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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20240826BHJP
【FI】
H04N1/00 350
H04N1/00 E
【請求項の数】 1
(21)【出願番号】P 2023090951
(22)【出願日】2023-06-01
(62)【分割の表示】P 2019126341の分割
【原出願日】2019-07-05
(65)【公開番号】P2023101761
(43)【公開日】2023-07-21
【審査請求日】2023-06-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100126240
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 琢磨
(74)【代理人】
【識別番号】100223941
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 佳子
(74)【代理人】
【識別番号】100159695
【弁理士】
【氏名又は名称】中辻 七朗
(74)【代理人】
【識別番号】100172476
【弁理士】
【氏名又は名称】冨田 一史
(74)【代理人】
【識別番号】100126974
【弁理士】
【氏名又は名称】大朋 靖尚
(72)【発明者】
【氏名】潤間 一博
【審査官】豊田 好一
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-115295(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチパネルで選択された宛先に画像データを送信する通信装置であって、
前記タッチパネルと、
前記タッチパネルへのタッチを検出する検出手段とを有し、
前記検出手段によって宛先を表示させるためのタッチが検出されてから所定の時間内にタッチが再度検出されたときに、前記所定時間内にタッチが検出された位置に表示されたオブジェクトが宛先を選択するオブジェクトであれば、当該オブジェクトのタッチによる宛先の選択を行わず、前記検出手段によってタッチが検出されてから前記所定の時間内にタッチが再度検出されたときに、前記所定時間内にタッチが検出された位置に表示されたオブジェクトが宛先を選択するオブジェクトでなく、新規の宛先を前記通信装置のアドレス帳に登録するためのオブジェクトであれば、当該オブジェクトのタッチによって新規の宛先を前記通信装置の前記アドレス帳に登録する画面を前記タッチパネルに表示させる処理を行うことを特徴とする通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、タッチパネルを備え、タッチパネルを介して、原稿の画像の宛先や、原稿の読取解像度、原稿の読取サイズ等の設定を受け付ける通信装置が知られている。
【0003】
メール送信やファクスの送信の場合、ユーザは、タッチパネルを操作し、画像データを送信する宛先や、原稿の読み取り解像度、原稿の読取サイズ等を設定することが可能である。そして、画像形成装置はこれらの設定に従って原稿を読み取り、生成された画像データを設定された宛先に送信する。
【0004】
従来、ユーザは、アドレス帳に宛先を予め登録しておき、アドレス帳の中から所望の宛先を、タッチパネルを介してタッチで選択することができる。アドレス帳に登録された宛先を表示させるためのオブジェクトを操作するときに、ユーザが誤ってタッチパネルを2度タッチしてしまうことがある。タッチした領域に宛先が表示されていると、2度目のタッチで宛先が選択されることになる。そして、ユーザが、2度目のタッチで宛先が選択されていることに気が付かずに、本来選択したかった宛先を選択して送信指示を行うと、画像データが意図しない宛先に送信されてしまう。
【0005】
従来、ユーザによるキーの連続入力を防止する技術として、以下のような技術が知られている。
【0006】
短い時間(300ms)で2回のキー入力があった場合に、2回目の入力を無効にする技術が知られている(特許文献1参照)。
【0007】
キー入力における操作性向上のため、操作者であるユーザの熟練度に応じてキー押下からキー解放までのキー入力間隔、すなわちチャタリングの間隔を調整する(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】特公平06-101266号公報
【文献】特開平04-281511号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来技術は、宛先のように誤送信につながる項目に限らず、全ての入力に対して短時間での連続入力を無効にするものなので、操作に慣れたユーザが短時間でタッチを繰り返して操作したい場合に、操作性が低下してしまう。
【0010】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものである。本発明の目的は、誤選択による誤動作を抑制しつつ、ユーザの操作性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本願請求項1に係る発明は、タッチパネルで選択された宛先に画像データを送信する画像形成装置であって、
前記タッチパネルと、
前記タッチパネルへのタッチを検出する検出手段とを有し、
前記検出手段によって宛先を表示させるためのタッチが検出されてから所定の時間内にタッチが再度検出されたときに、前記所定時間内にタッチが検出された位置に表示されたオブジェクトが宛先を選択するオブジェクトであれば、当該オブジェクトのタッチによる宛先の選択を行わず、前記検出手段によってタッチが検出されてから前記所定の時間内にタッチが再度検出されたときに、前記所定時間内にタッチが検出された位置に表示されたオブジェクトが宛先を選択するオブジェクトでなく、新規の宛先を前記通信装置のアドレス帳に登録するためのオブジェクトであれば、当該オブジェクトのタッチによって新規の宛先を前記通信装置のアドレス帳に登録する画面を前記タッチパネルに表示させる処理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、誤選択による誤動作を抑制しつつ、ユーザの操作性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本実施形態における画像形成装置のハードウェア構成図
図2】本実施形態における操作部の構成図
図3】本実施形態における宛先選択時の画面遷移を示す図
図4】本実施形態における宛先選択時の画面遷移を示す図
図5】本実施形態における文書選択時の画面遷移を示す図
図6】本実施形態における警告画面を示す図
図7】本実施形態におけるユーザモード画面遷移を示す図
図8】本実施形態における宛先選択処理を示すフローチャート
図9】本実施形態における宛先選択処理を示すフローチャート
図10】本実施形態における宛先選択処理を示すフローチャート
図11】本実施形態における宛先選択処理を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
【0015】
<第1の実施形態>
図1は本発明の通信装置の一例である画像形成装置の概略構成を示すハードウェア構成図である。
【0016】
CPU(Central Processing Unit)1001は、画像形成装置を統括的に制御する。
【0017】
ROM(Read Only Memory)1002は、CPU1001によって読み出されるプログラムを記憶するメモリである。
【0018】
RAM(Random Access Memory)1003は、CPU1001のワークメモリとして機能する、読み書き可能なメモリである。
【0019】
HDD(ハードディスク)1004は、大容量の記憶領域を持つ記憶装置である。HDD1004には、ブートプログラム、各種アプリケーションプログラム、フォントデータ、画面を表示するためのプログラム、画像データや、ユーザごとのユーザ情報を管理するファイル等を記憶する。なお、HDD1004の代わりに、SDカードやフラッシュメモリなどを用いてもよい。
【0020】
スキャナ部1005は、原稿の読み取り、原稿の画像を示す画像データを生成する。スキャナ部1005は、ユーザによって設定された読取設定(例えば、原稿のサイズ、変倍率、読取解像度、濃度等)に基づいて原稿を読み取る。また、スキャナ部1005は、不図示のADF(Auto Document Feeder)を備えており、複数枚の原稿を1枚ずつ搬送し、搬送される原稿を読み取る構成を持っていてもよい。
【0021】
プリンタ部1006は、画像データに基づいて用紙に画像を印刷する。プリンタ部1006は、フィニッシャを備えており、画像が印刷された用紙に後処理を実行する。
【0022】
操作部1007は、ハードキーとタッチパネルを有する。タッチパネルは、ディスプレイ(表示部)と、タッチによる操作を受け付けるタッチパネルシートを有する。タッチパネルシートは、ディスプレイの上に貼られている。
【0023】
符号化復号化部1008は、外部装置に送信する画像データを符号化し、圧縮データにする。また、符号化復号化部1008は、外部装置から受信した圧縮データを復号化し、画像データに復元する。
【0024】
ネットワークIF(インタフェース)部1009は、画像形成装置とネットワークの間のデータのやり取りを制御する。ネットワークは、LAN(Local Area Network)や、WAN(Wide Area Network)等である。
【0025】
モデム部1010は、画像形成装置と電話回線であるPSTN回線との間のデータのやり取りを制御する。
【0026】
図2は本発明の画像形成装置の操作部1007の構成例を示す図である。
【0027】
図2の操作部1007はタッチパネル2001とハードキー2008~2010を備える。タッチパネル2001は、ディスプレイと、タッチパネルシート(タッチ検出部)とが一体に組み合わされて構成されたものである。
【0028】
タッチパネル2001にはアプリケーションを選択するボタンであるコピーボタン2002、スキャンボタン2003、送信ボタン2004、ボックスボタン2005が表示されている。また、タッチパネル2001には、各種設定画面を呼び出す設定/登録ボタン2006、ジョブ履歴やジョブの動作状況画面を呼び出す履歴/状況ボタン2007が表示されている。
【0029】
また、操作部1007は、ハードキーとして、数値等を入力するためのテンキー2008、コピージョブやファクス送信等の各種ジョブを開始するためのスタートキー2009、各種ジョブを中止するためのストップキー2010を有している。
【0030】
操作部1007は、タッチパネルおよび各種ハードキーの操作によりユーザからの指示を受け付け、受け付けた指示をCPU1001に伝える。また、CPU1001は、操作部を制御し、タッチパネル2001のディスプレイ上に文字、記号、画像等のさまざまなものを表示させることが可能である。
【0031】
タッチパネル2001は、タッチ操作を検出することに応じて処理を実行する。詳しくは、ユーザがタッチパネル2001にタッチするとタップインイベントが発生する。CPU1001は、ユーザがタップインイベントの発生した位置を検出する。そして、ユーザがタッチパネル2001から離した場合、タップアウトイベントが発生したと判定する。CPU1001は、ユーザがタップインし、タップアウトした時、クリックイベントが発生、すなわちタッチ検出したと判定する。
【0032】
図3は本発明の画像形成装置のタッチパネルに表示される送信画面を示す図である。
【0033】
図3(a)は、図2の送信ボタン2004をタッチしたことに従って表示される送信画面である。
【0034】
送信画面には宛先を選択するためのアドレス帳ボタン3001、ワンタッチボタン3002、宛先を入力する新規入力ボタン3003が表示されている。また、送信画面には、および送信原稿の読み取りを行う際の読み取り解像度を設定する解像度ボタン3004、原稿のサイズを設定する紙サイズボタン3005、濃度ボタン3006ボタンが表示されている。
【0035】
図3(b)は、図3(a)の送信画面でアドレス帳ボタン3001をタッチしたことに従って操作部1007に表示される宛先選択画面である。
【0036】
宛先表示エリア3011は、予め登録されているアドレス帳を一覧で表示するエリアである。図3(a)の画面からの遷移直後は宛先表示エリア3011には宛先は表示されないことを示している。
【0037】
一方、宛先表示エリア3011以外の新規宛先ボタン3012、詳細/編集ボタン3013、削除ボタン3014、戻るボタン3015、OKボタン3016等のボタンが表示されている。新規宛先ボタン3012は、宛先の登録を行うために押下されるボタンである。新規宛先ボタン3012が押下されと、アドレス帳に登録したい宛先と、宛先の名称を入力するための編集画面が表示される。編集画面にはソフトウェアキーボードが表示され、ソフトウェアキーボードを介して宛先と、宛先の名称が入力された状態でOKキーが押下されると、宛先の名称と、宛先とがセットでアドレス帳に登録される。詳細/編集ボタン3013は、アドレス帳に既に登録されている宛先や、宛先の名称の編集を行うために押下されるボタンである。削除ボタンは、アドレス帳に既に登録されている宛先や、宛先の名称の削除を行うために押下されるボタンである。
【0038】
図3(c)の画面は、図3(b)の画面が表示された後、所定の時間が経過した後に表示される宛先選択画面である。図3(c)の画面の宛先表示エリア3021には、宛先一覧が表示されている。
【0039】
図3(d)の画面は、図3(c)でユーザが宛先を選択したときの画面である。
【0040】
図3(d)の画面では宛先の1つである「A社 0441112222」が選択されていることを「レ」マークによって示されている。図3(d)のように宛先が選択された状態で図3(d)のOKキーを押下すると、選択された宛先が確定される。その後、ユーザが操作部1007のスタートキーを押下すると、画像形成装置は、スキャナ1005によって原稿を読み取ることで原稿の画像データを生成し、生成した画像データを確定された宛先に送信する。宛先がメールアドレスや、フォルダパスであれば、画像データはネットワークIF部1009を介して送信される。宛先がファクス番号であれば、画像データはモデム部1010を介して送信される。
【0041】
このように、ユーザが宛先を選択する場合、タッチパネル2001内の送信画面にてアドレス帳ボタン3001をタッチし、宛先選択画面にて一覧表示されている宛先をタッチすることで宛先を選択することが可能である。
【0042】
また、図示していないが、ユーザは、タッチパネル2001内の送信画面にてワンタッチボタン3002や、新規入力ボタン3003をタッチすることで宛先選択、宛先入力することも可能である。
【0043】
図5は本発明の画像形成装置のタッチパネル内に表示されるボックス画面を示す図である。
【0044】
図5(a)の画面は、操作部のタッチパネル2001内でボックスボタン2005をユーザがタッチした時に操作部1007に表示されるボックス画面である。
【0045】
ボックス画面には、画像形成装置内に格納されている文書にアクセスするローカルボックス5001が表示されている。また、ボックス画面には画像形成装置外にあるパーソナルコンピュータに格納されている文書にネットワークを介してアクセスするリモートボックスボックス5002が表示されている。
【0046】
図5(b)の画面は、図5(a)の画面のローカルボックス5001をユーザがタッチしたことに従って表示される文書選択画面である。
【0047】
文書表示エリア5011は機器内に保存されている文書が一覧で表示されている。文書表示エリア5011には、左から文書名と、文書の原稿サイズ、文書のページ数、文書のボックスへの格納日時が表示されている。図5(b)の例では、文書A~文書Eまでの5つの文書が格納されている。それぞれの文書は、外部のPCからボックスへの格納指示とともにネットワークを介して受信したものである。6以上の文書が格納されている場合、一度に表示されていない文書を、スクロール機能を使って表示できるようにすればよい。文書表示エリア5011以外の領域には、文書すべてを選択する全選択ボタン5012、格納されている文書のページ削除や、名称変更等を行う詳細/編集ボタン5013、文書を削除する削除ボタン5014が表示されている。また、文書表示エリア5011以外の領域には、前画面である図4(a)の画面に遷移するための戻るボタン5015、選択された文書の送信を指示する送信ボタン5016、選択された文書のプリントを指示するプリントボタン5017表示されている。
【0048】
図5(c)の画面は、図5(b)の画面でユーザが文書の1つを選択した時の画面である。本画面では文書の1つである文書Aが選択されていることがマーク「レ」で示されている。
【0049】
このようにユーザが送信文書を選択する場合、タッチパネル2001内のボックス画面にてローカルボックス5001をタッチし、文書選択画面にて一覧表示されている文書をタッチすることで文書を選択することが可能である。
【0050】
図7は本発明の画像形成装置のタッチパネル内に表示されるユーザモード画面を示す図である。
【0051】
ユーザモード画面にて設定、登録を行うことにより画像形成装置に予め各種設定を行うことができる。
【0052】
図7(a)は、操作部1007のタッチパネル2001内で設定/登録ボタンをタッチした時に遷移する画面である。
【0053】
ユーザモード画面には日時や言語切替等を行う環境設定ボタン7001、画質調整やクリーニング等を行う調整/メンテナンスボタン7002、コピーや送信等の各種設定を行うファンクション設定ボタン7003が表示されている。また、ユーザモード画面には、アドレス帳やワンタッチ等の宛先登録を行う宛先設定ボタン7004、戻るボタン7005が表示されている。
【0054】
図7(b)の画面は、図7(a)の画面でファンクション設定7003を選択したことに従って表示されるファンクション設定画面である。
【0055】
ファンクション設定画面では共通の機能設定を行う共通ボタン7011、コピー機能に関する設定を行う画面に遷移するコピーボタン7012、送信設定を行う画面に遷移する送信ボタン7013が表示されている。また、ファンクション設定画面では、受信設定を行う画面に遷移する受信ボタン7014、戻るボタン7015が表示されている。
【0056】
図8は宛先選択画面にて宛先の誤選択を防止しつつ送信宛先を選択可能とする宛先選択処理を示す第1のフローチャートである。第1のフローチャートに示す処理は、CPU1001がROM1002に記憶されたプログラムをRAM1003に読み出して実行することによって実現される。
【0057】
ユーザがタッチパネル2001でタッチ操作を行うとCPU1001は操作部1007からタッチ検出とともにタッチした位置を示す位置情報を取得する(S8001)。
【0058】
位置情報を取得したCPU1001はタッチパネル2001に表示されている位置情報に一致するボタンを識別し、宛先選択画面に遷移するか否かをチェックする(S8002)。
【0059】
そして、宛先選択画面への遷移、すなわち図3(a)でアドレス帳3001がタッチされた場合、CPU3001はS8003に処理を移行し、宛先選択画面への遷移でない場合はS8011に処理を移行する。
【0060】
次に、CPU1001はタッチパネル2001に宛先を非表示にした図3(b)の宛先選択画面を表示させる(S8003)。この状態では宛先表示エリア3011は非表示であり、非表示の間は宛先を検出することはできない。
【0061】
次に、CPU1001は、図3(b)の宛先選択画面の表示後、不図示のタイマを参照し、所定時間を経過したか否かをチェックする(S8004)。
【0062】
そして、所定時間経過している(所定時間内にない)と判断した場合はS8005に移行し、所定時間経過していないと判断した場合はS8009に移行する。
【0063】
そして、CPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視し、タッチが検出されたならばCPU1001はS8010に処理を進め、タッチが検出されない場合はS8004に戻り所定時間経過したかをチェックする(S8009)。
【0064】
次に、S8009にてタッチ検出された場合、CPU1001は、位置情報に一致するボタンを識別し、画面遷移を行う(S8010)。
【0065】
次にS8004にて所定時間経過した場合、CPU1001は宛先を表示した宛先選択画面(図3(c)の画面)を表示する(S8005)。
【0066】
宛先選択画面(図3(c)の画面)では宛先表示エリア3011に宛先が表示され、そして表示された宛先を検出することが可能となる。
【0067】
すなわち、宛先選択画面(図3(b)の画面)を表示している状態では宛先表示エリア3011は非表示であり、宛先を選択することはできない。しかしながら、宛先以外の新規宛先ボタン3012、戻るボタン3015、OKボタン3016等のボタンは選択可能であり、これらが選択された時、選択されたボタンに応じた画面遷移を行うことができる。さらに所定時間経過すると宛先選択画面(図3(c)の画面)が表示される。この状態では宛先表示エリア3011に宛先が表示され、宛先も選択することが可能となる。
【0068】
次に、CPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S8006)。
【0069】
そしてタッチ検出にて宛先が選択された場合はS8008に移行し、宛先以外が選択された場合はS8010に移行する(S8007)。
【0070】
そして、CPU1001はS8007にて宛先が選択されたならば、宛先選択処理を行う(S8008)。
【0071】
すなわち、宛先選択画面(図3(c)の画面)にて宛先表示エリア3021内の宛先Aが選択されたならば、宛先選択処理として選択された宛先にチェックを表示した宛先選択画面(図3(d)の画面)を表示する。また、本実施例では詳細説明は行わないが、宛先以外の新規宛先ボタン3012、詳細/編集ボタン3013、削除ボタン3014、戻るボタン3015、OKボタン3016等のボタンが選択されたならば、それぞれのボタンに応じた画面遷移および処理を行う。
【0072】
続けて、文書の誤選択防止に関して、以下フローチャートにて説明する。
【0073】
S8002において、宛先選択画面への遷移でないと判定した場合、CPU1001は文書選択画面への遷移か否かをチェックする(S8011)。
【0074】
そして文書選択画面への遷移の場合、S8012に移行し、文書選択画面でない場合、S8020に移行する。
【0075】
次にCPU1001はタッチパネル2001に文書以外の文書選択画面を表示させる(S8012)。この状態では文書表示エリアは非表示であり、非表示の間は文書を検出することはできない。
【0076】
次にCPU1001は文書以外の文書選択画面を表示後に所定時間経過したか否かをチェックする(S8013)。
【0077】
そして、所定時間経過していると判断した場合はS8014に移行し、所定時間経過していないと判断した場合はS8018に移行する。
【0078】
そして、CPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視し、タッチ検出がされたならばS8019に移行し、タッチ検出されない場合はS8013に戻り所定時間経過したかをチェックする(S8018)。
【0079】
次にCPU1001はS8018にてタッチ検出された場合、位置情報に一致するボタンを識別し、画面遷移を行う(S8019)。
【0080】
また、タッチ検出されない場合はS8013に戻り所定時間経過したかをチェックする。
【0081】
次にS8013にて所定時間経過した場合、CPU1001は文書選択画面に文書一覧を表示させる(S8014)。
【0082】
文書選択画面では文書表示エリアに文書が表示され、そして表示された文書を検出することが可能となる。
【0083】
すなわち、文書以外の文書選択画面を表示している状態では文書表示エリアは非表示であり、文書を選択することはできないが、文書以外のボタンは選択可能であり、これらが選択された時、選択されたボタンに応じた画面遷移を行うことができる。さらに所定時間経過すると文書一覧が表示された文書選択画面が表示され、文書も選択することが可能となる。
【0084】
次にCPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S8015)。
【0085】
そしてタッチ検出にて文書が選択された場合はS8017に移行し、文書以外が選択された場合はS8019に移行する(S8016)。
【0086】
そして、文書が選択された場合、CPU1001は文書選択処理として選択された文書の横にチェックを表示するようタッチパネル2001を制御する(S8017)。
【0087】
また、文書以外が選択された場合、CPU1001はS8010と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う(S8019)。
【0088】
また、S8001のタッチ検出が宛先選択画面や文書選択画面への画面遷移で無い場合、CPU1001は選択されたボタンに応じた画面遷移を行う(S8020)。
【0089】
例えば、宛先選択画面や文書選択画面と異なる画面であるユーザモード画面(図7(a)の画面)にてファンクション設定7003が選択されたならば、即座に次画面であるファンクション設定画面(図7(b)の画面)に遷移する。
【0090】
上述したように宛先選択画面や、文書選択画面において所定時間の間、宛先や文書の一覧を非表示とし、そして非表示の間は宛先や文書の検出を禁止する。
【0091】
本実施形態に係る発明によれば、誤選択による誤動作を抑制しつつ、ユーザの操作性の低下を抑制することができる。特に、例えば、宛先や文書の検出を禁止することでユーザによるタッチパネル誤操作であるタッチパネルの連打による宛先、文書の誤選択を防止することが可能となる。
【0092】
なお、上記実施例においては所定時間を定めていないが、ユーザの操作性を損なわず、かつタッチパネル連打による誤操作を防止するためには400ms程度の時間を設定すればよい。また本実施例では図示していないがユーザにより所定時間を設定、変更可能であってもよい。
【0093】
<第2の実施形態>
第1の実施形態では、宛先選択画面の表示後、所定の時間が経過するまでは宛先を表示せず、所定の時間が経過したことに従って宛先を表示することによって、宛先の誤選択を抑制する例について説明した。
【0094】
第2の実施形態では、宛先選択画面を表示するためにタッチされた位置と、宛先選択画面を表示した後にタッチされた位置とが同一、または近傍か否かによって制御を変える例を説明する。
【0095】
図4は本発明の画像処理装置のタッチパネル内に表示される送信画面を示す図である。図4は、後述する図9図11のフローチャートに従い画面遷移する際、宛先選択処理で表示される画面の例である。
【0096】
図4(a)は、操作部のタッチパネル2001内で送信ボタン2004をタッチした時に遷移する送信画面である。
【0097】
図4(a)の送信画面には宛先を選択するためのアドレス帳ボタン4001、ワンタッチボタン4002、宛先を入力する新規入力ボタン4003が表示されている。また、図4(a)の送信画面には、および送信原稿の読み取りを行う際の読み取り設定である解像度ボタン4004、紙サイズボタン4005、濃度ボタン4006が表示されている。
【0098】
図4(b)は、図4(a)の画面にてアドレス帳ボタン4001が選択されたことに従って表示される宛先選択画面である。
【0099】
宛先表示エリア4011は予めHDD1004に記憶されているアドレス帳が一覧で表示されている。また、宛先表示エリア4011以外の領域には、新規宛先ボタン4012、詳細/編集ボタン4013、削除ボタン4014、戻るボタン4015、OKボタン4016が表示されている。
【0100】
図4(c)の画面は、図4(b)の画面でユーザが宛先の1つを選択した時の画面である。本画面では宛先の1つである「A社 0441112222」の宛先が選択されていることが「レ」を表示することで示されている。
【0101】
このようにユーザが送信宛先を選択する場合、タッチパネル2001内の送信画面にてアドレス帳ボタン4001をタッチし、宛先選択画面にて一覧表示されている宛先をタッチすることで宛先を選択することが可能である。
【0102】
図9は宛先選択画面にて宛先の誤選択を防止しつつ送信宛先を選択可能とする宛先選択処理を示す第2のフローチャートである。第2のフローチャートに示す処理は、CPU1001がROM1002に記憶されたプログラムをRAM1003に読み出して実行することによって実現される。
【0103】
ユーザがタッチパネル2001でタッチ操作を行うとCPU1001は操作部1007からタッチ検出とともにタッチした位置を示す位置情報を取得する(S9001)。
【0104】
次にCPU1001はS9001にて取得した位置情報を保存する(S9002)。
【0105】
位置情報を取得したCPU1001はタッチパネル2001に表示されている位置情報に一致するボタンを識別し、宛先選択画面に遷移するか否かをチェックする(S9003)。
【0106】
そして、宛先選択画面への遷移、すなわち図4(a)でアドレス帳4001がタッチされた場合はS9004に移行し、宛先選択画面への遷移でない場合はS9012に移行する。
【0107】
次にCPU1001はタッチパネル2001に宛先選択画面(図4(b)の画面)を表示する(S9004)。
【0108】
次にCPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S9005)。
【0109】
そして、タッチ検出がされたならばS9006に移行する。
【0110】
次にCPU1001はS9005でタッチ検出にて取得した位置情報をさらに保存する(S9006)。
【0111】
次にCPU1001はS9002で保存した位置情報とS9006で保存した位置情報が同一、もしくは近傍座標であるか(先にタッチされたタッチ位置と後からタッチされたタッチ位置の間の距離が所定の距離以内であるか)をチェックする(S9007)。
【0112】
そして、同一、もしくは近傍座標と判断したならばS9008に移行し、同一、近傍でないと判断したならばS9009に移行する。
【0113】
次にCPU1001はS9004にて宛先選択画面(図4(b)の画面)を表示してから所定時間経過したか否かをチェックする(S9008)。
【0114】
そして、所定時間経過したと判断した場合はS9009に移行し、所定時間経過していないと判断した場合、タッチ検出を無効とし、S9005に戻る。
【0115】
次にCPU1001はタッチ検出の位置情報より宛先を選択したことを検出したならばS9010に移行し、宛先以外を選択したことを検出したならばS9011に移行する(S9009)。
【0116】
すなわち宛先選択画面(図4(b)の画面)において、宛先選択エリア4011内の宛先が選択された場合はS9010に移行し、宛先選択エリア4011以外のボタンが選択された場合はS9011に移行する。
【0117】
次にCPU1001は宛先選択処理として宛先が選択されたことを示すチェックを表示する(S9010)。
【0118】
また、宛先以外が選択されたならばCPU1001はS8019と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う(S9011)。
【0119】
上記説明したように宛先選択画面遷移時、宛先に関して所定時間経過しないと同一、近傍座標のタッチ検出を無視するように制御することにより、所定時間宛先の選択を禁止することが可能となる。
【0120】
よって、ユーザが宛先を選択しようと、アドレス帳ボタン3001を連打する等の操作を行った場合でも、宛先選択画面遷移後の所定時間、宛先選択が禁止されるため宛先誤選択を防止することが可能となる。
【0121】
続けて、文書の誤選択防止に関して、以下フローチャートにて説明する。
【0122】
S9003において宛先選択画面への遷移でない場合、CPU1001は文書選択画面への遷移か否かをチェックする(S9012)。
【0123】
そして文書選択画面への遷移の場合、S9013に移行し、文書選択画面でない場合、S9021に移行する。S9021において、CPU1001はS8020と同様に、タッチパネル2001に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行わせる。
【0124】
次にCPU1001はタッチパネル2001に文書選択画面(図5(b)の画面)を表示させる(S9013)。
【0125】
次にCPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S9014)。そして、タッチ検出がされたならばS9015に移行する。
【0126】
次にCPU1001はS9014のタッチ検出にて取得した位置情報をさらに保存する(S9015)。
【0127】
次にCPU1001はS9002で保存した位置情報とS9015で保存した位置情報が同一、もしくは近傍座標であるかをチェックする(S9016)。
【0128】
そして、同一、もしくは近傍座標と判断したならばS9017に移行し、同一、近傍でないと判断したならばS9018に移行する。
【0129】
次にCPU1001はS9013にて文書選択画面を表示してから所定時間経過したか否かをチェックする(S9017)。
【0130】
そして、所定時間経過したと判断した場合はS9018に移行し、所定時間経過していないと判断した場合、タッチ検出を無効とし、S9014に戻る。
【0131】
次にCPU1001はタッチ検出の位置情報より文書を選択されたならばS9019に移行し、文書以外を選択したならばS9020に移行する(S9018)。
【0132】
すなわち文書選択画面(図5(b)の画面)において、文書選択エリア5011内の文書が選択された場合はS9019に移行し、文書選択エリア5011以外のボタンが選択された場合はS9020に移行する。
【0133】
次にCPU1001は文書選択処理として文書が選択されたことを示すチェックを表示する(S9019)。
【0134】
また、文書以外が選択されたならば、CPU1001は、タッチパネル2001に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行わせる(S9020)。
【0135】
上述したように、宛先選択画面を表示するためにタッチされた位置と、宛先選択画面を表示した後にタッチされた位置とが同一、または近傍である場合は、ユーザが誤ってタッチをしてしまったと推定し、タッチ検出による宛先の選択をしない。
【0136】
それによって、誤選択による誤動作を抑制しつつ、ユーザの操作性の低下を抑制することができる。特に、例えば、ユーザが同一、または近傍の位置に誤って2回タッチしてしまい、意図しない宛先を選択してしまうことを防止することができる。
【0137】
<第3の実施形態>
第1の実施形態では、宛先選択画面の表示後、所定の時間が経過するまでは宛先を表示せず、所定の時間が経過したことに従って宛先を表示することによって、宛先の誤選択を抑制する例について説明した。
【0138】
第3の実施形態では、短時間で2回のタッチ操作を検出したときに、2回目のタッチが宛先エリア内である場合には、2回目のタッチ操作による宛先の選択を行わない例について説明する。
【0139】
図10は宛先選択画面にて宛先の誤選択を防止しつつ送信宛先を選択可能とする宛先選択処理を示す第3のフローチャートである。第3のフローチャートに示す処理は、CPU1001がROM1002に記憶されたプログラムをRAM1003に読み出して実行することによって実現される。
【0140】
ユーザがタッチパネル2001でタッチ操作を行うとCPU1001は操作部1007からタッチ検出とともにタッチした位置を示す位置情報を取得する(S10001)。
【0141】
次にCPU1001はタッチパネル2001に表示されている位置情報に一致するボタンを識別し、宛先選択画面に遷移するか否かをチェックする(S10002)。
【0142】
そして、宛先選択画面への遷移、すなわち図4(a)でアドレス帳4001がタッチされた場合はS10003に移行し、宛先選択画面への遷移でない場合はS10009に移行する。
【0143】
次にCPU1001はタッチパネル2001に宛先選択画面(図4(b))を表示する(S10003)。
【0144】
次にCPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S10004)。
【0145】
そして、タッチ検出がされたならばS10005に移行する。
【0146】
次にCPU1001はS10004でタッチ検出にて取得した座標位置が宛先選択画面(図4(b))の宛先選択エリア4011内の座標か否かをチェックする(S10005)。
【0147】
そして、宛先選択エリア4011内と判断したならばS10006に移行し、宛先選択エリア4011外と判断したならばS10008に移行する。
【0148】
次にCPU1001はS10003にて宛先選択画面(図4(b))を表示してから所定時間経過したか否かをチェックする(S10006)。
【0149】
そして、所定時間経過したと判断したならばS10007に移行し、所定時間経過していないと判断したならばタッチ検出を無効とし、S10004に戻る。
【0150】
次にCPU1001はS10006にて所定時間経過していると判断した場合は宛先選択処理として宛先が選択されたことを示すチェックを表示する(S10007)。
【0151】
また、宛先以外が選択されたならばCPU1001はS9011と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う(S10008)。
【0152】
すなわち宛先選択画面(図4(b))において、所定時間経過する前に宛先選択エリア4011内の宛先が選択された場合はキー検出を無視し、再度検出を行う。一方、所定時間経過後に宛先選択エリア4011内の宛先が選択された場合は、宛先選択画面(図4(c))に示すように選択された宛先がチェックされる。一方、宛先選択エリア4011以外のボタンが選択された場合は時間経過に関係なく選択されたボタンに応じた画面遷移を行う。
【0153】
上記説明したように宛先選択画面に遷移時、所定時間経過しないと宛先選択エリア4011内のタッチ検出を無視するように制御することにより、一定時間の間、宛先の選択を禁止することが可能となる。
【0154】
よって、ユーザが宛先を選択しようと、アドレス帳3001を連打する等の操作を行った場合でも、宛先選択画面遷移後の所定時間、宛先選択が禁止されるため宛先誤選択を防止することが可能となる。
【0155】
続けて、文書の誤選択防止に関して、以下フローチャートにて説明する。
【0156】
S10002において宛先選択画面への遷移でない場合、CPU1001は文書選択画面への遷移か否かをチェックする(S10009)。
【0157】
そして文書選択画面への遷移の場合、S10010に移行し、文書選択画面でない場合、S10016に移行する。S10016において、CPU1001はS8020と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う。
【0158】
次にCPU1001はタッチパネル2001に文書選択画面(図5(b))を表示させる(S10010)。
【0159】
次にCPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S10011)。
【0160】
そして、タッチ検出がされたならばS10012に移行する。
【0161】
次にCPU1001はS10011でタッチ検出にて取得した位置情報が文書選択画面(図5(b))の文書選択エリア5011内の座標か否かをチェックする(S10012)。
【0162】
そして、文書選択エリア5011内と判断したならばS10013に移行し、文書選択エリア5011外と判断したならばS10015に移行する。
【0163】
次にCPU1001はS10010にて文書選択画面(図5(b))を表示してから所定時間経過したか否かをチェックする(S10013)。
【0164】
そして、所定時間経過したと判断したならばS10014に移行し、所定時間経過していないと判断したならばタッチ検出を無効とし、S10011に戻る。
【0165】
次にCPU1001はS10013にて所定時間経過していると判断した場合、文書選択処理として文書が選択されたことを示すチェックを表示するようタッチパネル2001を制御する(S10014)。
【0166】
また、文書以外が選択されたならばCPU1001はS10008と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う(S10015)。
【0167】
上述したように、本実施形態では、短時間で2回のタッチ操作を検出したときに、2回目のタッチが宛先エリア内である場合には、2回目のタッチ操作による宛先の選択を行わない。
【0168】
それによって、誤選択による誤動作を抑制しつつ、ユーザの操作性の低下を抑制することができる。特に、例えば、ユーザが短時間に宛先エリアにタッチしてしまい、意図しない宛先を選択してしまうことを防止することができる。一方、2回目にタッチされたエリアが宛先エリア以外のエリア、例えば、新規宛先ボタンであれば、その新規宛先ボタンの押下を有効とし、画像形成装置は新規宛先登録画面を表示することができる。
【0169】
<第4の実施形態>
第2の実施形態では、宛先選択画面を表示するためにタッチされた位置と、宛先選択画面を表示した後にタッチされた位置とが同一、または近傍か否かによって制御を変える例を説明した。
【0170】
また、第3の実施形態では、短時間で2回のタッチ操作を検出したときに、2回目のタッチが宛先エリア内である場合には、2回目のタッチ操作による宛先の選択を行わない例について説明した。
【0171】
第4の実施形態では、短時間で2回のタッチ操作を検出した場合に、1回目のタッチ検出操作の位置と2回目のタッチ検出操作の位置との距離が同一または近傍であるかどうかを判定する。そして、1回目のタッチ検出操作の位置と2回目のタッチ検出操作の位置との距離が同一または近傍であれば、タッチ操作による検出を行わずに、警告画面を表示する例について説明する。
【0172】
図6は本発明の画像形成装置に表示される警告画面を示す図である。
【0173】
本図は後述する図11のフローチャートに従い画面遷移する際、宛先および文書選択時の警告画面の例である。
【0174】
図6(a)の画面は、宛先選択画面上に表示される警告画面を示す図である。
【0175】
宛先選択画面で宛先の誤選択を検出した時、警告画面6001のように、宛先の誤選択を警告するポップアップ画面を表示する。
【0176】
警告画面6001は閉じるボタン6002をユーザがタッチすることで画面を閉じ、宛先選択画面に戻る。
【0177】
図6(b)は、文書選択画面上に表示される警告画面6011を示す図である。
【0178】
文書選択画面にて文書の誤選択を検出した時、警告画面6011にて文書の誤選択を警告するポップアップ画面を表示する。
【0179】
警告画面6011は、ユーザが閉じるボタン6012をタッチすることで閉じられ、表示は文書選択画面に戻る。
【0180】
図11は宛先選択画面にて宛先の誤選択を防止しつつ送信宛先を選択可能とする宛先選択処理を示す第4のフローチャートである。第4のフローチャートに示す処理は、CPU1001がROM1002に記憶されたプログラムをRAM1003に読み出して実行することによって実現される。
【0181】
ユーザがタッチパネル2001でタッチ操作を行うとCPU1001は操作部1007からタッチ検出とともにタッチした位置を示す位置情報を取得する(S11001)。
【0182】
次にCPU1001はS11001にて取得した位置情報を保存する(S11002)。
【0183】
位置情報を取得したCPU1001はタッチパネル2001に表示されている位置情報に一致するボタンを識別し、宛先選択画面に遷移するか否かをチェックする(S11003)。
【0184】
そして、宛先選択画面への遷移、すなわち図4(a)でアドレス帳4001がタッチされた場合はS11004に移行し、宛先選択画面への遷移でない場合はS11013に移行する。
【0185】
次にCPU1001はタッチパネル2001に宛先選択画面(図4(b))を表示する(S11004)。
【0186】
次にCPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S11005)。
【0187】
そして、タッチ検出がされたならばS11006に移行する。
【0188】
次にCPU1001はS11005でタッチ検出にて取得した位置情報をさらに保存する(S11006)。
【0189】
次にCPU1001はS11006で保存した座標位置が宛先選択画面(図4(b))の宛先選択エリア4011内の座標か否かをチェックする(S11007)。
【0190】
そして、宛先選択エリア4011内と判断したならばS11008に移行し、宛先選択エリア4011外と判断したならばS11012に移行する。
【0191】
次にCPU1001はS11004にて宛先選択画面(図4(b))を表示してから所定時間経過したか否かをチェックする(S11008)。
【0192】
そして、所定時間経過していないと判断したならばS11009に移行し、所定時間経過したと判断したならばS11011に移行する。
【0193】
次に、CPU1001はS11002で保存した位置情報とS11006で保存した位置情報が同一、もしくは近傍座標であるかをチェックする(S11009)。
【0194】
そして、同一、もしくは近傍座標と判断したならばS11010に移行し、同一、近傍でないと判断したならばS11011に移行する。
【0195】
次にCPU1001はS11008にて所定時間経過していないと判断し、S11009にて同一、近傍座標を押下したと判断した場合、警告画面の通知とともに宛先選択画面を表示する(S11010)。
【0196】
また、CPU1001はS11008にて所定時間経過したと判断した場合、またはS11009にて同一、近傍座標以外が押下されたと判断した場合、宛先選択画面の表示を行う(S11011)。
【0197】
また、CPU1001はS11007にてタッチパネルの入力が宛先選択エリア4011外と判断した場合、S9011と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う(S11012)。
【0198】
すなわち宛先選択画面(図4(b))において、所定時間経過する前に宛先選択エリア4011内の宛先が選択され、かつ同一もしくは近傍座標が選択された場合、宛先選択画面(図6(a))のように宛先選択画面上に警告ポップアップ画面を表示する。
【0199】
警告画面を確認したユーザは宛先選択画面(図6(a))内の閉じる6002を押下し、ポップアップ画面を閉じる。そして、宛先選択画面(図4(c))にて選択された宛先を確認することが可能となる。
【0200】
一方、宛先選択画面(図4(b))において、所定時間経過後に宛先選択エリア4011内の宛先が選択された場合や同一もしくは近傍座標以外が選択された場合は、宛先選択画面(図4(c))のように選択された宛先がチェックされた画面を表示する。
【0201】
一方、宛先選択エリア4011以外のボタンが選択された場合は時間経過に関係なく選択されたボタンに応じた画面遷移を行う。
【0202】
上記説明したように宛先選択画面に遷移後、所定時間経過せずに同一、近傍座標の宛先選択を選択した時、警告画面を表示することが可能となる。
【0203】
よって、ユーザが宛先を選択しようと、アドレス帳3001を連打する等の操作を行った場合、警告画面を表示することで宛先誤選択を防止することが可能となる。
【0204】
続けて、文書の誤選択防止に関して、以下フローチャートにて説明する。
【0205】
S11003において宛先選択画面への遷移でない場合、CPU1001は文書選択画面への遷移か否かをチェックする(S11013)。
【0206】
そして文書選択画面への遷移の場合、S11014に移行し、文書選択画面でない場合、S11023に移行する。S11023において、CPU1001はS8020と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う。
【0207】
次にCPU1001はタッチパネル2001に文書選択画面(図5(b))を表示する(S11014)。
【0208】
次にCPU1001はユーザからのタッチパネルのタッチ入力を監視する(S11015)。
【0209】
そして、タッチ検出がされたならばS11016に移行する。
【0210】
次にCPU1001はS11015のタッチ検出にて取得した位置情報をさらに保存する(S11016)。
【0211】
次にCPU1001はS11016で保存した座標位置が文書選択画面(図5(b))の文書選択エリア5011内の座標か否かをチェックする(S11017)。
【0212】
そして、文書選択エリア5011内と判断したならばS11018に移行し、文書選択エリア5011外と判断したならばS11022に移行する。
【0213】
次にCPU1001はS11014にて文書選択画面(図5(b))を表示してから所定時間経過したか否かをチェックする(S11018)。
【0214】
そして、所定時間経過したと判断していないと判断したならばS11019に移行し、所定時間経過したと判断したならばS11021に移行する。
【0215】
次に、CPU1001はS11002で保存した位置情報とS11016で保存した位置情報が同一、もしくは近傍座標であるかをチェックする(S11019)。
【0216】
そして、同一、もしくは近傍座標と判断したならばS11020に移行し、同一、近傍でないと判断したならばS11021に移行する。
【0217】
次にCPU1001はS11018にて所定時間経過していないと判断し、S11019にて同一、近傍座標を押下したと判断した場合、警告ポップアップ画面とともに文書選択画面を表示する(S11020)。
【0218】
警告画面を確認したユーザは文書選択画面(図6(b))内の閉じる6012を押下し、ポップアップ画面を閉じる。そして、文書選択画面(図5(c))にて選択された文書を確認することが可能となる。
【0219】
また、CPU1001はS11018にて所定時間経過したと判断した場合、またはS11019にて同一、近傍座標以外が押下されたと判断した場合、宛先選択画面の表示を行う(S11021)。
【0220】
また、CPU1001はS11017にてタッチパネルの入力が宛先選択エリア4011外と判断した場合、S9011と同様に、選択されたボタンに応じた画面遷移を行う(S11022)。
【0221】
上述したように、1回目のタッチ検出操作の位置と2回目のタッチ検出操作の位置との距離が同一または近傍であれば、タッチ操作による検出を行わずに、警告画面を表示する。それによって、ユーザは、短時間に2回タッチをしてしまい、意図しない宛先を誤って選択してしまった可能性があることを容易に知ることができる。
【0222】
<その他の実施例>
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【符号の説明】
【0223】
1001 CPU
1007 操作部
1009 ネットワーク部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11