(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】サーバ装置、予約提案方法、ならびに、プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/02 20120101AFI20240826BHJP
【FI】
G06Q10/02
(21)【出願番号】P 2023200513
(22)【出願日】2023-11-28
【審査請求日】2023-11-28
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天グループ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110135
【氏名又は名称】石井 裕一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100132883
【氏名又は名称】森川 泰司
(74)【代理人】
【識別番号】100148633
【氏名又は名称】桜田 圭
(74)【代理人】
【識別番号】100163452
【氏名又は名称】南郷 邦臣
(74)【代理人】
【識別番号】100180312
【氏名又は名称】早川 牧子
(72)【発明者】
【氏名】蔡 隆広
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-108063(JP,A)
【文献】特開2022-160265(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された施設についての予約を管理するサーバ装置であって、
ユーザが使用するユーザ端末から、予約についての要求情報を受信する受信部と、
前記要求情報に基づいて、前記ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第1の日付を、候補日として特定する特定部と、
前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布が、所定の分布条件を満たさない場合に、前記ユーザが予約可能となる前記空き時間枠が残っている第2の日付であって、前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、当該第2の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、を合わせることで前記分布条件を満たす日付を、前記候補日に追加する追加部と、
前記候補日の前記空き時間枠と、当該空き時間枠の価格とを含む提案情報を前記ユーザ端末へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項2】
一定期間内の全ての前記時間枠における価格の分布に基づいて前記分布条件を設定する条件設定部を更に備える、
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記特定部は、前記ユーザにより指定された日付が前記要求情報に含まれている場合に、当該指定された日付を前記候補日として特定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記特定部は、前記ユーザが希望する前記サービスの項目が前記要求情報に含まれている場合に、当該項目について予約可能な前記空き時間枠が残っている複数の日付のうち、直近の日付を前記候補日として特定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記特定部は、前記ユーザが希望する前記サービスの項目が前記要求情報に含まれている場合に、当該項目について予約可能な前記空き時間枠が残っている複数の日付のうち、前記ユーザが過去に前記施設を利用した日を含む利用履歴に基づいて前記候補日を特定する、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項6】
サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された施設についての予約を管理するサーバ装置が実行する予約提案方法であって、
ユーザが使用するユーザ端末から、予約についての要求情報を受信する受信ステップと、
前記要求情報に基づいて、前記ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第1の日付を、候補日として特定する特定ステップと、
前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布が、所定の分布条件を満たさない場合に、前記ユーザが予約可能となる前記空き時間枠が残っている第2の日付であって、前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、当該第2の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、を合わせることで前記分布条件を満たす日付を、前記候補日に追加する追加ステップと、
前記候補日の前記空き時間枠と、当該空き時間枠の価格とを含む提案情報を前記ユーザ端末へ送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする予約提案方法。
【請求項7】
サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された施設についての予約を管理するコンピュータに、
ユーザが使用するユーザ端末から、予約についての要求情報を受信する受信ステップ、
前記要求情報に基づいて、前記ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第1の日付を、候補日として特定する特定ステップ、
前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布が、所定の分布条件を満たさない場合に、前記ユーザが予約可能となる前記空き時間枠が残っている第2の日付であって、前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、当該第2の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、を合わせることで前記分布条件を満たす日付を、前記候補日に追加する追加ステップ、
前記候補日の前記空き時間枠と、当該空き時間枠の価格とを含む提案情報を前記ユーザ端末へ送信する送信ステップ、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サーバ装置、予約提案方法、ならびに、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品やサービス等の価格が、変動価格制(ダイナミックプライシング)と呼ばれる手法にて設定される場合が見受けられる。
この変動価格制では、例えば、需要と供給とのバランスに応じて、価格を柔軟に変動させている。
【0003】
このような変動価格制を用いた先行技術として、例えば、特許文献1には、ユーザの特徴に応じた変動価格を提示する情報処理装置の技術が開示されている。この情報処理装置では、購入回数の多いユーザや累積の購入金額が多いユーザに対して、他よりも低価格の変動価格を提示できるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した特許文献1に記載の情報処理装置では、ユーザの特徴に応じた変動価格を提示することができるものの、提示されたユーザにとっては、その変動価格が他と比べて安いのか高いのかを把握することが困難であった。
【0006】
特に、サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された施設を利用する場合において、予約しようとする時間枠(空き時間枠)の価格が他と比べて安いのか高いのかを把握するために、ユーザは、複数の時間枠について価格を参照する必要があった。
【0007】
このような実情から、予約可能となる空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することのできる技術が求められていた。
【0008】
本発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、予約可能となる空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することのできるサーバ装置、予約提案方法、ならびに、プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の観点に係るサーバ装置は、
サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された施設についての予約を管理するサーバ装置であって、
ユーザが使用するユーザ端末から、予約についての要求情報を受信する受信部と、
前記要求情報に基づいて、前記ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第1の日付を、候補日として特定する特定部と、
前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布が、所定の分布条件を満たさない場合に、前記ユーザが予約可能となる前記空き時間枠が残っている第2の日付であって、前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、当該第2の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、を合わせることで前記分布条件を満たす日付を、前記候補日に追加する追加部と、
前記候補日の前記空き時間枠と、当該空き時間枠の価格とを含む提案情報を前記ユーザ端末へ送信する送信部と、
を備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記観点に係るサーバ装置は、
一定期間内の全ての前記時間枠における価格の分布に基づいて前記分布条件を設定する条件設定部を更に備えるようにしてもよい。
【0011】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記特定部は、前記ユーザにより指定された日付が前記要求情報に含まれている場合に、当該指定された日付を前記候補日として特定するようにしてもよい。
【0012】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記特定部は、前記ユーザが希望する前記サービスの項目が前記要求情報に含まれている場合に、当該項目について予約可能な前記空き時間枠が残っている複数の日付のうち、直近の日付を前記候補日として特定するようにしてもよい。
【0013】
また、上記観点に係るサーバ装置において、
前記特定部は、前記ユーザが希望する前記サービスの項目が前記要求情報に含まれている場合に、当該項目について予約可能な前記空き時間枠が残っている複数の日付のうち、前記ユーザが過去に前記施設を利用した日を含む利用履歴に基づいて前記候補日を特定するようにしてもよい。
【0014】
本発明の第2の観点に係る予約提案方法は、
サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された施設についての予約を管理するサーバ装置が実行する予約提案方法であって、
ユーザが使用するユーザ端末から、予約についての要求情報を受信する受信ステップと、
前記要求情報に基づいて、前記ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第1の日付を、候補日として特定する特定ステップと、
前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布が、所定の分布条件を満たさない場合に、前記ユーザが予約可能となる前記空き時間枠が残っている第2の日付であって、前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、当該第2の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、を合わせることで前記分布条件を満たす日付を、前記候補日に追加する追加ステップと、
前記候補日の前記空き時間枠と、当該空き時間枠の価格とを含む提案情報を前記ユーザ端末へ送信する送信ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0015】
本発明の第3の観点に係るプログラムは、
サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された施設についての予約を管理するコンピュータに、
ユーザが使用するユーザ端末から、予約についての要求情報を受信する受信ステップ、
前記要求情報に基づいて、前記ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第1の日付を、候補日として特定する特定ステップ、
前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布が、所定の分布条件を満たさない場合に、前記ユーザが予約可能となる前記空き時間枠が残っている第2の日付であって、前記第1の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、当該第2の日付の前記空き時間枠における価格の分布と、を合わせることで前記分布条件を満たす日付を、前記候補日に追加する追加ステップ、
前記候補日の前記空き時間枠と、当該空き時間枠の価格とを含む提案情報を前記ユーザ端末へ送信する送信ステップ、
を実行させることを特徴とする。
【0016】
上記プログラムは、当該プログラムが実行されるコンピュータとは独立して、コンピュータ通信網を介して配布・販売することができる。
更に、上記プログラムを記録する情報記録媒体は、非一時的な(non-transitory)記録媒体であり、コンピュータとは独立して配布・販売することができる。ここで、非一時的な記録媒体とは、有形な(tangible)記録媒体をいう。非一時的な記録媒体は、例えば、コンパクトディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、ディジタルビデオディスク、磁気テープ、半導体メモリ等である。また、一時的な(transitory)記録媒体とは、伝送媒体(伝搬信号)それ自体を示す。一時的な記録媒体は、例えば、電気信号、光信号、電磁波等である。なお、一時的な(temporary)記憶領域とは、データやプログラムを一時的に記憶するための領域であり、例えば、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリである。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、予約可能な空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本実施形態に係る予約システムの全体構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】本実施形態に係るサーバ装置等が実現される典型的な情報処理装置の概要構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】実施形態1に係るサーバ装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図4】空き時間情報を視覚的に説明するための模式図である。
【
図5】変動価格情報を視覚的に説明するための模式図である。
【
図6】利用履歴情報を説明するための模式図である。
【
図7】ユーザ端末に表示されるカレンダー画面の一例を示す模式図である。
【
図8】(a)~(c)共に、分布条件を説明するための模式図である。
【
図9】単独の候補日の空き時間枠における価格を説明するための一例を示す模式図である。
【
図10】(a)が、単独の候補日の空き時間枠における価格を説明するための一例を示す模式図であり、(b)が、複数の候補日の空き時間枠における価格を説明するための一例を示す模式図である。
【
図11】(a),(b)共に、提案情報の一例を示す模式図である。
【
図12】(a),(b)共に、提案情報が重畳されたカレンダー画面の一例を示す模式図である。
【
図13】実施形態1に係る予約処理を説明するためのフローチャートである。
【
図14】ユーザ端末に表示される検索画面の一例を示す模式図である。
【
図15】実施形態2に係るサーバ装置の機能構成の一例を示すブロック図である。
【
図16】ユーザ管理情報の一例を示す模式図である。
【
図17】ユーザ端末に表示される通知の一例を示す模式図である。
【
図18】(a)が、提案情報の一例を示す模式図であり、(b)が報知情報の一例を示す模式図である。
【
図19】(a)が、アプリが起動されたユーザ端末に表示される提案情報の一例を示す模式図であり、(b)が、アプリが起動されたユーザ端末に表示される報知情報の一例を示す模式図である。
【
図20】実施形態2に係る提示処理を説明するためのフローチャートである。
【
図21】提案情報が重畳されたカレンダー画面の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の実施形態を説明する。本発明の実施形態では、美容についてのサービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制が採用された美容施設の予約を管理する予約システムを一例として説明するが、このような美容施設に限られず、他のサービスをユーザに提供する各種の施設(一例として、整体施設、スポーツ施設等)の予約システムにおいても適用可能である。
なお、以下の実施形態は説明のためのものであり、本願発明の範囲を制限するものではない。したがって、当業者であればこれら各要素の何れかまたは全要素をこれと均等なものに置換した実施形態を採用することが可能であるが、これらの実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【0020】
(全体構成)
本発明の実施形態に係る予約システム100は、サービスを提供する時間枠の価格に、変動価格制(ダイナミックプライシング)が採用された美容施設(一例として、美容室、ネイルサロン、エステサロン等)への予約が適切に行えるシステムであり、
図1に示すように、サーバ装置200と、ユーザ端末300とを含んで構成される。
なお、サーバ装置200と、ユーザ端末300とは、インターネット900を介して通信可能に接続されている。また、
図1では、ユーザ端末300を3台だけ示しているが、発明の理解を容易にするためであり、実際には、ユーザ数に応じて、膨大な数のユーザ端末300が含まれているものとする。
【0021】
サーバ装置200は、例えば、サーバ用のコンピュータであり、美容施設の情報を管理すると共に、ユーザが使用するユーザ端末300との間で必要な情報を送受信することで、ユーザが美容施設の時間枠(空き時間枠)における価格の高低を比較しつつ、所望の時間枠に対する予約が行えるように処理する。
より詳細に、サーバ装置200は、ユーザ端末300から送られた予約についての要求情報を受信すると、ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている候補日を特定し、その候補日において空き時間枠が複数あり、各空き時間枠における価格の分布が条件(後述する分布条件)を満たすことを確認した後に、候補日の各空き時間枠とそれらの価格とを含む提案情報をユーザ端末300へ送信する。この提案情報を受信したユーザ端末300では、価格の異なる各空き時間枠が表示されるため、各空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することが可能となる。そして、サーバ装置200は、ユーザ端末300にて何れかの空き時間枠が選択されると、選択された空き時間枠をユーザの情報と対応付けて予約する。
【0022】
ユーザ端末300は、例えば、スマートフォンやパーソナルコンピュータ等であり、美容施設を利用(予約)しようとするユーザに使用される。
ユーザ端末300には、例えば、美容施設を予約するための予約アプリがインストールされている。この予約アプリがユーザ端末300にて起動されると、所望の美容施設が検索でき、その美容施設への予約が行えるようになっている。より詳細には、この予約アプリでは、例えば、美容施設への予約が行えるカレンダー画面(詳細については後述する)を表示し、ユーザが選んだ日付を含む要求情報をサーバ装置200へ送信する。この要求情報を受信したサーバ装置200では、ユーザが選んだ日付を含む候補日の各空き時間枠とそれらの価格とを含む提案情報を生成してユーザ端末300へ返信する。そのため、予約アプリでは、受信した提案情報をカレンダー画面に重畳させて表示し、各空き時間枠における価格の高低を確認しつつ、所望の空き時間枠を選んで予約が行えるようになっている。
【0023】
(情報処理装置の概要構成)
本実施形態に係るサーバ装置200等が実現される典型的な情報処理装置400について説明する。
【0024】
情報処理装置400は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、NIC(Network Interface Card)404と、画像処理部405と、音声処理部406と、補助記憶部407と、インターフェース408と、操作ユニット409と、表示ユニット410と、を備える。
【0025】
CPU 401は、情報処理装置400全体の動作を制御し、各構成要素と接続され制御信号やデータをやりとりする。
【0026】
ROM 402には、電源投入直後に実行されるIPL(Initial Program Loader)が記録され、これが実行されることにより、補助記憶部407に記憶されたプログラムをRAM 403に読み出してCPU 401による当該プログラムの実行が開始される。
【0027】
RAM 403は、データやプログラムを一時的に記憶するためのもので、補助記憶部407から読み出されたプログラムやデータ、その他、通信に必要なデータ等が保持される。
【0028】
NIC 404は、情報処理装置400をインターネット等のコンピュータ通信網に接続するためのものであり、LAN(Local Area Network)を構成する際に用いられる10BASE-T/100BASE-T規格にしたがうものや、電話回線を用いてインターネットに接続するためのアナログモデム、ISDN(Integrated Services Digital Network)モデム、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)モデム、ケーブルテレビジョン回線を用いてインターネットに接続するためのケーブルモデム等から構成される。
【0029】
画像処理部405は、補助記憶部407等から読み出された画像データをCPU 401や画像処理部405が備える画像演算プロセッサ(図示せず)によって加工処理した後、これを画像処理部405が備えるフレームメモリ(図示せず)に記録する。フレームメモリに記録された画像情報は、所定の同期タイミングでビデオ信号に変換され、インターフェース408等を介して表示ユニット410に出力される。つまり、画像処理部405は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で必要となる画像を生成し、その画像を表示ユニット410に表示させる。
【0030】
音声処理部406は、補助記憶部407等から読み出された音声データを音声信号に変換し、インターフェース408を介してスピーカ411に出力する。つまり、音声処理部406は、CPU 401の制御の下、情報処理装置400が行う処理の進行の中で発生させるべき音声を生成し、その音声をスピーカ411から出力させる。
【0031】
補助記憶部407は、ハードディスク等であり、情報処理装置400全体の動作制御に必要な各種のプログラムや各種のデータを記憶する。例えば、補助記憶部407には、本実施形態に係るサーバ装置200を実現するためのプログラムが記憶される。そして、CPU 401の制御によって、補助記憶部407は、記憶されたプログラムやデータを適宜読み出し、これらをRAM 403等に一時的に記憶させる。
【0032】
インターフェース408には、操作ユニット409、及び、表示ユニット410が接続される。なお、インターフェース408は、この他に接続された外部機器との間で必要な情報を送受信してもよい。
【0033】
操作ユニット409は、情報処理装置400を利用する作業者等の操作入力を受け付ける。
【0034】
表示ユニット410は、画像処理部405により出力された画像データに応じた画像を描画し、情報処理装置400を利用する作業者等に提示する。
【0035】
この他に、情報処理装置400は、補助記憶部407の代わりに、DVD(Digital Versatile Disc)-ROM等のドライブユニットを備えるようにしてもよい。この場合、情報処理装置400は、ドライブユニットに装着されるDVD-ROM等からプログラムやデータを読み出して、上記と同様に動作する。
【0036】
(実施形態1)
以下、実施形態1に係るサーバ装置200の機能構成等について、
図3~
図12を参照して説明する。このサーバ装置200は、上記の情報処理装置400により実現される。例えば、情報処理装置400に電源が投入されると、サーバ装置200として機能させるプログラムが実行され、本実施形態1に係るサーバ装置200が実現される。
なお、ユーザ端末300も同様に、情報処理装置400によって実現されるが、こちらについては説明を省略し、実施形態1において最も特徴的なサーバ装置200について、以下説明する。
【0037】
(実施形態1に係るサーバ装置の機能構成)
図3は、実施形態1に係るサーバ装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、受信部210と、送信部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0038】
受信部210は、ユーザ端末300から送られる種々の情報を受信する。
例えば、受信部210は、ユーザ端末300から送られる予約についての要求情報を受信する。なお、要求情報には、後述するように、例えば、ユーザが予約を希望する日付等が含まれている。
【0039】
なお、上述したNIC 404等が、このような受信部210として機能しうる。
【0040】
送信部220は、制御部240に制御され、ユーザ端末300に対して、必要な情報を送信する。
例えば、送信部220は、候補日の各空き時間枠とそれらの価格とを含む提案情報をユーザ端末300へ送信する。なお、候補日には、ユーザが予約を希望する日付が含まれている。
【0041】
なお、上述したNIC 404等が、このような送信部220として機能しうる。
【0042】
記憶部230は、美容施設に関する種々の情報を記憶する。例えば、記憶部230は、空き時間枠情報231、変動価格情報232、及び、利用履歴情報233を記憶する。
【0043】
まず、空き時間枠情報231は、美容施設でサービスを提供可能となる各空き時間枠を表す情報である。具体的に、空き時間枠情報231には、
図4に示すように、空き時間枠(○で示された時間枠)が管理されている。なお、
図4では、時間枠が1時間単位の場合を示しているが、一例であり、他の時間単位(一例として30分単位)であってもよい。
また、
図4では、美容施設での一週間分の営業日(一例として、毎火曜日が定休日)における各空き時間枠を視覚的に示しており、実際の空き時間枠情報231には、各営業日の時間枠単位に、空き時間枠を示すデータが管理されているものとする。
【0044】
次に、変動価格情報232は、美容施設での各時間枠に設定されている価格(料金)を表す情報である。具体的に、変動価格情報232には、
図5に示すように、各時間枠の価格が管理されている。これらの時間枠には、例えば、各営業日(平日、土日、祝日)の各時間枠における需要の大小に応じて、複数種類の価格のうちの何れかの価格が設定されている。なお、各時間枠にこのような価格が設定された後に、価格が変更(再設定)される場合もある。例えば、あるユーザにより予約済の時間枠が、直前でキャンセルされた場合では、その時間枠(キャンセル時間枠)を予約可能な新たなユーザを急募するために、制御部240は、キャンセル前の価格よりも安い価格に変更する。
また、
図5では、美容施設での一週間分の営業日における各時間枠の価格を視覚的に示しており、実際の変動価格情報232には、各営業日の時間枠単位に、価格の値が管理されているものとする。
【0045】
次に、利用履歴情報233は、美容施設を過去に利用したユーザの利用履歴を表す情報である。具体的に、利用履歴情報233には、
図6に示すように、ユーザID233a、利用日233b、及び、利用項目233c等の情報が含まれている。なお、利用項目233cは、美容施設にてユーザが利用したサービスの内容である。また、後述するように、利用項目233cに応じて、賞美期限(施術されたスタイル等を維持できる期限)が設定されている。
【0046】
この他にも、記憶部230は、ユーザの予約を管理する予約管理情報(予約の日時、予約を行ったユーザID等)等を記憶する。
【0047】
なお、上述した補助記憶部407等が、このような記憶部230として機能しうる。
【0048】
図3に戻って、制御部240は、サーバ装置200全体を制御する。この制御部240は、特定部241、条件設定部242、追加部243、生成部244、及び、予約部245を含んでいる。
【0049】
特定部241は、上述した受信部210が受信した要求情報に基づいて、ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている日付(第1の日付)を、候補日として特定する。
例えば、ユーザ端末300にて上述した予約アプリが実行され、
図7に示すようなカレンダー画面510が表示された状態で、何れかの日付(営業日)がユーザに選択されると、ユーザ端末300は、ユーザが選んだ日付を含む要求情報をサーバ装置200へ送信する。なお、
図7では、「4」日(10月4日)がユーザによって選択された状態を示している。また、カレンダー画面510において、空き時間枠がない日付がグレーアウト(gray out )され、選択不能となっているものとする。
そのため、特定部241は、要求情報に含まれる日付を候補日として特定する。なお、後述するように、ユーザ端末300から送られる要求情報に日付が含まれておらず、代わりに、ユーザが希望するサービスの項目が含まれている場合もある。その場合に、特定部241は、そのサービスの項目が予約可能となる空き時間枠が残っている日付を、候補日として特定する。
【0050】
図3に戻って、条件設定部242は、候補日の空き時間枠における価格の分布が、ユーザに提示する分布として妥当である(価格の対比が容易である)と判定するための基準となる分布条件を設定する。
例えば、条件設定部242は、上述した
図5の変動価格情報232を参照し、一定期間内の全ての時間枠における価格の分布に基づいて分布条件を設定する。以下、候補日である「10月4日」を含む一週間内の全時間枠(
図5にて示される全ての時間枠)における価格の分布に基づいて分布条件を設定する場合を一例として、具体的に説明する。
【0051】
この場合、
図8(a)の左側に示すように、一週間内の全時間枠における価格の分布から、価格の種類数kは、「9,400」,「9,800」,「10,000」,「10,500」の4つである。そして、条件設定部242は、
図8(a)の右側に示すように、分布条件として、価格の種類数が種類数kの半分以上(0.5k以上)であることを設定する。つまり、条件設定部242は、候補日の空き時間枠における価格の分布にて、価格の種類数が2以上(2種類以上)であることを分布条件に設定する。
【0052】
なお、条件設定部242は、他の分布条件を設定してもよい。例えば、
図8(b)の左側に示すように、一週間内の全時間枠における価格の分布にて、最高価格Hが「10,500」であり、最低価格Lが「9,400」である。そして、条件設定部242は、
図8(b)の右側に示すように、分布条件として、最高価格H若しくは最低価格Lを含むことを設定する。つまり、条件設定部242は、候補日の空き時間枠における価格の分布にて、「10,500」及び「9,400」の少なくとも一方を含むことを分布条件に設定する。
【0053】
この他にも、例えば、
図8(c)の左側に示すように、一週間内の全時間枠における価格の分布にて、最高価格Hと最低価格Lとの価格差dは、「1,100」である。そして、条件設定部242は、
図8(c)の右側に示すように、分布条件として、最高価格と最低価格との価格差が価格差dのα倍以上(なお、0<α<1)であることを設定する。一例として、αを「0.5」とした場合、条件設定部242は、候補日の空き時間枠における価格の分布にて、最高価格と最低価格との価格差が「550」以上であることを分布条件に設定する。
【0054】
図3に戻って、追加部243は、まず、上述した特定部241が特定した候補日(第1の日付)の空き時間枠における価格の分布が、上記の条件設定部242が設定した分布条件を満たすか否かを判別する。そして、分布条件を満たさないと判別すると、ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている他の日付(第2の日付)であって、その空き時間枠における価格の分布を、候補日の空き時間枠における価格の分布に加える(合わせる)ことで分布条件を満たす場合に、その日付(第2の日付)を候補日に追加する。なお、分布と分布とを「合わせる」とは2つの分布の和集合を演算することである。
具体的に、候補日が「10月4日」である場合での空き時間枠における価格の分布は、
図9に示される。そして、条件設定部242により、上述した
図8(a)に示す分布条件が設定されていた場合(価格の種類数が2以上であること)に、追加部243は、「10月4日」の空き時間枠における価格の分布にて、価格の種類数が3であるため、分布条件を満たすと判別する。この場合、追加部243は、候補日に他の日付を追加しないことになる。
【0055】
一方、候補日が「10月6日」である場合(上述した
図7のカレンダー画面510にてユーザにより「6」日が選択され、特定部241にて「10月6日」が候補日として特定されている場合)での空き時間枠における価格の分布は、
図10(a)に示される。そして、条件設定部242により、同じく
図8(a)に示す分布条件が設定されていた場合に、追加部243は、「10月6日」の空き時間枠における価格の分布にて、価格の種類数が1であるため、分布条件を満たさないと判別する。
この場合、追加部243は、ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている他の日付であって、その空き時間枠における価格の分布を、
図10(a)に示す価格の分布に加える(合わせる)ことで分布条件を満たす場合に、その日付を候補日に追加する。
例えば、候補日の前日(前営業日)である「10月5日」の空き時間枠を、「10月6日」の空き時間枠に加えた場合に、空き時間枠における価格の分布は、
図10(b)に示される。この
図10(b)の空き時間枠における価格の分布にて、価格の種類数が3であり分布条件を満たすため、追加部243は、この「10月5日」(第2の日付)を候補日に追加する。
なお、仮に、「10月5日」の空き時間枠を加えても分布条件を満たさない場合であれば、追加部243は、候補日の翌日(翌営業日)である「10月7日」の空き時間枠を更に加えるなどして、分布条件を満たすまで他の日付を候補日に追加するようにしてもよい。
【0056】
図3に戻って、生成部244は、候補日の空き時間枠と、その空き時間枠の価格とを含む提案情報を生成する。
例えば、上述した
図9に示すように、単独の候補日だけで、その特定日の空き時間枠における価格の分布が分布条件を満たしている場合に、生成部244は、
図11(a)に示すような提案情報521を生成する。
図11(a)に示す提案情報521では、分布条件を満たした3種類の価格別に、空き時間枠と予約ボタンBTとが区分けされて表示されるようになっている。そのため、ユーザは、空き時間枠における価格の高低を比較しつつ、何れかの予約ボタンBTを押下するとこで、その予約ボタンBTに対応した空き時間枠を予約することができるようになっている。
【0057】
この他にも、上述した
図10(b)に示すように、複数の候補日の空き時間枠における価格の分布が分布条件を満たしている場合に、生成部244は、
図11(b)に示すような提案情報522を生成する。
図11(b)に示す提案情報522でも、分布条件を満たした3種類の価格別に、空き時間枠と予約ボタンBTとが区分けされて表示されるようになっている。なお、提案情報522では、ユーザが選択した日付と異なる候補日には、強調表示等により識別可能としている。このような提案情報522でも、ユーザは、空き時間枠における価格の高低を比較しつつ、何れかの予約ボタンBTを押下するとこで、その予約ボタンBTに対応した空き時間枠を予約することができるようになっている。
【0058】
このように生成部244によって生成された提案情報521,522は、上述した送信部220によってユーザ端末300へ送信され、
図12(a),(b)に示すように、カレンダー画面510に重畳されて表示される。
つまり、
図12(a)に示すように、カレンダー画面510にて、「4」日が選択された場合に、「10月4日」だけの空き時間枠における価格の分布が、分布条件を満たしているため、「10月4日」の空き時間枠と、その空き時間枠の価格とを含む提案情報521が、カレンダー画面510に重畳されて表示される。
また、
図12(b)に示すように、カレンダー画面510にて、「6」日が選択された場合に、「10月6日」及び「10月5日」の空き時間枠における価格の分布が、分布条件を満たしているため、「10月6日」及び「10月5日」の空き時間枠と、その空き時間枠の価格とを含む提案情報522が、カレンダー画面510に重畳されて表示される。
【0059】
図3に戻って、予約部245は、上記の生成部244によって生成され、ユーザ端末300に提示された提案情報から、ユーザによって何れかの空き時間枠が選択されると、選択された空き時間枠の予約を行う。
例えば、上述した
図12(a),(b)に示すように、カレンダー画面510に提案情報521,522が重畳されて表示された状態で、何れかの予約ボタンBTがユーザによって押下されると、予約部245は、押下された予約ボタンBTに対応する空き時間をユーザの情報と対応付けて、図示せぬ予約管理情報に登録する。
【0060】
なお、上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部240として機能しうる。
【0061】
(実施形態1に係るサーバ装置の動作)
以下、このような構成の実施形態1に係るサーバ装置200の動作について
図13を参照して説明する。
図13は、サーバ装置200が実行する予約処理の流れを示すフローチャートである。この予約処理は、例えば、上述した予約アプリが実行されたユーザ端末300からのアクセスに応答して開始される。
【0062】
まず、サーバ装置200は、予約についての要求情報をユーザ端末300から受信する(ステップS11)。
例えば、予約アプリが実行されたユーザ端末300にて、上述した
図7に示すようなカレンダー画面510が表示されている状態で、空き時間枠が残っている何れかの日付が選択されると、ユーザ端末300は、選択された日付を含む要求情報をサーバ装置200へ送信する。この場合、受信部210は、ユーザが選択した日付を含む要求情報を受信する。
【0063】
サーバ装置200は、要求情報に基づいて、空き時間枠が残っている日付を、候補日として特定する(ステップS12)。
すなわち、制御部240(特定部241)は、上記のステップS11にて受信した要求情報に含まれる日付を候補日として特定する。なお、要求情報に日付が含まれておらず、代わりに、ユーザが希望するサービスの項目が含まれている場合に、制御部240は、そのサービスの項目が予約可能となる空き時間枠が残っている日付を、候補日として特定する。
【0064】
サーバ装置200は、分布条件を設定する(ステップS13)。
すなわち、制御部240(条件設定部242)は、候補日の空き時間枠における価格の分布が、ユーザに提示する分布として妥当であると判定するための基準となる分布条件を設定する。
例えば、制御部240は、上述した
図5の変動価格情報232を参照し、一定期間内の全ての時間枠における価格の分布に基づいて分布条件を設定する。
具体的に制御部240は、
図8(a)に示すように、一週間内の全時間枠における価格の分布から、価格の種類数kを4とカウントした場合に、分布条件として、価格の種類数が種類数kの半分以上(つまり、2以上)であることを設定する。なお、制御部240は、他の分布条件を設定してもよい。例えば、
図8(b)に示すように、一週間内の全時間枠における価格の分布にて、最高価格Hと最低価格Lとを求めた場合に、制御部240は、分布条件として、最高価格H若しくは最低価格Lを含むことを設定する。更に、例えば、
図8(c)に示すように、一週間内の全時間枠における価格の分布にて、最高価格Hと最低価格Lとの価格差dを求めた場合に、制御部240は、分布条件として、最高価格と最低価格との価格差が価格差dのα倍以上(なお、0<α<1)であることを設定する。
【0065】
サーバ装置200は、候補日の空き時間枠における価格の分布が分布条件を満たしているか否かを判別する(ステップS14)。
例えば、制御部240(追加部243)は、上述したステップS12にて特定した候補日の空き時間枠における価格の分布、若しくは、後述するステップS15にて追加された候補日を含めた空き時間枠における価格の分布が、上記のステップS13にて設定した分布条件を満たしているかどうかを判別する。
具体的に上述したステップS12にて、
図8(a)に示す分布条件が設定されていた場合において、上述した
図9に示すような特定日の空き時間枠における価格の分布であれば、価格の種類数が3であるため、制御部240は、分布条件を満たしていると判別する。
一方、同じく
図8(a)に示す分布条件が設定されていた場合において、上述した
図10(a)に示すような特定日の空き時間枠における価格の分布であれば、価格の種類数が1であるため、制御部240は、分布条件を満たしていないと判別する。
なお、後述するステップS15にて候補日が追加されたことにより、上述した
図10(b)に示すような特定日の空き時間枠における価格の分布であれば、価格の種類数が3であるため、制御部240は、分布条件を満たしていると判別する。
【0066】
サーバ装置200は、候補日の空き時間枠における価格の分布が分布条件を満たしていないと判別すると(ステップS14;No)、空き時間枠が残っている他の日付を候補日に追加する(ステップS15)。
例えば、制御部240(追加部243)は、空き時間枠が残っている候補日の前日(前営業日)、若しくは、翌日(翌営業日)を候補日に追加する。
そして、サーバ装置200は、上述したステップS14に処理を戻す。
【0067】
一方、候補日の空き時間枠における価格の分布が分布条件を満たしていると判別した場合(ステップS14;Yes)に、サーバ装置200は、候補日の空き時間枠と、その空き時間枠の価格とを含む提案情報を生成する(ステップS16)。
例えば、制御部240(生成部244)は、
図11(a),(b)に示すような提案情報521,522を生成する。
図11(a).(b)に示す提案情報521、522では、分布条件を満たした3種類の価格別に、空き時間枠と予約ボタンBTとが区分けされて表示されるようになっている。そのため、ユーザは、空き時間枠における価格の高低を比較しつつ、何れかの予約ボタンBTを押下するとこで、その予約ボタンBTに対応した空き時間枠を予約することができるようになっている。
【0068】
サーバ装置200は、提案情報をユーザ端末300へ送信して表示させる(ステップS17)。
例えば、制御部240は、送信部220を制御して、上記のステップS16にて生成した提案情報をユーザ端末300へ送信する。
つまり、上述した
図11(a),(b)に示すような提案情報521,522をユーザ端末300へ送信した場合、ユーザ端末300では、
図12(a),(b)に示すように、提案情報521,522が、カレンダー画面510に重畳されて表示される。
【0069】
サーバ装置200は、予約操作があったか否かを判別する(ステップS14)。
例えば、制御部240(予約部245)は、
図12(a),(b)に示すように、提案情報521,522がカレンダー画面510に重畳されて表示された状態で、何れかの予約ボタンBTがユーザに押下されたかどうかを判別する。
【0070】
サーバ装置200は、予約操作がなかったと判別すると(ステップS18;No)、予約を行うことなく、そのまま予約処理を終了する。
【0071】
一方、予約操作があったと判別した場合(ステップS18;Yes)に、サーバ装置200は、対象の空き時間枠にユーザの予約を登録する(ステップS19)。
例えば、制御部240(予約部245)は、押下された予約ボタンBTに対応する空き時間をユーザの情報と対応付けて、図示せぬ予約管理情報に登録する。
【0072】
このような予約処理によって、候補日の空き時間枠における価格の分布が分布条件を満たすことを確認した後に、候補日の各空き時間枠とそれらの価格とを含む提案情報がユーザ端末300へ送信される。そのため、ユーザ端末300では、価格の異なる各空き時間枠がそれぞれ表示されるため、各空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較しつつ、予約の選択を行うことができる。
【0073】
この結果、予約可能な空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することができる。
【0074】
上記の実施形態1では、
図7に示すようなカレンダー画面510がユーザ端末300に表示され、ユーザがカレンダー画面510内の所望の日付を選択することで、ユーザが選んだ日付を含む要望情報をサーバ装置200へ送信する場合について説明したが、このような日付を含まない要求情報が、ユーザ端末300からサーバ装置200へ送信されてもよい。
例えば、ユーザ端末300にて起動された予約アプリにて、
図14に示すような検索画面530も表示できるようにする。この検索画面530は、一例として、ユーザが希望するサービスの項目について、空き時間枠を検索するための画面である。つまり、ユーザが、項目選択エリア531に希望するサービスの項目を選択した上で、検索ボタンKBを押下すると、ユーザが希望するサービスの項目が含まれた要望情報が、サーバ装置200へ送信されるようになっている。
このような要望情報を受信したサーバ装置200において、特定部241は、要望情報に含まれるサービスの項目が予約可能となる空き時間枠が残っている日付を、候補日として特定する。
なお、特定部241が候補日を特定した後における条件設定部242、追加部243、及び、生成部244等の動作に変更はない。
この場合も、予約可能な空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することができる。
【0075】
また、上記の実施形態1では、条件設定部242が、特定部241が候補日を特定した後に、分布条件を毎回設定する場合について説明したが、他のタイミングで条件設定部242が分布条件を設定し、設定した分布条件を使い続けるようにしてもよい。
例えば、条件設定部242は、一定の期間毎(一例として、定休日である毎火曜日)に分布条件を設定し、期間内は設定済の分布条件を使い続けてもよい。
【0076】
(実施形態2)
上述した実施形態1では、美容施設への予約を行おうとするユーザが、自主的に予約アプリを操作して予約を行う場合について説明したが、時間枠の価格が変動したことを契機として、予約アプリを操作していないユーザに予約を提案するようにしてもよい。
以下、時間枠の価格が変動したことを契機として、ユーザに予約を提案することを特徴とした実施形態2について説明する。
【0077】
(実施形態2に係るサーバ装置の機能構成)
図15は、実施形態2に係るサーバ装置200の機能構成の一例を示すブロック図である。図示するように、サーバ装置200は、送信部250と、受信部210と、記憶部260と、制御部270とを備える。
なお、受信部210は、上述した
図3に示す受信部210と同じ構成である。
【0078】
送信部250は、通知送信部251と、情報送信部252とを備えている。
【0079】
通知送信部251は、制御部270に制御され、予約アプリがインストールされたユーザ端末300へ、その予約アプリを起動させ得る通知を送信する。
例えば、通知送信部251は、プッシュ通知(リモート通知)サービスを提供する通知サーバへ必要な情報を送信することで、ユーザ端末300に対するプッシュ通知を依頼する。
【0080】
情報送信部252は、制御部270に制御され、後述する提案情報、又は、後述する報知情報を、ユーザ端末300へ送信することにより、予約アプリ上に提案情報又は報知情報を表示させる。
【0081】
なお、上述したNIC 404等が、このような送信部250として機能しうる。
【0082】
記憶部260は、空き時間枠情報231、変動価格情報232、及び、ユーザ管理情報261を記憶する。
なお、空き時間枠情報231は、上述した
図4に示す空き時間枠情報231と同じ情報である。また、変動価格情報232は、上述した
図5に示す変動価格情報232と同じ情報である。
【0083】
ユーザ管理情報261は、美容施設を利用するユーザを管理するための情報である。具体的に、ユーザ管理情報261には、
図16に示すように、ユーザID261a、利用日261b、利用項目261c、位置261d、及び、位置取得日時261e等の情報が含まれている。なお、位置261dは、ユーザ端末300の位置を示す情報である。また、位置取得日時261eは、位置261dに示される位置が取得された日時を示している。
なお、ユーザ端末300にインストールされている予約アプリは、例えば、起動時(バックグラウンドからフォアグラウンドへ移行した場合も含む)に、OS(Operating System)で測位されたユーザ端末300の位置情報(現在位置)を、サーバ装置200へ送信するようになっている。そのため、位置261d及び位置取得日時261eには、ユーザ端末300にて予約アプリが直近で起動した際の位置と日時がセットさせるようになっている。
【0084】
この他にも、記憶部260は、ユーザの予約を管理する予約管理情報(予約の日時、予約を行ったユーザID等)や、美容施設の所在地情報等を記憶する。
【0085】
なお、上述した補助記憶部407等が、このような記憶部260として機能しうる。
【0086】
図15に戻って、制御部270は、制御部270は、価格設定部271、特定部272、推定部273、生成部274、及び、予約部245を含んでいる。
なお、予約部245は、上述した
図3に示す制御部240における予約部245と同じ構成である。
【0087】
価格設定部271は、上述した
図5に示す変動価格情報232の各時間枠に価格を設定し、また、必要に応じて、設定後の時間枠の価格を変動させる。
例えば、価格設定部271は、各営業日(平日、土日、祝日)の各時間枠における需要の大小に応じて、複数種類の価格のうちの何れかの価格を設定する。また、価格設定部271が時間枠に価格を設定した後に、所定の事象が生じると、時間枠の価格を変動させる。具体的に説明すると、予約されていた時間枠が、直前でキャンセルされた場合に、価格設定部271は、その時間枠を予約可能な新たなユーザを急募するために、その時間枠の価格をキャンセル前よりも安い値に変動させる(値下げする)。
なお、価格設定部271は、キャンセルされた時間枠の開始時刻が到来するまでの残り時間に応じて、値下げする価格を決定してもよい。
また、価格設定部271は、このように時間枠の価格を安い値に変動させるだけでなく、例えば、水道光熱費や資材費の急激な値上がりに伴って、予約されていない時間枠の価格を高い値に変動させてもよい。
【0088】
特定部272は、所定時間内に到来する時間枠の価格が変動すると、その価格が変動した変動枠を利用できる候補ユーザを、各ユーザの行動履歴に基づいて特定する。
例えば、特定部272は、上述した
図16に示すユーザ管理情報261を参照し、位置261dで示されるユーザの位置を用いて、候補ユーザとなり得るかどうかを特定する。具体的に特定部272は、位置261dで示されるユーザの位置が、美容施設の位置(所在地)を中心とした一定距離範囲内に含まれる場合に、そのユーザを候補ユーザとして特定する。その際、特定部272は、ユーザ管理情報261の位置取得日時261eが、過去の一定時期よりも古い場合を除外して判断するようにしてもよい。つまり、位置261dで示されるユーザの位置が、最近になって取得されたものでなければ、あまり参考にならないため、候補ユーザから除外するようにしてもよい。また、ユーザ管理情報261において、ユーザの住所を管理するようにし、特定部272は、位置取得日時261eが、過去の一定時期よりも古い場合に、位置261dの代わりにユーザの住所を用いて、候補ユーザとなり得るかどうかを特定する。
【0089】
この他にも、ユーザ管理情報261において、SNS(Social Network Service)アカウントを管理するようにし、特定部272は、ユーザが投稿したコンテンツからユーザの位置を推測できる場合に、推測したユーザの位置を用いて、候補ユーザとなり得るかどうかを特定してもよい。具体的に特定部272は、SNSアカウントに基づいて、ユーザが投稿した最近のコンテンツを取得し、取得したコンテンツから、位置情報(撮影位置等)が埋め込まれた画像(写真)、若しくは、場所を特定し得る文字列が含まれたコメントを検索する。そして、対象の画像やコメントが検索できた場合に、特定部272は、それらを基にユーザの位置を推測し、推測したユーザの位置が、美容施設の位置を中心とした一定距離範囲内に含まれる場合に、そのユーザを候補ユーザとして特定する。
【0090】
このようにして候補ユーザを特定すると、特定部272は、上述した通知送信部251を制御して、候補ユーザが使用するユーザ端末300へ予約アプリを起動させ得る通知を送信する。
例えば、特定部272は、上述した通知送信部251を制御して、
図17に示すようなプッシュ通知NTを、候補ユーザのユーザ端末300へ送信する。
このプッシュ通知NTには、例えば、「お得なお知らせ!」というメッセージが含まれている。このメッセージは、プッシュ通知NTがユーザに操作されて起動した予約アプリにて、後述する提案情報、若しくは、後述する報知情報の何れが表示された場合でも不自然さを感じさせない内容となっている。
また、プッシュ通知NTがユーザに操作されて予約アプリが起動した際には、上述したように、ユーザ端末300からサーバ装置200へ位置情報(現在位置)が送られるようになっている。
【0091】
図15に戻って、推定部273は、通知を受信したユーザ端末300から、予約アプリの起動に伴って現在位置が報告されると、現在位置と施設の位置とに基づいて、候補ユーザが変動枠(価格が変動した時間枠)を予約可能であるか予約不能であるかを推定する。
例えば、推定部273は、候補ユーザのユーザ端末300から送られた位置情報に基づく候補ユーザの現在位置が、美容施設の位置を中心とした一定距離範囲内に含まれる場合に、その候補ユーザが変動枠を予約可能であると推定する。一方、推定部273は、位置情報に基づく候補ユーザの現在位置が、美容施設の位置を中心とした一定距離範囲内に含まれない場合に、その候補ユーザが変動枠を予約不能であると推定する。
なお、推定部273は、候補ユーザの現在位置と施設の位置とだけでなく、更に、変動枠の開始時刻が到来するまでの残り時間も考慮して、予約不能・予約不能を推定してもよい。つまり、推定部273は、美容施設の位置を中心とした距離範囲を、残り時間に応じて伸縮させる(残り時間が長ければ、距離範囲を伸張し、逆に、残り時間が短ければ、距離範囲を縮小する)ようにし、候補ユーザの現在位置が、その距離範囲内に含まれる場合に、候補ユーザが変動枠を予約可能であると推定し、距離範囲内に含まれない場合に、候補ユーザが変動枠を予約不能であると推定する。
【0092】
この他にも、推定部273は、候補ユーザの現在位置から施設の位置までの移動時間を求め、この移動時間が、変動枠の開始時刻が到来するまでの残り時間よりも長ければ、候補ユーザが変動枠を予約可能であると推定する。一方、求めた移動時間が、残り時間以下であれば、候補ユーザが変動枠を予約不能であると推定する。
なお、移動時間は、例えば、地
図API(Application Programming Interface)を提供する図示せぬ地図サーバへアクセスして算定してもよい。
【0093】
なお、複数の候補ユーザのユーザ端末300に対して、上述した
図17に示すようなプッシュ通知を一斉に送った場合でも、直ぐに気が付いて予約アプリを起動させる候補ユーザもいれば、しばらく気付かずにある程度の時間が経過した後に予約アプリを起動させる候補ユーザもいる。そして、後述する提案情報を先に受信した候補ユーザが、変動枠の予約を済ませてしまう場合も起こり得る。
そのため、推定部273は、変動枠が予約された後であれば、無条件に候補ユーザが変動枠を予約不能であると推定する。
【0094】
生成部274は、上記の推定部273が予約可能であると推定した場合に、変動枠の予約を提案する提案情報を生成し、推定部273が予約不能であると推定した場合に、提案情報とは異なる報知情報を生成する。
例えば、推定部273が予約可能であると推定した場合に、生成部274は、
図18(a)に示すような提案情報TJを生成する。この提案情報TJには、一例として、値下げされた変動枠の価格と共に予約を促すメッセージと、予約ボタンBTとが含まれている。そのため、予約を行おうとする候補ユーザは、予約ボタンBTを押下するとこで、値下げされた変動枠を予約することができるようになっている。
一方、推定部273が予約不能であると推定した場合に、例えば、生成部274は、
図18(b)に示すような報知情報HJを生成する。この報知情報HJには、一例として、候補ユーザが獲得可能なクーポンについての情報が含まれている。なお、報知情報HJは、美容室の広告等であってもよい。
【0095】
このように生成部274によって生成された提案情報TJ又は報知情報HJは、上述した情報送信部252によってユーザ端末300へ送信され、
図19(a),(b)に示すように、予約アプリにて表示される。
つまり、予約可能であると推定された候補ユーザのユーザ端末300には、
図19(a)に示すように、予約アプリにて提案情報TJが表示される。一方、予約不能であると推定された候補ユーザのユーザ端末300には、
図19(b)に示すように、予約アプリにて報知情報HJが表示される。
これにより、現実に利用できる可能性が高い候補ユーザのみが、変動枠に係る予約の提案を受けることが可能となる。
【0096】
なお、上述したCPU 401等が、このような構成からなる制御部270として機能しうる。
【0097】
(実施形態2に係るサーバ装置の動作)
以下、このような構成の実施形態2に係るサーバ装置200の動作について
図20を参照して説明する。
図20は、サーバ装置200が実行する提示処理の流れを示すフローチャートである。この提示処理は、例えば、予約されていた時間枠が直前でキャンセルされた場合に開始される。
【0098】
まず、サーバ装置200は、予約がキャンセルされた時間枠の価格を変動させる(ステップS21)。
すなわち、制御部270(価格設定部271)は、キャンセルされた時間枠を予約可能な新たなユーザを急募するために、その時間枠の価格をキャンセル前よりも安い値に変動させる(値下げする)。
【0099】
サーバ装置200は、変動枠(価格が変動した時間枠)を利用できる候補ユーザを特定する(ステップS22)。
すなわち、制御部270(特定部272)は、変動枠を利用できる候補ユーザを、各ユーザの行動履歴に基づいて特定する。
例えば、制御部270は、上述した
図16に示すユーザ管理情報261を参照し、位置261dで示されるユーザの位置が、美容施設の位置(所在地)を中心とした一定距離範囲内に含まれる場合に、そのユーザを候補ユーザとして特定する。
この他にも制御部270は、ユーザがSNSに投稿したコンテンツからユーザの位置を推測できる場合に、推測したユーザの位置を用いて、候補ユーザとなり得るかどうかを特定してもよい。
【0100】
サーバ装置200は、候補ユーザのユーザ端末300へ通知を送信する(ステップS23)。
すなわち、制御部270(特定部272)は、通知送信部251を制御して、上述した
図17に示すようなプッシュ通知NTを、候補ユーザのユーザ端末300へ送信する。
このプッシュ通知NTには、例えば、「お得なお知らせ!」というメッセージが含まれており、後述するステップS28にて提案情報若しくは報知情報の何れがユーザ端末300に送られた場合でも不自然さを感じさせない内容となっている。
【0101】
サーバ装置200は、通知を送ったユーザ端末300から位置情報を受信したか否かを判別する(ステップS24)。
なお、上述したステップS23にて、
図17に示すようなプッシュ通知NTがユーザ端末300に送られ、このプッシュ通知NTがユーザに操作されて予約アプリが起動した際には、ユーザ端末300からサーバ装置200へ位置情報(現在位置)が送られるようになっている。
サーバ装置200は、通知を送ったユーザ端末300から位置情報を受信していないと判別すると(ステップS24;No)、そのまま位置情報の受信を待機する。
【0102】
一方、通知を送ったユーザ端末300から位置情報を受信したと判別した場合(ステップS24;Yes)に、サーバ装置200は、変動枠の予約が可能か否かを判別する(ステップS25)。
すなわち、制御部270(推定部273)は、上記のステップS24にて受信した位置情報に基づく候補ユーザの現在位置が、美容施設の位置を中心とした一定距離範囲内に含まれる場合に、その候補ユーザが変動枠を予約可能であると推定する。また、推定部273は、位置情報に基づく候補ユーザの現在位置が、美容施設の位置を中心とした一定距離範囲内に含まれない場合に、その候補ユーザが変動枠を予約不能であると推定する。
なお、制御部270は、更に、変動枠の開始時刻が到来するまでの残り時間も考慮して、予約不能・予約不能を推定してもよい。つまり、制御部270は、美容施設の位置を中心とした距離範囲を、残り時間に応じて伸縮させるようにし、候補ユーザの現在位置が、その距離範囲内に含まれる場合に、候補ユーザが変動枠を予約可能であると推定し、距離範囲内に含まれない場合に、候補ユーザが変動枠を予約不能であると推定する。
この他にも、制御部270は、候補ユーザの現在位置から施設の位置までの移動時間を求めるようにし、求めた移動時間が、変動枠の開始時刻が到来するまでの残り時間よりも長ければ、候補ユーザが変動枠を予約可能であると推定し、求めた移動時間が、残り時間以下であれば、候補ユーザが変動枠を予約不能であると推定してもよい。
【0103】
サーバ装置200は、変動枠の予約が可能と判別すると(ステップS25;Yes)、変動枠の予約を提案する提案情報を生成する(ステップS26)。
例えば、制御部270(生成部274)は、上述した
図18(a)に示すような提案情報TJを生成する。この提案情報TJには、一例として、値下げされた変動枠の価格と共に予約を促すメッセージと、予約ボタンBTとが含まれている。そのため、予約を行おうとする候補ユーザは、予約ボタンBTを押下するとこで、値下げされた変動枠を予約することができるようになっている。
【0104】
一方、サーバ装置200は、変動枠の予約が可能でないと判別した場合(ステップS25;No)に、提案情報とは異なる報知情報を生成する(ステップS27)。
例えば、制御部270(生成部274)は、上述した
図18(b)に示すような報知情報HJを生成する。この報知情報HJには、一例として、候補ユーザが獲得可能なクーポンについての情報が含まれている。なお、報知情報HJは、美容室の広告等であってもよい。
【0105】
サーバ装置200は、生成した情報をユーザ端末300に送信して表示させる(ステップS28)。
すなわち、制御部270は、情報送信部252を制御して、上述したステップS26にて生成された提案情報、又は、上述したステップS27にて生成された報知情報を、ユーザ端末300へ送信して予約アプリ上にて表示させる。
例えば、ステップS26にて、
図18(a)に示すような提案情報TJが生成された場合に、制御部270は、情報送信部252を制御して、提案情報TJを候補ユーザのユーザ端末300へ送信することにより、上述した
図19(a)に示すように、予約アプリ上に提案情報TJを表示させる。
また、ステップS27にて、
図18(b)に示すような報知情報HJが生成された場合に、制御部270は、情報送信部252を制御して、報知情報HJを候補ユーザのユーザ端末300へ送信することにより、上述した
図19(b)に示すように、予約アプリ上に報知情報HJを表示させる。
【0106】
このような提示処理によって、現実に利用できる可能性が高い候補ユーザに対して、変動枠に係る予約の提案を行うことが可能となる。
【0107】
この結果、可能性の高いユーザに対して、予約の提案を適切に行うことができる。
【0108】
上記の実施形態2では、特定部272が、行動履歴だけに基づいて候補ユーザを特定する場合について説明したが、ユーザ端末300へ通知(プッシュ通知)が頻繁に送られることを防止するために、通知の送信回数に上限を設けるようにしてもよい。
例えば、特定部272は、一定期間内において、ユーザ端末300に対する通知の送信回数が上限を超えたユーザを除外して、候補ユーザを特定する。
【0109】
また、上記の実施形態2では、生成部274が、
図18(a)に示すような提案情報TJを生成する場合について説明したが、他の提案情報を生成してもよい。
例えば、ユーザ端末300にて予約アプリが起動した際に、実施形態1で説明した
図7に示すようなカレンダー画面510が表示される場合に、生成部274は、
図21に示すような提案情報523を生成するようにしてもよい。
具体的に、生成部274は、提案情報を生成する場合(推定部273が予約可能であると推定した場合)に、上述した
図4の空き時間枠情報231を参照し、予約可能となる複数の空き時間枠のうち、変動枠の価格とは異なる価格(一例として、変動枠の価格よりも高価格)の比較用時間枠を選定する。そして、生成部274は、変動枠の価格と比較用時間枠の価格と予約ボタンBTとが含まれる提案情報523を生成する。
なお、生成部274は、提案情報523において、変動枠の予約ボタンBTを強調表示させてもよい。
【0110】
この場合、変動枠の価格が安いことを強調しつつ、変動枠の予約を提案することができる。
【0111】
(他の実施形態)
上記の実施形態1,2では、時間枠に変動価格制が採用された美容施設に対して、予約を行う予約システム100を一例として説明したが、他のサービスをユーザに提供する他の施設(一例として、整体施設、スポーツ施設等)に対して、予約を行う予約システムにおいても適用可能である。
【0112】
以上説明したように、本発明によれば、予約可能な空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することのできるサーバ装置、予約提案方法、ならびに、プログラムを提供することができる。
【符号の説明】
【0113】
100 予約システム
200 サーバ装置
210 受信部
220,250 送信部
230,260 記憶部
231 空き時間枠情報
232 変動価格情報
233 利用履歴情報
261 ユーザ管理情報
240,270 制御部
241,272 特定部
242 条件設定部
243 追加部
244、274 生成部
245 予約部
251 通知送信部
252 情報送信部
271 価格設定部
273 推定部
300 ユーザ端末
400 情報処理装置
401 CPU
402 ROM
403 RAM
404 NIC
405 画像処理部
406 音声処理部
407 補助記憶部
408 インターフェース
409 操作ユニット
410 表示ユニット
900 インターネット
【要約】
【課題】予約可能となる空き時間枠における価格の高低をユーザが容易に比較することのできるサーバ装置等を提供する。
【解決手段】受信部210は、ユーザが使用するユーザ端末から、予約についての要求情報を受信する。特定部241は、要求情報に基づいて、ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第1の日付を、候補日として特定する。追加部243は、第1の日付の空き時間枠における価格の分布が、所定の分布条件を満たさない場合に、ユーザが予約可能となる空き時間枠が残っている第2の日付であって、第1の日付の空き時間枠における価格の分布と、当該第2の日付の空き時間枠における価格の分布と、を合わせることで分布条件を満たす日付を、候補日に追加する。そして、送信部220は、候補日の空き時間枠と、当該空き時間枠の価格とを含む提案情報をユーザ端末へ送信する。
【選択図】
図3