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特許7543496支援装置、支援方法、ならびに、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】支援装置、支援方法、ならびに、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/958 20190101AFI20240826BHJP
【FI】
G06F16/958
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023115856
(22)【出願日】2023-07-14
【審査請求日】2023-07-14
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【弁理士】
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【弁理士】
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【弁理士】
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【弁理士】
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】工藤 千寛
(72)【発明者】
【氏名】オウ サイリン
【審査官】松尾 真人
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-173615(JP,A)
【文献】特許第7093144(JP,B1)
【文献】特許第7259949(JP,B2)
【文献】北澤 繁樹,Webアプリケーションのパラメタ改ざん脆弱性検出精度向上手法,情報処理学会研究報告 平成22年度▲6▼ [DVD-ROM] ,一般社団法人情報処理学会,2011年04月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06F 11/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための情報であり、遷移先ページのパス、及び、遷移を生じさせるUI(User Interface)要素が含まれる遷移情報を、それぞれ収集する収集部と、
前記収集部により収集された前記遷移情報に含まれる前記UI要素を、前記遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する出力部と、
を備えることを特徴とする支援装置。
【請求項2】
前記収集部は、前記ウェブサイトのルートページを起点として前記遷移先ページを順次辿り、前記遷移先ページのパスが前記ウェブサイト内である前記遷移情報のみを収集する、
請求項1に記載の支援装置。
【請求項3】
前記収集部は、前記UI要素の外観を表すための関連情報を更に収集し、
前記出力部は、前記関連情報に従った前記UI要素の外観を含めて出力する、
請求項1又は2に記載の支援装置。
【請求項4】
前記収集部により収集された前記遷移情報を、遷移元ページのパスに対応付けて記憶する記憶部を更に備え、
前記出力部は、前記記憶部に記憶された前記遷移元ページのパス、及び、前記遷移情報に基づいて、前記ウェブサイト内におけるページ間の遷移図を生成して出力する、
請求項1又は2に記載の支援装置。
【請求項5】
前記出力部が出力した前記遷移図における何れかのページの選択を受け付ける受付部を更に備え、
前記収集部は、前記UI要素の外観を表すための関連情報を更に収集し、
前記出力部は、前記受付部が受け付けたページのパスに応じたグループの前記UI要素について、前記関連情報に従った外観を示す一覧表を出力する、
請求項4に記載の支援装置。
【請求項6】
支援装置が実行する支援方法であって、
ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための情報であり、遷移先ページのパス、及び、遷移を生じさせるUI要素が含まれる遷移情報を、それぞれ収集する収集ステップと、
前記収集ステップにて収集された前記遷移情報に含まれる前記UI要素を、前記遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する出力ステップと、
を備えることを特徴とする支援方法。
【請求項7】
コンピュータに、
ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための情報であり、遷移先ページのパス、及び、遷移を生じさせるUI要素が含まれる遷移情報を、それぞれ収集する収集ステップ、
前記収集ステップにて収集された前記遷移情報に含まれる前記UI要素を、前記遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する出力ステップ、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支援装置、支援方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネットの普及に伴って、種々のウェブサイト(Webサイト)から、様々なサービスが提供されている。例えば、競輪、競馬、競艇といった公営競技の投票券を、インターネットを介して、ユーザの端末装置から購入できる投票サービスも知られている。
このような投票サービスにおいて、例えば、ユーザは、ウェブサイトのホーム画面(ルートページ)を起点として、情報画面、投票画面、購入画面といった各ページを順次閲覧し、必要な操作を行って所望の投票券を購入している。
そのため、投票サービスの提供者は、自身のウェブサイトにおいて、ページ間の遷移が設計通りに機能することを適宜検査している。
【0003】
例えば、特許文献1には、ウェブサイトに対するテストを支援するテスト支援装置の発明が開示されている。この特許文献1に開示されたテスト支援装置では、複数のページのそれぞれを表す複数のノードと、複数のページ間の遷移のそれぞれを表す複数のエッジと、を含むサイトマップを表示できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第7093144号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような特許文献1に記載された発明では、表示されるサイトマップにより、ウェブサイトにおけるページ間の遷移が設計通りであるかどうかを検査することが可能となる。
しかしながら、特許文献1の発明では、ページ間の遷移については検査できるものの、遷移を生じさせるUI(User Interface)要素(一例として、リンクが張られたボタン、バナー、テキスト等)がどのようにデザインされているのかについては、適切に検査することができなかった。
例えば、投票サービス等において、同一の遷移先ページ(一例として、投票画面等)へ遷移させるためのUI要素のデザインは、各遷移元ページにおいて、同一若しくは同等であることが求められている。これは、各遷移元ページにて、同一の遷移先へ遷移するUI要素のデザインがそれぞれ異なっていると、全体としての統一感が保たれないだけでなく、ユーザに違和感を感じさせ、円滑な操作を阻害してしまうといった問題を生じさせ得るためである。
【0006】
そのため、ページ間の遷移が設計通りであるかどうかだけでなく、遷移を生じさせるUI要素のデザインについても適切に検査することのできる技術が求められていた。
【0007】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、遷移を生じさせるUI要素のデザインを含めたページ間の遷移を適切に検査することのできる支援装置、支援方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点に係る支援装置は、
ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための情報であり、遷移先ページのパス、及び、遷移を生じさせるUI要素が含まれる遷移情報を、それぞれ収集する収集部と、
前記収集部により収集された前記遷移情報に含まれる前記UI要素を、前記遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する出力部と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
また、上記観点に係る支援装置において、
前記収集部は、前記ウェブサイトのルートページを起点として前記遷移先ページを順次辿り、前記遷移先ページのパスが前記ウェブサイト内である前記遷移情報のみを収集するようにしてもよい。
【0010】
また、上記観点に係る支援装置において、
前記収集部は、前記UI要素の外観を表すための関連情報を更に収集し、
前記出力部は、前記関連情報に従った前記UI要素の外観を含めて出力するようにしてもよい。
【0011】
また、上記観点に係る支援装置は、
前記収集部により収集された前記遷移情報を、遷移元ページのパスに対応付けて記憶する記憶部を更に備え、
前記出力部は、前記記憶部に記憶された前記遷移元ページのパス、及び、前記遷移情報に基づいて、前記ウェブサイト内におけるページ間の遷移図を生成して出力するようにしてもよい。
【0012】
また、上記観点に係る支援装置は、
前記出力部が出力した前記遷移図における何れかのページの選択を受け付ける受付部を更に備え、
前記収集部は、前記UI要素の外観を表すための関連情報を更に収集し、
前記出力部は、前記受付部が受け付けたページのパスに応じたグループの前記UI要素について、前記関連情報に従った外観を示す一覧表を出力するようにしてもよい。
【0013】
本発明の第2の観点に係る支援方法は、
支援装置が実行する支援方法であって、
ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための情報であり、遷移先ページのパス、及び、遷移を生じさせるUI要素が含まれる遷移情報を、それぞれ収集する収集ステップと、
前記収集ステップにて収集された前記遷移情報に含まれる前記UI要素を、前記遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する出力ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
コンピュータに、
ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための情報であり、遷移先ページのパス、及び、遷移を生じさせるUI要素が含まれる遷移情報を、それぞれ収集する収集ステップ、
前記収集ステップにて収集された前記遷移情報に含まれる前記UI要素を、前記遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する出力ステップ、
を実行させることを特徴とする。
【0015】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、遷移を生じさせるUI要素のデザインを含めたページ間の遷移を適切に検査することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本実施形態に係る検査システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
図2】販売サーバのウェブサイトを構成する各ページの一例を示す模式図である。
図3】本実施形態に係る支援装置等が実現される典型的な情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
図4】本実施形態に係る支援装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
図5】記憶部に記憶される遷移管理情報の一例を示す模式図である。
図6】HTMLデータ中の遷移情報を説明するための模式図である。
図7】CSSデータ中の関連情報を説明するための模式図である。
図8】遷移図の一例を示す模式図である。
図9】一覧表の一例を示す模式図である。
図10】本実施形態に係る支援処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、公営競技の投票券を販売する販売サーバのウェブサイトを検査するための検査システムについて説明するが、検査対象となるウェブサイトは、任意であり、他に、商品を販売するウェブサイトや、種々のサービスを提供するウェブサイトを検査する検査システムにおいても、同様に適用可能である。
つまり、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれらの各要素または全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0019】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る検査システム100は、一例として、公営競技の投票券を販売するウェブサイトを検査するためのシステムであり、図1に示すように、販売サーバ200と、支援装置300とを含んで構成される。そして、販売サーバ200と支援装置300とは、インターネット900を介して通信可能に接続されている。
なお、図1では省略しているが、公営競技を主催する主催元サーバや、投票券を購入しようとするユーザの端末装置も、インターネット900を介して販売サーバ200と通信可能に接続されているものとする。
【0020】
販売サーバ200は、例えば、サーバ用のコンピュータ等であり、投票券を販売するためのウェブサイトをインターネット900上で公開する。
例えば、販売サーバ200は、図2に示すような各ページ(各画面)から構成されるウェブサイトを、図示せぬ端末装置(投票券を購入しようとするユーザの端末装置)等から閲覧可能となるように公開している。
この図2には、例えば、投票等が可能な各レースをユーザが選択するためのホーム画面(ルートページ)、選択されたレースに出走する各投票対象(各選手等)に関する各種の情報をユーザに報知するための情報画面、ユーザが任意の投票対象を選択して投票を行うための投票画面、及び、投票を確定させてユーザが投票券を購入するための購入画面等が含まれている。
これらの各ページには、他のページへ遷移させるUI要素(詳細については、後述する)が含まれており、ユーザによるUI要素への操作に従って、ページ間の遷移が行われるようになっている。
【0021】
図1に戻って、支援装置300は、例えば、パーソナルコンピュータ等であり、販売サーバ200が公開するウェブサイトの検査を支援する。なお、支援装置300は、一例として、ウェブサイトの検査を行う作業者によって使用される。
例えば、支援装置300は、作業者からの指示に従って、インターネット900を介して、販売サーバ200にアクセスし、ウェブサイトを構成する図2に示すような各ページから、後述する遷移情報を収集して、ページ間の繋がりを視覚化した遷移図を出力する。また、支援装置300は、後述する関連情報も各ページから収集して、遷移を生じさせるUI要素の外観を比較可能な一覧表を出力する。
【0022】
(情報処理装置の概要構成)
本実施形態に係る支援装置300等が実現される典型的な情報処理装置400について説明する。
【0023】
情報処理装置400は、図3に示すように、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、NIC(Network Interface Card)404と、画像処理部405と、音声処理部406と、補助記憶部407と、インターフェース408と、操作ユニット409と、表示ユニット410と、スピーカ411と、を備える。
【0024】
CPU 401は、情報処理装置400全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0025】
ROM 402には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部407に記憶されたプログラムをRAM 403に読み出してCPU 401による当該プログラムの実行が開始される。
【0026】
RAM 403は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部407から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0027】
NIC 404は、情報処理装置400をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE-T/100BASE-T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0028】
画像処理部405は、補助記憶部407等から読み出された画像データをCPU 401や画像処理部405が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部405が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース408等を介して表示ユニット410に出力される。つまり、画像処理部405は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を表示ユニット410に表示させる。
【0029】
音声処理部406は、補助記憶部407等から読み出された音声データを音声信号に変換し、インターフェース408を介してスピーカ411に出力する。つまり、音声処理部406は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で発生させるべき音声を生成し、その音声をスピーカ411から出力させる。
【0030】
補助記憶部407は、ハードディスク等であり、情報処理装置400全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部407には、本実施形態に係る支援装置300を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 401の制御によって、補助記憶部407は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 403等に一時的に記憶させる。
【0031】
インターフェース408には、操作ユニット409、表示ユニット410、及び、スピーカ411が接続される。なお、インターフェース408は、この他に接続された外部機器との間で必要な情報を送受信してもよい。
【0032】
操作ユニット409は、例えば、ボタンやタッチパネル(タッチスクリーン)であり、情報処理装置400を利用するユーザの操作入力を受け付ける。
【0033】
表示ユニット410は、例えば、液晶表示パネル等であり、画像処理部405により出力された画像データに応じた画像を描画し、情報処理装置400のユーザに提示する。
【0034】
スピーカ411は、音声処理部406により出力された音声データに応じた音声を出力し、情報処理装置400のユーザに提示する。
【0035】
この他に、情報処理装置400は、補助記憶部407の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置400は、ドライブユニットに装着されるDVD-ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0036】
以下、上記の情報処理装置400により実現される支援装置300の機能構成等について、図4図9を参照して説明する。情報処理装置400に電源が投入されると、支援装置300として機能させるプログラムが実行され、本実施形態に係る支援装置300が実現される。
なお、販売サーバ200も同様に、情報処理装置400によって実現されるが、こちらについては説明を省略し、本実施形態において最も特徴的な支援装置300について、以下説明する。
【0037】
(支援装置300の機能構成)
図4は、本実施形態に係る支援装置300の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、支援装置300は、通信部310と、受付部320と、表示部330と、記憶部340と、制御部350とを備える。
【0038】
通信部310は、販売サーバ200との間で、必要な情報を送受信する。
例えば、通信部310は、販売サーバ200のウェブサイトにアクセスし、各ページのデータを受信する。つまり、通信部310は、上述した図2に示すような各ページを構成するHTML(Hyper Text Markup Language)データ、CSS(Cascading Style Sheets)データ、画像データ、及び、Scriptデータ等を受信する。
【0039】
なお、上述したNIC 404等が、このような通信部310として機能しうる。
【0040】
受付部320は、ウェブサイトの検査を行う作業者からの各種操作を受け付ける。
例えば、受付部320は、作業者からの操作により、検査対象となるウェブサイトのルートページを示すパス(一例として、URL;Uniform Resource Locator)等を受け付ける。
【0041】
なお、上述した操作ユニット409が、このような受付部320として機能し得る。
【0042】
表示部330は、ウェブサイトの検査を行う作業者に対して種々の情報を表示する。
例えば、表示部330は、制御部350(後述する出力部352)により出力された遷移図や一覧表等を表示する。これら遷移図や一覧表の詳細については後述する。
【0043】
なお、上述した表示ユニット410が、このような表示部330として機能しうる。
【0044】
記憶部340は、ウェブサイトを検査する際に必要となる種々の情報を記憶する。
例えば、記憶部340は、制御部350(後述する収集部351)によって収集された遷移情報等を、遷移元ページのパスに対応付けた遷移管理情報341を記憶する。具体的に、記憶部340は、図5に示すような遷移管理情報341を記憶する。
【0045】
図5に示す遷移管理情報341は、一例として、遷移元パス341a、遷移先パス341b、UI要素341c、及び、関連情報341dを含んでいる。
なお、遷移元パス341aは、遷移情報等が含まれる遷移元ページのパスを示している。また、遷移先パス341bは、遷移情報にて規定された遷移先ページのパスを示している。また、UI要素は、遷移を生じさせるaタグ(Anchor Tag)等である。なお、UI要素は、formタグ(form Tag)に囲まれたsubmitタイプのinputタグ(input Tag)等であってもよい。そして、関連情報341dは、UI要素の外観を表すためのCSSデータや画像データである。
【0046】
この他にも、記憶部340は、各ページを構成するHTMLデータ等も記憶する。
なお、上述した補助記憶部407等が、このような記憶部340として機能しうる。
【0047】
図4に戻って、制御部350は、支援装置300全体を制御する。この制御部350は、収集部351、及び、出力部352を含んでいる。
【0048】
収集部351は、ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための遷移情報を収集する。例えば、収集部351は、各ページを構成するHTMLデータから、遷移先ページのパス、及び、UI要素を含む遷移情報を収集する。
【0049】
具体的に収集部351は、図6に示すようなHTMLデータから、遷移情報TG1,TG2を収集する。
遷移情報TG1は、aタグを含む情報である。また、遷移情報TG2は、formタグに囲まれたsubmitタイプのinputタグを含む情報である。
なお、収集部351は、受付部320にて検査対象となるウェブサイトのルートページのパスを受け付けると、ルートページを起点として各ページを辿り、遷移先ページのパスがウェブサイト内である遷移情報のみを収集する。つまり、収集部351は、ウェブサイト内の遷移情報については収集するが、ウェブサイト外への遷移情報については収集しない。
【0050】
また、収集部351は、UI要素の外観を表すための関連情報もCSSデータ等から収集する。
具体的に収集部351は、図7に示すようなCSSデータから、関連情報SS1,SS2を収集する。
関連情報SS1は、上述した図6の遷移情報TG1におけるボタン(XXXbnt)のデザインを規定する情報である。また、関連情報SS2は、上述した図6の遷移情報TG2におけるボタン(YYYbnt)のデザインを規定する情報である。
この他にも、収集部351は、遷移情報中にバナー等の画像データが含まれる場合に、その画像データも関連情報として収集する。
そして、収集部351は、これら遷移情報、及び、関連情報を収集すると、遷移元ページのパスに対応付け、上述した図5に示す遷移管理情報341として、記憶部340に格納する。
【0051】
図4に戻って、出力部352は、ウェブサイト内のページ間の繋がりを視覚化した遷移図、及び、遷移を生じさせるUI要素の外観を比較可能な一覧表を出力する。
なお、出力部352は、生成部353を含んでおり、生成部353が生成した遷移図や一覧表を出力する。そして、一覧表を出力することにより、出力部352は、上記の収集部351により収集された遷移情報に含まれるUI要素を、遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する。
【0052】
例えば、生成部353は、記憶部340に記憶される遷移管理情報341等に基づいて、図8に示すような遷移図を生成する。この遷移図は、検査対象となるウェブサイト内におけるページ間の繋がりを示している。つまり、生成部353は、ルートページRPを起点として、ページ間の遷移がどのように行われるのかを示す遷移図を生成する。
そして、出力部352は、図8に示すような遷移図を出力し、表示部330に表示させる。そのため、作業者は、ウェブサイトにおけるページ間の遷移が設計通りであるかどうかを検査することが可能となる。
【0053】
また、生成部353は、遷移図における何れかのページ(画面)が、作業者に選択されると、そのページへ遷移するUI要素の外観を示す一覧表を生成する。例えば、図9に示すように、ページPnがカーソルCRによって選択されると、生成部353は、一覧表LTを生成する。この一覧表LTには、ページPnへ遷移するUI要素の外観が、遷移元ページのパスと対応付けて、配列されている。つまり、生成部353は、図5に示す遷移管理情報341から、遷移先パス341bがページPnのパスであるレコードを抽出してグループとし、そのグループのUI要素341cの外観を関連情報341d等に基づいて描画することにより一覧表LTを生成する。
そして、出力部352は、図9に示すような一覧表LTを出力し、表示部330に表示させる。そのため、作業者は、一覧表LTによって、遷移を生じさせるUI要素の外観を検査することが可能となる。
【0054】
なお、上述したCPU 401及び画像処理部405等が、このような構成の制御部350として機能しうる。
【0055】
(支援装置300の動作)
以下、このような構成の支援装置300の動作について図10を参照して説明する。図10は、支援装置300が実行する支援処理の流れを示すフローチャートである。この支援処理は、例えば、支援装置300を操作する作業者が、検査対象となるウェブサイトのルートページを入力することで開始される。
【0056】
支援装置300は、ルートページを受け付ける(ステップS11)。
すなわち、受付部320は、検査対象となるウェブサイトのルートページを示すパス(一例として、URL)を受け付ける。
【0057】
支援装置300は、ルートページのデータを読み込む(ステップS12)。
すなわち、制御部350は、通信部310を制御して、ルートページを構成するHTMLデータ、CSSデータ、画像データ、及び、Scriptデータ等を読み込む。
【0058】
支援装置300は、ルートページのデータに遷移情報があるか否かを判別する(ステップS13)。
例えば、収集部351は、図6に示すようなHTMLデータ中に、遷移情報TG1,TG2等のような遷移情報が含まれているかどうかを判別する。
【0059】
支援装置300は、遷移情報がないと判別すると(ステップS13;No)、後述するステップS16に処理を進める。
【0060】
一方、遷移情報があると判別した場合(ステップS13;Yes)に、支援装置300は、遷移先がサイト内であるか否かを判別する(ステップS14)。
例えば、収集部351は、図6に示す遷移情報TG1,TG2等のような遷移情報における遷移先ページが、同じウェブサイト内であるかどうかを判別する。
【0061】
支援装置300は、遷移先がサイト内でないと判別すると(ステップS14;No)、後述するステップS16に処理を進める。
【0062】
一方、遷移先がサイト内であると判別した場合(ステップS14;Yes)に、支援装置300は、遷移情報等を収集して記憶する(ステップS15)。
すなわち、収集部351は、図6に示すようなHTMLデータから、遷移情報TG1,TG2を収集し、また、図7に示すようなCSSデータから、関連情報SS1,SS2を収集する。
そして、収集部351は、これら遷移情報、及び、関連情報を収集すると、遷移元ページのパスに対応付け、図5に示すような遷移管理情報341として、記憶部340に格納する。
【0063】
支援装置300は、未収集の遷移先があるか否かを判別する(ステップS16)。
すなわち、収集部351は、遷移情報等を収集していない遷移先ページが残っているかどうかを判別する。
【0064】
支援装置300は、未収集の遷移先があると判別すると(ステップS16;Yes)、遷移先のデータを読み込む(ステップS17)。
すなわち、制御部350は、通信部310を制御して、遷移先ページを構成するHTMLデータ、CSSデータ、画像データ、及び、Scriptデータ等を読み込む。
そして、支援装置300は、上述したステップS13に処理を戻す。
【0065】
一方、上記のステップS16にて、未収集の遷移先がないと判別した場合(ステップS16;No)に、支援装置300は、遷移図を生成して出力する(ステップS18)。
例えば、生成部353は、記憶部340に記憶される遷移管理情報341等に基づいて、図8に示すような遷移図を生成する。そして、出力部352は、生成された遷移図を出力し、表示部330に表示させる。そのため、作業者は、ウェブサイトにおけるページ間の遷移が設計通りであるかどうかを検査することが可能となる。
【0066】
支援装置300は、遷移図内の何れかのページが選択されたか否かを判別する(ステップS19)。
支援装置300は、何れかのページが選択されたと判別すると(ステップS19;Yes)、一覧表を生成して出力する(ステップS20)。
例えば、図9に示すように、ページPnがカーソルCRによって選択されると、生成部353は、一覧表LTを生成する。そして、出力部352は、生成された一覧表LTを出力し、表示部330に表示させる。そのため、作業者は、一覧表LTによって、遷移を生じさせるUI要素の外観を検査することが可能となる。
そして、支援装置300は、上述したステップS19に処理を戻す。
【0067】
一方、上記のステップS19にて、未収集の遷移先がないと判別した場合(ステップS19;No)に、支援装置300は、終了が指示されたか否かを判別する(ステップS21)。
【0068】
支援装置300は、終了が指示されていないと判別すると(ステップS21;No)、上述したステップS19に処理を戻す。
【0069】
一方、終了が指示されたと判別した場合(ステップS21;Yes)に、支援装置300は、支援処理を終了する。
【0070】
このような支援処理によって、例えば、図8に示すような遷移図が表示されるため、作業者は、ウェブサイトにおけるページ間の遷移が設計通りであるかどうかを検査することが可能となる。また、遷移図内のページを選択すると、例えば、図9示すような一覧表LTが表示されるため、作業者は、そのページへの遷移を生じさせるUI要素の外観を検査することが可能となる。
【0071】
この結果、遷移を生じさせるUI要素のデザインを含めたページ間の遷移を適切に検査することができる。
【0072】
(他の実施形態)
上記の実施形態では、遷移図内のページが選択された際に、図9に示すように、そのページへの遷移を生じさせるUI要素の外観を示す一覧表LTを表示(出力)する場合について説明したが、ページの選択によらずに、各一覧表を表示するようにしてもよい。
例えば、生成部353は、図8に示すような遷移図における各ページについて、それらのページを遷移先としたUI要素の外観を示す一覧表をそれぞれ生成する。つまり、生成部353は、図5に示す遷移管理情報341から、遷移先パス341bに応じて各レコードをグループ化し、各グループのUI要素341cの外観を関連情報341d等に基づいて描画することにより各一覧表LTを生成する。そして、出力部352は、図8に示すような遷移図の各ページに重畳させた各一覧表を出力し、表示部330に表示させる。
この場合、作業者は、遷移図におけるページを選択することなく、各ページへの遷移を生じさせるUI要素の外観を検査することが可能となる。
【0073】
上記の実施形態では、出力部352が、遷移図、及び、一覧表を表示部330に出力する場合について説明したが、出力部352が、他の端末に出力するようにしてもよい。
例えば、出力部352は、通信部310を制御して、作業者が使用する端末装置へ、遷移図、及び、一覧表を出力する。
【0074】
上記の実施形態では、公営競技の投票券を販売する販売サーバ200のウェブサイトを検査する検査システム100を一例として説明したが、他のウェブサイトを検査する場合にも適用可能である。
例えば、商品を販売するウェブサイトや、種々のサービスを提供するウェブサイトを検査する検査システム100においても、同様に適用可能である。
【0075】
以上説明したように、本発明によれば、遷移を生じさせるUI要素のデザインを含めたページ間の遷移を適切に検査することのできる支援装置、支援方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0076】
100 検査システム
200 販売サーバ
300 支援装置
310 通信部
320 受付部
330 表示部
340 記憶部
341 遷移管理情報
350 制御部
351 収集部
352 出力部
353 生成部
400 情報処理装置
401 CPU
402 ROM
403 RAM
404 NIC
405 画像処理部
406 音声処理部
407 補助記憶部
408 インターフェース
409 操作ユニット
410 表示ユニット
411 スピーカ
900 インターネット
【要約】
【課題】遷移を生じさせるUI要素のデザインを含めたページ間の遷移を適切に検査することのできる支援装置等を提供する。
【解決手段】支援装置300において、収集部351は、ウェブサイトを構成する各ページから、他のページへ遷移するための情報であり、遷移先ページのパス、及び、遷移を生じさせるUI要素が含まれる遷移情報を、それぞれ収集する。また、出力部352は、収集部351により収集された遷移情報に含まれるUI要素を、遷移先ページのパスに応じたグループに分類して出力する。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10