能な光学系でありながらも、全長が短く、良好な光学性能が得られる光学系を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】実施例1の光学系(倍率変換群の未挿入状態)の断面図と縦収差図。
【
図2】実施例1の光学系(倍率変換群の挿入状態)の断面図と縦収差図。
【
図3】実施例2の光学系(倍率変換群の未挿入状態)の断面図と縦収差図。
【
図4】実施例2の光学系(倍率変換群の挿入状態)の断面図と縦収差図。
【
図5】実施例3の光学系(倍率変換群の未挿入状態)の断面図と縦収差図。
【
図6】実施例3の光学系(倍率変換群の挿入状態)の断面図と縦収差図。
【
図7】実施例1~3のいずれかの光学系を有する撮像装置を示す図。
【
図8】実施例1、2における回折光学素子の構成を示す図。
【
図9】回折光学素子の回折効率の波長依存特性を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0010】
まず、本発明の実施例としての光学系の概要について説明する。実施例の光学系は、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、銀塩フィルムカメラ、放送用テレビカメラ等の撮像装置に着脱可能な交換レンズ(光学機器)としての望遠レンズの光学系である。ただし、実施例の光学系を撮像装置の撮像レンズとして一体に設けてもよい。
【0011】
また、実施例の光学系は、その一部に倍率変換光学群を挿抜可能であり、倍率変換光学群を挿入することで全系の焦点距離を長焦点距離側に変化させることができる。具体的には、最大半画角が4.5°以下(35mmフルサイズでの撮像素子換算で焦点距離が300mm以上)の光学系を想定している。
【0012】
一般に、望遠レンズでは、物体側から開口絞りまでの間と開口絞りから撮像面までの間とでは、スペース確保の観点および倍率変換光学群の挿入状態での重量の観点から、特許文献1に開示された光学系のように、開口絞りから撮像面までの間に倍率変換光学群を挿抜することが望ましい。このため、実施例の光学系でも、開口絞りから撮像面までの後群内に倍率変換光学群を挿抜する。
【0013】
そして、実施例の光学系では、後群内において、挿入された倍率変換光学群とそれよりも像側に配置された正の屈折力のレンズ群(正レンズ群)との屈折力と配置の関係を適切に設定する。具体的には、倍率変換光学群と正レンズ群の屈折力の絶対値を、他のレンズ群の屈折力の絶対値よりも強くする。特に、正レンズ群の屈折力の絶対値を強くする。このような屈折力の関係により、倍率変換光学群による長焦点距離化に伴う軸外光線の外側への曲げを省スペースで行うことができ、また外側に曲げた軸外光線を像側の正レンズ群で収束させることにより、光学系(レンズ)全長を短縮する。光学系全長は、最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離である。
【0014】
さらに実施例の光学系では、倍率変換光学群から像面までの光軸上の距離と正レンズ群から像面までの光軸上の距離を短くする。特に後者の距離を短くすることにより、物理的な距離を縮めることができるので、レンズ全長をより短縮することができる。
【0015】
以下、実施例の光学系の構成と該光学系が満足する条件について説明する。実施例の光学系は、物体側から像側へ順に、前群と、開口絞りと、後群とを有し、光学系の焦点距離を変化させるために開口絞りと像面との間に後群の一部として挿入可能な倍率変換光学群を有する。後群における倍率変換光学群よりも像側に、前述した正レンズ群を有する。
【0016】
このような光学系において、倍率変換光学群よりも像側の正レンズ群の焦点距離をfimg、該正レンズ群における最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離をLimg、倍率変換光学群の焦点距離をfext、光学系(後群)に挿入された倍率変換光学群の最も物体側の光学面から像面までの光軸上の距離をLext、倍率変換光学群が挿入されていない状態で無限遠物体に合焦した状態での光学系の焦点距離をfao、無限遠物体に合焦した状態での光学系の全長をLとする。このとき、光学系は、以下の条件式(1)を満足する。
【0017】
0.10≦[(|fimg×Limg|)/(|fext×Lext|)]/(L/fao)≦0.90 (1)
条件式(1)は、光学系全長を短縮するために、後群内の倍率変換光学群とそれより像側の正レンズ群の屈折力と配置が満足すべき条件を示す。条件式(1)の値が上限値を超えると、正レンズ群から像面までの距離が長くなり過ぎて、光学系全長が長くなるので、好ましくない。条件式(1)の値が下限値を下回ると、倍率変換光学群の焦点距離が短く(屈折力が強く)なり過ぎて、製造時の敏感度が高くなり過ぎるので、好ましくない。
【0018】
条件式(1)の数値範囲を以下のようにすると、光学系全長を短縮するためにより好ましい。
【0019】
0.200≦[(|fimg×Limg|)/(|fext×Lext|)]/(L/fao)≦0.875 (1a)
また、条件式(1)の数値範囲を以下のようにすると、光学系全長を短縮するためにさらに好ましい。
0.30≦[(|fimg×Limg|)/(|fext×Lext|)]/(L/fao)≦0.85 (1b)
条件式(1)を満足することに加えて、以下の条件式(2)~(4)のうち少なくとも1つを満足することが好ましい。
【0020】
倍率変換光学群が挿入された状態での後群の焦点距離をfriとするとき、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
【0021】
1.50≦(|fimg/fri|)/(L/fao)≦3.50 (2)
条件式(2)は、全長が短縮された光学系において倍率変換光学群が挿入された状態での高い光学性能を確保するために、倍率変換光学群と後群の焦点距離が満足することが好ましい条件である。条件式(2)の値が上限値を超えると、倍率変換光学群の焦点距離が後群の焦点距離に対して大きく(屈折力が弱く)なり過ぎて、後群を通過する軸外光線を外側に曲げることができず、倍率変換光学群を挿入するスペースが広くなり過ぎて光学系全長が長くなるので、好ましくない。条件式(2)の値が下限値を下回ると、倍率変換光学群の焦点距離が後群の焦点距離に対して小さく(屈折力が強く)なり過ぎて、倍率変換光学群で発生する軸外収差(非点収差)を他のレンズ群で補正しきれなくなるので、好ましくない。
【0022】
条件式(2)の数値範囲を以下のようにすると、高い光学性能を確保するためにより好ましい。
【0023】
1.75≦(|fimg/fri|)/(L/fao)≦3.25 (2a)
また、条件式(2)の数値範囲を以下のようにすると、高い光学性能を確保するためにさらに好ましい。
2.00≦(|fimg/fri|)/(L/fao)≦3.00 (2b)
前群の焦点距離をff、倍率変換光学群が挿入されていない状態での後群の焦点距離をfro、倍率変換光学群が挿入された状態で無限遠物体に合焦した状態での光学系の焦点距離をfaiとする。前群の焦点距離ffの絶対値は、倍率変換光学群が挿入された状態での後群の焦点距離friの絶対値よりも大きい。このとき、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
【0024】
0.25≦(|fri×fro/ff
2|)/ [L2/(fai×fao)]≦4.00 (3)
条件式(3)は、倍率変換光学群が挿入された状態と挿入されていない状態での両方において、光学系全長を短縮するとともに良好な光学性能を確保するために、倍率変換光学群と前群および後群の焦点距離が満足することが好ましい条件を示す。条件式(3)の値が上限値を超えると、倍率変換光学群が挿入された状態での後群の焦点距離が大きく(屈折力が弱く)なり過ぎて、前群で発生する諸収差を補正しきれなくなるので、好ましくない。条件式(3)の値が下限値を下回ると、倍率変換光学群が挿入された状態での後群の焦点距離が小さくなり過ぎ、後群内で発生する軸外収差(非点収差)を補正しきれなくなるので、好ましくない。
【0025】
条件式(3)の数値範囲を以下のようにすると、光学系全長を短縮するとともに良好な光学性能を確保するためにより好ましい。
0.50≦(|fri×fro/ff
2|)/ [L2/(fai×fao)]≦3.75 (3a)
また、条件式(3)の数値範囲を以下のようにすると、光学系全長を短縮するとともに良好な光学性能を確保するためにさらに好ましい。
0.70≦(|fri×fro/ff
2|)/ [L2/(fai×fao)]≦3.60 (3b)
光学系における最も像側のレンズ群のうち最も像側の光学面(最終光学面)から像面までの光軸上の空気換算距離をSk、像面上の最大像高をhimgをとするとき、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
0.30≦[(|fimg×Limg|)/(|fext×Lext|)]/[(himg/Sk)×(L/fao)]≦3.00 (4)
条件式(4)は、倍率変換光学群が挿入された状態と挿入されていない状態での両方において、光学系全長をより短縮するために、後群内の倍率変換光学群とそれよりも像側の正レンズ群の屈折力および配置が満足することが好ましい条件を示す。条件式(4)は、条件式(1)に対して、最終光学面から像面までの光軸上の空気換算距離Skと最大像高himgの項を追加した条件式である。この条件式(4)は、光軸上の空気換算距離Skが短い光学系にも適用することができる。
【0026】
条件式(4)の値が上限値を超えると、正レンズ群から像面までの距離が長くなり過ぎて、光学系全長が長くなるので、好ましくない。条件式(4)の値が下限値を下回ると、倍率変換光学群の焦点距離が短く(屈折力が強く)なり過ぎて、製造時の敏感度が高くなり過ぎるので、好ましくない。
【0027】
条件式(4)の数値範囲を以下のようにすると、光学系全長を短縮するためにより好ましい。
0.40≦[(|fimg×Limg|)/(|fext×Lext|)]/[(himg/Sk)×(L/fao)]≦2.75 (4a)
また、条件式(4)の数値範囲を以下のようにすると、光学系全長を短縮するためにさらに好ましい。
0.50≦[(|fimg×Limg|)/(|fext×Lext|)]/[(himg/Sk)×(L/fao)]≦2.50 (4b)
また、後述する各実施例の光学系に共通な特徴として、光学系全長が倍率変換光学群の挿抜によって変化しないことと、最大半画角が4.5°以下の超望遠レンズであることが挙げられる。特に倍率変換光学群の挿抜によって全長が変わらないことにより、超望遠レンズの焦点距離が長くなることにより全長が長くなって重量も増加するという課題を解消することができる。
【0028】
次に、具体的な実施例について説明する。まず各実施例に共通する事項について説明する。各実施例の光学系は、単焦点の超望遠レンズである。
図1、
図3および
図5はそれぞれ、実施例1、実施例2および実施例3の光学系であって倍率変換光学群が未挿入状態で無限遠物体に合焦した状態での断面と縦収差を示している。
図2、
図4および
図6はそれぞれ、実施例1、実施例2および実施例3の光学系であって倍率変換光学群が挿入状態で無限遠物体に合焦した状態での断面と縦収差を示している。
【0029】
各実施例の光学系は、物体側から像側へ順に配置された、前群LFと、開口絞りSと、後群LRとにより構成されている。前群LFは、物体側から像側へ順に配置された、正の屈折力の第1レンズ群L1と、負の屈折力の第2レンズ群L2とにより構成されている。後群LRは、物体側から像側へ順に配置された、第3レンズ群L3と、負の屈折力を有する倍率変換光学群としての第4レンズ群L4と、正の屈折力の第5レンズ群(正レンズ群)とにより構成されている。第4レンズ群L4の未挿入状態と挿入状態とで光学系全長は不変である。
【0030】
無限遠物体から至近距離物体へのフォーカシングは、第2レンズ群L2を構成するフォーカスレンズ群Lfoを像側へ移動させることで行う。
【0031】
各断面図において、Oは光軸、IPは像面、Gは水晶ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等のガラスブロックをそれぞれ表している。実施例1、2において、Ldoeは回折光学素子、asphは非球面をそれぞれ表している。回折光学素子Ldoeにおける回折面は、実施例1、2とも物体側から数えて2番目の接合レンズの接合面に設けられている。また非球面asphは、最も物体側の正レンズの物体側の光学面に設けられている。
【0032】
各実施例において、第3レンズ群L3内のISレンズ群LISを光軸Oと直交する方向に移動させることにより、手振れ等による像振れを低減(補正)する。
【0033】
縦収差のうち球面収差については、実線でd線(波長587.6nm)の球面収差を、二点鎖線でg線(波長435.8nm)の球面収差を、破線は正弦条件を示している。非点収差については、実線(S)でd線のサジタル光線の非点収差を、点線(M)でd線のメリディオナル光線の非点収差を示している。歪曲については、d線の歪曲を示している。色収差については、g線の倍率色収差を示している。FnoはFナンバーを、ωは半画角(°)を示している。
【0034】
また、実施例1~3の説明の後に、各実施例に対応する数値実施例を示す。数値実施例には、倍率変換光学群の未挿入状態で無限遠物体に合焦した状態の数値実施例と、倍率変換光学群の挿入状態で無限遠物体に合焦した状態の数値実施例が含まれる。さらに数値実施例1~6の後に示す表1は、実施例1~3(数値実施例1~6)における前述した条件式(1)~(4)の値をまとめて示している。
【実施例1】
【0035】
図1および
図2に示す実施例1の光学系は、数値実施例1に示すように第4レンズ群(倍率変換光学群)L4の未挿入状態での焦点距離が392.6mm、Fnoが4.12で、数値実施例2に示すように第4レンズ群L4の挿入状態での焦点距離が549.7mm、Fno5.77の超望遠レンズである。最も像側の第5レンズ群L5は、接合レンズにより構成されている。
【0036】
図1および
図2の縦収差図から分かるように、本実施例の光学系では、第4レンズ群L4の未挿入状態と挿入状態のいずれにおいても各収差が良好に補正されている。
【0037】
また数値実施例1、2および表1から分かるように、本実施例の光学系は条件式(1)~(4)を満足している。このため、本実施例の光学系は、第4レンズ群L4の挿抜が可能でありながらも、全長が短く、諸収差が良好に補正された高い光学性能を有する。
【実施例2】
【0038】
図3および
図4に示す実施例2の光学系は、数値実施例3に示すように第4レンズ群(倍率変換光学群)L4の未挿入状態での焦点距離が392.6mm、Fnoが4.12で、数値実施例4に示すように第4レンズ群L4の挿入状態での焦点距離が549.7mm、Fno5.77の超望遠レンズである。最も像側の第5レンズ群L5は、単レンズと接合レンズにより構成されている。
【0039】
図3および
図4の縦収差図から分かるように、本実施例の光学系でも、第4レンズ群L4の未挿入状態と挿入状態のいずれにおいても各収差が良好に補正されている。
【0040】
また数値実施例3、4および表1から分かるように、本実施例の光学系も条件式(1)~(4)を満足している。このため、本実施例の光学系も、第4レンズ群L4の挿抜が可能でありながらも、全長が短く、諸収差が良好に補正された高い光学性能を有する。
【実施例3】
【0041】
図5および
図6に示す実施例3の光学系は、数値実施例5に示すように第4レンズ群(倍率変換光学群)L4の未挿入状態での焦点距離が585.0mm、Fnoが4.12で、数値実施例6に示すように第4レンズ群L4の挿入状態での焦点距離が819.2mm、Fno5.77の超望遠レンズである。最も像側の第5レンズ群L5は、接合レンズにより構成されている。また本実施例の光学系は、回折光学素子と非球面を用いておらず、球面レンズのみから構成されている。
【0042】
図5および
図6の縦収差図から分かるように、本実施例の光学系でも、第4レンズ群L4の未挿入状態と挿入状態のいずれにおいても各収差が良好に補正されている。
また数値実施例5、6および表1から分かるように、本実施例の光学系も条件式(1)~(4)を満足している。このため、本実施例の光学系も、第4レンズ群L4の挿抜が可能でありながらも、全長が短く、諸収差が良好に補正された高い光学性能を有する。
【0043】
なお、実施例1~3および数値実施例1~6は例に過ぎず、前群、開口絞りおよび後群により構成され、後群内にて倍率変換光学群の挿抜が可能であり、条件式(1)~(4)を満足する光学系であれば、本発明の実施例に含まれる。
【0044】
図7は、各実施例の光学系を撮像レンズとして用いた撮像装置としてのデジタルスチルカメラ(光学機器)を示している。10はカメラ本体、11は実施例1~3のいずれかの光学系によって構成された撮像レンズである。12はカメラ本体10に内蔵され、撮像レンズ11により形成された光学像を撮像するCCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子(光電変換素子)である。このように各実施例の光学系を用いることで、小型で光学性能が高いカメラを得ることができる。なお、カメラ本体10は、クイックターンミラーを有する一眼レフカメラであってもよいし、クイックターンミラーを有さないミラーレスカメラであってもよい。
【0045】
次に、実施例1、2で用いられている回折光学素子Ldoeについて、
図8を用いて説明する。実施例1、2では、回折光学素子Ldoeとして、
図8に示すように同一の格子厚dを有する2つの回折格子6、7が密着した密着2層構成の回折光学素子1を用いている。
【0046】
回折光学素子1は以下のように作製される。まず、ガラス基板(レンズ)4上に第1の紫外線硬化樹脂により鋸歯形状の第1の回折格子6を形成する。この際、第1の回折格子6は、格子厚が
図8の上から下に向かって単調増加するように形成される。次に、第1の回折格子6の谷の部分を埋めるように第1の紫外線硬化樹脂とは異なる第2の紫外線硬化樹脂により鋸歯形状の第2の回折格子7を形成する。第2の回折格子7は、格子厚が
図8の上から下に向かって単調減少するように形成される。そして第2の回折格子7の裏面に接するようにガラス基板(レンズ)5を設ける。
【0047】
このように作製された回折光学素子1に、
図8に示すように光がガラス基板4側から入射すると、右斜め下方向に進む1次回折光と、右方向に直進する0次回折光とが生じる。
【0048】
図9は、
図8に示した回折光学素子1の設計回折次数である1次回折光とその±1次回折光である0次回折光および2次回折光の回折効率の波長依存特性を示す。ここでは、第1の回折格子6の材料のd線に対する屈折率nd1とd線を基準とするアッベ数νd1は(nd1,νd1)=(1.620,43.0)であり、第2の回折格子7の材料のd線に対する屈折率nd2とd線を基準とするアッベ数νd2は(nd2,νd2)=(1.567,19.4)である。第1および第2の回折格子の格子厚dはd=11.5μm、格子ピッチPはP=200μmであり、光はガラス基板4に対して垂直に入射する。
【0049】
図9から分かるように、設計回折次数光(1次回折光)の回折効率は使用波長全域で約99.5%以上と高く、不要回折次数光(0、2次回折光)の回折効率は使用波長全域で約0.05%以下と十分に抑制されている。
【0050】
なお、回折光学素子Ldoeとして、回折効率等の基本性能が
図8に示した回折光学素子1と同等であれば、他の構成を有する回折光学素子を用いてもよい。
【0051】
また、回折光学素子Ldoeは、光学面に設けられるが、その光学面は球面であってもよいし、非球面であってもよく、さらに平面であってもよい。実施例1、2では、回折光学素子Ldoeが接合レンズの接合面に設けられているが、他の光学面に設けられてもよい。
【0052】
また、回折光学素子Ldoeの製法としては、バイナリオプティクス形状をフォトレジストにより直接レンズ表面に成形する方法だけでなく、この方法によって作成した型を用いるレプリカ成形やモールド成形を行う方法を用いることができる。
以下、数値実施例1~6を示す。各数値実施例において、rは物体側からi番目の光学面の曲率半径、dは物体側からi番目の光学面とi+1番目の光学面との間の光軸上の間隔、ndとνdはi番目の光学部材のd線に対する屈折率とd線を基準とするアッべ数を示す。アッベ数νdは、フラウンホーファ線のd線(587.6nm)、F線(486.1nm)、C線(656.3nm)における屈折率をNd、NF、NCとするとき、
νd=(Nd-1)/(NF-NC)
で表される。
【0053】
BFはバックフォーカス(mm)を表す。「バックフォーカス」は、光学系の最終面(最も像側の光学面)から近軸像面までの光軸上の距離を空気換算長により表記したものとする。「レンズ全長」は、光学系の最前面(最も物体側のレンズ面)から最終面までの光軸上の距離にバックフォーカスを加えた長さであり、光学系の全長に相当する。
【0054】
面番号に付された「*」は、その面が非球面形状を有する面であることを意味する。非球面形状は、光軸方向での位置をX、光軸に直交する方向での高さをr、光の進行方向を正とし、Rを近軸曲率半径、kを円錐定数、B,C,D,Eを非球面係数とするとき、以下の式で表される。
【0055】
【0056】
円錐定数および非球面係数の「e-x」は×10-xを意味する。
(数値実施例1)
実施例1の倍率変換光学群が未挿入状態の光学系
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1* 91.357 15.00 1.48749 70.2 95.29
2 728.677 32.00 94.08
3 118.813 16.52 1.49700 81.5 75.02
4(回折) -99.439 3.72 1.77250 49.6 73.03
5 -565.977 5.50 69.85
6 59.396 2.66 1.78590 44.2 59.35
7 36.888 14.34 1.48749 70.2 53.66
8 124.176 (可変) 49.91
9 291.188 3.71 1.80810 22.8 34.32
10 -115.914 1.80 1.83400 37.2 33.30
11 56.155 (可変) 30.74
12(絞り) ∞ 2.50 23.30
13 -112.493 1.30 1.84666 23.9 22.45
14 43.102 4.74 1.67300 38.1 21.99
15 -59.032 1.20 21.76
16 635.187 3.25 1.80518 25.4 24.14
17 -85.036 1.30 1.74100 52.6 23.55
18 48.132 2.34 22.60
19 -80.693 1.30 1.88300 40.8 22.57
20 824.035 4.01 22.72
21 150.563 7.50 1.58144 40.8 19.96
22 -21.969 1.80 1.59282 68.6 20.18
23 -95.873 60.05 20.38
24 57.883 1.80 1.80810 22.8 54.87
25 42.318 10.03 1.67300 38.1 53.92
26 709.249 4.87 53.84
27 ∞ 2.00 1.51633 64.1 53.36
28 ∞ (可変) 53.21
像面 ∞
非球面データ
第1面
k=1.76760e-001 B=-3.83172e-008 C=-3.74976e-014 D=-5.56572e-016
E=3.38138e-019
第4面(回折面)
C1=-4.07993e-005 C2=3.31820e-009 C3=-4.21494e-013 C4=2.96660e-016
C5= 2.29768e-020
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 392.58
Fナンバー 4.12
半画角(°) 3.15
像高 21.64
レンズ全長 280.33
BF 36.01
d 8 20.01
d11 19.09
d28 36.01
入射瞳位置 493.04
射出瞳位置 -498.86
前側主点位置 597.47
後側主点位置 -356.58
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 116.83 89.75 17.66 -55.00
2 9 -82.12 5.51 3.74 0.67
3 12 139.31 109.98 114.61 147.69
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 212.63
2 3 110.76
3 4 -158.73
4 6 -130.67
5 7 102.15
6 9 103.02
7 10 -45.14
8 13 -36.67
9 14 37.72
10 16 93.33
11 17 -41.31
12 19 -83.18
13 21 33.51
14 22 -48.51
15 24 -205.36
16 25 66.47
17 27 0.00
(数値実施例2)
実施例1の倍率変換光学群が挿入状態の光学系
(面番号1から22まで数値実施例1と同じ)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
23 -95.873 2.78 20.38
24 27.876 4.94 1.54072 47.2 20.24
25 -247.012 1.73 19.95
26 75.571 5.83 1.60342 38.0 19.44
27 -53.892 2.12 1.90366 31.3 18.46
28 34.235 5.95 17.92
29 85.021 1.80 1.88300 40.8 19.23
30 18.266 8.35 1.72047 34.7 19.32
31 -24.691 1.80 1.88300 40.8 19.83
32 56.411 2.68 20.83
33 62.523 7.83 1.61340 44.3 23.05
34 -23.935 1.80 1.59282 68.6 24.13
35 151.805 12.44 25.80
36 57.883 1.80 1.80810 22.8 54.87
37 42.318 10.03 1.67300 38.1 53.92
38 709.249 4.87 53.84
39 ∞ 2.00 1.51633 64.1 53.36
40 ∞ (可変) 53.21
像面 ∞
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 549.72
Fナンバー 5.77
半画角(°) 2.25
像高 21.64
レンズ全長 280.33
BF 36.00
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 116.83 89.75 17.66 -55.00
2 9 -82.12 5.51 3.74 0.67
3 12 -86.14 109.98 0.63 -95.17
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
15 24 46.62
16 26 53.03
17 27 -22.91
18 29 -26.68
19 30 15.86
20 31 -19.25
21 33 29.22
22 34 -34.74
23 36 -205.36
24 37 66.47
25 39 0.00
(数値実施例3)
実施例2の倍率変換光学群が未挿入状態の光学系
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1* 91.582 14.95 1.48749 70.2 95.19
2 742.747 32.00 94.00
3 119.171 16.45 1.49700 81.5 75.02
4(回折) -100.209 3.72 1.77250 49.6 73.04
5 -558.561 5.50 69.89
6 59.334 2.66 1.78590 44.2 59.36
7 37.011 14.15 1.48749 70.2 53.71
8 121.773 20.00 50.00
9 272.156 3.72 1.80810 22.8 34.45
10 -119.044 1.80 1.83400 37.2 33.42
11 56.289 19.15 30.84
12(絞り) ∞ 2.50 23.26
13 -114.040 1.30 1.84666 23.9 22.39
14 39.973 4.85 1.67300 38.1 21.91
15 -58.154 1.20 21.68
16 1305.584 3.25 1.80518 25.4 24.07
17 -84.371 1.30 1.74100 52.6 23.48
18 47.182 2.34 22.54
19 -82.311 1.30 1.88300 40.8 22.52
20 2800.154 1.78 22.67
21 147.283 7.50 1.58144 40.8 19.57
22 -20.603 1.80 1.59282 68.6 19.77
23 -103.363 56.85 19.96
24 -70.468 3.91 1.61340 44.3 46.84
25 -65.677 0.86 48.83
26 56.742 1.80 1.80810 22.8 55.36
27 42.854 10.03 1.67300 38.1 54.33
28 347.440 5.58 54.15
29 ∞ 2.00 1.51633 64.1 53.62
30 ∞ (可変) 53.46
像面 ∞
非球面データ
第1面
k=1.82862e-001 B=-4.08391e-008 C=-4.60006e-013 D=-5.35541e-016
E=3.11392e-019
第4面(回折面)
C1=-4.10416e-005 C2=3.41465e-009 C3=-5.68815e-013 C4=3.70294e-016
C5=5.77317e-021
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 392.20
Fナンバー 4.12
半画角(°) 3.16
像高 21.64
レンズ全長 280.36
BF 36.11
d30 36.11
入射瞳位置 491.44
射出瞳位置 -543.48
前側主点位置 618.25
後側主点位置-356.09
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 392.20 244.25 618.25 -356.09
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 212.68
2 3 111.34
3 4 -160.73
4 6 -132.11
5 7 103.42
6 9 102.92
7 10 -45.61
8 13 -34.82
9 14 35.91
10 16 98.53
11 17 -40.67
12 19 -90.54
13 21 31.60
14 22 -43.76
15 24 1201.56
16 26 -229.98
17 27 71.68
18 29 0.00
(数値実施例4)
実施例2の倍率変換光学群が挿入状態の光学系
(面番号1から22まで数値実施例3と同じ)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
23 -103.363 2.92 19.96
24 27.975 4.71 1.54072 47.2 19.84
25 -244.425 1.73 19.61
26 74.383 5.84 1.60342 38.0 19.15
27 -53.787 2.12 1.90366 31.3 18.22
28 34.452 5.93 17.73
29 86.035 1.80 1.88300 40.8 19.10
30 18.455 8.18 1.72047 34.7 19.22
31 -25.584 1.80 1.88300 40.8 19.75
32 57.150 2.61 20.74
33 62.986 8.03 1.61340 44.3 22.90
34 -22.421 1.80 1.59282 68.6 23.99
35 140.866 9.37 25.74
36 -70.468 3.91 1.61340 44.3 46.84
37 -65.677 0.86 48.83
38 56.742 1.80 1.80810 22.8 55.36
39 42.854 10.03 1.67300 38.1 54.33
40 347.440 5.58 54.15
41 ∞ 2.00 1.51633 64.1 53.62
42 ∞ (可変) 53.46
像面 ∞
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 549.18
Fナンバー 5.77
半画角(°) 2.26
像高 21.64
レンズ全長 280.36
BF 36.11
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
15 24 46.71
16 26 52.63
17 27 -22.98
18 29 -26.94
19 30 16.14
20 31 -19.81
21 33 27.96
22 34 -32.49
23 36 1201.56
24 38 -229.98
25 39 71.68
26 41 0.00
(数値実施例5)
実施例3の倍率変換光学群が未挿入状態の光学系
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
1 230.559 20.01 1.49700 81.5 141.99
2 -690.514 40.00 140.89
3 149.543 15.04 1.49700 81.5 116.97
4 -11301.149 2.67 115.29
5 -705.634 5.90 1.83481 42.7 114.86
6 214.504 48.21 109.14
7 107.530 14.78 1.43387 95.1 97.57
8 -10313.878 0.50 96.27
9 75.098 5.00 1.51633 64.1 86.85
10 60.268 (可変) 80.84
11 485.453 5.12 1.80518 25.4 62.47
12 -255.237 3.30 1.83481 42.7 61.66
13 130.699 (可変) 58.71
14(絞り) ∞ 5.00 40.09
15 152.804 2.00 1.84666 23.8 38.52
16 81.654 7.52 1.60311 60.6 37.76
17 -550.671 6.18 36.65
18 94.247 4.50 1.84666 23.8 39.16
19 -1128.324 1.65 1.60311 60.6 38.22
20 48.979 3.76 35.71
21 -139.003 1.60 1.80400 46.6 35.96
22 150.006 4.72 35.76
23 107.130 3.00 1.72000 43.7 30.30
24 2194.622 79.16 30.18
25 64.892 10.00 1.74951 35.3 45.41
26 -174.492 1.90 1.84666 23.8 44.83
27 105.215 (可変) 44.21
像面 ∞
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 585.00
Fナンバー 4.12
半画角(°) 2.12
像高 21.64
レンズ全長 467.45
BF 55.50
d10 43.73
d13 76.71
d27 55.50
入射瞳位置 1063.20
射出瞳位置 -159.54
前側主点位置 56.79
後側主点位置 -529.50
レンズ群データ
群 始面 焦点距離 レンズ構成長 前側主点位置 後側主点位置
1 1 264.80 152.10 37.13 -105.26
2 11 -208.49 8.42 6.25 1.56
3 14 799.79 130.98 192.62 94.19
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
1 1 350.31
2 3 297.09
3 5 -196.48
4 7 245.39
5 9 -667.70
6 11 208.40
7 12 -103.14
8 15 -209.83
9 16 118.43
10 18 102.91
11 19 -77.79
12 21 -89.51
13 23 156.33
14 25 64.26
15 26 -77.28
(数値実施例6)
実施例3の倍率変換光学群が挿入状態の光学系
(面番号1から23まで数値実施例5と同じ)
単位 mm
面データ
面番号 r d nd νd 有効径
24 2194.622 1.90 30.18
25 30.610 5.98 1.54072 47.2 29.99
26 2343.740 0.51 29.29
27 35.025 5.41 1.60342 38.0 27.58
28 -137.835 1.15 1.90366 31.3 26.33
29 25.510 11.87 23.96
30 174.644 0.95 1.88300 40.8 23.82
31 20.646 6.90 1.72047 34.7 23.52
32 -68.916 0.95 1.88300 40.8 23.63
33 51.617 0.91 23.89
34 39.808 6.38 1.61340 44.3 24.80
35 -30.758 1.05 1.59282 68.6 24.97
36 104.622 35.20 25.35
37 64.892 10.00 1.74951 35.3 45.41
38 -174.492 1.90 1.84666 23.8 44.83
39 105.215 (可変) 44.21
像面 ∞
各種データ
ズーム比 1.00
焦点距離 819.18
Fナンバー 5.77
半画角(°) 1.51
像高 21.64
レンズ全長 467.45
BF 55.50
単レンズデータ
レンズ 始面 焦点距離
14 25 57.31
15 27 46.84
16 28 -23.74
17 30 -26.59
18 31 22.79
19 32 -33.30
20 34 29.29
21 35 -39.98
22 37 64.26
23 38 -77.28
【0057】
【0058】
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
【符号の説明】
【0059】
LF 前群
LR 後群
S 開口絞り
L4 第4レンズ群(倍率変換光学群)