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特許7543625二次電池用トレイ及びそれを含むトレイ組立体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】二次電池用トレイ及びそれを含むトレイ組立体
(51)【国際特許分類】
   H01M 50/256 20210101AFI20240827BHJP
   H01M 50/244 20210101ALI20240827BHJP
【FI】
H01M50/256 101
H01M50/244 Z
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2022581440
(86)(22)【出願日】2021-07-20
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-08-01
(86)【国際出願番号】 KR2021009358
(87)【国際公開番号】W WO2022019623
(87)【国際公開日】2022-01-27
【審査請求日】2023-01-04
(31)【優先権主張番号】10-2020-0089910
(32)【優先日】2020-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、ジュン ヒュク
(72)【発明者】
【氏名】キム、キ ウン
(72)【発明者】
【氏名】アン、イン グ
(72)【発明者】
【氏名】チョイ、ヒョウン シク
【審査官】鈴木 雅雄
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2018-0069254(KR,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0336555(US,A1)
【文献】特開2003-142057(JP,A)
【文献】中国実用新案第203071146(CN,U)
【文献】特開2012-101663(JP,A)
【文献】特開2017-204486(JP,A)
【文献】特開2004-193023(JP,A)
【文献】特開2010-205442(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01M 50/256
H01M 50/244
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
多段に積載される二次電池用トレイであって、
二次電池が配置される底面と、前記底面の枠に沿って備えられつつ前記二次電池を収容する側面とが形成された収容部;及び
上段に積載されるトレイの荷重により前記底面方向に下降すると同時に、二次電池の方向に移動しつつ前記二次電池の側部を加圧することにより前記二次電池を固定する加圧部を含む、二次電池用トレイ。
【請求項2】
前記収容部は、前記側面に開放溝が設けられ、前記開放溝は、前記底面と前記側面の境界線から前記側面の上端まで開放されるように形成され、
前記加圧部は前記開放溝に備えられ、前記加圧部の下段は、前記底面と前記側面の境界線に連結され、前記加圧部の上段は、前記側面の上端の上に突出されるように形成される、請求項1に記載の二次電池用トレイ。
【請求項3】
前記加圧部は、
前記底面と前記側面の境界線に前記二次電池の方向に折り畳み可能に連結される折畳み面、及び
下段は、前記折畳み面の上端に連結され、上段は、前記側面の上端の上に突出されつつ上段に積載されるトレイの加圧により前記底面方向に下降すると同時に、前記折畳み面の折り畳みにより二次電池の方向に移動する加圧面を含む、請求項2に記載の二次電池用トレイ。
【請求項4】
前記加圧部は、前記加圧面の上端に備えられ、前記加圧面より広い面積を有し、上段に積載されるトレイを支持する押さえ面をさらに含む、請求項3に記載の二次電池用トレイ。
【請求項5】
前記折畳み面、前記加圧面、及び前記押さえ面は、一体に形成される、請求項4に記載の二次電池用トレイ。
【請求項6】
前記収容部と前記加圧部は、一体に形成される、請求項2に記載の二次電池用トレイ。
【請求項7】
前記底面と前記折畳み面の連結部分または前記折畳み面と前記加圧面の連結部分には、折り畳みを誘導するための折畳み溝が形成される、請求項3に記載の二次電池用トレイ。
【請求項8】
前記底面と前記折畳み面の連結部分または前記折畳み面と前記加圧面の連結部分には、弾性復元力を有した弾性部がさらに備えられ、
前記弾性部は、上段に積載されたトレイが除去されると、折り畳んだ折畳み面と加圧面を元の位置に戻す、請求項3または4に記載の二次電池用トレイ。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載の二次電池用トレイ;及び
前記二次電池用トレイを収容する収容箱を含む、二次電池用トレイ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願の相互参照]
本出願は、2020年7月20日付け韓国特許出願第10-2020-0089910号に基づいた優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は本明細書の一部として含まれる。
【0002】
本発明は、二次電池の固定力を高めた二次電池用トレイ及びそれを含むトレイ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
一般的に、二次電池(secondary battery)は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電及び放電が可能な電池を称し、このような二次電池は、フォン、ノートパソコン、カムコーダー及び電気自動車等に広く用いられている。
【0004】
前記二次電池は、電極組立体が金属缶に内蔵される缶型二次電池と、電極組立体がパウチに内蔵されるパウチ型二次電池とに分類され、前記パウチ型二次電池は、電極組立体、電解液、前記電極組立体と前記電解液を収容するパウチを含む。そして、前記電極組立体は、複数の電極と複数の分離膜が交互に積層される構造を有する。
【0005】
一方、前記二次電池は、保管、包装のためにトレイを用い、前記トレイは、1つ以上の二次電池を収容するための収容溝が形成され、前記収容溝は、二次電池が配置される底面と、二次電池の側部を支持する側壁面とを含む。
【0006】
しかし、前記トレイは、移動または外部衝撃により二次電池の流動現象が発生し、これにより、二次電池のシーリング部とトレイの側壁面が衝突しつつ損傷が発生するという問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、前記のような問題点を解決するために発明されたものであって、本発明は、トレイを改善することにより、トレイに収容される二次電池をより堅固に固定することができ、これにより、二次電池のシーリング部とトレイの側面が衝突することを防止することができ、その結果、二次電池の損傷を防止することができる二次電池用トレイ、及びそれを含むトレイ組立体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記のような目的を達成するための本発明の多段に積載される二次電池用トレイは、二次電池が配置される底面と、前記底面の枠に沿って備えられつつ前記二次電池を収容する側面とが形成された収容部;及び、上段に積載されるトレイの荷重により前記底面方向に下降すると同時に、二次電池の方向に移動しつつ前記二次電池の側部を加圧することにより前記二次電池を固定する加圧部を含むことができる。
【0009】
前記収容部は、前記側面に開放溝が設けられ、前記開放溝は、前記底面と前記側面の境界線から前記側面の上端まで開放されるように形成され、前記加圧部は前記開放溝に備えられ、前記加圧部の下段は、前記底面と前記側面の境界線に連結され、前記加圧部の上段は、前記側面の上端の上に突出して形成されてよい。
【0010】
前記加圧部は、前記底面と前記側面の境界線に前記二次電池の方向に折り畳み可能に連結される折畳み面、及び、下段は、前記折畳み面の上端に連結され、上段は、前記側面の上端の上に突出されつつ上段に積載されるトレイの加圧により前記底面方向に下降すると同時に、前記折畳み面の折り畳みにより二次電池の方向に移動する加圧面を含むことができる。
【0011】
前記加圧部は、前記加圧面の上端に備えられ、前記加圧面より広い面積を有し、上段に積載されるトレイを支持する押さえ面をさらに含むことができる。
【0012】
前記折畳み面、前記加圧面、及び前記押さえ面は、一体に形成されてよい。
【0013】
前記収容部と前記加圧部は、一体に形成されてよい。
【0014】
前記底面と前記折畳み面の連結部分または前記折畳み面と前記加圧面の連結部分には、折り畳みを誘導するための折畳み溝が形成されてよい。
【0015】
前記底面と前記折畳み面の連結部分または前記折畳み面と前記加圧面の連結部分には、弾性復元力を有した弾性部がさらに備えられ、前記弾性部は、上段に積載されたトレイが除去されると、折り畳んだ折畳み面と加圧面を元の位置に戻すことができる。
【0016】
一方、本発明の多段に積載される二次電池用トレイは、二次電池が配置される底面と、前記底面の枠に沿って備えられつつ前記二次電池を収容する側面とが形成された収容部;及び、前記側面に備えられ、前記二次電池の方向に突出される構造を有し、前記収容部に収容された前記二次電池の側部を加圧することにより二次電池を固定する加圧部を含むことができる。
【0017】
前記加圧部は、前記底面に連結された側面の下端から上端に行くほど、前記二次電池に向かう方向の厚さが徐々に増大される逆三角断面状を有することができる。
【0018】
一方、本発明の二次電池用トレイ組立体は、二次電池用トレイ;及び、前記二次電池用トレイを収容する収容箱を含むことができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明の二次電池用トレイは、二次電池を収容する収容部と、上段に積載されるトレイまたは蓋板の加圧により降下すると同時に、二次電池の方向に移動しつつ二次電池の側部を加圧する加圧部とを含むことにより、トレイに収容された二次電池を堅固に固定することができ、これにより、移動または外部衝撃により二次電池とトレイが衝突することを防止することができ、その結果、二次電池の損傷を防止することができる。
【0020】
すなわち、本発明の二次電池用トレイは、上段に配置されるトレイがない場合、トレイに二次電池を簡単に収容することができ、上段にトレイを配置する場合、トレイに収容された二次電池を堅固に固定することができる。その結果、使用の便宜性と効率性を大きく高めることができる。特に、二次電池の側面に備えられたシーリング部の加圧を介して当該部位の広がりを防止することができ、製品(例えば、二次電池)の全幅規格を均一に維持させることができ、これにより、その後の工程(例えば、組み立て工程)における不良の発生を防止することができる。また、トレイ同士の積層が可能なので、既存と同様に保管が可能である。
【0021】
また、本発明の二次電池用トレイにおいて、加圧部は、折畳み面と加圧面を含むことにより、上段にトレイが積載される場合、加圧部の折畳み面が折り畳まれつつ前記加圧面を二次電池の側部方向に下降及び移動させることができ、これにより、トレイに収容された二次電池を堅固に固定することができる。
【0022】
また、本発明の二次電池用トレイにおいて、加圧部は、収容部に形成された開放溝に備えられることにより、トレイの側壁厚さが増大されることを防止することができ、特に、加圧部が開放溝に沿って上下に移動することにより加圧部の作動性を高めることができる。
【0023】
また、本発明の二次電池用トレイにおいて、加圧部は、押さえ面をさらに含むことにより加圧部の強度を高めることができ、これにより、上段に積載されたトレイにより加圧部が折り畳まれるかまたは坐屈することを防止することができる。
【0024】
また、本発明の二次電池用トレイにおいて、収容部と加圧部は、一体に形成されることにより製作の効率性と製造コストを大きく節減することができる。
【0025】
また、本発明の二次電池用トレイにおいて、加圧部は、前記底面と折畳み面の連結部分または前記折畳み面と前記加圧面の連結部分には、折り畳みを誘導するための折畳み溝が形成されることにより、上段にトレイを積載する時に折畳み面が安定的に折り畳まれるように誘導することができる。すなわち、上段に積載されるトレイの加圧が小さいとしても前記折畳み面の安定的な折り畳みが可能であり、これにより、加圧面を介して二次電池の側部を安定的に加圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】本発明の第1実施形態に係る多段に積載されたトレイを示した側面図である。
図2】本発明の第1実施形態に係る二次電池用トレイを示した斜視図である。
図3図2の平面図である。
図4図2の側面図である。
図5図2の断面図である。
図6】本発明の第1実施形態に係る二次電池用トレイの使用状態を示した断面図である。
図7図6で示された「A」部分の拡大図である。
図8】本発明の第2実施形態に係るトレイ組立体を示した側面図である。
図9】本発明の第3実施形態に係る二次電池用トレイを示した斜視図である。
図10】本発明の第4実施形態に係る二次電池用トレイを示した断面図である。
図11】本発明の第4実施形態に係る二次電池用トレイの使用状態を示した断面図である。
図12】本発明の第5実施形態に係る二次電池用トレイを示した断面図である。
図13】本発明の第6実施形態に係る二次電池用トレイを示した斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、図を参照しつつ、本発明の属する技術分野で通常の知識を有する者が容易に実施できるよう、本発明の実施形態を詳しく説明する。しかし、本発明は幾多の異なる形態に具現されてよく、ここで説明する実施形態に限定されない。そして、図において、本発明を明確に説明するため、説明と関係ない部分は省略し、明細書全体に亘って類似の部分に対しては類似の図面符号を付けた。
【0028】
[本発明の第1実施形態に係る二次電池用トレイ]
本発明の第1実施形態に係る二次電池用トレイ100は、二次電池が収容され、多段に配置されるものであって、特に、上段に配置される加圧物の加圧により二次電池の固定力を高めることができる構造を有する。
【0029】
ここで、加圧物は、トレイ上段に配置される他のトレイまたは蓋板であってよい。
【0030】
一方、本発明は、上段にトレイが配置されることを1つの実施形態として説明する。
【0031】
すなわち、本発明の第1実施形態に係る二次電池用トレイ100は、図1から図7に示されているように、二次電池10を収容する収容部110と、収容部110に収容された二次電池10を加圧して動かないように固定する加圧部120とを含む。
【0032】
収容部
収容部110は、上部が開放された箱状を有するものであって、前記二次電池10が配置される底面111と、前記底面111の枠に沿って備えられつつ前記二次電池10を収容する側面112とを含む。
【0033】
一方、前記収容部110は、前記側面112に開放溝113が形成され、前記開放溝113は、前記底面111と前記側面112の境界線から前記側面112の上端まで開放されるように形成される。
【0034】
加圧部
加圧部120は前記開放溝113に備えられ、下段は、前記底面111と前記側面112の境界線に連結され、上段は、前記側面112の上端の上に突出されるように形成される。これにより、トレイ100の厚さの増大を最小化することができる。
【0035】
特に、加圧部120は、上段に積載されるトレイ100の加圧により前記底面111方向に下降すると同時に、収容部110に収容された二次電池10の方向に移動しつつ前記二次電池10の側部を加圧し、これにより、加圧部120は、前記二次電池10を動かないように固定することができる。
【0036】
すなわち、加圧部120は、折畳み面121と加圧面122を含む。
【0037】
前記折畳み面121は、前記底面111と前記側面112の境界線に連結され、前記収容部110に収容された前記二次電池10の側面方向に折り畳み可能に備えられる。
【0038】
前記加圧面122は、下段が前記折畳み面121の上端に連結され、上段が前記側面112の上端の上に突出されつつ、上段に積載されるトレイ100の加圧により前記底面111方向に下降すると同時に、前記折畳み面121の折り畳みにより二次電池10の方向に移動する。
【0039】
このような構造を有した加圧部120は、二次電池10が収容された二次電池用トレイ100を多段に積載すると、上段に積載された二次電池用トレイ100の加圧により下段に積載された二次電池用トレイ100の加圧面122が押されつつ収容部110の底面111方向に降下するようになり、このとき、加圧面122により折畳み面121が二次電池10の方向に折り畳まれつつ、前記加圧面122は降下すると同時に二次電池10の方向に移動する。これにより、加圧面122は、収容部110に収容された二次電池10の側部を加圧することができ、二次電池10を固定することができる。
【0040】
一方、上段に積載された二次電池用トレイ100を除去すると、下段に積載されたトレイ100の折畳み面121が元の位置に復帰し、折畳み面121により加圧面122が元の位置に復帰しつつ収容部110に収容された二次電池10の固定力を解除することができる。
【0041】
一方、前記加圧部120は、前記加圧面122の上端に備えられ、トレイの上面からみたとき、前記加圧面122より広い面積を有し、上段に積載されるトレイ100が支持される押さえ面123をさらに含む。すなわち、押さえ面123は、加圧部120の強度を増大させて加圧面122が折り畳まれるかまたは坐屈されることを防止し、トレイを安定的に支持させることができる。
【0042】
一方、前記収容部110から突出される加圧面122の長さは、前記折畳み面121の高さ(図2からみたとき、折畳み面の上下方向の長さ)と同一であるかまたは小さく形成する。
【0043】
一方、収容部110と加圧部120は一体に形成され、前記折畳み面121、前記加圧面122、及び前記押さえ面123は一体に形成される。これにより、トレイをより簡単に製作することができる。
【0044】
一方、前記底面111と折畳み面121の連結部分または前記折畳み面121と前記加圧面122の連結部分には、折り畳みを誘導するための折畳み溝124が形成され、前記折畳み溝124を介して前記折畳み面121が収容部110に収容された二次電池10の方向に折り畳まれるように誘導することができる。
【0045】
一方、多段に積載された二次電池用トレイ100のうち、最上段に積載された二次電池用トレイ100の上面には加圧物である蓋板130が配置され、前記蓋板130は、加圧を介して最上段に積載された二次電池用トレイ100の加圧部120を下降させると同時に二次電池の方向に移動させて収容された二次電池10を固定することができる。
【0046】
したがって、本発明の第1実施形態に係る二次電池用トレイ100は、加圧部を含むことにより収容部に収容された二次電池を加圧して固定することができ、その結果、移動または外部衝撃により二次電池が損傷されることを防止することができる。
【0047】
以下、本発明の第1実施形態に係るトレイの使用状態を説明する。
【0048】
先ず、収容部110と加圧部120が形成された二次電池用トレイ100を複数個準備した後、複数個のトレイ100に二次電池10をそれぞれ収容する。このとき、二次電池10は、シーリング部を折り畳んだ状態でトレイ100に収容する。
【0049】
その後、複数個のトレイ100を上下方向に積載する。そうすると、上側に積載されるトレイ100の加圧により下側に積載されたトレイ100の加圧部120が押されつつ、トレイ100に収容された二次電池10の側部を加圧して固定することができる。
【0050】
すなわち、上側に積載されるトレイ100の加圧により下側に積載されたトレイ100に備えられた加圧部120の押さえ面123が押されるようになり、押さえ面123により加圧面122が降下するようになるところ、このとき、加圧面122により折畳み面121が二次電池10の方向に折り畳まれつつ、前記加圧面122は降下すると同時に二次電池10の方向に移動し、これにより、加圧面122は、収容部110に収容された二次電池10の側部を加圧して二次電池10を固定することができる。
【0051】
その後、上下方向に積載されたトレイ100を個別的に分離させると、トレイ100の加圧が除去されつつトレイ100の加圧部120が元の位置に復帰し、これにより、収容部110に収容された二次電池10の加圧力が除去されつつ二次電池10を容易に排出させることができる。
【0052】
以下、本発明の他の実施形態を説明するにおいて、前述した実施形態と同一の機能を有する構成に対しては同一の構成符号を用い、重複される説明は省略する。
【0053】
[本発明の第2実施形態に係るトレイ組立体]
本発明の第2実施形態に係るトレイ組立体1は、図8に示されているように、二次電池10を収容する二次電池用トレイ100、及び前記二次電池用トレイ100を収容する収容箱200を含む。
【0054】
前記二次電池用トレイ100は、二次電池10を収容する収容部110と、収容部110に収容された二次電池10を加圧して固定する加圧部120とを含む。
【0055】
一方、前記二次電池用トレイ100は、前記で説明した第1実施形態に係るトレイと同一の構成と機能を有し、これにより重複される説明を省略する。
【0056】
前記収容箱200は、前記上下に積載された二次電池用トレイ100を収容する収容空間を有する。
【0057】
したがって、本発明の第2実施形態に係るトレイ組立体1は、複数個のトレイを安定的に収容することができ、特に複数個のトレイに収容された二次電池の固定力を高めることができるので、移動または外部衝撃により二次電池が損傷されることを防止することができる。
【0058】
[本発明の第3実施形態に係る二次電池用トレイ]
本発明の第3実施形態に係る二次電池用トレイ100は、図9に示されているように、複数個のトレイを横長方向及び縦長方向に連結されるように結合され、これにより、使用の便宜性と効率性を高めることができる。
【0059】
すなわち、本発明の第3実施形態に係る二次電池用トレイ100は、田字形に複数個のトレイを連結されるように結合することができる。
【0060】
一方、互いに対応するトレイとトレイは、溝と突起または接着層(すなわち、接着剤または接着テープ)に結合されてよい。
【0061】
[本発明の第4実施形態に係る二次電池用トレイ]
本発明の第4実施形態に係る二次電池用トレイ100は、図10及び図11に示されているように、収容部110と加圧部120を含み、前記収容部110は底面111と側面112を含み、前記加圧部120は折畳み面121と加圧面122を含む。
【0062】
ここで、前記底面111と折畳み面121の連結部分または前記折畳み面121と前記加圧面122の連結部分には、弾性復元力を有した弾性部125が備えられ、前記弾性部125は、上段に積載された二次電池用トレイ100が除去されると、折り畳んだ折畳み面121と加圧面122を迅速に元の位置に戻すことができる。
【0063】
したがって、本発明の第4実施形態に係る二次電池用トレイ100は、弾性部125を含むことによりトレイ100の加圧力を迅速に解除させることができる。
【0064】
[本発明の第5実施形態に係る二次電池用トレイ]
本発明の第5実施形態に係る二次電池用トレイ100は、図12に示されているように、二次電池10が収容される収容部110と、収容部110に収容された二次電池10を加圧して固定する加圧部120とを含む。
【0065】
前記収容部110は、前記二次電池10が配置される底面111と、前記底面111の枠に沿って備えられつつ前記二次電池10を収容する側面112とを含む。
【0066】
前記加圧部120は、前記側面112の開放溝に備えられ、収容部110に収容された前記二次電池10の方向に突出される構造を有し、前記収容部110に収容された前記二次電池10の側部を加圧することにより二次電池10を固定する。
【0067】
ここで、前記加圧部120と前記側面112は、一体に形成される。
【0068】
したがって、本発明の第5実施形態に係るトレイ100は、収容部110に収容された二次電池10を加圧部120を介して加圧することにより二次電池10を安定的に固定することができ、これにより、二次電池10の損傷を防止することができる。
【0069】
一方、本発明の第5実施形態に係るトレイ100において、加圧部120は、底面111が連結された側面112の下端から上端に行くほど、二次電池に向かう方向の厚さが漸次増大される逆三角断面状を有する。すなわち、逆三角断面状の加圧部120を介してトレイ100に収容された二次電池10の外部への引き出しを防止すると同時に、二次電池10の側部を加圧して二次電池10を固定することができる。
【0070】
[本発明の第6実施形態に係る二次電池用トレイ]
本発明の第6実施形態に係る二次電池用トレイ100は、図13に示されているように、収容部110の側面112全体に加圧部120を備えることができる。
【0071】
すなわち、収容部110は、4つの側面112が連結されつつ二次電池を収容し、前記加圧部120は、4つの側面112にそれぞれ備えられつつ二次電池10の側面全体を加圧する。これにより、収容部110に収容された二次電池10の側面全体を加圧することができ、その結果、二次電池10をより堅固に固定することができる。
【0072】
一方、本発明のトレイは、二次電池の規格に応じて収容部の全幅長さと加圧部の全幅長さを異なるように適用することができ、これにより、トレイに収容された二次電池と加圧部との間の余裕空間を十分確保することができ、すなわち、手、道具及び機械の作動が可能な面積を十分確保することができるので、トレイに二次電池を容易に収容したり脱去することができる。
【0073】
本発明の範囲は、前記の詳細な説明よりは後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲、そしてその均等概念から導出される多様な実施形態が可能である。
【符号の説明】
【0074】
1 トレイ組立体
100 トレイ
110 収容部
111 底面
112 側面
113 開放溝
120 加圧部
121 折畳み面
122 加圧面
123 押さえ面
124 折畳み溝
125 弾性部
130 蓋板
200 収容箱
図1
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図13