(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】光線を制御するための光学部品マウント及び関連システム
(51)【国際特許分類】
G02B 7/00 20210101AFI20240826BHJP
H01S 3/04 20060101ALI20240826BHJP
H01S 3/10 20060101ALI20240826BHJP
H01S 3/101 20060101ALI20240826BHJP
G02B 7/195 20210101ALI20240826BHJP
G02B 7/182 20210101ALI20240826BHJP
【FI】
G02B7/00 B
H01S3/04
H01S3/10 Z
H01S3/101
G02B7/00 J
G02B7/195
G02B7/182
(21)【出願番号】P 2021569110
(86)(22)【出願日】2020-05-20
(86)【国際出願番号】 EP2020064158
(87)【国際公開番号】W WO2020234402
(87)【国際公開日】2020-11-26
【審査請求日】2023-02-15
(32)【優先日】2019-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】521343839
【氏名又は名称】アンプリテュード
(74)【代理人】
【識別番号】100074734
【氏名又は名称】中里 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100086265
【氏名又は名称】川崎 仁
(74)【代理人】
【識別番号】100076451
【氏名又は名称】三嶋 景治
(72)【発明者】
【氏名】バラタンジュ フランソワ
(72)【発明者】
【氏名】トロフム ブヌワ
【審査官】越河 勉
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2004/057408(WO,A1)
【文献】米国特許第04674848(US,A)
【文献】特開昭62-089923(JP,A)
【文献】特表2017-507358(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 7/00
H01S 3/04
H01S 3/10
H01S 3/101
G02B 7/195
G02B 7/182
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定部(10、110、210、310)及び可動部(20、120、220、320)を含む光学部品マウント(1、100、200、300)であって、
前記マウント(1、100、200、300)は少なくとも1つの光学部品を支持するように構成され、
前記固定部(10、110、210、310)及び前記可動部(20、120、220、320)は前記可動部(20、120、220、320)が前記固定部(10、110、210、310)に対して移動することを可能にするようにされたフレキシブル関節(15、115、215、311、312、313、314)により機械的に互いに接続され、前記関節(15、115、215)は、回転軸(L、L
1、L
3)を中心とする前記固定部(10、110、210)に対する前記可動部(20、120、220)の回転運動又は並進軸(L
5)に沿った前記固定部(310)に対する前記可動部(320)の並進運動を可能にする、光学部品マウント(1、100、200、300)において、
前記光学部品マウント(1、100、200、300)は、前記可動部(120、220)に対する他の可動部(130、230)の別の運動を可能にするように構成された別の関節(125、225)により前記可動部(120、220)へ機械的に接続された別の可動部(130、230)を含み、そして前記他の関節(125、225)は、別の回転軸(L
2、L
4)を中心とする前記他の可動部(130、230)の別の回転運動又は別の並進軸に沿った前記可動部(120、220)に対する前記他の可動部(130、230)の別の並進運動を可能にし、前記マウント(1、100、200、300)は、前記固定部(10、110、210、310)、前記可動部(20、120、220、320)、前記関節(15、115、215、311、312、313、314)、前記他の可動部(130、230)及び前記他の関節(125、225)内へ組み込まれる冷却回路(180、280、380)であって流体が前記マウント(1、100、200、300)の内部を流れることを可能にするようにされた冷却回路(180、280、380)を含み、
前記冷却回路(180、280、380)は流体入口穴(32、132、232、332)及び流体出口穴(34、134、234、334)を含み、
前記流体入口穴(32、132、232、332)及び前記流体出口穴(34、134、234、334)は前記固定部(10、110、210、310)上に配置されることを特徴とする、光学部品マウント(1、100、200、300)。
【請求項2】
前記固定部(10、110、210、310)、前記可動部(20、120、220、320)、及び前記関節(15、115、215、311、312、313、314)はワンピースで作製される、請求項1に記載の光学部品マウント(1、100、200、300)。
【請求項3】
前記可動部(20、320)は光学部品支持部を含む、請求項1乃至2のいずれか一項に記載の光学部品マウント(1、300)。
【請求項4】
前記他の回転軸(L
2、L
4)は前記回転軸(L
1、L
3)と直交する、請求項1
に記載の光学部品マウント(100、200)。
【請求項5】
前記他の可動部(130、230)は別の光学部品支持部を含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の光学部品マウント(1、200)。
【請求項6】
前記固定部(10、110、210)及び前記可動部(20、120、220)は金属材料を含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光学部品マウント(1、100、200)。
【請求項7】
前記冷却回路(180、280)の内部を流れる前記流体は水、プロピレングリコール、及び/又は気体を含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光学部品マウント(1、100、200)。
【請求項8】
光線の強度、波長、位相、偏向及び/又は方向を制御するためのシステムであって、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の少なくとも1つの光学部品マウント(1、100、200)を含む、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般的には、高出力及び/又は高強度光線の強度、色、位相、偏向、及び/又は方向を制御するための装置又はシステムの分野に関する。
【0002】
本発明は特に、高出力光線、例えばレーザビームに晒される光学マウントの冷却に関する。
【背景技術】
【0003】
高出力光線の使用は、いくつかの光学マウントに含まれる様々な光学部品及び/又は機械部品の加温に至り得る。この加温は例えば、レーザにより発射された光学的放射腺の吸収の現象又はマウントの別の光学部品若しくは光機械部品上の光散乱の現象に由来し得る。
【0004】
引き起こされる加温は、光学マウントの1つ又はいくつかの部品を損傷し得る及び/又は光学部品を支持するマウントのアラインメントを変更し得る。
【0005】
これらの加温のリスクを制限するために、冷却回路が固定マウントへ取り付けられ得る。冷却回路は特に、光学部品を支持するマウントが冷却剤の流れにより冷却されることを可能にするパイプ及びコネクタから成る。国際公開第2004/057408号パンフレット、米国特許第4674848号明細書及び米国特許第4657358号明細書は、例えばこのような冷却回路を備えた光学部品を説明する。
【0006】
しかし、このような冷却回路は、調整可能又は換言すれば可動マウントの場合は適合しない。実際、パイプによる応力(この応力は、マウントのミスアラインメントを引き起こす傾向がある)の可動部への伝搬を制限するために、非常に長いパイプを使用することが必要である。非常に長いパイプは、小型のマウントを製造することを困難にする。さらに、コネクタ及びパイプの存在は、不良組み立て又は時間に伴う劣化の場合にパイプコネクタにおける漏れの発生を引き起こし得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
最先端技術の上述の欠点を改善するために、本発明は、光学機械マウントの冷却を均質化及び制御するためだけでなく、このマウントにより支持される光学部品に可能な限り近くで冷却を提供するための冷却回路を含む、調整可能光学機械マウントを提案する。
【0008】
具体的には、本発明によると、固定部及び可動部を含む光学部品マウントが提案される。ここで、前記マウントは少なくとも1つの光学部品を支持するように構成され、前記固定部及び前記可動部は、可動部が固定部に対し移動することを可能にするようにされたフレキシブル関節により機械的に互いに接続される。本発明によると、マウントは、固定部、可動部及び関節内へ組み込まれる冷却回路であって、流体が前記マウントの内部を流れることを可能にするようにされる冷却回路を含み、前記冷却回路は流体入口穴及び流体出口穴を含み、前記流体入口穴及び前記流体出口穴は前記固定部上に配置される。
【0009】
本明細書においてフレキシブル関節により意味するのは、曲げることにより変形可能な機械的接続であり、例えば屈曲ブレード(bending blade)である。他方で、フレキシブル関節は本明細書では長手方向に伸縮又は収縮可能なアクチュエータに対応しない。
【0010】
したがって、冷却回路はマウントへ直接一体化される。したがって、冷却回路はマウント内部の接続パイプ及びコネクタの使用を必要としなく、したがって、マウントをその可動部上の応力のリスク無しにコンパクトにすることを可能にする。冷却回路は、マウント内の固定部に対する可動部の位置がどうであれ、流体が流れることを可能にするように直接的に適合される。
【0011】
本発明による(個々に採用されるか又はすべての技術的に可能な組み合わせによる)光学部品マウントの他の非限定的且つ有利な特徴は以下のとおりである。
【0012】
-固定部、可動部及び関節はワンピースで作製される、
【0013】
-前記関節は、回転軸を中心とする固定部に対する可動部の回転運動、又は並進軸に沿った固定部に対する可動部の並進運動を可能にする、
【0014】
-可動部は光学部品支持部を含む、
【0015】
-前記可動部に対する前記他の可動部の別の運動を可能にするようにされた別の関節により前記可動部へ機械的に接続される別の可動部も提供され、冷却回路は他の可動部及び他の関節内へ組み込まれる、
【0016】
-他の関節は、別の回転軸を中心とする他の可動部の別の回転運動、又は別の並進軸に沿った可動部に対する他の可動部の別の並進運動を可能にする、
【0017】
-前記他の回転軸は前記可動部の回転運動に関連付けられた前記回転軸と直交する、
【0018】
-前記他の可動部は別の光学部品支持部を含む、
【0019】
-固定部及び可動部は金属材料を含む、及び
【0020】
-冷却回路の内部を流れる流体は水、プロピレングリコール、及び/又は気体を含む。
【0021】
本発明はまた、強度、波長、位相、偏向及び/又は方向において光線を制御するためのシステムを提案し、本システムは実施形態のうちの任意の実施形態に記載の光学部品マウントを含む。
【0022】
非限定的例により与えられる添付図面に関連する以下の説明は、何から本発明が構成されるか及びどのように本発明が実施され得るかの良い理解を可能にすることになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明による光学部品マウントの第1の例の斜視図である。
【
図2】本発明による光学部品マウントの第2の例の斜視図である。
【
図3】本発明による光学部品マウントの第2の例の、透視における別の斜視図である。
【
図4】本発明による光学部品マウントの第3の例の斜視図である。
【
図5】本発明による光学部品マウントの第3の例の別の斜視図である。
【
図6】本発明による光学部品マウントの第3の例の透視における別の斜視図である。
【
図7】本発明による光学部品マウントの第4の例の斜視図である。
【
図8】本発明による光学部品マウントの第4の例の透視における別の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明は、例えば強度、波長、位相、偏向及び/又は方向において光線(図示せず)を制御するためのシステムに使用される、光学部品マウント1、100、200、300(以降、マウント1、100、200、300とも呼ばれる)に関する。本システムは例えば、レーザ源と、本システムの1つ又はいくつかの所望の特徴の実現を可能にする複数の光学部品とを含む。この目的のために、各光学部品は、特に各光学部品の精密な配置及びアラインメントを可能にするために光学機械マウント上に搭載される。変形形態として、光学部品マウント1、100、200、300は、例えば光周波数変換、ビーム形成、ビーム輸送、強度、位相、偏向、及び/又は変調制御のフレームワーク内のアプリケーションのための光線を使用することにより、任意のタイプのシステム内へ組み込まれ得る。
【0025】
本発明によると、マウント1、100、200、300は少なくとも1つの光学部品を支持するように構成される。光学部品は、例えば光線輸送又は光線方向、合焦若しくは成形制御アプリケーションのための光学レンズ又は光学ミラーである。本発明によるマウントはまた、光生成及び増幅の場合に光増幅器などの光学部品(例えばネオジムドープイットリウムアルミニウムガーネット(Nd:YAG)、イッテルビウムドープイットリウムアルミニウムガーネット(Yb:YAG)、ネオジムドープバナジウム酸イットリウム(NdYVO4))に可能な限り近くで、又は光周波数変換の場合に非線形光学部品(例えば三ホウ酸リチウム(LiB3O5若しくはLBO)、ベータホウ酸バリウム(BBO)、RTP、KTPの結晶)に可能な限り近くで、又は電子光学部品(例えばバリウムベータホウ酸塩(BBO)、チタンリン酸カリウム(KTiOPO4)若しくはKTP)に可能な限り近くで、又は音響光学部品(例えば水晶振動子)に可能な限り近くで、冷却回路に近づくようなやり方で使用され得る。
【0026】
図1は光学部品マウント1の第1の例示的実施形態の斜視図である。
【0027】
マウント1は固定部10及び可動部20を含む。可動部により、本明細書では、回転又は並進運動が可能な部分を意味する。この可動部は変形可能(例えば長手方向伸張又は収縮において変形可能)部に対応しない。
【0028】
図1で分かるように、固定部10及び可動部20は関節15により機械的に互いに接続される。この関節15はフレキシブルである。関節15は可動部20が固定部10に対して移動することを可能にするように構成される。ここで、関節15は、自ら閉じられない2つのループの形式を有し、屈曲プレート(bending plate)に対応する。ループは、本明細書では、XYZ正規直交系においてX軸に平行なL軸を中心とするトロイダル部の形式のものである。ループは、X軸に対して半径方向に取られたL軸を含む面内の矩形断面を有し、その幅より大きいX軸に沿った高さを有する。各ループの一端は固定部10へ接続され、各ループの他端は可動部20へ接続される。機械的応力が固定部10と可動部20との間に印加されると、ループ15はL軸を中心とする屈曲又は回転変形を受ける。直交するY及び/又はZ方向を中心に、ループは、高剛性を有し、したがって捩じれ変形を有しないか又は小さな捩じれ変形を有する。その結果、可動部20はL軸を中心とする回転運動のために誘導される。
【0029】
関節15は回転軸L(
図1に見える)を中心とする可動部20の回転運動を可能にする。実際、可動部20は、例えば固定部10と可動部20との間の調整ネジを調整することにより動かされ、したがって回転軸Lを中心とする回転運動を行なう。ここで、関節15はL軸を中心とする回転の際にフレキシブルである。
【0030】
したがって、関節15は回転軸Lを中心とする回転運動に従って可動部20を固定部10から離す又はそれへ近づけるように構成される。換言すれば、関節15は可動部20を固定部10に対し傾ける運動を可能にする。したがって、マウント1は関節15の存在により調整可能にされる。
【0031】
可動部20は光学部品をマウント1へ取り付ける取り付け手段(
図1に示さず)を含む。
図1の例では、可動部20へ取り付けられるように意図された光学部品は好適にはミラーである。例えば、光学部品は可動部20の平坦な外面へ粘着的に取り付けられる。可動部20のこの平坦面は光学部品との熱交換の面に対応する。
【0032】
マウント1はさらに冷却回路(
図1に見えない)を含む。冷却回路はマウント1内へ組み込まれる。換言すれば、冷却回路は、固定部10、可動部20及び関節15内へ組み込まれる。
【0033】
冷却回路は、特にマウント1の加温及び/又はマウント1が支持する光学部品の加温を回避するためにマウント1を冷却するようにされる。この目的のために、冷却回路は流体がマウント1の内部を流れることを可能にする。この流体は冷却剤(例えば水、プロピレン、及び/又はグリコール、又は空気若しくはヘリウムなどの気体)である。
【0034】
流体がマウント1の内部を流れることを可能にするために、冷却回路は流体入口穴32及び流体出口穴34を含む。流体入口穴32は冷却回路の内部(したがってマウント1の内部)への流体の導入を可能にする。流体出口穴34は冷却回路からの(したがってマウント1からの)流体の抽出を可能にする。
【0035】
流体入口穴32及び流体出口穴34はマウント1の固定部上に配置される。
図1で分かるように、コネクタ42、44がそれぞれ流体入口穴32及び流体出口穴34にそれぞれ配置される。これらのコネクタ42、44は、例えばマウント1の冷却回路が流体供給及び抽出のためにパイプへ接続されることを可能にする。
【0036】
本発明によると、固定部10、可動部20及び関節15はワンピースで作製される。換言すれば、マウント1はワンブロックで作製される。特に、冷却回路は、マウント1のすべての素子と一体化(すなわち固定部10、光学部品支持部を形成するように意図された可動部20、及び関節15と一体化)される。
【0037】
したがって、流体は流体入口穴32を介し冷却回路内へ注入される。流体は、冷却回路内で伝播し、及び、固定部10、フレキシブル関節15のループ、可動部20、フレキシブル関節15の他のループ、及び固定部10を成功裏に通過して流体出口穴34の方向へ向かう。流体は流体出口穴34を介し冷却回路から抽出される。流体は制御された流量で冷却回路を貫流する。
【0038】
冷却回路、支持部及び光学部品との間の熱伝導により、マウント1の均一な冷却が観測され、及びマウント1のミスアラインメントを回避するためにマウント1を固定温度に維持することを可能にする。間接的に、これは光学部品の効率的冷却も可能にする。
【0039】
マウント1は金属材料から作製される。特に、固定部10、可動部20及び関節15は金属材料を含む。金属材料は、例えばアルミニウム、銅、チタン又はステンレス鋼を含む。
【0040】
実際には、マウント1は加法製造により作製される。例えば、選択的レーザ溶融又は溶融粉末金属噴射などの加法製造技術がここでは使用される。
【0041】
有利には、マウント1を加法製造により作製することで、冷却回路を一体化する一方でマウント1を所望形状で直接作製することを可能にする。実際、加法製造中、使用される金属粉末はマウントのいかなる点においても溶融されない。この局所的部分的溶融は冷却回路を画定することを可能にする。次に、粉末は、冷却回路に対応する空きスペースを生成するために圧縮空気の吹き出しにより製造後に排出される。
【0042】
したがって、冷却回路は、マウント1へ一体化されるので、固定部10に対する可動部20の位置がどうであれ流体が流れることを可能にするように直接的に適合される。したがって、冷却回路は、流体流れを可能にするためのマウント1内へのパイプの導入を必要としない。これにより、光学機械マウントはさらにコンパクトになる。さらに、接続パイプはマウントの固定部だけへ接続されるので、これは、応力がマウント1の可動部20へ印可されることと、及びしたがってマウント1のミスアラインメントを回避することとを可能にする。
【0043】
冷却回路を含むワンブロック成形のマウント1はさらに、そのコンパクト性を増加することを可能にする。マウント1は所望特徴とともにワンピースで直接作製されるので、これは製造、組み立て及び保管費用を低減することも可能にする。
【0044】
図2、3は、光学部品マウント100の第2の例示的実施形態の斜視図である。
図3はマウント100の透視における斜視図であり、マウント100の内部を概略的に示す。
【0045】
マウント100は固定部110及び可動部120を含む。
図2、3に示すように、固定部110及び可動部120は関節115により機械的に互いに接続される。固定部110は、マウント100を支持体(ここでは示さず)へ取り付けるための少なくとも1つの組み立て手段160を含む。例えば、光線制御システムのすべての素子がこの支持体へ取り付けられる。本明細書では固定部110は3つの組み立て手段160を含む。例えば、本明細書では、組み立て手段はねじの挿入のための開口を備える取り付けタブを含む。
【0046】
上述のマウント1の第1の例示的実施形態と全く同様に、関節115はフレキシブルである。関節115は固定部110に対する可動部120の角度配向を可能にするように構成される。ここで、関節115は屈曲ブレードを形成する。より正確には、関節115は本明細書では、固定部110と可動部120との間の2つの凹部116、117により境界を定められた固体部分により形成される。凹部116は固定部110と可動部120との間のXZ面内に形成される。凹部117は固定部110と可動部120との間のXY面内に形成される。固定部110と可動部120との間の固体部分はX軸に沿って延伸する。機械的応力が固定部110と可動部120との間に印加されると、関節115はX軸に平行なL1軸を中心として曲がることにより変形される。直交するY及び/又はZ方向を中心に、関節115は高剛性を有し、したがって捩じれ変形を有しないか又は小さな捩じれ変形を有する。その結果、可動部120はL1軸を中心とする回転運動のために誘導される。
【0047】
関節115は回転軸L
1を中心とする可動部120の回転運動(
図2、3に見られる)を可能にする。実際、可動部120は、可動部120と固定部110との間のアクチュエータ(例えば手動又は電動調整ネジ(好適には微細ピッチの)、例えばマイクロメータねじ)の適用により動かされる。ここで、関節115はフレキシブルである。したがって、マウント100は関節115の存在により調整可能にされる。実際、調整ネジ(
図2、3に示さず)は、関節115へ作動力をかけるために、及びしたがって可動部120と固定部110との間の角度を変更するために使用され得る。
【0048】
図2、3に示すように、マウント100は別の可動部130をさらに含む。この他の可動部130は別の関節125により可動部120へ機械的に接続される。この他の関節125はフレキシブルである。他の関節125は可動部120に対する他の可動部130の角度配向を可能にするように構成される。本明細書では、他の関節125は屈曲ブレードである。より正確には、他の関節125は本明細書では、可動部120と他の可動部130との間の凹部121により境界を定められた固体部分により形成される。凹部121は可動部120と他の可動部130との間のXZ面内に形成される。可動部120と他の可動部130との間の固体部分はZ軸に沿って延伸する。機械的応力が可動部120と他の可動部130との間に印加されると、他の関節125はZ軸に平行なL
2軸を中心に曲がることにより変形される。直交するX及び/又はY方向に関し、他の関節125は、高剛性を有し、したがって捩じれ変形を有しないか又は小さな捩じれ変形を有する。その結果、他の可動部130はL
2軸を中心とする回転運動のために誘導される。
【0049】
他の関節125は、
図2、3に示す別の回転軸L
2を中心とする他の可動部130の回転運動を可能にする。好適には、回転軸L
1及び他の回転軸L
2は互いに直交する。実際、可動部120の角度配向と同様に、他の可動部130は、他の可動部130と可動部120との間のアクチュエータ(例えば手動又は電動調整ネジ)の適用により動かされる。他の関節125もまたフレキシブルである。実際、調整ネジ(
図2、3に示さず)は、他の関節125へ作動力をかけるために、及びしたがって他の可動部130動かすために使用され得る。
【0050】
したがって、関節115及び他の関節125のおかげで、光学部品を支持するマウント100は回転軸L1及び他の回転軸L2を中心とする2つの回転自由度に従って調整可能である。
【0051】
他の可動部120は光学部品をマウント100へ取り付けるための別の取り付け手段(
図2、3に示さず)を含む。
図2、3の例では、光学部品はミラー(例えば他の可動部130の平坦面135へ粘着的に取り付けられる)である。
【0052】
上に述べた第1の例示的実施形態と同様に、マウント100は冷却回路180をさらに含む。この冷却回路180は
図3内に点線で示される。冷却回路180はマウント100内へ組み込まれる。換言すれば、及び
図3に示すように、冷却回路180は、固定部110、可動部120、関節115、光学部品の支持体として働く他の可動部130、及び他の関節125内へ組み込まれる。
【0053】
冷却回路180は、特にマウント100の加温及び/又は、具体的にはマウント100が支持する光学部品の加温を回避するためにマウント100を冷却するようにされる。この目的のために、冷却回路180は、流体がマウント100の内部を他の可動部130(その平坦面135は光学部品を支持する)まで流れることを可能にする。この流体は冷却剤(例えば水)である。他の可動部130の平坦面135は光学部品との熱交換の面に対応する。
【0054】
マウント100の内部の流体流れを可能にするために、冷却回路180は流体入口穴132及び流体出口穴134を含む。流体入口穴132は、冷却回路180の内部、及びしたがってマウント100の内部への流体の導入を可能にする。流体出口穴134は、冷却回路180からの、及びしたがってマウント100からの流体の抽出を可能にする。
【0055】
流体入口穴132及び流体出口穴134はマウント100の固定部110へ配置される。
【0056】
したがって、流体は流体入口穴132を介し冷却回路180内へ注入される。流体は、冷却回路180内を伝播し、及び固定部110、関節115、可動部120、他の関節125、他の可動部130を成功裏に通過し、次に再び他の関節125、可動部120、関節115及び固定部110を成功裏に通過し出口穴134の方向へ向かう。流体は出口穴134を介し冷却回路から抽出される。流体は制御された流量で冷却回路を貫流する。当然、流体流れ方向は反転され得る。
【0057】
本開示によると、固定部110、可動部120、関節115、他の可動部130及び他の関節125はワンピースで作製される。換言すれば、マウント100はワンブロックで作製される。特に、冷却回路180はマウント100のすべての素子と一体化される、すなわち、固定部110、可動部120、関節115、他の可動部130及び他の関節125と一体化される。
【0058】
マウント100は金属材料から作製される。特に、固定部110、可動部120、関節115、他の可動部130及び他の関節125は金属材料を含む。金属材料は、例えばアルミニウム、銅又はステンレス鋼を含む。
【0059】
実際、第1の例示的実施形態の場合に説明したように、マウント100は加法製造により作製される。
【0060】
図4~
図6は光学部品マウント200の第3の例示的実施形態の斜視図である。
図4はマウント200の第1の斜視図を示す。
図5はマウント200の第2の斜視図を示す。
図6は、マウント200の透視における斜視図であり、マウント200の内部の冷却回路を概略的に示す。
【0061】
マウント200は固定部210及び可動部220を含む。
図4、5に示すように、固定部210及び可動部220は関節215により機械的に互いに接続される。
【0062】
固定部210は、マウント200を支持体(ここでは示さず)へ取り付けるための少なくとも1つの組み立て手段260を含む基部250へ取り付けられる。本明細書では基部250は3つの組み立て手段260を含む。例えば、本明細書では、組み立て手段260は例えば、取り付けねじの挿入のための開口を備えるタブを含む。
【0063】
上述のマウント1、100の第1及び第2の例示的実施形態と全く同様に、関節215はフレキシブルである。関節215は固定部210に対して可動部220が移動することを可能にするように構成される。ここで、関節215は、
図1との関連で説明された関節15と同様に屈曲ブレードに対応する2つのループを含む。
【0064】
関節215は回転軸L
3(
図4~
図6に見られる)を中心とする可動部220の回転運動を可能にする。実際、可動部220は、例えば可動部220と固定部210との間のアクチュエータ(例えば手動又は電動調整ネジ)の適用により角度的に配向される。ここで、関節215はフレキシブルである。ここで、調整ネジ218は関節215へ作動力をかける、及びしたがって可動部220を角度的に配向するために使用される。関節215自体により形成される戻り系は調整ネジ218を適所に保持するために使用される。したがって、マウント200は関節215の存在により調整可能にされる。
【0065】
図4、5に示すように、マウント200は別の可動部230をさらに含む。この他の可動部230は別の関節225により可動部220へ機械的に接続される。この他の関節225はフレキシブルである。他の関節225は可動部220に対して他の可動部230が移動することを可能にするように構成される。ここで、他の関節255は屈曲ブレードに対応する2つのループを含む。
【0066】
他の関節225は、
図4、6に示す別の回転軸L
4を中心とする他の可動部230の回転運動を可能にする。各関節215、225の回転運動は本明細書では3度程度の最大振幅を有する。好適には、回転軸L
3と他の回転軸L
4は互いに直交する。実際、可動部220の角度配向と同様に、他の可動部230は、他の可動部230と可動部220との間のアクチュエータ(例えば手動又は電動調整ネジ)の適用により角度的に配向される。他の関節225もまたフレキシブルである。ここで、別の調整ネジ228は他の関節225へ作動力をかける、及びしたがって他の可動部230を角度的に配向するために使用される。他の関節225から成る別の戻り系は他の調整ネジ228を適所に保持するために使用される。
【0067】
したがって、関節215及び他の関節225のおかげで、光学部品を支持するマウント200は、回転軸L3及び他の回転軸L4を中心とする2つの回転自由度に従って調整可能である。
【0068】
他の可動部230は、ここでは開口235を含む光学部品支持部を含む。支持部は光学部品をマウント200へ取り付けるようにされる。
図4~
図6の例では、光学部品は、マウント200内に保持されるために開口235を含む支持部内に配置又は取り付けられる光学レンズを含む。この場合、熱交換の面は円形断面を有するリング状又は円筒状である。代替案として、光学部品はレンズを有する光学系を含む。有利には、開口235はマウントの可動部230上に保持される光学部品を通過することによる光線の通路のためのスルーホールを含む。
【0069】
上に述べた第1及び第2の例示的実施形態と同様に、マウント200は冷却回路280をさらに含む。この冷却回路280は
図6に示される。冷却回路280はマウント200内へ組み込まれる。換言すれば、及び
図6に示すように、冷却回路280は、固定部210、可動部220、関節215、光学部品支持部を含む他の可動部230、及び他の関節225内へ組み込まれる。
【0070】
冷却回路280は、特にマウント200の加温及びマウント200が支持する光学部品の加温を回避するためにマウント200を冷却するようにされる。この目的のために、冷却回路280は、流体290がマウント200の内部で光学部品支持部まで流れることを可能にする。この流体290は冷却剤(例えば水)である。
【0071】
実際、冷却回路は400ミリメートル(mm)程度の全長を有する。光学部品を中心とする冷却回路の断面は、6mm×2mm又は5mm×2.5mm程度のサイズを有する形状の長方形である。
【0072】
流体290がマウント200の内部を流れることを可能にするために、冷却回路280は流体入口穴232及び流体出口穴234を含む。流体入口穴232は冷却回路280の内部(したがってマウント200の内部)への流体290の導入を可能にする。流体出口穴234は冷却回路280からの、及びしたがってマウント200からの流体の抽出を可能にする。
【0073】
流体入口穴232及び流体出口穴234はマウント200の固定部110上に配置される。したがって、流体は流体入口穴232を介し冷却回路280内へ注入される。流体は、冷却回路280内を伝播し、及び固定部210、関節215のループ、可動部220、他の関節225のループ、他の可動部230を成功裏に通過し、次に他の関節225の別のループ、可動部220、関節215の別のループ及び、固定部210を成功裏に通過して出口穴234の方向へ向かう。流体は出口穴134を介し冷却回路から抽出される。流体は制御された流量で冷却回路を貫流する。冷却回路280内の流体290の流量は実際には内部回路により制限される。水流速度は本明細書では、例えば1L/分程度のものである。当然、流体流れ方向は反転され得る。
【0074】
本開示によると、固定部210、可動部220、関節215、他の可動部230、及び他の関節225はワンピースで作製される。換言すれば、これは、マウント200がワンブロックで作製されるということを意味する。特に、冷却回路280は、マウント200のすべての素子と一体化される、すなわち、固定部210、可動部220、関節215、他の可動部230(光学部品支持体として働く)、及び他の関節225と一体化される。したがって、冷却回路280をマウント200の内部に含むことはその内部を冷却回路280が通過する光学部品支持部を介した光学部品の効率的冷却を可能にする。
【0075】
マウント200は金属材料から作製される。特に、固定部210、可動部220、関節215、他の可動部230及び他の関節225は金属材料を含む。金属材料は、例えばアルミニウム、チタン、銅又はステンレス鋼を含む。
【0076】
実際、第1及び第2の例示的実施形態の場合に説明したように、マウント200は加法製造により作製される。
【0077】
図7、8は光学部品マウント300の第4の例示的実施形態の斜視図である。
図8は、マウント300の透視における斜視図であり、マウント300の内部を概略的に示す。
【0078】
マウント300は固定部310及び可動部320を含む。
図7、8に示すように、固定部310及び可動部320はフレキシブル関節により機械的に互いに接続される。ここで、マウント300は、フレキシブル関節を形成する4つの脚311、312、313、314を含む。関節の脚311、312、313、314のそれぞれは可動部320及び固定部310へ接続される。4つの脚311、312、313、314はXYZ正規直交系のX方向に沿った細長い形状を有する。図示の例では、脚311、312、313、314は矩形断面(Z方向よりY方向により狭い)を有する。
【0079】
上に述べたマウントの例示的実施形態と同様に、関節はフレキシブルである。
図1~
図6との関連で説明した実施形態と違って、関節は固定部310に対する可動部320の並進運動を可能にするように構成される。ここで、関節の各脚311、312、313、314は屈曲ブレードを形成する。各脚311、312、313、314の一端は固定部へ接続され、各脚の他端は可動部320へ接続される。応力が可動部320へ印可されると、脚311、312、313、314はY軸を中心に曲がることにより変形される。他のX及び/又はY方向において、脚は高剛性を有し、したがって変形を有しないか又は小さな変形を有する。その結果、可動部320はY軸に沿った並進運動のために誘導される。有利には、本発明のおかげで、4つの脚311、312、313、314の使用は純粋な並進運動を得ることを可能にする。
【0080】
代替案として、フレキシブル関節は2つの屈曲ブレード(例えば脚311、314)を含む。次に、これらの2本の脚の使用は、Y軸に沿った並進運動及びX軸に沿った残留運動(residual motion)を可能にする。
【0081】
本明細書におけるフレキシブル関節はY軸に平行な並進軸L
5(
図7、8に見られる)に沿った可動部320の並進運動を可能にする。実際、可動部320は、可動部320と固定部310との間のアクチュエータ(例えば手動又は電動調整ネジ(好適には微細ピッチの)又はマイクロメータねじ)の適用により動かされる。非限定的例により、穴360はねじ山を含み、調整ネジは穴360内へねじ止めされ、及び可動部320の平坦面に対し静止する。ここで、関節はフレキシブルである。したがって、マウント300は関節の存在により並進時に調整可能にされる。実際、調整ネジ(
図7、8に示さず)は、関節へ作動力をかけるために、及びしたがって固定部310に対する可動部320の位置を変更する(並進時に)ために使用され得る。
【0082】
可動部320は本明細書では光学部品支持体を形成するように意図されている。この目的のために、可動部320は、階段状穴を有する開口325を含む。開口325はミラー、又はレンズなどの光学部品を収容するようにされる。有利には、開口325は、マウントの可動部230上に保持される光学部品を通過することによる光線の通路のためのスルーホールを含む。
【0083】
上述の例示的実施形態と同様に、マウント300は冷却回路380をさらに含む。この冷却回路380は
図8内に点線で示される。冷却回路380はマウント300内へ組み込まれる。換言すれば、及び
図8に示すように、冷却回路380は、固定部310、可動部320、及び関節の各脚311、312、313、314内へ組み込まれる。
【0084】
冷却回路380は、特にマウント300の加温(具体的にはマウント300が支持する光学部品の加温)を回避するためにマウント300を冷却するようにされる。この目的のために、冷却回路380は流体がマウント300の内部を流れることを可能にする。この流体は冷却剤(例えば水)である。
【0085】
マウント300の内部の流体流れを可能にするために、冷却回路380は流体入口穴332及び流体出口穴334を含む。流体入口穴332は、冷却回路380の内部、及びしたがってマウント300の内部への流体の導入を可能にする。流体出口穴334は、冷却回路380からの、及びしたがってマウント300からの流体の抽出を可能にする。
【0086】
流体入口穴332及び流体出口穴334はマウント300の固定部310上に配置される。流体は流体入口穴332を介し冷却回路380内に注入される。流体は、冷却回路380内を伝播し、及び固定部310、関節の第1の脚311、可動部320、関節の第2の脚312、固定部310、関節の第3の脚313、可動部320、関節の第4の脚314及び固定部310を成功裏に通過し出口穴334の方向へ向かう。流体は出口穴334を介し冷却回路から抽出される。流体は制御された流量で冷却回路を貫流する。当然、流体流れ方向は反転され得る。
【0087】
本発明によると、固定部310、可動部320、及び関節のすべての脚311、312、313、314はワンピースで作製される。換言すれば、マウント300はワンブロックで作製される。特に、冷却回路380はマウント300のすべての素子と一体化される、すなわち固定部310、可動部320及び各関節315と一体化される。
【0088】
マウント300は金属材料から作製される。特に、固定部310、可動部320及び各関節315は金属材料を含む。金属材料は、例えばアルミニウム、銅又はステンレス鋼を含む。
【0089】
実際、先の例示的実施形態の場合に説明したように、マウント300は加法製造により作製される。
【0090】
図7、8に示されるマウント300は並進軸L
5に沿って並進時にフレキシブルである。当業者は、可動部320を別の可動部へ接続する別の関節を使用してマウント300を容易に適合化することになる。例示的実施形態では、この他の関節はまた、可動部320と他の可動部との間の別の並進軸に沿った別の並進運動を可能にするフレキシブル関節である。有利には、他の並進軸は並進軸L
5と直交する。したがって、2つの並進自由度に沿って調整可能なマウントが得られる。
【0091】
当業者は、上に述べた例示的調整可能マウントを互いに組み合わせて、これらを容易に適合させる。例えば、3つの回転自由度を有する系と3つの並進自由度を有する系とを組み合わせることが可能である。本発明の応用は、冷却回路に6つのフレキシブル関節のそれぞれを通過させることにその本質がある。
【0092】
したがって、回転時にフレキシブルな関節と並進時にフレキシブルな別のマウントとを含むマウントが作製され得、両方のフレキシブル関節は直列に配置され、冷却回路がマウントへ組み込まれる。冷却回路は、マウントの固定部の内部の流体入口穴332を介し第1の関節、第2の関節、マウントの可動部を直列に通過し、次に、第2の関節、第1の関節、次にマウントの固定部を再び通過し流体出口穴の方向へ向かう。
【0093】
したがって、冷却回路を組み込み、及び1~3の回転自由度及び/又は1~3の並進自由度を有する、1~6のフレキシブル関節を含むマウントが得られる。