IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キヤノン株式会社の特許一覧

特許7543033現像装置、カートリッジ、および画像形成装置
<>
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図1
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図2
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図3
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図4
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図5
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図6
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図7
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図8
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図9
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図10
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図11
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図12
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図13
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図14
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図15
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図16
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図17
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図18
  • 特許-現像装置、カートリッジ、および画像形成装置 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】現像装置、カートリッジ、および画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 15/08 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
G03G15/08 226
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2020145239
(22)【出願日】2020-08-31
(65)【公開番号】P2022040492
(43)【公開日】2022-03-11
【審査請求日】2023-08-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000718
【氏名又は名称】弁理士法人中川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】樫出 陽介
(72)【発明者】
【氏名】鴨志田 成実
(72)【発明者】
【氏名】石井 聡一
【審査官】松本 泰典
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-071425(JP,A)
【文献】特開平06-110311(JP,A)
【文献】特開2013-145307(JP,A)
【文献】特開2014-122982(JP,A)
【文献】特開2008-051875(JP,A)
【文献】特開2000-089563(JP,A)
【文献】特開平09-222791(JP,A)
【文献】特開平09-138566(JP,A)
【文献】特開平06-274019(JP,A)
【文献】特開2008-299030(JP,A)
【文献】特開平11-143226(JP,A)
【文献】特開平07-219295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現像剤担持体と、
前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制するための現像剤規制手段であって、前記現像剤担持体を押圧する現像剤規制手段と、
前記現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像室と、前記現像室に供給する現像剤を収容するトナー室と、前記現像室と前記トナー室とを連通し、前記現像剤規制手段の長手方向に延設されるトナー開口と、を有する現像容器と、
を有し、
前記現像容器は、前記現像剤規制手段を支持する第1支持部を有し、前記第1支持部は前記長手方向に向けて延設され、第1の端部と、第2の端部と、中間部を有し、前記長手方向において前記第2の端部は前記第1の端部の反対側に位置し、前記中間部は前記第1の端部と前記第2の端部の間に位置し、
前記長手方向に直交する方向において、前記現像剤規制手段が前記現像剤担持体を押圧する押圧位置と前記現像剤規制手段が前記第1の端部に支持される第1の被支持位置との間の第1長さは、前記押圧位置と前記現像剤規制手段が前記中間部に支持される第2の被支持位置との間の第2長さよりも長く、
前記現像容器は、前記長手方向において前記第1支持部の両端部に位置され、前記現像剤規制手段を支持する第2支持部を有し、前記第2支持部は前記長手方向に交差する方向に延設され、前記第2支持部は前記長手方向に直交する方向で前記押圧位置に近づくにつれて、前記現像剤規制手段の厚み方向で前記現像剤規制手段から離れる形状であり、
前記現像容器は、前記現像剤規制手段を固定する第1固定座面と、第2固定座面とを有し、
前記現像剤規制手段は、前記第1固定座面と前記第2固定座面に取り付けられる取付け部材を有し、
前記長手方向において、前記第1支持部は前記第1固定座面と前記第2固定座面の間に配置されることを特徴とする現像装置。
【請求項2】
前記現像容器は、前記現像剤担持体が配置される現像開口を備え、前記長手方向において、前記現像開口は、前記トナー開口よりも長く、
前記長手方向において、前記第1の端部は、前記トナー開口の端部よりも外側、かつ前記現像開口の端部よりも内側に配置され、
前記長手方向に直交する方向において、前記第1の端部は、前記中間部よりも前記押圧位置から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
【請求項3】
前記長手方向に直交する方向において、前記押圧位置と前記現像剤規制手段が前記第2の端部に支持される第3の被支持位置との間の第3長さは、前記第2長さよりも長いことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
【請求項4】
前記現像容器は、前記現像剤担持体が配置される現像開口を備え、前記長手方向において、前記現像開口は、前記トナー開口よりも長く、
前記長手方向において、前記第2の端部は、前記トナー開口の端部よりも外側、かつ前記現像開口の端部よりも内側に配置され、
前記長手方向に直交する方向において、前記第2の端部は、前記中間部よりも前記押圧位置から離れた位置に配置されることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
【請求項5】
前記現像剤規制手段に接触する第1シール部材を有し、
前記第1支持部は、前記第1シール部材を介して前記現像剤規制手段を支持するように構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項6】
前記現像剤規制手段の長手方向の両端部に設けられ、前記現像容器と前記現像剤担持体との間に設けられた端部シール部材と、前記端部シール部材と前記現像剤規制手段とによって挟まれるように設置され、前記現像剤規制手段と接触する第2シール部材と、を有し、
前記第2シール部材と前記第1支持部と前記第2支持部は、前記現像剤規制手段の前記長手方向に直交する方向において、前記現像剤規制手段と密着する領域が重なっていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項7】
前記第2支持部は、前記現像剤規制手段の厚み方向の高さが、前記第1支持部の高さよりも低くしていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項8】
前記現像剤規制手段は、前記現像剤担持体に当接して変形する当接部材を含み、
前記第1支持部は、前記当接部材を支持するように構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項9】
前記第1支持部は、前記第1固定座面に垂直な方向において、前記現像容器の長手方向で端部から中央に向かうにつれて前記第1固定座面に近づく形状であり、
かつ前記第1支持部は、前記第1固定座面に垂直な方向において、前記第1の端部と前記第2の端部が前記第1固定座面との間に前記現像剤規制手段の厚みよりも小さい隙間を有する形状であることを特徴とする請求項に記載の現像装置。
【請求項10】
前記現像剤規制手段は、前記現像剤担持体に当接して変形する当接部材を含み、
前記第1支持部は、前記当接部材を支持するように構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の現像装置。
【請求項11】
像担持体と、前記像担持体に形成された潜像を現像する現像手段と、を有し、画像形成装置の装置本体に対して取り外し可能に装着されるカートリッジであって、
前記現像手段として、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の現像装置を有することを特徴とするカートリッジ。
【請求項12】
像担持体と、前記像担持体に形成された潜像を現像する現像手段と、を有し、記録媒体に画像を形成する画像形成装置であって、
前記現像手段として、請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の現像装置を有することを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制する現像剤規制手段を有する現像装置、およびこれを備えたカートリッジ、画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置などに用いられる現像装置は、現像ローラ上の現像剤(以下「トナー」と称する)の量を規制する現像ブレードを備えている。現像ブレードは、特許文献1~3に開示されているように、長手方向の両端部が現像装置の枠体をなす現像容器に固定され、現像ローラを押圧して現像ローラに担持されるトナーの量を規制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-299030号公報
【文献】特開平11-143226号公報
【文献】特開平7-219295号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
現像容器には、トナーが収容されたトナー室から現像ローラが配置された現像室にトナーを供給するためのトナー開口が長手方向にわたって設けられている。そのため、前記長手方向において、トナー開口がある部分では現像容器が変形しやすいので、現像ブレードが現像ローラを押圧する押圧力(以下「ブレード圧」と称する)が低くなる。一方、トナー開口がない部分では、トナー開口がある部分と比較して、現像容器が変形しにくい。よって、トナー開口がある部分では、トナー開口がない部分と比較して、ブレード圧が低くなる傾向にある。
【0005】
このように、現像容器の変形のしやすさの差によって、現像ブレードの長手方向でブレード圧が不均一になる。現像ブレードの長手方向でブレード圧が不均一になると、現像ローラの長手方向においてトナーの付着ムラ(斑)が発生し、画像の濃度ムラやかぶりとなって現れることがある。
【0006】
そこで、本発明の目的は、現像容器の変形のしやすさの差によって生じる現像ブレードのブレード圧の長手方向の不均一性を抑制することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、現像剤担持体と、前記現像剤担持体に担持される現像剤の量を規制するための現像剤規制手段であって、前記現像剤担持体を押圧する現像剤規制手段と、前記現像剤担持体に供給する現像剤を収容する現像室と、前記現像室に供給する現像剤を収容するトナー室と、前記現像室と前記トナー室とを連通し、前記現像剤規制手段の長手方向に延設されるトナー開口と、を有する現像容器と、を有し、前記現像容器は、前記現像剤規制手段を支持する第1支持部を有し、前記第1支持部は前記長手方向に向けて延設され、第1の端部と、第2の端部と、中間部を有し、前記長手方向において前記第2の端部は前記第1の端部の反対側に位置し、前記中間部は前記第1の端部と前記第2の端部の間に位置し、前記長手方向に直交する方向において、前記現像剤規制手段が前記現像剤担持体を押圧する押圧位置と前記現像剤規制手段が前記第1の端部に支持される第1の被支持位置との間の第1長さは、前記押圧位置と前記現像剤規制手段が前記中間部に支持される第2の被支持位置との間の第2長さよりも長く、前記現像容器は、前記長手方向において前記第1支持部の両端部に位置され、前記現像剤規制手段を支持する第2支持部を有し、前記第2支持部は前記長手方向に交差する方向に延設され、前記第2支持部は前記長手方向に直交する方向で前記押圧位置に近づくにつれて、前記現像剤規制手段の厚み方向で前記現像剤規制手段から離れる形状であり、前記現像容器は、前記現像剤規制手段を固定する第1固定座面と、第2固定座面とを有し、前記現像剤規制手段は、前記第1固定座面と前記第2固定座面に取り付けられる取付け部材を有し、前記長手方向において、前記第1支持部は前記第1固定座面と前記第2固定座面の間に配置されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、現像剤規制手段が現像剤担持体を押圧する押圧力を、長手方向において中間部を変化させずに両端部を下げることができ、長手方向における前記押圧力の不均一性を抑制できる。これにより、現像剤担持体の長手方向においてトナーの付着の均質化が可能となり、画像の濃度ムラやかぶりを抑制し高画質化を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】(a)実施例1に係る現像容器を示す図、(b)前記現像容器の駆動側の拡大図、(c)前記現像容器の非駆動側の拡大図である。
図2】画像形成装置の断面図である。
図3】カートリッジの断面図である。
図4】カートリッジの構成を説明する斜視図である。
図5】カートリッジの構成を説明する斜視図である。
図6】(a)画像形成装置の駆動側ガイド部の断面図、(b)画像形成装置の非駆動側ガイド部の断面図である。
図7】(a)画像形成装置の駆動側の断面図、(b)画像形成装置の非駆動側の断面図である。
図8】(a)装置本体の駆動部の構成を示す図、(b)カートリッジの駆動部の構成を示す図である。
図9】(a)装置本体とカートリッジの駆動部が係合する前の状態を示す図、(b)装置本体とカートリッジの駆動部が係合した状態を示す図である。
図10】(a)現像容器のKA-KA断面図、(b)現像容器のKB-KB断面図である。
図11】(a)実施例1に係る現像容器の駆動側の拡大図、(b)実施例1に係る現像容器の非駆動側の拡大図である。
図12】実施例1に係る現像容器の斜視図である。
図13】実施例1に係る現像装置の図である。
図14】実施例1に係る現像装置のKC-KC断面図である。
図15】実施例1に係る現像装置のKD-KD断面図である。
図16】(a)実施例2に係る現像容器の駆動側の拡大図、(b)実施例2に係る現像容器の非駆動側の拡大図である。
図17】(a)実施例2に係る現像容器の駆動側の拡大斜視図、(b)実施例2に係る現像容器の非駆動側の拡大斜視図である。
図18】(a)実施例2に係る現像容器の駆動側の拡大図、(b)実施例2に係る現像容器の非駆動側の拡大図である。
図19】(a)実施例2に係る現像容器の図、(b)実施例2に係る現像装置のKE-KE断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対配置などは、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0011】
〔実施例1〕
以下、実施例1に係る現像装置を用いたカートリッジおよび画像形成装置について図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、電子写真感光体ドラムの回転軸線方向において、画像形成装置本体から電子写真感光体ドラムが駆動力を受ける側を駆動側とし、その反対側を非駆動側とする。
【0012】
まず図2および図3を用いて全体構成および画像形成プロセスについて説明する。図2は、電子写真画像形成装置の装置本体(電子写真画像形成装置本体、画像形成装置本体)A及びプロセスカートリッジ(以下、カートリッジBと記載する)の断面図である。図3は、カートリッジBの断面図である。ここで、装置本体Aとは、電子写真画像形成装置からカートリッジBを除いた部分である。
【0013】
<電子写真画像形成装置の全体構成>
図2に示す電子写真画像形成装置(画像形成装置)は、カートリッジBを装置本体Aに着脱自在とした電子写真技術を利用したレーザビームプリンタである。カートリッジBは、感光体と、この感光体に作用するプロセス手段とを一体的にカートリッジ化して、装置本体Aに対して取り外し可能に装着される。なお、カートリッジBの構成については後述する。
【0014】
装置本体Aには、カートリッジBの電子写真感光体ドラム62に潜像を形成するための露光装置3(レーザスキャナユニット)が配置されている。また、装置本体AのカートリッジBの下側には、画像形成対象となる記録媒体(以下、シート材PAと記載する)を収納したシートトレイ4が配置されている。電子写真感光体ドラム62は、電子写真画像形成用に用いられる感光体(電子写真感光体)である。
【0015】
更に、装置本体Aには、シート材PAの搬送方向Dに沿って、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5b、転写ガイド6、転写ローラ7、搬送ガイド8、定着装置9、排出ローラ対10、排出トレイ11等が順次配置されている。なお、定着装置9は、加熱ローラ9a及び加圧ローラ9bにより構成されている。
【0016】
<画像形成プロセス>
次に、画像形成プロセスの概略を説明する。プリントスタート信号に基づいて、電子写真感光体ドラム(以下、感光体ドラム62あるいは、単にドラム62と記載する)は矢印R方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。
【0017】
バイアス電圧が印加された帯電ローラ(帯電部材)66は、ドラム62の外周面に接触し、ドラム62の外周面を一様均一に帯電する(図3参照)。
【0018】
露光装置3は、画像情報に応じたレーザー光Lを出力する。そのレーザー光LはカートリッジBのクリーニング枠体71に設けられたレーザー開口71hを通り、ドラム62の外周面を走査露光する。これにより、ドラム62の外周面には画像情報に対応した静電潜像が形成される。
【0019】
一方、図3に示すように、現像ユニット20において、トナー室29内のトナーTは、搬送部材(撹拌部材)43の回転によって撹拌、搬送され、現像室としてのトナー供給室28に送り出される。現像ユニット20は、カートリッジBにおいて現像ローラ32や現像ブレード42などを有する現像装置である。
【0020】
トナーTは、マグネットローラ34(固定磁石)の磁力により、現像ローラ32の表面に担持される。現像ローラ32は、ドラム62に形成された潜像を現像するために、現像剤(トナーT)をその表面に担持する現像剤担持体である。
【0021】
トナーTは、現像ブレード42によって摩擦帯電されつつ、現像ローラ32周面上での層厚が規制される。現像ブレード42は、現像ローラ32を押圧し、現像ローラ32に担持されるトナーの量を規制するための現像剤規制手段である。
【0022】
そのトナーTは、静電潜像に応じて現像ローラ32からドラム62へ供給され、潜像を現像する。これにより、潜像はトナー像として可視像化される。ドラム62はその表面に潜像や、トナーで形成される像(トナー像、現像剤像)を担持する像担持体である。また、図2に示すように、レーザー光Lの出力タイミングとあわせて、ピックアップローラ5a、給送ローラ対5bによって、装置本体Aの下部に収納されたシート材PAがシートトレイ4から送り出される。そして、そのシート材PAが転写ガイド6を経由して、ドラム62と転写ローラ7との間の転写位置へ搬送される。この転写位置において、トナー像はドラム62からシート材PAに順次転写されていく。
【0023】
トナー像が転写されたシート材PAは、ドラム62から分離されて搬送ガイド8に沿って定着装置9に搬送される。そしてシート材PAは、定着装置9を構成する加熱ローラ9aと加圧ローラ9bとのニップ部を通過する。このニップ部で加圧・加熱定着処理が行われてトナー像はシート材PAに定着される。トナー像の定着処理を受けたシート材PAは、排出ローラ対10まで搬送され、排出トレイ11に排出される。
【0024】
一方、図3に示すように、転写後のドラム62は、クリーニング部材77により外周面上の残留トナーが除去されて、再び、画像形成プロセスに使用される。ドラム62から除去されたトナーは、クリーニングユニット60の廃トナー室71bに貯蔵される。
【0025】
上記において、帯電ローラ66、現像ローラ32、転写ローラ7、クリーニング部材77がドラム62に作用するプロセス手段である。
【0026】
<カートリッジの全体構成>
次にカートリッジBの全体構成について図3図4図5を用いて説明する。図3はカートリッジBの断面図、図4図5は、カートリッジBの構成を説明する斜視図である。なお本実施例においては各部品を結合する際のビスに関しては省略して説明する。
【0027】
カートリッジBは、クリーニングユニット(感光体保持ユニット、ドラム保持ユニット、像担持体保持ユニット、第1ユニット)60と、現像ユニット(現像剤担持体保持ユニット、第2ユニット)20を有する。
【0028】
図3に示すように、クリーニングユニット60は、ドラム62と、帯電ローラ66と、クリーニング部材77と、これらを支持するクリーニング枠体71を有する。ドラム62は、駆動側において、駆動側に設けられた駆動側ドラムフランジ63がドラム軸受73の穴部73aにより回転可能に支持される(図4参照)。広義には、ドラム軸受73とクリーニング枠体71を総称してクリーニング枠体と呼ぶこともできる。
【0029】
ドラム62は、非駆動側において、図5に示すように、クリーニング枠体71に設けられた穴部71cに圧入されたドラム軸78によって、非駆動側ドラムフランジの穴部(不図示)を回転可能に支持される構成となっている。
【0030】
各ドラムフランジは軸受部によって回転可能に支持される被軸受部である。
【0031】
図3に示すように、クリーニングユニット60において、帯電ローラ66、クリーニング部材77は、それぞれドラム62の外周面に接触して配置される。
【0032】
クリーニング部材77は、弾性材料としてのゴムで形成されたブレード状の弾性部材であるゴムブレード77aと、ゴムブレードを支持する支持部材77bと、を有する。ゴムブレード77aは、ドラム62の回転方向に対してカウンター方向にドラム62に当接している。即ち、ゴムブレード77aは、その先端部がドラム62の回転方向Rの上流側を向くようにドラム62に当接している。
【0033】
クリーニング部材77によってドラム62の表面から除去された廃トナーは、クリーニング枠体71とクリーニング部材77によって形成された廃トナー室71bに溜められる。
【0034】
また、図3に示すように、クリーニング枠体71から廃トナーが漏れることを防止するためのスクイシート65が、ドラム62に当接するようにクリーニング枠体71の縁部に設けられている。
【0035】
帯電ローラ66は、クリーニング枠体71の長手方向における両端部において、帯電ローラ軸受67を介し、クリーニングユニット60に回転可能に取り付けられている。
【0036】
なお、クリーニング枠体71の長手方向(カートリッジBの長手方向)は、ドラム62の回転軸線が延びる方向(軸線方向)と平行である。なお、ドラム62の回転軸線が延びる方向(軸線方向)と、現像ローラ32の回転軸線が延びる方向(軸線方向)は平行である。
【0037】
帯電ローラ66は、帯電ローラ軸受67が付勢部材68によりドラム62に向けて加圧されることでドラム62に圧接されている。帯電ローラ66は、ドラム62の回転に従動回転する。
【0038】
図3に示すように、現像ユニット20は、現像剤担持体としての現像ローラ32と、現像剤規制手段としての現像ブレード42と、現像ローラ32や現像ブレード42を支持する現像容器(現像枠体)23等を有する。現像ローラ32は、両端に設けられた軸受部材26,27(図4図5)により回転可能に現像容器23に取り付けられている。現像ブレード42は、長手方向の両端部が現像容器23に固定されている。現像ブレード42は、現像ユニット20において、現像ローラ32を押圧して、現像ローラ32に担持されるトナーの量(トナー層)を規制するための現像剤規制手段である。なお、現像ブレード42の長手方向は、現像ローラ32の回転軸線が延びる方向(軸線方向)と平行である。
【0039】
また、現像ローラ32内にはマグネットローラ34が設けられている。図4図5に示すように、現像ローラ32には長手方向の両端部に間隔保持部材38が取り付けられている。なお、現像ローラ32の長手方向は、現像ローラ32の回転軸線が延びる方向(軸線方向)と平行である。現像ローラ32は、間隔保持部材38とドラム62が当接することで、ドラム62と微少隙間をもって保持される。また、図3に示すように、現像ユニット20からトナーが漏れることを防止するための吹き出し防止シート33が、現像ローラ32に当接するように現像容器23の縁部に設けられている。
【0040】
更に現像容器23と底部材22によって形成されたトナー室29には、搬送部材43が設けられている。搬送部材43は、トナー室29に収容されたトナーTを撹拌すると共に、前記トナーTを現像室としてのトナー供給室28へ搬送する。なお、現像容器23については、後で詳しく説明する。
【0041】
図4図5に示すように、カートリッジBはクリーニングユニット60と現像ユニット20を合体して構成される。
【0042】
現像ユニット20とクリーニングユニット60の結合の際には、まずクリーニング枠体71の駆動側の第1吊り穴71iに対する軸受部材26の現像第1支持ボス26aの中心と、非駆動側の第2吊り穴71jに対する軸受部材27の現像第2支持ボス27aの中心を合わせる。具体的には、現像ユニット20を矢印G方向に移動させることで、第1吊り穴71i、第2吊り穴71jに現像第1支持ボス26a、現像第2支持ボス27aが嵌合する。これにより、クリーニングユニット60に対して現像ユニット20が移動可能に連結される。より詳細にいうと、クリーニングユニット60に対して現像ユニット20が回転移動可能(回動可能)に連結される。即ち、ドラム62に対して現像ローラ32が接離可能な状態で連結される。この後、ドラム軸受73をクリーニングユニット60に組み付けることによってカートリッジBを構成する。
【0043】
本実施例においては非駆動側付勢部材46L(図5)、駆動側付勢部材46R(図4)は圧縮バネで形成されている。これらバネの付勢力により、駆動側付勢部材46Rと非駆動側付勢部材46Lが、現像ユニット20をクリーニングユニット60に付勢させることで現像ローラ32をドラム62の方向へ確実に押し付けるよう構成する。さらに、現像ローラ32の両端部に取り付けられた間隔保持部材38を備えている。即ち、ドラム62と現像ローラ32が間隔保持部材38を介して所定の接触圧で接触することで、現像ローラ32はドラム62から所定の間隔をもって保持され、それぞれの相対位置が決まる。
【0044】
<カートリッジ装着>
次にカートリッジBの装着について、図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)を用いて具体的に説明する。図6(a)はカートリッジBの装着を説明するための画像形成装置の駆動側ガイド部の断面図であり、図6(b)はカートリッジBの装着を説明するための画像形成装置の非駆動側ガイド部の断面図である。図7(a)はカートリッジBの位置決めを説明するための画像形成装置の駆動側断面図である。図7(b)はカートリッジBの位置決めを説明するための画像形成装置の非駆動側断面図である。
【0045】
装置本体Aには、開閉扉13が開閉可能に設けられている。図6(a)、図6(b)は開閉扉13を開いた状態を示し、図7(a)、図7(b)は開閉扉13を閉じた状態を示す。カートリッジBは、装置本体Aのカートリッジ挿入口17から取り外し可能に装着される。
【0046】
まず、カートリッジBの装着の説明をする。図6(a)、図6(b)に示すように、第1駆動側板15は、ガイドとしてのガイドレール上15gとガイドレール15hとを有しており、非駆動側板16はガイドレール上16dとガイドレール16eとを有している。また、カートリッジBの駆動側に設けられたドラム軸受73は、被回転止め部73cを有している。またクリーニング枠体71は長手方向において非駆動側に第1位置決め部としての被位置決め部71dと、第2位置決め部としての被回転止め部71fとを有している。
【0047】
なおカートリッジBの装着方向は、ドラム62(図3)の軸線と実質的に直交する方向(矢印C)である。
【0048】
カートリッジBを装置本体Aのカートリッジ挿入口17から装着すると、カートリッジBの駆動側はカートリッジBの被回転止め部73cが装置本体Aのガイドレール15hにガイドされる。カートリッジBの非駆動側はカートリッジBの被位置決め部71dと被回転止め部71fとが装置本体Aのガイドレール上16dとガイドレール16eにガイドされる。これによって、カートリッジBは装置本体Aに装着される。
【0049】
次に、開閉扉13を閉じる状態を説明する。図6(a)、図6(b)、図7(a)、図7(b)に示すように、第1駆動側板15は、位置決めとしての位置決め部上15aと位置決め部下15bと回転止め部15cを有しており、非駆動側板16は、位置決め部16aと回転止め部上16cを有している。ドラム軸受73は、被位置決め部上(第1の被位置決め部、第1の突起、第1の張出部)73dと被位置決め部下(第2の被位置決め部、第2の突起、第2の張出部)73fとを有している。
【0050】
また、カートリッジ押圧部材1,2は、開閉扉13の軸方向両端に回転可能に取り付けられている。カートリッジ押圧バネ19,21は、それぞれ装置本体Aに設けられた前板の長手方向において両端に取り付けられている。ドラム軸受73は付勢力受け部としての被押圧部73eを有し、クリーニング枠体71は非駆動側にて被押圧部71oを有する(図3参照)。開閉扉13を閉じることにより、カートリッジBの被押圧部73e,71oが、装置本体Aのカートリッジ押圧バネ19,21によって付勢されたカートリッジ押圧部材1,2によって押圧される(図7参照)。
【0051】
これによって、駆動側においては、カートリッジBの被位置決め部上73dと被位置決め部下73fと回転止め部73cとがそれぞれ装置本体Aの位置決め部上15aと位置決め部下15bと回転止め部15cとに固定される。この結果、駆動側にてカートリッジBやドラム62が装置本体Aに対して位置決めされる。また、非駆動側において、カートリッジBの被位置決め部71dと被回転止め部71fとがそれぞれ装置本体Aの位置決め部16aと回転止め部上16cとに固定される。これによって非駆動側にてカートリッジBやドラム62が装置本体Aに対して位置決めされる。
【0052】
これまで、装置本体Aに対して、カートリッジBの位置を決める構成の一例として記載したが、位置決めとしての手段を限定する趣旨の記載ではない。カートリッジBの駆動側の被位置決め部上73d、被回転止め部下73f、及び、非駆動側の被位置決め部71d,被回転止め部71fに直接作用して、位置決め部それぞれを固定する構成でも良い。
【0053】
次に、カートリッジBが装置本体Aから駆動力を受ける構成について、図8(a)、図8(b)、図9(a)、図9(b)を用いて説明する。図8(a)は、装置本体Aの駆動部の構成を示す図で、図8(b)は、カートリッジBの駆動部の構成を示す図である。図9(a)は、装置本体AとカートリッジBの駆動部が係合する前の状態を示す図である。図9(b)は、装置本体Aの電源が入って、装置本体AとカートリッジBの駆動部が係合した状態を示す図である。
【0054】
図8(a)に示すように、装置本体Aには、装置本体Aの駆動源(不図示)から駆動力を受けて、カートリッジBに駆動力を伝達する駆動伝達部材81が設けられている。また、図8(b)に示すように、カートリッジBには、駆動伝達部材81と係合して駆動力を受けるために、駆動側ドラムフランジ63に駆動受動部63bを設けている。ここで、開閉扉13を閉じて、装置本体Aの電源を入れると、駆動伝達部材81は、図9(a)の矢印E方向に移動する。そして、図9(b)に示すように、駆動伝達部材81の駆動伝達部81bと、駆動側ドラムフランジ63の駆動受動部63bとが係合し、駆動側ドラムフランジ63を介して、ドラム62が回動する。また、駆動伝達部材81の外周部には歯車形状81gが設けられている。さらに、カートリッジBの現像ローラ32の駆動側の端部には現像ローラギア90が結合されている。そして、図9(b)に示した駆動側ドラムフランジ63の駆動受動部63bが係合した状態のとき、駆動伝達部材81に設けられた歯車形状81gと現像ローラギア90も噛合うように配置される。即ち、駆動伝達部材81によって、駆動側ドラムフランジ63を介してドラム62が回動すると同時に、現像ローラギア90を介して現像ローラ32も回動する。
【0055】
<現像装置の現像ブレード近傍における現像容器の説明>
ここで、本実施例に係る現像装置(現像ユニット20)における現像容器23について、図1図10を用いて説明をする。図1(a)は、現像容器23の現像ブレード42座面垂直方から見た図であり、図1(b)は、駆動側の現像ブレード42端部の拡大図であり、図1(c)は、非駆動側の現像ブレード42端部の拡大図である。図10(a)は、図1(a)をKA-KA断面で切断した現像容器の断面図であり、図10(b)は、図1(a)をKB-KB断面で切断した現像容器の断面図である。
【0056】
図1図10に示すように、現像容器23は、現像ローラ32に供給するトナーを収容する現像室としてのトナー供給室28と、トナー供給室28に供給するトナーを収容するトナー室29と、を有している。また現像容器23は、トナー供給室28とトナー室29とを連通し、現像ブレード42の長手方向に延設されるトナー開口23aを有している。トナー開口23aは、トナー室29とトナー供給室28の間に配設され、現像容器23の長手方向に開口したトナー開口である。さらに現像容器23は、現像ローラ32が配置される現像開口23bを備えている。図1(a)に示すように、現像容器23において、現像開口23bの長手方向の長さL2は、トナー開口23aの長手方向の長さL1よりも長くなっている(L2>L1)。なお、現像ユニット20の長手方向、現像容器23の長手方向、現像開口23bの長手方向、トナー開口23aの長手方向は、現像ローラ32の回転軸線が延びる方向(軸線方向)と平行である。
【0057】
また、図1図10に示すように、現像容器23の長手方向の両端部には、現像ブレード42を固定するための固定座面23c、固定座面23dが設けられている。現像容器23の長手方向の両端部には、長手方向において前記固定座面23c、23dよりも内側に、端部シール部材1505,1506(図11参照)を取り付けるための端部シール座面23e,23fが設けられている。端部シール座面23e,23fは、固定座面23c,23dに現像ブレード42の板金部42a(図12参照)を固定した場合に、現像ブレード42の弾性部材であるゴム部材42bの両端部に端部シール部材1505,1506が密着する位置に設けられている。現像ブレード42の板金部42aは、現像容器23(固定座面23c、固定座面23d)に取り付けられる取付け部材である。現像ブレード42のゴム部材(当接部材、弾性部材、押圧部材)42bは、板金部42aに固定され、板金部42aを介して現像容器23に取り付けられている。ゴム部材42bは、現像ローラ32に当接して変形している。ゴム部材42bは、固定座面23c,23dに対向する板金部42aの面に固定されている。
【0058】
さらに現像容器23は、現像ブレード42のゴム部材42bを支持する第1支持部としての第1シールリブ1501を有している。言い換えれば、第1シールリブ1501は、現像ブレード42のゴム部材42bを押圧している、ということもできる。本実施例においては、第1シールリブ1501は、現像ブレード42のゴム部材42bに接触する第1シール部材1507(図12参照)を介して、現像ブレード42のゴム部材42bを支持(押圧)する。第1シールリブ1501は、ゴム部材42bが現像ローラ32に当接して変形する方向において、ゴム部材42bの下流側に配置される。なお、第1シール部材1507を省略し、第1シールリブ1501が、現像ブレード42のゴム部材42bに直接接触し、支持(押圧)してもよい。第1シールリブ1501は、現像容器23の長手方向において、前記固定座面23c,23dに挟まれるように、固定座面23c,23d(第1固定座面、第2固定座面)の間に設けられている。第1シールリブ1501は、現像容器23の長手方向に向けて延設されたリブである。第1シールリブ1501の長手方向は、現像容器23の長手方向と平行である。なお、第1シールリブ1501の一部が、現像容器23の長手方向と平行でなくてもよい。
【0059】
第1シールリブ1501は、第1の端部1502と、第2の端部1503と、中間部1504を有している。現像容器23の長手方向において、前記第2の端部1503は前記第1の端部1502の反対側に位置し、前記中間部1504は前記第1の端部1502と前記第2の端部1503の間に位置している。
【0060】
第1シールリブ1501は、固定座面23c,23dに交差する方向(本実施例では、固定座面23c、23dに垂直な方向)に突出して設けられている。具体的には、第1シールリブ1501は、固定座面23c,23dに垂直な方向(図10(a)に示す矢印YB方向)において、現像容器23の長手方向で端部から中央に向かうにつれて固定座面23c,23dに近づくクラウン形状である。なおかつ、第1シールリブ1501の長手方向の両端部は、固定座面23c,23dに垂直な方向において、固定座面23c,23dとの間に、現像ブレード42のゴム部材42bの厚みよりも小さい隙間を有する。つまり、固定座面23c,23dに垂直な方向において、第1シールリブ1501の長手方向の両端部と固定座面23c,23dとの間の距離は、現像ブレード42のゴム部材42bの厚みよりも短い。図10(a)において、現像容器23の長手方向において、一方の固定座面23cと他方の固定座面23dを結ぶ線を一点鎖線で示している。第1シールリブ1501の長手方向の両端部は、図10(a)に示す矢印YB方向において、固定座面23c,23d(図10(a)に示す一点鎖線)との間に、現像ブレード42のゴム部材42bの厚みよりも小さい隙間を有する。
【0061】
また第1シールリブ1501の第1の端部1502と第2の端部1503は、固定座面23c,23dに略平行な方向において、第1シールリブ1501の中間部1504に対しトナー開口23aから遠ざかる形状にしている。ここで、固定座面23c,23dに略平行な方向は、図1(b)、(c)に示す矢印YA方向である。このとき、第1シールリブ1501の第1の端部1502と第2の端部1503は、現像容器23の長手方向において、トナー開口23aの端部よりも外側で、固定座面23c、23dの端部よりも内側(図1(b)の1513、図1(c)の1514の範囲)に配置されている。さらに詳しくは、第1シールリブ1501の両端部である第1の端部1502と第2の端部1502は、現像容器23の長手方向において、トナー開口23aの端部よりも外側、かつ現像開口23bの端部よりも内側(図1(a)の24の範囲)に配置されている。なお、図1(a)に示すように、現像容器23の長手方向において、現像開口23bの端部は固定座面23c、23dの端部よりも内側に位置している。
【0062】
<現像ブレードを現像容器へ固定>
次に、本実施例に係る現像ブレード42の現像容器23への固定について、図11図12図13を用いて説明をする。
【0063】
図11(a)は、現像ブレード42が組まれる前の現像容器23の駆動側拡大図であり、 図11(b)は、現像ブレード42が組まれる前の現像容器23の非駆動側拡大図である。図12は、現像ブレード42が組まれる様子を示した現像容器23の斜視図である。図13は、現像ブレード42と現像ブレード42の組み立てが完了した現像装置の図である。
【0064】
図11(a)、(b)に示すように、現像容器23の端部シール座面23e,23f(図1(b)、(c)参照)に端部シール部材1505,1506が設置されている。端部シール部材1505、1506は、現像ブレード42の長手方向の両端部に設けられ、現像容器23と現像ローラ32との間に設けられる。なお、本実施例では端部シール部材1505,1506は、磁性体シール部材を用いているが、この限りではなく、繊維素材を用いた織物や編み物の端部シール部材を用いてもよい。
【0065】
また、現像容器23は、現像ブレード42と接触する第2シール部材1508,1509を有している。第2シール部材1508,1509は、端部シール部材1505,1506と現像ブレード42とによって挟まれるように設置されている。詳しくは、第2シール部材1508は、現像容器23の長手方向において、第1シールリブ1501の第1の端部1502の外側側面に接するように配置されている。同様に、第2シール部材1509は、現像容器23の長手方向において、第1シールリブ1501の第2の端部1503の外側側面に接するように配置されている。第2シール部材1508,1509は、固定座面23c,23dと略平行な方向(図11(a)、(b)に示す矢印YA方向)において、端部シール部材1505,1506の上側に配置されている。なおかつ、第2シール部材1508,1509は、固定座面23c,23dに垂直な方向(図10(a)に示す矢印YB方向)において、端部シール部材1505,1506の上に重なるように配置されている。このようにして、第2シール部材1508,1509は、端部シール部材1505,1506と現像ブレード42とによって挟まれるように設置されている。これにより、第1シールリブ1501の両端部1502,1503の外側側面からトナーが漏れる経路を遮断している。なお、端部シール部材1505,1506が繊維素材を用いたシール部材の場合は、繊維素材の端部シール部材1505,1506の短手方向の端部と、第1シールリブ1501の両端部1502,1503の外側側面に接するように配置する。これにより、本実施例と同様のシール性が確保できる。
【0066】
図12図13に示すように、現像ブレード42は、現像ブレード42の長手方向のほぼ全長にわたって弾性部材としてのゴム部材42bが板金部42aに保持されて取り付けられている。この時、ゴム部材42bと板金部42aの固定は、ホットメルトや両面テープなどの弾性体の固定部材42c(図14参照)で保持されている。
【0067】
そして、現像ブレード42は、ゴム部材42bが第1シール部材1507を介して現像容器23の第1シールリブ1501と密着するように現像容器23に組まれ、板金部42aの両端部が現像容器23の固定座面23c,23dにビス等によって固定される。
【0068】
その後、図4図5図13に示すように、現像容器23の長手方向の両端に設けられた軸受部材26,27により、カートリッジBの全体構成で先述した現像ローラ32や搬送部材43(図3参照)などの部品が現像容器23に取り付けられ、現像装置が完成する。
【0069】
<現像装置での第1シールリブ近傍の説明>
次に、図14図15を用いて現像装置としての現像ユニット20での第1シールリブ1501近傍の説明をする。図14は、実施例1に係る現像ユニット20のKC-KC断面図であり、現像ユニット20を長手方向の中央部(図13に記載のKC-KC断面)で切断した際の第1シールリブ1501と現像ブレード42近傍を示した断面図である。図15は、実施例1に係る現像ユニット20のKD-KD断面図であり、現像ユニット20を長手方向の端部(図13に記載のKD-KD断面)で切断した際の第1シールリブ1501と現像ブレード42近傍を示した断面図である。
【0070】
図14図15に示すように、現像ブレード42は、ゴム部材42bが現像ローラ32に当接し現像ローラ32を押圧することで、ゴム部材42bが撓む。現像ローラ32を押圧することによってゴム部材42bが撓むと、ゴム部材42bと板金部42aとを固定している弾性体の固定部材42cは伸びて変形する。そのため、現像ローラ32によって撓まされたゴム部材42bは、一端側である第1シールリブ1501の中間部1504、および第1の端部1502、第2の端部1503を固定端とし、他端側である現像ローラ32に当接する点を作用点とする片持ち梁のように考えられる。
【0071】
ここで、図14に示すように、現像容器23の長手方向の中央部において、ゴム部材42bと現像ローラ32の接触点(作用点)を点c1とし、点c1におけるブレード圧をブレード圧Fcとする。現像容器23の長手方向の中央部において、ゴム部材42bを第1シールリブ1501の中間部1504が支持する支持点(固定端)を点c2とし、点c1と点c2を結ぶ線の距離を距離CLとする。ここで、ブレード圧とは、現像ブレード42が現像ローラ32を押圧する押圧力のことである。以下、ブレード圧と称する。前記点(作用点)c1は、現像容器23の長手方向の中央部において、現像ブレード42が現像ローラ32を押圧する押圧位置である。前記点(固定端)c2は、現像容器23の長手方向の中央部において、現像ブレード42のゴム部材42bが第1シールリブ1501の中間部1504に支持される第2の被支持位置である。現像ブレード42の長手方向に見て、現像ブレード42のゴム部材42bが第1シールリブ1501の中間部1504によって片持ち梁として支持されるとしたときに、点c2は片持ち梁の固定端に相当する。片持ち梁の自由端(ゴム部材42bの自由端)が現像ローラ32に当接する。点c2は、第1シールリブ1501の中間部1504が現像ブレード42のゴム部材42bを支持する支持領域(第2支持領域)のうち、ゴム部材42bの自由端側の端部に一致する。この支持領域(第2支持領域)とは、固定座面23c,23dに直交する方向において、ゴム部材42bと第1シールリブ1501の中間部1504の間の距離が、最も短くなる領域である。また、本実施例では第1シールリブ1501の中間部1504は、第1シール部材1507を介して現像ブレード42のゴム部材42bを支持する。このため、支持領域(第2支持領域)とは、第1シール部材1507が、ゴム部材42bと第1シールリブ1501の中間部1504の間で圧縮される領域である。図14に示す距離CLは、現像ブレード42の長手方向と直交する方向において、現像ブレード42の作用点である点c1(押圧位置)と固定端である点c2(第2の被支持位置)との間の第2長さである。
【0072】
また図15に示すように、現像容器23の長手方向の端部において、ゴム部材42bと現像ローラ32の接触点(作用点)を点t1、点t1におけるブレード圧をブレード圧Ftとする。現像容器23の長手方向の端部において、ゴム部材42bが第1シールリブ1501の第1の端部1502に支持される支持点(固定端)を点t2とし、点t1と点t2を結ぶ線の距離を距離TLとする。ここで、前記点(作用点)t1は、現像容器23の長手方向の端部において、現像ブレード42が現像ローラ32を押圧する押圧位置である。前記点(固定端)t2は、現像容器23の長手方向の端部において、現像ブレード42のゴム部材42bが第1シールリブ1501の第1の端部1502に支持される第1の被支持位置である。現像ブレード42の長手方向に見て、現像ブレード42のゴム部材42bが第1シールリブ1501の第1の端部1502によって片持ち梁として支持されるとしたときに、点t2は片持ち梁の固定端に相当する。片持ち梁の自由端(ゴム部材42bの自由端)が現像ローラ32に当接する。点t2は、第1シールリブ1501の第1の端部1502が現像ブレード42のゴム部材42bを支持する支持領域(第1支持領域)のうち、ゴム部材42bの自由端側の端部に一致する。この支持領域(第1支持領域)とは、固定座面23c,23dに直交する方向において、ゴム部材42bと第1シールリブ1501の第1の端部1502の間の距離が、最も短くなる領域である。また、本実施例では第1シールリブ1501の第1の端部1502は、第1シール部材1507を介して現像ブレード42のゴム部材42bを支持する。このため、支持領域(第1支持領域)とは、第1シール部材1507が、ゴム部材42bと第1シールリブ1501の第1の端部1502の間で圧縮される領域である。図15に示す距離TLは、現像ブレード42の長手方向と直交する方向において、現像ブレード42の作用点である点t1(押圧位置)と固定端である点t2(第1の被支持位置)との間の第1長さである。
【0073】
この時、現像ブレード42の長手方向に直交する方向において、現像ブレード42の点t1と点t2との間の距離(第1長さ)TLは、現像ブレード42の点c1と点c2との間の距離(第2長さ)CLよりも長い。すなわち、距離TL,CLの関係は、距離TL>距離CLである。ここで、第1長さTLは、現像ブレード42の長手方向に直交する方向について、現像ブレード42のゴム部材42bが現像ローラ32に接触する位置から、第1の端部1502の端部(ゴム部材42bの固定端側の端部)までの距離である。第2長さCLは、現像ブレード42の長手方向に直交する方向について、現像ブレード42のゴム部材42bが現像ローラ32に接触する位置から、中間部1504の端部(ゴム部材42bの固定端側の端部)までの距離である。
【0074】
なお、ここでは図14図15を用いて長手方向において現像ブレード42の一方の端部側と中間部のブレード長さの関係を説明したが、現像ブレード42の他方の端部側と中間部のブレード長さ関係も同様である。すなわち、現像ブレード42の長手方向に直交する方向において、前記押圧位置(作用点)と現像ブレード42のゴム部材42bが前記第2の端部1503に支持される第3の被支持位置(固定端)との間の第3長さ(距離TLに相当)を、前記第2長さである距離CLよりも長くする。ここでブレード長さとは、前述した作用点(押圧位置)と固定端(被支持位置)との間の長さである。
【0075】
また前述したように、現像ブレード42の長手方向において、第1シールリブ1501の第1の端部1502および第2の端部1503は、トナー開口23aの端部よりも外側、かつ現像開口23bの端部よりも内側(図1(a)の24の範囲)に配置されている。
【0076】
また現像ブレード42の長手方向に直交する方向において、第1シールリブ1501の第1の端部1502および第2の端部1503は、中間部1504よりも前記押圧位置(作用点)から離れた位置に配置されている。つまり、現像ブレード42の長手方向に直交する方向において、第1シールリブ1501の第1の端部1502および第2の端部1503は、中間部1504よりも現像ローラ32から離れた位置に配置されている。
【0077】
また前述したように、第1シールリブ1501の第1の端部1502と第2の端部1503は、固定座面23c,23dに略平行な方向において、第1シールリブ1501の中間部1504よりもトナー開口23aから遠ざかる形状にしている。このとき、第1シールリブ1501の両端部である第1の端部1502と第2の端部1502は、現像容器23の長手方向において、トナー開口23aの端部よりも外側、かつ現像開口23bの端部よりも内側(図1(a)の24の範囲)に配置されている。
【0078】
現像ブレード42のゴム部材42bが現像ローラ32を押圧すると、図14図15に示すように現像ブレード42のゴム部材42bが撓む。現像ブレード42のゴム部材42bが撓んだ際に、現像容器23の長手方向において、トナー開口23aがある部分では、トナー開口23aがない部分と比較して、現像容器23が変形しやすい。よって、現像ブレード42のゴム部材42bが現像ローラ32を押圧する押圧力であるブレード圧の関係は、トナー開口23aがある部分に相当する長手方向中間部では、トナー開口23aがない部分に相当する長手方向端部と比較して、ブレード圧が低くなる傾向にある。
【0079】
そこで、本実施例では、前述したように、現像ブレード42の長手方向の端部における前記第1長さ(距離TL)を、長手方向の中間部における前記第2長さ(距離CL)に比べて長くする。このように現像ブレード42の長手方向の端部における現像ブレード42の自由長(長手方向に直交する方向の長さ)を、中間部における現像ブレード42の自由長に比べて長くすることで、長手方向の端部のブレード圧を下げることができる。ここで、現像ブレード42の自由長とは、ゴム部材42bの自由長を意味する。つまり、現像ブレード42の自由長とは、現像ブレード42の長手方向に直交する方向について、ゴム部材42bが現像ローラ32に接触する位置から、第1シールリブ1501の端部(ゴム部材42bの固定端側の端部)までの長さをいう。
【0080】
これにより、現像容器23の変形のしやすさの差によって生じる現像ブレード42のブレード圧の長手方向の不均一性を抑制できる。
【0081】
前述したように構成にすることで、現像容器23と現像ブレード42の間のシール性を確保しつつ、また、現像ブレード42の長手方向中間部のブレード圧は変化させず、両端部のブレード圧のみを下げることができる。故に、現像容器23の変形のしやすさの差によって生じる現像ブレード42の長手方向のブレード圧の不均一性を抑制できるため、ブレード圧の必要レンジを狭めることができる。よって、トナー融着を抑制するためにブレード圧を低く抑える必要がある場合でも、ブレード圧の必要レンジと品質安定レンジの両立が容易になり、現像装置の長寿命化が可能となる。
【0082】
さらには、現像ブレード42の長手方向のブレード圧の不均一性の抑制により、現像ローラ32の長手方向において現像ローラ32のトナーの付着の均質化が可能となり、画像の濃度ムラやかぶりを抑制し高画質化を実現できる。
【0083】
〔実施例2〕
次に、実施例2に係る現像装置について説明する。実施例2は、実施例1における現像ブレード42と現像容器23の間のシール性をさらに向上させることが可能な構成である。なお、実施例2においては、現像容器23の形状以外の構成については、実施例1と同様のため、説明を省略する。
【0084】
<現像装置の現像ブレード近傍における現像容器の説明>
ここで、本実施例に係る現像装置(現像ユニット20)における現像容器23について、図16図17を用いて説明をする。図16(a)は、実施例2に係る現像容器23の駆動側拡大図であり、図16(b)は、実施例2に係る現像容器23の非駆動側拡大図である。図17(a)は、実施例2に係る現像容器23の駆動側斜視図であり、図17(b)は、実施例2に係る現像容器23の非駆動側拡大斜視図である。
【0085】
実施例2の現像容器23は、実施例1の現像容器23に、第2支持部としての第2シールリブ1511,1512を設けた構成である。現像容器23の長手方向において、第2シールリブ1511,1512は、現像容器23の第1シールリブ1501の第1の端部1502と第2の端部1503の外側に設けられる。その他の構成は実施例1と同様のため、説明を省略する。
【0086】
第2シールリブ1511,1512は、現像容器23の長手方向(現像ブレード42の長手方向)で、第1シールリブ1501の第1の端部1502,第2の端部1503の外側端面にそれぞれ接するように配置されている。第2シールリブ1511,1512は、現像ブレード42のゴム部材42bを支持(押圧)する。本実施例において、第2シールリブ1511,1512は、第1シール部材1507を介して、現像ブレード42のゴム部材42bを支持(押圧)する。なお、第2シールリブ1511,1512は、現像ブレード42のゴム部材42bに直接接触し、支持(押圧)してもよい。
【0087】
また、第2シールリブ1511,1512、は、固定座面23c,23dに略平行な方向において、現像開口23bに近づく方向(現像ブレード42の自由端に近づく方向)延設されている。すなわち、第2支持部としての第2シールリブ1511,1512、は、現像ブレード42の長手方向に交差する短手方向に延設されている。
【0088】
また、第2シールリブ1511,1512は、固定座面23c,23dに略平行な方向で第1シールリブ1501の端部1502,1503とオーバラップする範囲OAにおいて、固定座面23c,23dに垂直な方向(現像ブレード42の厚み方向、現像ブレード42のゴム部材42bの厚み方向)で第1シールリブ1501の端部1502,1503の高さよりも低くしている。すなわち、第2シールリブ1511,1512は、現像ブレード42の長手方向に直交する方向で第1シールリブ1501の端部1502,1503の高さよりも低くしている。
【0089】
さらに、第2シールリブ1511,1512は、固定座面23c,23dに略平行な方向で現像ブレード42の自由端(ゴム部材42bの自由端)に近づくにつれて、固定座面23c,23dに垂直な方向で固定座面23c,23dから遠ざかる形状にしている。具体的には、第2シールリブ1511,1512は、固定座面23c,23dに略平行な方向で第1シールリブ1501の端部1502,1503とオーバラップしない範囲OBにおいて、固定座面23c,23dに垂直な方向で固定座面23c,23dから遠ざかる形状にしている。すなわち、第2支持部としての第2シールリブ1511,1512は、現像ブレード42の長手方向に直交する方向で押圧位置(現像ブレード42と現像ローラ32との接触点)に近づくにつれて、現像ブレード42のゴム部材42bの厚み方向で現像ブレード42から離れる形状である。
【0090】
この構成により、第2シールリブ1511,1512の現像ブレード42の自由端近傍部分は、現像ローラ32によって現像ブレード42のゴム部材42bが撓んだ際に、ゴム部材42bと軽微に接触するか微小隙間が空いている状態になる。
【0091】
<現像ブレードを現像容器へ固定>
次に、本実施例に係る現像ブレード42の現像容器23への固定について、図18図19を用いて説明をする。
【0092】
図18(a)は、現像ブレード42が組まれる前の現像容器23の駆動側拡大図であり、図18(b)は、現像ブレード42が組まれる前の現像容器23の非駆動側拡大図である。図19(a)は、現像ブレード42、現像ブレード42が組まれた後の現像容器23の図であり、図19(b)は、図19(a)に示す現像容器23をKE-KE断面で切断した、第2シールリブ1511,1512周辺の断面図である。
【0093】
図18(a)、(b)に示すように、現像容器23の端部シール座面23e,23f(図16(a)、(b))に端部シール部材1505,1506が設置されている。なお、本実施例では端部シール部材1505,1506は、磁性体シール部材を用いているが、この限りではなく、繊維素材を用いた織物や編み物の端部シールでもよい。
【0094】
また、現像容器23は、現像ブレード42と接触する第2シール部材1508,1509を有している。第2シール部材1508,1509は、端部シール部材1505,1506と現像ブレード42とによって挟まれるように設置されている。そして、第2シール部材1508,1509と第1シールリブ1501と第2シールリブ1511,1512は、現像ブレード42の長手方向に直交する方向(固定座面に略平行な方向)において、現像ブレード42と密着する領域が重なっている。詳しくは、第2シール部材1508は、現像容器23の長手方向において、第2シールリブ1511の外側側面に接するように配置されている。同様に、第2シール部材1509は、現像容器23の長手方向において、第2シールリブ1512の外側側面に接するように配置されている。なお、第2シール部材1508,1509と端部シール部材1505,1506との関係は前述した実施例1と同様であるため説明を省略する。このようにして、第2シール部材1508,1509は、端部シール部材1505,1506と現像ブレード42とによって挟まれるように設置されている。そして、第2シール部材1508,1509と第1シールリブ1501と第2シールリブ1511,1512は、現像ブレード42の長手方向に直交する方向において、現像ブレード42と密着する領域が重なっている。これにより、第2シールリブ1511,1512端部の外側側面からトナーが漏れる経路を遮断している。なお、端部シール部材1505,1506が繊維素材を用いたシール部材の場合は、繊維素材の端部シール部材1505,1506の短手方向の端部と、第2シールリブ1511,1512端部の外側側面に接するように配置する。これにより、本実施例と同様のシール性が確保できる。
【0095】
そして、図19に示すように現像ローラ32が組付けられ、現像ブレード42が撓んだ状態において、第2シールリブ1511,1512の範囲OAと範囲OBは、以下のような関係となっている。すなわち、第2シールリブ1511,1512の範囲OBは、第2シールリブ1511,1512の範囲OAよりも、ゴム部材42bに対し微小隙間が空くか軽微にゴム部材42bに接触する関係になっている。このように、第2シールリブ1511,1512は、現像ブレード42が撓んだ状態において、ゴム部材42bと軽微に接触する範囲であればブレード圧への影響はない。ここで範囲OAは、第2シールリブ1511,1512が固定座面23c,23dに略平行な方向で第1シールリブ1501の端部1502,1503とオーバラップする範囲である。範囲OBは、第2シールリブ1511,1512が固定座面23c,23dと略平行な範囲で第1シールリブ1501の端部1502,1503とオーバーラップしない範囲であり、現像ブレード42の自由端に近づくに方向に延設している範囲である。
【0096】
前述した実施例1においては、範囲OAの第1シールリブ端部1502,1503がトナーのシールラインとして作用する。これに対し、本実施例では、第2シールリブ1511,1512の第1シールリブ端部1502,1503とオーバラップする範囲OAに加えて、現像ブレード42の自由端に近づくに方向に延設している範囲OBもトナーのシールラインとして作用する。
【0097】
故に、実施例2の構成においては、実施例1における現像ブレード42と現像容器23の間のシール性をさらに向上させることが可能である。
【0098】
〔他の実施例〕
前述した実施例では、画像形成装置本体に対して取り外し可能に装着されるカートリッジを1つ使用しているが、この使用個数は限定されるものではなく、必要に応じて適宜設定すれば良い。
【0099】
また前述した実施例では、画像形成装置本体に対して着脱自在なプロセスカートリッジとして、感光体ドラムと、該感光体ドラムに作用するプロセス手段としての帯電手段,現像手段,クリーニング手段を一体に有するプロセスカートリッジを例示した。しかし、これに限定されるものではない。例えば、感光体ドラムと現像手段を一体に有するプロセスカートリッジであっても良い。あるいは感光体ドラムと現像手段の他に、帯電手段、クリーニング手段のうち、いずれか1つを一体に有するプロセスカートリッジであっても良い。
【0100】
更に前述した実施例では、感光体ドラムを含むプロセスカートリッジが画像形成装置本体に対して着脱自在な構成を例示したが、これに限定されるものではない。例えば感光体ドラムやこれに作用するプロセス手段がそれぞれ組み込まれた画像形成装置、或いは感光体ドラムやこれに作用するプロセス手段がそれぞれ着脱可能な画像形成装置であっても良い。
【0101】
また前述した実施例では、画像形成装置としてプリンタを例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば複写機、ファクシミリ装置等の他の画像形成装置や、或いはこれらの機能を組み合わせた複合機等の他の画像形成装置であっても良い。また、記録媒体担持体を使用し、該記録媒体担持体に担持された記録媒体に各色のトナー像を順次重ねて転写する画像形成装置であっても良い。あるいは、中間転写体を使用し、該中間転写体に各色のトナー像を順次重ねて転写し、該中間転写体に担持されたトナー像を記録媒体に一括して転写する画像形成装置であっても良い。これらの画像形成装置に用いられる現像装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0102】
c1,c2,t1,t2 …点
A …装置本体
B …カートリッジ
CL,TL …距離
Fc,Ft …ブレード圧
OA,OB …範囲
T …トナー
20 …現像ユニット
23 …現像容器
23a …トナー開口
23c,23d …固定座面
24 …範囲
26,27 …軸受部材
28 …トナー供給室
29 …トナー室
32 …現像ローラ
42 …現像ブレード
42a …板金部
42b …ゴム部材
42c …固定部材
43 …搬送部材
60 …クリーニングユニット
62 …感光体ドラム
66 …帯電ローラ
71 …クリーニング枠体
73 …ドラム軸受
77 …クリーニング部材
1501 …第1シールリブ
1502 …第1の端部
1503 …第2の端部
1504 …中間部
1505,1506 …端部シール部材
1507 …第1シール部材
1508,1509 …第2シール部材
1511,1512 …第2シールリブ
1513,1514 …範囲
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19