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特許7543341向上した弾性ヒンジをもつ曲げ可能チューブ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】向上した弾性ヒンジをもつ曲げ可能チューブ
(51)【国際特許分類】
   A61B 1/005 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
A61B1/005 511
【請求項の数】 14
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022077930
(22)【出願日】2022-05-11
(62)【分割の表示】P 2019539726の分割
【原出願日】2017-09-26
(65)【公開番号】P2022119805
(43)【公開日】2022-08-17
【審査請求日】2022-06-07
(31)【優先権主張番号】2017570
(32)【優先日】2016-10-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(31)【優先権主張番号】2019173
(32)【優先日】2017-07-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(73)【特許権者】
【識別番号】517197509
【氏名又は名称】フォーティメディックス・アセッツ・ザ・セカンド・ビー.ブイ.
【氏名又は名称原語表記】FORTIMEDIX ASSETS II B.V.
(74)【代理人】
【識別番号】100209048
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 元嗣
(72)【発明者】
【氏名】マテウス・ヘンドリク・ルイ・ティッセン
【審査官】渡戸 正義
(56)【参考文献】
【文献】特表2011-510773(JP,A)
【文献】特表2011-517290(JP,A)
【文献】国際公開第2016/089202(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00 ー 1/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療または他の検査目的のための円筒部材(440)であって、前記円筒部材は、第1の端部(260)、第2の端部(262)、及び複数の長手要素(242)を備え、前記複数の長手要素(242)の各々は、円筒部材の長手方向に延びており、前記円筒部材は、対称軸である中央軸を有し、前記長手方向は、前記中央軸と平行な方向であり、前記長手要素(242)のうちの少なくとも1つは、第1の部分(248)、第2の部分(246)、及び連結セクション(454)を備え、前記連結セクション(454)は、前記第1の部分(248)及び前記第2の部分(246)を連結させ、前記第1の部分(248)は、前記円筒部材の円周方向で見ると、前記第2の部分(246)よりも小さく、前記第1の部分(248)における長手要素(242)は、前記長手方向に延びる長手方向ストリップ(256)を備え、前記長手方向ストリップ(256)は、前記長手方向に延び、前記長手方向ストリップ(256)を前記長手方向に延びる2つの平行のサブストリップ(268,272)に分割する長手方向スリット(264)を備え、前記連結セクション(454)は、架橋(414)、第1のワイヤ(510;490、491)、及び第2のワイヤ(512;492,493)を備えるロープイコライザ構造を備え、前記第1のワイヤ(510;490、491)は、前記2つの平行のサブストリップ(268、272)のうちの一方に連結されており、前記第2のワイヤ(512;492,493)は、前記2つの平行のサブストリップ(268、272)のうちのもう一方に連結されており、前記架橋は、前記第1のワイヤ(510;490、491)及び前記第2のワイヤ(512;492,493)に前記第2の部分(246)を連結させ、前記ロープイコライザ構造は、第1の回転点、第2の回転点、及び第3の回転点を備え、前記第1の回転点は、架橋(414)上に位置し、前記第2の回転点は前記第1のワイヤ(510;490、491)上に位置し、前記第3の回転点は、2つのサブストリップ(268、272)のうちの第1のサブストリップと前記2つのサブストリップ(268、272)のうちの第2のサブストリップとの間に変位運動の差が存在するとき、前記2つのサブストリップ(268、272)のうちの前記第1のサブストリップと前記第2のサブストリップとの間の変位の前記差を補償するために前記連結セクション(454)におけるロープイコライザ構造が前記架橋(414)上の前記第1の回転点を中心として回転するように、前記第2のワイヤ(512;492,493)上に位置する、円筒部材(440)。
【請求項2】
前記第1のワイヤ(510)は、第1の湾曲状のストリップ(490)を備え、前記第2のワイヤ(512)は第2の湾曲状のストリップ(492)を備え、前記第1および第2の湾曲状のストリップ(490、492)は開口部(476)を囲み、前記開口部(476)は、前記長手方向スリット(264)に連通されており、前記架橋(414)は、前記第2の部分(246)及び前記第1および第2の湾曲状のストリップ(490、492)に連結されており、前記第1および第2の湾曲状のストリップ(490、492)はそれぞれ、前記2つの平行のサブストリップ(268、272)に連結されており、前記第1および第2の湾曲状のストリップ(490、492)の凹面側部は互いに面し、前記第1および第2の湾曲状のストリップ(490、492)が前記開口部(476)の前記凹面側部を画定するように前記開口部(476)を囲いながら連結されている、請求項1に記載の円筒部材(440)。
【請求項3】
前記開口部(476)は半月形状を備え、前記開口部の前記半月形状は、前記長手方向スリット(264)が前記開口部と連結されるように前記第1の部分(248)に面しており、前記開口部はさらに、前記長手方向に垂直な直線側部によって区切られ、前記直線側部は、前記開口部に面している、請求項2に記載の円筒部材(440)。
【請求項4】
前記連結セクション(454)は、第1のスリット(402)及び第2のスリット(404)をさらに備え、前記第1のスリット(402)及び前記第2のスリット(404)は、前記開口部の前記直線側部の各端から前記第2の部分(246)に向かってそれぞれ、長手方向に延びている、請求項3に記載の円筒部材(440)。
【請求項5】
2つの長手方向スリット(410、412)をさらに備え、前記2つの長手方向スリット(410、412)が、前記2つの長手方向スリット(410、412)の側部が前記架橋(414)の境界を画定するように、前記第2の部分(246)及び連結セクション(452)のうちの1つにおいて長手方向に延びている、請求項4に記載の円筒部材(440)。
【請求項6】
前記連結セクション(454)はさらに、2つの円周スリット(802804)を備え、前記2つの円周スリット(802804)は、円周方向に延びており、それぞれ、それらの端のうちの一方で長手方向スリット(410、412)のうちのそれぞれ1つに連通されている、請求項5に記載の円筒部材(440)。
【請求項7】
前記円筒部材は、8つの長手要素(242)を有する、請求項1~6のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
【請求項8】
前記架橋(414)の幅は、前記長手方向ストリップ(256)の幅の1.5~2.5倍の範囲にある、請求項1~7のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
【請求項9】
第1および第2の平行のサブストリップ(268、272)が同じ幅を有する、請求項1~8のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
【請求項10】
前記円筒部材は、円、長円形、楕円形、及び矩形の断面のうちの1つを有する、請求項1~9のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
【請求項11】
以下の材料のセット、
ポリウレタン(polyurethane)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)を含む生体適合性ポリマ(biocompatible polymers)材料、
ステンレス鋼、
コバルトクロム、
形状記憶合金、
プラスチック、
ポリマ、又は
硬化性材料、
のうちの少なくとも1つから作られる、請求項1~10の何れか一項に記載の円筒部材。
【請求項12】
前記長手方向スリット(264)、前記第1のスリット(402)、前記第2のスリット(404)、前記2つの長手方向スリット(410、412)、前記2つの円周スリット(802804)は、光化学エッチング、ディーププレス、チョッピング技法、及びレーザ切削加工のうちの少なくとも1つを含む材料除去技法から結果として得られる、請求項6に記載の円筒部材。
【請求項13】
請求項1~12の何れか一項に記載の円筒部材を備える、医療器具。
【請求項14】
向可能な端部を動作するように構成されている、操向可能な遠位端部および近位端部を備える、請求項13に記載の医療器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[ 01 ]本発明は、向上した弾性ヒンジをもつ曲げ可能チューブに関する。本発明は、向上した可撓性セクションをもつ可撓性チューブにも同様に関する。本発明はまた、向上した弾性ヒンジ及び/又は向上した可撓性セクションをもつ曲げ可能チューブを備える内視鏡のような医療機器にも関する。
【背景技術】
【0002】
[ 02 ]弾性ヒンジをもつ曲げ可能チューブは、例えば、食道、胃、肺、結腸、子宮、尿道、腎臓、及び他の臓器系等の消化管及び気道のような患者の内部構造の最小侵襲の手術又は内視鏡検査といった用途で良く知られているが、それらは、届きにくいロケーションにある機械的又は電子的設置物(installations)の検査又は修復のような他の目的にも適用可能である。更なる説明において、内視鏡的用途又は内視鏡器具という用語が使用されるが、該用語は、上で説明されたような他の用途又は器具も扱うように理解されなければならない。US2007/0049800 A1は、いくつかのヒンジ要素を有する内視鏡関節ジョイントを形成するための方法を開示しており、ここにおいて、各ヒンジは、1つのペアの対向する屈曲点で隔てられている外壁における1つのペアの対向するV形状のスリットを備える。ヒンジは、2つの面における連接(articulation)を達成するために、90度で交互するパターンで円周方向に配置される。ヒンジの屈曲能力(capacity)は、屈曲点が支持できる張力による制約である。また、屈曲点は、ジョイントが曲げられるとき、外向きに当接する(abut)ことになる。このケースでは、ジョイントが別のチューブの内部に挿入されるとき、屈曲点の接合点(the flex point abutments)は他のチューブに接触し得、それにより、ジョイントの運動及び/又は曲げを制限及び/又は防止し得る。さらに曲げ可能チューブは、近位端部、中間部、及び遠位端部を備え、ここにおいて、該曲げ可能チューブは更に、中間部に対する近位端部の少なくとも一部の撓みを、遠位端部の少なくとも一部の関連する屈折(reflection)に変換するために適合されている操向構成を備える。このように、医師は、近位端部を操作することによって遠位端部を制御し得る。しかしながら、屈曲能力を提供するヒンジはトルク偏差及びトルク遅れに敏感であり得、その結果、近位端部の回転が遠位端部の回転に密接に対応しないことがある。このように信頼性の高い回転運動の伝達は困難であり得る。従って、近位端部から遠位端部への回転又はトルクの伝達の向上を可能にする曲げ可能チューブが必要である。
【0003】
[ 03 ]図1Aは、EP 2 273 911 B1に従った器具を形成する3つの円筒部材の分解図を示す。器具202は、3つの同軸円筒部材:内側部材204、中間部材206、及び外側部材208から構成されている。内側円筒部材204は、通常届きにくいロケーション又はヒトの体内で使用されるパーツである第1の剛性端部210、第1の可撓性部212、中間剛性部214、第2の可撓性部216、及びユニットのもう一方の端を操向する働きをするという点で器具の操作部として通常使用される第2の剛性端部218から構成されている。外側円筒部材208は、同じように、第1の剛性部、可撓性部、中間剛性部、第2の可撓性部、及び第2の剛性部から構成されている。可撓性部は、当該技術分野においては「ヒンジ」とも呼ばれる。円筒部材208及び212の種々の(different)パーツの長さは実質的に同じであり、その結果、内側円筒部材204が円筒要素208中に挿入されるとき、種々のパーツは互いに対して配置される。中間円筒部材206もまた、組立状態では、2つの残りの円筒要素の対応する剛性部間のそれぞれに位置する第1の剛性端部240及び第2の剛性端部242を有している。
【0004】
[ 04 ]中間円筒部材206の中間部は、異なる形態及び形状を有し得る3つ以上の別個の長手要素によって形成される。部材204が部材206に挿入され、2つの組み合わされた部材204、206が部材208中に挿入される、これらの円筒部材の組立て後、該3つの部材の端面は、1つの一体ユニットを備える(have)ために両端で互いに付着され得る。
【0005】
[ 05 ]図1Bは、図1Aの器具の中間円筒部材の代替の実施形態の一部の展開図を示す。図1Bの中間円筒部材は、いくつかの長手要素によって形成されており、ここにおいて、各長手要素220は、第1の可撓性部分、中間剛性部分、及び第2の可撓性部分それぞれと共存する3つの部分222、224、及び226からなる。中間剛性部分と重なる部分224では、各ペアの隣接する長手要素220は、実際、各長手要素の独立した運動を可能にするのに丁度足りるだけの狭い間隙のみが間に存在するように、接線方向で互いに接触している。
【0006】
[ 06 ]他の2つの部分222及び226では、各長手要素は、各ペアの隣接するストリップの間にかなりの間隙(substantial gap)が存在するように円周方向に見られるような比較的小さい可撓性ストリップ228、230からなり、各ストリップ228、230は、円周方向に延び、隣のストリップまでの間隙をほとんど完全に架橋するいくつかのカム232を設けられている。
【発明の概要】
【0007】
[ 07 ]より可撓性があるが、依然として非常に堅固である向上したヒンジを含むいくつかの改善を曲げ可能チューブに提供することが本発明の目的である。
【0008】
[ 08 ]このことは、添付の独立請求項で主張されるようなチューブ状部材によって達成される。
【0009】
[ 09 ]本発明に従ったチューブ状部材は向上した曲げ可能部分を有し、なぜなら、チューブ状部材が曲げ軸に沿って曲げられるとき、円周スリットのうちの1つは、もう一方の円周スリットが閉じる間開くことになり、これにより、円周スリット間に、即ち第1の架橋上に位置する中間部にわたってモーメントを生成するからである。
【0010】
[ 10 ]さらに、本発明に従ったチューブ状部材は、さらに向上した曲げ可能部分を有し、なぜならチューブ状部材が曲げ軸に沿って曲げられ、円周スリットのうちの1つが、もう一方の円周スリットが閉じる間開くことになるとき、それらの円周スリットの各々の傾いたU形状の中間セクションの各々が連結することになり、それにより、曲げ軸とは別の方向でのモーメントの発生(creation)を回避する。このように、回転は、チューブ状部材の一端に加えられるとき、チューブ状部材のもう一端に密接に伝達されることになる。
【0011】
[ 11 ]向上した可撓性セクションを含むいくつかの改善を円筒部材に提供することが本発明の別の目的である。
【0012】
[ 12 ]本発明に従った円筒部材は向上した可撓性セクションを有し、なぜならそれが、薄い可撓性セクションとより厚い剛性セクションとの間に、薄い可撓性セクションにおける2つの平行のサブストリップ間の変位差異について補う、ロープイコライザを備えるからである。このように、可撓性セクションと剛性セクションとの間の連結が改善される。
【0013】
[ 13 ]本発明に従った円筒部材は改善した可撓性セクションを有し、なぜならそれが、材料から切り取られた薄いスリットから作られたスペーサを備えるからである。このことは、非常に効率の良い製造プロセスを可能にする。
【0014】
[ 14 ]本発明の有利な実施形態が、従属項の残りで主張される。
【0015】
[ 15 ]本発明はまた、そのようなチューブ状部材及び/又は円筒部材を備える内視鏡的用途のための器具に関する。
【0016】
[ 16 ]本発明の更なる特徴及び利点は、非限定的で非排他的な実施形態によって、本発明の説明から明らかになるだろう。これらの実施形態は、保護の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。本発明の他の代替形態及び同等の実施形態が、本発明の範囲から逸脱することなく実施するために着想され、単純化され得ることを当業者は理解するだろう。さらに、図面で明確に示されていない、又は明細書で説明されていない場合でも、組合せが物理的に不可能でない限り、異なる実施形態の別個の特徴が組み合わされ得る。本発明の範囲は、請求項及びそれらの技術的同等物によってのみ限定される。本発明の実施形態は、添付の図面の図を参照して説明されるが、ここで同様又は同一の参照符号は、同様の、同一の、又は対応するパーツを示す。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1A図1Aは、先行技術の曲げ可能チューブを示す。
図1B図1Bは、先行技術の曲げ可能チューブを示す。
図2A図2Aは、チューブ状部材の実施形態の概略的斜視図を示す。
図2B図2Bは、チューブ状部材の別の実施形態の概略的斜視図を示す。
図3図3は、チューブ状部材の別の実施形態の概略的斜視図を示す。
図4図4は、チューブ状部材の別の実施形態の概略的斜視図を示す。
図5図5は、チューブ状部材の別の実施形態の概略的斜視図を示す。
図6図6は、曲げ位置にある図5のチューブ状部材の概略的斜視図を示す。
図7A図7Aは、チューブ状部材の別の実施形態の概略図を示す。
図7B図7Bは、チューブ状部材の別の実施形態の概略図を示す。
図7C図7Cは、チューブ状部材の別の実施形態の概略図を示す。
図7D図7Dは、チューブ状部材の別の実施形態の概略図を示す。
図8図8は、円周スリット間に代替の架橋をもつチューブ状部材を示す。
図9図9は、中間セクションをもつチューブ状部材の別の実施形態の概略的図を示す。
図10図10は、円周スリット間に代替の架橋の別の実施形態をもつチューブ状部材を示す。
図11図11は、図10の代替の架橋と図9の中間セクションとをもつチューブ状部材の別の実施形態を示す。
図12図12は、ロープイコライザ構造の概略図を示す。
図13図13は、本発明の実施形態に従った中間円筒部材の一部の展開図を示す。
図14図14は、図13に従った中間円筒部材の一部の3D図を示す。
図15図15は、本発明の別の実施形態に従った中間円筒部材の一部の展開図を示す。
図16図16は、本発明の別の実施形態に従った中間円筒部材の一部の展開図を示す。
図17図17は、図16に従った一実施形態の3D図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[ 35 ]以下で説明されるようなチューブ状部材は、曲げ可能チューブを必要とする何れの所望の器具でも適用され得ることが認められる。しかしながらそれは、有利には、WO2015/084157、WO2015/084174、WO2016/089202、PCT/NL2015/050798、PCT/NL2016/050471、PCT/NL2016/050522、NL2016900で開示/説明されているもののような医療器具において適用され得る。
【0019】
[ 36 ]図2Aは、第1の実施形態に従ったチューブ状部材の概略的斜視図を示す。チューブは剛性材料から作られ、1つ又は複数の曲げ可能部分を備えるヒンジを有する。
【0020】
[ 37 ]チューブ状部材1は、曲げ手段6を備える曲げ可能部分2を有する。
【0021】
[ 38 ]チューブ状部材1の曲げ可能部分2は円周スリット3及び円周スリット5を有する。円周スリット3は、端7及び端9を有する。円周スリット3は、円周方向Aでチューブ状部材1を部分的に囲いながら端7から端9に延びている。円周スリット5は端11及び端13を有する。円周スリット5は、円周方向Bでチューブ状部材1を部分的に囲いながら端11から端13に延びている。円周方向A及び円周方向Bは反対の円周方向である。チューブ状部材1は、対称軸である中央軸29を有する。端7及び端11は、中央軸29上に位置する中央点を有し、中央軸29に垂直な表面にしている円周に位置する。図2Aの実施形態では、円周スリット3及び5もまた、その円周に位置する。端7及び端11は互いに面して配置されている。好ましくは、端7及び端13は、中央軸29を交差する線で連結されている。更に、好ましくは、端11及び端9は、中央軸29を交差する線で連結されている。
【0022】
[ 39 ]チューブ状部材1は、端7と端11との間に長手方向で延びる架橋15を有する。架橋15は、チューブ状部材1の第1の部分8を、円周スリット3と円周スリット5との反対側に位置するチューブ状部材1の第2の部分10に連結する。
【0023】
[ 40 ]チューブ状部材1は、チューブ状部材1に沿って長手方向に方向付けられている長手方向スリット17を有する。チューブ状部材1はまた、これもまたチューブ状部材1に沿って長手方向に方向付けられている長手方向スリット19も有する。長手方向スリット17は長手方向の縁21及び長手方向の縁23を備える。円周スリット3は、端7及び長手方向の縁21で長手方向スリット17に連通されている(communicatively connected)。長手方向スリット19は長手方向の縁25及び長手方向の縁27を備える。円周スリット5は、長手方向の縁27及び端11で長手方向スリット19に連通されている。長手方向の縁23と長手方向の縁25とは、それらが架橋15の長手方向の側部を画定するように、チューブ状部材1の長手方向で互いに面している。
【0024】
[ 41 ]図6を参照してより明確になるように、チューブ状部材1は、回転点として架橋15を使用し、スリット3、5のうちの1つを開けてスリット3、5のうちのもう一方を閉じることによって曲げられ得る。架橋15は応力が負荷され、スリット3、5のうちの1つがちょうど閉じたときに架橋15に加えられる応力が、その応力耐性であって、その耐性より上では架橋15が過度に延びて恒久的に変形されることになる耐性内に留まるように設計される。例えば、曲げ可能部分2が、例えば6の最大角度で曲がるように設計されている場合、架橋15は破壊しないことがある。他の最大角度も同様に適用される。
【0025】
[ 42 ]図2Aの実施形態は、スリット3、5と同一であるがチューブ状部材1の別のポジションに位置し、スリット3、5に対して長手方向にずらされた2つの更なるスリット(図示せず)によって延ばされ得る。好ましくは、それらは、チューブ状部材に全ての方向で容易に曲げられる能力を提供するヒンジを全てのスリットが合わさって形成するように、スリット3、5に対して軸29を中心に90円周方向に回転される。さらに、そのようなスリットのより多くの同一のペアがチューブ状部材1において設けられ得、各ペアは、隣接するペアに対して長手方向にずらされ、おおよそ所定の角度分、例えば90回転され、これによりチューブ状部材1に所望の角度分方々に(about)曲げられ得るセクションを設ける。
【0026】
[ 43 ]図2Bは、別のチューブ状部材の実施形態31の概略的斜視図を示す。
【0027】
[ 44 ]図2Bでは、図2Aと同じ参照番号が、共通の要素を指すために使用されている。
【0028】
[ 45 ]図2Bのチューブ状部材31の円周スリット3は端7及び端39を有する。円周スリット3は、円周方向Cでチューブ状部材を部分的に囲いながら端7から端39に延びている。円周スリット5は端11及び端313を有する。円周スリット5は、円周方向Dでチューブ状部材31を部分的に囲いながら端11から端313に延びている。円周方向C及び円周方向Dは反対の円周方向である。チューブ状部材31は、中央軸29を有する。端7、端39、端11、及び端313は、中央軸に位置する中心点350を有する円周上に位置する。円周スリット3、5は、その円周上に位置する。端39及び端313は互いに面して配置されている。
【0029】
[ 46 ]架橋15から離れたところに、チューブ状部材31は、端39と端313との間に長手方向で延びる架橋315を有する。
【0030】
[ 47 ]チューブ状部材31は、チューブ状部材31に沿って長手方向で延びている長手方向スリット317を有する。長手方向スリット317は、長手方向スリット21とは反対側のチューブ状部材31に位置する。チューブ状部材31はまた、これもまたチューブ状部材31に沿って長手方向で延びている長手方向スリット319を有する。長手方向スリット319は、長手方向スリット19とは反対側に位置する。長手方向スリット317は長手方向の縁321及び長手方向の縁323を備える。円周スリット3は、端39及び長手方向の縁321で長手方向スリット317に連通されている。長手方向スリット319は長手方向の縁325及び長手方向の縁327を備える。円周スリット5は、端313及び長手方向の縁327で長手方向スリット319に連通されている。長手方向の縁323と長手方向の縁325とは、それらが架橋315の長手方向の側部を画定するように、チューブ状部材の長手方向で互いに面している。
【0031】
[ 48 ]図6を参照してより明確になるように、チューブ状部材31は、回転点として架橋15及び架橋315を使用し、円周スリット3、5のうちの1つを開けて円周スリット3、5のうちのもう一方を閉じることによって曲げられ得る。架橋15及び架橋315は応力が負荷され、スリット3、5のうちの1つがちょうど閉じたときに架橋15及び架橋315に加えられる応力が、それらの応力耐性であって、その耐性より上では架橋15及び架橋315が過度に延びて恒久的に変形されることになる耐性内に留まるように設計される。例えば、曲げ可能部分2は、例えば6(又は他の値)の最大角度で曲がるように設計されている場合、架橋15、315は、破壊しないことがある。
【0032】
[ 49 ]図2Bの実施形態は、長手方向スリット17、19、317、319と同一の長手方向スリットをもつ、円周スリット3、5のペアと同一であり、チューブ状部材31の別のポジションに位置し、円周スリット3、5に対して長手方向にずらされた2つの更なる円周スリット(図示せず)によって延ばされ得る。好ましくは、それらは、チューブ状部材31に全ての方向で容易に曲げられる能力を提供するヒンジを、全ての円周スリットが合わさって形成するように、円周スリット3、5に対して軸29を中心に90円周方向に回転される。さらに、端に長手方向スリットをもつそのようなスリットのより多くの同一のペアがチューブ状部材31において設けられ得、各ペアは、隣接するペアに対して長手方向にずらされ、おおよそ所定の角度分回転され、これによりチューブ状部材31に何れの所望の方向にもおおよそ所望の角度分曲げられ得るセクションを設ける。
【0033】
[ 50 ]図3は、別のチューブ状部材の実施形態41の概略的斜視図を示す。
【0034】
[ 51 ]図3では、図1A及び図2Aと同じ参照番号が、共通の要素を指すために使用されている。
【0035】
[ 52 ]チューブ状部材41は円周スリット43及び円周スリット45を有する。円周スリット43は端7及び端49を有する。円周スリット43は、円周方向Eでチューブ状部材を部分的に囲いながら端7から端49に延びている。スリット45は端11及び端413を有する。円周スリット45は、円周方向Fでチューブ状部材を部分的に囲いながら端11から端413に延びている。円周方向E及び円周方向Fは反対方向である。チューブ状部材は中央軸29を有する。端7及び端11は、中央軸29上の中央点402と、半径404として、端7から中央軸29に延び、中央軸29に垂直な線とを有する円周400上に位置する。端7及び端11は互いに面して配置されている。架橋15は、端7と端11との間に長手方向に延びている。
【0036】
[ 53 ]チューブ状部材41は、チューブ状部材1と同じ長手方向スリット17及び同じ長手方向スリット19を有する。長手方向スリット17及び長手方向スリット19はまた、それらが架橋15の両側(sides)を画定するように、チューブ状部材41に沿って長手方向で位置する。
【0037】
[ 54 ]円周方向Eは、円周400に対して角度406を形成する。円周方向Fは、円周400に対して角度408を形成する。角度406及び408は、好ましくは、-10と+10との間、より好ましくは-8と+8との間にある。より好ましくは、角度406及び408は同じ値を有する。
【0038】
[ 55 ]図4は、本発明に従ったチューブ状部材51の別の実施形態の概略的斜視図を示す。
【0039】
[ 56 ]図4では、図1及び図3にあるものと同じ参照番号が、同じ要素を指すために使用されている。
【0040】
[ 57 ]チューブ状部材51は円周スリット43及び円周スリット45を備える。円周スリット43は、端7及び端49を有する。円周スリット43は、円周方向Eでチューブ状部材を部分的に囲いながら端7から端49に延びている。スリット45は端11及び端413を有する。円周スリット45は、円周方向Fでチューブ状部材を部分的に囲いながら端11から端413に延びている。円周方向E及び円周方向Fは反対方向である。チューブ状部材51は中央軸29を有する。端7及び端11は円周400に位置する。端7及び端11は互いに面して配置されている。架橋15は、端7と端11との間に長手方向で延びている。
【0041】
[ 58 ]図2A及び図4のチューブ状部材1及び41のように、チューブ状部材51は、チューブ状部材51に沿って長手方向で位置する長手方向スリット17及び長手方向スリット19を有し、それによりそれらが架橋15の長手方向の側部を画定する。
【0042】
[ 59 ]円周方向Eは、円周400に対して角度406を形成する。円周方向Fは、円周400に対して角度408を形成する。角度406及び408は、好ましくは、-10と+10との間、より好ましくは-8と+8との間にある。それらは同じ値を有し得る。
【0043】
[ 60 ]チューブ状部材51は、円周スリット543及び円周スリット545を有する。円周スリット543は端57及び端549(図4では図示せず)を有する。円周スリット543は、円周方向でチューブ状部材を部分的に囲いながら端57から端549に延びている。円周スリット545は端511及び端513を有する。円周スリット545は、円周方向Gでチューブ状部材を部分的に囲いながら端511から端513に延びている。円周方向F及び円周方向Gは反対方向である。端57及び端511は円周400に位置する。端57及び端511は互いに面して配置されている。チューブ状部材51は、端57と端511との間に長手方向で延びる架橋515を有する。
【0044】
[ 61 ]チューブ状部材51は、チューブ状部材51に沿って長手方向で延びている長手方向スリット517及び長手方向スリット519を有し、それによりそれらが架橋515の長手方向の側部を画定する。
【0045】
[ 62 ]円周方向Hは、円周400に対して角度506を形成する。円周方向Gは、円周400に対して角度508を形成する。角度506及び508は、好ましくは、-10と+10との間、より好ましくは-8と+8との間にある。より好ましくは、角度506及び508は同じ値を有する。
【0046】
[ 63 ]長手方向スリット517は長手方向の縁521及び長手方向の縁523を備える。長手方向スリット517は、端57及び長手方向の縁521で円周スリット543に連通されている。長手方向スリット519は長手方向の縁525及び長手方向の縁527を備える。長手方向スリット519は、端511及び長手方向の縁527で円周スリット545に連通されている。長手方向の縁523と長手方向の縁525とは、それらが架橋515の長手方向の側部を画定するように、チューブ状部材51の長手方向で互いに面している。
【0047】
[ 64 ]架橋15及び515は、好ましくは、円周400上で互いから180離れたところに回転されたチューブ状部材51上の位置に位置する。
【0048】
[ 65 ]図4で示されているように、円周スリット43と円周スリット545とは円周方向で重なり、即ち長手方向で見られるように、円周スリット43の一部が、円周スリット545の一部と隣接して位置しているが、これらの一部が互いに係合することはない。円周ストリップ12は、円周スリット43と円周スリット545とのこれらの一部の間に存在する。
【0049】
[ 66 ]これもまた図4で示されているように、円周スリット45と円周スリット543とは円周方向で重なり、即ち長手方向で見られるように、円周スリット45の一部は、円周スリット543の一部と隣接して位置しているが、これらの一部が互いに係合することはない。円周ストリップ14は、円周スリット45と円周スリット543とのこれらの一部の間に存在する。
【0050】
[ 67 ]図4のヒンジが動作する方法が、図6及び関連する説明から明らかになる。
【0051】
[ 68 ]図5では、図2A図2B図3、及び図4にあるものと同じ参照番号が、同じ要素を指すために使用されている。基本的に、図5は、図4の曲げ可能部分2及び追加の曲げ可能部分2’を備えるチューブ状部材61を示す。図4の可撓性部分2についての説明は、ここでは繰り返されない。追加の可撓性部分2’のみが、ここで詳細に説明される。追加の可撓性部分2’は円周スリット643及び円周スリット645を有する。円周スリット643は、端67及び端649を有する。円周スリット643は、円周方向Iでチューブ状部材を部分的に囲いながら端67から端649に延びている。円周スリット645は、端611及び端6413を有する。円周スリット645は、円周方向Jでチューブ状部材を部分的に囲いながら端611から端6413に延びている。円周方向I及び円周方向Jは反対方向である。端67及び端611は、中央軸29に位置する中央点602を有する円周600に位置する。端67及び端611は互いに面して配置されている。チューブ状部材61は、端67と端611との間に長手方向に延びる架橋615を有する。
【0052】
[ 69 ]チューブ状部材61は、チューブ状部材61に沿って長手方向で延びている長手方向スリット617を有する。チューブ状部材61はまた、これもまたチューブ状部材61に沿って長手方向で延びている長手方向スリット619を有する。長手方向スリット617は長手方向の縁621及び長手方向の縁623を備える。円周スリット643は、端67及び長手方向の縁621で長手方向スリット617に連通されている。長手方向スリット619は長手方向の縁625及び長手方向の縁627を備える。円周スリット645は、端611及び長手方向の縁627で長手方向スリット619に連通されている。長手方向の縁623と長手方向の縁625とは、それらが架橋615の長手方向の側部を画定するように、チューブ状部材の長手方向で互いに面している。
【0053】
[ 70 ]円周方向Iは、円周600に対して角度606を形成する。円周方向Jは、円周600に対して角度608を形成する。角度606及び608は、好ましくは、-10と+10との間、より好ましくは-8と+8との間にある。より好ましくは、角度606及び608は同じ値を有する。
【0054】
[ 71 ]チューブ状部材61は円周スリット6543及び円周スリット6545を有する。円周スリット6543は端657及び端6549を有する。円周スリット6543は、円周方向Kでチューブ状部材を部分的に囲いながら端657から端6549に延びている。同じ方法で、円周スリット6545は、端6511、及び図5では示されていない別の端を有する。円周スリット6545は、円周方向Lでチューブ状部材61を部分的に囲いながら端6511からそのもう一方の端に延びている。円周方向K及び円周方向Lは、反対方向である。端657、端611、端6511、及び端67は、円周600上に位置する。端657及び端6511は互いに面して配置されている。チューブ状部材61は、端657と端6511との間に長手方向に延びる架橋6515を有する。
【0055】
[ 72 ]チューブ状部材61は、長手方向スリット6517及び長手方向スリット6519を有し、それらが架橋6515の両側を画定するように、それらはチューブ状部材61に沿って長手方向で位置する。
【0056】
[ 73 ]円周方向Kは、円周600に対して角度614を形成する。円周方向Lは、円周600に対して角度612を形成する。角度612及び614は、好ましくは、-10と+10との間、より好ましくは-8と+8との間にある。より好ましくは、角度612及び614は同じ値を有する。
【0057】
[ 74 ]長手方向スリット6517は長手方向の縁6521及び長手方向の縁6523を備える。円周スリット6543は、端657及び長手方向の縁6521で長手方向スリット6517に連通されている。長手方向スリット6519は長手方向の縁6525及び長手方向の縁6527を備える。円周スリット6545は、端6511及び長手方向の縁6527で長手方向スリット6519に連通されている。長手方向の縁6523と長手方向の縁6525とは、それらが架橋6515の長手方向の側部を画定するように、チューブ状部材61の長手方向で互いに面している。
【0058】
[ 75 ]架橋615及び6515は、好ましくは、円周600上で互いから180離れたところに回転されたチューブ状部材61上の位置に位置する。さらに、架橋615、6515のペアは、好ましくは、架橋15、515のペアに対して円周方向におおよそ90回転される。
【0059】
[ 76 ]図5で示されているように、円周スリット6543と円周スリット645とは円周方向で重なり、即ち長手方向で見られるように、円周スリット6543の一部は、円周スリット645の一部と隣接して位置しているが、これらの一部が互いに係合することはない。円周ストリップ18は、円周スリット6543と円周スリット645とのこれらの一部の間に存在する。
【0060】
[ 77 ]図5でも示されているように、円周スリット6545と円周スリット643とは円周方向で重なり、即ち長手方向で見られるように、円周スリット6545の一部は、円周スリット643の一部と隣接して位置しているが、これらの一部が互いに係合することはない。円周ストリップ20は、円周スリット6545と円周スリット643のこれらの一部との間に存在する。
【0061】
[ 78 ]図6は、曲げ位置にある図5のチューブ状部材の概略的斜視図を示す。
【0062】
[ 79 ]図6では、図2A~5にあるものと同じ参照番号が、同じ要素を指すために使用されている。
【0063】
[ 80 ]図6に見られるように、チューブ状部材61が曲げ軸(通常は中央軸29になる)に沿って曲げられるとき、例えば、円周スリット45、549が閉じ得る間円周スリット43、513は開き得る。即ち、パーツ8及び10は、橋架15及び515を中心に回転し得る。長手方向の縁23によって画定されている橋架15の側部、即ち、円周スリット43に最も近い架橋15の側部は、互いから離れる方に向かう(away form each other)2つの反対の長手方向の力、即ち、矢印MとNによってそれぞれ示されているようなパーツ8の方に向けられたものとパーツ10の方に向けられたものとを経験することになる。これらの反対の力M及びNの影響下では、架橋15の弾性に起因して、架橋15は、その長手方向の縁23で、長手方向にサイズが延びることになる。一方で、長手方向の縁25によって画定されている架橋15の側部、即ち、円周スリット45に最も近い架橋15の側部は、互いに向かった2つの反対の長手方向の力、即ち、矢印OとPでそれぞれ示されているようなパーツ8から架橋15の中央の方に向けられたものとパーツ10から架橋15の中央の方に向けられたものとを経験することになる。これらの反対の力O及びPの影響下では、架橋15の弾性に起因して、架橋15は、その長手方向の縁25で、長手方向に縮まることになる。同様の影響が橋架515において生じる。
【0064】
[ 81 ]改めて、架橋15、515は、円周スリット45及び549が、曲げ動作中にちょうど閉まりつつあるとき、架橋15における応力は、架橋15、515における過度な延びが引き起こされずに材料が不可逆的に損傷を受けないような応力耐性内に留まるように設計されるべきである。例えば、曲げ可能部分2は、例えば6(又は他の値)の最大角度で曲がるように設計されている場合、架橋15は、破壊しないことがある。
【0065】
[ 82 ]図2A図2Bの長手方向スリット及び円周スリットの残りによって形成される曲げ部分も、同様の形で動く。
【0066】
[ 83 ]それぞれの円周スリット3、5、43、45、543、545、643、645、6543、6545、及びそれぞれの円周スリット3、5、43、45、543、545、643、645、6543、6545に1つの端で連通されている少なくとも1つのそれぞれの長手方向スリット17、19、517、519、617、619、6517、6519をそれぞれのチューブ状部材1、31、41、51、61に設けることによって、それぞれの円周スリット3、5、43、45、543、545、643、645、6543、6545の開/閉によるチューブ状部材1、31、41、51、61の曲げが多大に容易にされ、円周スリット3、5、43、45、543、545、643、645、6543、6545の端における材料応力であって、それらがそれぞれの架橋15、515、615、6515に接触している材料応力は低減される。
【0067】
[ 84 ]さらに、チューブ状部材51、61の捩り剛性は、円周ストリップ12、14、18、20により向上する。即ち、円周方向で見られるように、2つの部分的に重なる円周スリットは、チューブ状部材が曲げられるときに略180長手方向に(along)開く能力をチューブ状部材51、61に提供し、チューブ状部材51、61には、構造を弱体化させ、捻れ剛性を低減し得る略180長手方向に延びる円周スリットは設けられない。円周ストリップ12、14、18、20の幅及び長さは、チューブ状部材51、61が所望の捩り剛性を有するように選択され、これはまた、使用される材料にも依存する。さらに、円周ストリップ12、14、18、20の幅及び厚さは、それらが特定の可撓性を有するが、曲げ可能部分2を最大に曲げる間それらの応力耐性内に留まるように選択される。例えば、曲げ可能部分2が、例えば6(又は他の値)の最大角度で曲がるように設計されている場合、円周ストリップ12、14、18、20は、破壊しないことがある。
【0068】
[ 85 ]図7A図7Dは、チューブ状部材71の別の実施形態を示す。チューブ状部材71は、上記図で既に使用され、同じ特徴を指す参照サインで示されるいくつかの特徴を備える。それらの説明は、ここでは繰り返されない。
【0069】
[ 86 ]ここでは、曲げ可能部分2は、湾曲状の中間スリット22を経由して長手方向スリット17に連通されている円周スリット3を備える。即ち、湾曲状の中間スリット22は、円周スリット3の端7に連結されている一端、及び長手方向スリット17の一端に連結されている別の端を有する。
【0070】
[ 87 ]同様に、円周スリット5は、湾曲状の中間スリット24を経由して長手方向スリット19に連通されている。即ち、湾曲状の中間スリット24は、円周スリット5の端11に連結されている一端、及び長手方向スリット19の一端に連結されている別の端を有する。長手方向スリット17及び19は、架橋15を画定する。
【0071】
[ 88 ]チューブ状部材71の3D図を示す図7Bで最も良く分かるように、円周スリット5は、その端313で、円周スリット5を長手方向スリット319の一端に連結させる湾曲状の中間スリット28に連結されている。図7Bはまた、円周スリット3が、その端39で、円周スリット3を長手方向スリット317の一端に連結させる湾曲状の中間スリット26に連結されていることを示す。
【0072】
[ 89 ]長手方向スリット48及び52は架橋315を画定する。架橋15及び315は、好ましくは、おおよそ180円周方向に回転されたチューブ状部材71上の位置に位置する。
【0073】
[ 90 ]好ましくは、円周スリット3、5は、同じ円周400(図7A図7Dでは図示せず)に位置する。
【0074】
[ 91 ]円周スリット3、5に隣接し、長手方向にずれているのは、第2の曲げ可能部分2’の別の円周スリット44、30のペアである。
【0075】
[ 92 ]円周スリット44は、湾曲状の中間スリット42を経由して長手方向スリット38に連通されている。即ち、湾曲状の中間スリット42は、円周スリット44の一端に連結されている一端、及び長手方向スリット38の別の端に連結されている別の端を有する。
【0076】
[ 93 ]同様に、円周スリット30は、湾曲状の中間スリット32を経由して長手方向スリット34に連通されている。即ち、湾曲状の中間スリット34は、円周スリット30の一端に連結されている一端、及び長手方向スリット34の別の端に連結されている別の端を有する。長手方向スリット38及び34は架橋40を画定する。架橋40は、好ましくは、架橋15に対して円周方向におおよそ90回転されたチューブ状部材71上の位置に位置する。
【0077】
[ 94 ]図7Bから最も良く分かるように、円周スリット44は、そのもう一方の端で、円周スリット44を長手方向スリット48の一端に連結させる湾曲状の中間スリット46に連結されている。図7Bはまた、円周スリット30が、そのもう一方の端で、円周スリット30を長手方向スリット52の一端に連結させる湾曲状の中間スリット54に連結されていることを示す。
【0078】
[ 95 ]長手方向スリット317及び319は架橋50を画定する。架橋40及び50は、好ましくは、おおよそ180円周方向に回転されたチューブ状部材71上の位置に位置する。
【0079】
[ 96 ]好ましくは、円周スリット30、44は、同じ円周上に位置する。
【0080】
[ 97 ]チューブ状部材71においてスリットのジオメトリを適切に選択することによって、スリット317、26、3、22、17、19、24、5、28、319をもつ第1の曲げ可能部分2は、スリット38、42、44、46、48、52、54、30、32、34をもつ第2の曲げ可能部分2’に対して非常に近く位置し得る。従って、大きい曲げ角度、最大90が、数mm、例えば0.5mmと3mmとの間しかない直径、及び30mmと50mmとの間の長さを有する小さいチューブ状部材で達成される。
【0081】
[ 98 ]図7C及び図7Dは、チューブ状部材71の異なる側面図を示す。
【0082】
[ 99 ]図8は、代替の架橋72、74を有するチューブ状部材81の実施形態を示す。同じ参照番号が、他の図にあるものと同じ要素を指す。図8は、代替の架橋をもつ図5及び図6の実施形態の側面図を示す。しかしながら、そのような代替の架橋は、図2A図7Dを参照して説明されたような、本発明の他の実施形態においても適用され得る。
【0083】
[ 100 ]図8は、円周スリット45が長手方向スリット19においてどのように終端するのかを示す。しかしながら、ここで長手方向スリット19は、U形状を有し得る湾曲状のスリット62を経由して長手方向スリット60に連通されている。円周スリット43は、長手方向スリット17において終端する。しかしながら、ここで長手方向スリット17は、U形状を有し得る湾曲状のスリット58を経由して長手方向スリット56に連通されている。従って、鏡像の(mirrored)S形状を有する架橋72が存在する。もちろん、形状は、代わりとしてS形状と同等のものもあり得る。代わりとして、形状は、Z形状、又は鏡像のZ形状であり得る。
【0084】
[ 101 ]図8はまた、円周スリット645が長手方向スリット619においてどのように終端するのかを示す。しかしながら、ここで長手方向スリット619は、U形状を有し得る湾曲状のスリット70を経由して長手方向スリット68に連通されている。円周スリット643は、長手方向スリット617において終端する。しかしながら、ここで長手方向スリット617は、U形状を有し得る湾曲状のスリット66を経由して長手方向スリット64に連通されている。従って、架橋74が形成される。架橋74の形状は、架橋72を参照して上で論じられた形状のうちの何れのものも有し得る。
【0085】
[ 102 ]図8で示されているような代替の架橋を有するチューブ状部材は、単一の直線の長手方向架橋を用いる実施形態よりもずっと大きい曲げ角度を有することが認められる。互いに対して180回転して位置し、4つの円周スリット43、45、643、645を有する2つのそのような代替の架橋をもつチューブ状部材81は、おおよそ最大20、少なくとも最大15の曲げ角度分曲げられ得る。従って、図8で示されている実施形態は、おおよそ最大40の曲げ角度分曲げられ得る。これは、図2A図7Dの実施形態よりもおおよそ2~3倍大きい。
【0086】
[ 103 ]図9は、円周スリット43が中間部分82を備え、円周スリット45が中間セクション80を備えるチューブ状部材91の実施形態を示す。他の円周スリットもまた、中間セクションを備え得る。同じ参照番号が、他の図にあるものと同じ要素を指す。図9は、中間セクションをもつ図5及び図6の実施形態の側面図を示す。しかしながら、そのような中間セクションは、図2A図8を参照して説明されたような、本発明の他の実施形態においても適用され得る。まず、中間セクションの構造が説明されることになる。その後、中間セクションの機能の説明が続く。
【0087】
[ 104 ]図9は、円周スリット45が長手方向スリット19においてどのように終端するのかを示す。しかしながら、ここで円周スリット45は、U形状を有する中間セクション80を備える。U形状は、基部側(base side)で互いに連結されている2つの平行の長い側部を有する。両方の長い側部は、好ましくは、一方の長い側部の湾曲形状が、第1の円の一部分と重なるように湾曲している。第2の長い側部は、好ましくは第2の円の一部分と重なる湾曲形状を有する。第1及び第2の円は、好ましくは、共通の中心点を有する。これは、以下の通り実装される。
【0088】
[ 105 ]中間セクション80は、長手方向スリット19と端513との間に配置されている。中間セクション80は、第1の湾曲状のスリット88を経由して円周スリット45に連通されている。さらに、中間セクション80は、第2の湾曲状の中間スリット90を経由して円周スリット45に連通されている。第1の湾曲状のスリット88は、第2の湾曲状のスリット90と同じ長さ、又は異なる長さを有し得る。第1の湾曲状のスリット88は、第2の湾曲状のスリット90よりも短いことがある。第1の湾曲状のスリット88は、円周スリット45における第1の端と第2の端との間に延びる。第2の湾曲状のスリット90は、円周スリット45の第1の端と第2の端との間に延び、ここにおいて、第1の湾曲状のスリット88の該第2の端は、中間スリット92を経由して第2の湾曲状のスリット90の第2の端に連通されている。第1の湾曲状のスリット88及び第2の湾曲状のスリット90は、架橋15に向かって湾曲している。即ち、第1及び第2の湾曲状のスリットの凹型側部は、架橋15の長手方向スリット19に面している。
【0089】
[ 106 ]第1の湾曲状のスリット88は、第1の円に沿って(following)その第1の端と第2の端との間に延び得、ここにおいて、第1の円は、中央として架橋15の中心点を、半径として架橋15の中心点から第1の湾曲状のスリット88の該端に延びるセグメントの長さを有する。第1の湾曲状のスリット88は、第1の円方向で第1の円に沿って、その第1の端からその第2の端に延び得る。
【0090】
[ 107 ]第2の湾曲状のスリット90は、第2の円に沿ってその第1の端と第2の端との間に延び得、ここにおいて、第2の円は、中央として架橋15の中心点を、半径として架橋15の中心点から第2の湾曲状のスリット90の該端に延びるセグメントの長さを有する。第2の湾曲状のスリット90は、第1の湾曲状のスリット88と同じ第1の円方向で第2の円に沿って、その第1の端からその第2の端に延び得る。
【0091】
[ 108 ]認められるように、円周スリット43もまた、中間セクション82を備え得る。円周スリット43の中間セクション82もまたU形状を有し得る。U形状は、基部側で互いに連結されている2つの平行の長い側部を有する。両方の長い側部は、好ましくは、一方の長い側部の湾曲形状が、第3の円の一部分と重なるように湾曲している。第2の長い側部は、好ましくは第4の円の一部分と重なる湾曲形状を有する。第3及び第4の円は、好ましくは、共通の中心点を有する。これは、以下の通り実装される。
【0092】
[ 109 ]中間セクション82は、第3の湾曲状の中間スリット98を経由して円周スリット43に連通されている。さらに、中間セクション82は、第4の湾曲状のスリット100を経由して円周スリット43に連通されている。第3の湾曲状のスリットは、スリット43における第1の端と第2の端との間に延びる。第4の湾曲状のスリット100は、スリット43の第1の端と第2の端との間に延び、ここにおいて、第3の湾曲状のスリット98の第2の端は、中間スリット102を経由して第4の湾曲状のスリット100の第2の端に連通されている。第3の湾曲状のスリット98及び第4の湾曲状のスリット100は、架橋15に向かって湾曲している。
【0093】
[ 110 ]第3の湾曲状のスリット98は、中央として架橋15の中心点を、半径として架橋15の中心点から第1の端に延びるセグメントの長さを有する第3の円に沿って、その第1の端と第2の端との間に延び得る。第3の湾曲状のスリット98は、第2の円方向で第3の円に沿って、その第1の端からその第2の端に延び得る。
【0094】
[ 111 ]第4の湾曲状のスリット100は、中央として架橋15の中心点を、半径として架橋15の中心点から第4の湾曲状のスリット100の第1の端に延びるセグメントの長さを有する第4の円に沿って、その第1の端と第2の端との間に延び得る。第4の湾曲状のスリット100は、第3の湾曲状のスリット98と同じ第2の円方向で第4の円に沿って、その第1の端からその第2の端に延び得る。
【0095】
[ 112 ]第1の中間セクション80の第1及び第2の湾曲状のスリットが延びる第1の円方向、及び第2の中間セクション82の第3及び第4の湾曲状のスリットが延びる第2の円方向は、反対の円方向であり得る。即ち、第1の中間セクション80は、第1の円方向に延びる第1のリップを囲むU形状を画定し、第2の中間セクション82は、第2の円方向に延びる第2のピンを囲むU形状を画定する。
【0096】
[ 113 ]第1の中間セクション80の第1の湾曲状のスリット88及び第2の中間セクション82の第3の湾曲状のスリット98は、第1の円と第3の円とが同じ円になるように、同じ円Cに沿っているが、反対方向に延び得る。即ち、架橋15の中心点から第1の湾曲状のスリット88の第1の端までの距離は、架橋15の中心点から第3の湾曲状のスリット98の第1の端までの距離に等しい。
【0097】
[ 114 ]第1の中間セクション80の第2の湾曲状のスリット90及び第2の中間セクション82の第4の湾曲状のスリット100は、第1の円と第3の円とが同じ円になるように、同じ円Cに沿っているが、反対方向に延び得る。即ち、架橋15の中心点から第2の湾曲状のスリット90の第1の端までの距離は、架橋15の中心点から第4の湾曲状のスリット100の第1の端までの距離に等しい。
【0098】
[ 115 ]図9はまた、どのように円周スリット645及び643がそれぞれ、U形状をそれぞれ有する中間セクション94及び96を備えるかを示す。中間セクション94及び96の各々1つは、中間セクション80及び82を参照して上で論じられた配置の何れのものにも従って設計され得る。中間セクション94は、図5で示された架橋615に関連付けられ、中間セクション96は、図5で示された架橋6515に関連付けられる。好ましくは、全ての架橋15、515、615、6515が、中間セクション80、82を参照して示され、説明されるもののような、それらのそれぞれの中心を中心とした円方向に配置された2つの中間セクションに関連付けられることは当業者には明らかである。
【0099】
[ 116 ]チューブ状部材がヒンジを中心に曲げられるとき、ピン80、82、94、96は何れの余分な摩擦ももたらさず、これは、それらが湾曲しており、それぞれの架橋15、515、615、6515の中心によって画定されるような回転の円上に配置されているからであることが認められる。即ち、中間セクション80、82、94、及び96は、それらが自由に動ける等しい湾曲状の溝を形成するような形状である。
【0100】
[ 117 ]図9で示されているような中間セクション80、82、94、及び96を有するチューブ状部材が向上したトルク剛性を有することが認められる。理由は以下の通りである。図4図8の上で説明された実施形態では、チューブ状部材は、1つ又は複数の円周ストリップ、例えば12、18を有し、これは、チューブ状部材が何れの完全に連続する円周スリットも有さないことを引き起こす。そのような円周ストリップは、ユーザがチューブ状部材を、それらが恒久的に歪むか、又は破壊すらしてしまうまで回転させようと試みることによって引き起こされるトルクの力を吸収する。これらの円周ストリップが支持し得る最大の張力は、ユーザによって加えられ得る最大の許容可能な回転力を決定する。
【0101】
[ 118 ]しかしながら、ユーザが、図9の実施形態で示されているようなチューブ状部材を回転するように試みるとき、ピン80、82、94、96は、1つの湾曲状のスリット88、90、98、100から最大距離のところで円周方向に動き得、その後何れの更なる円周方向運動もブロックされることになる。従って、円周ストリップ12、18の弾性の歪み及び張力は、中間セクション80、82、94、96の設計によって決定されるようなある特定のしきい値を超えない。
【0102】
[ 119 ]図10は、代替の架橋を有するチューブ状部材101の実施形態を示す。同じ参照番号が、他の図にあるものと同じ要素を指す。図10は、そのような代替の架橋をもつ図8の実施形態の側面図を示す。しかしながら、そのような代替の架橋は、図2A図7D及び図9A図9Bを参照して説明されたような、本発明の他の実施形態においても適用され得る。
【0103】
[ 120 ]図10は、円周スリット45を示す。傾いた、という用語は、ここでは、長手方向に対する角度を形成する方向を示すために使用される。
【0104】
[ 121 ]ここでは、円周スリット45は、第1の傾いたスリット110で終端し、ここにおいて第1の傾いたスリット110は、湾曲状のスリット114を経由して第2の傾いたスリット112に連通されている。第1の傾いたスリット110、第2の傾いたスリット112、及び湾曲状のスリット114は合わさって、好ましくは、第1及び第2の傾いたスリット110、112がU形状のそれぞれの長い平行の側部を形成し、湾曲状のスリット114がその基部側を形成するU形状を有する。
【0105】
[ 122 ]円周スリット43は、第3の傾いたスリット116で終端し、ここにおいて、第3の傾いたスリット116は、湾曲状のスリット120を経由して第4の傾いたスリット118に連通されている。第3の傾いたスリット116、第2の傾いたスリット118、及び湾曲状のスリット120は合わさって、好ましくは、第3及び第4の傾いたスリット116、118がU形状のそれぞれの長い平行の側部を形成し、湾曲状のスリット120がその基部側を形成するU形状を有する。
【0106】
[ 123 ]好ましくは、両方のU形状が、第1、第2、第3、及び第4の傾いたスリット全てが平行になるような鍵形状の方向付けで配置されており、第2の傾いたスリット110は、第3の傾いたスリット116、第4の傾いたスリット118、及び湾曲状のスリット120によって画定されたU形状の中央線上に位置し、第3の傾いたスリット116は、第1の傾いたスリット110、第2の傾いたスリット112、及び湾曲状のスリット114によって画定されたU形状の中央線上に位置する。代わりとして、形状は、傾いたZ形状、又は傾いた鏡像のZ形状であり得る。
【0107】
[ 124 ]図10で示されているような代替の架橋を有するチューブ状部材は、長手方向の架橋を用いる実施形態よりもずっと大きい曲げ角度を有し得ることが認められる。明らかになるように、チューブ状部材101は、互いに対して180回転して位置する2つのそのような代替の架橋を有することになる。その後、チューブ状部材は、これらの2つの代替の架橋の中央を中心に曲げられ得る。架橋122の中央は参照符号124で示され、架橋122の全長が架橋15、515、615、6515の長さよりもずっと長く、好ましくは2~10倍長くされ得るので、チューブ状部材を曲げることによって引き起こされる張力は、ずっと大きい長さの材料にわたって配分される。
【0108】
[ 125 ]図10の実施形態のS形状を、チューブ状部材の円周方向と長手方向との両方に対するいくらかの傾斜を有する方向、場合によっては異なる方向に延びる3つの部分を有すると見なすこともある。従って、ユーザがチューブ状部材を回転することを望むとき、傾いたスリット110、112、116、118が完全に互いに押圧されると、S形状は、円周スリット43、45の反対側におけるチューブ状部材の複数の部分の更なる関連する回転に対する妨害(blockage)を形成する。
【0109】
[ 126 ]図11は、図10の代替の架橋122と同一の代替の架橋118、170、及び図9の中間セクション80、82と同一の中間セクション150、152、154、156を有するチューブ状部材111の3D実施形態を示す。同じ参照番号が、他の図にあるものと同じ要素を指し、それらの要素は、それらの機能が図9のものと同じであるので、改めて説明されない。図9及び図10を参照して述べられている全てが図11に適用され得る。
【0110】
[ 127 ]全てのチューブ状部材1、31、41、51、61、71、81、91、101、111において、全ての長手方向スリット及び傾いたスリットは、それらの長さに沿って等しい幅の直線スリットであり得る。チューブ状部材71では、長手方向スリットは、湾曲状の中間スリットと同じ幅を有し得、即ち、20%よりも小さいか、又は10%よりも小さい幅の偏差を有し得る。全てのチューブ状部材1、31、41、51、61、71、81、91、101、111において、円周スリットは、それらの端よりもそれらの中央においてより広い、例えば最大2倍広いことがある。スリットのみを使用することによって、チューブ状部材はレーザービームを用いて、レーザ切削加工の結果として何れのばら材料部も残すことなく作られ得る。
【0111】
[ 128 ]チューブ状部材1、31、41、51、61、71、81、91、101、111は、円筒チューブであり得る。しかしながら、チューブ状部材は別の適した断面を有し得る。たとえば、中空チューブは、長円形又は楕円形又は矩形の断面を有し得る。チューブ状部材は、少なくともヒンジが設けられている位置では中空である。チューブ状部材1、31、41、51、61、71、81、91、101、111は、外壁を備える。曲げ可能部分は外壁において形成される。
【0112】
[ 129 ]チューブ状部材1、31、41、51、61、71、81、91、101、111は、ポリウレタン(polyurethane)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)、又は生体適合性ポリマ(biocompatible polymers)といった、適した生体適合性ポリマ材料を使用して形成され得る。チューブ状部材は、何れの他の適した材料からも、及び/又は何れの他の適した方法でも作られ得る。他の適した材料は、ニチノール(登録商標)、プラスチック、ポリマ、組成物、又は他の硬化性材料(curable material)といったステンレス鋼コバルトクロム形状記憶合金であり得る。
【0113】
[ 130 ]円周及び長手方向スリットは、光化学エッチング、ディーププレス、チョッピング技法といった何れの既知の材料除去技法によっても作られ得るが、好ましくはレーザ切削加工によって作られ得る。全てのスリットは、チューブ状部材の外部と内部との両方に開かれている。
【0114】
[ 131 ]円周スリットは、予想される用途によって必要とされるような何れの適した長さも有し得る。同じチューブ状部材における円周スリットは、同じ長さ又は異なる長さを有し得る。円周スリットは、チューブ状部材の外側の円周の半分よりも小さい長さを有する。好ましくは、それらの長さは、チューブ状部材の外側の円周の、25%と50%との間、より好ましくは30%と45%との間、最も好ましくは35%と40%との間にある。円周スリットは、何れの適した幅も有し得る。同じチューブ状部材の円周スリットは、同じ幅又は異なる幅を有し得る。円周スリットは、それらの終端点の隣でより狭く、それらの中央部でより広いことがある、
[ 132 ]長手方向スリット及び傾いたスリットもまた、予想される用途によって必要とされるような何れの適した長さ及びも有し得る。チューブ状部材の長手方向スリット及び傾いたスリットは、同じ又は異なる長さ及び/又は幅を有し得る。
【0115】
[ 133 ]チューブ状部材の長さに沿った曲げ及び捩りの忠実度(fidelity)のバリエーションは、異なるセグメントを成形するために使用される材料のデュロメータ率(durometer rating)を変動させることによって達成され得る。また、チューブ状部材の可撓性は、円周スリット、長手方向スリット、及び傾いたスリットの寸法及び位置を変化させる、及び/又は円周スリットと径方向の円周との間の角度を変動させことによって変動し得る。
【0116】
[ 134 ]図12は、ロープイコライザ構造の、その原則的動作方法を説明するための概略図を示す。図12のロープイコライザ構造500は、回転の原点502、第1の回転点504、及び第2の回転点506を備え、ここにおいて、回転の原点502は、第1のワイヤ508に付着されており、ここにおいて、第1のワイヤ508は方向Rに回転の原点502から延びており、第1の回転点504は第2のワイヤ510に付着されており、ここにおいて、第2のワイヤ510は、方向Sに第1の回転点504から延びており、第2の回転点506は第3のワイヤ512に付着されており、第3のワイヤ512は、方向Sに第2の回転点506から延びており、ここにおいて、方向R及び方向Sは反対方向である。回転の原点502、第1の回転点504、及び第2の回転点506は、剛性バール514によって連結されており、ここにおいて、剛性バール514は、方向Tで第1の回転点504から第2の回転点506に延びており、ここにおいて、方向T及び方向Rは垂直方向であり、回転の原点502は、剛性バール514の中間点である。
【0117】
[ 135 ]第2のワイヤ510及び第3のワイヤ512はそれぞれ、方向R及び方向Sに動き得る。剛性バール514は、回転の原点502を中心に回転し得る。このように、第2のワイヤ510の変位運動と第3のワイヤ512の変位運動との間に差分が存在するとき、剛性バール514は、第2のワイヤ510と第3のワイヤ512との間の変位運動差分を補償するために回転の原点502を中心に回転する。第2のワイヤ510及び第3のワイヤ512に対して加えられた変位の力は第1のワイヤ508において加えられる。
【0118】
[ 136 ]図12では、第2のワイヤ510が距離lに沿って方向Sに変位され、第3のワイヤ512が距離lに沿って同じ方向Sに変位され、ここにおいてl-l=Δlであるとき、剛性バール514は、第2のワイヤ510と第3のワイヤ512との間における変位の差分Δlを補償するために、回転の原点502を中心に新たな位置(図12において破線で示されている)に回転することが分かる。
【0119】
[ 137 ]図13は、そのようなロープイコライザの原理が使用される本発明に従った器具の中間円筒部材の一部の展開図を示す。この中間円筒部材は、より大きいチューブ状器具、例えばEP 2 273 911 B1で説明及び開示されているような手術器具の一部である。図1A及び図1Bは先行技術を要約しており、上で説明された。
【0120】
[ 138 ]図1Bで示された器具のいくつかの実施形態では、小さく可撓性のあるストリップ228、230の可撓性をさらにずっと高くする必要がある。2つ(又はそれ以上の)サブストリップを提供するように長手方向でこれらの小さく可撓性のあるストリップ228、230を分割することによってこれを行うことができるだろう。
【0121】
[ 139 ]図1Bで示された器具の別の実施形態では、小さく可撓性のあるストリップ228、230を、それらが容易に破壊しないが可撓性を失わないように、より強くする必要がある。2つ(又はそれ以上の)サブストリップを提供するように長手方向でこれらの小さく可撓性のあるストリップ228、230の各々に、追加の小さく可撓性のあるストリップを加えることによってこれを行うことができるだろう。
【0122】
[ 140 ]2つのサブストリップは、好ましくは、器具の接線方向で同じ幅を有する。これらの2つのサブストリップは再び、器具の接線方向でより広い幅を有する部分224に付着される。実際の器具では、部分224及び2つのサブストリップの接線方向の断面は、円部分の形状を有する。理解され得るように、EP 2 273 911 B1で説明されているような器具の操作中、該器具は、2つの可撓性サブストリップの位置で器具の中央長手方向軸を中心に曲げられる。ほとんどのケースにおいて、これらの2つのストリップは対称的に曲げられず、2つのサブストリップの互いに対する相互長手方向運動を引き起こす。このことは、2つのサブストリップの異なる変位を引き起こし、潜在的に部分224からそれらのうちの1つの破壊をもたらす。この観点で、この影響を回避しながら同時に、可撓性をさらに増加させるか、又は部分228、230の強度をさらに増加させる必要がある。
【0123】
[ 141 ]図13の中間円筒部材440は、第1の剛性端部260及び第2の端剛性パーツ262を有する。中間円筒部材440は、いくつかの長手要素242によって形成され、ここにおいて、各長手要素242は、3つの部分244、246、及び248、並びに2つの連結セクション250、454から構成される。中間円筒部材440は、好ましくは、3つ以上の長手要素242を備える。第1の部分244は、連結セクション250を通って第2の部分246に付着されている。第2の部分246は、連結セクション454を通って第3の部分248に付着されている。器具の中間剛性部分(図1Aを参照)と重なる第2の部分246では、隣接する長手要素242の各ペアは、実際、各長手要素242の独立した長手方向運動を可能にするのに丁度足りるだけの狭い間隙のみが間に存在するように、接線方向で互いに接触し得る。
【0124】
[ 142 ]他の2つの部分244及び248では、各長手要素は、各ペアの隣接するストリップ間にかなりの間隙が存在するように、円周方向に見られるように比較的小さく可撓性のあるストリップ254、256からなる。ストリップ254が、第1の剛性パーツ260から第1の連結セクション250に延びる長手方向スリット258を有する。従って、ストリップ254は、2つの平行なサブストリップ266、270を有する。好ましくはレーザ切削加工の結果であるスリット258は非常に小さいため、使用中、サブストリップ266、270は度々互いに接触し得る。同様に、ストリップ256は、第2の剛性パーツ262から連結セクション252に延びる長手方向スリット264を有する。従って、ストリップ256は、2つの平行なサブストリップ268、272を有する。好ましくはレーザ切削加工の結果であるスリット264は非常に小さいため、使用中、サブストリップ268、272は度々互いに接触し得る。サブストリップ266、270及びサブストリップ268、272の幅は同じであり得る。
【0125】
[ 143 ]各ストリップ254、256は、器具の円周方向に延びており、隣の隣接するストリップまでの間隙をほとんど完全に架橋するいくつかのカム(図13では図示せず)を設けられ得、この結果それらはスペーサとして機能する。カムは何れの形状も有し得る。そのようなカム又はスペーサの更なる詳細は、EP 2 273 911 B1から、及びWO2017082720からも導かれ得る。
【0126】
[ 144 ]図13は、連結セクション250、454を通って部分246に連結された2つの対称的な部分244及び248をもつ実施形態を示すけれども、中間円筒部材440は、第2の連結セクション454を通って部分246に連結された唯一の部分248を有し得る。
【0127】
[ 145 ]中間円筒部材440はまた、連結セクション452、284を備え、ここにおいて、連結セクション284は、部分246を部分244に連結させ、連結セクション452は、部分246を部分248に連結させる。連結セクション454が詳細に説明される。
【0128】
[ 146 ]中間円筒部材440は、部分246を連結セクション454に付着させる架橋414を備える。架橋414は、部分246及び連結セクション454のうちの少なくとも1つにおいて長手方向に延びる2つの長手方向スリット410、412によって画定されている。
【0129】
[ 147 ]連結セクション454は、半月形状を有し、湾曲状のサブストリップ490、492によって囲まれている開口部476を備える。開口部476の凸側は、部分248に面しており、長手方向スリット264は、凸側の中間部で開口部476に連通されている。開口部476はさらに、長手方向に垂直で、開口部476の凸側に面している直線側部で区切られている。連結セクション454はまた、それぞれが部分246の方向で開口部476の直線側の各端から長手方向に延び、湾曲状のサブストリップ490、492によってそれぞれ片側を囲まれているスリット402及び404を備える。連結セクション454は、円周方向に延びる更なる円周スリット802及び804、及び長手方向に延びる長手方向スリット410と412との両方を備える。円周スリット802804はそれぞれ、それらの端の一方で長手方向スリット410、412に、及びそれらの端のもう一方では、隣接する部分246間に存在する間隙に連通されている。長手方向スリット410、412が部分246と連結セクション454との両方において延びるとき、円周スリット802804はそれぞれ、好ましくは、それらの中間部で終端する。
【0130】
[ 148 ]スリット410及び412の側部は、長手方向に延びる架橋414の境界を画定する。スリット410とスリット412との間の距離は、スリット402とスリット404との間の距離よりも小さい。さらに、スリット410、412は、架橋416及び418を画定するために、スリット402及び404と長手方向で部分的に平行である。即ち、スリット402及びスリット410が架橋416の側部を画定するのに対し、スリット404及びスリット412は架橋418の側部を画定する。
【0131】
[ 149 ]図13の配置はまた、図12で示されたもののようなロープイコライザとしての役割もする。図13の配置に架橋414を提供することによって、器具の接線方向での連結セクション454への部分246の付着の可撓性は向上する。図13の架橋414の中央は、図12の回転の原点502としての役割をし、ここにおいて、第1の回転点504は、湾曲状のサブストリップ490に連結されており、スリット402を囲む直線部分491に位置し、サブストリップ268とサブストリップ272との間に変位運動の差分が存在するとき、連結セクション454におけるロープイコライザ構造が架橋414の中央を中心に回転し、サブストリップ268とサブストリップ272との間の変位の差分を補償するように、第2の回転点506は、湾曲状のサブストリップ492に連結されており、スリット402を囲む直線部分493に位置する。好ましくは、第1の回転点504及び第2の回転点506は、可能な限り架橋414の中央に近いように、前記直線部分491と493に位置する。
【0132】
[ 150 ]連結セクション452は、連結セクション454を参照して説明されたものと同様の形で動作する。さらに、中間円筒部材440は、部分246と部分242との間に同様の連結セクション250、284を有し得る。
【0133】
[ 151 ]図14は、図13に従った一実施形態の3D図を示す。同じ参照番号が、図13にあるものと同じ要素を指す。図13に関連して説明されてきた全てが図14に適用され得る。中間円筒部材440は、図13に関連して説明されたもののような8つの連結セクション454を備える。図14はまた、WO2017/082720で詳細に説明されているようなM形状のスペーサを示す。
【0134】
[ 152 ]図15は、本発明の別の実施形態に従った、スペーサ554、556、574、576を備える中間円筒部材540のパーツの展開図を示す。図15のスペーサは、図14のスペーサと同じ機能を有する。しかしながら図15のスペーサは、形状と、それらが中間円筒部材540に切削加工される方法との両方の点で、図14のスペーサとは異なる。図15に見られるように、スペーサ554、556、574、576はU形状を有し、ここにおいて、Uの脚のうちの1つはもう一方の脚よりも短いのに対し、図14のスペーサはM形状を有する。また図15のスペーサは、材料において薄いスリットを切削加工するよって中間円筒部材540において形成される。このように、製造プロセスは、U形状を切削加工後の何れのばら材料も自ら消えることになるので、非常に効率が良い。
【0135】
[ 153 ]図16の中間円筒要素540は、長手要素542、544、678、680を備える。中間円筒要素540はさらに、長手方向スリット546、548、550、552を備える。長手方向スリット546及び長手方向スリット550は、長手要素542の側部を画定する。長手方向スリット548及び長手方向スリット552は、長手要素544の側部を画定する。長手方向スリット548は、長手要素678の片側を画定する。
【0136】
[ 154 ]長手要素542、678は、スペーサ554、556によって隔てられている。スペーサ554は、円周スリット558、長手方向スリット560、及び円周スリット562によって定義されており、ここにおいて、円周スリット558は、円周方向Xで長手方向スリット550から長手要素678に延びており、円周スリット558は、長手方向スリット550に連通されている。長手方向スリット560は、円周スリット558に連通されており、長手方向Yで円周スリット558から延びている。円周スリット562は、長手方向スリット560に連通されており、円周方向Xとは反対の円周方向で長手方向スリット560から第2の長手方向スリット550に向かって延びている。円周スリット562は、架橋564が円周スリット562の端と第2の長手方向スリット550との間に画定されるように第2の長手方向スリット550に連結されていない。第2の長手方向スリット550とスペーサ554の長手方向スリット560との間の距離は、好ましくは、長手方向スリット560と、隣接する長手要素544を画定する第1の長手方向スリット548との間の距離よりも大きい。第2の長手方向スリット550とスペーサ544の長手方向スリット560との間の距離は、好ましくは、長手方向スリット560と、隣接する長手要素544を画定する第1の長手方向スリット548との間の距離の少なくとも1.5倍であり得る。
【0137】
[ 155 ]スペーサの円周スリット558は、円周スリット562よりも1.5倍長いことがある。長手方向スリット560は、円周スリット558よりも0.5~10倍長いことがある。
【0138】
[ 156 ]中間円筒要素540は、いずれの数のスペーサも有し得る。
【0139】
[ 157 ]図16は、本発明の別の実施形態に従った、代替のスペーサ644、646、674、676を備える中間円筒部材640の一部の展開図を示す。同じ参照番号が、図15にあるものと同じ要素を指す。
【0140】
[ 158 ]図15の実施形態のスペーサと図16の実施形態の代替のスペーサとの間の主な差異は、図17の実施形態の代替のスペーサが反転U形状スリット680によって更に画定されることであり、ここにおいて、反転U形状スリット680は、反転U形状スリット680の脚のうちの1つの端で円周スリット562に連通されている。反転U形状スリット680は、反転U形状のうちのもう一方の脚の端が長手方向スリット560に面しており、反転U形状の凸側が第2の長手方向スリット550に対向しているように方向付けられている。
【0141】
[ 159 ]図17は、図16に従った実施形態の3D図を示す。同じ参照番号が、図15図16にあるものと同じ要素を指す。図16に関連して説明されてきた全てが図17に適用され得る。中間円筒部材640は、図16に関連して説明されたもののようなスペーサによって隔てられている8つの長手要素を備える。
【0142】
[ 160 ]全ての中間円筒部材242、440、540、640において、全ての長手方向スリットが、それらの長さに沿って等しい幅の直線スリットであり得る。中間円筒部材640では、長手方向スリット及び円周スリットは、U形状スリットと同じ幅を有し得、即ち、20%よりも小さいか、又は10%よりも小さい幅の偏差を有し得る。中間円筒部材242、440において、円周スリットは、それらの端のうちの一方において、それらのもう一方の端よりも広い、例えば最大2倍広いことがある。スリットのみを使用することによって、中間円筒部材242、440、540、640は、レーザ切削加工の結果として何れのばら材料部も残すことなく、レーザービームを用いて作られ得る。
【0143】
[ 161 ]中間円筒部材242、440、540、640は、円筒部材であり得る。しかしながら、中間円筒部材は別の適した断面を有し得る。例えば、中間円筒部材は、長円形又は楕円形又は矩形の断面を有し得る。中間円筒部材は、完全に又は部分的に中空であり得る。中間円筒部材242、440、540、640は、外壁を備える。
【0144】
[ 162 ]中間円筒部材242、440、540、640は、ポリウレタン(polyurethane)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)、又は生体適合性ポリマ(biocompatible polymers)といった、適した生体適合性ポリマ材料を使用して形成され得る。中間円筒部材242、440、540、640は、何れの他の適した材料からも、及び/又は何れの他の適した方法でも作られ得る。他の適した材料は、ニチノール(登録商標)、プラスチック、ポリマ、組成物、又は他の硬化性材料といったステンレス鋼コバルトクロム形状記憶合金であり得る。
【0145】
[ 163 ]円周、長手方向スリット、及びU形状スリットは、光化学エッチング、ディーププレス、チョッピング技法のような何れの既知も材料除去技法によっても作られ得るが、好ましくはレーザ切削加工によって作られ得る。全てのスリットは、中間円筒部材の外部と内部との両方に開かれている。
【0146】
[ 164 ]長手方向スリット、円周スリット、及びU形状スリットはまた、予想される用途によって必要とされるような何れの適した長さ及びも有し得る。中間円筒部材の長手方向スリット、円周スリット、及びU形状スリットは、同じ又は異なる長さ及び/又は幅を有し得る。
【0147】
[ 165 ]本明細書で説明されている例及び実施形態は、本発明を限定するのではなく例示する働きをする。当業者は、請求項の範囲から逸脱することなく、代替の実施形態を設計することができるだろう。請求項における括弧内に置かれた参照符号は、請求項の範囲を限定するようには解釈されないものとする。請求項又は説明において別個のエンティティとして説明されている項目は、説明されている項目の特徴を組み合わせる単一又は複数のハードウェアの項目として実装され得る。
【0148】
[ 166 ]本発明は、添付の請求項及びその技術的同等物のみによってのみ限定されることは理解されることとする。本文書及びその請求項において、「備える」という動詞及びその活用形は、該用語に付随する(following)項目が、特に言及されていない項目を除外することなく含まれないことを意味するそれらの非限定的な意味で使用される。加えて、不定冠詞「a」又は「an」による要素の参照は、文脈が該要素のちの1つ又は1つだけが存在することを明確に必要としていない限り、1つよりも多い該要素が存在する可能性を除外しない。従って、不定冠詞「a」又は「an」は大抵「少なくとも1つ」を意味する。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 第1の可撓性部分(2)を有するチューブ状部材(1;31;41;51;61;71;81;91;101;111)であって、前記第1の可撓性部分(2)は、 第1の円周スリット(3;43)及び第2の円周スリット(5;45)を備え、ここにおいて、前記第1の円周スリット(3;43)は前記第2の円周スリット(5;45)の反対側に配置されており、ここにおいて、前記第1の円周スリット(3;43)は、第1の端(7)及び第2の端(9;39;49)を備え、前記第1の円周スリット(3;43)は、前記第1の端から前記第2の端に第1の円周方向(A;C;E)で延びる前記チューブ状部材を部分的に囲いながら配置されており、前記第2の円周スリットは、第3の端(11)及び第4の端(13;313;413)を備え、前記第2の円周スリットは、前記第3の端から前記第4の端に第2の円周方向(B;D;F)で延びる前記チューブ状部材を部分的に囲いながら配置されており、前記第1の円周方向及び第2の円周方向は反対方向であり、前記第1の端及び前記第3の端は、第1の径方向の円周(400)上に位置し、前記第1の円周スリット及び前記第2の円周スリットは、第1の軸に沿って前記チューブ部材に可撓性を提供するように配置されており、前記第1の端(7)及び前記第3の端(11)は、第1の架橋(15;72)が前記第1の円周スリットと前記第2の円周スリットとの間に設けられるように配置されている、チューブ状部材において、
前記第1の可撓性部分(2)は、前記チューブ状部材に沿って長手方向で配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されている第1の長手方向スリット(17)、及び前記チューブ状部材に沿って長手方向で配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されている第2の長手方向スリット(19)を備え、ここにおいて,前記第1の円周スリット(3)は、前記第1の長手方向スリット(17)に連通されており、前記第2の円周スリット(5)は、前記第2の長手方向スリット(19)に連通されており、前記第1の長手方向スリット(17)及び第2の長手方向スリット(19)は、前記第1の架橋(15;72)の長手方向の側部を画定するように配置されている、ことを特徴とするチューブ状部材。
[2] 前記第1の長手方向スリット(17)は、前記第2の長手方向スリット(19)に平行である、[1]に記載のチューブ状部材。
[3] 前記第1の長手方向スリット(17)は、0度と45度との間、より好ましくは0度と20度との間、よりさらに好ましくは0度と10度との間で前記長手方向に対して傾いている、[1]に記載のチューブ状部材。
[4] 前記第2の長手方向スリット(19)は、0度と45度との間、より好ましくは0度と20度との間、よりさらに好ましくは0度と10度との間で前記長手方向に対して傾いている、[1]に記載のチューブ状部材。
前記第1の円周スリットは、前記第1の端から前記第2の端に延びる第1の側部、及び前記第1の端から前記第2の端に延びる第2の側部を備え、前記第1の側部は前記第2の側部の反対側にあり、前記第1の側部はピンを備え、前記第2の側部は溝形状を備え、前記ピンは、前記ピンが溝内部にあるとき、前記ピンが前記溝の内部を動くことができるように前記溝の前記形状に対応する、[1]に記載のチューブ状部材。
[5] 前記ピンは、傾いた湾曲状のU形状を有する、[5]に記載のチューブ状部材。
[6] 前記第2の端(39)及び前記第4の端(313)は、前記第1の径方向の円周(400)上に位置し、前記第2の端(39)及び前記第4の端(313)は、第2の架橋(315)が前記第1の円周スリットと前記第2の円周スリットとの間に設けられるように配置されており、前記チューブ状部材(31;71)は、前記チューブ状部材に沿って長手方向で配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されている第3の長手方向スリット(317)、及び前記チューブ状部材に沿って長手方向で配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されている第4の長手方向スリット(319)を備え、前記第1の円周スリット(3)は、前記第3の長手方向スリット(317)に連通されており、前記第2の円周スリット(5)は、前記第4の長手方向スリット(319)に連通されており、前記第3の長手方向スリット(317)及前記第4の長手方向スリット(319)は、前記第2の架橋(315)の長手方向側部を画定するように配置されている、[1]に記載のチューブ状部材。
[7] 前記第1の円周スリット(43)は、前記第1の径方向の円周(400)に対して第1の角度(406)を形成して方向付けられている、[1]に記載のチューブ状部材。
[8] 前記第1の角度(406)は、-10 度と+10 度との間、より好ましくは-8 度と+8 度との間にある、[8]に記載のチューブ状部材。
[9] 前記第1の長手方向スリット(45)は、前記第1の径方向の円周(400)で第2の角度(408)を形成して方向付けられている、[1]、[8]、又は[9]に記載のチューブ状部材。
[10] 前記第2の角度(408)は、-10 度と+10 度との間、より好ましくは-8 度と10 度との間にある、[10]に記載のチューブ状部材。
[11] 前記第1の可撓性部分(2)は、
第3の円周スリット(543)及び第4の円周スリット(545)を備え、ここにおいて、前記第3の円周スリット(543)は前記第4の円周スリット(545)の反対側に配置されており、前記第3の円周スリット(543)は、第5の端(57)及び第6の端を備え、前記第3の円周スリット(543)は、前記第5の端(57)から前記第6の端に第3の円周方向(H)で延びる前記チューブ状部材を部分的に囲いながら配置されており、前記第4の円周スリット(545)は、第7の端(511)及び第8の端(513)を備え、前記第4の円周スリット(545)は、前記第7の端(511)から前記第8の端(513)に第4の円周方向(G)で延びる前記チューブ状部材を部分的に囲いながら配置されており、前記第3の円周方向(H)及び前記第4の円周方向(G)は反対方向であり、前記第5の端(57)及び前記第7の端(511)は、好ましくは、前記第1の径方向の円周(400)上に位置し、前記第5の端(57)及び前記第7の端(511)は、第2の架橋(515)が前記第3の円周スリットと前記第4の円周スリットとの間に設けられるように配置されており、
前記第1の可撓性部分は、前記チューブ状部材(51;61;81)に沿って長手方向で配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されている第3の長手方向スリット(517)、及び前記チューブ状部材(51;61;81)に沿って長手方向で配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されている第4の長手方向スリット(519)を備え、ここにおいて,前記第3の円周スリット(543)は、前記第3の長手方向スリット(517)に連通されており、前記第4の円周スリット(545)は、前記第4の長手方向スリット(519)に連通されており、前記第3の長手方向スリット(517)及び第4の長手方向スリット(519)は、前記第2の架橋(515)の長手方向の側部を画定するように配置されている、[1]~[6]及び[8]~[11]のうちの何れか一項に記載のチューブ状部材。
[12] 前記第1の円周スリット(3)は、前記第1の端(7)で、第1の中間スリット(22)を経由して第1の長手方向スリット(17)の一端に連結されており、前記第2の端(39)で、第2の中間スリット(26)を経由して前記第3の長手方向スリット(317)の一端に連結されており、前記第2の円周スリット(5)は、前記第3の端(11)で、第3の中間スリット(24)を経由して前記第2の長手方向スリット(19)の一端に連結されており、前記第4の端(313)で、第4の中間スリット(28)を経由して前記第4の長手方向スリット(319)の一端に連結されている、[7]に記載のチューブ状部材。
[13] 前記チューブ状部材(1;31;41;51;61;71;81;91;101;111)は、[1]~[12]のうちの何れか一項に従った2つ以上の可撓性部分(2,2’)を備える、[1]~[12]のうちの何れか一項に記載のチューブ状部材。 [14] 前記2つ以上の可撓性部分(2,2’)は、交互で90度回転したパターンで配置されている、[14]に記載のチューブ状部材。
[15] 前記チューブ状部材は、円、長円形、楕円形、及び矩形の断面のうちの1つを有する、[1]~[14]のうちの何れか一項に記載のチューブ状部材。
[16] 以下の材料のセット、
ポリウレタン(polyurethane)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)を含む生体適合性ポリマ(biocompatible polymers)材料、
ステンレス鋼、
コバルトクロム、
ニチロール(登録商標)のような形状記憶合金、
プラスチック、
ポリマ、
組成物、又は
他の硬化性材料、
のうちの少なくとも1つから作られる、[1]~[15]の何れか一項に記載のチューブ状部材。
[17] 前記円周及び長手方向スリットは、光化学エッチング、ディーププレス、チョッピング技法、及びレーザ切削加工のうちの少なくとも1つを含む材料除去技法から結果として得られる、[1]~[16]のうちの何れか一項に記載のチューブ状部材。
[18] 前記円周スリットは、前記チューブ状部材の外側の円周の、好ましくは25%と50%との間、より好ましくは30%と45%との間、最も好ましくは35%と40%との間にある同じ長さを有する、[1]~[17]のうちの何れか一項に記載のチューブ状部材。
[19] 前記円周スリットは、前記端間の中央部よりも、それらの端の隣の方が狭い、[1]~[18]に記載のチューブ状部材。
[20] 各架橋は、S形状、鏡像のS形状、Z形状、鏡像のZ形状、或いは第1及び第2のU形状のサブ架橋の形態のうちの1つを有し、各サブ架橋は、長手方向で配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されている側部の脚、及び前記円周方向に配置されているか、又は前記長手方向に対して傾いて配置されているより低い基部の脚を有し、前記第1及び第2のU形状サブ架橋は、反対に方向付けられた開口部を有し、前記第1のサブ架橋の一方の側部の脚は、前記第2のサブ架橋の一方の側部の脚に連結されている、[1]~[19]のうちの何れか一項に従ったチューブ状部材。
[21] [1]~[20]の何れか一項に従ったチューブ状部材を備える、内視鏡的用途又は同様のもののための器具。
[22] 第1の剛性端部(260)、第2の剛性端部(262)、及び複数の長手要素(242)を備える円筒部材(440)であって、前記複数の長手要素(242)の各々は、前記第1の剛性端部(260)から前記第2の剛性端部(262)に延びており、前記長手要素(242)のうちの少なくとも1つは、第1の部分(248)、第2の部分(246)、及び連結セクション(454)を備え、前記連結セクション(454)は、前記第1の部分(248)及び前記第2の部分(246)を連結させ、前記第1の部分(248)は、前記第2の部分(246)よりも薄く、前記第1の部分(248)における長手要素(242)は、長手方向ストリップ(256)を備え、前記長手方向ストリップ(256)は、前記第2の剛性部(262)から前記連結セクション(252)に延び、前記長手方向ストリップ(256)を2つの平行のサブストリップ(268,272)に分割する長手方向ストリップ(264)を備え、前記連結セクション(454)は、架橋(414)、第1のワイヤ、及び第2のワイヤを備えるロープイコライザ構造を備え、前記第1のワイヤは、前記2つの平行のサブストリップ(268、272)のうちの一方に連結されており、前記第2のワイヤは、前記2つの平行のサブストリップ(268、272)のうちのもう一方に連結されており、前記ブリッジは、前記第1のワイヤ及び前記第2のワイヤに前記第2の部分(246)を連結させ、前記ロープイコライザ構造は、第1の回転点、第2の回転点、及び第3の回転点を備え、前記第1の回転点は、架橋(414)上に位置し、前記第2の回転点は前記第1のワイヤ上に位置し、前記第3の回転点は、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとの間に長手方向の変位差が存在するとき、前記第1のワイヤと前記第2のワイヤとの間の前記長手方向の変位差を補償するためにロープイコライザ構造が前記第1の回転点を中心として回転するように、前記第2のワイヤ上に位置する、円筒部材(440)。
[23] 前記連結セクション(454)はさらに、2つの湾曲状のストリップ(490、492)及び架橋(414)を備え、前記2つの湾曲状のストリップ(490、492)は開口部(476)を囲み、前記開口部(476)は、前記長手方向スリット(264)に連通されており、前記架橋(414)は、前記第2の部分(246)及び前記2つの湾曲状のストリップ(490、492)に連結されており、前記2つの湾曲状のストリップ(490、492)はそれぞれ、前記2つの平行のサブストリップ(268、272)に連結されており、前記2つの湾曲状のストリップ(490、492)の凹面側部は互いに面し、前記2つの湾曲状のストリップ(490、492)が前記開口部(476)の前記側部を画定するように前記機構部(476)を囲いながら連結されている、[22]に記載の円筒部材(440)。
[24] 前記開口部(476)は半月形状を備え、前記開口部の前記半月形状の凸側部は、前記長手方向スリット(264)がその凹側部で前記開口部と連結されるように前記第1の部分(248)に面しており、前記開口部はさらに、前記長手方向に垂直な直線側部によって区切られ、前記直線側部は、前記開口部の前記凹側部に面している、[23]に記載の円筒部材(440)。
[25] 前記連結セクション(454)は、第1のスリット(402)及び第2のスリット(404)をさらに備え、前記第1のスリット(402)及び前記第2のスリット(404)は、前記開口部の前記直線側の各端から前記第2の部分(246)に向かってそれぞれ、長手方向に延びている、[24]に記載の円筒部材(440)。
[26] 2つの長手方向スリット(410、412)をさらに備え、前記2つの長手方向スリット(410、412)が、前記2つの長手方向スリット(410、412)の前記側部が前記架橋(414)の前記境界を画定するように、前記第2の部分(246)及び連結セクション(452)のうちの1つにおいて長手方向で延びている、[25]に記載の円筒部材(440)。
[27] 前記連結セクション(452)はさらに、2つの円周スリット(406、408)を備え、前記2つの円周スリット(406、408)は、円周方向で延びており、それぞれ、それらの端のうちの一方で長手方向スリット(410、412)に、それらの端のもう一方で2つの隣接する第2の部分(246)の間に存在する間隙に連通されている、[26]に記載の円筒部材(440)。
[28] 前記円筒部材は、8つの長手要素(242)を有する、[1]~[27]のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
[29] 前記架橋(414)の幅は、前記ストリップ(256)の幅の1.5~2.5倍の範囲にあり、好ましくは、前記架橋(414)の前記幅は、前記2つの平行のサブストリップ(268、272)のうちの1つの幅の2倍である、[1]~[28]のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
[30] 前記第2の平行なサブストリップ(268、272)が同じ幅を有する、[1]~[29]のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
[31] 第1の剛性端部、第2の剛性端部、及び複数の長手要素(542)を備える円筒部材(540;640)であって、前記複数の長手要素の各々は、第1の剛性端部から前記第2の剛性端部に延びており、前記長手要素(542)のうちの少なくとも1つは、スペーサ(554)によって隣接する長手要素(678)から隔てられており、前記長手要素(542)のうちの前記1つの長手方向の側部は、第1の長手方向スリット(546)及び第2の長手方向スリット(550)によって画定されており、前記スペーサ(554;644)は、第1の円周スリット(558)、第3の長手方向スリット(560)、及び第2の円周スリット(562)によって画定されており、前記第1の円周スリット(558)は、前記第2の長手方向スリット(550)から前記隣接する長手要素(678)に向かって第1の円周方向で延びており、前記第1の円周スリット(558)は、前記第2の長手方向スリット(550)に連通されており、前記第3の長手方向スリット(560)は、前記第1の円周スリット(558)に連通されており、前記第1の円周スリット(558)から長手方向で延びており、前記第2の円周スリット(562)は、前記第3の長手方向スリット(560)に連通されており、前記第3の長手方向スリット(560)から前記2の長手方向スリット(550)に向かって第2の円周方向で延びており、前記第1の円周方向及び前記第2の円周方向は反対方向である、円筒部材(540;640)。
[32] 前記スペーサ(644)は、反転U形状スリット(680)によってさらに画定されており、前記反転U形状スリット(680)は、前記反転U形状スリット(680)の脚のうちの1つ端で前記第2の円周スリット(562)に連通されており、前記反転U形状スリット(680)は、前記反転U形状のうちのもう一方の脚の端が前記長手方向スリット(560)に面しており、前記反転U形状の凸側部が前記第2の長手方向スリット(550)に面するように方向付けられている、[31]に記載の円筒部材(640)。
[33] 前記チューブ状部材は、円、長円形、楕円形、及び断面のうちの1つを有する、[1]~[32]のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
[34] 以下の材料のセット、
ポリウレタン(polyurethane)、ポリエチレン(polyethylene)、ポリプロピレン(polypropylene)を含む生体適合性ポリマ(biocompatible polymers)材料、
ステンレス鋼、
コバルトクロム、
ニチロール(登録商標)のような形状記憶合金、
プラスチック、
ポリマ、
組成物、又は
他の硬化性材料、
のうちの少なくとも1つから作られる、[1]~[33]の何れか一項に従った、円筒材料。
[35] 前記円周及び長手方向スリットは、光化学エッチング、ディーププレス、チョッピング技法、及びレーザ切削加工のうちの少なくとも1つを含む材料除去技法から結果として得られる、[1]~[34]のうちの何れか一項に記載の円筒部材。
[36] [1]~[35]の何れか一項に従った円筒部材を備える、内視鏡的用途又は同様のもののための器具。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3
図4
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図7A
図7B
図7C
図7D
図8
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図17