(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】アプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G09B 29/00 20060101AFI20240826BHJP
G06F 3/04842 20220101ALI20240826BHJP
【FI】
G09B29/00 F
G06F3/04842
(21)【出願番号】P 2023000531
(22)【出願日】2023-01-05
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】500257300
【氏名又は名称】LINEヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100154852
【氏名又は名称】酒井 太一
(74)【代理人】
【識別番号】100181124
【氏名又は名称】沖田 壮男
(74)【代理人】
【識別番号】100194087
【氏名又は名称】渡辺 伸一
(72)【発明者】
【氏名】高澤 省吾
【審査官】田中 洋行
(56)【参考文献】
【文献】特開2008-070377(JP,A)
【文献】特開2015-141268(JP,A)
【文献】特開2003-247841(JP,A)
【文献】特開2017-191205(JP,A)
【文献】特開2021-036206(JP,A)
【文献】特開2013-148409(JP,A)
【文献】特開2002-140333(JP,A)
【文献】国際公開第2016/117010(WO,A1)
【文献】特開2015-125026(JP,A)
【文献】特開2009-128866(JP,A)
【文献】特開2004-287807(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09B 23/00-29/14
G06F 3/01
G06F 3/048-3/04895
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末装置に、POI(Point of Interest)に関するPOI情報を表示させるためのアプリケーションプログラムであって、
前記POI情報の表示に関するタスクであって、アクティブ状態または非アクティブ状態のいずれかの状態に管理されるタスクを管理させ、
前記管理されているタスクを一覧表示するマルチタスク画面を表示させ、
前記マルチタスク画面に一覧表示されたタスクの中から複数のタスクを選択する第1操作を受け付けさせ、
前記マルチタスク画面において前記複数のタスクが選択された場合に第2操作を受け付けさせ、
前記第1操作によって選択された複数のタスクにおいて注目されている複数の注目POIのPOI情報を
地図上に表示させるとともに、前記POI情報に含まれる項目ごとに比較可能な態様で表示する比較画面を生成させ、
前記地図が表示された状態で前記第2操作を受け付けさせ、
生成された前記比較画面を
前記第2操作に応じて表示させる
ものであり、
前記地図上に表示された前記複数の注目POIに対する選択操作を受け付けさせ、
前記選択操作に応じて、前記比較画面に表示された複数の前記POI情報のうち前記選択操作によって選択された注目POIについて、前記比較画面におけるPOI情報の表示位置を固定させる、
アプリケーションプログラム。
【請求項2】
前記第2操作は、前記
端末装置の画面下部から画面上部に向けたスワイプ操作である、
請求項
1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項3】
前記端末装置に、
前記比較画面に表示される複数の前記POI情報の配置を、対応する前記複数の注目POIの位置に基づいて決定させる、
請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項4】
前記端末装置に、
前記比較画面に表示される複数の前記POI情報の配置を、対応する前記複数の注目POIに対する評価に基づいて決定させる、
請求項1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項5】
前記選択操作は、前記地図上に表示されたいずれかのPOIを長押しまたはタップによって選択する操作である、
請求項
1に記載のアプリケーションプログラム。
【請求項6】
請求項1から
5のいずれか一項に記載のアプリケーションプログラムと、
前記アプリケーションプログラムに、前記注目POIに関するPOI情報を提供する情報処理装置と、
を備える情報処理システム。
【請求項7】
端末装置が、アプリケーションプログラムを実行することによりPOI(Point of Interest)に関するPOI情報を表示する情報処理方法であって、
前記POI情報の表示に関するタスクであって、アクティブ状態または非アクティブ状態のいずれかの状態に管理されるタスクを管理し、
前記管理されているタスクを一覧表示するマルチタスク画面を表示し、
前記マルチタスク画面に一覧表示されたタスクの中から複数のタスクを選択する第1操作を受け付け、
前記マルチタスク画面において前記複数のタスクが選択された場合に第2操作を受け付け、
前記第1操作によって選択された複数のタスクにおいて注目されている複数の注目POIのPOI情報を
地図上に表示するとともに、前記POI情報に含まれる項目ごとに比較可能な態様で表示する比較画面を生成し、
前記地図が表示された状態で前記第2操作を受け付け、
生成した前記比較画面を
前記第2操作に応じて表示
するものであり、
前記地図上に表示された前記複数の注目POIに対する選択操作を受け付け、
前記選択操作に応じて、前記比較画面に表示された複数の前記POI情報のうち前記選択操作によって選択された注目POIについて、前記比較画面におけるPOI情報の表示位置を固定する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車載情報装置において、子画面表示のアプリケーションの切り替えや、全画面と子画面との間の切り替えを簡便に行えるようにする技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、ユーザはアプリケーションの複数のタスクで扱われているPOIについて情報を比較することが難しい場合があった。
【0005】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、アプリケーションの複数のタスクで扱われているPOIについてより容易に情報を比較することができるアプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、端末装置に、POI(Point of Interest)に関するPOI情報を表示させるためのアプリケーションプログラムであって、前記POI情報の表示に関するタスクを管理させ、前記端末装置において管理されているタスクの中から複数のタスクを選択する第1操作を受け付けさせ、前記第1操作によって選択された複数のタスクにおいて注目されている複数の注目POIのPOI情報を、前記POI情報に含まれる項目ごとに比較可能な態様で表示する比較画面を生成させ、生成された前記比較画面を前記端末装置の表示部に表示させる、アプリケーションプログラムである。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様によれば、ユーザはアプリケーションの複数のタスクで扱われているPOIについて情報を容易に比較することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】情報処理システム1の全体構成を示す図である。
【
図3】情報処理システム1における地図コンテンツ配信の基本的な処理の流れを示すシーケンス図である。
【
図4】第1態様の比較画面の一例を示す第1の図である。
【
図5】第1態様の比較画面の一例を示す第2の図である。
【
図6】ユーザがPOI情報を比較タブTAB1の表示範囲内に固定するPOIを選択する操作の一例として長押し操作を示す図である。
【
図7】いずれかのPOI情報が固定された比較タブTAB1に対して横スクロール操作が行われた場合における地図アプリ271の動作例を示す図である。
【
図8】固定対象のPOIをタップ操作によって指定するようにした例を示す図である。
【
図9】ユーザが地図アプリ271によって管理されるタスク群にアクセスするために提供されるユーザインターフェースの一例としてマルチタスク画面を示す図である。
【
図10】マルチタスク画面M1においてタスク画像T1およびT2が選択された場合に表示される第2態様の比較画面の一例として比較タブT2を示す図である。
【
図12】第2比較タブの内容の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照し、本発明のアプリケーションプログラム、情報処理システム、および情報処理方法の実施形態について説明する。説明の便宜上、アプリケーションプログラムは、地図上のPOI(Point of Interest)に関する情報を表示する地図アプリであるとして説明するが、地図上のPOIに関する情報を扱うアプリケーションであれば地図アプリ以外でも構わない。例えば、アプリケーションプログラムは、現在地から目的地までの経路を示すナビアプリであってもよい。
【0010】
<1.システム構成>
図1は、情報処理システム1の全体構成を示す図である。情報処理システム1は、情報処理装置100と、端末装置200とを備える。情報処理装置100および端末装置200は、ネットワークNWを介して通信する。ネットワークNWは、例えば、WAN(Wide Area Network)やLAN(Local Area Network)、インターネット、プロバイダ装置、無線基地局、専用回線などのうち一部または全部を含む。
図1では、説明の便宜上、端末装置200と情報処理装置100とが独立して示されているが、以下で説明する情報処理装置100の機能の一部は、端末装置200が有してもよい。
【0011】
端末装置200は、ユーザによって使用される、スマートフォンなどの携帯電話やタブレット端末などである。端末装置200では、ユーザ操作により情報処理装置100と連携する地図アプリ271(後述)が起動される。なお、
図1においては、1つの端末装置200のみが示されているが、複数の端末装置200がネットワークNWに接続されてよい。
【0012】
情報処理装置100は、端末装置200に地図上のPOIの詳細を示すPOI情報を提供するコンピュータである。情報処理装置100は、通信部110と、コンテンツ配信部120と、記憶部170とを備える。
【0013】
通信部110は、ネットワークNWに接続するための通信インターフェースである。通信部110は、例えばネットワークインターフェースカードである。
【0014】
コンテンツ配信部120は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのハードウェアプロセッサがプログラム(ソフトウェア)を実行することにより実現される。コンテンツ配信部120は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、GPU(Graphics Processing Unit)などのハードウェア(回路部;circuitryを含む)によって実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアの協働によって実現されてもよい。プログラムは、予めHDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリなどの記憶装置(非一過性の記憶媒体を備える記憶装置)に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROMなどの着脱可能な記憶媒体(非一過性の記憶媒体)に格納されており、記憶媒体がドライブ装置に装着されることで記憶装置にインストールされてもよい。
【0015】
記憶部170は、HDDやフラッシュメモリ、RAM(Random Access Memory)などである。記憶部170は、情報処理装置100がネットワークNWを介してアクセス可能なNAS(Network Attached Storage)装置であってもよい。記憶部170には、地図情報171や、POI情報172などの情報が格納される。地図情報171およびPOI情報172は、地図コンテンツの生成に使用される情報である。詳細は後述する。
【0016】
端末装置200は、通信部210と、表示部220と、操作部230と、測位部240と、制御部250と、記憶部270とを備える。通信部210は、ネットワークNWに接続された無線基地局と無線通信を行う無線通信モジュールである。表示部220は、液晶表示装置などの表示装置である。操作部230は、ユーザからの操作指示を受け付ける装置である。なお、表示部220および操作部230は、タッチパネルディスプレイとして構成されてもよい。
【0017】
測位部240は、例えばGPS(Global Positioning System)受信機である。測位部240は、衛星から受信した電波に基づく測位を行って、端末装置200の位置(すなわちユーザの位置)を特定する。また、端末装置200は、通信部210が通信可能な無線基地局の位置から端末装置200の位置を推定してもよい。
【0018】
制御部250は、CPU等のプロセッサが、記憶部270に記憶されたアプリケーションプログラムを実行することで実現される。なお、制御部250は、プロセッサがプログラムを実行するのと同様の機能を有するLSI、ASIC、およびFPGA等のハードウェアにより実現されてもよいし、ソフトウェアとハードウェアが協働することで実現されてもよい。
【0019】
記憶部270は、例えば、RAMやROM、HDD、フラッシュメモリ、またはこれらのうち複数が組み合わされたハイブリッド型記憶装置などにより実現される。記憶部270には、地図アプリ271、タスク画像272、およびタスク管理テーブル273などの情報が格納される。これらの情報の詳細については後述する。
【0020】
端末装置200は、定期的に(例えば数[sec]おきに)、測位部240によって特定された端末装置200の位置を現在地情報として情報処理装置100に送信する。また、端末装置200は、ユーザにより設定されたPOIの検索条件を情報処理装置100に送信し、情報処理装置100から当該検索条件による検索結果を取得する。
【0021】
図1において、情報処理装置100は、端末装置200からのリクエストに応じて地図コンテンツを端末装置200に表示させるためのデータ(以下「地図コンテンツデータ」という。)を生成して端末装置200に送信する。地図コンテンツデータは、端末装置200の地図アプリ271によって使用されるデータであり、地図アプリ271は地図コンテンツデータを用いて端末装置200に地図コンテンツを表示する。地図コンテンツは、特定エリアの地図上にPOI情報を表示するコンテンツである。特定エリアは、地図コンテンツとして表示されるエリアである。特定エリアは、ユーザが指定した特定の地点や施設などを含むように設定されてもよいし、端末装置200の現在位置に応じて変化する可変のエリアであってもよい。情報処理装置100は、端末装置200からのリクエストを解釈することで特定エリアを認識し、記憶部170に予め記憶されている地図情報171やPOI情報172などの情報を用いて特定エリアに関する地図コンテンツデータを生成する。
【0022】
図2は、地図コンテンツの表示例を示す図である。
図2の表示例は、地図画面G21でPOIが選択されたことに応じて、選択されたPOIに関するPOI情報を表示する詳細画面G22に遷移する地図コンテンツの例である。地図画面G21の例において、アイコンP21は端末装置200の現在位置を表し、アイコンC21~C24はPOIの一例である。地図画面G21に表示されるPOIは、利用者が指定した特定のPOIであってもよいし、利用者が指定する検索条件に合致した1つ以上のPOIであってもよい。このような地図コンテンツの表示は、例えば、地図アプリ271が、利用者によるPOIの選択操作を受け付け、選択されたPOIの識別情報を情報処理装置100に送信し、情報処理装置100が受信された識別情報により認識されるPOIについてのPOI情報をPOI情報172から抽出して特定エリアを含む部分地図情報とともに端末装置200に送信することにより実現され得る。
【0023】
<2.情報処理システムの処理>
図3は、情報処理システム1における地図コンテンツ配信の基本的な処理の流れを示すシーケンス図である。まず、端末装置200の制御部250がユーザ操作に応じて地図アプリ271を起動する(S1)。起動直後の地図アプリ271は、情報処理装置100に対して初期の地図コンテンツを表示させるための地図コンテンツデータを要求し(S2)、この要求に応じて情報処理装置100のコンテンツ配信部120が初期の地図コンテンツデータを生成し(S3)、生成した地図コンテンツデータを端末装置200に送信する(S4)。地図アプリ271は、情報処理装置100から受信された地図コンテンツデータをもとに、初期の地図コンテンツを表示部220に表示させる(S5)。
【0024】
なお、初期の地図コンテンツには、表示対象エリアの初期値についてのコンテンツが表示されてもよい。表示対象エリアの初期値は、端末装置200の現在位置や予め設定された特定地点の位置情報をもとに自動的に設定されてもよいし、前回の地図アプリ271使用時(前回使用時)における地図コンテンツの表示対象エリアが引き継がれてもよい。また、初期の地図コンテンツには、POIは表示されなくてもよいし、前回使用時に表示されていたPOIが表示されてもよいし、前回使用時の検索条件に合致するPOIが表示されてもよい。
【0025】
続いて、操作部230が、地図アプリ271に対するユーザ操作を受け付ける(S6)。例えば、操作部230は、表示対象エリアを変更する操作や、POIの検索条件を指定または変更する操作などを受け付ける。地図アプリ271は、操作部230を介して入力されたユーザ操作の内容に応じて、情報処理装置100に地図コンテンツデータの更新要求を送信する(S7)。この要求に応じて情報処理装置100では、コンテンツ配信部120が地図コンテンツの更新データを生成し(S8)、生成した更新データを端末装置200に送信する(S9)。地図アプリ271は、情報処理装置100から受信された更新データをもとに地図コンテンツの表示を更新する(S10)。
【0026】
例えば、表示対象エリアの変更操作(例えば地図のスワイプ操作など)が行われた場合、地図アプリ271は地図コンテンツに表示される地図の範囲を変更する。また、例えば、POIの検索条件が指定(または変更)された場合には、表示対象エリアにおいて、指定(または変更)された検索条件に合致するPOIを特定して地図上に表示させる。POIの表示は、POIを示す画像の表示であってもよいし、POI情報の表示を伴うものであってもよい。このほか、地図アプリ271は、端末装置200の移動に応じて表示対象エリアを随時変更しながら随時更新データを取得することにより、地図コンテンツの表示内容を端末装置200の移動に応じて随時更新してもよい。
【0027】
このように、起動後の地図アプリ271が、ステップS6~S10を繰り返し実行することにより、端末装置200は、表示対象エリアの変更や、POIの検索条件の変更などの操作を随時受け付けて、その変更内容に応じた更新データを情報処理装置100から随時取得することにより、地図コンテンツの表示内容を随時更新していくことができるものである。
【0028】
本実施形態の情報処理システム1は、上述のような地図コンテンツをユーザに提供するものであり、さらに、地図コンテンツの地図上に表示されるPOIに関するPOI情報を複数のPOI間で容易に比較することができるようにするためのユーザインターフェース(以下「比較画面」という。)を提供することができるものである。例えば、POI情報の比較画面は、情報処理装置100のコンテンツ配信部120が比較画面を含む地図コンテンツデータを生成して端末装置200に送信することによって実現される。また、例えば、POI情報の比較画面は、端末装置200の地図アプリ271のプログラムに組み込まれることによって実現され得る。POI情報の比較画面は、以下に説明する態様の比較画面を表示することができるものであれば、いずれの方法によって、または両者の組み合わせによって実現されてもよい。
【0029】
以下では、POI情報の比較画面の構成例として、同じ地図上に表示された複数のPOI同士でPOI情報を比較する第1態様の比較画面と、複数のタスク間で各タスクによって管理されている複数のPOI同士でPOI情報を比較する第2態様の比較画面とについて説明する。
【0030】
<3.第1態様の比較画面>
図4および
図5は、第1態様の比較画面の一例として比較タブを示す図である。上述のとおり、第1態様の比較画面は、同じ地図上に表示された複数のPOI同士でPOI情報を比較するためのユーザインターフェースである。
図4の例は、同じ第1地
図MAP1上に表示された4つのPOI41~POI44のPOI情報の比較画面として第1比較タブTAB4を示すものである。4つのPOIは、ユーザが指定したものであってもよいし、ユーザが指定したPOI検索条件に合致したものであってもよい。
【0031】
この例における第1比較タブTAB4は、上述の4つのPOIのうち、POI41およびPOI42のPOI情報INF41およびINF42が同じ項目で対応づけられて左右に並べられたものである。表示例G41は、第1比較タブTAB4の表示方法の一例として、第1地
図MAP1を表示中の表示部220の画面下部から第1比較タブTAB4が引き出された様子を示している。この場合、地図アプリ271は、第1地
図MAP1において複数のPOIが表示されている状況において、操作部230により画面下部から上方に向けたスワイプ操作が入力されたことを検知して第1比較タブTAB4を表示させるように構成されてもよい。
【0032】
例えば、地図アプリ271は、第1地
図MAP1におけるPOI41~POI44の表示に際して情報処理装置100から取得した各POIのPOI情報INF41~INF44を端末装置200内に保持しておき、第1比較タブTAB4の表示操作が入力されたことに応じて、端末装置200内に保持しているPOI情報をもとに第1比較タブTAB4を生成してもよい。また、第1比較タブTAB4の生成は、第1地
図MAP1にPOI41~POI44を表示した際に実行され、第1比較タブTAB4の表示操作が入力される以前に予め生成されていてもよい。
【0033】
また、地図アプリ271は、第1比較タブTAB4の表示操作が入力されたことに応じて、第1地
図MAP1に表示しているPOI41~POI44の識別情報を情報処理装置100に送信することにより、情報処理装置100に対して第1比較タブTAB4の生成を要求してもよい。この場合、情報処理装置100では、コンテンツ配信部120が第1比較タブTAB4の生成要求に応じて、端末装置200側で第1比較タブTAB4を表示させるためのデータ(以下「比較タブデータ」という。)を生成して端末装置200に送信する。端末装置200では、地図アプリ271が情報処理装置100から受信された比較タブデータをもとに表示部220に第1比較タブTAB4を表示させてもよい。
【0034】
このように、第1比較タブTAB4の生成は、端末装置200で動作する地図アプリ271によって行われてもよいし、情報処理装置100のコンテンツ配信部120によって行われてもよい。以下では簡単のため、同様の第1比較タブの表示処理について、端末装置200の地図アプリ271が第1比較タブを生成する場合を想定して説明するが、以下の第1比較タブ(および後述の第2比較タブ)の表示処理においても、ここでの説明と同様に、第1比較タブ(および第2比較タブ)の生成は情報処理装置100で実施されてよいものである。
【0035】
表示例G42およびG43は、表示例G41において画面下部から引き出された第1比較タブTAB4が画面上部まで引き上げられた状態を表している。第1比較タブTAB4の表示は、全体が必ずしも端末装置200の表示部220の画面サイズに収まるものである必要はない。例えば、第1比較タブTAB4は、表示例G42およびG43のように、縦スクロール可能に構成され、縦スクロールによって所望の項目の比較情報を表示できるように構成されてもよい。表示例G42およびG43における第1比較タブTAB4は、POI41およびPOI42について、項目が同じPOI情報同士を左右に並べて表示した例である。この例では、画像IM、基本情報BI、クチコミランキングCR、ルート情報RI、概要情報OV、クチコミへのアクセスリンクCLについて比較表示がなされている。なお、第1比較タブTAB4には、表示例G42およびG43に示されるように、第1地
図MAP1の表示に戻るための地図表示ボタンB1が表示されてもよい。
【0036】
なお、ここでいうクチコミランキングCRとは、POIを不特定多数のユーザが投票により評価した結果をランキング表示したものである。表示例G42は、POI41の評価結果の第1位が「穴場スポット」、第2位が「にぎやかな雰囲気」であり、POI42の評価結果の第1位が「にぎやかな雰囲気」、第2位が「穴場スポット」である場合の例である。このように、クチコミランキングCRは、POIごとの評価結果をランキング表示したものであってもよいし、全POIでの評価結果をランキング表示したものであってもよい。また、第1比較タブTAB4の縦スクロールにおいて、POI情報の一部の項目は、見出しとして、スクロールしないように固定されてもよい。表示例G43は、基本情報BIが見出しとして固定された場合を示している。
【0037】
また、
図5に示されるように、第1比較タブTAB5は、縦スクロールに加えて、横スクロール可能に構成され、横スクロールによって所望のPOI同士の情報を並べて表示することができるように構成されてもよい。
図5は、第1比較タブTAB5が第1地
図MAP1上に表示された全てのPOI51~POI54のPOI情報INF51~INF54を含み、そのうちのPOI情報INF51およびINF52の表示が表示範囲内に位置している状態を表している。
図5は、各項目が縦長に配置されるPOI情報のうち縦方向の全範囲を模式的に示したものであるが実際に画面上に表示されるのは表示部220の画面範囲Dの内部に収まる情報である。
図5の状態において、ユーザは、第1比較タブTAB5を左側に横スクロールすることにより、POI情報INF53またはINF54が表示画面の範囲Dの内部に移動させることができる。なお、地図アプリ271は、表示画面の範囲Dの内部に特定のPOI情報を固定して表示するように構成されてもよい。この場合、第1比較タブTAB5は、固定されたPOI情報の隣に表示される比較対象のPOI情報を、横スクロール操作によって変更することができるように構成されてもよい。
【0038】
図6は、ユーザがPOI情報を第1比較タブTAB6の表示範囲内に固定するPOIを選択する操作の一例として長押し操作を示す図である。
図6の表示例G61は、第1比較タブTAB6が左から順にPOI情報INF61およびINF62を表示している状態を表している。POI情報INF61はPOI61のPOI情報であり、POI情報INF62はPOI62のPOI情報である。この状態で、第1地
図MAP1においてPOI62を長押しする操作が入力された場合、地図アプリ271は、選択されたPOI62のPOI情報INF62を第1比較タブTAB6の所定位置に固定する。表示例G62は、固定対象として選択されたPOI62のPOI情報INF62が第1比較タブTAB6の左端に固定された状態を表している。その結果、表示例G62では、POI情報INF61が、固定されたPOI情報INF62の右側に表示された状態となっている。なお、地図アプリ271は、第1比較タブTAB6にPOI情報が固定されているPOIについて、第1地
図MAP1において強調表示を行うように構成されてもよい。
【0039】
なお、第1比較タブTAB6において表示部220の画面範囲内には必ずしも全てのPOI情報が表示されず、一部のPOIについてはPOI情報が画面範囲外で非表示状態となる場合があり、この場合、第1比較タブTAB6は、非表示状態のPOI情報が横スクロール操作によって表示範囲内に移動させられるように構成されてもよいことは上述したとおりであるが(
図5参照)、このような表示制御は、
図6の例のように、いずれかのPOIについてPOI情報の表示が第1比較タブTAB6に固定された場合に適用されてもよい。
【0040】
図7は、いずれかのPOI情報が固定された第1比較タブTAB7に対して横スクロール操作が行われた場合における地図アプリ271の動作例を示す図である。表示例G71は、第1比較タブTAB7にPOI情報INF71およびINF72が表示された状態であって、POI情報INF71の表示が固定された状態を表している。この状態において、非固定のPOI情報INF72の右隣には非表示状態のPOI情報が存在し得る。そして、表示例G71の状態において、POI情報INF72を左側に送るスワイプ操作が行われた場合、地図アプリ271はPOI情報INF72の右隣に配置された非表示状態のPOI情報を表示範囲内に移動させる。表示例G72は、スワイプ操作により、第1比較タブTAB7において、POI情報INF72に代えてPOI情報INF73が表示範囲内に移動された状態を表している。なお、スワイプ操作はスクロール操作の一例であるがこれに限定されない。例えば、スクロール操作は、スクロールバーの操作によって実現されてもよい。
【0041】
このように所望のPOIについてPOI情報の表示を固定することができることにより、ユーザは地図上で注目するPOIとその他のPOIについて、POI情報を容易に比較することが可能となる。また、第1比較タブにおいて、固定されていないPOI情報をスクロール操作によって切り替えることができることにより、ユーザは固定したPOI情報に対して、比較対象のPOI情報を容易に切り替えることが可能となる。このように、本実施形態における第1態様の比較画面によれば、ユーザは地図上の複数のPOIについて容易に情報を比較することができる。
【0042】
なお、第1比較タブにおけるPOI情報の固定表示は、固定対象の選択操作と同様の長押し操作によって解除されてもよい。また、固定する対象のPOIを選択する操作(以下「固定操作」という。)は、長押し以外の操作によって実現されてもよい。また、固定されたPOI情報に対して、比較表示の対象となるPOI情報を選択する操作も、長押しやその他の選択操作によって実現されてもよい。例えば、或るPOI情報が固定表示された状態における他のPOIの長押しは、当該POIのPOI情報を比較表示の対象とする操作と解釈されてもよい。
【0043】
また、例えば、
図8は、比較表示の対象とするPOI情報を、第1地
図MAP1における対応POIのタップ操作によって指定するようにした例を示す図である。図中の破線矢印は、第1地
図MAP1上のPOIと、第1比較タブTAB8に表示されるPOI情報との対応関係を表している。表示例G81は、固定されたPOI情報INF81に対する比較表示の対象としてPOI情報INF82が表示された状態を表している。この状態において、第1地
図MAP1に表示されたPOI83がタップ操作により選択されると、地図アプリ271は、第1比較タブTAB8に対して右方向または左方向への横スクロールを発生させることにより、選択されたPOI83のPOI情報INF83を比較表示の対象としてPOI情報INF81の右隣に表示させる。
【0044】
また、地図アプリ271は、第1比較タブにおいてPOI情報の表示が固定されているPOIについて、第1地
図MAP1上で強調表示を行ってもよい。また、地図アプリ271は、固定対象のPOIが複数選択された場合、選択された複数のPOIについてPOI情報の表示を第1比較タブに固定してもよい。また、地図アプリ271は、第1比較タブの表示において、3つ以上のPOI情報を同時に表示するように構成されてもよい。また、地図アプリ271は、所定の操作が行われたことに応じて第1比較タブに同時に表示するPOI情報の数を変更してもよい。また、地図アプリ271は、上記所定操作により指定された数のPOI情報を第1比較タブに同時に表示するように構成されてもよい。
【0045】
<4.第2態様の比較画面>
第2態様の比較画面は、複数のタスク間で各タスクによって管理されている複数のPOI同士でPOI情報を比較するためのユーザインターフェースである。ここでいうタスクとは、地図コンテンツを異なるインスタンス(実体)として管理する際の単位を意味するものである。例えば、タスクは、端末装置200において発生する、情報処理装置100に対する地図コンテンツの提供要求ごとに管理される。タスクは、特定の種類の地図コンテンツを要求するものに限定されない。例えば、タスクは、指定したPOIについてのPOI情報を要求するものであってもよいし、指定した条件に合致するPOIの検索結果を要求するものであってもよいし、指定したPOIに関する経路情報を要求するものであってもよい。第2態様の比較画面は、地図アプリ271が複数のタスクごとにPOI情報を管理する機能(以下「マルチタスク」という。)を有する場合に、タスクごとに管理されるPOI情報を複数のタスク間で比較することを可能にするユーザインターフェースを提供するものである。
【0046】
図9は、ユーザが地図アプリ271によって管理されるタスク群にアクセスするために提供されるユーザインターフェースの一例としてマルチタスク画面を示す図である。マルチタスク画面M1は、地図アプリ271が管理するタスクの一覧を選択可能に表示する画面である。マルチタスク画面M1は、地図アプリ271に対して所定の操作が行われることによって表示部220に表示される。
【0047】
例えば、マルチタスク画面M1には、管理中のタスクについて各タスクの概略を示す画像(以下「タスク画像」という。)が一覧表示される。
図9は、第1~第6のタスク#1~#6のタスク画像T1~T6を含むマルチタスク画面M1の例である。マルチタスク画面M1において、地図アプリ271は、画像解像度を適宜変更してタスク画像を表示してもよい。マルチタスク画面M1は、全タスクのタスク画像を同時に画面範囲内に表示するものであってもよいし、一部のタスク画像を画面範囲内に表示し、スクロール操作によって他のタスク画像を表示するように構成されてもよい。地図アプリ271は、一覧表示されたタスク画像の中からいずれか1つのタスクが選択された場合、選択されたタスクをユーザが操作可能なアクティブ状態に遷移させ、他のタスクを非アクティブ状態として管理する。一般には、アクティブ状態のタスクはフォアグラウンドで実行され、非アクティブ状態のタスクはバックグラウンドで実行または休止されるものである。
【0048】
第2態様の比較画面は、このようなマルチタスク機能によって管理されるタスク間で、各タスクが管理するPOI情報の比較を可能にするために提供されるものである。例えば、地図アプリ271は、マルチタスク画面M1において複数のタスクが選択されたことに応じて第2態様の比較画面を表示するように構成されてもよい。
【0049】
図10は、マルチタスク画面において或る2つのタスク画像が選択された場合に表示される第2態様の比較画面の一例として第2比較タブTAB10を示す図である。ここで、選択された2つのタスクのうち、一方には、注目するPOIとしてPOI101およびPOI102が対応づけられ、他方には、注目するPOIとしてPOI103およびPOI104が対応付けられているものとする。
図10は、これらのPOI101~POI104についてPOI情報を比較表示する第2比較タブTAB10を示すものである。
図10の例では、これらの注目POIのうち、POI103およびPOI102のPOI情報INF103およびINF102が第2比較タブTAB10の表示範囲内に表示された状態を表している。第2比較タブTAB10は、第1比較タブと同様のユーザ操作(縦スクロール、横スクロール、POI情報の固定、または固定解除などの操作)を可能とするように構成されてよい。第1地
図MAP1があるタスクに閉じた注目POIを表示するものであったのに対して、第2地
図MAP2は複数のタスクの注目POIを表示するものである。
【0050】
地図アプリ271は、マルチタスク画面において複数のタスクが選択された場合、選択されたタスクに係る複数の注目POIを地図上に表示させてもよい。
図10は、第2比較タブTAB10とともに、選択された2つのタスクで注目されているPOIを第2地
図MAP2で表示するようにした例である。第2比較タブTAB10は、第1比較タブの場合と同様に、画面下部から画面上部に向けたスワイプ操作に応じて表示されてもよい。また、第2比較タブTAB10の表示に際し、第2地
図MAP2の表示は必須ではない。地図アプリ271は、マルチタスク画面において複数のタスク画像が選択されたことに応じてマルチタスク画面から直接第2比較タブTAB10に画面遷移させてもよいし、マルチタスク画面において複数のタスク画像が選択された状態で上記のスワイプ操作を受け付けて第2比較タブTAB10を表示させてもよい。
【0051】
このような第2比較タブを表示するためには、少なくとも各タスクについて比較表示の対象となり得るPOI情報が管理される必要がある。このため、地図アプリ271は、実行中のタスクの状態に応じて、各タスクで注目されているPOIの管理情報(以下「タスク管理情報」という。)を更新する機能を有する。なお、ここでいう実行中のタスクとは、アクティブ状態のタスクと非アクティブ状態のタスクとの両方を指すものであって、アクティブ状態またはアクティブ状態に遷移可能な状態に管理されているタスクである。
【0052】
図11は、タスク管理情報の一例を示す図である。例えば、タスク管理情報は、実行中の各タスクに一意に割り当てられるタスクIDに、実行状態と、タスク画像IDと、タスク状態とが対応づけられたタスク管理テーブル273によって管理される。実行状態は、実行中のタスクの管理状態を表すものである。ここでは、例えば、各タスクは、アクティブまたは非アクティブのいずれかの状態で管理されるものとする。タスク画像IDは、タスク画像の識別情報である。地図アプリ271は、タスク画像IDをもとにしてタスク画像の実体にアクセスすることができる。タスク画像IDは、タスク画像にアクセスするためのパス情報であってもよい。
【0053】
タスク状態は、各タスクにおける地図コンテンツの動作状態を示す情報である。例えば、タスク状態には、地図の表示範囲や、注目POIの識別情報(POI_ID)、選択状態、比較タブの内容、比較タブの表示状態などの情報が含まれる。なお、ここでいう注目POIとは、各タスクにおいてユーザの操作を伴って特定されたPOIを意味するものである。例えば、ユーザが地図上で指定した特定のPOIや、ユーザが指定した検索条件で抽出されたPOIなどが注目POIである。一方、単に地図の一部として表示される建物や道路などの構造物は注目POIではない。
【0054】
また、タスク状態は、これらの情報そのものであってもよいし、地図コンテンツの動作状態を保存したメモリ領域のアドレス情報であってもよい。地図アプリ271は、タスク状態を参照してタスクの動作状態を復元することにより、指定されたタスクの実行状態をアクティブ状態に遷移させることができる。また、地図アプリ271は、タスク状態を参照することにより、各タスクにおける注目POIを認識することができる。
【0055】
このようなタスク管理テーブル273により各タスクの状態管理が行われることにより、地図アプリ271は、マルチタスク画面M1において複数のタスクが指定された場合に、各タスクの注目POIのPOI情報を共通の項目で対応付けることにより第2比較タブを表示することができる。
【0056】
図12は、第2比較タブの内容の一例を示す図である。
図12の例は、各POI情報の同じ項目を同じ行で表現する比較テーブルTBLの態様で第2比較タブの内容を表したものであるが、端末装置200の表示部220には、図示された比較テーブルTBLのうち表示部220の画面範囲に収まる範囲の情報が表示されるものである。なお、一部の注目POIで非共通項目が存在する場合、地図アプリ271は、
図12に示されるように、非共通項目を有しない注目POIについては当該項目をブランクや“-”で表示するようにしてもよい。また、これとは逆に、地図アプリ271は、共通項目のみを比較表示し、非共通項目を表示しないように構成されてもよい。また、地図アプリ271は、非共通項目の表示または非表示を、ユーザが設定や所定の操作を行うことによって変更できるように構成されてもよい。
【0057】
以上のように、端末装置200で動作する地図アプリ271が情報処理装置100と協働して第1比較タブまたは第2比較タブを表示することにより、地図上の複数のPOIについてより容易に情報を比較することが可能となる。
【0058】
<変形例>
比較タブにおけるPOI情報の配置の順序は、端末装置200の現在位置と当該POIとの位置関係に基づいて決定されてもよい。例えば、
図5の場合、POI51~POI54は、POI51、POI54、POI53、POI52の順に端末装置200の現在位置P51に近いので、この場合、地図アプリ271は、比較タブにおいて、左からPOI51、POI54、POI53、POI52の順にそれぞれのPOI情報を表示させるように構成されてもよい。
【0059】
また、このような表示順序の決定方法は、いずれかのPOI情報の表示が比較タブに固定されている場合に適用されてもよい。例えば、上記の例において、POI51のPOI情報INF51が固定された場合、その他の注目POI52、POI53、POI54のPOI情報が端末装置200の現在位置P51から近い順(POI54、POI53、POI52の順)でPOI情報INF51の右側に配置されてもよい。
【0060】
また、いずれかのPOI情報の表示が比較タブに固定されている場合においては、比較タブにおけるPOI情報の配置の順序は、端末装置200の現在位置に代えて、固定されているPOIの位置に基づいて決定されてもよい。例えば、上記の例において、POI52のPOI情報INF52が固定された場合、POI51、POI53、POI54は、POI53、POI51、POI54の順にPOI52に近いので、この場合、POI51、POI53、POI54のPOI情報が、固定されたPOI52から近い順(POI53、POI51、POI54の順)でPOI情報INF52の右側に配置されてもよい。
【0061】
また、このような表示順序の決定方法において、配置順序を決定する際の指標となる端末装置200とPOI間の距離は、他の指標値に置き換えられてもよい。例えば、他の指標値として、各POI間の類似度が挙げられる。この場合、POI間の類似度は任意の方法で決定されてよい。例えば、類似度はPOIのジャンルをもとに決定されてもよいし、項目の類似性に基づいて決定されてもよいし、各項目値の近さに基づいて決定されてもよいし、これらの組み合わせによって決定されてもよい。
【0062】
この場合、地図アプリ271は、まず配置の基準となるPOI(以下「基準POI」という。)を決定するとともに、基準POIに対する他のPOIの類似度を求め、類似度の高いものから順に、POI情報を基準POIのPOI情報の右側に配置すればよい。なお、この場合の基準POIは、ユーザの操作をもとに決定されてもよいし、端末装置200の現在位置に基づいて決定されてもよい。例えば、基準POIは、比較タブに固定されたPOIであってもよいし、注目POIのうち端末装置200の最も近くに位置するPOIであってもよい。
【0063】
また、他の指標値の別の例として、各POIの評価値が挙げられる。この場合、POIの評価値は任意の基準で決定されてよい。例えば、評価値は、上述の類似度と同様に、ジャンルや項目の類似性、項目値などに基づいて決定されてもよいし、これらの組み合わせによって決定されてもよい。また、例えば、評価値は、各POIに付与されたユーザの口コミ評価や、ランキングの結果などに基づいて決定されてもよい。
【0064】
この場合、地図アプリ271は、評価値の高いPOIの順に比較タブにPOI情報を配置してもよいし、類似度の場合と同様に、まず基準POIを決定して、各POIの評価値を求め、評価値の高いPOIの順に、POI情報を基準POIのPOI情報の右側に配置すればよい。なお、この場合も、基準POIは、ユーザの操作をもとに決定されてもよいし、端末装置200の現在位置に基づいて決定されてもよい。
【0065】
上記の実施形態では、比較タブにおいて、優先度の高いPOIから順位にPOI情報を右方向に配置する場合について説明したが、POI情報を配置する方向は右方向に限定されない。例えば、POI情報は、優先度の高いものから順に左方向に配置されてもよい。また、上記の実施形態では、POI情報を横方向に配置する場合について説明したが、POI情報は縦方向に配置されてもよい。
【0066】
以上、本発明を実施するための形態について実施形態を用いて説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変形及び置換を加えることができる。
【符号の説明】
【0067】
1…情報処理システム、100…情報処理装置、110…通信部、120…コンテンツ配信部、170…記憶部、171…地図情報、172…POI情報、200…端末装置、210…通信部、220…表示部、230…操作部、240…測位部、250…制御部、270…記憶部、271…地図アプリ、272…タスク画像、273…タスク管理テーブル