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特許7543633メモリデバイスにおけるページバッファ回路の管理
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】メモリデバイスにおけるページバッファ回路の管理
(51)【国際特許分類】
   G11C 16/26 20060101AFI20240827BHJP
   G11C 5/02 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
G11C16/26 110
G11C5/02 100
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2023085425
(22)【出願日】2023-05-24
(65)【公開番号】P2024097286
(43)【公開日】2024-07-18
【審査請求日】2023-05-24
(31)【優先権主張番号】18/150,584
(32)【優先日】2023-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/150,594
(32)【優先日】2023-01-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500454518
【氏名又は名称】マクロニクス インターナショナル カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジ-ユ フン
(72)【発明者】
【氏名】イー-ユアン チャン
【審査官】後藤 彰
(56)【参考文献】
【文献】特開平10-144086(JP,A)
【文献】特開2016-167331(JP,A)
【文献】特開平11-176185(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11C 16/26
G11C 5/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
メモリセルを有するメモリセルアレイ;
前記メモリセルアレイに結合された複数のページバッファを有するページバッファ回路;及び
複数のデータバス(DBUS)セクションを通して前記ページバッファ回路における前記複数のページバッファに結合された複数のキャッシュを有するキャッシュデータラッチ(CDL)回路
を備え、
ここで、前記複数のDBUSセクションは、データ転送のためのデータバスとしてともに導電的に接続されるように構成されており、
前記複数のDBUSセクションの各DBUSセクションは、前記複数のページバッファのうちのページバッファに対応し、前記メモリセルアレイにおけるデータ検知のための少なくとも1つの隣接したDBUSセクションから導電的に分離させるように構成されている、メモリデバイス。
【請求項2】
前記複数のDBUSセクションにおける隣接したDBUSセクション間に結合された複数の接続トランジスタを備え、
ここで、前記複数の接続トランジスタは:
前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションをともに導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び
前記複数のDBUSセクションを互いに導電的に分離させるためにオフに切り替えられる
ように構成されている、請求項1に記載のメモリデバイス。
【請求項3】
前記複数のページバッファの各ページバッファは、
前記ページバッファに対応する接続トランジスタであるように構成された第1のトランジスタ、及び
DBUSセクション
を含み、
前記第1のトランジスタは、前記ページバッファの前記DBUSセクションに結合された第1の端子、隣接したページバッファの隣接したDBUSセクションに結合された第2の端子、及び前記第1のトランジスタをオン又はオフに切り替えるための制御信号を受信するように構成されたゲート端子を含む、請求項2に記載のメモリデバイス。
【請求項4】
前記複数のページバッファの各ページバッファは:なくとも1つの内部導電線を通して前記ページバッファにおける1つ又は複数のラッチに結合された第1の端子、前記DBUSセクションに結合された第2の端子、及び第2のトランジスタをオン又はオフに切り替えるための第2の制御信号を受信するように結合されたゲート端子を含む前記第2のトランジスタを更に含み、
前記メモリデバイスは:
前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションを導電的に接続するために前記複数の接続トランジスタをオンに切り替え、及び
前記複数のページバッファの特定のページバッファのそれぞれの第2のトランジスタをオンに切り替えるとともに、前記複数のページバッファの他のページバッファにおける第2のトランジスタをオフに切り替え、それにより、前記特定のページバッファにおいてラッチされたデータが前記特定のページバッファから前記データバスを通して前記CDL回路における対応するキャッシュに転送される
ように構成されている、請求項3に記載のメモリデバイス。
【請求項5】
前記DBUSセクションは、前記隣接したDBUSセクションから導電的に分離させ、前記ページバッファの前記少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するように構成されており、
前記第2のトランジスタは、前記寄生キャパシタをプリチャージするために前記DBUSセクションを供給電圧に結合するためにオンに切り替えられるように構成され、一方、前記複数の接続トランジスタは、前記複数のDBUSセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられる、請求項4に記載のメモリデバイス。
【請求項6】
前記複数のページバッファの各ページバッファは:
第1のサブセクション及び第2のサブセクションを含むDBUSセクション、及び
前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションの間に結合されたセクショントランジスタ
を含み、
前記セクショントランジスタは、
前記複数のDBUSセクションが前記データバスとしてともに導電的に接続されるように構成されるように、前記DBUSセクションを形成するように前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び
前記第1のサブセクションが前記ページバッファにおける対応する内部導電線と寄生キャパシタを形成するように、前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられる
ように構成されている、請求項2に記載のメモリデバイス。
【請求項7】
前記複数のページバッファは、前記ページバッファ回路において順次的に配置された第1及び第2のページバッファを含み、
前記第1のページバッファの第2のサブセクションは、前記複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタによって前記第2のページバッファの第1のサブセクションに結合される、請求項6に記載のメモリデバイス。
【請求項8】
前記複数のページバッファは、前記ページバッファ回路において順に配置された第1のページバッファ、第2のページバッファ、及び第3のページバッファを含み、
前記第1のページバッファ及び前記第2のページバッファの第2のサブセクションが導電的に接続され、前記第2のページバッファ及び前記第3のページバッファの第1のサブセクションが前記複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタを通して結合される、請求項6に記載のメモリデバイス。
【請求項9】
前記ページバッファ回路における各ページバッファは、前記ページバッファにおける内部データライン(IDL)に各々が導電的に結合された複数のラッチを含み、
前記ページバッファにおける前記IDLは、前記ページバッファのための対応するDBUSセクションと寄生キャパシタを形成するように構成されている、請求項1から8のいずれか一項に記載のメモリデバイス。
【請求項10】
前記IDLは、前記対応するDBUSセクションに隣接するとともにこれに並列に位置決めされ、絶縁材料によって導電的に分離される、請求項9に記載のメモリデバイス。
【請求項11】
前記ページバッファ回路における各ページバッファは:
前記メモリセルアレイに結合された検知ラッチ、及び
前記検知ラッチ及び前記IDLの間に結合され、前記検知ラッチを前記IDLに導電的に接続するためにオンに切り替えられるか、又は前記検知ラッチを前記IDLから分離させるためにオフに切り替えられるように構成されたラッチトランジスタ
を含む、請求項9に記載のメモリデバイス。
【請求項12】
前記ページバッファ回路における各ページバッファは、ブーストトランジスタであって、前記IDLに結合された第1の端子、ブースト信号を受信するように構成された第2の端子、及び前記ブーストトランジスタをオン又はオフに切り替えるために制御信号を受信するように構成されたゲート端子を含む、ブーストトランジスタを含み、
前記ブーストトランジスタは、前記IDLの電圧レベルが前記ブースト信号の電圧レベルに基づいて制御されるように、オンに切り替えられるように構成されている、請求項9に記載のメモリデバイス。
【請求項13】
複数のページバッファ;及び
複数のデータバス(DBUS)セクション
を備え、
ここで、前記複数のDBUSセクションは、データバスとしてともに導電的に接続されるように構成されており、
前記複数のDBUSセクションにおける各DBUSセクションは、前記複数のページバッファのうちのページバッファに対応し、少なくとも1つの隣接したDBUSセクションから導電的に分離させるように構成されている、ページバッファ回路。
【請求項14】
前記複数のDBUSセクションにおける隣接したDBUSセクション間に結合された複数の接続トランジスタを備え、
ここで、前記複数の接続トランジスタは:
前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションをともに導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び
前記複数のDBUSセクションを互いに導電的に分離させるためにオフに切り替えられる
ように構成されている、請求項13に記載のページバッファ回路。
【請求項15】
前記複数のページバッファの各ページバッファは:
DBUSセクション、
前記ページバッファに対応する接続トランジスタであるように構成された第1のトランジスタ、及び
第2のトランジスタであって、なくとも1つの内部導電線を通して前記ページバッファにおける1つ又は複数のラッチに結合された第1の端子、前記DBUSセクションに結合された第2の端子、及び前記第2のトランジスタをオン又はオフに切り替えるための第2の制御信号を受信するように結合されたゲート端子を含む、第2のトランジスタ
を含み、
前記複数の接続トランジスタは、前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションを導電的に接続するためにオンに切り替えられるように構成されており、前記複数のページバッファにおける特定のページバッファの特定の第2のトランジスタは、オンに切り替えられるように構成されており、前記複数のページバッファの他のページバッファの第2のトランジスタは、オフに切り替えられるように構成されており、それにより、前記特定のページバッファにおいてラッチされたデータが前記特定のページバッファから前記データバスを通してキャッシュデータラッチ(CDL)回路における対応するキャッシュに転送される、請求項14に記載のページバッファ回路。
【請求項16】
前記複数のページバッファの各ページバッファは:
第1のサブセクション及び第2のサブセクションを含むDBUSセクション、及び
前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションの間に結合されたセクショントランジスタ
を含み、
前記セクショントランジスタは、
前記複数のDBUSセクションが前記データバスとしてともに導電的に接続されるように構成されるように、前記DBUSセクションを形成するように前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び
前記第1のサブセクションが前記ページバッファにおける対応する内部導電線と寄生キャパシタを形成するように、前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられる
ように構成されている、請求項14に記載のページバッファ回路。
【請求項17】
前記複数のページバッファの各ページバッファは:
前記ページバッファにおける内部データライン(IDL)に各々が導電的に結合された複数のラッチ、ここで、前記ページバッファにおける前記IDLは、前記ページバッファのための対応するDBUSセクションと寄生キャパシタを形成するように構成されている、
検知ラッチ、及び
前記検知ラッチ及び前記IDLの間に結合され、前記検知ラッチを前記IDLに導電的に接続するためにオンに切り替えられるか、又は前記検知ラッチを前記IDLから分離させるためにオフに切り替えられるように構成されたラッチトランジスタ
を含む、請求項13から16のいずれか一項に記載のページバッファ回路。
【請求項18】
前記複数のページバッファの各ページバッファは、ブーストトランジスタであって、前記IDLに結合された第1の端子、ブースト信号を受信するように構成された第2の端子、及び前記ブーストトランジスタをオン又はオフに切り替えるために制御信号を受信するように構成されたゲート端子を含む、ブーストトランジスタを含み、
前記ブーストトランジスタは、前記IDLの電圧レベルが前記ブースト信号の電圧レベルに関連付けられるように、オンに切り替えられるように構成されている、請求項17に記載のページバッファ回路。
【請求項19】
複数のサブ回路を有する第1の回路;及び
複数の導電セクションを通して前記第1の回路に結合された第2の回路
を備え、
ここで、前記複数の導電セクションは、前記第1の回路及び前記第2の回路の間の導電バスとしてともに導電的に接続されるように構成されており、
前記複数の導電セクションにおける各導電セクションは、前記第1の回路におけるサブ回路に対応し、少なくとも1つの隣接した導電セクションから導電的に分離させるように構成されている、集積回路であって、
前記第1の回路は、複数のページバッファを含むページバッファ回路を有し、前記第2の回路は、複数のキャッシュを含むキャッシュデータラッチ(CDL)回路を有し、
前記集積回路は、前記ページバッファ回路におけるページバッファから前記導電バスを通して前記CDL回路における対応するキャッシュにデータを転送するように構成されている、集積回路。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
集積回路メモリデバイスは、より小さくかつより高速になってきている。メモリデバイスのサイズに対する1つの制限は、ページバッファ回路における実際の検知キャパシタのサイズから生じる。メモリデバイスに記憶されたデータを検知するために、実際の検知キャパシタは、大きいキャパシタンスを有する必要があり、これは、通常、大きい面積を必要とする。したがって、実際の検知キャパシタを用いることなく大きくかつ安定したキャパシタンスを提供することができるページバッファ回路を開発することが望ましい。
【発明の概要】
【0002】
本開示は、例えば、いずれの実際のキャパシタ又はいずれの追加の金属配線も使用することなく、寄生キャパシタを形成するように既存の金属配線(例えば、グローバルデータバス(DBUS)金属線)を使用するページバッファを提供することによって、メモリデバイスにおけるページバッファ回路を管理する方法、システム、デバイス、回路、及び技法を説明する。
【0003】
本開示の1つの態様は、メモリセルを有するメモリセルアレイ;前記メモリセルアレイに結合された複数のページバッファを有するページバッファ回路;及び複数のデータバス(DBUS)セクションを通して前記ページバッファ回路における前記複数のページバッファに結合された複数のキャッシュを有するキャッシュデータラッチ(CDL)回路を備える、メモリデバイスを特徴とする。前記複数のDBUSセクションは、データ転送のためのデータバスとしてともに導電的に接続されるように構成されている。前記複数のDBUSセクションの各DBUSセクションは、前記複数のページバッファのうちのページバッファに対応し、前記メモリセルアレイにおけるデータ検知のための少なくとも1つの隣接したDBUSセクションから導電的に分離させるように構成されている。各DBUSセクションは、前記データ検知のためにページバッファにおける少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するように構成することができる。
【0004】
幾つかの実施形態では、前記メモリデバイスは、前記メモリセルアレイ及び前記ページバッファ回路の間に結合された複数のビットラインを更に含む。前記複数のページバッファの各ページバッファは、前記複数のビットラインのうちのビットラインを通して前記メモリセルアレイにおける対応するメモリセルに導電的に結合される。
【0005】
幾つかの実施形態では、前記メモリデバイスは、前記複数のDBUSセクションにおける隣接したDBUSセクション間に結合された複数の接続トランジスタを備える。前記複数の接続トランジスタは:前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションをともに導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び前記複数のDBUSセクションを互いに導電的に分離させるためにオフに切り替えられるように構成されている。各DBUSセクションは、前記ページバッファにおける前記少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するために前記ページバッファにおける検知ノードとして機能することができる。
【0006】
幾つかの実施形態では、前記複数の接続トランジスタの各接続トランジスタは、2つの隣接したDBUSセクション間に結合され、前記2つの隣接したDBUSセクションに対応する隣接したページバッファ間に配置される。
【0007】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファの各ページバッファは:前記複数の接続トランジスタの中の前記ページバッファに対応する接続トランジスタであるように構成された第1のトランジスタ、及び前記複数のDBUSセクションのDBUSセクションを含む。前記第1のトランジスタは、前記ページバッファの前記DBUSセクションに結合された第1の端子、隣接したページバッファの隣接したDBUSセクションに結合された第2の端子、及び前記第1のトランジスタをオン又はオフに切り替えるための制御信号を受信するように構成されたゲート端子を含む。
【0008】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファの各ページバッファは:第2のトランジスタであって、前記少なくとも1つの内部導電線を通して前記ページバッファにおける1つ又は複数のラッチに結合された第1の端子、前記DBUSセクションに結合された第2の端子、及び前記第2のトランジスタをオン又はオフに切り替えるための第2の制御信号を受信するように結合されたゲート端子を含む、第2のトランジスタを更に含む。前記メモリデバイスは:前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションを導電的に接続するために前記複数の接続トランジスタをオンに切り替え、及び前記複数のページバッファの特定のページバッファのそれぞれの第2のトランジスタをオンに切り替えるとともに、前記複数のページバッファの他のページバッファにおける第2のトランジスタをオフに切り替え、それにより、前記特定のページバッファにおいてラッチされたデータが前記特定のページバッファから前記データバスを通して前記CDL回路における対応するキャッシュに転送されるように構成することができる。
【0009】
幾つかの実施形態では、前記第2のトランジスタは、前記ページバッファの前記寄生キャパシタをプリチャージするために前記DBUSセクションを供給電圧に結合するためにオンに切り替えられるように構成され、一方、前記複数の接続トランジスタは、前記複数のDBUSセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられる。
【0010】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファの各ページバッファは:第1のサブセクション及び第2のサブセクションを含むDBUSセクション、及び前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションの間に結合されたセクショントランジスタを含む。セクショントランジスタは:前記複数のDBUSセクションが前記データバスとしてともに導電的に接続されるように構成されるように、前記DBUSセクションを形成するように前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び前記第1のサブセクションが前記ページバッファにおける対応する内部導電線と寄生キャパシタを形成するように、前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられるように構成することができる。
【0011】
幾つかの実施形態では、前記第1のサブセクションは、非結合雑音サブセクションであり、前記第2のサブセクションは、結合雑音サブセクションである。
【0012】
幾つかの実施形態では、前記DBUSセクションの前記第1のサブセクションは、前記ページバッファにおける内部データライン(IDL)に隣接して位置決めされ、前記DBUSセクションの前記第2のサブセクションは、前記ページバッファが前記メモリセルアレイに結合される際に通るビットラインに隣接して位置決めされる。
【0013】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファは、前記ページバッファ回路において順次的に配置された第1及び第2のページバッファを含み、前記第1のページバッファの第2のサブセクションは、前記複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタによって前記第2のページバッファの第1のサブセクションに結合される。
【0014】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファは、前記ページバッファ回路において順に配置された第1、第2、及び第3のページバッファを含み、前記第1及び第2のページバッファの第2のサブセクションが導電的に接続され、前記第2及び第3のページバッファの第1のサブセクションが前記複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタを通して結合される。幾つかの実施形態では、前記第1及び第3のページバッファの各々は、接続トランジスタを含めないものとし、前記第2のページバッファは、前記対応する接続トランジスタを含む。
【0015】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファは、前記ページバッファ回路において順に配置された第1及び第2のページバッファの複数のペアを含み、前記第1及び第2のページバッファの第2のサブセクションが導電的に接続され、前記第1及び第2のページバッファの第1のサブセクションが前記複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタを通して隣接したペアにおける隣接したページバッファの第1のサブセクションにそれぞれ結合される。
【0016】
幾つかの実施形態では、前記ページバッファ回路における各ページバッファは、前記ページバッファにおける内部データライン(IDL)に各々が導電的に結合された複数のラッチを含み、前記ページバッファにおける前記IDLは、前記ページバッファのための対応するDBUSセクションと寄生キャパシタを形成するように構成されている。
【0017】
幾つかの実施形態では、前記IDLは、対応するDBUSセクションに隣接するとともにこれに並列に位置決めされ、絶縁材料によって導電的に分離される。幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファ及び前記複数のDBUSセクションにおける内部導電線は、前記メモリセルアレイに隣接した層において形成される。
【0018】
幾つかの実施形態では、前記ページバッファ回路における各ページバッファは:前記メモリセルアレイに結合された検知ラッチ、及び前記検知ラッチ及び前記IDLの間に結合され、前記検知ラッチを前記IDLに導電的に接続するためにオンに切り替えられるか、又は前記検知ラッチを前記IDLから分離させるためにオフに切り替えられるように構成されたラッチトランジスタを含む。
【0019】
幾つかの実施形態では、前記ページバッファ回路における各ページバッファは、ブーストトランジスタであって、前記IDLに結合された第1の端子、ブースト信号を受信するように構成された第2の端子、及び前記ブーストトランジスタをオン又はオフに切り替えるために制御信号を受信するように構成されたゲート端子を含む、ブーストトランジスタを含み、前記ブーストトランジスタは、前記IDLの電圧レベルが前記ブースト信号の電圧レベルに基づいて制御されるように、オンに切り替えられるように構成することができる。
【0020】
本開示の別の態様は、複数のページバッファ及び複数のデータバス(DBUS)セクションを備えるページバッファ回路を特徴とする。前記複数のDBUSセクションは、データバスとしてともに導電的に接続されるように構成されており、前記複数のDBUSセクションにおける各DBUSセクションは、前記複数のページバッファのうちのページバッファに対応し、例えば前記ページバッファにおける少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するために、少なくとも1つの隣接したDBUSセクションから導電的に分離させるように構成されている。
【0021】
幾つかの実施形態では、前記ページバッファ回路は、前記複数のDBUSセクションにおける隣接したDBUSセクション間に結合された複数の接続トランジスタを備える。前記複数の接続トランジスタは:前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションをともに導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び前記複数のDBUSセクションを互いに導電的に分離させるためにオフに切り替えられるように構成されている。
【0022】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファの各ページバッファは:前記複数のDBUSセクションのDBUSセクション、前記複数の接続トランジスタの中の前記ページバッファに対応する接続トランジスタであるように構成された第1のトランジスタ、及び、第2のトランジスタであって、前記少なくとも1つの内部導電線を通して前記ページバッファにおける1つ又は複数のラッチに結合された第1の端子、前記DBUSセクションに結合された第2の端子、及び前記第2のトランジスタをオン又はオフに切り替えるための第2の制御信号を受信するように結合されたゲート端子を含む、第2のトランジスタを更に含む。前記複数の接続トランジスタは、前記データバスを形成するように前記複数のDBUSセクションを導電的に接続するためにオンに切り替えられるように構成することができ、前記複数のページバッファの特定のページバッファの特定の第2のトランジスタは、オンに切り替えられるように構成されており、前記複数のページバッファの他のページバッファの第2のトランジスタは、オフに切り替えられるように構成されており、それにより、前記特定のページバッファにおいてラッチされたデータが前記特定のページバッファから前記データバスを通してキャッシュデータラッチ(CDL)回路における対応するキャッシュに転送される。
【0023】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファの各ページバッファは:第1のサブセクション及び第2のサブセクションを含むそれぞれのDBUSセクション、及び前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションの間に結合されたセクショントランジスタを含む。セクショントランジスタは:前記複数のDBUSセクションが前記データバスとしてともに導電的に接続されるように構成されるように、前記DBUSセクションを形成するように前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び前記第1のサブセクションが前記ページバッファにおける対応する内部導電線と寄生キャパシタを形成するように、前記第1のサブセクション及び前記第2のサブセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられるように構成することができる。
【0024】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファは、前記複数のページバッファ回路において順次的に配置された第1及び第2のページバッファを含み、前記第1のページバッファの第2のサブセクションは、前記複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタによって前記第2のページバッファの第1のサブセクションに結合される。
【0025】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファは、前記複数のページバッファにおいて順に配置された第1、第2、及び第3のページバッファを含む。前記第1及び第2のページバッファの第2のサブセクションを導電的に接続することができ、前記第2及び第3のページバッファの第1のサブセクションが前記複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタを通して結合される。前記第1及び第3のページバッファの各々は、接続トランジスタを含めないものとすることができ、前記第2のページバッファは、前記対応する接続トランジスタを含むことができる。
【0026】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファの各ページバッファは:前記ページバッファにおける内部データライン(IDL)に各々が導電的に結合された複数のラッチ、検知ラッチ、及び前記検知ラッチ及び前記IDLの間に結合され、前記検知ラッチを前記IDLに導電的に接続するためにオンに切り替えられるか、又は前記検知ラッチを前記IDLから分離させるためにオフに切り替えられるように構成されたラッチトランジスタを含む。前記ページバッファにおける前記IDLは、前記ページバッファのための対応するDBUSセクションと寄生キャパシタを形成するように構成することができる。
【0027】
幾つかの実施形態では、前記複数のページバッファの各ページバッファは、ブーストトランジスタであって、前記IDLに結合された第1の端子、ブースト信号を受信するように構成された第2の端子、及び前記ブーストトランジスタをオン又はオフに切り替えるために制御信号を受信するように構成されたゲート端子を含む、ブーストトランジスタを含み、前記ブーストトランジスタは、前記IDLの電圧レベルが前記ブースト信号の電圧レベルに関連付けられるように、オンに切り替えられるように構成することができる。
【0028】
本開示の別の態様は:複数のサブ回路を有する第1の回路及び複数の導電セクションを通して前記第1の回路に結合された第2の回路を備える集積回路を特徴とする。前記複数の導電セクションは、前記第1の回路及び前記第2の回路の間の導電バスとしてともに導電的に接続されるように構成されており、前記複数の導電セクションにおける各導電セクションは、前記第1の回路におけるサブ回路に対応し、例えば前記サブ回路における少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するために、少なくとも1つの隣接した導電セクションから導電的に分離させるように構成されている。
【0029】
幾つかの実施形態では、前記第1の回路は、複数のページバッファを含むページバッファ回路を有し、前記第2の回路は、複数のキャッシュを含むキャッシュデータラッチ(CDL)回路を有し、前記集積回路は、前記ページバッファ回路におけるページバッファから前記導電バスを通して前記CDL回路における対応するキャッシュにデータを転送するように構成することができる。
【0030】
本開示の別の態様は、各データバスセクションが対応するページバッファにおける少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するように、ページバッファ回路におけるページバッファ及びキャッシュデータラッチ(CDL)回路におけるキャッシュの間に結合される複数のデータバスセクションを導電的に分離させる段階;及び前記ページバッファ回路における1つ又は複数のページバッファから前記CDL回路における1つ又は複数の対応するキャッシュにデータを転送するためにデータバスを形成するように前記複数のデータバスセクションをともに導電的に接続する段階を備える方法を特徴とする。
【0031】
幾つかの実施形態では、前記方法は:前記ページバッファ回路におけるページバッファのために、対応するデータバスセクション及び前記ページバッファにおける対応する内部導電線によって形成された対応する寄生キャパシタをプリチャージする段階、対応するビットラインを通して前記対応するデータバスセクションをメモリセルに導電的に接続することによって前記対応するデータバスセクションにおける検知電圧を放電する段階;及び前記メモリセルにおけるデータに対応する検知結果を、前記ページバッファのラッチにストローブする段階を更に備える。
【0032】
幾つかの実施形態では、前記方法は:前記対応する寄生キャパシタをプリチャージした後であって前記対応するデータバスセクションにおいて前記検知電圧を放電する前に、前記対応する内部導電線における電圧レベルを上昇させることによって前記対応するデータバスセクションにおける電圧レベルを昇圧させる段階;及び前記対応するデータバスセクションにおける前記検知電圧を放電させた後であって前記検知結果をストローブする前に、前記対応する内部導電線における前記電圧レベルを低下させることによって前記対応するデータバスセクションにおける前記放電後検知電圧を降圧させる段階を更に備える。
【0033】
幾つかの実施形態では、前記ページバッファは、前記対応する内部導電線及び前記対応するデータバスセクションの間に結合された特定のトランジスタを含む。前記方法は:前記ページバッファにおいてラッチされたデータを、前記データバスを通して前記CDL回路における対応するキャッシュに転送するために、前記ページバッファにおける前記特定のトランジスタをオンに切り替えるとともに、前記ページバッファ回路における他のページバッファにおける特定のトランジスタをオフに切り替えることを更に備えることができる。
【0034】
幾つかの実施形態では、前記方法は:前記ページバッファにおいてラッチされたデータを、前記データバスを通して前記CDL回路における対応するキャッシュに転送するために、前記ページバッファ回路における前記ページバッファの各々における対応する特定のトランジスタを順次的にオンに切り替える段階を備える。
【0035】
幾つかの実施形態では、前記方法は:前記ページバッファ回路に結合されたメモリセルアレイからデータを読み出すための読み出しコマンドを受信することに応答して、各データバスセクションが前記メモリセルアレイにおける前記データを検知するために前記対応するページバッファにおける少なくとも1つの内部導電線と前記寄生キャパシタを形成するように、前記複数のデータバスセクションを導電的に分離させる段階を備える。
【0036】
幾つかの実施形態では、前記方法は:前記ページバッファ回路における前記1つ又は複数のページバッファから前記CDL回路における前記1つ又は複数の対応するキャッシュに前記データを転送するためのデータ転送コマンドを受信することに応答して、前記データバスを形成するように前記複数のデータバスセクションをともに導電的に接続する段階を備える。
【0037】
上記の技法の実装は、方法、システム、回路、コンピュータプログラム製品及びコンピュータ可読媒体を含む。1つの例では、方法は、不揮発性メモリにおいて実行することができ、方法は、上記で説明されたアクション、例えば、ページバッファ回路を管理するアクションを含むことができる。別の例では、1つのそのようなコンピュータプログラム製品は、1つ又は複数のプロセッサによって実行可能な命令を記憶する非一時的機械可読媒体において適切に具現化される。命令は、1つ又は複数のプロセッサに、上記で説明されたアクションを実行させるように構成されている。1つのそのようなコンピュータ可読媒体は、1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、1つ又は複数のプロセッサに、上記で説明されたアクションを実行させるように構成されている命令を記憶する。
【0038】
本技法は、1つ又は複数の機能を実装するキャパシタを必要とする任意のタイプの回路又はデバイスにおいて実装することができる。本技法は、実際のキャパシタを、導電線間に形成された寄生キャパシタに置き換えることができる。例えば、NANDフラッシュメモリ等のメモリデバイスでは、本技法に従って実装されるページバッファは、従来の金属酸化膜半導体(MOS)キャパシタの機能:大きいページバッファ面積(例えば、約20%)を占有し得るMOSキャパシタを使用することなく、検知ノードの検知正確性及び電圧ブーストの実行を実装することができる。また、限定された寄生検知キャパシタンスを取得するためにページバッファの内部の内部金属線を使用することと比較して、本明細書において実装されるページバッファは、長い外部(又はグローバル)データバス金属線(例えば、DBUS)及び内部データ金属線(例えば、IDL)を使用して、より大きい検知キャパシタンスを達成し、これは、ページバッファにおける乏しい金属配線リソースによって限定されることを回避し得る。本技法は、デバイス面積(例えば、ページバッファ回路及び/又はメモリデバイスのサイズ)を削減すること、キャパシタ変動(例えば、ゲートキャパシタによって引き起こされる)を最小化すること、電力消費(例えば、大面積キャパシタに起因する)を削減すること、及び大きいキャパシタンスを用いてデバイス性能(例えば、検知正確性)を改善することも可能にする。
【0039】
本技法は、任意のタイプのメモリトランジスタ(又はメモリセル)、任意のタイプの金属酸化膜シリコン(MOS)トランジスタ、例えば、nチャネル及び/又はpチャネルトランジスタ、任意のタイプのバイポーラ接合トランジスタ(BJT)、及び任意のタイプのオペレーションアンプを用いて実装することができる。本技法は、異なるタイプのメモリシステム、例えば、2次元(2D)メモリシステム又は3次元(3D)メモリシステムに適用することができる。本技法は、SLC(シングルレベルセル)、又は2レベルセル、TLC(トリプルレベルセル)、TLC(クワッドレベルセル)、又はPLC(ペンタレベルセル)のようなMLC(マルチレベルセル)等の様々なメモリセルタイプに適用することができる。本技法は、とりわけ、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、NORフラッシュメモリ及び/又はNANDフラッシュメモリ等のフラッシュメモリ、抵抗ランダムアクセスメモリ(RRAM(登録商標))、磁気抵抗ランダムアクセスメモリ(MRAM)、相変化ランダムアクセスメモリ(PCRAM)等の様々なタイプの揮発性メモリデバイス又は不揮発性メモリデバイスに適用することができる。付加的に又は代替的に、本技法は、とりわけ、セキュアデジタル(SD)カード、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)、又はソリッドステートドライブ(SSD)、埋め込みシステム等の様々なタイプのデバイス及びシステムに適用することができる。
【0040】
1つ又は複数の開示された実装の詳細が、添付図面、以下の説明に記載されている。他の特徴、態様及び利点が、説明、図面及び特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0041】
図1A】メモリデバイスを備える例示のシステムを示す図である。
【0042】
図1B】2次元(2D)メモリデバイスの例示のブロックを示す図である。
【0043】
図1C】3次元(3D)メモリデバイスの例示のブロックを示す図である。
【0044】
図2A】ページバッファ回路を備える例示のメモリデバイスを示す図である。
【0045】
図2B】バスラインを用いてキャッシュデータラッチ(CDL)回路に接続された例示のページバッファ回路を示す図である。
【0046】
図3A】一連のデータバスセクションを用いて接続されたページバッファ回路及びCDL回路を備える例示の集積回路を示す図である。
【0047】
図3B図3Aのページバッファ回路において形成された寄生キャパシタの一例を示す図である。
【0048】
図3C図3Aの集積回路の例示の通常動作モードを示す図である。
【0049】
図3D図3Aの集積回路の例示のデータ転送モードを示す図である。
【0050】
図4A】シーケンスページバッファ配置を有する例示のページバッファ回路を示す図である。
【0051】
図4B】ミラーページバッファ配置を有する例示のページバッファ回路を示す図である。
【0052】
図5A】ページバッファ回路における例示のページバッファを示す回路図である。
【0053】
図5B】ページバッファにおける例示のラッチを示す回路図である。
【0054】
図6A】異なる動作フェーズにおける図5Aのページバッファの例示の回路図である。
図6B】異なる動作フェーズにおける図5Aのページバッファの例示の回路図である。
図6C】異なる動作フェーズにおける図5Aのページバッファの例示の回路図である。
図6D】異なる動作フェーズにおける図5Aのページバッファの例示の回路図である。
図6E】異なる動作フェーズにおける図5Aのページバッファの例示の回路図である。
【0055】
図7図6A図6Eの動作フェーズ中のページバッファの異なるノードにおける電圧変化を示すタイミング図である。
【0056】
図8A】ページバッファ回路及びキャッシュデータラッチ(CDL)回路の間の例示のデータ転送を示す図である。
【0057】
図8B図8Aのデータ転送中のページバッファ回路の異なるノードにおける電圧変化を示すタイミング図である。
【0058】
図9】本開示の1つ又は複数の実装に係る、メモリデバイスにおけるページバッファ回路を管理する例示のプロセスのフローチャートである。
【0059】
様々な図面における類似の参照番号及び符号は、類似の要素を示す。図において示される様々な例示的な実装は、例示的な表現にすぎず、必ずしも縮尺どおりに描かれているわけではないことも理解されるべきである。
【発明を実施するための形態】
【0060】
例示のシステム及びメモリデバイス
図1Aは、システム100の一例を示している。システム100は、デバイス110及びホストデバイス120を備える。デバイス110は、デバイスコントローラ112及びメモリデバイス116を有する。デバイスコントローラ112は、プロセッサ113及び内部メモリ114を含む。幾つかの実装では、デバイス110は、デバイスコントローラ112に結合されている複数のメモリデバイス116を有する。ホストデバイス120は、少なくとも1つのプロセッサ、及び当該少なくとも1つのプロセッサに結合されているとともに、1つ又は複数の対応する動作を実行するための当該少なくとも1つのプロセッサによる実行のためのプログラム命令を記憶する少なくとも1つのメモリを含むことができるホストコントローラ122を有する。
【0061】
幾つかの実装では、デバイス110は、記憶デバイスである。例えば、デバイス110は、埋め込みマルチメディアカード(eMMC)、セキュアデジタル(SD)カード、ソリッドステートドライブ(SSD)、又は他の何らかの適したストレージとすることができる。幾つかの実装では、デバイス110は、スマートウォッチ、デジタルカメラ又はメディアプレーヤである。幾つかの実装では、デバイス110は、ホストデバイス120に結合されているクライアントデバイスである。例えば、デバイス110は、ホストデバイス120であるデジタルカメラ又はメディアプレーヤにおけるSDカードである。
【0062】
デバイスコントローラ112は、汎用マイクロプロセッサ、又は特定用途向けマイクロコントローラである。幾つかの実装では、デバイスコントローラ112は、デバイス110のためのメモリコントローラである。以下のセクションは、デバイスコントローラ112がメモリコントローラである実装に基づいて、様々な技法を説明する。しかしながら、以下のセクションにおいて説明される技法は、デバイスコントローラ112がメモリコントローラとは異なる別のタイプのコントローラである実装においても適用可能である。
【0063】
プロセッサ113は、命令を実行し、データを処理するように構成されている。命令は、それぞれファームウェアコード及び/又は他のプログラムコードとして二次メモリに記憶されるファームウェア命令及び/又は他のプログラム命令を含む。データは、適したデータの中でもとりわけ、プロセッサによって実行されるファームウェア及び/又は他のプログラムに対応するプログラムデータを含む。幾つかの実装では、プロセッサ113は、汎用マイクロプロセッサ、又は特定用途向けマイクロコントローラである。プロセッサ113は、中央処理ユニット(CPU)とも称される。
【0064】
プロセッサ113は、内部メモリ114からの命令及びデータにアクセスする。幾つかの実装では、内部メモリ114は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)又はダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)である。例えば、幾つかの実装では、デバイス110がeMMC、SDカード又はスマートウォッチである場合、内部メモリ114は、SRAMである。幾つかの実装では、デバイス110がデジタルカメラ又はメディアプレーヤである場合、内部メモリ114は、DRAMである。
【0065】
幾つかの実装では、内部メモリは、図1Aにおいて示されているようなデバイスコントローラ112に含まれるキャッシュメモリである。内部メモリ114は、ランタイム中にプロセッサ113によって実行される命令、及び/又はプロセッサ113によって要求されるデータに対応する命令コードを記憶する。
【0066】
デバイスコントローラ112は、メモリデバイス116から内部メモリ114に命令コード及び/又はデータを転送する。メモリデバイス116は、半導体デバイスとすることができる。幾つかの実装では、メモリデバイス116は、命令及び/又はデータの長期記憶のために構成されている不揮発性メモリ、例えば、NANDフラッシュメモリ、又は他の何らかの適した不揮発性メモリである。メモリデバイス116がNANDフラッシュメモリである実装では、デバイス110は、フラッシュメモリ、例えば、フラッシュメモリカードであり、デバイスコントローラ112は、NANDフラッシュコントローラである。例えば、幾つかの実装では、デバイス110がeMMC又はSDカードである場合、メモリデバイス116は、NANDフラッシュであり;幾つかの実装では、デバイス110がデジタルカメラである場合、メモリデバイス116は、SDカードであり;幾つかの実装では、デバイス110がメディアプレーヤである場合、メモリデバイス116は、ハードディスクである。
【0067】
幾つかの実装では、デバイスコントローラ112は、データ及び命令をホストデバイス120から受信するとともに、これにデータを送信するように構成されている。デバイスコントローラ112は、データ及びコマンドをメモリデバイス116に送信するとともに、データをメモリデバイス116から受信するように更に構成されている。例えば、デバイスコントローラ112は、データ、及びメモリデバイス116に、データを指定されたアドレスに記憶するように命令するための書き込みコマンドを送信するように構成されている。別の例として、デバイスコントローラ112は、ホストデバイス120から読み出し要求(又は読み出しコマンド)を受信するとともに、メモリデバイス116に、メモリデバイス116における指定されたアドレスからデータを読み出すための対応する読み出しコマンドを送信するように構成されている。
【0068】
メモリデバイス116は、複数のブロックを含む。メモリデバイス116は、例えば、図1Bにおいて更に詳細に説明されるように、2Dメモリブロックを含む2次元(2D)メモリとすることができる。メモリデバイス116は、例えば、図1Cにおいて更に詳細に説明されるように、3Dメモリブロックを含む3次元(3D)メモリとすることもできる。各ブロックは、同じ数のページを含むことができる。各ページは、ブロックにおいて一意の番号を有する。データは、ブロックにおけるページの一意の番号の順序に従ってブロックのページに記憶される。各ページは、別個に読み出すか又は書き込むことができ、ブロックにおけるページは、ともに消去することができる。
【0069】
幾つかの実装では、ブロックは、複数のサブブロックに分割することができる。各サブブロックは、1つ又は複数のページを含むことができる。サブブロックにおける各ページは、別個に読み出すか又は書き込むことができる。各サブブロックにおける1つ又は複数のページは、ともに消去することができる。幾つかの実装では、メモリデバイス116は、1つ又は複数のダイを含む。各ダイは、メモリチップとし、その上に複数のメモリアレイ及び周辺回路を含むことができる。メモリアレイは、複数の平面を含むことができ、各平面は、メモリセルの複数の物理ブロックを含む。各物理ブロックは、データの複数のセクタを記憶することができるメモリセルの複数のページを含むことができる。異なる平面からの少なくとも1つの物理ブロックを組み合わせるために、例えば、図1Aのデバイスコントローラ112等のメモリコントローラによって、スーパーブロックを指定することができる。スーパーブロックにおける各物理ブロックは、異なる平面から到来し、すなわち、いずれの平面も、スーパーブロックにおいて1つよりも多くのブロックを提供することができない。スーパーブロックは、当該スーパーブロックにおける対応する複数の物理ブロックからの複数のページを各々が組み合わせる複数のスーパページを含む。スーパページにおける各ページは、その対応する物理ブロックにおいて同じページ番号を有することができる。スーパページは、当該スーパページにおける全てのページが同時にプログラミングされる状態で、プログラミングすることができる。
【0070】
メモリセルは、消去済み状態及び1つ又は複数のプログラミング済み状態を含む複数の状態を表すことができる。例えば、幾つかの事例では、メモリセルは、1ビットを記憶し、消去済み状態(ER)及びプログラミング済み状態(A)を含む2つの状態を表すことができるシングルレベルセル(SLC)である。1つのワードラインにおけるメモリセルは、1つのページを形成することができる。幾つかの事例では、メモリセルは、2ビットを記憶し、消去済み状態(ER)及び3つのプログラミング済み状態(A、B、及びC)を含む4つの状態を表すことができる2レベルセル等のマルチレベルセル(MLC)である。1つのワードラインにおけるメモリセルは、2つのページを形成することができる。幾つかの事例では、メモリセルは、3ビットを記憶し、消去済み状態(ER)及び7つのプログラミング済み状態(A、B、C、D、E、F、及びG)を含む8つの状態を表すことができるトリプルレベルセル(TLC)である。1つのワードラインにおけるメモリセルは、3つのページを形成することができる。状態は、漸進的により高い電圧範囲を有することができ、消去済み状態は、最低電圧範囲を有する。
【0071】
図1Bは、メモリデバイス116が2Dメモリである場合の2Dメモリブロック140の例示の構成を示している。2Dメモリブロック140は、複数のセルストリング144を形成する列ビットラインBL0、BL1、...、BLn-1、及びBLnに、及び複数のセルページ142を形成する行ワードラインWL0、WL1、...、WLn-1、及びWLnに直列に結合されたメモリセル141を備える。
【0072】
ブロックにおける各メモリセルは、ゲート、ドレイン、ソース、及びドレイン及びソースの間に画定されたチャネルを有するトランジスタ構造を含む。各メモリセルは、ワードライン及びビットラインの間の交点に位置し、ここで、ゲートは、ワードラインに接続され、ドレインは、ビットラインに接続され、ソースは、ソースラインに接続され、ソースラインは、更に共通グラウンドに接続されている。幾つかの例では、フラッシュメモリセルのゲートは、制御ゲート及び浮遊ゲートを含むデュアルゲート構造を有し、ここで、浮遊ゲートは、セルをプログラミングする電子を捕獲するために2つの酸化層間で懸架されている。
【0073】
セルストリング144は、複数のメモリセル141、ストリング選択トランジスタ(SST)143、及びグラウンド選択トランジスタ(GST)145を含むことができ、これらは全て直列に接続されている。SST143のゲートは、ストリング選択ライン(SSL)146に接続されている。異なるストリングにおけるSST143のゲートも、同じSSLに接続されている。メモリセル141のゲートは、それぞれ、行ワードラインWL0、WL1、...、WLn-1、WLnに接続されている。セルストリング144又はメモリセル141は、グラウンド選択トランジスタ(GST)145を介して共通ソースライン(CSL)149に接続されている。共通ソースライン(CSL)149は、グラウンド又は供給電圧に結合することができる。グラウンド選択トランジスタ(GST)145のゲートは、グラウンド選択ライン(GSL)148に接続されている。異なるセルストリング144におけるグラウンド選択トランジスタ(GST)145のゲートも、同じグラウンド選択ライン(GSL)148に接続されている。
【0074】
セルページ142は、複数のメモリセル141を含むことができる。セルページ142におけるメモリセル141のゲートは、それぞれのワードライン(WL)に直列に結合されている。入力電圧がワードラインに印加されると、入力電圧は、セルページ142におけるメモリセル141のゲートにも印加される。読み出し動作において2Dメモリブロック140における特定のセルページ142を読み出すために、より低い読み出し電圧が、特定のセルページ142に対応するワードラインに印加される。一方、より高い読み出し電圧が、2Dメモリブロック140における他のセルページに印加される。
【0075】
図1Cは、メモリデバイス116(図1Aにおいて示されている)が3Dメモリである場合の例示の3Dメモリブロック150を示している。3Dメモリブロック150は、図1Bの2Dメモリブロック140のスタックを含むことができる。メモリセル157は、3次元において、例えば、XYZ座標系において配置され、複数のセルページ(導電層又はワードライン層)152を形成する複数のワードラインに、及び複数のセルストリング154を形成する複数のビットライン(例えば、列ビットラインBL<n>、BL<n+1>)に結合されている。セルページ152は、例えばXY面における、層とすることができ、同じ層上のメモリセル157は、1つのワードラインに結合され、同じ電圧を有することができる。各セルページ152は、駆動回路、例えば、Xデコーダ(又はスキャニングドライバ)におけるそれぞれのコンタクトパッドに接続することができる。
【0076】
セルストリング154は、Z方向に沿って鉛直に直列に接続された複数のメモリセル157を含み、ここで、メモリセルは、ストリング選択ライン(SSL)156に結合されたSSTとして構成することができ、メモリセルは、グラウンド選択ライン(GSL)158に結合されたグラウンド選択トランジスタ(GST)として構成することができる。セルストリング154は、1つ又は複数のドライバ、例えば、データドライバに接続されている。メモリセル157のセルストリング154は、グラウンド選択トランジスタ(GST)を介して共通ソースライン(CSL)159に接続されている。共通ソースライン(CSL)159は、3Dメモリの基板上に形成された導電層(又は複数の導電線)とすることができる。共通ソースライン(CSL)159は、グラウンド又は供給電圧に結合することができる。
【0077】
図2Aは、メモリデバイス200の例示の構成を示している。メモリデバイス200は、図1Aのメモリデバイス116として実装することができる。メモリデバイス200は、メモリセルアレイ210を含む。メモリセルアレイ210は、複数の行ワードライン及び複数の列ビットラインに直列に結合された複数のメモリセル、例えば、図1Bのメモリセル141又は図1Cのメモリセル157を含むことができる。
【0078】
メモリセルは、記憶要素として構成されたメモリトランジスタを含むことができる。メモリトランジスタは、シリコン-酸化膜-窒化膜-酸化膜-シリコン(SONOS)トランジスタ、浮遊ゲートトランジスタ、窒化物リードオンリメモリ(NROM)トランジスタ、又は電荷を記憶することができる任意の適した不揮発性メモリ金属酸化膜半導体(MOS)デバイスを含むことができる。
【0079】
メモリデバイス200は、例えば図1Aのデバイスコントローラ112又はホストコントローラ122等のコントローラから、データを受信するか、又はメモリセルアレイ210からデータを出力する複数の入力/出力(I/O)ポートを有するメモリインターフェース202を含む。メモリデバイス200は、メモリインターフェース202を通して受信及び出力されたデータをバッファするように構成されたデータバッファ208を含む。
【0080】
メモリデバイス200は、Xデコーダ(又は行デコーダ)206、及び任意選択でYデコーダを更に含む。各メモリセルは、それぞれのワードラインを介してXデコーダ206に結合されているとともに、それぞれのビットライン215を介してYデコーダに結合されている。したがって、各メモリセルは、それぞれのワードライン及びそれぞれのビットライン215を通した読み出し又は書き込み動作のためにXデコーダ206及びYデコーダによって選択することができる。
【0081】
メモリデバイス200は、ビットライン215を通してメモリセルアレイ210に結合されたページバッファ回路220、及び外部(又はグローバル)データバス240を通してページバッファ回路220に結合されたキャッシュデータラッチ(CDL)回路230を含む。データバス240は、1つ又は複数の導電線(例えば、金属線又は金属配線)を含むことができる。ページバッファ回路220は、複数のページバッファを含むことができる。各ページバッファは、例えば図2Bにおいて示されるように、水平方向(例えば、X方向)に沿った長さ及び鉛直方向(例えば、Y方向)に沿った幅を有することができる。ページバッファは、複数のトランジスタから作製することができる複数のラッチを含む。トランジスタは、ページバッファの長さ、例えば、X方向等の水平方向に沿って配置することができる。トランジスタは、例えば図5A図5Bにおいて更に詳細に説明されるように、例えばDL、DLB、IDL、信号ランディング及び電力ランディングのための金属線を含む、ページバッファにおける内部金属配線によって互いに導電的に接続することができる。
【0082】
図2Bは、外部データバス240を使用してキャッシュデータラッチ(CDL)回路230に接続されたページバッファ回路220の一例を示している。一例として、ページバッファ回路220は、複数の列又は行(例えば、2)に分離することができる2*n個のページバッファ222(ページバッファPB0、PB1、...、PBn、PBn+1、PBn+2、...、PB2n)を含み、ここで、nは、例えば10~16の範囲内の、整数である。各列又は行は、ページバッファの長さ(例えば、X方向等の水平方向)に沿って順次的に配置することができるn個のページバッファ222を含むことができる。各ページバッファ222(例えば、ページバッファPB0、PB1、...、PBn、PBn+1、PBn+2、...、PB2n)は、それぞれのビットライン215(例えば、列ビットラインBL0、BL1、...、BLn、BLn+1、BLn+2、...、BL2n)を通してメモリセルアレイ210に結合されているとともに、対応するデータバス240(例えば、データバスDBUS_0又はDBUS_1)を通してCDL回路230におけるそれぞれのキャッシュ(例えば、キャッシュCDL0、CDL1、...、CDLn、CDLn+1、CDLn+2、...、CDL2n)に結合されている。例えば、ページバッファPB0は、列ビットラインBL0を通してメモリセルアレイ210に結合されているとともに、データバスDBUS_0を通してキャッシュCDL0に結合されている。ページバッファの列又は行のためのそれぞれのビットライン215は、ページバッファ222の幅(例えば、Y方向等の鉛直方向)に沿って配置することができる。
【0083】
データバス240は、ページバッファ回路220を通して、及びCDL回路230を通して延在する外部(又はグローバル)金属線である。データバス240は、ページバッファ回路220における各ページバッファ222に結合するとともに、CDL回路230における各キャッシュ232に結合することができる。水平方向に沿って順次的に配置されたページバッファ222の列又は行は、同じ対応するデータバス240を共有することができる。例えば、ページバッファ222、PB0、PB1、...、PBnは、データバスDBUS_0によって、キャッシュ232、CDL0、CDL1、...、CDLnに接続することができ、ページバッファ222、PBn+1、PBn+2、...、PB2nは、データバスDBUS_1によって、キャッシュ232、CDLn+1、CDLn+2、...、CDL2nに接続することができる。
【0084】
引き続き図2Aを参照すると、幾つかの実施形態では、ページバッファ222は、メモリセルアレイ210における1つ又は複数のメモリセルを接続する対応するビットライン215に関連付けられたデータラインを通してYデコーダに接続されている。ページバッファ222は、対応するビットライン215に結合されたメモリセル上で動作、例えば、読み出し、プログラミング、又は消去を実行するために対応するビットラインに対する電圧を制御するように構成することができる。幾つかの実施形態では、プログラミング又は消去動作中、CDL回路230は、データバッファ208からのデータを記憶し、及び/又は、ページバッファ回路220における1つ又は複数のページバッファ222に出力するように構成されている。読み出し動作中、CDL回路230は、ページバッファ回路220における1つ又は複数のページバッファ222からのデータを記憶し、及び/又は、データバッファ208にデータを出力するように構成されている。
【0085】
図2Aにおいて示されているように、メモリデバイス200は、Xデコーダ206及びYデコーダ、データバッファ208、ページバッファ回路220、及びCDL回路230を含む、メモリデバイス200におけるコンポーネントに結合された制御ロジック204を更に含むことができる。制御ロジック204は、例えば、メモリインターフェース202を介して、図1Aのデバイスコントローラ112又はホストコントローラ122等のコントローラから、コマンド、アドレス情報、及び/又はデータを受信するように構成することができる。制御ロジック204は、例えば、メモリセルアレイ210における、例えばブロック/ページの物理アドレス情報を生成するために、コマンド、アドレス情報、及び/又はデータを処理することもできる。制御ロジック204は、回路、例えば、複数のロジック、回路、及び/又はコンポーネントを統合する集積回路を含むことができる。幾つかの実装では、制御ロジック204は、データレジスタ、SRAMバッファ、アドレス生成器、モードロジック、又はステートマシンのうちの少なくとも1つを含む。モードロジックは、読み出し又は書き込み動作が存在するか否かを判断し、当該判断の結果をステートマシンに提供するように構成することができる。
【0086】
書き込み動作中、制御ロジック204におけるデータレジスタは、メモリインターフェース202からの入力データを登録することができ、制御ロジック204におけるアドレス生成器は、入力データをメモリセルアレイ210の指定されたメモリセルに記憶するために、対応する物理アドレスを生成することができる。アドレス生成器は、対応するワードライン及びビットラインを通して指定されたメモリセルを選択するように制御されるXデコーダ206及びYデコーダに接続することができる。SRAMバッファは、電力が供給される限りそのメモリにおけるデータレジスタからの入力データを保持することができる。ステートマシンは、SRAMバッファから書き込み信号を処理し、Xデコーダ206及び/又はYデコーダに書き込み電圧を提供することができる電圧生成器に制御信号を提供することができる。Yデコーダは、指定されたメモリセルに入力データを記憶するために書き込み電圧をビットライン(BL)に出力するように構成されている。
【0087】
読み出し動作中、ステートマシンは、制御信号を電圧生成器及びページバッファ回路220に提供することができる。電圧生成器は、メモリセルを選択するために読み出し電圧をXデコーダ206及びYデコーダに提供することができる。ページバッファ222は、当該ページバッファ222及び選択されたメモリセルに結合されたビットライン215を通して、選択されたメモリセルに記憶されたデータビット(「1」又は「0」)を表す小電力信号(例えば、電流信号)を検知することができる。センスアンプは、小電力信号揺動を認識可能なロジックレベルに増幅することができ、それにより、データビットは、メモリデバイス200の内部又は外部のロジックによって適切に解釈することができる。幾つかの実装では、ページバッファ回路220又はCDL回路230のうちの少なくとも1つは、センスアンプに含まれる。データバッファ208は、増幅された電圧を、センサアンプから受信し、増幅された電力信号を、メモリインターフェース202を通してメモリデバイス200の外部のロジックに出力することができる。
【0088】
対応するビットラインを通して電流を検知することによってメモリセルに記憶されたデータを検知するために、ページバッファは、検知ノードにおいてプリチャージ及び放電するために検知ノード上で検知キャパシタを有することができる。ページバッファのプリチャージフェーズ中、検知ノード上の検知キャパシタは、所定の検知電圧を有するようにプリチャージされる。次に、プリチャージフェーズに後続する放電フェーズ中、検知キャパシタに記憶された電荷は、対応するビットラインを介してメモリセルに流れる検知電流によって放電される。ページバッファにおける1つ又は複数のラッチのビット値ラッチは、検知ノードにおける放電後検知電圧(VSEN)に基づいて更新することができる。
【0089】
放電フェーズに後続する検知フェーズ(又はストローブフェーズ)中、メモリセルがビット「0」を記憶する場合、検知ノードにおける放電後検知電圧(VSEN)は、所定の閾値電圧(VTh)、例えば、ページバッファにおけるラッチに関連付けられたストローブ電圧(VStrobe)よりも大きいものとすることができる。したがって、ページバッファは、1つ又は複数のラッチにおいてラッチされたビット値「1」を検知値「0」に更新するか、又は検知値「0」を1つ又は複数のラッチにストローブするように構成することができる。対照的に、メモリセルがビット「1」を記憶する場合、検知ノードにおける放電後検知電圧(VSEN)は、所定の閾値電圧(VTh)よりも小さいか又はこれに等しいものとすることができる。したがって、ページバッファは、1つ又は複数のラッチにおけるビット値「1」ラッチを維持(又は保持)するように構成することができる。
【0090】
検知ノードにおけるキャパシタンスが安定せずに、例えば閾値電圧(VTh)付近で、劇的に変化する場合、検知結果は誤っている可能性がある。検知ノードにおけるキャパシタンスが小さい場合、プリチャージ及び放電フェーズは、検知のために完全に実行することができない。それゆえ、ページバッファは、完全にかつ安定してプリチャージ及び放電されるような、検知ノード上のキャパシタのための大きくかつ安定したキャパシタンスを有し、それによって、正確な検知を達成することが望ましい。幾つかの実装では、トランジスタ、例えば、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)が、ページバッファにおける検知ノードに結合されたキャパシタ(例えば、MOSキャパシタ)として使用される。しかしながら、大きいキャパシタンスを有するトランジスタは、大きい面積を占有する大きいサイズを有する傾向があり、これにより、ページバッファの総面積が増加する。
【0091】
本開示のための実装は、例えば、ページバッファ内の検知ノードにおける実際のキャパシタを置き換えるために、追加の金属配線を一切使用することなく、既存の金属配線(例えば、データバス(DBUS)金属配線)を使用するページバッファを提供することによって、メモリデバイスにおけるページバッファ回路を管理する技法を提供する。
【0092】
既存の金属配線、例えば、図2A図2Bの240等のDBUS金属配線は、ページバッファ回路及びCDL回路を通過することによって、ページバッファ回路(例えば、図2A図2Bのページバッファ回路220)におけるページバッファ及びキャッシュデータラッチ(CDL)回路(例えば、図2A図2BのCDL回路230)におけるキャッシュの間でデータを転送するように構成されている。幾つかの実施形態では、例えば、図3Aにおいて更に詳細に説明されるように、既存のDBUS金属配線は、例えば、隣接したページバッファ又は隣接したDBUSセクション間に結合された第1の接続トランジスタを使用して、各ページバッファ長によって一連のDBUSセクション(又は部分的DBUS金属線)に切断することができる。
【0093】
通常動作(例えば、読み出し動作)では、例えば、図3Cにおいて更に詳細に説明されるように、第1の接続トランジスタがオフに切り替えられ、各DBUSセクションは、対応するページバッファのための検知ノードとして使用される。検知ノードは、例えば図3Bにおいて更に詳細に説明されるように、追加のキャパシタ及び追加の配線リソースを一切使用することなく、DBUSセクション、及び対応するページバッファにおける1つ又は複数の内部金属線(例えば、IDL金属線等の内部データライン)の間で画定された寄生キャパシタによって形成された検知キャパシタンスを有することができる。
【0094】
データ転送動作では、例えば、図3Dにおいて更に詳細に説明されるように、全ての第1の接続トランジスタがともに接続されるためにオンに切り替えられ、それゆえ、一連のDBUSセクションは、ページバッファ回路におけるページバッファ及びCDL回路におけるキャッシュの間でデータを転送するために統合されたDBUSとしてともに順次的かつ導電的に接続される。各ページバッファは、例えば、図8A図8Bにおいて更に詳細に説明されるように、ページバッファから同じ統合されたDBUSを介してCDL回路における対応するキャッシュにデータを転送するために個別にかつ任意選択で順次的にオンに切り替えることができる、第1の接続トランジスタとは異なる追加のトランジスタを含むことができる。
【0095】
検知ノードにおいて寄生キャパシタを有するページバッファは、例えば、図6B図6Dにおいて更に詳細に説明されるように、ビットライン動作バイアス及び検知ストローブバイアスの間の電圧ギャップを克服するために、電圧ブーストを実装することもできる。幾つかの実施形態では、内部金属線、例えば、IDLは、ページバッファにおけるラッチを接続し、ページバッファを通過し、検知ノードにおける電圧ブーストを達成するために金属線結合効果を介して対応するDBUSセクション(例えば、検知ノードとして使用される)を用いて使用されることができる。
【0096】
ページバッファ領域における各DBUSセクションは、少なくとも2つのサブセクション、例えば、非結合雑音サブセクション及び結合雑音サブセクションを含むことができる。部分的DBUSセクションの非結合雑音サブセクションは、寄生キャパシタを形成するために内部金属線(例えば、IDL)に隣接して配置することができる。部分的DBUSセクションの結合雑音サブセクションは、例えばビットラインに隣接していることに起因して、予想されない金属線間結合雑音を被る可能性がある。幾つかの実施形態では、各DBUSセクションの2つのサブセクションは、第2の接続トランジスタ(又はセクショントランジスタ)を介して接続され、それゆえ、結合雑音サブセクションは、ページバッファの通常動作中に非結合雑音サブセクションから導電的に分離するとともに、データ転送動作中に非結合雑音サブセクションに導電的に接続されるように構成することができる。
【0097】
幾つかの実施形態では、各ページバッファは、第1の接続トランジスタ及び第2の接続トランジスタを含み、ページバッファ回路におけるページバッファは、例えば、図4Aにおいて更に詳細に説明されるように、シーケンス配置においてともに接続されている。幾つかの実施形態では、ページバッファ回路は、例えば、図4Bにおいて更に詳細に説明されるように、ミラー配置においてともに接続される隣接したページバッファの複数のペアを含む。各ペアは、第1及び第2のページバッファを含む。第1及び第2のページバッファの結合雑音サブセクションはともに接続されている。第1及び第2のページバッファのうちの各々のページバッファの非結合雑音サブセクションは、第1の接続トランジスタを通して別のペアにおける別のページバッファの非結合雑音サブセクションに結合される。そのような方法において、ミラー配置における各ペアは、3つのトランジスタ(2つの第2の接続トランジスタ及び1つの第1の接続トランジスタ)を含むことができ、これらは、4つのトランジスタ(2つの第2の接続トランジスタ及び2つの第1の接続トランジスタ)を有するシーケンス配置において2つの隣接したページバッファよりも少ないトランジスタを含むことができる。
例示の集積回路
【0098】
図3Aは、一連のデータバス(DBUS)セクションによって形成されたデータバス306によって接続されるページバッファ回路302及びキャッシュデータラッチ(CDL)回路304を備える例示の集積回路300を示している。ページバッファ回路302は、図2A図2Bのページバッファ回路220とすることができる。CDL回路304は、図2A図2BのCDL回路230とすることができる。データバス306は、図2A図2Bのデータバス240として実装することができる。
【0099】
図3Aにおいて示されているように、ページバッファ回路310は、複数のページバッファPB_0/310-0、PB_1/310-1、...、PB_n/310-n(全体的に複数のページバッファ310及び個別にページバッファ310と称される)を含み、ここで、nは、整数である。ページバッファ310は、或る方向に沿って、例えば、図2Bにおいて示されたようにページバッファの長さに沿って、順次的に配置することができる。各ページバッファ310は、例えば、図5A図5Bにおいて更に詳細に示されるように、ページバッファ310におけるコンポーネント(例えば、トランジスタ)を接続する複数の導電線(例えば、金属線)を含む。例えば、各ページバッファ310-0、310-1、...、又は310-nは、それぞれの内部データライン(IDL)IDL-0/312-0、IDL-1/312-1、...、IDL-n/312-n(全体的に複数のIDL312及び個別にIDL312と称される)を含むことができる。IDL312は、内部データ動作/転送のために、例えば、ラッチ間でデータを転送する及び/又はデータをCDL回路304に出るように転送するために、例えば、図5Aにおいて示されるように、ページバッファ310における複数のラッチを接続するように構成することができる。
【0100】
図3Aにおいて示されているように、各ページバッファ310は、検知ノードSEN_0/314-0、SEN_1/314-1、...、SEN_n/314-n(全体的に複数の検知ノード314及び個別に検知ノード314と称される)を含むことができる。検知ノード314は、ページバッファ310における導電線、例えば、金属線とすることができる。検知ノード314は、データを検知するためにビットライン(例えば、図1B又は図1Cにおいて説明されたビットライン、又は図2A図2Bのビットライン215)に結合することができる。
【0101】
幾つかの実施形態では、図3Aにおいて示されているように、各ページバッファ310における検知ノード314、例えば、検知ノードSEN_0、SEN_1、...、SEN_nは、部分的データバスDBUS_0、DBUS_1、...、DBUS_n(全体的に複数のDBUS314及び個別にDBUS314と称される)として使用することができる。ページバッファ回路302における一連のデータバスセクション314、例えば、データバスDBUS_0、DBUS_1、...、DBUS_n及びCDL回路304におけるDBUS305は、複数の接続トランジスタ316-0、316-1、...、316-n(全体的に複数の接続トランジスタ316及び個別に接続トランジスタ316と称される)を通してともに接続して、データバス306を形成することができる。DBUS305は、CDL回路304における複数のキャッシュに接続された導電線(例えば、金属線)とすることができる。
【0102】
幾つかの実施形態では、接続トランジスタ316は、例えば、図3Aにおいて示されているように、対応するページバッファ310に含まれる。例えば、ページバッファ310-0は、検知ノード314-0、及びページバッファ310-0に後続するページバッファ310-1における隣接した検知ノード314-1の間に結合された接続トランジスタ316-0を含む。幾つかの実施形態では、接続トランジスタ316は、隣接したページバッファ310間に、ただし隣接したページバッファ310の外部に位置決めされる。
【0103】
ページバッファ310における導電線(例えば、タングステンW等の金属材料から作製される)は、絶縁材料(例えば、酸化ケイ素等誘電体材料)によって互いに絶縁させることができる。幾つかの実施形態では、ページバッファ310において、IDL312及び検知ノード(又はDBUSセクション)314は、2つの並列導電線(例えば、金属線)とすることができ、互いに隣接し、かつ絶縁材料によって互いに分離して位置決めすることができる。そのような方法において、図3Bにおいて示されているように、寄生キャパシタ320は、ページバッファ310におけるIDL312(例えば、IDL_i)及び検知ノード(又はDBUSセクション)314(例えば、検知ノードSEN_i又はデータバスDBUS_i)の間に形成することができ、ここで、iは、0、1、...、nである。IDL312及び検知ノード(又はDBUSセクション)314が誘電体材料によって分離された金属線である場合、形成された寄生キャパシタ320は、検知キャパシタンスとして使用することができるキャパシタンスを有する。したがって、検知ノード314に結合された寄生キャパシタ320は、図6A図6Eにおいて更に詳細に論述されるようにデータ検知のために充電又は放電することができる検知キャパシタとして機能することができる。それゆえ、ページバッファ310は、実際の検知キャパシタを一切使用することなく、データ検知のために寄生キャパシタ320を含むことができる。
【0104】
各接続トランジスタ316は、隣接したDBUSセクション314に結合された第1及び第2の端子、及び制御信号CNB_0、CNB_1、...、CNB_n(全体的に複数の制御信号CNB及び個別に制御信号CNBと称される)を受信するように構成されたゲート端子を有する。接続トランジスタ316は、例えば、図7において更に詳細に説明されるように、制御信号CNBに基づいて、オン又はオフに切り替えることができる。
【0105】
図3Cは、図3Aの集積回路300の例示の通常動作モードを示している。通常動作(例えば、読み出し動作)では、接続トランジスタ316がオフに切り替えられ、各DBUSセクションは、対応するページバッファ310のための検知ノード314として使用される。検知ノード314は、対応するページバッファ310におけるDBUSセクション314及びIDL312の間に画定された寄生キャパシタ320によって形成された検知キャパシタンスを有することができる。通常動作は、図6A図6Eにおいて更に詳細に説明され得る。
【0106】
図3Dは、図3Aの集積回路の例示のデータ転送モードを示している。データ転送動作では、接続トランジスタ316がオンに切り替えられ、それゆえ、一連のDBUSセクション314及び305は、ページバッファ回路302におけるページバッファ310及びCDL回路304におけるキャッシュの間でデータを転送するために統合されたDBUS306としてともに順次的かつ導電的に接続される。各ページバッファ310は、例えば、図8A図8Bにおいて更に詳細に説明されるように、ページバッファ310から同じ統合されたDBUS306を介してCDL回路304における対応するキャッシュにデータを転送するために個別にかつ任意選択で順次的にオンに切り替えることができる、接続トランジスタ316とは異なる追加のトランジスタを含むことができる。
【0107】
ページバッファ(例えば、ページバッファ310)におけるDBUSセクション全体(例えば、DBUSセクション314)が、検知キャパシタンスを有する寄生キャパシタを形成するのに使用することができる。しかしながら、ページバッファの幾つかの領域(例えば、部分的DBUSセクションがビットラインに隣接して位置決めされる場所)では、結合雑音が(例えば、ビットライン及び部分的DBUSセクションの間で)発生し得る。
【0108】
幾つかの実施形態では、図4A図4Bにおいて示されているように、ページバッファ410(例えば、ページバッファPB_0)は、非結合雑音領域410a及び結合雑音領域410bを含む少なくとも2つの領域を含むものとして特徴付けることができる。対応するDBUSセクション420は、少なくとも2つのサブセクション、例えば、非結合雑音領域410aにおける非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音領域410bにおける結合雑音DBUSサブセクション420bに分離することができる。
【0109】
非結合雑音領域410aでは、非結合雑音DBUSサブセクション420aは、ページバッファ410のための検知ノード(例えば、検知ノードSEN_0)として使用することができる。非結合雑音DBUSサブセクション420aは、内部金属線(例えば、図3A図3Dの内部データライン312等の内部データラインIDL_0)に隣接して位置決めして、対応する寄生キャパシタ(例えば、図3Bの寄生キャパシタ320)を形成することができる。結合雑音領域410bでは、結合雑音DBUSサブセクション420bは、別の内部金属線(例えば、列ビットラインBL_0)に隣接して位置決めされ得、これは、結合雑音を引き起こし得る。それゆえ、結合雑音DBUSサブセクション420bは、寄生キャパシタを形成するために適しておらず、データ転送のためのデータバスの一部(例えば、データバスDBUS_0)としてのみ使用することができる。
【0110】
幾つかの実施形態では、図4A図4Bにおいて示されているように、ページバッファ410(例えば、ページバッファPB_0)は、非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音DBUSサブセクション420bの間に結合された第2の接続トランジスタ(又はセクショントランジスタ)414を含むことができる。第2の接続トランジスタ414は、非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音DBUSサブセクション420bに別個に結合された第1及び第2の端子、及び第2の接続トランジスタ414をオン又はオフに切り替えるために制御信号(例えば、制御信号CNB_0_b)を受信するためのゲート端子を有する。通常動作中(例えば、図3Cにおいて示されているように)、第2の接続トランジスタ414は、非結合雑音DBUSサブセクション420aがデータ検知のための寄生キャパシタを形成するための検知ノードとして使用され、一方で結合雑音DBUSサブセクション420bが使用されないように、オフに切り替えられる。データ転送動作中(例えば、図3Dにおいて示されたように)、第2の接続トランジスタ414は、非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音DBUSサブセクション420bがデータ転送のための統合されたDBUSセクション420を形成するために導電的に接続されるように、オンに切り替えられる。
【0111】
図4Aは、シーケンスページバッファ配置を有する例示のページバッファ回路400を示している。ページバッファ回路400は、図2A図2Bのページバッファ回路220として実装することもできるし、又は、図3A図3Dのページバッファ回路302とすることもできる。ページバッファ回路400は、複数のページバッファ410、例えば、ページバッファPB_0、PB_1、PB_2、PB_3を含むことができる。ページバッファ410は、図2Bのページバッファ222又は図3A図3Dのページバッファ310とすることができる。ページバッファ410は、ページバッファ回路400において順次的に配置されている。
【0112】
各ページバッファ410、例えば、ページバッファPB_0、PB_1、PB_2、PB_3は、例えば第1の接続トランジスタ412及び第2の接続トランジスタ414を含む、同じ構成を有することができる。第2の接続トランジスタ414は、ページバッファ410における非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音DBUSサブセクション420bの間に結合されたイントラコネクタとすることができる。対照的に、第1の接続トランジスタ412は、2つのページバッファ410の間、例えば、先行するページバッファの結合雑音DBUSサブセクション420b及び現在のページバッファにおける非結合雑音DBUSサブセクション420aの間に結合されたインターコネクタとすることができる。第1の接続トランジスタ412は、図3A図3C図3Dの接続トランジスタ316とすることができ、第1の接続トランジスタ412をオン又はオフに切り替えるための制御信号(例えば、制御信号CNB_0_a)を受信するように構成することができる。
【0113】
通常動作中(例えば、図3Cにおいて示されたように)、各ページバッファ410における第1の接続トランジスタ412及び第2の接続トランジスタ414の両方が、各ページバッファ410における非結合雑音DBUSサブセクション420aがデータ検知のための寄生キャパシタを形成するための検知ノードとして使用されるように、オフに切り替えられる。データ転送動作中(例えば、図3Dにおいて示されたように)、各ページバッファ410における第1の接続トランジスタ412及び第2の接続トランジスタ414の両方が、非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音DBUSサブセクション420bが統合されたDBUSセクション420を形成するために導電的に接続され、かつ全ての統合されたDBUSセクション420がデータ転送のための統合されたDBUS(例えば、図2A図2Bのデータバス240又は図3DのDBUS306)を形成するためにともに導電的に接続するように、オンに切り替えられる。
【0114】
図4Bは、ミラーページバッファ配置を有する別の例示のページバッファ回路450を示している。各ページバッファ410が同じ構成を有しかつ順次的に配置される図4Aのページバッファ回路400とは異なり、ページバッファ回路450は、ミラーページバッファ配置において配置される第1のページバッファ460及び第2のページバッファ470の複数のペア(例えば、ページバッファPB_0及びPB_1の第1のペア、及びページバッファPB_2及びPB_3の第2のペア)を含む。
【0115】
第1のページバッファ460及び第2のページバッファ470の各々は、図4Aのページバッファ410と同様とすることができ、第1のページバッファ460又は第2のページバッファ470における非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音DBUSサブセクション420bの間に結合された第2の接続トランジスタ414を含むことができる。しかしながら、図4Aのページバッファ回路400とは異なり、ページバッファ回路450では、同じペアにおける隣接したページバッファ(例えば,ページバッファPB_0及びPB_1、又はページバッファPB_2及びPB_3)の結合雑音DBUSサブセクション420bは、ともに導電的に接続されるか、又は単一の連続導電線(例えば、データバスdbus_01又はdbus_23)である。第2のページバッファ470(例えば、ページバッファPB_1)における非結合雑音DBUSサブセクション420a(例えば、検知ノードSEN_1)は、第1の接続トランジスタ452によって後続のペア(例えば、ページバッファPB_2及びPB_3)における後続のページバッファ(例えば、ページバッファPB_2)の非結合雑音DBUSサブセクション(例えば、検知ノードSEN_2)に結合される。あるいは、第2のページバッファ470(例えば、ページバッファPB_2)における非結合雑音DBUSサブセクション420a(例えば、検知ノードSEN_2)は、第1の接続トランジスタ452によって先行するペアにおける先行するページバッファ(例えば、ページバッファPB_1)の非結合雑音DBUSサブセクション(例えば、検知ノードSEN_1)に結合される。すなわち、第1及び第2のページバッファの隣接したペアは、対応する第1の接続トランジスタ452を使用してともに結合される。
【0116】
対応する第1の接続トランジスタ452は、或るペアにおける第1のページバッファ460(例えば、ページバッファPB_2)の先頭に、又は或るペアにおける第2のページバッファ470(例えば、ページバッファPB_1)の末尾に、又は隣接したペアの間(例えば、ページバッファPB_0及びPB_1の第1のペア及びページバッファPB_2及びPB_3の第2のペアの間)に位置決めすることができる。第1の接続トランジスタ452は、図3A図3C図3Dの接続トランジスタ316又は図4Aの第1の接続トランジスタ412と同様とすることができ、第1の接続トランジスタ452をオン又はオフに切り替えるための制御信号(例えば、制御信号CNB_1~2)を受信するように構成することができる。そのような方法において、ページバッファ回路450におけるミラー配置の各ペアは、3つのトランジスタ(2つの第2の接続トランジスタ414及び1つの第1の接続トランジスタ452)を含むことができる。対照的に、図4Aのページバッファ回路400におけるシーケンス配置の2つの隣接したページバッファは、4つのトランジスタ(2つの第2の接続トランジスタ414及び2つの第1の接続トランジスタ412)を有する。それゆえ、ページバッファ回路450は、ページバッファ回路400よりも少ないトランジスタを使用することができる。
【0117】
ページバッファ回路450は、ページバッファ回路400と同様に動作することができる。
通常動作中(例えば、図3Cにおいて示されたように)、ページバッファ回路450における全ての第1の接続トランジスタ452及び第2の接続トランジスタ414が、各ページバッファにおける非結合雑音DBUSサブセクション420aがデータ検知のための寄生キャパシタを形成するための検知ノードとして使用されるように、オフに切り替えられる。データ転送動作中(例えば、図3Dにおいて示されたように)、ページバッファ回路450における全ての第1の接続トランジスタ452及び第2の接続トランジスタ414が、非結合雑音DBUSサブセクション420a及び結合雑音DBUSサブセクション420bが統合されたDBUSセクション420を形成するために導電的に接続され、かつ全ての統合されたDBUSセクション420がデータ転送のための統合されたDBUS(例えば、図2A図2Bのデータバス240又は図3Dのデータバス306)を形成するためにともに導電的に接続するように、オンに切り替えられる。
例示のページバッファ
【0118】
図5Aは、ページバッファ回路における例示のページバッファ500を示す回路図である。ページバッファ回路は、図2A図2Bのページバッファ回路220、図3A図3Dのページバッファ回路302、図4Aのページバッファ回路400、又は図4Bのページバッファ回路450とすることができる。ページバッファ500は、図2Bのページバッファ222、図3A図3Dのページバッファ310、図4Aのページバッファ410、又は図4Bの第1のページバッファ460又は第2のページバッファ470とすることができる。ページバッファ500は、寄生キャパシタ(例えば、図3Bの寄生キャパシタ320)を有するように構成することができ、データ検知のための電圧ブーストを実装することができる。
【0119】
ページバッファ500は、例えば、図3A図3C図3D図4A又は図4Bにおいて説明されたように、ページバッファ回路における隣接したページバッファに接続するように構成されている接続トランジスタ502を含むことができる。接続トランジスタ502は、ページバッファ500及び隣接したページバッファにおける2つのDBUSセクション(例えば、図3A図3C又は図3DのDBUSセクション314、図4Aの第1の接続トランジスタ412又は図4Bの第1の接続トランジスタ452)の間に結合することができる。接続トランジスタ502は、ゲート端子において、通常動作モード中に(例えば、図3Cにおいて示されたように)接続トランジスタ502をオフに切り替えるか、又はデータ転送モード中に(例えば、図3Dにおいて示されたように)接続トランジスタ502をオンに切り替えるための制御信号CNBを受信するように構成されている。
【0120】
幾つかの実施形態では、検知回路520は、検知ラッチ522、第1のトランジスタ524、及び第2のトランジスタ526を含む。検知ラッチ522及び記憶ラッチ532は、例えば、図5Bにおいて更に詳細に説明されるように、同じ構成を有することができる。検知ラッチ522は、ラッチトランジスタ504を通してIDL533に結合されている導電線(STL)523に結合されている。第1のトランジスタ524及び第2のトランジスタ526は、導電線(STL)523及び低側供給電圧VSSの間に直列に結合されている。第1のトランジスタ524は、第1のトランジスタ524をオン又はオフに切り替えるためのストローブ信号STBを受信するように構成されている。第2のトランジスタ526のゲート端子は、検知ノード(SEN)525とみなすことができる導電線によってビットライン制御回路540に結合されている。検知ノード525は、接続トランジスタ502にも結合されている。上記で記載されたように、検知ノード525は、ページバッファ500におけるDBUSセクションとして使用することができる。検知ノード525は、データ検知のための検知キャパシタとして使用することができる寄生キャパシタ527(例えば、図3Bの寄生キャパシタ320)を形成するために、IDL533に隣接して、かつ、絶縁材料(例えば、誘電体材料)によってIDL533から隔離して位置決めすることができる。
【0121】
幾つかの実施形態では、検知回路520は、検知ラッチ522、第1のトランジスタ524、及び第2のトランジスタ526を含む。検知ラッチ522及び記憶ラッチ532は、例えば、図5Bにおいて更に詳細に説明されるように、同じ構成を有することができる。検知ラッチ522は、ラッチトランジスタ504を通してIDL533に結合されている導電線STL523に結合されている。第1のトランジスタ524及び第2のトランジスタ526は、導電線STL523及び低供給電圧VSSの間に直列に結合されている。第1のトランジスタ524は、第1のトランジスタ524をオン又はオフに切り替えるためのストローブ信号STBを受信するように構成されている。第2のトランジスタ526のゲート端子は、検知ノードSEN525とみなすことができる導電線525によってビットライン制御回路540に結合されている。検知ノード525は、接続トランジスタ502にも結合されている。上記で記載されたように、検知ノード525は、ページバッファ500におけるDBUSセクションとして使用することができる。検知ノード525は、データ検知のための検知キャパシタとして使用することができる寄生キャパシタ527(例えば、図3Bの寄生キャパシタ320)を形成するために、IDL533に隣接して、かつ、絶縁材料(例えば、誘電体材料)によってIDL533から隔離して位置決めすることができる。
【0122】
図5Aにおいて示されているように、プリチャージ回路510は、検知ノード525に結合されている。ビットライン制御回路540は、ビットライン(例えば、図2A図2Bのビットライン215)に結合された第1の制御ノード、及び検知ノード525に結合された第2の制御ノードを有するように構成されている。以下の図6A及び図7において更に詳細に論述されるように、プリチャージ回路510は、プリチャージフェーズ中に検知ノード525をプリチャージするように構成されている。ビットライン制御回路540は、プリチャージフェーズ中にビットラインをプリチャージするとともに、プリチャージフェーズ後の展開(又は放電)フェーズ中に検知ノード525を放電するように構成することができる。ビットライン制御回路540は、セル電流を制御するためにトランジスタ542をオン又はオフに切り替えるための制御信号BLC3を受信するように構成された少なくとも1つのトランジスタ542を含むことができる。
【0123】
プリチャージ510は、供給電圧VPW及び検知ノード525の間に直列に結合された2つのトランジスタ512及び514(例えば、PMOSトランジスタ)を含むことができる。トランジスタ512は、供給電圧VPWを受信するための第1の端子、プリチャージ制御信号PSTLを受信するためのゲート端子を有する。トランジスタ514は、プリチャージイネーブル信号PSNLを受信するためのゲート端子、トランジスタ512の第2の端子に結合された第1の端子、及び検知ノード525に結合された第2の端子を有する。検知ラッチ522は、例えば、図8A図8Bにおいて更に詳細に論述されるように、トランジスタ514を、記憶ラッチ回路530からデータを個別に又は順次的に転送するためのスイッチとして使用することができるように、導電線(STL)523によってトランジスタ514の第1の端子に結合することができる。
【0124】
幾つかの実施形態では、ページバッファ500は、ブーストトランジスタ528、例えば、NMOSトランジスタ等のnチャネルトランジスタを含むことができるブースト回路を含む。ブーストトランジスタ528は、IDL533に結合された第1の端子、制御信号PIDLを受信するためのゲート端子、及びブースト信号PCLKに結合された第2の端子を有する。図6B図6D及び図7において更に詳細に論述されるように、IDL533の電圧レベルは、ブースト信号PCLKの電圧レベルに基づいて制御することができる。
【0125】
図5Bは、ページバッファ(例えば、図5Aのページバッファ500)における例示のラッチ550を示す回路図を示している。ラッチ550は、図5Aの検知ラッチ522又は記憶ラッチ532とすることができる。ラッチ550は、3状態ラッチ又はファイティングラッチとすることができる。
【0126】
幾つかの実施形態では、図5Bにおいて示されているように、ラッチ550は、3状態ラッチであり、互いに対称的な第1の側550a及び第2の側550bを含むことができる。第1の側550a及び第2の側550bは、一端において高側供給電圧VDDIL、及び他端において低側供給電圧VSSを受信するように構成されている。第1の側550aは、第1の反転p型トランジスタ552a、第2の反転p型トランジスタ554a、第1のn型トランジスタ556a、及び第2のn型トランジスタ558aを含むことができる。第2の側550bは、第1の反転p型トランジスタ552b、第2の反転p型トランジスタ554b、第1のn型トランジスタ556b、及び第2のn型トランジスタ558bを含むことができる。
【0127】
第1の側550aについて、第1の反転p型トランジスタ552aは、高側供給電圧VDDILを受信するための第1の端子、第2の反転p型トランジスタ554aに結合された第2の端子、及び制御信号POSnを受信するためのゲート端子を含む。第2の反転p型トランジスタ554aは、第1の反転p型トランジスタ552aの第2の端子に結合された第1の端子、第1のn型トランジスタ556aに、及び第2の側550bにおける第1のn型トランジスタ556bのゲート端子にも結合された第2の端子、及び第1のn型トランジスタ556a及び第2のn型トランジスタ558aのゲート端子に結合されたゲート端子を含む。第1のn型トランジスタ556aは、第2の反転p型トランジスタ554aの第2の端子に結合された第1の端子、低側供給電圧VSSに結合された第2の端子、及び第2の反転p型トランジスタ554aのゲート端子に、及び第2の側550bにおける第2の反転p型トランジスタ554b、第1のn型トランジスタ556b間のノードにも結合されたゲート端子を含む。第2のn型トランジスタ558aは、第1のn型トランジスタ556aのゲート端子に結合された第1の端子、データバスライン(例えば、IDL)に出るように結合された第2の端子、及び制御信号PLnを受信するためのゲート端子を含む。
【0128】
第2の側550bは、第1の側550aと対称的な構成を有する。第1の反転p型トランジスタ552bは、高側供給電圧VDDILを受信するための第1の端子、第2の反転p型トランジスタ554bに結合された第2の端子、及びストローブ信号STBnを受信するためのゲート端子を含む。第2の反転p型トランジスタ554bは、第1の反転p型トランジスタ552bの第2の端子に結合された第1の端子、第1のn型トランジスタ556bに、及び第1の側550aにおける第1のn型トランジスタ556aのゲート端子にも結合された第2の端子、及び第1のn型トランジスタ556b及び第2のn型トランジスタ558bのゲート端子に結合されたゲート端子を含む。第1のn型トランジスタ556bは、第2の反転p型トランジスタ554bの第2の端子に結合された第1の端子、低側供給電圧VSSに結合された第2の端子、及び第2の反転p型トランジスタ554bのゲート端子に、及び第1の側550aにおける第2の反転p型トランジスタ554a、第1のn型トランジスタ556a間のノードにも結合されたゲート端子を含む。第2のn型トランジスタ558bは、第1のn型トランジスタ556bのゲート端子に結合された第1の端子、データバスライン(例えば、IDL)に出るように結合された第2の端子、及び制御信号PLBnを受信するためのゲート端子を含む。
【0129】
第2の側550bにおける第2の反転p型トランジスタ554b、第1のn型トランジスタ556b、第2のn型トランジスタ558bの間に結合されたLnBノード551bにおける電圧に対応する値は、第1の側550aにおける第2の反転p型トランジスタ554a、第1のn型トランジスタ556a、第2のn型トランジスタ558aの間に結合されたLnノード551aにおける電圧に対応する値と反対である。ラッチ550は、LnBノード551bにおける値及び/又はLnノード551aにおける値を更新することによってデータを記憶するように構成することができる。
例示の動作
【0130】
図6A図6Eは、通常動作(例えば、読み出し動作)の異なる動作フェーズにおける図5Aのページバッファ500の例示の回路図を示している。図7は、プリチャージフェーズ702、昇圧フェーズ704、展開フェーズ706、降圧フェーズ708、及びデータストローブフェーズ710を含む、図6A図6Eの動作フェーズ中のページバッファ500の異なるノードにおける電圧変化を示すタイミング図700を示している。
【0131】
上記で記載されたように、接続トランジスタ502は、寄生キャパシタ527が通常動作のために検知ノード525及びIDL533の間に形成されるように、通常動作中に制御信号CNBによってオフに切り替えることができる。ラッチトランジスタ504も、検知回路520及び記憶ラッチ回路530の間でデータ転送が存在しないように通常動作中に制御信号EQによってオフに切り替えることができる。
【0132】
プリチャージフェーズ中、図6Aの回路図600及び図7のプリチャージフェーズ702が示すように、トランジスタ512及び514は、対応するプリチャージ制御信号PSTL及びプリチャージイネーブル信号PSNLを(例えば、高電圧レベルにおいて)受信することによってオンに切り替えられる。したがって、プリチャージ回路510は、検知ノード525を低側電圧レベルから高側電圧レベルにプリチャージするためにオンに切り替えられる。検知ノード525は、電流経路602に沿ってトランジスタ512及び514を介して供給電圧VPWによってプリチャージすることができる。
【0133】
プリチャージフェーズ中、トランジスタ542は、ビットラインが検知ノード525に導電的に切断されるように対応する制御信号BLC3によってオフに切り替えられ、ビットライン制御回路540によって独立してプリチャージすることができる。プリチャージフェーズ中、ブーストトランジスタ528は、対応する制御信号PIDL(例えば、高電圧レベルにおける)によってオンに切り替えられ、低側供給電圧VSSにおいてブースト信号PCLKを受信し、それにより、電流経路604は、図7において示されているように、IDL533を低側供給電圧VSSにさせるためにIDL533からブーストトランジスタ528の第2の端子に流れる。それゆえ、寄生キャパシタ527は、高電圧レベルにおける検知ノード525及び低側供給電圧VSSにおけるIDL533の間で検知キャパシタンス又は検知電圧を有するようにプリチャージされる。
【0134】
ビットライン動作バイアス及び検知(又はストローブ)バイアスの間の電圧ギャップを克服するために、昇圧フェーズ704及び降圧フェーズ708は、それぞれ、展開フェーズ706の前及び後に実行される。
【0135】
昇圧フェーズ中、図6Bの回路図610及び図7の昇圧フェーズ704が示すように、ブーストトランジスタ528は、増加したブーストレベルを有するブースト信号PCLKを受信し、これにより、電流経路612に沿って高電圧レベルにIDL533が充電される。検知ノード525及びIDL533の間の検知電圧がそのままであるので、検知ノード525の電圧レベルは、図7において示されているように、低側供給電圧VSSから高電圧レベルを有する検知電圧へのIDL533の電圧上昇によって昇圧することができる。昇圧フェーズ中、トランジスタ512、トランジスタ514、トランジスタ542、第1のトランジスタ524は、対応する信号によってオフに切り替えられることに留意されたい。
【0136】
展開フェーズ(又は放電フェーズ)中、図6Cの回路図620及び図7の展開フェーズ706が示すように、プリチャージ510がオフに切り替えられ、検知ノード525は、もはやプリチャージ回路510によって充電されない。その代わりに、トランジスタ542は、そのゲート端子において制御信号BLC3(例えば、高電圧レベル)を受信することによってオンに切り替えられ、検知ノード525は、ビットラインに導電的に接続される。したがって、検知ノード525における検知電圧は、電流経路622に沿ってトランジスタ542(又はビットライン制御回路540)を介してビットラインに検知電流(又はセル電流)を提供することによって放電することができる。ビットラインに結合されたメモリセルが高閾値電圧、例えば、図7における曲線720によって示されているような高vtケースを有する場合、電流経路は形成されず、検知電圧は変化しないままであり、これは、メモリセルに記憶されたビットに対応することができる。ビットラインに結合されたメモリセルが低閾値電圧、例えば、図7における曲線722によって示されているような低vtケースを有する場合、電流経路622が形成され、検知電圧は、メモリセルに記憶されたビットに対応する低電圧レベルに放電される。展開フェーズ中、図6C及び図7において示されているように、ブースト信号PCLKは、検知ノード525における電圧レベルもブーストレベルにおいて変化するように、ブーストレベルにおいて保持される。
【0137】
メモリセルに記憶されたビットを正確に検知するために、検知ノード525における電圧レベルは、降圧される必要がない。降圧フェーズ中、例えば、図6Dの回路図630及び図7の降圧フェーズ708において示されているように、トランジスタ542は、検知ノード525がビットラインから分離され、もはや放電されないようにオフに切り替えられる。同様に、プリチャージ510も、検知ノード525がプリチャージ回路510によって充電されないように、オフに切り替えられる。その代わりに、ブースト信号PCLKは、電流経路632がIDL533からブーストトランジスタ528の第2の端子に形成され、IDL533における電圧レベルが低下するように、昇圧フェーズの前に電圧レベルと同じ低側供給電圧VSSに減少する。検知ノード525及びIDL533の間の検知電圧がそのままであるので、検知ノード525の電圧レベルは、図7において示されているように、IDL533の電圧低下によって降圧することができる。
【0138】
データストローブフェーズ中、例えば、図6Eの回路図640及び図7のデータストローブフェーズ710において示されているように、第1のトランジスタ524は、ストローブ信号STBによってオンに切り替えられ、電流経路642が検知ラッチ522から第2のトランジスタ526の第2の端子における低側供給電圧VSSに形成され、それにより、メモリセルに記憶されたビットに対応する検知ノード525の電圧レベルを検知ラッチ522にストローブすることができる。
【0139】
例えば、検知ラッチ522における第2のn型トランジスタ558aは、導電線(STL)523に結合され、検知ラッチ522におけるLnノード551aは、ビット「0」に対応する高電圧レベルを有することができる。メモリセル(例えば、SLC)が高閾値電圧に対応するビット「0」を記憶する場合、検知ノード525の電圧レベルは、展開フェーズ及び降圧フェーズの後に高電圧レベルにあるままである。したがって、検知ラッチ522のLnノード551aにおける電圧レベルは、ビット「0」に対応する高電圧レベルにあるままである。メモリセル(例えば、SLC)が低閾値電圧に対応するビット「1」を記憶する場合、検知ノード525の電圧レベルは、展開フェーズ及び降圧フェーズの後に低電圧レベルになる。したがって、検知ラッチ522のLnノード551aにおける電圧レベルは、ビット「1」に対応する低電圧レベルになることができる。
【0140】
データストローブフェーズ中、プリチャージ回路510及びビットライン制御回路540は両方ともオフに切り替えられる。IDL533は、電流経路644を通して低側供給電圧VSSにおいて維持される。検知ノード525の電圧レベルが検知ラッチ522にストローブされると、第1のトランジスタ524は、ストローブ信号STBによってオフに切り替えることができ、ブーストトランジスタ528も、制御信号PIDLによってオフに切り替えることができる。
【0141】
データストローブフェーズの後、ラッチトランジスタ504は、検知ラッチ522において記憶されたデータを、IDL533を通して記憶ラッチ回路530における対応する記憶ラッチ532に転送することができるように、制御信号EQによってオンに切り替えることができる。さらに、図8A図8Bにおいて更に詳細に説明されるように、記憶ラッチ回路530においてラッチされたデータは、ページバッファ500におけるラッチトランジスタ504、トランジスタ514、及び接続トランジスタ502をオンに切り替えることによってキャッシュデータラッチ(CDL)回路に出るように転送することができる。
【0142】
図8Aは、ページバッファ回路802及びキャッシュデータラッチ(CDL)回路804の間の例示のデータ転送800を示している。図8Bは、図8Aのデータ転送中のページバッファ回路802の異なるノードにおける電圧変化を示すタイミング図を示している。ページバッファ回路802は、図2A図2Bのページバッファ回路220、図3A図3Dのページバッファ回路302、図4Aのページバッファ回路400、又は図4Bのページバッファ回路450とすることができる。CDL回路804は、図2A図2BのCDL回路230、又は図3A図3C図3DのCDL回路304とすることができる。ページバッファ回路802は、複数のページバッファ810、例えば、ページバッファPB_0、PB_1、...、PB_nを含む。各ページバッファ810は、図2Bのページバッファ222、図3A図3Dのページバッファ310、図4Aのページバッファ410、図4Bの第1のページバッファ460又は第2のページバッファ470、又は図5A図5B及び図6A図6Eのページバッファ500とすることができる。各ページバッファ810は、同じ構成を有することができる。一例として、ページバッファPB_0の構造は、図8Aにおいてラベル付けされている。
【0143】
図3Dと同様に、データ転送動作において、図8Bにおいて示されているように、全ての接続トランジスタ816(例えば、図3Dの接続トランジスタ316又は図5Aの接続トランジスタ502)が、一連のDBUSセクション、例えば、データバスDBUS_0、DBUS_1、...、DBUS_nが統合されたDBUS(例えば、図3DのDBUS306)を形成するためにともに導電的に接続されるように、対応する制御信号CNB[n:0]によってオンに切り替えられる。各ページバッファ810において、ラッチトランジスタ812(例えば、図5Aのラッチトランジスタ504)は、データ転送動作中に対応する制御信号EQによってオンに切り替えられる。ページバッファ810のラッチにおけるデータが統合されたDBUSを通してCDL回路804における対応するキャッシュに転送されることを確実にするために、各ページバッファ810における第2のトランジスタ814(例えば、図5Aのトランジスタ514)は、対応するプリチャージイネーブル信号PSNL、例えば、図8Bにおいて示されているような、プリチャージイネーブル信号PSNL_0、PSNL_1、...、PSNL_nによって順次的にオンに切り替えられる。したがって、ページバッファPB_0のためのデータパス801-0、ページバッファPB_1のためのデータパス801-1、...、ページバッファPB_nのためのデータパス801-n(全体的に複数のデータパス801及び個別にデータパス801と称される)が形成し、各ページバッファ810のラッチにおけるデータは、CDL回路804における対応するキャッシュに転送することができる。幾つかの例では、ページバッファ回路802における特定のページバッファにおいてラッチされたデータは、当該特定のページバッファにおける第2のトランジスタ814をオンに切り替え、一方、ページバッファ回路802における他の全てのページバッファにおける第2のトランジスタ814をオフに切り替えることによってデータパス801に沿って統合されたDBUSを通してCDL回路804に転送することができる。
例示のプロセス
【0144】
図9は、本開示の1つ又は複数の実装に係る、メモリデバイスにおけるページバッファ回路を管理するプロセス900の一例を示している。ページバッファ回路は、データ転送動作中にともに導電的に接続することができる複数のデータバス(DBUS)セクションを使用してキャッシュデータラッチ(CDL)回路に結合することができ、通常動作中に互いに分離することができる。プロセス900は、メモリデバイスによって実行することができる。
【0145】
メモリデバイスは、図1Aのメモリデバイス116又は図2Aのメモリデバイス200とすることができる。メモリデバイスは、複数のメモリセル(例えば、図1Bのメモリセル141又は図1Cのメモリセル157)を有するメモリセルアレイ(例えば、図2Aのメモリセルアレイ210)を含むことができる。ページバッファ回路は、図2A図2Bのページバッファ回路220、図3A図3Dのページバッファ回路302、図4Aのページバッファ回路400、又は図4Bのページバッファ回路450、又は図8Aのページバッファ回路802とすることができる。CDL回路は、図2A図2BのCDL回路230、又は図3A図3C図3DのCDL回路304、又は図8AのCDL回路804とすることができる。CDL回路は、複数のキャッシュを含むことができる。
【0146】
ページバッファ回路は、複数のページバッファを含むことができる。各ページバッファは、図2Bのページバッファ222、図3A図3Dのページバッファ310、図4Aのページバッファ410、図4Bの第1のページバッファ460又は第2のページバッファ470、図5A図5B及び図6A図6Eのページバッファ500、又は図8Aのページバッファ810とすることができる。複数のDBUSセクションの各々は、図3A図3DのDBUSセクション314又は図4A図4BのDBUSセクション420とすることができる。
【0147】
幾つかの実施形態では、メモリデバイスは、メモリセルアレイ及びページバッファ回路の間に結合された複数のビットライン(例えば、図2A図2Bのビットライン215)を更に含む。複数のページバッファの各ページバッファは、複数のビットラインのそれぞれのビットラインを通してメモリセルアレイにおける対応するメモリセルに導電的に結合することができる。
【0148】
段階902において、複数のデータバス(DBUS)セクションは、各データバスセクションが、例えば図3Cにおいて示されたようにデータ検知のための、それぞれのページバッファにおける少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するように、互いに導電的に分離される。
【0149】
幾つかの実施形態では、メモリデバイスは、例えば、図1Aのデバイスコントローラ112又はホストコントローラ122等のコントローラから読み出しコマンドを受信することに応答して、読み出し動作を実行することができる。読み出しコマンドは、ページバッファ回路からのメモリセルアレイからデータを読み出すためのものとすることができる。メモリデバイスは、読み出しコマンドを受信することに応答して複数のDBUSセクションを分離させることができる。
【0150】
幾つかの実施形態では、ページバッファ回路における各ページバッファは、ページバッファにおける内部データライン(IDL)(例えば、図3A図3DのIDL312、図4A図4BのIDL、図5AのIDL533)に各々が導電的に結合された複数のラッチ(例えば、図5Aの記憶ラッチ532又は図5Bのラッチ550)を含む。ページバッファにおけるIDLは、ページバッファのための対応するDBUSセクションと寄生キャパシタ(例えば、図3Bの寄生キャパシタ320)を形成するように構成されている。IDLは、対応するDBUSセクションに隣接するとともにこれに並列に位置決めし、絶縁材料によって導電的に分離することができる。複数のページバッファ及び複数のDBUSセクションにおける内部導電線は、メモリセルアレイに隣接した層において形成することができる。
【0151】
幾つかの実施形態では、ページバッファ回路におけるページバッファのために、プロセス900は:(例えば、図6A及び図7において示されたように)対応するデータバスセクション及び前記ページバッファにおける対応する内部導電線によって形成された対応する寄生キャパシタをプリチャージすること、(例えば、図6C及び図7において示されたように)対応するビットラインを通して前記対応するデータバスセクションをメモリセルに導電的に接続することによって前記対応するデータバスセクションにおける検知電圧を放電すること、及び(例えば、図6E及び図7において示されたように)前記メモリセルにおけるデータに対応する検知結果を、前記ページバッファのラッチにストローブすることを更に含む。
【0152】
幾つかの実施形態では、プロセス900は、(例えば、図6B及び図7において示されたように)対応する寄生キャパシタをプリチャージした後であって対応するデータバスセクションにおいて検知電圧を放電する前に、対応する内部導電線における電圧レベルを上昇させることによって対応するデータバスセクションにおける電圧レベルを昇圧させること、及び(例えば、図6D及び図7において示されたように)対応するデータバスセクションにおける検知電圧を放電させた後であって検知結果をストローブする前に、対応する内部導電線における電圧レベルを低下させることによって対応するデータバスセクションにおける放電後検知電圧を降圧させることを更に含む。
【0153】
幾つかの実施形態では、ページバッファ回路における各ページバッファは、ブーストトランジスタ(例えば、図5Aのブーストトランジスタ528)であって、IDLに結合された第1の端子、ブースト信号(例えば、ブースト信号PCLK)を受信するように構成された第2の端子、及びブーストトランジスタをオン又はオフに切り替えるために制御信号(例えば、制御信号PIDL)を受信するように構成されたゲート端子を含む、ブーストトランジスタを含む。ブーストトランジスタは、(例えば、図6B図6D及び図7において示されたように)IDLの電圧レベルがブースト信号の電圧レベルに基づいて制御されるように、オンに切り替えられるように構成することができる。
【0154】
段階904において、複数のデータバスセクションは、ページバッファ回路における1つ又は複数のページバッファからCDL回路における1つ又は複数の対応するキャッシュにデータを転送するためのデータバスを形成するためにともに導電的に接続されている。データバスは、図2A図2Bのデータバス240、又は図3Dのデータバス306とすることができる。
【0155】
幾つかの実施形態では、メモリデバイスは、例えば、ページバッファ回路における1つ又は複数のページバッファからCDL回路における1つ又は複数の対応するキャッシュにデータを転送するためのデータ転送コマンドを受信することに応答してデータ転送動作を実行する。メモリデバイスは、データ転送コマンドを受信することに応答してデータバスを形成するように複数のデータバスセクションを導電的に接続することができる。
【0156】
幾つかの実施形態では、メモリデバイスは、複数のDBUSセクションにおける隣接したDBUSセクション間に結合された複数の接続トランジスタ(例えば、図3A図3C図3Dの接続トランジスタ316、図4A又は図4Bの第2の接続トランジスタ414、図8Aの接続トランジスタ816)を含む。複数の接続トランジスタは、各DBUSセクションがそれぞれのページバッファにおける少なくとも1つの内部導電線と寄生キャパシタを形成するためにそれぞれのページバッファにおける検知ノードとして機能するように、データバスを形成するように複数のDBUSセクションをともに導電的に接続するためにオンに切り替えられ、複数のDBUSセクションを互いに導電的に分離させるためにオフに切り替えられるように構成することができる。
【0157】
幾つかの実施形態では、複数の接続トランジスタの各接続トランジスタは、2つの隣接したDBUSセクション間に結合され、2つの隣接したDBUSセクションに対応する隣接したページバッファ間に配置される。
【0158】
幾つかの実施形態では、複数のページバッファの各ページバッファは:複数の接続トランジスタのそれぞれの接続トランジスタ、及び複数のDBUSセクションのそれぞれのDBUSセクションを含む。それぞれの接続トランジスタは、ページバッファのそれぞれのDBUSセクションに結合された第1の端子、隣接したページバッファの隣接したDBUSセクションに結合された第2の端子、及びそれぞれの接続トランジスタをオン又はオフに切り替えるための制御信号(例えば、図3A図3C図3D図7又は図8A図8Bの制御信号CNB)を受信するように構成されたゲート端子を有する。
【0159】
幾つかの実施形態では、複数のページバッファの各ページバッファは:第1のサブセクション及び第2のサブセクションを含むそれぞれのDBUSセクション、及び第1のサブセクション及び第2のサブセクションの間に結合されたそれぞれの第2の接続トランジスタ(又はセクショントランジスタ)(例えば、図4A又は図4Bの第2の接続トランジスタ414)を含む。それぞれの第2の接続トランジスタは:複数のDBUSセクションがデータバスとしてともに導電的に接続されるように構成されるように、それぞれのDBUSセクションを形成するように第1のサブセクション及び第2のサブセクションを導電的に接続するためにオンに切り替えられ、及び第1のサブセクションがページバッファにおける対応する内部導電線と寄生キャパシタを形成するように、第1のサブセクション及び第2のサブセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられるように構成されている。
【0160】
第1のサブセクションは、非結合雑音サブセクションとすることができ、第2のサブセクションは、結合雑音サブセクションとすることができる。幾つかの事例では、それぞれのDBUSセクションの第1のサブセクションは、ページバッファにおける内部データライン(IDL)に隣接して位置決めされ、それぞれのDBUSセクションの第2のサブセクションは、ページバッファがメモリセルアレイに結合される際に通るビットラインに隣接して位置決めされる。
【0161】
幾つかの実施形態では、例えば図4Aにおいて示されたように、複数のページバッファは、ページバッファ回路において順次的に配置された第1及び第2のページバッファを含み、第1のページバッファの第2のサブセクションは、複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタによって第2のページバッファの第1のサブセクションに結合される。
【0162】
幾つかの実施形態では、例えば図4Bにおいて示されたように、複数のページバッファは、ページバッファ回路において順に配置された第1、第2、及び第3のページバッファを含み、第1及び第2のページバッファの第2のサブセクションが導電的に接続され、第2及び第3のページバッファの第1のサブセクションが複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタを通して結合される。第1及び第3のページバッファの各々は、接続トランジスタを含めないものとすることができ、第2のページバッファは、対応する接続トランジスタを含むことができる。幾つかの実施形態では、複数のページバッファは、ページバッファ回路において順に配置された第1及び第2のページバッファの複数のペアを含み、第1及び第2のページバッファの第2のサブセクションが導電的に接続され、第1及び第2のページバッファの第1のサブセクションが複数の接続トランジスタの対応する接続トランジスタを通して隣接したペアにおける隣接したページバッファの第1のサブセクションにそれぞれ結合される。
【0163】
幾つかの実施形態では、複数のページバッファの各ページバッファは、それぞれの第2のトランジスタ(例えば、図5A図6A図6Eのトランジスタ514、又は図8Aの第2のトランジスタ814)を更に含む。それぞれの第2のトランジスタは、少なくとも1つの内部導電線を通してページバッファにおける1つ又は複数のラッチに結合された第1の端子、それぞれのDBUSセクションに結合された第2の端子、及びそれぞれの第2のトランジスタをオン又はオフに切り替えるための第2の制御信号(例えば、図7又は図8Bのプリチャージイネーブル信号PSNL)を受信するために結合されたゲート端子を含む。例えば、図6A及び図7において示されたように、それぞれの第2のトランジスタは、ページバッファの寄生キャパシタをプリチャージするためにそれぞれのDBUSセクションを供給電圧に結合するためにオンに切り替えられるように構成することができ、一方、複数の接続トランジスタは、複数のDBUSセクションを導電的に分離させるためにオフに切り替えられる。プロセス900は:ページバッファにおいてラッチされたデータを、データバスを通してCDL回路における対応するキャッシュに転送するために、ページバッファにおける特定のトランジスタをオンに切り替えるとともに、ページバッファ回路における他のページバッファにおける特定のトランジスタをオフに切り替えることを更に含むことができる。例えば、図8Bにおいて示されたように、プロセス900は:ページバッファにおいてラッチされたデータを、データバスを通してCDL回路における対応するキャッシュに転送するために、ページバッファ回路におけるページバッファの各々における対応する特定のトランジスタを順次的にオンに切り替えることを含むことができる。
【0164】
幾つかの実施形態では、ページバッファ回路における各ページバッファは:メモリセルアレイに結合された検知ラッチ(例えば、図5Aの検知ラッチ522)、及び検知ラッチ及びIDLの間に結合され、検知ラッチをIDLに導電的に接続するためにオンに切り替えられるか、又は検知ラッチをIDLから分離させるためにオフに切り替えられるように構成されたラッチトランジスタ(例えば、図5Aのトランジスタ504又は図8Aのラッチトランジスタ812)を含む。
【0165】
開示された例及び他の例は、1つ又は複数のコンピュータプログラム製品、例えば、データ処理装置による実行のため、又はデータ処理装置の動作を制御するためにコンピュータ可読媒体上にエンコードされたコンピュータプログラム命令の1つ又は複数のモジュールとして実装することができる。コンピュータ可読媒体は、機械可読記憶デバイス、機械可読記憶基板、メモリデバイス、又は1つ又は複数のこれらの組み合わせとすることができる。「データ処理装置」という用語は、例示としてプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ又はコンピュータを含む、データを処理する全ての装置、デバイス、及び機械を包含する。装置は、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はこれらのうちの1つ又は複数の組み合わせを構成するコードを含むことができる。
【0166】
システムは、例示としてプログラマブルプロセッサ、コンピュータ、又は複数のプロセッサ又はコンピュータを含む、データを処理する全ての装置、デバイス、及び機械を包含する。システムは、ハードウェアに加えて、当該コンピュータプログラムのための実行環境を作成するコード、例えば、プロセッサファームウェア、プロトコルスタック、データベース管理システム、オペレーティングシステム、又はこれらのうちの1つ又は複数の組み合わせを構成するコードを含むことができる。
【0167】
コンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、スクリプト、又はコードとしても知られる)は、コンパイラ型言語又はインタープリタ型言語を含む任意の形式のプログラミング言語において記述することができ、これは、スタンドアロンプログラム、又はモジュール、コンポーネント、サブルーチン、又はコンピューティング環境での使用に適した他のユニットを含む任意の形式において展開することができる。コンピュータプログラムは、必ずしもファイルシステムにおけるファイルに対応するわけではない。プログラムは、他のプログラム又はデータ(例えば、マークアップ言語ドキュメントに記憶された1つ又は複数のスクリプト)を保持するファイルの一部に、当該プログラムに専用の単一のファイルに、又は複数の調整されたファイル(例えば、1つ又は複数のモジュール、サブプログラム、又はコード部分を記憶するファイル)に記憶することができる。コンピュータプログラムは、1つのコンピュータ上、又は、1つの場所に位置するか又は複数の場所にわたって分散され、かつ通信ネットワークによって相互接続された複数のコンピュータ上での実行のために展開することができる。
【0168】
本明細書において説明されたプロセス及び論理フローは、本明細書において説明された機能を実行するために1つ又は複数のコンピュータプログラムを実行する1つ又は複数のプログラマブルプロセッサによって実行することができる。プロセス及び論理フローは、専用論理回路、例えば、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)又はASIC(特定用途向け集積回路)によって実行することもでき、装置を、これらとして実装することもできる。
【0169】
コンピュータプログラムの実行のために適したプロセッサは、例示として、汎用及び専用マイクロプロセッサの両方、及び任意の種類のデジタルコンピュータの任意の1つ又は複数のプロセッサを含む。一般的には、プロセッサは、リードオンリメモリ又はランダムアクセスメモリ又はこれらの両方から命令及びデータを受信する。コンピュータの必須要素は、命令を実行するプロセッサ、及び命令及びデータを記憶する1つ又は複数のメモリデバイスを含むことができる。一般的には、コンピュータは、データを記憶する1つ又は複数のマスストレージデバイス、例えば、磁気ディスク、光磁気ディスク、又は光ディスクを含むこともでき、又はこれらに対してデータを受信するか又はデータを転送するために動作可能に結合することもでき、又はその両方である。しかしながら、コンピュータは、そのようなデバイスを有する必要はない。コンピュータプログラム命令及びデータを記憶するのに適したコンピュータ可読媒体は、例示として半導体メモリデバイス、例えばEPROM、EEPROM、及びフラッシュメモリデバイス、磁気ディスクを含む、全ての形式の不揮発性メモリ、媒体及びメモリデバイスを含むことができる。プロセッサ及びメモリは、専用論理回路によって補足することができ、又はこれに組み込むことができる。
【0170】
本明細書は多くの具体例を説明している可能性があるが、これらは、特許請求されている発明又は特許請求され得るものの範囲に対する限定と解釈されるべきではなく、むしろ、特定の実施形態に固有の特徴の説明と解釈されるべきである。本明細書において別個の実施形態の文脈で説明されている特定の特徴は、単一の実施形態において組み合わせて実装されすることもできる。反対に、単一の実施形態の文脈で説明されている様々な特徴は、複数の実施形態において別個に、又は任意の適した部分組み合わせにおいて実装することもできる。その上、特徴は特定の組み合わせにおいて動作するものとして上記で説明され、及び更にはそのようなものとして最初に特許請求されている可能性があるが、幾つかの事例では、特許請求されている組み合わせからの1つ又は複数の特徴は、この組み合わせから削除することができ、特許請求されている組み合わせは、部分的組み合わせ、又は部分的組み合わせのバリエーションを対象としてよい。同様に、図面には特定の順序で各動作が示されているが、これ、所望の結果を達成するために、そのような動作を示された特定の順序又は連続した順序で実行すること、又は全ての示されている動作を実行することが必要と理解されるべきではない。
【0171】
少数の例及び実装のみが開示されている。説明された例及び実装に対するバリエーション、修正、及び強化及び他の実装が、開示されているものに基づいてなされ得る。
図1A
図1B
図1C
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図3D
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図6D
図6E
図7
図8A
図8B
図9