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特許7543581放送枠管理装置、放送枠管理システム、プログラム、及び放送枠管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-23
(45)【発行日】2024-09-02
(54)【発明の名称】放送枠管理装置、放送枠管理システム、プログラム、及び放送枠管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240826BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 11
(21)【出願番号】P 2024017834
(22)【出願日】2024-02-08
(62)【分割の表示】P 2020020529の分割
【原出願日】2020-02-10
(65)【公開番号】P2024036645
(43)【公開日】2024-03-15
【審査請求日】2024-02-15
(73)【特許権者】
【識別番号】000233491
【氏名又は名称】株式会社日立システムズ
(74)【代理人】
【識別番号】110000198
【氏名又は名称】弁理士法人湘洋特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡邉 恭多
【審査官】佐藤 敬介
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-198052(JP,A)
【文献】特開2016-143297(JP,A)
【文献】特開2004-234520(JP,A)
【文献】特開2018-022298(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
送枠の編成に関する枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、
予約要求を受け付けると、前記放送枠に対する放送の予約を登録する枠予約登録部と
記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、を備え、
前記枠編成情報登録部は、前記放送枠毎に、前記コンテンツの種別の登録を受け付け、
前記コンテンツ登録部は、第1の種別の前記放送枠に対しては、広告代理店の有する放送依頼者装置から受信した前記コンテンツを登録し、前記第1の種別と異なる第2の種別の放送枠に対しては、メディアオーナーが有する放送管理者装置から受信した前記コンテンツを登録することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項2】
放送管理者装置から送信された要求に基づき、放送枠の編成に関する枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、
放送依頼者装置、又は前記枠編成情報の登録要求を行った前記放送管理者装置とは異なる放送管理者装置から枠予約要求を受け付けると、前記放送枠に対する放送の予約を登録する枠予約登録部と、を備え、
前記枠編成情報登録部は、前記放送管理者装置から、前記枠編成情報の放送に関する条件である第1の放送条件の入力を受け付け、
前記枠予約登録部は、予約する前記放送枠に係る前記枠編成情報と関連する前記第1の放送条件の中から、前記放送枠における放送の条件である第2の放送条件の選択を受け付け、予約する前記放送枠と関連付けて登録し、
前記第1の放送条件及び前記第2の放送条件は、期間及び場所の少なくとも一方であり、
記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部を備え、
前記枠編成情報登録部は、前記放送枠毎に、前記コンテンツの種別の登録を受け付け、
前記コンテンツ登録部は、第1の種別の前記放送枠に対しては、前記放送依頼者装置から受信した前記コンテンツを登録し、前記第1の種別と異なる第2の種別の放送枠に対しては、前記放送管理者装置から受信した前記コンテンツを登録することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の放送枠管理装置であって、
前記放送枠に対して登録されたコンテンツの放送指令を出力する放送指令部を備え、
前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対し、放送時間帯の指定を受け付けて登録し、
前記放送指令部は、前記枠編成情報に対して指定された枠数の放送枠に対応する前記コンテンツを、前記枠編成情報と関連する前記放送時間帯において繰り返し放送するよう前記放送指令を出力することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項4】
請求項のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対して指定された配信先候補を前記第1の放送条件として登録し、
前記枠予約登録部は、前記配信先候補の中から選択された配信先を前記第2の放送条件として予約する前記放送枠と関連付けて登録することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の放送枠管理装置であって、
放送を出力する出力機器を、設置位置に基づいて階層化した階層情報を、放送を管理する複数の管理団体毎に有する機器エリア情報を記憶する記憶部と、
複数の前記管理団体の前記階層情報の中から前記配信先候補の指定を受け付ける配信先決定部と、を備えることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項6】
請求項2、4、5のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成情報登録部は、放送期間を前記第1の放送条件として前記枠編成情報に関連付けて登録し、
前記枠予約登録部が前記枠予約要求を受け付けると、前記枠予約要求で指定された前記枠編成情報に含まれる1又は複数の前記放送枠について、前記放送期間のうち予約されていない期間を選択可能に表示する枠予約画面の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、
前記枠予約登録部は、前記枠予約画面において指定された前記期間を前記第2の放送条件として、前記期間に対する予約を登録することを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項7】
請求項1又は2のいずれか一項に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成情報登録部は、前記放送枠毎に、前記コンテンツの種別の登録を受け付け、
前記コンテンツ登録部は、前記放送枠に対応する前記種別の前記コンテンツの登録を受け付けることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の放送枠管理装置であって、
前記枠編成情報登録部は、前記放送枠毎に、前記コンテンツの継続時間を登録し、
前記コンテンツ登録部は、前記放送枠に対応する前記継続時間の前記コンテンツの登録を受け付けることを特徴とする、放送枠管理装置。
【請求項9】
メディアオーナーが有する放送管理者装置と、広告代理店の有する放送依頼者装置と、放送枠を管理する放送枠管理装置と、が通信可能に接続された放送枠管理システムであって、
前記放送管理者装置は、
1又は複数の放送枠を含む枠編成情報の登録を要求する枠編成登録要求部を備え、
前記放送依頼者装置は、
前記放送枠に対する放送の予約を要求する枠予約要求部を備え、
前記放送枠管理装置は、
送枠の編成に関する前記枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、
予約要求を受け付けると、前記放送枠に対する放送の予約を登録する枠予約登録部と、
前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、を備え、
前記枠編成情報登録部は、前記放送枠毎に、前記コンテンツの種別の登録を受け付け、
前記コンテンツ登録部は、第1の種別の前記放送枠に対しては、広告代理店の有する放送依頼者装置から受信した前記コンテンツを登録し、前記第1の種別と異なる第2の種別の放送枠に対しては、メディアオーナーが有する放送管理者装置から受信した前記コンテンツを登録することを特徴とする、放送枠管理システム。
【請求項10】
コンピューターを放送枠管理装置として機能させるプログラムであって、
前記放送枠管理装置を、枠編成情報登録部と、枠予約登録部と、コンテンツ登録部として機能させ、
前記枠編成情報登録部に、放送枠の編成に関する枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順を実行させ、
予約要求を受け付けると、前記枠予約登録部に、前記放送枠に対する放送の予約を登録させる枠予約登録手順を実行させ、
前記コンテンツ登録部に、前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順を実行させ、
前記枠編成情報登録手順において、前記放送枠毎に、前記コンテンツの種別の登録を受け付け、
前記コンテンツ登録手順において、第1の種別の前記放送枠に対しては、広告代理店の有する放送依頼者装置から受信した前記コンテンツが登録され、前記第1の種別と異なる第2の種別の放送枠に対しては、メディアオーナーが有する放送管理者装置から受信した前記コンテンツが登録されることを特徴とする、プログラム。
【請求項11】
放送枠管理装置による放送枠管理方法であって、
送枠の編成に関する枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順と、
予約要求を受け付けると、前記放送枠に対する放送の予約を登録する枠予約登録手順と
前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録手順と、を含み、
前記枠編成情報登録手順において、前記放送枠毎に、前記コンテンツの種別の登録を受け付け、
前記コンテンツ登録手順において、第1の種別の前記放送枠に対しては、広告代理店の有する放送依頼者装置から受信した前記コンテンツが登録され、前記第1の種別と異なる第2の種別の放送枠に対しては、メディアオーナーが有する放送管理者装置から受信した前記コンテンツが登録されることを特徴とする、放送枠管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放送枠管理装置、放送枠管理システム、プログラム、及び放送枠管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コンテンツを外部機器に出力する際に、出力するコンテンツの長さに応じて総出力時間を決定する方式が一般的に用いられている。
【0003】
特許文献1には、サイネージシステムに関する技術が開示されている。具体的には、段落[0035]において、「サイネージサーバ102は、各サイネージプレーヤ114について設定された空枠(広告コンテンツを挿入してよい時間帯)を枠情報104として共通インタフェースモジュール(以下、共通IFモジュール)103を介して、CDCサーバ101に送信し、編成管理部(前述の枠情報管理装置)の枠情報テーブル111に登録する。」と記載されている。なお、段落[0016]には、「枠情報は、サイネージIDと時間と時間長を具備する。」と記載されている。また、段落[0036]には、「CDCサーバ101の編成管理部では、コンテンツ情報テーブル109とサイネージ情報テーブル110を参照しながら枠情報104に適した広告コンテンツを割り付けてスケジュール情報(編成情報)を作成する。」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第4852632号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
主に広告コンテンツを放送する場合、放送機器の制約等により、放送できる時間に制限がある。コンテンツの長さに応じて総放送時間が定まる場合において、放送できる時間よりコンテンツ総放送時間が多い場合、放送されないコンテンツが発生する。また、放送できる時間よりコンテンツ総放送時間が少ない場合、何も放送されない時間帯が発生し非効率である。また、放送できる時間の間中、コンテンツを繰り返し放送する場合、総放送時間にばらつきがあると、コンテンツの放送回数が定まらず、予算等の放送計画の策定が困難なものとなる。
【0006】
特許文献1に開示されたサイネージシステムについても、空枠に広告コンテンツを割り付ける際に、放送回数を含む放送枠の管理を行うものではない。
【0007】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、放送枠の管理を効率的に行う技術の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下の通りである。
【0009】
上記課題を解決するため、本発明の一態様に係る放送枠管理装置は、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録部と、を備え、前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠の枠数の指定を受け付けて前記枠編成情報と関連付けて登録し、前記枠予約登録部は、前記枠編成情報を指定した枠予約要求を受け付けると、当該枠編成情報と関連する前記枠数に空きがある場合に、指定された前記枠編成情報に含まれる前記放送枠に対する予約を登録することを特徴とする。
【0010】
前記放送枠管理装置は、前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部と、前記コンテンツの放送指令を出力する放送指令部と、を備え、前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対し、放送時間帯の指定を受け付けて登録し、前記放送指令部は、前記枠編成情報に対して指定された前記枠数の放送枠に対応する前記コンテンツを、前記枠編成情報と関連する前記放送時間帯において繰り返し放送するよう前記放送指令を出力することを特徴としてもよい。
【0011】
前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対する第1の放送条件の指定を受け付けて登録し、
前記枠予約登録部は、前記枠予約要求で指定された前記枠編成情報の前記第1の放送条件の中から第2の放送条件の選択を受け付け、予約する前記放送枠と関連付けて登録することを特徴としてもよい。
【0012】
前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に対して指定された配信先候補を前記第1の放送条件として登録し、前記枠予約登録部は、前記配信先候補の中から選択された配信先を前記第2の放送条件として予約する前記放送枠と関連付けて登録することを特徴としてもよい。
【0013】
前記放送枠管理装置は、放送を出力する出力機器を、設置位置に基づいて階層化した階層情報を、放送を管理する複数の管理団体毎に有する機器エリア情報を記憶する記憶部と、複数の前記管理団体の前記階層情報の中から前記配信先候補の指定を受け付ける配信先決定部と、を備えることを特徴としてもよい。
【0014】
前記枠編成情報登録部は、放送期間を前記第1の放送条件として前記枠編成情報に関連付けて登録し、前記枠予約登録部が前記枠予約要求を受け付けると、前記枠予約要求で指定された前記枠編成情報に含まれる1又は複数の前記放送枠について、前記放送期間のうち予約されていない期間を選択可能に表示する枠予約画面の表示情報を生成する表示情報生成部を備え、前記枠予約登録部は、前記枠予約画面において指定された前記期間を前記第2の放送条件として、前記期間に対する予約を登録することを特徴としてもよい。
【0015】
前記放送枠管理装置は、前記放送枠に対し、放送するコンテンツの登録を受け付けるコンテンツ登録部を備え、前記枠編成情報登録部は、前記放送枠毎に、前記コンテンツの種別の登録を受け付け、前記コンテンツ登録部は、前記放送枠に対応する前記種別の前記コンテンツの登録を受け付けることを特徴としてもよい。
【0016】
前記枠編成情報登録部は、前記放送枠毎に、前記コンテンツの継続時間を登録し、前記コンテンツ登録部は、前記放送枠に対応する前記継続時間の前記コンテンツの登録を受け付けることを特徴してもよい。
【0017】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る放送枠管理システムは、コンテンツの放送を管理する放送管理者の有する放送管理者装置と、コンテンツの放送を依頼する放送依頼者装置と、放送枠を管理する放送枠管理装置と、が通信可能に接続された放送枠管理システムであって、前記放送管理者装置は、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報の登録を要求する枠編成登録要求部を備え、前記放送依頼者装置は、前記放送枠に対する放送の予約を要求する枠予約要求部を備え、前記放送枠管理装置は、前記放送管理者装置から要求された前記枠編成情報を登録する枠編成情報登録部と、前記枠予約要求部から要求された前記放送枠の予約を受け付ける枠予約登録部と、を備え、前記枠編成情報登録部は、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠の枠数の指定を受け付けて前記枠編成情報と関連付けて登録し、前記枠予約登録部は、前記枠編成情報を指定した枠予約要求を受け付けると、当該枠編成情報と関連する前記枠数に空きがある場合に、指定された前記枠編成情報に含まれる前記放送枠に対する予約を登録することを特徴とする。
【0018】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係るプログラムは、コンピューターを放送枠管理装置として機能させるプログラムであって、前記放送枠管理装置を、枠編成情報登録部と、枠予約登録部として機能させ、前記枠編成情報登録部に、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順を実行させ、前記枠予約登録部に、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録手順を実行させ、前記枠編成情報登録手順において、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠の枠数の指定を受け付けて前記枠編成情報と関連付けて登録され、前記枠予約登録手順において、前記枠編成情報を指定した枠予約要求を受け付けると、当該枠編成情報と関連する前記枠数に空きがある場合に、指定された前記枠編成情報に含まれる前記放送枠に対する予約が登録されることを特徴とする。
【0019】
また、上記課題を解決するため、本発明の他の態様に係る放送枠管理方法は、放送枠管理装置による放送枠管理方法であって、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含む枠編成情報を登録する枠編成情報登録手順と、前記放送枠に対する放送の予約を受け付ける枠予約登録手順とを含み、前記枠編成情報登録手順において、前記枠編成情報に含まれる前記放送枠の枠数の指定を受け付けて前記枠編成情報と関連付けて登録され、前記枠予約登録手順において、前記枠編成情報を指定した枠予約要求を受け付けると、当該枠編成情報と関連する前記枠数に空きがある場合に、指定された前記枠編成情報に含まれる前記放送枠に対する予約が登録されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、放送枠の管理を効率的に行う技術を提供することができる。
【0021】
上記した以外の課題、構成、及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】放送枠管理システムの概要の一例を示す図である。
図2】放送枠管理システムの機能ブロックの一例を示す図である。
図3】放送枠管理装置のハードウェア構成例を示す図である。
図4】枠編成情報登録処理の一例を示すシーケンス図である。
図5】チャンネル種別情報のデータ構造の一例を示す図である。
図6】放送枠情報のデータ構造の一例を示す情報である。
図7】枠予約処理の一例を示すシーケンス図である。
図8】枠予約情報のデータ構造の一例を示す図である。
図9】チャンネル登録画面(その1)の一例を示す図である。
図10】チャンネル登録画面(その2)の一例を示す図である。
図11】階層情報を説明するための図の一例である。
図12】枠予約画面の一例を示す図である。
図13】枠編成確認画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態の例を説明する。図1は、放送枠管理システム1の概要の一例を示す図である。本実施形態における放送枠管理システム1は、点在する複数の出力機器53に対するコンテンツの放送を管理するものである。
【0024】
以下、放送枠管理システム1において管理されるコンテンツは広告コンテンツであり、放送枠管理装置10の処理により広告コンテンツがサイネージプレイヤーから出力される例を用いて説明する。サイネージプレイヤーとは、公共空間や店舗等に設置され、主に映像や文字等の広告を表示する出力機器を示す。なお、本実施形態において出力機器53から出力されるコンテンツは広告コンテンツに限定されず、出力機器53を介して出力可能な音声、静止画、動画等のあらゆる情報が含まれる。また、出力機器53はサイネージプレイヤーに限定されず、例えばPC(Personal Computer)やスマートフォン等の情報処理装置であってもよい。
【0025】
従来は、広告コンテンツをサイネージプレイヤーから出力する場合、広告代理店Dが入稿管理者B又は入稿担当者Cから素材の入稿を受け、メディアオーナーAに広告コンテンツを入稿していた。また、広告代理店Dが、希望する放送回数や放送地域等の放送条件をメディアオーナーAに伝達すると、メディアオーナーAは放送スケジュールの調整や広告コンテンツの編成作業を行い、放送先となる拠点に応じた配信システム40に送信していた。メディアオーナーAは手作業で各配信システム40に応じたスケジュール調整や広告コンテンツの編成作業を行っていたため、その負荷は膨大であり、別途ベンダーに放送枠管理を依頼するケースも少なくなかった。
【0026】
本実施形態では、メディアオーナーA、入稿管理者B、入稿担当者C、及び広告代理店Dにより操作される情報処理装置の少なくとも1つが、各々ネットワークNを介して放送枠管理装置10に通信可能に接続されている。メディアオーナーA、入稿管理者B、入稿担当者C、及び広告代理店Dは、放送枠管理装置10により提供される共通インターフェイスにより、広告コンテンツに関する各種情報を共有する。
【0027】
例えばメディアオーナーAは、1又は複数の放送枠を含むチャンネル種別を定義し、放送枠管理装置10にチャンネル種別の登録を依頼する。チャンネル種別には、放送枠の枠数や、広告コンテンツを出力する出力機器53の候補である配信先候補及び放送期間等の放送条件が関連付けられる。
【0028】
また例えば、広告代理店Dは、放送枠管理装置10に対し、放送枠の予約を要求する。メディアオーナーAは、放送枠の予約を確定するために、枠予約要求を承認することができる。入稿管理者B、入稿担当者C、又は広告代理店Dは、広告コンテンツを放送枠管理装置10に入稿する。広告代理店Dは、予約する放送枠と広告コンテンツとを関連付ける。メディアオーナーAは、放送枠に関連付けられた広告コンテンツを承認することができる。
【0029】
また、メディアオーナーAは、配信システム40に広告コンテンツの放送を依頼する前に、広告コンテンツの編成作業を行うことができる。メディアオーナーAにより編成作業が行われた広告コンテンツは、放送枠管理装置10から配信システム40に送信される。例えば放送枠管理装置10は、放送枠の予約の際に配信先候補の中から選択された配信先を特定し、当該配信先への配信を管理する配信システム40に対し、広告コンテンツを送信する。
【0030】
図1において、配信システム40aは拠点Xへの配信を管理し、配信システム40bは拠点Yへの配信を管理し、配信システム40cは拠点Zへの配信を管理している。なお、1つの配信システム40に管理される複数の出力機器53は、物理的に近く(例えば、同じ店舗内)に所在するものでなくてもよい。
【0031】
配信システム40は、ネットワークN又はルーター51を介して接続されるSTB(Set Top Box)52に対し、適切なタイミングで広告コンテンツを示す信号を送信する。STB52は、受信した信号を出力機器53が解釈可能な信号に変換して送信する。出力機器53は、受信した信号に基づいて広告コンテンツを出力する。
【0032】
図2は、放送枠管理システム1の機能ブロックの一例を示す図である。例えば放送枠管理システム1は、ネットワークNを介して通信可能に接続された放送枠管理装置10と、放送管理者装置20と、放送依頼者装置30と、を有する。放送枠管理装置10は、サーバーコンピューター、又はPC等の情報処理装置であって、例えば放送枠管理サービスの事業者により運用される。
【0033】
放送管理者装置20と、放送依頼者装置30とは、各々PC、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)、ノートパソコン、又はタブレット端末等の情報処理装置である。一例として、放送管理者装置20は、メディアオーナーAの担当者により操作され、放送依頼者装置30は、広告代理店Dの担当者により操作される。なお、図1に示す配信システム40は、例えばサーバーコンピューター、又はPC等の情報処理装置である。
【0034】
放送枠管理装置10は、処理部110と、記憶部120と、入力部130と、出力部140と、通信部150とを備える。処理部110は、放送枠管理装置10の全体を統括的に制御する。記憶部120は、処理部110の処理に必要な情報を記憶する。入力部130は、後述する入力IFを介して接続された入力装置から、放送枠管理装置10への情報の入力を受け付ける。出力部140は、後述する出力IFを介して接続された出力装置へ、放送枠管理装置10に記憶された情報の出力を行う。通信部150は、放送管理者装置20、放送依頼者装置30、及び配信システム40との情報の送信及び受信を仲介する。
【0035】
処理部110は、枠編成情報登録部111と、枠予約登録部112と、配信先決定部113と、表示情報生成部114と、コンテンツ登録部115と、放送指令部116とを備える。枠編成情報登録部111は、1又は時系列の連続する複数の放送枠を含むチャンネル種別を、枠編成情報として登録する。枠編成情報登録部111は、枠編成情報に対し、含まれる放送枠の枠数と、放送枠に登録することのできる広告コンテンツの種別と、広告コンテンツの継続時間との指定を受け付けて、枠編成情報と関連付けて登録する。
【0036】
また、枠編成情報登録部111は、枠編成情報に対する第1の放送条件の指定を受け付けて登録する。第1の放送条件とは、枠編成情報に含まれる1又は複数の放送枠に登録される広告コンテンツを放送するための条件であって、例えば広告コンテンツの配信先候補や、放送期間、又は放送時間帯等である。配信先候補とは、広告コンテンツを放送する出力機器53の候補である。放送期間とは、枠編成情報に係る広告コンテンツの放送開始日から放送終了日までの間を示す。放送時間帯とは、1日のうち枠編成情報に係る広告コンテンツを放送する時間帯を示す。
【0037】
枠予約登録部112は、枠編成情報に含まれる放送枠に対する放送の予約を受け付ける。より具体的には、枠予約登録部112は、放送管理者装置20又は放送依頼者装置30から、枠編成情報を指定した枠予約要求を受け付ける。枠予約登録部112は、指定された枠編成情報の枠数に空きがある場合に、指定された枠編成情報に含まれる放送枠に対する予約を登録する。
【0038】
また、枠予約登録部112は、指定された枠編成情報に対する第1の放送条件の中から、第2の放送条件の選択を受け付け、予約する放送枠と関連付けて登録する。例えば枠予約登録部112は、第1の放送条件の一つとして登録された放送期間の中から、広告コンテンツを放送する期間の選択を受け付け、第2の放送条件の一つとして登録する。
【0039】
配信先決定部113は、後述する機器エリア情報121の中から、配信先候補の指定を受け付け、第1の放送条件の一つとして登録する。また、配信先決定部113は、配信先候補の中から、広告コンテンツを配信する配信先の指定を受け付け、第2の放送条件の一つとして登録する。なお、第1の放送条件及び第2の放送条件は、本例に限定されるものではない。
【0040】
表示情報生成部114は、放送管理者装置20からの要求に基づいて、チャンネル種別を登録するためのチャンネル登録画面の表示情報を生成し、要求を送信した放送管理者装置20に送信する。また、表示情報生成部114は、放送管理者装置20又は放送依頼者装置30からの枠予約要求に基づいて、放送枠を予約するための枠予約画面の表示情報を生成し、要求を送信した放送管理者装置20又は放送依頼者装置30に対して送信する。
【0041】
枠予約画面には、枠予約要求で指定された枠編成情報に含まれる1又は複数の放送枠について、空きのある放送枠が選択可能に表示される。例えば、枠予約画面には、第1の放送条件を満たす放送枠であって、まだ予約されていない放送枠が選択可能に表示される。放送管理者装置20又は放送依頼者装置30を操作するメディアオーナーA又は広告代理店Dは、選択可能に表示される放送枠の中から、第2の放送条件(希望条件)を満たす放送枠を選択する。その結果、放送枠に対する第2の放送条件が登録される。
【0042】
一例として、枠予約画面には、枠編成情報と共に登録された配信先候補と、放送期間とを満たす放送枠のうち、まだ予約されていない放送枠が選択可能に表示される。枠予約画面に対する放送枠の選択を受け付けると、選択された放送枠の配信先と、放送期間とが、第2の放送条件として予約枠と関連付けて登録される。
【0043】
コンテンツ登録部115は、放送枠に対し、放送する広告コンテンツの登録を受け付ける。1つの放送枠には、素材を組み合わせてなる1単位の広告コンテンツが登録される。コンテンツ登録部115は、枠編成情報において放送枠に対して登録された種別の広告コンテンツであって、放送枠に対して登録された継続時間の分だけ継続する広告コンテンツを登録する。なお、広告コンテンツの種別と継続時間とは、放送枠への登録前に予め広告コンテンツに関連付けられている。付言すれば、コンテンツ登録部115が放送枠に対して登録する広告コンテンツは、放送枠に対して登録された継続時間の分だけ継続するコンテンツに限定されない。
【0044】
放送指令部116は、配信システム40に対し、放送する広告コンテンツの放送指令を出力する。放送指令部116は、枠編成情報に対して指定された枠数の放送枠に対応する広告コンテンツを、枠編成情報に対し指定された放送時間帯において繰り返し放送するよう放送指令を出力する。
【0045】
記憶部120は、機器エリア情報121と、チャンネル種別情報122と、放送枠情報123と、枠予約情報124とを記憶している。機器エリア情報121は、出力機器53を、設置位置に基づいて階層化した階層情報を、放送を管理する複数の管理団体毎に有する情報である。階層情報は、例えば設置位置が広域になるほど上位に位置付けられる。管理団体は、例えば配信システム40を管理する組織である。
【0046】
チャンネル種別情報122は、枠編成情報に対して指定された第1の放送条件に関する情報を含む。放送枠情報123は、枠編成情報に対して指定された放送枠に関する情報である。枠予約情報124は、放送管理者装置20又は放送依頼者装置30により予約された放送枠に関する情報である。
【0047】
なお、チャンネル種別情報122と放送枠情報123とは、後述する枠編成情報登録処理により生成される情報である。また、枠予約情報124は、後述する枠予約処理により生成される情報である。
【0048】
放送管理者装置20は、処理部210と、入力部220と、出力部230と、通信部240とを備える。処理部210は、放送管理者装置20の全体を統括的に制御する。放送依頼者装置30は、処理部310と、入力部320と、出力部330と、通信部340とを備える。処理部310は、放送依頼者装置30の全体を統括的に制御する。入力部220と、出力部230とは、入力部130と同様の機能を有し、出力部230と、出力部330とは、出力部140と同様の機能を有し、通信部240と、通信部340とは、通信部150と同様の機能を有するため、説明を省略する。
【0049】
放送管理者装置20の処理部210は、枠編成登録要求部211と、枠予約要求部212と、承認決定部213と、を備える。枠編成登録要求部211は、放送枠管理装置10に対し、枠編成情報の登録を要求する。枠予約要求部212は、放送枠管理装置10に対し、枠予約要求を行う。一例として、放送管理者装置20の枠予約要求部212は、種別が「販促」である広告コンテンツの枠予約要求を行う。承認決定部213は、放送枠管理装置10に要求された枠予約に関する承認を決定する。なお、枠編成登録要求部211と、枠予約要求部212と、承認決定部213とについては、ブラウザプログラム、又はアプリケーションプログラム等によりその機能が実現される。
【0050】
放送依頼者装置30の処理部310は、枠予約要求部311を備える。枠予約要求部311の有する機能は、枠予約要求部212の機能と同様であるため、説明を省略する。なお、一例として、放送依頼者装置30の枠予約要求部311は、種別が「広告」である広告コンテンツの枠予約要求を行う。
【0051】
図3は、放送枠管理装置10のハードウェア構成例を示す図である。放送枠管理装置10は、演算装置11と、メモリ12と、外部記憶装置13と、入力IF(Interface)14と、出力IF15と、通信IF16と、記憶媒体駆動装置17とを備え、各構成要素はバスにより接続されている。
【0052】
演算装置11はCPU(Central Processing Unit)等の処理装置であり、メモリ12又は外部記憶装置13に記録されたプログラムに従って処理を実行する。放送枠管理装置10では、メモリ12又は外部記憶装置13上に読み出されたプログラムに従って動作する演算装置11により処理が行われる。処理部110は、演算装置11がプログラムを実行することにより各々の機能を実現する。
【0053】
メモリ12は、RAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリ等の記憶装置であり、プログラムやデータが一時的に読み出される記憶エリアとして機能する。外部記憶装置13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)や、CD-R(Compact Disc- Recordable)、DVD-RAM(Digital Versatile Disk-Random Access Memory)等の書き込み及び読み出し可能な記憶メディア及び記憶メディア駆動装置等である。記憶部120は、メモリ12又は外部記憶装置13によりその機能が実現される。なお、記憶部120は、通信IF16を介して接続される記憶装置によってその機能が実現されてもよい。
【0054】
入力IF14は、操作者からの入力操作を受け付けるためのインターフェイスであり、例えばタッチパネル、キーボード、マウス、マイク等の入力装置が接続される。出力IF15は、放送枠管理装置10に内蔵されたLCD(Liquid Crystal Display)ディスプレイ等の出力装置に対して情報を出力するためのインターフェイスである。
【0055】
通信IF16は、放送枠管理装置10をネットワークNに接続するためのインターフェイスであって、例えばLAN(Local Area Network)カード等の通信デバイスである。記憶媒体駆動装置17は、CD(Compact Disk)やDVD(Digital Versatile Disk)等の可搬性のメディア18から情報を入出力する装置である。
【0056】
なお、放送枠管理装置10の各構成要素の処理は、1つのハードウェアで実行されてもよいし、複数のハードウェアで実行されてもよい。また、放送枠管理装置10の各構成要素の処理は、1つのプログラムで実現されてもよいし、複数のプログラムで実現されてもよい。
【0057】
放送管理者装置20、及び放送依頼者装置30のハードウェア構成は、放送枠管理装置10と同様であるため、説明を省略する。
【0058】
図4は、枠編成情報登録処理の一例を示すシーケンス図である。本シーケンス図の処理は、放送枠管理システム1において例えば放送管理者からの操作に応じて実行される。
【0059】
まず、放送管理者装置20の枠編成登録要求部211は、放送管理者装置20に対してチャンネル登録画面を要求する(ステップS11)。例えば枠編成登録要求部211は、放送管理者装置20に入力されたログイン情報をチャンネル登録画面の要求と併せて放送枠管理装置10に送信する。
【0060】
次に、放送枠管理装置10の表示情報生成部114は、チャンネル登録画面の画面情報を送信する(ステップS12)。具体的には、表示情報生成部114は、放送管理者装置20から受信したログイン情報を参照し、ログインした放送管理者(例えばメディアオーナーA)の参照することのできる情報を抽出してチャンネル登録画面の表示情報を生成する。表示情報生成部114は、生成した表示情報を放送管理者装置20に送信する。
【0061】
図9は、チャンネル登録画面250(その1)の一例を示す図である。チャンネル登録画面250は、チャンネル種別入力領域251、チャンネル名入力領域252、放送期間入力領域253、放送時間帯入力領域254、配信先候補入力領域255、及び放送枠設定領域256を含む。各入力領域には、基本的に、初期登録時には情報が表示されていない。しかしながら、チャンネル登録画面250は、既に登録されているチャンネル種別の変更又は更新を受け付ける画面であってもよく、その場合には既に登録されている情報が表示されていてもよい。
【0062】
チャンネル種別入力領域251は、チャンネル種別の入力を受け付ける領域である。チャンネル種別入力領域251に入力された情報は、枠編成情報の識別に用いられる。チャンネル名入力領域252は、チャンネルの名称を示す文字列の入力を受け付ける領域であるが、チャンネルについては後述する。放送期間入力領域253は、枠編成情報に係る広告コンテンツの放送期間の入力を受け付ける領域である。放送期間入力領域253は、例えば放送開始日と放送終了日との入力を受け付ける。
【0063】
放送時間帯入力領域254は、1日のうち枠編成情報に係る広告コンテンツを放送する時間帯である放送時間帯の入力を受け付ける領域である。配信先候補入力領域255は、枠編成情報に係る広告コンテンツの配信先候補の入力を受け付ける領域である。配信先候補入力領域255は、例えば詳細ボタン255aを含むが、詳細は後述する。放送枠設定領域256は、放送枠の枠数の入力を受け付ける。例えば放送枠設定領域256は、図9に示すように「枠を追加する」ボタンを選択可能に設けることにより、枠数の設定が可能となっている。
【0064】
また、放送枠設定領域256は、例えば種別入力領域256aと、コンテンツ対象地域入力領域256bと、継続時間入力領域256cとを含む。種別入力領域256aは、放送枠に登録することのできる広告コンテンツの種別の入力を受け付ける領域である。例えば種別が「広告」である広告コンテンツは、メディアオーナーA以外の者により入稿される、広告を主たる目的とするコンテンツである。種別が「販促」である広告コンテンツは、メディアオーナーAにより入稿される、販売促進を主たる目的とするコンテンツである。なお、種別はこの2種類に限られない。例えば、空白の時間帯を補填するための「フィラー」等が種別として入力されてもよい。
【0065】
コンテンツ対象地域入力領域256bは、放送枠に登録することのできる広告コンテンツの対象地域の入力を受け付ける領域である。一例として、広告コンテンツは全国的に放送されることを前提として制作されるものと、ある一地域のみを対象として放送されることを前提として制作されるものとがある。コンテンツ対象地域入力領域256bは、広告コンテンツが全国を対象とするものか、それとも一地域を対象とするものかの選択を受け付ける領域である。継続時間入力領域256cは、広告コンテンツの継続時間の入力を受け付ける領域である。
【0066】
配信先候補入力領域255の詳細ボタン255aが選択されると、配信先候補入力領域255が図10に示すように展開する。
【0067】
図10は、チャンネル登録画面250(その2)の一例を示す図である。詳細ボタン255aが選択されると、階層情報表示領域255bが表示される。階層情報表示領域255bには、配信先候補として選択可能な情報が表示される。
【0068】
上述したように、記憶部120には、出力機器53の設置位置を、広域になるほど上位に位置付けた階層情報を、放送を管理する複数の管理団体毎に関連付けた機器エリア情報121が記憶されている。階層情報表示領域255bには、機器エリア情報121に含まれる階層情報が表示される。配信先候補入力領域255は、階層情報に含まれる管理団体、又はエリア情報の入力を受け付ける。エリア情報は、例えば地名、店名、売場名である。
【0069】
図11は、階層情報を説明するための図の一例である。例えば配信先候補入力領域255の一番左の入力欄が選択されると、図11の一番上に示す配信先選択画面255cが表示される。配信先選択画面255cには、階層情報の最上位にある複数の管理団体として、「A社」、「B社」、「C社」、及び「D社」が選択可能に表示される。配信先選択画面255cにおいて、「全国」が選択された場合、例えば放送管理者装置20にログインした者と予め関連付けられたすべての階層情報が選択される。
【0070】
配信先候補入力領域255のうち、左から二番目の入力欄が選択されるか、又は配信先選択画面255cにおいて「エリアを指定する」ことを示すボタンが選択された場合、図11の上から二番目に示す配信先選択画面255dが表示される。配信先選択画面255dには、階層情報のうち上から二層目に位置する都道府県が、選択可能に表示される。
【0071】
配信先候補入力領域255のうち、左から三番目の入力欄が選択されるか、又は配信先選択画面255dにおいて都道府県が選択され、「店舗を指定する」ことを示すボタンが選択された場合、図11の上から三番目に示す配信先選択画面255eが表示される。配信先選択画面255eには、階層情報のうち上から三層目に位置する店舗を示す情報が、選択可能に表示される。
【0072】
配信先候補入力領域255のうち、一番右の入力欄が選択されるか、又は配信先選択画面255eにおいて店舗が選択され、「売場を指定する」ことを示すボタンが選択された場合、図11の最も下に示す配信先選択画面255fが表示される。配信先選択画面255fには、階層情報のうち最下層に位置する売場を示す情報が、選択可能に表示される。
【0073】
本例では、機器エリア情報121に含まれる階層情報は、最上位が「A社」、及び「B社」等の管理団体となっており、各管理団体の一層下に都道府県、さらに一層下に店舗等のエリア情報が関連付けられている。なおこの場合、階層情報の最下層は、最上位の管理団体の管理下にある出力機器53の設置エリアを示す、より細かいエリア情報(スーパーの売場情報等)となる。なお、機器エリア情報121には、エリア情報に対し、出力機器53を識別することのできる情報が関連付けられている。
【0074】
なお、階層情報に含まれる情報は本例に限定されない。広告コンテンツを出力する出力機器53の管理状況が、階層となって定義付けられているものであればよい。階層数も任意である。すなわち、各出力機器53を、物理的な設置場所に基づく階層関係で管理することもできるし、論理的な関係に基づく階層関係で管理することもできるし、これらの複合的な階層関係で管理することもできる。
【0075】
基本的に、階層の上位の管理団体又はエリア情報が配信先候補として選択されると、下位のエリア情報も選択したものと取り扱われるが、下位のエリア情報のみを配信先候補として選択することも可能である。即ち、例えば階層の異なる複数の下位の配信先候補の選択を受け付けることもできる。換言すれば、異なる管理団体の階層情報に含まれる共通の地域の選択を受け付けることも可能である。
【0076】
説明を図4に戻す。次に、放送管理者装置20の枠編成登録要求部211は、放送枠の枠数・広告コンテンツの種別・放送期間を指定した放送枠設定情報の入力を受け付ける(ステップS13)。具体的には、枠編成登録要求部211は、チャンネル登録画面250に表示された各入力領域に対する情報の入力を受け付ける。入力される情報には、放送枠の枠数、広告コンテンツの種別、及び放送期間の他、放送時間帯、コンテンツ対象地域、及び広告コンテンツの継続時間等が含まれる。
【0077】
次に、枠編成登録要求部211は、配信先の入力を受け付ける(ステップS14)。具体的には、枠編成登録要求部211は、配信先候補入力領域255に対する配信先候補の入力を受け付ける。
【0078】
次に、枠編成登録要求部211は、ステップS14において入力された情報を、通信部240を介して放送枠管理装置10に送信する(ステップS15)。
【0079】
次に、放送枠管理装置10の枠編成情報登録部111は、受信した情報を用いて、チャンネル種別情報122と放送枠情報123とを生成する(ステップS16)。なお、配信先決定部113は、受信した配信先候補を示す情報をチャンネル種別情報122に含める。その後、放送枠管理装置10と放送管理者装置20とは、図4に示す処理を終了する。
【0080】
図5は、チャンネル種別情報122のデータ構造の一例を示す図である。チャンネル種別情報122は、例えばチャンネル種別ID122aと、放送期間122bと、放送時間帯122cと、配信先候補122dとが関連付けられた情報である。新たに枠編成情報が登録されると、枠編成情報登録部111は、チャンネル種別IDを新たに付与したチャンネル種別情報122のレコードを生成する。
【0081】
チャンネル種別ID122aは、枠編成情報を特定する識別情報である。放送期間122bは、放送期間入力領域253に入力された放送期間を示す情報である。放送時間帯122cは、放送時間帯入力領域254に入力された放送時間帯を示す情報である。配信先候補122dは、配信先候補入力領域255に入力された配信先候補を示す情報である。
【0082】
図6は、放送枠情報123のデータ構造の一例を示す情報である。放送枠情報123は、例えばチャンネル種別ID123aと、放送枠ID123bと、コンテンツ種別123cと、コンテンツ対象地域123dと、継続時間123eとを含む。チャンネル種別ID123aは、チャンネル種別を特定する識別情報であって、チャンネル種別情報122のチャンネル種別ID122aと対応している。
【0083】
放送枠ID123bは、チャンネル種別ID123aにより特定される枠編成情報に含まれる放送枠を特定する識別情報である。チャンネル登録画面250の放送枠設定領域256は、前述したように、枠数の入力を受け付ける。放送枠情報123では、1つのチャンネル種別ID123aに対し、放送枠設定領域256に入力された数の放送枠ID123bが関連付けられる。なお、放送枠ID123bは、枠編成情報に複数の放送枠が含まれる場合の放送順を示すものであってもよい。一つの枠編成情報に対して複数の放送枠が登録される場合、各放送枠に登録される複数の広告コンテンツは連続して放送される。
【0084】
コンテンツ種別123cは、放送枠ID123bにより特定される放送枠について、種別入力領域256aに入力された広告コンテンツの種別を示す情報である。コンテンツ対象地域123dは、放送枠ID123bに係る放送枠について、コンテンツ対象地域入力領域256bに入力されたコンテンツ対象地域を示す情報である。継続時間123eは、放送枠ID123bに係る放送枠について、継続時間入力領域256cに入力された継続時間を示す情報である。
【0085】
本実施形態において、放送枠管理装置10は、枠編成情報の登録を受け付ける。枠編成情報に対して指定された、配信先候補、放送期間、及び放送時間帯等の情報は、第1の放送条件としてチャンネル種別情報122に登録される。また、枠編成情報に含まれる放送枠に対して設定された、広告コンテンツの種別、コンテンツ対象地域、及び継続時間等の情報は、同様に第1の放送条件として取り扱われ、放送枠情報123として登録される。
【0086】
なお、チャンネル登録画面250において、情報が入力されていない入力領域がある場合、エラーを示す画面が放送管理者装置20に表示されてもよい。また、エラーを表示せず、情報が入力されなかったことを示す情報が、入力領域を特定する情報と共に放送枠管理装置10に送信されてもよい。その場合、放送枠管理装置10の枠編成情報登録部111又は配信先決定部113は、予め設定された初期値が入力されたものとして、チャンネル種別情報122及び放送枠情報123を生成する。
【0087】
次に、枠予約処理について説明する。
【0088】
図7は、枠予約処理の一例を示すシーケンス図である。本処理は、例えば放送依頼者又は放送管理者からの操作に応じて実行される。以下、放送依頼者装置30への入力に基づいて放送枠の予約を行う場合について説明する。なお、放送管理者装置20への入力に基づいて放送枠の予約が行われてもよい。
【0089】
まず、放送依頼者装置30の枠予約要求部311は、チャンネル種別を指定した枠予約画面を放送枠管理装置10に要求する(ステップS21)。具体的には、放送依頼者装置30の枠予約要求部311は、ステップS21の処理を開始する前に、例えば後述の枠予約画面260の枠編成情報検索領域261を用いて、枠予約を行う枠編成情報を検索する。枠予約要求部311は、決定された枠編成情報の識別情報であるチャンネル種別IDを指定した枠予約画面260を放送枠管理装置10に対して要求する。
【0090】
次に、放送枠管理装置10の表示情報生成部114は、指定されたチャンネル種別について、予約状況を参照して枠予約画面260の表示情報を生成する(ステップS22)。本実施形態において、既に予約された放送枠について、後述する枠予約情報124が生成される。放送枠管理装置10の表示情報生成部114は、枠予約情報124を参照し、ステップS21で受信したチャンネル種別IDに関連付けられた放送枠であって、まだ予約されていない放送枠を抽出する。表示情報生成部114は、抽出した放送枠を選択可能に表示する枠予約画面260の表示情報を生成する。
【0091】
次に、表示情報生成部114は、枠予約画面260の表示情報を、枠予約画面260を要求した放送依頼者装置30に送信する(ステップS23)。
【0092】
図12は、枠予約画面260の一例を示す図である。枠予約画面260は、枠編成情報検索領域261と、枠編成情報表示領域262と、空枠表示領域263と、を含む。枠編成情報検索領域261は、枠編成情報の検索を受け付ける領域である。枠編成情報検索領域261は、例えばチャンネル種別、放送期間、放送時間帯、又は配信先候補の入力を受け付ける、枠編成情報検索領域261は、図12に示すように、予約可能枠数の入力を受け付けてもよい。
【0093】
表示情報生成部114は、枠編成情報検索領域261に入力された情報を検索キーとしてチャンネル種別情報122及び放送枠情報123を参照し、検索キーに対応する枠編成情報を特定する。なお、複数の枠編成情報が検索結果として抽出された場合、表示情報生成部114は、抽出された枠編成情報のうち、空枠を表示する枠編成情報の選択を受け付けてもよい。
【0094】
枠編成情報表示領域262は、検索により特定された枠編成情報に関する情報を表示する領域である。表示情報生成部114は、枠編成情報検索領域261への検索キーの入力により特定された枠編成情報のチャンネル種別IDを用いてチャンネル種別情報122を参照し、放送期間や放送時間帯を含む枠編成情報表示領域262の表示情報を生成する。
【0095】
空枠表示領域263は、枠編成情報に含まれる放送枠のうち、予約がなされていない空枠を、選択可能に表示する領域である。前述のように、枠編成情報は、放送期間、及び配信先候補を指定して登録される。本実施形態では、枠編成情報において指定された放送期間、及び配信先候補の一部を指定した枠予約を受け付けることができる。図12に示すように、空枠表示領域263には、枠編成情報に対して登録された配信先候補と、放送期間とが、選択可能に表示される。
【0096】
空枠表示領域263には、図12に示すように、空枠の数が表示されていてもよい。空枠の数は、例えば広告コンテンツの種別毎に表示されてもよい。枠予約画面260では、1又は複数の空枠が選択可能である。空枠が選択されると、空枠に係る放送枠の放送期間と、配信先と、広告コンテンツの種別を特定することができる。
【0097】
換言すれば、枠予約登録部112は、特定された枠編成情報に含まれる放送期間、及び配信先候補を、枠予約を可能とする単位に分割する。枠予約要求部311は、各単位について、既に予約されている放送枠の枠数を、枠編成情報において指定された枠数から減算して得た値を空枠数として算出する。表示情報生成部114は、各単位について空枠数を表示する空枠表示領域263の表示情報を生成する。
【0098】
図12に示す例では、検索結果として、「ABチャンネル」という名称の枠編成情報が特定されている。「ABチャンネル」は、チャンネル種別情報122において、放送期間122bとして「2019/12/1~2019/12/6」を示す情報が、放送時間帯122cとして「終日」を示す情報が、各々「ABチャンネル」のチャンネル種別ID122aに対して関連付けられている。
【0099】
また、図12に示す空枠表示領域263を参照すると、「ABチャンネル」の配信先候補として、「全国」が登録されており、「全国」には「南関東」が含まれ、「南関東」には少なくとも「A店」、及び「B店」が含まれていることが分かる。また、「B店」について、「2019/12/1」には、種別が「広告」である放送枠に1つの空きがあり、種別が「販促」である放送枠には空きがないことが分かる。
【0100】
説明を図7に戻す。次に、枠予約要求部311は、枠予約画面260への放送期間・配信先の指定を受け付ける(ステップS24)。具体的には、枠予約要求部311は、空枠表示領域263に対する1又は複数の空枠の選択を受け付ける。枠予約要求部311は、選択された空枠に係る放送枠の放送期間と配信先とを特定する。枠予約要求部311は、選択された空枠に係る放送枠の広告チャンネルの種別を特定してもよい。
【0101】
次に、枠予約要求部311は、入力された情報を送信する(ステップS25)。具体的には、枠予約要求部311は、検索結果として特定した枠編成情報のチャンネル種別IDと、ステップS24で特定した放送枠の放送期間と、配信先とを放送枠管理装置10に送信する。空枠の選択の際に、広告コンテンツの種別が特定されていた場合、枠予約要求部311は種別を示す情報も放送枠管理装置10に送信する。
【0102】
次に、放送枠管理装置10の枠予約登録部112は、放送管理者装置20に対し、承認申請を示す情報を送信する(ステップS26)。具体的には、枠予約登録部112は、ステップS25で放送依頼者装置30から送信された枠編成情報のチャンネル種別IDと、放送枠の放送期間と、配信先と、放送依頼者装置30にログインした者を示す情報とを放送管理者装置20に送信し、承認申請を行う。なお、枠予約登録部112は、例えばチャンネル種別IDにより特定される枠編成情報の管理者に対し、承認申請を示す情報を送信する。一例として、当該管理者が放送管理者装置20にログイン情報を入力し、放送枠管理システム1にログインすると、放送枠管理システム1のウェブページに、承認申請に関する情報が表示される。
【0103】
次に、放送管理者装置20の承認決定部213は、承認の入力を受け付けて放送枠管理装置10に送信する(ステップS27)。
【0104】
次に、枠予約登録部112は、承認された放送枠について放送枠情報123を生成する(ステップS28)。その後、放送枠管理装置10と、放送管理者装置20と、放送依頼者装置30は、本シーケンス図の処理を終了する。
【0105】
図8は、放送枠情報123のデータ構造の一例を示す図である。放送枠情報123は、予約枠ID124aと、チャンネル種別ID124bと、放送枠ID124cと、チャンネルID124dと、放送期間124eと、放送時間帯124fと、配信先124gと、コンテンツID124hと、承認フラグ124iと、を含む。
【0106】
予約枠ID124aは、予約された放送枠である予約枠を特定する識別情報である。チャンネル種別ID124bは、枠予約処理の際に特定した枠編成情報を特定する識別情報である。即ち、図7のステップS21において指定されたチャンネル種別IDである。
【0107】
放送枠ID124cは、枠編成情報に含まれる放送枠を特定する識別情報であって、放送枠情報123における放送枠ID123bと対応している。チャンネルID124dは、チャンネルを特定する識別情報である。
【0108】
なお、先述したように、1つの枠編成情報に含まれる放送期間及び配信先候補は、枠予約を可能とする単位に分割され、各単位について枠予約が可能である。本実施形態では、同じ放送期間、及び同じ配信先について予約された1又は複数の放送枠は、同じチャンネルを構成するものとして取り扱われ、チャンネルIDが付与される。チャンネルを構成する放送枠の数の上限は、枠編成情報において指定された枠数となる
【0109】
放送期間124eは、チャンネルID124dにより特定されるチャンネルの放送期間である。即ち、放送期間124eは、図7に示すステップS24において指定された放送期間である。放送時間帯124fは、チャンネルID124dにより特定されるチャンネルの放送時間帯である。放送時間帯124fは、チャンネル種別ID124bにより特定される枠編成情報の放送時間帯(チャンネル種別における放送時間帯122c)と同じである。なお、枠予約の際に、枠編成情報について登録された放送時間帯の中から、放送枠を予約する放送時間帯の指定を受け付けてもよい。
【0110】
配信先124gは、チャンネルID124dにおいて特定されるチャンネルの配信先である。即ち、配信先124gは、図7に示すステップS24において指定された配信先である。コンテンツID124hは、予約枠ID124aにより特定される予約枠に対して、放送する広告コンテンツが登録されている場合の、広告コンテンツを特定する識別情報である。承認フラグ124iは、予約枠ID124aに係る予約枠が承認されているか否かを示す情報である。なお、放送枠に関する放送期間124e、放送時間帯124f、及び配信先124gに示す情報は、第2の放送条件として取り扱われる。
【0111】
先述のように、放送枠の予約について、放送管理者装置20は承認を行う。この他、放送管理者装置20の承認決定部213は、予約枠について広告コンテンツを登録する場合に、承認するか否かの入力を受け付けることができる。承認フラグ124iは、予約枠が承認されたか否か、及び予約枠に対する広告コンテンツの登録が承認されたか否かを示す情報である。
【0112】
なお、放送管理者装置20、放送依頼者装置30、又は入稿管理者Bもしくは入稿担当者Cにより操作される図示しない情報処理装置は、広告コンテンツを入稿することができる。放送枠管理装置10のコンテンツ登録部115は、広告コンテンツを構成する音声、静止画、動画等の素材を記憶部120の図示しない領域に記憶させる。
【0113】
コンテンツ登録部115は、放送管理者装置20、放送依頼者装置30、又は情報処理装置から、予約枠と広告コンテンツとを指定したコンテンツ登録指示を受け付ける。コンテンツ登録部115は、登録指示を受け付けると、放送枠情報123を参照し、指定された広告コンテンツが予め登録された第1の放送条件を満たすか否かを判定する。コンテンツ登録部115が判定する第2の放送条件は、例えばコンテンツ種別123c、コンテンツ対象地域123d、及び継続時間123eである。
【0114】
広告コンテンツが第1の放送条件を満たす場合、コンテンツ登録部115は、放送管理者装置20に対し、予約枠に対する広告コンテンツの承認申請を行う。広告コンテンツが承認されると、コンテンツ登録部115は、指定された予約枠の予約枠ID124aに対し、広告コンテンツを特定するコンテンツID124hを関連付け、広告コンテンツが承認されたことを示す情報を承認フラグ124iに設定して、枠予約情報124を更新する。
【0115】
なお、広告コンテンツの入稿処理のタイミングは任意である。また、予約枠に対する広告コンテンツの登録については、枠予約処理に引き続き行われてもよい。その場合、例えば図7に示すステップS24の空枠選択に引き続き、放送依頼者装置30の枠予約要求部311は、選択された空枠に対する広告コンテンツの指定を受け付けてもよい。その後、枠予約要求部311は、放送管理者装置20に対して枠予約要求と共に広告コンテンツの登録を要求する。放送枠管理装置10は、放送管理者装置20に対して予約枠及び広告コンテンツの承認申請を送信する。
【0116】
図13は、枠編成確認画面270の一例を示す図である。放送管理者装置20の処理部210が、枠編成確認画面270の画面要求を放送枠管理装置10に送信すると、放送枠管理装置10の表示情報生成部114が枠編成確認画面270の表示情報を生成し、放送管理者装置20に送信する。
【0117】
枠編成確認画面270は、枠編成情報検索領域271と、枠編成情報表示領域272とを含む。枠編成情報検索領域271は、例えばチャンネル種別、放送期間、放送時間帯、又は配信先候補の入力を受け付ける。表示情報生成部114は、枠編成情報検索領域271に入力された情報を検索キーとして、検索対象となる枠編成情報を特定する。表示情報生成部114は、特定した枠編成情報のチャンネル種別IDを用いて枠予約情報124を参照し、当該枠編成情報と関連する1又は複数のチャンネルを抽出する。表示情報生成部114は、抽出されたチャンネルに含まれる放送枠に関する情報及び当該放送枠について登録された広告コンテンツを、配信先及び放送期間に応じて表示する枠編成情報表示領域272の表示情報を生成し、放送管理者装置20に送信する。
【0118】
枠編成情報表示領域272は、チャンネル情報表示領域272aと、コンテンツ表示領域272bとを含む。チャンネル情報表示領域272aは、チャンネルに関する情報を表示する領域である。例えばチャンネル情報表示領域272aには、チャンネル名と、放送時間帯とが表示される。
【0119】
コンテンツ表示領域272bは、チャンネルに含まれる放送枠に対して登録された広告コンテンツを編集可能に表示する領域である。例えばコンテンツ表示領域272bには、各広告コンテンツと広告コンテンツの継続時間とが放送順に応じて表示される。放送管理者装置20は、コンテンツ表示領域272b内の広告コンテンツを操作することにより、放送順を変更することができる。コンテンツ表示領域272bには、広告コンテンツのプレビュー画面が表示されてもよい。
【0120】
図13における枠編成画面は、チャンネル種別として「ABチャンネル」が入力された場合に関する表示画面である。「ABチャンネル」の枠編成情報は、4枠の放送枠を含んでおり、放送期間を「2019/12/1~2019/12/7」とし、放送時間帯を「9:00~12:00」として登録されている。また、当該枠編成情報について、「Aチャンネル」と「Bチャンネル」が登録されている。一例として、「Aチャンネル」と「Bチャンネル」とでは、放送枠に含まれるコンテンツが異なっている。「Aチャンネル」に含まれる4つの放送枠には、「コンテンツa」、「コンテンツb」、「コンテンツc」、及び「コンテンツd」が登録されている。
【0121】
なお、本実施形態の枠編成画面は、新たな広告コンテンツの登録を受け付けることができる。例えば、広告コンテンツが登録されていない放送枠がある場合、放送管理者装置20は、当該放送枠について、「フィラー」の種別を有する広告コンテンツの登録申請を行うことができる。登録申請を受け付けた放送枠管理装置10は、登録申請を受け付けた放送枠について、申請に係る広告コンテンツを関連付けて枠予約情報124を更新する。
【0122】
枠編成画面に対して、「確定ボタン」の選択を受け付けると、放送枠管理装置10の放送指令部116は、チャンネルに対して関連付けられた配信先に関する配信を管理する配信システム40を特定し、広告コンテンツの放送指令を出力する。
【0123】
また、本実施形態における放送枠管理装置10は、枠編成情報に対して登録された放送時間帯において、放送枠に対応する広告コンテンツを繰り返し放送するよう、放送指令を出力する。より具体的には、枠編成情報に基づいて生成された各チャンネルには、枠編成情報で指定された枠数の広告コンテンツが登録されている。放送指令部116は、枠編成情報において登録された放送時間帯について、登録された広告コンテンツを放送順に従って繰り返し表示するよう、放送指令を出力する。
【0124】
図13に示す例では、「Aチャンネル」について登録された「コンテンツa」、「コンテンツb」、「コンテンツc」、及び「コンテンツd」が、この順で、「ABチャンネル」について登録された放送時間帯「9:00~12:00」内で繰り返し放送される。
【0125】
以上、本実施形態によれば、枠編成情報の登録時に放送時間帯と枠数とが指定され、枠数に応じた広告コンテンツが指定された放送時間帯で繰り返し放送される。これにより、広告コンテンツの放送回数を予め把握することができ、放送計画の策定の効率化に寄与する。
【0126】
また、第1の放送条件を満たす枠編成情報において、枠予約の際に配信先や放送期間等の第2の放送条件を指定することができる。これにより、依頼者のニーズに応じた放送を行うことが可能となり、放送枠の管理を効率的に行うことができる。特に、特定の地域を対象とした広告コンテンツの放送を依頼する場合に、対象地域に応じた配信先を指定することができる。付言すれば、異なる管理団体に管理される配信システム40に対し、より効率的に放送指示を出力することができる。
【0127】
また、枠編成情報を登録する際に放送時間帯の指定が可能であるため、時間帯に応じて制作された広告コンテンツを放送するための放送枠を予約することができる。なお、枠予約の際に、枠編成情報について登録された放送時間帯の中から、広告コンテンツを放送する放送時間帯の指定を受け付けてもよい。この場合、枠予約登録部112は、指定された放送時間帯に応じてチャンネルを分割してもよい。
【0128】
以上により、複数の異なる情報処理装置に対して共通インターフェイスを提供する放送管理者装置20においても、各関係者のニーズに応じたきめの細かい設定を行うことができ、設定に応じた広告コンテンツの放送を効率的に行うことができる。
【0129】
以上、本発明に係る各実施形態の説明を行ってきたが、本発明は、上記した実施形態の一例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施形態の一例は、本発明を分かり易くするために詳細に説明したものであり、本発明は、ここで説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ある実施形態の一例の構成の一部を他の一例の構成に置き換えることが可能である。また、ある実施形態の一例の構成に他の一例の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の一例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることもできる。また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、図中の制御線や情報線は、説明上必要と考えられるものを示しており、全てを示しているとは限らない。ほとんど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【0130】
また、上記の放送枠管理装置10、放送管理者装置20、及び放送依頼者装置30の機能構成は、理解を容易にするために、主な処理内容に応じて分類したものである。構成要素の分類の仕方や名称によって、本願発明が制限されることはない。上述に示す通り、放送枠管理装置10、放送管理者装置20、及び放送依頼者装置30の構成は、処理内容に応じて、さらに多くの構成要素に分類することもできる。また、1つの構成要素がさらに多くの処理を実行するように分類することもできる。
【符号の説明】
【0131】
1:放送枠管理システム、10:放送枠管理装置、11:演算装置、12:メモリ、13:外部記憶装置、14:入力IF、15:出力IF、16:通信IF、17:記憶媒体駆動装置、18:メディア、20:放送管理者装置、30:放送依頼者装置、40・40a・40b・40c:配信システム、51・51ba・51bb・51ca:ルーター、52・52aa・52ba・52bb・52ca・52cb:STB、53・53aa・53ba・53bb・53ca・53cb:出力機器、110・210・310:処理部、111:枠編成情報登録部、112:枠予約登録部、113:配信先決定部、114:表示情報生成部、115:コンテンツ登録部、116:放送指令部、120:記憶部、121:機器エリア情報、122:チャンネル種別情報、123:放送枠情報、124:枠予約情報、130・220・320:入力部、140・230・330:出力部、150・240・340:通信部、211:枠編成登録要求部、212・311:枠予約要求部、213:承認決定部、250:チャンネル登録画面、251:チャンネル種別入力領域、252:チャンネル名入力領域、253:放送期間入力領域、254:放送時間帯入力領域、255:配信先候補入力領域、226:放送枠設定領域、260:枠予約画面、261・271:枠編成情報検索領域、262:枠編成情報表示領域、263:空枠表示領域、270:枠編成確認画面、272:枠編成情報表示領域、A:メディアオーナー、B:入稿管理者、C:入稿担当者、D:広告代理店、N:ネットワーク
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