(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-08-26
(45)【発行日】2024-09-03
(54)【発明の名称】半導体装置
(51)【国際特許分類】
H01L 21/338 20060101AFI20240827BHJP
H01L 29/778 20060101ALI20240827BHJP
H01L 29/812 20060101ALI20240827BHJP
【FI】
H01L29/80 H
(21)【出願番号】P 2020008395
(22)【出願日】2020-01-22
【審査請求日】2022-08-09
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)平成29年度、防衛装備庁、安全保障技術研究推進制度、産業技術力強化法第17条の適用を受ける特許出願
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005223
【氏名又は名称】富士通株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(72)【発明者】
【氏名】小谷 淳二
(72)【発明者】
【氏名】山田 敦史
【審査官】恩田 和彦
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-251456(JP,A)
【文献】特開2014-157993(JP,A)
【文献】特開2007-227885(JP,A)
【文献】特開2001-230407(JP,A)
【文献】特開2002-016087(JP,A)
【文献】特開2015-170821(JP,A)
【文献】特開2011-114269(JP,A)
【文献】特開2007-165431(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/338
H01L 29/778
H01L 29/812
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の上に、窒化物半導体により形成された第1の半導体層と、
前記第1の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第2の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第3の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
前記第3の半導体層の上に設けられたゲート電極と、
を有し、
前記第3の半導体層は、前記ドレイン電極側の第1の領域と、前記第1の領域よりも膜厚の薄い前記ソース電極側の第2の領域とを有し、
前記ゲート電極は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界を覆うように、前記第1の領域及び前記第2の領域の上に設けられており、
前記第2の半導体層は、Alの組成比が0.4以上のAlGaNにより形成されており、
前記第3の半導体層は、Inの組成比が0.1以下であるInGaNにより形成されて
おり、
前記第3の半導体層のC濃度は5.0×10
17
cm
-3
以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項2】
前記第3の半導体層は、GaNを含む材料により形成されており、
前記第3の半導体層の前記第1の領域の膜厚は、4nm以上、10nm以下であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
【請求項3】
前記第3の半導体層の前記第2の領域の膜厚は、4nm未満であることを特徴とする請求項2に記載の半導体装置。
【請求項4】
前記ゲート電極において、前記第3の半導体層の前記第1の領域の上に形成されているドレイン側領域の長さは、30nm以上、150nm以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の半導体装置。
【請求項5】
基板の上に、窒化物半導体により形成された第1の半導体層と、
前記第1の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第2の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第3の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
前記第3の半導体層は、前記ドレイン電極側に形成されており、前記第3の半導体層の前記ソース電極側の端部を覆うように、前記第2の半導体層及び前記第3の半導体層の上に設けられたゲート電極と、
を有し、
前記第2の半導体層は、Alの組成比が0.4以上のAlGaNにより形成されており、
前記第3の半導体層は、Inの組成比が0.1以下であるInGaNにより形成されて
おり、
前記第3の半導体層のC濃度は5.0×10
17
cm
-3
以下であることを特徴とする半導体装置。
【請求項6】
前記第3の半導体層は、GaNを含む材料により形成されており、
前記第3の半導体層の膜厚は、4nm以上、10nm以下であることを特徴とする請求項5に記載の半導体装置。
【請求項7】
前記ゲート電極において、前記第3の半導体層の上に形成されているドレイン側領域の長さは、30nm以上、150nm以下であることを特徴とする請求項5または6に記載の半導体装置。
【請求項8】
前記第1の半導体層は、GaNを含む材料により形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の半導体装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
窒化物半導体は、高い飽和電子速度及びワイドバンドギャップ等の特徴を有しており、高耐圧及び高出力の半導体デバイスへの適用が検討されている。例えば、窒化物半導体であるGaNのバンドギャップは3.4eVであり、Siのバンドギャップ(1.1eV)及びGaAsのバンドギャップ(1.4eV)よりも大きく、高い破壊電界強度を有する。そのため、GaN等の窒化物半導体は、高電圧動作かつ高出力を得る電源用の半導体デバイスの材料として極めて有望である。窒化物半導体を用いた半導体デバイスとしては、電界効果トランジスタ、特に、高電子移動度トランジスタ(High Electron Mobility Transistor:HEMT)についての報告が数多くなされている。
【0003】
具体的には、窒化物半導体を用いたHEMTは、基板の上に、窒化アルミニウムガリウム/窒化ガリウム(AlGaN/GaN)や窒化インジウムアルミニウム/窒化ガリウム(InAlN/GaN)のヘテロ界面を形成した構造のものである。これにより、ヘテロ界面の近傍には、2DEG(two dimensional electron gas:二次元電子ガス)が高密度に発生するため、この2DEGを走行キャリアとして用いることができる。GaNは、高い飽和電子速度と絶縁破壊耐圧を有するワイドギャップ半導体であるため、高効率の高出力高周波デバイスを形成することができ、高出力高周波増幅器等に用いられる。尚、窒化物半導体層は、MOVPE(Metal Organic Vapor Phase Epitaxy: 有機金属気相成長)法によるエピタキシャル成長により形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2011-114269号公報
【文献】特開2013-125918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、窒化物半導体を用いたHEMTでは高出力なものが求められており、具体的には、大電流を流すことができ、高電圧で動作させることのできるものが求められている。しかしながら、従来の窒化物半導体を用いたHEMTでは、大電流を流すことができても、高電圧で動作させることができず、また、高電圧で動作させることができても、大電流を流すことができないため、高出力を得ることができなかった。
【0006】
このため、窒化物半導体を用いたHEMTにおいて、大電流を流すことができ、かつ、高電圧で動作させることのできる高出力の半導体装置が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本実施の形態の一観点によれば、基板の上に、窒化物半導体により形成された第1の半導体層と、前記第1の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第2の半導体層と、前記第2の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第3の半導体層と、前記第2の半導体層の上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、前記第3の半導体層の上に設けられたゲート電極と、を有し、前記第3の半導体層は、前記ドレイン電極側の第1の領域と、前記第1の領域よりも膜厚の薄い前記ソース電極側の第2の領域とを有し、前記ゲート電極は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界を覆うように、前記第1の領域及び前記第2の領域の上に設けられており、前記第2の半導体層は、Alの組成比が0.4以上のAlGaNにより形成されており、前記第3の半導体層は、Inの組成比が0.1以下であるInGaNにより形成されており、前記第3の半導体層のC濃度は5.0×10
17
cm
-3
以下であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
開示の半導体装置によれば、窒化物半導体を用いたHEMTにおいて、大電流を流すことができ、かつ、高電圧で動作させることのできるため、高出力を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】窒化物半導体を用いた半導体装置の構造図(1)
【
図2】Al組成比の高いAlGaNを電子供給層に用いた半導体装置の構造図
【
図3】
図2に示される半導体装置の電圧-電流特性図
【
図4】Al組成比の低いAlGaNを電子供給層に用いた半導体装置の構造図
【
図5】
図4に示される半導体装置の電圧-電流特性図
【
図6】第1の実施の形態における半導体装置の構造図
【
図7】第1の実施の形態における半導体装置の電子供給層のAl組成比の説明図(1)
【
図8】第1の実施の形態における半導体装置の電子供給層のAl組成比の説明図(2)
【
図9】第1の実施の形態における半導体装置の電子供給層のAl組成比の説明図(3)
【
図10】第1の実施の形態における半導体装置の電子供給層のAl組成比の説明図(4)
【
図11】第1の実施の形態における半導体装置のキャップ層の膜厚の説明図
【
図12】第1の実施の形態における半導体装置のゲート電極のドレイン側領域の長さの説明図(1)
【
図13】第1の実施の形態における半導体装置のゲート電極のドレイン側領域の長さの説明図(2)
【
図14】第1の実施の形態における半導体装置のキャップ層のIn組成比の説明図
【
図15】第1の実施の形態における半導体装置の電圧-電流特性図
【
図16】第2の実施の形態における半導体装置の構造図
【
図17】第3の実施の形態におけるディスクリートパッケージされた半導体デバイスの説明図
【
図18】第3の実施の形態における電源装置の回路図
【
図19】第3の実施の形態における高周波増幅器の構造図
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0011】
〔第1の実施の形態〕
最初に、窒化物半導体を用いたHEMTにおける高出力化について説明する。
図1に示されるように、窒化物半導体を用いたHEMTでは、基板910の上に、バッファ層911、電子走行層921、電子供給層922等の窒化物半導体層がMOVPEにより形成されている。これにより、電子走行層921において、電子走行層921と電子供給層922との界面近傍には、2DEG921aが生成される。また、電子供給層922の上には、ゲート電極931、ソース電極932、ドレイン電極933が形成されている。
【0012】
基板910には、シリコンカーバイド(SiC)、サファイア(Al2O3)等の基板が用いられており、バッファ層911は、GaN、AlGaN、AlN等により形成されている。電子走行層921は、i-GaNにより形成されており、電子供給層922は、AlGaNにより形成されている。
【0013】
図1に示される半導体装置であるHEMTにおいて、大電流化する方法としては、電子供給層922を形成しているAlGaNのAlの組成比を増やす方法が考えられる。電子供給層922を形成しているAlGaNのAlの組成比を増やすことにより、分極電界を大きくすることができ、電子走行層921に生成される2DEG921aの密度を高くすることができ、大電流を流すことが可能となる。
【0014】
具体的には、
図2に示される半導体装置のように、電子供給層922を形成しているAlGaNのAlの組成比を0.5とした場合、即ち、電子供給層922がAl
0.5Ga
0.5Nにより形成されている場合、2DEG921aの密度を高密度にすることができる。このため、大電流を流すことが可能となる。しかしながら、2DEG921aの密度が高密度になると、ソース電極932とドレイン電極933との間に電圧を印加した場合、ゲート電極931のドレイン電極933側の端部近傍の直下において、電界集中し破壊等が生じる場合がある。
【0015】
図3は、
図2に示される半導体装置において、ゲート電極931にオンとなる電圧を印加した場合における電圧と電流の関係を示す。
図3に示されるように、大きなドレイン電流を流すことは可能となるが、特に、ゲート電極931のドレイン電極933側の近傍に電界が集中するため破壊等が生じ、低耐圧となる。よって、高電圧には対応することができない。
【0016】
また、高電圧に対応し高耐圧にするためには、
図4に示される半導体装置のように、電子供給層922を形成しているAlGaNのAlの組成比を0.2と低くする、即ち、電子供給層922がAl
0.2Ga
0.8Nにより形成することが考えられる。このように、電子供給層922におけるAlGaNのAlの組成比を低くすることにより、2DEG921aの密度が低くなるため、ゲート電極931のドレイン電極933側の端部近傍の直下における電界集中が緩和される。これにより、半導体装置の耐圧が向上し、高電圧を印加することが可能となる。
【0017】
図5は、
図4に示される半導体装置において、ゲート電極931にオンとなる電圧を印加した場合における電圧と電流の関係を示す。
図5に示されるように、高電圧のドレイン電圧を印加することは可能となるが、2DEG921aの密度が低下するため、流れるドレイン電流は小電流となる。
【0018】
(半導体装置)
次に、第1の実施の形態における半導体装置について
図6に基づき説明する。本実施の形態における半導体装置は、基板10の上に、窒化物半導体層である不図示の核形成層、バッファ層11、電子走行層21、電子供給層22、キャップ層23等がMOVPEによるエピタキシャル成長により形成されている。これにより、電子走行層21において、電子走行層21と電子供給層22との界面近傍には、2DEG21aが生成される。また、電子供給層22の上には、ソース電極32、ドレイン電極33が形成されている。
【0019】
キャップ層23は、電子供給層22の上のドレイン電極33側に形成されており、ゲート電極31は、キャップ層23のソース電極32側の端部を覆うように、電子供給層22とキャップ層23の上に設けられている。ここで、本実施の形態における半導体装置において、ドレイン電極33側のキャップ層23が設けられている領域20aとし、ソース電極32側のキャップ層23が設けられていない領域20bとする。ゲート電極31は、キャップ層23のソース電極32側の端部を覆うように形成されており、ドレイン電極33側のキャップ層23が設けられている領域20aと、ソース電極32側のキャップ層23が設けられていない領域20bの上に各々設けられている。尚、本願においては、電子走行層21を第1の半導体層と記載し、電子供給層22を第2の半導体層と記載し、キャップ層23を第3の半導体層と記載する場合がある。
【0020】
基板10には、シリコンカーバイド(SiC)、サファイア(Al2O3)、シリコン(Si)、GaN、酸化亜鉛(ZnO)等が用いられる。不図示の核形成層は、膜厚が約160nmのAlN等により形成されており、バッファ層11は、成膜に伴いAlの組成比を徐々に変化させたAlGaNにより形成されており、膜厚は、約500nmである。
【0021】
電子走行層21は、膜厚が約1μmのi-GaNにより形成されている。電子供給層22は、膜厚が約20nmのAlGaNにより形成されている。電子供給層22は、大電流を流すことができるように、2DEG21aの密度を高くするため、Alの組成比は0.4以上のAlGaNにより形成されている。即ち、電子供給層22は、AlXGa1-XNと記載した場合に、Xの値が0.4以上となるAlGaNにより形成されている。本実施の形態においては、電子供給層22は、Alの組成比が0.5となるAl0.5Ga0.5Nにより形成されている。尚、本願においては、AlGaNにおけるAlの組成比とは、AlGaNに含まれるAlとGaの原子の数の和に対するAlの原子の数を意味するものとする。
【0022】
キャップ層23は、GaNまたはInの組成比が0.1以下のInGaNにより形成されている。具体的には、キャップ層23は、InYGa1-YNと記載した場合に、Yの値は0.1以下となるInGaNにより形成されている。キャップ層23の膜厚は、10nm以下である。本実施の形態においては、キャップ層23は、膜厚が約5nmのGaNにより形成されている。電子供給層22及びキャップ層23は、例えば、不純物元素としてSi(シリコン)がドープされており、n型となっていてもよい。尚、本願においては、InGaNにおけるInの組成比とは、InGaNに含まれるInとGaの原子の数の和に対するInの原子の数を意味するものとする。
【0023】
本実施の形態における半導体装置では、キャップ層23が設けられていない領域20bよりも、キャップ層23が設けられている領域20aにおける2DEG21aの密度を低くすることができる。これにより、ゲート電極31のドレイン電極33側の直下における電界集中を抑制することができ、耐圧を向上させ、高電圧に対応することができる。
【0024】
また、ゲート電極31よりもソース電極32側には、キャップ層23は設けられてはおらず、また、電子供給層22のAlの組成比は0.5と高いため、キャップ層23が設けられていない領域20bにおける2DEG21aの濃度は高密度である。このため、大電流を流すことが可能である。よって、本実施の形態における半導体装置は、大電流を流すことができ、高電圧で動作させることができるため、高出力を得ることができる。
【0025】
不図示の核形成層、バッファ層11、電子走行層21、電子供給層22、キャップ層23等の窒化物半導体層をMOVPEにより成膜する際には、原料ガスとして、トリメチルアルミニウムガス、トリメチルガリウムガス、及びアンモニアガスの混合ガスを用いる。形成する窒化物半導体層の組成に応じて、Al源であるトリメチルアルミニウムガス、Ga源であるトリメチルガリウムガスの供給の有無及び流量を調整して成膜を行う。尚、供給されるアンモニアガスの流量は、100ccm~10LMである。また、窒化物半導体層を成膜する際のチャンバー内の圧力は50Torr~300Torrであり、成膜温度は1000℃~1200℃である。また、n型となる不純物元素としてSiをドープする場合には、SiH4を供給する。
【0026】
電子供給層22の上のドレイン電極33側にキャップ層23を形成する方法としては、電子供給層22の上に、MOVPEによりGaN層を成膜した後、成膜されたGaN層の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行う。これにより、キャップ層23が形成される領域の上に不図示のレジストパターンを形成する。この後、RIE(Reactive Ion Etching)等により、レジストパターンが形成されていない領域のGaN層を除去することにより、残存するGaN層によりキャップ層23を形成する。この後、不図示のレジストパターンは有機溶剤等により除去する。
【0027】
(電子供給層22のAlの組成比)
次に、電子供給層22のAlの組成比について説明する。
図7に示される窒化物半導体層をモデルとし、電子供給層22におけるAlの組成比と、キャップ層23が設けられている領域20aと、キャップ層23が設けられていない領域20bにおける電子密度差分との関係を
図8に示す。尚、
図7に示される窒化物半導体層は、本実施の形態における半導体装置を形成している窒化物半導体層と同じものである。
図8では、電子供給層22を形成しているAl
XGa
1-XNの膜厚は8nm、キャップ層23を形成しているGaNの膜厚は6nmの場合における電子供給層22のAlの組成比と、電子密度差分との関係を示す。
【0028】
図8に示されるように、電子供給層22におけるAlの組成比が0.3以下では、キャップ層23が設けられている領域20aと、キャップ層23が設けられていない領域20bにおける電子密度差分は、2.0×10
12cm
-2以下であり小さい。このため、キャップ層23が設けられている領域20aにおける2DEG21aの密度は、キャップ層23が設けられていない領域20bにおける2DEG21aの密度とあまり変わらない。
【0029】
しかしながら、電子供給層22におけるAlの組成比が0.4以上では、キャップ層23が設けられている領域20aと、キャップ層23が設けられていない領域20bにおける電子密度差分は、6.0×1012cm-2以上となる。このため、キャップ層23が設けられている領域20aにおける2DEG21aの密度が、キャップ層23が設けられていない領域20bにおける2DEG21aの密度よりも十分低くなり、耐圧を高くすることができる。
【0030】
より詳細に、
図9及び
図10に示される窒化物半導体層におけるバンド構造に基づき説明する。
図9は、電子供給層22を形成しているAlGaNにおけるAlの組成比が低い場合、例えば、Alの組成比が0.2の場合におけるキャップ層23が設けられている領域20aのバンド構造を示す。また、
図10は、電子供給層22を形成しているAlGaNにおけるAlの組成比が高い場合、例えば、Alの組成比が0.5の場合におけるキャップ層23が設けられている領域20aのバンド構造を示す。
【0031】
図9に示されるように、電子供給層22を形成しているAlGaNにおけるAlの組成比が低い場合には、キャップ層23と電子供給層22との界面における分極は小さい。このため、電子供給層22において電子供給層22とキャップ層23との界面近傍における電子の濃度はあまり高くはならず、この電子は2DEG21aより一部が供給されるが、2DEG21aの密度は高い状態にある。
【0032】
これに対し、
図10に示されるように、電子供給層22を形成しているAlGaNにおけるAlの組成比が高い場合には、キャップ層23と電子供給層22との界面における分極は大きい。このため、電子供給層22において電子供給層22とキャップ層23との界面近傍における電子の密度が高くなり、この電子は2DEG21aより一部が供給されるため、2DEG21aの密度が低くなる。
【0033】
従って、2DEG21aの密度をある程度確保し、ゲート電極31のドレイン電極33側の端部の直下の2DEG21aの密度を低くするためには、電子供給層22は、Alの組成比が0.4以上のAlGaNにより形成されていることが好ましい。
【0034】
(キャップ層23の膜厚)
次に、キャップ層23の膜厚について、
図11に基づき説明する。
図11は、キャップ層23の膜厚と、2DEG21aの電子密度及び最大周波数Fmaxとの関係を示す。キャップ層23は、GaNにより形成されており、電子密度はキャップ層23が設けられていない状態を1として規格化されている。
【0035】
図11より、キャップ層23の膜厚が厚くなるに伴い、電子密度は減少する。具体的には、キャップ層23が設けられていない状態では、規格化された電子密度は1であるが、キャップ層23を形成し、キャップ層23の膜厚が厚くなると電子密度は徐々に減少し、キャップ層23の膜厚が3nmでは、約0.74となる。キャップ層23の膜厚が3nmよりも厚くなると電子密度は急激に減少し、キャップ層23の膜厚が4nmでは、規格化された電子密度は、約0.35となり、キャップ層23の膜厚が10nmでは約0.05となる。更に、キャップ層23の膜厚が厚くなると0に近づく。
【0036】
また、キャップ層23の膜厚が厚くなるに伴い、最大周波数Fmaxの値は徐々に低下し、周波数特性が劣化し、高周波に対応することができなくなる。周波数特性はできるだけ高い方が好ましく、例えば、最大周波数Fmaxの値は、18GHz以上であることが好ましい。
【0037】
本実施の形態における半導体装置では、耐圧を向上させるため、2DEG21aの電子密度をある程度は低くする必要はあるが、電子密度が0に近いと、大電流を流すことができなくなってしまう。また、高周波に対応するためには、良好な周波数特性が求められる。よって、形成されるキャップ層23の膜厚は、4nm以上、10nm以下が好ましい。
【0038】
(キャップ層23の上のゲート電極31の長さ)
次に、本実施の形態における半導体装置において、キャップ層23の上に形成されるゲート電極31の長さについて説明する。本願において、電子供給層22またはキャップ層23の上に形成されるゲート電極31の長さとは、ソース電極32からドレイン電極33に向かう方向における長さを意味するものとする。本実施の形態における半導体装置では、
図12に示されるように、ゲート電極31は、キャップ層23のソース電極32側の端部を覆うように、電子供給層22とキャップ層23の上に形成されている。ここで、ゲート電極31のうち、キャップ層23の上に形成されている領域をドレイン側領域31aとし、電子供給層22の上に形成されている領域をソース側領域31bとする。従って、ゲート電極31のドレイン側領域31aはドレイン電極33側のキャップ層23が設けられている領域20aに形成されており、ソース側領域31bはソース電極32側のキャップ層23が設けられていない領域20bに形成されている。
【0039】
図13は、ゲート電極31がキャップ層23の上に形成されている領域、即ち、ドレイン側領域31aの長さ(LD)と、最大電界強度との関係を示す。尚、
図13では、キャップ層23は、膜厚が6nmのGaNにより形成されており、電子供給層22は、膜厚が8nmのAlの組成比が0.5となるAl
0.5Ga
0.5Nにより形成されているものとする。また、ゲート電極31のソース側領域31bの長さ(LS)は300nmとする。
【0040】
図13に示されるように、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が50nm以下の範囲では、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が長くなるに伴い、最大電界強度は徐々に低下し、電界集中が緩和される。ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が30nmでは、最大電界強度は1.0×10
6V/cmとなり、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が長くなると、更に最大電界強度が低下する。最大電界強度は、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が50nmで最も低くなる。
【0041】
ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が50nmを超えると、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が長くなるに伴い、最大電界強度は徐々に増加する。ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が150nmでは、最大電界強度は1.0×106V/cmとなり、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が更に長くなると、更に最大電界強度が上昇する。
【0042】
このため、本実施の形態における半導体装置においては、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)は、最大電界強度が1.0×10
6V/cm以下となる30nm以上、150nm以下の範囲であることが好ましい。尚、電界集中は、
図12における破線矢印12Aに示す電子供給層22の上のゲート電極31のドレイン電極33側の端部の直下の領域と、破線矢印12Bに示すキャップ層23の上のゲート電極31のドレイン電極33側の端部の直下の領域において生じやすい。ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が30nm未満では、破線矢印12Bに示す部分における電界集中よりも、破線矢印12Aに示す部分における電界集中が大きい。また、ゲート電極31のドレイン側領域31aの長さ(LD)が150nmを超えると、破線矢印12Aに示す部分における電界集中よりも、破線矢印12Bに示す部分における電界集中が大きい。
【0043】
(キャップ層23がInGaNにより形成されている半導体装置)
次に、本実施の形態における半導体装置において、キャップ層23がInGaNにより形成されている場合におけるIn組成比について説明する。
図14は、InGaNにより形成されているキャップ層23におけるIn組成比と、2DEG21aの電子密度及びキャップ層23に含まれるC(カーボン)濃度との関係を示す。電子密度はキャップ層23がGaNにより形成されている場合(キャップ層23におけるIn組成比が0の場合)を1として規格化されている。
【0044】
図14より、キャップ層23におけるInGaNのIn組成比が増加するに伴い、電子密度は低下し、キャップ層23に含まれるC濃度が増加する。In組成比の高いInGaNをMOVPEにより形成する場合には、In組成比の低いInGaNを形成する場合と比較して、成膜温度が低くなるため、原料ガスに含まれているCがキャップ層23に取り込まれやすくなる。このため、キャップ層23に含まれるC濃度が増加する。尚、キャップ層23に含まれるC濃度が高いと、電流コラプス等が生じ、半導体装置としての特性が低下する。
【0045】
図14に基づくならば、キャップ層23におけるInGaNのIn組成比が0.1以下であれば、キャップ層23に含まれるC濃度は、5.0×10
17cm
-3以下であり、電流コラプス等が生じることは殆どない。キャップ層23におけるInGaNのIn組成比が0.1を超えると、キャップ層23に含まれるC濃度は急激に増加するため、電流コラプス等が生じやすくなる。このため、キャップ層23がInGaNにより形成されている場合には、Inの組成比は0.1以下であることが好ましい。
【0046】
次に、
図15に基づき本実施の形態におけるドレイン電圧とドレイン電流との関係について説明する。
図15において、2Aは、
図2に示される半導体装置において、ゲート電圧Vgsが0V、即ち、ゲート電極にオフとなる電圧が印加されている状態の特性を示し、2Bはゲート電極にオンとなる電圧が印加されている状態の特性を示す。また、4Aは、
図4に示される半導体装置において、ゲート電圧Vgsが0V、即ち、ゲート電極にオフとなる電圧が印加されている状態の特性を示し、4Bはゲート電極にオンとなる電圧が印加されている状態の特性を示す。6Aは、
図6に示される本実施の形態における半導体装置において、ゲート電圧Vgsが0V、即ち、ゲート電極にオフとなる電圧が印加されている状態の特性を示し、6Bはゲート電極にオンとなる電圧が印加されている状態の特性を示す。
【0047】
図15に示されるように、本実施の形態における半導体装置は、
図2に示される半導体装置や、
図4に示される半導体装置よりも、ドレイン電圧の耐圧を高くすることができるとともに、ドレイン電流を増やすことができる。よって、高電圧に対応することができ、かつ、大電流を流すことができるため、高出力にすることができる。
【0048】
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態における半導体装置について、
図16に基づき説明する。本実施の形態における半導体装置は、電子供給層22の上にキャップ層123が設けられており、キャップ層123は、ドレイン電極33側の第1の領域123aの膜厚が、ソース電極32側の第2の領域123bの膜厚よりも厚く形成されている。
【0049】
本実施の形態における半導体装置においては、キャップ層123の第1の領域123aの上に、ゲート電極31のドレイン側領域31aが形成されており、キャップ層123の第2の領域123bの上に、ゲート電極31のソース側領域31bが形成されている。即ち、本実施の形態における半導体装置においては、ゲート電極31は、キャップ層123の第1の領域123aと第2の領域123bの境界を覆うように、第1の領域123aと第2の領域123bの上に形成されている。
【0050】
前述した
図11に基づくならば、ドレイン電極33側よりも、ソース電極32側に形成されるキャップ層の膜厚が十分に薄ければ、第1の実施の形態と同様の効果を得ることができる。即ち、キャップ層123において、ドレイン電極33側の第1の領域123aの厚さが4nm以上であり、ソース電極32側の第2の領域123bの厚さが4nm未満であれば、第1の実施の形態における半導体装置に近い効果を得ることができる。
【0051】
尚、上記以外の内容については、第1の実施の形態と同様である。
【0052】
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。本実施の形態は、半導体デバイス、電源装置及び高周波増幅器である。
【0053】
本実施の形態における半導体デバイスは、第1または第2の実施の形態におけるいずれかの半導体装置をディスクリートパッケージしたものであり、このようにディスクリートパッケージされた半導体デバイスについて、
図17に基づき説明する。尚、
図17は、ディスクリートパッケージされた半導体装置の内部を模式的に示すものであり、電極の配置等については、第1または第2の実施の形態に示されているものとは、異なっている。
【0054】
最初に、第1または第2の実施の形態において製造された半導体装置をダイシング等により切断することにより、GaN系の半導体材料のHEMTの半導体チップ410を形成する。この半導体チップ410をリードフレーム420上に、ハンダ等のダイアタッチ剤430により固定する。尚、この半導体チップ410は、第1または第2の実施の形態における半導体装置に相当するものである。
【0055】
次に、ゲート電極411をゲートリード421にボンディングワイヤ431により接続し、ソース電極412をソースリード422にボンディングワイヤ432により接続し、ドレイン電極413をドレインリード423にボンディングワイヤ433により接続する。尚、ボンディングワイヤ431、432、433はAl等の金属材料により形成されている。また、本実施の形態においては、ゲート電極411はゲート電極パッドであり、第1または第2の実施の形態における半導体装置のゲート電極31と接続されている。また、ソース電極412はソース電極パッドであり、第1または第2の実施の形態における半導体装置のソース電極32と接続されている。また、ドレイン電極413はドレイン電極パッドであり、第1または第2の実施の形態における半導体装置のドレイン電極33と接続されている。
【0056】
次に、トランスファーモールド法によりモールド樹脂440による樹脂封止を行なう。このようにして、GaN系の半導体材料を用いたHEMTのディスクリートパッケージされている半導体デバイスを作製することができる。
【0057】
次に、本実施の形態における電源装置及び高周波増幅器について説明する。本実施の形態における電源装置及び高周波増幅器は、第1または第2の実施の形態におけるいずれかの半導体装置を用いた電源装置及び高周波増幅器である。
【0058】
最初に、
図18に基づき、本実施の形態における電源装置について説明する。本実施の形態における電源装置460は、高圧の一次側回路461、低圧の二次側回路462及び一次側回路461と二次側回路462との間に配設されるトランス463を備えている。一次側回路461は、交流電源464、いわゆるブリッジ整流回路465、複数のスイッチング素子(
図18に示す例では4つ)466及び一つのスイッチング素子467等を備えている。二次側回路462は、複数のスイッチング素子(
図18に示す例では3つ)468を備えている。
図18に示す例では、第1または第2の実施の形態における半導体装置を一次側回路461のスイッチング素子466及び467として用いている。尚、一次側回路461のスイッチング素子466及び467は、ノーマリーオフの半導体装置であることが好ましい。また、二次側回路462において用いられているスイッチング素子468はシリコンにより形成される通常のMISFET(metal insulator semiconductor field effect transistor)である。
【0059】
次に、
図19に基づき、本実施の形態における高周波増幅器について説明する。本実施の形態における高周波増幅器470は、例えば、携帯電話の基地局用パワーアンプに適用してもよい。この高周波増幅器470は、ディジタル・プレディストーション回路471、ミキサー472、パワーアンプ473及び方向性結合器474を備えている。ディジタル・プレディストーション回路471は、入力信号の非線形歪みを補償する。ミキサー472は、非線形歪みが補償された入力信号と交流信号とをミキシングする。パワーアンプ473は、交流信号とミキシングされた入力信号を増幅する。
図19に示す例では、パワーアンプ473は、第1または第2の実施の形態におけるいずれかの半導体装置を有している。方向性結合器474は、入力信号や出力信号のモニタリング等を行なう。
図19に示す回路では、例えば、スイッチの切り替えにより、ミキサー472により出力信号を交流信号とミキシングしてディジタル・プレディストーション回路471に送出することが可能である。
【0060】
以上、実施の形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
【0061】
上記の説明に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
基板の上に、窒化物半導体により形成された第1の半導体層と、
前記第1の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第2の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第3の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
前記第3の半導体層の上に設けられたゲート電極と、
を有し、
前記第3の半導体層は、前記ドレイン電極側の第1の領域と、前記第1の領域よりも膜厚の薄い前記ソース電極側の第2の領域とを有し、
前記ゲート電極は、前記第1の領域と前記第2の領域の境界を覆うように、前記第1の領域及び前記第2の領域の上に設けられており、
前記第2の半導体層は、Alの組成比が0.4以上のAlGaNにより形成されていることを特徴とする半導体装置。
(付記2)
前記第3の半導体層は、GaNを含む材料により形成されており、
前記第3の半導体層の前記第1の領域の膜厚は、4nm以上、10nm以下であることを特徴とする付記1に記載の半導体装置。
(付記3)
前記第3の半導体層の前記第2の領域の膜厚は、4nm未満であることを特徴とする付記2に記載の半導体装置。
(付記4)
前記ゲート電極において、前記第3の半導体層の前記第1の領域の上に形成されているドレイン側領域の長さは、30nm以上、150nm以下であることを特徴とする付記1から3のいずれかに記載の半導体装置。
(付記5)
基板の上に、窒化物半導体により形成された第1の半導体層と、
前記第1の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第2の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に、窒化物半導体により形成された第3の半導体層と、
前記第2の半導体層の上に設けられたソース電極及びドレイン電極と、
前記第3の半導体層は、前記ドレイン電極側に形成されており、前記第3の半導体層の前記ソース電極側の端部を覆うように、前記第2の半導体層及び前記第3の半導体層の上に設けられたゲート電極と、
を有し、
前記第2の半導体層は、Alの組成比が0.4以上のAlGaNにより形成されていることを特徴とする半導体装置。
(付記6)
前記第3の半導体層は、GaNを含む材料により形成されており、
前記第3の半導体層の膜厚は、4nm以上、10nm以下であることを特徴とする付記5に記載の半導体装置。
(付記7)
前記ゲート電極において、前記第3の半導体層の上に形成されているドレイン側領域の長さは、30nm以上、150nm以下であることを特徴とする付記5または6に記載の半導体装置。
(付記8)
前記第3の半導体層は、InGaNにより形成されていることを特徴とする付記1から7のいずれかに記載の半導体装置。
(付記9)
前記第3の半導体層におけるInの組成比は、0.1未満であることを特徴とする付記8に記載の半導体装置。
(付記10)
前記第1の半導体層は、GaNを含む材料により形成されていることを特徴とする付記1から9のいずれかに記載の半導体装置。
(付記11)
付記1から10のいずれかに記載の半導体装置を有することを特徴とする電源装置。
(付記12)
付記1から10のいずれかに記載の半導体装置を有することを特徴とする増幅器。
【符号の説明】
【0062】
10 基板
11 バッファ層
20a キャップ層が設けられている領域
20b キャップ層が設けられていない領域
21 電子走行層(第1の半導体層)
21a 2DEG
22 電子供給層(第2の半導体層)
23 キャップ層(第3の半導体層)
31 ゲート電極
31a ドレイン側領域
31b ソース側領域
32 ソース電極
33 ドレイン電極
123 キャップ層
123a 第1の領域
123b 第2の領域