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特許7543612オリジナル商品注文システム、方法及び、プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】オリジナル商品注文システム、方法及び、プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0601 20230101AFI20240827BHJP
【FI】
G06Q30/0601 312
G06Q30/0601 310
G06Q30/0601 320
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2022079252
(22)【出願日】2022-05-13
(65)【公開番号】P2023167791
(43)【公開日】2023-11-24
【審査請求日】2023-03-31
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 2021年10月18-21日にBeautyworld JAPAN WESTにて公開。2021年10月14,21-22日に電気通信回線を通じて公開。
(73)【特許権者】
【識別番号】521123770
【氏名又は名称】株式会社RAPiS
(74)【代理人】
【識別番号】100137338
【弁理士】
【氏名又は名称】辻田 朋子
(74)【代理人】
【識別番号】100224719
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 隆治
(72)【発明者】
【氏名】松浦 正典
【審査官】坂庭 剛史
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-281555(JP,A)
【文献】特開2002-133201(JP,A)
【文献】特開2002-189938(JP,A)
【文献】特表2009-540457(JP,A)
【文献】国際公開第2002/069215(WO,A1)
【文献】国際公開第2020/194365(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2012/0136748(US,A1)
【文献】特開2008-129681(JP,A)
【文献】特開2002-253338(JP,A)
【文献】特開2004-185274(JP,A)
【文献】特開2002-157479(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
注文者が仕様を入力してオリジナル商品を注文できるオリジナル商品注文システムであって、
前記オリジナル商品注文システムは、受付部と、見積部と、表示処理部と、発注部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部は、化粧品について指定可能な複数の仕様及び、前記仕様毎の料金データを記憶しており、更に、前記仕様毎の発注先を対応付けて記憶し、
前記仕様は、前記化粧品の容器、ラベル、内容物仕様を含み、
前記受付部は、前記記憶部に記憶された前記仕様の中から、前記注文者が入力した前記容器、前記ラベル、前記内容物仕様を含む仕様情報及び、注文数、を受け付けて、注文情報として前記記憶部に記憶し、更に、前記注文者の入力する氏名と、メールアドレスと、住所と、を含む顧客情報を受け付けて、前記記憶部に記憶し、
前記見積部は、前記注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記化粧品の見積料金を算出し、
前記表示処理部は、前記仕様情報に基づいて完成イメージと、前記見積料金と、を表示処理し、
前記発注部は、前記注文情報に含まれた情報の中から、前記容器に関する発注情報を作成して前記容器に関する発注先に送信し、前記ラベルに関する発注情報を作成して前記ラベルに関する発注先に送信し、前記内容物仕様に関する発注情報を作成して前記内容物仕様に関する発注先に送信し、
前記受付部は、更に、前記発注先から容器、内容物、ラベルの納品完了指示を受け付けた場合は組立工場に発送通知を送信し、組立工場から化粧品の納品完了指示を受け付けた場合は顧客に発送通知を送信する、
オリジナル商品注文システム。
【請求項2】
前記表示処理部は、前記化粧品の容器及びラベルの選択画面と、当該容器及びラベルに基づく完成イメージと、当該容器及びラベルに基づく見積料金と、を同一画面上に表示処理し、更に、前記容器及びラベルの選択を受け付ける度に、受け付けた容器及びラベルに基づく、完成イメージと、見積料金と、を表示処理する、
請求項1に記載のオリジナル商品注文システム。
【請求項3】
前記受付部は、各工場端末から納期を含む情報を受け付けて、
前記表示処理部は、前記納期を含む情報を表示処理し、
前記記憶部は、受け付けた各工場端末からの前記納期を含む情報を前記注文情報に対応付けて記憶する、
請求項1又は2に記載のオリジナル商品注文システム。
【請求項4】
前記受付部は、前記仕様情報に基づいてサンプル商品に関する注文情報を生成して前記記憶部に記憶し、
前記表示処理部は、前記サンプル商品に関する注文情報と、前記記憶部に記憶されたサンプル商品料金データに基づいて前記サンプル商品の見積料金を表示処理する、
請求項1又は2に記載のオリジナル商品注文システム。
【請求項5】
前記受付部は、前記注文者からの過去の前記注文情報に対する指定と、前記注文情報に含まれた仕様情報及び/又は注文数の変更と、を受け付けて、変更された前記仕様情報に基づいて新たな注文情報を作成し、
前記見積部は、前記新たな注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記化粧品の見積料金を算出する、
請求項1又は2に記載のオリジナル商品注文システム。
【請求項6】
前記受付部は、前記注文者の希望する色と、配置と、を含むラベル変更情報を受け付けて、テンプレートラベルに適用してオリジナルラベルを生成し、前記仕様情報と対応付けて記憶する、
請求項1又は2に記載のオリジナル商品注文システム。
【請求項7】
前記オリジナル商品注文システムは更に、判別部を有し、
前記記憶部は、ある仕様に対応する他の仕様が利用可能かを示す利用可能情報を記憶し、
前記受付部は、前記注文者による仕様の入力があると、
前記判別部は、前記利用可能情報及び、選択済の仕様に基づいて前記仕様を入力可能か判別する、
請求項1又は2に記載のオリジナル商品注文システム。
【請求項8】
前記記憶部は、前記仕様毎に複数の発注先を対応付けて記憶すると共に、前記発注先から実際の製造費用データを受け付けて記憶し、
前記見積部は、前記製造費用データに基づいて、前記記憶部に記憶された前記仕様のそれぞれについて、前記容器の料金の平均値と、前記内容物仕様の料金の平均値と、をそれぞれ算出する、
請求項1又は2に記載のオリジナル商品注文システム。
【請求項9】
注文者が仕様を入力してオリジナル商品を注文できるオリジナル商品注文システムが実行するオリジナル商品注文方法であって、
前記オリジナル商品注文システムは、受付部と、見積部と、表示処理部と、発注部と、記憶部と、を備え、
前記記憶部が、化粧品について指定可能な複数の仕様及び、前記仕様毎の料金データを記憶しており、更に、前記仕様毎の発注先を対応付けて記憶するステップと、
前記仕様が、前記化粧品の容器、ラベル、内容物仕様を含み、
前記受付部が、前記記憶部に記憶された前記仕様の中から、前記注文者が入力した前記容器、前記ラベル、前記内容物仕様を含む仕様情報及び、注文数、を受け付けて、注文情報として前記記憶部に記憶し、更に、前記注文者の入力する氏名と、メールアドレスと、住所と、を含む顧客情報を受け付けて、前記記憶部に記憶するステップと、
前記見積部が、前記注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記化粧品の見積料金を算出するステップと、
前記表示処理部が、前記仕様情報に基づいて完成イメージと、前記見積料金と、を表示処理するステップと、
前記発注部が、前記注文情報に含まれた情報の中から、前記容器に関する発注情報を作成して前記容器に関する発注先に送信し、前記ラベルに関する発注情報を作成して前記ラベルに関する発注先に送信し、前記内容物仕様に関する発注情報を作成して前記内容物仕様に関する発注先に送信するステップと、
前記受付部が、更に、前記発注先から容器、内容物、ラベルの納品完了指示を受け付けた場合は組立工場に発送通知を送信し、組立工場から化粧品の納品完了指示を受け付けた場合は顧客に発送通知を送信するステップと、を含む、
オリジナル商品注文方法。
【請求項10】
注文者が仕様を入力してオリジナル商品を注文できるオリジナル商品注文プログラムであって、
記憶部を有するコンピュータを、受付部と、見積部と、表示処理部と、発注部として機能させ、
前記記憶部は、化粧品について指定可能な複数の仕様及び、前記仕様毎の料金データを記憶しており、更に、前記仕様毎の発注先を対応付けて記憶し、
前記仕様は、前記化粧品の容器、ラベル、内容物仕様を含み、
前記受付部は、前記記憶部に記憶された前記仕様の中から、前記注文者が入力した前記容器、前記ラベル、前記内容物仕様を含む仕様情報及び、注文数、を受け付けて、注文情報として前記記憶部に記憶し、更に、前記注文者の入力する氏名と、メールアドレスと、住所と、を含む顧客情報を受け付けて、前記記憶部に記憶し、
前記見積部は、前記注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記化粧品の見積料金を算出し、
前記表示処理部は、前記仕様情報に基づいて完成イメージと、前記見積料金と、を表示処理し、
前記発注部は、前記注文情報に含まれた情報の中から、前記容器に関する発注情報を作成して前記容器に関する発注先に送信し、前記ラベルに関する発注情報を作成して前記ラベルに関する発注先に送信し、前記内容物仕様に関する発注情報を作成して前記内容物仕様に関する発注先に送信し、
前記受付部は、更に、前記発注先から容器、内容物、ラベルの納品完了指示を受け付けた場合は組立工場に発送通知を送信し、組立工場から化粧品の納品完了指示を受け付けた場合は顧客に発送通知を送信する、
オリジナル商品注文プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、オリジナル商品注文システム、方法及び、プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、化粧品等の商品販売業界へ、新規参入を希望する企業、個人での参加を希望するインフルエンサー等が増加している。そういった参入希望に応えるために、ОEМ(Original Equipment Manufacturer)を行う企業が存在する。従来のОEМでは、参入希望者の製造したいオリジナル商品を作り上げるための長時間のヒアリング等が必要不可欠である。しかし、新規参入希望者は、在庫が余るリスク等を考え、少ない商品数しか注文しないことが多い。一方、ОEМ企業側は、長時間のヒアリング等で人件費がかかる。結果として、ОEМ企業側の利益が黒字になりづらい。ヒアリングの時間を減らすことでОEМ企業側の人件費を減らすことが可能だが、短時間のヒアリングでは納得のいくオリジナル商品を作るのは難しい。したがって、注文者の納得のいく商品の作成とОEМ企業側の人件費の釣り合いが問題であった。
【0003】
特許文献1では、顧客が操作する情報端末機上にてオリジナル衣料品を作成して注文できるシステム等が開示されている。
【0004】
特許文献2では、顧客の肌質にあったオリジナルの化粧品を提供するシステム等が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2002-133201号公報
【文献】特開2003-310350号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
化粧品等の商品販売業界等への新規参入のためのОEМにおいて、参入希望者の製造したいオリジナル商品を作成できることが必要不可欠である。また、在庫が余る等の新規参入者が抱えるリスクに対する不安を減らすことも必要である。一方、ОEМ企業側の利益を確保する必要もある。
【0007】
上述した特許文献では、オリジナル商品を作成、提供するシステムが開示されている。しかしながら、上記した特許文献のシステムは、個人使用を前提としており、材料、容器、梱包等を選べない。よって、特許文献に開示されるシステムでは、よりオリジナリティのある商品を作成し、他者へ販売するための具体的な機能を提供する点において改善の余地があった。
【0008】
上述したような課題に鑑みて、本発明は、注文者がよりオリジナリティのあるオリジナル商品を製造することを可能とする技術を提供することを解決すべき課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、注文者が仕様を入力してオリジナル商品を注文できるオリジナル商品注文システムであって、前記オリジナル商品注文システムは、受付部と、見積部と、表示処理部と、記憶部と、を備え、前記記憶部は、商品について指定可能な複数の仕様及び、前記仕様毎の料金データを記憶しており、前記仕様は、前記商品の容器仕様及び、内容物仕様を含み、前記受付部は、前記記憶部に記憶された前記仕様の中から、前記注文者が入力した前記容器仕様と前記内容物仕様を含む仕様情報及び、商品数、を受け付けて、注文情報として前記記憶部に記憶し、前記見積部は、前記注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記商品の見積料金を算出し、前記表示処理部は、前記仕様情報に基づいて完成イメージと、前記見積料金と、を表示処理する。
【0010】
また、本発明は、注文者が仕様を入力してオリジナル商品を注文できるオリジナル商品注文方法であって、コンピュータが、受付ステップと、見積ステップと、表示処理ステップと、商品について指定可能な複数の仕様であって、容器仕様及び、内容物仕様を含む仕様及び、前記仕様毎の料金データを記憶部に記憶するステップと、を実行し、前記受付ステップは、前記記憶部に記憶された前記仕様の中から、前記注文者が入力した前記容器仕様と前記内容物仕様を含む仕様情報及び、商品数、を受け付けるステップと、前記仕様情報と前記商品数を注文情報として前記記憶部に記憶し、前記見積ステップは、前記注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記商品の料金を算出し、前記表示処理ステップは、前記仕様情報に基づいて完成イメージと、前記料金と、を表示処理する。
【0011】
また、本発明は、注文者が仕様を入力してオリジナル商品を注文できるオリジナル商品注文プログラムであって、前記オリジナル商品注文プログラムは、記憶部を備えるコンピュータを、受付部と、見積部と、表示処理部と、記憶部として機能させ、前記記憶部は、商品について指定可能な複数の仕様及び、前記仕様毎の料金データを記憶しており、前記仕様は、前記商品の容器仕様及び、内容物仕様を含み、前記受付部は、前記記憶部に記憶された前記仕様の中から、前記注文者が入力した前記容器仕様と前記内容物仕様を含む仕様情報及び、商品数、を受け付けて、注文情報として前記記憶部に記憶し、前記見積部は、前記注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記商品の見積料金を算出し、前記表示処理部は、前記仕様情報に基づいて完成イメージと、前記見積料金と、を表示処理する。
【0012】
このような構成とすることで、注文者は、納得のいくよりオリジナリティのあるオリジナル商品を注文することができる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記オリジナル商品注文システムは更に、発注部を備え、前記受付部は、前記注文者の入力する氏名と、メールアドレスと、住所と、を含む顧客情報を受け付けて、前記記憶部に記憶し、前記発注部は、前記記憶部に記憶された前記顧客情報及び、前記注文情報より、発注に必要な仕様情報を含む情報を選択し、発注情報を作成する。
【0014】
このような構成とすることで、発注先への円滑な発注を行うことができる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記記憶部は、前記仕様毎の発注先を対応付けて記憶し、前記発注部は、前記注文情報に含まれた情報の中から、前記容器仕様に関する発注情報を作成して前記容器仕様に関する発注先に送信し、前記内容物仕様に関する発注情報を作成して前記内容物仕様に関する発注先に送信する。
【0016】
このような構成とすることで、複数の発注先への円滑な発注を行うことができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、前記受付部は、各工場端末から納期を含む情報を受け付けて、前記表示処理部は、前記納期を含む情報を表示処理し、前記記憶部は、受け付けた各工場端末からの前記納期を含む情報を前記注文情報に対応付けて記憶する。
【0018】
このような構成とすることで、注文した商品の製造のスケジュールを確認することができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、前記受付部は、前記仕様情報に基づいてサンプル商品に関する注文情報を生成して前記記憶部に記憶し、前記表示処理部は、前記サンプル商品に関する注文情報と、前記記憶部に記憶されたサンプル商品料金データに基づいて前記サンプル商品の見積料金を表示処理する。
【0020】
このような構成とすることで、注文者は、サンプル商品を注文することができる。
【0021】
本発明の好ましい形態では、前記受付部は、前記注文者からの過去の前記注文情報に対する指定と、前記注文情報に含まれた仕様情報及び/又は商品数の変更と、を受け付けて、変更された前記仕様情報に基づいて新たな注文情報を作成し、前記見積部は、前記新たな注文情報と、前記料金データと、に基づいて前記商品の見積料金を算出する。
【0022】
このような構成とすることで、注文者は、サンプル商品の受け取り後や、実際に商品を注文後、後日再び商品を注文する際に、簡易に商品の仕様を変更して注文することができる。
【0023】
本発明の好ましい形態では、前記受付部は、前記注文者の希望する色と、配置と、を含むラベル変更情報を受け付けて、テンプレートラベルに適用してオリジナルラベルを生成し、前記仕様情報と対応付けて記憶する。
【0024】
このような構成とすることで、注文者は、よりオリジナリティのある商品を注文することができる。
【0025】
本発明の好ましい形態では、前記オリジナル商品注文システムは更に、判別部を有し、前記記憶部は、ある仕様に対応する他の仕様が利用可能かを示す利用可能情報を記憶し、前記受付部は、前記注文者による仕様の入力があると、前記判別部は、前記利用可能情報及び、選択済の仕様に基づいて前記仕様を入力可能か判別する。
【0026】
このような構成とすることで、注文者は、商品を注文する際に、余計な情報を得ることなく、より簡易に商品を作成できる。
【0027】
本発明の好ましい形態では、前記記憶部は、前記仕様毎に複数の発注先を対応付けて記憶すると共に、前記発注先から実際の製造費用データを受け付けて記憶し、前記見積部は、前記製造費用データに基づいて、前記記憶部に記憶された前記仕様のそれぞれについて、前記容器仕様の料金の平均値と、前記内容物仕様の料金の平均値と、をそれぞれ算出する。
【0028】
このような構成とすることで、過去の製造費用データからより正確な見積料金を算出することができる。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、注文者がよりオリジナリティのあるオリジナル商品を製造することを可能とする技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】一実施形態のシステムの構成を示すブロック図。
図2】一実施形態の各装置のハードウェア構成図。
図3】一実施形態の装置の機能ブロック図。
図4】一実施形態のデータ構成図。
図5】一実施形態のデータ構成図。
図6】一実施形態のデータ構成図。
図7】一実施形態のデータ構成図。
図8】一実施形態の処理フローチャート。
図9】一実施形態の処理フローチャート。
図10】一実施形態の処理フローチャート。
図11】一実施形態の処理フローチャート。
図12】一実施形態の注文者の画面表示図。
図13】一実施形態の注文者の画面表示図。
図14】一実施形態の注文者の画面表示図。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付図面を参照して、更に詳細に説明する。図面には好ましい実施形態が示されている。しかし、多くの異なる形態で実施されることが可能であり、本明細書に記載される実態に限定されない。
【0032】
例えば、本実施形態ではオリジナル商品注文システム0の構成、動作等について説明するが、実行される方法、装置、コンピュータプログラム等によっても、同様の作用効果を奏することができる。本実施形態におけるオリジナル商品注文プログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一過性の記録媒体として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、クライアント端末でその機能を実現するために外部のコンピュータにおいて当該プログラムを起動させてもよい(いわゆるクラウドコンピューティング)。本実施形態では、サーバコンピュータであるオリジナル商品注文サーバ1において、オリジナル商品注文プログラムを起動させる場合について説明する。
【0033】
本発明における商品とは、容器及び、内容物の仕様を変更できる商品である。本明細書では、商品の例として化粧品、その中でもクレンジングが選択された場合を説明する。
【0034】
<システム構成>
図1は、一実施形態のシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、オリジナル商品注文システム0は、オリジナル商品注文サーバ1、複数の注文者端末2及び、複数の工場端末3を備える。工場端末3は、複数であっても1つであってもよい。オリジナル商品注文サーバ1は、注文者端末2及び、工場端末3と通信ネットワークNWを介して通信可能に構成されている。通信ネットワークNWは、本実施形態では、IP(Internet Protocol)ネットワークであるが、通信プロトコルの種類に制限はなく、更に、ネットワークの種類、規模にも制限はない。
【0035】
オリジナル商品注文サーバ1としては、汎用のサーバ向けのコンピュータやパーソナルコンピュータ等を利用することが可能である。また、複数のコンピュータを用いてオリジナル商品注文サーバ1を構成することも可能である。注文者端末2及び、工場端末3として、スマートフォンやタブレット端末、パーソナルコンピュータ、ウェアラブルデバイス等を利用することができる。なお、注文者端末2及び、工場端末3は、オリジナル商品注文サーバ1に対してリクエストを行い、レスポンスを受け取る為のプラットフォーム・アプリケーションを有する。
【0036】
本実施形態では、上述したプラットフォーム・アプリケーションが、ウェブアプリケーションとして提供される場合について説明する。そのため、注文者端末2及び、工場端末3はウェブブラウザを介してプラットフォーム・アプリケーションにアクセスすることができる。注文者端末2及び、工場端末3は、プラットフォーム・アプリケーションをネイティブアプリの態様で有していてもよい。
【0037】
注文者端末2は、注文プラットフォームを利用して、オリジナル商品の注文を行うユーザ(注文者と呼称する)が利用する端末を指す。工場端末3は、工場プラットフォームを利用して、注文されたオリジナル商品の納期を登録などするユーザ(工場担当者と呼称する)が利用する端末を指す。
【0038】
なお、本実施形態では、図示しない管理者端末によって、管理者が注文者情報の確認・変更・抽出、注文者・工場担当者とのチャットやメール等による連絡等が行えるものとする。典型的には、管理者は、ОEМを行う企業となる。
【0039】
<ハードウェア構成>
図2は、本実施形態におけるハードウェア構成図である。図2(a)は、オリジナル商品注文サーバ1のハードウェア構成の一例を示す図である。オリジナル商品注文サーバ1は、ハードウェア構成として、処理部101と、記憶部102と、通信部103と、を備える。
【0040】
処理部101は、CPU(Central Processing Unit)等の1又は2以上のプロセッサを含み、本発明に係るオリジナル商品注文プログラム、ОS(Operating System)やWebブラウザ、その他のアプリケーションを実行することで、オリジナル商品注文サーバ1の動作処理全体を制御する。
【0041】
記憶部102は、HDD(Hard Disk Drive)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等であって、本発明に係るオリジナル商品注文プログラム及び、処理部101がプログラムに基づき処理を実行する際に利用するデータ等を記憶する。処理部101が、記憶部102に記憶されているオリジナル商品注文プログラムに基づき、処理を実行することによって、後述する機能構成が実現される。
【0042】
通信部103は、通信ネットワークNWとの通信制御を実行して、オリジナル商品注文サーバ1を動作させるために必要な入力や、動作結果に係る出力を行う。
【0043】
図2(b)は、端末9(注文者端末2及び、工場端末3)のハードウェア構成の一例を示す図である。端末9はハードウェア構成として、処理部91と、記憶部92と、通信部93と、入力部94と、出力部95と、を備える。
【0044】
端末9の処理部91は、CPU等の1以上のプロセッサを含み、端末9の動作処理全体を制御する。端末9の記憶部92は、HDD、ROM、RAM等であって、オリジナル商品注文サーバ1にアクセスする為のアプリケーション等を記憶する。端末9の通信部93は、通信ネットワークNWとの通信を制御する。端末9の入力部94は、タッチパネル、マウス及び、キーボード等であって、ユーザによる操作要求を処理部91に入力する。端末9の出力部95は、ディスプレイ等であって、処理部91の処理の結果等を表示する。
【0045】
<オリジナル商品注文サーバ1の機能構成要素>
図3に示すように、オリジナル商品注文サーバ1は、機能構成要素として、受付部11、見積部12、表示処理部13、発注部14及び、判別部15を備える。
【0046】
受付部11は、注文者からの注文情報として、仕様情報及び、商品数(ロット)、を受け付けて、それらを記憶部102に記憶する。仕様情報とは、商品の容器仕様、内容物仕様、を含む情報である。容器仕様とは、注文者がオリジナル商品を注文するために選択した容器の情報を指す。内容物仕様とは、注文者がオリジナル商品を注文するために選択した内容物の情報を指す。本実施形態では、一例としてクレンジングをオリジナル商品として注文する場合を説明するので、クレンジングの仕様情報の一例を挙げる。本実施形態において、容器仕様は、容器、容器キャップ、容量、を含む。また、内容物仕様は、容量、タイプ、コンセプト、追加配合成分、香り、を含む。さらに、その他の仕様情報として、ラベル、自社ロゴへの変更の有無、有償サンプルの有無、商標登録の有無、を含む。
【0047】
図4図7は記憶部102に格納されたデータ構成例を示す図である。
【0048】
図4(a)は、本実施形態で注文することができる商品の一例を示す化粧品データベースのデータ構成例を示す。化粧品データベースは、注文することができる商品のIDである化粧品IDと、化粧品の種類と、を有する化粧品情報を格納する。種類は、化粧水、乳液、洗顔料などを含む。
【0049】
図4(b)は、本実施形態で選ぶことのできるクレンジングの内容物仕様に関する仕様情報を格納する内容物仕様データベースにおけるデータ構成の一例を示す。内容部仕様に関する仕様情報は、仕様ID、化粧品の仕様に関する項目、項目に対応する詳細な仕様、を有する。項目は、化粧品の仕様に関する項目であって、化粧品のタイプ、コンセプト、追加配合成分、香りなどを有する。仕様は、項目がタイプの場合、オイル、ジェルなどを有し、項目がコンセプトの場合、保湿、エイジングケアなどを有し、項目が追加配合成分の場合、コラーゲンやヒアルロン酸などを有し、項目が香りの場合、無香料やフローラルムスクなどを有する。
【0050】
図4(c)は、本実施形態で選ぶことのできるクレンジングの容器仕様に関する仕様情報を格納する容器仕様データベースにおけるデータ構成の一例を示す。容器仕様に関する仕様情報は、項目が容器の場合、仕様としてボトルやポンプの種類を有し、項目がキャップの場合、仕様としてキャップの種類を有する。
【0051】
図4(d)は、本実施形態の仕様毎の発注先に関する発注先情報を格納する発注先データベースにおけるデータ構成の一例を示す。発注先情報は、仕様IDと、当該仕様IDに対応する仕様による商品の発注先と、を有する。発注先は、発注先を特定できる発注先IDなどであってよい。発注先情報は、同様の仕様(仕様ID)に対して複数の異なる発注先を対応付けて記憶されてもよい。
【0052】
図5(e)は、本実施形態のクレンジングのボトルの料金に関する料金データを格納する料金データベースにおけるデータ構成の一例を示している。料金データは、注文数と、当該注文数の場合の単価と、を有する。注文数は、下限と上限を設定可能であって、単価は、その範囲における単価を示す。料金データは、仕様IDと、発注先IDを更に有してもよく、発注先毎、仕様毎の単価を設定することができる。料金データベースは、発注先情報における発注先毎に異なる料金データを格納することができる。
【0053】
図5(f)は、発注先より取得される発注先毎、仕様毎の実際の製造費用に関する製造費用データを格納する製造費用データベースにおけるデータ構成の一例を示す。製造費用データは、発注先IDと、発注日と、注文数と、単価と、を有する。製造費用データは、仕様IDを更に有してもよい。製造費用データは、発注先である工場端末3を介して入力可能である。また、製造費用データは、後の発注データに含まれる発注日や注文数、単価を抽出したものであってもよい。料金データは、製造費用データベースにおける単価の平均値として算出された単価を格納することができる。製造費用データは、発注日と料金を対応付けて記憶しておくことで、過去のデータから任意の期間の見積料金を算出することができる。
【0054】
図5(g)は、発注先より取得される発注先毎、仕様毎の実際の納期に関する納期データを格納する納期データベースにおけるデータ構成の一例を示す。納期データは、発注先IDと、発注日と、注文数と、納期日数と、を有し、更に仕様IDを有してもよい。納期データは、発注先である工場端末3を介して入力可能である。納期データは、発注データに含まれる発注日や注文数、納期日数を抽出することで取得されてもよい。発注日と納期を対応付けて記憶しておくことで、過去のデータから任意の期間の見積納期を算出することができる。
【0055】
料金データベースは、仕様IDにより特定される仕様毎の料金データをそれぞれ記憶する。仕様データベースは、図4(a)の化粧品IDにより特定される化粧品毎に対応する仕様情報をそれぞれ記憶する。なお、データ構成は、図示例に限定されず、例えば、化粧品情報と、仕様情報と、料金データが一体となったデータとして記憶されてもよい。
【0056】
見積部12は、注文者端末2を介して入力を受け付けた仕様情報及び、商品数と、図5(e)のように記憶された仕様毎の料金データに基づいて注文される商品の見積料金を算出する。
【0057】
見積部12は、図5(f)の製造費用データに基づいて、記憶部に記憶された仕様のそれぞれについて、容器仕様の料金の平均値と、内容物仕様の料金の平均値と、をそれぞれ算出する。見積部12は、異なる発注先の製造費用データであって、同様の仕様にかかる料金の平均値を算出することができる。ここで算出された料金の平均値は、図5(e)の料金データと区別可能に構成されてもよいし、図5(e)の料金データに反映されてもよい。
【0058】
記憶部102は、プラットフォーム・アプリケーションを注文者端末2及び、工場端末3において表示処理する為のリソース情報を有する。本実施形態では、リソース情報は、例えば、所定のマークアップ言語(例えば、HTML(Hyper Text Markup Language))により記述された文書、CSS(Cascading Style Sheets)、Webブラウザ上で動作するプログラム(例えば、JavaScript(登録商標))、画像等を含み得る。
【0059】
表示処理部13は、端末からの要求に応じて、リソース情報及び/又は必要な情報を用いてプラットフォームの各種画面及び情報を表示処理し、表示処理結果を返送する。本実施結果では、表示処理部13は、URL(Uniform Resource Locator)により指定され、運用・管理しているプラットフォーム・アプリケーションの各種画面及び、情報を、要求(リクエスト)された端末において閲覧可能に提供する。以降では、不明にならない範囲でリソース情報の介在については説明を省略する。
【0060】
図6(h)は、注文情報のデータ構成の一例を示す。注文情報は、注文者端末2を介して入力を受け付けた仕様情報と、商品数と、注文者を特定する顧客IDと、を有し、注文情報ごとに一意な注文IDをキーとして注文情報データベースに記憶される。
【0061】
さらに受付部11は、顧客情報として、注文者の氏名、メールアドレス、住所を含む情報を受け付け、顧客IDと対応付けて記憶部102に記憶する。顧客情報は、さらに、注文IDと対応付けて記憶されてもよい。
【0062】
図6(i)は、注文者から受け付けた注文者の氏名、メールアドレス、住所を有する顧客情報を顧客IDと対応付けたデータ構成の一例を示している。また、これらのデータと注文IDが対応付けられている。
【0063】
発注部14は、図6(h)の注文情報から、発注に必要な仕様情報を含む情報を選択し、発注情報を作成する。本実施形態では、発注部14は、注文情報に含まれる容器仕様を抽出し、容器仕様に関する発注情報を作成し、注文情報に含まれる内容物仕様を抽出し、内容物仕様に関する発注情報をそれぞれ作成する。なお、容器仕様に含まれるラベルに関するラベル仕様について更に発注情報を作成してもよい。
【0064】
図7(j)は容器仕様に関する発注情報、図7(k)は内容物仕様に関する発注情報を示す。容器仕様に関する発注情報は、注文情報に含まれる容器仕様に関する仕様情報と、商品数と、料金と、納期と、注文IDと、発注先IDと、を有する。料金は、仕様情報と、料金データに基づき算出される当該容器1個当たりの単価であってもよい。納期は、工場端末3を介して入力される納期又は、納期データに基づいて算出される納期であってもよい。なお、発注部14は、発注先情報に基づいて、注文情報に含まれる仕様に対応する発注先を特定し、複数の発注先が含まれる場合、発注先の選択を受け付けて発注情報を送信する構成とするか、それぞれの発注先に仮の発注情報を送信する構成とするか、発注先毎の料金データ及び/又は納期データに基づき、より安価であるか短納期である発注先を特定して発注情報を送信する構成とすることができる。発注部14は、発注先として決定された発注先IDを発注情報に紐づけて記憶する。内容物仕様に関する発注情報は、注文情報に含まれる内容物仕様に関する仕様情報を含む。また、発注部14は、注文情報に含まれるラベル仕様に関する発注情報を作成してもよい。
【0065】
判別部15は、選択済の仕様と図7(l)のような利用可能情報とに基づき、入力可能な利用可能仕様を判別し、表示処理部13は、その判別結果に基づいて入力可能な仕様だけを表示処理する。例えば、図7(l)で仕様としてオイルが選ばれた場合、ジェルとは異なりチューブを使用できない。よって、オイルを選んだ場合、注文者の入力画面にはチューブが表示されない。この他に、本実施形態は仕様情報に含まれるすべての仕様の利用可能情報を含んでいる。
【0066】
本実施形態では、オリジナル商品注文サーバ1が判別部15を備える構成について説明するが、注文者端末2が判別部15を備える構成としてもよい。注文者端末2が判別部15を備える場合とは、例えば、表示処理部13の表示処理結果として受け取ったjsファイルを端末が処理する態様などが挙げられる。
【0067】
表示処理部13は、判別処理を実行させるための情報(HTML、CSSにプラスして、判別のプログラムのjsファイル+利用可能情報)を表示処理し、表示処理結果を端末に送信する。
【0068】
<注文の手順>
次に、図8図14を用いて、オリジナル商品注文システム0を用いた注文の手順についての詳細な処理を説明する。
【0069】
図8図11は、注文の手順を示したフローチャートである。図12図14は、オリジナル商品注文ページの画面表示例であって、各項目の選択による画面遷移のイメージを示す。
【0070】
S501では、受付部11は、化粧品の種類の選択ページ(図示せず)において、注文者が作成したい化粧品の種類を受け付ける。化粧品の種類が選択されると、図12のようなオリジナル商品注文ページが表示される。一例として、本明細書では、注文者がクレンジングを選択した場合を説明する。受付部11は注文者端末2から作成したい化粧品の種類を受け付け、表示処理部13は図12に示すようなオリジナル商品注文ページを表示処理する。S501で行う化粧品の種類の選択をS502で表示されるオリジナル商品注文ページで行ってもよい。
【0071】
具体的には、例えば、注文者端末2がオリジナル商品注文ページの表示処理要求をすると、表示処理部13は、必要な情報(図示例では、クレンジングについて指定可能な複数の仕様等)を決定し、注文者端末2に返送する。表示処理結果(必要なリソース情報及び、クレンジングについて指定可能な複数の仕様)を受け取った注文者端末2(Webブラウザ)は、表示処理結果を用いて、オリジナル商品注文ページを表示させる。
【0072】
S502では、受付部11は、注文者端末2を介して項目毎の仕様に関する選択を受け付ける。このとき、受付部11が仕様を受け付ける度に、判別部15が選択済の仕様と図7(l)の利用可能情報に基づいて他の項目のいずれの仕様が入力可能か否かを判別する。その判別処理に基づいて表示処理部13が入力可能な仕様だけを表示処理する。
【0073】
S503では、受付部11が仕様を受け付ける度に、見積部12がその仕様と料金データから見積料金を算出する。見積料金とは、図12図14のお支払い総額、単価、その他費用を指す。また、注文者が全ての項目の仕様を選択した後に、見積部12が見積料金を算出する形態であってもよい。
【0074】
S504では、受付部11が仕様を受け付ける度に、表示処理部13が完成イメージと見積料金を表示処理する。本実施形態では、記憶部102が項目毎の仕様のイメージを記憶している。よって、受付部11が仕様を受け付ける度に、表示処理部13は、受け付けた仕様と記憶されているイメージに基づいて完成イメージを表示処理する。記憶部102が全てのパターンの完成イメージを記憶し、受付部11が全ての項目の仕様を受け付けた後に、表示処理部13が完成イメージを表示処理する形態であってもよい。さらに、受付部11が全ての項目の仕様を受け付けた後に、表示処理部13が見積料金を表示処理する形態であってもよい。
【0075】
図13は、オリジナル商品注文の仕様選択過程を表している。図13では、タイプとコンセプトの項目において、それぞれオイルと保湿が選択されている。オイルと保湿だけでは完成イメージを表示処理することはできないので、図13では表示処理されていない。オイルと保湿だけでも見積料金の単価を表示処理することはできるので、図13では見積料金の単価だけが表示処理され、お支払い総額、その他費用は表示処理されない。
【0076】
S505では、受付部11が注文者端末2を介してテンプレートラベルの選択を受け付けた場合(S505:Y)、S509へ進む。テンプレートラベルを選択していない場合(S505:N)、S506へ進む。
【0077】
S506では、受付部11が注文者端末2を介してオリジナルラベルの選択を受け付けた場合(S506:Y)、S508へ進む。オリジナルラベルは、注文者から画像データとして受け付けられてよい。また、受付部11は、注文者の希望するテンプレートラベルの色、配置等を含むラベル変更情報を受け付け、テンプレートラベルに適用することでオリジナルラベルを生成する構成としてもよい。生成されたオリジナルラベルは、仕様情報と対応付けて記憶部102に記憶される。オリジナルラベルを選択していない場合(S506:N)、S507へ進む。
【0078】
S507では、受付部11は注文者によるオリジナルデザインの依頼を受け付ける。
【0079】
S508では、見積部12は、料金データに基づいてオリジナルラベル料金又はオリジナルデザイン依頼料金を含む見積料金を算出する。
【0080】
S509では、受付部11が、注文者が自社ロゴへの変更を選択したか否かを判断する。注文者が自社ロゴへの変更を選択した場合(S509:Y)、S510へ進む。注文者が自社ロゴへの変更を選択しなかった場合(S509:N)、S512へ進む。
【0081】
S510では、見積部12が料金データに基づいて自社ロゴにかかる見積料金を算出する。その後、S511へ進む。
【0082】
S511では、受付部11は、アップローダを介して自社ロゴのファイルの入力を受け付ける。その後、S512へ進む。
【0083】
S512では、受付部11が注文者による有償サンプル商品ありを受け付けた場合(S512:Y)、S513へ進む。受付部11が注文者による有償サンプル商品なしを受け付けた場合(S512:N)、S514へ進む。
【0084】
S513では、受付部11が仕様情報に基づいてサンプル商品に関する注文情報を生成し、記憶部102に記憶する。表示処理部13は、サンプル商品に関する注文情報と、料金データベースに記憶されるサンプル商品料金データに基づいて、当該サンプル商品の見積料金を表示処理する。なお、サンプル商品に関する注文情報は、サンプル商品の商品数を更に含んでもよく、見積部12は、商品数を含むサンプル商品の注文データと、サンプル商品料金データに基づいてサンプル商品料金を算出する構成であってもよい。その後、S514へ進む。
【0085】
S514では、受付部11が注文者による商標登録ありを受け付けた場合(S514:Y)、S515へ進む。受付部11が注文者による商標登録なしを受け付けた場合(S514:N)、S531へ進む。
【0086】
S515では、見積部12が商標登録手数料を含む見積料金を算出する。その後、S531へ進む。
【0087】
S531では、オリジナル商品注文ページにおける利用予約するボタンが押下されることで、受付部11は、オリジナル商品注文ページを介して選択された仕様情報及び、商品数、を含む注文情報を受け付けて、記憶部102に記憶する。その後、S532へ進む。
【0088】
S532では、表示処理部13が図示しない顧客情報入力ページを表示処理し、受付部11が顧客情報入力ページを介して注文者の氏名と、メールアドレスと、住所と、を含む顧客情報の入力を受け付けて、記憶部102に記憶する。顧客情報を特定する顧客IDは、注文情報に対応付けて記憶される。
【0089】
S533では、発注部14が注文情報を受け付けると注文情報に基づいて受注確認通知を生成し、注文者と管理会社にメール等で自動送信し、メール送信履歴を記憶部102に記憶する。管理会社は、受注確認通知を受信後、注文情報を参照することで注文、発注、納品などの管理状況を確認することができる。
【0090】
S534では、発注部14は、注文情報に基づき発注情報を作成する。作成された発注情報は、発注承認待ちフラグが付与されている。発注先への発注情報の送信時期は様々な形態が考えられる。例えば、注文者と管理会社にメール等で自動送信する時に、発注部14が発注先に発注情報を送信してもよい。他には、注文者と管理会社が発注部14から受注確認通知を受け取った後に、発注部14又は管理会社が発注先に発注情報を送信してもよい。
【0091】
さらに、発注先に送信する発注情報も様々な形態が考えられる。上述の注文情報と顧客情報を発注情報として送信する形態のほかに、新たな発注情報を作成して発注先に送信する形態も考えられる。例えば、発注部14が顧客情報及び、注文情報より、発注に必要な仕様情報を含む情報を選択して発注情報を作成し、送信する。ここでいう発注情報は、全ての注文情報を含んでいてもよい。また、容器仕様に関する発注情報と、内容物仕様に関する発注情報と、をそれぞれ作成し、対応する発注先に発注してもよい。
【0092】
発注情報の送信先である発注先は、組立工場において操作される工場端末3を含む。組立工場とは、容器、内容物、ラベルなど商品の各パーツの組立作業を実施する工場である。発注部14は、組立工場の工場端末3に対して容器仕様、内容物仕様、ラベル仕様の全ての仕様情報を含む発注情報を送信する。また、組立工場の発注情報は、各パーツの発注先情報と、顧客情報を含む構成とすることが好ましい。容器、内容物、ラベルを製造するそれぞれの工場端末3に送信する発注情報は、組立工場の発注先情報を含み、顧客情報を含まない構成であってもよい。
【0093】
表示処理部13は、仕様毎の納期データに基づく納期を、見積料金及び、完成イメージと共に表示処理する構成とすることもできる。納期データは、注文時における暫定的な納期であってよく、後に更新可能に構成されている。
【0094】
S551では、工場端末3は、発注情報を受信する。工場担当者は、発注情報に含まれる仕様情報にしたがって、発注された商品の製造を開始する。受付部11は、S551において、受信した発注情報のフラグを発注承認フラグに更新する。
【0095】
発注情報を受信した直後に商品の製造を開始する以外の形態も考えられる。例えば、受付部11は、工場端末3を介して実際の製造費用データを受け付け、記憶部102に記憶する。オリジナル商品注文サーバ1は、製造費用データに基づき実際の料金に関する通知を注文者端末2に対して送信する。注文者は、通知を確認し、当該料金に関する支払を実施し、工場担当者は、注文者からの入金を確認した後に製造を開始する形態であってもよい。受付部11は、工場端末3を介して入金確認指示を受け付けて、発注情報を発注承認フラグに更新する。発注承認フラグとなった発注情報にかかる商品は、発注(注文)が確定する。この形態であれば、商品の製造後に注文者にキャンセルされることを防ぐことができる。
【0096】
S552では、受付部11が工場からの納期を含む情報を受け付け、表示処理部13が納期を含む情報に基づいて注文者端末2に納期等を表示処理する。また、受付部11は、工場端末3を介して実際の製造費用データを受け付け、表示処理部13は、実際の料金を表示処理し、注文者端末2に対して送信してもよい(S554)。S552における処理は、工場側で料金又は納期に変更が生じた場合に生じる。
【0097】
S553では、工場担当者は、製造を完了した商品を発送すると共に、工場端末3を介して当該商品の納品完了指示をオリジナル商品注文サーバ1に送信する。受付部11は、納品完了指示を受け付けると、発注情報に対して納品完了フラグを対応付けて記憶し(S555)、更に、オリジナル商品注文サーバ1は、納品完了フラグに基づき、納品先に発送通知を送信する(S556)。納品先は、納品物が容器、内容物、ラベルである場合、組立工場であってよく、納品物が完成した商品である場合、顧客であってよい。なお、管理会社が納品と発送の仲介を担ってもよい。
【0098】
<製造品の組み立て工程>
本実施形態において、工場端末3は、容器を製造する工場における容器工場端末と、内容物を製造する工場における内容物工場端末と、ラベルを製造する工場におけるラベル工場端末と、各工場で製造された容器、内容物、ラベルの組み立て作業を実施する組立工場端末と、に分類される。
【0099】
発注部14は、容器仕様に関する発注情報を発注先の容器工場端末に、内容物仕様に関する発注情報を発注先の内容物工場端末に、ラベル仕様に関する発注情報を発注先のラベル工場端末に、これら各製造物の組み立てに関する発注情報を発注先の組立工場端末に、それぞれ送信する。
【0100】
発注部14は、容器仕様、内容物仕様、ラベル仕様に関する発注情報に、組立工場の住所を含む組立工場情報を含み送信してもよい。
【0101】
容器工場端末、内容物工場端末、ラベル工場端末は、発注情報を受信し、料金及び納期に関する情報をサーバ装置に送信する。受付部11は、料金及び納期に関する情報を取得し、発注部14は、少なくとも取得した最も長い納期を、組立工場の発注情報に含めて組立工場端末に送信する。それぞれの工場端末が送信する納期は、組立工場に対する納期であってよく、それぞれの工場担当者は、発注情報に含まれる組立工場の住所宛に製造品を発送することで、顧客への注文品の納期を短縮することができる。
【0102】
<再注文工程>
また、図8図11の注文の手順とは異なる手順でオリジナル商品を注文することもできる。注文者は、記憶部に記憶された注文情報からオリジナル商品を読み出し、再度注文することができる。
【0103】
受付部11は、注文者端末2を介して注文者から過去の注文情報に対する指示入力を受け付け、表示処理部13は、図14のオリジナル商品注文ページを表示処理することができる。注文者は、そのページから同様の商品を再び注文することができる。この場合、注文者はS501~S515までを省略することができる。
【0104】
受付部11は、注文者端末2を介して注文者から過去の注文情報に対する指定と、指定された当該注文情報に含まれた仕様情報及び/又は商品数を変更と、に関する入力を受け付けて、変更された仕様情報に基づいて新たな注文情報を作成し、記憶部に記憶する。これによって、ある項目において別の仕様を選択することで新たなオリジナル商品を作成することもできる。また、例えば、注文者がサンプル商品を受け取り、一部の仕様を変更する際に効率的に仕様情報を入力することができる。見積部は、変更された新たな注文情報と、料金データと、に基づいて、新たなオリジナル商品の見積料金を算出する。表示処理部は、注文情報に含まれる仕様が変更されるごとに見積料金を表示処理し、注文者端末に処理結果を送信することができる。
【0105】
なお、S553における商品の納品先は、上述したものに限定されない。インフルエンサー等がファンへの販売を目的としてオリジナル商品を作成した場合、製造された全ての商品がインフルエンサー等に配送されてしまうとそれらの商品の保管、ファンへの配送等が面倒である。そこで、製造された商品をインフルエンサーのファンへ直接配送する形態としてもよい。考え得る実施形態として、例えば、注文者が発注情報と顧客情報を送信した後に、インフルエンサー等が作成したオリジナル商品を注文するために住所、決済方法等の情報を入力するページを生成する形態がある。インフルエンサー等のファンが、そのページから直接注文、決済することでインフルエンサー等の余計な手間を省くことが可能、かつ、直接配送することで1度の配送で済むので環境にもよい。
【符号の説明】
【0106】
0 オリジナル商品注文システム
1 オリジナル商品注文サーバ
2 注文者端末
3 工場端末
101 処理部
102 記憶部
103 通信部
91 処理部
92 記憶部
93 通信部
94 入力部
95 出力部
11 受付部
12 見積部
13 表示処理部
14 発注部
15 判別部
NW ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14