特許 7543443 スウェリングの発生時に均一な圧力が加えられる構造を有するバッテリーモジュール、及び当該バッテリーモジュールを含むバッテリーパック並びに自動車

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-08-23

(45)【発行日】2024-09-02

(54)【発明の名称】スウェリングの発生時に均一な圧力が加えられる構造を有するバッテリーモジュール、及び当該バッテリーモジュールを含むバッテリーパック並びに自動車

(51)【国際特許分類】

   H01M 50/211 20210101AFI20240826BHJP

   H01M 50/224 20210101ALI20240826BHJP

   H01M 50/249 20210101ALI20240826BHJP

   H01M 50/291 20210101ALI20240826BHJP

   H01M 50/264 20210101ALI20240826BHJP

   H01M 50/262 20210101ALI20240826BHJP

【ＦＩ】

H01M50/211

H01M50/224

H01M50/249

H01M50/291

H01M50/264

H01M50/262 M

H01M50/262 S

【請求項の数】 8

(21)【出願番号】P 2022574821

(86)(22)【出願日】2022-02-10

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2023-07-04

(86)【国際出願番号】 KR2022002052

(87)【国際公開番号】W WO2022173249

(87)【国際公開日】2022-08-18

【審査請求日】2022-12-05

(31)【優先権主張番号】10-2021-0020137

(32)【優先日】2021-02-15

(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR

(73)【特許権者】

【識別番号】521065355

【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド

(74)【代理人】

【識別番号】100188558

【弁理士】

【氏名又は名称】飯田 雅人

(74)【代理人】

【識別番号】100110364

【弁理士】

【氏名又は名称】実広 信哉

(72)【発明者】

【氏名】ドン－ウク・キム

【審査官】福井 晃三

(56)【参考文献】

【文献】特開２０１６－０３５８７６（ＪＰ，Ａ）

【文献】国際公開第２０２０／２６２８１２（ＷＯ，Ａ１）

【文献】特開２０１５－１４９２３８（ＪＰ，Ａ）

【文献】特表２０２０－５１７０８０（ＪＰ，Ａ）

【文献】特開２０１７－０３７７８９（ＪＰ，Ａ）

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０１Ｍ ５０／２０－５０／２９８

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

複数のバッテリーセルを含むセル積層体と、
前記セル積層体の下面をカバーするベースプレートと、前記セル積層体の上面をカバーするカバープレートと、前記ベースプレートとカバープレートとを連結する連結体と、を含むモジュールハウジングであって、前記セル積層体を収容する前記モジュールハウジングと、
を含むバッテリーモジュールにおいて、
前記ベースプレート及びカバープレートは、それらの中心領域が縁領域と比較して前記セル積層体の近くに位置するように湾曲した形態を有し、
前記セル積層体は、積層方向における前記セル積層体の最外側それぞれに配置される一対のスウェリング吸収パッドをさらに含み、
前記一対のスウェリング吸収パッドは各々、中心領域の厚さが縁領域の厚さよりも薄い形態を有する、バッテリーモジュール。

【請求項2】

前記一対のスウェリング吸収パッドは各々、前記ベースプレート及び前記カバープレートと対向する面が、前記縁領域から前記中心領域へ進むほど薄くなる段差形状を有することを特徴とする、請求項１に記載のバッテリーモジュール。

【請求項3】

前記一対のスウェリング吸収パッドは各々、前記ベースプレート及びカバープレートと対向する面が、前記ベースプレート及びカバープレートと全体的に接触するように湾曲した形状を有することを特徴とする、請求項１又は２に記載のバッテリーモジュール。

【請求項4】

複数のバッテリーセルを含むセル積層体と、
前記セル積層体の下面をカバーするベースプレートと、前記セル積層体の上面をカバーするカバープレートと、前記ベースプレートとカバープレートとを連結する連結体と、を含むモジュールハウジングであって、前記セル積層体を収容する前記モジュールハウジングと、
を含むバッテリーモジュールにおいて、
前記ベースプレート及びカバープレートは、それらの中心領域が縁領域と比較して前記セル積層体の近くに位置するように湾曲した形態を有し、
前記連結体は、周辺領域よりも延伸率が相対的に高い延伸部を備える、バッテリーモジュール。

【請求項5】

前記延伸部は、周辺領域よりも延伸率が相対的に高い金属からなる領域であることを特徴とする、請求項４に記載のバッテリーモジュール。

【請求項6】

前記延伸部は、周辺領域よりも厚さが薄く形成された領域であることを特徴とする、請求項４又は５に記載のバッテリーモジュール。

【請求項7】

請求項１から６のいずれか一項に記載のバッテリーモジュールを含む、バッテリーパック。

【請求項8】

請求項７に記載のバッテリーパックを含む、自動車。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、スウェリングの発生時、均一な圧力が加えられる構造を有するバッテリーモジュール、それを含むバッテリーパック及び自動車に関し、より詳しくは、バッテリーセルのスウェリングの発生時にバッテリーセルの中心領域のみに圧力が集中する現象を防止するように構造的変更がなされたモジュールハウジングを備えるバッテリーモジュール、それを含むバッテリーパック及び自動車に関する。

【0002】

本出願は、２０２１年２月１５日出願の韓国特許出願第１０－２０２１－００２０１３７号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。

【背景技術】

【0003】

図１に示したような従来のバッテリーモジュールは、バッテリーセル１００及びスウェリング吸収パッド２００を含むセル積層体と、セル積層体を収容するモジュールハウジング３００と、を含む。このような従来のバッテリーモジュールにおいて、モジュールハウジング３００の上部プレート３００ａ及び下部プレート３００ｂは、ほぼ扁平な形態を有する。

【0004】

前記モジュールハウジング３００の上部プレート３００ａ及び下部プレート３００ｂがこのように扁平な形態を有する場合、バッテリーセル１００のスウェリングによって上部プレート３００ａ及び下部プレート３００ｂが上方及び下方へ各々反るようになる。

【0005】

前記上部プレート３００ａ及び下部プレート３００ｂの反りによって、バッテリーセル１１に対する上部プレート３００ａ及び下部プレート３００ｂの加圧力は、バッテリーセル１００の中心領域で相対的に低く現われ、縁領域に近くなるほど相対的に強く現われる。

【0006】

これによって、バッテリーセル１００内に発生したガスがバッテリーセル１００の中心領域に集中することで電極組立体を構成するセパレーターにしわが発生することがあり、これは電子の移動を妨害する要素として作用してバッテリーセル１００の退化を促進し得る。

【0007】

また、加圧力がバッテリーセル１００の縁領域に集中する場合、中心領域でスウェリングによる膨張量がかなり大きくなり、パウチモジュールハウジングが破れることもある。

【0008】

そこで、スウェリングによってバッテリーセルに加えられる加圧力の偏差を解消し、バッテリーセルの中心領域と対応する位置でモジュールハウジングの反り剛性が向上した構造を有するバッテリーモジュールの開発が求められる。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0009】

本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、スウェリングによってバッテリーセルに加えられる加圧力の偏差を解消し、バッテリーセルの中心領域と対応する位置でモジュールハウジングの反り剛性が向上した構造を有するバッテリーモジュールハウジングを提供することを目的とする。

【0010】

但し、本発明が解決しようとする技術的課題は、前述の課題に制限されず、言及していないさらに他の課題は、下記する発明の説明から当業者にとって明確に理解されるであろう。

【課題を解決するための手段】

【0011】

上記の課題を解決するための本発明の一実施例によるバッテリーモジュールは、複数のバッテリーセルを含むセル積層体と、前記セル積層体の下面をカバーするベースプレート、前記セル積層体の上面をカバーするカバープレート、及び前記ベースプレートとカバープレートとを連結する連結体を含み、前記セル積層体を収容するモジュールハウジングと、を含み、前記ベースプレート及びカバープレートは、それらの中心領域が縁領域と比較して前記セル積層体の近くに位置するように湾曲した形態を有する。

【0012】

前記セル積層体は、前記セル積層体の積層方向の両側の最外郭に配置される一対のスウェリング吸収パッドをさらに含み得る。

【0013】

前記一対のスウェリング吸収パッドは各々、中心領域の厚さが縁領域の厚さよりも薄い形態を有し得る。

【0014】

前記一対のスウェリング吸収パッドは各々、前記ベースプレート及びカバープレートと対向する面が、縁領域から中心領域へ進むほど薄くなる段差形状を有し得る。

【0015】

前記一対のスウェリング吸収パッドは各々、前記ベースプレート及びカバープレートと対向する面が、前記ベースプレート及びカバープレートと全体的に接触するように湾曲した形状を有し得る。

【0016】

前記連結体は、周辺領域よりも延伸率が相対的に高い延伸部を備え得る。

【0017】

前記延伸部は、周辺領域よりも延伸率が相対的に高い金属からなる領域であり得る。

【0018】

前記延伸部は、周辺領域よりも厚さが薄く形成された領域であり得る。

【0019】

なお、本発明の一実施例によるバッテリーパックは、本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを含む。

【0020】

本発明の一実施例による自動車は、本発明の一実施例によるバッテリーパックを含む。

【発明の効果】

【0021】

本発明の一面によると、スウェリングによってバッテリーセルに加えられる加圧力の偏差を解消することができ、バッテリーセルの中心領域と対応する位置でモジュールハウジングの反り剛性を向上させることができる。

【0022】

本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。

【図面の簡単な説明】

【0023】

【図1】従来のバッテリーモジュールを示す図である。

【図2】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図3】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図4】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図5】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図6】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールにおいて、スウェリングによってモジュールハウジングが変形される様子を示す図である。

【図7】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールにおいて、スウェリングによってモジュールハウジングが変形される様子を示す図である。

【図8】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールにおいて、スウェリング吸収パッドが有する多様な形態を示す図である。

【図9】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールにおいて、スウェリング吸収パッドが有する多様な形態を示す図である。

【図10】本発明の他の実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図11】本発明の他の実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図12】本発明の他の実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図13】本発明のさらに他の実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図14】本発明のさらに他の実施例によるバッテリーモジュールを示す図である。

【図15】本発明の一実施例によるバッテリーパックを示す図である。

【図16】本発明の一実施例による自動車を示す図である。

【発明を実施するための形態】

【0024】

以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。これに先立ち、本明細書及び特許請求の範囲に使われた用語や単語は通常的や辞書的な意味に限定して解釈されてはならず、発明者自らは発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義できるという原則に則して本発明の技術的な思想に応ずる意味及び概念で解釈されねばならない。したがって、本明細書に記載された実施例及び図面に示された構成は、本発明のもっとも望ましい一実施例に過ぎず、本発明の技術的な思想のすべてを代弁するものではないため、本出願の時点においてこれらに代替できる多様な均等物及び変形例があり得ることを理解せねばならない。

【0025】

図２～図７を参照して本発明の一実施例によるバッテリーモジュール１について説明する。図２～図７を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリーモジュール１は、セル積層体１０及びモジュールハウジング２０を含む。

【0026】

前記セル積層体１０は、複数のバッテリーセル１１を含む。前記バッテリーセル１１としては、例えば、パウチ型のバッテリーセルが適用され得る。前記バッテリーセル１１は、バッテリーセル１１の長手方向（Ｘ軸に平行な方向）に沿ってバッテリーセル１１の外側へ延びる一対の電極リード１１ａを備える。前記一対の電極リード１１ａは、互いに同じ方向または互いに反対方向へ引き出され得る。前記複数のバッテリーセル１１は、上下方向（Ｚ軸に平行な方向）に沿って互いに対面して積層される。

【0027】

前記セル積層体１０、積層方向（Ｚ軸に平行な方向）におけるセル積層体１０の最外側それぞれに配置される一対のスウェリング吸収パッド１２をさらに含み得る。前記スウェリング吸収パッド１２は、積層方向におけるセル積層体１０の最外側それぞれに加えて、互いに隣接するバッテリーセル１１の間にも配置され得る。前記スウェリング吸収パッド１２は、反復的な充放電によるバッテリーセル１１のスウェリング発生時、圧縮されることでバッテリーセル１１の体積膨張を吸収し得る。

【0028】

前記スウェリング吸収パッド１２は、図１に示された従来のバッテリーモジュールに備えられたスウェリング吸収パッド２００のようにフラットな形態を有することができ、後述するように湾曲した形態を有するモジュールハウジング２０に対応する形状を有することも可能である。前記スウェリング吸収パッド１２の具体的な形状については、本発明のモジュールハウジング２０について説明した後に詳しく説明する。

【0029】

前記モジュールハウジング２０は、ベースプレート２１、カバープレート２２及び連結体２３を含む。前記モジュールハウジング２０は、その内部にセル積層体１０を収容する。前記モジュールハウジング２０は、剛性の確保のために金属材質からなり得る。

【0030】

前記ベースプレート２１は、セル積層体１０の下面（Ｘ－Ｙ平面に平行な面）をカバーする。前記カバープレート２２は、セル積層体１０の上面（Ｘ－Ｙ平面に平行な面）をカバーする。前記連結体２３は、ベースプレート２１とカバープレート２２とを連結する。

【0031】

前記連結体２３は、ベースプレート２１及び／またはカバープレート２２と一体で形成され得る。または、前記連結体２３は、ベースプレート２１及び／またはカバープレート２２と別に形成され、ベースプレート２１及び／またはカバープレート２２に溶接、ボルト締めなどの方式で締結され得る。

【0032】

前記連結体２３は、図２及び図３に示したように、モジュールハウジング２０の側面をなすサイドプレートの形態であり得る。または、前記連結体２３は、図４及び図５に示したように、ベースプレート２１とカバープレート２２とを連結及び固定するバー（ｂａｒ）またはビーム（ｂｅａｍ）の形態であり得る。この場合、前記連結体２３は、ベースプレート２１及びカバープレート２２の各々の四つのコーナー領域に締結され得る。

【0033】

前記ベースプレート２１及びカバープレート２２は、それらの中心領域が縁領域と比較してセル積層体１０の近くに位置するように湾曲した形態を有する。本発明の図面では、ベースプレート２１とバッテリーセル１１との間及びカバープレート２２とバッテリーセル１１との間に各々スウェリング吸収パッド１２が介在された場合のみを示しているが、本発明はこれに限定されず、スウェリング吸収パッド１２が省略される場合も本発明に含まれる。

【0034】

図６及び図７を参照すると、前記ベースプレート２１及びカバープレート２２の反り形態によって、バッテリーセル１１にスウェリングが発生したとき、バッテリーセル１１の中心領域が縁領域よりも先にベースプレート２１及びカバープレート２２と接触するようになる。これによって、スウェリングによるバッテリーセル１１の体積膨張が一定の水準以上に発生する前までは、バッテリーセル１１の中心領域に対する加圧が先に行われる。前記バッテリーセル１１のスウェリングによる体積膨張が一定の水準以上になると、バッテリーセル１１の縁領域もベースプレート２１及びカバープレート２２と接触するようになり、これによってバッテリーセル１１の全体面積にかけて加圧が行われるようになる。

【0035】

一方、本発明の一実施例によるバッテリーモジュール１が積層方向におけるセル積層体１０の最外側それぞれに位置する一対のスウェリング吸収パッド１２を含む場合において、一対のスウェリング吸収パッド１２は各々、その中心領域の厚さが縁領域の厚さよりも薄い形態を有し得る。この場合、前記セル積層体１０とベースプレート２１との接触面積及びセル積層体１０とカバープレート２２との接触面積が増加し得る。これによって、前記バッテリーセル１１のスウェリングによる体積膨張が発生したとき、バッテリーセル１１の全体面積にかけて均一な圧力が加えられる。

【0036】

図２～図８を参照すると、前記一対のスウェリング吸収パッド１２は各々、ベースプレート２１及びカバープレート２２と対向する面が縁領域から中心領域に向かうほど次第に薄くなるように段差形状を有し得る。前記スウェリング吸収パッド１２に形成された段差構造は、図２～図７に示したように一つが備えられる場合があり、図８に示したように複数個が備えられることもある。

【0037】

図９を参照すると、図２～図８とは異なり、前記一対のスウェリング吸収パッド１２は各々、ベースプレート２１及びカバープレート２２と対向する面が、ベースプレート２１及びカバープレート２２と全体的に接触するように湾曲した形状を有し得る。

【0038】

上述したように、本発明の一実施例によるバッテリーモジュール１は、反り形状を有するベースプレート２１及びカバープレート２２を備え、かつ選択的にベースプレート２１及びカバープレート２２と対応する形状を有するスウェリング吸収パッド１２を備えることで、スウェリング発生時にバッテリーセル１１の全体面積にかけて均一な圧力が加えられるようにすることができる。

【0039】

次は、図１０～図１４を参照して本発明の他の実施例によるバッテリーモジュール１を説明する。本発明の他の実施例によるバッテリーモジュール１は、前述した実施例によるバッテリーモジュール１と比較して連結体２３に延伸部２３ａが備えられることを除いては前述した実施例によるバッテリーモジュール１の特徴をそのまま含み得る。これによって、本発明の他の実施例によるバッテリーモジュール１を説明するに際し、連結体２３を中心にして説明し、前述した実施例と重複する説明は省略する。

【0040】

図１０～図１４を参照すると、前記連結体２３は、周辺領域よりも延伸率が相対的に高い延伸部２３ａを備える。前記延伸部２３ａは、図１０～図１２に示したように、周辺領域よりも延伸率が相対的に高い金属からなる領域であり得る。これとは異なり、前記延伸部２３ａは、図１３及び図１４に示したように、周辺領域よりも厚さが薄く形成された領域であり得る。

【0041】

前記延伸部２３ａは、スウェリングによる圧力によってベースプレート２１が下方へ力を受け、カバープレート２２が上方へ力を受けることで、連結体２３に一定の水準が超える引張力が加えられたとき、微細に伸長し得る。このような延伸部２３ａの伸長によって、バッテリーセル１１に加えられる圧力が非常に大きくなることを防止できる。前記延伸部２３ａをなす金属材質及び／または延伸部２３ａの厚さは、バッテリーセル１１のスウェリングによる加圧力の大きさなどを考慮して適切に選択し得る。

【0042】

上述したように、本発明の他の実施例によるバッテリーモジュール１は、スウェリングによる加圧力がバッテリーセル１１の全体面積にかけて均一に作用可能な構造を有し、かつ一定の水準以上の伸長力が加えられたときに連結体２３が微細に伸長可能な構造を有する。これによって、本発明の他の実施例によるバッテリーモジュール１は、バッテリーセル１１に非常に大きい圧力が加えられてバッテリーセル１１が損傷することを防止できる。

【0043】

図１５を参照すると、本発明の一実施例によるバッテリーパック３は、少なくとも一つの本発明によるバッテリーモジュール１を含む。前記バッテリーパック３は、バッテリーモジュール１がパックハウジング２に収容された形態を有し得る。

【0044】

一方、図１６を参照すると、本発明の一実施例による自動車４は、上述したような本発明の一実施例によるバッテリーパック３を含む。前記自動車４は、例えば、バッテリーパック３から電力を受けて動作する電気自動車であり得る。

【0045】

以上、本発明を限定された実施例と図面によって説明したが、本発明はこれに限定されず、本発明が属する技術分野におけり通常の知識を持つ者によって本発明の技術思想と特許請求の範囲の均等範囲内で多様な修正及び変形が可能であることは言うまでもない。

【符号の説明】

【0046】

１ バッテリーモジュール
２ パックハウジング
３ バッテリーパック
４ 自動車
１０ セル積層体
１１ バッテリーセル
１２ スウェリング吸収パッド
２０ モジュールハウジング
２１ ベースプレート
２２ カバープレート
２３ 連結体
２３ａ 延伸部

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】

【図13】

【図14】

【図15】

【図16】