(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】発熱アセンブリおよび電気加熱式喫煙具
(51)【国際特許分類】
A24F 40/46 20200101AFI20240826BHJP
【FI】
A24F40/46
(21)【出願番号】P 2022541009
(86)(22)【出願日】2020-12-31
(86)【国際出願番号】 CN2020142212
(87)【国際公開番号】W WO2021136517
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-08-24
(31)【優先権主張番号】202020017338.9
(32)【優先日】2020-01-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517075997
【氏名又は名称】深▲せん▼市合元科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SHENZHEN FIRST UNION TECHNOLOGY CO.,LTD
【住所又は居所原語表記】Bldg C, Tangwei High-Tech Park, Fuyong Str, Baoan Dist, Shenzhen, Guangdong, China
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】呉澤▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】徐中立
(72)【発明者】
【氏名】李永海
【審査官】柳本 幸雄
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第109846093(CN,A)
【文献】国際公開第2018/205247(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第102997395(CN,A)
【文献】国際公開第03/031145(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/194291(WO,A2)
【文献】中国特許出願公開第104770895(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第108851244(CN,A)
【文献】欧州特許出願公開第03412987(EP,A1)
【文献】国際公開第2007/037399(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/46
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙具に適用される発熱アセンブリであって、管本体と、前記管本体に形成された導電部とを備え、喫煙製品を収容して加熱するための加熱管と、
前記管本体に接続された少なくとも1つの台座と、
前記台座と前記管本体との間に設けられた絶縁素子
であって、前記絶縁素子が熱絶縁を行う素子である、絶縁素子と、
前記台座に設けられ、電気的に接続された第1の部分と第2の部分とを備える導電素子と、を含み、前記第1の部分は前記絶縁素子と前記管本体との間に位置し、かつ前記導電部と接触して電気的接続を形成し、前記第2の部分は、前記第1の部分に対して前記管本体から離れる方向にずれ、電源との接続に使用されることを特徴とする、発熱アセンブリ。
【請求項2】
前記台座および前記絶縁素子は共に、前記導電素子の前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置されて前記第1の部分と前記第2の部分を仕切ることを特徴とする、請求項1に記載の発熱アセンブリ。
【請求項3】
前記第2の部分は、前記第1の部分に対して前記管本体の径方向に沿ってずれることを特徴とする、請求項2に記載の発熱アセンブリ。
【請求項4】
前記導電素子は、前記第1の部分と第2の部分を接続するための接続部をさらに含み、前記接続部は、前記管本体の径方向に沿って延在することを特徴とする、請求項3に記載の発熱アセンブリ。
【請求項5】
前記導電素子は、金属シートの構造であることを特徴とする、請求項1~請求項4のいずれか一つに記載の発熱アセンブリ。
【請求項6】
前記台座および/または前記絶縁素子は、高温耐熱性材料であることを特徴とする、請求項1に記載の発熱アセンブリ。
【請求項7】
前記台座は1つの筒体を含み、前記絶縁素子は、前記筒体の内部に収納され、または前記筒体の外周に外嵌され、前記導電素子の第1の部分および第2の部分は、前記筒体の内側と外側に対応して配置されることを特徴とする、請求項1に記載の発熱アセンブリ。
【請求項8】
前記筒体の前記絶縁素子から離れる側には、前記導電素子を固定するための少なくとも1つの固定部があることを特徴とする、請求項7に記載の発熱アセンブリ。
【請求項9】
前記固定部は、前記筒体の外面または内面に突出形成された固定ブロックを含み、前記第2の部分には、前記固定ブロックと適合する固定孔が設けられ、前記固定ブロックが前記固定孔に嵌合することにより、前記導電素子が前記台座に保持されることを特徴とする、請求項8に記載の発熱アセンブリ。
【請求項10】
前記台座は、前記筒体から延出するフランジをさらに含み、前記フランジには、前記第2の部分の端部が貫通するための受け孔が設けられることを特徴とする、請求項7に記載の発熱アセンブリ。
【請求項11】
前記絶縁素子は、弾性材料であり、かつ前記管本体の表面形状に適合した環状であることを特徴とする、請求項7~請求項10のいずれか一つに記載の発熱アセンブリ。
【請求項12】
前記導電部は、第1の導電部および第2の導電部を含み、前記第1の導電部と前記第2の導電部との間には、前記管本体に形成された加熱部が接続され、前記加熱部は、電気伝導の際に発熱するように配置されることを特徴とする、請求項1に記載の発熱アセンブリ。
【請求項13】
前記第1の導電部と前記第2の導電部は、前記管本体の周方向に沿って間隔を置いて配置され、前記台座には、前記第1の導電部および前記第2の導電部に対応する2つの前記導電素子が設けられることを特徴とする、請求項12に記載の発熱アセンブリ。
【請求項14】
前記第1の導電部と前記第2の導電部は、前記管本体の中心軸に沿って対称に設けられることを特徴とする、請求項13に記載の発熱アセンブリ。
【請求項15】
前記台座には、前記管本体の回転を止めるための周回止め部が設けられることを特徴とする、請求項13または請求項14に記載の発熱アセンブリ。
【請求項16】
前記周回止め部は、前記台座の前記絶縁素子に向かう側に凸設された位置決め突起を含み、前記管本体の管壁には、前記位置決め突起に対応して嵌合する位置決め切欠部が設けられることを特徴とする、請求項15に記載の発熱アセンブリ。
【請求項17】
前記第1の導電部または/および前記第2の導電部の少なくとも一部は、前記管本体の軸方向に沿って延在することを特徴とする、請求項12に記載の発熱アセンブリ。
【請求項18】
前記管本体は、第1の端部と第2の端部が反対側にあり、前記第1の導電部は前記第1の端部に設けられ、前記第2の導電部は前記第2の端部に設けられ、
前記台座は、前記第1の端部に取り付けられた第1の台座と、前記第2の端部に取り付けられた第2の台座とを含み、前記第1の台座および前記第2の台座にある前記導電素子は、対応して前記第1の導電部および前記第2の導電部と電気的に接触することを特徴とする、請求項12に記載の発熱アセンブリ。
【請求項19】
前記第1の導電部および/または前記第2の導電部は、前記管本体に形成された環状電極を含むことを特徴とする、請求項18に記載の発熱アセンブリ。
【請求項20】
前記台座は、前記管本体の軸方向の移動を防止するための軸止部を備えることを特徴とする、請求項18または請求項19に記載の発熱アセンブリ。
【請求項21】
前記第1の導電部および前記第2の導電部は、前記管本体の表面に形成された金属被膜であることを特徴とする、請求項12~請求項14および請求項16~請求項19のいずれか一つに記載の発熱アセンブリ。
【請求項22】
前記加熱部は、前記管本体の表面に付着された抵抗加熱回路層を含むことを特徴とする、請求項12に記載の発熱アセンブリ。
【請求項23】
前記加熱部は、赤外線を発生させるために前記管本体の表面に付着された放射材料層を含むことを特徴とする、請求項12に記載の発熱アセンブリ。
【請求項24】
前記導電部は、第3の導電部をさらに含み、前記第3の導電部と前記第2の導電部との間には別の加熱部が接続され、ここで、前記第1の導電部と前記第2の導電部との間に接続された前記加熱部、および前記第2の導電部と前記第3の導電部との間に接続された別の加熱部はそれぞれ、前記管本体の異なる部分を加熱するように使用されることを特徴とする、請求項22または請求項23に記載の発熱アセンブリ。
【請求項25】
前記導電部は、第4の導電部と第5の導電部をさらに含み、前記加熱部は、前記第4の導電部と前記第5の導電部との間に接続された温度測定回路層をさらに含むことを特徴とする、請求項22または請求項23に記載の発熱アセンブリ。
【請求項26】
前記発熱アセンブリは、前記台座に取り付けられた温度センサをさらに含み、前記絶縁素子は、前記温度センサが前記加熱部に貼り付けられるように、前記温度センサを支持することを特徴とする、請求項12に記載の発熱アセンブリ。
【請求項27】
請求項1~請求項26のいずれか1つに記載の発熱アセンブリと、
前記発熱アセンブリにおける前記第2の部分に接続される電源とを含む、ことを特徴とする電気加熱式喫煙具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年01月03日に中国特許庁に提出された出版番号202020017338.9、発明名称「発熱アセンブリおよび電気加熱式喫煙具」の中国特許出願の優先権を主張し、その内容全体が参照により本出願に組み込まれる。
【0002】
本出願の実施例は、喫煙具の技術分野に関し、特に、発熱アセンブリおよび電気加熱式喫煙具に関する。
【背景技術】
【0003】
電気加熱式喫煙具は、電子タバコ製品の一種で、例えば、低温式喫煙具であり、低温式喫煙具とは、加熱・加温によりタバコを低温で不燃焙焼して喫煙可能にすることを指す。
【0004】
いくつかの電気加熱式喫煙具の製品には一般に、発熱アセンブリと、発熱アセンブリに電気的に接続され、発熱アセンブリに電力を供給する電源とが含まれている。発熱アセンブリは、主にタバコやEリキッドベースを加熱・加温するための熱を発生させるために使用される。しかし、発熱アセンブリが発生する熱は、部品間の電気的接続、特に部品間の溶接構造部に影響を与える傾向があり、溶接構造部は温度が高くなりすぎると破損し、部品間の回路が断線する可能性がある。
【発明の概要】
【0005】
本出願の実施例は、発熱アセンブリおよび電気加熱式喫煙具を提供することを旨とし、前記発熱アセンブリは、従来技術では発熱アセンブリによって発生する熱が電気接続構造に損傷を与える傾向があるという技術的課題を解決することができる。
【0006】
本出願の実施例では、以下の技術的解決手段が採用される。
【0007】
発熱アセンブリであって、
管本体と、前記管本体に形成された導電部とを備える加熱管と、
前記管本体に接続された少なくとも1つの台座と、
前記台座と前記管本体との間に設けられた絶縁素子と、
前記台座に設けられ、電気的に接続された第1の部分と第2の部分とを備える導電素子と、を含み、前記第1の部分は、前記絶縁素子と前記管本体との間に位置し、かつ前記導電部と接触して電気的接続を形成し、前記第2の部分は、前記第1の部分に対して前記管本体から離れる方向にずれ、電源との接続に使用される。
【0008】
任意的に、前記台座および前記絶縁素子は共に、前記導電素子の前記第1の部分と前記第2の部分との間に配置されて前記第1の部分と前記第2の部分を仕切る。
【0009】
任意的に、前記第2の部分は、前記第1の部分に対して前記管本体の径方向に沿ってずれる。
【0010】
任意的に、前記導電素子は、前記第1の部分と第2の部分を接続するための接続部をさらに含み、前記接続部は、前記管本体の径方向に沿って延在する。
【0011】
任意的に、前記導電素子は、金属シートの構造である。
【0012】
任意的に、前記台座および/または前記絶縁素子は高温耐熱性材料である。
【0013】
任意的に、前記台座は1つの筒体を含み、前記絶縁素子は、前記筒体の内部に収納され、または前記筒体の外周に外嵌され、前記導電素子の第1の部分および第2の部分は、前記筒体の内側と外側に対応して配置される。
【0014】
任意的に、前記筒体の前記絶縁素子から離れる側には、前記導電素子を固定するための少なくとも1つの固定部がある。
【0015】
任意的に、前記固定部は、前記筒体の外面または内面に突出形成された固定ブロックを含み、前記第2の部分には、前記固定ブロックと適合する固定孔が設けられ、前記固定ブロックが前記固定孔に嵌合することにより、前記導電素子が前記台座に保持される。
【0016】
任意的に、前記台座は、前記筒体から延在するフランジをさらに含み、前記フランジには、前記第2の部分の端部が貫通するための受け孔が設けられる。
【0017】
任意的に、前記絶縁素子は、弾性材料であり、かつ前記管本体の表面形状に適合した環状を有する。
【0018】
任意的に、前記導電部は、第1の導電部および第2の導電部を含み、前記第1の導電部と前記第2の導電部との間には、前記管本体に形成された加熱部が接続され、前記加熱部は、電気伝導の際に発熱するように配置される。
【0019】
任意的に、前記第1の導電部と前記第2の導電部は、前記管本体の周方向に沿って間隔を置いて配置され、前記台座には、前記第1の導電部および前記第2の導電部に対応する2つの前記導電素子が設けられる。
【0020】
任意的に、前記第1の導電部と前記第2の導電部は、前記管本体の中心軸に沿って対称に設けられる。
【0021】
任意的に、前記台座には、前記管本体の回転を止めるための周回止め部が設けられる。
【0022】
任意的に、前記周回止め部は、前記台座の側面に前記絶縁素子に沿って突出する位置決め突起を含み、前記管本体の管壁には、前記位置決め突起に対応して嵌合する位置決め切欠部が設けられる。
【0023】
任意的に、前記第1の導電部または/および前記第2の導電部の少なくとも一部は、前記管本体の軸方向に沿って延在する。
【0024】
任意的に、前記管本体は、第1の端部と第2の端部が反対側にあり、前記第1の導電部は前記第1の端部に設けられ、前記第2の導電部は前記第2の端部に設けられる。
【0025】
前記台座は、前記第1の端部に取り付けられた第1の台座と、前記第2の端部に取り付けられた第2の台座とを含み、前記第1の台座および前記第2の台座にある前記導電素子は、対応して前記第1の導電部および前記第2の導電部と電気的に接触する。
【0026】
任意的に、前記第1の導電部および/または前記第2の導電部は、前記管本体に形成された環状電極を含む。
【0027】
任意的に、前記台座は、前記管本体の軸方向の移動を防止するための軸止部が設けられる。
【0028】
任意的に、前記第1の導電部および前記第2の導電部は、前記管本体の表面に形成された金属被膜である。
【0029】
任意的に、前記加熱部は、前記管本体の表面に付着された抵抗加熱回路層を含む。
【0030】
任意的に、前記加熱部は、赤外線を発生させるために前記管本体の表面に付着された放射材料層を含む。
【0031】
任意的に、前記導電部は、第3の導電部をさらに含み、前記第3の導電部と前記第2の導電部との間には別の加熱部が接続され、ここで、前記第1の導電部と前記第2の導電部との間に接続された前記加熱部、および前記第2の導電部と前記第3の導電部との間に接続された別の加熱部はそれぞれ、前記管本体の異なる部分を加熱するように使用される。
【0032】
任意的に、前記導電部は、第4の導電部と第5の導電部をさらに含み、前記加熱部は、前記第4の導電部と前記第5の導電部との間に接続された温度測定回路層をさらに含む。
【0033】
任意的に、前記発熱アセンブリは、前記台座に取り付けられた温度センサをさらに含み、前記絶縁素子は、前記温度センサが前記加熱部に貼り付けられるように、前記温度センサを支持する。
【0034】
また、本出願の実施例はさらに、電気加熱式喫煙具を提供し、
前述した発熱アセンブリと、
前記発熱アセンブリにおける前記第2の部分にされる電源と、を含む。
【0035】
従来技術と比較すると、前記発熱アセンブリにおいて、前記第1の部分は、前記導電部に当接して電気的接続を形成し、前記第2の部分は、前記第1の部分に対して前記管本体から離れる方向にずれ、前記第2の部分は、外部電源に溶接されて電気的接続を形成してもよい。前記発熱アセンブリの動作中、前記絶縁素子によって熱が隔離されるため、前記第2の部分の温度は前記第1の部分の温度よりはるかに低くなり、したがって、前記第2の部分が溶接される溶接接合部が高温によって損傷することが回避される。前記発熱アセンブリを電気的に接続することで、溶接作業が簡単になり、溶接構造部が丈夫で破損しにくくなる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
1つ以上の実施例は、それに対応する図面によって例示されており、これらの例示は、実施例を限定するものではなく、同じ参照番号を有する図面の素子は、類似の素子を示し、図面では、特に説明されていない限り、縮尺の限定を構成しない。
【0037】
【
図1】本出願の実施例によって提供される電気加熱式喫煙具の構造を示す模式図である。
【
図3】
図2に示した発熱アセンブリの構造を示す模式図である。
【
図5】本出願の実施例によって提供される他の発熱アセンブリの構造を示す模式図である。
【
図6】本出願の実施例によって提供される他の発熱管の構造を示す模式図である。
【
図7】本出願の実施例によって提供されるさらに他の発熱アセンブリの構造を示す模式図である。
【
図8】本出願の実施例によって提供される別の発熱アセンブリの構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
本出願を容易に理解するために、以下は、図面および具体的な実施例と併せて、本出願をより詳細に説明する。なお、ある素子が他の素子に「固定」されるように表現される場合、他の素子に直接固定されてもよいし、それらの間に1つ以上の素子が存在してもよい。ある素子が他の素子に「接続」されるように表現される場合、他の素子に直接接続されてもよいし、それらの間に1つ以上の素子が存在してもよい。本明細書で使用される「上」、「下」、「内」、「外」、「垂直」、「水平」などの用語によって指示された方位または位置関係は、図面に示されたものに基づく方位または位置関係を示す、本出願を簡略化するためのものに過ぎず、言及された装置または素子が特定の方位を有し、かつ特定の方位で構築および操作しなければならないことを指示や示唆するものではなく、したがって、本出願を限定するものと解釈されるべきではない。また、「第1」、「第2」などの用語は、目的を説明するためにのみ使用され、相対的な重要度を指示や示唆するものとして理解できない。
【0039】
特に定義しない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本出願の技術分野に属する当業者が一般的に理解するものと同じ意味を有する。本出願の明細書で使用される用語は、特定の実施例を説明するためのものであり、本出願を限定するものではない。本明細書で使用される「および/または」という用語は、列挙された関連する1つ以上の項目の任意の組合せを含む。
【0040】
また、以下に説明される本出願の異なる実施例に係る技術的特徴は、それらの間に矛盾がない限り、互いに組み合わせることが可能である。
【0041】
図1-4を参照すると、本出願の実施例は、電気加熱式喫煙具200を提供し、前記電気加熱式喫煙具200は電子タバコの一種である。例えば、前記電気加熱式喫煙具200は低温式喫煙具であり、低温式喫煙具とは、加熱・加温によりタバコ300を低温で不燃焙焼して喫煙可能にすることを指すことが理解され得る。または、前記電気加熱式喫煙具200は、Eリキッドベースを加熱・加温することで、喫煙可能なエアロゾルを形成するために使用される。
【0042】
本出願の実施例は、発熱アセンブリ100を提供し、前記発熱アセンブリ100は、上記の
図1に示す電気加熱式喫煙具200に適用することができる。
【0043】
以下、低温式喫煙具である前記電気加熱式喫煙具200を例として、本出願の技術的解決手段を詳細に説明する。
【0044】
前記電気加熱式喫煙具200は、ハウジング201と、電源202と、制御回路基板203と、前記発熱アセンブリ100とから構成される。前記電源202は、前記発熱アセンブリ100に電源202の電力を供給するために前記発熱アセンブリ100に接続され、例えば、前記電源202は前記制御回路基板203に電気的に接続され、前記制御回路基板203は前記発熱アセンブリ100に電気的に接続され、それによって、前記電源202が前記発熱アセンブリ100に電源202の電力を供給できる。理解できるように、前記制御回路基板203には様々な機能回路が設けられてもよく、例えば、前記制御回路基板203には過温度保護回路が接続され、前記発熱アセンブリ100の温度がプリセット温度を超える場合、前記過温度保護回路は、前記電源202と前記発熱アセンブリ100との間の電気的接続を切断する。前記電源202および前記発熱アセンブリ100は共に、前記ハウジング201に収容され、かつ前記ハウジング201に固定的に取り付けられる。前記ハウジング201は貫通する挿入口2011を備え、前記挿入口2011は、前記発熱アセンブリ100の位置に対応し、前記タバコ300は、前記挿入口2011を通して前記ハウジング201に入って、かつ前記発熱アセンブリ100に当接することができ、これにより、前記発熱アセンブリ100は、前記タバコ300を低温で不燃焙焼することができる。
【0045】
前記発熱アセンブリ100は、発熱管10と、少なくとも1つの台座20とを含む。前記発熱管10は、前記台座20に着脱可能に取り付けられ、前記台座20は、前記ハウジング201に固定的に取り付けられる。
【0046】
図7を参照すると、別の実施例において、前記発熱管10には3つの前記台座20が接続され、その中の2つの前記台座20はそれぞれ、前記発熱管10の両端に位置し、もう1つの前記台座20は、前記発熱管10の中央に位置する。任意選択的に、前記発熱アセンブリ100は、温度センサ52をさらに含み、前記温度センサ52は、前記台座20に取り付けられ、かつ前記発熱管10に貼り付けられる。前記温度センサ52は、前記発熱管10の温度を検出するために用いられ、これにより、前記発熱管10をインテリジェントに温度制御するという技術的目的を達成することができる。
【0047】
続いて
図2-4を参照すると、前記発熱管10は線形構造であり、前記電源202は線形構造であり、前記発熱管10と前記電源202は横方向に並んで設置され、これによって前記電気加熱式喫煙具200の各部品間の空間レイアウトがコンパクトになり、製品の小型化が容易に実現される。そのうち、前記制御回路基板203および前記電源202は共に、前記発熱管10の同じ側に配置され、かつ前記制御回路基板203は、前記発熱管10と前記電源202との間に配置される。任意選択的に、前記電源202は、前記ハウジング201の内壁の一部に固定的に取り付けられ、前記制御回路基板203は、前記電源202に固定的に取り付けられてもよく、前記発熱アセンブリ100は、前記ハウジング201の内壁の別の部分に固定的に取り付けられる。
【0048】
前記発熱管10は、円筒形状の管構造であり、前記発熱管10は、管本体11と、加熱部13と、導電部12とを含む。前記管本体11は、第1の端部111と、第2の端部112と、前記管本体11を貫通する加熱路113とを含む。前記加熱路113は線形構造であり、ここで、前記加熱路113は、一方の開口が前記第1の端部111に位置し、他方の開口が前記第2の端部112に位置する。本実施例では、前記第2の端部112に位置する前記加熱路113の一方の開口は、前記挿入口2011と一致し、前記タバコ300は、前記挿入口2011から前記加熱路113に挿入され、前記加熱路113に一部収容され、前記加熱路113で加熱・加温される。任意選択的に、前記加熱路113は、前記タバコ300と同様の開口を有し、前記加熱路113は、円形の開口である。
【0049】
前記管本体11には前記加熱部13が設けられ、前記加熱部13は、電気伝導の際に発熱し、前記加熱路113に収容された前記タバコ300を加熱して焙焼するように配置される。任意選択的に、前記発熱管10は電気加熱管であり、前記加熱部13は、熱を発生させるために前記管本体11の表面に付着された抵抗加熱回路層131を含み、前記抵抗加熱回路層131は、電流の存在下で熱を発生させる。
【0050】
図8を参照すると、別の実施例において、前記加熱部13は、放射材料層132を含み、前記放射材料層132は、赤外線を発生させるために前記管本体11の表面に付着される。前記放射材料層132は、電気伝導の場合に励起され、遠赤外線電磁波を発射するため、電気加熱の効果を有する。
【0051】
続いて
図3、4を参照すると、前記管本体11には、前記導電部12が形成される。例えば、前記導電部12は、第1の導電部121および第2の導電部122を含み、任意選択的に、前記第1の導電部121および前記第2の導電部122は、前記管本体11の表面に形成された金属被膜であり、ここで、前記第1の導電部121と前記第2の導電部122との間には、前記管本体11に形成された前記加熱部13が接続される。ここで、前記第1の導電部121と前記第2の導電部122は、前記管本体11の周方向に沿って間隔を置いて配置され、任意選択的に、前記第1の導電部121と前記第2の導電部122は、前記管本体11の中心軸に沿って対称に設けられる。任意選択的に、前記導電部12の少なくとも一部は、前記管本体11の軸方向に沿って延在し、例えば、前記第1の導電部121の一部は、前記管本体11の軸方向に沿って延在して延在部1211(
図8に示すように)を形成し、前記延在部1211は、前記第1の導電部121と前記加熱部13を電気的に接続する。
【0052】
図5を参照すると、別の実施例において、前記導電部12は、第3の導電部123をさらに含み、前記第3の導電部123と前記第2の導電部122との間には別の加熱部13が接続され、ここで、前記第1の導電部121和と前記第2の導電部122との間に接続された前記加熱部13、および前記第2の導電部122と前記第3の導電部123との間に接続された別の加熱部13はそれぞれ、前記管本体11の異なる部分を加熱するように使用される。
【0053】
図6を参照すると、別の実施例において、前記発熱管10は、温度測定回路層51をさらに含み、前記温度測定回路層51は、前記管本体11の外壁に設けられる。前記温度測定回路層51は、前記管本体11の温度を検出するために用いられ、これにより、前記加熱部13をインテリジェントに温度制御するという技術的目的を達成することができる。さらに、前記導電部12は、第4の導電部124と第5の導電部125をさらに含み、前記管本体11には、前記第4の導電部124と前記第5の導電部125がさらに設けられる。前記第4の導電部124と前記第5の導電部125との間には、前記温度測定回路層51が電気的に接続される。
【0054】
続いて
図3、4を参照すると、前記台座20は筒体21を含む。任意選択的に、前記台座20は、高温耐熱性材料である。前記発熱管10は、前記筒体21の内部に着脱可能に取り付けられてもよいし、前記筒体21の外周に着脱可能に外嵌されてもよい。例えば、前記第1の端部111は、前記筒体21の内部に着脱可能に取り付けられる。前記台座20には、前記管本体11の回転を止めるための周回止め部が設けられ、前記周回止め部は、前記台座20の側面に前記管本体11に向かって突出する位置決め突起221を含み、前記管本体11の管壁には、前記位置決め突起221に対応して嵌合する位置決め切欠部114が設けられる。前記管本体11が前記筒体21の内部に組み付けられると、前記位置決め突起221は、前記管本体11が前記台座20に対して周方向に回転しないように、前記位置決め切欠部114に対応して嵌合する。さらに、前記台座20には、前記管本体11の軸方向の移動を防止するための軸止部が設けられる。任意選択的に、前記軸止部は底板22であり、前記底板22は、前記筒体21の一端に固定されて前記管本体11の軸方向の移動を防止するために使用され、ここで、前記底板には、前記筒体21の内部に向かって前記位置決め突起221が設けられる。
【0055】
前記発熱アセンブリ100は、絶縁素子30をさらに含み、前記絶縁素子30は、前記台座20と前記管本体11との間に設けられる。本実施例では、前記絶縁素子30は環状体構造であり、前記絶縁素子30は、前記管本体11の表面形状に適合した環状を有する。前記絶縁素子30は、前記筒体21の内部に対応して収納され、または前記筒体21の外周に外嵌され、本実施例では、前記絶縁素子30は前記筒体21の内部に対応して収納され、前記絶縁素子30の環状外壁は、前記筒体21の内壁に対して保持される。任意選択的に、前記絶縁素子30は、絶縁性、高温耐熱性を有する弾性材料であり、例えば、前記絶縁素子30はシリコーン製であり、絶縁性、耐高温性および封止性の効果を有する。本実施例では、耐高温とは、240℃以上の温度に耐えられることを指す。
【0056】
前記発熱アセンブリ100は、1つ以上の導電素子40をさらに含み、前記導電素子40は、金属シートの構造である。前記導電素子40は、前記台座20に設けられ、かつ前記導電部12に対応して保持されて電気的接続を形成し、例えば、前記導電部12が前記第1の導電部121および前記第2の導電部122を含む場合、前記台座20には、前記第1の導電部121および前記第2の導電部122に対応する2つの前記導電素子40が設けられる。
【0057】
前記第1の導電部121および前記第2の導電部122は、いずれも前記管本体11の同じ端部に設けられ、または前記管本体11の反対側の両端部に設けられ、例えば、
図7に示すように、前記管本体11は、前記第1の端部111と前記第2の端部112が反対側にあり、前記第1の導電部121は前記第1の端部111に設けられ、前記第2の導電部122は前記第2の端部112に設けられ、ここで、前記管本体11には3つの前記台座20が設けられ、すなわち、前記管本体11には第1の台座、第2の台座および第3の台座が設けられ、前記第1の端部111には前記第1の台座が設けられ、前記第2の端部112には第2の台座が設けられ、前記管本体11の中央には前記第3の台座が設けられ、前記第1の台座および前記第2の台座にある前記導電素子40は、対応して前記第1の導電部121および前記第2の導電部122と電気的に接触する。さらに、前記第1の導電部121および/または前記第2の導電部122は、前記管本体11に形成された環状電極1212を含む。
【0058】
続いて
図3、4を参照すると、前記導電素子40は、電気的に接続された第1の部分41と第2の部分42を含む。前記第1の部分41は、前記絶縁素子30と前記管本体11との間に位置し、かつ前記導電部12と接触して電気的接続を形成する。前記第2の部分42は、前記第1の部分41に対して前記管本体11から離れる方向にずれ、例えば、前記第2の部分42は、前記第1の部分41に対して前記管本体11の径方向に沿ってずれる。前記第2の部分42は、前記電源202が前記発熱アセンブリ100に電源202の電力を供給するように、電源202を接続するために使用される。任意選択的に、前記第1の部分41は、前記管本体11での前記導電部12の位置に対応し、ここで、前記絶縁素子30は、前記第1の部分41を前記管本体11に位置する前記導電部12と接触させて電気的接続を形成するように、前記第1の部分41を前記管本体11に対して保持するように設けられる。
【0059】
本実施例では、前記台座20および前記絶縁素子30は共に、前記導電素子40の前記第1の部分41と前記第2の部分42との間に配置されて前記第1の部分41と前記第2の部分42を仕切り、任意選択的に、前記第1の部分41および前記第2の部分42は、前記筒体21の内側と外側に対応して配置される。さらに、前記導電素子40は、前記第1の部分41と第2の部分42を接続するための接続部43をさらに含み、前記接続部43は、前記管本体11の径方向に沿って延在する。
【0060】
前記筒体21の前記絶縁素子30から離れる側には、前記導電素子40を固定するための少なくとも1つの固定部がある。前記固定部は、前記筒体21の外面または内面に突出形成された固定ブロック211を含み、本実施例では、前記固定ブロック211は前記筒体21の外面から突出形成される。前記第2の部分42には、前記固定ブロック211と適合する固定孔(図示せず)が設けられ、ここで、前記固定ブロック211が前記固定孔に嵌合することにより、前記導電素子40が前記台座20に保持される。さらに、前記台座20は、前記筒体21から延在するフランジ212をさらに含み、前記フランジ212には、前記第2の部分42の端部が貫通するための受け孔2121が設けられる。
【0061】
本実施例では、前記絶縁素子30と前記管本体11との弾性圧縮により、前記第1の部分41は、前記導電部12に当接して固定され、電気的接続が形成される。また、エラストマー特性を有する前記絶縁素子30は、前記管本体11と前記台座20との接続を封止することができるため、前記加熱路113内の気体および/または液体が前記導電部12の側に侵入することを防止し、さらに回路構造を保護する役割を果たすことができる。また、前記加熱部13は、前記導電部12に電気的に接続され、前記導電部12は、前記導電素子40の第1の部分41に電気的に接続され、前記導電素子40の第2の部分42は、電源回路に溶接されて電気的接続構造を形成するために使用され、例えば、前記導電素子40の第2の部分42は、前記制御回路基板203の出力端子に電気的に溶接される。前記導電素子40は、前記電源202が前記加熱部13に電源202の電力を供給できるように、前記制御回路基板203に電気的に接続される。前記発熱アセンブリ100の動作中、前記発熱管10内の熱は前記台座20の外壁に伝わりにくく、すなわち、前記第2の部分42の温度は前記第1の部分41の温度よりもはるかに低く、したがって、前記第2の部分42が溶接される溶接接合部は強固であり、損傷しにくくなり、製品の品質を確保することができる。
【0062】
前記導電部12および前記導電素子40はいずれも金属導電材料、例えば銅または銅合金材料であることが理解され得る。
【0063】
図4に示すように、前記発熱アセンブリ100は、支持管60をさらに含む。前記支持管60は、線形の管状構造であり、前記支持管60は、空気流路62を含む。前記空気流路62の一方の開口は前記支持管60の一端に位置し、前記空気流路62の他方の開口は前記支持管60の反対端に位置し、前記支持管60の外壁には、その径方向に突出して固定部材61が設けられ、前記固定部材61は略円環状構造である。前記底板22の前記筒体21に面する側には、貫通する退避孔222が設けられ、前記支持管60は、前記空気流路62が前記加熱路113に連通するように、前記退避孔222を通過して前記第1の端部111内の前記加熱路113に嵌め込まれ、前記固定部材61は、前記退避孔222の縁部に係止され、すなわち、前記固定部材61は、前記底板22に固定的に接続される。
【0064】
本実施例では、前記加熱路113に収容された前記支持管60の管壁は、支持部材として機能し、前記タバコ300は、前記第2の端部112の前記加熱路113の開口から入り、かつ前記支持管60の管壁に対して保持され、前記タバコ300は、前記支持管60の管壁の保持作用により、前記加熱路113内に位置決めされて収容され、使用者が前記加熱部13に通電するように制御すると、前記加熱部13が加熱・加温を開始し、その加熱・加温の効果で前記タバコ300は焙焼し、これにより、使用者は前記タバコ300を喫煙することができる。また、前記絶縁素子30は、弾性のある封止材として、良好な封止効果を有し、回路構造を保護する役割を果たす。使用者が前記タバコ300を吸うと、気流は、前記空気流路62および前記加熱路113を順に通過し、最終的に使用者の口に入り、喫煙動作が実現される。この空気路の構造が安定し、空気流が順調に導入される。
【0065】
要約すると、本出願の技術的解決手段は、以下の利点を含むが、これらに限定されるものではない。
【0066】
1、本実施例の前記発熱アセンブリ100において、前記第1の部分41は、前記導電部12に当接して電気的接続を形成し、前記第2の部分42は、前記第1の部分41に対して前記管本体11から離れる方向にずれ、前記第2の部分42は、外部電源202に溶接されて電気的接続を形成してもよい。前記発熱アセンブリ100の動作中、前記絶縁素子30によって熱が隔離されるため、前記第2の部分42の温度は前記第1の部分41の温よりはるかに低くなり、したがって、前記第2の部分42が溶接される溶接接合部が高温によって損傷することが回避される。本実施例における前記発熱アセンブリ100の電気的接続により、溶接工程が簡単であり、溶接構造部が強固であり、損傷しにくい。
【0067】
2、前記絶縁素子30および前記導電素子40は、前記台座20に固定的に取り付けることができるが、前記発熱管10は前記台座20に着脱可能に取り付けることができるため、組み立てが容易になる。
【0068】
3、前記絶縁素子30は、弾性のある封止材として、良好な封止効果を有し、回路構造を保護する役割を果たす。使用者が前記タバコ300を吸うと、気流は、前記空気流路62および前記加熱路113を順に通過し、最終的に使用者の口に入り、喫煙動作が実現される。この空気路の構造が安定し、空気流が順調に導入される。
【0069】
最後に、上記の実施例は、本出願の技術的解決手段を説明することのみを目的とし、それらを限定するものではないことに留意すべきである。本出願の示唆で、上記の実施例または異なる実施例における技術的特徴は、互いに組み合わせることができ、ステップは任意の順序で実施でき、上記のように本出願の異なる形態の多くの他の変形例があるが、簡略化するために、それらの詳細は提供されていない。上記の実施例を参照して本出願を詳細に説明したが、上記の各実施例に記載された技術的解決手段を修正したり、その技術的特徴の一部を等価置換したりすることが可能であり、こられの修正または置換は、対応する技術的解決手段の本質を本出願の各実施例の技術的解決手段の範囲から逸脱させないことが当業者にとって理解されるはずである。