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特許7543303エアロゾル生成デバイスとの通信のためのパーソナルコンピューティングデバイスの構成
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】エアロゾル生成デバイスとの通信のためのパーソナルコンピューティングデバイスの構成
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/65 20200101AFI20240826BHJP
【FI】
A24F40/65
【請求項の数】 29
(21)【出願番号】P 2021559606
(86)(22)【出願日】2020-03-31
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-13
(86)【国際出願番号】 EP2020059108
(87)【国際公開番号】W WO2020229045
(87)【国際公開日】2020-11-19
【審査請求日】2023-03-30
(31)【優先権主張番号】19173859.0
(32)【優先日】2019-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ストックオール, エイドリアン ピーター
(72)【発明者】
【氏名】クダマ アル ムダリス, マグド
(72)【発明者】
【氏名】ルイーズ ペイナド, ジョナサン
【審査官】河内 誠
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2013/0340775(US,A1)
【文献】特表2019-502279(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0065217(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00~47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
短距離無線通信接続(116)を介するエアロゾル生成デバイス(102)との通信のためにパーソナルコンピューティングデバイス(104)を構成する方法であって、
ネイティブアプリケーション(326)が、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)上でウェブブラウザ(324)を起動することと、
前記ウェブブラウザ(324)が、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)上でプログレッシブウェブアプリケーション(PWA)(328)を起動することと、
前記ネイティブアプリケーション(326)が、前記ウェブブラウザ(324)にリソースを提供することと、を含み、前記リソースは、前記ウェブブラウザ(324)に、前記ウェブブラウザ(324)が前記PWA(328)から受信した前記エアロゾル生成デバイス(102)向けの呼び出しに基づいて前記ネイティブアプリケーション(326)にコマンドを提供することを行わせ、前記コマンドは、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)に前記短距離無線通信接続(116)を介して前記エアロゾル生成デバイス(102)と通信させること、を前記ネイティブアプリケーション(326)に行わせる、方法。
【請求項2】
前記リソースは、前記ウェブブラウザ(324)の動作を定義するコンピュータコードを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コマンドは、前記ネイティブアプリケーション(326)の動作を定義するコンピュータコードを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記リソースは、前記ウェブブラウザ(324)のオブジェクトとして提供される、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記PWA(324)のドキュメントオブジェクトモデルに前記リソースを提供すること、を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ネイティブアプリケーション(326)は、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)の無線通信コントローラ(330)と通信することによって、前記短距離無線通信接続(116)を介して前記エアロゾル生成デバイス(102)と通信することを前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)に行わせる、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記短距離無線通信接続(116)は、Bluetooth(登録商標)接続である、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記呼び出しは、前記エアロゾル生成デバイス(102)との短距離無線通信を開始するためのものであり、前記呼び出しに応じて、前記ネイティブアプリケーション(326)は、前記エアロゾル生成デバイス(102)から受信した消費者装置識別子を前記ウェブブラウザ(324)に返すように構成される、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記消費者装置識別子は、前記エアロゾル生成デバイス(102)のメディアアクセス制御(MAC)アドレスである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記ウェブブラウザ(324)が、ウェブサーバからダウンロードされ又は前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)においてローカルに記憶された前記PWA(328)のファイルを使用して前記PWA(328)を起動すること、をさらに含み、これによって、たとえ前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)が現在インターネットに接続されていない場合でも、前記PWA(328)を依然として実行することができる、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記エアロゾル生成デバイス(102)は、電子タバコである、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)は、モバイルパーソナルコンピューティングデバイスである、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ウェブブラウザ(324)が閉じられ、その後前記ネイティブアプリケーション(326)によって再起動された後に、前記ウェブブラウザ(324)がブラウザストレージ(332)から前記PWA(328)の1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータを取得できるように、前記ウェブブラウザ(324)の前記ブラウザストレージ(332)に前記PWA(328)の前記1つ以上の機能を実装するための前記命令及び/又はデータを記憶すること、をさらに含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記PWA(328)の前記1つ以上の機能を実装するための前記命令及び/又はデータは、前記エアロゾル生成デバイス(102)との前記短距離無線通信接続(116)の確立を可能にする情報を含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)に、短距離無線通信プロトコルを使用して1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)をスキャンさせることと、
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)の近くにある前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)の各々の消費者装置識別子を受信することと、をさらに含む、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)の前記スキャンは、前記ネイティブアプリケーション(326)によって開始され、前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)の前記消費者装置識別子の前記受信は、前記ネイティブアプリケーション(326)によって行われる、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記ネイティブアプリケーション(326)から前記PWA(328)へ、前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)の前記消費者装置識別子を送信すること、をさらに含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記PWA(328)が、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)に前記エアロゾル生成デバイス(102)との前記短距離無線通信接続(116)を確立させること、をさらに含み、前記PWA(328)は、前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)のうちで前記短距離無線通信接続(116)を確立すべき前記エアロゾル生成デバイス(102)を判定する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記短距離無線通信接続(116)を確立すべき前記エアロゾル生成デバイス(102)を判定することは、
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)に、前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)のリストを表示させることと、
前記短距離無線通信接続(116)を確立すべき前記エアロゾル生成デバイス(102)として、前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)のうちの1つのユーザ選択を受け付けることと、を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)に前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)の前記リストを前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)上で表示させること、及び、前記短距離無線通信接続(116)を確立すべき前記エアロゾル生成デバイス(102)として前記1つ以上の候補エアロゾル生成デバイス(102)のうちの1つの前記ユーザ選択を受け付けることは、前記ネイティブアプリケーション(326)によって行われる、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)において、前記エアロゾル生成デバイス(102)から、前記短距離無線通信接続(116)を介して前記エアロゾル生成デバイス(102)の機能を示す情報を受信すること、をさらに含む、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記エアロゾル生成デバイス(102)の前記機能を示す前記情報を、前記ウェブブラウザ(324)のブラウザストレージ(332)に記憶すること、をさらに含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)が前記エアロゾル生成デバイス(102)の前記機能を示す前記情報をリモートサーバ(114)へ送信すること、をさらに含む、請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
前記エアロゾル生成デバイス(102)の前記機能を示す前記情報を前記リモートサーバ(114)へ送信する前に、
記パーソナルコンピューティングデバイス(104)がインターネットへのアクセスを有することを判定することによって、前記リモートサーバ(114)への通信接続(120)が前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)において確立されるかを判定することと、
前記リモートサーバ(114)への前記通信接続(120)が前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)において確立されないと判定したことに応じて、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)をインターネットにアクセスさせることによって、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)と前記リモートサーバ(114)との間に前記通信接続(120)をセットアップさせることと、をさらに含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)から前記エアロゾル生成デバイス(102)へ、前記短距離無線通信接続(116)を介して前記エアロゾル生成デバイス(102)の情報を送信すること、をさらに含み、前記エアロゾル生成デバイス(102)の前記情報は、前記エアロゾル生成デバイス(102)の1つ以上の設定、及び/又はファームウェア更新を含む、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
リモートサーバ(114)から、前記PWA(328)を実行するためのファイルを受信すること、をさらに含む、請求項1~25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
コンピュータプロセッサ(302)によって実行された場合に、前記コンピュータプロセッサ(302)に請求項1~26のいずれか一項に記載の方法を遂行させる命令群、を備える、コンピュータプログラム。
【請求項28】
パーソナルコンピューティングデバイス(104)であって、
請求項27に記載のコンピュータプログラムを記憶するストレージ(306)と、
請求項1~26のいずれか一項に記載の方法を遂行するように動作可能なコンピュータプロセッサ(302)と、を備える、パーソナルコンピューティングデバイス(104)。
【請求項29】
短距離無線通信接続(116)を介するエアロゾル生成デバイス(102)との通信のために構成されたパーソナルコンピューティングデバイス(104)であって、
ネイティブアプリケーション(326)に、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)上でウェブブラウザ(324)を起動させることと、
前記ウェブブラウザ(324)に、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)上でプログレッシブウェブアプリケーション(PWA)(328)を起動させることと、
前記ネイティブアプリケーション(326)に、前記ウェブブラウザ(324)にリソースを提供させることと、
を行うように構成されたプロセッサ(302)を備え、前記リソースは、前記ウェブブラウザ(324)に、前記ウェブブラウザ(324)が前記PWA(328)から受信した前記エアロゾル生成デバイス(102)向けの呼び出しに基づいて前記ネイティブアプリケーション(326)にコマンドを提供することを行わせ、前記コマンドは、前記パーソナルコンピューティングデバイス(104)に前記短距離無線通信接続(116)を介して前記エアロゾル生成デバイス(102)と通信させること、を前記ネイティブアプリケーション(326)に行わせる、パーソナルコンピューティングデバイス(104)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル生成デバイスとの通信のためのパーソナルコンピューティングデバイスの構成に関する。本開示は、排他的ではないものの、とりわけ、パーソナルコンピューティングデバイスと、パーソナル吸入器デバイス又は電子タバコ(又はeシガレット)などのエアロゾル生成デバイスとの間の短距離(short-range)無線通信接続に適用可能である。
【背景技術】
【0002】
電子タバコ、気化器、又はエアロゾル生成デバイスとしても知られる、リスク低減又はリスク変更された喫煙デバイスの人気及び使用が、過去数年で急速に成長している。そのようなエアロゾル生成デバイスは、紙巻きタバコ、葉巻、シガリロ、及びローリングタバコなどの従来のタバコ製品に対する代替品を提供する。それらは一般に、従来のタバコ製品におけるようにタバコを燃焼させるのとは対照的に、エアロゾル化可能な物質を加熱又は加温して、吸入用のエアロゾルを生成する。
【0003】
大部分のエアロゾル生成デバイスは、典型的には、単純なコンピュータプロセッサを含む何らかの形態の電子制御回路を組み込んで、ユーザがエアロゾル生成デバイスの動作を制御することを可能にする。しかしながら、エアロゾル生成デバイスの制御は、一般に、エアロゾル生成デバイス自体と直接インタラクションするユーザによって、例えば、エアロゾル生成デバイス上のボタン又は他のユーザ制御装置を操作し、エアロゾル生成デバイス上の発光ダイオード(LED)などのインジケータの意味を解釈するユーザによって、ローカルにのみ実行される。これは、エアロゾル生成デバイスを制御できる柔軟性を制限する。これはまた、一旦エアロゾル生成デバイスがユーザの所有になると、エアロゾル生成デバイスの製造者又は供給者が、エアロゾル生成デバイスとほとんどインタラクションできないことを意味する。デバイス上で実行しているソフトウェアは簡単に更新できず、エアロゾル生成デバイスの使用を簡単に監視してユーザエクスペリエンスを向上させることはできない。
【0004】
Bluetooth(登録商標)などの短距離無線通信接続は、エアロゾル生成デバイスなどの消費者装置がパーソナルコンピューティングデバイスと通信することを可能にするように動作可能である。このタイプの接続を利用して、消費者装置を、パーソナルコンピューティングデバイスを介してより高度な方法で制御することを可能にすることができる。
【0005】
典型的には、パーソナルコンピューティングデバイスのオペレーティングシステムは、時に適切なドライバと一緒に、短距離無線通信接続を管理するが、それ自体では消費者装置の制御を容易にしない。むしろ、オペレーティングシステムによって管理される短距離無線通信接続を介して消費者装置の制御を容易にするために、パーソナルコンピュータデバイス上で稼働し得る専用のアプリケーションが必要である。多くのパーソナルコンピュータデバイスは限られた範囲のアプリケーションしか実行できないため、消費者装置の制御を容易にするために、様々な異なるパーソナルコンピュータデバイス上で稼働する単一のアプリケーションを提供しようとすると、異なるオペレーティングシステム及び/又は適切なドライバによって管理される短距離無線通信接続にアクセスすることはできるとしても、格別な困難に遭遇し得る。これは、一部には、異なるオペレーティングシステム、例えば、macOS(登録商標)、Android(登録商標)、又はMicrosoft(登録商標)Windows(登録商標)を備えたパーソナルコンピュータデバイスなどの、様々なパーソナルコンピュータデバイスの様々な動作要件によるものである。これはまた、例えば、Apple(登録商標)App Store、Google(登録商標)Play(商標)App Store、又はWindows(登録商標)Storeなどの、パーソナルコンピューティングデバイスへのインストールを可能にするアプリケーションに関して、パーソナルコンピューティングデバイスの製造者及び供給者によって設定された制限によるものであり、これらの各々が、ストアへの掲載が承認されてしたがってユーザに利用可能になる前に、アプリケーションに何らかの(異なる)基準を満たすことを要請している。
【0006】
本開示は、上記で概説した課題を克服しようとするものである。
【発明の概要】
【0007】
本開示の態様は、添付の請求項に記載されている。
【0008】
本開示の第1の態様によれば、短距離無線通信接続を介するエアロゾル生成デバイスとの通信のためにパーソナルコンピューティングデバイスを構成する方法が提供され、当該方法は、
ネイティブアプリケーションが、パーソナルコンピューティングデバイス上でウェブブラウザを起動することと、
ウェブブラウザが、パーソナルコンピューティングデバイス上でプログレッシブウェブアプリケーション(PWA)を起動することと、
ネイティブアプリケーションが、ウェブブラウザにリソースを提供することと、を含み、当該リソースは、当該ウェブブラウザに、当該ウェブブラウザがPWAから受信したエアロゾル生成デバイス向けの呼び出しに基づいてネイティブアプリケーションにコマンドを提供させ、当該コマンドは、パーソナル通信デバイスに短距離無線通信接続を介してエアロゾル生成デバイスと通信させることを当該ネイティブアプリケーションに行わせる。
【0009】
ウェブブラウザにリソースを提供することによって、ネイティブアプリケーションは、ウェブブラウザ又はPWAの機能を変更することができる。とりわけ、これにより、PWAにとって、短距離無線通信接続を直接制御するようなやり方で、パーソナルコンピューティングデバイス、例えばパーソナルコンピューティングデバイスのオペレーティングシステム又は無線通信コントローラとインタラクションすることが可能となり得る。
【0010】
任意選択的に、リソースは、ウェブブラウザの動作を定義するコンピュータ実行可能コードを含む。コンピュータ実行可能コードは、JavaScript(登録商標)であってもよい。
【0011】
任意選択的に、コマンドは、ネイティブアプリケーションの動作を定義するコンピュータ実行可能コードを含む。このコンピュータ実行可能コードは、Swiftコードであってもよい。
【0012】
任意選択的に、リソースは、ウェブブラウザのオブジェクトとして提供される。
【0013】
任意選択的に、リソースは、PWAのドキュメントオブジェクトモデルで提供される。
【0014】
任意選択的に、ネイティブアプリケーションは、パーソナルコンピューティングデバイスの無線通信コントローラと通信することによって、短距離ワイヤレス通信接続を介してエアロゾル生成デバイスと通信することをパーソナルコンピューティングデバイスに行わせる。
【0015】
任意選択的に、短距離無線通信接続は、Bluetooth(登録商標)接続である。
【0016】
任意選択的に、呼び出しは、エアロゾル生成デバイスとの短距離無線通信を開始するためのものであり、呼び出しに応じて、ネイティブアプリケーションは、エアロゾル生成デバイスから受信した消費者装置識別子をウェブブラウザに返すように構成される。
【0017】
任意選択的に、消費者装置識別子は、エアロゾル生成デバイスのメディアアクセス制御(MAC)アドレスである。
【0018】
任意選択的に、上記方法は、ウェブブラウザが、ウェブサーバからダウンロードされ又はパーソナルコンピューティングデバイスにおいてローカルに記憶されたPWAのファイルを使用してPWAを起動すること、をさらに含み、これによって、たとえパーソナルコンピューティングデバイスが現在インターネットに接続されていない場合でも、PWAのファイルをデバイス上のローカルストレージから取得できれば、PWAを依然として実行することができる。
【0019】
任意選択的に、パーソナルコンピューティングデバイスは、モバイルパーソナルコンピューティングデバイスである。それは、スマートフォン又はタブレットであってもよい。
【0020】
本開示の別の態様によれば、短距離無線通信接続を介するエアロゾル生成デバイスとの通信のためにパーソナルコンピューティングデバイスを構成する方法が提供され、当該方法は、
ネイティブアプリケーションが、パーソナルコンピューティングデバイス上でウェブブラウザを起動することと、
ウェブブラウザが、パーソナルコンピューティングデバイス上でプログレッシブウェブアプリケーション(PWA)を起動することと、
PWAが、パーソナルコンピューティングデバイスに、消費者装置との短距離無線通信接続を確立させることと、
ウェブブラウザが閉じられ、その後ネイティブアプリケーションによって再起動された後に、ウェブブラウザがブラウザストレージからPWAの1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータを取得できるように、ウェブブラウザのブラウザストレージにPWAの1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータを記憶することと、を含む。
【0021】
PWAを実行するための情報又はファイルをブラウザストレージに記憶することによって、パーソナルコンピューティングデバイスは、有利にも、消費者装置と通信するように構成され得る。例えば、PWAは、ファイルが一般的に利用可能なウェブサーバへの通信接続なしに、ブラウザストレージに記憶されているファイルから起動することができ、例えば、PWAはオフラインモードで動作し得る。同様に、PWAの機能を可能化する情報に対し、インターネットへの接続が確立されるまで又は他のどこかの場所から情報が取得されるまで待つよりもむしろ、PWAの起動時にアクセスすることができる。
【0022】
任意選択的に、PWAの1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータは、PWAを実行するためのコンピュータ実行可能コードを含む。PWAを実行するためのコンピュータ実行可能コードは、パーソナルコンピューティングデバイスがインターネットに接続されていないときに、ウェブブラウザがPWAを起動することを可能にし得る。
【0023】
任意選択的に、PWAの1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータは、エアロゾル生成デバイスとの短距離無線通信接続の確立を可能にする情報を含む。PWAの1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータは、消費者装置識別子を含んでもよく、PWAがパーソナルコンピューティングデバイスにエアロゾル生成デバイスとの短距離無線通信接続を確立させることは、PWAがウェブブラウザのブラウザストレージからエアロゾル生成デバイスの消費者装置識別子を取得すること、を含み得る。
【0024】
任意選択的に、PWAがパーソナルコンピューティングデバイスにエアロゾル生成デバイスとの短距離無線通信接続を確立させることは、PWAがエアロゾル生成デバイスの消費者装置識別子を使用してネイティブアプリケーションにパーソナルコンピューティングデバイスを制御させて短距離無線通信接続を確立させること、を含む。
【0025】
任意選択的に、上記方法は、
パーソナルコンピューティングデバイスに、短距離無線通信プロトコルを使用して1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスをスキャンさせることと、
パーソナルコンピューティングデバイスの近くにある1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスの各々の消費者装置識別子を受信することと、をさらに含む。
【0026】
任意選択的に、1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスのスキャンは、ネイティブアプリケーションによって開始される。好ましくは、1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスの消費者装置識別子を受信することは、ネイティブアプリケーションによって行われる。
【0027】
任意選択的に、上記方法は、ネイティブアプリケーションからPWAへ、1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスの消費者装置識別子を送信すること、をさらに含む。
【0028】
任意選択的に、PWAがパーソナルコンピューティングデバイスにエアロゾル生成デバイスとの短距離無線通信接続を確立させることは、PWAが1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスのうち短距離無線通信接続を確立すべきエアロゾル生成デバイスを判定すること、を含む。
【0029】
任意選択的に、短距離無線通信接続を確立すべきエアロゾル生成デバイスを判定することは、
パーソナルコンピューティングデバイスに、1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスのリストを表示させることと、
短距離無線通信接続を確立すべきエアロゾル生成デバイスとして、1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスのうちの1つのユーザ選択を受け付けることと、を含む。
【0030】
任意選択的に、パーソナルコンピューティングデバイスに1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスのリストをパーソナルコンピューティングデバイス上で表示させることと、及び、短距離無線通信接続を確立すべきエアロゾル生成デバイスとして1つ以上の候補エアロゾル生成デバイスのうちの1つのユーザ選択を受け付けることは、ネイティブアプリケーションによって行われる。
【0031】
任意選択的に、上記方法は、パーソナルコンピューティングデバイスにおいて、エアロゾル生成デバイスから、短距離無線通信接続を介してエアロゾル生成デバイスの機能を示す情報を受信すること、をさらに含む。
【0032】
任意選択的に、上記方法は、エアロゾル生成デバイスの機能を示す情報をウェブブラウザのブラウザストレージに記憶すること、をさらに含む。
【0033】
任意選択的に、上記方法は、パーソナルコンピューティングデバイスがエアロゾル生成デバイスの機能を示す情報をリモートサーバへ送信すること、をさらに含む。
【0034】
任意選択的に、上記方法は、エアロゾル生成デバイスの機能を示す情報をリモートサーバへ送信する前に、
好ましくはパーソナルコンピューティングデバイスがインターネットへのアクセスを有することを判定することによって、リモートサーバへの通信接続がパーソナルコンピューティングデバイスにおいて確立されるかを判定することと、
リモートサーバへの通信接続がパーソナルコンピューティングデバイスにおいて確立されないと判定したことに応じて、好ましくはパーソナルコンピューティングデバイスをインターネットにアクセスさせることによって、パーソナルコンピューティングデバイスとリモートサーバとの間に通信接続をセットアップさせることと、をさらに含む。
【0035】
任意選択的に、上記方法は、パーソナルコンピューティングデバイスからエアロゾル生成デバイスへ、短距離無線通信接続を介してエアロゾル生成デバイスの情報を送信すること、をさらに含み、好ましくは、エアロゾル生成デバイスの情報は、エアロゾル生成デバイスの1つ以上の設定及び/又はファームウェア更新を含む。
【0036】
任意選択的に、短距離無線通信接続は、Bluetooth(登録商標)接続であり、消費者装置識別子は、メディアアクセス制御(MAC)アドレスである。
【0037】
任意選択的に、上記方法は、リモートサーバから、PWAを実行するためのファイルを受信すること、をさらに含む。
【0038】
任意選択的に、パーソナルコンピューティングデバイスは、モバイルパーソナルコンピューティングデバイス、好ましくはスマートフォン又はタブレットである。
【0039】
本開示の別の態様によれば、短距離無線通信接続を介するエアロゾル生成デバイスとの通信のために構成されるパーソナルコンピューティングデバイスが提供され、当該パーソナルコンピューティングデバイスは、プロセッサに上述した方法を実行させるように構成されるプロセッサ、を備える。
【0040】
例えば、上記プロセッサは、
ネイティブアプリケーションに、パーソナルコンピューティングデバイス上でウェブブラウザを起動させ、
ウェブブラウザに、パーソナルコンピューティングデバイス上でプログレッシブウェブアプリケーション(PWA)を起動させ、
PWAに、パーソナルコンピューティングデバイスに消費者装置との短距離無線通信接続を確立させることを行わせてもよく、
ウェブブラウザが閉じられ、その後ネイティブアプリケーションによって再起動された後に、ウェブブラウザがブラウザストレージからPWAの1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータを取得できるように、ウェブブラウザのブラウザストレージにPWAの1つ以上の機能を実装するための命令及び/又はデータが記憶される。
【0041】
別の実施例では、上記プロセッサは、
ネイティブアプリケーションに、パーソナルコンピューティングデバイス上でウェブブラウザを起動させ、
ウェブブラウザに、パーソナルコンピューティングデバイス上でプログレッシブウェブアプリケーション(PWA)を起動させ、
ネイティブアプリケーションに、ウェブブラウザにリソースを提供させてもよく、当該リソースは、当該ウェブブラウザに、当該ウェブブラウザがPWAから受信したエアロゾル生成デバイス向けの呼び出しに基づいてネイティブアプリケーションにコマンドを提供させ、当該コマンドは、パーソナル通信デバイスに短距離無線通信接続を介してエアロゾル生成デバイスと通信させることを当該ネイティブアプリケーションに行わせる。
【0042】
これらの方法は、少なくとも部分的に、コンピュータプログラムコードを使用して実装可能であると理解され得る。したがって、本開示の別の態様によれば、コンピュータ処理手段によって処理されると、上述のこれらの方法を実行するように適合されたコンピュータソフトウェア又はコンピュータプログラムコードが提供される。コンピュータソフトウェア又はコンピュータプログラムコードは、コンピュータ可読媒体、とりわけ、コンピュータコードが恒久的に又はそれが上書きされるまで記憶され得る媒体である非一時的なコンピュータ可読媒体によって担持され得る。媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)チップなどの物理記憶媒体であってもよい。或いは、デジタルビデオディスク(DVD-ROM)などのディスク、又は不揮発性メモリカード、例えば、フラッシュドライブ若しくはミニ/マイクロセキュアデジタル(SD)カードであってもよい。それはまた、有線を介した電子信号などの信号、光信号、又は移動通信ネットワーク、地上放送ネットワーク、若しくは衛星などを介した無線信号であってもよい。本開示はまた、ソフトウェア又はコードを実行するプロセッサ、例えば、上述の方法を実行するように構成されたコンピュータにも及ぶ。
【0043】
本開示の別の態様によれば、パーソナルコンピューティングデバイスが提供され、当該パーソナルコンピューティングデバイスは、
上記方法を遂行するためのコンピュータプログラム製品を記憶するストレージと、
短距離無線通信インターフェースと、
上記方法を遂行するためにコンピュータプログラム製品を処理するように動作可能なコンピュータプロセッサと、を備える。
【0044】
「装置」、「サーバ」、「デバイス」、「プロセッサ」、「通信インターフェース」などの単語の使用は、特定のものではなく一般的なものを意図している。本開示のこれらの特徴は、コンピュータ又は中央処理装置(CPU)などの個々の構成要素を使用して実装することができるが、他の適切な構成要素又は構成要素の組み合わせを使用して同様に良好に実装することができる。例えば、それらを、ハードワイヤード回路、例えば集積回路を使用し及び組み込みソフトウェアを使用して、実装することができる。
【0045】
「ブラウザストレージ」という用語は、クライアント/ユーザデバイス上のウェブブラウザ内に、ウェブブラウザにより、又はウェブブラウザに関連付けて記憶され、セッションが終了した後、又はウェブブラウザがその実行を停止した後にも存続するデータを意味する。ブラウザストレージの1つのタイプは、「ローカルストレージ」として知られている。ブラウザストレージ又はローカルストレージに記憶されたデータは、サーバとの全ての要求又はインタラクションにおいてウェブサーバに自動的には送信されず、サーバにより直接書き込むこともできない(cookieとは異なる)。ローカルストレージは、起点別かつウィンドウ又はタブ別であってセッションの終了後又はタブ若しくはウィンドウが閉じられた後には存続しないセッションストレージとは区別される。ローカルストレージは、例えばHTML5で利用可能である。ブラウザストレージ及びローカルストレージという用語は、特定のものではなく一般的なものを意図しており、HTML5で使用される「ローカルストレージ」だけでなく、他の同等の形態のブラウザストレージ又はローカルストレージ(例えば、Indexed DataBase又はウェブSQLなどの他の形態のウェブストレージなど)も含む。
【0046】
「エアロゾル」という用語は、ミスト、霧、又は煙など、空気又はガス中に分散された粒子系を意味する。それに応じて、「エアロゾル化する(aerosolise)」(又は「エアロゾル化する(aerosolize)」)という用語は、エアロゾルにすること、及び/又はエアロゾルとして分散させることを意味する。エアロゾル/エアロゾル化する、の意味は、上で定義した、揮発する、噴霧する、及び気化させる、の各々と整合することに留意されたい。誤解を避けるために、エアロゾルは、噴霧され、揮発し、又は気化した粒子を含むミスト又は液滴を統一的に記述するために使用される。エアロゾルはまた、噴霧され、揮発し、又は気化した粒子の任意の組み合わせを含むミスト又は液滴も含む。好ましい実施形態では、エアロゾルは、液体(好ましくは、植物性グリセリン(VG)、プロピレングリコール(PG)、又はそれらの混合物(PG/VG)などのエアロゾル形成剤液体を含む)を蒸発させ、次いで凝縮して、好ましくは0.5~7ミクロンの直径の指標範囲を有し、理想的には、最大液滴サイズ(少なくとも液滴の大部分、例えば液滴の最大約99%)が10ミクロン未満である、気化した液体の非常に小さな液滴を含む凝縮エアロゾルを形成することによって得られた凝縮エアロゾルを含む。
【0047】
本明細書で使用される場合、「エアロゾル生成デバイス」又は「電子タバコ」という用語は、可変量のエアロゾル(特に、デバイスの設定、ユーザのパフ持続時間、又はパフ強度などの事項に依存するパフ毎の可変量のエアロゾル)をユーザに提供するように構成されたデバイスを含み得る。生成されるエアロゾルは、好ましくは、吸入用の凝縮エアロゾルである。デバイスは、好ましくは、ポータブルである。好ましくは、デバイスは、ユーザの挙動に応じて、パフ中に可変量のエアロゾルを分配するように構成される(例えば、長く深いパフをとるユーザは、短く軽いパフをとるユーザよりも、そのパフ中により多くのエアロゾルをデバイスに生成させることになる)。
【0048】
この文書で使用されている「備える」という用語は、「少なくともその一部からなる」ことを意味することに留意すべきである。したがって、「備える」という用語を含むこの文書のステートメントを解釈する場合、この用語に続く1つ又は複数のもの以外の特徴もまた存在してよい。「含む(comprise)」及び「含む(comprises)」などの関連する用語も、同様に解釈されるべきである。本明細書で使用される場合、名詞に続く「(s)」は、名詞の複数形及び/又は単数形を意味する。
【0049】
上記態様の各々が、上の他の態様に関して言及されたいずれか1つ以上の特徴を含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
ここで、好ましい実施形態を、あくまで一例として、添付の図面を参照して説明する。
【0051】
図1】本開示の好ましい実施形態による通信ネットワークの概略図である。
図2】通信ネットワークで動作するエアロゾル生成デバイスの概略図である。
図3】通信ネットワークで動作するパーソナルコンピューティングデバイスの概略図である。
図4】通信ネットワークで動作するリモートサーバの概略図である。
図5】パーソナルコンピューティングデバイス上でプログレッシブウェブアプリケーション(PWA)を準備して起動する方法を示すフロー図である。
図6A】パーソナルコンピューティングデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間に短距離無線通信接続を確立する方法を示すフロー図である。
図6B】パーソナルコンピューティングデバイス上のソフトウェア層を示す概略図である。
図7】パーソナルコンピューティングデバイスとエアロゾル生成デバイスとの間に短距離無線通信接続を後で開始する方法を示すフロー図である。
図8】エアロゾル生成デバイスに関する情報を収集してリモートサーバへ送信する方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0052】
図1を参照すると、第1の実施形態によれば、通信ネットワーク100において、パーソナルコンピューティングデバイス104は、1つ以上の(それぞれが消費者装置である)エアロゾル生成デバイス102との通信関係にある。図示された実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、潜在的に4つのエアロゾル生成デバイス102との通信関係にある。パーソナルコンピューティングデバイス104と各エアロゾル生成デバイス102との間の通信リンクは、短距離無線通信接続116である。本実施形態では、この短距離無線通信接続116は、Bluetooth(登録商標)接続である。他の実施形態では、短距離無線通信接続116は、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格(Wi-Fi(登録商標))、赤外線(IR)無線接続、ZigBee(登録商標)接続、又は他の同様の接続のうちの1つ以上を使用して実装される接続である。ある具体的な実施形態では、短距離無線通信接続は、近接無線通信(NFC)接続である。NFCは、2つのループアンテナ間の電磁誘導を利用する。NFC対応デバイス、例えば、パーソナルコンピューティングデバイス104及びエアロゾル生成デバイス102は、グローバルに利用可能な非ライセンス無線周波数帯域、例えば、13.56MHzのISM(industrial, scientific and medical)帯域を使用して情報を交換する。NFC通信は、国際標準化機構(ISO)及び国際電気標準会議(IEC)合同技術委員会(JTC)によって定義されている。ISO/IEC 18000-3規格は、106~424kbit/sのレートを達成する。したがって、短距離無線通信接続116の文脈における「短距離」への言及は、数メートルにわたって、例えば、最大約100メートルまで、しかし通常は10メートル未満、実際には、NFCの文脈において、例えば、10cm未満、さらにはちょうど最大4cmまで、維持することができることを意味する。
【0053】
また、パーソナルコンピューティングデバイス104は、インターネット112を介してリモートサーバ114と通信関係にある。本実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、アクセスポイント110を介してインターネット112と通信するように構成される。パーソナルコンピューティングデバイス104は、別の短距離無線通信接続118を介してアクセスポイント110と通信するように構成される。当該他の短距離無線通信接続118は、本実施形態では、Wi-Fi(登録商標)接続である。他の実施形態では、他の短距離無線通信接続118は、Bluetooth(登録商標)接続、IR無線接続、ZigBee(登録商標)接続、又はいくつかの同様の接続である。また、本実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、GSM(Global System for Mobile Communications)、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)、又はLTE(Long-Term Evolution)などの適切な通信規格を使用して、セルラ無線ネットワークリンク120を介してインターネット112と通信して、データ通信を提供するように構成される。パーソナルコンピューティングデバイス104は、典型的には、可用性並びに他の基準及びプレファレンスに応じて、他の短距離無線通信接続118及びアクセスポイント110を介して、又はセルラ無線ネットワークリンク120を介して、時々インターネット112と通信することを選択する。
【0054】
本実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、モバイルコンピューティングデバイス、特にAndroid(登録商標)オペレーティングシステムを実行するスマートフォンである。他の実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、iOS、モバイルOS用のLinux又はWindowsなどの他のタイプのオペレーティングシステムを実行するスマートフォン、タブレットコンピューティングデバイス、又はラップトップコンピュータである。大部分の実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、セルラ無線ネットワークリンク120を介して通信するように構成され、したがって、パーソナルコンピューティングデバイス104は、ユーザ機器(UE)と呼ばれ得る。他の実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、有線イーサネット接続を介してインターネット112経由で通信するように構成されたデスクトップパーソナルコンピュータ(PC)である。そのような実施形態では、イーサネット接続は、無線接続ではなく固定回線又は有線接続を介してではあるが、アクセスポイント110に、例えば、ブロードバンドモデムなどの形態で、そこからインターネット112に接続するという点で、他の短距離無線接続118と事実上同様である。
【0055】
図2を参照すると、一般的な電子消費者装置と共通して、各エアロゾル生成デバイス102は、中央処理装置(CPU)202、メモリ204、ストレージ206、通信インターフェース208、アンテナ210、及び、ユーザインターフェース212を備え、これらは通信バス214を介して互いに通信関係にある。
【0056】
また、エアロゾル生成デバイス102は、エアロゾル生成構成要素群、具体的には、加熱要素216と、本実施形態では、適切な消耗品217が消耗品モジュール218に挿入されている状況を検出するための検出器219を含む消耗品モジュール218とを有する。本実施形態では、消耗品217は、以下でより詳細に説明するように、タバコロッド又はスティックの形態であり、マウスピース、例えば、紙巻きタバコで一般的に使用されるアセテート又はスルーホールフィルタなどのフィルタを含むことに留意されたい。しかしながら、以下に説明する方法のいくつかは、他のタイプの消費者装置に適用可能であり、これらは典型的には、コンピュータ関連構成要素群を有するが、エアロゾル生成デバイス102のエアロゾル生成構成要素群を有しないことに留意すべきである。したがって、これらの方法の文脈において、記載されたエアロゾル生成デバイス102は、その方法で使用するための適切な消費者装置の一例に過ぎないことを理解すべきである。
【0057】
CPU202は、コンピュータプロセッサ、例えばマイクロプロセッサである。CPU202は、例えば、コンピュータ実行可能コードの形式の命令群を実行するように構成され、例えば、メモリ204及びストレージ206に記憶される命令群及びデータを含む、値及び文字列の形式のデータを処理する。CPU202によって実行される命令群及びデータは、通信インターフェース208及びユーザインターフェース212を制御するための命令群及びデータなど、エアロゾル生成デバイス102の他の構成要素の動作を調整するための命令群を含む。
【0058】
メモリ204は、エアロゾル生成デバイス102にランダムアクセスメモリ(RAM)を提供する1つ以上のメモリユニットとして実装される。図示された実施形態では、メモリ204は、例えば、システムオンチップ(SoC)アーキテクチャを使用してCPU202と統合されたオンチップRAMの形式の揮発性メモリである。しかしながら、他の実施形態では、メモリ204は、CPU202から分離される。メモリ204は、CPU202によって実行され及び処理される命令群及びデータを記憶するように構成される。典型的には、命令群及びデータの選択された要素のみが一度にメモリ204によって記憶され、その選択された要素は、特定の時間に実行されるエアロゾル生成デバイス102の動作に不可欠な命令群及びデータを定義する。換言すれば、ある特定のプロセスがCPU202によって処理されている間、命令群及びデータがメモリ204に一時的に記憶される。
【0059】
ストレージ206は、不揮発性メモリの形式で、エアロゾル生成デバイス102と一体的に提供される。大部分の実施形態では、ストレージ206は、SoCアーキテクチャを使用してCPU202及びメモリ204と同じチップ上に組み込まれ、例えばMTP(Multiple-Time Programmable)アレイとして実装される。しかしながら、他の実施形態では、ストレージ206は、組み込み又は外部フラッシュメモリなどである。ストレージ206は、CPU202によって実行され及び処理される命令群及びデータを記憶する。ストレージ206は、例えば上書きされるまで、命令群及びデータを恒久的又は半恒久的に記憶する。すなわち、命令群及びデータは、非一時的にストレージ206に記憶される。典型的には、ストレージ206によって記憶される命令群及びデータは、CPU202、通信インターフェース208、ユーザインターフェース212及びより広く言うとエアロゾル生成デバイス102の動作にとって基礎的な命令群に関連し、並びに、エアロゾル生成デバイス102のより高レベルの機能を実行するアプリケーション群に関連する。
【0060】
通信インターフェース208は、短距離無線通信、特にBluetooth(登録商標)通信をサポートする。通信インターフェース208は、パーソナルコンピューティングデバイス104との短距離無線通信接続116を確立するように構成される。通信インターフェース208は、アンテナ210に結合され、それを介してアンテナ210の無線通信が、短距離無線通信接続116を介して送受信される。また、通信インターフェース208は、通信バス214を介してCPU202と通信するように構成される。
【0061】
ユーザインターフェース212は、ディスプレイ220及び入力デバイス222を備える。この実施形態では、ディスプレイ220は、発光ダイオード(LED)などの複数の別個のインジケータである。他の実施形態では、ディスプレイ220は、薄膜トランジスタ(TFT)液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイ若しくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、又は他の適切なディスプレイなどの画面である。入力デバイス222は、1つ以上のユーザ操作可能ボタンであり、ユーザによる押圧、トグル、又はタッチに反応する。ユーザインターフェース212は、CPU202の制御下でユーザに指示を提供し、ユーザからの入力を受信し、且つこれらの入力を通信バス214を介してCPU202に伝達するように構成される。
【0062】
エアロゾル生成デバイス102は、パーソナル吸入器デバイス、電子タバコ(又はe-タバコ)、気化器、又は吸入デバイスとして説明され得る。1つの特定の実施形態では、エアロゾル生成デバイス102は、非燃焼型加熱(HnB)デバイスである。これらのデバイスは全て、一般に、従来のタバコ製品におけるようにタバコを燃焼させるのとは対照的に、エアロゾル化可能な物質を加熱し又は加温して、吸入用のエアロゾルを生成する。
【0063】
より詳細には、エアロゾル生成デバイス102は、関連する加熱要素216を使用して、消耗品モジュール218に挿入された消耗品217を加熱して、ユーザが吸入するための吸入可能なエアロゾル又は蒸気を生成するように構成される。本実施形態では、消耗品モジュール218は、処理されたタバコ材料(例えば、液体エアロゾル形成剤を含浸させた再構成タバコ(RTB)紙の圧着シート又は配向ストリップ)を含むロッドの形態の消耗品217を受容することを意図している。本実施形態における液体エアロゾル形成剤は、植物性グリセリン(VG)を含むが、プロピレングリコール(PG)とVG又は他の保湿剤、例えばベゲトール(13プロパンジオール)との混合物であってもよく、本実施形態におけるその使用は、加熱要素の異なる温度の範囲にわたってニコチン含有エアロゾル製剤で良好に機能するために有利であってよく、本実施形態がユーザにとって便利な方法で動作温度を調整する可能性を提供するためには、ある範囲の動作温度にわたって良好に機能するそのような保湿剤の使用は有益である。この利点は、あらゆる種類の実施形態(例えば、液体気化電子タバコ、並びに非燃焼型加熱タイプのデバイス)に当てはまり、したがって、ベゲトールの有利な使用が、特定のタイプのエアロゾル生成デバイスに限定されないことに留意すべきである。本実施形態では、消耗品217は、いかなる香味料もニコチンも含まない純粋なVGを使用する。代わりに、RTBに由来する揮発性香料及びニコチンは、エアロゾル形成剤と同時に蒸発し、ユーザによる吸入のために結果として生じる凝縮エアロゾルに取り込まれる。しかしながら、他の実施形態では、消耗品217は、ニコチン及び他の香味料を含むエアロゾル形成剤を有する。そのような場合、消耗品217は、典型的には、エアロゾル形成剤液体を吸収するための他の固体多孔質物質、例えば、ゲル化剤、及びタバコを含む場合も又は含まない場合もある適切な結合剤を用いて形成されたムースを含む。
【0064】
消耗品モジュール218は、消耗品モジュール218に挿入された消耗品217を検出するための検出器219を有する。検出器219は、消耗品モジュール218に挿入された消耗品217のタイプを識別し、挿入された消耗品217がエアロゾル生成デバイス102での使用に適切であるかどうかを判定するように動作可能である。本実施形態では、消耗品モジュール218は、消耗品217上のしるし(例えば、印刷されたバーコード又はRFIDチップ又はNFCタグなど)を検出することによってこれを達成する。
【0065】
代替的な実施形態では、消耗品217は、リザーバに貯蔵され、且つ気化チャンバを有し、それによって(例えば、ウィックを介して、又は加熱伝達要素を介して、又は少量の液体エアロゾル形成剤を、加熱要素216などによって加熱された加熱気化表面に輸送するドーズ要素を介して)リザーバからの液体が加熱要素216によって加熱される、エアロゾル形成剤を含むカプセルである。好ましくは、エアロゾル形成剤は、VG又はニコチン及び/又は香味料と一緒になったPG/VG混合物を含む。
【0066】
別の代替的な実施形態では、エアロゾル生成デバイス102は、加熱要素216を含まないが、代わりに、それ自体が加熱要素を含む消耗品217に電力を供給する(例えば、消耗品は「カートマイザ」である)。そのような場合、カートマイザは、エアロゾル形成剤を貯蔵するための液体リザーバを含み、これもまた、好ましくは、VG又はニコチン及び/又は香味料と一緒になったPG/VG混合物で形成される。
【0067】
エアロゾル生成デバイス102は、カートマイザ又は気化チャンバの下流にカプセルをさらに含み、カプセルは、ユーザが吸入するためにエアロゾル生成デバイス102を出ていく前にカプセルを通過するときに、凝縮エアロゾルにフレーバ及び/又はニコチンを与える加工されたタバコ顆粒を含む。
【0068】
エアロゾル生成デバイス102は、複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成される。ソフトウェアモジュールは、オペレーティングシステム226、短距離無線通信コントローラ228、及び加熱要素コントローラ230を含む。ソフトウェアモジュールの各々は、エアロゾル生成デバイス102の1つ以上の機能を実行するための命令のセットを含む。それら命令は、ストレージ206及び/又はメモリ204に記憶され、CPU202、通信インターフェース208、及びユーザインターフェース212によって処理されるコンピュータ実行可能コードの形態で提供される。
【0069】
本実施形態では、オペレーティングシステム226は、組み込み又はリアルタイムオペレーティングシステムである。そのようなオペレーティングシステムは、遅延を低減し、ユーザエクスペリエンスをよりよくするように最適化される。オペレーティングシステム226は、エアロゾル生成デバイス102のハードウェアの基本的な機能、及びエアロゾル生成デバイス102のハードウェア構成要素とソフトウェアモジュールとの間の動作上のインタラクションを管理する。
【0070】
短距離無線通信コントローラ228は、主に、通信インターフェース208を制御するように構成される。短距離無線通信コントローラ228は、通信インターフェース208を介して短距離無線接続を確立するように動作可能である。本実施形態では、短距離無線通信接続は、Bluetooth(登録商標)接続である。その結果、短距離無線通信コントローラ228は、Bluetooth5.0が現在優勢な仕様である、www.bluetooth.orgにおいて入手可能なBluetooth(登録商標)無線通信規格に従った命令群を含む。
【0071】
加熱要素コントローラ230は、加熱要素216を制御するように構成される。加熱要素コントローラ230は、加熱要素216に供給されるエネルギーの量及び電力(すなわち、エネルギーのレート)、及び加熱要素216の温度を(好ましくは、加熱要素216の温度に伴って所定の形で変化することが既知である加熱要素216の抵抗を監視することによって)監視するように動作可能である。但し、とりわけ、本実施形態では、加熱要素コントローラ230は、加熱要素216の使用を無効化し又は有効化するコマンドを受信するように構成される。(エアロゾル生成デバイス102自体が加熱要素216を含まず、代わりに消耗品217(例えば、カートマイザ)内の加熱要素に電力を供給する実施形態では、加熱要素コントローラ230は、代わりに、消耗品217内に含まれる加熱要素に対する電力の供給を制御することに留意されたい)。
【0072】
図3を参照すると、パーソナルコンピューティングデバイス104は、CPU302、メモリ304、ストレージ306、リムーバブルストレージ308、通信インターフェース310、アンテナ312、及びユーザインターフェース314を備え、これらは通信バス316を介して互いに通信関係にある。
【0073】
CPU302は、コンピュータプロセッサ、例えばマイクロプロセッサである。CPU302は、例えば、コンピュータ実行可能コードの形式の命令群を実行するように構成され、例えば、メモリ304、ストレージ306、及びリムーバブルストレージ308に記憶された命令群及びデータを含む、値及び文字列の形式のデータを処理する。CPU302によって実行され及び処理される命令群及びデータは、通信インターフェース310及びユーザインターフェース314などのパーソナルコンピューティングデバイス104の他の構成要素の動作を調整するための命令群及びデータを含む。それらはまた、パーソナルコンピューティングデバイス104上でアプリケーションを実行するための命令群及びデータを含む。
【0074】
メモリ304は、パーソナルコンピューティングデバイス104にRAMを提供する1つ以上のメモリユニットとして実装される。図示された実施形態では、メモリ304は、CPU302と並んでパーソナルコンピューティングデバイス104のマザーボード上に統合されるダイナミックRAM(DRAM)メモリチップである。しかしながら、他の実施形態では、メモリ304は、例えば、CPU302との統合パッケージ内に、又はプラグインメモリユニットとして、別に提供される。メモリ304は、CPU302によって実行され及び処理される命令群及びデータを記憶するように構成される。典型的には、命令群及びデータの選択された要素のみが一度にメモリ304によって記憶され、その選択された要素は、特定の時間に実行されるパーソナルコンピューティングデバイス104の動作に関連する命令群及びデータを定義する。換言すれば、ある特定のプロセスがCPU302によって処理されている間、命令群及びデータはメモリ304に一時的に記憶される。
【0075】
ストレージ306は、不揮発性メモリの形式で、パーソナルコンピューティングデバイス104と一体的に提供される。ストレージ306は、パーソナルコンピューティングデバイス104のマザーボード上に統合された、通常は、読み取り専用メモリ(ROM)、フラッシュメモリ、及び/又はキャッシュメモリを含むメモリユニットを備える。図示された実施形態では、リムーバブルストレージ308もまた提供されるが、これは任意選択的である。また、リムーバブルストレージ308は、不揮発性メモリであり、典型的には、マイクロセキュアデジタル(SD)カード又は他のいくつかのポータブルフラッシュメモリデバイスの形式である。ストレージ306及びリムーバブルストレージ308は、パーソナルコンピュータデバイス104によって使用される命令群及びデータを記憶するように構成される。ストレージ306及びリムーバブルストレージ308は、例えば上書きされるまで、命令群及びデータを恒久的又は半恒久的に記憶する。典型的には、ストレージ306及びリムーバブルストレージ308によって記憶されるコンピュータ命令群及びデータの要素は、パーソナルコンピューティングデバイス104の基本的な動作に不可欠な命令群及びデータ、並びに、以下に説明される方法を実行するものを含む、パーソナルコンピューティングデバイス104にインストールされ又はインストール可能なアプリケーションに関連する命令群及びデータを含む。
【0076】
通信インターフェース310は、短距離無線通信インターフェース及びセルラ無線通信インターフェースを含み、アンテナ312に結合される。短距離無線インターフェースは、エアロゾル生成デバイス102との短距離無線通信116、例えば、Bluetooth(登録商標)接続を確立し、且つアクセスポイント110との他の短距離無線通信接続118、例えば、Wi-Fi(登録商標)接続を確立するように構成される。セルラ無線通信インターフェースは、前述の適切なプロトコルを使用して、インターネット112にへのセルラ無線通信接続120を確立するように構成される。したがって、通信インターフェース10は、相異なる通信接続116、118、120をサポートするのに適した1つ以上の無線モデムを備える(図1を参照)。別の実施形態では、通信インターフェース310はまた、有線通信インターフェースを含む。有線通信インターフェースを使用して、アクセスポイント110への有線通信接続、例えば、イーサネット又はユニバーサルシリアルバス(USB)接続(図示せず)を提供することができる。
【0077】
ユーザインターフェース314は、ディスプレイ318及び入力デバイス320を備える。本実施形態では、ディスプレイ318及び入力デバイス320は、タッチ感知画面として一緒に実装される。ディスプレイ318は、薄膜トランジスタ(TFT)液晶ディスプレイ(LCD)ディスプレイ若しくは有機発光ダイオード(OLED)ディスプレイ、又は他の適切なディスプレイである。入力デバイス320は、ユーザによるタッチを検出するように構成された、ディスプレイ318の上に提供される容量性層である。ユーザインターフェース314は、CPU302の制御下でユーザに情報を表示し、入力デバイス320にタッチしたユーザから得られたユーザからの入力を、通信バス316を介してCPU302に伝達するように構成される。
【0078】
パーソナルコンピューティングデバイス104は、複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成される。ソフトウェアモジュールは、オペレーティングシステム328、ウェブブラウザ324、ネイティブアプリケーション326、プログレッシブウェブアプリケーション(PWA)328、及び無線通信コントローラ330を含む。ソフトウェアモジュールの各々は、パーソナルコンピューティングデバイス104の1つ以上の機能を実行するための命令のセットを含む。それら命令は、ストレージ306、リムーバブルストレージ308、及び/又はメモリ304に記憶され、CPU302、通信インターフェース310、及びユーザインターフェース314によって処理されるコンピュータ実行可能コードの形態で提供される。
【0079】
本実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、そのオペレーティングシステム322がAndroid(登録商標)オペレーティングシステムであるスマートフォンである。しかしながら、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)OS(iOS)及びMicrosoft(登録商標)Windows(登録商標)10などの、いくつかの他のオペレーティングシステムが代替として適している。オペレーティングシステム322は、パーソナルコンピューティングデバイス104のハードウェアの基本的な機能、及びパーソナルコンピューティングデバイス104のハードウェア構成要素とソフトウェアモジュールとの間の動作上のインタラクションを管理する。
【0080】
ウェブブラウザ324は、インターネット112からウェブリソースをダウンロードして処理し、必要に応じてそれらをディスプレイ318上にレンダリングするように構成される。また、ウェブブラウザ324は、ダウンロードされたウェブリソースをパーソナルコンピューティングデバイス104のメモリ304及びストレージ306にキャッシュするように構成される。典型的には、ウェブブラウザ324は、HTML(HyperText Markup Language)、JavaScript、CSS(Cascading Style Sheet)、及び画像ファイルをダウンロードする。これらのウェブリソースは、ユーザインターフェース314のディスプレイ318上にウェブページなどの情報を表示するように処理される。本実施形態では、ウェブブラウザ324は、Google(登録商標)Chrome(登録商標)であるが、これは必須ではなく、他の実施形態では、ウェブブラウザは、例えば、Safari(登録商標)、Firefox(登録商標)又はMicrosoft(登録商標)Edge(登録商標)である。或いは、ウェブブラウザ324は、PWA、オフラインウェブページ、又はGitHub(登録商標)によって開発されたElectronTMなどの他のウェブベースの技術を処理するために特別に設計されたウェブブラウザであってもよい。
【0081】
ウェブブラウザ324は、ブラウザストレージ332を有する。物理的には、ブラウザストレージ332は、事実上、メモリ304又はストレージ306の一部である。しかしながら、より重要なことに、オペレーティングシステム322及びウェブブラウザ324は、特定の動作特性を有するメモリの一部としてブラウザストレージ332を提供するように構成される。具体的には、ブラウザストレージ332は、ウェブブラウザ334のセッションが終了した後、又はウェブブラウザ334がその実行を停止した後に、記憶されたデータが存続するストレージである。いくつかの実施形態では、ブラウザストレージ332は、その言語が、例えば、HTML5(Hypertext Markup Language 5)規格の下で理解されるように、ウェブストレージとして実装される。より具体的には、ブラウザストレージ332は、ローカルストレージである。ローカルストレージデータは(cookieとは異なり)、ウェブサーバとの全ての要求又はインタラクションにおいてウェブサーバに自動的には送信されず、ウェブサーバにより直接書き込み可能でもない。ローカルストレージは、起点別かつウィンドウ又はタブ別であってセッションの終了後又はタブ若しくはウィンドウが閉じられた後には存続しないセッションストレージとは区別される。ローカルストレージは、例えばHTML5で利用可能である。ブラウザストレージ332は、この実施形態では、ウェブブラウザ334のファイル(例えば、ユーザプリファレンス及び他の構成を記憶するファイルなど)内に記憶される。
【0082】
ネイティブアプリケーション326は、ウェブブラウザ324及びPWA328の実行を管理するように構成される。特に、ネイティブアプリケーション326は、短距離無線通信接続116を介するエアロゾル生成デバイス102との通信のために、PWA328によって行われた呼び出しを処理できるように、ウェブブラウザ324の機能を変更するように構成される。本実施形態では、これは、リソースを提供するネイティブアプリケーション326、例えば、JavaScript及び/又はSwiftコードなどのコードによって達成される。リソースは、例えばウェブBluetooth(登録商標)API(Application Programming Interface )を使用してPWA328によりウェブブラウザ324内で生成される呼び出しが、いかにして例えばBluetooth(登録商標)APIを使用してネイティブアプリケーション326により処理される対応するコマンドをもたらすべきかを特定する。それらコマンドは、無線通信コントローラ320に何らかの動作を行わせるように構成され、その動作とは、例えば短距離無線通信接続116(例えばBluetooth(登録商標)接続)をセットアップすること、又は短距離無線通信接続116を介してメッセージを送受信することである。このようにして、ネイティブアプリケーション326は、PWA328と無線通信コントローラ330との間にシームレスな通信を提供する。
【0083】
理解されるであろうこととして、ネイティブアプリケーション326は、概して、オペレーティングシステム322を介してパーソナルコンピューティングデバイス104のハードウェア及び周辺機器にアクセスする。ハードウェア及び周辺機器は、通信インターフェース310、ストレージ306、リムーバブルストレージ308、及びユーザインターフェース314、並びにカメラ、マイクロフォンなど(図示せず)を含む。したがって、ネイティブアプリケーション326は、通信インターフェース310だけでなく、PWA328と、パーソナルコンピューティングデバイス104の他のハードウェア及び周辺機器との間の通信を提供することができる。
【0084】
ネイティブアプリケーション326は、典型的には、ソフトウェア開発キット(SDK)を使用してプログラム可能である。適切なSDKを使用することによって、ネイティブアプリケーション326を上述の機能を有するように構成することが可能である。とりわけ、必要に応じてパーソナルコンピューティングデバイス104のハードウェア及び周辺機器を制御し、ウェブブラウザ324にリソースを提供するために、オペレーティングシステム322及び適切なソフトウェアドライバとインターフェースするようにネイティブアプリケーション326を構成することが可能である。
【0085】
ウェブブラウザ324は、PWA328をダウンロードし、記憶し及び実行するように構成される。PWA328は、典型的には、HTML(HyperText Markup Language)、JavaScript、CSS(Cascading Style Sheet)、JSON(JavaScript Object Notation)、XML(eXtensible Markup Language)、画像ファイル、又はPWA328の他のファイルを含む。PWA328のファイルは、例えば、命令群及びデータの形式で、最初にリモートサーバ114のウェブサーバ422からダウンロードされ、その後、ブラウザストレージ332に記憶される。代替的な実施形態では、PWA328のファイルは、ストレージ306、メモリ304、及び/又はCPU302のキャッシュ内の他の場所に記憶される。
【0086】
概して、PWAは、ネイティブアプリケーションによって提供されるものと同様の機能からユーザが恩恵を受け得る方途を提供する。しかしながら、PWAは、それらが稼働するであろうパーソナルコンピュータデバイスの何らかの機能、データ構造、及びインターフェースに必ずしもアクセスできるわけではないという点で制限される。例えば、パーソナルコンピュータデバイス104のいくつかの機能、データ構造、及びインターフェースにアクセスするやり方は、ネイティブアプリケーション326用のSDKで定義されており、PWA328が稼働するウェブブラウザ324を介してアクセスすることはできない。場合によっては、あるハードウェア及び周辺機器への間接的なアクセスが、PWAにとってウェブAPIを介して依然として可能である。しかしながら、これには多くの例外があり、ウェブAPIのユーティリティはデバイス毎に相違する。とりわけ、ウェブBluetooth(登録商標)APIを介してパーソナルコンピューティングデバイス104で受信されたメッセージ又はデータをPWA328が受け付け、同様に、Bluetooth(登録商標)ウェブAPIを介してパーソナルコンピューティングデバイス102に接続されたエアロゾル生成デバイス102へメッセージ又はデータを送信するように構成されるとしても、これは、パーソナルコンピューティングデバイス102がウェブBluetooth(登録商標)APIと共に機能するように構成されていない限り、実効的とはならないであろう。この構成は、ネイティブアプリケーション326によって提供される。
【0087】
無線通信コントローラ330は、主に、通信インターフェース310を制御するように構成される。無線通信コントローラ330は、通信インターフェース310を介して短距離無線接続116を確立するように動作可能である。本実施形態では、短距離無線通信接続116は、Bluetooth(登録商標)接続である。その結果、無線通信コントローラ330は、Bluetooth5.0が現在優勢な仕様である、www.bluetooth.orgにおいて入手可能なBluetooth(登録商標)無線通信規格に従った命令群を含む。
【0088】
無線通信コントローラ330は、(通信インターフェース310の一部である)Bluetooth(登録商標)モジュールを制御するために必要な任意のハードウェアドライバ、並びにネイティブアプリケーション326が(例えば、PWA328によるウェブBluetooth(登録商標)APIへの呼び出しに応じて)通信インターフェース310のBluetooth(登録商標)モジュールにアクセスして制御することができる、Android(登録商標)Bluetooth(登録商標)APIを含む。
【0089】
図4を参照すると、リモートサーバ114は、CPU402、メモリ404、ストレージ406、ユーザデータベース408、通信インターフェース410、及びユーザインターフェース412を備え、これらは通信バス414を介して互いに通信関係にある。
【0090】
CPU402は、コンピュータプロセッサ、例えばマイクロプロセッサである。CPU402は、例えば、コンピュータ実行可能コードの形式の命令群を実行するように構成され、例えば、メモリ404及びストレージ406に記憶された命令群及びデータを含む、値及び文字列の形式のデータを処理する。CPU402によって実行され及び処理される命令群及びデータは、ユーザデータベース108、通信インターフェース410、及びユーザインターフェース412などの、リモートサーバ114の他の構成要素の動作を調整するための命令群及びデータを含む。それらはまた、リモートサーバ114上でアプリケーションを実行するための命令群及びデータを含む。
【0091】
メモリ404は、リモートサーバ114に対してRAMを提供する1つ以上のメモリユニットとして実装される。図示された実施形態では、メモリ404は、CPU402と並んでリモートサーバ114のマザーボードに取り付けられたDRAMメモリユニットである。しかしながら、他の実施形態では、メモリ404は、例えば、マザーボード又はCPU402と統合されたメモリチップとして、別に提供される。メモリ404は、CPU402によって実行され及び処理される命令群及びデータを記憶するように構成される。典型的には、命令群及びデータの選択された要素のみが一度にメモリ404によって記憶され、その選択された要素は、特定の時間に実行されるリモートサーバ114の動作に関連する命令群及びデータを定義する。換言すれば、ある特定のプロセスがCPU402によって処理されている間、命令群及びデータはメモリ404に一時的に記憶される。
【0092】
ストレージ406は、リモートサーバ114内に、又はリモートサーバ114にアクセス可能な別個のストレージユニットとして取り付けられたハードディスクドライブ又はフラッシュドライブを備える。ユーザデータベース408は、ストレージを用いて実装されてもよい。すなわち、ユーザデータベース408は、典型的には、ストレージ406、例えばストレージによって記憶されたデータの一部である。しかしながら、他の実施形態では、ユーザデータベース408は、例えば、個別のハードディスクドライブ又はストレージユニットを備えるストレージから分離される。ストレージ406は、リモートサーバ114によって使用される命令群及びデータを記憶するように構成される。ストレージ406は、例えば上書きされるまで、命令群及びデータを恒久的又は半恒久的に記憶する。典型的には、ストレージ406によって記憶される命令群及びデータの要素は、リモートサーバ114の基本的な動作に不可欠な命令群及びデータ、並びに以下に説明する方法を実行するものを含む、リモートサーバにインストールされ又はインストール可能なアプリケーションに関連する命令群及びデータを含む。ユーザデータベース408は、ユーザ及びエアロゾル生成デバイス102に関連する構成情報と共に、1つ以上のエアロゾル生成デバイス102を所有する、又は所有したユーザに関連する情報を記憶するように構成される。
【0093】
通信インターフェース410は、インターネット112へ接続するように構成される有線通信インターフェースを備える。有線通信インターフェースは、典型的には、アクセスポイント(図示せず)及びインターネットサービスプロバイダ(ISP)を介して、例えば、イーサネット又はユニバーサルシリアルバス(USB)接続(図示せず)、及び適切なモデムを介して、インターネット112に接続する。
【0094】
ユーザインターフェース412は、ディスプレイ416及び入力デバイス418を備える。本実施形態では、ディスプレイ416はコンピュータモニタであり、入力デバイス418はキーボード及びマウスである。
【0095】
リモートサーバ114は、複数のソフトウェアモジュールを実行するように構成される。ソフトウェアモジュールは、オペレーティングシステム420及びウェブサーバ422を含む。ソフトウェアモジュールの各々は、リモートサーバ114の1つ以上の機能を実行するための命令のセット及びデータを含む。それら命令は、例えば、コンピュータ実行可能コードの形式で提供され、データは、例えば、値又は文字列の形式で、メモリ404及びストレージ406に記憶され、CPU402によって実行され又は処理される。
【0096】
本実施形態では、オペレーティングシステム420は、Linux(登録商標)及びMicrosoft(登録商標)Windows(登録商標)によって提供されるものなど、サーバに最適化されたオペレーティングシステムである。オペレーティングシステム420は、リモートサーバ114のハードウェアの基本的な機能、及びリモートサーバ114のハードウェア構成要素とソフトウェアモジュールとの間の動作上のインタラクションを管理する。いくつかの実施形態では、ウェブサーバ422は、オペレーティングシステム420の一部として、例えば、オペレーティングシステム420の機能又はモジュールとして実装される。他の実施形態では、ウェブサーバ422は、リモートサーバ114上で、又はさらにリモートサーバ114の制御下のリモートサイトにおいて稼働するアプリケーションである。ウェブサーバ422は、要求に応じて、PWA328を実行するためのファイルをパーソナルコンピューティングデバイス104に提供するように構成される。また、ウェブサーバ422は、パーソナルコンピューティングデバイス104(及びエアロゾル生成デバイス102)とユーザデータベース408との間のインタラクションを管理するためのポータルを提供する。
【0097】
図5を参照すると、PWA328を起動する方法500は、ユーザが最初にパーソナルコンピューティングデバイス104のユーザインターフェース314とインタラクションして、ユーザがPWA328を開くことを望むことを示す入力を提供すること、を含む。一実施形態では、ユーザが最初にエアロゾル生成デバイス102を購入すると、ユーザは、PWA328をダウンロードしてインストールするように促される。この実施形態では、ユーザは、パーソナルコンピューティングデバイス104のウェブブラウザ324を使用して、エアロゾル生成デバイス102のパッケージ又はユーザインターフェース212上に現れているURLにアクセスする。URLは、リモートサーバ114のウェブサーバ422上でホストされているウェブサイトを指し示す。一実施形態では、URLのアクセスは、ユーザがパーソナルコンピューティングデバイス104を操作して、URLを符号化したバーコードをスキャンすることによって達成される。具体的には、バーコードは、2Dバーコードであってもよい。代替的に又は追加的に、URLは、ユーザがパーソナルコンピューティングデバイス104のウェブブラウザ324内にタイプするためのプレーンテキストで提示される。
【0098】
より詳細には、ユーザは、典型的には、新しく購入されたエアロゾル生成デバイス102のパッケージにより、パーソナルコンピューティングデバイス104に関連する特定のウェブサイトを訪問するように促される。ウェブサイトにおいて、ユーザは、ユーザのパーソナルコンピューティングデバイス104がどのタイプのオペレーティングシステムを使用しているとしても(例えば、Android(登録商標))、どのようにしてそれに適したリポジトリからネイティブアプリケーション326をダウンロードするかに関するインストラクションを与えられる。一旦ユーザがこれらインストラクションに従ってネイティブアプリケーション326をダウンロードしてインストールすると、ユーザは、ネイティブアプリケーション326を起動するように、及び、ネイティブアプリケーション326内から、又はより具体的にはネイティブアプリケーションの制御下で起動されたウェブブラウザ324内から、PWA328のダウンロード元の特定されたウェブサイトへナビゲートするように求められる。ネイティブアプリケーション326内からのPWA328のダウンロードは、一旦URLが選択されると、又はユーザからの更なる入力に続いて、例えば、ユーザがパーソナルコンピューティングデバイス104のユーザインターフェース314上の関連するアイコンをダブルクリックすることによって、自動的に開始され得る。PWA328が特定のパーソナルコンピューティングデバイス104から以前にアクセスされておらず及び/又はパーソナルコンピューティングデバイス104にインストールされていない場合、アイコンがウェブブラウザ324内に表示されてもよい。すなわち、ユーザは、まず、ウェブサーバ422によりパーソナルコンピューティングデバイス104へ提供されるウェブページを訪れ、そのウェブページが当該アイコンを含む。一旦PWA328を実行するためのファイルがウェブサーバ422からダウンロードされると、PWAが立ち上げられ得る。
【0099】
それに続くPWA328の起動の最中に、典型的には、パーソナルコンピューティングデバイス104のホーム画面要素上に上記アイコンが表示される。このアイコンがユーザによって選択されると、パーソナルコンピューティングデバイス104は、ステップ502において、ユーザがPWA328を起動することを望むことを示す入力を受け付ける。ユーザからの入力に応じて、パーソナルコンピューティングデバイス104は、PWA328を直接起動するのではなく、ステップ504において、パーソナルコンピューティングデバイス104上でネイティブアプリケーション326を起動する。次に、ネイティブアプリケーション326は、ステップ506において、ウェブブラウザ324を起動(又は再起動)する。次いで、ネイティブアプリケーション326は、ステップ508において、PWA328を起動するためのファイルをロードし、ステップ510において、ウェブブラウザ324上でPWA328を起動する。
【0100】
理解されるであろうこととして、ネイティブアプリケーション326は、ユーザがこの方法を使用してユーザインターフェース314を介してPWA328の起動を開始することを可能にする。しかしながら、いくつかの実施形態では、ネイティブアプリケーション326は、PWA328を実行するためのファイルがすでにダウンロードされ、ウェブブラウザ324のブラウザストレージ332に記憶(キャッシュ)されている場合、特に、PWA328の2回目以降の起動のために、自動的に(すなわち、ユーザからの明示的なインタラクションなしに)PWA328を起動させる。そうしたケースでは、例えば、PWA328を実行するために必要な記憶済みのファイルをブラウザストレージ332からクリアすることにより、ネイティブアプリケーション326に関連付けられている設定を修正することにより、又は何らかの他の適切なメカニズムにより、PWA328の自動的な起動を、ユーザがそうすることを選択する場合に阻止する何らかの方途をユーザに持たせることが好ましい。
【0101】
PWA328を起動するために、ネイティブアプリケーション326は、ステップ506において、まずウェブブラウザ324を起動する。より具体的には、パーソナルコンピューティングデバイス102上で標準的な方法でウェブブラウザ324を起動するのではなく、例えば、ユーザが自分でウェブブラウザ324の起動を開始したかのように、ネイティブアプリケーション326は、修正された方法でウェブブラウザ324を起動する。具体的には、ネイティブアプリケーション326は、PWA328をサポートするための適切な機能を有するウェブブラウザ324を起動する。これには、ネイティブアプリケーション326がJavaScriptコード(又は他の実施形態では、Python若しくは別の適切なコンピュータ言語)の形式のリソースをウェブブラウザ324に追加することが含まれる。それらリソースは、概して、ネイティブアプリケーション326のソフトウェアの一部である。他の実施形態では、それらは、ウェブサーバ422に記憶され、例えば、PWA328がウェブサーバ422からダウンロードされたときに、ネイティブアプリケーション326によってアクセスされてもよい。それらリソースは、パーソナルコンピューティングデバイス104のオペレーティングシステム322に固有であってもよく、例えば、Android(登録商標)用に提供されるリソースは、iOS(登録商標)用に提供されるリソースとは相違してもよい。それらリソースは、オブジェクトとしてウェブブラウザ324のライブラリに追加される。より具体的には、それらは、PWA328のドキュメントオブジェクトモデルの一部として追加される。
【0102】
PWA328は、ステップ508及び510において、ウェブブラウザ324に対しPWA328のユニフォームリソースロケータが指定されることで、ウェブブラウザ324上で起動される。ウェブブラウザ324がURLを開くのが初めての場合、ウェブブラウザ324は、URLを使用してリモートサーバ114からPWA328を実行するためのファイルをダウンロードする。PWA328を実行するためのファイルは、インターネット112を介してリモートサーバ114から受信される。本実施形態では、PWA328を実行するためのファイルは、リモートサーバ114から長距離通信接続120を介して受信される。代替的な実施形態では、PWA328を実行するためのファイルは、アクセスポイント110との間の短距離無線通信接続118を介して受信される。一旦ウェブブラウザ324が必要なファイルをダウンロードすると、ウェブブラウザ324は、ステップ510においてPWA328を起動し、ステップ512において、ウェブブラウザ324のブラウザストレージ332にPWA328を実行するためのファイルを記憶する。他の実施形態では、PWA328に必要なファイルは、パーソナルコンピューティングデバイス104のストレージ306内の他の場所に記憶される。
【0103】
PWA328(例えば、PWA328に必要なファイルのセット)がすでにダウンロードされている場合、ウェブブラウザ324は、ブラウザストレージ332、又はパーソナルコンピューティングデバイス104のストレージ306若しくはメモリ304内の他の場所からPWA328を実行するためのファイルを取得する。このシナリオでは、ファイルを再度記憶する必要がなく、したがってステップ512はオプションとして図5に示されている。
【0104】
PWA328を実行するためのファイルには、以下のファイル、すなわち、HTML(HyperText Markup Language)、JavaScript、CSS(Cascading Style Sheet)、JSON(JavaScript Object Notation)、XML(eXtensible Markup Language)、画像、又は他のPWA関連ファイル、のうちのいずれか1つ以上が含まれる。これらのファイルは圧縮されている場合があり、解凍が必要であり得る。PWA328を実行するためのファイルは、縮小及び/又は難読化されてもよい。
【0105】
図6A及び図6Bを参照すると、エアロゾル生成デバイス102のうちの1つとの短距離無線通信接続116を確立し、エアロゾル生成デバイス102の構成情報を記憶する方法600は、ステップ602において、上の図5を参照して説明したPWA328を起動する方法500を使用して、まずPWA328を起動すること、を含む。次いで、ステップ604において、ユーザは、PWA328を使用して、近くのエアロゾル生成デバイス102をスキャンするコマンドを開始する。ユーザは、パーソナルコンピューティングデバイス104のユーザインターフェース314を介してPWA328とインタラクションすることによって、近くのエアロゾル生成デバイス102をスキャンするコマンドを開始する。この実施形態では、ユーザは、ウェブブラウザ324によって表示されるPWA328内のアイコンを選択することによってスキャンを開始する。代替的な実施形態では、PWA328は、PWA328が開始するときに、PWA328が開始した後の特定の時間に、定期的に、一日の設定された時間に、タイマーがトリガしたときに、リモートサーバ114によって要求されたときに、又はエアロゾル生成デバイス102によって要求されたときに、エアロゾル生成デバイス102をスキャンする。
【0106】
PWA328は、スキャンを開始するための呼び出しを提供する。この実施形態では、PWA328は、呼び出しを生成するために、ウェブブラウザの短距離無線通信機能、例えばウェブBluetooth(登録商標)APIを使用する。呼び出しは、おおまかに、次のようなJavaScript(登録商標)を含み得る:
【数1】
【0107】
ウェブブラウザ324は無線通信コントローラ330と通信するための機能を本来は含まないため、そのような呼び出しは、ウェブブラウザ324によってルーティンでは拒絶されるはずである。しかしながら、ネイティブアプリケーション326がウェブブラウザ324を起動するときに、ネイティブアプリケーション326によってウェブブラウザ324に追加された機能を使用して、その修正された形式のウェブブラウザ324は、呼び出しに応答することができる。
【0108】
より詳細には、このコードは、ウェブブラウザ324に、「navigator.bluetooth.requestDevice」におけるそのディレクトリにおいて見出されるオブジェクトへのアクセスを行わせる。この実施形態では、そのオブジェクトは、ウェブブラウザ324が起動されたときにネイティブアプリケーション326によって以前に挿入されたJavaScriptである。このコードは、おおまかに、次のようなJavaScript(登録商標)を含み得る:
【数2】
【0109】
そのため、PWA328がエアロゾル生成デバイス102をスキャンするための呼び出しを生成すると、ウェブブラウザ324は、例えば上記コードを使用して、そのディレクトリにおいて適切な場所に見出されるオブジェクトを使用して当該呼び出しを処理する。このコードは、ウェブブラウザ324に裏付け(promise)を提供するように機能する。また、それは、ウェブブラウザ324にネイティブアプリケーション326へのswiftコードの提供を行わせる。そのため、ウェブブラウザ324は、呼び出しを、ネイティブアプリケーション326へのコマンドへ実質的に変換する。ネイティブアプリケーション326に対するコマンドを定義するswiftコードは、おおまかに、次の通りであってよい:
【数3】
【0110】
ネイティブアプリケーション326は、当該コマンドを受信し、それを使用して、エアロゾル生成デバイス102のスキャンを無線通信コントローラ330に開始させる。当該コマンドを受信すると、ネイティブアプリケーション326は、無線通信コントローラ330を用いて次のコードを実行する:
【数4】
【0111】
これにより、無線通信コントローラ330は、ステップ604において、エアロゾル生成デバイス102をスキャンするようにパーソナルコンピューティングデバイス104の通信インターフェース310を制御する。レンジ内にあり、発見可能なモードとなっていて(又はすでにパーソナルコンピューティングデバイス104とペアリングされていて)、且つパーソナルコンピューティングデバイス104と同じプロトコルの短距離無線通信インターフェースを有する、何らかのエアロゾル生成デバイス102が応答する。エアロゾル生成デバイス102は、消費者装置識別子を含む構成情報と共に応答する。本実施形態では、消費者装置識別子は、エアロゾル生成デバイス102のBluetooth(登録商標)メディアアクセス制御(MAC)アドレスである。
【0112】
各エアロゾル生成デバイス102の構成情報は、パーソナルコンピューティングデバイス104の無線通信コントローラ330において受信され、次いで、ステップ606において、PWA328へ送信されるか、又はPWA328によって取得される。より具体的には、ネイティブアプリケーション326は、本実施形態では、おおまかに、次のようなswiftコードを含む応答を無線通信コントローラ330から受信する:
【数5】
【0113】
短距離無線通信接続116を介したデバイスのスキャン、又はエアロゾル生成デバイス102間のメッセージ若しくはデータの書き込み若しくは受信などのタスクを実行するために、PWA328がウェブBluetooth(登録商標)APIを呼び出すことは明らかであろう。本実施形態では、これは、どのアプリケーションが実際にウェブBluetooth(登録商標)APIをサポートしているか、すなわち、(未修正の)ウェブブラウザ324か又はネイティブアプリケーション326によって適切に修正された場合のウェブブラウザ324か、にとらわれないやり方で行われる。したがって、好ましくは、ネイティブアプリケーション326は、ウェブブラウザ324がウェブBluetooth(登録商標)API呼び出しを(所望のやり方で)処理できるかどうかを判定するように構成され、この場合、ウェブBluetooth(登録商標)API呼び出しを処理できるようにウェブブラウザ324を修正するためのコードを適用する必要はない(これは、何らかの理由で非標準的な手法で扱う必要がない限りにおいてであり、その必要がある場合には、ウェブBluetooth(登録商標)API呼び出しを処理するための標準機能を実質的にオーバーライドして、所望の非標準的なアクションを実行することで、ウェブブラウザ324はやはり修正され得る)。この機能は、好ましくは、ウェブブラウザ324に対しその名前及びバージョンを求める問い合わせを行うこと、及び、ウェブブラウザ324、オペレーティングシステム322、又はパーソナルコンピューティングデバイス104自体の名前及びバージョンに依存して、(ウェブブラウザ324の既存の挙動をどの程度修正するかに関して)取るべき正しいアクションを特定するルックアップテーブルとそれを比較すること、をネイティブアプリケーション326に行わせるというように扱われる。
【0114】
受信したエアロゾル生成デバイス102の全ての構成情報を用いて(610)、パーソナルコンピューティングデバイス104は、ステップ608において、全ての候補エアロゾル生成デバイス102のリストをユーザインターフェース312上に表示する。
【0115】
ユーザは、インタラクションさせたい候補エアロゾル生成デバイス102のいずれかを選択する。1つ以上が選択されてよい。(代替的な実施形態では、1つのエアロゾル生成デバイス102のみがレンジ内にあると識別され、且つそれがユーザが以前にPWA328から選択したものである場合、PWA328は、ユーザからの確認を必要とせずに、そのエアロゾル生成デバイス102を自動的に選択することができ、したがって、リストの表示及びユーザ選択の受信を実質的にスキップして、代わりに、以下でより詳細に説明されるように、構成情報の受信610から、エアロゾル生成デバイス102との短距離無線通信接続116のセットアップに直接移動することができることに留意されたい)。選択は、ステップ610において、ユーザデバイス102で受け付けられる。
【0116】
PWA328は、ステップ612において、パーソナルコンピューティングデバイス104に、選択されたエアロゾル生成デバイス102との短距離通信接続116をオープンさせる。短距離無線通信接続116は、選択されたエアロゾル生成デバイス10の構成情報の一部又は全てを使用してセットアップされる。本実施形態では、消費者装置識別子を使用して、短距離無線通信接続116をセットアップする。この実施例では、選択されたエアロゾル生成デバイス102のMACアドレスがその消費者装置識別子である。
【0117】
さらなる構成情報が、エアロゾル生成デバイス102の機能を示す以下の情報のうちの任意の1つ以上を含んでもよい:
・ジェネリック属性プロファイルサービス(GATT)情報、
・GATT UUID、
・GATT特性、
・認証情報、
・カプセル情報、
・デバイス設定、
・イベント情報、及び/又は
・吸引(vaping)情報。
【0118】
エアロゾル生成デバイス102が気化されるべきeリキッドのリザーバを含むカプセル又はアトマイザの形式の消耗品217を採用する実施形態に関連するカプセル情報には、カプセル内に残っているパフの推定回数を含んでもよく、カプセル内に残っているeリキッド及び/又はニコチンの量を含んでもよい。カプセル情報は、例えば、全てのパフの後、及び/又はユーザがカプセルを変更したときなどに、定期的に更新される。
【0119】
この実施形態では、デバイス設定には、スリーブ時間及び最大パフ持続時間が含まれる。イベント情報には、誤動作イベント、過熱イベント、及びドライ吸引イベントが含まれる。吸引情報には、ユーザがエアロゾル生成デバイス102を使用しているかどうかに関する情報が含まれる。吸引情報は、持続時間、温度、及びカプセル情報に関する情報をさらに含んでもよい。
【0120】
ネイティブアプリケーション326は、エアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報を受信する。エアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報は、ネイティブアプリケーション326からウェブブラウザ324を介してPWA328に渡される。エアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報は、PWA328で受信され、PWA328によって使用され得る。例えば、情報の一部又は全ては、パーソナルコンピューティングデバイスのユーザインターフェース314のディスプレイ318上のPWAによって、ユーザに向けて表示され得る。
【0121】
ステップ612において、ウェブブラウザ324のブラウザストレージ332に消費者装置識別子が記憶される。また、エアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報の全部又は一部がウェブブラウザ324のブラウザストレージ332に記憶されてもよい。その記憶は、PWA328及び/又はウェブブラウザ324によって実行される。いくつかの実施形態では、その情報には、現在時刻がタイムスタンプされる。
【0122】
図7を参照すると、パーソナルコンピューティングデバイス104とエアロゾル生成デバイス102との間の短距離無線通信接続116を開始する方法700が示されている。例えば、図6A及び6Bを参照して説明した方法を使用してすでに確立されている、パーソナルコンピューティングデバイス104とエアロゾル生成デバイス102との間の短距離無線通信接続116が閉じられた後、図7を参照して説明された方法を使用して、それを再度開始することができる。
【0123】
まず、PWA328は、ステップ702において、図5を参照して上述したPWA328を起動する方法500を使用して、パーソナルコンピューティングデバイス104上で起動される。
【0124】
ウェブブラウザ324のブラウザストレージ332は、1つ以上の消費者装置識別子を記憶する。PWA328は、ステップ704において、ブラウザストレージ332から、消費者装置識別子にアクセスする。次いで、ステップ706において、接続すべきエアロゾル生成デバイス102の判定が行われる。本実施形態では、ブラウザストレージ332に記憶された消費者装置識別子は、パーソナルコンピューティングデバイス104のユーザインターフェース312上でユーザに提示される。ユーザは、接続を望むエアロゾル生成デバイス102を選択する。エアロゾル生成デバイス102が1つしかない場合、そのエアロゾル生成デバイス102が、ユーザによって選択される(又は、ユーザに代わって自動的に選択され得る)。
【0125】
本実施形態では、ユーザインターフェース31は、例えばアイコンとして、消費者装置識別子に関連付けられたエアロゾル生成デバイス102のユーザフレンドリな名前を表示する。ユーザがエアロゾル生成デバイス102の名前又はアイコンとインタラクションすると、エアロゾル生成デバイス102に関連付けられた消費者装置識別子が選択される。別の実施形態では、消費者装置識別子自体が表示される。
【0126】
ステップ708において、判定され又は選択されたエアロゾル生成デバイス102に対応する消費者装置識別子がブラウザストレージ332からPWA328によって取得される。PWA328は、その消費者装置識別子を使用して、パーソナルコンピューティングデバイス104に、ステップ710において、判定され又は選択されたエアロゾル生成デバイス102との短距離無線通信接続116を開始させる。その消費者装置識別子は、PWA328が最後に使用されたときから、ウェブブラウザ324及びネイティブアプリケーション326を介して、短距離無線通信接続116を確立するために、ブラウザストレージ332内で保持されてきたことが理解されよう。たとえウェブブラウザ324及びネイティブアプリケーション326自体が閉じられている場合でも、例えば、それらが終了するか又は実行を停止した場合でも、消費者装置識別子はブラウザストレージに残る。これにより、エアロゾル生成デバイス102から消費者装置識別子を再度取得する必要なしに、例えば、図6A及び6Bを参照して説明した方法600を使用して、短距離無線通信接続を再確立することによって、短距離無線通信接続116を直接開始することができる。
【0127】
この実施形態では、消費者装置識別子は、Bluetooth(登録商標)MACアドレスであり、短距離無線通信接続116を開始するために使用される。短距離無線通信接続116を開始するために、PWA328は、呼び出しを生成する。この呼び出しは、パーソナルコンピューティングデバイス104に、エアロゾル生成デバイス102との短距離無線通信接続116を確立させることを目的としている。ウェブブラウザ324は、そのディレクトリにおいて適切な場所で見出される適切なオブジェクトを使用して呼び出しを処理する。オブジェクトのコードは、ウェブブラウザ324に裏付けを提供するように機能する。また、オブジェクトのコードは、ウェブブラウザ324にネイティブアプリケーション326へのswiftコードを提供させ、それにより、ウェブブラウザ324が呼び出しをネイティブアプリケーション326へのコマンドに実質的に変換する。ネイティブアプリケーション326は、当該コマンドを受け付け、それを使用して、無線通信コントローラ330に、エアロゾル生成デバイス102との短距離無線通信接続116をオープンさせる。
【0128】
図8を参照すると、エアロゾル生成デバイス102の機能に関する情報をリモートサーバ114へ送信する方法800が示されている。
【0129】
パーソナルコンピューティングデバイス104と、すでに確立され及び/又は開始された選択されたエアロゾル生成デバイス102との間の短距離無線通信接続116を用いて、パーソナルコンピューティングデバイス104は、ステップ802において、選択されたエアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報を、選択されたエアロゾル生成デバイス102から短距離無線通信接続116を介して受信する。
【0130】
本実施形態では、選択されたエアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報は、以下のうちの任意の1つ以上を含み得る。
・エアロゾル生成デバイス102を識別するモデル及びシリアル番号などの、エアロゾル生成デバイス102の識別情報及び/又はタイプ、
・エアロゾル生成デバイス102に取り付けられた何らかの消耗品217のタイプ及び識別情報、
・エアロゾル生成デバイス102のバッテリレベル及びエアロゾル生成デバイス102の現在の設定値(例えば、目標温度設定又は「蒸気量」レベル設定)などの、エアロゾル生成デバイス102及び/若しくは消耗品217(存在する場合)の状態、並びに消耗品217の容量に関する情報(例えば、消耗品217が失効と見なされる前に残っているパフの回数)、液体のリザーバを含む場合に消耗品217に残っている液体の量、及び/若しくは消耗品217が使用されている量に関する詳細(下記参照)、並びに/又は
・そのような情報がリモート114サーバ及び/又はPWA328へ成功裏に送信されてからの、以前の時点以降のエアロゾル生成デバイス102の使用に関する情報。
【0131】
ステップ804において、選択されたエアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報がウェブブラウザ324のブラウザストレージ332に記憶される。また、本実施形態では、選択されたエアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報は、ステップ808において、インターネット112を介してリモートサーバ114へ送信される。とりわけ、選択されたエアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報は、長距離無線通信接続120を介してリモートサーバ114へ送信される。別の実施形態では、エアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報は、アクセスポイント110を介した短距離無線通信接続118経由でリモートサーバ114へ送信される(810)。
【0132】
本実施形態では、ステップ806において、選択されたエアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報の送信は、リモートサーバ114への接続が利用可能であると判定されるまで転送されない。その判定は、パーソナルコンピューティングデバイス104がインターネット112を介してリモートサーバ114への接続を試行することにより行われる。リモートサーバ114への接続が利用可能であると判定された場合、選択されたエアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報の送信が、リモートサーバ114に送られる。なお、代替的な実施形態において、パーソナルコンピューティングデバイス102がリモートサーバ114への接続が利用可能であると判定し、且つパーソナルコンピューティングデバイス104とエアロゾル生成デバイス102との間の短距離無線通信接続116を確立し及び/又は開始することの一部としてこれを通信した場合に、又はその場合にのみ、エアロゾル生成デバイス102の機能を示す情報の一部がパーソナルコンピューティングデバイス104へ送信される。これは、特に、何らかの比較的大量のデータ(例えば、ユーザによるエアロゾル生成デバイス102の使用に関連するパフデータ履歴。これは、有利には、ユーザが行った各パフの時刻及び持続時間、各パフについてとられた目標温度設定、及び場合によっては各パフについてとられたエアロゾル生成デバイス102の位置のうちのいずれか1つ以上を含み得る)に当てはまる。とりわけ、これらのようなデータの大きな塊は、それらがリモートサーバ114へ成功裏に送信されるまでの間だけ、パーソナルコンピューティングデバイス102に記憶され得る。したがって、例示的な処理の流れは、概略としては次のようになる。エアロゾル生成デバイス102において、パーソナルコンピューティングデバイス104から、デバイス104が利用可能なリモートサーバ114への接続を有するという確認を受信し、装置102からパーソナルコンピューティングデバイス104へ、大規模な情報のバッチを送信し、パーソナルコンピューティングデバイス104からリモートサーバ114へ、当該大規模な情報バッチを転送し、パーソナルコンピューティングデバイス104において、リモートサーバ114から、大規模な情報バッチが成功裏に受信されたという確認を受信し、パーソナルコンピューティングデバイス104からエアロゾル生成デバイス102へ、大規模な情報バッチがリモートサーバ114へ成功裏に送信されたという確認を送信し、成功裏に送信された大規模な情報バッチがエアロゾル生成デバイス102から削除される。
【0133】
特に好ましい実施形態では、消耗品217は、消耗品217に関するデータを記憶するためのメモリを含むカートマイザであり、この情報は、消耗品217の識別子、消耗品217に関する情報、及び、好ましくは、消耗品217のフレーバ、消耗品217のニコチン強度(例えば、ニコチンの18mg/ml濃度でのメントールタバコフレーバ)などの情報を含み、最も好ましくは、ユーザによる消費のために消耗品217で引き続き利用可能である(と推定された)液体の量に関する情報を含む。最も好ましくは、消耗品217内に残っていると推定される液体の量に関する情報は、消耗品217の使用に関する情報(例えば、消耗品217を含む間に摂取されたパフ、及びパフ中のエアロゾル生成デバイス102の設定、パフの持続時間、パフ中に加熱要素216によって消費されたエネルギー、周囲温度、又は、パフの前若しくは開始時の加熱要素216の温度などのそれらのパフに関する情報)であってもよく、これらは、データの記憶に必要とされるメモリを最小化するために、(例えば、消耗品217からパフを摂取している間に加熱要素によって消費された総エネルギー、異なる目標温度若しくは異なる蒸気量設定において摂取された全てのパフの総パフ持続時間、平均周囲温度、又はパフの前若しくは開始時の加熱要素の温度などに)集約されてもよい。残っている実際の推定液体レベルではなく使用量データを記憶することは有利であり、なぜなら、この場合、サーバがそのデータから経時的に改善され得る高度なアルゴリズムを使用して消耗品217に残っている液体の量(又はパフの回数)を推定できるからであり、あるいは、エアロゾル生成デバイス102がそのような推定を実行しなければならないことに依存するのではなく、(おそらく個人情報の誤用に関連するいかなる問題も回避するために集約される)多くからの情報を考慮に入れることができ、最も正確な情報などを提供できるからである。
【0134】
本実施形態では、パーソナルコンピューティングデバイス104は、エアロゾル生成デバイス102のための情報を、短距離無線通信接続116を介してエアロゾル生成デバイス102へ送信するようにさらに構成される。その情報には、次のうちのいずれか1つ以上が含まれ得る:
・加熱要素216の最大電力レベルなどのエアロゾル生成デバイス102の設定、
・動作可能化(operation enablement)メッセージ、
・ユーザ認証情報、及び
・エアロゾル生成デバイス102のファームウェア更新。
【0135】
説明した本発明の実施形態は、本発明がどのように実装され得るかの単なる例に過ぎない。説明した実施形態に対する修正、変形、及び変更が当業者にとって生じるであろう。これらの修正、変形、及び変更は、特許請求の範囲から逸脱することなく行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8